本明細書中にあって持玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、その当日中(閉店より前の時間)のみ遊技に再度供することができるものを言う。貯玉とは、遊技客が遊技において獲得した遊技媒体又は当該遊技媒体数を示すデータであって、翌日以降(閉店より後の時間)も遊技に再度供することができるものを言う。持玉は、一般遊技客及び会員遊技客の双方が使用可能であり、遊技に用いる遊技機の変更(いわゆる台移動)を行った場合などに使用する。貯玉は通常、会員遊技客のみが使用可能であり、獲得した遊技媒体を翌日以降の遊技に用いる場合に使用する。貯玉の使用には所定の手数料を課すこととしてもよい。
まず、実施例1に係る貯玉の再プレイについて説明する。詳細については後述するが、貯玉は、遊技店内の会員管理装置にて管理されている。また、遊技機には各台装置である台間カード処理機が併設されている。遊技客が貯玉再プレイに対応する操作を台間カード処理機に対して行うと、台間カード処理機から貯玉再プレイ要求データが会員管理装置に送信され、会員管理装置が対応する貯玉を減算し、台間カード処理機にて遊技玉の払出処理が行われる。
貯玉の再プレイには、上限を設けることができる。この上限は、例えば、一日に貯玉の再プレイを行うことのできる玉数として設定することができる。また、複数のレートの貯玉の再プレイを一括して制限する場合には、貸出レートに基づいて換算して合計した貸出金額相当額について上限を設定することもできる。貯玉再プレイの実績が上限に達したならば、貯玉が残っていても当日中は貯玉再プレイが利用できない状態となる。
また、貯玉は、同一レートでの再プレイに限らず、他のレートでの乗入再プレイに用いることもできる。貯玉の乗入再プレイを行う場合に、どのレートの貯玉を用いるかについては、遊技店が予め順序を定めておく。また、遊技客にどのレートの貯玉を用いるかを選択させることもできる。
遊技店がレートを使用する順序を定め、遊技客がこの順序を変更できない場合には、遊技店が定めた順序が規定の使用順序として適用される。具体的には、遊技店側が遊技客による選択を禁止している場合や、遊技客による選択を許可していても台間カード処理機に遊技客の選択を受け付ける機能が無い場合には、規定の使用順序が用いられる。
一方、遊技店側が遊技客による選択を許可し、台間カード処理機に遊技客の選択を受け付ける機能がある場合には、遊技客はどのレートの貯玉を再プレイに用いるかを選択することができる。遊技客による選択は、遊技店が定めた順序よりも優先するので、遊技客は任意の順序で各レートの貯玉を用いることが可能となる。
使用順序が規定されている場合には、各レートの貯玉を規定の使用順序に沿って使用したときにどれだけの貯玉再プレイを実行可能であるかを会員管理装置が算出し、台間カード処理機で表示することで、遊技客に対して報知する。
遊技客がレートを選択する場合には、単一のレートの貯玉を使用したときにどれだけの貯玉再プレイを実行可能であるかをレート毎に会員管理装置が算出し、台間カード処理機で表示することで、遊技客に対して報知する。
図1は、貯玉再プレイが可能な遊技玉数の算出についての説明図である。図1(a)には、使用順序が規定されている場合に、どれだけの貯玉再プレイを実行可能であるかの算出例を示している。なお、貯玉の再プレイの一日の上限は貸出金額換算で「5000円相当」と設定している。また、当日の再プレイの実績は「0円相当」とする。このため、上限から実績を引いた再プレイ可能数は「5000円相当」である。また、遊技種玉1の貸出レートは1玉4円であり、玉1の残高は「250玉」とする。同様に、遊技種玉2の貸出レートは1玉2円であり、玉2の残高は「1000玉」とする。そして、遊技種玉3の貸出レートは1玉1円であり、玉3の残高は「4000玉」とする。
図1(a)の規定の使用順序は、玉1、玉2、玉3である。この規定の使用順序は、乗入に対して適用し、同一レートでの再プレイを優先する設定としてもよいし、乗入か同一レートかに関わらず適用する設定としてもよい。本実施例では、同一レートでの再プレイを優先する設定を例に説明を行う。すなわち、玉1の区画では、玉1、玉2、玉3の順に使用されるが、玉2の区画では玉2、玉1、玉3の順に使用されることになる。同様に、玉3の区画では、玉3、玉1、玉2の順に使用される。
玉1の区画の再プレイでは、まず、同一レートである玉1の貯玉が使用される。玉1の貯玉から250玉を引き落とせば、250玉が払出処理される。玉1の250玉は1000円相当であるので、この時点での当日再プレイ実績は1000円相当となる。
玉1の貯玉がなくなると、規定の使用順序に従って、玉2の貯玉を使用して乗入再プレイが行われる。玉2の貯玉から1000玉を引き落とせば、500玉が払出処理される。玉1の500玉は2000円相当であるので、この時点での当日再プレイ実績は3000円相当となる。
玉2の貯玉がなくなると、規定の使用順序に従って、玉3の貯玉を使用して乗入再プレイが行われる。玉3の貯玉の残高は4000玉であるが、上限による制限をうけるため、2000玉までしか使用できない。玉3の貯玉から2000玉を引き落とせば、500玉が払出処理され、この時点での当日再プレイ実績は5000円相当となるからである。
このように、規定の使用順序に従えば、玉1〜玉3の貯玉を用いて1250玉の払出処理が可能であり、玉3の貯玉に2000玉が残る状態となる。この情報を遊技客に報知することにより、遊技客は、自身が行うことのできる貯玉再プレイについて、適切な情報を得ることができる。
図1(b)には、遊技客がレートを選択する場合に、どれだけの貯玉再プレイを実行可能であるかの算出例を示している。なお、貯玉の再プレイの一日の上限、当日の再プレイの実績、遊技種玉1〜玉3の貸出レート及び残高は図1(a)と同一である。
玉1の区画の再プレイを行う場合に、同一レートである玉1の貯玉を選択したならば、玉1の貯玉250玉を引き落とし、250玉の払出処理が可能である。ここで、玉1の250玉は1000円相当である。
玉1の区画の再プレイを行う場合に、玉2の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉2の貯玉1000玉を引き落とし、500玉の払出処理が可能である。ここで、玉1の500玉は2000円相当である。
玉1の区画の再プレイを行う場合に、玉3の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉3の貯玉4000玉を引き落とし、1000玉の払出処理が可能である。ここで、玉1の1000玉は4000円相当である。
このように、遊技客がレートを選択する場合には、どれだけの貯玉再プレイが可能であるかを各レートについて個別に算出し、合算による上限との比較は行わない。ただし、単一のレートで上限にかかる場合には、上限の範囲内でどれだけの貯玉再プレイが可能であるかを算出することになる。各レートについてどれだけの貯玉再プレイが可能であるかを遊技客に報知することにより、遊技客は、自身が行うことのできる貯玉再プレイについて、適切な情報を得ることができ、また、どのレートの貯玉を再プレイに用いるかの選択基準として利用できる。
以上、図1を参照して説明したように、実施例1に係るシステムでは、再プレイの使用順序が規定されている場合には、該順序で再プレイ処理が行われた場合に各遊技種の貯玉の残高と上限の範囲内でどれだけの再プレイ処理が実行可能であるかを遊技客に報知し、順序が規定されずに遊技客による選択が可能である場合には、単一の遊技種の貯玉を使用して再プレイ処理が行われた場合に該遊技種の貯玉の残高及び上限の範囲内でどれだけの再プレイ処理が実行可能であるかを遊技客に報知する。このため、遊技客に対して利用可能なサービスに適合した情報を提供することで混乱を防止し、複数の遊技種を用いたサービスにおける利便性を向上することができる。
次に、遊技店のシステム構成について説明する。図2は、遊技店のシステム構成を示す図である。図2に示すように、遊技店には、複数の遊技機20と、各遊技機20にそれぞれ対応して設けられた台間カード処理機10が設置される。台間カード処理機10は、島コントローラ30を介して店内のネットワークである通信回線と接続する。通信回線には、島コントローラ30と、カード管理装置40と、会員管理装置50と、賞品管理装置60と、精算機80とが接続される。
遊技機20は、遊技玉を遊技盤面に打ち込んで遊技を行う装置である。この遊技機20の遊技盤面には、複数の入賞領域(入賞口)が設けられており、当該入賞領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定個数の遊技玉を賞玉として付与するようになっている。また、遊技盤面には、所定個数の始動領域(始動口)が設けられており、当該始動領域を遊技玉が通過したことに基づいて所定の抽選を行うこととなっている。当該抽選が大当りとなれば、所定の可動部材等の作動により、前述の入賞領域あるいは他の始動領域への遊技玉の通過確率を向上する等、遊技上有利となる作動が行われる。なお、始動領域と入賞領域を兼ねた領域を設けることもできる。
上記入賞領域には、当該入賞領域への遊技玉の通過を検出するための入賞センサが設けられており、この入賞センサにより入賞領域へ打ち込まれた遊技玉の通過(入賞)を検知するようになっている。また、遊技機20の制御部は、入賞領域ごとに賞玉として付与する遊技玉の個数を記憶する賞玉メモリを有している。
したがって、打ち込んだ遊技玉の特定の入賞領域への通過が入賞センサにより検知されると、遊技機20は、賞玉メモリの記憶内容と、入賞領域を通過した遊技玉数とから、付与すべき賞玉数を決定し、決定した賞玉数の払出処理を行うことができる。
台間カード処理機10は、入金の受け付け、遊技玉の貸し出し、カード管理装置40との通信を行う。台間カード処理機10は、遊技客により投入された紙幣を受け付けたならば、この紙幣の金額を含む入金通知データをカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値に金額に応じた数を加算させる。そして、所定の玉貸操作がなされたならば、玉貸要求をカード管理装置40に送信し、カード管理装置40が管理するプリペイド価値を減算させて、減算されたプリペイド価値に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、台間カード処理機10は、カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。また、台間カード処理機10は、カード管理装置40からプリペイド価値、持玉数、貯玉数を含むデータを受信したならば、受信したプリペイド価値、持玉数、貯玉数を記憶する。そして、持玉数を記憶したならば、台間カード処理機10は、カード管理装置40に対して持玉減算要求データを送信することで、カード管理装置40が管理する持玉数をゼロにクリアする。
また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けると、自装置に記憶した持玉数から所定数を減算し、減算した持玉数に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。また、台間カード処理機10は、貯玉再プレイ操作を受け付けると、カード管理装置40に対して貯玉再プレイ要求データを送信することで、会員管理装置50が管理する貯玉数から所定数を減算させ、減算させた貯玉数に対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、自装置が管理する持玉数を含む持玉加算要求データをカード管理装置40に送信し、カード管理装置40に持玉数を加算させた後、カード排出通知データをカード管理装置40に送信し、カードを排出制御する。
島コントローラ30は、遊技島に設けられた一群の遊技機20及び台間カード処理機10を束ねる中継装置である。
カード管理装置40は、カードのプリペイド価値及び持玉数等をカードデータとして管理する装置である。カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、挿入されたカードのカードIDと台間カード処理機10の装置IDとを関連づけて管理し、該カードIDに関連づけられたプリペイド価値及び持玉数を台間カード処理機10に送信する。また、カード挿入通知データに示されたカードIDが会員カードのカードIDである場合には、カード管理装置40は、カード挿入通知データを会員管理装置50に送信し、会員管理装置50から受信した貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉減算要求データを受信した場合には、持玉数をゼロクリアする。また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から持玉加算要求データを受信した場合には、持玉加算要求データに含まれる持玉数をカード管理装置40が管理する持玉数に加算する。
また、カード管理装置40は、台間カード処理機10から玉貸要求データを受信したならば、カードIDに関連付けられたプリペイド価値を所定値減算し、玉貸許可データを台間カード処理機10に送信する。そして、貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信し、会員管理装置50が貯玉再プレイデータを出力したならば、貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、カード管理装置40は、賞品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられた持玉数を賞品管理装置60に対して通知する。さらに、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに関連付けられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。
会員管理装置50は、遊技店に会員登録された会員の会員管理データを管理する管理装置である。具体的には、会員に対して発行した会員カードIDに関連付けて、貯玉数、ポイント数、暗証番号及び氏名等を管理する。
会員管理装置50は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、カード挿入通知データに示されたカードIDに関連付けられた貯玉数及び暗証番号を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。また、会員管理装置50は、台間カード処理機10から貯玉再プレイ要求データを受信したならば、貯玉再プレイ要求データに示されたカードIDに関連づけられた貯玉数から所定数を減算し、減算後の貯玉数を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。なお、台間カード処理機10と会員管理装置50との通信は、カード管理装置40を介して行なわれる。
また、会員管理装置50は、賞品管理装置60から貯玉数の問い合わせを受けたならば、指定されたカードIDに対応する貯玉数を賞品管理装置60に通知する。
さらに、会員管理装置50は、乗入に関する設定を管理し、貯玉の乗入を行う場合には、乗入元と乗入先の遊技種に基づいて、払出単位数及び貯玉の残高からの減算値を決定する。なお、以降の本明細書中では、第1の遊技種(例えばレート)の遊技媒体数を換算処理により第2の遊技種(例えばレート)の遊技媒体として払出し等の使用を行う場合に、該第1の遊技種を「乗入元」、第2の遊技種を「乗入先」と称することにする。
賞品管理装置60は、遊技店内の賞品交換カウンタに併設された賞品交換用の端末装置であり獲得玉、貯玉数及び持玉数を賞品に交換する賞品交換処理を行う。この賞品管理装置60には、カードからカードIDを読み取るカードリーダ及び賞品を払い出す賞品払出装置が接続されている。賞品管理装置60は、一般カード又会員カードからカードIDを読み出した場合(若しくは、携帯端末等からカードIDに対応する識別データを読み出した場合)には、カードIDをカード管理装置40に送信して、該カードIDの持玉数を要求する。また、貯玉数を賞品交換する場合は、会員管理装置50に対して貯玉数を要求する。
精算機80は、プリペイド価値が関連付けられたカードが挿入されると、このカードのカードIDをカード管理装置40に送信し、その応答データを受信することにより、カードに関連付けられたプリペイド価値を取得し、取得したプリペイド価値に応じて貨幣を払い出す。
次に、図2に示した遊技システムの玉貸処理について説明する。遊技客が台間カード処理機10に対して玉貸操作を行うと、台間カード処理機10は、カード管理装置40に玉貸要求データを送信する。この玉貸要求データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データを含む。
カード管理装置40は、玉貸要求データを受信すると、玉貸要求データのカードIDに関連付けられたプリペイド価値から所定値を減算する。そして、カード管理装置40は玉貸許可データを送信元の台間カード処理機10に送信する。玉貸許可データを受信した台間カード処理機10は、減算したプリペイド価値に対応する遊技玉数の払出処理を行う。
次に、図2に示した遊技システムで持玉の再プレイを行う場合の持玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、一般カードあるいは会員カードの挿入を受け付けたならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。このカード挿入通知データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10からカード挿入通知データを受信したならば、該カード挿入通知データ内のカードIDに関連付けられた各レートの持玉数を台間カード処理機10に通知する。
台間カード処理機10は、カード管理装置40から受信した持玉数を記憶する。そして、カードID、レートを特定するデータ及び持玉数をゼロクリアする旨を示す持玉減算要求データをカード管理装置40に送信する。カード管理装置40は、持玉減算要求データを受信したならば、カードIDにより特定される各レートの持玉数をゼロクリアする。また、台間カード処理機10は、持玉再プレイ操作を受け付けて持玉再プレイを行う場合には、記憶した持玉数から所定数を減算し、対応する遊技玉数の払出処理を行う。
台間カード処理機10は、カード返却操作を受け付けたならば、カード管理装置40に対して持玉加算要求データを送信する。この持玉加算要求データは、カード返却の対象となるカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、各レートの持玉数とを含む。
カード管理装置40は、持玉加算要求データを受け付けたならば、カードIDに関連付けられた各レートの持玉数に持玉加算要求データに含まれる持玉数を加算する。その後、台間カード処理機10は、カード管理装置40にカード排出通知データを送信し、カードを排出制御する。
次に、図2に示した遊技システムでの貯玉再プレイ処理について説明する。台間カード処理機10は、会員カード又は会員カードとして使用可能な携帯端末からカードIDを読み取ったならば、カード管理装置40にカード挿入通知データを送信する。このカード挿入通知データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、台間カード処理機10から受信したカード挿入通知データを会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、カード挿入通知データを受信したならば、該カード挿入通知データ内のカードIDに関連付けられた暗証番号と、貯玉のうち、該カード挿入通知データにより特定されたレートの貯玉数と、貯玉再プレイの可能数を含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。貯玉再プレイの可能数は、貯玉再プレイを行うことのできる玉数を示す。この貯玉再プレイの可能数は、貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数の倍数である。貯玉再プレイに上限が設定されていれば、貯玉数と上限の範囲内で最大の値が貯玉再プレイの可能数となる。なお、貯玉再プレイの可能数の代わりに貯玉再プレイが可能な回数を貯玉再プレイ度数として用いてもよい。貯玉再プレイ度数は、貯玉再プレイにおける遊技玉の払出単位数で貯玉数を除算した商にあたる。ただし、貯玉再プレイに上限が設定されている場合には、この上限により貯玉再プレイ度数は制限される。
台間カード処理機10は、受信した貯玉再プレイデータを記憶し、貯玉再プレイデータに示された貯玉再プレイの可能数が1以上である場合には貯玉再プレイ操作を受け付け可能とする。
台間カード処理機10は、貯玉再プレイデータの記憶後、最初に貯玉再プレイ操作を受け付けた場合に、遊技客に対して暗証番号の入力を求め、入力された暗証番号が貯玉再プレイデータに示された暗証番号と一致するか否かを判定する。
台間カード処理機10は、暗証番号が一致した場合に、カード管理装置40に貯玉再プレイ要求データを送信する。この貯玉再プレイ要求データは、台間カード処理機10に挿入されているカードのカードIDと、送信元である台間カード処理機10を特定するアドレス若しくは任意の識別データと、台間カード処理機10のレートを特定するためのデータとを含む。
カード管理装置40は、貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信する。会員管理装置50は、貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データ内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、該電文により特定されたレートの貯玉の残高を所定値減算し、貯玉再プレイの可能数を再計算する。そして、減算後の残高と貯玉再プレイの可能数とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
台間カード処理機10は、記憶する貯玉数を更新し、貯玉再プレイの払出単位数分の遊技玉数の払出処理を行う。また、更新後の貯玉再プレイの可能数が1以上であるかを判定する。貯玉再プレイの可能数が0であれば、貯玉再プレイ操作を受付不可とする。更新後の貯玉再プレイの可能数が1以上であれば、再度貯玉再プレイ操作を受付可能とする。2回目以降の貯玉再プレイでは、暗証番号の確認は不要である。なお、暗証番号の確認を毎回行うようにしてもよい。また、ここでは会員管理装置50が貯玉の残高を減算した後、台間カード処理機10が遊技玉の払出処理を行う場合を例示したが、貯玉再プレイ要求に基づいて遊技玉の払出処理を行った後に、貯玉の残高を減算してもよい。貯玉再プレイ要求前の貯玉再プレイデータに、貯玉再プレイの可能数が示されており、貯玉再プレイ要求を受け付けた後に残高不足が判明する事態とはならないためである。
また、乗入可能に設定されたレートの貯玉の残高が十分に残っている場合には、会員管理装置50及び台間カード処理機10は、貯玉の乗入再プレイを行うことができる。この貯玉の乗入再プレイの詳細については後述する。
次に、閉店処理における持玉からの貯玉への移行について説明する。カード管理装置40は、閉店処理時にカード管理データの持玉数を確認し、ゼロより大きい持玉数が関連付けられたレコードが存在する場合には、該レコードの持玉数をカードID及びレートとともに会員管理装置50に通知する。会員管理装置50は、カードID及びレートにより特定される貯玉数にカード管理装置40から通知された持玉数を加算する。その後、カード管理装置40は、該持玉数をゼロクリアする。
次に、図2に示した台間カード処理機10の外観について説明する。図3は、台間カード処理機10の外観を示す図である。なお、図3には、遊技機20に接続された台間カード処理機10の外観を台間カード処理機10として示している。また、併設される遊技機20は、破線で図示している。また、図3では、紙幣のみを受け付ける台間カード処理機10を図示したが、硬貨受付用のユニットを設けることもできる。
図3に示すように台間カード処理機10は、状態表示部11、紙幣挿入口12a、表示操作部13、カード挿入口14a、かざし部14b、ノズルユニット18a及び計数ユニット18bを有する。
状態表示部11は、台間カード処理機10の装置の状態を所定色のランプの点灯あるいは点滅で表示する。紙幣挿入口12aは、遊技玉の貸出に必要な各種紙幣の挿入口である。表示操作部13は、タッチパネル式の液晶ディスプレイ等の操作ボタンの表示や操作ボタンによる入力操作を受け付けるデバイスである。
カード挿入口14aは、遊技客の所持するカードの挿入口である。かざし部14bは、会員登録に用いられた携帯端末をかざす部位であり、かざし部14bに携帯端末がかざされると、携帯端末から携帯端末の固有ID(例えばIDm)等のデータが読み取られる。ノズルユニット18aは、遊技玉を遊技機20に投出する機構である。計数ユニット18bは、遊技機20の下皿から落下させた遊技玉を計数する機構である。
次に、図2に示した台間カード処理機10の構成について説明する。図4は、図2に示した台間カード処理機10の構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、台間カード処理機10は、紙幣搬送部12と、表示操作部13と、リーダライタ14と、かざし部14bと、通信部15と、記憶部16と、制御部17と、ノズルユニット18aと、計数ユニット18bとを有する。
紙幣搬送部12は、紙幣挿入口12aから挿入された紙幣の金種及び真偽を判別しつつ図示しない紙幣収納部に搬送する搬送部である。表示操作部13は、玉貸に使用可能なプリペイド価値、持玉数、貯玉数等の各種情報の表示と、玉貸操作等の各種操作の受付を行なうタッチパネル式の液晶ディスプレイ等の入出力装置である。
リーダライタ14は、カード挿入口14aに挿入されたカードからカードIDを読み取る装置である。なお、カード挿入口14aに挿入されたカードは、このリーダライタ14を経て図示しないカード収納部に収納される。かざし部14bは、携帯端末等がかざされた場合に、近距離無線通信により携帯端末の固有ID(例えばIDm)等の各種情報を読み取るインタフェース部である。また、リーダライタ14は、遊技客の返却操作に応じて、カード収納部に収納されたカードにカードデータ16bに示される持玉やプリペイド価値等の有価価値を関連付けて新たなカードとして発行する機能も有している。ただし、カードデータ16bに示されるプリペイド価値が0であって、持玉数が一定数(最低保持個数)に満たない場合には、返却操作があってもカードを返却しないように制御する。これは、少量の持玉を関連付けたカードが破棄されることにより、遊技店に損失が生じるのを抑止するための制御である。一定数としては、例えば持玉数に玉1個あたりの貸出単価を乗算した値がカードの価額あるいは遊技店内の最低価格の賞品となるように設定することができるが、これに限らず、遊技店の方針によって自由に設定できる。また、返却操作があってもカードを返却しないように制御する場合に、記憶している持玉を払出処理することもできるが、カードが返却できない旨と持玉の再プレイを促す表示を行ってもよい。
通信部15は、遊技機20及び島コントローラ30との間のデータ通信を行なうためのインタフェース部である。ノズルユニット18aは、玉貸又は再プレイにより遊技玉を払い出す際に、その一部又は全ての払い出しに使用される。計数ユニット18bは、遊技玉を計数するユニットである。
記憶部16は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等からなる記憶デバイスである。記憶部16は、自装置状態データ16a、カードデータ16b及び貯玉乗入制御データ16cを記憶する。
自装置状態データ16aは、台間カード処理機10の状態を示すデータである。この自装置状態データ16aには、台間カード処理機の装置IDと、遊技設定とを含む。台間カード処理機の装置IDは、台間カード処理機10を遊技店内で一意に識別するための識別データである。遊技設定は、台間カード処理機10に設定された遊技種等を示すデータである。遊技店内で複数のレートの遊技玉を扱う場合には、4円レートの遊技玉に「玉1」、2円レートの遊技玉に「玉2」、1円レートの遊技玉に「玉3」というように、レート毎に遊技種名を設定して管理する。台間カード処理機10は、これらの遊技種から遊技に使用するレートを選択して、遊技設定として記憶する。
カードデータ16bは、遊技客が使用中のカードに係るデータである。カードデータ16bは、カードID、プリペイド価値、持玉、貯玉、貯玉再プレイの可能数等を含む。持玉、貯玉については、遊技種(レート)ごとにデータが存在する。カードIDは、リーダライタ14により読み取られたカードIDである。図示しないカード収納部からカード挿入口14aにカードが搬送され、該カードが排出される場合には、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。また、カード挿入口14aから図示しないカード収納部にカードが搬送される場合にも、この搬送途中でリーダライタ14により読み取られたカードIDによってカードデータ16bが更新される。
貯玉乗入制御データ16cは、貯玉の乗入を制御するためのデータであり、乗入元の使用順序、使用順序の変更可否、各遊技種の乗入元としての使用可否、貯玉乗入再プレイの可能数を含む。
制御部17は、台間カード処理機10の全体を制御する制御部であり、データ管理部17a、計数処理部17b、乗入再プレイ処理部17c及び再プレイ情報報知部17dを有する。
データ管理部17aは、カードが挿入された場合に、自装置状態データ16aの装置IDと、カードデータ16bのカードIDとを含むカード挿入通知データをカード管理装置40に送信する。また、データ管理部17aは、カード管理装置40から有価価値(プリペイド価値、持玉数及び貯玉数の少なくともいずれか)を含むデータを受信した場合に、受信した有価価値によりカードデータ16bを更新する。データ管理部17aは、カードデータ16bに示されたプリペイド価値、持玉数及び貯玉数を適宜表示操作部13に表示制御する。
また、データ管理部17aは、紙幣挿入口12aに紙幣が挿入されると、挿入された紙幣の金額、カードID及び台間カード処理機IDを含む入金通知データをカード管理装置40に送信する。
また、データ管理部17aは、遊技客により玉貸操作が行なわれた場合に、カードID及び装置IDを含む玉貸要求データをカード管理装置40に送信する。この玉貸要求データへの応答として玉貸許可データを受信したならば、データ管理部17aは、所定数の遊技玉の払出処理を行う。
また、データ管理部17aは、遊技客により持玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードデータ16bに示された持玉数から所定数を減算し、対応する数の遊技玉の払出処理を行う。
また、データ管理部17aは、カードデータ16bに示された貯玉再プレイの可能数が1以上である場合には、表示操作部13に貯玉再プレイボタンを表示し、貯玉再プレイ操作を受付可能とする。データ管理部17aは、遊技客により貯玉再プレイ操作が行なわれた場合に、カードID及び台間カード処理機IDを含む貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信する。この貯玉再プレイ要求データへの応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、カードデータ16bの貯玉数を更新し、貯玉再プレイの払出単位数の遊技玉の払出処理を行う。なお、初回の貯玉再プレイ操作時には、暗証番号の入力を求め、カードデータ16bに示された暗証番号と一致することを条件に貯玉再プレイ要求データを送信する。
また、データ管理部17aは、遊技客によりカード返却操作が行なわれた場合に、カードID、装置ID並びに持玉数を含む持玉加算要求データをカード管理装置40に送信して、カードデータ16bの持玉数をゼロにクリアした後、カード排出通知データをカード管理装置40に送信し、カードを排出する。
計数処理部17bは、計数ユニット18bに遊技玉が投入された場合に、計数ユニット18bに遊技玉の計数を行わせ、計数結果をカードデータ16bの持玉数に加算する処理を行う。
乗入再プレイ処理部17cは、貯玉乗入制御データ16cに基づいて、乗入再プレイの実行を制御する処理部である。乗入再プレイ処理部17cは、会員管理装置50から貯玉再プレイデータを受信したならば、貯玉再プレイデータに示された乗入元の使用順序、使用順序の変更可否、各遊技種の乗入元としての使用可否、貯玉乗入再プレイの可能数により、貯玉乗入制御データ16cを更新する。また、受信した貯玉再プレイデータに示された使用順序の変更可否が「可」であるが、自装置に遊技客の選択を受け付ける機能が無い場合には、貯玉乗入制御データ16cにおける使用順序の変更可否を「不可」に更新し、カード管理装置40に通知する。
乗入元の遊技種は、形状が同一貸出時の単価が異なる遊技種であってもよいし、形状の異なる遊技種であってもよい。例えば、遊技種「玉1」は形状が遊技玉であり、貸出時の単価が1玉4円である。遊技種「玉3」は、形状が遊技玉であり、貸出時の単価が1玉4円である。これらの遊技種の他、形状がメダルで貸出時の単価が1枚20円の遊技種「メダル1」や、形状がメダルで貸出時の単価が1枚5円の遊技種「メダル2」が用いられる場合がある。このように形状が異なる遊技種であっても、メダル1から玉1への乗入、玉3からメダル2への乗入などを任意に行うことができる。以下の実施例では、説明を簡明にするため、形状が遊技玉で貸出時の単価が異なる遊技種「玉1」〜「玉3」を例示して説明を行う。
乗入再プレイ処理部17cは、使用順序の変更可否が「不可」であり、かついずれかの遊技種の貯玉乗入再プレイの可能数が1以上であれば、貯玉乗入再プレイ操作を受付可能とする。乗入再プレイ処理部17cは、遊技客により貯玉乗入再プレイ操作が行なわれた場合に、貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信する。
乗入に係る貯玉再プレイ要求データでは、乗入元として使用する遊技種を更に含む。乗入元として使用する遊技種は、規定された使用順序と各遊技種の貯玉の残高から定まる。その後、貯玉再プレイ要求データへの応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、乗入再プレイ処理部17cは、カードデータ16b及び貯玉乗入制御データ16cを更新し、貯玉再プレイの払出単位数の遊技玉の払出処理を行う。
また、乗入再プレイ処理部17cは、使用順序の変更可否が「可」であり、貯玉乗入再プレイの可能数が1以上である遊技種を遊技客によって選択された状態で貯玉乗入再プレイ操作を受け付けたならば、貯玉再プレイ要求データを会員管理装置50に送信する。
乗入に係る貯玉再プレイ要求データでは、乗入元として使用する遊技種を更に含む。このときの乗入元として使用する遊技種は、遊技客によって選択された遊技種である。その後、貯玉再プレイ要求データへの応答として貯玉再プレイデータを受信したならば、乗入再プレイ処理部17cは、カードデータ16b及び貯玉乗入制御データ16cを更新し、貯玉再プレイの払出単位数の遊技玉の払出処理を行う。
再プレイ情報報知部17dは、カードデータ16b及び貯玉乗入制御データ16cを用い、どれだけ貯玉再プレイ処理を実行可能であるかを報知する処理部である。具体的には、遊技種と、該遊技種での貯玉再プレイ又は貯玉乗入再プレイの可能数とを表示操作部13に同時に表示する。また、遊技客の操作に基づいて、表示対象となる遊技種を切り替える。この切り替えは、使用順序に沿って行うことが好適である。
また、使用順序の変更可否が「可」であり、貯玉乗入再プレイの可能数が1以上である遊技種については、貯玉乗入再プレイ操作を受け付ける操作ボタンを合わせて表示する。この操作ボタンが操作されたならば、表示中の遊技種が選択されたものとして扱うのである。
また、貯玉再プレイ又は貯玉乗入再プレイに使用できない遊技種については、使用出来ない理由を合わせて表示する。貯玉再プレイ又は貯玉乗入再プレイに使用できない理由としては、遊技店による禁止、遊技客による事前の設定、上限への抵触、残高不足などがある。
ここで、遊技客による事前の設定で、乗入元として使用していない遊技種については、貯玉乗入再プレイ操作を受付可能としてもよい。すなわち、以前に遊技客が指定した設定よりも、現時点での操作を優先させるのである。このとき、事前の設定を維持し、当該遊技種の使用を一時的なものとして扱っても良いし、事前の設定を更新し、以降は当該遊技種を乗入元として使用可能としてもよい。
また、再プレイ情報報知部17dは、貯玉再プレイ又は貯玉乗入再プレイによって新たたに会員管理装置50から貯玉再プレイデータを受信し、カードデータ16bや貯玉乗入制御データ16cが更新された場合に、表示操作部13への表示を更新する。具体的には、貯玉再プレイによりカードデータ16bの貯玉数及び貯玉再プレイ可能数が更新された場合には、表示操作部13の貯玉数及び貯玉再プレイ可能数を更新する。また、乗入再プレイによりカードデータ16bの貯玉数と貯玉乗入制御データ16cの貯玉再プレイ可能数が更新された場合には、更新された遊技種が表示対象となった際の表示が変更されることになる。
次に、台間カード処理機10の記憶部16に記憶されるデータの一例について説明する。図5は、台間カード処理機10の記憶部16に記憶されるデータの一例を説明するための説明図である。
図5(a)に示す自装置状態データ16aは、台間カード処理機10のIDが「3001」であり、台間カード処理機10の遊技種として「玉1」が設定された状態を示している。
図5(b)に示すカードデータ16bは、台間カード処理機10に挿入されたカードのIDが「2002」である状態を示している。なお、ここでは、カードIDの上1桁がカードの種別を示しており、上1桁が「1」のカードが一般カード、上1桁が「2」のカードが会員カードである。また、カードデータ16bは、プリペイド価値が「2000度数」である状態を示している。なお、ここではプリペイド価値の度数とは1度数が1円相当である。また、カードデータ16bは、玉1の持玉数が「375玉」、玉2の持玉数が「500玉」、玉3の持玉数が「2000玉」である状態を示している。
また、カードデータ16bは、貯玉再プレイ用の暗証番号が「7777」であり、貯玉再プレイの可能数が「250玉」であり、玉1の貯玉数が「250玉」であり、玉2の貯玉数が「1000玉」であり、玉3の貯玉数が「4000玉」である状態を示している。なお、ここでは再プレイが可能な玉数を再プレイの可能数として格納する構成を示したが、再プレイの可能な回数を再プレイ度数として格納してもよい。また、図示していないが、カード管理装置40では、カードIDに対応付けて、持玉、貯玉、プリペイド価値以外にカードの有効/無効を示す「ロック」フラグのON/OFFも記憶しており、カードの盗難が発覚した場合に従業員操作によってONにされる。これらのデータもカードデータ16bに含まれて記憶されている。さらに、この「ロック」フラグは機能(「貯玉使用」、「乗入」等)別にも設定できるようになっており、例えば遊技客の要望により「乗入」の機能だけを「ロック」の対象として、誤操作を防ぐことに用いることもできる。
図5(c)に示す貯玉乗入制御データ16cは、乗入元の使用順序、使用順序の変更可否、各遊技種の乗入元としての使用可否、貯玉乗入再プレイの可能数を含む。図5(c)では、乗入元の使用順序が「玉1、玉2、玉3」の順序であり、使用順の変更が「可」である状態を示している。
また、遊技種玉1の乗入元使用可否は「不可(ユーザ設定)」である。これは、遊技客が事前に当該遊技種を乗入元として使用しないとの設定を行った状態である。この他、遊技店の設定により乗入元として使用できないことを示す「不可(店舗設定)」、上限により使用できないことを示す「不可(上限抵触)」など、任意の理由を付すことができる。
また、遊技種玉2の乗入元使用可否は「可」である。同様に、遊技種玉3の乗入元使用可否は「可」である。すなわち、遊技種玉2及び玉3の貯玉は乗入再プレイに使用することができる状態である。
また、貯玉乗入再プレイの可能数は、自装置状態データ16aの遊技設定以外の遊技種について値が設定される。自装置状態データ16aの遊技設定の遊技種を用いる場合は、通常の貯玉再プレイであり、その可能数はカードデータ16bに示されているからである。図5(c)では、遊技設定が玉1であるので玉1については貯玉乗入再プレイ可能数が設定されていない。そして、遊技種玉2の貯玉乗入再プレイ可能数は「1000」であり、遊技種玉3の貯玉乗入再プレイ可能数は「4000」である。
次に、図2に示した会員管理装置50の内部構成について説明する。図6は、図2に示した会員管理装置50の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、会員管理装置50は、表示部51及び入力部52と接続される。表示部51は、液晶パネルやディスプレイ装置等であり、入力部52は、キーボードやマウス等である。
また、会員管理装置50は、外部ネットワーク通信部53と、店舗ネットワーク通信部54と、記憶部55と、制御部56とを有する。外部ネットワーク通信部53は、遊技店外のネットワークを介してデータ通信するためのインタフェース部である。店舗ネットワーク通信部54は、遊技店内の通信回線を介して賞品管理装置60及びカード管理装置40等とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部55は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、会員管理データ55a、遊技種設定データ55b、賞品マスタ55c、貯玉再プレイ条件データ55d、貯玉再プレイ順序データ55e、個人設定データ55f及び再プレイ実績データ55gを記憶する。会員管理データ55aは、会員に対して発行した会員カードのカードIDに対し、氏名、貯玉、携帯IDm、住所、電話番号等を関連付けたデータである。
遊技種設定データ55bは、遊技種に対してレート及び表示名を関連付けたデータである。賞品マスタ55cは、遊技玉を賞品に交換する際に使用するデータである。
貯玉再プレイ条件データ55dは、貯玉再プレイに対する各種条件を設定するデータである。具体的には、再プレイの一日の上限、遊技種毎の払出に対する上限、遊技種毎の引落に対する上限、乗入元としての使用可否、乗入元としての使用順序の変更の可否などを含む。
貯玉再プレイ順序データ55eは、乗入元としての使用順序を指定するデータである。個人設定データ55fは、貯玉の乗入を許可するか否かなどについて遊技客から受け付けた設定と使用順序の変更可否とを会員カードのカードIDに対応付けたデータである。再プレイ実績データ55gは、会員カードのカードIDに当日の再プレイの実績を対応付けたデータである。
制御部56は、会員管理装置50を全体制御する制御部であり、会員管理部56a、賞品マスタ管理部56b、貯玉再プレイ条件設定部56c、貯玉再プレイ順序設定部56d、個人設定管理部56e及び乗入再プレイ情報生成部56fを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、会員管理部56a、賞品マスタ管理部56b、貯玉再プレイ条件設定部56c、貯玉再プレイ順序設定部56d、個人設定管理部56e及び乗入再プレイ情報生成部56fにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
会員管理部56aは、会員管理データ55aの管理を行う処理部である。会員管理部56aは、カード管理装置40及び賞品管理装置60と通信して、カードIDに関連付けられた貯玉の残高を更新する。また、会員管理部56aは、会員登録要求を受け付けた場合には、会員管理データ55aに会員を追加する更新を行う。
ここで、会員管理部56aによる貯玉再プレイ処理について説明する。会員管理部56aは、台間カード処理機10から通常の貯玉再プレイ要求データを受信したならば、該貯玉再プレイ要求データ内のカードIDに関連付けられた貯玉のうち、払出先のレートの貯玉の残高を払出単位数だけ引落し、貯玉再プレイの可能数を再計算する。そして、減算後の残高と貯玉再プレイの可能数とを含む貯玉再プレイデータを台間カード処理機10に送信する。
また、会員管理部56aは、乗入に係る貯玉再プレイ要求データを受信した場合には、乗入元の貯玉のレートと乗入先のレートから払出単位数の換算を行い、乗入元の貯玉の残高から引落として、貯玉再プレイデータを生成し、台間カード処理機10に送信する。具体的には、乗入元の貯玉のレートがα、乗入先のレートがβ、乗入先の払出単位数がγであるならば、γ×β/αが引落玉数となる。
賞品マスタ管理部56bは、賞品マスタ55cを管理する処理部である。賞品マスタ管理部56bは、賞品マスタ55cの更新が行われたならば、遊技店内の賞品管理装置60に賞品マスタ55cを配布する。
また、会員管理部56aは、同一レートの貯玉再プレイ処理や乗入の貯玉再プレイ処理を行った場合には、再プレイ実績データ55gを更新する。
貯玉再プレイ条件設定部56cは、貯玉再プレイに対する各種条件を設定し、貯玉再プレイ条件データ55dとして記憶部55に登録する処理部である。設定する条件には、再プレイの一日の上限、遊技種毎の払出に対する上限、遊技種毎の引落に対する上限、乗入元としての使用可否、乗入元としての使用順序の変更の可否などを含めることができる。
貯玉再プレイ順序設定部56dは、各遊技種の乗入元としての使用順序を指定し、貯玉再プレイ順序データ55eとして記憶部55に格納する処理部である。個人設定管理部56eは、個人設定データ55fの登録と更新を行う処理部である。個人設定データ55fでは、貯玉の乗入を許可するか否か、使用順序の変更の可否などについて遊技客から受け付けた設定を会員カードのカードIDに対応付けている。
個人設定データ55fの使用順序の変更可否は、初期値としては貯玉再プレイ条件データ55dに示された乗入元使用順序変更の可否を用いる。その後、台間カード処理機10から使用順序変更ができない旨の通知を受けたならば、個人設定データ55fの使用順序変更を「不可」に更新する。個人設定データ55fの使用順序変更は、台間カード処理機10からのカード排出によりリセットされる。
乗入再プレイ情報生成部56fは、会員管理部56aが生成した貯玉再プレイデータに乗入再プレイ情報を含める処理を行う。乗入再プレイ情報には、乗入元の使用順序、使用順序の変更可否、各遊技種の乗入元としての使用可否、貯玉乗入再プレイの可能数を含める。
乗入再プレイ情報における乗入元の使用順序は、貯玉再プレイ順序データ55eに示された使用順序を用いる。乗入再プレイ情報における使用順序の変更可否は、個人設定データ55fの使用順序の変更可否を用いる。各遊技種の乗入元としての使用可否は、貯玉再プレイ条件データ55dに示された遊技店側の設定、個人設定データ55fに示された遊技客による設定、上限と実績などにより定まる。
各遊技種における貯玉乗入再プレイの可能数をどのように求めるかは、使用順序が規定されているか否かにより異なる。個人設定データ55fに使用順序変更「不可」と示された状態が、使用順序が規定された状態である。個人設定データ55fに使用順序変更「可」と示された状態が、使用順序が規定されていない状態であり、この状態では遊技客による選択が可能である。
使用順序が規定されている場合には、乗入再プレイ情報生成部56fは、会員管理データ55aに示された各レートの貯玉を規定の使用順序に沿って使用したときの貯玉乗入再プレイ可能数を各レートについて算出する。
使用順序が規定されていない場合には、乗入再プレイ情報生成部56fは、会員管理データ55aに示された貯玉を単独で使用したときの貯玉乗入再プレイ可能数を各レートについて算出する。
このようにして算出された貯玉乗入再プレイ可能数は、乗入再プレイ情報として貯玉再プレイデータに含められ、台間カード処理機10に送信される。
次に、図6に示した記憶部55が記憶するデータの具体例について説明する。図7〜図9は、記憶部55に記憶されるデータの一例を説明するための説明図である。記憶するデータを説明するための説明図である。図7(a)に示す会員管理データ55aは、カードID「2002」に対して、氏名「B C」、各遊技種の貯玉の残高、携帯IDm「IDmX1」等が対応づけられた状態を示している。なお、図示は省略したが会員管理データ55aは、ポイント、来店回数、遊技履歴、暗証番号等をカードIDに対応付けることができる。また、携帯IDmは、携帯電話等の携帯端末を特定可能な識別データであり、携帯端末を会員カードとして使用する際に用いられる。
また、図7(a)では、貯玉は、「玉1」、「玉2」及び「玉3」の4つの遊技種について設けられている。例えば、カードID「2002」の「玉1」の貯玉の残高は「250」、「玉2」の貯玉の残高は「1000」、「玉3」の貯玉の残高は「4000」である。
図7(b)に示す遊技種設定データ55bは、遊技種名「玉1」に対し、レート「4円」及び表示名「4パチ」を関連付けている。また、遊技種設定データ55bは、遊技種名「玉2」に対し、レート「2円」及び表示名「2パチ」を関連付けている。また、遊技種設定データ55bは、遊技種名「玉3」に対し、レート「1円」及び表示名「1パチ」を関連付けている。
図7(c)に示す賞品マスタ55cは、賞品を一意に識別する賞品コードに対し、賞品名、群コード、賞品価値及び交換玉数を関連付けたデータである。ここで、群コードは賞品を分類して管理する為の識別情報である。群コード「01」は、一定の手続きを経て所定の価値で譲渡可能な交換賞品を示す。群コード「02」以降は、交換賞品以外の日用品などを含む一般賞品である。
賞品マスタ55cは、賞品コード「0001」に対し、賞品名「大賞品」、群コード「01」、賞品価値「1000」、玉1の交換玉数「250」、玉2の交換玉数「500」、玉3の交換玉数「1000」を関連付けている。
また、賞品マスタ55cは、賞品コード「0002」に対し、賞品名「小賞品」、群コード「01」、賞品価値「500」、玉1の交換玉数「125」、玉2の交換玉数「250」、玉3の交換玉数「500」を関連付けている。
また、賞品マスタ55cは、賞品コード「0100」に対し、賞品名「Mセブン」、群コード「02」、賞品価値「400」、玉1の交換玉数「100」、玉2の交換玉数「200」、玉3の交換玉数「400」を関連付けている。
また、賞品マスタ55cは、賞品コード「0101」に対し、賞品名「ラック」、群コード「02」、賞品価値「420」、玉1の交換玉数「105」、玉2の交換玉数「210」、玉3の交換玉数「420」を関連付けている。
また、賞品マスタ55cは、賞品コード「0600」に対し、賞品名「端玉 飴」、群コード「04」、賞品価値「12」、玉1の交換玉数「3」、玉2の交換玉数「6」、玉3の交換玉数「12」を関連付けている。
図8(d)に示す貯玉再プレイ条件データ55dは、再プレイの一日の上限、遊技種毎の払出に対する上限、遊技種毎の引落に対する上限、乗入元としての使用可否、乗入元としての使用順序の変更の可否を設定している。
具体的には、再プレイの一日の上限が貸出金額換算で「5000円相当」と設定されている。また、玉1の遊技玉の払出の上限が「1000玉」と設定され、玉2の遊技玉の払出の上限が「2000玉」と設定され、玉3の遊技玉の払出の上限が「4000玉」と設定されている。また、玉1の貯玉からの引落の上限が「1250玉」と設定され、玉2の貯玉からの引落の上限が「2500玉」と設定され、玉3の貯玉からの引落の上限が「4500玉」と設定されている。
また、玉1〜玉3のいずれの貯玉も乗入元としての使用を許可することを設定し、乗入元使用順序の変更も許可する設定となっている。
図8(e)に示す貯玉再プレイ順序データ55eは、乗入先が玉1であれば、乗入元の使用順序が玉1、玉2、玉3の順であることを示している。また、乗入先が玉2であれば、乗入元の使用順序が玉2、玉3、玉1の順であることを示している。そして、また、乗入先が玉3であれば、乗入元の使用順序が玉3、玉1、玉2の順であることを示している。
図8(f)に示す個人設定データ55fは、カードID「2002」に対し、玉1の貯玉を乗入元とする乗入再プレイを「しない」、玉2の貯玉を乗入元とする乗入再プレイを「する」、玉3の貯玉を乗入元とする乗入再プレイを「する」に設定した状態を示している。また、カードID「2002」が台間カード処理機10に挿入されており、使用順序の変更が可能であることを示している。
図9(g)に示す再プレイ実績データ55gは、会員カードのカードIDに当日の再プレイの実績を対応付けている。具体的には、カードID「2002」に対し、当日の再プレイの合計の実績が「2500円相当」であることを示している。また、払出の実績が玉1で625玉、玉2で0玉、玉3で0玉であることを示している。さらに引落の実績が玉1で500玉、玉2で250玉、玉3で0玉であることを示している。
次に、会員管理装置50による貯玉再プレイに係る処理手順について説明する。図10は、会員管理装置50による貯玉再プレイに係る処理手順を示すフローチャートである。まず、会員管理部56aは、会員カードのカードIDに各レートの貯玉の残高を関連付け、会員管理データ55aに登録することで、貯玉の管理を行っている(ステップS101)。また、貯玉再プレイ条件設定部56cは、上限などの貯玉再プレイに対する各種条件を設定し、貯玉再プレイ条件データ55dとして記憶部55に登録している(ステップS102)。
会員管理部56aは、カード挿入通知データ又は貯玉再プレイ要求データを台間カード処理機10から受信したか否かを判定する(ステップS103)。カード挿入通知データと貯玉再プレイ要求データのいずれも受信していなければ(ステップS103;No)、会員管理部56aは、再度ステップ103を行って、カード挿入通知データ又は貯玉再プレイ要求データの受信を待機する。
カード挿入通知データ又は貯玉再プレイ要求データを台間カード処理機10から受信したならば(ステップS103;Yes)、会員管理部56aは、貯玉再プレイデータを生成する(ステップS104)。その後、乗入再プレイ情報生成部56fは、個人設定データ55fに使用順序変更「可」と設定されているか否かを判定する(ステップS105)。
使用順序変更「可」と設定されている場合には(ステップS105;Yes)、乗入再プレイ情報生成部56fは、会員管理データ55aに示された各レートの貯玉を単独で使用したときの貯玉乗入再プレイ可能数を各レートについて算出する(ステップS107)。
使用順序変更「不可」と設定されており(ステップS105;No)、使用順序が規定されている場合には、乗入再プレイ情報生成部56fは、会員管理データ55aに示された各レートの貯玉を規定の使用順序に沿って使用したときの貯玉乗入再プレイ可能数を各レートについて算出する(ステップS106)。
ステップS106又はステップS107の後、会員管理部56aは、乗入再プレイ情報生成部56fにより算出された貯玉乗入再プレイ可能数を乗入再プレイ情報として貯玉再プレイデータに含めて、台間カード処理機10に送信し(ステップS108)、処理を終了する。
次に、貯玉再プレイが可能な遊技玉数の算出と報知について説明する。図11は、規定の使用順序を用いる場合の貯玉再プレイが可能な遊技玉数の算出と報知についての説明図である。(a1)には、各遊技種でどれだけの貯玉再プレイを実行可能であるかを示している。なお、貯玉の再プレイの一日の上限は貸出金額換算で「5000円相当」と設定している。また、当日の再プレイの実績は「0円相当」とする。このため、上限から実績を引いた再プレイ可能数は「5000円相当」である。また、遊技種玉1の貸出レートは1玉4円であり、玉1の残高は「250玉」とする。同様に、遊技種玉2の貸出レートは1玉2円であり、玉2の残高は「1000玉」とする。そして、遊技種玉3の貸出レートは1玉1円であり、玉3の残高は「4000玉」とする。
図11における規定の使用順序は、玉1、玉2、玉3である。この規定の使用順序は、乗入に対して適用し、同一レートでの再プレイを優先する。すなわち、玉1の区画では、玉1、玉2、玉3の順に使用されるが、玉2の区画では玉2、玉1、玉3の順に使用されることになる。同様に、玉3の区画では、玉3、玉1、玉2の順に使用される。
玉1の区画の再プレイでは、まず、同一レートである玉1の貯玉が使用される。玉1の貯玉から250玉を引き落とせば、250玉が払出処理される。玉1の次には、規定の使用順序に従って、玉2の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉2の貯玉から1000玉を引き落とせば、500玉が払出処理される。玉2の次には、規定の使用順序に従って、玉3の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉3の貯玉の残高は4000玉であるが、上限による制限をうけるため、2000玉までしか使用できない。玉3の貯玉から2000玉を引き落とせば、500玉が払出処理される。
玉2の区画の再プレイでは、まず、同一レートである玉2の貯玉が使用される。玉2の貯玉から1000玉を引き落とせば、1000玉が払出処理される。玉2の次には、規定の使用順序に従って、玉1の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉1の貯玉から250玉を引き落とせば、500玉が払出処理される。玉1の次には、規定の使用順序に従って、玉3の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉3の貯玉の残高は4000玉であるが、上限による制限をうけるため、2000玉までしか使用できない。玉3の貯玉から2000玉を引き落とせば、1000玉が払出処理される。
玉3の区画の再プレイでは、まず、同一レートである玉3の貯玉が使用される。玉3の貯玉から4000玉を引き落とせば、4000玉が払出処理される。玉3の次には、規定の使用順序に従って、玉1の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉1の貯玉から250玉を引き落とせば、1000玉が払出処理される。玉1の次には、規定の使用順序に従って、玉2の貯玉を使用した乗入再プレイが行われるのであるが、玉1の時点で上限に達するため、玉2を用いた乗入れを行うことはできない。
図11の(a2)では、玉1の区画に設けられた台間カード処理機10による報知の具体例を示している。この報知は、再プレイ情報報知部17dが表示操作部13を用いて行う。具体的には、再プレイ情報報知部17dは、まず、同一レートである4円について貯玉数「250」と再プレイ可能数「250」を表示する。同時に、「払出」ボタン、「送る」ボタン、「終了」ボタンを表示する。「払出」ボタンが操作されると、貯玉の再プレイが行われる。なお、同一レートの貯玉の残高が不足していれば、使用順序に従って乗入元が選択され、貯玉の乗入再プレイが行われる。「終了」ボタンが操作されると、再プレイ情報報知部17dは、貯玉の再プレイに係る報知を終了する。そして、「送る」ボタンが操作されると、使用順序に従って、次のレートの貯玉に係る情報を表示する。
従って、4円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「送る」ボタンが操作されたならば、再プレイ情報報知部17dは、2円レートの貯玉に係る表示を行う。具体的には、2円について貯玉数「1000」と再プレイ可能数「500」を表示する。同時に、「送る」ボタン、「戻る」ボタン、「終了」ボタンを表示する。2円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「戻る」ボタンが操作されると、再プレイ情報報知部17dは、4円レートの貯玉に係る表示に戻る。一方、「送る」ボタンが操作されると、使用順序に従って、次のレートの貯玉に係る情報を表示する。
従って、2円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「送る」ボタンが操作されたならば、再プレイ情報報知部17dは、1円レートの貯玉に係る表示を行う。具体的には、1円について貯玉数「4000」と再プレイ可能数「500」を表示する。同時に、「戻る」ボタン、「終了」ボタンを表示する。1円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「戻る」ボタンが操作されると、再プレイ情報報知部17dは、2円レートの貯玉に係る表示に戻る。
図12は、図11に示した状態から遊技玉を払出処理した状態を示す説明図である。図12の(a1)には、玉1の遊技玉を125玉払い出した状態示している。このため、当実再プレイ実績は「500円相当」、再プレイ可能数は「4500円相当」、玉1の残高は「125玉」となっている。
また、玉1の区画の再プレイでは、玉1の貯玉から引き落とし可能な玉数は残りの125玉分となる。玉2の貯玉を使用した乗入再プレイについては変更がないが、玉3の貯玉から使用可能な玉数は「1500玉」、払い出される玉1の遊技玉は「375玉」となっている。これは、再プレイ可能数が「4500玉相当」に更新されたためである。
同様に、玉2の区画の再プレイでは、玉2からの再プレイについては変更がないが、玉1の貯玉を使用した乗入再プレイについては引き落とし可能な玉数は残りの125玉分となり、玉2の遊技玉は250玉まで払出可能である。そして、玉3の貯玉から使用可能な玉数は「1500玉」、払い出される玉1の遊技玉は700玉となっている。これは、再プレイ可能数が「4500玉相当」に更新されたためである。
玉3の区画の再プレイでは、玉3からの再プレイについては変更がなく、玉1の貯玉を使用した乗入再プレイについては引き落とし可能な玉数は残りの125玉分となり、玉3の遊技玉は500玉まで払出可能である。この時点で再プレイ可能数が上限に達するため、図11の場合と同様に、玉2からの乗入再プレイを行うことはできない。
図12の(a2)では、玉1の区画に設けられた台間カード処理機10による報知の具体例を示している。玉1の区画のレートである4円レートについては、貯玉の残高が125玉に減少したため、貯玉数「125」と再プレイ可能数「125」を表示する。2円レートの貯玉に係る表示については、図11(a2)と同様である。1円レートの貯玉に係る表示については、再プレイ可能数が「375」に減少することになる。
図13は、遊技客がレートを選択する場合の貯玉再プレイが可能な遊技玉数の算出と報知についての説明図である。(b1)には、各遊技種でどれだけの貯玉再プレイを実行可能であるかを示している。なお、貯玉の再プレイの一日の上限、当日の再プレイの実績、遊技種玉1〜玉3の貸出レート及び残高は図11と同一である。すなわち、貯玉の再プレイの一日の上限は貸出金額換算で「5000円相当」、当日の再プレイの実績は「0円相当」、玉1の残高は「250玉」、玉2の残高は「1000玉」、玉3の残高は「4000玉」としている。
玉1の区画の再プレイを行う場合に、同一レートである玉1の貯玉を選択したならば、玉1の貯玉250玉を引き落とし、250玉の払出処理が可能である。玉1の区画の再プレイを行う場合に、玉2の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉2の貯玉1000玉を引き落とし、500玉の払出処理が可能である。玉1の区画の再プレイを行う場合に、玉3の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉3の貯玉4000玉を引き落とし、1000玉の払出処理が可能である。
玉2の区画の再プレイを行う場合に、同一レートである玉2の貯玉を選択したならば、玉2の貯玉1000玉を引き落とし、1000玉の払出処理が可能である。玉2の区画の再プレイを行う場合に、玉1の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉1の貯玉250玉を引き落とし、500玉の払出処理が可能である。玉2の区画の再プレイを行う場合に、玉3の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉3の貯玉4000玉を引き落とし、2000玉の払出処理が可能である。
玉3の区画の再プレイを行う場合に、同一レートである玉3の貯玉を選択したならば、玉3の貯玉4000玉を引き落とし、4000玉の払出処理が可能である。玉3の区画の再プレイを行う場合に、玉1の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉1の貯玉250玉を引き落とし、1000玉の払出処理が可能である。玉3の区画の再プレイを行う場合に、玉2の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉2の貯玉1000玉を引き落とし、2000玉の払出処理が可能である。
図13の(b2)では、玉1の区画に設けられた台間カード処理機10による報知の具体例を示している。この報知は、再プレイ情報報知部17dが表示操作部13を用いて行う。具体的には、再プレイ情報報知部17dは、まず、同一レートである4円について貯玉数「250」と再プレイ可能数「250」を表示する。同時に、「払出」ボタン、「送る」ボタン、「終了」ボタンを表示する。「払出」ボタンが操作されると、貯玉の再プレイが行われる。表示中のレートの貯玉の残高が不足していれば、貯玉の再プレイを行うことはできない。そのため、「払出」ボタンを消去する、もしくはグレーアウトするなどの表示態様の変更を行うことが好適である。「終了」ボタンが操作されると、再プレイ情報報知部17dは、貯玉の再プレイに係る報知を終了する。そして、「送る」ボタンが操作されると、使用順序に従って、次のレートの貯玉に係る情報を表示する。
従って、4円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「送る」ボタンが操作されたならば、再プレイ情報報知部17dは、2円レートの貯玉に係る表示を行う。具体的には、2円について貯玉数「1000」と再プレイ可能数「500」を表示する。同時に、「払出」ボタン、「送る」ボタン、「戻る」ボタン、「終了」ボタンを表示する。「払出」ボタンが操作されたならば、表示中のレートの貯玉を乗入元として乗入再プレイが行われる。2円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「戻る」ボタンが操作されると、再プレイ情報報知部17dは、4円レートの貯玉に係る表示に戻る。一方、「送る」ボタンが操作されると、使用順序に従って、次のレートの貯玉に係る情報を表示する。
従って、2円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「送る」ボタンが操作されたならば、再プレイ情報報知部17dは、1円レートの貯玉に係る表示を行う。具体的には、1円について貯玉数「4000」と再プレイ可能数「1000」を表示する。同時に、「払出」ボタン、「戻る」ボタン、「終了」ボタンを表示する。「払出」ボタンが操作されたならば、表示中のレートの貯玉を乗入元として乗入再プレイが行われる。1円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「戻る」ボタンが操作されると、再プレイ情報報知部17dは、2円レートの貯玉に係る表示に戻る。
図14は、図13に示した状態から遊技玉を払出処理した状態を示す説明図である。図14の(b1)には、玉1の遊技玉を125玉払い出した状態示している。このため、当実再プレイ実績は「500円相当」、再プレイ可能数は「4500円相当」、玉1の残高は「125玉」となっている。
また、玉1の区画の再プレイでは、玉1の貯玉から引き落とし可能な玉数は残りの125玉分となる。玉2や玉3の貯玉を使用した乗入再プレイについては、遊技客がレートを選択する場合には、各レートについて引落玉数及び払出玉数を個別に算出するため、図13と同一となっている。
同様に、玉2の区画の再プレイや玉3の区画での再プレイでは、玉1の貯玉を利用した乗入再プレイで引き落とし可能な玉数は残りの125玉分となる。玉2や玉3の貯玉を使用した再プレイや乗入再プレイについては、遊技客がレートを選択する場合には、各レートについて引落玉数及び払出玉数を個別に算出するため、図13と同一となっている。
図14の(b2)では、玉1の区画に設けられた台間カード処理機10による報知の具体例を示している。玉1の区画のレートである4円レートについては、貯玉の残高が125玉に減少したため、貯玉数「125」と再プレイ可能数「125」を表示する。2円レートの貯玉に係る表示と4円レートの貯玉に係る表示については、図13(b2)と同様である。
次に、払出に対する上限である払出上限と引落に対する上限である引落上限について説明する。図15は、規定の使用順序を用いる場合における払出上限と引落上限の説明図である。図15の説明では、規定の使用順序は、玉1、玉2、玉3の順である。また、玉1の貯玉の残高は「1000玉」とし、玉2の貯玉の残高は「1500玉」とし、玉3の貯玉の残高は「2000玉」とする。
図15(a1)では、引落上限を設けず、払出上限を設けている。具体的には、玉1の払出上限を1250玉、玉2の払出上限を2000玉、玉3の払出上限を1000玉としている。
この場合には、玉1の区画の再プレイでは、まず、同一レートである玉1の貯玉が使用される。玉1の貯玉から1000玉を引き落とせば、1000玉が払出処理される。玉1の次には、規定の使用順序に従って、玉2の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉2の貯玉から500玉を引き落とせば、250玉が払出処理される。この時点で玉1の払出上限に到達するため、これ以上玉2、玉3での乗入再プレイは行われない。
玉2の区画の再プレイでは、まず、同一レートである玉2の貯玉が使用される。玉2の貯玉から1500玉を引き落とせば、1500玉が払出処理される。玉2の次には、規定の使用順序に従って、玉1の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉1の貯玉から250玉を引き落とせば、500玉が払出処理される。この時点で玉2の払出上限に到達するため、これ以上玉1、玉3での乗入再プレイは行われない。
玉3の区画の再プレイでは、まず、同一レートである玉3の貯玉が使用される。玉3の貯玉から1000玉を引き落とせば、1000玉が払出処理される。この時点で玉3の払出上限に到達するため、これ以上玉3、玉1及び玉2での乗入再プレイは行われない。
図15(a2)では、払出上限を設けず、引落上限を設けている。具体的には、玉1の引落上限を1250玉、玉2の引落上限を2000玉、玉3の引落上限を1000玉としている。
この場合には、玉1の区画の再プレイでは、まず、同一レートである玉1の貯玉が使用される。玉1の貯玉から1000玉を引き落とせば、1000玉が払出処理される。玉1の次には、規定の使用順序に従って、玉2の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉2の貯玉から1500玉を引き落とせば、750玉が払出処理される。玉2の次には、規定の使用順序に従って、玉3の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉3の貯玉の残高は2000玉であるが、玉3の引落上限による制限をうけるため、1000玉までしか使用できない。玉3の貯玉から1000玉を引き落とせば、250玉が払出処理される。
玉2の区画の再プレイでは、まず、同一レートである玉2の貯玉が使用される。玉2の貯玉から1500玉を引き落とせば、1500玉が払出処理される。玉2の次には、規定の使用順序に従って、玉1の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉1の貯玉から1000玉を引き落とせば、2000玉が払出処理される。玉1の次には、規定の使用順序に従って、玉3の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉3の貯玉の残高は2000玉であるが、玉3の引落上限による制限をうけるため、1000玉までしか使用できない。玉3の貯玉から1000玉を引き落とせば、500玉が払出処理される。
玉3の区画の再プレイでは、まず、同一レートである玉3の貯玉が使用される。玉3の貯玉から1000玉を引き落とせば、1000玉が払出処理される。1000玉の払出処理で玉3の引落上限に達するため、規定の使用順序に従って、玉1の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉1の貯玉から1000玉を引き落とせば、4000玉が払出処理される。玉1の次には、規定の使用順序に従って、玉2の貯玉を使用した乗入再プレイが行われる。玉2の貯玉から1500玉を引き落とせば、3000玉が払出処理される。
図15では、払出上限を用いた場合と引落上限と用いた場合とで払出可能な玉数が異なる再プレイを網掛けにより示している。具体的には、規定の使用順序を使用し、払出上限を用いた場合と引落上限と用いた場合と比較すると、全ての乗入再プレイで払出可能な玉数が異なっている。
図16は、遊技客がレートを選択する場合における払出上限と引落上限の説明図である。図16の説明では、玉1の貯玉の残高は「1000玉」とし、玉2の貯玉の残高は「1500玉」とし、玉3の貯玉の残高は「2000玉」とする。
図16(b1)では、引落上限を設けず、払出上限を設けている。具体的には、玉1の払出上限を1250玉、玉2の払出上限を2000玉、玉3の払出上限を1000玉としている。
玉1の区画の再プレイを行う場合に、同一レートである玉1の貯玉を選択したならば、玉1の貯玉1000玉を引き落とし、1000玉の払出処理が可能である。玉1の区画の再プレイを行う場合に、玉2の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉2の貯玉1500玉を引き落とし、750玉の払出処理が可能である。玉1の区画の再プレイを行う場合に、玉3の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉3の貯玉2000玉を引き落とし、500玉の払出処理が可能である。
玉2の区画の再プレイを行う場合に、同一レートである玉2の貯玉を選択したならば、玉2の貯玉1500玉を引き落とし、1500玉の払出処理が可能である。玉2の区画の再プレイを行う場合に、玉1の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉1の貯玉1000玉を引き落とし、2000玉の払出処理が可能である。玉2の区画の再プレイを行う場合に、玉3の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉3の貯玉2000玉を引き落とし、1000玉の払出処理が可能である。
玉3の区画の再プレイを行う場合に、同一レートである玉3の貯玉を選択したならば、玉3の残高は2000玉であるが、払出上限により1000玉まで引き落し、払い出しを行うことができる。玉3の区画の再プレイを行う場合に、玉1の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉3の払出上限により、玉1の貯玉を250玉まで引き落し、1000玉の払出処理が可能である。玉3の区画の再プレイを行う場合に、玉2の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉3の払出上限により、玉2の貯玉を500玉まで引落し、1000玉の払出処理が可能である。
図16(b2)では、払出上限を設けず、引落上限を設けている。具体的には、玉1の引落上限を1250玉、玉2の引落上限を2000玉、玉3の引落上限を1000玉としている。
玉1の区画の再プレイを行う場合に、同一レートである玉1の貯玉を選択したならば、玉1の貯玉1000玉を引き落とし、1000玉の払出処理が可能である。玉1の区画の再プレイを行う場合に、玉2の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉2の貯玉1500玉を引き落とし、750玉の払出処理が可能である。玉1の区画の再プレイを行う場合に、玉3の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉3の引落上限により、玉3の貯玉を1000玉まで引き落とし、250玉の払出処理が可能である。
玉2の区画の再プレイを行う場合に、同一レートである玉2の貯玉を選択したならば、玉2の貯玉1500玉を引き落とし、1500玉の払出処理が可能である。玉2の区画の再プレイを行う場合に、玉1の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉1の貯玉1000玉を引き落とし、2000玉の払出処理が可能である。玉2の区画の再プレイを行う場合に、玉3の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉3の引落上限により、玉3の貯玉を1000玉まで引き落とし、500玉の払出処理が可能である。
玉3の区画の再プレイを行う場合に、同一レートである玉3の貯玉を選択したならば、玉3の残高は2000玉であるが、払出上限により1000玉まで引き落し、払い出しを行うことができる。玉3の区画の再プレイを行う場合に、玉1の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉1の貯玉1000玉を引き落とし、4000玉の払出処理が可能である。玉3の区画の再プレイを行う場合に、玉2の貯玉を用いる乗入再プレイを選択したならば、玉2の貯玉1500玉を引き落とし、3000玉の払出処理が可能である。
図16では、払出上限を用いた場合と引落上限と用いた場合とで払出可能な玉数が異なる再プレイを網掛けにより示している。具体的には、規定の使用順序を使用し、払出上限を用いた場合と引落上限と用いた場合と比較すると、乗入元又は乗入先に玉3を用いる乗入再プレイで払出可能な玉数が異なっている。
次に、再プレイ情報報知部17dによる報知の変形例について説明する。図17は、再プレイ情報報知部17dによる報知の変形例についての説明図である。図17では、玉2の区画に設けられ、遊技客によるレートの選択可能な台間カード処理機10による報知の具体例を示している。
具体的には、再プレイ情報報知部17dは、まず、同一レートである2円について貯玉数「1000」と再プレイ可能数「1000」を表示する。同時に、「払出」ボタン、「送る」ボタン、「終了」ボタンを表示する(a)。
2円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「送る」ボタンが操作されたならば、再プレイ情報報知部17dは、4円レートの貯玉に係る表示を行う。ここで、4円レートの貯玉は、乗入元として使用しないと遊技客により設定されている。このため、再プレイ情報報知部17dは、「乗入に使用しない設定です」とのメッセージを表示する(b1)。ただし、事前の設定に反して遊技客が該レートを乗入元として使用することを許容するため、4円について貯玉数「250」と再プレイ可能数「500」を表示する。同時に、「払出」ボタン、「送る」ボタン、「戻る」ボタン、「終了」ボタンを表示する。「払出」ボタンが操作されたならば、表示中のレートの貯玉を乗入元として乗入再プレイが行われる。事前の設定を維持し、当該遊技種の使用を一時的なものとして扱っても良いし、事前の設定を更新し、以降は当該遊技種を乗入元として使用可能としてもよい。4円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「戻る」ボタンが操作されると、再プレイ情報報知部17dは、2円レートの貯玉に係る表示に戻る。一方、「送る」ボタンが操作されると、使用順序に従って、次のレートの貯玉に係る情報を表示する。
従って、4円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「送る」ボタンが操作されたならば、再プレイ情報報知部17dは、1円レートの貯玉に係る表示を行う(c)。具体的には、1円について貯玉数「4000」と再プレイ可能数「2000」を表示する。同時に、「払出」ボタン、「戻る」ボタン、「終了」ボタンを表示する。「払出」ボタンが操作されたならば、表示中のレートの貯玉を乗入元として乗入再プレイが行われる。1円レートの貯玉に係る表示を行っているときに「戻る」ボタンが操作されると、再プレイ情報報知部17dは、4円レートの貯玉に係る表示に戻る。
図17(b1)では、乗入元として使用しないと遊技客により設定されている場合の表示を示したが、遊技店により乗入元としての使用が禁止されている場合には、「乗入には使用できません」とのメッセージと、「送る」ボタン、「戻る」ボタン、「終了」ボタンを表示する(b2)。この場合には、遊技客が希望しても貯玉の乗入再プレイができないため、「払出」ボタンを表示していない。また、上限により乗入再プレイができない場合には、「上限に達しています」とのメッセージと、「送る」ボタン、「戻る」ボタン、「終了」ボタンを表示する(b3)。この場合には、遊技客が希望しても貯玉の乗入再プレイができないため、「払出」ボタンを表示していない。
上述してきたように、実施例1に係るシステムでは、再プレイの使用順序が規定されている場合には、該順序で再プレイ処理が行われた場合に各遊技種の貯玉の残高と上限の範囲内でどれだけの再プレイ処理が実行可能であるかを遊技客に報知し、順序が規定されずに遊技客による選択が可能である場合には、単一の遊技種の貯玉を使用して再プレイ処理が行われた場合に該遊技種の貯玉の残高及び上限の範囲内でどれだけの再プレイ処理が実行可能であるかを遊技客に報知する。このため、遊技客に対して利用可能なサービスに適合した情報を提供することで混乱を防止し、複数の遊技種を用いたサービスにおける利便性を向上することができる。
実施例1では、貯玉の再プレイについて説明を行ったが、本実施例2では持玉の再プレイについて説明する。持玉は、遊技店内のカード管理装置にて管理されているが、カードがいずれかの台間カード処理機に挿入されたときに台間カード処理機に持玉の管理を移行させる。そのため、持玉の再プレイや乗入再プレイは、台間カード処理機からカード管理装置に問い合わせを行う必要がない。このため、上限の範囲内でどれだけの持玉再プレイが可能であるかは、台間カード処理機が算出し、報知することが好適である。
図18は、実施例2に係る台間カード処理機110の構成を示す機能ブロック図である。図18に示す台間カード処理機110は、記憶部16に実施例1の貯玉乗入制御データ16cに代えて持玉乗入制御データ116cを記憶している。また、制御部17は、乗入再プレイ処理部117c及び再プレイ情報報知部117dの動作が実施例1に示した乗入再プレイ処理部17c及び再プレイ情報報知部17dと異なり、乗入再プレイ情報生成部117eをさらに備える。その他の構成及び動作は実施例1の台間カード処理機10と同様であり、同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
持玉乗入制御データ116cは、持玉の乗入を制御するためのデータであり、乗入元の使用順序、使用順序の変更可否、各遊技種の乗入元としての使用可否、持玉乗入再プレイの可能数を含む。
乗入再プレイ処理部117cは、持玉乗入制御データ116cに基づいて、乗入再プレイの実行を制御する処理部である。乗入再プレイ処理部117cは、カードが挿入された場合にカード管理装置40に問い合わせを行ない、乗入元の使用順序、使用順序の変更可否、各遊技種の乗入元としての使用可否を取得し、持玉乗入制御データ116cを更新する。また、受信した貯玉再プレイデータに示された使用順序の変更可否が「可」であるが、自装置に遊技客の選択を受け付ける機能が無い場合には、持玉乗入制御データ116cにおける使用順序の変更可否を「不可」に更新する。
乗入再プレイ処理部117cは、使用順序の変更可否が「不可」であり、かついずれかの遊技種の持玉乗入再プレイの可能数が1以上であれば、持玉乗入再プレイ操作を受付可能とする。乗入再プレイ処理部117cは、遊技客により持玉乗入再プレイ操作が行なわれたならば、持玉の乗入再プレイ処理を実行する。このとき、乗入元として使用する遊技種は、規定された使用順序と各遊技種の貯玉の残高から定まる。
乗入再プレイ処理部117cは、使用順序の変更可否が「可」であり、持玉乗入再プレイの可能数が1以上である遊技種を遊技客によって選択された状態で持玉乗入再プレイ操作を受け付けたならば、持玉の乗入再プレイ処理を実行する。このときの乗入元として使用する遊技種は、遊技客によって選択された遊技種である。
乗入再プレイ処理部117cは、持玉の乗入再プレイを行った場合には、乗入元、引落数、乗入先、払出数を後述するカード管理装置140に送信することで、乗入再プレイの実績を行わせる。また、通常の持玉再プレイについても、払出数をカード管理装置140に送信し、通常の持玉再プレイを含めた実績の管理を行わせてもよい。
なお、持玉の乗入を行う場合には、「最低保持個数」による払出しの制限が行われる。この最低保持個数は、少量の持玉が関連付けられたカードを排出した場合、当該カードが破棄されると、カードのコスト分の損害が遊技店に生じてしまうことに鑑みて、一定の個数(例えば、カードの価値)未満の持玉が関連付けられたカードを排出しないように設定された値である。
最低保持個数の値は、遊技種ごとに設定されており、例えば「玉1」(4円レート)では20個、「玉3」(1円レート)では80個というように設定されている。そして「玉1」に関連付けられた台間カード処理機においてカード返却操作が行われた場合において、「玉1」の持玉が「玉1」の最低保持個数として設定された個数(上述の例では20個)未満の場合は、カードの返却は行われない。また、このときに「玉1」の持玉を返却操作に応じて全数払出すこともできる。
さらに、「玉1」に関連付けられた台間カード処理機において、「玉3」に関連付けられた持玉を乗入により再プレイする操作が行われた場合には、再プレイ後に残る「玉3」の持玉数により乗入再プレイの可否を判定する。具体的には、再プレイ後に残る「玉3」の持玉数をAとした場合に、Aがゼロではなく、かつ遊技媒体の単価比率にてAを「玉1」の持玉に換算した値が乗入先である「玉1」の最低保持個数Xを下回る場合は、現在の持玉個数が払出単位を払出し可能な数を上回っていても当該再プレイは行うことができないよう制御される。つまり、上述の例では、A≠0で、A×(500/500)÷(500/116)<20であれば、「玉3」からの乗入再プレイは不可となる。これらの制御により、乗入を行う場合においても、小額のカードが破棄されることによる損害を防止することができる。
また、上述の最低保持個数の判定においては、乗入元の再プレイ後の残数を換算して乗入先の最低保持個数と比較する例を示したが、これに代えて、乗入元の最低保持個数と比較して下回る場合に再プレイを制限する設定をすることもできる。この場合には、「玉1」に関連付けられた台間カード処理機において、「玉3」に関連付けられた持玉を乗入により再プレイする操作が行われた場合には、再プレイ後に残る「玉3」の持玉数により乗入再プレイの可否を判定する。具体的には、再プレイ後に残る「玉3」の持玉数をAとした場合に、Aがゼロではなく、「玉3」に対して設定された最低保持個数Y(上記の例では80個)を下回る場合は、現在の持玉個数が払出単位を払出可能な数を上回っていても当該再プレイは行うことができないよう制御される。
また、遊技種ごとに最低保持個数を判定するのではなく、全ての遊技種の持玉を乗入先の玉数に換算した値が乗入先の最低保持個数Xを下回らない限りは乗入再プレイができる構成としてもよい。この場合にも再プレイ後に全ての遊技種の持玉がゼロとなるならば、乗入再プレイを許可する。また、この場合、乗入先に対して最低保持個数Xを設定するのではなく、最低保持価値Zを価値(金額等)で設定し、全ての遊技種の持玉を単価比率を用いて価値に換算した合計値とZを比較し、Zを下回らない限りは乗入再プレイができる構成としてもよい。
また、遊技種ごとに最低保持個数を設定するのではなく、最低保持価値Bを設定し、乗入元の遊技媒体単価をC、再プレイ後の持玉数をDとしたときに、D=0又はC×D≧Bであれば乗入による持玉再プレイを可能にし、D≠0かつC×D<Bであれば乗入による持玉再プレイを不可とする構成であってもよい。
もちろん、カードが会員カードであれば破棄されることはないため、上述のカードの返却の制限及び再プレイの制限は行われない。また、上述の最低保持個数の設定については、最低保持個数未満である場合にカード返却及び乗入再プレイを制限する設定を例として示しているが、これに限らず、最低保持個数としてこれらを制限する値を含んで設定するようにしてもよい。つまり、最低保持個数以下であれば、カード返却制限及び乗入再プレイを制限するようにしてもよい。
再プレイ情報報知部117dは、カードデータ16b及び持玉乗入制御データ116を用い、どれだけ持玉再プレイ処理を実行可能であるかを報知する処理部である。具体的には、遊技種と、該遊技種での持玉再プレイ又は持玉乗入再プレイの可能数とを表示操作部13に同時に表示する。また、遊技客の操作に基づいて、表示対象となる遊技種を切り替える。この切り替えは、使用順序に沿って行うことが好適である。
また、使用順序の変更可否が「可」であり、持玉乗入再プレイの可能数が1以上である遊技種については、持玉乗入再プレイ操作を受け付ける操作ボタンを合わせて表示する。この操作ボタンが操作されたならば、表示中の遊技種が選択されたものとして扱うのである。
また、持玉再プレイ又は持玉乗入再プレイに使用できない遊技種については、使用出来ない理由を合わせて表示する。持玉再プレイ又は持玉乗入再プレイに使用できない理由としては、遊技店による禁止、遊技客による事前の設定、上限への抵触、残高不足などがある。
ここで、遊技客による事前の設定で、乗入元として使用していない遊技種については、持玉乗入再プレイ操作を受付可能としてもよい。すなわち、以前に遊技客が指定した設定よりも、現時点での操作を優先させるのである。このとき、事前の設定を維持し、当該遊技種の使用を一時的なものとして扱っても良いし、事前の設定を更新し、以降は当該遊技種を乗入元として使用可能としてもよい。
乗入再プレイ情報生成部117eは、貯玉乗入再プレイの可能数を算出し、持玉乗入制御データ116cを更新する処理部である。
各遊技種における持玉乗入再プレイの可能数をどのように求めるかは、使用順序が規定されているか否かにより異なる。持玉乗入制御データ116cに使用順序変更「不可」と示された状態が、使用順序が規定された状態である。持玉乗入制御データ116cに使用順序変更「可」と示された状態が、使用順序が規定されていない状態であり、この状態では遊技客による選択が可能である。
使用順序が規定されている場合には、乗入再プレイ情報生成部117eは、カードデータ16bに示された各レートの持玉を規定の使用順序に沿って使用したときの持玉乗入再プレイ可能数を各レートについて算出し、持玉乗入制御データ116cを更新する。
使用順序が規定されていない場合には、乗入再プレイ情報生成部117eは、カードデータ16bに示された貯玉を単独で使用したときの持玉乗入再プレイ可能数を各レートについて算出し、持玉乗入制御データ116cを更新する。
次に、図18に示した持玉乗入制御データ116cの一例について説明する。図19は、図18に示した持玉乗入制御データ116cの一例を説明するための説明図である。
図19に示すように、持玉乗入制御データ116cは、乗入元の使用順序、使用順序の変更可否、各遊技種の乗入元としての使用可否、貯玉乗入再プレイの可能数を含む。図19では、乗入元の使用順序が「玉1、玉2、玉3」の順序であり、使用順の変更が「可」である状態を示している。
また、遊技種玉1の乗入元使用可否は「不可(店舗設定)」である。これは、遊技店の設定により乗入元として使用できないことを示す。この他、遊技客が事前に当該遊技種を乗入元として使用しないとの設定を行ったことを示す「不可(ユーザ設定)」、上限により使用できないことを示す「不可(上限抵触)」など、任意の理由を付すことができる。
また、遊技種玉2の乗入元使用可否は「可」である。同様に、遊技種玉3の乗入元使用可否は「可」である。すなわち、遊技種玉2及び玉3の持玉は乗入再プレイに使用することができる状態である。
また、持玉乗入再プレイの可能数は、自装置状態データ16aの遊技設定以外の遊技種について値が設定される。自装置状態データ16aの遊技設定の遊技種を用いる場合は、通常の持玉再プレイとなるためである。図19では、遊技設定が玉1であるので玉1については持玉乗入再プレイ可能数が設定されていない。そして、遊技種玉2の持玉乗入再プレイ可能数は「250」であり、遊技種玉3の持玉乗入再プレイ可能数は「500」である。
次に、実施例2に係るカード管理装置140の構成について説明する。図20は、実施例2に係るカード管理装置140の構成を示す機能ブロック図である。図20に示すように、カード管理装置140は、表示部41、入力部42、外部ネットワーク通信部43、店舗ネットワーク通信部44、記憶部45及び制御部46を有する。
表示部41は、液晶ディスプレイ装置等の表示デバイスである。入力部42は、キーボードやマウス等の入力デバイスである。外部ネットワーク通信部43は、遊技店外のネットワークを介してデータ通信するためのインタフェース部である。店舗ネットワーク通信部44は、遊技店内において通信回線を介して島コントローラ30、会員管理装置50、賞品管理装置60及び精算機80とデータ通信するためのインタフェース部である。
記憶部45は、ハードディスク装置や不揮発性メモリ等の記憶デバイスであり、遊技種設定データ45a、カード管理データ45b、装置管理データ45c、持玉再プレイ条件データ145d、持玉再プレイ順序データ145e及び再プレイ実績データ145fを記憶する。
遊技種設定データ45aは、貸出レート及び表示名を遊技種に関連付けたデータである。カード管理データ45bは、プリペイド価値と、各遊戯種の持玉数と、該カードが挿入されている台間カード処理機110の装置IDを示す使用先装置IDとをカードIDに関連付けたデータである。装置管理データ45cは、遊技店に配置された装置に関するデータである。この装置管理データ45cは、台間カード処理機の装置ID、台間カード処理機110のアドレス、設置場所、併設された遊技機の遊技機ID及び機種データを含む。
持玉再プレイ条件データ145d、持玉再プレイ順序データ145e及び再プレイ実績データ145fは、実施例1の貯玉再プレイ条件データ55d、貯玉再プレイ順序データ55e及び再プレイ実績データ55gに対応するデータである。
制御部46は、カード管理装置40の全体を制御する制御部であり、遊技種設定管理部46a、カード管理部46b、装置管理部46c、持玉再プレイ条件設定部146d、持玉再プレイ順序設定部146e及び再プレイ実績管理部146fを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、遊技種設定管理部46a、カード管理部46b、装置管理部46c、持玉再プレイ条件設定部146d、持玉再プレイ順序設定部146e及び再プレイ実績管理部146fにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
遊技種設定管理部46aは、遊技店において使用される遊技種と、レートと、表示名とを対応付けて遊技種設定データ45aとして管理する処理部である。
カード管理部46bは、カード管理データ45bの管理を行う処理部である。具体的には、カード管理部46bは、台間カード処理機110からカード挿入通知データを受信した場合には、カード挿入通知データに示されたカードIDの使用先装置IDを、同じくカード挿入通知データに示された装置IDとする。また、カード挿入通知データに示されたカードIDに関連付けられたプリペイド価値と各レートの持玉数とを有価価値として台間カード処理機110に通知する。また、挿入されたカードが会員カードである場合には、会員管理装置に対してカード挿入通知データを送信する。カード管理部46bは、台間カード処理機110から持玉減算要求データを受信した場合に、持玉減算要求データに示されたレートの持玉数をゼロにクリアする。
また、カード管理部46bは、台間カード処理機110からカードIDを含む玉貸要求データを受信した場合に、該カードIDに関連付けられたプリペイド価値が所定値以上であるか否かを判定する。プリペイド価値が所定値以上である場合には、カード管理部46bは、カード管理データ45bに記憶されるプリペイド価値から所定値を減算して、台間カード処理機110に更新後のプリペイド価値を含む玉貸許可データを送信する。一方、プリペイド価値が所定値未満である場合には、カード管理部46bは、台間カード処理機110に玉貸不可データを通知する。
また、カード管理部46bは、台間カード処理機110から投入された貨幣の金額、カードID及び装置IDを含む入金通知データを受信したならば、該カードIDに関連付けられたプリペイド価値に入金通知に示された金額分のプリペイド価値を加算する。
また、カード管理部46bは、台間カード処理機110から貯玉再プレイ要求データを受信した場合には、該貯玉再プレイ要求データを会員管理装置に転送する。また、貯玉再プレイ要求データに対する会員管理装置からの応答データについても、台間カード処理機110に転送する。
また、カード管理部46bは、持玉加算要求データを受信したならば、該当するレートの持玉数に持玉加算要求データに含まれる持玉数を加算する。また、カード管理部46bは、カード排出通知データを受信したならば、該カードIDの使用先装置IDを消去する。
また、カード管理部46bは、賞品管理装置60からカードIDを受信したならば、このカードIDに対応づけられた各レートの持玉数を賞品管理装置60に対して通知する。また、カード管理部46bは、精算機80からカードIDを受信したならば、このカードIDに対応づけられたプリペイド価値を精算機80に対して通知する。
装置管理部46cは、装置管理データ45cの管理を行う処理部である。装置管理部46cは、台間カード処理機110から取得した装置ID、台間カード処理機110のアドレス、設置場所及び遊技機IDに基づいて、装置管理データ45cの生成と更新とを行う。
持玉再プレイ条件設定部146dは、持玉再プレイに対する各種条件を設定し、持玉再プレイ条件データ145dとして記憶部45に登録する処理部である。設定する条件には、再プレイの一日の上限、遊技種毎の払出に対する上限、遊技種毎の引落に対する上限、乗入元としての使用可否、乗入元としての使用順序の変更の可否などを含めることができる。
また、持玉再プレイ条件設定部146dは、持玉再プレイ条件設定部146dは、持玉再プレイ条件データ145dを適宜台間カード処理機110に送信する。
持玉再プレイ順序設定部156eは、各遊技種の乗入元としての使用順序を指定し、持玉再プレイ順序データ145eとして記憶部45に格納する処理部である。持玉再プレイ順序設定部156eは、持玉再プレイ順序データ145eを適宜台間カード処理機110に送信する。
再プレイ実績管理部146fは、台間カード処理機110から再プレイに係る実績を受信し、再プレイ実績データ145fを更新することで、再プレイの実績を管理する。再プレイ実績管理部146fは、再プレイ実績データ145fを適宜台間カード処理機110に送信する。
次に、図20に示したカード管理装置140の記憶部45が記憶するデータの一例について説明する。図21は、カード管理装置140の記憶部45に記憶されるデータの一例を説明するための説明図である。
図21(a)に示す遊技種設定データ45aは、遊技種名「玉1」に対し、レート「4円」及び表示名「4パチ」を関連付けている。また、遊技種設定データ45aは、遊技種名「玉2」に対し、レート「2円」及び表示名「2パチ」を関連付けている。また、遊技種設定データ45aは、遊技種名「玉3」に対し、レート「1円」及び表示名「1パチ」を関連付けている。
図21(b)に示すカード管理データ45bでは、カードID「1001」にプリペイド価値「2500」と、玉1の持玉数「1500」と、玉2の持玉数「2300」と、玉3の持玉数「0」とが関連付けられている。すなわち、カードID「1001」のカードは、台間カード処理機110に挿入されておらず、持玉の管理がカード管理装置40により行われている。
また、図21(b)に示すカード管理データ45bでは、カードID「1002」にプリペイド価値「500」、各レートの持玉数「0」、使用先装置ID「3004」が関連付けられている。すなわち、カードID「1002」のカードは、装置ID「3004」の台間カード処理機110に挿入されており、持玉数については台間カード処理機110に管理が移っている。このため、各レートの持玉数はゼロである。
また、図21(b)に示すカード管理データ45bでは、カードID「2002」にプリペイド価値「2000」、各レートの持玉数「0」、使用先装置ID「3001」が関連付けられている。すなわち、カードID「2002」のカードは、装置ID「3001」の台間カード処理機110に挿入されており、持玉については台間カード処理機110に管理が移っている。このため、各レートの持玉数はゼロである。
図21(c)に示す装置管理データ45cは、ID「3001」の台間カード処理機110のネットワーク上のアドレスが「AB.CD.EF.GH」であり、設置場所が「島1−1」であり、接続された遊技機20のIDが「A0012X4233」であり、遊技種が「玉3」であり、接続された遊技機20の機種が「EV01」である状態を示している。また、この遊技機20が使用中であることも示している。
上述してきたように、実施例2に係るシステムでは、再プレイの使用順序が規定されている場合には、該順序で再プレイ処理が行われた場合に各遊技種の持玉の残高と上限の範囲内でどれだけの再プレイ処理が実行可能であるかを遊技客に報知し、順序が規定されずに遊技客による選択が可能である場合には、単一の遊技種の持玉を使用して再プレイ処理が行われた場合に該遊技種の持玉の残高及び上限の範囲内でどれだけの再プレイ処理が実行可能であるかを遊技客に報知する。このため、遊技客に対して利用可能なサービスに適合した情報を提供することで混乱を防止し、複数の遊技種を用いたサービスにおける利便性を向上することができる。
なお、上述の実施例1では、貯玉の再プレイ可能数を上位装置である会員管理装置50で算出する構成を例示し、実施例2では持玉の再プレイ可能数を台間カード処理機110で算出する構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。貯玉の再プレイ可能数を台間カード処理機で算出する構成としてもよいし、持玉の再プレイ可能数をカード管理装置などの上位装置で算出する構成としてもよい。
また、説明を簡明にするために、実施例1では貯玉の乗入再プレイについて説明し、実施例2では持玉の乗入再プレイについて説明したが、貯玉の乗入再プレイと持玉の乗入再プレイの双方を行う構成として実施してもよいことは言うまでもない。
貯玉の乗入再プレイと持玉の乗入再プレイの双方を行う場合には、貯玉に係る上限と持玉に係る条件を個別に設定可能である。また、貯玉と持玉の双方の再プレイを統合して上限を設定してもよい。統合した上限の設定と管理は、例えば会員管理装置で行えばよい。
また、上述の実施例では、再プレイが可能な玉数を報知する構成を例示したが、再プレイが可能な回数を報知するように構成してもよい。
また、上述の実施例では、引落上限と払出上限とをそれぞれ設定可能とし、一方を無制限にする場合を例に説明を行ったが、引落上限と払出上限の双方に値を設定して適用するようにしてもよい。この場合は、いずれかの上限に達した場合に制限が課されることになる。
また、引落上限と払出上限のいずれかのみを設定する構成であれば、上限の値と、該上限が引落上限であるか払出上限であるかを示す上限種別とを設定することとしてもよい。
また、同一レートでの再プレイに対する上限と、乗入再プレイに対する上限とをそれぞれ設けて運用することとしてもよい。また、遊技媒体の種類毎に上限を設けてもよい。例えば、遊技玉の再プレイに対して上限を設定するのであれば、遊技玉については各レートの再プレイの実績を合計し、メダルについては実績を合計せずに上限と比較することになる。また、遊技媒体の種類に限らずレートに対して上限を設けてもよい。例えば、2円レートについて上限を設定するのであれば、2円レートの遊技玉の再プレイ実績と2円レートのメダルの再プレイ実績とを合計し、上限と比較することになる。
また、乗入再プレイに対して上限を設定する場合には、乗入元と乗入先の組み合わせ別に上限を設定することとしてもよい。さらに、上限は、遊技媒体の数(遊技玉数、メダル枚数)を値として設定してもよいし、貸出金額換算した値で設定してもよい。なお、レートの異なる再プレイ実績を合計して上限と比較する場合には、貸出金額換算した値を用いることが好適である。
なお、台間カード処理機が上位装置であるカード管理装置や会員管理装置と通信できない状況下では、貯玉再プレイ及び貯玉乗入再プレイは利用不可とすることが好適である。また、台間カード処理機が上位装置であるカード管理装置や会員管理装置と通信できない状況下であり、かつ持玉の再プレイや乗入再プレイに対して上限が設定されている場合には、上限の値に関わらず持玉再プレイ及び持玉乗入再プレイは利用不可とすることが好適である。台間カード処理機が上位装置であるカード管理装置や会員管理装置と通信できない状況下であっても、持玉の再プレイや乗入再プレイに対して上限が設定されていなければ、持玉再プレイ及び持玉乗入再プレイは利用可能としてもよい。
なお、上述の実施例(特に図11〜図14等)では、レートごとの貯遊技媒体数、再プレイ可能数等を示す場合にレートごとに画面をページ送りとする例を示しているが、これに限らず、複数のレートの情報を1画面に表示可能であってもよいし、一部のデータの表示を省略してもよい。また、貯遊技媒体についての情報を示す画面において再プレイの意思表示を受付ける例を示しているが、これに限らず、貯遊技媒体についての情報を示す画面と、再プレイの意思表示を受付ける画面を別個に構成してもよい。また、特定の遊技媒体の種別(例えば玉)に対応した台間装置において、他の遊技媒体の種別(例えばメダル)の貯遊技媒体を換算して使用させる場合には、同種別のレートが異なる遊技媒体を乗入に使用しているのか、他の種別の遊技媒体を乗入に使用しているのかを画面表示にて明確に認識できるようにしてもよい。
なお、上述の実施例(特に図11〜図14等)では、レートごとの貯遊技媒体数、再プレイ可能数等を示す場合にレートごとに画面をページ送りとする例を示しているが、このレートの表示順位を遊技客が自身の意思で変更設定できる構成としてもよい。また、遊技店の従業員によって設定できる構成としてもよい。さらに、表示順位を所定の条件に応じて自動的に並べ替える構成としても良い。所定の条件の例としては、残高が多い順に優先的に表示(例えばページの並びが前になる、強調表示される等)することや、最終使用期日が新しい順に優先的に表示することや、貯遊技媒体数あるいは再プレイ可能数が0である種別は表示されないようにすることが例示できる。また、レートごとの遊技媒体数の表示として、貯遊技媒体数のみあるいは再プレイ可能数のみの表示をすることもできる。
また、上述の実施例では、遊技媒体数を関連づける媒体であるカードの形態についての詳細な説明を省略したが、かかるカードには、磁気カード、ICカード等が含まれる。また、ここでは説明の便宜上「カード」を例にとって説明したが、かかるカード以外に、チップ、スティック、携帯端末等を用いる場合に本発明を適用することもできる。
また、上述の実施例では、遊技玉を遊技媒体として使用する場合を例に説明を行なったが、スロットマシン用のメダルを用いる場合にも適用可能である。
また、図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。