JP2017133283A - 壁パネル構造及びパネル部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】パネル部材の製造性を向上させるとともに、複数のパネル部材を設置するときの施工精度を向上させた壁パネル構造及びパネル部材を提供する。【解決手段】本発明を適用した壁パネル構造は、建築物の壁体として設置されるものであり、壁幅方向Xに並べられて設けられる複数のパネル部材2を備える。各々のパネル部材2は、互いに離間した一対の縦枠31及び横枠を有する枠体と、一対の縦枠31に架設される横桟4と、枠体に取り付けられる面材とを有する。横桟4は、縦枠31に接続される平板部40を有して、平板部40を開孔させたねじ孔41と平板部40を欠損させた欠損部7とが形成されて、ねじ孔41に挿通されたねじ部材8が縦枠31に接合されるとともに、壁幅方向Xに隣り合ったパネル部材2における縦枠31及び横桟4の平板部40に形成された欠損部7に、ねじ部材8の軸部81が接合されることなく連続して設けられる。【選択図】図5

Description

本発明は、建築物の壁体として設置される壁パネル構造、及び、建築物の壁幅方向に複数並べられて設けられるパネル部材に関する。
従来から、ツーバイフォー構造、木質壁パネル構造又は薄板軽量形鋼造等の枠組壁工法建築物では、地震又は風等により作用する水平力に対する抵抗要素として、非特許文献1に開示される壁パネルが広く使用されている。
ここで、非特許文献1に開示される壁パネル9は、図10に示すように、水平せん断力に抵抗する面材91と、面材91の四辺を拘束する枠材92と、枠材92を補剛する横桟93とから構成される。そして、非特許文献1に開示される壁パネル9は、水平力が作用すると面材91がせん断変形して水平力に抵抗して、面材91に作用するせん断力が枠材92との接合箇所を介して枠材92に軸力として伝達される。
また、非特許文献1に開示される壁パネル9は、面材91のせん断変形が大きくなると斜め方向の引張力が斜張力Pとして発生して、枠材92を構成する縦枠92aが面材91の面内方向に引っ張られる。このため、非特許文献1に開示される壁パネル9は、一対の縦枠92aの間に横桟93を架設することで、斜張力Pにより縦枠92aがたわむことを抑制して、安定的な抵抗性能を発揮させることが必要となる。
これにより、非特許文献1に開示される壁パネル9は、一対の縦枠92aに架設された横桟93に、縦枠92aをたわませる方向の圧縮力Cを負担させることで、縦枠92aのたわみを抑制して、壁パネル9全体として安定的な抵抗性能を確保できるものとなる。
一般財団法人日本建築センター BCJ評定−LS0067−02
現在の枠組壁工法建築物では、例えば、455mm幅の面材91を取り付けた壁パネル9を複数連続的に設置した壁パネル構造で、建築物の壁体が構成されるものとなる。この壁パネル構造では、図10(a)に示すように、各々の壁パネル9が互いに隣り合った壁パネル9と一体化されることで、複数の壁パネル9が一体となって挙動して、地震や風等の水平力に抵抗する。
この壁パネル構造において、図10(a)に示すように、各々の壁パネル9の縦枠92a同士を一体化させると、各々の壁パネル9の面材91のせん断変形が大きくなった場合に、壁パネル構造の対角方向に斜張力Pが伝達されるものとなり、一体化された壁パネル9全体の隅部9aが荷重負担しないものとなる。このため、壁パネル構造が負担できる最大水平耐力は、各々の壁パネル9の部材耐力の足し合わせよりも低くなり、設計者が予期せぬ早期耐力の低下や変形性能の低下を生じる危険性がある。したがって、この壁パネル構造では、壁パネル9の部材の早期耐力低下と変形性能の低下を防止するために、図10(b)に示すように、互いに隣り合った壁パネル9同士の縁を切り、個々の壁パネル9が独立して水平力に抵抗する仕様となっている。
このように、互いに隣り合った壁パネル9同士を縁切りすることで、各々の横桟93が圧縮力Cのみを負担して、斜張力Pを負担しないものとなり、複数の壁パネル9を跨いだ斜張力Pの発生が抑制されるものとなる。このため、従来の壁パネル構造では、図11に示すように、縦枠92aの外側Bから内側Aに向けて突出するドリルねじ94を用いて横桟93を取り付けて、互いに隣り合った壁パネル9同士の縁切りをしている。
しかし、従来の壁パネル構造は、複数の壁パネル9を設置した後の状態で、各々の縦枠92aが外側Bで互いに隣接して配置されるため、壁パネル9を設置した後に縦枠92aの外側Bから横桟93をドリルねじ94で接合することができない。このため、従来の壁パネル構造では、各々の壁パネル9を組み立てる段階で、縦枠92aに横桟93を接合させてから複数の壁パネル9を設置する必要がある。
このとき、従来の壁パネル構造では、図11(a)に示すように、複数の壁パネル9を隣接させて設置するため、例えば、壁パネル9の製造過程で縦枠92aが孕み出す等の形状不整が壁パネル9に生じると、複数の壁パネル9を隣り合わせて設置する際に、壁パネル9同士が干渉して設置が困難になる。このため、壁パネル9の製造過程においては、横枠92b、横桟93及び面材91の3つの部材の幅寸法が一致するように厳密な精度管理を行う必要があり、壁パネル9の製造コストの増加に繋がっている。さらに、従来の壁パネル構造では、図11(b)に示すように、複数の壁パネル9を隣り合わせて設置するときに、縦枠92aの外側Bにドリルねじ94の頭部94aが突出して互いに干渉することで、壁パネル9を設置するときの施工精度、施工効率が低下する。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであって、その目的とするところは、パネル部材の製造性を向上させるとともに、複数のパネル部材を設置するときの施工精度を向上させた壁パネル構造及びパネル部材を提供することにある。
第1発明に係る壁パネル構造は、建築物の壁体として設置される壁パネル構造であって、壁幅方向に並べられて設けられる複数のパネル部材を備え、各々の前記パネル部材は、互いに離間した一対の縦枠及び横枠を有する枠体と、一対の前記縦枠に架設される横桟と、前記枠体に取り付けられる面材とを有し、前記横桟は、前記縦枠に接続される平板部を有して、前記平板部を開孔させたねじ孔と前記平板部を欠損させた欠損部とが形成されて、前記ねじ孔に挿通されたねじ部材が前記縦枠に接合されるとともに、壁幅方向に隣り合った前記パネル部材における前記縦枠及び前記横桟の前記平板部に形成された前記欠損部に、前記ねじ部材の軸部が接合されることなく連続して設けられることを特徴とする。
第2発明に係る壁パネル構造は、第1発明において、前記横桟は、前記ねじ部材の前記軸部より外径を大きくした開孔部が前記欠損部として形成されることを特徴とする。
第3発明に係る壁パネル構造は、第1発明において、前記横桟は、前記ねじ部材の前記軸部に干渉させないように前記平板部が部分的に切り欠かれた切欠部が前記欠損部として形成されることを特徴とする。
第4発明に係る壁パネル構造は、第1発明〜第3発明の何れかにおいて、前記横桟は、前記ねじ孔と対向する位置で前記縦枠に先孔が形成されることなく、前記横桟が架設される前記縦枠の内側から、前記ねじ孔に挿通された前記ねじ部材が前記縦枠に接合されて、前記ねじ部材の頭部が前記平板部に係止されることを特徴とする。
第5発明に係るパネル部材は、建築物の壁幅方向に複数並べられて設けられるパネル部材であって、互いに離間した一対の縦枠及び横枠を有する枠体と、一対の前記縦枠に架設される横桟と、前記枠体に取り付けられる面材とを備え、前記横桟は、前記縦枠に接続される平板部を有して、前記平板部を開孔させたねじ孔と前記平板部を欠損させた欠損部とが形成されて、前記ねじ孔に挿通されたねじ部材が前記縦枠に接合されるとともに、壁幅方向に隣り合ったパネル部材における前記縦枠及び前記横桟の前記平板部に形成された前記欠損部に、前記ねじ部材の軸部が接合されることなく連続して設けられることを特徴とする。
第1発明〜第5発明によれば、一対の縦枠に横桟が架設されて、縦枠をたわませる方向の圧縮力を横桟が負担して、縦枠のたわみを抑制することで、壁パネル構造全体での安定的な抵抗性能を確保することが可能となる。
第1発明〜第5発明によれば、壁幅方向で互いに隣り合った複数のパネル部材が縁切りされるため、複数のパネル部材を跨いだ斜張力の発生が抑制されて、壁パネル構造の全面に亘った荷重分散を実現することで、壁パネル構造を構成する部材の早期耐力低下及び変形性能の早期低下を抑制することが可能となる。
特に、第4発明によれば、複数のパネル部材を設置した後で、縦枠の内側からねじ部材を用いて横桟を接合することが可能となる。したがって、各々のパネル部材の製造時には、面材と横枠の幅寸法のみを一致させればよく、パネル部材の製造時における寸法精度の管理が容易になり、パネル部材の製造性の向上及びパネル部材の製造コストの抑制につながる。また、第4発明によれば、複数のパネル部材を設置する際に、ねじ部材の頭部又は軸部が縦枠の外側に突出しないため、ねじ部材の頭部又は軸部が互いに干渉しないものとなり、複数のパネル部材を設置するときの施工性の向上及び施工コストの抑制につながる。
本発明を適用した壁パネル構造を示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用した壁パネル構造のパネル部材を示す正面図であり、(b)は、そのD−D線断面図である。 (a)は、本発明を適用した壁パネル構造の欠損部として開孔部が形成された横桟を示す斜視図であり、(b)は、その欠損部として切欠部が形成された横桟を示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用した壁パネル構造を示す正面図であり、(b)は、そのD−D線断面図である。 (a)は、本発明を適用した壁パネル構造の一方のパネル部材でねじ部材が開孔部に配置された横桟を示す斜視図であり、(b)は、他方のパネル部材でねじ部材が開孔部に配置された横桟を示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用した壁パネル構造の一方のパネル部材でねじ部材が切欠部に配置された横桟を示す斜視図であり、(b)は、他方のパネル部材でねじ部材が切欠部に配置された横桟を示す斜視図である。 (a)は、本発明を適用した壁パネル構造で複数のパネル部材を跨ぐことなく発生した斜張力を示す正面図であり、(b)は、そのD−D線断面図である。 (a)は、本発明を適用した壁パネル構造で複数のパネル部材を設置した後に縦枠の内側から接合されるねじ部材を示す拡大正面図であり、(b)は、そのねじ部材が縁切りされた状態を示す拡大正面図である。 (a)は、本発明を適用した壁パネル構造で複数のパネル部材を設置する前の状態を示す正面図であり、(b)は、その複数のパネル部材を設置した後で縦枠に接続される横桟を示す正面図である。 (a)は、従来の壁パネル構造で複数の壁パネルを跨いで発生した斜張力を示す正面図であり、(b)は、その複数の壁パネルを跨ぐことなく発生した斜張力を示す正面図である。 (a)は、従来の壁パネル構造で複数の壁パネルを設置する前の状態で縦枠に接続される横桟を示す正面図であり、(b)は、その複数の壁パネルを設置するときに互いに干渉するドリルねじの頭部を示す拡大正面図である。 本発明を適用した壁パネル構造で壁幅方向の両側部に配置される縦枠の変形例を示す平面図である。
以下、本発明を適用した壁パネル構造1及びパネル部材2を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した壁パネル構造1は、図1に示すように、例えば、ツーバイフォー構造、木質壁パネル構造又は薄板軽量形鋼造等の枠組壁工法による建築物の壁体として設置される。本発明を適用したパネル部材2は、建築物の壁幅方向Xに複数並べられることで、建築物の壁体として本発明を適用した壁パネル構造1が設置されるものとなる。
本発明を適用した壁パネル構造1は、壁幅方向Xに並べられて設けられる複数のパネル部材2を備え、複数のパネル部材2が連続的に並べられて建築物の壁体として設置されることで、地震又は風等により作用する水平力に対する抵抗要素となる。
各々のパネル部材2は、図2に示すように、一対の縦枠31及び横枠32を有する枠体3と、一対の縦枠31に架設される横桟4と、枠体3に取り付けられる面材5とを有して、必要に応じて、一対の横枠32に架設される縦桟6が設けられるものとなる。
枠体3は、図2(a)に示すように、一対の縦枠31が、壁幅方向Xで互いに離間して設けられるとともに、一対の横枠32が、壁高方向Zで互いに離間して設けられる。枠体3は、一対の縦枠31が互いに略平行となるように配置されるとともに、一対の横枠32が互いに略平行となるように配置されることで、略矩形状に形成されるものとなる。
縦枠31及び横枠32は、主に、断面略C形状に形成されたリップ付溝形鋼又は溝形鋼等が用いられる。縦枠31及び横枠32は、図2(b)に示すように、例えば、溝形鋼等の開口部が横桟4又は縦桟6が設けられる内側Aに配置されて、溝形鋼等のウェブが外側Bに配置されるものとなる。
面材5は、図2に示すように、主に、地震等により水平力が作用したときにせん断変形するものとして、略平板状に形成された鋼板等が用いられる。面材5は、例えば、枠体3にねじ接合等で取り付けられて、奥行方向Yの前面側及び背面側の何れか一方又は両方に設けられる。
横桟4及び縦桟6は、主に、断面略C形状に形成されたリップ付溝形鋼又は溝形鋼等が用いられる。横桟4は、壁高方向Zで一対の縦枠31の中間部に架設されて、縦枠31の略中央等で1箇所に設けられるほか、縦枠31の中間部で複数箇所に設けられてもよい。縦桟6は、壁幅方向Xで一対の横枠32の中間部に架設されて、横枠32の略中央等で1箇所に設けられるほか、横枠32の中間部で複数箇所に設けられてもよい。
横桟4は、縦枠31と縦桟6とを互いに離間させた距離と略同一となるように、壁幅方向Xに所定の材長Lで形成される。横桟4は、図3に示すように、壁幅方向Xの両端部4aに略平板状に形成された一対の平板部40を有して、横桟4の両端部4aから各々の平板部40が壁高方向Zに連続して折曲加工等により形成される。
横桟4は、平板部40を板厚方向で略円形状等に開孔させたねじ孔41が形成されるとともに、平板部40を部分的に欠損させた欠損部7が形成される。横桟4は、図3(a)に示すように、平板部40を板厚方向で略円形状等に開孔させた開孔部70がねじ孔41より大きい外径の欠損部7として形成される。また、横桟4は、図3(b)に示すように、平板部40が部分的に切り欠かれた切欠部71が欠損部7として形成されてもよい。
横桟4は、図3(a)に示すように、例えば、平板部40の一方の対角線上で2箇所に小径のねじ孔41が配置されるとともに、平板部40の他方の対角線上で2箇所に大径の開孔部70が配置される。横桟4は、壁幅方向Xで一方の端部4aにおける平板部40のねじ孔41と、壁幅方向Xで他方の端部4aにおける平板部40の開孔部70とが、奥行方向Y及び壁高方向Zで互いの位置を略同一として、互いに対応する位置に配置される。
横桟4は、図3(b)に示すように、例えば、奥行方向Yの一方の片側で2箇所に小径のねじ孔41が配置されるとともに、奥行方向Yの他方の片側で略矩形状等の切欠部71が配置される。横桟4は、壁幅方向Xで一方の端部4aにおける平板部40のねじ孔41と、壁幅方向Xで他方の端部4aにおける平板部40の切欠部71とが、奥行方向Y及び壁高方向Zで互いの位置を略同一として、互いに対応する位置に配置される。
横桟4は、図4に示すように、各々のパネル部材2において、一対の縦枠31及び一対の横枠32で枠体3が形成された状態で、複数のパネル部材2を壁幅方向Xに並べて設置してから、壁幅方向Xの両端部4aが縦枠31及び縦桟6に接続される。
横桟4は、図3に示すように、壁幅方向Xの両端部4aに形成された一対の平板部40で、開孔部70又は切欠部71の欠損部7が各々に形成されるほか、図4に示す縦枠31に接続される端部4aの平板部40では、欠損部7が形成されるとともに、縦桟6に接続される端部4aの平板部40では、欠損部7が形成されなくてもよい。このとき、横桟4は、縦桟6に接続される端部4aでは平板部40に小径のねじ孔41のみが形成されるとともに、縦桟6にも小径のねじ孔41のみが形成されて、平板部40及び縦桟6のねじ孔41に挿通されたドリルねじ等で縦桟6に接続されるものとなる。
横桟4は、図4(a)に示すように、例えば、壁幅方向Xに隣り合って設けられる各々のパネル部材2において、一方のパネル部材2の横桟4の端部4aと、他方のパネル部材2の横桟4の端部4aとが、互いの位置を略同一として対応する位置に配置される。
横桟4は、図4(b)に示すように、一方のパネル部材2における横桟4の端部4aが、ドリルねじ等のねじ部材8で縦枠31に接続されて、他方のパネル部材2における縦枠31の内側Aまで連続してねじ部材8が設けられるものとなる。
横桟4は、図5、図6に示すように、縦枠31の側板31aに平板部40が当接された状態で、ねじ孔41に挿通されたねじ部材8が縦枠31に接合される。横桟4は、一方のパネル部材2における横桟4の平板部40のねじ孔41と、他方のパネル部材2における横桟4の平板部40の欠損部7とが、互いに対応する位置に配置された状態で、壁幅方向Xで互いに隣り合った縦枠31まで連続してねじ部材8が設けられる。
横桟4は、壁幅方向Xに隣り合って設けられるパネル部材2において、一方の横桟4の平板部40のねじ孔41に挿通されたねじ部材8の軸部81と干渉させないように、他方の横桟4の平板部40に形成された欠損部7が配置される。
横桟4は、図5に示すように、欠損部7として開孔部70が形成される場合には、ねじ部材8の軸部81より外径を大きくした開孔部70が平板部40に形成されるものとなる。また、横桟4は、図6に示すように、欠損部7として切欠部71が形成される場合には、ねじ部材8の軸部81に干渉させないように部分的に大きく切り欠かれた切欠部71が平板部40に形成されるものとなる。
横桟4は、図5(a)、図6(a)に示すように、一方のパネル部材2において、横桟4の平板部40のねじ孔41と対向する位置で、縦枠31の側板31aに先孔が形成されることなく、平板部40のねじ孔41のみを先孔としてねじ部材8が設けられる。そして、横桟4は、一方のパネル部材2において、ねじ孔41に挿通されたねじ部材8が、横桟4が架設される縦枠31の内側Aから、縦枠31の側板31aに接合されることで、ねじ部材8の頭部80が平板部40に係止される。なお、横桟4は、縦枠31の側板31aにねじ孔41と略同一寸法の先孔が形成されるとともに、縦枠31の側板31a及び平板部40のねじ孔41を先孔としてねじ部材8が設けられてもよい。
横桟4は、図5(b)、図6(b)に示すように、他方のパネル部材2において、必要に応じて、縦枠31の側板31aにも開孔状又は切欠状の欠損部7が形成される。横桟4は、一方のパネル部材2における横桟4の平板部40のねじ孔41に挿通されたねじ部材8の軸部81が、他方のパネル部材2における縦枠31の側板31aに形成された欠損部7に配置されて縦枠31に接合されることなく連続して設けられる。
横桟4は、一方のパネル部材2における横桟4の平板部40のねじ孔41に挿通されたねじ部材8の軸部81が、他方のパネル部材2における横桟4の平板部40の欠損部7に配置されて平板部40に接合されることなく連続して設けられる。このとき、ねじ部材8は、壁幅方向Xに隣り合った他方のパネル部材2における縦枠31及び横桟4から縁切りさせた状態で、壁幅方向Xに隣り合った一方のパネル部材2における縦枠31に横桟4の平板部40を接合させるものとなる。
ここで、本発明を適用した壁パネル構造1は、図7に示すように、面材5のせん断変形が大きくなると、壁パネル構造1全体に斜め方向の引張力が斜張力Pとして発生するため、縦枠31が面材5の面内方向に引っ張られてたわむような変形をしようとする。
このとき、本発明を適用した壁パネル構造1は、一対の縦枠31に横桟4が架設されることで、縦枠31をたわませる方向の圧縮力Cを横桟4が負担する。これにより、本発明を適用した壁パネル構造1は、縦枠31をたわませる方向の圧縮力Cを横桟4が負担して、縦枠31のたわみを抑制することで、壁パネル構造1全体での安定的な抵抗性能を確保することが可能となる。
また、本発明を適用した壁パネル構造1は、施工誤差を吸収させるために外径の大きい開孔が設けられるのが一般的であるのに対して、図8に示すように、壁幅方向Xに隣り合った他方のパネル部材2における縦枠31及び横桟4からねじ部材8を縁切りさせるために開孔部70等の欠損部7が設けられる。
このため、本発明を適用した壁パネル構造1は、図8(a)に示すように、壁幅方向Xに隣り合った他方のパネル部材2における縦枠31及び横桟4と、壁幅方向Xに隣り合った一方のパネル部材2における縦枠31及び横桟4とが、互いに縁切りさせた状態となる。そして、本発明を適用した壁パネル構造1は、図8(b)に示すように、壁幅方向Xで互いに隣り合った複数のパネル部材2において、ねじ部材8で一体化させることなく各々の横桟4が互いに縁切りさせた状態となることで、各々の縦枠31が壁幅方向Xで互いに離間してたわむような変形をする。
このとき、本発明を適用した壁パネル構造1は、図7に示すように、壁幅方向Xで互いに隣り合った複数のパネル部材2を縁切りさせた状態となることで、複数のパネル部材2を跨いだ斜張力Pの発生が抑制されるものとなる。これにより、本発明を適用した壁パネル構造1は、複数のパネル部材2を跨いだ斜張力Pの発生が抑制されて、壁パネル構造1の全面に亘った荷重分散を実現することで、壁パネル構造1を構成する部材の早期耐力低下及び変形性能低下を抑制することが可能となる。
また、本発明を適用した壁パネル構造1は、壁幅方向Xで隣り合った複数のパネル部材2を互いに縁切りさせて、複数のパネル部材2を跨いだ斜張力Pの発生が抑制されることで、各々の横桟4に圧縮力Cのみを負担させて斜張力Pを負担させないものとなる。これにより、本発明を適用した壁パネル構造1は、各々の横桟4が斜張力Pを負担しないものとなることで、横桟4の座屈等による早期耐力低下及び変形性能低下を抑制することが可能となる。
ここで、従来の壁パネル構造では、図11(a)に示すように、複数の壁パネル9を隣接させて設置するため、例えば、壁パネル9の製造過程で縦枠92aが孕み出す等の形状不整が壁パネル9に生じると、複数の壁パネル9を隣り合わせて設置する際に、壁パネル9同士が干渉して設置が困難になる。このため、壁パネル9の製造過程においては、横枠92b、横桟93及び面材91の3つの部材の幅寸法が一致するように厳密な精度管理を行う必要があり、壁パネル9の製造コストの増加に繋がっている。また、従来の壁パネル構造は、図11(b)に示すように、ドリルねじ94の頭部94aが縦枠92aから突出して互いに干渉するため、壁パネル9を設置するときの施工精度、施工効率が低下する。
これに対して、本発明を適用した壁パネル構造1は、図8に示すように、横桟4が架設される縦枠31の内側Aから、ねじ孔41に挿通されたねじ部材8が縦枠31の側板31aに接合される。このため、本発明を適用した壁パネル構造1は、図9(a)に示すように、複数のパネル部材2を設置する前の段階で、縦枠31に横桟4を接続することが必要とならないものとなる。そして、本発明を適用した壁パネル構造1は、図9(b)に示すように、複数のパネル部材2を設置した後の状態で、パネル幅の精度に合わせて横桟4の材長Lを微調整することが可能となり、高い精度で縦枠31に横桟4を接続させることが容易にできる。
これにより、本発明を適用した壁パネル構造1は、複数のパネル部材2を設置した後で、図8に示すように、縦枠31の内側Aからねじ部材8を接合することが可能になり、各々のパネル部材2の製造性を向上させて、パネル部材2の製造コストの増加を抑制することが可能となる。また、本発明を適用した壁パネル構造1は、複数のパネル部材2を設置する前の段階では、ねじ部材8の頭部80又は軸部81が縦枠31の外側Bに突出しないため、ねじ部材8の頭部80又は軸部81が互いに干渉しないものとなり、複数のパネル部材2を設置するときの施工性を向上させることが可能となり、施工精度の向上及び施工コストの抑制が可能となる。
本発明を適用した壁パネル構造1は、図4に示すように、特に、壁幅方向Xの両側部に配置される縦枠31において、溝形鋼と角形鋼管とを組み合わせることで、壁高方向Zの上方から負荷される荷重に十分に抵抗できるものとなる。このとき、壁幅方向Xの両側部に配置される縦枠31は、図12(a)、図12(b)に示すように、1又は2個の溝形鋼と2個の角形鋼管とを組み合わせてもよく、また、図12(c)〜図12(e)に示すように、複数の溝形鋼等を互いに背中合わせ等で組み合わせてもよい。
本発明を適用した壁パネル構造1は、地震等により水平力が作用したときの抵抗性能について、従来の壁パネル構造との比較実験によると、表1に示すように、剛性、終局耐力及び最大耐力の何れもが、従来の壁パネル構造と同等となることがわかる。このことから、本発明を適用した壁パネル構造1は、製造性、施工精度及び施工効率を向上させながら、従来の壁パネル構造と同等の抵抗性能を確保できることが検証された。
Figure 2017133283
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
1 :壁パネル構造
2 :パネル部材
3 :枠体
31 :縦枠
31a :側板
32 :横枠
4 :横桟
4a :端部
40 :平板部
41 :ねじ孔
5 :面材
6 :縦桟
7 :欠損部
70 :開孔部
71 :切欠部
8 :ねじ部材
80 :頭部
81 :軸部
A :内側
B :外側
X :壁幅方向
Y :奥行方向
Z :壁高方向

Claims (5)

  1. 建築物の壁体として設置される壁パネル構造であって、
    壁幅方向に並べられて設けられる複数のパネル部材を備え、
    各々の前記パネル部材は、互いに離間した一対の縦枠及び横枠を有する枠体と、一対の前記縦枠に架設される横桟と、前記枠体に取り付けられる面材とを有し、
    前記横桟は、前記縦枠に接続される平板部を有して、前記平板部を開孔させたねじ孔と前記平板部を欠損させた欠損部とが形成されて、前記ねじ孔に挿通されたねじ部材が前記縦枠に接合されるとともに、壁幅方向に隣り合った前記パネル部材における前記縦枠及び前記横桟の前記平板部に形成された前記欠損部に、前記ねじ部材の軸部が接合されることなく連続して設けられること
    を特徴とする壁パネル構造。
  2. 前記横桟は、前記ねじ部材の前記軸部より外径を大きくした開孔部が前記欠損部として形成されること
    を特徴とする請求項1記載の壁パネル構造。
  3. 前記横桟は、前記ねじ部材の前記軸部に干渉させないように前記平板部が部分的に切り欠かれた切欠部が前記欠損部として形成されること
    を特徴とする請求項1記載の壁パネル構造。
  4. 前記横桟は、前記ねじ孔と対向する位置で前記縦枠に先孔が形成されることなく、前記横桟が架設される前記縦枠の内側から、前記ねじ孔に挿通された前記ねじ部材が前記縦枠に接合されて、前記ねじ部材の頭部が前記平板部に係止されること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の壁パネル構造。
  5. 建築物の壁幅方向に複数並べられて設けられるパネル部材であって、
    互いに離間した一対の縦枠及び横枠を有する枠体と、一対の前記縦枠に架設される横桟と、前記枠体に取り付けられる面材とを備え、
    前記横桟は、前記縦枠に接続される平板部を有して、前記平板部を開孔させたねじ孔と前記平板部を欠損させた欠損部とが形成されて、前記ねじ孔に挿通されたねじ部材が前記縦枠に接合されるとともに、壁幅方向に隣り合ったパネル部材における前記縦枠及び前記横桟の前記平板部に形成された前記欠損部に、前記ねじ部材の軸部が接合されることなく連続して設けられること
    を特徴とするパネル部材。
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