JP2017136745A - インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Yuko Negishi
ゆう子 根岸
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Abstract

【課題】酸化カーボンブラックを含有するインクをラインヘッドから吐出して画像を記録する場合に、吐出安定性の低下を抑制することが可能なインクジェット記録方法を提供する。【解決手段】インクジェット方式のラインヘッドからインクを吐出して記録媒体に画像を記録する工程を有するインクジェット記録方法であって、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を加湿する工程を有する。インクは、酸化カーボンブラック、ウレタン樹脂、及び水を含有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置に関する。
近年、インクジェット記録装置は、低電力、低コスト、及び省スペースという利点を活かし、オフィスなどでの利用が増加しつつある。従来から、インクジェット記録装置には、用紙送り方向(主走査方向)に対して直交する方向(副走査方向)に記録ヘッドを繰り返し移動させて画像を記録するシリアル方式の記録ヘッド(いわゆるシリアルヘッド)が採用されている。近年では、インクジェット記録装置のさらなるオフィスなどでの利用拡大を目指して、前記シリアルヘッドではなく、吐出口の配列幅を用紙の最大幅相当まで延ばした記録ヘッド、すなわち、ラインヘッドを用いることが提案されている(特許文献1)。シリアル方式とは異なり、ラインヘッド方式では記録ヘッドの移動は行わずに、用紙の搬送のみが行われるため、記録速度の向上に有利である。
一方、ラインヘッドはシリアルヘッドに比べて長尺であることから、非常に多くの吐出口を有し、そのすべての吐出口を常に正常にインクを吐出できる状態に保つ必要があるため、従来以上の信頼性が求められる。特に、外気と接している吐出口からのインクの蒸発は、吐出口付近のインクの粘度上昇や析出物の発生などの問題を度々引き起こしてきた。そこで、これらの対策として記録装置に加湿機構を搭載することで吐出口からのインクの蒸発を抑えるなどの技術が提案されている(特許文献2乃至4)。
特開2010−143147号公報 特開2000−079696号公報 特開2005−212138号公報 特開2011−207091号公報
前述の通り、信頼性を高めるための加湿機構の搭載は、一定の効果は得られるが、ある条件下においては想定通りの効果が得られないこともわかってきた。特に色材としてカーボンブラックを用いたインクにおいて、カーボンブラックが酸化処理により製造されたものである場合には、加湿機構によってインクの蒸発が抑制されているにも関わらず、吐出安定性が低下するという課題がある。酸化カーボンブラックは、その粒子表面にイオン性の官能基であるカルボキシ基を持つため、分散剤などを用いることなく容易に水に分散できる上に非常に安価に安定的に製造できるなど、インク用の色材として大変優れた材料である。
そこで、本発明の目的は、酸化カーボンブラックを含有するインクをラインヘッドから吐出して画像を記録する場合に、吐出安定性の低下を抑制することが可能なインクジェット記録方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記インクジェット記録方法に用いることができるインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、インクジェット方式のラインヘッドからインクを吐出して記録媒体に画像を記録する工程を有するインクジェット記録方法であって、前記ラインヘッドの吐出口と前記記録媒体との間を加湿する工程を有し、前記インクが、酸化カーボンブラック、ウレタン樹脂、及び水を含有することを特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
本発明によれば、酸化カーボンブラックを含有するインクをラインヘッドから吐出して画像を記録する場合に、吐出安定性の低下を抑制することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。また、本発明によれば、上記インクジェット記録方法に用いることができるインクジェット記録装置を提供することができる。
ラインヘッドを備えたインクジェット記録装置の一例の概略構成を示す模式的側面図である。 ヘッドカートリッジの吐出口面を示す斜視図である。 ヘッドカートリッジにおける一記録素子基板の吐出口付近の構造を示す部分破断斜視図である。 ラインヘッド及び加湿部を備えたインクジェット記録装置の一例の概略構成を示す模式図である。 インクをラインヘッドに供給する供給機構及び回復機構の一例を示す模式図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。なお、本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用のインクのことを、単に「インク」と記載することがある。また、物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値とする。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、インクジェット方式のラインヘッドからインクを吐出して記録媒体に画像を記録する工程と、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を加湿する工程とを有する。本方法で用いるインクは、水を含有する水性インクであり、酸化カーボンブラック及びウレタン樹脂を含有することを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法に用いるインクにウレタン樹脂を含有させることによって、吐出安定性の低下が抑制されるメカニズムについて、本発明者らは次のように考えている。前述したように、ラインヘッドを備えたインクジェット記録装置に加湿機構を搭載することは、ラインヘッドの吐出口からのインクの蒸発を抑制することに一定の効果がある。しかし、インクの蒸発が止まっているわけではなく、吐出口からのインクの蒸発と加湿による大気からの水蒸気の凝結が拮抗した平衡状態にあり、見かけ上、インクの蒸発が止まっているように見えるだけである。実際の状態としては、吐出口では蒸発と凝結が盛んに起こっており、インクと大気との界面(気液界面)は激しく振動していると考えられる。このとき、この激しい振動に起因して、吐出口付近では、水蒸気とともに大気中の二酸化炭素も取り込まれる。そして、その二酸化炭素は、インク中のカーボンブラックに吸着され、さらに水と反応して炭酸となり、カーボンブラックの粒子表面付近のpHを低下させる。カルボキシ基の電離によりアニオン性を帯びてインク中に分散しているカーボンブラックは、pHが低下したことにより分散安定性が損なわれ、吐出口付近に析出した結果として吐出安定性の低下が起こったものと考えられる。
特に、酸化カーボンブラックは、製造時におけるカーボンブラックの酸化処理によって、カーボンブラックの粒子表面が荒れ、非極性の二酸化炭素分子を吸着しやすい疎水性の箇所が多数存在するため、上述の現象が顕著に発生したものと考えられる。
そこで、本発明者らは、気液界面の激しい振動を抑制するためには、インクにある種の減衰機能を持たせることが有効と考えた。ウレタン樹脂はその分子内にポリエーテルなどのポリオール由来のソフトセグメントとウレタン結合部のハードセグメントとを有するため、分子構造的に弾性体としての機能を有している。ウレタン樹脂はインクに溶解した状態でも、その強い分子間力でハードセグメント同士を集めて弾性体のような構造を形成すると考えられる。そして、ウレタン樹脂は、前述の蒸発と凝結から発生する気液界面の激しい振動によるエネルギーをハードセグメント同士の疑似架橋の切断と再構築に使用することで減衰効果を発揮したものと推定される。一般的に、樹脂成分をインクに含有させると、吐出安定性は低下する傾向にあるが、本方法では、ウレタン樹脂の構造的な特徴がインクの物性に影響を与え、結果として吐出安定性を向上できたものと考えられる。
なお、本発明者らは、別の対策として、酸化カーボンブラックの疎水性の箇所に界面活性剤などの物質を予め吸着させておいて、二酸化炭素の吸着を抑制させる試みも行ったが、特に吐出安定性の低下を抑制する効果は見られなかった。これは、界面活性剤と二酸化炭素では分子サイズが大きく異なるため、カーボンブラックに吸着していた界面活性剤が、気液界面に取り込まれた二酸化炭素によって容易にとって代わられたためであると考えられる。
まず、本発明の一実施形態のインクジェット記録方法に用いるインクについて、説明する。
[インク]
(酸化カーボンブラック)
酸化カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理して製造したものである。酸化カーボンブラックの原料となるカーボンブラックは、特に限定されず、例えば、ファーネス法又はチャネル法で製造されたカーボンブラックなどを挙げることができる。なかでも、カーボンブラックの特性として、一次粒子径が12nm以上40nm以下であるものや、BET法による比表面積が50m2/g以上300m2/g以下であるものが好適である。また、DBP吸油量が40ml/100g以上150ml/100g以下であるもの、揮発分が0.5%以上10%以下であるもの、pH値が2乃至9の特性のものなども好適である。インク中の酸化カーボンブラックの含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、1.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
酸化カーボンブラックは、カーボンブラックの粒子表面にイオン性基であるカルボキシ基が直接結合している自己分散カーボンブラックである。この自己分散カーボンブラック(酸化カーボンブラック)を用いることにより、普通紙などの記録媒体に画像を記録する際に高い光学濃度を実現することができる。これに対して、樹脂分散剤を使用した樹脂分散カーボンブラックは、インク中の水溶性有機溶剤と親和性があるため、高い光学濃度を有する画像を得ることができない。その理由は、インクが記録媒体に付与され、水分蒸発が進んだ際に、残った水溶性有機溶剤が記録媒体に浸透する。この際に、水溶性有機溶剤と親和性のある樹脂分散カーボンブラックも一緒に記録媒体に沈みこんでしまうからである。
酸化カーボンブラックの基本構造は、カーボンブラックの粒子表面にカルボキシ基が直接結合していることに特徴がある。酸化カーボンブラックの製造方法としては、例えば、原料となるカーボンブラックの粒子表面にオゾン、次亜塩素酸及びその塩、過硫酸及びその塩などを作用させて、カーボンブラックを酸化させる方法が挙げられる。このような製造方法によって、カーボンブラックの粒子表面にカルボキシ基が導入され、水性媒体中で安定して分散することが可能な構造となる。
前述の方法の中でも、オゾン又は次亜塩素酸塩を用いて酸化処理しカルボキシ基を導入した酸化カーボンブラックが好ましく、特にオゾンによる酸化処理によって得られた酸化カーボンブラックがより好ましい。特にオゾンによる酸化処理は次亜塩素酸塩より副反応が少ないため、好適に用いられる。
酸化カーボンブラックにおけるカルボキシ基の導入量は0.15mmol/g以上0.40mmol/g以下であることが好ましい。酸化カーボンブラックのカルボキシ基の導入量が0.15mmol/g未満であると、インクの吐出安定性が低下する場合がある。一方、酸化カーボンブラックのカルボキシ基の導入量が0.40mmol/g超であると、親水性が高くなりすぎて画像の乾燥が遅くなる場合がある。上記において、カルボキシ基の導入量はコロイド滴定により求められる。後述する実施例においては、流動電位滴定ユニット(PCD−500)を搭載した電位差自動滴定装置(商品名:AT−510;京都電子工業製)を用い、電位差を利用したコロイド滴定により、顔料分散液中のカーボンブラックの表面電荷量を測定した。この際、滴定試薬としてメチルグリコールキトサンを用いた。インクから適切な方法により抽出した顔料を用いて表面電荷量の測定を行うことも勿論可能である。
なお、市販の酸化カーボンブラックを用いることもできる。その市販品としては、例えば、商品名で「BONJET BLACK CW−1」、「BONJET BLACK CW−1S」、「BONJET BLACK CW−2」、「BONJET BLACK M−800」、「BONJET BLACK 891−L」(以上、オリエント化学製)、「Aqua−Black 162」(東海カーボン製)などが好適に使用できる。
(ウレタン樹脂)
ウレタン樹脂は、例えば、ポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得ることができる。したがって、ウレタン樹脂は、ポリイソシアネートに由来するユニット、及びポリオールに由来するユニットを有することが好ましい。ウレタン樹脂の合成には、ポリイソシアネート及びポリオールに加えて、酸基を有するジオールや鎖延長剤が用いられてもよい。
(ポリイソシアネート)
本明細書において、ポリイソシアネートとは、2つ以上のイソシアネート基を持つ化合物を指す。ポリイソシアネートとしては、脂肪族ポリイソシアネートや芳香族ポリイソシアネートを挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネートなどの鎖状構造を有するポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、及び1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンなどの環状構造を有するポリイソシアネートなどを挙げることができる。
芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、例えば、トリレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、及びα,α,α,α−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどを挙げることができる。
ウレタン樹脂には、必要に応じて1種又は2種以上のポリイソシアネートを用いることができる。上述のポリイソシアネートの中でも、脂肪族ポリイソシアネートが好ましく、イソホロンジイソシアネートがより好ましい。
(ポリオール)
ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオール、及びその他のポリオールを挙げることができる。また、これらの混合物を用いることもできる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価カルボン酸などの酸と、ポリアルキレングリコール、2価アルコール、又は3価以上の多価アルコールとのエステルが挙げられる。前記酸(多価カルボン酸)としては、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及び脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。前記芳香族ジカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸、オルトフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、及びテトラヒドロフタル酸などが挙げられる。前記脂環族ジカルボン酸としては、前記芳香族ジカルボン酸の水素添加物などが挙げられる。前記脂肪族ジカルボン酸としては、マロン酸、琥珀酸、酒石酸、シュウ酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、アルキル琥珀酸、リノレイン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、及びイタコン酸などが挙げられる。また、これらの酸成分の酸無水物、アルキルエステル又は酸ハライドなどの反応性誘導体などもポリエステルポリオールを構成する酸成分として用いることができる。さらに、前記酸は、ポリエステルポリオールの合成において、必要に応じて1種又は2種以上が用いられてもよい。
前記ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)、及びエチレングリコール−プロピレングリコール共重合体などが挙げられる。前記2価アルコールとしては、ヘキサメチレングリコール、テトラメチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4’−ジヒドロキシフェニルプロパン、及び4,4’−ジヒドロキシフェニルメタンなどが挙げられる。前記3価以上の多価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、及びペンタエリスリトールなどが挙げられる。前記ポリアルキレングリコール、2価アルコール、及び3価以上の多価アルコールは、ポリエステルポリオールの合成において、必要に応じて1種又は2種以上が用いられてもよい。また、ウレタン樹脂には、必要に応じて1種又は2種以上のポリエステルポリオールを用いることができる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリアルキレングリコール、及び、アルキレンオキサイドと2価アルコール又は3価以上の多価アルコールとの付加重合物が挙げられる。ポリエーテルポリオールの具体例としての前記ポリアルキレングリコールとしては、前記ポリエステルポリオールを構成する前記ポリアルキレングリコールの説明で述べたものと同様のものが挙げられる。ポリエーテルポリオールの具体例としての前記付加重合物を構成する前記アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、及びα−オレフィンオキサイドなどが挙げられる。また、ポリエーテルポリオールの具体例としての前記付加重合物を構成する前記2価アルコール及び前記多価アルコールとしては、前記ポリエステルポリオールを構成する2価アルコール及び多価アルコールの説明で述べたものと同様のものが挙げられる。前記アルキレンオキサイド、前記2価アルコール、及び前記多価アルコールは、それぞれ、前記付加重合物の合成において、必要に応じて1種又は2種以上が用いられてもよい。また、ウレタン樹脂には、必要に応じて1種又は2種以上のポリエーテルポリオールを用いることができる。
ポリカーボネートジオールとしては、1,6−ヘキサンジオールを基本骨格として有するものの他に、公知の方法で製造されるポリカーボネートジオールを用いることができる。例えば、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネート、及びジアルキルカーボネートなどのカーボネート成分又はホスゲンと、脂肪族ジオール成分とを反応させて得られるポリカーボネートジオールが挙げられる。ウレタン樹脂には、必要に応じて1種又は2種以上のポリカーボネートジオールを用いることができる。
その他のポリオールとしては、例えば、ポリヒドロキシポリアセタール、ポリヒドロキシポリアクリレート、ポリヒドロキシポリエステルアミド、及びポリヒドロキシポリチオエーテルなどを挙げることができる。
本発明の一実施形態のインクジェット記録方法において、インクに含有させるウレタン樹脂には、ポリオールの中でも、ポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。ポリエーテルポリオールは分子中にエステルやカーボネートなどの極性の化学結合をもたないため、後述するウレタン樹脂の柔軟性がより高まる。さらに、ポリエーテルポリオールは水溶性が比較的高いため、ウレタン樹脂の親水性が優れる。ポリエーテルポリオールの中でも、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールを用いることがより好ましく、ポリプロピレングリコールを用いることがさらに好ましい。
前記ポリオールの数平均分子量は特に限定されるものではないが、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により得られるポリスチレン換算の数平均分子量は、400以上3,000以下であることがさらに好ましい。すなわち、ウレタン樹脂は、数平均分子量が400以上3,000以下のポリオールに由来するユニットを有することがさらに好ましい。ポリオールの数平均分子量が400未満であると、ウレタン樹脂の柔軟性が乏しくなり、減衰機能が低下しやすく、また、数平均分子量が3,000超であると、疑似架橋の効果が低下しやすいため、吐出安定性の向上効果が限定的となる場合がある。
(カルボキシ基を有するジオール)
ウレタン樹脂は、水への溶解性を付与するため、カルボキシ基を有するジオール(以下、「カルボキシ基含有ジオール」と記すことがある。)に由来するユニットを有することが好ましい。ウレタン樹脂を合成する際に、カルボキシ基含有ジオールが用いられることで、ウレタン樹脂中にカルボキシ基を導入することができる。カルボキシ基含有化合物としては、例えば、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、及びジメチロールブタン酸などを挙げることができる。これらカルボキシ含有ジオールの中でも、ジメチロールプロピオン酸及びジメチロールブタン酸のうちの少なくともいずれかを用いることが好ましい。
ウレタン樹脂は、カルボキシ基以外の親水性基をさらに有していてもよい。カルボキシ基以外の親水性基としては、例えば、スルホン酸基、及びホスホン酸基などを挙げることができる。それら親水性基をウレタン樹脂に導入するために、ウレタン樹脂の合成に用いられる化合物としては、4,6−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸、2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、2,3−ジヒドロキシプロピル−フェニルホスホン酸ナトリウム、ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスホン酸カリウム、及びビス−(4−ヒドロキシブチル)ホスホン酸ナトリウムなどを挙げることができる。
(鎖延長剤)
鎖延長剤を用いて合成されたウレタン樹脂を用いることも可能である。鎖延長剤は、ウレタンプレポリマー中のポリイソシアネートユニットのうちのウレタン結合を形成しなかった残存イソシアネート基と反応する化合物である。鎖延長剤としては、例えば、トリメチロールメラミン及びその誘導体、ジメチロールウレア及びその誘導体、ジメチロールエチルアミン、ジエタノールメチルアミン、ジプロパノールエチルアミン、ジブタノールメチルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキシレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、イソホロンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、水素添加ジフェニルメタンジアミン、及びヒドラジンなどの多価アミン化合物、ポリアミドポリアミン、並びにポリエチレンポリイミンなどを挙げることができる。これらの鎖延長剤は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
(ウレタン樹脂の合成方法及び分析方法)
ウレタン樹脂の合成方法は、ワンショット法や多段法など、従来、一般的に用いられている方法をいずれも用いることができる。また、得られたウレタン樹脂の組成、分子量、及び酸価に関しては、従来公知の方法により解析を行うことができる。すなわち、インクを遠心分離し、その沈降物と上澄み液を調べることで確認することができる。顔料は有機溶剤に不溶であるため、ウレタン樹脂を溶剤抽出によって分離することもできる。インクの状態でも各確認を行うことができるが、ウレタン樹脂を抽出しておくと、精度がより高まる。
具体的な手法としては、インクを80,000rpmで遠心分離し、その上澄み液を、フーリエ変換型赤外分光光度計(FT−IR)で測定することで、ウレタン結合固有の吸収波長から、ポリイソシアネート及びポリオールの種類を容易に確認できる。また、上澄み液を塩酸などで酸析し、乾燥させた酸析物をクロロホルムなどに溶解し、核磁気共鳴法(NMR)により測定することでポリオールの分子量を定量することができる。また、ウレタン樹脂の酸価は滴定法により測定することができる。後述する実施例では、樹脂をテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、電位差自動滴定装置AT510(京都電子工業製)を用いて、水酸化カリウムエタノール滴定液によって電位差滴定することで、ウレタン樹脂などの樹脂の酸価を測定した。また、ウレタン樹脂などの樹脂の重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により得られる。そのGPCの測定条件は以下の通りである。
・装置:Alliance GPC 2695(Waters製)
・カラム:Shodex KF−806Mの4連カラム(昭和電工製)
・移動相:THF(特級)
・流速:1.0mL/min
・オーブン温度:40.0℃
・試料溶液の注入量:0.1mL
・検出器:RI(屈折率)
・ポリスチレン標準試料:PS−1及びPS−2(Polymer Laboratories製)
(分子量:7,500,000、2,560,000、841,700、377,400、320,000、210,500、148,000、96,000、59,500、50,400、28,500、20,650、10,850、5,460、2,930、1,300、580の17種)。
インク中のウレタン樹脂の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.3質量%以上8.0質量%以下であることが好ましい。インク中のウレタン樹脂の含有量が0.3質量%未満であると、吐出安定性の低下に対する十分な改善効果を得難い場合がある。また、インク中のウレタン樹脂の含有量が8.0質量%を超えると、インクの粘度が高くなり過ぎる場合があることにより吐出安定性が低下する場合がある。なお、インクには、本発明の目的を損なわない限り、ウレタン樹脂以外の樹脂をさらに含有させてもよい。
インクに含有させるウレタン樹脂のGPCにより得られるポリスチレン換算の重量平均分子量は、3,000以上80,000以下であることが好ましい。ウレタン樹脂の重量平均分子量が3,000未満であると、高分子として働くことが困難で吐出安定性の低下を十分に抑制できない場合がある。また、ウレタン樹脂の重量平均分子量が80,000を超えると、インクの粘度が高くなり過ぎる場合があることにより吐出安定性が低下する場合がある。
(水性媒体)
本発明のインクジェット記録方法に用いるインクは、水性媒体として少なくとも水を含有する水性のインクである。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましく、40.0質量%以上90.0質量%以下であることがより好ましい。また、インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として合計で、74.0質量%以下であることがさらに好ましい。
インクには、さらに水溶性有機溶剤を含有させることができる。水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に制限はなく、例えば、1価乃至多価のアルコール、(ポリ)アルキレングリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、及び含硫黄極性溶媒などを用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。
インクは、分子中にアミド基を有する化合物、グリセリン、エチレングリコール、及びジエチレングリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の水溶性有機溶剤(以下、「特定水溶性有機溶剤」と記すことがある)を含有することが好ましい。これらの特定水溶性有機溶剤はいずれも、ウレタン樹脂のインク中での分子構造に関与する作用があり、吐出安定性の向上に有用である。その理由は以下のように推測される。先ず、分子中にアミド基を有する化合物は、そのアミド基でウレタン結合の過度な水素結合を抑制するためと考えられる。また、それ以外のグリセリンなどの水溶性有機溶剤は高い比誘電率のため、極性の高いウレタン樹脂の凝集を抑制する効果があるためと考えられる。インク中の前記特定水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、12.0質量%以上であり、かつ、インク中の水溶性有機溶剤の含有量を基準として、60.0質量%以上であることがさらに好ましい。前記分子中にアミド基を有する化合物の好適な具体例としては、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、及びN,N−ジメチルアセトアミドなどを挙げることができる。
(その他の成分)
インクには、前述の成分の他に、必要に応じて、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、及びトリメチロールエタンなどの常温で固体の水溶性有機化合物を含有させてもよい。また、インクには、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び水溶性樹脂などの種々の添加剤を含有させてもよい。
[画像記録工程]
本発明のインクジェット記録方法では、前述のインクを、インクジェット方式のラインヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する。本明細書において、ラインヘッドとは、記録媒体の搬送方向の幅(最大用紙幅)の全幅にわたってインクを吐出する吐出口(ノズル)が配置されたライン型の記録ヘッドをいう。ラインヘッドでは、記録ヘッドを往復移動させる必要がなく、最大用紙幅に対応した数のノズルが存在する。したがって、記録媒体の単位領域が記録ヘッド直下を1回のみ通過する、すなわち「1パス」で画像を記録可能であり、記録に要する時間を短縮化することができる。また、高速で記録した場合であっても1ノズル当たりの吐出回数を減少させることができる。したがって、吐出周波数を低く抑えることができるため、記録ヘッドの温度上昇をシリアルヘッドに比して抑制することができる。
本発明の一実施形態のインクジェット記録方法では、前述のインクと、そのインクを吐出するラインヘッド、及び加湿機構を備えたインクジェット記録装置を使用して、インクを記録媒体に付与することができる。インクをインクジェット方式のラインヘッドから吐出する方式としては、インクに熱エネルギー又は力学的エネルギーを付与する方法が挙げられる。本発明の一実施形態のインクジェット記録方法においては、インクに熱エネルギーを付与してインクジェット方式のラインヘッドからインクを吐出する方式を採用することが好ましい。
[加湿工程]
本発明の一実施形態のインクジェット記録方法においては、画像を記録する際に、好ましくは画像を記録する以前に、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を加湿する工程(以下、「加湿工程」とも記す。)を行う。加湿工程では、記録媒体が吸水する程度に加湿を行うことが好ましく、その方法としては、例えば、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間に加湿空気を供給する方法などを挙げることができる。本方法では、加湿工程を、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間に加湿空気を供給することで行い、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を、温度35℃以下かつ絶対湿度0.013kg/kgDA以上の雰囲気とする条件で行うことが好ましい。ここで、前記絶対湿度は、質量絶対湿度のことであり、その単位kg/kgDAにより表されるように、乾き空気(Dry Air)の質量(kg)に対して、湿り空気中に含まれる水蒸気の質量(kg)を示す。なお、温度の下限は15℃以上であることが好ましい。これらの前提条件として、相対湿度が100%未満であることが好ましい。
<インクジェット記録装置>
本発明のインクジェット記録装置は、水性インクを吐出して記録媒体に付与するインクジェット方式のラインヘッドと、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間を加湿する加湿機構とを備える。このインクジェット記録装置におけるラインヘッドから吐出される水性インクは、酸化カーボンブラック、ウレタン樹脂、及び水を含有するものである。このインクは、前述のインクジェット記録方法に用いられるインクと同様である。本発明のインクジェット記録装置は、前述のインクジェット記録方法に用いることができる。
本発明の一実施形態のインクジェット記録装置は、前述の水性インク、及びこのインクを収容するためのインク収容部、並びにインクジェット方式のラインヘッドから前述のインクを吐出して記録媒体に画像を記録するための画像記録部などを備えることもできる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態のインクジェット記録装置の詳細について説明する。なお、以下に挙げる図面は、本発明の実施形態のインクジェット記録装置の一例を表す図であり、本発明のインクジェット記録装置は、以下の記載によって限定されるものではない。
図1は本発明を適用可能なラインヘッドを備えたインクジェット記録装置の概略構成を示す模式的側面図である。この記録装置は、記録媒体の搬送方向(同図中、矢印A方向)に沿って所定位置に配置された複数のラインヘッド(ヘッド群)101gよりインクを吐出して記録を行うインクジェット方式を採用するものである。
ヘッド群101gの各ラインヘッド(記録ヘッド101Bk、101C、101M、及び101Yのそれぞれ)は、図中矢印A方向に搬送される記録媒体103の幅方向に1200dpiの密度で約14,000個のインク吐出口が配列されている。
記録媒体103は搬送モータにより駆動される一対のレジストローラ114の回転によってA方向に搬送され、一対のガイド板115により案内されて、その先端のレジ合わせが行われた後、搬送ベルト111によって搬送される。エンドレスベルトである搬送ベルト111は2個のローラ112、113によって保持されており、その上側部分の上下方向の変位は、プラテン104によって規定されている。ローラ113が回転駆動されることにより、記録媒体103が搬送される。なお、搬送ベルト111に対する記録媒体103の吸着は、静電吸着により行われる。ローラ113は不図示のモータなどの駆動源により記録媒体103を矢印A方向に回転駆動する。搬送ベルト111によって搬送される間にヘッド群101gによって記録が行われた記録媒体103は、ストッカ116へ排出される。
ヘッド群101gの各記録ヘッドは、ブラックを吐出するヘッド101Bk、カラーインク用各ヘッド(シアンヘッド101C、マゼンタヘッド101M、イエローヘッド101Y)が記録媒体103の搬送方向Aに沿って図示の通りに配置されている。そして、各記録ヘッドにより各色のインクを吐出することによってブラックの文字や、カラー画像の記録が可能となる。
図2は図1に示すインクジェット記録装置に搭載可能な記録ヘッド群101gのうち、一色のインクについてのヘッドカートリッジHの構成例を示している。図2に示すように、ヘッドカートリッジHは、インクを吐出するための記録素子基板120と、記録素子基板120に電力を供給及び制御信号を伝達するためのフレキシブルケーブル130を備える。図2中の矢印はインクの吐出方向を示している。
図3は、図2に示すヘッドカートリッジHにおける一記録素子基板120の吐出口付近の構造を示している。図3に示すように、記録素子基板120は、基板123と、吐出口122や吐出口122へのインク流路を形成する流路壁126が設けられた流路形成部材とを備える。この流路形成部材は、吐出口プレート125及び樹脂被膜層127で構成されている。基板123には、インクを加熱するためのヒータ121及びサブヒータ(不図示)と、インクタンクから供給されるインクを供給するためのインク供給口124と、ヘッドの温度を検出する温度センサ128が設けられている。
本実施形態で用いる温度センサ128はダイオードであり、温度に応じて順方向電圧が変化する性質を利用している。インクの温度を直接検出することは困難であるため、一般には、記録ヘッド基板の温度を検出し、これを記録ヘッドの温度として用いている。記録ヘッド温度を検出するための構成としては、ダイオードセンサ以外に、例えば金属薄膜センサなど、ダイオード以外の温度検出手段を用いてもよい。また、キャリッジ基板上にはサーミスタが取り付けられており、環境温度を読み取ることができる。
インクはインク供給口124からインク吐出口122までインク流路中に充填されており、インク吐出時は、ヒータ121でインクを加熱し、インク中に膜沸騰を発生させて気泡の生成圧力によってインク吐出口122付近のインクを飛翔させる。
次に、上述のインクジェット記録方法における加湿工程に用いられる加湿機構の構成について説明する。図4は、ラインヘッド、及び加湿機構としての加湿部を備えたインクジェット記録装置の画像記録部1の一例の概略構成を示す模式図である。
図4に示すインクジェット記録装置は、画像記録部1において、上述の図1に示すヘッド群101gの各記録ヘッドのように、異なるインク色にそれぞれ対応した複数のラインヘッド(記録ヘッド)101を備える。また、このインクジェット記録装置は、画像記録部1において、ラインヘッド101の吐出口と記録媒体103との間を加湿する加湿部102を備えている。この加湿部102は、ラインヘッド101の吐出口と記録媒体103との間(いわゆる紙間)に加湿空気を供給する。この加湿空気はラインヘッド101の吐出口と記録媒体103との間だけでなく、筐体1bの中の略閉空間の全体に行き渡るように供給され、この空間の全体に渡って加湿空気により温度と湿度が所望の雰囲気となるように調整されていてもよい。また、ラインヘッド101の搬送方向における上流側には、記録媒体103がラインヘッド101を含む画像形成位置に進入する以前にその記録媒体103を加湿するプレ加湿部(不図示)を設けてもよい。
本発明の一実施形態のインクジェット記録装置では、ラインヘッドに加湿機構を設けることもできる。加湿機構を搭載したラインヘッドは、例えば、ラインヘッド(図2に示すヘッドカートリッジ参照)のノズル列のさらに両端部に穴をあけて、一方の穴から加湿空気を導入し、もう一方の穴から加湿空気を排出できるように構成されていることが好ましい。
なお、インクジェット記録装置が設置される周囲の環境によっては、上述の加湿工程により設定されるような温湿度の条件になる場合もある。しかし、外部環境の温湿度は常に変動しているため、定常的に所望の温湿度の条件を満たしているとは限らない。したがって、上記で設定するような温湿度の条件にするために加湿工程を行うことは、本発明の効果を安定して得るうえで有効であることに変わりはない。
本発明の一実施形態のインクジェット記録装置は、さらに、インクをラインヘッドに供給する供給機構、及びインクの回復機構を備えていてもよい。図5は、インクをラインヘッドに供給する供給機構及び回復機構の一例を示す模式図である。図5に示すように、インクは、サブタンクT2に貯蔵されており、ポンプP1によって、サブタンクT2からインク供給路を経てラインヘッドH1000へと供給される。ラインヘッドH1000から溢れたインクはサブタンクT2へと戻される。バルブV1は、回復動作時にインク液室を加圧又は開放する切り替えのために設けられている。加圧回復時はバルブV1を閉じ、ポンプP1で加圧することによって流路及びノズル内の泡の一部が除去される。サブタンクT2内のインク液面は、ラインヘッドH1000の吐出口面H1001との水頭差を一定の範囲で保持するように構成されており、ラインヘッドH1000の吐出口面H1001の負圧を適正な範囲で維持する。サブタンクT2内のインクが不足した場合は、ポンプP2により、メインタンクT1からサブタンクT2へとインクが送られる。
ノズルH100内のインクを加圧して流動させるには、バルブV1を閉じ、バルブV2を開いた状態としてポンプP1で加圧する。これにより、ラインヘッドH1000のノズルH100から増粘したインクが排出される。一方、ノズルH100内のインクを吸引して流動させるには、バルブV1を閉じ、バルブV2を開いた状態で吐出口面H1001にキャップC10を密着させ、ポンプP3で吸引する。これにより、ラインヘッドH1000のノズルH100から増粘したインク(廃インク75)が排出される。
本発明の一実施形態のインクジェット記録装置は、各ラインヘッドやキャップを図5中の上下方向に移動させる機構(移動機構)を備えていてもよい。その移動機構で各ラインヘッドを図5中の上方に移動させ、キャップC10を対応するラインヘッドの下側にスライドさせた後、各ラインヘッドを下降させることにより、それぞれのラインヘッドの吐出口をキャッピングすることができる。前述の加湿機構を備えたラインヘッドであれば、ラインヘッドの吐出口にキャップC10を設けた状態でキャップC10内を加湿することが可能である。これによって、インクジェット記録装置の休止状態のときに、ラインヘッドの吐出口の乾燥を抑制することが可能である。また、本発明の一実施形態のインクジェット記録装置は、ラインヘッドの吐出口面に残ったインクなどの付着物をワイピング部材で拭き取る払拭機構を備えていてもよい。この払拭機構によるワイピングでラインヘッドの吐出口面の状態を回復することができる。
本発明の一実施形態のインクジェット記録装置は、記録装置全体の各部の制御を司る制御部を備えることができる。制御部にて、ラインヘッドからの各インクの記録媒体への吐出、及び加湿部による加湿空気の供給などを実行することが可能である。また、制御部にて、各インクの記録媒体への付与量、ラインヘッド(ラインヘッド内のインク)の温度、並びに加湿部による加湿空気の温度及び絶対湿度などを制御することが可能である。制御部は、例えば、演算、選択、判別、及び制御などの処理動作を実行するCPUなどを含んで構成される。前述のインクジェット記録方法を実行するプログラムを各種記憶媒体又はネットワーク上などに格納し、インクジェット記録装置のコンピュータ(制御部など)がプログラムを読み出して実行することで、前述のインクジェット記録方法を実現可能である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
[ウレタン樹脂の合成]
表1−1〜1−3に示す使用量(単位:部)の、イソホロンジイソシアネート、ジメチロールプロピオン酸、及びポリオールを混合して、混合物を得た。得られた混合物をメチルエチルケトン250部に十分溶解させてから75℃で1時間反応させてウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。このとき、ポリイソシアネートを化学量論的に少し過剰にして、分子鎖の末端がイソシアネート基になるよう調整した。次いで得られたプレポリマー溶液を60℃まで放冷し、水酸化カリウム水溶液を加えてカルボキシ基を中和した。その後、40℃まで冷却し、イオン交換水500部を添加して転相乳化したところで、表1−1〜1−3に示す使用量(単位:部)のエチレンジアミン(鎖延長剤)を添加して、さらに25℃で12時間反応を継続した。FT−IRを使用してイソシアネート基の消失を確認した後に、この乳化溶液からエバポレーターを使用してメチルエチルケトンと一部の水を留去し、濃度調整を行い樹脂(固形分)の含有量が20.0%の各ウレタン樹脂を含む水溶液を得た。ウレタン樹脂の酸価と重量平均分子量は、前述の測定方法で測定し、その結果を表1−1〜1−3に示す。
表1−1〜1−3中のPEGはポリエチレングリコール(和光純薬工業製)、PPGはポリプロピレングリコール(和光純薬工業製)、PTMGはポリテトラメチレングリコール(三菱化学製)を表し、Mnは数平均分子量を表す。
Figure 2017136745
Figure 2017136745
Figure 2017136745
[アクリル樹脂の合成]
(アクリル樹脂1)
スチレン42.4部、メトキシトリエチレングリコールメタクリレート42.2部、アクリル酸15.4部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200.0部を仕込み、重合開始剤を添加して溶液重合を行った。重合開始剤には、2‐エチルペルオキシヘキサン酸tert‐ブチル(商品名「パーブチルO」、日油製)を用いた。反応終了後に溶剤と残存モノマーを減圧下に留去し、アクリル樹脂を得た。得られたアクリル樹脂を細かく粉砕し、イオン交換水に分散させて当量の水酸化カリウムにより中和して加熱撹拌することで溶解し、樹脂(固形分)の含有量が10.0%の、アクリル樹脂1の水溶液を得た。このアクリル樹脂の酸価及び重量平均分子量を、前述の各ウレタン樹脂の評価方法と同様の方法で測定したところ、そのアクリル樹脂の酸価は120mgKOH/g、重量平均分子量は4,000であった。
(アクリル樹脂2)
アクリル樹脂1の合成で使用した仕込みの単量体成分及びその配合量を、スチレン63.0部、n−ブチルアクリレート17.7部、及びアクリル酸19.3部に変更した。これ以外は、アクリル樹脂1の合成と同様の操作により、樹脂(固形分)の含有量が10.0%の、アクリル樹脂2を含む水溶液を得た。このアクリル樹脂の酸価及び重量平均分子量を、前述の各ウレタン樹脂の評価方法と同様の方法で測定したところ、そのアクリル樹脂の酸価は150mgKOH/g、重量平均分子量は12,000であった。
(アクリル樹脂3)
市販のアクリル樹脂としてジョンクリル683(酸価160mgKOH/g、重量平均分子量8,000、BASF製)、酸価と当量の水酸化カリウム、適量のイオン交換水を混合し、樹脂を溶解させた。このようにして、樹脂(固形分)の含有量が10.0%の、アクリル樹脂3を含む水溶液を得た。
[顔料分散液の調製]
(顔料分散液1)
オゾン発生機を備えた容器に、イオン交換水とカーボンブラック(商品名「Color Black FW18」、オリオンエンジニアドカーボン製)を仕込み、カーボンブラックを予備分散させた。その後、水酸化カリウムを添加して混合物のpHを7程度に調整して撹拌しながら6時間のオゾン処理を行った。続いて、液−液衝突型の分散機を介して混合物を循環させながら、3時間のオゾン処理を行った。具体的な方法は特表2003−535949号公報の実施例3の合成法を参考に行った。反応終了後に限外ろ過による精製を行い、水酸化カリウムを用いて所定のpHに調整し、イオン交換水により顔料の含有量を調整した。このようにして、顔料の含有量が10.0%である、オゾンを用いた酸化処理による酸化カーボンブラックを含む顔料分散液1を得た。この酸化カーボンブラックのコロイド滴定法により測定したカルボキシ基の導入量は、0.32mmol/gであった。
(顔料分散液2)
5.5gのイオン交換水に5gの濃塩酸を溶かした溶液に、5℃に冷却した状態で4−アミノ安息香酸1.2gを加えた。次に、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態にし、これに、5℃のイオン交換水9gに亜硝酸ナトリウム1.8gを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、撹拌下で、カーボンブラック(商品名「Color Black FW18」、オリオンエンジニアドカーボン製)6gを加えた。その後、さらに15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過し、粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させた。このようにして得られた自己分散型カーボンブラックを塩酸で処理した後、水酸化カリウムを用いて中和処理し、適量のイオン交換水を添加して、顔料の含有量が15.0%の自己分散カーボンブラックを含む顔料分散液2を得た。このカーボンブラックのコロイド滴定法により測定したカルボキシ基の導入量は、0.34mmol/gであった。
(顔料分散液3)
次亜塩素酸類による酸化カーボンブラックを含む市販の分散液(酸化カーボンブラックの含有量20.0%、商品名「BONJET BLACK CW-1」、オリエント化学製)を顔料分散液3として用いた。この酸化カーボンブラックのコロイド滴定法により測定したカルボキシ基の導入量は、0.33mmol/gであった。
(顔料分散液4)
過硫酸類による酸化カーボンブラックを含む市販の分散液(酸化カーボンブラックの含有量19.0%、商品名「Aqua−Black 162」、東海カーボン製)を顔料分散液4として用いた。この酸化カーボンブラックのコロイド滴定法により測定したカルボキシ基の導入量は、0.32mmol/gであった。
<インクの調製>
下記表2の上段に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズが1.2μmであるポリプロピレンフィルター(ポール製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。表2中のアセチレノールE100は、川研ファインケミカル製のアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物であり、エチレンオキサイド基の付加モル数が10の界面活性剤である。
表2の下段には、インク中のカーボンブラックの含有量(%)、ウレタン樹脂の含有量(%)、及び水の含有量(%)を示す。また、表2の下段には、インク中の水溶性有機溶剤のうちの前述の特定水溶性有機溶剤(特定溶剤と表記)の含有量A(%)と、インク中の水溶性有機溶剤の総含有量Bに占める前記特定溶剤の割合(%)を示す。
Figure 2017136745
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Figure 2017136745
Figure 2017136745
Figure 2017136745
<評価>
得られた各インクと、図1〜3を用いて説明した前述のラインヘッドと、加湿機構と、図5を用いて説明した供給機構及び回復機構とを備えたインクジェット記録装置を用いて、吐出安定性を評価した。各例における吐出安定性について、以下の評価方法A及びBにしたがって評価した。なお、参考例2、比較例2、及び比較例3では加湿工程を実行せず、それ以外の例では、加湿工程を実行して、評価を行った(表3参照)。加湿工程では、加湿空気の供給により、ラインヘッドの吐出口と記録媒体との間(紙間)の雰囲気が、温度35℃、絶対湿度0.015kg/kgDAの加湿空気の条件となるようにした。
[評価方法A:記録中の不使用ノズルの再使用を想定した試験]
図2に示すようなラインヘッドと、図4に示すような記録装置内でラインヘッドを外部から加湿できるような加湿機構(加湿部102参照)を備えたインクジェット記録装置を準備し、記録中における不使用ノズルの再使用を想定した吐出安定性を評価した。使用したラインヘッドのノズル列方向の解像度は600dpiであり、走査方向にも600dpiの解像度で画像を記録できるよう、記録媒体の搬送速度と吐出周波数を調整した。また、記録媒体へのインクの付与量は、吐出するインクの1滴当たりの質量が25ng±10%となるように設定した。
評価方法Aとしては、すべてのノズルから所定量のインクが吐出可能であることを確認した後に吐出を止め、インクを使うことなく毎秒1ページの搬送速度でA4サイズの記録媒体30枚を連続通紙させ、記録中の不使用ノズルを想定した状態とした。そして、その直後に所定の吐出数の記録前予備吐出を行い、31枚目の記録媒体に全ノズルからインクを2滴連続吐出させて、2ドットで形成される罫線を記録した。31枚目に使用する記録媒体としては、高品位専用紙であるHR−101(キヤノン製)を用い、罫線のずれはルーペを使用して確認した。罫線が問題なく記録できるまでの記録前予備吐出の吐出数をカウントすることで用いたインクの吐出安定性を評価した。ここで、連続記録中にあまり多くの予備吐出を行うと記録速度に影響を与えるので吐出数の上限を1,000発としたが、今回の評価ではインクの実力を確認する意味もあるので現実味は低いものの10,000発まで評価した。評価方法Aによる評価結果を表3に示す。
[評価方法B:休止状態からの記録再開を想定した試験]
記録装置の休止状態に、ラインヘッドの乾燥抑制としてキャップ(図5中の符号C10参照)内を加湿するように、ラインヘッドに加湿機構を搭載した構成で評価を行った。加湿機構を搭載したラインヘッドは図2で示すようなラインヘッドのノズル列のさらに両端部に穴をあけて一方の穴から加湿空気を導入し、もう一方の穴から排出できるような構成とした以外は評価方法Aで用いたラインヘッドと同じである。
評価方法Bとしては、室温環境下ですべてのノズルから所定量のインクが吐出可能であることを確認した後に、ラインヘッドにキャップをして一旦記録装置を休止させた。休止中はキャップ内を加湿しておき、この状態で30分間放置した。その後、ラインヘッドからキャップを外して所定の吐出数の記録前予備吐出を行い、毎秒1ページの搬送速度でA4サイズの記録媒体を連続通紙させて、1枚目の記録媒体に全ノズルからインクを2発連続吐出させて、2ドットで形成される罫線を記録させた。使用する記録媒体は評価方法Aと同様に高品位専用紙であるHR−101(キヤノン製)を用いた。罫線が問題なく記録できるまでの記録前予備吐出の吐出数をカウントすることで用いたインクの吐出安定性を評価した。吐出数の上限を100,000発とし、それでも罫線のずれが改善できない場合は吸引操作によるインクの回復処理を実施して改善の可否を評価した。評価方法Bによる評価結果を表3に示す。
Figure 2017136745

Claims (7)

  1. インクジェット方式のラインヘッドからインクを吐出して記録媒体に画像を記録する工程を有するインクジェット記録方法であって、
    前記ラインヘッドの吐出口と前記記録媒体との間を加湿する工程を有し、
    前記インクが、酸化カーボンブラック、ウレタン樹脂、及び水を含有することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記インク中の前記ウレタン樹脂の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.3質量%以上8.0質量%以下である請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記ウレタン樹脂が、数平均分子量が400以上3,000以下のポリオールに由来するユニットを有する請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記ウレタン樹脂の重量平均分子量が3,000以上80,000以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記インクが、さらに、分子中にアミド基を有する化合物、グリセリン、エチレングリコール、及びジエチレングリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種の水溶性有機溶剤を含有し、
    前記インク中の前記水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、合計で12.0質量%以上であり、かつ、前記インク中の溶剤の総含有量に対して、60.0質量%以上である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記インク中の前記水の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、74.0質量%以下である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  7. インクを吐出して記録媒体に付与するインクジェット方式のラインヘッドを備えるインクジェット記録装置であって、
    前記ラインヘッドの吐出口と前記記録媒体との間を加湿する加湿機構を備え、
    前記インクが、酸化カーボンブラック、ウレタン樹脂、及び水を含有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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