JP2017133345A - 水洗大便器装置 - Google Patents
水洗大便器装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017133345A JP2017133345A JP2016115304A JP2016115304A JP2017133345A JP 2017133345 A JP2017133345 A JP 2017133345A JP 2016115304 A JP2016115304 A JP 2016115304A JP 2016115304 A JP2016115304 A JP 2016115304A JP 2017133345 A JP2017133345 A JP 2017133345A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- float
- water
- speed control
- rising speed
- tank
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Sanitary Device For Flush Toilet (AREA)
Abstract
Description
特許文献1及び2に示すように、貯水タンク内の水位を検出するフロートスイッチは、貯水タンクに取付けられるベース部と、ベース部から延びる支持軸と、この支持軸に沿って上下動できるフロートとを備えている。
例えば、フロートスイッチのフロートと支持軸とが接触した状態で静止している場合において、フロートスイッチのフロートが支持軸との間において静止摩擦力が発生されるため、給水時に洗浄水の水位が満水水位に到達してもフロートが支持軸に対して移動されず、フロートスイッチが作動されない又は作動のタイミングが遅延する場合があるという問題がある。また、例えば、フロートスイッチのフロート又は支持軸に気泡が付着する場合において、気泡等の付着により、フロートの移動が妨げられ、給水時に洗浄水の水位が満水水位に到達してもフロートが支持軸に対して移動されず、フロートスイッチが作動されない又は作動のタイミングが遅延する場合があるという問題がある。
このように構成された本発明においては、フロート上昇速度制御タンクは、給水時に洗浄水タンク内において洗浄水の水位が上昇し、洗浄水の水位が窓部に到達するとき、洗浄水タンク内の洗浄水がフロートの下端部分より上部に形成された窓部からフロート上昇速度制御タンク内に流入するように形成されている。フロート上昇速度制御タンク内の洗浄水の水位の上昇速度は、洗浄水タンク内の洗浄水の水位の上昇速度よりも増大される。よって、フロートが、増大された水位の上昇速度に対応して、増大された浮力を受ける。従って、フロートスイッチのフロートが軸部との間において静止摩擦力の発生、気泡の付着等の移動を妨げようとする力を受ける場合においても、フロートがフロートと軸部との間の移動を妨げようとする力に打ち勝つような増大された浮力を受けて軸部に対して上昇しやすくなる。よって、洗浄水の水位が上昇しているにも関わらずフロートが軸部上で移動を妨げられ、フロートスイッチが適切なタイミングで動作せず、給水の停止のタイミングが遅れることを抑制することができる。
また、給水時に洗浄水の水位が窓部に到達するとき、洗浄水がフロートの上部側に形成された窓部からフロート上昇速度制御タンク内に落下するため、水面の乱れを生じさせ、フロートを揺らすことにより、フロートがフロートと軸部との間の静止摩擦力に打ち勝つような力を受け、フロートと軸部との間の静止摩擦力を解除させやすくして、フロートを軸部に対して上昇させやすくすることができる。よって、洗浄水の水位が上昇しているにも関わらずフロートが軸部上で移動を妨げられ、フロートスイッチが適切なタイミングで動作せず、給水の停止のタイミングが遅れることを抑制することができる。
従って、フロートスイッチを確実に動作させ、給水の停止を確実に行うことができる。
このように構成された本発明においては、給水時に洗浄水タンク内において洗浄水の水位が上昇し、洗浄水の水位が窓部に到達するとき、洗浄水タンク内の洗浄水が、フロート上昇速度制御タンクのほぼ同じ高さ位置に形成されている窓部から、フロート上昇速度制御タンク内にほぼ同じタイミングで一気に流入が開始される。よって、フロート上昇速度制御タンク内の洗浄水の水位の上昇速度は、洗浄水タンク内の洗浄水の水位の上昇速度よりもより増大される。従って、フロートが、より増大された水位の上昇速度に対応して、より増大された浮力を受けることができる。
このように構成された本発明においては、給水時に洗浄水タンク内において洗浄水の水位が上昇し、洗浄水の水位が窓部に到達するとき、洗浄水タンク内の洗浄水が、フロート上昇速度制御タンクのほぼ全周に形成されている窓部から、フロート上昇速度制御タンク内にほぼ全周から一気に流入する。よって、フロート上昇速度制御タンク内の洗浄水の水位の上昇速度は、洗浄水タンク内の洗浄水の水位の上昇速度よりもより増大される。従って、フロートが、より増大された水位の上昇速度に対応して、より増大された浮力を受けることができる。
このように構成された本発明においては、水抜き穴用フロート部が、洗浄水の水位の上昇により受ける浮力により、水抜き用の水抜き穴部を閉止するので、洗浄水タンク内において洗浄水の水位が上昇し、洗浄水の水位が窓部に到達するまで、洗浄水が水抜き用の水抜き穴部からフロート上昇速度制御タンク内に流入することを防ぐことができる。
従って、洗浄水を窓部から空の状態のフロート上昇速度制御タンク内に一気に流入させることができ、フロート上昇速度制御タンク内の洗浄水の水位の上昇速度は、洗浄水タンク内の洗浄水の水位の上昇速度よりも増大されることができ、フロートが、増大された水位の上昇速度に対応して、増大された浮力を受けることができる。
また、給水時に洗浄水の水位が窓部に到達するとき、洗浄水がフロートの下端部分より上部側に形成された窓部からほぼ空の状態のフロート上昇速度制御タンク内に落下するため、水面の乱れを生じさせ、フロートを揺らすことにより、フロートがフロートと軸部との間の静止摩擦力に打ち勝つような力を受け、フロートと軸部との間の静止摩擦力を解除させやすくして、フロートを軸部に対して上昇させやすくすることができる。
このように構成された本発明においては、フロート上昇速度制御タンク内の洗浄水の水位の上昇速度は、7mm/s〜100mm/sの範囲の速度とされている。従って、フロートが、7mm/s〜100mm/sの範囲の水位の上昇速度に対応して、より増大された浮力を受けることができる。
このように構成された本発明においては、水抜き穴部が、直径1mm〜15mmの範囲の大きさの孔により形成されているので、洗浄水タンク内の洗浄水の排水に伴う洗浄水の水位の下降中に、フロート上昇速度制御タンク内の洗浄水が水抜き穴部の孔から洗浄水タンク内に全部又は概ね全部流出されるようになっており、さらに、洗浄水タンクの給水時に、フロート上昇速度制御タンクの周りの洗浄水の水位が窓部に到達するまでに、水抜き穴部の孔からフロート上昇速度制御タンク内に流入する洗浄水の水量がフロート部の下端部分よりも低い位置の比較的少ない水量に抑制される。従って、洗浄水を窓部から比較的低い水位の状態のフロート上昇速度制御タンク内に一気に流入させることができ、フロート上昇速度制御タンク内の洗浄水の水位の上昇速度は、洗浄水タンク内の洗浄水の水位の上昇速度よりも増大されることができ、フロートが、増大された水位の上昇速度に対応して、増大された浮力を受けることができる。
また、給水時に洗浄水の水位が窓部に到達するとき、洗浄水がフロートの下端部分より上部側に形成された窓部から比較的低い水位の状態のフロート上昇速度制御タンク内に落下するため、水面の乱れを生じさせ、フロートを揺らすことにより、フロートがフロートと軸部との間の静止摩擦力に打ち勝つような力を受け、フロートと軸部との間の静止摩擦力を解除させやすくして、フロートを軸部に対して上昇させやすくすることができる。
このように構成された本発明においては、洗浄水タンク内に入った浮遊物等の小物体が、表面張力によりフロート上昇速度制御タンクの窓部の下方の外壁面に沿って存在する場合においても、庇部が窓部の下端から外方に向かって斜め下方に延びるので、洗浄水タンク内の水位の上昇に伴って上昇する小物体を、窓部の下方から窓部の高さまで上昇させないように庇部によって引っかけることができる。従って、フロート上昇速度制御タンクの窓部の下方の外壁面に沿う位置に存在する小物体が、フロート上昇速度制御タンクの窓部内へ浸入することを抑制することができる。
また、洗浄水タンク内の洗浄水の水位が庇部の高さにおいて徐々に上昇する場合において、庇部が窓部の下端から外方に向かって斜め下方に延びているので、水平な洗浄水の水面と斜め下方に延びる庇部の上面との間で比較的大きな表面張力が発生することを抑制することができる。従って、洗浄水が庇部の上面から窓部内に流入するタイミングが表面張力の影響により遅れる又はばらつくことを抑制することができ、フロート上昇速度制御タンク内の水位上昇のタイミングの遅延が生じる問題を低減することができ、フロートスイッチの作動タイミングを精度良く保つことができる。
このように構成された本発明においては、洗浄水タンク内に入ったゴミ、浮遊物等の小物体は、表面張力により洗浄水タンクの内側壁面に集まりやすい。従って、フロート上昇速度制御タンクの窓部を、洗浄水タンクの中央領域側のフロート上昇速度制御タンクの壁面において形成することにより、洗浄水タンクの内側壁面に集まるゴミ、浮遊物等の小物体が、洗浄水タンクの中央領域側の窓部内へ浸入することを抑制することができる。
このように構成された本発明においては、洗浄水タンク内に入った浮遊物等の小物体が、表面張力によりフロート上昇速度制御タンクの窓部の下方の外壁面に沿って存在する場合においても、庇部が窓部の下端から外方に向かって延びるので、洗浄水タンク内の水位の上昇に伴って上昇する小物体を、窓部の下方から窓部の高さまで上昇させないように庇部によって引っかけることができる。従って、フロート上昇速度制御タンクの窓部の下方の外壁面に沿う位置に存在する小物体が、フロート上昇速度制御タンクの窓部内へ浸入することを抑制することができる。
このように構成された本発明においては、洗浄水タンク内に入った浮遊物等の小物体が、表面張力によりフロート上昇速度制御タンクの窓部の下方の外壁面に沿って存在する場合においても、庇部が窓部の下端から外方に向かって斜め下方に延びるので、洗浄水タンク内の水位の上昇に伴って上昇する小物体を、窓部の下方から窓部の高さまで上昇させないように庇部によって引っかけることができる。従って、フロート上昇速度制御タンクの窓部の下方の外壁面に沿う位置に存在する小物体が、フロート上昇速度制御タンクの窓部内へ浸入することを抑制することができる。
また、洗浄水タンク内の洗浄水の水位が庇部の高さにおいて徐々に上昇する場合において、庇部が窓部の下端から外方に向かって斜め下方に延びているので、水平な洗浄水の水面と斜め下方に延びる庇部の上面との間で比較的大きな表面張力が発生することを抑制することができる。従って、洗浄水が庇部の上面から窓部内に流入するタイミングが表面張力の影響により遅れる又はばらつくことを抑制することができ、フロート上昇速度制御タンク内の水位上昇のタイミングの遅延が生じる問題を低減することができ、フロートスイッチの作動タイミングを精度良く保つことができる。
このように構成された本発明においては、フロート上昇速度制御タンクの取付開口部は、軸部に取付けられた状態で、軸部に対するフロート上昇速度制御タンクの傾きを抑制する傾き抑制部を備えているので、フロート上昇速度制御タンクの傾きをほぼ水平に保持することができ、フロート上昇速度制御タンク内の洗浄水の水位の傾きを抑制し、フロートスイッチの作動タイミングを精度良く保つことができる。
このように構成された本発明においては、フロート上昇速度制御タンクの開閉機構は、閉止姿勢からシール部を斜めに移動させることにより水抜き穴部を比較的大きく開放する開放姿勢を有するので、水抜き穴部を比較的大きく開放することができ、フロート上昇速度制御タンク内に入った浮遊物等の小物体を水抜き穴部においてつまりにくくさせることができ、且つ比較的大流量の洗浄水と共に水抜き穴部から洗浄水タンク内に排出させることができる。従って、小物体がフロート上昇速度制御タンク内に入った場合においても、小物体によるフロートスイッチの動作不良及び水抜き穴部におけるつまりを抑制させることができ、フロート上昇速度制御タンクの信頼性を向上させることができる。
また、凸部が支持腕と支持腕取付部との間の接触を抑制させるので、支持腕と支持腕取付部とが接触した状態で固着し、開閉機構の動作不良が生じることを抑制することができる。
まず、図1乃至図4により、本発明の第1実施形態による水洗大便器装置について説明する。
図1は本発明の第1実施形態による水洗大便器装置において、ケーシング、便座及び便蓋を省略した状態で、水洗大便器装置の前後方向の中央断面を示す断面図であり、図2は本発明の第1実施形態による水洗大便器装置において、ケーシング、洗浄水タンク装置の内側蓋体、便座及び便蓋を省略した状態で、水洗大便器装置を示す上面図であり、図3は図1のIII-III線に沿って見た断面図であり、図4は図3のIV-IV線に沿って見た断面図である。
便器本体2のボウル部4の上縁部には、内側にオーバーハングしたリム8が形成され、便器本体2のボウル部4の左側上方には、便器本体2の後方側の内部に形成される導水路9から供給される洗浄水を吐水する第1吐水口10とが形成され、この第1吐水口10から吐水された洗浄水は、旋回しながら下降してボウル部4を洗浄するようになっている。
また、ボウル部4の溜水面W0の後方右側の上方位置には、便器本体2の後方側の内部に形成される導水路9から供給される洗浄水を吐水する第2吐水口14が形成され、この第2吐水口14から吐水される洗浄水が溜水部12の溜水を上下方向に旋回させる旋回流を生じさせるようになっている。
洗浄ユニット16は、便器本体2の後方側の上面上に配置され且つ洗浄ユニット16の基部を形成しているケーシングプレート18と、ケーシングプレート18の上面に設けられ、人体の局部を洗浄する洗浄水を噴出するノズル部20を作動させる局部洗浄装置22と、ケーシングプレート18の上面に設けられ、ボウル部4へ供給する水を貯水する洗浄水タンク装置24と、を備えている。
洗浄水タンク装置24は、水洗大便器装置1を洗浄する洗浄水を貯水する洗浄水タンクである洗浄水タンク26と、自身の一部が洗浄水タンク26内に設けられ且つ水道等の給水源からこの洗浄水タンク26内に洗浄水を給水する給水装置28と、洗浄水タンク26内に設けられ且つ洗浄水タンク26に貯えられた洗浄水について排水口30を開放して便器本体2の導水路9に流出させる排水弁装置32と、洗浄水タンク26内の上部に設けられるフロートスイッチ34と、フロートスイッチ34の発信した給水停止信号を受信することにより給水装置28による洗浄水の給水を停止させるように制御する制御装置36と、停電時において、給水装置28の給水動作を停止させることができる停電時用フロート部37と、洗浄水タンク26の内部且つフロートスイッチ34の外側において、フロートスイッチ34の少なくとも下部を外側から囲うように形成されたフロート上昇速度制御タンク38と、を有している。
使用者が壁等に取り付けられた操作スイッチ(図示せず)等を操作して、大洗浄又は小洗浄の所定の洗浄モードを実行させることにより、駆動装置50が駆動して、玉鎖52を介して、オーバーフロー管48及び排水弁54を引き上げると、排水口30が所定時間開放され、所定時間経過後に排水弁54が下降して排水口30を閉止するまで、洗浄水タンク26内の洗浄水が便器本体2の導水路9に一定量排出されるようになっている。
制御装置36は、洗浄水の排水が開始された直後から、給水装置28の給水バルブ44を開弁させ洗浄水の給水を開始させるように制御する。変形例として、制御装置36は、洗浄水の排水が開始されてから所定時間を経過した場合、又は、洗浄水タンク内に別に設けられた下部フロートスイッチ(図示せず)が水位の低下を検知することにより発信した給水開始信号を制御装置36が受信した場合に、給水装置28の給水バルブ44を開弁させ洗浄水の給水を開始させるように制御してもよい。
本実施形態においては、制御装置36は、フロートスイッチ34の発信した給水停止信号を受信した場合には、給水装置28の給水バルブ44を閉弁させ洗浄水の給水を停止させるように制御する。
また、制御装置36は、使用者が壁等に取り付けられた操作スイッチ(図示せず)等を操作するとき、操作スイッチ等から発信された洗浄開始指令信号等を受信し、大洗浄又は小洗浄等の所定の洗浄モードを実行させるため、駆動装置50を駆動させ、すなわち、駆動部を回転させ、玉鎖52を引上げて、オーバーフロー管48及び排水弁54を引き上げるように制御する。
図5は本発明の第1実施形態による水洗大便器装置において、洗浄水タンク装置内の洗浄水の水位が低下され且つフロート上昇速度制御タンクから洗浄水が完全に排水されている状態で、図3のフロートスイッチ及びフロート上昇速度制御タンクの左右方向の断面を拡大して示す部分拡大断面図であり、図6は本発明の第1実施形態による水洗大便器装置において、洗浄水タンク装置内の洗浄水の水位が満水水位にある状態で、図3のフロートスイッチ及びフロート上昇速度制御タンクの左右方向の断面を拡大して示す部分拡大断面図であり、図7は本発明の第1実施形態による水洗大便器装置において、洗浄水タンク装置内の洗浄水の水位が低下され且つフロート上昇速度制御タンクから洗浄水が完全に排水されている状態で、図1に示すようなフロートスイッチ及びフロート上昇速度制御タンクの前後方向の断面を拡大して示す部分拡大断面図である。
フロートスイッチ34は、洗浄水タンク26の上部且つその内側に取付けられている。さらに、フロートスイッチ34は、フロート上昇速度制御タンク38の内側に配置されるようになっている。
ステム56は、ステム56内部にリードスイッチ66を備えている。フロートスイッチ34のリードスイッチ66は、制御装置36と電気的に接続されている。リードスイッチ66は、ONの状態となる場合に、給水停止信号を制御装置36に対して発信(送信)する。また、リードスイッチ66は、OFFの状態である場合には、給水停止信号を発信せずに待機している状態となる。
フロート部58をステム56に沿って相対的に移動させようとする場合には、フロート部58は、ステム56との間で静止摩擦力(又は動摩擦力)を受け、移動を妨げようとする力を受けることとなる。例えば、フロート部58がステム56に接した状態で静止している場合には、フロート部58を、フロート部58とステム56との間の静止摩擦力の発生、気泡の付着等の移動を妨げようとする力に打ち勝つ力(例えば浮力、又は水流による衝撃力、水流による揺れ、水面の乱れ等の波力を生じさせるような力等)により移動させる必要がある。フロート部58に、フロート部58とステム56との間の静止摩擦力(又は動摩擦力)以下の力を作用させる場合には、フロート部58がステム56に対して静止した状態のまま、又はフロート部58がステム56に対して動いている状態から静止した状態となる場合があり、フロートスイッチ34の誤作動の原因となるため、このように移動されない状態を防ぐ必要がある。
フロート上昇速度制御タンク38は、洗浄水タンク装置24の内部且つフロート部58の外側において、フロート部58の少なくとも下部を囲うように形成されている。
フロート上昇速度制御タンク38は、直方体形状に形成されている。よって、フロート上昇速度制御タンク38は、フロート部58の外側において、直方体の各辺がフロート部58の上部及び下部(底部を含む)の周囲を囲うように形成されている。フロート上昇速度制御タンク38は、直方体形状のみならず、円筒形状あるいは他の形状に形成されていてもよい。
第一筒状部78は、後述するスナップ固定部86及び水抜き穴用フロート支持部99を内側に配置することが可能な円筒形状の空間領域を自身の内側に形成している。
第一筒状部78は、その内周壁の下端から内部方向に所定距離延びた後、長手方向に上方に向かって延びるスナップ固定支持部84の先端に形成されたスナップ固定部86を備え、スナップ固定部86がステム56の下部に形成された溝部88に嵌合するようになっている。スナップ固定部86がステム56の下部の溝部88と嵌合することにより、フロートスイッチ34のステム56の先端をフロート上昇速度制御タンク38の底部近傍において固定し、フロートスイッチ34を確実に固定且つ姿勢を安定させて正確に動作させることができる。
さらに、水抜き穴用フロート部82は、この上面から上方に延び且つ先端にスナップ(爪状部)が形成されているフロート用スナップ部98を備えている。フロート用スナップ部98は、第一筒状部78の内側に突出する水抜き穴用フロート支持部99と係合できるようになっており、水抜き穴用フロート部82が最も下降した場合に、フロート用スナップ部98と水抜き穴用フロート支持部99とが係合して水抜き穴用フロート部82が吊下ったような状態で支持される。なお、洗浄水タンク26内の水位の上昇時には、水抜き穴用フロート部82のフロート用スナップ部98は水抜き穴用フロート支持部99から外れて上昇し、水抜き穴用フロート部82が上昇され、後述するように、水抜き穴用フロート部82と、第一筒状部78及び/又は第二筒状部80との間に洗浄水が連通可能な流路を形成するようになっている。
水抜き穴部74は、シール部102と水抜き穴用フロート部82とが当接されていない状態においては、フロート上昇速度制御タンク38内部と、フロート上昇速度制御タンク38外部とを接続する流路を形成している。水抜き穴部74は、シール部102と水抜き穴用フロート部82とが当接されている状態においては、第一筒状内流路90と第二筒状内流路92とを分離し、それぞれ独立した貯溜領域を形成するようになっている。
なお、支持部104を省略し、フロート上昇速度制御タンク38の下部の縦壁70が、支持部104を介さずに洗浄水タンク装置24の内壁等に直接固定される場合には、窓部76が、フロート上昇速度制御タンク38の外周の全周に形成されることができる。このように、窓部76が縦壁70の全周のうち100%の領域にわたって形成される場合には、窓部76の下方側の縦壁70は、洗浄水タンク装置24の内壁等に接続される支持部等により支持される。
なお、窓部76は、一部の窓部76の下端部106が異なる高さ位置に形成されていたとしても、他の窓部76の下端部106が概ね同じ高さ位置H1に形成されている場合も含む。
窓部76の下端部106は、フロート上昇速度制御タンク38の底部72からの高さ位置H3に形成されている。高さ位置H3は、例えば底部72から17mm〜33mmの範囲の高さ位置に設定されている。窓部76から流入した洗浄水が所定の高さ位置H3から流れ落ち且つ底部72において勢いよく跳ね返ることにより、フロート部58を横方向又は上下方向に揺らすようにして静止摩擦力を解除させフロート部58を上昇させやすくすることができる。フロート部58を揺らすようにしてフロート部58とステム56との間の静止摩擦力を解除させることができれば、フロート部58をフロート部58とステム56との間の動摩擦力(動摩擦力は静止摩擦力よりも小さくなっている)に抗して上昇させることができ、フロート部58をスムーズに上昇させやすくすることができる。
フロート上昇速度制御タンク38内の洗浄水の水位の上昇速度が、比較的速い上昇速度であるので、フロート部58が比較的速い速度の水位の上昇に合わせて増大された浮力を受けることになる。
例えば、フロート上昇速度制御タンク38の内部の貯水可能領域S1のある高さ位置の水平断面の断面積は、洗浄水タンク26の内部の貯水可能領域S2の同じ高さ位置における水平断面の断面積の30分の1〜3分の1の範囲とされている。また、本実施形態の洗浄水タンク26の水平断面の断面積は、例えば、30000mm2〜50000mm2の範囲、好ましくは40000mm2〜50000mm2の範囲に設定されている。
なお、以下、本発明の第1実施形態による水洗大便器装置により実行される大洗浄モードと小洗浄モードの2種類の洗浄モードのうち、大洗浄モード時の玉鎖52による排水弁装置32の排水弁54の引き上げ量が小洗浄モード時よりも大きくなり、洗浄水タンク装置24の排水口30を開放している時間が長い点と、大洗浄モード時の死水水位(図示せず)が小洗浄モード時よりも低くなる点以外については、大洗浄モードと小洗浄モードの基本動作は共通しているため、大洗浄モードについてのみ説明する。
このとき、水抜き穴用フロート部82は、内部空間96に貯留された空気により上向きの浮力を受け、水抜き穴用フロート部82の上面100がシール部102と当接し、第二筒状内流路92と、第一筒状内流路90との連通を遮断するように流路をシールした状態となっている。従って、流路が遮断された状態において、フロート上昇速度制御タンク38内の貯水領域と、洗浄水タンク26内の貯水領域とは、それぞれ独立した貯水領域を形成している。
洗浄水が、洗浄水タンク26の排水口30から便器本体2の導水路9へと排出され、洗浄水タンク26内の水位が下降するとともに、便器洗浄開始の要求指令を受けた制御装置36が給水装置28の給水バルブ44を開弁させ、一定の瞬間流量の洗浄水の吐水口46から洗浄水タンク26内への吐水が開始される。
すると、洗浄水タンク26内の洗浄水の水位が、フロート上昇速度制御タンク38の下部の外周側まで上昇した場合においても、フロート上昇速度制御タンク38の内部においては洗浄水が貯水されていない空の状態が維持される。すなわち、フロート上昇速度制御タンク38の内部は、洗浄水が貯水されていない空の内部空間を形成しており、洗浄水が存在していないためフロート部58が最も下降した状態となっている。
洗浄水タンク26内の洗浄水の水位が満水水位WL0になり、給水バルブ44が閉弁すると、洗浄水タンク装置24の一連の洗浄動作は完了し、待機状態に戻る。
また、給水時に洗浄水の水位が窓部76に到達するとき、洗浄水がフロート部58の上部側に形成された窓部76からフロート上昇速度制御タンク38内に落下するため、水面の乱れを生じさせ、フロート部58を揺らすことにより、フロート部58がフロート部58とステム56との間の静止摩擦力に打ち勝つような力を受け、フロート部58とステム56との間の静止摩擦力を解除させやすくして、フロート部58をステム56に対して上昇させやすくすることができる。よって、洗浄水の水位が上昇しているにも関わらずフロート部58がステム56上で移動を妨げられ、フロートスイッチ34が適切なタイミングで動作せず、給水の停止のタイミングが遅れることを抑制することができる。
従って、フロートスイッチ34を確実に動作させ、給水の停止を確実に行うことができる。
また、給水時に洗浄水の水位が窓部76に到達するとき、洗浄水がフロート部58の下端部分59より上部側に形成された窓部76から空の状態のフロート上昇速度制御タンク38内に落下するため、水面の乱れを生じさせ、フロート部58を揺らすことにより、フロート部58がフロート部58とステム56との間の静止摩擦力に打ち勝つような力を受け、フロート部58とステム56との間の静止摩擦力を解除させやすくして、フロート部58をステム56に対して上昇させやすくすることができる。
また、給水時に洗浄水の水位が窓部76に到達するとき、洗浄水がフロート部58の下端部分59より上部側に形成された窓部76から比較的低い水位の状態のフロート上昇速度制御タンク38内に落下するため、水面の乱れを生じさせ、フロート部58を揺らすことにより、フロート部58がフロート部58とステム56との間の静止摩擦力に打ち勝つような力を受け、フロート部58とステム56との間の静止摩擦力を解除させやすくして、フロート部58をステム56に対して上昇させやすくすることができる。
フロート上昇速度制御タンク138は、洗浄水タンク装置24の内部且つフロート部58の外側において、フロート部58の少なくとも下部を囲うように形成されている。
フロート上昇速度制御タンク138は、直方体形状に形成されている。よって、フロート上昇速度制御タンク138は、フロート部58の外側において、直方体の各辺がフロート部58の上部及び下部(底部を含む)の周囲を囲うように形成されている。フロート上昇速度制御タンク138は、直方体形状のみならず、円筒形状あるいは他の形状に形成されていてもよい。
縦壁170は、洗浄水タンク26の中央側寄りの中央側壁170aと、洗浄水タンク26の内側壁26aと平行な向きに延び且つ洗浄水タンク26の内側壁26a寄りの位置に配置される壁側縦壁170bと、洗浄水タンク26の内側壁26aと直交する向きに延び且つ洗浄水タンク26の左右方向の側方側に向かう側壁170cとを備えている。
中央側壁170aは、図8に示すような水平断面において、洗浄水タンク26の内側壁26aと連続した壁面を形成していないので、洗浄水タンク26の内側壁26aに表面張力によって引き寄せられる小物体、例えばごみ等の浮遊物及び異物、が、水面上において洗浄水タンク26の内側壁26aから中央側壁170aに連続した壁面を伝わることにより移動しないように形成されている。このように、フロート上昇速度制御タンク138は、洗浄水タンク26中において浮遊する浮遊物が洗浄水タンク26の内側壁26aから中央側壁170aの窓部176内に流入しにくいように形成されている。
ステム取付部173は、ステム56の先端部56aの直径D1よりもわずかに小さい直径D2の円形開口部173aを形成している。また、ステム取付部173は、ステム取付部173の高さ位置に対応する高さ位置におけるステム56の軸の直径D3よりもわずかに大きい直径D2を有する円形開口部173aを形成している。
3つの返し部173cの大きさ及び突起の長さ(高さ)及び横幅はすべて同一に形成され且つ円周上において均等に配置されている。よって、ステム56の先端部56aを円形開口部173aを通して挿入した状態で、ステム56の先端部56aの縁部56bと返し部173cとが接し、ステム56の先端部56aの縁部56b上に返し部173c、すなわちフロート上昇速度制御タンク138が載るように配置されることとなる。3つの返し部173cが円形開口部173aの中心に対して対称となるように配置されている(例えば3つの返し部173cの間の角度がそれぞれ120度となるように配置されている)ため、ステム56の先端部56aの縁部56b上に載る返し部173cが比較的安定し、上下方向のみならず、前後左右方向(周方向)についても、フロート上昇速度制御タンク138の傾き及びがたつきを抑制させることができる。ステム56に対してフロート上昇速度制御タンク138の傾きをほぼ水平に保持することができるので、フロートに対してフロート上昇速度制御タンク138内の洗浄水の水位の傾きを抑制し、フロートスイッチ34の作動タイミングを精度良く保つことができる。
なお、返し部173cの配置及び/又は数は変更することができる。返し部173cは、例えば、円形開口部173aの内周のうち6カ所に均等間隔に配置されてもよい。また、返し部173cは、2カ所、又は4カ所に形成されることにより、フロート上昇速度制御タンク138をステム56の先端部56aの縁部56b上に安定して配置できるようにしてもよい。
ダンパー部175は、水抜き穴部174内の開口の流路を開閉するダンパー部側シール部175a(シール部)と、ダンパー部側シール部175aと接続され、且つ洗浄水の水位の上昇により受ける浮力により、ダンパー部側シール部175aを水抜き穴部174の水抜き穴部側シール部177に押し付けるようにして流路を閉止させるように形成されている水抜き穴用フロート部175bと、ダンパー部側シール部175aと水抜き穴用フロート部175bとを支点部175cを中心に回動させる支持腕175dと、フロート上昇速度制御タンク138の下面から下方に突出するダンパー取付部179(支持腕取付部)と、を備えている。
このようなダンパー部175は、水抜き穴部174をダンパー部側シール部175a及び水抜き穴部側シール部177によって閉止する閉止姿勢と、この閉止姿勢からダンパー部側シール部175aを斜めに移動させることにより水抜き穴部174を比較的大きく開放する開放姿勢とを有する。
支持腕175dの基部に設けられた支点部175cは、フロート上昇速度制御タンク138の下面から下方に突出するダンパー取付部179に取付けられ、ダンパー取付部179に対して自由に回転できるようになっている。
洗浄水タンク26内に流入した小物体は、中央側壁170aの近傍に留まるよりも中央側壁170aよりもさらに外側の洗浄水タンク26の内側壁26aに向かって流され且つ洗浄水タンク26の内側壁26aに表面張力によって引き寄せられる。このように、洗浄水タンク26の中央側寄りに位置する中央側壁170aの近傍には、小物体が留まりにくくなっている。また、仮に、吐水口46から吐水された洗浄水中に小物体が含まれていたとしても、給水時において、洗浄水タンク26内の水位が窓部176よりも低い水位となっている状態のうちに、小物体は中央側壁170aよりもさらに外側の洗浄水タンク26の内側壁26aに向かって流されやすく、且つ窓部176からフロート上昇速度制御タンク138内部に流入しにくくなっている。
また、図12に示すように、窓部176の下端部106は、フロート上昇速度制御タンク138の底部172からの高さ位置H6に形成されている。フロート部58は、フロート上昇速度制御タンク138の底部172からの高さ位置H7(上述のように洗浄水タンク26内の洗浄水の水位の高さ位置H2)においてフロート部58が浮力を受けて上昇を開始するように構成されている。窓部176の下端部106の高さ位置H6は、フロートが上昇を開始する高さ位置H7よりも高い位置に設定されている。
なお、フロート部58が上昇した状態となり、リードスイッチ66がONの状態となる水位の高さ位置は、満水水位WL0の水位に応じた高さ位置とされ、窓部176の下端部106よりも高い位置とされている。これに伴い、本実施形態においては、フロートスイッチ34のリードスイッチ66も窓部176の下端部106よりも高い位置に配置されている。従って、仮に、ダンパー部175が固着、故障等の何らかの理由により動作できず、フロート上昇速度制御タンク138から水抜きができず、フロート上昇速度制御タンク138内に洗浄水が貯水されたままとなるような事象が発生した場合においても、洗浄水タンク26内の水位の下降に合わせ、フロート上昇速度制御タンク138内の洗浄水の水位が窓部176の下端部106まで低下することによりフロート部58がわずかに下降し、リードスイッチ66をOFFの状態とすることができ、給水装置28の給水を行うことができる。
庇部181は、庇部181の先端部において下方向きに向けられた垂下部181aと、庇部181の基端部から斜め下方に延びる平板部181bと、平板部181bと垂下部181aとの間をなめらかに接続する湾曲部181cと、を形成している。
庇部181の平板部181bの上面は、洗浄水をこの上面上からフロート上昇速度制御タンク138の内部に導く流路を形成するようになっている。平板部181bは、庇部181の先端部から基端部に向かって上昇する比較的平坦な斜面を形成している。なお、庇部181は、庇部181の傾斜方向に沿って切った断面視において、庇部181の先端部から基端部に向かって直線的な平板状に形成されていてもよく、また、庇部181の先端部から基端部に向かって全体的に湾曲した形状により形成されていてもよい。
なお、後述するような庇部181が窓部176の下端部106から水平方向に延びるように形成されている場合と比べて、本実施形態におけるように庇部181が窓部176の下端部106から斜め下方に延びることにより、表面張力の影響をさらに低減し、洗浄水が窓部176に流入するタイミングを精度よく設定することができる。
本実施形態においては、庇部181が窓部176の下端部106から斜め下方に延びているが、変形例としては庇部181が窓部176の下端部106から水平方向又はほぼ横向きに延びるように形成されていてもよい。横向きに延びる庇部181においても、庇部181の裏面により、中央側壁170aに沿って存在する小物体が水位(水面)の上昇に伴って中央側壁170aに沿って窓部176まで上昇できないように覆う返し部181dを形成することができる。
フロート上昇速度制御タンク138内の洗浄水の水位の上昇速度が、比較的速い上昇速度であるので、フロート部58が比較的速い速度の水位の上昇に合わせて増大された浮力を受けることになる。
なお、以下、本発明の第2実施形態による水洗大便器装置により実行される大洗浄モードと小洗浄モードの2種類の洗浄モードのうち、大洗浄モード時の玉鎖52による排水弁装置32の排水弁54の引き上げ量が小洗浄モード時よりも大きくなり、洗浄水タンク装置24の排水口30を開放している時間が長い点と、大洗浄モード時の死水水位(図示せず)が小洗浄モード時よりも低くなる点以外については、大洗浄モードと小洗浄モードの基本動作は共通しているため、大洗浄モードについてのみ説明する。
この待機状態においては、水抜き穴用フロート部175bは、その内部空間に貯留された空気により上向きの浮力を受け、水抜き穴用フロート部175bの上面に接続されたダンパー部側シール部175aが水抜き穴部側シール部177と当接し、水抜き穴部174をシールした状態となっている。従って、流路が遮断された状態において、フロート上昇速度制御タンク138内の貯水領域と、洗浄水タンク26内の貯水領域とは、それぞれ独立した貯水領域を形成している。
洗浄水が、洗浄水タンク26の排水口30から便器本体2の導水路9へと排出され、洗浄水タンク26内の水位が下降するとともに、便器洗浄開始の要求指令を受けた制御装置36が給水装置28の給水バルブ44を開弁させ、一定の瞬間流量の洗浄水の吐水口46から洗浄水タンク26内への吐水が開始される。
フロート上昇速度制御タンク138内の洗浄水の水位の下降に伴い、フロート部58の高さが下降すると、マグネット68の位置が下降するため、リードスイッチ66がOFFの状態となる。
また、小物体がフロート上昇速度制御タンク138の内部に流入し、小物体がフロート部58とステム56との間に噛み込まれる又は絡まることによるフロート部58の動作不良を生じさせることを抑制することができる。
また、給水時に洗浄水の水位が窓部176に到達するとき、洗浄水がフロート部58の上部側に形成された窓部176からフロート上昇速度制御タンク138内に落下するため、水面の乱れを生じさせ、フロート部58を揺らすことにより、フロート部58がフロート部58とステム56との間の静止摩擦力に打ち勝つような力を受け、フロート部58とステム56との間の静止摩擦力を解除させやすくして、フロート部58をステム56に対して上昇させやすくすることができる。よって、洗浄水の水位が上昇しているにも関わらずフロート部58がステム56上で移動を妨げられ、フロートスイッチ34が適切なタイミングで動作せず、給水の停止のタイミングが遅れることを抑制することができる。従って、フロートスイッチ34を確実に動作させ、給水の停止を確実に行うことができる。
また、洗浄水タンク26内の洗浄水の水位が庇部181の高さにおいて徐々に上昇する場合において、庇部181が窓部176の下端部106から外方に向かって斜め下方に延びているので、水平な洗浄水の水面と斜め下方に延びる庇部181の上面との間で比較的大きな表面張力が発生することを抑制することができる。従って、洗浄水が庇部181の上面から窓部176内に流入するタイミングが表面張力の影響により遅れる又はばらつくことを抑制することができ、フロート上昇速度制御タンク138内の水位上昇のタイミングの遅延が生じる問題を低減することができ、フロートスイッチ34の作動タイミングを精度良く保つことができる。
例えば、一つの変形例としては、本発明の第1実施形態による水洗大便器装置1におけるようにフロート上昇速度制御タンク38のほぼ全周にわたって形成された窓部76の全て又は一部に、第2実施形態による水洗大便器装置101におけるような窓部76の下端部106から外方側に向けて延び且つ斜め下方に下り傾斜を形成する庇部181が取付けられていてもよい。
2 便器本体
4 ボウル部
6 排水トラップ管路
6a 入口
8 リム
9 導水路
10 第1吐水口
12 溜水部
14 第2吐水口
16 洗浄ユニット
18 ケーシングプレート
20 ノズル部
22 局部洗浄装置
24 洗浄水タンク装置
26 洗浄水タンク
26a 内側壁
28 給水装置
30 排水口
32 排水弁装置
34 フロートスイッチ
36 制御装置
37 停電時用フロート部
38 フロート上昇速度制御タンク
40 洗浄水タンク蓋
42 給水管
44 給水バルブ
46 吐水口
48 オーバーフロー管
48a 上端開口部
50 駆動装置
52 玉鎖
54 排水弁
56 ステム
56a 先端部
56b 縁部
58 フロート部
59 下端部分
60 取付部
62 ネジ
66 リードスイッチ
68 マグネット
70 縦壁
72 底部
74 穴部
76 窓部
78 第一筒状部
80 第二筒状部
82 水抜き穴用フロート部
84 スナップ固定支持部
86 スナップ固定部
88 溝部
90 第一筒状内流路
92 第二筒状内流路
94 平坦部
96 内部空間
98 フロート用スナップ部
99 穴用フロート支持部
100 上面
102 シール部
104 支持部
106 下端部
107 上端部
138 フロート上昇速度制御タンク
170 縦壁
170a 中央側壁
170b 壁側縦壁
170c 側壁
172 底部
173 ステム取付部
173a 円形開口部
173b 切れ込み部
173c 返し部
174 水抜き穴部
175 ダンパー部
175a ダンパー部側シール部
175b 水抜き穴用フロート部
175c 支点部
175d 支持腕
176 窓部
177 水抜き穴部側シール部
179 ダンパー取付部
179a 凸部
181 庇部
181a 垂下部
181b 平板部
181c 湾曲部
181d 返し部
181e 側壁部
C1 横断線
D1 直径
D2 直径
D3 直径
F1 矢印
H1 位置
H2 位置
H3 位置
H5 位置
H6 位置
H7 位置
s 隙間
S1 貯水可能領域
S2 貯水可能領域
W0 溜水面
WL0 満水水位
Claims (12)
- 洗浄水によって洗浄し、汚物を排出する水洗大便器装置であって、
便器本体と、
前記便器本体を洗浄する洗浄水を貯水する洗浄水タンクと、
前記洗浄水タンク内に洗浄水を給水する給水装置と、
前記洗浄水タンク内の上部に設けられるフロートスイッチであって、洗浄水の水位に連動して上下移動するフロートと、前記フロートが上下移動可能に取付けられている軸部とを有し、洗浄水の水位の上昇により、前記フロートが前記軸部上を所定位置まで上昇したときに給水停止信号を発信するフロートスイッチと、
前記フロートスイッチの発信した給水停止信号を受信することにより前記給水装置による洗浄水の給水を停止させるように制御する制御装置と、
前記洗浄水タンクの内部おいて、前記フロートの少なくとも下部の外側を囲うように形成されたフロート上昇速度制御タンクと、を有し、
前記フロート上昇速度制御タンクは、水抜き用の水抜き穴を形成する水抜き穴部と、前記フロートの下端部分より上部に形成された窓部と、を備え、
前記フロート上昇速度制御タンクは、前記給水装置による前記洗浄水タンク内への洗浄水の給水により、前記洗浄水タンク内において洗浄水の水位が上昇し、洗浄水の水位が前記窓部に到達するとき、前記洗浄水タンク内の洗浄水が前記フロートの下端部分より上部に形成された前記窓部から前記フロート上昇速度制御タンク内に流入することにより、前記フロート上昇速度制御タンク内の洗浄水の水位の上昇速度が、前記洗浄水タンク内の洗浄水の水位の上昇速度よりも増大されるように形成される、ことを特徴とする水洗大便器装置。 - 前記フロート上昇速度制御タンクの前記窓部は、ほぼ同じ高さ位置に形成されている請求項1に記載の水洗大便器装置。
- 前記フロート上昇速度制御タンクの前記窓部は、前記フロート上昇速度制御タンクのほぼ全周に形成されている請求項1又は2に記載の水洗大便器装置。
- 前記フロート上昇速度制御タンクの前記水抜き穴部は、洗浄水の水位の上昇により受ける浮力により、前記水抜き用の水抜き穴部を閉止する前記水抜き穴用フロート部を備えている請求項1乃至3の何れか1項に記載の水洗大便器装置。
- 前記フロート上昇速度制御タンク内の洗浄水の水位の上昇速度は、7mm/s〜100mm/sの範囲の速度とされている請求項1乃至4の何れか1項に記載の水洗大便器装置。
- 前記フロート上昇速度制御タンク内の底部に形成された前記水抜き穴部は、直径1mm〜15mmの範囲の大きさの孔により形成されている請求項1乃至5の何れか1項に記載の水洗大便器装置。
- 前記フロート上昇速度制御タンクは、さらに、前記窓部の下端から外方に向かって斜め下方に延びる庇部を備えている請求項1乃至6の何れか1項に記載の水洗大便器装置。
- 前記フロート上昇速度制御タンクの前記窓部は、前記洗浄水タンクの中央領域側の前記フロート上昇速度制御タンクの壁面において形成されている請求項1に記載の水洗大便器装置。
- 前記フロート上昇速度制御タンクは、さらに、前記窓部の下端から外方に向かって延びる庇部を備えている請求項8に記載の水洗大便器装置。
- 前記フロート上昇速度制御タンクは、さらに、前記窓部の下端から外方に向かって斜め下方に延びる庇部を備えている請求項8に記載の水洗大便器装置。
- 前記フロート上昇速度制御タンクは、前記フロート上昇速度制御タンクの底部において、前記フロートの前記軸部に取付けられる取付開口部を備え、
前記取付開口部は、前記軸部に取付けられた状態で、前記軸部に対する前記フロート上昇速度制御タンクの傾きを抑制する傾き抑制部を備えている請求項1、8乃至10の何れか1項に記載の水洗大便器装置。 - 前記フロート上昇速度制御タンクは、
前記水抜き穴部をシール部によって閉止する閉止姿勢と、前記閉止姿勢から前記シール部を斜めに移動させることにより前記水抜き穴部を開放する開放姿勢とを有する開閉機構を備え、
前記開閉機構は、
前記シール部及び前記シール部に浮力を作用させる水抜き穴用フロート部を支持する支持腕と、
前記支持腕と前記支持腕を取付ける支持腕取付部との間の隙間に向かって突出することにより、前記支持腕と前記支持腕取付部との間の接触を抑制させる凸部とを備えている、請求項1、8乃至11の何れか1項に記載の水洗大便器装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
CN201710024365.1A CN106996128B (zh) | 2016-01-22 | 2017-01-13 | 冲水大便器装置 |
US15/408,216 US10100503B2 (en) | 2016-01-22 | 2017-01-17 | Flush toilet |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016010423 | 2016-01-22 | ||
JP2016010423 | 2016-01-22 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017133345A true JP2017133345A (ja) | 2017-08-03 |
JP6745031B2 JP6745031B2 (ja) | 2020-08-26 |
Family
ID=59504219
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016115304A Active JP6745031B2 (ja) | 2016-01-22 | 2016-06-09 | 水洗大便器装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6745031B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020186617A (ja) * | 2019-05-17 | 2020-11-19 | Toto株式会社 | 水洗大便器装置 |
CN112504582A (zh) * | 2019-09-13 | 2021-03-16 | 弗洛科技公司 | 低功耗马桶水箱泄漏检测装置 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5629230U (ja) * | 1979-08-11 | 1981-03-19 | ||
JPH04113026U (ja) * | 1991-03-15 | 1992-10-01 | 東陶機器株式会社 | 液面レベルセンサ |
JP2009243053A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-22 | Toto Ltd | 水洗便器のタンク構造 |
US20100212756A1 (en) * | 2009-02-25 | 2010-08-26 | Guthrie Kevin J | Water saver fill valve and assembly |
JP2011153920A (ja) * | 2010-01-27 | 2011-08-11 | Denso Corp | 液面検出装置 |
JP2012072613A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Lixil Corp | 便器洗浄タンク装置 |
JP2014066120A (ja) * | 2012-09-27 | 2014-04-17 | Lixil Corp | 便器洗浄装置 |
JP2016000891A (ja) * | 2014-06-11 | 2016-01-07 | Toto株式会社 | 水洗大便器 |
-
2016
- 2016-06-09 JP JP2016115304A patent/JP6745031B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5629230U (ja) * | 1979-08-11 | 1981-03-19 | ||
JPH04113026U (ja) * | 1991-03-15 | 1992-10-01 | 東陶機器株式会社 | 液面レベルセンサ |
JP2009243053A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-22 | Toto Ltd | 水洗便器のタンク構造 |
US20100212756A1 (en) * | 2009-02-25 | 2010-08-26 | Guthrie Kevin J | Water saver fill valve and assembly |
JP2011153920A (ja) * | 2010-01-27 | 2011-08-11 | Denso Corp | 液面検出装置 |
JP2012072613A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Lixil Corp | 便器洗浄タンク装置 |
JP2014066120A (ja) * | 2012-09-27 | 2014-04-17 | Lixil Corp | 便器洗浄装置 |
JP2016000891A (ja) * | 2014-06-11 | 2016-01-07 | Toto株式会社 | 水洗大便器 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020186617A (ja) * | 2019-05-17 | 2020-11-19 | Toto株式会社 | 水洗大便器装置 |
JP7346904B2 (ja) | 2019-05-17 | 2023-09-20 | Toto株式会社 | 水洗大便器装置 |
CN112504582A (zh) * | 2019-09-13 | 2021-03-16 | 弗洛科技公司 | 低功耗马桶水箱泄漏检测装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6745031B2 (ja) | 2020-08-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5569853B2 (ja) | 水洗便器のタンク構造 | |
JP2008057160A (ja) | 便器洗浄水供給装置 | |
JP6628083B2 (ja) | 水洗大便器装置 | |
JP2015183485A (ja) | 水洗大便器 | |
JP5742085B2 (ja) | 洗浄水量調整装置、この洗浄水量調整装置を備えた洗浄水タンク装置、及び、この洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器 | |
JP6432756B2 (ja) | 水洗大便器 | |
JP6745031B2 (ja) | 水洗大便器装置 | |
US10100503B2 (en) | Flush toilet | |
JP2009019471A (ja) | 便器洗浄水用の排水装置 | |
JP5641495B2 (ja) | 洗浄水タンク装置 | |
JP2013204268A (ja) | 洗浄水タンク装置 | |
JP6021042B2 (ja) | 水洗式大便器 | |
JP6332828B2 (ja) | 洗浄水タンク装置及びそれを備えた水洗便器 | |
JP2008057161A (ja) | 便器洗浄水供給装置 | |
US9783971B2 (en) | Discharge valve apparatus and one-piece flush toilet including same | |
JP5590499B2 (ja) | 洗落し式水洗便器 | |
JP6222616B2 (ja) | 洗浄水量調整装置、この洗浄水量調整装置を備えた洗浄水タンク装置、及び、この洗浄水タンク装置を備えた水洗大便器 | |
JP5590291B2 (ja) | 排水装置、及び、それを有する洗浄水タンク | |
JP2016003453A (ja) | 水洗大便器 | |
JP5721054B2 (ja) | 排水弁装置、及び、それを有する洗浄水タンク装置 | |
JP2021127572A (ja) | 水洗大便器装置 | |
JP7265223B2 (ja) | 洗浄水タンク装置、及びそれを備えた水洗便器装置 | |
JP2021127571A (ja) | 水洗大便器装置 | |
JP2012021360A (ja) | 便器洗浄装置 | |
JP7346904B2 (ja) | 水洗大便器装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20170427 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190606 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200305 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20200430 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200616 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200702 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200715 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6745031 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |