JP2017137895A - 自在継手用ヨーク - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量化を図りつつ軸との連結強度の向上を図ることができる自在継手用ヨークを提供する。【解決手段】第1ヨーク1は、一対の腕部30と、一対の腕部30を支持する基部40とを含む。基部40は、軸7,9が連結される連結孔41を区画する区画部42を備える。区画部42には、連結孔41の孔径を調整するためのスリット43が形成されている。区画部42は、連結孔41の中心軸C1に対してスリット形成位置と反対側の位置の所定の部位Pが切り欠かれている。【選択図】図3
Description
この発明は、自在継手用ヨークに関する。
自在継手は、一般に、同一直線上に存在しないシャフト同士の間の動力の伝達を可能にするためにシャフト同士の間に設けられる。自在継手には、ヨークが一対設けられており、ヨーク同士が十字軸によって連結されている。自在継手用ヨークは、例えば、ねじ孔が形成されたフランジ部と、シャフトが挿入された状態でボルトがねじ孔に螺合されることによってシャフトに結合される結合筒部とを有する(下記特許文献1を参照)。
シャフトに結合される結合筒部のたわみ剛性が高い場合、ボルトの締め付けによる結合筒部の弾性変形量が小さく、シャフトとヨークとの接触面積が十分に得られない。このため、連結部分の強度が不十分となる虞がある。
また、ボルトの締め付けによるシャフトとヨークとの接触面積を大きくするためにシャフトの軸方向に結合筒部を長く設けることが考えられるが、この手法では、ヨークの重量が増大する虞がある。
また、ボルトの締め付けによるシャフトとヨークとの接触面積を大きくするためにシャフトの軸方向に結合筒部を長く設けることが考えられるが、この手法では、ヨークの重量が増大する虞がある。
この発明は、かかる背景のもとでなされたものであり、軽量化を図りつつ軸との連結強度の向上を図ることができる自在継手用ヨークを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、一対の腕部(30;30P)と、前記一対の腕部を支持する基部(40;40P)とを含み、前記基部は、軸(7,8,9)が連結される連結孔(41)を区画する区画部(42;42P)を備え、前記区画部には、前記連結孔の孔径を調整するためのスリット(43)が形成されており、前記区画部は、前記連結孔の中心(C1)に対してスリット形成位置と反対側の位置の所定の部位(P;PP)が切り欠かれていることを特徴とする、自在継手用ヨーク(1;1P)である。
請求項2に記載の発明は、前記連結孔の内周面(41A)には、前記連結孔の中心軸方向(J)に延びる凹凸を有する雌セレーション(46)が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の自在継手用ヨークである。
請求項3に記載の発明は、前記軸の外周面(15)は、前記軸の軸方向に対して垂直な平面に沿って切断した断面の外形が円形でない非円形部(16)を含み、前記連結孔の内周面(41A)は、前記連結孔の中心軸方向(J)に延び、前記軸が前記連結孔に連結された状態で前記非円形部と対向する回転阻止面(50)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の自在継手用ヨークである。
請求項3に記載の発明は、前記軸の外周面(15)は、前記軸の軸方向に対して垂直な平面に沿って切断した断面の外形が円形でない非円形部(16)を含み、前記連結孔の内周面(41A)は、前記連結孔の中心軸方向(J)に延び、前記軸が前記連結孔に連結された状態で前記非円形部と対向する回転阻止面(50)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の自在継手用ヨークである。
請求項4に記載の発明は、前記回動阻止面は、互いに対向する一対の平面(51)を含むことを特徴とする、請求項3に記載の自在継手用ヨークである。
請求項5に記載の発明は、前記回動阻止面は、前記中心軸方向から見たときに多角形状をなす受面(53)を含むことを特徴とする、請求項3または4に記載の自在継手用ヨークである。
請求項5に記載の発明は、前記回動阻止面は、前記中心軸方向から見たときに多角形状をなす受面(53)を含むことを特徴とする、請求項3または4に記載の自在継手用ヨークである。
請求項6に記載の発明は、前記基部には、前記連結孔に対して直交して延びるボルト挿通孔(45)が形成されており、前記所定の部位は、前記ボルト挿通孔の中心(C2)に対して前記一対の腕部とは反対側の部位を含むことを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の自在継手用ヨークである。
請求項7に記載の発明は、前記連結孔に連結される軸には、前記ボルト挿通孔に対応する位置に、ボルト(20,21)と干渉しないように溝(25)が形成されていて、前記所定の部位は、前記溝に対応する部位を含むことを特徴とする、請求項6に記載の自在継手用ヨークである。
請求項7に記載の発明は、前記連結孔に連結される軸には、前記ボルト挿通孔に対応する位置に、ボルト(20,21)と干渉しないように溝(25)が形成されていて、前記所定の部位は、前記溝に対応する部位を含むことを特徴とする、請求項6に記載の自在継手用ヨークである。
請求項8に記載の発明は、前記区画部は、前記連結孔の中心軸に対して傾斜する方向(Y)に沿って前記所定の部位が切り欠かれていることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の自在継手用ヨークである。
請求項9に記載の発明は、前記連結孔に連結される軸の外周面には、前記連結孔の中心軸方向に延びる凹凸を有する雄セレーション(23)が形成されており、かつ、当該軸の一部には、前記雄セレーションが形成されていないノンセレーション部が含まれ、前記所定の部位は、前記ノンセレーション部に対応する部位を含むことを特徴とする、請求項2に記載の自在継手用ヨークである。
請求項9に記載の発明は、前記連結孔に連結される軸の外周面には、前記連結孔の中心軸方向に延びる凹凸を有する雄セレーション(23)が形成されており、かつ、当該軸の一部には、前記雄セレーションが形成されていないノンセレーション部が含まれ、前記所定の部位は、前記ノンセレーション部に対応する部位を含むことを特徴とする、請求項2に記載の自在継手用ヨークである。
なお、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
請求項1に記載の発明によれば、軸が連結される連結孔を区画する区画部は、所定の部位が切り欠かれている。すなわち、区画部は、全体が薄くされているのではなく部分的に除肉されている。そのため、区画部の強度を維持したままたわみ剛性を低減することができる。区画部のたわみ剛性が低減されることによって、区画部は、弾性変形しやすくなっている。そのため、区画部を弾性変形させてスリットを狭めることによって、連結孔の孔径を縮径させて基部と軸とを強固に連結させることができる。さらに、基部の重量を低減させることができる。
ここで、区画部では、スリットの近傍の部位は、連結孔の孔径が縮径する際に比較的弾性変位しやすく、軸を強固に保持しやすい。区画部において切り欠くべき部位をスリット形成位置と反対側の位置の部位とすれば、弾性変形に寄与していなかった部位を弾性変形に寄与させることができて、基部と軸との連結強度を向上させることができる。したがって、軸と自在継手用ヨークとを強固に連結することができる。すなわち、区画部では、スリットの近傍の部位が連結孔の孔径の調整に寄与する部位となっていて、連結孔の孔径の調整に寄与する部位以外の部位が任意の形態に除去されている。
よって、自在継手用ヨークの軽量化を図りつつ、軸と自在継手用ヨークとの連結強度の向上を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、連結孔の内周面には、連結孔の中心軸方向に延びる凹凸を有する雌セレーションが形成されているため、軸と自在継手用ヨークとの連結強度を一層向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、連結孔の内周面には、連結孔の中心軸方向に延びる凹凸を有する雌セレーションが形成されているため、軸と自在継手用ヨークとの連結強度を一層向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、連結孔の内周面は、連結孔に連結される軸の外周面の非円形部と対向する回転阻止面を含むため、回転阻止面によって区画部に対する軸の回転を阻止することができる。これにより、軸と自在継手用ヨークとの連結強度を一層向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、回転阻止面は、互いに対向する一対の平面を含むため、連結孔に連結される軸の外周面の非円形部と一対の平面との当接によって区画部に対する軸の回転を阻止することができる。これにより、軸と自在継手用ヨークとの連結強度をより一層向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、回転阻止面は、互いに対向する一対の平面を含むため、連結孔に連結される軸の外周面の非円形部と一対の平面との当接によって区画部に対する軸の回転を阻止することができる。これにより、軸と自在継手用ヨークとの連結強度をより一層向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、回転阻止面は、連結孔の中心軸方向から見たときに多角形状をなす受面を含むため、連結孔に連結される軸の非円形部と受面との当接によって区画部に対する軸の回転を阻止することができる。これにより、軸と自在継手用ヨークとの連結強度をより一層向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、所定の部位は、ボルト挿通孔の中心に対して一対の腕部とは反対側の部位を含むため、区画部が切り欠かれても自在継手用ヨーク自体の強度(特に基部の強度)を維持することができる。
請求項6に記載の発明によれば、所定の部位は、ボルト挿通孔の中心に対して一対の腕部とは反対側の部位を含むため、区画部が切り欠かれても自在継手用ヨーク自体の強度(特に基部の強度)を維持することができる。
請求項7に記載の発明によれば、溝は、ボルトと干渉しないように、連結孔に連結される軸に形成されているので、当該軸において溝が形成されている部分は、連結孔の内周面と接触しない。また、区画部において切り欠くべき所定の部位は、溝に対応する部位を含む。そのため、区画部のたわみ剛性を低減しつつ連結孔の内周面と軸との接触面積を維持できる。したがって、区画部が切り欠かれることによって基部と軸との連結強度を一層向上させることができるので、軸と自在継手用ヨークとを一層強固に連結することができる。
請求項8に記載の発明によれば、区画部は、連結孔の中心軸に対して傾斜する方向に沿って切り欠かれている。そのため、基部の形状が簡易であるため、自在継手用ヨークを製造し易い。
請求項9に記載の発明によれば、区画部は、連結孔に連結される軸のノンセレーション部に対応する所定の部位、すなわち、セレーション嵌合しない部位が切り欠かれている。そのため、区画部のたわみ剛性を低減しつつ雌セレーションと雄セレーションとのセレーション嵌合を維持できる。したがって、区画部が切り欠かれることによって基部と軸との連結強度を一層向上させることができるので、軸と自在継手用ヨークとを一層強固に連結することができる。
請求項9に記載の発明によれば、区画部は、連結孔に連結される軸のノンセレーション部に対応する所定の部位、すなわち、セレーション嵌合しない部位が切り欠かれている。そのため、区画部のたわみ剛性を低減しつつ雌セレーションと雄セレーションとのセレーション嵌合を維持できる。したがって、区画部が切り欠かれることによって基部と軸との連結強度を一層向上させることができるので、軸と自在継手用ヨークとを一層強固に連結することができる。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る第1ヨーク1(自在継手用ヨーク)が適用されたステアリング装置2の模式図である。図2は、第1ヨーク1によって構成される第1自在継手3および第2自在継手4の周辺を示した模式図である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る第1ヨーク1(自在継手用ヨーク)が適用されたステアリング装置2の模式図である。図2は、第1ヨーク1によって構成される第1自在継手3および第2自在継手4の周辺を示した模式図である。
図1を参照して、第1自在継手3および第2自在継手4は、同じ構成を有している。第1自在継手3および第2自在継手4のそれぞれは、第1ヨーク1と、第1ヨーク1と対をなす第2ヨーク5と、第1ヨーク1と第2ヨーク5とを相対変位自在に連結する十字軸6とによって構成されている。
第1自在継手3は、ステアリングホイール等の操舵部材10が一端に連結されたステアリングシャフト7とインターミディエイトシャフト8とに連結されている。第2自在継手4は、転舵機構Aのピニオン軸9とインターミディエイトシャフト8とに連結されている。第1自在継手3は、操舵部材10の回転力をステアリングシャフト7からインターミディエイトシャフト8に伝達する。第2自在継手4は、操舵部材10の回転力をインターミディエイトシャフト8からピニオン軸9に伝達する。以下では、ステアリングシャフト7の中心軸回りの回転方向、インターミディエイトシャフト8の中心軸回りの回転方向およびピニオン軸9の中心軸回りの回転方向を回転方向Sという。
第1自在継手3は、ステアリングホイール等の操舵部材10が一端に連結されたステアリングシャフト7とインターミディエイトシャフト8とに連結されている。第2自在継手4は、転舵機構Aのピニオン軸9とインターミディエイトシャフト8とに連結されている。第1自在継手3は、操舵部材10の回転力をステアリングシャフト7からインターミディエイトシャフト8に伝達する。第2自在継手4は、操舵部材10の回転力をインターミディエイトシャフト8からピニオン軸9に伝達する。以下では、ステアリングシャフト7の中心軸回りの回転方向、インターミディエイトシャフト8の中心軸回りの回転方向およびピニオン軸9の中心軸回りの回転方向を回転方向Sという。
ピニオン軸9には、ピニオン軸9とともに転舵機構Aを構成するラック軸11に形成されたラック11Aと噛み合うピニオン9Aが形成されている。ラック軸11は、車幅方向に長手の棒状であり、ラックハウジング12に挿通されている。車幅方向におけるラック軸11の両端のそれぞれには、タイロッド13が連結されている。タイロッド13は、ナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪Wに連結されている。
図2を参照して、第1自在継手3の第1ヨーク1は、締付ボルト20によって締め付けられることによってステアリングシャフト7の他端に連結されている。第1自在継手3の第2ヨーク5は、インターミディエイトシャフト8の一端(操舵部材10側の端)に溶接等により固定されている。
第2自在継手4の第1ヨーク1は、締付ボルト21によって締め付けられることによってピニオン軸9の一端(操舵部材10側の端)に連結されている。第2自在継手4の第2ヨーク5は、インターミディエイトシャフト8の他端(操舵部材10とは反対側の端)に溶接等により固定されている。
第2自在継手4の第1ヨーク1は、締付ボルト21によって締め付けられることによってピニオン軸9の一端(操舵部材10側の端)に連結されている。第2自在継手4の第2ヨーク5は、インターミディエイトシャフト8の他端(操舵部材10とは反対側の端)に溶接等により固定されている。
第1ヨーク1は、十字軸6に連結され、互いに間隔を隔てて対向する一対の第1腕部30(一対の腕部)と、一対の第1腕部30を支持するブロック状の基部40とを含む。第2ヨーク5は、一対の第1腕部30の位置から回転方向Sに90°ずれた位置で互いに間隔を隔てて対向する一対の第2腕部22を含む。
以下では、第1ヨーク1の構成について詳細に説明する。
以下では、第1ヨーク1の構成について詳細に説明する。
図3(a)は、第1ヨーク1の模式図であり、第1ヨーク1に連結されるステアリングシャフト7やピニオン軸9等の軸(以下では単に軸7,9と記載する)の軸方向に対する直交方向から見た図である。図3(a)では、一点鎖線を用いて軸7,9を図示している。図3(b)は、第1ヨーク1を図3(a)の矢印IIIbから見た模式図である。
図3(a)を参照して、基部40は、一点鎖線で示す軸7,9が連結される連結孔41を区画する区画部42を備えている。
図3(a)を参照して、基部40は、一点鎖線で示す軸7,9が連結される連結孔41を区画する区画部42を備えている。
連結孔41は、第1ヨーク1に連結される軸7,9の軸方向に延びる中心軸C1を有する。中心軸C1が延びる方向を中心軸方向Jという。連結孔41の内周面41Aは、中心軸方向Jに延びる円筒面である。軸7,9において連結孔41に連結される部分の外周面15は、中心軸方向Jに延びる略円筒面である。連結孔41の内周面41Aには、中心軸方向Jに延びる凹凸を有する雌セレーション46が形成されている。雌セレーション46は、軸7,9の外周面15に形成された雄セレーション23とセレーション嵌合可能である。軸7,9の外周面15には、基部40からの軸7,9の抜け止めが達成されるために締付ボルト20,21(図2参照)と係合可能な係合部24が形成されていてもよい。
一対の第1腕部30は、中心軸方向Jに対する直交方向Zに互いに対向している。すなわち、直交方向Zは、一対の第1腕部30の対向方向でもある。第1腕部30は、直交方向Zにおける基部40の両端部のそれぞれに1つずつ連結されている。一対の第1腕部30の長さ方向における同じ位置には、十字軸6(図2参照)と嵌合するための嵌合穴31が形成されている。各嵌合穴31は、対応する第1腕部30において基部40から離れた先端を直交方向Zに貫通している。
図3(b)を参照して、区画部42には、連結孔41の孔径を調整するためのスリット43が形成されている。連結孔41の中心(中心軸C1)回りの回転方向Sにおけるスリット43の位置をスリット形成位置という。スリット43は、中心軸方向Jとそれに直交する直交方向Zとに延びている。スリット43は、中心軸方向Jに基部40を貫通している。中心軸方向Jにおける一端43Aは、一方の第1腕部30の中心軸方向Jにおける略中央まで延びている(図2および図3(a)参照)。スリット43の直交方向Zにおける一端は、連結孔41に連通している。スリット43の直交方向Zにおける他端は、基部40の外部に連通している。
基部40は、スリット43を挟んで互いに対向し、締付ボルト20,21(図2参照)によって締め付けられてスリット43の幅を狭める一対の被締付板44を備えている。一対の被締付板44には、締付ボルト20,21が挿通および螺合可能なボルト挿通孔45が形成されている。ボルト挿通孔45は、中心軸方向Jおよび直交方向Zに対して直交して延びる中心軸C2を有している。中心軸C2が延びる方向を中心軸方向Bという。
区画部42では、所定の部位Pが切り欠かれている。所定の部位Pは、回転方向Sにおいて、連結孔41の中心(中心軸C1)に対してスリット形成位置と反対側の位置の部位によって構成されている。区画部42では、スリット43の近傍の部位42Aが連結孔41の孔径の調整に寄与する部位となっていて、スリット形成位置とは反対側の位置の部位(すなわち部位P)が除去(除肉)されている。
図3(a)を参照して、所定の部位Pは、ボルト挿通孔45の中心(中心軸C2)に対して一対の第1腕部30とは反対側の部位を含むことが好ましい。すなわち、所定の部位Pは、図3(a)にハッチングで示した範囲内であることが好ましい。所定の部位Pは、雌セレーション46が形成された連結孔41の内周面41Aを含んでいてもよい(図3(b)参照)。
この実施形態では、区画部42は、中心軸方向Jの第1腕部30側とは反対側の端部から、中心軸C1に対して傾斜する方向Yに沿って、所定の部位Pが切り欠かれている。これにより、区画部42では、図3(a)に二点鎖線で示すように、ボルト挿通孔45の中心軸方向Bから見て三角形状の切除部P1が切除されている。切除部P1は、中心軸方向Bから見て四角形状などの多角形状であってもよいし、丸形状であってもよい。
第1実施形態によれば、連結孔41を区画する区画部42は、所定の部位Pが切り欠かれている。すなわち、区画部42は、全体が薄くされているのではなく部分的に除肉されている。そのため、区画部42の強度を維持したままたわみ剛性を低減することができる。区画部42のたわみ剛性が低減されることによって、区画部42は、弾性変形しやすくなっている。そのため、区画部42を弾性変形させてスリット43を狭めることによって、連結孔41の孔径を縮径させて基部40と軸7,9とを強固に連結させることができる。さらに、基部40の重量を低減させることができる。
ここで、区画部42では、スリット43の近傍の部位42Aは、連結孔41の孔径が縮径する際に比較的弾性変位しやすく、軸7,9を強固に保持しやすい。区画部42において切り欠くべき部位(所定の部位P)は、スリット形成位置と反対側の位置の部位なので、弾性変形に寄与していなかった部位を弾性変形に寄与させることができて、基部40と軸7,9との連結強度を向上させることができる。したがって、軸7,9と第1ヨーク1とを強固に連結することができる。
よって、第1ヨーク1の軽量化を図りつつ、軸7,9と第1ヨーク1との連結強度の向上を図ることができる。
また、連結孔41の内周面41Aには、連結孔41の中心軸方向Jに延びる凹凸を有する雌セレーション46が形成されているため、軸7,9と第1ヨーク1との連結強度を一層向上させることができる。
また、連結孔41の内周面41Aには、連結孔41の中心軸方向Jに延びる凹凸を有する雌セレーション46が形成されているため、軸7,9と第1ヨーク1との連結強度を一層向上させることができる。
また、所定の部位Pは、ボルト挿通孔45の中心(中心軸C2)に対して一対の第1腕部30とは反対側の部位を含むため、区画部42が切り欠かれても第1ヨーク1自体の強度(特に基部40の強度)を維持することができる。
また、区画部42は、方向Yに沿って中心軸方向Jの第1腕部30側とは反対側の端部から切り欠かれている。そのため、基部40の形状が簡易なので、第1ヨーク1を製造し易い。ここで、金属のブロック等を室温下で金型を用いて圧縮成形する冷間鍛造によって第1ヨーク1が形成されている場合、第1ヨーク1は、金属のブロックを中心軸方向Jに引き伸ばすことによって製造されることがある。そのため、中心軸方向Jにおける区画部42の一部に、中心軸C1を中心とした径方向に区画部42を窪ませる窪みや当該径方向に延びる孔を形成することは難しい。基部40は簡易な形状であるため、冷間鍛造によって第1ヨーク1を形成する際、第1ヨーク1を一層製造し易くすることができる。
また、区画部42は、方向Yに沿って中心軸方向Jの第1腕部30側とは反対側の端部から切り欠かれている。そのため、基部40の形状が簡易なので、第1ヨーク1を製造し易い。ここで、金属のブロック等を室温下で金型を用いて圧縮成形する冷間鍛造によって第1ヨーク1が形成されている場合、第1ヨーク1は、金属のブロックを中心軸方向Jに引き伸ばすことによって製造されることがある。そのため、中心軸方向Jにおける区画部42の一部に、中心軸C1を中心とした径方向に区画部42を窪ませる窪みや当該径方向に延びる孔を形成することは難しい。基部40は簡易な形状であるため、冷間鍛造によって第1ヨーク1を形成する際、第1ヨーク1を一層製造し易くすることができる。
次に、第1実施形態の変形例について説明する。図4(a)は、第1実施形態の第1変形例に係る第1ヨーク1を示した模式図であり、図4(b)は、第1実施形態の第2変形例に係る第1ヨーク1を示した模式図である。図4(a)および図4(b)は、図3(a)と同じ方向から第1ヨーク1を見た図である。図4(a)および図4(b)では、今まで説明した部材と同じ部材には、同じ符号を付して、その説明を省略する。このことは、後述する図5〜図8(b)においても同様である。図4(a)および図4(b)では、二点鎖線を用いて軸7,9を図示している。このことは、後述する図6、図8(a)および図8(b)においても同様である。
第1実施形態では、連結孔41の内周面41Aおよび軸7,9の外周面15は、略円筒面であるとしたが、内周面41Aおよび外周面15の形状はこれに限られない。詳しくは、軸7,9の外周面15は、軸7,9の軸方向(中心軸方向Jに相当)に対して垂直な平面に沿って切断したときの断面の外形が円形でない非円形部16を含む。また、連結孔41の内周面41Aは、中心軸方向Jに延び、軸7,9が連結孔41に連結された状態で非円形部16と対向する回転阻止面50を含む。回転阻止面50は、区画部42に対して軸7,9を回転方向Sに回転させようとすると非円形部16に当接し、これにより、区画部42に対する軸7,9の回転を阻止する面を含む。
より詳しくは、図4(a)に示すように、回転阻止面50は、互いに対向する一対の平面51を含んでいてもよい。一対の平面51のそれぞれには、中心軸方向Jに延びる複数の円弧状面52が中心軸C1まわりの周方向(回転方向Sに相当)に隣接している。第1変形例の非円形部16は、軸7,9の軸方向に対して垂直な平面に沿って切断したときの断面の外形が略楕円形状であり、一対の平面51のそれぞれに1つずつ対向する対向面17を有する。区画部42に対して軸7,9を回転方向Sに回転させようとすると各対向面17に対応する平面51が当接することによって区画部42に対する軸7,9の回転が阻止される。この変形例とは異なり、回転阻止面50は、互いに対向する一対の平面51を複数組含んでいてもよい。
また図4(b)に示すように、回転阻止面50は、中心軸方向Jから見たときに多角形状(この変形例では六角形状)をなす受面53を含む。受面53は、中心軸方向Jに延びる複数の平面54によって構成されていて、複数の平面54が中心軸方向Jまわりの周方向に隣接して配置されている。第2変形例では、非円形部16は、軸7,9の軸方向に対して垂直な平面に沿って切断したときの断面の外形が多角形状(本実施形態では六角形状)であり、複数の平面54のそれぞれに1つずつ対向する対向面18を含む。区画部42に対して軸7,9を回転方向Sに回転させようとすると各対向面18に対応する平面54が当接することによって区画部42に対する軸7,9の回転が阻止される。
これらの変形例によれば、連結孔41の内周面41Aは、軸7,9が連結孔41に連結された状態で、軸7,9の非円形部16と対向する回転阻止面50を含むため、回転阻止面50によって区画部42に対する軸7,9の回転を阻止することができる。これにより、軸7,9と第1ヨーク1との連結強度を一層向上させることができる。
第1変形例では、回転阻止面50は、互いに対向する一対の平面51を含むため、非円形部16と一対の平面51との当接によって区画部42に対する軸7,9の回転を阻止することができる。これにより、軸7,9と第1ヨーク1との連結強度をより一層向上させることができる。
第1変形例では、回転阻止面50は、互いに対向する一対の平面51を含むため、非円形部16と一対の平面51との当接によって区画部42に対する軸7,9の回転を阻止することができる。これにより、軸7,9と第1ヨーク1との連結強度をより一層向上させることができる。
第2変形例では、回転阻止面50は、連結孔41の中心軸方向Jから見たときに多角形状をなす受面53を含むため、非円形部16と受面53との当接によって区画部42に対する軸7,9の回転を阻止することができる。これにより、軸7,9と第1ヨーク1との連結強度をより一層向上させることができる。
また、図示しないが、回転阻止面50は、中心軸方向Jに沿って延びる単一の平面であってもよい。この単一の平面は、例えば、回転方向Sにおいてスリット形成位置とは反対側の位置に設けられていてもよい。この場合、軸7,9の軸方向に対して垂直な平面に沿って非円形部16を切断したときの断面の外形が半円弧状である。
また、図示しないが、回転阻止面50は、中心軸方向Jに沿って延びる単一の平面であってもよい。この単一の平面は、例えば、回転方向Sにおいてスリット形成位置とは反対側の位置に設けられていてもよい。この場合、軸7,9の軸方向に対して垂直な平面に沿って非円形部16を切断したときの断面の外形が半円弧状である。
また、軸7,9の軸方向に対して垂直な平面に沿って非円形部16および回転阻止面50を切断したときの断面の外形が楕円形であってもよい。
また、図示しないが、回転阻止面50は、内周面41Aから突出した凸面を含んでいてもよい。この場合、非円形部16は、凸面に係合する凹部を含む。逆に、回転阻止面50は、内周面41Aが窪んだ凹面を含んでいてもよい。この場合、非円形部16は、凹面に係合する凸部を含む。
また、図示しないが、回転阻止面50は、内周面41Aから突出した凸面を含んでいてもよい。この場合、非円形部16は、凸面に係合する凹部を含む。逆に、回転阻止面50は、内周面41Aが窪んだ凹面を含んでいてもよい。この場合、非円形部16は、凹面に係合する凸部を含む。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る第1ヨーク1Pの構成について詳細に説明する。
図5は、第1ヨーク1Pを斜めから見た模式図である。図6は、第1ヨーク1Pを図5の矢印Vから見た模式図である。
図5および図6を参照して、第2実施形態に係る第1ヨーク1Pが、第1実施形態に係る第1ヨーク1(図3参照)と主に異なる点は、以下の通りである。第1ヨーク1Pの基部40Pの区画部42Pは、連結孔41と同心の略円筒状である。区画部42Pは、連結孔41の中心(中心軸C1)に対してスリット形成位置と反対側の位置の所定の部位PPが切り欠かれている。区画部42Pは、中心軸C1を中心とした径方向に区画部42Pを貫通する貫通部P2が形成されることによって所定の部位PPが切り欠かれている。貫通部P2は、中心軸方向Jにおける一対の第1腕部30P側とは反対側に基部40Pを貫通していてもよい。
次に、本発明の第2実施形態に係る第1ヨーク1Pの構成について詳細に説明する。
図5は、第1ヨーク1Pを斜めから見た模式図である。図6は、第1ヨーク1Pを図5の矢印Vから見た模式図である。
図5および図6を参照して、第2実施形態に係る第1ヨーク1Pが、第1実施形態に係る第1ヨーク1(図3参照)と主に異なる点は、以下の通りである。第1ヨーク1Pの基部40Pの区画部42Pは、連結孔41と同心の略円筒状である。区画部42Pは、連結孔41の中心(中心軸C1)に対してスリット形成位置と反対側の位置の所定の部位PPが切り欠かれている。区画部42Pは、中心軸C1を中心とした径方向に区画部42Pを貫通する貫通部P2が形成されることによって所定の部位PPが切り欠かれている。貫通部P2は、中心軸方向Jにおける一対の第1腕部30P側とは反対側に基部40Pを貫通していてもよい。
第1ヨーク1Pに連結される軸7,9において連結孔41に連結される部分には、ボルト挿通孔45と対応する位置に溝25が形成されている。ボルト挿通孔45と対応する位置とは、軸7,9が連結孔41に挿通された状態で、中心軸方向Bから見てボルト挿通孔45と重なる位置のことである。そのため、軸7,9が連結孔41に挿通された状態では、ボルト挿通孔45に締付ボルト20,21が挿通され螺合されても、軸7,9は、締付ボルト20,21と干渉しない。溝25は、雄セレーション23を横切って軸7,9の周方向に延びる周溝であってもよい。溝25がボルト挿通孔45と対応する位置にある状態で、締付ボルト20,21(図2参照)をボルト挿通孔45に挿通して螺合させると、溝25と締付ボルト20,21とが係合し、軸7,9の基部40Pからの抜け止めが達成される。
所定の部位PPは、溝25に対応する部位を含む。溝25に対応する部位とは、軸7,9が連結孔41に挿通された状態で、中心軸方向Bから見て溝25と重なる部位のことをいう。貫通部P2は、直交方向Zから見て、ボルト挿通孔45と同じ方向に延びている。
第2実施形態では、連結孔41の内周面41Aに雌セレーション46が形成されており、軸7,9の外周面15に雄セレーション23が形成されているので、溝25は、雄セレーション23が形成されていないノンセレーション部として構成される。ノンセレーション部とは、雌セレーション46とセレーション嵌合しない部位のことである。また、第2実施形態では、所定の部位PPは、ノンセレーション部に対応する部位を含む。ノンセレーション部に対応する部位とは、軸7,9が連結孔41に挿通された状態で、中心軸方向Bから見てノンセレーション部と重なる部位のことをいう。
第2実施形態では、連結孔41の内周面41Aに雌セレーション46が形成されており、軸7,9の外周面15に雄セレーション23が形成されているので、溝25は、雄セレーション23が形成されていないノンセレーション部として構成される。ノンセレーション部とは、雌セレーション46とセレーション嵌合しない部位のことである。また、第2実施形態では、所定の部位PPは、ノンセレーション部に対応する部位を含む。ノンセレーション部に対応する部位とは、軸7,9が連結孔41に挿通された状態で、中心軸方向Bから見てノンセレーション部と重なる部位のことをいう。
また、第2実施形態の一対の第1腕部30Pは、中心軸方向Bに間隔を隔てて互いに対向している。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、区画部42Pは、全体が薄くされているのではなく部分的に除肉されているので、区画部42Pの強度を維持したままたわみ剛性を低減することができる。そのため、区画部42Pを弾性変形させてスリット43を狭めることによって、連結孔41の孔径を縮径させて基部40Pと軸7,9とを強固に連結させることができる。さらに、基部40Pの重量を低減させることができる。また、区画部42Pにおいて切り欠くべき部位(所定の部位PP)は、スリット43の近傍の部位42PAではなく、スリット形成位置と反対側の位置の部位なので、弾性変形に寄与していなかった部位を弾性変形に寄与させることができて、基部40と軸7,9との連結強度を向上させることができる。したがって、軸7,9と第1ヨーク1Pとを強固に連結することができる。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、区画部42Pは、全体が薄くされているのではなく部分的に除肉されているので、区画部42Pの強度を維持したままたわみ剛性を低減することができる。そのため、区画部42Pを弾性変形させてスリット43を狭めることによって、連結孔41の孔径を縮径させて基部40Pと軸7,9とを強固に連結させることができる。さらに、基部40Pの重量を低減させることができる。また、区画部42Pにおいて切り欠くべき部位(所定の部位PP)は、スリット43の近傍の部位42PAではなく、スリット形成位置と反対側の位置の部位なので、弾性変形に寄与していなかった部位を弾性変形に寄与させることができて、基部40と軸7,9との連結強度を向上させることができる。したがって、軸7,9と第1ヨーク1Pとを強固に連結することができる。
よって、第1ヨーク1Pの軽量化を図りつつ、軸7,9と第1ヨーク1Pとの連結強度の向上を図ることができる。
溝25は、締付ボルト20,21と干渉しないように軸7,9に形成されているので、軸7,9において溝25が形成されている部分は、連結孔41の内周面41Aと接触しない。また、所定の部位PPは、溝25に対応する部位を含む。そのため、区画部42Pの撓み剛性を低減しつつ連結孔41の内周面41Aと軸7,9との接触面積を維持できる。したがって、区画部42Pが切り欠かれることによって基部40Pと軸7,9との連結強度を一層向上させることができるので、軸7,9と第1ヨーク1Pとを一層強固に連結することができる。
溝25は、締付ボルト20,21と干渉しないように軸7,9に形成されているので、軸7,9において溝25が形成されている部分は、連結孔41の内周面41Aと接触しない。また、所定の部位PPは、溝25に対応する部位を含む。そのため、区画部42Pの撓み剛性を低減しつつ連結孔41の内周面41Aと軸7,9との接触面積を維持できる。したがって、区画部42Pが切り欠かれることによって基部40Pと軸7,9との連結強度を一層向上させることができるので、軸7,9と第1ヨーク1Pとを一層強固に連結することができる。
また、区画部42Pは、雄セレーション23が形成されていないノンセレーション部に対応する所定の部位、すなわちセレーション嵌合しない部位が切り欠かれている。そのため、区画部42のたわみ剛性を低減しつつ雌セレーション46と雄セレーション23とのセレーション嵌合を維持できる。したがって、区画部42Pが切り欠かれることによって基部40Pと軸7,9との連結強度を一層向上させることができるので、軸7,9と第1ヨーク1Pとを一層強固に連結することができる。
また、区画部42Pは、中心軸方向Jを中心とした径方向Rに区画部42Pを貫通する貫通部P2が形成されることによって所定の部位PPが切り欠かれている。そのため、基部40Pは形状が簡易なので、第1ヨーク1Pを製造し易い。
ここで、図7に示すように、第1ヨーク1Pが金属製の板状のブランク材Mをプレス金型(図示せず)を用いてプレス成形することによって形成されている場合を想定する。ブランク材Mは、基部形成部M1と腕部形成部M2とを含む。この場合、プレス成形の際に貫通孔形成部M3(図7にハッチングで示した部分)を打ち抜くことで、貫通部P2(図5参照)を容易に設けることができる。したがって、第1ヨーク1Pを一層容易に製造することができる。
ここで、図7に示すように、第1ヨーク1Pが金属製の板状のブランク材Mをプレス金型(図示せず)を用いてプレス成形することによって形成されている場合を想定する。ブランク材Mは、基部形成部M1と腕部形成部M2とを含む。この場合、プレス成形の際に貫通孔形成部M3(図7にハッチングで示した部分)を打ち抜くことで、貫通部P2(図5参照)を容易に設けることができる。したがって、第1ヨーク1Pを一層容易に製造することができる。
貫通部P2が中心軸方向Jにおける一対の第1腕部30P側とは反対側に基部40Pを貫通している場合は、貫通孔形成部M3は、二点鎖線で示すように、基部形成部M1において腕部形成部M2側とは反対側の端部まで延びている。
次に、第2実施形態の第1変形例および第2変形例について説明する。図8(a)は、第2実施形態の第1変形例に係る第1ヨーク1Pを斜めから見た模式図であり、図8(b)は、第2実施形態の第2変形例に係る第1ヨーク1Pを斜めから見た模式図である。図8(a)および図8(b)は、図5と同じ方向から第1ヨーク1Pを見た図である。
次に、第2実施形態の第1変形例および第2変形例について説明する。図8(a)は、第2実施形態の第1変形例に係る第1ヨーク1Pを斜めから見た模式図であり、図8(b)は、第2実施形態の第2変形例に係る第1ヨーク1Pを斜めから見た模式図である。図8(a)および図8(b)は、図5と同じ方向から第1ヨーク1Pを見た図である。
第2実施形態では、第1実施形態と同様の変形例が適用可能である。すなわち、図8(a)および図8(b)を参照して、軸7,9の外周面15は、軸7,9の軸方向(中心軸方向Jに相当)に対して垂直な平面に沿って切断したときの断面の外形が円形でない非円形部16を含む。図8(a)および図8(b)では、非円形部16の当該断面を破線で示している。また、連結孔41の内周面41Aは、中心軸方向Jに延び、軸7,9が連結孔41に連結された状態で非円形部16と対向する回転阻止面50を含む。非円形部16および回転阻止面50の形状についての詳しい説明については、第1実施形態の変形例と同様であるため省略する。第1変形例の第1ヨーク1Pの区画部42Pの外形は、中心軸方向Jから見て、長軸を直交方向Zに向けた略楕円形状である。また、第2変形例の第1ヨーク1Pの区画部42Pは、中心軸方向Jに延びる角筒状である。
これらの変形例によれば、第1実施形態の変形例と同様の効果を奏する。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、第1ヨーク1,1Pは、インターミディエイトシャフト8に連結されていてもよい。また、インターミディエイトシャフト8に連結された第2ヨーク5にも、第1ヨーク1,1Pと同じ構造を適用することができる。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、第1ヨーク1,1Pは、インターミディエイトシャフト8に連結されていてもよい。また、インターミディエイトシャフト8に連結された第2ヨーク5にも、第1ヨーク1,1Pと同じ構造を適用することができる。
第1ヨーク1,1Pは、ステアリング装置2の第1自在継手3および第2自在継手4に適用できるだけでなく、ステアリング装置2の他の自在継手にも適用でき、ステアリング装置2以外の種々のステアリング装置にも適用できる。また、第1ヨーク1,1Pは、ステアリング装置2以外の他の装置(例えば工作機や列車等)に用いられる軸同士を連結する自在継手にも適用することができる。
また、第1ヨーク1は、冷間鍛造だけでなく、金属のブロック等を高温下で金型を用いて成型する熱間鍛造で製造されていてもよいし、プレス成形により製造されていてもよい。第1ヨーク1Pは、プレス成形だけでなく、冷間鍛造や熱間鍛造で製造されていてもよい。
1;1P…第1ヨーク、7…ステアリングシャフト、8…インターミディエイトシャフト、9…ピニオン軸、15…外周面、16…非円形部、20…締付ボルト、21…締付ボルト、23…雄セレーション、25…溝、30;30P…第1腕部、40;40P…基部、41…連結孔、41A…内周面、42;42P…区画部、43…スリット、45…ボルト挿通孔、46…雌セレーション、50…回転阻止面、51…平面、53…受面、C1…中心軸、C2…中心軸、J…中心軸方向、Y…方向、P;PP…所定の部位
Claims (9)
- 一対の腕部と、
前記一対の腕部を支持する基部とを含み、
前記基部は、軸が連結される連結孔を区画する区画部を備え、
前記区画部には、前記連結孔の孔径を調整するためのスリットが形成されており、
前記区画部は、前記連結孔の中心に対してスリット形成位置と反対側の位置の所定の部位が切り欠かれていることを特徴とする、自在継手用ヨーク。 - 前記連結孔の内周面には、前記連結孔の中心軸方向に延びる凹凸を有する雌セレーションが形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の自在継手用ヨーク。
- 前記軸の外周面は、前記軸の軸方向に対して垂直な平面に沿って切断した断面の外形が円形でない非円形部を含み、
前記連結孔の内周面は、前記連結孔の中心軸方向に延び、前記軸が前記連結孔に連結された状態で前記非円形部と対向する回転阻止面を含むことを特徴とする、請求項1に記載の自在継手用ヨーク。 - 前記回転阻止面は、互いに対向する一対の平面を含むことを特徴とする、請求項3に記載の自在継手用ヨーク。
- 前記回転阻止面は、前記中心軸方向から見たときに多角形状をなす受面を含むことを特徴とする、請求項3または4に記載の自在継手用ヨーク。
- 前記基部には、前記連結孔に対して直交して延びるボルト挿通孔が形成されており、
前記所定の部位は、前記ボルト挿通孔の中心に対して前記一対の腕部とは反対側の部位を含むことを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の自在継手用ヨーク。 - 前記連結孔に連結される軸には、前記ボルト挿通孔に対応する位置に、ボルトと干渉しないように溝が形成されていて、
前記所定の部位は、前記溝に対応する部位を含むことを特徴とする、請求項6に記載の自在継手用ヨーク。 - 前記区画部は、前記所定の部位が前記連結孔の中心軸に対して傾斜する方向に沿って切り欠かれていることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の自在継手用ヨーク。
- 前記連結孔に連結される軸の外周面には、前記連結孔の中心軸方向に延びる凹凸を有する雄セレーションが形成されており、かつ、当該軸の一部には、前記雄セレーションが形成されていないノンセレーション部が含まれ、
前記所定の部位は、前記ノンセレーション部に対応する部位を含むことを特徴とする、請求項2に記載の自在継手用ヨーク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016017266A JP2017137895A (ja) | 2016-02-01 | 2016-02-01 | 自在継手用ヨーク |
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Cited By (1)
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JP2020112202A (ja) * | 2019-01-11 | 2020-07-27 | 日本精工株式会社 | 自在継手用ヨーク |
-
2016
- 2016-02-01 JP JP2016017266A patent/JP2017137895A/ja active Pending
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JP7263783B2 (ja) | 2019-01-11 | 2023-04-25 | 日本精工株式会社 | 自在継手用ヨーク |
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