JP6772806B2 - 光学モジュール及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、光学モジュール及び電子機器に関する。
従来、対向する一対の反射膜、及び反射膜間のギャップの寸法(ギャップ量)を変更する静電アクチュエーターを備える波長可変干渉フィルターと、静電アクチュエーターの駆動電圧(印加電圧)を制御する電圧制御部と、を備える光学モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、電圧制御部は、ギャップ量を検出するギャップ検出器を備え、ギャップ検出器による検出結果に基づいて、静電アクチュエーターの印加電圧を制御する。これにより、ギャップ量が目標値となるように、静電アクチュエーターの印加電圧を制御することができ、ギャップ量の調整精度の向上を図ることができる。
特開2015−66611号公報
ところで、特許文献1では、静電アクチュエーターに、例えば20Vから40Vの振幅範囲の駆動電圧を印加することにより、波長可変干渉フィルターを適切に駆動させることができる。この静電アクチュエーターの駆動電圧は、電圧制御部を構成する例えばマイコン等の各種回路の駆動電圧よりも高い。このため、電圧制御部や、当該電圧制御部へ電力を供給する周辺機器に、上記振幅範囲の駆動電圧を出力させるための昇圧回路(例えば昇圧チョッパ回路やチャージポンプ回路)を設ける必要があった。
しかしながら、昇圧回路を設けた場合、当該昇圧回路のスイッチング動作によって発生するスイッチングノイズの影響により、ギャップ検出器におけるギャップ量の検出精度が低下し、これに伴いギャップ量の調整精度が低下するおそれがある。この場合、波長可変干渉フィルターを高精度に駆動させることが困難である。
本発明は、高精度に駆動可能な光学モジュール及び電子機器を提供することを1つの目的とする。
本発明の一適用例に係る光学モジュールは、反射膜間ギャップを介して対向する2つの反射膜、及び印加電圧に応じたギャップ量に前記反射膜間ギャップを変更するギャップ変更部を備えた波長可変干渉フィルターと、所定の駆動パルスによって駆動され、基準電圧を昇圧する昇圧回路と、前記ギャップ量を検出するギャップ検出器と、前記昇圧回路の出力電圧により駆動され、前記ギャップ検出器の検出値に応じた前記印加電圧を出力する電圧出力部と、を備え、前記ギャップ検出器は、前記駆動パルスの電圧が変動しない非変動期間に前記ギャップ量を検出することを特徴とする。
本適用例では、電圧出力部は、所定の駆動パルスで駆動する昇圧回路からの出力電圧によって駆動し、ギャップ検出器のギャップ量の検出値に基づいて、ギャップ変更部への印加電圧を出力する。ギャップ検出器は、上記駆動パルスの電圧が変動しない非変動期間にギャップ量を検出する。このような構成では、所定の駆動パルスで駆動される昇圧回路において、駆動パルスの変化に応じたノイズが生じたとしても、当該ノイズの影響を抑制でき、ギャップ量の検出精度を向上させることができ、ギャップ量の調整精度を向上させることができる。したがって、光学モジュールを高精度に駆動させることができる。
本適用例の光学モジュールにおいて、前記ギャップ検出器は、前記ギャップ量に応じた電荷を保持するコンデンサーと、前記電荷が保持された前記コンデンサーの電圧を検出するサンプルアンドホールド回路と、前記コンデンサーの入力端及び出力端の接続及び切断を切り替える第1スイッチと、前記コンデンサーと前記波長可変干渉フィルターとの接続及び切断を切り替える第2スイッチと、前記コンデンサーと前記サンプルアンドホールド回路との接続及び切断を切り替える第3スイッチと、を備え、前記駆動パルスの前記非変動期間において、前記第3スイッチの切り替えを実施することが好ましい。
本適用例では、第1スイッチがオンの場合に、コンデンサーの入力端及び出力端が接続すなわちショートされる。また、第1スイッチがオフでかつ、第2スイッチがオンの場合に、コンデンサーと波長可変干渉フィルターとが接続され、波長可変干渉フィルターのギャップ量に応じた電荷がコンデンサーに蓄積される。また、第3スイッチがオンの場合に、コンデンサーとサンプルアンドホールド回路とが接続され、当該コンデンサーに蓄積された電荷に応じた電圧が、サンプルアンドホールド回路によって検出される。このような本適用例では、ギャップ検出器は、駆動パルスの非変動期間において、第3スイッチの切り替えを実施する。これにより、サンプルアンドホールド回路が電圧を検出している期間(検出期間)において、駆動パルスの電圧が変動しないため、検出期間における上記ノイズの影響を抑制できる。
本適用例の光学モジュールにおいて、前記ギャップ検出器は、前記駆動パルスの前記非変動期間において、前記第2スイッチを切り替えて、前記コンデンサーと前記波長可変干渉フィルターとを接続することが好ましい。
本適用例では、ギャップ検出器は、非変動期間に第2スイッチを切り替えるため、ギャップ量に応じた電荷をコンデンサーに蓄積させる際に、上記ノイズの影響を抑制できる。したがって、コンデンサーに蓄積される電荷量、すなわちコンデンサーの電圧を、ギャップ量に応じた適切な値とすることができ、ギャップ量の検出精度を向上させることができる。
本適用例の光学モジュールにおいて、前記ギャップ検出器は、前記駆動パルスの信号変化タイミング以降で、前記第2スイッチを切り替えて前記コンデンサーと前記波長可変干渉フィルターとを接続するまでの間に、前記第1スイッチにおける入力端及び出力端の接続と、前記第1スイッチにおける入力端及び出力端の切断と、を実施することが好ましい。
本適用例では、コンデンサーの入力端及び出力端を接続し、コンデンサーをショートさせるリセット期間は、駆動パルスの信号変化タイミング以降で、かつ、第2スイッチをオンするまでの間に設定されている。このような構成では、第2スイッチがオンされるまでに、コンデンサーをリセットできるため、第2スイッチをオンした際に、より適切にギャップ量に応じた電荷をコンデンサーに蓄積させることができ、ギャップ量の検出精度を向上させることができる。
本適用例の光学モジュールにおいて、前記ギャップ検出器は、前記駆動パルスの信号変化タイミングから次の信号変化タイミングの期間において、前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、及び前記第3スイッチの切り替えを実施することが好ましい。
本適用例では、駆動パルスの信号変化タイミングから、次の信号変化タイミングの期間において、第1スイッチ、第2スイッチ、及び第3スイッチを切り替える。例えば、駆動パルスが、所定周期のパルス信号である場合、半周期毎に、第1スイッチ、第2スイッチ、及び第3スイッチの切り替えが行われる。このような構成では、駆動パルスの変化タイミングに対して、最短でギャップ検出を行うことができる。したがって、ギャップ量の検出頻度を増大させることができ、ギャップ量の調整精度を向上させることができる。
本適用例の光学モジュールにおいて、前記電圧出力部を制御するマイコンを備え、前記昇圧回路は、前記マイコンから入力された前記基準電圧を昇圧することが好ましい。
本適用例では、昇圧回路は、マイコンから入力された基準電圧を昇圧する。このような構成では、例えば、光学モジュールや周辺機器に別途設けられた電源装置から供給された電圧によって、ギャップ変更部を駆動する場合と比べて、電圧変動を抑制でき、ギャップ量の調整精度を向上させることができる。
本適用例の光学モジュールにおいて、前記昇圧回路は、前記基準電圧を増幅する第1オペアンプを有することが好ましい。
本適用例では、昇圧回路は、マイコンからの基準電圧を増幅する第1オペアンプを備える。これにより、昇圧回路の構成の簡略化や製造コストの低減を図ることができる。
本適用例の光学モジュールにおいて、前記電圧出力部を制御するマイコンを備え、前記駆動パルスは、前記マイコンのクロック周波数に基づく基準パルスであることが好ましい。
本適用例では、昇圧回路は、駆動パルスとしてマイコンからの基準パルスが入力される。このような構成では、電圧出力部を制御するために設けられたマイコンを、駆動パルスの出力部としても用いることができる。したがって、昇圧回路や光学モジュールに、駆動パルスを出力する出力部を別途設ける必要がなく、昇圧回路や光学モジュールの構成の簡略化を図ることができる。
本適用例の光学モジュールにおいて、前記昇圧回路は、前記基準電圧を増幅する第1オペアンプと、前記基準パルスの電圧値を増幅する第2オペアンプと、を有し、前記第1オペアンプ及び前記第2オペアンプのそれぞれ出力値の和に応じた電圧を出力することが好ましい。
本適用例では、昇圧回路は、基準電圧を増幅する第1オペアンプと、基準パルスの電圧値を増幅する第2オペアンプと、のそれぞれの出力値の和に応じた電圧を出力する。これにより、基準電圧を増幅した電圧値に、基準パルスを増幅した電圧値を加算した値に応じた大きさの出力電圧を得ることができ、簡易な構成で、より大きな出力電圧を得ることができる。
本適用例の光学モジュールにおいて、前記昇圧回路は、チャージポンプ回路であることが好ましい。
本適用例では、昇圧回路としてチャージポンプ回路を用いることにより、例えば昇圧チョッパ回路を用いる場合と比べて、昇圧回路の小型化を図ることができ、ひいては光学モジュールの小型化を図ることができる。また、昇圧回路を光学モジュールに設けることが容易である。
本発明の一適用例に係る電子機器は、反射膜間ギャップを介して対向する2つの反射膜、及び印加電圧に応じたギャップ量に前記反射膜間ギャップを変更するギャップ変更部を備えた波長可変干渉フィルターと、所定の駆動パルスによって駆動され、基準電圧を昇圧する昇圧回路と、前記ギャップ量を検出するギャップ検出器と、前記昇圧回路の出力電圧により駆動され、前記ギャップ検出器の検出値に応じた前記印加電圧を出力する電圧出力部と、前記電圧出力部を制御する制御部と、を備え、前記ギャップ検出器は、前記駆動パルスの電圧が変動しない非変動期間に前記ギャップ量を検出することを特徴とする。
本適用例では、上記適用例と同様に、ギャップ検出器は、駆動パルスの電圧が変動しない非変動期間にギャップ量を検出する。これにより、昇圧回路において、駆動パルスの変動に応じたノイズが生じたとしても、当該ノイズの影響を抑制でき、ギャップ量の検出精度を向上させることができ、ギャップ量の調整精度を向上させることができる。したがって、電子機器を高精度に駆動させることができる。
本発明の一実施形態に係るプリンターの概略構成を示す外観図。 上記実施形態のプリンターの概略構成を示すブロック図。 上記実施形態の分光器の概略構成を示す断面図。 上記実施形態のフィルター制御部の概略構成を示す図。 上記実施形態の昇圧回路の概略構成を示す図。 上記実施形態のギャップ検出器の概略構成を示す図。 上記実施形態のギャップ検出器の動作を示す図。 上記実施形態のギャップ検出器の動作を示す図。
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて説明する。本発明に係る電子機器の一例として、プリンター10(インクジェットプリンター)について説明する。
[プリンターの概略構成]
図1は、第1実施形態のプリンター10の外観の構成例を示す図である。図2は、本実施形態のプリンター10の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プリンター10は、供給ユニット11と、搬送ユニット12と、キャリッジ13と、キャリッジ移動ユニット14と、制御ユニット15(図2参照)と、を備える。このプリンター10は、例えばパーソナルコンピューター等の外部機器30から入力された印刷データに基づいて、各ユニット11,12,14及びキャリッジ13を制御し、媒体Aに画像を印刷する。また、本実施形態のプリンター10は、媒体Aに印刷された画像の分光測定を行い、測定結果に基づく処理を行う(例えば色較正用のカラーパッチの分光測定の測定結果に基づいて色較正処理を行う)。
以下、プリンター10の各構成について具体的に説明する。
供給ユニット11は、画像形成対象となる媒体A(本実施形態では、白色紙面を例示)を、画像形成位置に供給するユニットである。この供給ユニット11は、例えば媒体Aが巻装されたロール体111(図1参照)、ロール駆動モーター(図示略)、及びロール駆動輪列(図示略)等を備える。そして、制御ユニット15からの指令に基づいて、ロール駆動モーターが回転駆動され、ロール駆動モーターの回転力がロール駆動輪列を介してロール体111に伝達される。これにより、ロール体111が回転し、ロール体111に巻装された紙面がY方向(副走査方向)における下流側(+Y方向)に供給される。
なお、本実施形態では、ロール体111に巻装された紙面を供給する例を示すがこれに限定されない。例えば、トレイ等に積載された紙面等の媒体Aをローラー等によって1枚ずつ供給する等、如何なる供給方法によって媒体Aが供給されてもよい。
搬送ユニット12は、供給ユニット11から供給された媒体Aを、Y方向に沿って搬送する。この搬送ユニット12は、搬送ローラー121と、搬送ローラー121と媒体Aを挟んで配置され、搬送ローラー121に従動する従動ローラー(図示略)と、プラテン122と、を含んで構成されている。
搬送ローラー121は、図示略の搬送モーターからの駆動力が伝達され、制御ユニット15の制御により搬送モーターが駆動されると、その回転力により回転駆動されて、従動ローラーとの間に媒体Aを挟み込んだ状態でY方向に沿って搬送する。また、搬送ローラー121のY方向の下流側(+Y側)には、キャリッジ13に対向するプラテン122が設けられている。
キャリッジ13は、媒体Aに対して画像を印刷する印刷部16と、媒体A上の所定の測定領域R(図3参照)の分光測定を行う分光器17と、を備えている。
印刷部16は、例えば下面(媒体Aに対向する面)側に形成されたノズルからインクを吐出して画像を形成する、所謂、インクジェットヘッドである。この印刷部16は、例えば、複数色のインクに対応したインクカートリッジ161と、各ノズルに設けられ対応する色のインクカートリッジ161からインクが供給される圧力室と、圧力室に設けられるピエゾ素子と、を備え、ピエゾ素子の駆動によってノズルから吐出されたインク滴により、媒体Aにインクドットが形成される。
分光器17は、後に詳述するが、一対の反射膜間のギャップ量に応じた波長の光を透過させる波長可変干渉フィルター5と、波長可変干渉フィルターのギャップ量を制御するフィルター制御部18とを含み構成され、光学モジュールに相当する。
キャリッジ13は、キャリッジ移動ユニット14によって、Y方向と交差する主走査方向(本発明における一方向であり、X方向)に沿って移動可能に設けられている。
また、キャリッジ13は、フレキシブル回路131により制御ユニット15に接続され、制御ユニット15からの指令に基づいて、印刷部16による印刷処理(媒体Aに対する画像形成処理)及び、分光器17による分光測定処理を実施する。
キャリッジ移動ユニット14は、本発明における移動機構を構成し、制御ユニット15からの指令に基づいて、キャリッジ13をX方向に沿って往復移動させる。
このキャリッジ移動ユニット14は、例えば、キャリッジガイド軸141と、キャリッジモーター142と、タイミングベルト143と、を含んで構成されている。
キャリッジガイド軸141は、X方向に沿って配置され、両端部がプリンター10の例えば筐体に固定されている。キャリッジモーター142は、タイミングベルト143を駆動させる。タイミングベルト143は、キャリッジガイド軸141と略平行に支持され、キャリッジ13の一部が固定されている。そして、制御ユニット15の指令に基づいてキャリッジモーター142が駆動されると、タイミングベルト143が正逆走行され、タイミングベルト143に固定されたキャリッジ13がキャリッジガイド軸141にガイドされて往復移動する。
制御ユニット15は、モジュール制御部に相当し、図2に示すように、I/F151と、ユニット制御回路152と、メモリー153と、CPU(Central Processing Unit)154と、を含んで構成される。
I/F151は、外部機器30から入力される印刷データをCPU154に入力する。
ユニット制御回路152は、CPU154からの指令信号に基づいて、供給ユニット11、搬送ユニット12、キャリッジ移動ユニット14、印刷部16、分光器17、及びフィルター制御部18をそれぞれ制御する制御回路を備えており、CPU154からの指令信号に基づいて、各部11〜18をそれぞれ制御する。なお、当該制御回路が、制御ユニット15とは別途設けられ、制御ユニット15と接続されていてもよい。
メモリー153は、プリンター10の動作を制御する各種プログラムや各種データを記憶している。各種データとしては、例えば、印刷データとして含まれる色データに対する各インクの吐出量を記憶した印刷プロファイルデータ等が挙げられる。また、光源部171の各波長に対する発光特性や、受光部173の各波長に対する受光特性(受光感度特性)等が記憶されていてもよい。
CPU154は、メモリー153に記憶された各種プログラムを読み出し実行することで、供給ユニット11、搬送ユニット12、及びキャリッジ移動ユニット14の駆動制御、印刷部16の印刷制御、分光器17の分光測定制御、及び分光器17による測定データに基づく処理(色較正処理等)を実施する。
[分光器の構成]
図3は、分光器17の概略構成を示す断面図である。
分光器17は、図3に示すように、光源部171と、波長可変干渉フィルター5を含む光学フィルターデバイス172と、受光部173と、導光部174と、フィルター制御部18(図2参照)と、を備えている。
この分光器17は、光源部171から媒体A上に照明光を照射し、媒体Aで反射された光成分を、導光部174により光学フィルターデバイス172に入射させる。そして、光学フィルターデバイス172は、この反射光から所定波長の光を出射(透過)させて、受光部173により受光させる。また、光学フィルターデバイス172は、制御ユニット15の制御に基づいて、透過波長(出射波長)を選択可能であり、可視光における各波長の光の光量を測定することで、媒体A上の測定領域Rの分光測定が可能となる。
[光源部、受光部及び導光光学系の構成]
光源部171は、光源171Aと、集光部171Bとを備える。この光源部171は、光源171Aから出射された光を媒体Aの測定領域R内に、媒体Aの表面に対する法線方向から照射する。
光源171Aとしては、可視光域における各波長の光を出射可能な光源が好ましい。このような光源171Aとして、例えばハロゲンランプやキセノンランプ、白色LED等を例示でき、特に、キャリッジ13内の限られたスペース内で容易に設置可能な白色LEDが好ましい。集光部171Bは、例えば集光レンズ等により構成され、光源171Aからの光を測定領域Rに集光させる。なお、図3においては、集光部171Bでは、1つのレンズ(集光レンズ)のみを表示するが、複数のレンズを組み合わせて構成されていてもよい。
受光部173は、波長可変干渉フィルター5の光軸上に配置され、当該波長可変干渉フィルター5を透過した光を受光する。そして、受光部173は、制御ユニット15の制御に基づいて、受光量に応じた検出信号(電流値)を出力する。なお、受光部173により出力された検出信号は、I−V変換器(図示略)、増幅器(図示略)、及びAD変換器(図示略)を介して制御ユニット15に入力される。
導光部174は、反射鏡174Aと、バンドパスフィルター174Bとを備えている。
この導光部174は、測定領域Rで、媒体Aの表面に対して45°で反射された光を反射鏡174Aにより、波長可変干渉フィルター5の光軸上に反射させる。バンドパスフィルター174Bは、可視光域(例えば380nm〜720nm)の光を透過させ、紫外光及び赤外光の光をカットする。これにより、波長可変干渉フィルター5には、可視光域の光が入射されることになり、受光部173において、可視光域における波長可変干渉フィルター5により選択された波長の光が受光される。
[光学フィルターデバイスの構成]
図4は、分光器17が備える波長可変干渉フィルター5とフィルター制御部18とを模式的に示す図である。
光学フィルターデバイス172は、図4に示すように、筐体6と、筐体6の内部に収納された波長可変干渉フィルター5とを備えている。
(波長可変干渉フィルターの構成)
波長可変干渉フィルター5は、波長可変型のファブリーペローエタロン素子であり、図4に示すように、透光性の固定基板51及び可動基板52を備え、これらの固定基板51及び可動基板52が、接合膜により接合されることで、一体的に構成されている。
また、波長可変干渉フィルター5は、ギャップG(反射膜間ギャップ)を介して対向配置された固定反射膜54及び可動反射膜55と、ギャップGの寸法(ギャップ量)を調整する静電アクチュエーター56と、を備える。
(固定基板の構成)
固定基板51は、可動基板52に対向する面に固定反射膜54と、静電アクチュエーター56を構成する固定電極561と、が設けられる。この固定基板51は、可動基板52に対して厚み寸法が大きく形成されており、静電アクチュエーター56に電圧を印加した際の静電引力や、後述する固定電極561の内部応力による固定基板51の撓みはない。
固定反射膜54は、固定基板51に設けられた溝部の中心位置に設けられる。また、固定反射膜54は、フィルター制御部18の後述するギャップ検出器21に接続される。本実施形態では、固定反射膜54は、可動反射膜55とともに、ギャップ検出用のコンデンサーを構成する。この固定反射膜54としては、例えばAg等の金属膜や、Ag合金等、導電性の合金膜を用いることができる。また、例えば高屈折層をTiO、低屈折層をSiOとした誘電体多層膜を用いてもよく、この場合、誘電体多層膜の最下層又は表層に導電性の金属合金膜が形成されていることで、固定反射膜54をギャップ検出用のコンデンサーの電極として機能させることが可能となる。
固定電極561は、固定基板51の厚み方向から見た平面視において、固定反射膜54を囲う略円弧状に形成される。この固定電極561は、フィルター制御部18の後述するフィードバック制御部181に接続される。
(可動基板の構成)
可動基板52は、可動部521と、可動部521の外に設けられ、可動部521を保持する保持部522とを備えている。
可動部521は、保持部522よりも厚み寸法が大きく形成されている。この可動部521には、可動反射膜55と、静電アクチュエーター56を構成する可動電極562と、が設けられる。
可動反射膜55は、可動部521の固定基板51に対向する面の中心部に、固定反射膜54とギャップGを介して対向して設けられる。また、可動反射膜55は、フィルター制御部18の後述するギャップ検出器21に接続され、固定反射膜54とともに、ギャップ検出用のコンデンサーを構成する。この可動反射膜55としては、上述した固定反射膜54と同一の構成の反射膜が用いられる。
可動電極562は、所定のギャップを介して固定電極561に対向する。この可動電極562は、フィードバック制御部181に接続される。
保持部522は、可動部521の周囲を囲うダイアフラムであり、可動部521よりも厚み寸法が小さく形成されている。このような保持部522は、可動部521よりも撓みやすく、僅かな静電引力により、可動部521を固定基板51側に変位させることが可能となる。これにより、固定反射膜54及び可動反射膜55の平行度を維持した状態で、ギャップGのギャップ量を変更することが可能となる。
なお、本実施形態では、ダイアフラム状の保持部522を例示するが、これに限定されず、例えば、平面中心点を中心として、等角度間隔で配置された梁状の保持部が設けられる構成などとしてもよい。
(筐体の構成)
筐体6は、図4に示すように、ベース61と、リッド62と、を備えている。これらのベース61及びリッド62は、例えばガラスフリット(低融点ガラス)を用いた低融点ガラス接合、エポキシ樹脂等による接着などにより接合される。これにより、内部に収容空間が形成され、この収容空間内に波長可変干渉フィルター5が収納される。
ベース61は、例えば薄板上にセラミックを積層することで構成され、波長可変干渉フィルター5を収納可能な凹部611を有している。波長可変干渉フィルター5は、ベース61の凹部611の底面に、例えば固定材により固定されている。ベース61の凹部611の底面には、光通過孔612が設けられている。この光通過孔612は、波長可変干渉フィルター5の反射膜54,55と重なる領域を含むように設けられている。また、ベース61には、光通過孔612を覆うようにカバーガラス613が接合されている。
リッド62は、ガラス平板であり、ベース61の底面とは反対側の端面に接合される。
[フィルター制御部の構成]
フィルター制御部18は、電圧制御部に相当し、図4に示すように、フィードバック制御部181、マイコン(マイクロコントローラー)19、昇圧回路20、及びギャップ検出器21を含み構成される。
フィルター制御部18は、ギャップ検出器21により波長可変干渉フィルター5のギャップGの寸法(ギャップ量)を検出した検出結果に基づいて、ユニット制御回路152からの波長設定指令に基づく値(目標波長に対応する値)にギャップ量を設定する。すなわち、フィルター制御部18は、ギャップ量の検出結果と波長設定指令とに基づいて、静電アクチュエーター56の駆動電圧を調整し、波長可変干渉フィルター5の透過光の波長が目標波長となるようにギャップGの寸法を設定する。
(フィードバック制御部の構成)
フィードバック制御部181は、電圧出力部に相当し、マイコン19から入力されたギャップGを所定の目標値に設定する旨の目標指令に基づいて、昇圧回路20からの出力電圧Voutを変調し、静電アクチュエーター56に駆動電圧(印加電圧)を印加する。
具体的には、図4に示すように、フィードバック制御部181は、波長可変干渉フィルター5の固定電極561及び可動電極562に接続されている。そして、フィードバック制御部181は、マイコン19からの目標指令信号(電圧値)と、ギャップ検出器21からの検出信号(電圧値)との偏差が所定閾値以下となるように、出力電圧Voutを変調して、静電アクチュエーター56の駆動電圧を調整する、フィードバック制御を実施する。
フィードバック制御部181は、図示を省略するが、例えば、PID(Proportional-Integral-Differential)制御器及び駆動回路等を含み構成される。PID制御器は、指令信号と検出信号との偏差を所定閾値以下とするようにフィードバック制御を実施し、検出信号に応じたフィードバック信号を出力する。また、駆動回路は、フィードバック信号に基づいて、昇圧回路20からの出力電圧を変調し、直流の駆動電圧を出力可能に構成される。
(マイコンの構成)
マイコン19は、記憶部191を備え、例えばギャップ検出器21で検出される検出信号(電圧値)とギャップGの寸法との関係(ギャップ相関データ)が記憶されている。また、マイコン19は、図4に示すように、基準電圧出力部192、基準信号出力部193、ギャップ検出制御部194、及び、フィードバック指令部195として機能する。
基準電圧出力部192は、所定の基準電圧を、昇圧回路20に出力する。基準電圧出力部192は、図示を省略するが、例えばマイコン19に設けられた、基準電圧を出力する電源回路や、当該基準電圧の変動を抑制する安定化回路等により構成される。
基準信号出力部193は、マイコン19のクロック周波数に基づく所定の周波数の矩形波パルス信号である基準信号を生成し、当該基準信号を昇圧回路20に出力する。すなわち、基準信号は、駆動パルス及び基準パルスに相当する。基準信号出力部193は、図示を省略するが、例えばマイコン19に設けられた発振回路や分周回路等により構成される。
ギャップ検出制御部194は、基準信号出力部193から出力される基準信号に基づいて、ギャップ検出器21を制御する。本実施形態では、後に詳述するが、ギャップ検出制御部194は、矩形波パルス信号である基準信号の電圧が変動しない非変動期間において、ギャップ検出器21にギャップGの寸法を検出させる。なお、非変動期間とは、基準信号の立ち上がりタイミングと立ち下がりタイミングとの間の期間である。
フィードバック指令部195は、ギャップGを所定の目標値に設定する旨の目標指令をフィードバック制御部181に出力する。具体的には、フィードバック指令部195は、ユニット制御回路152からの設定指令と上記ギャップ相関データとに基づいて、目標波長に対応する目標値を算出し、当該目標値に対応する目標指令をフィードバック制御部181に出力する。
(昇圧回路の構成)
図5は、昇圧回路20の構成を模式的に示す図である。
昇圧回路20は、マイコン19から基準電圧Voと基準信号Soとが入力され、基準信号Soに基づいて基準電圧Voを増幅した出力電圧Voutを、フィードバック制御部181に出力する。
本実施形態では、昇圧回路20は、第1非反転増幅回路201と、第2非反転増幅回路202と、平滑コンデンサーCsと、フライングコンデンサーCfaと、出力コンデンサーCoと、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、を含むチャージポンプ回路として構成される。
第1非反転増幅回路201は、第1オペアンプOP1を含み構成され、マイコン19から第1オペアンプOP1に入力された所定の基準電圧Voを所定の増幅度で増幅し、第1電圧V1(直流電圧)を出力する。
平滑コンデンサーCsは、第1非反転増幅回路201の出力側に接続され、第1電圧V1が印加される。
第2非反転増幅回路202は、第2オペアンプOP2を含み構成され、マイコン19から第2オペアンプOP2に入力された基準信号Soを所定の増幅度で増幅し、第2電圧V2を出力する。なお、第2電圧V2は、基準信号Soの周波数に応じた、所定の周波数の矩形波電圧である。
フライングコンデンサーCfaは、第2非反転増幅回路202の出力側に接続される。また、フライングコンデンサーCfaは、第1非反転増幅回路201の出力側に、第1ダイオードD1を介して接続され、基準信号Soに応じたタイミングにて、第1電圧V1に対応する電圧が印加される。
出力コンデンサーCoは、第2非反転増幅回路202の出力側に、フライングコンデンサーCfa及び第2ダイオードD2を介して接続される。
上述のように構成された昇圧回路20による昇圧動作について説明する。
第1非反転増幅回路201は、基準電圧Voを増幅した第1電圧V1を平滑コンデンサーCsに印加する。また、第2非反転増幅回路202は、マイコン19からの基準信号Soを増幅し、第2電圧V2を出力する。この基準信号SoがLowの時に、フライングコンデンサーCfaに、第1ダイオードD1を介して第1電圧V1が印加される。そして、基準信号SoがHighの時に、第2非反転増幅回路202の出力である第2電圧V2ppに、フライングコンデンサーCfaの電圧を加算した電圧が、第2ダイオードD2を介して、出力コンデンサーCoに印加される。この出力コンデンサーCoの印加電圧が、昇圧回路20の出力電圧Voutである。出力電圧Voutは、下記式(1)によって算出される。
なお、V2ppは、第2電圧V2の最大値と最小値との差であり、本実施形態では第2電圧V2の最大値である。また、下記式(1)において、Vfは、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の順方向の電圧である。
[数1]
out=V1+V2pp−2×Vf ・・・(1)
例えば、基準電圧Voを1V、第1オペアンプOP1の増幅度を22倍、基準信号SoのHighの場合の電圧を5V、第2オペアンプOP2の増幅度を4倍、及び、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2の電圧Vfを0.6Vとする。この場合、上記式(1)に基づいて算出された出力電圧Voutは、40.8Vである。ここで、波長可変干渉フィルター5の駆動電圧の振幅は、例えば20Vから40Vである。したがって、昇圧回路20は、基準電圧Voを昇圧し、波長可変干渉フィルター5の駆動に十分な大きさの出力電圧Voutを出力可能である。
(ギャップ検出器の構成)
図6は、ギャップ検出器21の構成を模式的に示す図である。図7は、ギャップ検出器21の動作を模式的に示すタイミングチャートである。
ギャップ検出器21は、図6に示すように、容量検出回路211と、減算回路212と、サンプルアンドホールド回路213と、を備える。このギャップ検出器21は、昇圧回路20の出力電圧Voutによって駆動され、基準信号Soに応じたタイミングで反射膜54,55間の静電容量Cxに応じた検出信号(直流電圧)を、フィードバック制御部181に出力する。
ここで、静電容量Cxは、固定反射膜54及び可動反射膜55によって構成されるコンデンサーの静電容量であり、ギャップ量と対応した関係にある。したがって、静電容量Cxに基づいて、ギャップ量を検出することができる。本実施形態では、ギャップ量を検出する際に、バイアス電源(図示省略)によって、固定反射膜54と可動反射膜55との間にバイアス電圧(Vb−Va)が印加される。この際、各反射膜54,55間には、バイアス電圧(Vb−Va)と、静電容量Cxとに応じた電荷が蓄積される。なお、第1バイアス電圧Vaは、第2バイアス電圧Vbよりも小さい。
容量検出回路211は、オペアンプOP3と、帰還コンデンサーCfbと、スイッチSW1〜SW3と、を含み構成され、基準信号Soに応じたタイミングで、各反射膜54,55間の静電容量Cxを電圧Vcに変換し、当該電圧Vcを出力する。以下、電圧Vcを変換電圧Vcとも称する。
スイッチSW1〜SW3は、ギャップ検出制御部194からの制御信号に基づいて、接続(オン)と切断(オフ)とが切り替えられる。これらスイッチSW1〜SW3は、トランジスターやMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)により構成される。
スイッチSW1は、各反射膜54,55にバイアス電圧(Vb−Va)が印加されたオン状態と、バイアス電圧(Vb−Va)が印加されないオフ状態とを切り替える。
スイッチSW2は、第1スイッチに相当し、帰還コンデンサーCfbの入力端及び出力端の接続及び切断を切り替える。すなわち、スイッチSW2は、オン状態において帰還コンデンサーCfbをショートして初期化する。このスイッチSW2がオン状態(High)である期間をリセット期間T1(図7参照)とも称する。
スイッチSW3は、第2スイッチに相当し、波長可変干渉フィルター5と帰還コンデンサーCfbとの接続及び切断を切り替える。すなわち、スイッチSW3は、バイアス電圧が印加されたギャップ検出用コンデンサーを構成する各反射膜54,55の一方と、帰還コンデンサーCfbとが接続されるオン状態と、切断されるオフ状態とを切り替える。スイッチSW3のオン状態において、各反射膜54,55間に蓄積された電荷が、帰還コンデンサーCfbに移される。
また、スイッチSW3は、バイアス電圧が印加されたギャップ検出用コンデンサーを構成する各反射膜54,55の一方と、オペアンプOP3の−端子とが接続されたオン状態と、切断されたオフ状態とを切り替える。スイッチSW3のオン状態において、容量検出回路211から変換電圧Vcが出力される。すなわち、スイッチSW3がオン状態とされる期間は、静電容量Cxが変換電圧Vcに変換される変換期間T2である。なお、変換電圧Vcのピーク電圧Vcpは、下記式(2)によって算出できる。
[数2]
Vcp={(Vb−Va)×Cx/Cf}+Vb ・・・(2)
減算回路212は、容量検出回路211の出力側に設けられ、スイッチSW3のオン状態となる変換期間T2において、変換電圧Vcから第2バイアス電圧Vbを減算した電圧Vdを出力する。この電圧Vdは、サンプルアンドホールド回路213に入力される。以下、電圧Vdを入力電圧Vdとも称する。入力電圧Vdのピーク電圧Vdp値は、下記式(3)によって算出できる。
[数3]
Vdp=(Vb−Va)×Cx/Cf ・・・(3)
サンプルアンドホールド回路213は、スイッチSW4を介して、減算回路212の出力側に設けられ、ギャップ検出器21による検出電圧Veを出力する。
スイッチSW4は、第3スイッチに相当し、スイッチSW1〜SW3同様に構成され、ギャップ検出制御部194からの制御信号に基づいて、接続と切断とが切り替えられる。このスイッチSW4は、本実施形態では、図7に示すように、入力電圧Vdがピーク電圧Vdpとなる期間内の所定期間(以下、検出期間T3とも称する)においてオンされる。サンプルアンドホールド回路213は、当該検出期間T3においてピーク電圧Vdpを検出し、直流電圧である検出電圧Veを出力する。なお、検出電圧Veの大きさは、ピーク電圧Vdpである。
図8は、上述のギャップ検出器21において、基準信号Soに基づいて行われるギャプ量の検出動作を模式的に示すタイミングチャートである。
ここで、昇圧回路20では、基準信号Soの立上がりタイミングにおいて、第1ダイオードD1に、導通状態から阻止状態への遷移(逆回復)が生じる。また、基準信号Soの立下がりタイミングにおいて、第2ダイオードD2に、導通状態から阻止状態への遷移が生じる。したがって、昇圧回路20では、基準信号Soの立ち上がりや、立ち下がりのタイミングにおいて、配線のインダクタ成分と、各ダイオードD1,D2の容量成分による共振によりノイズが生じる。これに対して、本実施形態では、ギャップ検出器21は、図8に示すように、基準信号Soの電圧が変化しない非変動期間T4、すなわち基準信号SoがHighである立ち上がり期間と、基準信号SoがLowである立ち下がり期間と、において状態検出動作を実施する。これにより、ギャップ検出器21は、上記ノイズの影響を抑制でき、波長可変干渉フィルター5のギャップGの寸法に応じた検出電圧Veを高精度に検出することができる。
具体的には、図8に示すように、基準信号Soの立ち上がり及び立ち下がりタイミングから所定のリセット期間T1において、スイッチSW2がオンされ、帰還コンデンサーCfbがショートされ、初期化される。また、リセット期間T1において、スイッチSW1がオンされ、各反射膜54,55間にバイアス電圧(Vb−Va)が印加される。リセット期間T1は、基準信号Soの変化タイミング(立ち上がりタイミング及び立ち下がりタイミング)以降から、変換期間T2の開始タイミングの間に設定されている。
次に、リセット期間T1に続く、変換期間T2において、スイッチSW1及びスイッチSW2がオフ、かつ、スイッチSW3がオンされ、各反射膜54,55間に蓄積された電荷が、帰還コンデンサーCfbに移される。この際の容量検出回路211から出力される変換電圧Vcのピーク電圧Vcpは、上記式(2)に示す値である。また、変換期間T2において、減算回路212から出力される入力電圧Vdのピーク電圧Vdpは、上記式(3)に示す値である。
ここで、変換期間T2における所定の検出期間T3において、スイッチSW4がオンされ、サンプルアンドホールド回路213にピーク電圧Vdpが入力される。サンプルアンドホールド回路213は、入力されたピーク電圧Vdpを直流電圧に変換し、検出電圧Veを出力する。なお、サンプルアンドホールド回路213は、次の検出期間T3まで、一定の検出電圧Veを出力する。
本実施形態では、リセット期間T1及び変換期間T2は、非変動期間T4内に設定されている。また、検出期間T3は、変換期間T2内に設定されている。すなわち、基準信号Soの周期を、リセット期間T1(変換期間T2)の繰り返し周期の2倍となるように設定し、基準信号Soの立ち上がり及び立下がりタイミングに、リセット期間T1の開始タイミングを同期させている。したがって、変換期間T2や検出期間T3において、昇圧回路20のスイッチングが行われず、スイッチングノイズの影響が抑制される。
また、検出期間T3の前後には、変換期間T2の開始タイミング及び終了タイミングに対してマージンが設定されている。これにより、変換期間T2の開始後に、検出期間T3を開始させることができ、かつ、変換期間T2の終了前に、検出期間T3を終了させることができる。したがって、サンプルアンドホールド回路213における検出精度を向上させることができる。
なお、検出期間T3の前側のマージンは、例えば変換期間T2の開始から入力電圧Vdの値がピーク電圧Vdpで安定化する時間(安定化時間)以上に設定されている。これにより、入力電圧Vdが変動しているタイミングで、当該入力電圧Vdがサンプルアンドホールド回路213に入力されることを抑制でき、検出電圧Veの検出精度を向上させることができる。
また、検出期間T3の後側のマージンは、例えば、スイッチSW3の誤作動等による、変換期間T2の終了タイミングの変動範囲よりも大きくなるように設定されている。これにより、上記誤作動により、所定のタイミングよりも前にスイッチSW3がオフされ、変換期間T2が終了されたとしても、変換期間T2の終了前に検出期間T3を終了させることができ、検出電圧Veの検出精度を向上させることができる。
また、変換期間T2は、リセット期間T1よりも長く設定されている。これにより、非変動期間T4において、変換期間T2をより長く設定することができ、変換期間T2における、検出期間T3の前後のマージンを長く設定することができる。
なお、変換期間T2の長さは、リセット期間T1と同じでもよく、リセット期間T1よりも短くてもよい。
[実施形態の作用効果]
本実施形態では以下の作用効果を得ることができる。
フィードバック制御部181は、基準信号Soに基づいて駆動する昇圧回路20からの出力電圧Voutによって駆動し、ギャップ検出器21のギャップ量の検出値に基づいて、静電アクチュエーター56への印加電圧を出力する。ギャップ検出器21は、基準信号Soの電圧が変化しない非変動期間T4にギャップ量を検出する。このような構成では、所定の基準信号Soで駆動される昇圧回路20において、基準信号Soの変化に応じたノイズが生じたとしても、当該ノイズの影響を抑制でき、ギャップ量の検出精度を向上させることができる。したがって、ギャップ量の調整精度を向上させることができる。
ギャップ検出器21は、基準信号Soの非変動期間T4において、スイッチSW4の切り替えを実施する。これにより、サンプルアンドホールド回路213が電圧を検出している検出期間T3において、基準信号Soが変化しないため、検出期間T3における上記ノイズの影響を抑制できる。
また、ギャップ検出器21は、非変動期間T4にスイッチSW3を切り替えるため、ギャップ量に応じた電荷を帰還コンデンサーCfbに蓄積させる際に、上記ノイズの影響を抑制できる。したがって、帰還コンデンサーCfbに蓄積される電荷量、すなわち帰還コンデンサーCfbの電圧を、ギャップ量に応じた適切な値とすることができ、ギャップ量の検出精度を向上させることができる。
また、ギャップ検出器21におけるリセット期間T1は、基準信号Soの信号変化タイミング(立ち上がりタイミング及び立ち下がりタイミング)以降で、かつ、スイッチSW3がオンされるまでの間、すなわち変換期間T2の開始タイミングよりも前に設定されている。これにより、変換期間T2の開始前に、帰還コンデンサーCfbをリセットできる。したがって、変換期間T2において、帰還コンデンサーCfbに、ギャップ量に応じた電荷を蓄積させることができ、ギャップ量の検出精度を向上させることができる。
ギャップ検出器21は、基準信号Soの信号変化タイミングから、次の信号変化タイミングの期間において、各スイッチSW1〜SW4を切り替える。すなわち、所定周期のパルス信号である基準信号Soの半周期毎に、各スイッチSW1〜SW4の切り替えが行われる。このような構成では、ギャップ検出器21は、基準信号Soの変化タイミングに対して、最短でギャップ検出を行うことができる。したがって、ギャップ量の検出頻度を増大させることができ、ギャップ量の調整精度を向上させることができる。
ここで、分光器17や制御ユニット15等に電源装置を別途設け、当該電源装置から供給された電圧によって、静電アクチュエーター56を駆動する場合、電源装置からの供給電圧が変動し、ギャップ量の調整精度が低下するおそれがあった。
これに対して、昇圧回路20は、マイコン19から入力された基準電圧Voを昇圧する。そして、フィードバック制御部181は、昇圧回路20の出力電圧Voutによって駆動される。これにより、静電アクチュエーター56の駆動電圧の電圧変動を抑制でき、ギャップ量の調整精度を向上させることができる。
また、昇圧回路20は、マイコン19からの基準電圧Voを増幅する第1オペアンプOP1を備える。これにより、昇圧回路20の構成の簡略化や、製造コストの低減を図ることができる。
昇圧回路20は、マイコン19から入力された基準信号Soに基づいて駆動する。このような構成では、フィードバック制御部181を制御するために設けられたマイコン19を、基準信号Soの出力部としても用いることができる。したがって、昇圧回路20や分光器17に、基準信号Soを出力する出力部を別途設ける必要がなく、昇圧回路20や分光器17の構成の簡略化を図ることができる。
昇圧回路20は、基準電圧Voを増幅する第1オペアンプOP1と、基準信号Soの電圧値を増幅する第2オペアンプOP2と、のそれぞれの出力値の和に応じた出力電圧Voutを出力する。これにより、基準電圧Voを増幅した電圧値に、基準信号Soを増幅した電圧値を加算した値に応じた大きさの出力電圧Voutを得ることができ、簡易な構成で、より大きな出力電圧Voutを得ることができる。
ここで、昇圧回路20として、例えば、昇圧チョッパ回路を用いる場合、昇圧回路20の小型化が困難であり、昇圧回路20を分光器17に搭載することが容易ではなかった。
これに対して、本実施形態では、昇圧回路20として上述のように構成されるチャージポンプ回路を用いることにより、昇圧回路20の小型化を図ることができ、ひいてはフィルター制御部18の小型化を図ることができる。また、昇圧回路20を分光器17に設けることも容易である。
[変形例]
なお、本発明は上述の実施形態及び変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、基準信号Soとして、同一の長さの立ち上がり期間と、立ち下がり期間と、を有する所定周期のパルス信号を用いる場合を例示したが、これに限定されない。例えば、立ち上がり期間と立ち下がり期間とが異なる長さであってもよい。
上記実施形態では、ギャップ検出器21は、マイコン19による制御に基づいて、基準信号Soの非変動期間T4にギャップ量を検出することにより、昇圧回路20と同期して駆動されていたが、これに限定されない。例えば、ギャップ検出器21は、マイコン19からの基準信号Soに基づいて、各スイッチSW1〜SW4の接続及び切断を切り替えるスイッチ制御部を備えてもよい。
上記実施形態のギャップ検出器21では、基準信号Soの非変動期間T4のそれぞれに、すなわち、基準信号Soの立ち上がり期間と、立ち下がり期間とのそれぞれに、リセット期間T1、変換期間T2、及び検出期間T3が設定されていたが、これに限定されない。例えば、少なくとも検出期間T3が、非変動期間T4に設定される構成としてもよい。この場合、サンプルアンドホールド回路213が電圧を検出する検出期間T3において、基準信号Soの変化によるノイズの影響を抑制でき、ギャップ量の検出精度を向上させることができる。
また、非変動期間T4内に、リセット期間T1の終了タイミングと、変換期間T2の開始タイミングとが設定され、変換期間T2の開始タイミングから非変動期間T4の終了タイミングの間に、検出期間T3が設定されてもよい。すなわち、非変動期間T4の開始タイミングを跨ぐようにリセット期間T1が設定され、非変動期間T4の終了タイミングを跨ぐように変換期間T2が設定されてもよい。このような構成でも、ギャップ検出器21は、非変動期間T4において、帰還コンデンサーCfbの初期化、及び、ギャップ量の検出を行うことができ、ギャップ量の検出精度を向上させることができる。
なお、非変動期間T4のそれぞれに、リセット期間T1、変換期間T2、及び検出期間T3が設定されている場合、リセット期間T1や変換期間T2の前後にマージンを設定すると、検出期間T3を設定可能な期間が短くなる。このためギャップ量の検出に十分な長さの検出期間T3を設定することが困難な場合がある。これに対して、リセット期間T1や変換期間T2が、連続する非変動期間T4を跨ぐように設定されることにより、上記マージンを小さくできる。したがって、検出期間T3を長くすることができ、検出期間T3の設定が容易である。
また、非変動期間T4において予め検出期間T3が設定されていたが、これに限らない。例えば、サンプルアンドホールド回路に入力される入力電圧Vdがピーク電圧Vdpとなったことを検出する電圧検出部を設け、当該電圧検出部によるピーク電圧Vdpの検出結果に基づいて、検出期間T3を開始させてもよい。これにより、入力電圧Vdがピーク電圧Vcpとなる前に、検出期間T3が開始されることを抑制できる。なお、容量検出回路からの変換電圧Vcがピーク電圧Vcpとなったことを検出してもよい。
上記実施形態では、ギャップ検出器21は、昇圧回路20からの出力電圧Voutによって駆動されるとしたが、これに限定されず、別途設けられた電源装置からの供給電力によって駆動されてもよい。この場合、昇圧回路20にてノイズが発生したとしても、ギャップ検出器21は、非変動期間T4にギャップ量を検出するため、上記ノイズの影響を抑制できる。
上記実施形態では、昇圧回路20として、マイコン19からの基準電圧Voを増幅する第1非反転増幅回路201と、基準信号Soを増幅する第2非反転増幅回路202と、を備えるチャージポンプ回路を例示したが、これに限定されない。例えば、昇圧回路20は、基準信号Soを増幅する第2非反転増幅回路202を備えず、基準電圧Voを増幅する第1非反転増幅回路201を少なくとも備え、基準信号Soに基づいて第1非反転増幅回路201の出力電圧を昇圧するチャージポンプ回路としてもよい。
上記実施形態では、昇圧回路20は、マイコン19からの基準電圧Voを昇圧する構成を例示したが、別途設けられた電源装置からの供給電圧を昇圧してもよい。
また、昇圧回路20は、マイコン19から入力される基準信号Soに基づいて駆動されていたが、これに限定されない。例えば、昇圧回路20は、別途設けられた信号発生装置からの駆動パルスに基づいて駆動されてもよい。この場合、ギャップ検出器21は、上記信号発生装置から出力された駆動パルスの非変動期間に、ギャップ量を検出する。
上記実施形態では、昇圧回路20として、チャージポンプ回路を例示したが、これに限定されず、昇圧チョッパ回路等、所定の駆動パルスに基づいて駆動される各種の昇圧回路を用いることができる。
上記実施形態では、フィルター制御部18は、波長可変干渉フィルター5の駆動電圧を出力する電圧出力部として、ギャップ検出器21によるギャップ量の検出値に基づいて駆動電圧を調整するフィードバック制御部181を備えていたが、これに限定されない。
例えば、フィルター制御部18は、ギャップ検出器21を備えず、マイコン19からの目標指令に基づいて、昇圧回路20からの出力電圧Voutを変調し、波長可変干渉フィルター5の駆動電圧を出力する電圧出力部を備える構成とされてもよい。このような構成でも、上述のように、マイコン19からの基準電圧Voを昇圧して出力電圧Voutを出力する昇圧回路20を設けることにより、駆動電圧の変動を抑制できる。
上記実施形態では、静電アクチュエーターとしてフィードバック制御用の静電アクチュエーターを例示したが、これに限定されない。例えば、フィードバック制御用の静電アクチュエーターの他に、目標指令に応じた所定の駆動電圧で駆動される第2の静電アクチュエーターを設けてもよい。この第2の静電アクチュエーターを設ける場合、例えば、目標指令に応じた第2の駆動電圧を第2の静電アクチュエーターに印加する第2の電圧出力部を、フィルター制御部18に設ければよい。例えば、第2の静電アクチュエーターを、駆動量が大きい粗動用の静電アクチュエーターとして用い、フィードバック制御用の静電アクチュエーターを、駆動量が小さい微動用の静電アクチュエーターとして用いることにより、ギャップ量の調整精度を一層向上できる。
また、この場合、昇圧回路20からの出力電圧Voutによって第2の電圧出力部を駆動させることにより、第2の駆動電圧の変動を抑制できる。
上記各実施形態において、波長可変干渉フィルター5は、反射膜間のギャップを変更するギャップ変更部として、静電アクチュエーター56を備えていたが、これに限らない。
例えば、波長可変干渉フィルター5は、ギャップ変更部として、固定基板51及び可動基板52の間に圧電素子を備え、当該圧電素子の駆動により、ギャップ量が変更されてもよい。
また、固定基板51及び可動基板52の2つの基板を備える構成に限らず、例えば、1つの基板上に犠牲層を介して2つの反射膜を積層し、犠牲層をエッチング等により除去して反射膜間のギャップが形成された波長可変干渉フィルターを用いてもよい。
上記実施形態では、波長可変干渉フィルター5として、入射光から反射膜54,55間のギャップGに応じた波長の光を透過させる光透過型の波長可変干渉フィルター5を例示したが、これに限定されない。例えば、反射膜54、55間のギャップGに応じた波長の光を反射させる、光反射型の波長可変干渉フィルターを用いてもよい。
また、筐体6に波長可変干渉フィルター5が収納された光学フィルターデバイス172を例示したが、波長可変干渉フィルター5が分光器17に直接設けられる構成などとしてもよい。
上記実施形態では、印刷部16として、インクタンクから供給されたインクを、ピエゾ素子を駆動させて吐出させるインクジェット型の印刷部16を例示したが、これに限定されない。例えば、印刷部16としては、ヒーターによりインク内に気泡を発生させてインクを吐出する構成や、超音波振動子によりインクを吐出させる構成としてもよい。
また、インクジェット方式のものに限定されず、例えば熱転写方式を用いたサーマルプリンターや、レーザープリンター、ドットインパクトプリンター等、如何なる印刷方式のプリンターに対しても適用できる。
上記実施形態において、光学モジュールとしての分光器17を備えたプリンター10を例示したが、これに限定されない。例えば、画像形成部を備えず、媒体Aに対する分光測定処理のみを実施する色むら分光測定装置であってもよい。また、例えば工場等において製造された印刷物の品質検査を行う品質検査装置に、上記光学モジュールを組み込んでもよく、その他、如何なる装置に本発明の光学モジュールを組み込んでもよい。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造などに適宜変更してもよい。
5…波長可変干渉フィルター、10…プリンター、17…分光器、18…フィルター制御部、19…マイコン、20…昇圧回路、21…ギャップ検出器、51…固定基板、52…可動基板、54…固定反射膜、55…可動反射膜、56…静電アクチュエーター、61…ベース、62…リッド、181…フィードバック制御部、191…記憶部、192…基準電圧出力部、193…基準信号出力部、194…ギャップ検出制御部、195…フィードバック指令部、201…第1非反転増幅回路、202…第2非反転増幅回路、211…容量検出回路、212…減算回路、213…サンプルアンドホールド回路、512…反射膜設置部、521…可動部、522…保持部、561…固定電極、562…可動電極、611…凹部、612…光通過孔、613…カバーガラス、Cfb…帰還コンデンサー、G…ギャップ、OP1…第1オペアンプ、OP2…第2オペアンプ、SW2…スイッチ(第1スイッチ)、SW3…スイッチ(第2スイッチ)、SW4…スイッチ(第3スイッチ)、So…基準信号、T4…非変動期間、Vo…基準電圧、Vout…出力電圧。

Claims (11)

  1. 反射膜間ギャップを介して対向する2つの反射膜、及び印加電圧に応じたギャップ量に前記反射膜間ギャップを変更するギャップ変更部を備えた波長可変干渉フィルターと、
    所定の駆動パルスによって駆動され、基準電圧を昇圧する昇圧回路と、
    前記ギャップ量を検出するギャップ検出器と、
    前記昇圧回路の出力電圧により駆動され、前記ギャップ検出器の検出値に応じた前記印加電圧を出力する電圧出力部と、を備え、
    前記ギャップ検出器は、前記駆動パルスの電圧が変動しない非変動期間に前記ギャップ量を検出する
    ことを特徴とする光学モジュール。
  2. 請求項1に記載の光学モジュールにおいて、
    前記ギャップ検出器は、
    前記ギャップ量に応じた電荷を保持するコンデンサーと、
    前記電荷が保持された前記コンデンサーの電圧を検出するサンプルアンドホールド回路と、
    前記コンデンサーの入力端及び出力端の接続及び切断を切り替える第1スイッチと、
    前記コンデンサーと前記波長可変干渉フィルターとの接続及び切断を切り替える第2スイッチと、
    前記コンデンサーと前記サンプルアンドホールド回路との接続及び切断を切り替える第3スイッチと、を備え、
    前記駆動パルスの前記非変動期間において、前記第3スイッチの切り替えを実施する
    ことを特徴とする光学モジュール。
  3. 請求項2に記載の光学モジュールにおいて
    前記ギャップ検出器は、前記駆動パルスの前記非変動期間において、前記第2スイッチを切り替えて、前記コンデンサーと前記波長可変干渉フィルターとを接続する
    ことを特徴とする光学モジュール。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の光学モジュールにおいて、
    前記ギャップ検出器は、前記駆動パルスの信号変化タイミング以降で、前記第2スイッチを切り替えて前記コンデンサーと前記波長可変干渉フィルターとを接続するまでの間に、前記第1スイッチにおける入力端及び出力端の接続と、前記第1スイッチにおける入力端及び出力端の切断と、を実施する
    ことを特徴とする光学モジュール。
  5. 請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記ギャップ検出器は、前記駆動パルスの信号変化タイミングから次の信号変化タイミングの期間において、前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、及び前記第3スイッチの切り替えを実施する
    ことを特徴とする光学モジュール。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記電圧出力部を制御するマイコンを備え、
    前記昇圧回路は、前記マイコンから入力された前記基準電圧を昇圧する
    ことを特徴とする光学モジュール。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記昇圧回路は、前記基準電圧を増幅する第1オペアンプを有する
    ことを特徴とする光学モジュール。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記電圧出力部を制御するマイコンを備え、
    前記駆動パルスは、前記マイコンのクロック周波数に基づく基準パルスである
    ことを特徴とする光学モジュール。
  9. 請求項8に記載の光学モジュールにおいて、
    前記昇圧回路は、前記基準電圧を増幅する第1オペアンプと、前記基準パルスの電圧値を増幅する第2オペアンプと、を有し、前記第1オペアンプ及び前記第2オペアンプのそれぞれ出力値の和に応じた電圧を出力する
    ことを特徴とする光学モジュール。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の光学モジュールにおいて、
    前記昇圧回路は、チャージポンプ回路である
    ことを特徴とする光学モジュール。
  11. 反射膜間ギャップを介して対向する2つの反射膜、及び印加電圧に応じたギャップ量に前記反射膜間ギャップを変更するギャップ変更部を備えた波長可変干渉フィルターと、
    所定の駆動パルスによって駆動され、基準電圧を昇圧する昇圧回路と、
    前記ギャップ量を検出するギャップ検出器と、
    前記昇圧回路の出力電圧により駆動され、前記ギャップ検出器の検出値に応じた前記印加電圧を出力する電圧出力部と、
    前記電圧出力部を制御する制御部と、を備え、
    前記ギャップ検出器は、前記駆動パルスの電圧が変動しない非変動期間に前記ギャップ量を検出する
    ことを特徴とする電子機器。
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