JP2017137313A - テトラフルオロプロペンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】触媒の存在下において、下記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンと無水フッ化水素とを反応させることによって下記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法において、原料の転化率及び目的生成物の選択率を良好な範囲に維持しつつ、触媒の劣化を抑制して長期間反応を継続させることが可能な製造方法を提供する。
【解決手段】一般式(1):CF3CX=CHX
[一般式(1)中、各Xは互いに異なってH又はFを示す。]
で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法であって、
一般式(2):CF3CY=CHY
[一般式(2)中、各Yは互いに異なってH又はClを示す。]
で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と、無水フッ化水素とを、触媒が存在する反応器内において接触させる工程を含み、
前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して30モル以上である、製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】一般式(1):CF3CX=CHX
[一般式(1)中、各Xは互いに異なってH又はFを示す。]
で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法であって、
一般式(2):CF3CY=CHY
[一般式(2)中、各Yは互いに異なってH又はClを示す。]
で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と、無水フッ化水素とを、触媒が存在する反応器内において接触させる工程を含み、
前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して30モル以上である、製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、テトラフルオロプロペンの製造方法に関する。
一般式(1):CF3CX=CHX[一般式(1)中、各Xは互いに異なってH又はFを示す。]で表されるテトラフルオロプロペンは、冷媒、溶媒、発泡剤等として有用な化合物であることが知られている。上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンの中でも、式:CF3CF=CH2で表される2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)及び式:CF3CH=CHFで表される1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)は、近年、地球温暖化係数の低い冷媒として有望視されている。
上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンの製造方法としては、例えば、一般式(2):CF3CY=CHY[一般式(2)中、各Yは互いに異なってH又はClを示す。]で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを原料として、触媒の存在下で無水フッ化水素等のフッ素化剤と反応させる方法などが知られている(特許文献1参照)。
例えば、上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンは、触媒の存在下、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンの気相連続反応によって製造されているが、長期間反応を継続した場合に触媒が劣化することが知られている(特許文献2参照)。
このような触媒の劣化は、原料として使用するモノクロロトリフルオロプロペンや反応副生成物等が分解あるいは重合し、生じた分解物又は重合物が触媒表面に付着することにより引き起こされるものであると考えられている。
このような触媒の劣化を抑制する方法として、例えば、酸素ガスや塩素ガス等の酸化剤を反応器に供給することで、上記した分解物や重合物を除去する方法が報告されている(特許1及び3参照)。
しかしながら、触媒の劣化抑制に酸素ガスを使用する場合には、供給原料に対して比較的多量の酸素を供給する必要があり、また、その触媒劣化抑制効果も十分であるとはいえない。さらに、触媒の劣化抑制に塩素ガスを使用する場合には、塩素ガスの反応性が高く原料化合物等と反応する場合があることから、目的生成物の選択率が低下するという問題が生じ得る。
以上のような問題点に鑑みて、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを原料として、触媒の存在下において、無水フッ化水素と反応させることによって、上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法において、原料の転化率及び目的生成物の選択率を良好な範囲に維持しつつ、触媒の劣化を抑制し、長期間反応を継続させることが可能な製造方法が切望されている。
本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、触媒の存在下において、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンと、無水フッ化水素と反応させることによって、上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法において、原料の転化率及び目的生成物の選択率を良好な範囲に維持しつつ、触媒の劣化を抑制し、長期間反応を継続させることが可能な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、驚くべきことに、触媒が存在する反応器内において、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンと無水フッ化水素と反応させることによって上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法において、当該反応器に供給される当該無水フッ化水素の供給量を、反応器に供給される当該モノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物の供給量1モルに対して30モル以上とすることによって、原料の転化率及び目的生成物の選択率を良好な範囲に維持しつつ、触媒の劣化を抑制して長期間反応を継続させることが可能となることを見出した。本発明者らは当該知見に基づいてさらなる研究を重ねることにより、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、代表的には、以下の項に記載の主題を包含する。
項1.一般式(1):
CF3CX=CHX
[一般式(1)中、各Xは互いに異なってH又はFを示す。]
で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法であって、
一般式(2):
CF3CY=CHY
[一般式(2)中、各Yは互いに異なってH又はClを示す。]
で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と、無水フッ化水素とを、触媒が存在する反応器内において接触させる工程を含み、
前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して30モル以上である、製造方法。
項2.前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して30〜100モルである、上記項1に記載の製造方法。
項3.前記触媒が、フッ素化触媒である、上記項1又は2に記載の製造方法。
項4.前記反応器に酸化剤を供給する、上記項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
項5.前記反応器に供給される前記酸化剤が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して0.0001〜0.5モルである、上記項4に記載の方法。
項6.前記酸化剤が酸素である、上記項4又は5に記載の方法。
項1.一般式(1):
CF3CX=CHX
[一般式(1)中、各Xは互いに異なってH又はFを示す。]
で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法であって、
一般式(2):
CF3CY=CHY
[一般式(2)中、各Yは互いに異なってH又はClを示す。]
で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と、無水フッ化水素とを、触媒が存在する反応器内において接触させる工程を含み、
前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して30モル以上である、製造方法。
項2.前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して30〜100モルである、上記項1に記載の製造方法。
項3.前記触媒が、フッ素化触媒である、上記項1又は2に記載の製造方法。
項4.前記反応器に酸化剤を供給する、上記項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
項5.前記反応器に供給される前記酸化剤が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して0.0001〜0.5モルである、上記項4に記載の方法。
項6.前記酸化剤が酸素である、上記項4又は5に記載の方法。
本発明によれば、触媒の存在下において、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンと無水フッ化水素と反応させることによって上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法において、原料の転化率及び目的生成物の選択率を良好な範囲に維持しつつ、触媒の劣化を抑制することができる。その結果、長期間反応を継続させることが可能となる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、一般式(1):
CF3CX=CHX
[一般式(1)中、各Xは互いに異なってH又はFを示す。]
で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法に係る。なお、本明細書において、当該方法を「本発明の製造方法」と記載する場合がある。
CF3CX=CHX
[一般式(1)中、各Xは互いに異なってH又はFを示す。]
で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法に係る。なお、本明細書において、当該方法を「本発明の製造方法」と記載する場合がある。
上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンは、具体的には、式:CF3CF=CH2で表される2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、又は式:CF3CH=CHFで表される1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234ze)である。
本発明の製造方法は、一般式(2):
CF3CY=CHY
[一般式(2)中、各Yは互いに異なってH又はClを示す。]
で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と、無水フッ化水素とを、触媒が存在する反応器内において接触させる工程を含む。なお、本明細書において、当該工程を「反応工程」と記載する場合がある。当該反応工程により、当該有機物に含まれる上記一般式(2)で表されるモノクロロフルオロプロペンと、無水フッ化水素とが反応することにより、目的生成物である上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを得ることができる。
CF3CY=CHY
[一般式(2)中、各Yは互いに異なってH又はClを示す。]
で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と、無水フッ化水素とを、触媒が存在する反応器内において接触させる工程を含む。なお、本明細書において、当該工程を「反応工程」と記載する場合がある。当該反応工程により、当該有機物に含まれる上記一般式(2)で表されるモノクロロフルオロプロペンと、無水フッ化水素とが反応することにより、目的生成物である上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを得ることができる。
上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンは、具体的には、式:CF3CCl=CH2で表される2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)、又は式:CF3CH=CHClで表される1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233zd)である。本発明の製造方法においては、上記したHCFO−1233xf及びHCFO−1233zdのうちいずれか一方のみを用いてもよいし、HCFO−1233xf及びHCFO−1233zdを混合して用いてもよい。
上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンとしてHCFO−1233xfを用いる場合には、得られる上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンはHFO−1234yfであり、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンとして、HCFO−1233zdを用いる場合には、得られる上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンはHFO−1234zeである。なお、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンとしてHCFO−1233xf及びHCFO−1233zdを混合して用いる場合には、得られる上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンはHFO−1234yf及びHFO−1234zeである。
なお、本明細書において、「上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物」とは、原料として反応器に供給される上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンのみを意味するだけでなく、原料として反応器に供給される上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンに加え、反応器から回収され、再度反応器に供給される(即ち、リサイクルされる)未反応原料及び反応副生成物などの他の有機化合物を含む混合物を意味する。当該有機物に含まれ得る反応副生成物としては、HCFO−1233xfを原料として使用する場合には、式:CH3CF2CF3で表される1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(HFC−245cb)、式:CHF2CH2CF3で表される1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、HFO−1234ze、HCFO−1233zd等を例示することができ、HCFO−1233zdを原料として使用する場合には、HFC−245fa等を例示することができる。また、当該有機物が上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンに加えて、他の有機化合物を含む混合物である場合、当該有機物に含まれる上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンは通常70%以上、好ましくは85%以上であり、他の有機化合物は通常30%未満、好ましくは15%未満である。
反応工程において用いる触媒としては、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペン及び無水フッ化水素から上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを生成する反応に対して活性を有する公知の触媒を用いることができる。このような触媒としては、例えば、フッ素化触媒が挙げられる。フッ素化触媒としては、例えば、酸化クロム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化コバルト等の金属酸化物;酸化フッ化クロム、フッ素化アルミナ、酸化フッ化マグネシウム、酸化フッ化コバルト、酸化フッ化ニッケル等の金属酸化フッ化物;フッ化アルミニウム、フッ化マグネシウム、フッ化ニッケル、フッ化ニオブ、フッ化タンタル、フッ化アンチモン、フッ化バリウム、塩化アンチモン、塩化フルオロアンチモン、塩化フルオロバリウム等の金属ハロゲン化物などを例示することができる。フッ素化触媒としては、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。フッ素化触媒を2種以上混合して用いる場合、フッ素化触媒の組合せの例としては、酸化クロムとフッ化ニオブとの組合せ、酸化クロムとフッ化マグネシウムとの組合せ、酸化フッ化クロムとフッ素化アルミナとの組合せ、酸化フッ化クロムと酸化フッ化コバルトとの組合せ、酸化フッ化クロムとフッ化ニッケルとフッ化アルミニウムとの組合せなどが挙げられる。また、触媒の形状としては特に限定的ではなく、粉末状、ペレット状などの公知の形状の触媒を用いることができる。
また、触媒は、担体に担持して使用することもできる。担体としては特に限定的ではなく、本発明の属する技術分野において使用されている公知の担体を使用することができる。例えば、フッ素化アルミナ、フッ化アルミニウム、フッ化クロム、フッ化ニッケル、活性炭、フッ素化活性炭及びグラファイトカーボン等が挙げられる。触媒と担体との組合せ(触媒/担体)の例としては、アルミナ/活性炭、フッ素化アルミナ/活性炭、フッ化アルミニウム/活性炭、フッ化マグネシウム/フッ化アルミニウム、酸化フッ化クロム/フッ化アルミニウムなどが挙げられる。
触媒を反応器内に存在させる方法としては特に限定的ではなく、原料が触媒と十分に接触し得るように存在させればよい。例えば、反応器内に触媒を充填する方法などが挙げられる。
反応器としては特に制限されるものではないが、反応工程に用いるフッ化水素の有する腐食作用に抵抗性を有する材料によって構成されているものを用いることが好ましい。フッ化水素の有する腐食作用に抵抗性を有する材料としては、ハステロイ(HASTELLOY)、インコネル(INCONEL)、モネル(MONEL)等の材料を例示することができる。なお、反応器は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。また、反応器を2つ以上用いる場合には、1種の反応器のみであってもよいし、2種以上の反応器を用いてもよい。
上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と、無水フッ化水素とを接触させる方法としては特に限定的ではなく、例えば、気相において、当該有機物と、無水フッ化水素とをそれぞれ反応器に供給することによって両者を接触させることができる。なお、当該有機物は、無水フッ化水素と接触する際に気体状態であればよく、当該有機物を反応器に供給する前の時点においては当該有機物に含まれる有機化合物の一部又は全部が液体状態であってもよい。例えば、当該有機物に含まれる有機化合物のうち少なくとも1つの成分が常温・常圧で液体である場合には、当該有機化合物を含む有機物を気化器等を用いて気化させてから反応器に供給することができる。
上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物は、そのまま反応器に供給してもよいし、反応性を制御する等の理由により希釈を行うことが必要である場合には、原料や触媒等に対して不活性なガスと共に反応器に供給することもできる。当該不活性ガスとしては、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン等が挙げられる。
上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と不活性ガスとを共に反応器に供給する場合には、不活性ガスの添加量は、希釈による反応性の不必要な低下が起こらない範囲とすることが好ましい。例えば、反応器に供給される気体成分、即ち、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物、無水フッ化水素、及び不活性ガスの合計量を基準として、不活性ガスの量が10モル%以下とすることが好ましい。
反応器に供給される上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物は、反応器の供給口が1つである場合には、原料として供給される上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンと、反応器から回収され、再度反応器に供給される(即ち、リサイクルされる)未反応原料及び反応副生成物などの他の有機化合物とを、反応器に供給される前に予めこれらを混合した上で反応器に供給することができる。反応器の供給口が2以上である場合には、原料として供給される上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンと、リサイクルされた他の有機化合物とをそれぞれ別の供給口から反応器に供給し、反応器内で上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンと他の有機化合物を含む混合物となるように供給することもできる。
反応工程において、反応温度は上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペン及び無水フッ化水素から上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを生成する反応が起こり得る温度であれば特に限定的ではなく、例えば200〜450℃、好ましくは300〜400℃、より好ましくは325〜390℃とすることができる。
反応工程において、反応器内の圧力は特に限定的ではなく、減圧、常圧、又は加圧下とすることができる。
反応工程において、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と無水フッ化水素との接触時間は特に制限されないが、短かすぎると上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンの上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンへの転化率が十分ではなく、長すぎると望ましくない反応副生成物の生成が増加する可能性があることから、これらの点に留意したうえで適切な接触時間を設定することができる。例えば、反応器に供給されるガスの全流量F0(0℃、0.1MPaでの流量:mL/sec)に対する触媒の充填量W(g)の比率(W/F0)で表される接触時間を0.5〜70g・sec/mL程度とすることが好ましく、1〜50g・sec/mLとすることがより好ましい。なお、反応器に供給されるガスの全流量とは、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物及び無水フッ化水素の流量に、不活性ガスを用いる場合には不活性ガスの流量を加えた量である。
また、本発明の製造方法では、反応器に供給される無水フッ化水素が、反応器に供給される上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物の供給量1モルに対して30モル以上であることを特徴とする。このように、反応器に供給される無水フッ化水素の供給量を、前記有機物の供給量1モルに対して30モル以上とすることにより、触媒の劣化を抑制することができる。なお、「反応器に供給される無水フッ化水素」とは、原料として反応器に供給される無水フッ化水素のみを意味するだけでなく、未反応原料及び反応副生成物等の混合物を反応器から回収し、これらを再度反応器に供給する(即ち、リサイクルする)場合には、原料として反応器に供給される無水フッ化水素と、反応器から回収された混合物中に含まれる無水フッ化水素とを含む混合物を意味する。また、反応器に供給される前記有機物の供給量1モルに対する反応器に供給される無水フッ化水素の供給量としては30モル以上であればよく、好ましくは35モル以上、より好ましくは40モル以上である。なお、反応器を2つ以上用いる場合には、上記した下限値(30モル)は、各反応器にそれぞれ供給される前記有機物の供給量1モルに対する各反応器にそれぞれ供給される無水フッ化水素の供給量を意味する。
反応器に供給される前記有機物の供給量1モルに対する反応器に供給される無水フッ化水素の供給量の上限値としては特に限定的ではないが、あまりに高すぎると無水フッ化水素の供給量の上昇に応じた触媒の劣化抑制の効果が得られない。従って、反応器に供給される前記有機物の供給量1モルに対する反応器に供給される無水フッ化水素の供給量としては、100モル以下とすることが好ましく、90モル以下とすることがより好ましく、80モル以下とすることがさらに好ましく、70モル以下とすることがより一層好ましく、60モル以下とすることが特に好ましい。なお、反応器を2つ以上用いる場合には、上記した供給量は、各反応器にそれぞれ供給される前記有機物の供給量1モルに対する各反応器にそれぞれ供給される無水フッ化水素の供給量を意味する。
換言すると、反応器に供給される前記有機物の供給量1モルに対する反応器に供給される無水フッ化水素の供給量は、30〜100モルとすることが好ましく、30〜90モルとすることがより好ましく、30〜80モルとすることがさらに好ましく、30〜70モルとすることがより一層好ましく、30〜60モルとすることが特に好ましい。なお、反応器を2つ以上用いる場合には、上記した数値範囲は、各反応器にそれぞれ供給される前記有機物の供給量1モルに対する各反応器にそれぞれ供給される無水フッ化水素の供給量を意味する。
さらに、本発明の製造方法では、反応器に酸化剤を供給することもできる。当該酸化剤は、触媒劣化抑制として用いられるものであれば特に限定的ではなく、例えば、酸素、塩素、オゾン、次亜塩素酸、亜塩素酸、酸化二窒素、窒素酸化物などが挙げられる。なお、酸化剤と原料化合物との望まない副反応を抑制する観点からは、酸化剤として酸素を用いることが好ましい。また、反応器を2つ以上用いる場合には、各反応器に供給する酸化剤がそれぞれ異なっていてもよい。
反応器に酸化剤を供給する方法としては特に限定的ではなく、例えば、気体状態の酸化剤を反応器に供給する方法が挙げられる。また、酸化剤は反応器に単独で供給してもよく、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物に同伴させて反応器に供給してもよい。
反応器に供給される前記有機物の供給量1モルに対する反応器に供給される酸化剤の供給量としては特に限定的ではないが、例えば、0.0001〜0.5モル、好ましくは0.001〜0.5モル、より好ましくは0.001〜0.2モルとすることができる。なお、反応器を2つ以上用いる場合には、上記した数値範囲は、各反応器にそれぞれ供給される前記有機物の供給量1モルに対する各反応器にそれぞれ供給される酸化剤の供給量を意味する。また、反応器を2つ以上用いる場合には、酸化剤を供給する反応器と、酸化剤を供給しない反応器とがそれぞれ存在していてもよい。
また、本発明の製造方法は、上記した反応工程の他、当該反応工程を経て反応器出口から得られる、反応生成物である上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンと、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペン及び無水フッ化水素などの未反応原料及び反応副生成物等の有機化合物とを分離し、上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを回収する工程を含むことができる。なお、本明細書において、当該工程を「分離回収工程」と記載する場合がある。当該分離回収工程において、反応生成物である上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンと、上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペン及び無水フッ化水素などの未反応原料及び反応副生成物等の有機化合物とを分離し、上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを回収するする方法としては特に限定的ではなく公知の手法を採用することができる。例えば、蒸留などの方法が挙げられる。当該工程により、目的物である上記一般式(1)で表されるテトラフルオロプロペンを得ることができる。
また、本発明の製造方法は、上記した反応工程及び分離回収工程の他、上記分離回収工程によって分離された上記一般式(2)で表されるモノクロロトリフルオロプロペン及び無水フッ化水素などの未反応原料及び反応副生成物等の有機化合物を再度反応器に供給して循環再利用(即ち、リサイクル)する工程を含むことができる。このように、未反応原料や反応副生成物等の有機化合物を再度反応器に供給することにより、連続的に反応を行うことが可能となる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
実施例1
酸化クロム触媒(比表面積:12cm2/g)20gを、耐食金属製管状反応器に充填した。次いで、反応器の温度を365℃に昇温し、フッ化水素ガス(流速:120Nml/分)を反応器に供給して、1時間維持した。その後、この反応器にHCFO−1233xfガス(流速:3.0Nml/分)を反応器に供給した。HCFO−1233xfガスの供給開始から約3時間経過時点において、反応器出口からの流出ガスの最初のサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った。次いで、HCFO−1233xfガスの供給開始から70時間経過時点において、再度反応器出口からの流出ガスのサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った後、最初のサンプリング時点からのHCFO−1233xfの転化率の変化を確認した。
酸化クロム触媒(比表面積:12cm2/g)20gを、耐食金属製管状反応器に充填した。次いで、反応器の温度を365℃に昇温し、フッ化水素ガス(流速:120Nml/分)を反応器に供給して、1時間維持した。その後、この反応器にHCFO−1233xfガス(流速:3.0Nml/分)を反応器に供給した。HCFO−1233xfガスの供給開始から約3時間経過時点において、反応器出口からの流出ガスの最初のサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った。次いで、HCFO−1233xfガスの供給開始から70時間経過時点において、再度反応器出口からの流出ガスのサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った後、最初のサンプリング時点からのHCFO−1233xfの転化率の変化を確認した。
実施例2
実施例1と同様にして、酸化クロム触媒(比表面積:12cm2/g)20gを、耐食金属製管状反応器に充填した。次いで、反応器の温度を365℃に昇温し、フッ化水素ガス(流速:120Nml/分)及び酸素ガス(流速:0.30Nml/分)を反応器に供給して、1時間維持した。その後、この反応器にHCFO−1233xfガス(流速:3.0Nml/分)を反応器に供給した。また、実施例1と同様にして、HCFO−1233xfガスの供給開始から約3時間経過時点において、反応器出口からの流出ガスの最初のサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った。次いで、HCFO−1233xfガスの供給開始から70時間経過時点において、再度反応器出口からの流出ガスのサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った後、最初のサンプリング時点からのHCFO−1233xfの転化率の変化を確認した。
実施例1と同様にして、酸化クロム触媒(比表面積:12cm2/g)20gを、耐食金属製管状反応器に充填した。次いで、反応器の温度を365℃に昇温し、フッ化水素ガス(流速:120Nml/分)及び酸素ガス(流速:0.30Nml/分)を反応器に供給して、1時間維持した。その後、この反応器にHCFO−1233xfガス(流速:3.0Nml/分)を反応器に供給した。また、実施例1と同様にして、HCFO−1233xfガスの供給開始から約3時間経過時点において、反応器出口からの流出ガスの最初のサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った。次いで、HCFO−1233xfガスの供給開始から70時間経過時点において、再度反応器出口からの流出ガスのサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った後、最初のサンプリング時点からのHCFO−1233xfの転化率の変化を確認した。
実施例3
HCFO−1233xfの流速を4.0Nml/分、酸素ガスの流速を0.40Nml/分に変更したこと以外は実施例2と同様にして実験を行った。
HCFO−1233xfの流速を4.0Nml/分、酸素ガスの流速を0.40Nml/分に変更したこと以外は実施例2と同様にして実験を行った。
比較例1
実施例1と同様にして、酸化クロム触媒(比表面積:12cm2/g)20gを、耐食金属製管状反応器に充填した。次いで、反応器の温度を365℃に昇温し、フッ化水素ガス(流速:120Nml/分)を反応器に供給して、1時間維持した。その後、この反応器にHCFO−1233xfガス(流速:12Nml/分)を反応器に供給した。また、実施例1と同様にして、HCFO−1233xfガスの供給開始から約3時間経過時点において、反応器出口からの流出ガスの最初のサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った。次いで、HCFO−1233xfガスの供給開始から30時間経過時点において、再度反応器出口からの流出ガスのサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った後、最初のサンプリング時点からのHCFO−1233xfの転化率の変化を確認した。
実施例1と同様にして、酸化クロム触媒(比表面積:12cm2/g)20gを、耐食金属製管状反応器に充填した。次いで、反応器の温度を365℃に昇温し、フッ化水素ガス(流速:120Nml/分)を反応器に供給して、1時間維持した。その後、この反応器にHCFO−1233xfガス(流速:12Nml/分)を反応器に供給した。また、実施例1と同様にして、HCFO−1233xfガスの供給開始から約3時間経過時点において、反応器出口からの流出ガスの最初のサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った。次いで、HCFO−1233xfガスの供給開始から30時間経過時点において、再度反応器出口からの流出ガスのサンプリングを行い、ガスクロマトグラフにて分析を行った後、最初のサンプリング時点からのHCFO−1233xfの転化率の変化を確認した。
比較例2
HCFO−1233xfの流速を12Nml/分、酸素ガスの流速を1.2Nml/分に変更したこと以外は実施例2と同様にして実験を行った。
HCFO−1233xfの流速を12Nml/分、酸素ガスの流速を1.2Nml/分に変更したこと以外は実施例2と同様にして実験を行った。
比較例3
HCFO−1233xfの流速を8.0Nml/分、酸素ガスの流速を0.80Nml/分に変更したこと以外は実施例2と同様にして実験を行った。
HCFO−1233xfの流速を8.0Nml/分、酸素ガスの流速を0.80Nml/分に変更したこと以外は実施例2と同様にして実験を行った。
以上の実施例1〜3及び比較例1〜3の結果を下記表1に示す。なお、下記表1において、「フッ化水素/原料(モル比)」とは、反応器に供給されるHCFO−1233xf1モルに対する無水フッ化水素の供給モル量を意味し、「触媒劣化抑制剤/原料(モル比)」とは、反応器に供給されるHCFO−1233xf1モルに対する触媒劣化抑制剤の供給モル量を意味し、「1233xf転化率」とは、反応器に供給されるHCFO−1233xfのモル量に対する反応器出口からの流出ガスに含まれるHCFO−1233xf以外の化合物の合計モル量の割合(GC%)を意味し、「選択率」とは、反応器出口からの流出ガスにおけるHCFO−1233xf以外の化合物の合計モル量に対する当該流出ガスに含まれる特定の化合物(HFO−1234yf又はHFC−245cb)モル量の割合(収率%)を意味する。また、HFC−245cbは、脱フッ化水素反応によってHFO−1234yfに変換できる有用な化合物であることから、下記表1の「245cb」欄にはHFC−245cbの選択率も示している。
以上の結果から明らかなように、反応器に供給される無水フッ化水素を、反応器に供給されるHCFO−1233xf1モルに対して30モル以上とすることによって、高い転化率及び選択率を維持しつつ、転化率の変動(減少)を抑制できることが確認された。以上のことから、反応器に供給される無水フッ化水素を、反応器に供給されるHCFO−1233xf1モルに対して30モル以上とすることによって、高い転化率及び選択率を維持しつつ、触媒の劣化を抑制できることが分かった。
即ち、本発明は、代表的には、以下の項に記載の主題を包含する。
項1.一般式(1):
CF3CX=CHX
[一般式(1)中、各Xは互いに異なってH又はFを示す。]
で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法であって、
一般式(2):
CF3CY=CHY
[一般式(2)中、各Yは互いに異なってH又はClを示す。]
で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と、無水フッ化水素とを、触媒が存在する反応器内において接触させる工程を含み、
前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して32モル以上であり、前記工程における反応温度は365〜450℃である、製造方法。
項2.前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機
物1モルに対して32〜100モルである、上記項1に記載の製造方法。
項3.前記触媒が、フッ素化触媒である、上記項1又は2に記載の製造方法。
項4.前記反応器に酸化剤を供給する、上記項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
項5.前記反応器に供給される前記酸化剤が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して0.0001〜0.5モルである、上記項4に記載の方法。
項6.前記酸化剤が酸素である、上記項4又は5に記載の方法。
項1.一般式(1):
CF3CX=CHX
[一般式(1)中、各Xは互いに異なってH又はFを示す。]
で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法であって、
一般式(2):
CF3CY=CHY
[一般式(2)中、各Yは互いに異なってH又はClを示す。]
で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と、無水フッ化水素とを、触媒が存在する反応器内において接触させる工程を含み、
前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して32モル以上であり、前記工程における反応温度は365〜450℃である、製造方法。
項2.前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機
物1モルに対して32〜100モルである、上記項1に記載の製造方法。
項3.前記触媒が、フッ素化触媒である、上記項1又は2に記載の製造方法。
項4.前記反応器に酸化剤を供給する、上記項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
項5.前記反応器に供給される前記酸化剤が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して0.0001〜0.5モルである、上記項4に記載の方法。
項6.前記酸化剤が酸素である、上記項4又は5に記載の方法。
Claims (6)
- 一般式(1):
CF3CX=CHX
[一般式(1)中、各Xは互いに異なってH又はFを示す。]
で表されるテトラフルオロプロペンを製造する方法であって、
一般式(2):
CF3CY=CHY
[一般式(2)中、各Yは互いに異なってH又はClを示す。]
で表されるモノクロロトリフルオロプロペンを含む有機物と、無水フッ化水素とを、触媒が存在する反応器内において接触させる工程を含み、
前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して30モル以上である、製造方法。 - 前記反応器に供給される前記無水フッ化水素が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して30〜100モルである、請求項1に記載の製造方法。
- 前記触媒が、フッ素化触媒である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記反応器に酸化剤を供給する、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記反応器に供給される前記酸化剤が、前記反応器に供給される前記有機物1モルに対して0.0001〜0.5モルである、請求項4に記載の方法。
- 前記酸化剤が酸素である、請求項4又は5に記載の方法。
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