JP2017133218A - 吊り下げ具 - Google Patents

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Abstract

【課題】アイスプライス加工を要せず容易に製造でき、低価格で製造可能な吊り下げ具を提供する。【解決手段】一本の繊維ロープ2の中途部に形成された一方及び他方の解撚部2x,2yを備え、一方の解撚部2x内には、上記繊維ロープ2の一端と他端の内で該一方の解撚部2xよりも離れた方向に位置する端部2b側が挿通され、上記他方の解撚部2y内には、上記繊維ロープ2の一端と他端の内で該他方の解撚部2yよりも離れた方向に位置する端部2a側が挿通され、上記一方の解撚部2xと他方の解撚部2yとの間には二本のロープ中途部が形成され、この二本のロープ中途部が形成された部位とは反対側にはフック状の金具3に設けられたリング部3aに挿通される一本のロープ中途部が形成され、上記繊維ロープ2の一端と他端との双方には、上記一方又は他方の解撚部2x,2yからの抜け落ちを防止する抜け防止部2d,2eが形成されてなる。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、高所作業で使用される足場や構造物を構成する各部材等の被吊り下げ物、或いは、作業者等(以下、「被吊り下げ物」と言う。)を吊り下げるために使用される吊り下げ具に関し、特に、ロープを主要な構成要素とする吊り下げ具に関するものである。
例えば、橋梁、鉄塔或いはビルなどの高所において、建設作業や点検作業を行う際には、作業者の足場を確保しなければならず、こうした足場を支持することを目的として、ロープを主要な構成要素とした吊り下げ具を使用している場合が多い。特に、橋梁や橋げた等には、高圧電線が架設されることが多く、これらの高圧電線からの誘導電流による作業者の感電を防止するために、絶縁材料(不導体)を素材とした吊り下げ具が使用されている。そして、こうした吊り下げ具は、概ね以下のように使用されている。すなわち、これら複数の吊り下げ具の上端をH鋼材等の横架材に係止させ、下方にて複数の短管を互いに平行に吊り下げ、これら複数の短管の上に更に該短管の長さ方向とは直交する方向に長さを有する短管を載置し、これらの短管上に複数の足場板を複数載置し、これらの足場板上にて作業者が各種の作業ができるようにされている。そして、このように使用される吊り下げ具としては、例えば、特許第3905451号に示す発明(発明の名称:工事用足場吊具)が開示されている。この発明は、繊維ロープの長手方向一端に吊持用連結部を形成し、中間部適所には長手方向他端側をロープそれ自体の側部から中心の空洞を通って別位置のロープ側部から導出した長さ調整部を有し、この長さ調整部より下部側の2股に別れた該編組繊維ロープエンドレス状部分には、編組繊維ロープよりも相対的に太くかつ編組繊維ロープよりも密な編組構造の繊維ロープを切断して構成された桁部材受支部体を位置変位可能に外装しているもの(特許文献1参照)である。上記吊持用連結部は、フック状の金物に連結される部位であり、上記繊維ロープの一端に、アイスプライス加工又はスプライス加工を施したものである。そして、この発明は、上記構成により、設置作業性や、電気的安全性が図られ、耐久性も向上する等と記載されている。
特許第3905451号公報
ところで、上述した特許文献1に開示された発明では、先に説明したように、フック状の金物に連結される部位は、上記繊維ロープの一端に、アイスプライス加工又はスプライス加工が施されている。ここで、上記アイスプライス加工は、撚られた繊維ロープの先端側を撚り戻して複数の素線に分解し、これら複数の素線を反転させ、上記撚り戻した部位よりもやや離間した位置で撚られた部位に該素線の先端から順次差し込み、それぞれの素線を繊維ロープに中途部において一体化する手法である。したがって、上記繊維ロープの先端に上記フック状の金物としての例えばリングに連結させる場合には、繊維ロープの先端を上記リングに挿通し、その上で上記アイスプライス加工を施して該リングに連結させることとなる。
しかしながら、上述したアイスプライス加工は、相当の熟練を要する面倒な作業であることから、多数の吊り下げ具を製造する際には長時間を要し、ひいては製造コストが上昇することとなる。このことは、上述したように、作業用の足場を吊り下げる目的で使用されるもの以外であっても同様であり、フック状の金物としての例えばリングに連結されるタイプの吊り下げ具全般において、上記繊維ロープの先端を上記リングに挿通し、その上で上記アイスプライス加工を施して該リングに連結させる作業は長時間を要し、製造コストの上昇を招く。
そこで、本発明は、上述した従来の吊り下げ具が有する課題を解決するために提案されたものであって、アイスプライス加工をすることなく簡単且つ容易に製造することができ、ひいては低価格で製造することができる新規な吊り下げ具を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するために提案された吊り下げ具に係るものであって、その第1の発明(請求項1記載の発明)は、複数の繊維原糸群を一単位とし又は単数の繊維原糸を一単位とした素線の複数が、組紐状又は網組状に編成された一本の繊維ロープの中途部を所定長さに亘って解撚することにより形成された一方の解撚部と、上記繊維ロープの中途部であって上記一方の解撚部から所定長さ離間した部位を所定長さに亘って解撚することにより形成された他方の解撚部と、を備え、上記一方の解撚部内には、上記繊維ロープの一端と他端の内で該一方の解撚部よりも離れた方向に位置する端部側が挿通され、上記他方の解撚部内には、上記繊維ロープの一端と他端の内で該他方の解撚部よりも離れた方向に位置する端部側が挿通されてなり、上記一方の解撚部と他方の解撚部との間には作業用足場又は該作業用足場を支持する短管等の棒状体等の被吊り下げ物が支持される二本のロープ中途部が形成され、この二本のロープ中途部が形成された部位とは反対側にはフック状の金具に設けられたリング部に挿通される一本のロープ中途部が形成され、上記繊維ロープの一端と他端との双方には、上記一方又は他方の解撚部からの抜け落ちを防止する抜け防止部が形成されてなることを特徴とするものである。
この第1の発明に係る吊り下げ具を構成する上記一本の繊維ロープは、複数の素線が組紐状又は網組状に編成されてなるものであり、これらの素線は、複数の繊維原糸群を一単位とし又は単数の繊維原糸を一単位としてなるものである。上記個々の素線を構成する繊維原糸群又は単数の繊維原糸は、綿、麻等の天然繊維であってもポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、炭素繊維等の化学繊維ないしは合成繊維であっても良いし、天然繊維と化学繊維又は合成繊維が複合的に素材として使用されているものであっても良い。また、上記一方及び他方の解撚部とは、上記組紐状又は網組状に編成された繊維ロープの中途部を、所定長さに亘って各素線間が離間するように解き解してなる(解撚してなる)部位である。上記一方及び他方の解撚部の長さは特に限定されるものではないが、少なくとも10cm以上(好ましくは15〜30cm)とすることが好ましい。そして、この吊り下げ具では、上記一方の解撚部内には、上記一本の繊維ロープの一端と他端の内で該一方の解撚部よりも離れた方向に位置する端部側が挿通され、上記他方の解撚部内には、上記繊維ロープの一端と他端の内で該他方の解撚部よりも離れた方向に位置する端部側が挿通されている。したがって、上記繊維ロープは、上記一方又は他方の解撚部を構成する複数の素線の中央に位置している。また、この吊り下げ具では、上記一方の解撚部と他方の解撚部との間には二本のロープ中途部が形成され、この二本のロープ中途部が形成された部位とは反対側にはフック状の金具に設けられたリング部に挿通される一本のロープ中途部が形成され、上記繊維ロープの一端及び他端の双方には、上記一方又は他方の解撚部からの抜け落ちを防止する抜け防止部が形成されている。上記抜け防止部は、上記一方又は他方の解撚部内に挿通された繊維ロープの一端側又は他端側中途部が、該一方又は他方の解撚部内から抜け落ちることを防止することができるものであれば良く、例えば、該繊維ロープの一端側や他端側を結んでなる結び目又はノットを形成したものや、それぞれに抜け止め用の金具が固定されたものであっても良い。
そして、上述した第1の発明に係る吊り下げ具によれば、フック状の金具に設けられたリング部には、上記一本のロープ中途部を挿通することにより該金具に取り付けることができ、従来の吊り下げ具のように、アイプライス加工等を全く施す必要が無く、該吊り下げ具を簡単且つ容易に製造することができ、ひいては低価格で製造することができる。なお、上記一方の解撚部や他方の解撚部は、二本のロープ中途部に上記被吊り下げ物の荷重が掛かることにより引っ張り荷重が作用し、それぞれ外径は縮径され、こうした縮径により内部にそれぞれ挿通された繊維ロープの一端側や他端側の外周と一方又は他方の解撚部の外周とは大きな抵抗が生ずることから、上記二本のロープ中途部のそれぞれの長さが伸長されることは無く、また、万が一伸長された場合であっても、上記抜け止め部により繊維ロープの一端側や他端側が抜け落ちる危険性もない。
また、第2の発明(請求項2記載の発明)は、上記第1の発明において、前記フック状の金具に設けられたリング部に挿通される一本のロープ中途部には、第1のフレキシブルチューブが該一本のロープ部の長さ方向に移動自在に外嵌挿されてなり、前記二本のロープ中途部の一方には、第2のフレキシブルチューブが該二本のロープ中途部の一方の長さ方向に移動自在に外嵌挿されてなり、上記二本のロープ中途部の他方には、第3のフレキシブルチューブが該二本のロープ中途部の他方の長さ方向に移動自在に外嵌挿されてなることを特徴とするものである。
この第2の発明に係る吊り下げ具では、第1ないし第3のフレキシブルチューブがそれぞれ上述した位置に外嵌挿されていることから、上記リング部や被吊り下げ物と繊維ロープとの度重なる摺接による摩耗を防止することができる。
なお、上記第1ないし第3のフレキシブルチューブは、樹脂やゴムによる成形品若しくは樹脂又は天然繊維からなる織布又は不織布或いは編組繊維からなるものものであっても良い。
上記第1の発明(請求項1記載の発明)に係る吊り下げ具によれば、フック状の金具に設けられたリング部には、上記一本のロープ中途部を挿通することにより該金具に取り付けることができ、従来の吊り下げ具のように、アイプライス加工等を全く施す必要が無く、該吊り下げ具を簡単且つ容易に製造することができ、ひいては低価格で製造することができる。
また、上記第2の発明(請求項2記載の発明)に係る吊り下げ具では、第1ないし第3のフレキシブルチューブがそれぞれ上述した位置に外嵌挿されていることから、上記リング部や作業用足場又は該作業用足場を支持する短管等の被吊り下げ物と繊維ロープとの度重なる摺接による摩耗を防止することができる。
本発明の実施の形態に係る吊り下げ具を示す平面図である。 図1に示す一方の解撚部近傍の構造を拡大して示す平面図である。 図1に示す他方の解撚部近傍の構造を拡大して示す平面図である。 図1に示す吊り下げ具を構成する部材をそれぞれ示す平面図である。 繊維ロープに第1ないし第3のフレキシブルチューブを外嵌挿し、フックを取り付けた状態を示す平面図である。 他方の解撚部に繊維ロープの一端側を挿通した状態を示す平面図である。 一方の解撚部に繊維ロープの他端側を挿通した状態を示す平面図である。 図1に示す吊り下げ具の使用状態の一例を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る吊り下げ具について図面を参照しながら詳細に説明し、次いで、この吊り下げ具の製造方法を各工程順に説明する。
この実施の形態に係る吊り下げ具1は、橋梁、鉄塔或いはビルなどの高所において、建設作業や点検作業を行う際に作業者を支持する作業用足場を吊り下げる目的で使用されるものに本発明を適用したものであって、図1又は図4に示すように、一本の繊維ロープ2と、この繊維ロープ2の中途部が挿通されたリング部3aを有してなるフック3と、上記繊維ロープ2の中途部に外嵌挿されてなる第1ないし第3のフレキシブルチューブ4,5,6とを備えてなるものである。
上記繊維ロープ2は、この実施の形態においては、ポリエステル樹脂繊維等の化学繊維からなる繊維原糸群を一単位とした素線の複数(符号は省略する。)が、組紐状又は網組状に編成されてなるものであり、さらに具体的には、二本の素線の六組(計一二本の素線)が組紐状に編成されてなるものである。そして、上記繊維ロープ2の一端側中途部には、約30cmに亘って一方の解撚部2xが形成され、該繊維ロープ2の他端側中途部には、約30cmに亘って他方の解撚部2yが形成されている。なお、この実施の形態に係る吊り下げ具1では、上記一本の繊維ロープ2の一端2a及び他端2bから等距離の位置に形成されている。そして、これら一方及び他方の解撚部2x,2yは、図2又は図3に拡大して示すように、上記繊維ロープ2を構成する複数の素線同士の間を離間させてなるものである。そして、上記一方の解撚部2x内には、上記繊維ロープ2の他端2b側が挿通され、上記他方の解撚部2y内には、上記繊維ロープ2の一端2a側が挿通されている。すなわち、上記一方の解撚部2xは、上記繊維ロープ2の一端2a側中途部に形成され、上記他方の解撚部2yは、上記繊維ロープ2の他端2b側中途部に形成されており、上記繊維ロープ2の一端2a側は、上記一方及び他方の解撚部2x,2yの内で、該一端2aよりも遠い(一方の)解撚部2x内に挿通され、上記繊維ロープ2の他端2b側は該他端2bよりも遠い(他方の)解撚部2y内に挿通されている。
そして、上記繊維ロープ2の一端には、本発明を構成する一方の抜け止め部2dが形成され、該繊維ロープ2の他端には、他方の抜け止め部2eが形成されている。これら一方及び他方の抜け止め部2d,2eは、図1、図2又は図3に示すように、それぞれ繊維ロープ2の一端側及び他端側をそれぞれ一重に結ぶことにより繊維ロープ2や上記一方及び他方の解撚部2x,2yの外径よりも大径となされた部位を形成したものである。
また、上記リング3aが挿通された部位(本発明を構成する一本のロープ中途部)には、上記第1のフレキシブルチューブ4が外嵌挿されている。また、上記一方の解撚部2xと他方の解撚部2yとの間には、一方のロープ中途部(符号は省略する。)と他方のロープ中途部(符号は省略する。)とがそれぞれ形成されており、上記一方のロープ中途部には、第2のフレキシブルチューブ5が外嵌挿され、上記他方のロープ中途部には、第3のフレキシブルチューブ6が外嵌挿されている。上記第1ないし第3のフレキシブルチューブ4,5,6は、それぞれポリエステル樹脂繊維とポリエチレン樹脂繊維とをそれぞれ所定の割合で編成してなるものであり、言うまでも無くそれぞれの内径寸法は、上記繊維ロープ2の外径寸法よりも長いものとなされ、該繊維ロープ2の長さ方向に移動自在とされている。
なお、上記フック3は、これまで市販されているものであり、図示しない他のフックや他のロープ、或いは短管等の横架材等に係止される略U字状の鉤部3bと、この鉤部3bに一体成形された上記リング部3aと、上記鉤部3bに形成された開口の閉塞状態を維持し又は解除するとともに基端側を中心に回動するストッパ3cとを備えている。また、上記一本の繊維ロープ2の一端2a及び他端2bには、編成されたそれぞれの素線が解れることを防止するためにテープを巻回し又は樹脂を被覆し若しくは溶融した解れ防止措置が施されている。
以下、上述した構成に係る吊り下げ具1の製造方法について、各工程順に説明する。先ず、図4に示す一本の繊維ロープ2に対して、その一端2a側又は他端2b側から、上記第1、第2及び第3のフレキシブルチューブ4,5,6をそれぞれ挿通する。そして、上記第1のフレキシブルチューブ4は、この繊維ロープ2を二等分した際における境界位置に配置し、上記第2のフレキシブルチューブ5は、該繊維ロープ2の一端2aよりもやや他端側の中途部に配置し、上記第3のフレキシブルチューブ6は、該繊維ロープ2の他端2bよりもやや一端側の中途部に配置する。
次いで、図5に示すように、上記繊維ロープ2を上記フック3に形成されたリング部3a内に挿通し、該リング部3aが上記第1のフレキシブルチューブ4の配置位置に位置させる。そして、上記工程が終了すると、次いで、上記繊維ロープ2を二等分した際における境界位置から該繊維ロープ2の一端2a側及び他端2b側に等間隔の位置であって、上記第2又は第3のフレキシブルチューブ5,6が配置された部位よりも上記フック3が配置された側に、それぞれ上記一方の解撚部2xと他方の解撚部2yを形成し、次いで、これら一方の解撚部2xと他方の解撚部2y内に、上記繊維ロープ2の他端2bから又は一端2a側から挿通する。図6は、他方の解撚部2yを形成した後に、上記繊維ロープの一端2a側を挿通した後の状態を示すものである。また、図7は、次いで、上記一方の解撚部2x内に、繊維ロープ2の他端2b側を挿通した状態を示すものである。すなわち、二つの解撚部2x,2yを形成した後には、上記繊維ロープ2の一端2a又は他端2bを、該一端2aから遠い(他方の)解撚部2y又は(一方の)解撚部2x内に挿通し、図7に示す状態とする。
そして、上述した作業が終了すると、次いで、上記繊維ロープ2の一端2a側に上記一方の抜け止め部2dを形成し、他端2b側に上記他方の抜け止め部2eを形成する。以上説明した一連の工程により、図1に示す吊り下げ具1が製造される。
この実施の形態に係る吊り下げ具1によれば、上記フック3に形成されたリング部3aには、上記一本のロープ中途部を挿通することにより該フック3に取り付けることができ、従来の吊り下げ具のように、アイプライス加工等を全く施す必要が無く、該吊り下げ具1を簡単且つ容易に製造することができ、ひいては低価格で製造することができる。なお、上記一方の解撚部2xや他方の解撚部2yは、上記第2及び第3のフレキシブルチューブ5,6に荷重が掛かることによりそれぞれ引っ張り荷重が作用し、該一方の解撚部2xや他方の解撚部2yそれぞれ外径は縮径され、こうした縮径により内部にそれぞれ挿通された繊維ロープ2の一端2a側や他端2b側の外周と一方又は他方の解撚部2x,2yの外周とは大きな抵抗が生ずることから、上記フック3が配置された側とは反対側の二本のロープ中途部のそれぞれの長さが伸長されることは無く、また、万が一伸長された場合であっても、上記抜け止め部2d,2eにより繊維ロープ2の一端2a側や他端2b側が抜け落ちる危険性もない。また、この実施の形態に係る吊り下げ具1では、上記一方の解撚部2xや他方の解撚部2y内に挿通されている繊維ロープ2の他端2b側や一端2a側の位置をずらす(該一方の解撚部2xや他方の解撚部2yから繊維ロープ2の他端2b又は一端2aまでの距離を変更する)ことにより、上記フック3から第2及び第3のフレキシブルチューブ5,6までの距離(作業位置の高さ)を適宜調節することも可能となる。
なお、上記実施の形態に係る吊り下げ具1では、ポリエステル樹脂繊維等の化学繊維からなる繊維原糸群を一単位とした素線の複数からなるものであるが、綿や麻等の天然繊維を素材とした素線を編成したものであっても良い。また、上記吊り下げ具1を構成する一方及び他方の抜け止め部2d,2eは、繊維ロープ2の一端2aや他端2bの中途部を結ぶことによりそれぞれ形成されたものであるが、本発明を構成するそれぞれの抜け止め部は、こうした構成に代えて又はこうした構成に加えて、図示しない金具等を固定したものであっても良い。
そして、上述した構成に係るこの吊り下げ具1は、例えば、図8に示す状態で使用される。この図8は、橋梁Bにおいて作業する作業者の足場を確保することを目的として、この吊り下げ具1を使用した一例を模式的に図示したものである。橋梁Bの長さ方向に配置されたH鋼Sには、所定の間隔毎に吊り金具(クランプ材)Cが係止されている。なお、上記H鋼Sは、図8に示す位置とは反対側にも上記H鋼Sと平行に配置されており、この図示しない反対側のH鋼にも上記吊り金具(クランプ材)が係止されている。また、これらの吊り金具Cのそれぞれには、上記フック3を構成する鉤部3bに係止された吊り下げ具1が支持されている。そして、これらの吊り下げ具1には、上記H鋼Sの長さ方向と同じ方向にそれぞれ長さを有する下部角パイプPが支持され、さらにこれらの下部角パイプP上には、該下部角パイプPの長さ方向とは直交する方向に長さを有する上部角パイプP2が載置され、これらの上部角パイプP2上には複数の足場板Fが載置されている。なお、上記下部角パイプPと上部角パイプP2とは図示しない金具により固定されている。したがって、上記それぞれの足場板Fは、図示しない橋梁又はH鋼Sの長さ方向と同じ方向に配置され、作業者はこれらの足場板F上で安全な状態で各種の作業が可能となる。
なお、上記実施の形態に係る吊り下げ具1は、作業用足場を吊り下げる目的で使用されるものを、本発明の一例の説明として、図示しながら詳細に説明したが、本発明は、こうした目的で使用される吊り下げ具に限定されるものではなく、例えば、構造物を構成する支柱や梁等をクレーンにて吊り下げることを目的に使用され、又は作業者が作業中に足を掛ける目的で使用されるものであっても良い。
1 吊り下げ具
2 繊維ロープ
2a 繊維ロープの一端
2b 繊維ロープの他端
2d 一方の抜け止め部
2e 他方の抜け止め部
2x 一方の解撚部
2y 他方の解撚部
3 フック
3a リング部
4 第1のフレキシブルチューブ
5 第2のフレキシブルチューブ
6 第3のフレキシブルチューブ
F 足場板

Claims (2)

  1. 複数の繊維原糸群を一単位とし又は単数の繊維原糸を一単位とした素線の複数が、組紐状又は網組状に編成された一本の繊維ロープの中途部を所定長さに亘って解撚することにより形成された一方の解撚部と、
    上記繊維ロープの中途部であって上記一方の解撚部から所定長さ離間した部位を所定長さに亘って解撚することにより形成された他方の解撚部と、を備え、
    上記一方の解撚部内には、上記繊維ロープの一端と他端の内で該一方の解撚部よりも離れた方向に位置する端部側が挿通され、上記他方の解撚部内には、上記繊維ロープの一端と他端の内で該他方の解撚部よりも離れた方向に位置する端部側が挿通されてなり、
    上記一方の解撚部と他方の解撚部との間には作業用足場又は該作業用足場を支持する短管等の棒状体等の被吊り下げ物が支持される二本のロープ中途部が形成され、この二本のロープ中途部が形成された部位とは反対側にはフック状の金具に設けられたリング部に挿通される一本のロープ中途部が形成され、
    上記繊維ロープの一端と他端との双方には、上記一方又は他方の解撚部からの抜け落ちを防止する抜け防止部が形成されてなることを特徴とする吊り下げ具。
  2. 前記フック状の金具に設けられたリング部に挿通される一本のロープ中途部には、第1のフレキシブルチューブが該一本のロープ部の長さ方向に移動自在に外嵌挿されてなり、
    前記二本のロープ中途部の一方には、第2のフレキシブルチューブが該二本のロープ中途部の一方の長さ方向に移動自在に外嵌挿されてなり、上記二本のロープ中途部の他方には、第3のフレキシブルチューブが該二本のロープ中途部の他方の長さ方向に移動自在に外嵌挿されてなることを特徴とする請求項1記載の吊り下げ具。
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