JP2017134462A - パンチプレス用消費電力量取得装置,パンチプレス,及びパンチプレスの消費電力量取得方法 - Google Patents

パンチプレス用消費電力量取得装置,パンチプレス,及びパンチプレスの消費電力量取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】消費電力量を高精度に得ることができるパンチプレス用消費電力量取得装置を提供する。【解決手段】モータ(2)の動力によって加工動作(PR1)を行うパンチプレスの消費電力量を取得する。加工動作(PR1)において金型がワークを打ち抜く打ち抜き期間(B)のモータ(2)の消費電力量(W2)を、予め設定された打ち抜き条件に基づいて取得する消費電力量取得部(22a)を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、パンチプレス用消費電力量取得装置,パンチプレス,及びパンチプレスの消費電力量取得方法に係る。特に、電力によって動力を発生する駆動源を用いてプレス加工を行うパンチプレスと、そのパンチプレスの消費電力量を取得するパンチプレス用消費電力量取得装置及びパンチプレスの消費電力量取得方法と、に関する。
電力量計を用いることなく、工作機械の消費電力量を求める装置が、消費電力量予測装置として特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載された消費電力量予測装置は、工作機械が備える複数のアクチュエータそれぞれの単位時間当たりの消費電力量を単位消費電力量として予め記憶する。そして、アクチュエータそれぞれの駆動時間を駆動時間計測部で計測し、記憶している単位消費電力量と計測した駆動時間とに基づいて各アクチュエータで消費する総消費電力量を求めるようになっている。
また、工作機械として、アクチュエータにサーボモータを用いてプレス加工を行うパンチプレスが知られており、特許文献2に記載されている。
特開2011−170448号公報 特許第4355520号公報
特許文献1に記載された消費電力量予測装置は、アクチュエータそれぞれの単位消費電力量を予め設定し、設定した単位消費電力量に基づいて予測算出するものである。
一方、特許文献2に記載されたような、プレス加工の動力源として電力によって動力を発生するサーボモータを用いたパンチプレスでは、プレス加工時のサーボモータの単位消費電力量は、ワークの板厚や形成する孔の大きさなどのワークやプレスの条件にも大きく依存し、単に単位消費電力量及び駆動時間に基づくものではない。
そのため、パンチプレスにおける、ワークの材質及び板厚、並びに、形成する孔の大きさなどの打ち抜き条件に大きく依存するプレス加工時の消費電力量を、特許文献1に記載された消費電力量予測装置を用いて高精度に予測することは難しく、改善が望まれていた。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、プレス加工時の消費電力量を高精度に得ることができるパンチプレス用消費電力量取得装置,パンチプレス,及びパンチプレスの消費電力量取得方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の構成、手順を有する。
1) モータの動力によって加工動作を行うパンチプレスの消費電力量を取得するパンチプレス用消費電力量取得装置であって、
前記加工動作において金型がワークを打ち抜く打ち抜き期間の前記モータの消費電力量を、予め設定された打ち抜き条件に基づいて取得する消費電力量取得部を有することを特徴とするパンチプレス用消費電力量取得装置である。
2) 前記消費電力量取得部は、前記加工動作において前記金型を前記ワークに離接させる定常期間の前記モータの消費電力量を、前記定常期間に予め設定された前記モータを流れる電流値に基づいて取得することを特徴とする1)に記載のパンチプレス用消費電力量取得装置である。
3) 前記打ち抜き条件は、前記ワークに関する条件と前記金型に関する条件とを含んで設定されていることを特徴とする1)又は2)に記載のパンチプレス用消費電力量取得装置である。
4) 前記消費電力量取得部は、前記金型の待機位置,前記金型の下降端位置,前記加工動作における前記金型の速度,又は前記モータの温度、の変化量を補正データとし、前記補正データに基づいて、取得した前記消費電力量を補正することを特徴とする1)〜3)のいずれか一つに記載のパンチプレス用消費電力量取得装置である。
5) モータの動力によって加工動作を行うと共に前記加工動作の消費電力量を取得して出力するパンチプレスであって、
前記加工動作において金型がワークを打ち抜く打ち抜き期間の前記モータの消費電力量を、予め設定された打ち抜き内容に基づいて取得する消費電力量取得部と、
取得した前記消費電力量を出力する出力部と、
を備えたことを特徴とするパンチプレスである。
6) 前記消費電力量取得部は、
前記加工動作において前記金型を前記ワークに離接させる定常期間の前記モータの消費電力量を、前記定常期間に予め設定された前記モータを流れる電流値に基づいて取得することを特徴とする5)に記載のパンチプレスである。
7) 前記打ち抜き条件は、前記ワークに関する条件と前記金型に関する条件とを含んで設定されていることを特徴とする5)又は6)に記載のパンチプレスである。
8) 前記消費電力量取得部は、前記金型の待機位置,前記金型の下降端位置,前記加工動作における前記金型の速度,又は前記モータの温度、の変化量を補正データとし、前記補正データに基づいて、取得した前記消費電力量を補正することを特徴とする5)〜7)のいずれか一つに記載のパンチプレスである。
9) モータの動力によって加工動作を行うパンチプレスの前記加工動作での消費電力量を取得するパンチプレスの消費電力量取得方法であって、
前記加工動作において金型がワークを打ち抜く打ち抜き期間の前記モータの消費電力量を、予め設定した打ち抜き条件毎に取得して記憶部に記憶しておき、
前記消費電力量を取得すべき前記加工動作の打ち抜き条件に合致する条件を、前記記憶部に記憶した前記打ち抜き条件から抽出し、抽出した前記打ち抜き条件に対応する消費電力量を、前記取得すべき前記加工動作における打ち抜き期間の前記モータの消費電力量とすることを特徴とするパンチプレスの消費電力量取得方法である。
10) 前記モータに流れる電流値と消費電力との関係を予め取得して記憶部に記憶しておき、
前記消費電力量を取得すべき前記加工動作において前記金型が前記ワークに離接する定常期間の消費電力量を、前記記憶部に記憶した前記電流値と消費電力との関係に基づいて取得することを特徴とする9)に記載のパンチプレスの消費電力量取得方法である。
11) 前記打ち抜き条件を、前記ワークに関する条件と前記金型に関する条件とを含んで設定することを特徴とする9)又は10)に記載のパンチプレスの消費電力量取得方法である。
12) 前記金型の待機位置,前記金型の下降端位置,前記加工動作における前記金型の速度,又は前記モータの温度、の変化量を補正データとし、前記補正データに基づいて、抽出した前記打ち抜き条件に対応する消費電力量を補正して、前記取得すべき前記加工動作における打ち抜き期間の前記モータの消費電力量とすることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のパンチプレスの消費電力量取得方法である。
本発明によれば、パンチプレスの、プレス加工時の消費電力量を高精度に予測することができる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態に係るパンチプレスの実施例であるパンチプレス51の構成を説明するためのブロック図である。 図2は、パンチプレス51の記憶部23に記憶される加工条件ファイルFL1を説明するための図である。 図3は、パンチプレス51の加工動作PR1におけるプレスプロファイルPP2を説明するための図である。 図4は、消費電力情報Jdsの一例を説明するための図である。 図5は、ワーク情報J1の一例を説明するための図である。 図6は、金型情報J2の一例を説明するための図である。 図7は、ワーク情報J21の一例を説明するための図である。 図8は、金型情報J22の一例を説明するための図である。 図9は、考慮項目の組み合わせを説明するための図である。 図10は、消費電力量W2の取得手順例を説明するためのブロック図である。 図11は、プレス情報J23の一例を説明するための第1の図である。 図12は、プレス情報J23の一例を説明するための第2の図である。 図13は、待機位置が異なる場合のパンチ高さ位置特性Pa1を説明するための図である。 図14は、下降端位置が異なる場合のパンチ高さ位置特性Pa2を説明するための図である。
本発明の実施の形態に係るパンチプレスの実施例であるパンチプレス51の構成を、図1のブロック図を参照して説明する。
パンチプレス51は、ワークに対し孔開けや成形などのプレス加工を行うプレス装置1と、プレス装置1にプレス実行指令SN1を送出し、パンチプレス51の全体動作を制御するNC装置21と、情報を出力する出力部31と、を有して構成されている。
プレス装置1は、電力で動力を発生させる駆動源として、ダイ及びパンチのそれぞれに対応する下ラム及び上ラムの一方を昇降させるサーボモータ2を有する。
また、プレス装置1は、プレス実行指令SN1に基づいてサーボモータ2を駆動するサーボアンプ3と、サーボモータ2の動作に連動して移動する部材の位置を検出し、位置情報J6としてサーボアンプ3に向け出力するエンコーダ4と、を有する。
以下の説明において、パンチプレス51は、サーボモータ2によって上ラムが昇降することによってパンチを昇降させるタイプとして説明する。また、サーボモータ2は、単にモータ2とも称する。
NC装置21は、CPU22,記憶部23,NC部24,タイマ25,及びプレス制御部26を含んで構成されている。
CPU22は、消費電力量取得部22aを有する。
記憶部23には、パンチプレス51にプレス加工及びワーク移動などの基本動作をさせるために予め設定された基本動作プログラムPGBと、外部から供給される個々の加工のための加工プログラムPG,加工条件ファイルFL1,及びデータベースDBと、が記憶される。
加工条件ファイルFL1は、図2に示されるように、プレス加工に供される可能性のあるワークの材質に関する情報であるワーク情報J1、及びプレス加工に供する金型の形状種類及び寸法などの情報である金型情報J2を含んでいる。これらの情報は、CPU22が加工プログラムPGに含まれる情報から読み取る、或いは、作業者が予め入力することによって得られる。
データベースDBには、消費電力に関する情報が格納される。
詳しくは、パンチプレス51において、プレス加工動作で電力を消費する部材の、消費電力に関する情報が格納される。以下、電力を消費する部材を電力消費部材DSとも称する。また、消費電力に関する情報を、消費電力情報Jdsと称する。
例えば、消費電力情報Jdsは、ワークを打ち抜くための打ち抜き力Pと、その打ち抜き力Pでワークを打ち抜くときの、電力消費部材DSとしてのモータ2の消費電力WP2と、の関係を示す情報である。
電力消費部材DSとして抽出すべき部材は、プレス加工動作の消費電力量の取得において、無視できない程度に電力量を消費する部材である。
無視できない程度は、取得する消費電力量の精度に応じて適宜設定する。例えば、パンチプレス51のプレス加工動作における総消費電力量Wtの0.1%以上となり得る部材を抽出する。
プレス加工動作において抽出すべき電力消費部材DSは、モータ2である。
NC部24は、プレス加工動作のトリガとなるプレス指令SN2を、プレス制御部26に出力する。
プレス加工動作は、記憶部23に記憶されている加工プログラムPGの中の、プレス加工動作に関する情報に基づいて実行される。
このプレス加工動作に関する情報に基づいて実行されるプレス加工動作を、以下、加工動作PR1とも称する。
NC部24は、記憶部23に記憶されている加工条件ファイルFL1を参照して加工動作PR1に関連する情報を抽出取得し、プレス加工情報J4aとしてプレス制御部26に供給する。
タイマ25は、時刻情報J5をCPU22に供給する。
CPU22は、時刻情報J5を用いて、パンチプレス51が電源ONになっている時間の算出及び電力消費部材DSそれぞれの動作時間の算出、並びに、タイマ動作のための時刻管理を行う。
出力部31は、有線又は無線により外部装置に情報を出力する。出力する情報は、パンチプレス51の動作状況、警告情報、演算などにより取得した総消費電力量Wt及びその内訳などである。出力先は、例えば、印刷装置,音声出力装置,画像表示装置などである。
プレス制御部26は、NC部24からのプレス指令SN2を受け、NC部24から供給されたプレス加工情報J4aに基づいて、プレス装置1で実行させる加工動作PR1のモータ2のプレスプロファイルPP2を生成する。このプレスプロファイルPP2の例は、図3(a)に示されている(詳細は後述)。
プレス制御部26は、生成したプレスプロファイルPP2に、プレス指令SN2に含めてサーボアンプ3へ向け送出する。
また、プレス制御部26は、生成したプレスプロファイルPP2を、消費電力情報Jdsに含めてデータベースDBに格納する。
モータ2のプレスプロファイルPP2により、昇降させる上ラムに実質的に一体化したパンチの上下方向位置の時間変化が、パンチ高さ位置特性Pa〔図3(a)〕で規定される。
図3(a)に示されるように、パンチ高さ位置特性Paにおいて、パンチは、最上位置の待機位置から時刻t1で第1の速度で下降を開始し、時刻t2以降、第1の速度よりも低速の遅い第2の速度で下降を継続する。
時刻t2は、パンチが下降してダイに接近し、安全のために下降速度を遅くするよう設定された位置(便宜的に「下降端位置」と称する)に達した時刻である。
パンチは、時刻t3で最下位置に達したら、上昇に転じ、第1の速度よりも高速の第3の速度で、時刻t4にて待機位置に戻る。
待機位置は、必ずしも上ラムの昇降ストロークの最上位置でなくてもよい。ワークの載置や取り出しなどに支障がない範囲で低く設定してよい。待機位置は、低い方が上ラムの昇降時間が短くなるので、稼働効率の観点からは好ましい。
加工動作PR1において、NC装置21は、パンチの高さ位置の時間変化をパンチ高さ位置特性Paに合致させるべく、モータ2の回転速度を制御する。
モータ2の回転速度は、モータ2に接続された減速機の特性を考慮して、図3(b)に示されるモータ回転速度特性Pbで示される。
モータ2の回転方向は、この例において、パンチを下降させる回転方向を負、上昇させる回転方向を正としている。
モータ回転速度特性Pbにおいて、時刻t1aと時刻t2との間の期間、時刻t2aと時刻t2bとの間の期間、及び時刻t3と時刻t3aとの間の期間、が等回転速度期間とされている。
プレス装置1において、パンチ高さ位置特性Pa及びモータ回転速度特性Pbに基づいて打ち抜きの加工動作PR1を実行する場合、モータ回転速度が一定となる時刻t2a〜時刻t2bの期間内に、打ち抜き期間B(時刻t2c〜時刻t2d)が設定される。
すなわち、打ち抜き期間Bの時間(時刻t2c〜t2dの間の時間)は、加工動作PR1毎に、その加工条件に応じて決まる時間である。
これは、プレス制御部26が、プレスプロファイルPP2を、加工条件ファイルFL1から抽出作成されたプレス加工情報J4aに基づいて生成することによる。
図3(a)において、パンチがワークに対して離接する期間のうち、打ち抜き期間Bを除く期間を定常期間と称する。
詳しくは、時刻t1〜時刻t2cの期間を定常期間A、時刻t2d〜時刻t3の期間を定常期間C、時刻t3〜t4aの期間を定常期間Dと称する。
打ち抜き期間Bでは、各ワーク固有の打ち抜き抵抗が、モータ2に加わる負荷に含まれる。
また、上ラムの速度変化が生じる移動期間では、移動する部材のイナーシャが、モータ2に加わる負荷に含まれる。
そのため、モータ2に加わる負荷の大小に応じて増減するモータ電流は、図3(c)に示されるモータ電流特性Pcのようになる。
モータ2の消費電力量W2は、このモータ電流の値に依存する。
モータ2に加わる負荷は、打ち抜き期間Bの負荷が、他の期間の負荷と比べて顕著に大きい。
加工動作PR1におけるパンチプレス51の総消費電力量Wtは、ほとんどがモータ2の消費電力量W2で占められる。
また、消費電力量W2は、特に、打ち抜き期間Bにおける消費電力量W2Bに大きく依存する。
モータ2の定常期間A,C,Dでの消費電力量W2A,W2C,W2Dは、定常期間A,C,DのプレスプロファイルPP2が同じであれば、一定となる。詳しくは、パンチの待機位置や、ワークの板厚に依存するパンチの昇降ストロークが同じであれば一定となる。
一方、打ち抜き期間Bにおける消費電力量W2Bは、打ち抜き期間BのプレスプロファイルPP2が同じであっても、加工するワークの材質及び板厚や、形成する孔の大きさなどの打ち抜き条件によって異なり、一定にはならない。
そこで、パンチプレス51は、CPU22の消費電力量取得部22aにおいて、加工動作PR1におけるモータ2の消費電力量W2を、定常期間A,C,Dと打ち抜き期間Bとで、異なる方法によって予測取得するようになっている。
打ち抜き期間Bの消費電力量W2は、例えば、次に概要が示される第1の方法及び第2の方法のいずれかの方法で求める。
第1の方法は、消費電力量取得部22aが、ワーク情報J1及び金型情報J2に基づいてワークの打ち抜きに要する力である打ち抜き力Pを算出し、得られた打ち抜き力Pに対応する消費電力量W2を、データベースDBを参照して取得する方法である。
第2の方法は、予めデータベースDBに、消費電力量取得のために必要な項目として設定された考慮項目の情報と、各考慮項目の組み合わせに紐づけられた消費電力量W2と、を格納しておく。そして、消費電力量取得部22aが、データベースDBを参照し、加工動作PR1に対応した考慮項目の組み合わせから、その組み合わせに紐づけられた消費電力量W2を取得する方法である。
第1の方法及び第2の方法の詳細は後述し、まず、第1の方法及び第2の方法のいずれを選択した場合も実行する、定常期間A,C,Dにおける消費電力量W2A,W2C,W2Dの取得について説明する。
図4(a),(b)は、消費電力情報Jdsの一例を示す図である。
図4(a)は、電力消費部材DSとしてモータ2を選択し、電力消費部材DS2とした例が示されている。
詳しくは、モータ2について、消費電力特性T2とプレスプロファイルPP2とが紐づけられていることが示されている。
消費電力特性T2は、モータ2におけるモータ電流の値(絶対値)と消費電力WP2とを対応づけするものである。
図4(b)は、モータ2における、消費電力特性T2で示されるモータ電流の値(絶対値)|I|と消費電力WP2との対応関係を、グラフ化したものである。
消費電力情報Jdsを参照することで、電力消費部材DSとして算出対象とされるモータ2について、流れる電流値に対応した消費電力WP2が把握できる。
例えば、図3(c)のモータ電流特性Pcに示される定常期間Aにおける時刻t1〜t1a2の期間でのモータ2の消費電力量W2A1は、消費電力情報Jdsを参照して次のように算出できる。
まず、図3(c)のモータ電流特性Pc及び図4(b)の消費電力特性T2から、平均消費電力を求める。
(a)時刻t1〜時刻t1a1の期間:平均電流はIa/2であり、平均消費電力はWPcである。
(b)時刻t1a1〜時刻t1aの期間:平均電流はIaであり、平均消費電力はWPaである。
(c)時刻t1a〜時刻t1a2の期間:平均電流は(Ia−Ib)/2であり、平均消費電力はWPdである。
次いで、(a)〜(b)それぞれについて取得した平均消費電力WPa,WPc,WPdと各時間とを乗算し、得た値を合算することで、時刻t1〜t1a2の期間におけるモータ2の消費電力量W2A1を求める。すなわち、
W2A1=WPc×(t1a1−t1)+WPa×(t1a−t1a1)+WPd×(t1a2−t1a)
となる。
定常期間Aにおける残りの時刻t1a2〜t2cの期間についても、消費電力量W2A2を同様に算出する。
これにより、モータ2の定常期間Aにおける消費電力量W2Aは、
W2A=W2A1+W2A2として得られる。
モータ2の定常期間C,Dにおける消費電力量W2C,W2Dも、同様に算出できる。
従って、モータ2の定常期間A,C,D全体での消費電力量W2ACDは、
W2ACD=W2A+W2C+W2Dとなる。
次に、打ち抜き期間Bにおける消費電力量W2Bの具体的取得方法を、第1の方法、第2の方法の順に説明する。
(第1の方法)
第1の方法では、加工条件ファイルFL1に含まれたワーク情報J1及び金型情報J2に、次に説明する情報を予め含めておく。
図5は、第1の方法を行う場合の、ワーク情報J1の内容例を示している。
ワーク情報J1には、ワークの材質と、各材質に対応するせん断抵抗Sと、を含めておく。この例において、材質は4種である。
4種の板材は、例えば、冷間圧延鋼板(SPCと表記),一般構造用圧延鋼板(SS400と表記),ステンレス鋼板(SUSと表記),及びアルミニウム板(ALと表記)とされる。
また、それぞれに対応するせん断抵抗Sは、SPCが35kg/mm,SS400が40kg/mm,SUSが55kg/mm,ALが15kg/mm とされる。
また、ワーク情報J1には、以降実施するプレス加工に供されるワークの材質と板厚tnとが、プレス加工毎に紐づけされて含められている。
図6は、第1の方法を行う場合の、金型情報J2の一構成例を示している。この例において、金型情報J2には、金型の形状の種類と寸法とを含めておく。
金型の外形寸法は、パンチとダイとでそれぞれ示される。
図6には、金型が、K1〜K4の四つの組として含められている。
第1の方法において、消費電力量取得部22aは、打ち抜き力Pを、ワーク情報J1及び金型情報J2から演算によって求める。
具体的には、まず、ワーク情報J1に含まれるせん断抵抗S及び金型情報J2に含まれる使用金型の金型寸法などに基づき、各金型による打ち抜き力Pを演算によって求める。
例えば、ワーク情報J1からは、次のプレス加工で打ち抜き加工するワークの材質と、その材質に対応するせん断抵抗Sと、を選択取得する。また、次のプレス加工で打ち抜き加工するワークの板厚tnも取得する。
金型情報J2からは、次のプレス加工で使用する金型の種類及び寸法を選択取得し、その種類及び寸法に基づき切断周長Lsを求める。
切断周長は、金型の外形寸法をパンチとダイとの平均値とし、形状種類に応じて算出する。
具体例としては、次のプレス加工で使用する金型が、図6に示される金型組K3の場合、形状種類が丸であるから、切断周長Lsを円周長として、Ls=π×(41.0+40.0)/2 と求める。
そして、算出した切断周長Lsと、ワーク情報J1から次に加工するワークの板厚として取得した板厚tnと、ワーク情報J1から材質に応じて選択取得したせん断抵抗Sと、から、以下の(式1)によって打ち抜き力Pを算出する。
打ち抜き力P=切断周長Ls×板厚tn×せん断応力S・・・(式1)
データベースDBには、打ち抜き力Pとモータ2の消費電力WP2との関係が格納されているので、算出した打ち抜き力Pに対応する消費電力WP2を取得し、
打ち抜き期間Bの時間(時刻t2d−時刻t2c)を乗算して消費電力量W2Bとする。
このようにして、定常期間A,C,Dの消費電力量W2ACDと、打ち抜き期間Bの消費電力量W2Bと、を得たら、消費電力量取得部22aは、両量を次の(式2)によって加算し、モータ2の消費電力量W2を得る。
W2=W2ACD+W2B・・・(式2)
(第2の方法)
第2の方法では、加工条件ファイルFL1に、次に説明するワーク情報J21及び金型情報J22を含めておく(図2参照)。
そして、打ち抜き期間Bのモータ2の消費電力量W2Bを、データベースDBを参照し、予め設定された考慮項目の打ち抜き内容に基づいて予測取得する。
まず、第2の方法を行うための加工条件ファイルFL1について詳述する。
加工条件ファイルFL1には、予め設定された、消費電力量W2Bの取得の際に考慮すべき項目である複数の考慮項目が含められている。
各考慮項目は、内容に応じワーク情報J21と金型情報J22とに分類され、互いに紐づけされている。
図7に示されるように、ワーク情報J21に含められる考慮項目は、材質及び板厚である。
材質は、例えばM−1〜M−nなるn種(n:正の整数)であり、材質毎に、使用可能な板厚が対応づけられている。図7の例では、tn−1〜tn−mなるm種(m:正の整数)の板厚が対応づけられている。
図8に示されるように、金型情報J22に含められる考慮項目は、切断周長Lsである。切断周長Lsは、金型寸法に基づいて金型毎に設定される。
金型情報J22において、切断周長Lsは、長さを複数の段階に区切って分類されたLs1〜Lsuのu種(u:正の整数)とされ、各分類に該当する金型組のNo.が対応づけられている。図8では、1.0mm毎に区切った例が示されている。
従って、使用する金型組の番号から、該当する切断周長Lsの分類が特定される。例えば、金型組K3は、切断周長Ls2に分類される。
消費電力量取得部22aは、次に行うプレス加工の内容に対応する各考慮項目の組み合わせを設定する。
図9は、各考慮項目の組み合わせを示すイメージ図である。考慮項目は、上述のように、材質,板厚tn,及び切断周長Lsである。
図9に示される例では、材質,板厚,及び切断周長をそれぞれn×m×u種類規定しており、組み合わせ総数のn×m×u通りそれぞれについて、消費電力量W2B(1)〜W2B(n×m×u)を予め求め、データベースDBに格納しておく。
消費電力量W2B(1)〜W2B(n×m×u)は、予めすべて実測して求める、或いは使用頻度の高い組み合わせの消費電力量W2Bを実測で求めて特性を把握し、使用頻度の低い組み合わせの消費電力量は、実測して把握した特性から推定する、などの方法で得る。
消費電力量取得部22aは、加工条件ファイルFL1の考慮項目から、加工動作PR1の打ち抜き内容に対応する条件を抽出し、その条件の組み合わせv(1≦v≦n×m×u)に対応する消費電力量W2B(v)を、データベースDBから取得する。
例えば、組み合わせvが、図9のv=2に対応する組み合わせの、材質:M1,板厚tn−1、切断周長Ls2の場合、消費電力量W2B(2)を取得する。
消費電力量取得部22aは、モータ2の消費電力量W2を、定常期間A,C,Dの消費電力量W2ACDと、打ち抜き期間Bの消費電力量W2B(v)と、を加え、
W2=W2ACD+W2B(v)・・・(式3)
として得る。
通常、モータ2の消費電力量W2は、実質的にパンチプレス51の総消費電力量Wtに相当する。
以上詳述したように、パンチプレス51は、加工動作PR1における総消費電力量Wtを予測取得する際に、打ち抜き期間Bとそれ以外の定常期間A,C,Dとで異なる方法を用いる。
この総消費電力量Wtを予測取得する手順例は、図10のフロー図に示される
消費電力量取得部22aは、定常期間A,C,Dと打ち抜き期間Bとで、消費電力量の算出を並列で処理する。
消費電力量取得部22aは、加工動作PR1の動作期間から、打ち抜き動作を行う打ち抜き期間Bを抽出し、他の定常期間A,C,Dと分離する(S1)。
定常期間A,C,Dについて、消費電力量取得部22aは、消費電力量を、消費電力情報Jdsを参照すると共にプレスプロファイルPP2に応じて算出し(S2)、消費電力量W2ACDとする(S3)。
打ち抜き期間Bについて、消費電力量取得部22aは、消費電力量W2Bの取得方法に第1の方法と第2の方法とのどちらを用いるかを選択する(S4)。この選択は、外部からの指示などによってプレス加工毎に指定される。
第1の方法を選択した場合、上述のように、打ち抜き力Pを算出すると共に、算出した打ち抜き力Pに対応する消費電力WP2を、データベースDBを参照して取得し(S5)、時間を乗算して消費電力量W2Bとする(S6)。
第2の方法を選択した場合、上述のように、加工条件ファイルFL1に含まれる考慮項目の、加工動作PR1に該当する組み合わせを設定する。そして、設定した考慮項目の組み合わせに対応する消費電力量を、データベースDBを参照して取得し(S7)、消費電力量W2Bとする(S8)。
消費電力量取得部22aは、消費電力量W2ACD及び消費電力量W2Bを算出したら、加算して消費電力量W2とする(S9)。
上述のように、消費電力量取得部22aは、加工動作PR1における消費電力量W2を、消費電力量が打ち抜き条件の影響を受けにくい定常期間A,C,Dと、消費電力量が打ち抜き条件によって大きく変動する打ち抜き期間Bと、に分けて求める。
すなわち、定常期間A,C,D及び打ち抜き期間Bのそれぞれの消費電力量W2ACD及び消費電力量W2Bを、打ち抜き条件を規定する加工条件ファイルFL1及びデータベースDBを参照しつつ異なる方法で求めてから合算することで予測取得している。
これにより、プレス加工時の消費電力量W2を高精度に予測することができる。また、消費電力量W2が高精度に予測できるので、消費電力量W2が実質的に相当する総消費電力量Wtも高精度に予測できる。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよい。
消費電力量取得部22aは、パンチプレス用消費電力量取得装置5として消費電力量W2を取得するよう機能し、パンチプレス51に備えられたものとした。
消費電力量取得部22aは、これに限らず、パンチプレス用消費電力量取得装置5としてパンチプレス51の外部に配置され、NC装置21と有線又は無線で通信することで、消費電力量W2を取得するものであってもよい。
加工条件ファイルFL1に格納される考慮項目は、上述の項目に限定されない。
例えば、モータ2のトルク定数,パンチプレス51の個体差,金型の使用履歴などを含めてもよい。金型が個体識別可能に管理されているID付である場合には、金型の種類やサイズはもとより、使用履歴に応じた摩耗程度なども考慮項目としてよい。
図11及び図12に、他の考慮項目として打ち抜き力及びラム速度を設定した例を示してある。この考慮項目は、プレス情報J23として加工条件ファイルFL1に含めておく(図2に一点鎖線で記載)。
図11は、打ち抜き力であって、打ち抜き力の大きさにより、低、中、高の三つの範囲で分類設定し、プレス情報J23に含められる。
図12は、上ラムの下降速度であって、下降速度の大きさにより、V1〜V3の三段階に分類設定し、プレス情報J23に含められる。
これらを考慮項目とした場合、例えば、図9に示される組み合わせに含めると、考慮項目は5項目となり、全体でn×m×u×3×3通りの組み合わせとなる。
考慮項目は、多いほど消費電力量の予測精度は向上する一方、算出処理速度向上の妨げになる虞がある。従って、求める消費電力量の精度やCPU22の能力などに応じ、考慮項目の種類や分類数などを適宜設定するとよい。
消費電力量の算出を、より高精度に行う場合、さらに、次の(位置)、(加工速度)、(モータの温度)の項目を抽出して反映させるとよい。
(位置)
位置は、具体的には、図3(a)における、時刻t1に対応するパンチ(上ラム)の待機位置、及び時刻t2に対応するいわゆる下降端位置と称される位置である。
図13は、図3(a)におけるパンチ高さ位置特性Paの待機位置を高さH1として、その待機位置を高さH21(H1>H21)に低くした場合のパンチ高さ位置特性Pa2を説明するための図である。図13においてパンチ高さ位置特性Paは実線で、パンチ高さ位置特性Pa2は一点鎖線で示されている。
パンチの下降速度及び上昇速度は、パンチ高さ位置特性Paと同じとしてある。また、下降端位置を高さH2で示してある。
図13に示されるように、待機位置を、高さH1から高さH21に低くすることで、パンチが下降端位置に達する時刻が、時刻t2より前の時刻t22となって、待機位置から下降端位置まで移動する時間が、(t2−t22)だけ短縮する。
また、パンチが下降端位置に達した時刻t22を過ぎてから、最下位置に達する時刻t23までの時間(t23−t22)は、パンチ高さ位置特性Paでのその時間(t3−t2)と同じである。
一方、パンチの最下位置(時刻t23)から上昇して待機位置(時刻t24)に達するまでの時間(t24−t23)は、パンチ高さ位置特性Paにおける最下位置から上昇して待機位置に達するまでの時間(t4−t3)よりも短い。
従って、待機位置を下げることで、上ラムの昇降時間が短くなって消費電力量が減る。逆に待機位置を上げることで、上ラムの昇降時間が長くなって消費電力量が増加する。
図14は、図3(a)におけるパンチ高さ位置特性Paの下降端位置を高さH2として、その下降端位置を高さH32(H32>H2)に高くした場合のパンチ高さ位置特性Pa3を説明するための図である。図14において、パンチ高さ位置特性Paは実線で、パンチ高さ位置特性Pa3のパンチ高さ位置特性Paと異なる部分は一点鎖線で示されている。
図14に示されるように、下降端位置を、高さH2から高さH32に高くすることで、パンチが下降端位置に達する時刻が、時刻t2よりも前の時刻t32となって、待機位置から下降端位置まで移動する時間が、(t2−t32)だけ短縮する。
一方、パンチが下降端位置に達した時刻t32を過ぎてから、最下位置に達する時刻t33までの時間(t33−t22)は、パンチ高さ位置特性Paでのその時間(t3−t2)よりも長くなる。
また、パンチの最下位置(時刻t33)から上昇して待機位置(時刻t34)に達するまでの時間(t34−t33)は、パンチ高さ位置特性Paにおける最下位置から待機位置に達するまでの時間(t4−t3)と同じである。
従って、下降端位置を基準位置に対し上下にずらすことで、そのずらす量と、下降端位置から最下位置までの間のパンチの下降速度と、に応じて、上ラムの昇降時間が変化し、消費電力量も変化する。
このように、待機位置及び下降端位置の移動変化は、消費電力量に反映されるので、消費電力量の算出において考慮することが望ましい。
(加工速度)
加工速度は、図12に示されるように、プレス情報J23に含められる考慮項目として既述であるが、この加工速度を決定する要因として、ワークの材質,加工時の音量,及び加工時の振動がある。
一般に、サーボモータを使用したパンチプレスは、パンチの加工速度、すなわち上ラムの下降速度が遅いほど、サーボモータのトルク特性より発生トルクを大きくできる。そのため、ワークの材質が硬いほど、加工速度を遅くする。
また、ワークの材質が軟らかいほど、加工速度を高速化できるので、稼動効率の観点で、加工速度を速くする。
また、加工速度が速いほど、加工に伴って発生する音量及び振動が大きくなる。
従って、周囲環境に配慮して、音量及び振動を抑制した加工を行う場合、加工速度を遅くする。
このように、ワークの材質、発生する音量、発生する振動、等は、加工速度の設定要因となり、消費電力量に反映されるので、消費電力量の算出において考慮することが望ましい。
(モータの温度)
一般的に、モータは、コイルや磁石の温度が変化すると、同じ値の電流を流したときに発生するトルクが変動する。すなわち、トルク定数には温度依存性があって、通常、温度が高いほどトルクが低下する。
従って、モータの温度によらず同じトルクを得ようとする場合、流す電流値を変える必要がある。詳しくは、モータの温度が高いほど、大きい電流値が必要であり、消費電力量が増加する。
モータには温度センサが内蔵されているものがあり、温度センサが検出した温度情報を外部で把握し、温度に応じたトルク定数の変動に対する電流値補正を可能としている。
パンチプレス51においても、モータ2として温度センサ内蔵のものを用い、温度センサからの温度情報に基づいて、所望のトルクが得られるようにモータに流す電流値を制御することができる。
個々のモータについての、トルク定数の温度特性は、予めモータの製造者より提供されて、或いは、使用者側で実測して得る。
例えば、得られたトルク定数の温度特性が、基準温度Taに対し、それより低い温度Ta1で+1%である場合、温度Ta1でモータに流す電流値Ia1は、温度Taでの電流値Iaに対し、逆数の0.99を補正値として、
Ia1=Ia×0.99とする。
逆に、トルク定数の温度特性が、基準温度Taに対し、それより高い温度Ta2で−1%の場合は、温度Ta2でモータに流す電流値Ia2は、逆数の1.01を補正値として
Ia2=Ia×1.01とする。
消費電力量取得部22aは、消費電力量を、次のように補正してよい。
すなわち、上述の位置(待機位置、下降端位置)、加工速度、又はモータの温度、を補正項目とし、その補正項目の変化量を補正データとする。そして、その補正データに応じて、打ち抜き条件に基づいて取得した消費電力量をさらに補正して、最終的な消費電力量とする。
補正データの変化量は、位置については、待機位置の基準となる位置からの移動量である。また、加工速度については、ワークの硬軟に応じて予め設定しておく補正値、騒音の低減量、及び振動の低減量のいずれかに基づき調整する速度変化量である。また、温度については、モータが内蔵する温度センサから出力される温度情報に基づいて得られる温度変化量である。モータに温度センサが内蔵されていない場合は、モータ周辺の温度の変化を代替えの温度変化量としてもよい。
1 プレス装置、 2 モータ(サーボモータ)、 3 サーボアンプ
4 エンコーダ、 5 パンチプレス用消費電力量取得装置
21 NC装置、 22 CPU、 22a 消費電力量取得部
23 記憶部、 24 NC部、 25 タイマ、 26 プレス制御部
31 出力部、 51 パンチプレス
A,C,D 定常期間、 B 打ち抜き期間、 DB データベース
DS,DS2 電力消費部材、 FL1 加工条件ファイル
Ia,Ia1,Ia2 電流値
Jds 消費電力情報、 J1,J21 ワーク情報
J2,J22 金型情報、 J23 プレス情報
J4a プレス加工情報、 J5 時刻情報、 J6 位置情報
K1〜K4 (金型の)組、 Ls 切断周長
P 打ち抜き力
Pa,Pa1,Pa2 パンチ高さ位置特性、 Pb モータ回転速度特性
Pc モータ電流特性
PG 加工プログラム、 PGB 基本動作プログラム
PP2 プレスプロファイル、 PR1 加工動作
S せん断抵抗、 SN1 プレス実行指令、 SN2 プレス指令
T2 消費電力特性、 tn 板厚
Ta 基準温度、 Ta1,Ta2 温度
WP2 消費電力、 WPa,WPc,WPd 平均消費電力
W2,W2A,W2B,W2C,W2D,W2A1,W2A2,W2ACD 消費電力量
Wt 総消費電力量

Claims (12)

  1. モータの動力によって加工動作を行うパンチプレスの消費電力量を取得するパンチプレス用消費電力量取得装置であって、
    前記加工動作において金型がワークを打ち抜く打ち抜き期間の前記モータの消費電力量を、予め設定された打ち抜き条件に基づいて取得する消費電力量取得部を有することを特徴とするパンチプレス用消費電力量取得装置。
  2. 前記消費電力量取得部は、前記加工動作において前記金型を前記ワークに離接させる定常期間の前記モータの消費電力量を、前記定常期間に予め設定された前記モータを流れる電流値に基づいて取得することを特徴とする請求項1記載のパンチプレス用消費電力量取得装置。
  3. 前記打ち抜き条件は、前記ワークに関する条件と前記金型に関する条件とを含んで設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のパンチプレス用消費電力量取得装置。
  4. 前記消費電力量取得部は、前記金型の待機位置,前記金型の下降端位置,前記加工動作における前記金型の速度,又は前記モータの温度、の変化量を補正データとし、前記補正データに基づいて、取得した前記消費電力量を補正することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパンチプレス用消費電力量取得装置。
  5. モータの動力によって加工動作を行うと共に前記加工動作の消費電力量を取得して出力するパンチプレスであって、
    前記加工動作において金型がワークを打ち抜く打ち抜き期間の前記モータの消費電力量を、予め設定された打ち抜き内容に基づいて取得する消費電力量取得部と、
    取得した前記消費電力量を出力する出力部と、
    を備えたことを特徴とするパンチプレス。
  6. 前記消費電力量取得部は、
    前記加工動作において前記金型を前記ワークに離接させる定常期間の前記モータの消費電力量を、前記定常期間に予め設定された前記モータを流れる電流値に基づいて取得することを特徴とする請求項5記載のパンチプレス。
  7. 前記打ち抜き条件は、前記ワークに関する条件と前記金型に関する条件とを含んで設定されていることを特徴とする請求項5又は請求項6記載のパンチプレス。
  8. 前記消費電力量取得部は、前記金型の待機位置,前記金型の下降端位置,前記加工動作における前記金型の速度,又は前記モータの温度、の変化量を補正データとし、前記補正データに基づいて、取得した前記消費電力量を補正することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載のパンチプレス。
  9. モータの動力によって加工動作を行うパンチプレスの前記加工動作での消費電力量を取得するパンチプレスの消費電力量取得方法であって、
    前記加工動作において金型がワークを打ち抜く打ち抜き期間の前記モータの消費電力量を、予め設定した打ち抜き条件毎に取得して記憶部に記憶しておき、
    前記消費電力量を取得すべき前記加工動作の打ち抜き条件に合致する条件を、前記記憶部に記憶した前記打ち抜き条件から抽出し、抽出した前記打ち抜き条件に対応する消費電力量を、前記取得すべき前記加工動作における打ち抜き期間の前記モータの消費電力量とすることを特徴とするパンチプレスの消費電力量取得方法。
  10. 前記モータに流れる電流値と消費電力との関係を予め取得して記憶部に記憶しておき、
    前記消費電力量を取得すべき前記加工動作において前記金型が前記ワークに離接する定常期間の消費電力量を、前記記憶部に記憶した前記電流値と消費電力との関係に基づいて取得することを特徴とする請求項9記載のパンチプレスの消費電力量取得方法。
  11. 前記打ち抜き条件を、前記ワークに関する条件と前記金型に関する条件とを含んで設定することを特徴とする請求項9又は請求項10記載のパンチプレスの消費電力量取得方法。
  12. 前記金型の待機位置,前記金型の下降端位置,前記加工動作における前記金型の速度,又は前記モータの温度、の変化量を補正データとし、前記補正データに基づいて、抽出した前記打ち抜き条件に対応する消費電力量を補正して、前記取得すべき前記加工動作における打ち抜き期間の前記モータの消費電力量とすることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のパンチプレスの消費電力量取得方法。

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