JP2017130384A - 燃料電池用セパレータの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性に優れた端子取り付け部を備えた燃料電池用セパレータの製造方法を提供する。
【解決手段】端子取り付け部を備え、前記端子取り付け部が純チタン又はチタン合金を含み且つ最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度が10原子%以下である基材を用いた燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記基材の前記端子取り付け部表面にカーボンブラックを付与する付与工程と、前記付与工程において前記端子取り付け部表面に前記カーボンブラックが付与された前記基材を酸素分圧が25Pa以下である低酸素分圧下で熱処理する熱処理工程と、を含む燃料電池用セパレータの製造方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、純チタン又はチタン合金製の燃料電池用セパレータの製造方法に関するものである。
固体高分子型燃料電池の燃料電池セルは、イオン透過性の電解質膜と、該電解質膜を挟持するアノード側及びカソード側の各電極触媒層(電極触媒)とを備えた膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)を有している。当該燃料電池においては、膜電極接合体の各電極触媒層の外側にガス流れの促進や集電効率を高めるためのガス拡散層(GDL)を配置した電極体(MEGA:MEAとGDLとの接合体)を有し、当該ガス拡散層の外側にセパレータが配されて燃料電池セルが形成されている。前記セパレータは、各燃料電池セルを画成するとともにその溝流路にてガスや冷却媒体を流す作用を奏する。燃料電池スタックは、所要電力に応じた基数の燃料電池セルをスタックすることによって形成されている。
セパレータには溝流路が形成された形態のものや3層構造の形態のものなどが存在している。しかし、いずれの形態であっても、燃料電池スタックを構成する各燃料電池セルのセパレータにはセルモニタの端子(セルモニタ端子)がその周縁の端子取り付け部に取り付けられている。このセルモニタ端子は、運転中の燃料電池セルの発電状況を監視し、その出力制御を行うだけでなく、燃料電池セルの異常等の監視を行うことで車両乗員の安全を確保したりメンテナンスが必要である旨を通知したりという役割を担っている。かかる観点から、セパレータの端子取り付け部においては、セルモニタ端子へ発電電気を良好に且つ長期に亘って安定して通電できることが好ましい。
これに対し、セルモニタ端子が取り付けられる端子取り付け部を含む適所に耐久性の高い導電性被膜を備えた燃料電池用セパレータ及びその製造方法に関する技術が提案されている(例えば、下記特許文献1)。
特開2012−99386号
一般に基材上に導電性被膜を設ける場合、導電性被膜と基材との間において強度的に弱い界面が存在する。このため、例えばセパレータの端子取り付け部上に導電性被膜を設けた場合であっても、セルモニタ端子との接触によって導電性被膜が前記界面からはがれてしまう恐れがある。例えばセルモニタ端子と端子接合部とがこすれてカーボン等の導電性膜が剥がれて基板のチタンが露出した場合、周辺の酸性雰囲気によって酸化チタンが形成され、当該酸化チタンの存在によって端子に電気が流れにくくなる場合がある。
以上から、本発明は、耐久性に優れた端子取り付け部を備えた燃料電池用セパレータの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の課題は以下の手段によって解決することができる。
本発明の燃料電池用セパレータの製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」と称することがある。)は、端子取り付け部を備え、前記端子取り付け部が純チタン又はチタン合金を含み且つ最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度が10原子%以下である基材を用いた燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記基材の前記端子取り付け部表面にカーボンブラックを付与する付与工程と、前記付与工程において前記端子取り付け部表面に前記カーボンブラックが付与された前記基材を酸素分圧が25Pa以下である低酸素分圧下で熱処理する熱処理工程と、を含む。
また、本発明の製造方法によれば、
端子取り付け部を有し且つ純チタン又はチタン合金を含む基材と、前記端子取り付け部上に形成され且つ酸化チタンとカーボンブラックとを含む混合層と、を含む燃料電池用セパレータ、を提供することができる。
より詳細には、本発明の製造方法によれば、
純チタン又はチタン合金を含む基材上に、燃料電池セルの発電部に対応する発電領域と、前記燃料電池セルの前記発電部の周囲の非発電部に対応する非発電領域と、を有し、前記発電領域に第1の導電性被膜が形成され、前記非発電領域においてセルモニタ端子が取り付けられる端子取り付け部に第2の導電性被膜が形成されており、少なくとも前記第2の導電性被膜が酸化チタンとカーボンブラックとを含む混合層である燃料電池用セパレータ、を提供することができる。
本発明によれば、耐久性に優れた端子取り付け部を備えた燃料電池用セパレータの製造方法を提供することができる。
燃料電池用セパレータを備えた燃料電池セルの一実施形態を示す縦断面図である。 導電性被膜が形成される前のチタンプレートの平面図である。 (a)は導電性被膜が形成されたチタンプレートの平面図であり、(b)は前記(a)におけるb−b断面図であり、(c)は前記(a)におけるc−c断面図である。 実施形態の燃料電池用セパレータの製造方法の流れを説明するためのフローチャートである。 塗布工程において端子取り付け部の表面に付与されたカーボンブラックの状態を示す概略図である。 熱処理工程において端子取り付け部の表面に形成された混合層(導電性被膜)を示す概略図である。 実施例において接触抵抗値を測定する装置の概要を示す説明図である。
以下、本発明の燃料電池用セパレータの製造方法について説明する。本発明の製造方法は、端子取り付け部を備え、前記端子取り付け部が純チタン又はチタン合金を含み且つ最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度が10原子%以下である基材を用いた燃料電池用セパレータの製造方法であって、前記基材の前記端子取り付け部表面にカーボンブラックを付与する付与工程と、前記付与工程において前記端子取り付け部表面に前記カーボンブラックが付与された前記基材を酸素分圧が25Pa以下である低酸素分圧下で熱処理する熱処理工程と、を含む。本発明の製造方法によれば、基材の端子取り付け部に少なくとも前記付与工程と熱処理工程とを含む表面処理を施すことで、前記端子取り付け部上にカーボンブラックと酸化チタンとを混合して含む混合層からなる導電性被膜を形成することができる。以下、本発明の製造方法によって基材の端子取り付け部上に形成される導電性被膜(混合層)を「本発明における導電性被膜」と称することがある。
本発明の製造方法によれば、付与工程において、前記基材の前記端子取り付け部表面にカーボンブラックを付与する。本発明の製造方法は、端子取り付け部として少なくとも上述の条件を満たす基材を用いるため、基材(端子取り付け部)のチタン原子が熱処理工程の際に付与工程にて付与されたカーボンブラック中に外方拡散しやすい。また、本発明の製造方法によれば、熱処理工程にて、前記基材(端子取り付け部)に酸素分圧を25Pa以下とした低酸素分圧下で熱処理を施す。このように低酸素分圧下で熱処理を施すことによって、カーボンブラック中に外方拡散したチタン原子の一部又は全部が雰囲気中の微量の酸素と反応して酸化チタンとなる。このため、熱処理工程にて熱処理された端子取り付け部上には、基材(端子取り付け部)から外方拡散したチタン原子の一部又は全部が酸化した酸化チタンと、カーボンブラックと、が混合した混合層が形成される。
また、本発明の製造方法で形成された燃料電池用セパレータは、基材(端子取り付け部)表面と導電性被膜との間ではチタンと酸化チタンとが混合した状態にある。このため、端子取り付け部表面と導電性被膜との界面が明確に存在しないため、導電性被膜が端子取り付け部表面から剥がれにくい。また、導電性被膜が端子取り付け部から欠落した場合であっても上述のように界面において剥離にくいため、端子取り付け部上に導電性被膜が残存しやすく、長期において導電性等を確保できる。このように、本発明の製造方法によれば、端子取り付け部に本発明における導電性被膜を設けることで、当該部位の耐久性を高めることができる。
また、端子取り付け部においては、セルモニタ端子へ発電電気を良好且つ長期に亘って通電させる必要があるため、優れた導電性と高い耐久性とが要求されている。特に、セルモニタ端子が接続される端子取り付け部は、結露水や燃料電池内の雰囲気及びイオンの付着等の環境にさらされている。このため、燃料電池セルの電圧を長期に渡って正確に測定するためには、セパレータの端子取り付け部が導電性に加えて耐食性を有していることが求められる。本発明における導電性被膜に含まれるカーボンブラックと酸化チタンとは、燃料電池内の高温酸性雰囲気(たとえば、80℃、pH=2)でも酸化反応が進まず安定した状態を保つことができる。即ち、本発明における導電性被膜においては、混合層中におけるカーボンブラック部位が導電パスとなりつつ酸化チタン部位において耐食性を発揮することができる。このため、当該混合層は、優れた耐食性及び導電性を両立させた導電性被膜として機能することができる。このように、本発明の製造方法によれば基材の端子取り付け部上に耐食性及び導電性に優れた導電性被膜を備えた燃料電池用セパレータを提供することができる。
また、本発明の製造方法によれば、端子取り付け部を有し且つ純チタン又はチタン合金を含む基材と、前記端子取り付け部上に形成され且つ酸化チタンとカーボンブラックとを含む混合層と、を含む燃料電池用セパレータを提供することができる。より詳細には、本発明の製造方法によれば、純チタン又はチタン合金を含む基材上に、燃料電池セルの発電部に対応する発電領域と、発電部の周囲の非発電部に対応する非発電領域と、を有し、前記発電領域に第1の導電性被膜が形成され、前記非発電領域においてセルモニタ端子が取り付けられる端子取り付け部に第2の導電性被膜が形成されており、少なくとも前記第2の導電性被膜が酸化チタンとカーボンブラックとを含む混合層である燃料電池用セパレータを提供することができる。当該燃料電池用セパレータは、導電性被膜が剥がれにくく耐久性に優れるとともに、高い導電性及び耐食性を備えた端子取り付け部を有する。当該燃料電池用セパレータの各部材については後述する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、本発明の製造方法により提供された燃料電池用セパレータとして、一対の基材(後述のチタンプレート)とこれらに挟持されたスペーサーとで構成される3層構造のフラットタイプセパレータを例としており、少なくとも基材(メタルプレート)の端子取り付け部の両面に本発明における導電性被膜を形成している。但し、本発明の製造方法を用いて形成される燃料電池用セパレータは当該構成に限定されるものではなく、基材に溝流路が加工された一般のセパレータであってもよい。
《燃料電池セルの構成》
図1を用いて本実施形態の製造方法を用いて提供される燃料電池用セパレータを備えた燃料電池セルの構造について説明する。図1は、本実施形態における燃料電池用セパレータを備えた燃料電池セルの一実施形態を示す縦断面図である。
図1に示すように、燃料電池セル100は、イオン交換膜である電解質膜並びにそれぞれカソード側又はアノード側に配置される一対の電極触媒層からなる膜電極接合体1と、これを挟持し夫々カソード側又はアノード側に配置される一対のガス拡散層(2,2)(以下、これらを単に「ガス拡散層2」と称することがある。)と、膜電極接合体1及びガス拡散層2から構成される電極体3と、電極体3を挟持し夫々カソード側又はアノード側に配置される一対のガス流路層4(4,4)(以下、これらを単に「ガス流路層4」と称することがある。)と、電極体3のガス流路層4の外側に配置される一対のセパレータ(7,7)と、で構成されている。燃料電池セル100は、更に、ゴム又は樹脂製のガスケット5が組み込まれており、その全体を構成している。なお、セパレータ7として3層構造を有するものではなく代わりに溝流路を備えたセパレータを用いる場合には、ガス流路層4が不要となる。
膜電極接合体1は電解質膜と一対の電極触媒層とで構成される。前記電解質膜は、特に限定されるものではないが、例えば、スルホン酸基やカルボニル基を持つフッ素系イオン交換膜、置換フェニレンオキサイドやスルホン化ポリアリールエーテルケトン、スルホン化ポリアリールエーテルスルホン、スルホン化フェニレンスルファイドなどの非フッ素系のポリマー等が挙げられる。また、前記電極触媒層は、所望の触媒金属を担持させた多孔質素材で構成することができ、例えば、白金やその合金からなる触媒をカーボン等に担持させた多孔質素材で構成することができる。
ガス拡散層2は、アノード又はカソードから供給されるガスを拡散する層であり、例えば、カーボンペーパーやカーボンクロスなどのガス透過性の素材で構成することができる。ガス流路層4は、燃料電池セル100の外部からアノード又はカソードに供給されるガスの流路であり、例えば、多孔質のエキスパンドメタルや金属発泡焼結体で構成することができる。ガスケット5は、電極体3を成形型内に収容しており、ゴムや所望の樹脂を成形型内に射出するインサート成形にて燃料電池セル100と一体になるように形成することができる。
セパレータ7は、各燃料電池セルを画成するとともに、その流路にてガスや冷却媒体を流す作用を奏する。セパレータ7は、隣接する図示を省略する別の燃料電池セル側に配置され当該別の燃料電池と燃料電池セル100との間でセル間を画成するチタンプレート73と、これに対向する電極体3側に配置されたチタンプレート71と、これらチタンプレート71及び73の間に位置し、チタンプレート71及び73の外周輪郭に沿う枠状(無端状)で枠内に冷却媒体流通用の溝条が形成されたメタル製のスペーサー72と、から構成されている。チタンプレート71とチタンプレート73とは同様の構成を有している。また、スペーサー72は平面視で枠状であり、その中央に冷却媒体流通用の溝が形成されている。但し、スペーサー72は、枠状以外の構造であってもよい。
図2及び図3を参照して、3層構造のセパレータ7の一部を構成し、導電性被膜を具備するチタンプレート71の構成を説明する。図2は、導電性被膜が形成される前のチタンプレートの平面図である。図3中、(a)は導電性被膜が形成されたチタンプレートの平面図であり、(b)は前記(a)におけるb−b断面図であり、(c)は前記(a)におけるc−c断面図である。
図2に示すように、チタンプレート71は、中央の領域が燃料電池セル100の発電部である電極体3に対応する発電領域A1となっている。発電領域A1の周囲は非発電領域A2が配置されており、各種マニホールド用の開口が開設されている。
本実施形態においては、71b1が冷却水供給用マニホールドを形成する開口であり、71b2が冷却水排水用マニホールドを形成する開口であり、71a1が酸化剤ガス供給用マニホールドを形成する開口であり、71a2が酸化剤ガス排出用マニホールドを形成する開口であり、71c1が燃料ガス供給用マニホールドを形成する開口であり、71c2が燃料ガス排出用マニホールドを形成する開口となる。チタンプレート71は、セパレータ7の3層構造にて他のプレートと一体とされた際に、燃料電池セル100の各種マニホールド6(図1参照)が形成されるように構成されている。なお、燃料電池セル100においては、図1に示すようにガスケット5のリブ51がセパレータ7と密着することで流体シール性が担保されている。
チタンプレート71の両側面の発電領域A1には、導電性に優れた導電性被膜(第1の導電性被膜8A)が形成されている。第1の導電性被膜8Aは、図示を省略するが、チタンプレート73の両側面の発電領域にも同様に形成されており、更に、スペーサー72の発電領域に設けられた溝流路の端面にも同様に形成されている。導電性被膜8Aによって発電電気がセパレータ7を介して集電される。また、導電性被膜8Aは複数の燃料電池セル100が積層された場合に、隣接する燃料電池セル100同士の電気コネクターとして作用することができる。
図2に示すように、非発電領域A2には、その一部に図示を省略するセルモニタ端子が取り付けられる端子取り付け部A2’が形成されている。端子取り付け部A2’には、クリップ形状等のセルモニタ端子を取り付けることができる。後述するように本実施形態においては、端子取り付け部A2’を含めたチタンプレート71及び73全体が純チタン又はチタン合金からなるチタン製材料で形成されている。
ここで、「セルモニタ端子」とは、セルの状況をモニターする装置の端子であって、端子取り付け部A2’に取り付けられる。セルモニタ端子は、当該端子に接続された装置によって端子取り付け部A2’から出力される燃料電池セル100の電圧を測定(モニタリング)することができ、例えば、運転中の燃料電池セルの発電状況を監視したり、その出力制御をおこなったり、さらには、燃料電池セルにおける異常の発生状況に基づいて車両乗員の安全確保やメンテナンスの必要性を通知したりなど種々の作用を奏することができる。このため、燃料電池セル100で発電された発電電気がセルモニタ端子に良好に導電されるためには端子取り付け部A2’が優れた導電性を有することが好ましく、更に、結露水や酸性雰囲気化に耐えうる耐食性を有することが好ましい。
図3(a)及び(c)で示すように、本実施形態においては、端子取り付け部A2’には導電性に優れた本実施形態における導電性被膜(第2の導電性被膜8B)がチタンプレート71の両側面に形成されている。即ち、本発明の製造方法によれば、剥がれにくく導電性及び耐食性を高いレベルで両立させた導電性被膜を端子取り付け部A2’上に設けることができる。尚、端子取り付け部A2’の形状やサイズは特に限定されるものではなく、セルモニタ端子の形状等を考慮し適宜選定することができる。
上述のように本実施形態においては、端子取り付け部A2’を含めチタンプレート71及び73は純チタン又はチタン合金を含んで構成されている。チタンプレート71及び73は純チタン又はチタン合金を含む基材であれば本発明の効果に影響を与えない範囲で他の原子等が含まれていてもよいが、純チタン又はチタン合金からなる基材であることが好ましい。ここで、純チタンとしては、例えば、JIS H 4600に規定される1〜4種を挙げることができる。また、チタン合金としては、例えば、Ti−Al、Ti−Nb、Ti−Ta、Ti−6Al―4V、Ti−Pdを挙げることができる。但し、いずれの場合もこれら例示に限定されるものではない。チタンプレート71及び73を、純チタン又はチタン合金製の基材とすると、軽く、耐食性に優れたものとすることができる。また、チタンプレート71及び73は、端子取り付け部A2’表面に第2の導電性被覆層8Bが設けられていない部分や端面部においても、燃料電池システム内の高温酸性雰囲気(例えば、80℃、pH=2)でチタン又はチタン合金が溶出することがなく、電解質膜等を劣化させるのを防止することができる。
チタンプレート71及び73は、特に限定されるものではないが、例えば、厚さ0.05mm〜1mmの板材とすることが好ましい。チタンプレート71及び73の厚さが0.05mm〜1mmであると、セパレータ7の軽量化及び薄型化を図ることができるとともに、強度及びハンドリング性やプレス時等の加工性を向上させることができる。チタンプレート71及び73は、コイル状に巻かれた長尺帯状の部材を用いてもよいし、所定の寸法に切断された枚葉紙状の部材を用いてもよい。
上述のように第2の導電性被膜8Bには酸化チタン及びカーボンブラックが混合した状態で含まれる。第2の導電性被膜8B中の酸化チタンは、結晶性のルチル型結晶構造の酸化チタンを含む。第2の導電性被膜8B中の酸化チタンを含む部位は、第2の導電性被膜8Bに耐食性を付与する。また、第2の導電性被膜8Bにおいては基板(チタンプレート71及び73)との表面近くにおいてチタンと酸化チタンとが混合した状態で存在している。このため、端子取り付け部A2’表面と第2の導電性被膜8Bとの関係において明確な界面が存在しないため、端子取り付け部A2’上から第2の導電性被膜8Bが剥がれにくく耐久性に優れる。また、導電性被膜が端子取り付け部から欠落した場合であっても、端子取り付け部上に導電性被膜が残存しやすく導電性等を確保できる。
本実施形態においては第2の導電性被膜8Bに含まれるカーボンブラックは、第2の導電性被膜8B中のカーボンの結合状態をX線光電子分光分析によって分析した際に検出されたカーボンのうちの好ましくは50%以上(さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは90%以上)がC−C結合、即ちカーボン同士の結合を有するカーボンブラック単体として存在していることが好ましい。後述する図6に示すように、第2の導電性被膜8Bにおいてカーボンブラックは、例えば、チタンプレート71(端子取り付け部A2’)側から第2の導電性被膜8Bの最表面に向かって広く分布している。第2の導電性被膜8B中のカーボンブラックを含む部位は、電流を流す導電パスとしての役割を果たす。カーボンブラックは酸に対して安定であるため、酸状況下においても第2の導電性被膜8Bの導電性を安定して維持することができる。かかる観点からも、本実施形態のセパレータ7は、端子取り付け部A2’において高い導電性と耐食性とを発揮することができる。一方、カーボンとチタンとが結合したチタンカーバイドはカーボンの結合がTi−C結合となるが、チタンカーバイドは導電性を有するものの酸化しやすい傾向にある。このため、耐食性の観点から第2の導電性被膜8B中のチタンカーバイドの含有量は50%未満であることが好ましく、30%以下であることが更に好ましく、10%以下が特に好ましい。
本実施形態においては、第2の導電性被膜8Bの断面を観察した際、第2の導電性被膜8Bのマトリックス(酸化チタンのマトリックス)中に粒状のカーボンブラックが分散した構成となっている。本実施形態においては、第2の導電性被膜8Bの厚さ方向に対して垂直な方向、厚さ方向に対して斜めとなる方向、及び、厚さ方向に対して水平な方向のいずれから第2の導電性被膜8Bの断面を観察した場合であっても、第2の導電性被膜8B中のカーボンブラックが粒状であり、且つ当該カーボンブラックが酸化チタンのマトリックスに分散しているのを確認することができる。第2の導電性被膜8B中における酸化チタン(x)とカーボンブラック(y)との体積比(x:y)は、導電性の観点からカーボンブラックの体積率が20%以上であることが好ましく、具体的には50:50〜20:80が好ましい。
導電性の観点から、本実施形態において第2の導電性被膜8B中におけるカーボンブラックは、後述する図6に示すように、1つ又は複数の粒子が連なっており、第2の導電性被膜8Bの最表面から突出(露出)する部分を有し、且つ、第2の導電性被膜8Bの最表面から例えばチタンプレート71の表面にまで分散して導電パスとして存在することが好ましい。
第2の導電性被膜8Bの厚さは、特に限定されるものではないが、10nm〜500nmであることが好ましい。第2の導電性被膜8Bの厚さが10nm以上であると第2の導電性被膜8Bの耐食性をさらに十分に確保することができ、燃料電池システムないで酸化が進行して第2の導電性被膜8Bの導電性が劣化するのを抑制することができる。また、第2の導電性被膜8Bの厚さが500nm以下であると、例えば、チタンプレートにプレス加工等を行う際に第2の導電性被膜が脱落するのを抑制することができる。また、特に限定されるものではないが、図3(a)及び(c)に示すようにチタンプレート71の端子取り付け部A2’の両面に設けられている第2の導電性被膜8Bの厚みは略同一であることが好ましい。同様に特に限定されるものではないが、チタンプレート71及び73のそれぞれの端子取り付け部A2’上に設けられる第2の導電性被膜8Bの厚みもそれぞれ略同一であることが好ましい。
また、図示を省略するが、第2の導電性被膜8Bの更に上に、非晶質又は結晶質のカーボンブラックの層が積層されていてもよい。当該層は例えば、本実施形態の製造方法を実施した際に用いられたカーボンブラックが残存した場合に形成されることがある。また、本実施形態においては端子取り付け部A2’の両面に第2の導電性被膜8Bが形成されている態様について説明したが本発明はこれに限定されるものではなく、端子取り付け部A2’の片面のみに第2の導電性被膜8Bを形成してもよい。
なお、本実施形態におけるチタンプレート71及び73には、図3(a)及び(b)に示されるように、チタンプレート71(又はチタンプレート73)の両面の発電領域A1上に第1の導電性被膜2Aが設けられる。第1の導電性被膜の構成は特に限定されるものではないが、本実施形態においては第2の導電性被膜8Bと同様の構成とすることができる。
《燃料電池用セパレータの製造方法》
次に、図4を用いて本実施形態における燃料電池用セパレータの製造方法について説明する。図4は、本実施形態の燃料電池用セパレータの製造方法の流れを説明するためのフローチャートである。図4に示すように、本実施形態の燃料電池用セパレータの製造方法は、塗布工程S2と、熱処理工程S3と、を少なくとも含んでおり、これらの工程がこの順で行われる。本実施形態の燃料電池用セパレータの製造方法を実施することによって、上述の端子取り付け部上に本実施形態における導電性被膜が設けられたセパレータを製造することができる。尚、本実施形態においては本発明における付与工程として塗布工程を採用して例を説明しているが、本発明の製造方法において端子取り付け部表面にカーボンブラックを付与する手段は塗布手段に限定されるものではなく、端子取り付け部表面にカーボンブラックを付与できる手段であれば適宜採用することができる。
(塗布工程)
塗布工程S2は、端子取り付け部A2’を備え、少なくとも端子取り付け部A2’が純チタン又はチタン合金を含み且つ最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度が10原子%以下である基材(チタンプレート71及び73)を用い、当該基材の端子取り付け部A2’の表面にカーボンブラックを塗布する工程である。尚、「最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度が10原子%以下」であると、最表面から深さ方向5〜50nmの間における平均炭素濃度も10原子%以下となることから、これらは相互に言い換えることができる。
端子取り付け部A2’に対して塗布工程S2を施すことで、図5に示すように端子取り付け部A2’表面にカーボンブラック10を付与することができる。ここで、図5は、塗布工程において端子取り付け部の表面に付与されたカーボンブラックの状態を示す概略図である。
端子取り付け部における、最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度について説明する。各チタンプレートの端子取り付け部A2’の最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度は、X線光電子分光分析装置(X-ray Photoelectron Spectroscopy;XPS)を用いて、端子取り付け部A2’の深さ方向の組成分析を行うことによって測定することができる。通常、端子取り付け部A2’の表層からは、雰囲気中に存在する有機物等の吸着に起因する炭素が検出される。本発明においては、有機物等が吸着した端子取り付け部A2’の表層部分(コンタミ層)を除いた部分を「最表面」とし、この最表面からの深さ方向10nmの位置での炭素濃度を10原子%以下に規定している。この位置での炭素濃度が10原子%を超えている場合、チタンプレート(端子取り付け部A2’)の表層は、チタンプレート71又は73を作製する際、圧延などの工程中に加工油や雰囲気中に存在する有機物などが侵入してその表面が汚染されているか、又は、それらとチタンとが反応してチタンカーバイドを形成している可能性が高いことを示している。上述のように端子取り付け部A2’の表層が汚染されていたり、チタンカーバイドが形成されていたりすると、後述する熱処理工程S3で熱処理を行った際に、端子取り付け部A2’の表面にカーボンブラックが結合し難くなり、本実施形態における第2の導電性被膜8Bが形成され難くなる。その結果端子取り付け部A2’において高い耐食性及び導電性を得ることが難しくなる恐れがある。
したがって、端子取り付け部A2’の最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度が10原子%を超える場合には、塗布工程S2を行う前に、後述する炭素濃度低減処理工程S1を行うことが好ましい。他方、端子取り付け部A2’において最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度が10原子%以下である場合には、例えば、炭素濃度低減処理工程S1を行うことなく、塗布工程S2を行うことができる。また、冷間圧延の1パスあたりの圧下率を10%以下で行うなど圧延加工プロセスでの条件を調整することでも、端子取り付け部A2’の最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度を低く抑えることができ、10原子%以下とすることができる。
端子取り付け部A2’においては、最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度は低いほど好ましい。当該位置における炭素濃度は、例えば、9原子%以下とするのが好ましく、8原子%以下とすることが更に好ましい。尚、より確実に高い導電性と耐食性とを得るためには、後述する炭素濃度低減処理工程S1を常に行うようにすることが好ましい。
端子取り付け部A2’表面へのカーボンブラックの塗布は、カーボンブラックの粉末を分散させた水性又は油性の液(分散液)を塗布したり、カーボンブラックの粉末を直接塗布したり公地の塗布手段を用いて行うことができる。カーボンブラックの粉末を分散させた水性や油性の分散液にはバインダーや界面活性剤等が含まれていてもよい。但し、バインダーや界面活性剤などの添加剤は導電性を低下させる傾向があるため、これら添加剤が第2の導電性被膜8B内に多く残存しないように、前記分散液中における添加剤の含有量を調整することが好ましい。前記水性の分散液は、例えば、水を分散媒(溶媒)として用いることができる。一方、前記油性の分散液は、例えば、エタノール、トルエン、シクロヘキサノン等を分散媒(溶媒)として用いることができる。
カーボンブラックは目的に応じて市販のものを適宜選定して用いることができる。カーボンブラックの粉末の粒径は、所望に応じて適宜選定することができるが、例えば、20nm〜200nmであることが好ましい。また、カーボンブラックの粉末は塗料(分散液)中で凝集体を作りやすい傾向にあるため、カーボンブラックの凝集体が形成されにくいように工夫された塗料(分散液)を用いるのが好ましい。このような塗料(分散液)としては、例えば、カーボンブラックの表面にカルボキシル基等の官能基を化学結合させて粒子間の反発を強め粒子の分散性を高めたカーボンブラックの粉末を用いて調製された分散液を好適に用いることができる。
塗布工程S2において、端子取り付け部A2’表面へのカーボンブラックの塗布量は、特に限定されるものではないが、例えば、前記塗布量が1μg/cm2以上であれば高い耐食性及び導電性を得ることができ、更に前記塗布量が2μg/cm2以上であれば耐食性をより向上させることができる。一方、前記カーボンブラックの塗布量の上限は特に限定されるものではないが、前記カーボンブラックの塗布量が多すぎても耐食性及び導電性を向上させる効果は飽和するため、コストとのバランスを考慮することが好ましい。かかる観点から、前記カーボンブラックの塗布量の上限は、例えば、50μg/cm2以下とすることが好ましい。
上述のように、カーボンブラックを分散させた分散液(塗料)を端子取り付け部A2’表面に付与する方法としては、公知の塗布手段を用いることができる。公地の塗布手段としては、例えば、刷毛塗りや、バーコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター、ディップコーター、スプレーコーター等が挙げられるが、特にこれらの手段に限定されるものではない。また、カーボンブラックを粉末状のまま端子取り付け部A2’表面に付与する場合、カーボンブラックを用いて作製したトナーを使用し、静電塗装を施すことでカーボンブラックを端子取り付け部A2’表面に付与することができる。
塗布工程S2において、各チタンプレートの端子取り付け部A2’に対しその形状に応じて所望のパターンでカーボンブラックが付与される。また、本実施形態においては発電領域A1上に設けられる第1の導電性被膜8Aも第2の導電性被膜8Bと同様の方法によって形成することができる。この場合、塗布工程S2において、発電領域A1表面にも所望のパターンでカーボンブラックが付与される。尚、チタンプレート71等の各領域に対してカーボンブラックを付与する場合、所望の領域に対して別々にカーボンブラックを塗布してもよいし、導電性被膜を設けない領域を覆い且つ導電性被膜を設ける領域が開口されたマスク(例えば、発電領域A1と端子取り付け部A2’とのみに開口部を有するマスク)を用い、上述の塗布手段によってカーボンブラックを付与し、所望の領域にのみカーボンブラックを塗布する手段を用いてもよい。
(熱処理工程)
熱処理工程S3は、塗布工程S2において前記端子取り付け部A2’表面にカーボンブラックが付与された基材(チタンプレート71又は73)を酸素分圧が25Pa以下である低酸素分圧下で熱処理する工程である。図6に示すように、熱処理工程S3を経た端子取り付け部A2’上には、基材(チタンプレート71又は73)から外方拡散したチタン原子の一部又は全部が酸化した酸化チタン12によってマトリックスが形成されており、これらがカーボンブラック10と混合した第2の導電性被膜8Bが形成されている。端子取り付け部A2’上に第2の導電性被膜8Bを形成することで、セパレータ7の端子取り付け部A2’に高い耐食性及び導電性を付与することができる。また、当該マトリックスにおいては端子取り付け部A2’表面近傍においてチタンと酸化チタンとが混合しているため明確な界面が存在せず、端子取り付け部A2’上から第2の導電性被膜8Bが剥がれにくい。ここで、図6は、熱処理工程において端子取り付け部の表面に形成された混合層(導電性被膜)を示す概略図である。
熱処理工程S3において、酸素分圧が25Paを超えると、炭素(カーボンブラック10)と酸素との反応によって二酸化炭素が発生する(燃焼する)可能性がある。即ち、酸素分圧が25Paを超えると、カーボンブラック10の酸化分解が生じる可能性があるとともに、端子取り付け部A2’を含むチタンプレート71の表面が露出した領域で基材のチタンが酸化し、酸化チタン12が多く生じてしまう(酸化チタン12の層が厚くなりすぎる)可能性がある。これに加え、酸素分圧が25Paを超えると、カーボンブラックが燃焼してしまう可能性が高くなるため端子取り付け部A2’上に酸化チタン12とカーボンブラック10とを含む第2の導電性被膜8Bが形成されにくくなり、端子取り付け部A2’に高い耐食性及び導電性の両立という効果を付与するのが難しくなる。これらの観点から本実施形態の製造方法では、熱処理工程S3における熱処理を、減圧又はArガスや窒素ガスなどの不活性ガスやそれら不活性ガスと酸素との混合ガスを用いて酸素分圧を25Pa以下とした低酸素分圧下で実施する。
上述のように熱処理工程S3において熱処理を酸素分圧25Pa以下で行うが、例えば、当該酸素分圧は1.3×10-3〜21Paの範囲あることが好ましく、0.05〜20Paであることが更に好ましく、1〜2Paであることが特に好ましい。また、熱処理工程における熱処理の温度は、例えば、300〜800℃の温度範囲であることが好ましく、500〜750℃であることが更に好ましく、600〜750℃であることが特に好ましい。酸素分圧及び熱処理の温度が、それぞれ1.3×10-3〜21Pa及び300〜800℃の範囲であると、チタンプレート71等の基材から外方拡散したチタン原子の一部又は全部が雰囲気中の微量の酸素と反応して酸化チタン12となり、酸化チタン12とカーボンブラック10との混合層である第2の導電性被膜8Bを確実に形成することができる。
一方、酸素分圧が極めて低い雰囲気下で熱処理を行うと、チタンとカーボンブラックとが結合してTiCを形成する反応が支配的となる傾向にある。このTiCは、接触抵抗は低いものの、燃料電池システム内の高温酸性雰囲気(例えば80℃、pH=2)では酸化が進行して抵抗が高くなる恐れがある。これに対し、第2の導電性被膜8Bに含まれる酸化チタン12とカーボンブラック10とは、燃料電池内の高温酸性雰囲気(例えば80℃、pH=2)でも酸化が進まず安定しており、高い耐食性及び導電性を第2の導電性被膜8Bに付与することができる。即ち、端子取り付け部A2’上に本実施形態における第2の導電性被膜8Bを形成するためには熱処理工程S3において雰囲気中に特定量の酸素が存在する必要があり、かかる観点から好ましい酸素分圧の下限が存在する。かかる観点から、熱処理工程S3における酸素分圧は、例えば、上限を20Pa、下限を0.05Paとすることが好ましい。また、熱処理温度は、例えば、上限を750℃、下限を500℃とすることができる。熱処理工程S3において、酸素分圧の上限及び下限と、熱処理温度の上限及び下限と、をそれぞれ上述のように設定しても優れた耐食性及び導電性を有した第2の導電性被膜8Bを端子取り付け部A2’上に形成することができる。
熱処理工程S3において、熱処理の時間は、例えば、熱処理の温度が500℃の場合には30分間程度とし、700℃の場合には1〜2分間と設定することができる。即ち、熱処理の時間は特に限定されるものではなく、熱処理温度に応じて適宜設定することができる。
また、例えば、熱処理工程S3が、1.3×10-3Paに近いような酸素分圧が低い雰囲気で、400℃程度の比較的低温の条件で実施される場合などには、酸化チタン12の生成がやや不足となり、導電性は高いものの耐食性については更に向上させる余地のある第2の導電性被膜8Bが形成される恐れがある。このように第2の導電性被膜8B中の酸化チタン12の含有量を向上させたい場合には、前記低酸素分圧下での熱処理工程を施した後、更に大気雰囲気下で熱処理(以下、「後熱処理」と称することがある。)を施すことによって更に酸化チタン12の生成を促し、耐食性を更に高めることもできる。この大気雰囲気下における後熱処理は、カーボンブラック10の燃焼が起こり難く、酸化チタン12の生成が生じるような条件下で実施するのが好ましい。前記後熱処理は、例えば、200〜500℃の温度範囲における低温側(例えば、200℃以上350℃未満)であれば30〜60分間、高温側(350℃以上500℃以下)であれば0.5〜5分間というように、適宜熱処理条件を調整して実施することができる。
以上説明したように、本実施形態の製造方法によれば、塗布工程S2によって、最表面からの深さ方向における10nmの位置での炭素濃度が10原子%以下である端子取り付け部A2’表面にカーボンブラック10を付与する。次いで、熱処理工程S3にて、端子取り付け部A2’を有するチタンプレート71を酸素分圧が25Pa以下である低酸素分圧下で熱処理を行う。これにより、図6に示すように、熱処理された端子取り付け部A2’上には、チタンプレート71等の基材から外方拡散したチタン原子の一部又は全部が酸化した酸化チタン12とカーボンブラック10とが混合した混合層である第2の導電性被膜8Bを形成することができる。この第2の導電性被膜8Bが形成されることによって、チタンプレート71の端子取り付け部A2’に高い耐食性及び導電性を付与することができるため、本製造方法によって製造された燃料電池用セパレータ(端子取り付け部A2’に第2の導電性被膜8Bを備えたチタンプレート71を用いたセパレータ7)を用いた燃料電池システムは、長時間安定してセルモニタによって各燃料電池セルの電圧をモニタリングすることができる。しかも、上述のように本実施形態で用いられるチタンプレート71及び73(基材)はチタン又はチタン合金製であるため、燃料電池内部で金属(チタン)が溶出する恐れがなく、当該金属の溶出による電解質膜の性能劣化を引き起こすことがないという利点も有する。
(炭素濃度低減処理工程)
上述のように、端子取り付け部A2’の最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度が10原子%を超えてしまうと、熱処理工程S3で熱処理を行っても端子取り付け部A2’(チタンプレート71及び73)からカーボンブラック10へのチタン原子の外方拡散が阻害され、第2の導電性被膜8Bとなる混合層が形成され難くなる。このため、端子取り付け部A2’の最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度を確実に10原子%以下とするためには、図4に示すように塗布工程S2の前に炭素濃度低減処理工程S1工程を行うのが好ましい。
炭素濃度低減処理工程S1は、塗布工程S2の前に、端子取り付け部A2’の表面を処理して、最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度を10原子%以下にする工程である。換言すると、炭素濃度低減処理工程S1は、端子取り付け部A2’の最表面において有機物などによって汚染した汚染領域やチタンカーバイドが形成されている領域を除去して自然酸化皮膜を形成する工程である。
端子取り付け部A2’の最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度が10原子%を超えている場合、これを10原子%以下とするためには、例えば、フッ酸を含む酸水溶液中で端子取り付け部A2’を酸洗する酸洗処理を行うことが好ましい。前記酸洗処理においては、フッ酸を単独で含むフッ酸水溶液を単独で用いてもよい。この場合、フッ酸水溶液中鵜のフッ酸濃度は、0.1〜5質量%が好ましく、1質量%程度が更に好ましい。また、フッ酸を含む酸水溶液には、更に硝酸、硫酸、過酸化水素等がそれぞれ単独で又はこれらを組み合わせて含まれていてもよい。例えば、フッ酸と硝酸との混合水溶液の場合、フッ酸の濃度は.0.1〜5質量%とすることが好ましく、1質量%程度することが更に好ましい。一方、硝酸濃度は、1〜20質量%とすることが好ましく、5質量%以下程度とすることが更に好ましい。また、例えば、フッ酸と過酸化水素との混合水溶液の場合、フッ酸の濃度は0.1〜5質量%とするのが好ましく、1質量%程度とすることが更に好ましい。一方、過酸化水素濃度は1〜20質量%とすることが好ましく、5質量%程度とすることが更に好ましい。尚、上述においては、酸洗処理に用いる水溶液の組成や濃度の例について説明したが前記酸洗処理はこれらの例に限定されるものではない。
以上のように酸洗処理等による炭素濃度低減処理工程S1を施すことによって、端子取り付け部A2’の最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度を低減されることができるが、上述のように前記酸洗処理後の当該部位における炭素濃度は、9原子%以下が好ましく、8原子%以下であることが好ましい。
前記酸洗処理において酸水溶液の温度は、例えば室温とすることができるが、処理速度を考慮して、10〜90℃の範囲で調整してもよい。また、酸水溶液中へのチタンプレート71(端子取り付け部A2’)の浸漬時間は、数分間〜数十分間の範囲で調整可能であり、例えば、5〜7分間等とすることができる。これらの条件は、端子取り付け部A2’の最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度に応じて適宜設定することができる。
また、炭素濃度低減処理工程S1において、端子取り付け部A2’の最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度を10原子%以下に低減する処理方法は、上述の酸洗処理に限定されるものではなく、例えば、真空中(1.3×10-3Pa以下)で650℃以上の温度で熱処理を施して炭素をチタンプレート71(端子取り付け部A2’)内に拡散させたり、端子取り付け部A2’表面にショットブラストや研磨処理等を施すことによって炭素濃度が高い層を物理的に除去する手段においても実施可能である。
(他の工程)
本実施形態の製造方法は、以上に述べた工程以外の他の工程を必要に応じて任意に含めることができる。例えば、炭素濃度低減処理工程S1の前に、基材(チタンプレート71及び72)を準備するために、材料を所望の厚さに圧延してコイルに巻き取る圧延・巻き取り工程や、圧延油等を除去する脱脂工程などを含んでいてもよい。また、炭素濃度低減処理工程S1と塗布工程S2との間に基材(チタンプレート71)を洗浄して乾燥する洗浄・乾燥工程を含んでいてもよい。更に、塗布工程S2と熱処理工程S3との間に塗布面を乾燥する乾燥工程を含んでいてもよい。
熱処理工程S3の後には、熱処理においてチタンプレート71(基材)の長さ方向に生じた反りを矯正して平坦化する矯正工程(レベリング工程)を含んでいてもよい。尚、前記矯正は、テンションレベラー、ローラーレベラー、ストレッチャー等の公地の手段で実行することができる。
また、熱処理工程S3や任意の矯正工程の後を含め任意の段階で、チタンプレート71(基材)を所定の寸法に裁断する裁断工程を含んでいてもよい。
なお、以上の工程においては端子取り付け部A2’上に第2の導電性被膜8Bを設ける工程を中心に説明したが、本実施形態においては図3(a)及び(b)に示すようにチタンプレート71及び73の発電領域A1上に第1の導電性被膜2Aが設けられる。
(セパレータの作製)
以上の工程を経てチタンプレート71及び73の両側面に第1及び第2の導電性被膜8A及び8Bを形成した後、チタンプレート73にも同様の方法で第1及び第2の導電性被膜8A及びをその両側に形成する。次いで、チタンプレート71及び73とスペーサー72とを組み付けることによって3層構造のセパレータ7を形成することができる。
なお、本実施形態においては三層構造を有するセパレータを形成する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、1枚の基板(チタンプレート)から構成され、その一方面に溝流路を有する形態のセパレータであってもよい。この場合、一枚の基板に溝流路を機械加工し、各種ガスや冷却媒体用のマニホールド開口を開設した後に、その両側面の発電領域と端子取り付け部に対応する箇所に、第1及び第2の導電性被膜を上述と同様の方法で形成すればよい。
以上、本発明の実施の形態について図面を用いて説明したが、本発明の各工程及び具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等についても本発明の範疇に含まれるものである。
以下実施例を用いた本発明について具体的に説明する。
[実施例1]
基材として、厚さ0.1mmの純チタン(JIS H 4600に規定される1種)の冷間圧延材を用い、50mm×150mmのサイズに切断加工したものを用いた。
得られた基材の最表面から深さ10nmの位置での炭素濃度をXPS分析によって測定した結果、約20原子%であった。また、最表面から深さ5〜50nmの間の平均炭素濃度も約20原子%であった。当該基材に表1の記載に従って以下の酸洗処理を行い、更に、以下の工程を行ってサンプルを作製した。尚、比較例1用の基材には酸洗処理を施さなかった。
(酸洗処理:炭素濃度低減処理工程)
酸洗処理液として5質量%の硝酸と0.5質量%のフッ酸とを含む混合水溶液(フッ酸を含む酸洗水溶液)を調製した。次いで、得られた混合水溶液に、上述の基材を5〜7分間室温にて浸漬処理を施し、基材の最表面の炭素濃度が高い領域を除去した。その後、得られた基材に水洗及び超音波洗浄を施し、乾燥させた。
前記酸洗処理を施した基材の最表面から深さ10nmの位置での炭素濃度をXPS分析によって測定した結果、約0原子%であった。また、最表面から深さ5〜50nmの間の平均炭素濃度も約0原子%であった。
(カーボンブラック分散塗料の塗布:塗布(付与)工程)
カーボンブラックを分散させた塗料として、市販の塗料(東海カーボン(株)性『Aqua Black−162』を用いた。前記塗料は蒸留水とエタノールとを用いて適宜希釈し、刷毛塗りによって表1に記載の各サンプルの塗布量に応じて基材上に塗布した。尚、表1に記載の“カーボンブラック塗布量”は、塗料を塗布した後乾燥した基材の質量を測定しておき、更に、当該基材を水洗によって塗料を除去し乾燥させた後の質量を測定し、これらの差を基材の表面積で割ることによって求めた。
(熱処理工程)
前記塗料を基材の表面に塗布した後、20mm×50mmのサイズで切り出し、表1に示す各サンプルの酸素分圧、温度及び時間に応じて熱処理を行い、基材上の導電性被膜を形成して各サンプルを作製した。尚、本熱処理は真空熱処理炉を用いて実施し、酸素分圧の調整は真空度を調製することによって行った。
(初期の接触抵抗値の測定)
各サンプルについて図7に示す接触抵抗測定装置20を用い、初期の接触抵抗を測定した。具体的には、サンプル21の両面をカーボンクロス22(Fuel Cell Earth社製、CC6 Plain、厚さ26mils(約660μm)で挟み、更にその外側を接触面積1cm2の1対の銅電極23で挟み、荷重98N(10kgf)で加圧した。次いで、直流電流電源24を用いて7.4mAの電流を流し、カーボンクロス22間に加わる電圧を電圧計25で測定して、初期の接触抵抗値を求めた。初期の接触抵抗値が15Ω・cm2以下の場合を導電性が“良好(合格)”、15Ω・cm2を超える場合を導電性が“不良(不合格)”とした。各サンプルについて結果を表1に示す。
(耐久試験後の接触抵抗値の測定)
初期の接触抵抗(導電性)が、高温酸性雰囲気下で維持されるかどうかについて評価を行った。まず、サンプルを80℃の硫酸水溶液(pH=2)に浸漬し、200時間の浸漬処理を施した(耐久試験)。次いでサンプルを硫酸水溶液から取り出し、洗浄して乾燥し、上述と同様にして接触抵抗を測定した。本耐久試験後の接触抵抗が、30Ω・cm2以下の場合を導電性が“良好(合格)”、30Ω・cm2を超える場合を導電性が“不良(不合格)”と評価した。各サンプルについて結果を表1に示す。
Figure 2017130384
表1の結果から、炭素濃度が10原子%を超えたサンプル1は、接触抵抗値の結果から、初期においては導電性が良好であったが、耐久試験後に導電性が不良となっていることがわかる。これは基材の表面の炭素量が多く、酸化チタン(TiO2)が十分に生成されず、酸化チタンとカーボンブラックとを含む混合層が十分に形成されなかったためと推測される。
一方、炭素濃度が10原子%以下のサンプル2では、接触抵抗値の結果から、導電性に優れるとともに耐食性に優れている(良好である)ことがわかる。また、サンプル2においては酸化チタンとカーボンブラックとを含む混合層が形成されているため、基材(端子取り付け部)表面と導電性被膜との間ではチタンと酸化チタンとが混合した状態にある。このため、サンプル1に比して、サンプル2は、基材(端子取り付け部)表面と導電性被膜との界面が明確に存在せず、導電性被膜が端子取り付け部表面から剥がれにくかった。
[実施例2]
基材として実施例1と同様の純チタン基材であり、且つ、基材の最表面から深さ10nmの位置での炭素濃度が18原子%であるサイズ50mm×100mmのものを用い、更に、熱処理工程における条件を下記表2記載のものに変更した以外は実施例1と同様にし表2に従って各サンプルを作製した。尚、酸洗処理を施した基材の最表面から深さ10nmの位置での炭素濃度をXPS分析によって測定した結果、約5原子%であった。また、最表面から深さ5〜50nmの間の平均炭素濃度も約5原子%であった。
また、熱処理工程において、雰囲気中の酸素ガス濃度は50ppm、100ppm、200ppm、300ppmに調整した場合、それぞれの酸素分圧は5.07Pa、10.13Pa、20.27Pa、30.40Paと計算される。また、温度は、650℃とし、時間は5分間又は10分間として熱処理を行い、各サンプルを作製した。得られたサンプルについて実施例1と同様に接触抵抗値を測定した。結果を下記表2に示す。
Figure 2017130384
表2の結果から、熱処理工程において酸素分圧が25Pa以下のサンプル3〜6では、接触抵抗値の結果から、導電性に優れるとともに耐食性にも優れていることがわかる。また、サンプル3〜6においては酸化チタンとカーボンブラックとを含む混合層が形成されていた。
一方、熱処理工程において酸素分圧が25Paを超えたサンプル7〜8は、接触抵抗値の結果から、初期における導電性及び耐久試験後に導電性ともに不良であった。これは導電性被膜中に酸化チタン(TiO2)が過剰に生成したためと推測される。
尚、サンプル3〜6においては基材(端子取り付け部)表面と導電性被膜との間でチタンと酸化チタンとが混合した状態にあった。このため、サンプル3〜6においては端子取り付け部表面と導電性被膜との界面が明確に存在せず、サンプル7〜8に比して導電性被膜が基材(端子取り付け部)表面から剥がれにくかった。
1…膜電極接合体、2…ガス拡散層、3…電極体、4…ガス流路層、5…ガスケット、51…リブ、6…マニホールド、7…セパレータ、71,73…チタンプレート、72…スペーサー、8A…第1の導電性被膜、8B…第2の導電性被膜、10…カーボンブラック、12…酸化チタン、100…燃料電池セル、A1…発電領域、A2…非発電領域、A2’…端子取り付け部、

Claims (1)

  1. 端子取り付け部を備え、前記端子取り付け部が純チタン又はチタン合金を含み且つ最表面から深さ方向10nmの位置における炭素濃度が10原子%以下である基材を用いた燃料電池用セパレータの製造方法であって、
    前記基材の前記端子取り付け部表面にカーボンブラックを付与する付与工程と、
    前記付与工程において前記端子取り付け部表面に前記カーボンブラックが付与された前記基材を酸素分圧が25Pa以下である低酸素分圧下で熱処理する熱処理工程と、
    を含む燃料電池用セパレータの製造方法。
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