JP2017137953A - ボールねじ及びステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ボールの流れを円滑にすることができるボールねじ及びステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリング装置に設けられたボールねじは、転舵シャフトが貫通する円筒状のナット13の内周面と転舵シャフトの外周面との間に、複数のボール16を収容したねじ溝を有している。そして、ねじ溝内を転がりながら流れるボール16は、ナット13に設けられたデフレクタ18,19及びリターン通路部材20を介して、下流から上流に戻される。リターン通路部材20は、その直線部21の一方の端を第1デフレクタ18に繋ぐよう湾曲する第1接続部22と、上記直線部21のもう一方の端を第2デフレクタ19に繋ぐよう湾曲する第2接続部23と、を有している。接続部22,23は、リターン通路部材20の長手方向の端面にて開口する開口部、及び、リターン通路部材20の外周にてナット13の中心線に向って開口する開口部を有している。
【選択図】図3
【解決手段】ステアリング装置に設けられたボールねじは、転舵シャフトが貫通する円筒状のナット13の内周面と転舵シャフトの外周面との間に、複数のボール16を収容したねじ溝を有している。そして、ねじ溝内を転がりながら流れるボール16は、ナット13に設けられたデフレクタ18,19及びリターン通路部材20を介して、下流から上流に戻される。リターン通路部材20は、その直線部21の一方の端を第1デフレクタ18に繋ぐよう湾曲する第1接続部22と、上記直線部21のもう一方の端を第2デフレクタ19に繋ぐよう湾曲する第2接続部23と、を有している。接続部22,23は、リターン通路部材20の長手方向の端面にて開口する開口部、及び、リターン通路部材20の外周にてナット13の中心線に向って開口する開口部を有している。
【選択図】図3
Description
本発明は、ボールねじ及びステアリング装置に関する。
特許文献1には、ボールねじがナットとシャフトとを備え、ナットの回転運動をシャフトの直線運動に変換する作用を、上記ボールねじによって行うことが記載されている。こうしたボールねじでは、シャフトの外周面とナットの内周面との間のねじ溝内に複数のボールが収容されており、それら複数のボール及びねじ溝を用いてナットとシャフトとの間での回転運動と直線運動との変換が行われる。ちなみに、上記ボールねじは、例えば車両のステアリング装置において、アシスト用のアクチュエータによるナットの回転運動を、転舵シャフト(ラック軸)の軸線方向への直線運動に変換するために用いられる。
ボールねじの他に、特許文献2に記載されているような、ボールの代わりに円筒形のローラを転動体として用いるローラねじも知られている。ボールねじもローラねじも、シャフトに対してナットが相対的に回転してゆく際、複数の転動体がねじ溝に沿って転動しながら連なって移動してゆくため、ねじ溝内の転動体を同ねじ溝内における転動体の移動方向の下流から上流に戻して循環させる必要がある。このようにねじ溝内の転動体を下流から上流に戻す構造の一つとして、特許文献2に記載されているような、ねじ溝内の転動体をすくいあげる第1のデフレクタ(還流素子)と、すくい上げた転動体をねじ溝に戻す第2のデフレクタ(還流素子)と、第1デフレクタから第2デフレクタに転動体を送るリターンパイプ(還流管)と、を有するものが知られている。
詳しくは、ナットにねじ溝に沿って延びるよう第1デフレクタ及び第2デフレクタを設け、それら第1デフレクタと第2デフレクタとをナットの軸線方向に直線状に延びるリターンパイプで繋ぐようにする。この場合、ねじ溝内の転動体は、同ねじ溝の下流部分で第1デフレクタによりすくい上げられた後にリターンパイプを介して第2デフレクタに送られ、その第2デフレクタからねじ溝に戻される。
しかし、第1デフレクタとリターンパイプとが繋がる部分、及び、リターンパイプと第2デフレクタとが繋がる部分において、転動体の流れる方向が鋭角に変化すると、それらの部分を転動体が円滑に通過できないおそれがある。
また、リターンパイプにおける第1デフレクタと接続される部分、及び、リターンパイプにおける第2デフレクタと接続される部分を湾曲させることにより、それらの部分を転動体が通過するときに同転動体の流れ方向を徐々に変化させることも考えられる。ただし、リターンパイプの上述した部分を湾曲させると、その部分が変形して同部分の内径、詳細には湾曲カーブの曲率半径方向におけるリターンパイプの内径が小さくなってしまうおそれがあり、上記部分を転動体が通過する際の抵抗が大きくなって転動体が円滑に流れにくい。
本発明の目的は、転動体であるボールの流れを円滑にすることができるボールねじ及びステアリング装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するボールねじは、ナット内を貫通するシャフトの外周面と上記ナットの内周面との間に複数のボールを収容したねじ溝を有しており、複数のボール及びねじ溝により上記ナットと上記シャフトとの間での回転運動と直線運動との変換を行う。ボールねじは、そうした変換の際、上記ねじ溝内を転動するボールを第1デフレクタによってすくい上げた後にリターン通路部材を介して第2デフレクタに送り、同ボールを第2デフレクタからねじ溝に戻す。あるいは、ねじ溝内のボールを第2デフレクタによってすくい上げた後にリターン通路部材を介して第1デフレクタに送り、同ボールを第1デフレクタからねじ溝に戻す。第1デフレクタ及び第2デフレクタは、上記ねじ溝に沿って延びるようナットに設けられる。リターン通路部材は、ナットにおける第1デフレクタと第2デフレクタとの間に設けられている直線部と、その直線部の一方の端を第1デフレクタに繋ぐ部分であり湾曲している第1接続部と、直線部のもう一方の端を第2デフレクタに繋ぐ部分であり湾曲している第2接続部と、を有している。第1接続部及び第2接続部はリターン通路部材の外周と端面とに開口部を有し、外周の開口部はナットの中心線に向って開口しつつ同ナットの外側表面によって塞がれている。
上記課題を解決するボールねじは、ナット内を貫通するシャフトの外周面と上記ナットの内周面との間に複数のボールを収容したねじ溝を有しており、複数のボール及びねじ溝により上記ナットと上記シャフトとの間での回転運動と直線運動との変換を行う。ボールねじは、そうした変換の際、上記ねじ溝内を転動するボールを第1デフレクタによってすくい上げた後にリターン通路部材を介して第2デフレクタに送り、同ボールを第2デフレクタからねじ溝に戻す。あるいは、ねじ溝内のボールを第2デフレクタによってすくい上げた後にリターン通路部材を介して第1デフレクタに送り、同ボールを第1デフレクタからねじ溝に戻す。第1デフレクタ及び第2デフレクタは、上記ねじ溝に沿って延びるようナットに設けられる。リターン通路部材は、ナットにおける第1デフレクタと第2デフレクタとの間に設けられている直線部と、その直線部の一方の端を第1デフレクタに繋ぐ部分であり湾曲している第1接続部と、直線部のもう一方の端を第2デフレクタに繋ぐ部分であり湾曲している第2接続部と、を有している。第1接続部及び第2接続部はリターン通路部材の外周と端面とに開口部を有し、外周の開口部はナットの中心線に向って開口しつつ同ナットの外側表面によって塞がれている。
上記構成によれば、第1接続部及び第2接続部を形成すべくリターン通路部材の長手方向の両端部を湾曲させる際、その両端部の外周の開口部から内部に雄型を挿入した状態のもとで上記湾曲を行うことができる。この場合、上記湾曲による上記両端部の変形に伴って第1接続部及び第2接続部の対向する内壁間の寸法(以後、便宜的に内径と略称)が縮小すること、すなわち第1接続部及び第2接続部の湾曲カーブの曲率半径方向についての内径が縮小することを抑制できる。仮に、上述したように第1接続部及び第2接続部の内径が縮小した場合、リターン通路部材を組み付けたボールねじにおいて、ねじ溝内のボールが第1デフレクタ、リターン通路部材、及び第2デフレクタを通じて循環するとき、そのボールが第1接続部及び第2接続部を通過する際の抵抗が大きくなる。その結果、上記ボールが円滑に流れにくくなる。しかし、第1接続部及び第2接続部における上記内径の縮小が抑制されるため、ボールが第1接続部及び第2接続部を通過するときの抵抗が大きくなることを抑制でき、同ボールの流れを円滑にすることができ、ナットの回転抵抗の変動を少なくできる。
上記第1接続部と上記第2接続部とは次のように湾曲するものであってもよい。すなわち、第1接続部と第2接続部とは中心線が曲線となるように湾曲している。そして、第1接続部の中心線の湾曲の中心の位置は、リターン通路部材の直線部の軸線と直交する方向に関して上記直線部の軸線よりも第1デフレクタにおけるボールのすくい上げ位置寄り、且つ、上記直線部の軸線方向に関して第1デフレクタよりも上記直線部の軸線方向の中央部寄りの領域に存在している。また、上記第2接続部の中心線の湾曲の中心の位置は、リターン通路部材の上記直線部の軸線と直交する方向に関して上記直線部の軸線よりも第2デフレクタにおけるボールの戻し位置寄り、且つ、上記直線部の軸線方向に関して第2デフレクタよりも上記直線部の軸線方向の中央部寄りの領域に存在している。
なお、上記第1接続部の外周の開口部は同第1接続部におけるナットの中心線側全体を開口するものであり、上記第2接続部の外周の開口部は同第2接続部におけるナットの中心線側全体を開口するものであり、上記直線部は外周に開口部を有するものとしてもよい。この場合、上記直線部の開口部は、同直線部におけるナットの中心線側全体を開口するとともに、上記第1接続部の外周の開口部及び上記第2接続部の外周の開口部と繋がっており、且つナットの外側表面により塞がれていることが好ましい。
上記構成によれば、リターン通路部材の長手方向全体に亘って同部材の外周の開口部が形成されているため、その開口部から同部材の内部全体に雄型を挿入した状態のもとでリターン通路部材の長手方向の両端部を湾曲させることにより、第1接続部及び第2接続部を形成することができる。この場合、第1接続部及び第2接続部を形成すべくリターン通路部材の長手方向の両端部を湾曲させる際、同通路部材の長手方向の全体に亘って同通路部材の内部に雄型が挿入された状態となるため、その湾曲の形成がリターン通路部材の直線部に影響を及ぼすことを抑制できる。
また、上記第1接続部、上記直線部、及び上記第2接続部はそれぞれ、リターン通路部材におけるボールの流れ方向に沿って互いに平行に延びる一対の立壁部と、それら立壁部におけるナットの中心線から離れている方の端部間を繋ぐ壁間部と、を備えるものとしてもよい。この場合、第1接続部の外周の開口部、直線部の外周の開口部、及び第2接続部の外周の開口部は、上記一対の立壁部におけるナットの中心線に近い方の端部間に設けられる。
また、上記リターン通路部材はナットの外周面に設けられた溝内に嵌め込まれており、その溝の底面が上記外周の開口部を塞ぐ上記外側表面となっていることが好ましい。
この構成によれば、リターン通路部材がナットの外周面に設けられた溝内に嵌め込まれた状態で第1デフレクタ及び第2デフレクタに接続されるため、第1デフレクタと第2デフレクタとを繋ぐ上記リターン通路部材をナットに保持しやすくなる。
この構成によれば、リターン通路部材がナットの外周面に設けられた溝内に嵌め込まれた状態で第1デフレクタ及び第2デフレクタに接続されるため、第1デフレクタと第2デフレクタとを繋ぐ上記リターン通路部材をナットに保持しやすくなる。
なお、上記ボールねじにおいて、上記第1デフレクタの内部に設けられたボールの通路穴は、リターン通路部材側の端部において湾曲しており、同端部における湾曲した通路穴の中心線は、第1接続部の中心線との接続点において第1接続部の中心線と連続であり、その接続点において第1接続部の中心線と同一の接線を共有していてもよい。更に、上記第2デフレクタの内部に設けられた前記ボールの通路穴は、リターン通路部材側の端部において湾曲しており、同端部における湾曲した通路穴の中心線は、第2接続部の中心線との接続点において第2接続部の中心線と連続であり、その接続点において第2接続部の中心線と同一の接線を共有していてもよい。
上記ボールねじを転舵シャフトを備えるステアリング装置に適用するようにしてもよい。この場合、上記転舵シャフトの一部が上記ボールねじにおける上記シャフトとされる。
上記構成によれば、ナットの回転抵抗の変動が少ないため、円滑な動作をするステアリング装置を実現できる。
上記構成によれば、ナットの回転抵抗の変動が少ないため、円滑な動作をするステアリング装置を実現できる。
なお、上記ステアリング装置は、モータと、同モータのトルクを上記ナットに伝える円筒部材とをさらに備え、上記ナットの外周面に上記円筒部材が嵌合され、同円筒部材の内周面がリターン通路部材に当接するようにされていてもよい。
上記構成によれば、ナットに設けられたリターン通路部材は、同ナットの外周面に嵌合された円筒部材の内周面によってナット側に押さえられるため、リターン通路部材内でボールが詰まって同通路部材がナットから外れたり、ナットが回転するときの遠心力によって同通路部材がナットから外れたりすることを抑制できる。
以下、ボールねじ及びステアリング装置の一実施形態について、図1〜図11を参照して説明する。
図1に示すように、車両のステアリング装置は、運転者によって操作されるステアリングホイール1と、そのステアリングホイール1に繋がるコラムシャフト2とを備えている。コラムシャフト2は、インターミディエイトシャフト3及びピニオンシャフト4と接続されている。ピニオンシャフト4は、ラックアンドピニオン機構5を介して転舵シャフト6に接続されている。転舵シャフト6は、ハウジング7により軸線方向に移動可能に、かつ軸線回りに回転しないように支持されている。転舵シャフト6の軸線方向両端部はそれぞれ、ボールジョイント8及びタイロッド9を介して車両における転舵輪10のナックル11に接続されている。
図1に示すように、車両のステアリング装置は、運転者によって操作されるステアリングホイール1と、そのステアリングホイール1に繋がるコラムシャフト2とを備えている。コラムシャフト2は、インターミディエイトシャフト3及びピニオンシャフト4と接続されている。ピニオンシャフト4は、ラックアンドピニオン機構5を介して転舵シャフト6に接続されている。転舵シャフト6は、ハウジング7により軸線方向に移動可能に、かつ軸線回りに回転しないように支持されている。転舵シャフト6の軸線方向両端部はそれぞれ、ボールジョイント8及びタイロッド9を介して車両における転舵輪10のナックル11に接続されている。
車両の運転者がステアリングホイール1を回転操作すると、同ステアリングホイール1の回転に伴ってコラムシャフト2がその中心線周りに回転する。コラムシャフト2が上述したように回転すると、それに伴いインターミディエイトシャフト3及びピニオンシャフト4が各々の中心線周りに回転する。ピニオンシャフト4の回転は、上記ラックアンドピニオン機構5により、転舵シャフト6の軸線方向への直線的な移動に変換される。そして、転舵シャフト6の軸線方向についての変位によって転舵輪10の転舵角が変化する。
ステアリング装置には、運転者によるステアリングホイール1の回転操作に伴う転舵シャフト6の軸線方向への移動をアシストするアシスト装置12が設けられている。アシスト装置12は、転舵シャフト6が貫通する円筒状のナット13と、そのナット13を回転させるアクチュエータとして機能するモータ14と、ナット13の回転運動を転舵シャフト6の軸線方向への直線運動に変換するボールねじ15と、モータ14の回転トルクを増幅してナット13に伝達するベルト減速機構41と、を備えている。そして、モータ14(ナット13)の正回転により転舵シャフト6の軸線方向における一方向についての直線移動がアシストされるとともに、モータ14(ナット13)の逆回転により転舵シャフト6の軸線方向における他方向についての直線移動がアシストされる。
次に、ボールねじ15の詳細な構造について説明する。
図2に示すように、ボールねじ15は、ナット13内を通過する転舵シャフト6の外周面と同ナット13の内周面との間に、多数のボール16を収容したねじ溝17を有しており、それら多数のボール16及びねじ溝17によりナット13と転舵シャフト6との間での回転運動と直線運動との変換を行う。なお、この例のボールねじ15では、ナット13の回転運動を転舵シャフト6の直線運動に変換するようにしている。ナット13の外周面には、モータ14(図1)のトルクをナット13に伝える円筒部材として、モータ14の駆動によって回転する従動プーリ71が嵌合されている。なお、こうした従動プーリ71に代えて、モータ14の駆動によって回転するモータシャフトが上記円筒部材としてナット13の外周面に嵌合される場合もある。
図2に示すように、ボールねじ15は、ナット13内を通過する転舵シャフト6の外周面と同ナット13の内周面との間に、多数のボール16を収容したねじ溝17を有しており、それら多数のボール16及びねじ溝17によりナット13と転舵シャフト6との間での回転運動と直線運動との変換を行う。なお、この例のボールねじ15では、ナット13の回転運動を転舵シャフト6の直線運動に変換するようにしている。ナット13の外周面には、モータ14(図1)のトルクをナット13に伝える円筒部材として、モータ14の駆動によって回転する従動プーリ71が嵌合されている。なお、こうした従動プーリ71に代えて、モータ14の駆動によって回転するモータシャフトが上記円筒部材としてナット13の外周面に嵌合される場合もある。
ボールねじ15においては、ナット13の回転運動を転舵シャフト6の直線運動に変換する際、多数のボール16がねじ溝17に沿って転動しながら連なって移動してゆくため、ねじ溝17内のボール16を同ねじ溝17における下流から上流に戻して循環させる必要がある。このため、ボールねじ15には、上述したボール16の循環を実現するためのボール循環機構が設けられている。このボール循環機構は、ねじ溝17内のボール16をすくい上げたり同ボール16をねじ溝17に戻したりするための第1デフレクタ18及び第2デフレクタ19と、それらデフレクタ18,19の間でボール16を行き来させるためのリターン通路部材20と、を備えている。
そして、ナット13の正回転時には、第1デフレクタ18がねじ溝17からボール16をすくい上げる役割を担う一方、第2デフレクタ19が上記ボール16をねじ溝17に戻す役割を担う。この場合、ねじ溝17内を流れるボール16は、同ボール16の流れの下流に位置する第1デフレクタ18によってすくい上げられた後、リターン通路部材20を通ってねじ溝17内のボール16の流れの上流に位置する第2デフレクタ19に送られて同デフレクタ19からねじ溝17内に戻される。
また、ナット13の逆回転時には、第2デフレクタ19がねじ溝17からボール16をすくい上げる役割を担う一方、第1デフレクタ18が上記ボール16をねじ溝17に戻す役割を担う。この場合、ねじ溝17内を流れるボール16は、同ボール16の流れの下流に位置する第2デフレクタ19によってすくい上げられた後、リターン通路部材20を通ってねじ溝17内のボール16の流れの上流に位置する第1デフレクタ18に送られて同デフレクタ18からねじ溝17内に戻される。
図3に示すように、第1デフレクタ18及び第2デフレクタ19は、ねじ溝17(図2)に沿って延びるようナット13に設けられている。また、リターン通路部材20は、ナット13における第1デフレクタ18と第2デフレクタ19との間に設けられている直線部21と、その直線部21の一方の端を第1デフレクタ18に繋ぐよう湾曲する第1接続部22と、上記直線部21のもう一方の端を第2デフレクタ19に繋ぐよう湾曲する第2接続部23と、を有している。
第1接続部22及び第2接続部23は、それらの中心線が曲線となるように湾曲している。第1接続部22及び第2接続部23の中心線の微小部分を円弧で近似して曲率半径を考えるとき、その近似円弧の中心点が存在する。以下では、その近似円弧の中心点を、上記中心線の湾曲の中心と呼ぶようにする。ちなみに、第1接続部22の中心線の湾曲の中心C1は、直線部21の軸線と直交する方向(図3の上下方向)に関して直線部21の軸線L1よりも第1デフレクタ18におけるボール16のすくい上げ位置寄り、且つ、直線部21の軸線方向に関して第1デフレクタ18よりも直線部21における軸線方向の中央部寄りの領域に存在している。また、第2接続部23の中心線の湾曲の中心C2は、直線部21の軸線L1と直交する方向に関して直線部21の軸線L1よりも第2デフレクタ19におけるボール16の戻し位置寄り、且つ、直線部21の軸線方向に関して第2デフレクタ19よりも直線部21における軸線方向の中央部寄りの領域に存在している。
第1接続部22の内部は、第1デフレクタ18の内部に形成された通路穴18aと繋がっている。この通路穴18aは、リターン通路部材20側の端部において湾曲しており、同端部における湾曲した通路穴18aの中心線は、第1接続部22の中心線との接続点において同第1接続部22の中心線と連続であり、その接続点において上記第1接続部22の中心線と同一の接線を共有している。そして、第1デフレクタ18は、通路穴18aを上述したように湾曲させることにより、その通路穴18a内のボール16の流れ方向をねじ溝17の延びる方向と第1接続部22の湾曲方向との間で変化させる。
また、第2接続部23の内部は、第2デフレクタ19の内部に形成された通路穴19aと繋がっている。この通路穴19aは、リターン通路部材20側の端部において湾曲しており、同端部における湾曲した通路穴19aの中心線は、第2接続部23の中心線との接続点において同第2接続部23の中心線と連続であり、その接続点において上記第2接続部23の中心線と同一の接線を共有している。そして、第2デフレクタ19は、通路穴19aを上述したように湾曲させることにより、その通路穴19a内のボール16の流れ方向をねじ溝17の延びる方向と第2接続部23の湾曲方向との間で変化させる。
図4に示すように、ナット13の外周面には、第1デフレクタ18を取り付けるための取付凹所24、及び、第2デフレクタ19を取り付けるための取付凹所25が、それぞれねじ溝17に沿って延びるように形成されている。更に、ナット13の外周面における取付凹所24と取付凹所25との間には、リターン通路部材20(図3)を取り付けるための取付溝26が、ナット13の軸線方向に延びるように形成されている。
そして、取付凹所24に第1デフレクタ18を嵌め込むとともに、取付凹所25に第2デフレクタ19を嵌め込むことにより、それらデフレクタ18,19がナット13に取り付けられる。また、取付溝26内にリターン通路部材20を嵌め込むことにより、リターン通路部材20がナット13に取り付けられる。このようにナット13に第1デフレクタ18、第2デフレクタ19、及びリターン通路部材20を取り付けることにより、図3に示すように、リターン通路部材20の第1接続部22の内部が第1デフレクタ18内の通路穴18aと繋がる。更に、リターン通路部材20の第2接続部23の内部が第2デフレクタ19内の通路穴19aと繋がる。
図5〜7はそれぞれ、図3に示す第1接続部22を矢印A−A方向から見た状態、第2接続部23を矢印B−B方向から見た状態、直線部21を矢印C−C方向から見た状態を示している。
図5に示すように、第1接続部22は、リターン通路部材20の端面にて開口する開口部22a、及び、リターン通路部材20の外周にて開口する開口部22bを有している。そして、上記端面の開口部22aは、第1デフレクタ18の通路穴18a(図3)と繋がっている。一方、上記外周の開口部22bは、ナット13の中心線に向って(図5の下方に向って)開口している。この開口部22bは、第1接続部22におけるナット13の中心線側全体(図5の下側全体)を開口するものであり、ナット13の外側表面(取付溝26の底面)によって塞がれている。また、リターン通路部材20の第1接続部22には、ナット13の外周面に嵌合された上記従動プーリ71の内周面が当接している。
図6に示すように、第2接続部23は、リターン通路部材20の端面にて開口する開口部23a、及び、リターン通路部材20の外周にて開口する開口部23bを有している。そして、上記端面の開口部23aは、第2デフレクタ19の通路穴19a(図3)と繋がっている。一方、上記外周の開口部23bも、ナット13の中心線に向って(図6の下方に向って)開口している。この開口部23bも、第2接続部23におけるナット13の中心線側全体(図6の下側全体)を開口するものであり、ナット13の外側表面(取付溝26の底面)によって塞がれている。また、リターン通路部材20の第2接続部23にも、上記従動プーリ71の内周面が当接している。
図7に示すように、直線部21は、同直線部21におけるナット13の中心線側全体(図7の下側全体)を開口する開口部21bを有している。この開口部21bは、第1接続部22の外周の開口部22b(図5)、及び、第2接続部23の外周の開口部23b(図6)と繋がっており、且つ、ナット13の外側表面(取付溝26の底面)によって塞がれている。また、リターン通路部材20の直線部21にも、上記従動プーリ71の内周面が当接している。
図5〜7から分かるように、第1接続部22,第2接続部23、及び直線部21はそれぞれ、リターン通路部材20におけるボール16の流れ方向(図5〜7における紙面と交差する方向)に沿って互いに平行に延びる一対の立壁部27を備えている。また、第1接続部22、第2接続部23、及び直線部21はそれぞれ、一対の立壁部27におけるナット13の中心線から離れている方(図5〜7の上側)の端部間を繋ぐ円弧状をなす壁間部28も備えている。そして、第1接続部22の外周の開口部22b(図5)、第2接続部23の外周の開口部23b(図6)、直線部21の外周の開口部21b(図7)は、一対の立壁部27におけるナット13の中心線に近い方(図5〜7の下側)の端部間に設けられている。
図3に示すように、第1接続部22における一対の立壁部27はそれぞれ湾曲しており、一対の立壁部27の湾曲の中心はそれぞれ図3に示す中心C1となっている。また、第1接続部22の湾曲における外周側に位置する立壁部27の曲率半径は、上記湾曲における内周側に位置する立壁部27の曲率半径よりも大きい。上記外周側に位置する立壁部27の曲率半径と上記内周側に位置する立壁部27の曲率半径との差は、ボール16の直径よりも僅かに大きく設定されている。
一方、第2接続部23における一対の立壁部27もそれぞれ湾曲しており、一対の立壁部27の湾曲の中心はそれぞれ図3に示す中心C2となっている。また、第2接続部23の湾曲における外周側に位置する立壁部27の曲率半径は、上記湾曲における内周側に位置する立壁部27の曲率半径よりも大きい。上記外周側に位置する立壁部27の曲率半径と上記内周側に位置する立壁部27の曲率半径との差は、ボール16の直径よりも僅かに大きく設定されている。
ステアリング装置に設けられた上記ボール循環機構のリターン通路部材20は、第1デフレクタ18と第2デフレクタ19との間に設けられた直線部21の一方の端を第1デフレクタ18に繋ぐよう湾曲する上記第1接続部22を有している。更に、リターン通路部材20は、上記直線部21のもう一方の端をデフレクタ19に繋ぐよう湾曲する上記第2接続部23も有している。
第1接続部22及び第2接続部23を湾曲させることは、リターン通路部材20の製造時に次のようにして行われる。
図8〜10は、リターン通路部材20の製造の仕方及び製造に用いられる機器を概略的に示している。リターン通路部材20の製造は、図8に示すように同通路部材20の板状の素材29をプレス金型の雌型30と雄型31との間に配置し、その状態で雌型30を雄型31に向けて押し付けることによって行われる。
図8〜10は、リターン通路部材20の製造の仕方及び製造に用いられる機器を概略的に示している。リターン通路部材20の製造は、図8に示すように同通路部材20の板状の素材29をプレス金型の雌型30と雄型31との間に配置し、その状態で雌型30を雄型31に向けて押し付けることによって行われる。
雄型31には、雌型30に向けて突出する凸部32が形成されている。この凸部32を図8の上方から見た状態を図9に示す。凸部32の外形は、リターン通路部材20(図5〜7)の内形に対応する形状となっている。また、図8に示す雌型30における上記凸部32に対応する部分には、リターン通路部材20の外形に対応した内形を有する凹部33が形成されている。
従って、上述したように雌型30と雄型31との間に素材29を配置した状態で雌型30を雄型31に向けて押し付けると、素材29が凸部32と凹部33とにより挟まれて変形することにより、図5〜7に示す形状のリターン通路部材20が形成される。更に、このように形成されたリターン通路部材20は、図10に示すように直線部21に繋がる湾曲した第1接続部22及び第2接続部23を有する。これら第1接続部22及び第2接続部23の形成は、上述したようにリターン通路部材20を形成する際における雄型31の凸部32と雌型30の凹部33の長手方向の両端部の湾曲によってなされる。
第1接続部22及び第2接続部23を形成すべくリターン通路部材20(素材29)の長手方向の両端部を図10に示すように湾曲させることは、その両端部が図11に示すように雄型31の凸部32と雌型30の凹部33とで挟まれて拘束されることによって実現される。リターン通路部材20の第1接続部22及び第2接続部23に開口部22b,23bが設けられている関係から、上記両端部の湾曲を開口部22b,23bに相当する部分から凸部32を挿入した状態のもとで行うことができる。この場合、上記湾曲による上記両端部の変形に伴って第1接続部22及び第2接続部23の内径、すなわち湾曲カーブの曲率半径方向(図11の左右方向)についての内径が縮小することを抑制できる。
次に、ボールねじ及びステアリング装置の作用について説明する。
仮に、上述したように第1接続部22及び第2接続部23の内径が縮小した場合、リターン通路部材20を組み付けたボールねじ15において、ねじ溝17内のボール16が第1デフレクタ18、第2デフレクタ19、及びリターン通路部材20を通じて循環するとき、ボール16が第1接続部22及び第2接続部23を通過する際の抵抗が大きくなる。その結果、上記ボール16を円滑に流すことが困難になる。しかし、第1接続部22及び第2接続部23における上記内径の縮小が抑制されるため、ボール16が第1接続部22及び第2接続部23を通過するときの抵抗が大きくなることを抑制でき、同ボール16の流れを円滑にすることができる。
仮に、上述したように第1接続部22及び第2接続部23の内径が縮小した場合、リターン通路部材20を組み付けたボールねじ15において、ねじ溝17内のボール16が第1デフレクタ18、第2デフレクタ19、及びリターン通路部材20を通じて循環するとき、ボール16が第1接続部22及び第2接続部23を通過する際の抵抗が大きくなる。その結果、上記ボール16を円滑に流すことが困難になる。しかし、第1接続部22及び第2接続部23における上記内径の縮小が抑制されるため、ボール16が第1接続部22及び第2接続部23を通過するときの抵抗が大きくなることを抑制でき、同ボール16の流れを円滑にすることができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)ボールねじ15において、ねじ溝17内を流れるボール16がボール循環機構のリターン通路部材20を介して下流から上流に戻されて循環する際、同リターン通路部材20の第1接続部22及び第2接続部23におけるボール16の流れを円滑にすることができ、ナット13の回転抵抗の変動を少なくできる。
(1)ボールねじ15において、ねじ溝17内を流れるボール16がボール循環機構のリターン通路部材20を介して下流から上流に戻されて循環する際、同リターン通路部材20の第1接続部22及び第2接続部23におけるボール16の流れを円滑にすることができ、ナット13の回転抵抗の変動を少なくできる。
(2)リターン通路部材20の長手方向全体に亘って、同通路部材20の外周の開口部21b,22b,23bがナット13の中心線に向って開口するように形成されている。このため、リターン通路部材20を形成する際、素材29における開口部21b,22b,23bに相当する部分から素材29(リターン通路部材20)の内部全体に凸部32を挿入した状態のもとで、リターン通路部材20(素材29)の長手方向の両端部を湾曲させることにより第1接続部22及び第2接続部23を形成することができる。この場合、第1接続部22及び第2接続部23を形成すべくリターン通路部材20(素材29)の長手方向の両端部を湾曲させる際、同通路部材20の内部における長手方向の全体に亘って凸部32が挿入された状態となるため、その湾曲の実施がリターン通路部材20の直線部21に影響を及ぼすことを抑制できる。
(3)リターン通路部材20はナット13の外周面に設けられた取付溝26内に嵌め込まれており、その取付溝26の底面によってリターン通路部材20における直線部21、第1接続部22、及び第2接続部23の開口部21b,22b,23bが塞がれている。この場合、リターン通路部材20がナット13の外周面に設けられた取付溝26内に嵌め込まれた状態で第1デフレクタ18及び第2デフレクタ19に接続されるため、第1デフレクタ18と第2デフレクタ19とを繋ぐ上記リターン通路部材20をナット13に保持しやすくなる。
(4)ナット13に設けられたリターン通路部材20は、同ナット13の外周面に嵌合された従動プーリ71の内周面によってナット13側に押さえられている。このため、リターン通路部材20内でボール16が詰まって同通路部材20がナット13から外れたり、ナット13が回転するときの遠心力によって同通路部材20がナット13から外れたりすることを抑制できる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・ステアリング装置以外の装置に用いられるボールねじに本発明を適用してもよい。その場合のボールねじは、シャフトの直線運動をナットの回転運動に変換するものであってもよい。
・ステアリング装置以外の装置に用いられるボールねじに本発明を適用してもよい。その場合のボールねじは、シャフトの直線運動をナットの回転運動に変換するものであってもよい。
・ナット13に設けられたリターン通路部材20を必ずしも従動プーリ71の内周面で押さえる必要はない。
・従動プーリ71の内周面でリターン通路部材20を押さえる構造を採用しない場合、ナット13の外周面の取付溝26を省略するとともにナット13の外周面から外周側にリターン通路部材20を突出させて取り付け、ナット13の外周面(外側表面)でリターン通路部材20の開口部21b,22b,23bを塞ぐようにしてもよい。
・従動プーリ71の内周面でリターン通路部材20を押さえる構造を採用しない場合、ナット13の外周面の取付溝26を省略するとともにナット13の外周面から外周側にリターン通路部材20を突出させて取り付け、ナット13の外周面(外側表面)でリターン通路部材20の開口部21b,22b,23bを塞ぐようにしてもよい。
・リターン通路部材20において、直線部21の開口部21bを省略し、第1接続部22及び第2接続部23のみに開口部22b,23bを設けるようにしてもよい。この場合、リターン通路部材20を形成するための素材として、直線部21に対応する部分を筒状とする一方、第1接続部22及び第2接続部23に対応する部分を板状としたものが用いられる。そして、素材における第1接続部22及び第2接続部23に対応する部分のみを、リターン通路部材20を製造するためのプレス金型の雌型30と雄型31とで挟み込むことにより、雄型31の凸部32と雌型30の凹部33とで第1接続部22及び第2接続部23を形成するようにしてもよい。
1…ステアリングホイール、2…コラムシャフト、3…インターミディエイトシャフト、4…ピニオンシャフト、5…ラックアンドピニオン機構、6…転舵シャフト、7…ハウジング、8…ボールジョイント、9…タイロッド、10…転舵輪、11…ナックル、12…アシスト装置、13…ナット、14…モータ、15…ボールねじ、16…ボール、17…ねじ溝、18…第1デフレクタ、18a…通路穴、19…第2デフレクタ、19a…通路穴、20…リターン通路部材、21…直線部、21b…開口部、22…第1接続部、22a…開口部、22b…開口部、23…第2接続部、23a…開口部、23b…開口部、24…取付凹所、25…取付凹所、26…取付溝、27…立壁部、28…壁間部、29…素材、30…雌型、31…雄型、32…凸部、33…凹部、41…ベルト減速機構、71…従動プーリ。
Claims (8)
- ナット内を貫通するシャフトの外周面と前記ナットの内周面との間に複数のボールを収容したねじ溝が存在しており、前記複数のボール及びねじ溝により前記ナットと前記シャフトとの間での回転運動と直線運動との変換を行い、その変換の際に前記ねじ溝内を転動する前記ボールを第1デフレクタによってすくい上げた後にリターン通路部材を介して第2デフレクタに送り、同ボールを前記第2デフレクタから前記ねじ溝に戻す、あるいは前記ボールを前記第2デフレクタによってすくい上げた後に前記リターン通路部材を介して前記第1デフレクタに送り、同ボールを前記第1デフレクタから前記ねじ溝に戻すボールねじにおいて、
前記第1デフレクタ及び前記第2デフレクタは、前記ねじ溝に沿って延びるよう前記ナットに設けられており、
前記リターン通路部材は、前記ナットにおける前記第1デフレクタと前記第2デフレクタとの間に設けられている直線部と、前記直線部の一方の端を前記第1デフレクタに繋ぐ部分であり湾曲している第1接続部と、前記直線部のもう一方の端を前記第2デフレクタに繋ぐ部分であり湾曲している第2接続部と、を有しており、
前記第1接続部及び前記第2接続部は外周と端面とに開口部を有し、前記外周の開口部は前記ナットの中心線に向って開口しつつ同ナットの外側表面によって塞がれている
ことを特徴とするボールねじ。 - 前記第1接続部と前記第2接続部とは中心線が曲線となるように湾曲しており、
前記第1接続部の中心線の湾曲の中心の位置は、前記リターン通路部材の直線部の軸線と直交する方向に関して前記直線部の軸線よりも前記第1デフレクタにおけるボールのすくい上げ位置寄り、且つ、前記直線部の軸線方向に関して前記第1デフレクタよりも前記直線部の中央部寄りの領域に存在しており、
前記第2接続部の中心線の湾曲の中心の位置は、前記リターン通路部材の直線部の軸線と直交する方向に関して前記直線部の軸線よりも前記第2デフレクタにおけるボールの戻し位置寄り、且つ、前記直線部の軸線方向に関して前記第2デフレクタよりも前記直線部の中央部寄りの領域に存在している請求項1に記載のボールねじ。 - 前記第1接続部の外周の開口部は、前記第1接続部における前記ナットの中心線側全体を開口するものであり、
前記第2接続部の外周の開口部は、前記第2接続部における前記ナットの中心線側全体を開口するものであり、
前記直線部は、外周に開口部を有するものであり、
前記直線部の開口部は、同直線部における前記ナットの中心線側全体を開口するとともに、前記第1接続部の外周の開口部及び前記第2接続部の外周の開口部と繋がっており、且つ前記ナットの外側表面により塞がれている請求項1又は2に記載のボールねじ。 - 前記第1接続部、前記直線部、及び前記第2接続部はそれぞれ、前記リターン通路部材における前記ボールの流れ方向に沿って互いに平行に延びる一対の立壁部と、それら立壁部における前記ナットの中心線から離れている方の端部間を繋ぐ壁間部と、を備えており、
前記第1接続部の外周の開口部、前記直線部の外周の開口部、及び前記第2接続部の外周の開口部は、前記一対の立壁部における前記ナットの中心線に近い方の端部間に設けられている請求項3に記載のボールねじ。 - 前記リターン通路部材は前記ナットの外周面に設けられた溝内に嵌め込まれており、前記溝の底面は前記外周の開口部を塞ぐ前記ナットの外側表面となっている請求項1〜4のいずれか一項に記載のボールねじ。
- 前記第1デフレクタの内部に設けられた前記ボールの通路穴は、前記リターン通路部材側の端部において湾曲しており、同端部における湾曲した通路穴の中心線は、前記第1接続部の中心線との接続点において前記第1接続部の中心線と連続であり、前記接続点において前記第1接続部の中心線と同一の接線を共有しており、
前記第2デフレクタの内部に設けられた前記ボールの通路穴は、前記リターン通路部材側の端部において湾曲しており、同端部における湾曲した通路穴の中心線は、前記第2接続部の中心線との接続点において前記第2接続部の中心線と連続であり、前記接続点において前記第2接続部の中心線と同一の接線を共有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のボールねじ。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載のボールねじと転舵シャフトとを備えるステアリング装置であって、前記転舵シャフトの一部が前記シャフトであるステアリング装置。
- モータと、前記モータのトルクを前記ナットに伝える円筒部材とをさらに備え、前記ナットの外周面に前記円筒部材が嵌合され、前記円筒部材の内周面が前記リターン通路部材に当接している請求項7に記載のステアリング装置。
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