JP2004017057A - プレス機械の加工制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】サーボモータの電流変化から加工負荷分を抽出し、それにより、この抽出した加工負荷を低騒音化や加工プロセスなどの制御に役立てる。
【解決手段】ラム12の動力源としてサーボモータ11を用いるプレス機械である。ラム12を上下動させる作動軸10とサーボモータ11のロータ主軸とを一体に構成するとともに、サーボモータ11の電流変化を検出する手段16を設ける。検出手段16により検出されるサーボモータ11の電流変化に基づいて、ワークの情報を取得する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばタレットパンチプレスに適用されるプレス機械の加工制御システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、パンチプレスには、ラムの駆動源としてサーボモータを用いる電動式のものがある。このようなパンチプレスなどのプレス機械の打ち抜き加工では、加工中にきわめて大きい騒音が発生するので、この種の騒音をできるだけ減らすことが望まれている。
【0003】
このような打ち抜き加工における騒音の発生原理は複雑で、ワークの材質、板厚その他各種の条件によってさまざまであるが、ラムの駆動による打ち抜き速度が速いときは騒音は大きく、打ち抜き速度が遅くなるほど騒音は小さくなり、また、打ち抜き速度が一定であれば、負荷が軽いときは騒音は小さく、負荷が重いほど騒音は大きくなることが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電動式のパンチプレスは、サーボモータの主軸とラムを上下動させる作動軸とが、複数のギヤなどの動力伝達機構を介してドライブされるため、サーボモータの主軸にかかる負荷は、回転子自体の負荷、ラムを上下動させる負荷および加工反力からなる基本負荷以外に、動力伝達機構の負荷が加わるうえ、複数のギヤどうしのバックラッシなどの変動要因も加わることとなる。
【0005】
そのため、これらの基本負荷以外の要因がサーボモータにとって大きなノイズ成分となり、モータ電流を大きく変動させるため、サーボモータの電流変化から加工負荷分を抽出することができず、その結果、加工負荷を検出しそれを低騒音化や加工プロセスなどの制御に利用することができないという問題があった。
【0006】
この発明の課題は、上記従来のもののもつ問題点を排除して、サーボモータの電流変化から加工負荷分を抽出することができ、それにより、この抽出した加工負荷を低騒音化や加工プロセスなどの制御に役立てることのできるプレス機械の加工制御システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を解決するものであって、請求項1に係る発明は、ラムの動力源としてサーボモータを用いるプレス機械において、ラムを上下動させる作動軸と前記サーボモータのロータ主軸とを一体に構成するとともに、当該サーボモータの電流変化を検出する手段を設け、前記検出手段により検出される前記サーボモータの電流変化に基づいて、ワークの情報を取得するように構成したプレス機械の加工制御システムである。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記ワークの情報にはワークの板厚が含まれ、最初の加工で取得したワークの板厚に基づいて、その後のラム速度を1サイクル中で当該板厚に相当するラムの加工ストローク分だけ低速にするプレス機械の加工制御システムである。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記ワークの情報にはワークの最大加工力が含まれ、最初の加工で取得したワークの最大加工力に基づいて、当該最大加工力があらかじめ設定された閾値より小さいときは、その後のラム変位パターンとして軽負荷に応じた高速加工モードを選択し、一方、当該最大加工力が当該閾値より大きいときは、その後のラム変位パターンとして重負荷に応じた低速加工モードを選択するプレス機械の加工制御システムである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記ワークの情報にはワークの最大加工力が含まれ、最初の加工で取得したワークの最大加工力に基づいて、その後の加工力が当該最大加工力を所定レベル上回ったときシステムを停止させるプレス機械の加工制御システムである。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記ワークの情報にはワークの板厚が含まれ、実際の加工で取得したワークの板厚に基づいて、この板厚実測値を、当該ワークのその後の加工を行なう他のプレス機械にネットワークを通じて伝送するプレス機械の加工制御システムである。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記ワークの情報にはワークの最大加工力が含まれ、実際の加工で取得したワークの最大加工力に基づいて、ワークの材質に応じてあらかじめ生成された最大加工力/引っ張り強さデータ変換テーブルを検索して当該ワークの引っ張り強さを求め、この最大加工力実測値に基づく引っ張り強さのデータを、当該ワークのその後の加工を行なう他のプレス機械にネットワークを通じて伝送するプレス機械の加工制御システムである。
【0013】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明によるプレス機械の加工制御システムの一実施の形態を示すブロック図であり、プレス機械としてパンチプレスに適用したものである。
【0014】
このプレス機械の加工制御システム1は、エキセンシャフト10の一端にACサーボモータ11の主軸が一体に直結してあり、ACサーボモータ11の主軸が回転すると、エキセンシャフト10の偏心軸部が円状の軌跡に沿って移動することで、この偏心軸部に枢支されたラム12が上下動するようになっている。エキセンシャフト10の他端にはロータリエンコーダ13が装着してあり、ロータリエンコーダ13は、ACサーボモータ11の主軸の回転角度を検出して、その検出値を回転角度検出信号として制御装置14に入力するようになっている。
【0015】
制御装置14がパンチング指令を受け付けると、制御装置14からサーボドライバ15にモータ回転指令を伝え、サーボドライバ15はこのモータ回転指令値に相当する電流をACサーボモータ11に供給する。このときサーボドライバ15からACサーボモータ11に供給される電流値を電流検出回路16が検出し、この検出値は電流モニタ値として制御装置14に入力されるものである。
【0016】
ACサーボモータ11に指令電流が流れるとその主軸が回転を開始し、これと一体に直結しているエキセンシャフト10の偏心軸部も円状の軌跡に沿って回転を開始し、それによりラム12が上下動を開始する。この主軸の回転にともない、ACサーボモータ11の後端に組み込まれているレゾルバ17がモータ回転子の回転状況を検出し、この検出信号はサーボドライバ15に伝えられる。サーボドライバ15の内部回路では、レゾルバ17から伝えられる検出信号を、回転子位置信号および回転速度信号として扱い、ACサーボモータ11の回転子制御に用いるようになっている。
【0017】
このようなACサーボモータ11の発生トルクは、基本的に、式T=2/3KΦIで示すことができる。ここで、Tは発生トルク、Kは比例定数、Φは界磁磁束密度、Iは電流である。この式から、ACサーボモータ11の発生するトルクは、モータ主軸の回転位置には無関係であり、電流Iと界磁磁束密度Φとの積により求められることがわかる。すなわち、モータ主軸がどの回転角度にあっても、指令電流に比例したトルクが発生し、ラム12によるパンチ打ち抜き力は、電流Iで制御することができるものである。
【0018】
図2に示すように、このプレス機械(パンチプレス)の加工制御システム1で用いるパンチユニット20は、パンチ21、パンチヘッド22、ストリッパプレート23、およびストリッパスプリング24で構成される。ラム12が下降し、その下面がパンチヘッド22を押し下げると、パンチ21も下降を開始するが、このときストリッパスプリング24を介してストリッパプレート23も下降する。ストリッパプレート23がワークを押しつけた状態でパンチ21とダイとの間でパンチング加工が行われるものである。
【0019】
図3は、パンチングを行なったときのACサーボモータ11に流れる電流の経緯を示し、縦軸はモータ電流、横軸はモータ主軸の回転角度である。パンチング指令が出されると、モータ主軸は回転を開始し(A−B)、ラム12も下降を開始する(B−C)。ラム12の下面がパンチヘッド22の上面に突き当たり、この状態のままラム12の下降動作が継続すると、ストリッパスプリング24からの反力の変化がモータ電流の変化となる(C−D)。そして、パンチ21の先端がワークの表面に突き当たった時点(D)から、パンチ21とダイとによる剪断加工の進行とともにモータ電流も増加していき(D−E)、破断が発生した時点(最大加工力:E)で加工反力が開放されるため、モータ電流も急激に減少する(E−F)。その後1回転が終了してモータ主軸が停止すると、モータ電流はゼロに戻る(F−G)。このようにして、モータ主軸の1回転(0°〜360°)で1回のパンチングが行われるものである。
【0020】
次に、上記の実施の形態の作用について、図3の電流説明図および図4〜図7に示す各種の説明図を用いて説明する。
【0021】
<ワークの板厚検出>
図4は、ACサーボモータ11の回転角度とラム12の位置との関係を示す。最初、ACサーボモータ11の主軸は上死点位置(点A)に停止している。このとき、サーボドライバ15はダイナミックブレーキ回路を内蔵しているため、停止位置のばらつきが極めて少なく、高精度に停止できている。また、ラム12を上下動させるエキセンシャフト10の一端にACサーボモータ11の主軸が一体に直結したダイレクトドライブであるため、モータ軸換算負荷は極めて小さく、ダイナミックブレーキ回路の電気的容量も少なくてよい。このことは、ブレーキ動作時に電流変化量の二乗が熱に変換されるダイナミックブレーキ回路の熱影響が大幅に低減されことにつながり、そのため、高精度な停止制御が可能となる。
【0022】
図4の点Iは、ラム12が下死点位置にあるときのモータ主軸の回転位置であり(点Aから180°)、点Hはパンチ21の先端がワークを載置するテーブル基準面位置に到達したときのモータ主軸の回転位置(角度θ1)である。これらの位置は設計値からあらかじめ求めておくことができる。
【0023】
加工が開始してACサーボモータ11の主軸が時計方向に回転し始め、ラム12がパンチ21を押し下げてパンチ21の先端がワークの表面に突き当たった時点(点D)から、モータ電流が急激に増加し始める。この点Dを検出したときのモータ主軸の回転角度(角度θ2)を記憶させる。そして、モータ主軸がθ2からθ1に回転する間のラム12の変位量(垂直方向)を求めれば、この変位量がワークの板厚に相当することになる。ここで、ACサーボモータ11の主軸の回転角度と、ラム12の垂直方向の変位量との関係も、設計値からあらかじめ求めておくことができる。
【0024】
<打ち抜き騒音の低騒音化>
まず第1番目の加工でθ2を検出する。そして、第2番目の加工からは、図5に示すように、θ2まではラム12を高速で下降させ(クイックアプローチ)、それ以後減速させて低速でパンチング加工を実行し、終了後ラム12を高速で上昇させる(クイックリターン)ことにより、パンチング1サイクル当たりの加工時間を延長(生産効率を低下)させることなく、打ち抜き騒音の低減を実現することができる。
【0025】
<加工モードの自動設定>
一般に、パンチング加工は、薄板加工やニブリング加工など軽負荷時の加工モードと、厚板加工など重負荷時の加工モードとに分類される。このうち、軽負荷時の加工モードの場合は、軽負荷であるためパンチング加工にともなう騒音は小さく、投入動力(回転エネルギー)の回復も早く、そのため、高速加工が求められ、それに応じた高速加工用のラム変位パターンを実行する。一方、重負荷時の加工モードの場合は、重負荷であるためパンチング加工にともなう騒音はかなり大きく、そのため、図5に示したように、打ち抜き時のみ加工速度を低下させることが求められ、それに応じた低速加工用のラム変位パターンを実行する。
【0026】
そこで、このシステムでは、実験などによりあらかじめ閾値(SR値)を求めておく。第1番目の加工の際、最大加工力相当値(図3の点E)を抽出し、この値がSR値よりも大きいかどうか判断する。そして、最大加工力相当値がSR値よりも小さい場合は、軽負荷加工と判断し、第2番目の加工からは高生産性を目的とした高速加工用のラム変位パターンを実行する。一方、最大加工力相当値がSR値よりも大きい場合は、重負荷加工と判断し、第2番目の加工からは低騒音化を目的とした低速加工用のラム変位パターンを実行する。
【0027】
<安全対策>
まず第1番目の加工の際、そのときの最大加工力相当値(図3の点E)を抽出し、この値に所定のマージンをもたせた範囲を設定しておく。そして、第2番目の加工からは、加工の都度、加工力相当値(検出値)がマージン範囲内かどうかを常時監視し、万一この範囲の上限値を越える値を検出した場合は、異常状態発生としてシステムを停止させる。これにより、パンチの異常摩耗や破損、または、機械構造上の異常に起因する危険状態を事前に検出し、事故の発生を未然に防止することができる。
【0028】
<ワークの引っ張り強さの推定>
まずワークの材質を特定してパンチング加工を行い、このときの最大加工力相当値(図3の点E)を抽出する。つぎに通常の「引っ張り試験機」を用いてそのワークの引っ張り強さを求める。そして、最大加工力相当値(図6のI値)と「引っ張り試験機」による引っ張り強さ(図6のδ値)とをデータ変換テーブル(制御装置14内のメモリテーブル)に入力する。ここで、モータ電流の最大値はワークの板厚やパンチ形状により異なるため、同一材質のワークについて板厚やパンチ形状を変えながらI値、δ値の測定および入力を繰り返し、複数のデータの組み合わせを入力した後、I値を基準にして並べ換えることで、図6に示すデータ変換テーブルを完成する。この処理を材質ごとに行うことにより、制御装置14内には、ワークの材質ごとのデータ変換テーブルが生成される。
【0029】
実際の加工時、まずワークの材質を加工プログラム入力データやキー入力値から認識する。つぎにパンチング加工時のモータ電流の最大値(図3の点E/図6のI値)を抽出し、この値から、そのワークの材質に相当するデータ変換テーブルを検索して、引っ張り強さ相当値(図6のδ値)を求める。
【0030】
<ワークの板厚、引っ張り強さの伝送>
板金加工では一般に、パンチング加工のつぎに曲げ加工が行われる。曲げ加工にはプレスブレーキが多用されており、高精度の曲げ加工を行なうためには、ワークの板厚や引っ張り強さなどの機械的特性値を、パラメータとして制御演算アルゴリズムに取り込む必要がある。このパラメータには一般に公称値が用いられているが、ワークの実際の値とは微少ながら差があり、この差が目標加工精度に対する誤差となっている。
【0031】
このシステムでは、ワークの板厚を実際のパンチング加工時に検出するため、検出したワークの実際の板厚値を、例えば図7に示すようなネットワーク通信回線を介してプレスブレーキの制御装置に伝送することができる。プレスブレーキでは、伝送されたこのワークの実際の板厚値をパラメータとして制御演算アルゴリズムに取り込むことで、曲げ角度精度は板厚の二乗と相関するといわれるワークの板厚として公称値ではなく実測値を扱うことができ、それにより、高精度の曲げ加工を行なうことができるとともに、制御演算アルゴリズムも簡素化される。
【0032】
また、上記で求めたワークの引っ張り強さ相当値(図6のδ値)についても、ワークの板厚と同様に、ネットワーク通信回線を介してプレスブレーキの制御装置に伝送することで、より高精度の曲げ加工の実現と、制御演算アルゴリズムの簡素化が図れる。
【0033】
以上のように、このプレス機械の加工制御システム1は、ラム12を上下動させるエキセンシャフト10の一端にACサーボモータ11の主軸が一体に直結したダイレクトドライブであるため、ACサーボモータ11の主軸にかかる負荷は、回転子自体の負荷、ラム12を上下動させる負荷および加工反力のみとなり、モータ電流のノイズ成分は皆無である。そのため、ACサーボモータ11の電流変化を適時検出することで加工負荷分を抽出し、ワークの板厚や最大加工力を検出することができる。そして、これらワークの板厚や最大加工力を用いて、低騒音化や加工プロセスなど各種の制御を実現することができる。
【0034】
図8は、この発明によるプレス機械の加工制御システムの他の実施の形態として、加工制御システムが適用されるタレットパンチプレス110を示す要部の縦断面図、図9はその右側面図である。
【0035】
このタレットパンチプレス110は、平行に立設したフレーム111a、111bに設けた軸受部112a、112bにエキセンシャフト120が軸支されている。フレーム111a、111b間のほぼ中央に位置するエキセンシャフト120の偏心軸部120eには、コンロッド121を介してラム122が取り付けられ、エキセンシャフト120が回転または回動することで、コンロッド121を介してラム122がラムガイド123に沿って上下動し、ラム122の下端に取り付けられるストライカ124もラム122と一体に上下動する。そして、ラム122が下降するとき、ストライカ124が、タレット125に装着してあるパンチ金型126を押圧してワークを打ち抜くようになっている。
【0036】
また、エキセンシャフト120の一端には延長部120aが形成されてフレーム111bから外方へ延び、この延長部120aをモータ主軸131とするサーボモータ130が、フレーム111bの外側に取り付けられている。
【0037】
サーボモータ130は、モータ主軸131すなわちエキセンシャフト120の延長部120aの周囲に、外周に偶数個(4個)の磁極用マグネット(永久磁石)132を円周方向に沿って所定間隔(90°間隔)で備えたスリーブ133を嵌装してブッシュ134で固定し、これによりロータ(回転子)135を構成する。すなわち、サーボモータ130のロータ135は、エキセンシャフト120の延長部120aと不可分一体のものであり、そのため、サーボモータ130は、実質的にエキセンシャフト120をロータ135として用いるものである。
【0038】
また、サーボモータ130は、図10に示すように、三相電機子巻線Ua、Va、Waおよび三相電機子巻線Ub、Vb、Wbを三相並列回路として巻いた外筒136をロータ135に外装してフレーム111bに固定し、これによりステータ(固定子)137を構成する。そして、サーボアンプ140の三相電機子巻線Ua、Va、Wa用のパワー部141aと、三相電機子巻線Ub、Vb、Wb用のパワー部141bとを、同一ゲート信号でドライブすることで、三相電機子巻線Ua、Va、Waおよび三相電機子巻線Ub、Vb、Wbには同位相、同一電流値の三相交流電流が流れ、それによりラム圧力に必要なトルクを発生するものである。
【0039】
そして、サーボアンプ140の図示しない制御部の制御により、サーボモータ130は、ラム122がパンチング加工に要する所定の下降端位置Lと、この位置から戻されてラム122下端のストライカ124がパンチ金型126上面から離れる上昇端位置Hとの間を上下動するように、エキセンシャフト120をラム122の両位置L、H間に相当する角度範囲だけ往復して回動させることで、ワークにパンチング加工を行なうようになっている。
【0040】
図11(a)に示すように、ラム122の前記下降端位置Lは、エキセンシャフト120の偏心量E(エキセンシャフト120の軸線と偏心軸部120eの軸線との距離)によって決まるラム122の全上下動可能ストロークの下死点Bよりやや手前に設定され、また、ラム122の前記上昇端位置Hは、ラム122の全上下動可能ストロークの中間高さよりやや下方に設定される。すなわち、エキセンシャフト120の前記往復回動角度範囲は、使用するパンチ金型126のストロークにもよるが、約40°〜60°程度に設定される。
【0041】
また、図11(b)に示すように、サーボモータ130は、金型交換時、タレット回転時などには、エキセンシャフト120の偏心軸部120e(すなわちラム122)を上死点Tに位置決めする。そして、加工開始にともない、ラム122を上死点Tから下降端位置Lまで下降して1回目のパンチング加工を行なった後、上昇端位置Hまで戻してその位置でラム122を待機させ、2回目以降のパンチング加工では上昇端位置Hと下降端位置Lとの間を往復して回動させる。
【0042】
さらに、エキセンシャフト120の全周回転範囲のうち、つねに図11(b)に示すように片側半周分だけを使用すると、潤滑油の行き渡り方をはじめ各部が均等に使用されることにならず、図11(c)に示すように反対側の半周分も使用することが好ましいことから、サーボモータ130は、金型交換の都度またはタレット回転のたびに、あるいは、あらかじめ決められたパンチング回数ごとに、図11(b)に示す側と図11(c)に示す側とを切り換えて使用する。
【0043】
そして、図示してないが、このタレットパンチプレス110にも、図1に示すプレス機械の加工制御システム1と同様に電流検出回路16など必要な要素を設けて、加工制御システムを構成することはもちろんである。
【0044】
なお、上記の実施の形態では、加工制御システムが適用されるプレス機械として、パンチプレスおよびタレットパンチプレス110を例示したが、これに限定するものでなく、パンチングマシン以外の各種のプレス機械に適用することが可能であり、また、パンチプレス(タレットパンチプレス110)からネットワーク通信回線を介してワークの実測値が伝送されるのも、プレスブレーキに限定せず、プレスブレーキ以外の各種のプレス機械に伝送することが可能である。
【0045】
【発明の効果】
この発明は以上のように、ラムの動力源としてサーボモータを用いるプレス機械において、ラムを上下動させる作動軸とサーボモータのロータ主軸とを一体に構成するとともに、サーボモータの電流変化を検出する手段を設け、この検出手段により検出されるサーボモータの電流変化に基づいて、ワークの情報を取得するように構成したので、サーボモータの電流変化から加工負荷分を抽出することができ、それにより、この抽出した加工負荷を低騒音化や加工プロセスなどの制御に役立てることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるプレス機械の加工制御システムの一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】パンチユニットの説明図である。
【図3】サーボモータの主軸回転角度とモータ電流との関係を示す図である。
【図4】サーボモータの主軸回転角度とラムの位置との関係を示す図である。
【図5】サーボモータの主軸回転角度とラムの移動速度との関係を示す図である。
【図6】モータ電流最大値と引っ張り強さとの関係を示す変換テーブルの図である。
【図7】パンチプレスとプレスブレーキとのネットワーク通信回線の例を示す図である。
【図8】この発明によるプレス機械の加工制御システムの他の実施の形態を示す要部の縦断面図である。
【図9】図8に示す要部の右側面図である。
【図10】図8のサーボモータとそれを駆動するサーボアンプの構成例を示す結線図である。
【図11】エキセンシャフト/ラムの作動領域を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プレス機械の加工制御システム
10 エキセンシャフト
11 ACサーボモータ
12 ラム
13 ロータリエンコーダ
14 制御装置
15 サーボドライバ
16 電流検出回路
17 レゾルバ
20 パンチユニット
21 パンチ
22 パンチヘッド
23 ストリッパプレート
24 ストリッパスプリング
110 タレットパンチプレス
111a、111b フレーム
112a、112b 軸受部
120 エキセンシャフト
120a 延長部
120e 偏心軸部
121 コンロッド
122 ラム
123 ラムガイド
124 ストライカ
125 タレット
126 パンチ金型
130 サーボモータ
131 モータ主軸
132 磁極用マグネット(永久磁石)
133 スリーブ
134 ブッシュ
135 ロータ(回転子)
136 外筒
137 ステータ(固定子)
138 ロータリエンコーダ
140 サーボアンプ
141a、141b パワー部

Claims (6)

  1. ラムの動力源としてサーボモータを用いるプレス機械において、
    ラムを上下動させる作動軸と前記サーボモータのロータ主軸とを一体に構成するとともに、当該サーボモータの電流変化を検出する手段を設け、
    前記検出手段により検出される前記サーボモータの電流変化に基づいて、ワークの情報を取得するように構成したことを特徴とするプレス機械の加工制御システム。
  2. 前記ワークの情報にはワークの板厚が含まれ、最初の加工で取得したワークの板厚に基づいて、その後のラム速度を1サイクル中で当該板厚に相当するラムの加工ストローク分だけ低速にすることを特徴とする請求項1記載のプレス機械の加工制御システム。
  3. 前記ワークの情報にはワークの最大加工力が含まれ、最初の加工で取得したワークの最大加工力に基づいて、当該最大加工力があらかじめ設定された閾値より小さいときは、その後のラム変位パターンとして軽負荷に応じた高速加工モードを選択し、一方、当該最大加工力が当該閾値より大きいときは、その後のラム変位パターンとして重負荷に応じた低速加工モードを選択することを特徴とする請求項1記載のプレス機械の加工制御システム。
  4. 前記ワークの情報にはワークの最大加工力が含まれ、最初の加工で取得したワークの最大加工力に基づいて、その後の加工力が当該最大加工力を所定レベル上回ったときシステムを停止させることを特徴とする請求項1記載のプレス機械の加工制御システム。
  5. 前記ワークの情報にはワークの板厚が含まれ、実際の加工で取得したワークの板厚に基づいて、この板厚実測値を、当該ワークのその後の加工を行なう他のプレス機械にネットワークを通じて伝送することを特徴とする請求項1記載のプレス機械の加工制御システム。
  6. 前記ワークの情報にはワークの最大加工力が含まれ、実際の加工で取得したワークの最大加工力に基づいて、ワークの材質に応じてあらかじめ生成された最大加工力/引っ張り強さデータ変換テーブルを検索して当該ワークの引っ張り強さを求め、この最大加工力実測値に基づく引っ張り強さのデータを、当該ワークのその後の加工を行なう他のプレス機械にネットワークを通じて伝送することを特徴とする請求項1記載のプレス機械の加工制御システム。
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