JP2017135747A - 振動デバイス及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水晶振動子1は、水晶振動片10と、両端に電極21,22を有するサーミスター20と、第1主面33側に水晶振動片10が搭載され、第2主面35に設けられた第2凹部36にサーミスター20が収納されたパッケージベース31と、を備え、パッケージベース31の第2主面35側の4隅のそれぞれには、水晶振動片10またはサーミスター20と接続された電極端子37a〜37dが設けられ、サーミスター20は、長手方向がパッケージベース31の長手方向と交差するように配置され、パッケージベース31の短手方向に沿って設けられている互いに隣り合う電極端子37a(37c)と電極端子37b(37d)との間の距離L1は、サーミスター20の電極21,22同士を結ぶ方向の長さL2よりも長い。
【選択図】図1
Description
また、上記チップ型電子部品に相当する集積回路素子が搭載されている上記凹陥部に相当する第二の凹部に、樹脂を充填した構成の圧電発振器が知られている(例えば、特許文献3参照)。
近年、上記圧電デバイス、圧電発振器などに代表される振動デバイスは、小型薄型化が進展し、各構成要素が余裕のない間隔でレイアウトされている。
これにより、上記特許文献1、2の圧電デバイスは、電子素子と、電極端子のうち本来この電子素子とは非接続である電極端子とが、接合部材を介して短絡する虞がある。
しかしながら、この方策では、電子素子の交換が困難になるという問題、電子素子と樹脂との熱膨張係数の違いに起因する周囲の温度変化に伴う熱応力の発生によって、電子素子の性能が劣化する虞があるという問題や、例えば、電子素子が感温素子である場合には、樹脂の熱伝導率に起因する熱伝導の遅延により、周囲の温度変化に対する感度が鈍くなるという問題がある。
この結果、振動デバイスは、電子素子と、電極端子のうち本来この電子素子とは非接続である電極端子との、接合部材を介した短絡を回避することができる。
加えて、振動デバイスは、電子素子の長手方向が容器体の長手方向と交差するように配置されていることから、容器体の反り(傾向的に長手方向の反りが大きい)に対する電子素子の固定強度(接合強度)の低下を抑制することができる。
加えて、振動デバイスは、4つの電極端子のうち1つの電極端子の角部がカットされていないことで、実装時などに基準となる電極端子の識別が可能となる。
最初に、振動デバイスの一例としての水晶振動子について説明する。
図1は、第1実施形態の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図1(a)は、リッド(蓋体)側から見た平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線での断面図であり、図1(c)は、底面側から見た平面図である。なお、図1(a)では、リッドを省略してある。また、分かり易くするために、各構成要素の寸法比率は実際と異なる。
水晶振動片10は、振動部11の一方の主面13及び他方の主面14に形成された略矩形の励振電極15,16から引き出された引き出し電極15a,16aが、基部12に形成されている。
引き出し電極15aは、一方の主面13の励振電極15から、水晶振動片10の長手方向(紙面左右方向)に沿って基部12に引き出され、基部12の側面に沿って他方の主面14に回り込み、他方の主面14の励振電極16の近傍まで延在している。
引き出し電極16aは、他方の主面14の励振電極16から、水晶振動片10の長手方向に沿って基部12に引き出され、基部12の側面に沿って一方の主面13に回り込み、一方の主面13の励振電極15の近傍まで延在している。
励振電極15,16及び引き出し電極15a,16aは、例えば、Crを下地層とし、その上にAuが積層された構成の金属被膜となっている。
サーミスター20には、例えば、温度の上昇に対して抵抗が減少するNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスターと呼ばれるサーミスターが用いられている。NTCサーミスターは、温度の変化に対する抵抗値の変化が比例的なため、温度センサーとして多用されている。
サーミスター20は、パッケージ30に収納され、水晶振動片10近傍の温度を検出することにより、温度センサーとして水晶振動片10の温度変化に伴う周波数変動の補正に資する機能を果たしている。
パッケージベース31には、セラミックグリーンシートを成形して積層し焼成した酸化アルミニウム質焼結体、水晶、ガラス、シリコン(高抵抗シリコン)などが用いられている。
リッド32には、パッケージベース31と同材料、または、コバール、42アロイ、ステンレス鋼などの金属が用いられている。
第1凹部34及び第2凹部36は、平面形状が略矩形であって、それぞれ第1主面33及び第2主面35の略中央部に設けられている。なお、水晶振動子1は、パッケージベース31の第1凹部34と第2凹部36とが、平面視で重なるように設けられていることにより、パッケージ30の小型化が図られている。
水晶振動片10は、引き出し電極15a,16aが、金属フィラーなどの導電性物質が混合された、エポキシ系、シリコーン系、ポリイミド系などの導電性接着剤40を介して内部端子34b,34cに接合されている。これにより、水晶振動片10は、第1主面33側の第1凹部34に搭載されたこととなる。
なお、パッケージベース31の気密に封止された第1凹部34内は、減圧された真空状態(真空度の高い状態)または窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが充填された状態となっている。
サーミスター20は、電極21,22がハンダなどの接合部材41を介して電極パッド36b,36cに接合されている。これにより、サーミスター20は、第2凹部36に収納されたこととなる。
ここで、サーミスター20は、長手方向(ここでは、電極21と電極22とを結ぶ方向)がパッケージベース31の長手方向(紙面左右方向)と交差するように(ここでは、直交するように)配置されている。
4つの電極端子37a〜37dのうち、例えば、一方の対角に位置する2つの電極端子37b,37dは、水晶振動片10の引き出し電極15a,16aに繋がる内部端子34b,34cと接続され、他方の対角に位置する残りの2つの電極端子37a,37cは、サーミスター20の電極21,22に繋がる電極パッド36b,36cと接続されている。
なお、距離L1は、サーミスター20が接合されている電極パッド36bの外側の端部(電極パッド36cから遠い側の端部)と、電極パッド36cの外側の端部(電極パッド36bから遠い側の端部)とを結ぶ距離L3よりも長くなるように構成されていることがより好ましい。
また、水晶振動子1は、サーミスター20が温度センサーとしてパッケージベース31における水晶振動片10近傍の第2凹部36内の温度を検出し、電極端子37a,37cを介して検出信号を出力する。
この結果、水晶振動子1は、サーミスター20と、電極端子37a〜37dのうち本来このサーミスター20とは非接続である電極端子37b,37dとの、接合部材を介した短絡を回避することができる。
また、水晶振動子1は、電極端子37cをアース端子(GND端子)として接地することによりシールド性を更に向上させることができる。
(変形例1)
図2は、変形例1の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図2(a)は、リッド側から見た平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A線での断面図であり、図2(c)は、底面側から見た平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
水晶振動子2は、パッケージベース31の第2主面35の4隅に設けられた4つの電極端子37a〜37dのうち、3つの電極端子37a,37b,37dの第2凹部36側の角部が面取り状にカットされている。なお、ここでは、サーミスター20の電極22に接続される電極端子37cについては、第2凹部36側の角部のカットを施していない。
この結果、水晶振動子2は、電極端子37a〜37dにおけるサーミスター20に近い側で距離L1が実質的に第1実施形態よりも長くなることから、実装時における水晶振動子1の位置ずれによるサーミスター20の電極21,22と、外部部材の電極端子(37a〜37d)接合面の接合部材との接触を、確実に回避することができる。
なお、電極端子37a,37b,37dの角部のカット量は、水晶振動子2の必要固定強度(接合強度)に応じて適宜設定される。また、この電極端子37a,37b,37dの角部のカットは、後述する変形例2にも適用可能である。
図3は、変形例2の水晶振動子の概略構成を示す模式図である。図3(a)は、リッド側から見た平面図であり、図3(b)は、図3(a)のA−A線での断面図であり、図3(c)は、底面側から見た平面図である。
なお、第1実施形態との共通部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
水晶振動子3は、パッケージベース131の第1主面133が凹部のない平坦な面で構成され、この第1主面133に水晶振動片10を搭載する内部端子34b,34cが設けられている。
水晶振動子3は、リッド132のキャップ部分の膨らみにより、水晶振動片10の振動が可能な内部空間が確保されている。
リッド132は、つば部132aがシームリング、ろう材、導電性接着剤などの導電性接合部材138を介してパッケージベース131の第1主面133に接合されている。
水晶振動子3は、上記内部空間が第1実施形態と同様に、減圧された真空状態(真空度の高い状態)または窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスが充填された状態となっている。
この電極端子37cは、サーミスター20のアース側(GND側)の電極22に接続され、アース端子(GND端子)となっている。
また、水晶振動子3は、リッド132と電気的に接続されている電極端子37cが、アース端子(GND端子)であることから、シールド性を更に向上させることができる。
なお、水晶振動子3の第1主面133側の構成は、変形例1にも適用可能である。
次に、上述した水晶振動子を備えた電子機器として、携帯電話を一例に挙げて説明する。
図4は、第2実施形態の携帯電話を示す模式斜視図である。
携帯電話700は、第1実施形態及び各変形例の水晶振動子を備えた携帯電話である。
図4に示す携帯電話700は、上述した水晶振動子(1〜3のいずれか)を、例えば、基準クロック発振源などのタイミングデバイスとして用い、更に液晶表示装置701、複数の操作ボタン702、受話口703、及び送話口704を備えて構成されている。なお、携帯電話の形態は、図示のタイプに限定されるものではなく、いわゆるスマートフォンタイプの形態でもよい。
これによれば、携帯電話700に代表される電子機器は、水晶振動片10を駆動する発振回路と共に、水晶振動片10の温度変化に伴う周波数変動を補正する温度補償回路を備えていることから、発振回路が発振する共振周波数を温度補償することができ、温度特性に優れた電子機器を提供することができる。
なお、振動片の材料としては、水晶に限定されるものではなく、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、四ホウ酸リチウム(Li2B4O7)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)などの圧電体、またはシリコン(Si)などの半導体でもよい。
また、厚みすべり振動の駆動方法は、圧電体の圧電効果によるものの他に、クーロン力による静電駆動であってもよい。
Claims (7)
- 振動片と、
一対の電極を両端に有する電子素子と、
第1主面側に前記振動片が搭載され、前記第1主面の反対側の第2主面に設けられた凹状の収納部に前記電子素子が収納され、前記第2主面の外形が矩形の容器体と、を備え、
前記容器体の前記第2主面側の4隅のそれぞれには、前記振動片または前記電子素子と接続された電極端子が設けられ、
前記電子素子は、長手方向が前記容器体の長手方向と交差するように配置され、
前記容器体の短手方向に沿って設けられている互いに隣り合う前記電極端子の間の距離は、前記電子素子の一対の前記電極同士を結ぶ方向の長さよりも長いことを特徴とする振動デバイス。 - 請求項1に記載の振動デバイスにおいて、前記4隅に設けられた4つの前記電極端子のうち3つの前記電極端子は、前記収納部側の角部が面取り状にカットされていることを特徴とする振動デバイス。
- 請求項1または請求項2に記載の振動デバイスにおいて、前記第1主面側は、前記振動片を覆う金属製の蓋体により気密に封止され、
前記電子素子と接続された2つの前記電極端子の一方は、前記蓋体と電気的に接続されていることを特徴とする振動デバイス。 - 請求項3に記載の振動デバイスにおいて、前記蓋体と電気的に接続されている前記電極端子は、アース端子であることを特徴とする振動デバイス。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の振動デバイスにおいて、前記電子素子は、サーミスターであることを特徴とする振動デバイス。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の振動デバイスを備えたことを特徴とする電子機器。
- 請求項6に記載の電子機器において、前記振動片を駆動する発振回路と、
前記振動片の温度変化に伴う周波数変動を補正する温度補償回路と、を備えたことを特徴とする電子機器。
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