JP2017135496A - 音声処理装置 - Google Patents

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明善 佐藤
潤弥 松岡
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潤弥 松岡
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Nobuaki Tsuji
信昭 辻
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Abstract

【課題】全体としてコンパクトに実現でき、しかもエコーキャンセル特性を改善することができる音声処理装置を提供する。
【解決手段】音声処理装置1は、スピーカー2と、スピーカー2の放音面8に近接して配置されるマイク3と、スピーカー2の放音面8の前面側においてマイク3の近傍領域を覆うように設けられるカバー5と、を備える構成である。また音声処理装置1は、マイク3が収音する音声信号からスピーカー2が放音する音成分を除去して出力するエコーキャンセル回路12を更に備える構成としても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハンズフリー通話装置などに用いられる音声処理装置に関し、特にエコーキャンセル特性を改善する技術に関する。
特許文献1には、スピーカーの音を導通孔を介して放音する放音部と、音を集音する第1の集音部と、第2の集音部とが1つの面に形成され、第1の集音部の開口部と、第2の集音部の開口部とが、放音部の開口部から等距離に配置されているハンズフリー通話補助装置が開示されている。このようなハンズフリー通話補助装置によれば、放音部からの音が第1の集音部と第2の集音部のそれぞれに対して略同レベルで入力するため、第1の集音部で集音された音信号から第2の集音部で集音された音信号を減算することにより、放音部から放音された音を除去することができ、エコーキャンセルを行うことができる。
国際公開第2014/203380号
ところで、自動車の室内において内装面にスピーカーとマイクからなるモジュールを取り付ける場合、モジュール全体をコンパクトにして内装面から室内側に突出しないことが必要となる。しかし、上述のハンズフリー通話補助装置の場合は、スピーカーの音を放音開口部へ導くための導通孔を有しているため、構造上コンパクトにすることが難しい。
一方、モジュール全体をコンパクト化するためには、スピーカーとマイクを互いに近接させた位置に設置することが必要となる。しかし、この場合、マイクとスピーカーの放音面とが近くなり、スピーカーから放音された音がマイクに直接入り込むため、スピーカーの放音に起因する集音レベルが高くなり、エコーキャンセルの特性が悪化してしまうという問題が生じる。
そこで本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、全体としてコンパクトに実現でき、しかもエコーキャンセル特性を改善することができる音声処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1に、本発明は、音声処理装置であって、スピーカーと、前記スピーカーの放音面に近接して配置される収音手段と、前記放音面の前面側において前記収音手段の近傍領域を覆うように設けられるカバーと、を備える構成である。
この構成によれば、収音手段をスピーカーの放音面に近接して配置するため、音声処理装置の全体サイズを小さくすることができる。更にこの構成によれば、スピーカーの放音面の前面側において収音手段の近傍領域を覆うカバーが設けられるため、スピーカーの放音面から放音される音のうち、収音手段の近傍領域から放音される音が収音手段に直接入り込んでしまうことを防止することができる。これにより、スピーカーから放音された音がマイクに入り込んだ場合のレベルを低減させることができるようになり、エコーキャンセル特性の悪化を抑制することができる。
第2に、本発明は、第1の構成を有する音声処理装置において、前記収音手段が収音する音声信号から前記スピーカーが放音する音成分を除去して出力するエコーキャンセル回路、を更に備えることを特徴とする構成である。この構成によれば、優れたエコーキャンセル特性を有する音声処理装置が実現される。
第3に、本発明は、第2の構成を有する音声処理装置において、前記エコーキャンセル回路は、前記カバーの背面側に配設されることを特徴とする構成である。この構成によれば、スピーカーとカバーの間にエコーキャンセル回路を設けることができ、音声処理装置の全体サイズを更に小さくすることができる。
第4に、本発明は、第2又は第3の構成を有する音声処理装置において、前記収音手段は、第1のマイクと、第2のマイクとを含み、前記スピーカーの中心は、前記第1のマイクと前記第2のマイクとの等距離線上に位置しており、前記エコーキャンセル回路は、前記第1のマイクが収音する第1の音声信号から前記第2のマイクが収音する第2の音声信号を減算して出力することを特徴とする構成である。この構成によれば、第1のマイク及び第2のマイクがスピーカーから放音される音を略同レベル且つ略同位相で収音することができる。そしてエコーキャンセル回路が第1の音声信号から第2の音声信号を減算することによってエコーキャンセルを行うので、エコーキャンセル特性を改善することができる。
第5に、本発明は、第4の構成を有する音声処理装置において、前記カバーは、前記等距離線上に中心を有する放音開口を有することを特徴とする構成である。この構成によれば、エコーキャンセル特性がより一層改善される。
本発明によれば、全体としてコンパクトな音声処理装置を実現でき、しかもエコーキャンセル特性を改善することができるようになる。
第1実施形態における音声処理装置の外観構成を示す図である。 第1実施形態における音声処理装置の内部構造の一例を示す断面図である。 音声処理装置の図2とは異なる内部構造の例を示す断面図である。 第2実施形態における音声処理装置の外観構成を示す図である。 第2実施形態における音声処理装置の内部構造の一例を示す断面図である。 第2実施形態における音声処理装置の正面図である。 第2実施形態におけるエコーキャンセル回路の一例を示す図である。
以下、本発明に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについての重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における音声処理装置1の外観構成を示す図であり、(a)はカバー5がケース4に取り付けられた状態を示す斜視図であり、(b)はカバー5がケース4に取り付けられる前の状態を示す斜視図であり、(c)は音声処理装置1の正面図である。音声処理装置1は、スピーカー2と、マイク3と、ケース4と、カバー5とを備え、スピーカー2とマイク3がケース4の正面側(前面側)に取り付けられ、カバー5がケース4の正面側に装着される構成である。このような音声処理装置1は、自動車の室内などに設置され、ハンズフリー通話装置などとして利用されるものであり、例えばユーザーが所持する携帯電話機と有線又は無線による通信を行うことにより携帯電話機との間で音声信号の入出力を行う。例えば、音声処理装置1は、ユーザーの通話相手の電話機から送信された音声信号を、ユーザーの携帯電話機を介して受信し、その音声信号に基づいてスピーカー2を駆動することにより通話相手の音声をスピーカー2から放音する。また音声処理装置1は、ユーザーの音声を収音手段であるマイク3で収音することによって音声信号を生成し、その音声信号を後述するエコーキャンセル回路12に通してユーザーの携帯電話機へ出力することにより、ユーザーの携帯電話機を介して通話相手の電話機へ送信する。
図1(b)に示すように、スピーカー2は円形の放音面8を有しており、その放音面8の全体からケース4の正面側に向かって放音する。マイク3は、ケース4の正面側において、スピーカー2の放音面8に近接した位置に設けられる。例えば、ケース4の正面側(前面側)の面上で、放音面8の中心と、マイク3とを結ぶ直線上で、直線と放音面8の外周とが交わる点からマイク3までの間隔が、放音面8の半径よりも小さい間隔となるようにマイク3が設けられる。これにより、ケース4のサイズを、従来よりもコンパクトにすることができる。
カバー5は、ケース4の正面形状と略同形状に構成され、スピーカー2の放音面8に対応する領域に放音開口6が形成されると共に、マイク3の設置位置に対応する位置に音孔7が形成される。放音開口6は、スピーカー2の放音面8から発せられる音を音声処理装置1の正面側へ放出するための開口である。したがって、スピーカー2からの音は、この放音開口6を介して外部へ放音される。また音孔7は、外部の音をマイク3へ導くための孔である。マイク3は、この音孔7を通って導かれる音を収音し、音声信号を生成する。
カバー5に設けられる放音開口6は、図1(c)に示すようにスピーカー2の放音面8の全域に形成されるのではなく、マイク3(又は音孔7)から所定距離以上離れた領域に形成される。つまり、カバー5は、収音手段であるマイク3が設けられた位置から少なくとも所定距離の範囲内となるマイク3の近傍領域Rにおいて、スピーカー2の放音面8を覆う遮蔽部9を有している。そしてカバー5は、遮蔽部9を設けた部分からの放音を防止する。
図2は、音声処理装置1の内部構造の一例を示す断面図である。上述したカバー5をケース4の正面に装着すると、図2に示すように、スピーカー2の放音面8のうち、マイク3の近傍位置から発せられる音は遮蔽部9によって遮られる。つまり、マイク3の近傍位置から発せられる音がマイク3に対して直接入り込んでしまうことを防止できるのである。また遮蔽部9を設けることにより、スピーカー2からの音が外部へ放音される放音開口6とマイク3(又は音孔7)との距離Lを長くすることができる。そのため、放音開口6から放音された音は距離Lの経路を伝播する際に減衰する。これにより、放音開口6から放音された音が音孔7を通ってマイク3で収音されるときには、音量レベルを低く抑えることが可能となり、エコーキャンセルの特性の悪化を抑制できるという利点がある。尚、距離Lを大きくする程、減衰量を大きくすることができるため、放音開口6はマイク3の音孔7からなるべく離れた位置に形成することが好ましい。
また図2に示すように音声処理装置1は、ケース4の内側に各種回路が実装される処理基板10が取り付けられ、その処理基板10にエコーキャンセル回路12が設けられている。このエコーキャンセル回路12は、マイク3が収音して生成する音声信号からスピーカー2が放音する音成分を除去して出力する回路であり、例えばスピーカー2を駆動するための音声信号を遅延させた遅延信号を生成し、マイク3が収音して生成する音声信号からその遅延信号を減算することにより、エコーキャンセルを行う。
図3は、図2とは異なる内部構造の例を示す断面図である。図3の例では、カバー5の背面側に処理基板10が取り付けられ、その処理基板10にマイク3とエコーキャンセル回路12とが実装された形態を示している。処理基板10は、音孔7に対応する位置に貫通孔11を有しており、その貫通孔11の背面側にマイク3が実装される。マイク3は、収音する収音部31を貫通孔11及び音孔7に向けて実装される。そのため、マイク3は、音孔7及び貫通孔11を通って導かれる音を収音し、音声信号を生成する。またエコーキャンセル回路12は、マイク3と同様に、処理基板10の背面側に実装される。このようにエコーキャンセル回路12をカバー5の背面側に配設することにより、ケース4の内側には処理基板10やエコーキャンセル回路12を配置する必要がなくなるため、ケース4のサイズを更にコンパクトにすることができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態について説明する。図4は、本発明の第2実施形態における音声処理装置1aの外観構成を示す図であり、(a)はカバー5がケース4に取り付けられた状態を示す斜視図であり、(b)はカバー5がケース4に取り付けられる前の状態を示す斜視図である。また図5は音声処理装置1aの内部構造の一例を示す断面図であり、図6は、音声処理装置1aの正面図である。
本実施形態の音声処理装置1aは、収音手段として、第1のマイク3aと、第2のマイク3bとの2つのマイクを備えている。これら2つのマイク3a,3bは、スピーカー2の放音面8に近接した位置であって、それぞれの放音面8からの距離が互いに等しくなる位置に設けられる。
カバー5は、第1実施形態と同様に、スピーカー2からの音を外部へ放音させる放音開口6を有すると共に、2つのマイク3a,3bの設置位置に対応する2つの音孔7を有している。そしてカバー5は、2つのマイク3a,3bが設けられる位置から少なくとも所定距離の範囲内となるマイク3a,3bの近傍領域において、スピーカー2の放音面8を覆う遮蔽部9を有しており、遮蔽部9を設けた部分からの放音を防止する。
2つのマイク3a,3bは、カバー5の背面側(特に遮蔽部9の背面側)に取り付けられる処理基板10に実装される。処理基板10は、カバー5に設けられた音孔7に対応する位置に、貫通孔11を有している。マイク3a,3bは、その貫通孔11の背面側に実装される。そして図5に示すように、マイク3a,3bの収音部31は、貫通孔11及び音孔7に向けて実装される。そのため、マイク3a,3bは、それぞれ音孔7及び貫通孔11を通って導かれる音を収音し、音声信号を生成する。図5に示すように、2つのマイク3a,3b及びエコーキャンセル回路12を、カバー5とスピーカー2との間に配置することにより、ケース4のサイズを更にコンパクトにすることができる。
そして本実施形態において、2つのマイク3a,3bは、図6に示すようにスピーカー2に対して左右対称な位置に設けられる。より詳しく説明すると、スピーカー2の中心2aは、2つのマイク3a,3bからの等距離線14上に位置している。また放音開口6の中心6aもまた、2つのマイク3a,3bからの等距離線14上に位置している。そして放音開口6の中心6aは、2つのマイク3a,3bの等距離線14上において、スピーカー2の中心2aよりも2つのマイク3a,3bから離れた位置に設けられる。これにより、放音開口6から2つのマイク3a,3b(音孔7)までの距離を長くすることができるので、放音開口6から放音された音が音孔7を通ってマイク3a,3bで収音されるときの音量を減衰させることができる。また放音開口6から放音される音は、音孔7及び貫通孔11を介して2つのマイク3a,3bのそれぞれによって収音されるとき、略同レベル及び略同位相の音となって収音される。そしてエコーキャンセル回路12は、2つのマイク3a,3bによって収音されて生成される音声信号に基づきエコーキャンセルを行う。
図7は、本実施形態におけるエコーキャンセル回路12の一例を示す図である。エコーキャンセル回路12は、第1のマイク3aが収音する第1の音声信号S1と、第2のマイク3bが収音する第2の音声信号S2とを入力する。このエコーキャンセル回路12は、減算器17を備えており、減算器17において第1の音声信号S1から第2の音声信号S2を減算することにより、エコーキャンセルした音声信号Soutを生成する。エコーキャンセルした音声信号Soutは、図示を省略する通信インタフェースを介して有線又は無線でユーザーの携帯電話機へ出力される。
上記のように第1の音声信号S1から第2の音声信号S2を減算することによってエコーキャンセルを行う場合、エコーキャンセル特性を更に向上させるためには、放音開口6から放音される音が2つのマイク3a,3bのそれぞれによって収音されるときに音のレベル及び位相がなるべく均等な状態となることが好ましい。そして2つのマイク3a,3bのそれぞれによって収音される音のレベル及び位相を均等化するには、スピーカー2の放音面8の全体から放音される音のうち、2つのマイク3a,3bの等距離線14上から放音される音だけをマイク3a,3bに収音させることが有効である。しかし、厳密には、2つのマイク3a,3bの等距離線14上から放音される音だけをマイク3a,3bに収音させることは困難である。そこで本実施形態では、図6に示すように放音開口6の中心6aを等距離線14上に設け、その中心6aから所定半径の円形状に放音開口6を形成している。言い換えると、本実施形態では、放音開口6を等距離線14の近傍に集約させた状態(形状)で設けている。これにより、2つのマイク3a,3bのそれぞれが収音する音が略同レベル及び略同位相となるため、エコーキャンセル特性がより一層向上する。
(変形例)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上述したものに限定されるものではなく、種々の変形が適用可能である。例えば上記実施形態では、音声処理装置1,1aにエコーキャンセル回路12を設けた形態について説明したが、エコーキャンセル回路12は、音声処理装置1,1aとは別に設けられるものであっても良い。
1,1a…音声処理装置、2…スピーカー、3…マイク(収音手段)、3a…第1のマイク(収音手段)、3b…第2のマイク(収音手段)、4…ケース、5…カバー、6…放音開口、8…放音面、9…遮蔽部、10…処理基板、12…エコーキャンセル回路。

Claims (5)

  1. スピーカーと、
    前記スピーカーの放音面に近接して配置される収音手段と、
    前記放音面の前面側において前記収音手段の近傍領域を覆うように設けられるカバーと、
    を備える音声処理装置。
  2. 前記収音手段が収音する音声信号から前記スピーカーが放音する音成分を除去して出力するエコーキャンセル回路、
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の音声処理装置。
  3. 前記エコーキャンセル回路は、前記カバーの背面側に配設されることを特徴とする請求項2に記載の音声処理装置。
  4. 前記収音手段は、第1のマイクと、第2のマイクとを含み、
    前記スピーカーの中心は、前記第1のマイクと前記第2のマイクとの等距離線上に位置しており、
    前記エコーキャンセル回路は、前記第1のマイクが収音する第1の音声信号から前記第2のマイクが収音する第2の音声信号を減算して出力することを特徴とする請求項2又は3に記載の音声処理装置。
  5. 前記カバーは、前記等距離線上に中心を有する放音開口を有することを特徴とする請求項4に記載の音声処理装置。
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