JP2017134233A - 木管楽器用リード及び木管楽器用リードの製造方法 - Google Patents

木管楽器用リード及び木管楽器用リードの製造方法 Download PDF

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【課題】本発明は、合成樹脂から形成されながら、マウスピースへの取り付けが比較的容易な木管楽器用リード及びそのような木管楽器用リードの製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明に係る木管楽器用リードは、長手方向先端側にヴァンプを有する帯板状の木管楽器用リードであって、合成樹脂をマトリックスとするリード本体と、このリード本体の少なくとも裏面側に積層される被覆層とを備え、この被覆層の主成分が親水性樹脂であることを特徴とする。前記親水性樹脂がウレタン樹脂又はエポキシ樹脂であるとよい。前記被覆層の厚さが長手方向先端側に向かって漸減するとよい。本発明に係る木管楽器用リードの製造方法は、合成樹脂をマトリックスとするリード本体を形成する工程と、このリード本体の少なくとも裏面側に、親水性樹脂を主成分とする被覆層を形成する材料を塗工する工程とを備えることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、木管楽器用リード及び木管楽器用リードの製造方法に関する。
例えばサクソフォン、クラリネット等の木管楽器は、奏者が息を吹き込む唄口に取り付けられる帯板状のリードを振動させることによって音を発生させる。木管楽器用リードは、一般に葦や竹などの天然素材から形成され、奏者が口に咥える側の長手方向端部(先端部)に向かって厚さを徐々に減少させるよう表面を削り落としたヴァンプ(Vamp)が設けられている。
このような天然素材から形成される木管楽器用リードは、個々のばらつきが大きいという難点がある。このため、ユーザーが熟練者ではない比較的低練度の奏者であっても、複数のリードの中から満足な音色が得られるリードを選択し、満足な音色が得られないリードを使用せずに廃棄しているのが実情である。具体的には、木管楽器用リードは、10本を一組として販売されることが多いが、一般ユーザーであっても、実際には10本中で2本乃至3本程度しか使用できないと判断する場合が少なくない。
また、木管楽器用リードには、奏者の唾液や息に含まれる水分が付着することが避けられない。葦や竹から形成される木管楽器用リードは、このような水分に晒されることによって劣化が促進されるため、寿命が比較的短いという不都合がある。このため、合成樹脂から形成された耐久性に優れるリードが市販されている。
しかしながら、合成樹脂製リードは、その振動特性等の物性が天然素材から形成されるリードとは異なるため、音色や演奏性が十分とはいえない。そこで、合成樹脂製リードを形成する樹脂組成物にセルロース繊維を配合することで、合成樹脂製リードの振動特性を向上することが提案されている(例えば特開2008−197450号公報参照)。
また、合成樹脂性リードは、滑りやすいため、マウスピースに取り付ける際、正確に位置決めすることが難しいという不都合を有する。上述のように、合成樹脂製リードの振動特性を向上する提案はなされているが、このような取り付け性を向上する提案は見当たらない。
特開2008−197450号公報
前記不都合に鑑みて、本発明は、合成樹脂から形成されながら、マウスピースへの取り付けが比較的容易な木管楽器用リード及びそのような木管楽器用リードの製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するためになされた発明は、長手方向先端側にヴァンプを有する帯板状の木管楽器用リードであって、合成樹脂をマトリックスとするリード本体と、このリード本体の少なくとも裏面側に積層される被覆層とを備え、この被覆層の主成分が親水性樹脂であることを特徴とする木管楽器用リードである。
当該木管楽器用リードは、親水性樹脂を主成分とする被覆層を少なくとも裏面側に備えるので、マウスピースとの接触性が向上して、滑りが抑制される。これにより、当該木管楽器用リードは、マウスピースに対して容易に位置決めすることができるので、マウスピースへの取り付けが比較的容易である。
前記親水性樹脂がウレタン樹脂又はエポキシ樹脂であるとよい。このように、前記親水性樹脂がウレタン樹脂又はエポキシ樹脂であることによって、マウスピースへの取り付け性を十分に向上できるともに十分な強度を有する被覆層を比較的容易に形成することができる。
前記被覆層の厚さが長手方向先端側に向かって漸減するとよい。このように、前記被覆層の厚さが長手方向先端側に向かって漸減することによって、リード先端部の厚さを天然素材から形成されるリードと同等に小さくできる。
前記被覆層が、リード本体の全周面に積層されるとよい。このように、前記被覆層が、リード本体の全周面に積層されることによって、被覆層の形成が容易となる。
また、前記課題を解決するためになされた別の発明は、長手方向先端側にヴァンプを有する帯板状の木管楽器用リードの製造方法であって、合成樹脂をマトリックスとするリード本体を形成する工程と、このリード本体の少なくとも裏面側に、親水性樹脂を主成分とする被覆層を形成する材料を塗工する工程とを備えることを特徴とする木管楽器用リードの製造方法である。
当該木管楽器用リードの製造方法は、リード本体に親水性樹脂を主成分とする被覆層を塗工によって形成する工程を備えるため、マウスピースに対する滑りが抑制されることでマウスピースへの取り付けが比較的容易な木管楽器用リードを比較的容易に製造することができる。
ここで、「主成分」とは、最も質量含有量が大きい成分を意味し、好ましくは80質量%以上含有する成分を意味する。また、「裏面」とは、ヴァンプが形成される側と反対側の面を意味する。また、「親水性樹脂」とは、平面を形成した場合にJIS−R3257(1999)の静滴法により測定される純水との接触角が90°以下となる樹脂を意味する。また、「全周面」とは長手方向の端面を除く全ての面を意味する。
本発明の木管楽器用リードは、合成樹脂から形成されながら、マウスピースへの取り付けが比較的容易である。
本発明の一実施形態に係る木管楽器用リードが取り付けられたサクソフォンを示す模式的斜視図である。 図1のサクソフォンのマウスピースを示す模式的断面図である。 図1のサクソフォンの木管楽器用リードを示す模式的長手方向断面図である。 本発明の図3とは異なる実施形態に係る木管楽器用リードのヴァンプ非形成部分における模式的短手方向断面図である。 図4の木管楽器用リードの模式的長手方向断面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
<サクソフォン>
図1に、本発明の一実施形態に係る木管楽器用リード1を用いる木管楽器の一種であるサクソフォンを示す。
図1のサクソフォンは、サクソフォン本体2の一端に当該木管楽器用リード1を取り付けたマウスピース3が装着されている。
サクソフォン本体2は、一端にマウスピース3が装着され、他端が径を拡大するようにして開放する屈曲した管体部4を備え、この管体部4に形成される複数の音孔をそれぞれ封止可能に設置される複数のキイ5と、これらのキイ5を操作するためのレバー6等を有する。このサクソフォン本体2の構成は、従来のサクソフォン本体の構成と同様とすることができる。
マウスピース3は、サクソフォン本体2の一端に装着され、奏者がサクソフォン本体2に息を吹き込み、当該木管楽器用リード1を振動させるために使用される。
マウスピース3は、図2に示すように、概略筒状に形成され、奏者が口に咥える先端側が平たく押し潰されたような形状を有し、奏者の下唇に接触する側が大きく開口し、この開口を封止するよう当該木管楽器用リード1が取り付けられる。当該木管楽器用リード1は、マウスピース3の外周に装着されるリガチャ7によってマウスピース3に固定される。これらのマウスピース3及びリガチャ7としては、従来の構成のものを使用することができる。
なお、当該木管楽器用リード1は、図1のようなサクソフォンに限らず、例えばクラリネット等の他の木管楽器にも使用することができ、例えばオーボエ、ファゴット等の2枚のリードを使用する木管楽器にも使用することができる。2枚のリードを使用する木管楽器の場合、2枚のリードのうち一方にのみ当該木管楽器用リード1を用い、他方に天然素材から形成される従来のリード又は保湿材料を含有しない従来の樹脂製リードを用いてもよい。
<木管楽器用リード>
図3に、当該木管楽器用リード1を詳細に示す。当該木管楽器用リード1は、帯板状に形成され、長手方向先端側に厚さを減じるヴァンプを有する。
当該木管楽器用リード1は、合成樹脂をマトリックスとするリード本体11と、このリード本体11の裏面全体に積層される被覆層12とを備える。
当該木管楽器用リード1は、ヴァンプが形成されていない部分の表面(マウスピース3に取り付けられる側と反対側の面)が円筒面の一部をなすように湾曲している。この湾曲面は、裏面(マウスピース3に取り付けられる側の面)と平行な長手方向の軸を有し、表面側に膨出するものとされる。これにより、当該木管楽器用リード1は、図1及び図2に示すように、ヴァンプが形成されていない部分がリガチャ7で緊締されることによってマウスピース3の外面に表面が連続するようマウスピース3と一体に保持される。
ヴァンプは、奏者が口に咥える側の長手方向端部(以下、単に「先端部」ともいう。)に向かって当該木管楽器用リード1の厚さを徐々に減少させるよう形成されている。より詳しくは、ヴァンプは、一般に当該木管楽器用リード1のヒール(ヴァンプが形成されていない方の長手方向端部)側程傾斜角度が大きくなるよう湾曲し、先端側は略平面状に伸びるよう形成される。このヴァンプの湾曲形状としては、従来のリードに形成されるヴァンプの湾曲形状と同様とされる。
つまり、当該木管楽器用リード1の概略形状としては、葦等から形成される従来のリードと同様の形状とされる。当該木管楽器用リード1の概略形状の具体的な寸法としては、当該木管楽器用リード1がアルトサックス用のリードである場合、幅を約15mm、長さを約70mm、ヴァンプが形成されていない部分の最大厚さを約3mm、ヴァンプの先端における厚さを約0.15mmとすることができる。
(リード本体)
リード本体11を形成する材料のマトリックスとなる合成樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、アクリル樹脂、液晶ポリマー、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ポリウレタン等を用いることができる。中でも、リード本体11を射出成型によって形成する場合には、マトリックスとなる合成樹脂としてポリプロピレンが好適に用いられる。
当該木管楽器用リード1の大半を占めるリード本体11を合成樹脂をマトリックスとする材料によって形成することで、リード本体11の材質の物性を一定にすることができる。このため、当該木管楽器用リード1は、一定の振動特性を有するものとなるので、発生する音色のばらつきが小さい。
また、リード本体11を形成する材料は、マトリックス中に例えば木繊維、竹繊維等の天然繊維、ガラス繊維等の無機繊維、ポリアミド繊維等の合成繊維などを含んでもよい。中でも、リード本体11を形成する材料のマトリックス中に含まれる繊維としては、ガラス繊維等の透明であるものが好ましい。このようなマトリックス中の繊維は、リード本体11ひいては当該木管楽器用リード1の剛性を向上する。
リード本体11を形成する材料における繊維の含有率の下限としては、特に限定されないが、10質量%が好ましく、20質量%がより好ましい。一方、リード本体11を形成する材料における繊維の含有率の上限としては、70質量%が好ましく、60質量%がより好ましい。前記繊維の含有率が前記下限に満たない場合、リード本体11ひいては当該木管楽器用リード1の剛性を十分に向上できないおそれがある。逆に、前記繊維の含有率が前記上限を超える場合、リード本体11の射出成型による成形が困難となるおそれがある。
リード本体11を形成する材料に含有される繊維の平均長さの下限としては、3μmが好ましく、5μmがより好ましい。一方、リード本体11を形成する材料に含有される繊維の平均長さの上限としては、50μmが好ましく、30μmがより好ましい。前記繊維の平均長さが前記下限に満たない場合、リード本体11の剛性を十分に向上できないおそれがある。逆に、前記繊維の平均長さが前記上限を超える場合、リード本体11の射出成型による成形が困難となるおそれがある。
また、リード本体11を形成する材料は、上述の繊維の他、例えば着色のための顔料、改質剤等の添加剤を含んでもよい。
リード本体11を形成する材料の弾性率の下限としては、3000MPaが好ましく、4000MPaが好ましい。一方、リード本体11を形成する材料の弾性率の上限としては、10000MPaが好ましく、8000MPaが好ましい。リード本体11を形成する材料の弾性率が前記下限に満たない場合、音速が小さく、音響効果が不十分となるおそれがある。逆に、リード本体11を形成する材料の弾性率が前記上限を超える場合、当該木管楽器用リード1が硬くなり過ぎるために十分な振動が得られないおそれがある。なお、前記弾性率は、JIS−K7171(2008)に準拠して測定される値である。
(被覆層)
被覆層12の主成分となる親水性樹脂としては、親水性を有するものであればよいが、中でも親水性ウレタン樹脂又は親水性エポキシ樹脂が好ましい。
前記親水性ウレタン樹脂としては、例えばアカデボンタイター社の「HUXシリーズ」等を用いることができる。
前記親水性エポキシ樹脂としては、ウレタン結合とエポキシ基とを有するウレタン変成エポキシ樹脂を用いることができる。具体的なウレタン変成エポキシ樹脂としては、例えば神東塗料社の「チョイスコート」等が挙げられる。
被覆層12の平均厚さの下限としては、10μmが好ましく、50μmがより好ましく、100μmがさらに好ましい。一方、被覆層12の平均厚さの上限としては、1000μmが好ましく、500μmがより好ましく、200μmがさらに好ましい。被覆層12の平均厚さが前記下限に満たない場合、被覆層12を切れ間なく形成することが困難となるおそれがある。逆に、被覆層12の平均厚さが前記上限を超える場合、当該木管楽器用リード1が厚くなったり、剛性が不足したりすることで音質や演奏性が不十分となるおそれがある。
<木管楽器用リードの製造方法>
当該木管楽器用リード1は、合成樹脂をマトリックスとするリード本体を形成する工程(形成工程)と、このリード本体の少なくとも裏面側に、親水性樹脂を主成分とする被覆層12を形成する材料を塗工する工程(塗工工程)とを備える方法によって製造することができる。
(形成工程)
形成工程におけるリード本体11の形成方法としては、例えば樹脂材料の射出成型、母材からの削り出し等、任意の方法を用いることができるが、生産性の観点から射出成型が好ましい。
(塗工工程)
塗工工程では、被覆層形成材料の塗工により、被覆層12を形成する。この被覆層形成材料の塗工方法としては、例えば噴霧塗装、刷毛塗り、ディッピング等、任意の方法を適用することができる。
被覆層形成材料としては、重合により被覆層12の主成分となる親水性樹脂を生成するモノマー又はプレポリマーを含み、好ましくは重合開始剤をさらに含む樹脂組成物を用いることができる。
被覆層形成材料には、リード本体11と被覆層12との密着性を向上するためのカップリング剤を配合してもよい。
また、この塗工工程では、被覆層12の厚さを調節するために、余分な被覆層形成材料をスクレーパーで掻き落としたり、圧縮空気により吹き落としたりしてもよい。
当該木管楽器用リードの製造方法は、塗工工程の前に、リード本体11と被覆層12との密着性を向上するために、リード本体11の塗工面の表面処理を行う工程を備えてもよい。この表面処理工程における処理としては、例えばプラズマ処理、ニトロ化処理等を挙げることができる。
当該木管楽器用リード1は、被覆層12の形成後に、振動特性を調整するために、長手方向先端縁を切除する工程をさらに備えてもよい。
<利点>
当該木管楽器用リード1は、裏面側に親水性樹脂を主成分とする被覆層12を備えることによって、マウスピース3に対する滑りが抑制される。このため、当該木管楽器用リード1は、マウスピース3に対して比較的容易かつ正確に位置決めすることができ、マウスピース3への取り付けが比較的容易である。
また、当該木管楽器用リード1は、裏面側に親水性樹脂を主成分とする被覆層12を備えることによって、当該木管楽器用リード1とマウスピース3との接触性を高めると共に、強く演奏した時に当該木管楽器用リード1とマウスピース3との接離により生じる不要な振動音を低減することができる。これは、親水性樹脂により、共振周波数がオフセットされることによるものと考えられる。
[第二実施形態]
図4及び図5に、本発明の別の実施形態に係る木管楽器用リード1aを示す。当該木管楽器用リード1aは、合成樹脂をマトリックスとし、帯板状に形成され、長手方向先端側にヴァンプを有する。
図4及び図5の木管楽器用リード1aの外形形状としては図3の木管楽器用リード1の外形形状と同様であり、図3の木管楽器用リード1に替えて図2のマウスピース3に取り付けられ、図1のサクソフォンで使用できる。
当該木管楽器用リード1aは、図4に示すように、リード本体11aと、このリード本体11aの全周面に積層される被覆層12aとを備える。
この当該木管楽器用リード1aの被覆層12aは、図5に示すように、その厚さが当該木管楽器用リード1aの長手方向先端側に向かって漸減するよう形成されている。
(リード本体)
図4及び図5の木管楽器用リード1aのリード本体11aは、図1の木管楽器用リード1のリード本体11と同様とすることができるが、全周面に被覆層12aが積層されることを考慮して、その外形形状が調整されてもよい。
(被覆層)
図4及び図5の木管楽器用リード1aの被覆層12aの材質及び平均厚さとしては、図1の木管楽器用リード1の被覆層12と同様とすることができる。
当該木管楽器用リード1aは、リード本体11aの全周面に被覆層12aが形成されるので、被覆層12aを塗工によって形成する場合、塗工する範囲を気にする必要がないので、製造が比較的容易である。
また、当該木管楽器用リード1aは、被覆層12aの厚さが長手方向先端側に向かって漸減するため、当該木管楽器用リード1aの先端部におけるリード本体11aの厚さを確保して、十分な剛性を付与することで良好な振動特性を得やすい。
このような被覆層12aの厚さの変化は、例えば塗工後にリード本体11aの先端側から圧縮空気を吹き付ける方法、塗工後のリード本体11aを先端側を上にして保持して振動を与える方法等によって形成することができる。
[その他の実施形態]
前記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、前記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて前記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
当該木管楽器用リードは、当該木管楽器用リードの製造方法によって製造されるもの、つまり塗工によって被覆層を形成したものに限られず、例えば被覆層形成材料をシート状に成形したものをリード本体に接着(熱圧着や接着剤を介した積層を含む)したものや、被覆層形成材料の成形体を金型の中に配置してリード本体の形成材料を射出するインサート成型によって一体に形成したものであってもよい。
また、被覆層は、当該木管楽器用リードに対応する形状のキャビティを有する型の中にリード本体を配置して、型とリード本体との隙間に被覆層形成材料を充填し、キャビティの中で被覆層形成材料を硬化させることによって形成してもよい。この方法を用いることによって、被覆層の厚さの変化を比較的正確に調整することができる。
当該木管楽器用リードは、少なくとも裏面側に被覆層が積層されていればよく、他の面の被覆層の有無は任意であって部分的なものであってもよい。また、リード本体の長手方向の端面に被覆層が積層されてもよい。
また、当該木管楽器用リードにおいて、表裏一方の被覆層の厚さだけが漸減してもよく、被覆層の長手方向先端部でのみ厚さが漸減してもよい。
本発明の木管楽器用リードは、サクソフォンだけでなく、リードを使用する他の木管楽器に広く利用することができる。
1,1a 木管楽器用リード
2 サクソフォン本体
3 マウスピース
4 管体部
5 キイ
6 レバー
7 リガチャ
11,11a リード本体
12,12a 被覆層

Claims (5)

  1. 長手方向先端側にヴァンプを有する帯板状の木管楽器用リードであって、
    合成樹脂をマトリックスとするリード本体と、
    このリード本体の少なくとも裏面側に積層される被覆層と
    を備え、
    この被覆層の主成分が親水性樹脂であることを特徴とする木管楽器用リード。
  2. 前記親水性樹脂がウレタン樹脂又はエポキシ樹脂である請求項1に記載の木管楽器用リード。
  3. 前記被覆層の厚さが長手方向先端側に向かって漸減する請求項1又は請求項2に記載の木管楽器用リード。
  4. 前記被覆層が、リード本体の全周面に積層される請求項1、請求項2又は請求項3に記載の木管楽器用リード。
  5. 長手方向先端側にヴァンプを有する帯板状の木管楽器用リードの製造方法であって、
    合成樹脂をマトリックスとするリード本体を形成する工程と、
    このリード本体の少なくとも裏面側に、親水性樹脂を主成分とする被覆層を形成する材料を塗工する工程と
    を備えることを特徴とする木管楽器用リードの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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AT520571A1 (de) * 2017-10-27 2019-05-15 Nick Kueckmeier Rohrblatt

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