JP2017134931A - 金属空気電池、及び金属空気電池用のシート材 - Google Patents

金属空気電池、及び金属空気電池用のシート材 Download PDF

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Abstract

【課題】、電槽の上部からの電解液の耐漏液性が向上した金属空気電池、及び金属空気電池用のシート材を提供する。
【解決手段】打ち抜きシート材20Sは、正面部22の左右縁を基準に折り曲げられて電槽の左右の側面部24の一部を構成する左右の第1側面構成片24Fと、背面部23の左右縁を基準に折り曲げられて電槽の左右の側面部24の残部を構成する左右の第2側面構成片24Rとを有する。第1側面構成片24Fと第2側面構成片24Rとは、電槽の側面視で、正面部22及び背面部23に対して斜めに延びる折り目24C、24Dを基準に折り曲げられる側面用の折曲片24FS、24RSをそれぞれ有し、各折曲片24FS、24RSが互いに接合される。
【選択図】図4

Description

本発明は、空気極と金属極とが配置される電槽を備える金属空気電池、及び電槽を形成する金属空気電池用のシート材に関する。
金属空気電池は、空気極と金属極とを支持する電槽を備え、この電槽が紙を含有するシート材で形成された構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載のシート材は、電槽の左右の一部を構成する左右の側壁部構成片と、電槽の左右の側面の残部を構成する左右の側壁部構成片とを備え、各構成片を左右に二分割する折り目を基準にして、外側に折り曲げられ、外側に折り曲げられた外側折り曲げ片同士が熱融着により接合される構成である。
また、特許文献1では、シート材の所定箇所に予め切り欠きを設けることによって、電槽の左右の上部角部に、金属極からの配線を通すスペースを空けている。
特許第5687795号公報
特許文献1では、電槽を、紙を含有する折り曲げ自在なシート材で形成することによって、金属ケース、又は樹脂製容器を使用する場合と比べて、部品点数の増大、組立工数の増大及び重量の増大等を抑えることができる。
しかし、上記シート材で形成した電槽では、空気極側の壁部、および、空気極の反対側の壁部から金属極に沿って外装体内側に折り曲げられ、各折り返し部の一部で金属極を挟持するため、前記各折り返し部と金属極との当接面、及びその両端部で隙間が発生しやすい。その為、電槽を揺らしたり、傾けたりすると前記隙間から電解液が漏出するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、電槽の上部からの電解液の耐漏液性が向上した金属空気電池、及び金属空気電池用のシート材を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、空気極と金属極とが配置される電槽を備え、前記電槽が紙を含有する折り曲げ自在なシート材で形成された金属空気電池において、前記シート材は、前記電槽の正面となる正面部と、前記電槽の背面となる背面部とを備え、前記正面部と前記背面部とが隙間を空けて対向するように折り曲げられ、前記正面部の左右縁を基準に折り曲げられて前記電槽の左右の側面部の一部を構成する左右の第1側面構成片と、前記背面部の左右縁を基準に折り曲げられて前記電槽の左右の側面部の残部を構成する左右の第2側面構成片とを有し、前記第1側面構成片と前記第2側面構成片とは、前記電槽の側面視で、前記正面部及び前記背面部に対して斜めに延びる折り目を基準に折り曲げられる側面用の折曲片をそれぞれ有し、各折曲片が互いに接合されていることを特徴とする。
上記構成において、前記折り目は、前記電槽の側面視で、前記正面部及び前記背面部に対して斜めに延びる直線に沿った折り目でも良い。
また、上記構成において、前記電槽の側面部は、下方凸形状を有し、前記折り目は、前記正面部及び前記背面部のいずれか一方の上端部と、前記電槽の側面部の最下端とをつなぐ直線に沿って設けられても良い。
また、上記構成において、前記電槽の側面部の上縁に連なり、前記正面部と前記背面部との間に向けて折り曲げられる内ベロ部を有しても良い。
また、上記構成において、前記内ベロ部は、前記正面部と前記背面部との間に嵌まって前記正面部と前記背面部との離間距離を規制する規制部を有しても良い。
また、上記構成において、前記背面部の上縁に連なり、前記正面部と前記背面部との間の上方開口の少なくとも一部を覆う背面側蓋部と、前記正面部の上縁に連なり、前記正面部と前記背面部との間の上方開口の少なくとも一部を覆う正面側蓋部とを備え、前記背面側蓋部及び前記正面側蓋部の少なくとも一方が前記内ベロ部に係合するとともに、前記背面側蓋部と前記正面側蓋部とは互いに接合されても良い。
また、上記構成において、前記内ベロ部は、前記第1側面構成片及び前記第2側面構成片のうち上縁が広い側の側面構成片に設けられるとともに、上縁が狭い側の側面構成片が連なる前記背面部又は前記正面部が有する背面側蓋部又は正面側蓋部である所定の蓋部に係合しても良い。
また、上記構成において、前記背面部は、当該背面部の上縁に連なる背面側蓋部を一体に備え、前記背面側蓋部は、左右中央に設けられた中央延在部と、左右に離間して設けられた左右一対の延在部と、前記中央延在部と前記左右一対の延在部をつなぐ基部とで構成され、前記延在部は、前記正面部と前記背面部との間を架橋する架橋部を有すると共に、前記架橋部から前記電槽の左右方向外側に張り出す張り出し部を一体に備え、各張り出し部により、前記電槽の側面部と前記背面側蓋部との間の隙間を閉塞しても良い。
また、上記構成において、前記背面側蓋部、及び前記正面側蓋部の少なくともいずれかは、前記電槽の注液口、又は前記金属極からの配線を取り出す配線取出口となる孔部を有し、前記孔部は、前記電槽の幅方向中央位置、或いはその近傍位置に設けられても良い。
また、上記構成において、前記電槽の幅方向中央位置からオフセットした位置に設けられた前記孔部は、前記電槽の幅方向中央位置から離れた側を除く部位が切り離されて開閉する開閉蓋構造でも良い。
また、本発明は、紙を含有する折り曲げ自在なシート材からなり、空気極と金属極とが配置される電槽を形成する金属空気電池用のシート材において、前記電槽の正面となる正面部と、前記電槽の背面となる背面部とを備え、前記正面部と前記背面部とが隙間を空けて対向するように折り曲げ可能であり、前記正面部の左右縁を基準に折り曲げられた場合に前記電槽の左右の側面の一部を構成する左右の第1側面構成片と、前記背面部の左右縁を基準に折り曲げられた場合に前記電槽の左右の側面の残部を構成する左右の第2側面構成片とを有し、前記第1側面構成片と前記第2側面構成片とは、前記電槽の側面視で、前記正面部及び前記背面部に対して斜めに延びる折り目を基準に折り曲げられる折曲片であって、前記第1側面構成片と前記第2側面構成片との接合部位となる側面用の折曲片を有することを特徴とする。
本発明では、電槽となる紙を含有する折り曲げ自在なシート材は、正面部の左右縁を基準に折り曲げられて前記電槽の左右の側面部の一部を構成する左右の第1側面構成片と、背面部の左右縁を基準に折り曲げられて前記電槽の左右の側面部の残部を構成する左右の第2側面構成片とを有し、前記第1側面構成片と前記第2側面構成片とは、前記電槽の側面視で、前記正面部及び前記背面部に対して斜めに延びる折り目を基準に折り曲げられる側面用の折曲片をそれぞれ有し、各折曲片が互いに接合されているので、側面部の外側への拡がりを効率良く抑えることができ、電解液の圧力によって漏液を起こす隙間が空くことを抑えることができる。従って、電槽の上部からの電解液の耐漏液性が向上する。
本発明の実施形態に係る金属空気電池の斜視図である。 金属空気電池を示す図で、(A)は金属空気電池の正面図、(B)は左側面図、(C)は上面図、(D)は右側面図、(E)は底面図である。 金属空気電池の電槽を示す図で、(A)は電槽の正面斜視図、(B)は電槽の背面斜視図である。 電槽の展開図である。 電槽を示す図で、(A)は正面側蓋部を開いた状態の電槽の正面図、(B)は(A)を上方から見た図、(C)は(A)を側方から見た図である。 変形例に係る電槽の展開図である。 金属空気電池の内部構造を示した斜視図である。 金属空気電池の内部構造を正面側から示した図である。 図8のVIII−VIII断面図である。 金属極と支持部材とを分離した状態を示した図である。 金属極に支持部材を装着した状態を示した図である。 金属空気電池に使用される支持部材の斜視図である。 金属極に装着する支持部材を示す図で、(A)は支持部材を正面から見た図、(B)は上方から見た図、(C)は下方から見た図、(D)は右から見た図、(E)は(D)のE−E断面図である。 変形例に係る金属空気電池の内部構造を示した斜視図である。 変形例に係る金属空気電池に使用される支持部材の斜視図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る金属空気電池10の斜視図である。図2は金属空気電池10を様々な方向(正面、左、上、右、下)から見た図であり、図2(A)は正面図、図2(B)は左側面図、図2(C)は上面図、図2(D)は右側面図、図2(E)は底面図である。
金属空気電池10は、紙を含有するシートで形成された中空箱形状の電槽11を備え、この電槽11内に、金属極15(図2(A))と前記電槽11の開口部22Kに熱融着した空気極13とが対向配置される。この金属空気電池10は、電槽11内に電解液が注液されることによって、空気極13と金属極15との間に電解液が満たされて発電を開始する一次電池である。この発電時には、空気極13が正極として機能し、金属極15が負極として機能する。図2中、符号ULは、電槽に注入される電解液の上面位置である。
以下の説明において、上下左右等の各方向は、金属空気電池10を使用するときの各方向である。また、図1等には、前方向(正面側)を符号Xで示し、右方向(電槽11の幅方向に相当)を符号Yで示し、上方向を符号Zで示す。X方向は空気極13と金属極15の並び方向でもある。なお、使用状況等によっては設置方向が変更される場合もある。
電槽11は、薄型の直方体形状であり、電槽11の底面を構成する底面部21と、正面(前面とも言う)を構成する正面部22と、背面(後面とも言う)を構成する背面部23と、左右側面を構成する左右の側面部(左側面部、右側面部)24と、上面を構成する蓋部25とを一体に備える。
正面部22と背面部23とは、互いに平行に配置された同一形状の面であって、且つ、電槽11の中で最も大きい面に形成される。正面部22は、矩形の開口部22K(図2(A))を有し、この開口部22Kは矩形の空気極13で覆われる。
電槽11は、紙を含有するシート20S(後述する図4)を折り曲げることによって形成される。このシート20Sは、所定のシート材を打抜機で打ち抜くことによって得られる(以下、打ち抜きシート20Sと称する)。電槽11は、この打ち抜きシート20Sを、上下に分割するように二つ折りし、二つ折りにより左右に開放する部分を塞ぐように左右の端部を重ねて接合することによって、底面部21、正面部22、背面部23及び左右の側面部24が形成される。さらに、二つ折りされた上端部分を折り曲げることによって蓋部25が形成される。
打ち抜きシート20Sには、基材を構成する紙の表面にフィルムを設けたシート材が用いられ、具体的には、熱融着性樹脂(例えば、ポリエチレン(PE))で少なくとも内面がラミネート加工された紙、つまり、ラミネート紙が用いられる。電槽11にラミネート紙を用いることで、電解液が外部に染み出すことがなく、金属缶や樹脂製容器を使用する場合に比して、軽量かつ安価であり、紙ゴミとして容易に廃棄可能である。本構成で採用するラミネート紙は、中性紙からなる基材(紙層とも称する)の表裏両面にフィルムを設けた両面ラミネート紙である。なお、両面ラミネート紙に限らず、電槽11の内面を構成する面のみにフィルムを設けた片面ラミネート紙でも良い。
空気極13は、外部の空気を電槽11内に通気可能にする通気性、及び電槽11内の電解液を漏らさない非透液性を有する部品である。この空気極13は、集電体を構成する矩形状の銅メッシュの両面に、触媒層を構成する触媒シートを圧迫(プレス)等により一体化して形成される。この空気極13は、電槽11に設けられた開口部22Kを介して電槽11内に露出する。
空気極13には、圧着金具13Kを用いて配線(正極配線)13Hが接続される。圧着金具13Kは、例えば、丸孔を縁取る縁取り金具(鳩目、又は、ハトメとも称する金具)である。なお、非透液性を有するシートを別途設けても良い。また、空気極13は上記構成に限らず、公知の構成を広く適用可能である。
金属極15は、空気極13と対向するように電槽11の内部に支持される。この金属極15には、マグネシウム合金が用いられ、電解液には、塩化ナトリウム水溶液が使用される。つまり、本実施形態の金属空気電池10はマグネシウム空気電池である。マグネシウム空気電池は、電解液に海水を用いたり、水道水に塩を混合した液体を用いたりすることができるので、電解液の調達が容易である。なお、電槽11の内部に、電解質である塩化ナトリウムを収容した袋体を予め配置し、水道水等の水を入れるだけで発電するように構成しても良い。
金属極15は、正面視で矩形形状の金属板から上方に延びる左右のタブ部15A1(図2(A))を一体に有し、一方のタブ部15A1に、不図示の圧着金具(上記圧着金具13Kと同じ)を用いて配線(負極配線)15Hが接続される。なお、圧着金具を用いる方法に代えて、溶接(抵抗溶接、超音波溶接)等を用いて各配線13H、15Hを接続しても良い。
(電槽11について)
次に、電槽11について詳述する。
図3は電槽11の斜視図であり、図3(A)は正面側から見た斜視図、図3(B)は背面側から見た斜視図である。図4は、電槽11を展開した図(打ち抜きシート20Sの図)である。図4には、打ち抜きシート20Sの折り目を一点鎖線で示す。
これらの図に示すように、打ち抜きシート20Sは、底面部21の前縁21A(折り目に相当)に連なる矩形の正面部22と、底面部21の後縁21B(折り目に相当)に連なる矩形の背面部23とを一体に有する。この底面部21の前縁21Aと後縁21Bとを基準にして、正面部22と背面部23とが折り曲げられることによって、図3(A)及び図3(B)に示すように、底面部21から正面部22と背面部23とが立設する。正面部22には、空気極13が装着される開口部22Kが予め形成される。この開口部22Kは、例えば、打ち抜きシート20Sを打ち抜く際に同時に打ち抜かれる。
打ち抜きシート20Sは、正面部22の左右の側縁22S(折り目に相当)に連なる左右の第1側面構成片24Fと、背面部23の左右の側縁23S(折り目に相当)に連なる左右一対の第2側面構成片24Rとを一体に有する。これら第1側面構成片24F、及び第2側面構成片24Rは、各側面構成片24F、24Rを左右に2分割する折り目24C、24Dを基準にして、外側(外装体11の外側)に折り曲げられる。そして、外側に折り曲げられた外側折曲片24FS、24RS同士が熱融着により接合される。
つまり、外側折曲片24FS、24RSが、第1側面構成片24Fと第2側面構成片24Rとの接合部位となることで、図3(A)及び図3(B)に示すように、左右の側面部24が形成される。
ところで、電槽11の内部に電解液を入れた場合、左右の側面部24等が電解液の圧力を受けて変形するおそれが生じる。そこで、発明者等は、第1側面構成片24F、及び第2側面構成片24Rを、電槽11の側面視で、正面部22及び背面部23に対して斜めに延びる折り目24C、24Dを基準にして折り曲げ、外側折曲片24FS、24RS同士を熱融着によって接合し、左右の側面部24の外側折曲片24FS、24RSの接合部を斜めに配置することで変形を抑えることが可能である(図3(A)及び図3(B)等)。なお、左右の側面部24は同構造(左右対称構造)である。
図4に示すように、折り目24C、24Dは、正面部22の側縁22S及び背面部23の側縁23Sの両方に対して斜めに延びる同一直線に沿って形成される。より具体的には、打ち抜きシート20Sを展開した状態では、折り目24C、24Dは、背面部23の上端部に相当する位置P1から電槽11の最下端に相当する位置P2までをつなぐ直線に沿った折り目に形成される。
これにより、電槽11を組み立てた場合に、図3(A)及び図3(B)に示すように、折り目24C、24Dは、背面部23の上端部と電槽11の最下端とをつなぐ直線に沿って設けられる。
図3(A)、図3(B)及び図4に示すように、第1側面構成片24Fのうち外側折曲片24FSを除く領域が、内側に折り曲げられる内側折曲片24FUを構成する。また、第2側面構成片24Rのうち外側折曲片24RSを除く領域が、内側に折り曲げられる内側折曲片24RUを構成する。
電槽11の内部に電解液を入れた場合、上記内側折曲片24FU、24RUに電解液の圧力が作用し、特に、内側折曲片24FU、24RUの外側部位を構成する外側折曲片24FS、24RS同士が接合されるので、電解液の圧力によって側面部24が外側へ拡がり易くなる。そこで、外側折曲片24FS、24RSを、電槽11の側面視で、正面部22及び背面部23に対して斜めに延在するリブに形成することによって、外側折曲片24FS、24RS同士が離間方向の中央付近に鉛直に延在する場合に比べて、側面部24の外側への拡がりを効率良く抑えることができ、電解液の圧力によって漏液を起こす隙間が空くことを抑えることができる。
また、本構成では、外側折曲片24FS、24RSからなるリブが斜めに延在するので、このリブを境とした内側折曲片24FU、24RUの幅(X方向の長さ)が上下に渡って均等ではなく、上下のいずれか一方に行くに従って徐々に狭くなる。より詳細には、底面部21を基準とすると、正面部22に連なる内側折曲片24FUについては、上方に行くに従って幅広となり、背面部23に連なる内側折曲片24RUについては、上方に行くに従って幅狭となる。
図3(A)、図3(B)及び図4に示すように、電槽11の側面部24は、側面視で下方凸のV字状に形成され、この下方凸の先端(下端)が折り目24C、24Dの下端と一致する。
なお、外側折曲片24FS、24RSは、上下に渡って同じ幅に形成される。これにより、左右の側面部24からの張り出し量を一定量に抑えることができる。なお、これら外側折曲片24FS、24RSを、更に内側折曲片24FU、24RUのいずれかに接合しても良い。この場合、熱融着で接合しても良いし、テープ等の貼付材を用いて接合しても良い。
図4中、符号24Kは、外側折曲片24FS、24RSに設けられた切り欠き部を示す。これら切り欠き部24Kは、例えば、外側折曲片24FS、24RS同士を接合する際に、熱融着機に設けられた凸部に係合し、前記外側折曲片24FS、24RSを折り目24C、24Dが一致するように位置決めする。
また、図4中、背面部23に設けられた符号PTは、電槽11の内部に、電解質を収容した袋体を取り付ける場合の袋体の取り付け位置(袋体の外形に沿う箇所)を示している。
図4に示すように、打ち抜きシート20Sは、正面部22の上縁22A(折り目に相当)に連なる正面側蓋部25Fと、背面部23の上縁23A(折り目に相当)に連なる背面側蓋部25Rとを一体に備える。
蓋部25は、背面部23に設けられた背面側蓋部25Rを折り曲げた後に、正面部22に設けられた正面側蓋部25Fを折り曲げ、背面側蓋部25Rと正面側蓋部25Fとを互いに熱融着することによって形成される。
詳述すると、正面側蓋部25Fは、正面部22の全幅に渡って各々延在する横長の矩形形状(幅方向に延びた板形状)に形成され、正面部22と背面部23との間の上方開口の略全体を覆う形状に形成される。背面側蓋部25Rは、左右中央(幅方向中央に相当)に設けられた中央延在部25R1と、左右に離間して設けられた左右一対の延在部25R2と、中央延在部25R1と左右一対の延在部25R2をつなぐ基部25R3とを一体に備える。
図4に示すように、正面側蓋部25Fは、電解液の注液口となる左右一対の孔部25Hと、金属極15からの配線15Hを取り出す配線取出口となる配線用孔部25Jとを有する。左右の孔部25Hは、電槽11の幅方向中央位置の近傍かつオフセットした位置に設けられ、電槽11の幅方向中央位置から離れた側を除く部位を円弧状につなぐ切れ目が設けられた開閉蓋構造に形成される。例えば、電解液を注入する注入ボトルの先端を、切れ目の内側に突き当てることによって、各孔部25Hを開口させ、電解液を容易に注入することができる。
配線用孔部25Jは、正面部22に向かって切り欠かれた切り欠き形状に形成される。
背面側蓋部25Rの各部(中央延在部25R1、延在部25R2及び基部25R3)は、正面側蓋部25Fと重なった際に、正面側蓋部25Fに設けられた左右一対の孔部25Hを避けた位置に設けられる。
中央延在部25R1は、背面部23に向かって切り欠かれた切り欠き部25Kを備える。この切り欠き部25Kは、図3(A)及び図3(B)に示すように、背面側蓋部25Rと正面側蓋部25Fとが重なった際に、配線用孔部25Jの一部を残しつつ配線用孔部25Jの開放側を閉塞する形状に形成される。これによって、金属極15からの配線15Hが、正面部22と背面部23とから離れた位置に位置決めされる。
左右一対の延在部25R2は、正面部22と背面部23との間を架橋する架橋部25Pと、架橋部25Pから折り目25Qを介して折り曲げ自在な先端部25Sとを一体に備える。図3(A)及び図3(B)に示すように、架橋部25Pが正面部22と背面部23とを架橋した状態で、架橋部25Pから折り曲げられた先端部25Sが正面部22に当接する。これによって、左右一対の延在部25R2は、正面部22と背面部23との離間距離を一定距離(予め定めた設定距離)に規制する規制する規制部として機能するとともに、電槽11の上部の左右角部を覆う覆い部材となる。
また、左右一対の延在部25R2は、架橋部25Pから電槽11の幅方向外側(左右方向外側に相当)に張り出す張り出し部25Tを一体に備え、各張り出し部25Tにより、側面部24と蓋部25(背面側蓋部25R)との間の隙間を閉塞する。このことで、電解液の耐漏液性をより向上することが可能である。
図4に示すように、電槽11の左右の側面部24には、正面部22と背面部23との間に折り曲げられる内ベロ部27が一体に設けられる。左右一対の内ベロ部27は、内側折曲片24FU、24RUのうち上部が広い側(内側折曲片24FU)の上縁に連なって設けられ、上縁を基準に正面部22と背面部23の間に向けて水平に折り曲げられる。
これら内ベロ部27の基端部27Aの幅W1は、正面部22と背面部23の離間距離(上記設定距離)に形成される。これによって、内ベロ部27の基端部27Aについても、背面側蓋部25Rの延在部25R2と同様に、正面部22と背面部23との間に嵌まり、正面部22と背面部23の離間距離を設定距離に規制する規制部として機能するとともに、電槽11の上部の左右角部を覆う覆い部材となる。
また、内ベロ部27には、背面側蓋部25Rの延在部25R2が係合する係合部として機能する切れ目27B(図4)が設けられる。
図5(A)は正面側蓋部25Fを開いた状態の電槽11の正面図、図5(B)は、図5(A)を上方から見た図(内ベロ部27と延在部25R2とが係合した状態を示した図)、図5(C)は、図5(A)を側方から見た図である。
切れ目27Bは、図5(B)に示すように、背面側蓋部25Rの延在部25R2が背面部23側から入る切れ目である。より具体的には、切れ目27Bは、背面側蓋部25Rにおける基部25R3と左右一対の延在部25R2との境界部分に差し込み自在な切れ目である。これにより、内ベロ部27と背面側蓋部25Rとが一体化し、電槽11の上部の左右角部に漏液を起こす隙間が空き難くなる。さらに、背面側蓋部25Rと正面側蓋部25Fとを互いに熱融着する際に、同時に内ベロ部27の基端部27Aと背面側蓋部25Rとが互いに熱融着されるため、より漏液を起こす隙間が空き難くなり、電解液の耐漏液性を向上することができる。
このように、電槽11の上部の蓋部25の周縁を熱融着するので、電槽11を左右角部の高さが異なるように傾けた際に(図5(A)中、α方向又はβ方向に傾けた状態に相当)、蓋部25の領域のうち、最先に電解液の圧力が作用する部分(角部)の隙間の発生を抑制することができる。従って、電槽11を傾けた際に上部の角部から電解液が漏出し難くなる。
また、電槽11を正面側又は背面側に傾けた際にも(図5(C)中、γ方向に傾けた状態に相当)、蓋部25の周囲に隙間が空くことを抑制できる。また、電槽11の上部角部を熱融着することで、正面部22、背面部23及び側面部24の連結強度を効率良く高めることができる。これによって、電槽11の上部から電解液が漏出し難くなる。また、正面部22、背面部23及び側面部24の連結することで、電槽11の変形を抑制することも可能である。
実際に、本構成の電槽11と比較例として特許第5687795号の第1実施例の電槽とを組み立てて漏液性の試験を行った結果を表1に示す。
図5(A)において、右側の孔部25Hを注水側、左側の孔部25Hを非注水側とし、非注水側に電槽11を傾けた(β方向(図5(A)参照))場合には、鉛直方向に対して77°まで電解液が漏れず、従来比で2.08倍の向上を確認した。また、注水側に電槽11を傾けた(α方向(図5(A)参照))場合には、52°まで電解液が漏れず、従来比で1.48倍の向上を確認した。また、正面側及び背面側(γ方向(図5(C)参照))に傾けた場合には、いずれも87°まで電解液が漏れず、従来比で1.06倍程度の向上を確認した。なお、上記数値は、電槽11のサイズ、孔部25Hの位置及びサイズ等によって変わる値である。
なお、表1に示す耐漏液性向上率とは、比較例においてα方向、β方向、γ方向に電槽11を水漏れが発生するまで傾けた角度を100%とし、本発明において水漏れが発生した角度を夫々比率で表したものである。
Figure 2017134931
さらに、本構成の内ベロ部27の先端部27Cは、図5に示すように、内ベロ部27を正面部22と背面部23の間に折り曲げた状態で、電槽11の幅方向中央に向けて先端凸状に膨出する膨出形状に形成される。これにより、内ベロ部27の先端部27Cを、ユーザーが容易に把持することができる。
従って、ユーザーが、内ベロ部27を折り曲げる作業、及び、内ベロ部27の切れ目27Bに、背面側蓋部25Rの延在部25R2を差し込む作業等を容易に行うことが可能である。
また、電槽11の各部を熱融着する前であっても、内ベロ部27の切れ目27Bに、背面側蓋部25Rの延在部25R2を差し込む状態まで電槽11を組み立てれば、電槽11をその状態に保持できる。つまり、電槽11を仮組した状態に保持することができる。従って、各部の接合作業等を容易に行うことができる。
以上説明したように、本実施形態の電槽11は、図4等に示すように、紙を含有する打ち抜きシート20Sで形成され、且つ、この打ち抜きシート20Sが、正面部22の左右縁を基準に折り曲げられて左右の側面部24の一部を構成する左右の第1側面構成片24Fと、背面部23の左右縁を基準に折り曲げられて左右の側面部24の残部を構成する左右の第2側面構成片24Rとを備える。そして、第1側面構成片24Fと第2側面構成片24Rとは、電槽11の側面視で、正面部22及び背面部23に対して斜めに延びる折り目24C、24Dを基準に折り曲げられる側面用の折曲片である外側折曲片24FS、24RSをそれぞれ有し、各外側折曲片24FS、24RSが互いに接合される。
この構成により、外側折曲片24FS、24RS同士が、離間方向の中央付近に鉛直に延在する場合に比べて、側面部24の外側への拡がりを効率良く抑えることができ、電解液の圧力によって漏液を起こす隙間が空くことを抑えることができる。従って、電槽11の上部からの電解液の耐漏液性が向上する。
また、上記折り目24C、24Dは、電槽11の側面視(例えば図5(C)参照)で、正面部22及び背面部23に対して斜めに延びる直線に沿った折り目に形成される。この構成により、折り目24C、24Dを簡易に設けることができる。例えば、曲線に沿った折り目を設ける場合と比べて、外側折曲片24FS、24RSの折り曲げ作業が容易であり、外側折曲片24FS、24RSの接合作業も容易である。
但し、折り曲げ作業及び接合作業が容易な範囲であり、且つ、側面部24全体の変形を抑制可能な範囲であれば、上記折り目24C、24Dを直線に限らず、緩やかな円弧に沿った曲線等の曲線を適用しても良い。
また、電槽11の側面部24は、下方凸形状を有し、折り目24C、24Dは、背面部23の上端部(図4の位置P1に相当)と、電槽11の側面部24の最下端(図4の位置P2に相当)とをつなぐ直線に沿って設けられる。これにより、折り目24C、24Dを、側面部24の上下に渡って斜めに設けることができ、側面部24の外側への拡がりをより抑えることができる。
また、本構成では、電槽11の側面部24の上縁に連なり、正面部22と背面部23との間に向けて折り曲げられる内ベロ部27を有している。内ベロ部27によって、正面部22と背面部23と側面部24との間にできる隙間を覆うことができ、電槽11の耐漏液性がより向上する。しかも、内ベロ部27の基端部27Aは、正面部22と背面部23との間に嵌まって正面部22と背面部23との離間距離を規制する規制部として機能する。
さらに、本構成では、背面部23の上縁に連なって正面部22と背面部23との間の上方開口の少なくとも一部を覆う背面側蓋部25Rを備え、背面側蓋部25Rが内ベロ部27に係合する。この構成により、背面側蓋部25Rと内ベロ部27とが一体化し、蓋部25の耐漏液性をより向上させることができる。
なお、背面側蓋部25Rが内ベロ部27に係合する構成に限らず、正面部22の上縁に連なる正面側蓋部25Fが内ベロ部27に係合する構成にしても良い。また、背面側蓋部25R及び正面側蓋部25Fの両方が内ベロ部27に係合する構成にしても良い。
すなわち、背面側蓋部25R及び正面側蓋部25Fの少なくとも一方を内ベロ部27に係合させることにより、耐漏液性を向上できる。
また、本構成では、図4に示すように、内ベロ部27は、正面部22に設けられる第1側面構成片24F、及び、背面部23に設けられる第2側面構成片24Rのうち上縁が広い側の側面構成片(第1側面構成片24F)に設けられている。この構成の下、内ベロ部27は、上縁が狭い側の側面構成片(第2側面構成片24R)が連なる背面部23又は正面部22(図4では背面部23)が有する背面側蓋部25R又は正面側蓋部25である所定の蓋部(図4では背面側蓋部25R)と係合する。これによって、内ベロ部27の幅W1(図4)を確保でき、側面部24の全幅に渡って耐漏液性を向上することができる。
また、本構成では、内ベロ部27に切れ目27Bを設けることによって、所定の蓋部(背面側蓋部25R)と係合する構成にしている。この構成により、内ベロ部27と蓋部(背面側蓋部25R)とを、簡易な構成で係合させることができる。
さらに、本構成では、背面側蓋部25Rと正面側蓋部25Fとが互いに接合されるので、背面側蓋部25R、正面側蓋部25F及び内ベロ部27が一体化し、電槽11の上部の左右角部に漏液を起こす隙間が空き難くなる。さらに、背面側蓋部25Rと正面側蓋部25Fとを互いに熱融着する際に、同時に内ベロ部27の基端部27Aと背面側蓋部25Rとが互いに熱融着されるため、より漏液を起こす隙間が空き難くなり、電解液の耐漏液性を向上することができる。
また、背面側蓋部25Rは、左右中央に設けられた中央延在部25R1と、左右に離間して設けられた左右一対の延在部25R2と、中央延在部25R1と左右一対の延在部25R2をつなぐ基部25R3とで構成される。そして、延在部25R2は、電槽11の正面部22と背面部23との間を架橋する架橋部25Pを有すると共に、架橋部25Pから電槽11の左右方向外側に張り出す張り出し部25Tを一体に備え、各張り出し部25Tにより、電槽11の側面部24と背面側蓋部25Rとの間の隙間を閉塞する。これにより、電解液の耐漏液性をより向上することが可能である。
また、本構成では、電槽11の注液口、又は金属極15からの配線を取り出す配線取出口として機能する孔部25H、25Jを、電槽11の幅方向中央位置、或いはその近傍位置に設けている。この構成により、電槽11の幅方向中央から離れた位置(例えば、電槽11の上部左右の角部)に孔部25H、25Jが存在せず、電槽11を傾けた際に内部の電解液が漏出し難くなる。
しかも、電槽11の幅方向中央位置からオフセットした位置に設けられた孔部25Hは、電槽11の幅方向中央位置から離れた側を除く部位が切り離されて開閉する開閉蓋構造に形成されている。この構成により、電槽11の幅方向中央位置から離れた側が開閉する構造にする場合と比べて、電槽11を傾けた際に電解液が漏出し難くなる。
打ち抜きシート20Sは上記構成に限らず、適宜に変更することが可能である。例えば、折り目24C、24Dは、正面部22及び背面部23のいずれか一方の上端部(図4の位置P1又はP3)と、電槽11の側面部24の最下端に相当する位置P2とをつなぐ直線に沿って設けられるようにしても良い。
図6は変形例に係る打ち抜きシート20Sを示した図である。
この変形例では、左側の折り目24C、24Dの位置が、正面部22の上端部に相当する位置P3と、側面部24の最下端に相当する位置P2とをつなぐ直線に沿って設けられている点が異なる。また、この変更により、左側については、第1側面構成片24F、及び第2側面構成片24Rのうち上縁が広い側は、第2側面構成片24Rとなるので、左側の内ベロ部27は、第2側面構成片24Rに設けられる。なお、それ以外の構成は、図4に示した構成と同様である。
また、上記折り目24C、24Dが一定の傾斜の直線に沿う場合を例示したが、これに限らず、組立可能、且つ接合可能な範囲で、上記折り目24C、24Dの途中で折り目24C、24Dの傾斜角度を異ならせても良い。
(金属極15の支持構造について)
続いて、金属極15、及び金属極15の支持構造を説明する。
従来、紙を含有するシートで金属極を支持した金属空気電池が知られている(例えば、特許第5687795号公報)。しかし、発明者等の検討によれば、金属極の放電反応に寄与しない領域が多くなり、コスト増や重量増を招くおそれがある。また、金属極を電槽の底面部に配置した場合、放電に伴って生成される反応生成物が金属極と空気極との間の下方に堆積し、金属極と空気極との離間距離を変動させるおそれが生じる。離間距離のばらつきは、電池性能のばらつきに直結し、特に電解液に水溶液を使うマグネシウム空気電池は電解液抵抗が高いため、離間距離のばらつきが放電特性に大きく影響する。
そこで、発明者等は、図7等に示すように、金属極15に左右一対の支持部材30を装着し、これら支持部材30を介して金属極15を支持している。
図7は金属空気電池10の内部構造を示した斜視図であり、図8は内部構造を正面側から見た図であり、図9は図8のVIII−VIII断面図である。なお、説明の便宜上、電槽11は外形状だけを示し、図9では空気極13は省略し、開口部22Kは二点鎖線で示している。また、図10は金属極15と左右一対の支持部材30とを分離した状態を示した図であり、図11は金属極15に左右一対の支持部材30を装着した状態を示した図である。
図7〜図10に示すように、金属極15は、正面視で矩形形状の金属板に対し、左右の側部15Aから上方に延びるタブ部15A1を一体に設けるとともに、左右の側部15Aの下部(左右下端部)に、上方に切り欠かれた切り欠き部15A2を設けた構成である。左右一対のタブ部15A1と切り欠き部15A2とは、上下方向に並ぶとともに同一の外形状に形成される。
これによって、図10に示すように、金属極15の上面と下面とが同一形状に形成される。従って、一枚の金属板(本構成ではマグネシウム合金の板)から金属極15を切り抜く際に、隙間を空けずに連続で切り抜くことが可能である。つまり、材料となる金属板の無駄を回避して多数の金属極15を効率良く製作することができる。
金属極15の左右の側部15Aを除く領域(以下、「金属極15の中央部」と言う)15Cは、矩形形状に形成される(図10中、ハッチングを示して示す)。金属極15の中央部15Cは、空気極13で覆われる矩形の開口部22K(図8)と同一の外形状に形成される。図11に示すように、金属極15の左右の側部15Aに支持部材30がそれぞれ装着される。金属極15は、空気極13よりも少なくとも左右方向(Y方向)に長い大型の極板に形成されている。
本構成では、支持部材30とともに金属極15を電槽11内に挿入した場合に、支持部材30によって金属極15が電槽11に位置決めされる。これにより、金属極15の中央部15Cが、開口部22K(図8)を介して内部に露出する空気極13の全面積に対向し、且つ、空気極13と金属極15との離間距離LD(図9)が一定に保たれる。なお、支持部材30を予め電槽11内に挿入しておき、その後、金属極15を挿入しても良い。
なお、金属極15の中央部15Cと電槽11の開口部22Kとが同一の形状とは、完全同一の形状に限定されない。空気極13を効率良く利用可能な範囲内で形状が違っていても良く、例えば、金属極15の中央部15Cが電槽11の開口部22Kよりも上下又は左右等に大きい形状でも良い。
金属極15のタブ部15A1には、図1等に示す配線15Hが接続され、この配線15Hを介して発電電力が外部に出力される。
図12は支持部材30の斜視図である。
左右一対の支持部材30は同一部品で形成されている。なお、図12では、説明を判り易くする観点から、正面視で左側の支持部材30として使用する場合の各方向X、Y、Zを示している。
この支持部材30は、樹脂材を一体成形することによって製作され、金属極15に着脱自在に装着される支持部材本体31と、支持部材本体31から張り出して電槽11の内面に当接する複数(4個)の当接部41とを備える。なお、支持部材30の素材に、紙(ラミネートされた紙や、射出成型に使える紙材)を使用することも可能である。
支持部材本体31は、前後方向(図12中、X方向)に間隔を空けて上下方向(図12中、Y方向)に平行に延びる前後一対の板部32と、前後一対の板部32を左右方向外側(図12中、−Y方向)にて連結する連結部34とを有している。金属極15の厚みより板部32の突出部32Tの間隔(離間距離)を狭くし、この連結部34を基準にして一対の板部32が弾性変形することで、一対の板部32がその間隔を拡げるように開閉自在となる。これにより、一対の板部32間に金属極15の一方の側部15Aを容易に出し入れすることができる。
一対の板部32間に金属極15の一方の側部15A(図10、図11)を挿入することによって、金属極15が板部32間に挟まり、支持部材30に対する金属極15の前後方向の移動が規制される。また、板部32間に挿入された金属極15は、一対の板部32の上下中央を水平に架橋する架橋部35の上に載置されることによって、支持部材30に対する金属極15の下方への移動が規制される。これによって、金属極15が支持部材30に支持される。
このようにして、金属極15に凹凸を設ける等の加工を施すことなく、摩擦力等を利用して金属極15が支持部材30に固定される。
また、板部32間を架橋する架橋部35には、図11等に示すように、金属極15の左右下端部に設けた切り欠き部15A2が載置される。これにより、金属極15の中央部15Cの下端は、支持部材30の下端よりも上方であって、支持部材30の上下中央位置に設けた架橋部35よりも低い位置に配置される。
図8に示すように、左右の支持部材30は電槽11の底面部21の上に載置されるので、金属極15は、電槽11の底面部21から隙間Sだけ浮いた状態で支持される。このようにして金属極15が電槽11にフローティング支持される。
以下、支持部材30について更に説明する。
図13は支持部材30を各方向から示した図であり、図13(A)は正面から見た図、図13(B)は上方から見た図、図13(C)は下方から見た図である。また、図13(D)は右から見た図、図13(E)は図13(D)のE−E断面図である。
これら図に示すように、一対の板部32を連結する連結部34は、上下方向に間隔K(図13(D)及び図13(E)参照)を空けて一対の板部32を繋いでいる。これにより、連結部34を基準にして一対の板部32をより容易に拡げやすくなり、金属極15の着脱が容易になる。
また、金属極15の装着時に、金属極15の表面に沿って板部32が柔軟に変形し、金属極15を突出部32Tの面で押さえやすくなる。なお、一対の板部32の上下中央部間には架橋部35が架橋し、この架橋部35は板部32より厚く形成されているので、架橋部35の部分の強度は相対的に高く、金属極15を載置するのに十分な強度が得られている。
上記間隔Kは連結部34に複数形成されている。各間隔Kに対応する箇所には、一対の板部32のそれぞれから突出して互いに対向する一対の突出部32T(図13(D)及び図13(E))が一体に設けられる。
これら一対の突出部32Tは、一対の板部32間に金属極15が挿入された際に金属極15を挟持し、金属極15の保持力を向上させる挟持部として機能する。
一対の突出部32Tは、連結部34の上記間隔Kに対応する箇所に設けられるので、相対的に変形し易く、金属極15との接触面積を効率良く確保して金属極15の保持力を向上させることができる。また、この突出部32Tの突出量の調整や形状の調整を行うことによって、金属極15の保持力の調整が容易であり、また、様々な厚さの金属極15に容易に対応させることができる。
図11及び図13(D)に示すように、支持部材30における架橋部35よりも上の部分が、金属極15を保持する金属極保持部301として機能し、架橋部35よりも下の部分が、金属極15をフローティング支持する際の脚部302として機能する。この支持部材30は、支持部材30の上下中央部を水平に横切って金属極15の載置部となる架橋部35を基準にして上下対称形状に形成されている。このため、支持部材30を右側の支持部材30として使用する際は、図13(D)に示す支持部材30を上下に反転させて使用すれば、図13に示す金属極保持部301が脚部302となり、図13に示す脚部302が金属極保持部301となる。
換言すると、支持部材30は、この支持部材30の上下中央を横切る水平面に対して上下対称形状に形成され、この支持部材30の上下中央に、金属極15の左右下端部が載置される載置部となる架橋部35が設けられることによって、左右の支持部材30を同一部品で形成できる。
また、金属極15の左右下端部は、上方に切り欠いた切り欠き部15A2に形成されるので、切り欠き部15Aの分だけ金属極15の中央部15Cを低く支持することができる。これにより、金属極15と電槽11の底面部21との間の隙間Sを過度に拡げないようにすることができる。また、金属極15の一部を切り欠いた分、切り欠かない場合と比べて金属極15の材料を減らすことができ、また、支持部材30の取り付け箇所が判りやすくなる。
上記したように、支持部材30は、上下に延びる一対の板部32で金属極15を挟むので、金属極15の左右の側部15Aが一対の板部32でマスキングされ、電池反応による消費を抑えることができる。これにより、電池反応により金属極15の消費が進行しても、金属極15の左右の側部15Aを上下方向に連続させて残すことができる。従って、この左右の側部15Aを、タブ部15A1に発電電流を流す導通経路として継続して確保することができる。また、支持部材30により電槽11内部での金属極15の移動が抑制されているので、この左右の側部15Aにより、金属極15の中央部15Cの消費が進行しても、金属極15の反応領域からの移動が抑制され、中央部15Cの上下をつないだ状態に維持し易くなる。
続いて、支持部材30が有する複数の当接部41を説明する。これら当接部41は、支持部材本体31から前方に向けて張り出す上下一対の前側張り出し部42と、支持部材本体31から後方に張り出す上下一対の後側張り出し部43とを備える。図13(D)に示すように、前側張り出し部42の突出面と後側張り出し部43の突出面との間の距離LAは、電槽11内の奥行きL1(図9参照)と同じ距離に形成される。
これにより、支持部材30を電槽11内に挿入した際に、図9に示すように、支持部材30の前側張り出し部42の突出面が正面部22に当接するとともに、後側張り出し部43の突出面が背面部23に当接し、この支持部材30に支持された金属極15の前後位置を位置決めすることができる。従って、正面部22に設けられた空気極13と金属極15の離間距離LD(図9)を固定でき、離間距離LDのばらつきを抑制できる。
また、これら前側張り出し部42、及び後側張り出し部43は、支持部材30に上下一対で設けられるので、支持部材30に支持された金属極15と空気極13とを平行に配置できる。これによっても、離間距離LDのばらつきを抑制できる。
また、支持部材30の高さHA(図13(D))は、この支持部材30に保持された金属極15を、電槽11の底面部21から所定の隙間(図8に示す隙間S)だけ浮かす条件、且つ、この支持部材30の上端を、電気配線が接続されるタブ部15A1から離間させる条件を満たす値に設定される。
金属極15を電槽11の底面部21から浮かすことにより、放電に伴って反応生成物(例えば、水酸化マグネシウム)が生成された場合、反応生成物を、金属極15と電槽11の底面部21との間の隙間Sに退避させることができる。これにより、反応生成物の堆積による離間距離LDへの影響を抑制でき、電池性能のばらつきを抑制し易くなる。しかも、この隙間Sにより電解液の対流を促進させることもできるので、これによっても電池性能のばらつきを抑制し易くなる。
上記隙間Sは、反応生成物などの影響を十分に抑制可能な範囲で適宜に設定すれば良い。また、支持部材30の上端とタブ部15A1とを離間させるので、支持部材30に付着した電解液がタブ部15A1に接触し難くなる。
例えば、支持部材30の上端がタブ部15A1の位置まで延びていた場合には、支持部材30と金属極15との間の隙間を毛細管現象などで電解液が上方に移動する事態が発生したとすると、電気配線と電解液が接触するおそれが生じる。このような液接触を回避するように支持部材30の上端とタブ部15A1とを離間させれば良い。
図13(A)及び図8等に示すように、前側張り出し部42は、左右外側にも張り出して電槽11の側面部24に当接する。より具体的には、左右一対の支持部材30に金属極15を保持した状態で、左右の前側張り出し部42の離間距離は、電槽11内の左右の側面部24の離間距離L2(図8)と同じ距離となる。これにより、支持部材30に支持された金属極15の左右方向の位置を位置決めでき、金属極15と空気極13との並び方向(X方向)に対して直角方向(Y方向)のずれについても規制できる。これによって、金属極15と空気極13との対向面積のばらつきを抑制できる。
このようにして、金属極15と空気極13との配置のばらつきを抑制するとともに、金属極15の電池反応に寄与しない領域を可及的に減らすことができる。金属極15の電池反応に寄与しない領域を減らすことによって、金属極15を小型化でき、材料コスト低減によるコストダウンを図り易くなる。
以上説明したように、本実施形態の金属極15の支持構造は、電槽11に載置され、金属極15を空気極13と対向する位置に支持する支持部材30を備え、支持部材30は、金属極15と空気極13の離間距離LDを一定にするとともに、金属極15を電槽11の底面部21から浮かして支持する。この構成により、離間距離LDのばらつきを回避するとともに、反応生成物の待避スペースを確保でき、電池性能のばらつきを抑制できる。しかも、金属極15が電槽11の上下に渡って延在する従来構成と比べて、金属極15を小型化し易く、材料コストの低減などによるコストダウンに有利である。
また、金属極15は、空気極13で覆われる開口部22Kよりも左右方向に大きく形成され、支持部材30は、金属極15における開口部22Kと対向する領域を外れた領域に装着される。この構成により、支持部材30によって金属極15の電池反応に寄与する面積が減ってしまう事態を回避できる。従って、金属極15の電池反応に寄与する面積を稼ぎ易くなる。
なお、本構成では、金属極15を左右方向に大きく形成する場合を説明したが、左右方向に限らない。例えば、金属極15を、空気極13の有効面積となる開口部22Kよりも上下方向に大きく形成し、この上下の領域に金属極15を支持する支持部材30を装着するようにしても良い。要は、金属極15における開口部22Kと対向する領域を外れた領域に、支持部材30を装着するようにすれば良い。
また、支持部材30は、金属極15における開口部22Kと対向する領域の左右外側の領域である左右の側部15Aを上下方向に連続して覆うので、電池反応により金属極15の消費が進行しても、左右の側部15Aを上下方向に連続させて残すことができる。従って、電流を流す導通経路を確保し易くなる。
また、支持部材30は、金属極15と空気極13の離間距離LDを一定に規制するように電槽11の内面に当接する当接部41を有するので、空気極13が配置される電槽11の内面を基準にして金属極15を配置できる。従って、金属極15と空気極13の離間距離LDを適正に揃えやすくなる。
また、当接部41は、電槽11の空気極13側の面(正面部22)に当接する第1当接部となる前側張り出し部42と、電槽11の空気極13と反対側の面(背面部23)に当接する第2当接部となる後側張り出し部43とを備える。この構成により、金属極15と空気極13の離間距離LDをより適正に揃え易くなる。しかも、この構成によれば、紙を含有する打ち抜きシート20Sで形成された電槽11が撓む事態を、前側張り出し部42と後側張り出し部43とによって規制することができる。つまり、当接部41を、撓みやすい電槽11を正しい形状に矯正する矯正部材として機能させることができる。
また、当接部41は、金属極15と空気極13との並び方向(X方向)に対して平行方向(Y方向)のずれを規制するように電槽11の内面(正面部22、背面部23の面)と異なる内面(左右の側面部24の面)に更に当接する。この構成により、金属極15と空気極13との対向面積のばらつきについても抑制できる。
また、支持部材30は、左右一対で設けられるとともに、各支持部材30の上下中央を横切る水平面に対して上下対称形状に形成され、支持部材30の上下中央に、金属極15の左右下端部が載置される載置部となる架橋部35が設けられる。さらに、この架橋部35を基準に上方が、金属極15を保持する金属極保持部301に形成され、架橋部35を基準に下方が、金属極15をフローティング支持する脚部302に形成されている。これにより、左右一対の支持部材30を同一部品にして部品の共通化を図ることができる。
さらに、金属極15の左右下端部は、上方に切り欠かれた切り欠き部15A2に形成されるので、金属極15の左右下端部を上方に切り欠いた分だけ金属極15を低く支持できる。従って、金属極15と電槽11の底面部21との間の隙間Sを過度に拡げないようにすることができる。また、切り欠いた分、金属極15の材料を減らして材料コストを低減可能である。
金属極15及び支持部材30は上記構成に限らず、適宜に変更しても良い。
図14は、変形例に係る金属空気電池10の内部構造を示した斜視図であり、図15は、図14の金属空気電池10に使用される支持部材30の斜視図である。
図14に示す金属空気電池10は、金属極15と支持部材30が異なる点を除いて上記実施形態と同一の構成である。金属極15は、正面視で長方形の金属板で形成される。支持部材30は、左右一対で設けられ、左側の支持部材30と右側の支持部材30とは同一部品ではなく、左右対称形状に形成される。なお、図15は正面視で左側の支持部材30を示す。
この支持部材30についても、樹脂材を一体成形することによって製作され、金属極15に着脱自在に装着される支持部材本体31と、支持部材本体31から張り出して電槽11の内面に当接する複数の当接部41とを一体に備える。
支持部材本体31は、前後一対の板部32間を架橋する架橋部35が、支持部材本体31の下端から隙間S(図8)に相当する高さの位置に形成されている点が、上記実施形態と異なる。この架橋部35の上に、長方形の金属極15の左右下端部が載置されることによって、金属極15を、電槽11の底面部21から隙間Sだけ浮かして支持することができる。
また、この支持部材30は、当接部41として、支持部材本体31から前方に向けて張り出す上下一対の前側張り出し部142と、支持部材本体31から後方に張り出す上下一対の後側張り出し部143と、支持部材本体31から左右外側に張り出す側方張り出し部144とを有する。
前側張り出し部142は、板部32から前方だけに張り出す凸形状に形成され、後側張り出し部143は、板部32から後方に延在した後、先端が屈曲する屈曲板形状に形成される。支持部材30を電槽11内に挿入した際に、前側張り出し部142が正面部22に当接するとともに、後側張り出し部143が背面部23に当接する。これにより、支持部材30に支持された金属極15の前後位置を位置決めし、空気極13と金属極15の離間距離LDを固定することができる。
また、側方張り出し部144は、支持部材30の上部にて板部32から側方に張り出す凸形状に形成され、支持部材30を電槽11内に挿入した際に、左右一対の支持部材30の側方張り出し部144が、電槽11の左右の側面部24に当接する。これにより、上記実施形態と同様に、支持部材30に支持された金属極15の左右方向の位置を位置決めする。従って、金属極15と空気極13との並び方向(X方向)に対して直角方向(Y方向)のずれを規制し、金属極15と空気極13との対向面積のばらつきを抑制できる。
なお、この支持部材30についても、金属極15を挟持する前後一対の板部32が設けられるとともに、これら前後一対の板部32に対応する箇所において、一対の板部32を連結する連結部34に長孔形状の間隔Kが設けられている。
以上の構成によっても、金属極15と空気極13の離間距離LDのばらつきを回避するとともに、隙間Sにより反応生成物の待避スペースを確保でき、電池性能のばらつきを抑制できる。また、金属極15が電槽11の上下に渡って延在する従来構成と比べて、金属極15を小型化し易くなり、金属極15のコストダウンに有利である。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想に基づいて各種の変形、及び変更が可能である。例えば、金属極15はマグネシウム合金に限らず、他の素材を用いても良い。他の素材としては、例えば、亜鉛、鉄、アルミニウムなどの金属、又はこれらのいずれかを含む合金を挙げることができる。金属極15に亜鉛を用いる場合には、電解液に水酸化カリウム水溶液を用いるようにすれば良く、金属極15に鉄を用いる場合には、電解液にアルカリ系水溶液を用いるようにすれば良い。また、金属極15にアルミニウムを用いる場合には、水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムを含む電解液を用いるようにすれば良い。
10 金属空気電池
11 電槽
13 空気極
15 金属極
20S 打ち抜きシート
21 底面部
22 正面部
23 背面部
24F 第1側面構成片
24R 第2側面構成片
24C、24D 折り目
24FS、24RS 外側折曲片(側面用の折曲片)
25 蓋部
25F 正面側蓋部
25R 背面側蓋部
25R1 中央延在部
25R2 延在部
25R3 基部
25H、25J 孔部
27 内ベロ部
27A 基端部(規制部)
30 支持部材

Claims (11)

  1. 空気極と金属極とが配置される電槽を備え、前記電槽が紙を含有する折り曲げ自在なシート材で形成された金属空気電池において、
    前記シート材は、前記電槽の正面となる正面部と、前記電槽の背面となる背面部とを備え、前記正面部と前記背面部とが隙間を空けて対向するように折り曲げられ、
    前記正面部の左右縁を基準に折り曲げられて前記電槽の左右の側面部の一部を構成する左右の第1側面構成片と、
    前記背面部の左右縁を基準に折り曲げられて前記電槽の左右の側面部の残部を構成する左右の第2側面構成片とを有し、
    前記第1側面構成片と前記第2側面構成片とは、前記電槽の側面視で、前記正面部及び前記背面部に対して斜めに延びる折り目を基準に折り曲げられる側面用の折曲片をそれぞれ有し、各折曲片が互いに接合されていることを特徴とする金属空気電池。
  2. 前記折り目は、前記電槽の側面視で、前記正面部及び前記背面部に対して斜めに延びる直線に沿った折り目であることを特徴とする請求項1に記載の金属空気電池。
  3. 前記電槽の側面部は、下方凸形状を有し、
    前記折り目は、前記正面部及び前記背面部のいずれか一方の上端部と、前記電槽の側面部の最下端とをつなぐ直線に沿って設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属空気電池。
  4. 前記電槽の側面部の上縁に連なり、前記正面部と前記背面部との間に向けて折り曲げられる内ベロ部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の金属空気電池。
  5. 前記内ベロ部は、前記正面部と前記背面部との間に嵌まって前記正面部と前記背面部との離間距離を規制する規制部を有することを特徴とする請求項4に記載の金属空気電池。
  6. 前記背面部の上縁に連なり、前記正面部と前記背面部との間の上方開口の少なくとも一部を覆う背面側蓋部と、
    前記正面部の上縁に連なり、前記正面部と前記背面部との間の上方開口の少なくとも一部を覆う正面側蓋部とを備え、
    前記背面側蓋部及び前記正面側蓋部の少なくとも一方が前記内ベロ部に係合するとともに、前記背面側蓋部と前記正面側蓋部とは互いに接合されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の金属空気電池。
  7. 前記内ベロ部は、前記第1側面構成片及び前記第2側面構成片のうち上縁が広い側の側面構成片に設けられるとともに、上縁が狭い側の側面構成片が連なる前記背面部又は前記正面部が有する背面側蓋部又は正面側蓋部である所定の蓋部に係合することを特徴とする請求項6に記載の金属空気電池。
  8. 前記背面部は、当該背面部の上縁に連なる背面側蓋部を一体に備え、前記背面側蓋部は、左右中央に設けられた中央延在部と、左右に離間して設けられた左右一対の延在部と、前記中央延在部と前記左右一対の延在部をつなぐ基部とで構成され、
    前記延在部は、前記正面部と前記背面部との間を架橋する架橋部を有すると共に、前記架橋部から前記電槽の左右方向外側に張り出す張り出し部を一体に備え、各張り出し部により、前記電槽の側面部と前記背面側蓋部との間の隙間を閉塞することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の金属空気電池。
  9. 前記背面側蓋部、及び前記正面側蓋部の少なくともいずれかは、前記電槽の注液口、又は前記金属極からの配線を取り出す配線取出口となる孔部を有し、
    前記孔部は、前記電槽の幅方向中央位置、或いはその近傍位置に設けられていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の金属空気電池。
  10. 前記電槽の幅方向中央位置からオフセットした位置に設けられた前記孔部は、前記電槽の幅方向中央位置から離れた側を除く部位が切り離されて開閉する開閉蓋構造であることを特徴とする請求項9に記載の金属空気電池。
  11. 紙を含有する折り曲げ自在なシート材からなり、空気極と金属極とが配置される電槽を形成する金属空気電池用のシート材において、
    前記電槽の正面となる正面部と、前記電槽の背面となる背面部とを備え、前記正面部と前記背面部とが隙間を空けて対向するように折り曲げ可能であり、
    前記正面部の左右縁を基準に折り曲げられた場合に前記電槽の左右の側面の一部を構成する左右の第1側面構成片と、前記背面部の左右縁を基準に折り曲げられた場合に前記電槽の左右の側面の残部を構成する左右の第2側面構成片とを有し、
    前記第1側面構成片と前記第2側面構成片とは、前記電槽の側面視で、前記正面部及び前記背面部に対して斜めに延びる折り目を基準に折り曲げられる折曲片であって、前記第1側面構成片と前記第2側面構成片との接合部位となる側面用の折曲片を有することを特徴とする金属空気電池用のシート材。
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