JP2017129166A - クラッチ、及び操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置のクラッチにおいて、レバーとロックホイールとの係合を容易にする。
【解決手段】ステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置に用いられ、運転者が操舵操作する操舵部材と車輪を転舵する転舵部との間のトルク伝達経路を機械的に接続するか又は遮断するかを切り替えるクラッチでは、レバー(31)と、レバー(31)と係合することにより操舵部材と転舵部との間のトルク伝達経路を機械的に接続するロックホイール(36)とを有し、レバー(31)は、ロックホイール(36)に対して磁力により吸引される。
【選択図】図4

Description

本発明は、クラッチ、及び操舵装置に関する。
ステアバイワイヤ(SBW:Steer-By-Wire)方式の操舵システムでは、操舵部材と転舵部との間のトルク伝達経路を、機械的に接続するか又は遮断するかを切り替えるクラッチが用いられる。この種のクラッチにおいて、電磁ソレノイドを用いたロック機構を有する噛み合いクラッチが知られている(例えば特許文献1)。
上記ロック機構では、一般に、ロックホイール等の被係合部は、レバー等の係合部が係合することで回転不能となり、これにより操舵部と転舵部との間のトルク伝達経路が機械的に接続される。一方、被係合部は、係合部が係合しない場合には、操舵部または転舵部の動きに伴って回転する。
特開2008−189266号公報
ところで、ステアバイワイヤ方式の操舵装置のクラッチにおいて、上述したレバー等の係合部と、ロックホイール等の被係合部とが係合し易いことが望ましい。
本発明は、ステアバイワイヤ方式の操舵装置のクラッチにおいて、係合部と被係合部とが係合し易いクラッチを提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、ステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置に用いられ、運転者が操舵操作する操舵部材と車輪を転舵する転舵部との間のトルク伝達経路を機械的に接続するか又は遮断するかを切り替えるクラッチであって、係合部と、前記係合部と係合することにより前記操舵部材と前記転舵部との間のトルク伝達経路を機械的に接続する被係合部とを有し、前記係合部は、前記被係合部に対して磁力により吸引されるクラッチである。
本発明によれば、ステアバイワイヤ方式の操舵装置のクラッチにおいて、ロック機構の係合部と被係合部とが係合し易い。
本発明の実施形態1に係る操舵装置の要部構成を模式的に示す模式図である。 本発明の実施形態1に係るクラッチの構成例を模式的に示す模式図であり、(a)は、クラッチが解放された状態を示し、(b)は、クラッチが結合された状態を示す。 本発明の実施形態1に係るクラッチの別の構成例を模式的に示す模式図であり、(a)は、クラッチが解放された状態を示し、(b)は、クラッチが結合された状態を示す。 本発明の実施形態1に係るロック機構の構成例を模式的に示す図であり、(a)は、レバーが第一位置に変位した状態を示し、(b)は、レバーが第二位置に変位した状態を示す。 図4において模式的に示したレバー及びロックホイール周辺の外観形状を概略的に示す斜視図であり、(a)はレバーに、(b)はロックホイール周辺に対応する。 本発明の実施形態2に係るロックホイール周辺の構成例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態3に係るロックホイール周辺の構成例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態4に係るロック機構の構成例を模式的に示す模式図である。 本発明の実施形態5に係るロック機構の構成例を模式的に示す模式図である。 本発明の実施形態6に係るレバーの当接部の当接面、及びロックホイールの表面の構成例を模式的に示す模式図である。 本発明の実施形態7に係るロック機構の構成例を模式的に示す模式図であり、(a)は、レバーが第一位置に変位した状態を示し、(b)は、レバーが第二位置に変位した状態を示す。 図11において模式的に示したレバー及びロックホイール周辺の外観形状を概略的に示す斜視図であり、(a)はレバーに、(b)はロックホイール周辺に対応する。
〔実施形態1〕
本実施形態に係る操舵装置およびクラッチについて図1〜図5を参照して説明する。
図1は、操舵装置1の要部構成を模式的に示す模式図である。図1に示すように、操舵装置1は、操舵部10、転舵部20、操舵部材200、及び制御部300を備えており、運転者による操舵部材200を介した操舵操作に応じて車輪400を転舵するために用いられる。
操舵装置1は、(1)操舵部材200と転舵部20との間のトルク伝達経路を機械的に接続又は遮断することが可能であり、(2)前記トルク伝達経路が遮断された状態において、操舵部材200を介した操舵操作に応じて車輪400の転舵角を電気的に制御可能であるという少なくとも2つの機能を備えたステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置である。
なお、操舵部材200として、図1に示すように、ホイール形状を有するステアリングホイールを例に挙げるが、これは本実施形態を限定するものではなく、運転者による操舵操作を受け付けることができるものであれば他の形状や機構を有するものであってもよい。
(操舵部10)
操舵部10は、運転者による操舵部材200を介した操舵操作を受け付ける機能と、操舵部材200と転舵部20との間のトルク伝達経路を機械的に接続又は遮断する機能とを併せ持っている。また、操舵部10は、操舵操作に対する反力を発生させ、当該反力を操舵部材200に伝達する機能も有している。
図1に示すように、操舵部10は、上部ステアリングシャフト101、中部ステアリングシャフト102、下部ステアリングシャフト103、トルクセンサ12、動力発生部13、動力伝達シャフト14、動力伝達部15、及び、クラッチ30を備えている。
本実施形態において「ステアリングシャフト」とは、操舵部材200と後述する第1の自在継手201との間に同一軸上に配置されたシャフトのことであり、図1における上部ステアリングシャフト101、中部ステアリングシャフト102、及び下部ステアリングシャフト103のことを指す。
なお、「上端」とは、運転者の操舵操作に応じた操舵力の伝達経路において上流側の端部(すなわち、入力側の端部)のことを指し、「下端」とは、操舵力の伝達経路において下流側の端部(すなわち、出力側の端部)のことを指す(以下同様)。
上部ステアリングシャフト101の上端は、操舵部材200に対してトルク伝達可能に接続されている。ここで、「トルク伝達可能に接続」とは、一方の部材の回転に伴い他方の部材の回転が生じるように接続されていることを指し、例えば、一方の部材と他方の部材とが一体的に成形されている場合、一方の部材に対して他方の部材が直接的又は間接的に固定されている場合、及び、一方の部材と他方の部材とが継手部材等を介して連動するよう接続されている場合を少なくとも含む。
本実施形態では、上部ステアリングシャフト101の上端は、操舵部材200に対して固定されており、操舵部材200と上部ステアリングシャフト101とは一体的に回転する。
上部ステアリングシャフト101と中部ステアリングシャフト102とはトルク伝達可能かつ弾性的に接続されており、上部ステアリングシャフト101と中部ステアリングシャフト102との間に生じる捩れをトルクセンサ12によって検出する。
より具体的には、上部ステアリングシャフト101及び中部ステアリングシャフト102の内部には空洞が形成されており、当該空洞内に、上部ステアリングシャフト101と中部ステアリングシャフト102とを弾性的に連結するためのトーションバーが配置されている。運転者が操舵部材200を介した操舵操作を行うと、上部ステアリングシャフト101と中部ステアリングシャフト102との間に、操舵操作のトルクTの大きさに応じた捩れ角θTが生じる。トルクセンサ12は、この捩れ角θTを検出し、検出結果を示すトルクセンサ信号SL12を制御部300に供給する。なお、操舵部10は、操舵部材200の操舵角を検出するための操舵角センサを備え、検出した操舵角又は操舵角速度を示す信号を制御部300に供給する構成としてもよい。
中部ステアリングシャフト102には、動力伝達部15が、中部ステアリングシャフト102に対してトルク伝達可能に接続されている。中部ステアリングシャフト102の下端は、クラッチ30に接続されている。
動力発生部13は、制御部300から供給されるトルク制御信号SL13に従い、動力伝達シャフト14に対してトルクを与える。
動力発生部13は、例えば、モータ本体であり、動力伝達シャフト14は、例えば、モータ本体に貫入し、モータ本体によって回転駆動されるモータ出力軸である。動力伝達シャフト14は、モータ出力軸に対してトルク伝達可能に接続された他のシャフトであってもよい。
動力伝達シャフト14には、動力伝達部15が、動力伝達シャフト14に対してトルク伝達可能に接続されている。
動力伝達部15は、動力伝達シャフト14および中部ステアリングシャフト102の間でトルクを伝達させる動力伝達機構であり、例えば、ギヤドライブ方式、ベルトドライブ方式、チェーンドライブ方式、フリクションドライブ方式、トラクションドライブ方式等の動力伝達機構及びこれらの動力伝達機構の組み合わせを用いることができる。ギヤドライブ方式としては、はすば歯車方式や遊星ギヤ方式、ウォームギヤ・ウォームホイール方式を用いることができる。また、フリクションドライブ方式又はトラクションドライブ方式では、遊星ローラを用いた方式を用いることができる。更に、動力伝達部15は、減速機を有さなくてもよい。
動力発生部13が発生させたトルクは、動力伝達シャフト14および動力伝達部15を介して、中部ステアリングシャフト102に伝達される。
また、動力発生部13として、汎用の電動モータを用いれば、製造コストを更に抑制することができる。
クラッチ30は、制御部300から供給されるクラッチ制御信号SL30に従い、操舵部材200と転舵部20との間のトルク伝達経路を機械的に接続するか又は遮断するかを切り替えるための構成である。より具体的には、クラッチ30は、クラッチ制御信号SL30に従い、中部ステアリングシャフト102の下端と、下部ステアリングシャフト103の上端との間のトルク伝達を、機械的に接続するか又は遮断するかを切り替える。クラッチ30の具体的構成については後述する。
なお、クラッチ30を設ける位置は、図1に示したものに限定されない。例えば、クラッチ30は、後述するラック軸211付近(例えば、ピニオンシャフト105におけるピニオンギヤ210の上流側)に設けられていてもよい。
(制御部300)
制御部300は、運転者による操舵操作に応じて、転舵力発生部220が発生させる転舵力及び動力発生部13が発生させるトルクを制御する。
より具体的には、制御部300は、トルクセンサ12から供給されるトルクセンサ信号SL12を参照して、動力発生部13が発生させるトルクを制御するためのトルク制御信号SL13と、転舵力発生部220が発生させる転舵力を制御するための転舵力制御信号SL220とを生成し、それぞれ、動力発生部13と転舵力発生部220とに供給する。
制御部300は、操舵部材200の操舵角を示す信号、及び車速センサからの車速信号などを更に参照して、トルク制御信号SL13及び転舵力制御信号SL220を生成する構成としてもよい。
また、制御部300は、クラッチ制御信号SL30をクラッチ30に供給することにより、クラッチ30の接続状態及び遮断状態の切り替えを制御する。
クラッチ30が遮断状態にあるとき、制御部300は、運転者による操舵操作に対する反力を発生させるよう動力発生部13を制御する。より具体的には、制御部300は、操舵部材200を介して入力された運転者の操舵トルクとは逆向きの反力トルクがステアリングシャフトに伝達されるように動力発生部13を制御する。これにより、運転者は、操舵操作に対する操作感を得ることができる。
制御部300によるクラッチ30の具体的な制御方法は本実施形態を限定するものではないが、例えば、制御部300は、操舵装置1に何らかの異常が生じた場合やイグニッションオフ時等に、クラッチ30を接続状態に切り替える構成とすることができる。このような構成とすれば、異常発生時やイグニッションオフ時等に、運転者は、電気的経路を経由せずとも車輪400を転舵することができる。
また、制御部300は、クラッチ30が接続状態にあるとき、操舵部材200を介して入力された運転者の操舵トルクと同じ向きのトルクがステアリングシャフトに伝達されるように動力発生部13を制御する構成としてもよい。これにより、運転者は、クラッチ30が接続状態であっても、大きな力を要することなく、操舵操作を行うことができる。
(転舵部20)
転舵部20は、操舵部10が受け付けた運転者の操舵操作に応じて、車輪400を転舵させるための構成である。
図1に示すように、転舵部20は、第1の自在継手201、中間シャフト104、第2の自在継手202、ピニオンシャフト105、ピニオンギヤ210、ラック軸211、タイロッド212、ナックルアーム213、及び、転舵力発生部220を備えている。
中間シャフト104の上端は、第1の自在継手201を介して、下部ステアリングシャフト103の下端にトルク伝達可能に連結されている。
中間シャフト104の下端は、第2の自在継手202を介して、ピニオンシャフト105の上端にトルク伝達可能に連結されている。
ピニオンシャフト105の下端には、ピニオンシャフト105に対してトルク伝達可能にピニオンギヤ210が接続されている。より具体的には、ピニオンシャフト105に対してピニオンギヤ210が固定されており、ピニオンシャフト105とピニオンギヤ210とは一体的に回転する。
ラック軸211のピニオンギヤ210に対向する側にはピニオンギヤ210に噛み合うラックが形成されている。
クラッチ30が接続状態にあるとき、運転者による操舵部材200を介した操舵操作により、ピニオンギヤ210が回転し、ラック軸211が軸方向に変位する。
一方、クラッチ30が遮断状態にあるとき、転舵力発生部220は、制御部300からの転舵力制御信号SL220に従って転舵力を発生させ、ラック軸211を軸方向に変位させる。
ラック軸211が軸方向に変位することにより、ラック軸211の両端に設けられたタイロッド212、及び、タイロッド212に連結されたナックルアーム213を介して、車輪400が転舵される。
なお、転舵力発生部220の具体的構成は本実施形態を限定するものではないが、例えば、以下の構成例が挙げられる。
(構成例1)
転舵力発生部220は、モータと、当該モータの出力軸の回転運動をラック軸211の軸方向の直線運動に変換する変換機構とを備える。ここで、変換機構として、例えば、螺旋溝が形成された内周面を有するナットであって、モータによって回転駆動されるナットと、ラック軸の外周面に形成され、ナットの螺旋溝と同じピッチを有する螺旋溝と、ナットの螺旋溝及びラック軸の螺旋溝によって挟持された複数の転動用ボールとによって構成される所謂ボールねじ機構を用いることができる。
更に言えば、転舵力発生部220は、ラック軸211に沿って配置されたモータの出力軸に対してトルク伝達可能に接続された駆動プーリと、ナットに対してトルク伝達可能に接続された従動プーリと、駆動プーリと従動プーリとに懸架され、駆動プーリから従動プーリにトルクを伝達する懸架部材を備える構成とすることができる。
(構成例2)
転舵力発生部220は、ラック軸211と同軸に配置された中空モータを備え、当該中空モータによって構成例1におけるナットを回転駆動する構成としてもよい。このような構成とすれば、構成例1における駆動プーリと従動プーリとが不要になるため、省スペース化を図ることができる。
(構成例3)
転舵力発生部220は、ボールねじ機構に替えて、モータによって回転駆動される第2のピニオンシャフトと、第2のピニオンシャフトに対してトルク伝達可能に接続されたピニオンギヤであって、ラック軸211に形成された第2のラックに噛み合うピニオンギヤとを備える構成としてもよい。
(構成例4)
上記の例では、転舵力発生部220は、ラック軸211に転舵力を伝達する構成としたが、これは本実施形態を限定するものではない。例えば、転舵力発生部220として、モータと、モータによって回転駆動されるウォームと、当該ウォームに噛み合うウォームホイールであって、ピニオンシャフト105に対してトルク伝達可能に接続されたウォームホイールを備える構成としてもよい。
(クラッチ30)
続いて、クラッチ30の構成例についてより具体的に説明する。クラッチ30は、第一位置と第二位置との間で変位することによって、操舵部材200と転舵部20との間のトルク伝達経路を機械的に接続するか又は遮断するかを切り替えるレバー(係合部)31を備えている。図2は、このようなレバー31を備えたクラッチ30の構成例を模式的に示す模式図であり、(a)は、クラッチ30が解放された状態を示し、(b)は、クラッチ30が結合された状態を示す。
図2に示すように、クラッチ30は、同軸で配置された、太陽ギヤ32、遊星ギヤ33、内歯ギヤ34、及びキャリア35からなる遊星歯車機構、被係合部としてのロックホイール36、並びにレバー31を備えている。キャリア35は、中部ステアリングシャフト102(図1参照)に対してトルク伝達可能に接続されている。内歯ギヤ34は、下部ステアリングシャフト103(図1参照)に対してトルク伝達可能に接続されている。太陽ギヤ32は、ロックホイール36に対してトルク伝達可能に接続されている。レバー31は、図2(a)に示す第一位置、及び、図2(b)に示す第二位置の間で変位するようになっている。
なお、遊星ギヤ33の数は特に限定されない。また、各遊星ギヤ33は、太陽ギヤ32の外周、且つ、内歯ギヤ34の内周に、太陽ギヤ32及び内歯ギヤ34に噛み合うように配置されている。キャリア35は、各遊星ギヤ33を自転及び公転可能に支持している。
図2(a)に示すように、レバー31が第一位置に変位しているとき、レバー31は、ロックホイール36から離れており、ロックホイール36は非ロック状態となる。そのため、ロックホイール36にトルク伝達可能に接続されている太陽ギヤ32は空転可能な状態となる。太陽ギヤ32が空転するため、キャリア35から内歯ギヤ34へトルクが伝達されない。そのため、中部ステアリングシャフト102と下部ステアリングシャフト103との間のトルク伝達経路(すなわち、操舵部材200(図1参照)と転舵部20(図1参照)との間のトルク伝達経路)は機械的に遮断される。すなわち、クラッチ30が解放された状態となる。
一方、図2(b)に示すように、レバー31が第二位置に変位しているとき、レバー31は、ロックホイール36に係合しており、ロックホイール36はロック状態となる。そのため、ロックホイール36にトルク伝達可能に接続されている太陽ギヤ32は固定された状態となる。太陽ギヤ32が固定されているため、キャリア35から内歯ギヤ34へトルクが伝達される。そのため、中部ステアリングシャフト102と下部ステアリングシャフト103との間のトルク伝達経路(すなわち、操舵部材200(図1参照)と転舵部20との間のトルク伝達経路)は機械的に接続される。すなわち、クラッチ30が結合された状態となる。
なお、本明細書において「係合する」との文言には、「引っ掛かる」「嵌り合う」等に限らず、単に「接触する」ことも含まれる。
図3は、クラッチ30の別の構成例を模式的に示す模式図であり、(a)は、クラッチ30が解放された状態を示し、(b)は、クラッチ30が結合された状態を示す。図3に示す構成例では、クラッチ30は、同軸で配置された、太陽ギヤ32、遊星ギヤ33、内歯ギヤ34、及びキャリア35からなる遊星歯車機構、並びにレバー31を備えており、内歯ギヤ34とロックホイール36とが一体化している。キャリア35は、中部ステアリングシャフト102に対してトルク伝達可能に接続されている。太陽ギヤ32は、下部ステアリングシャフト103に対してトルク伝達可能に接続されている。
図3(a)に示すように、レバー31が第一位置に変位しているとき、レバー31は、ロックホイール36(内歯ギヤ34)から離れており、ロックホイール36(内歯ギア34)は非ロック状態となる。そのため、内歯ギヤ34は空転可能な状態となる。内歯ギヤ34が空転するため、キャリア35から太陽ギヤ32へトルクが伝達されない。そのため、中部ステアリングシャフト102と下部ステアリングシャフト103との間のトルク伝達経路(すなわち、操舵部材200(図1参照)と転舵部20(図1参照)との間のトルク伝達経路)は機械的に遮断される。すなわち、クラッチ30が解放された状態となる。
一方、図3(b)に示すように、レバー31が第二位置に変位しているとき、レバー31は、ロックホイール36(内歯ギヤ34)に噛み合っており、ロックホイール36(内歯ギア34)はロック状態となる。そのため、内歯ギヤ34は固定された状態となる。内歯ギヤ34が固定されているため、キャリア35から太陽ギヤ32へトルクが伝達される。そのため、中部ステアリングシャフト102と下部ステアリングシャフト103との間のトルク伝達経路(すなわち、操舵部材200(図1参照)と転舵部20(図1参照)との間のトルク伝達経路)は機械的に接続される。すなわち、クラッチ30が結合された状態となる。
以上のように、本実施形態では、ロックホイール36は、レバー31が第二位置に変位したとき、レバー31が噛み込むことによって回転がロックされるようになっている。また、太陽ギヤ32、キャリア35及び内歯ギヤ34からなる三つの要素のうち、一つの要素(第一の要素)を、中部ステアリングシャフト102に対してトルク伝達可能に接続し、他の一つの要素(第二の要素)を、下部ステアリングシャフト103に対してトルク伝達可能に接続し、最後の要素(第三の要素)を、ロックホイール36に対してトルク伝達可能に接続するか、又は、ロックホイール36と一体化する。これにより、レバー31が第一位置と第二位置との間で変位することによって、中部ステアリングシャフト102と、下部ステアリングシャフト103との間のトルク伝達経路を機械的に接続するか又は遮断するかを切り替えるクラッチ30を好適に実現することができる。ただし、本発明は当該構成に限定されず、レバーが第一位置と第二位置との間で変位することによって、中部ステアリングシャフト102と、下部ステアリングシャフト103との間のトルク伝達経路を機械的に接続するか又は遮断するかを切り替えるように構成されたクラッチであれば、クラッチ30として使用することができる。
(ロック機構)
続いて、レバー31によるロックホイール36のロック機構の詳細について説明する。図4は、本実施形態に係るロック機構50の構成例を模式的に示す模式図であり、(a)は、レバー31が第一位置に変位した状態を示し、(b)は、レバー31が第二位置に変位した状態を示す。
本明細書における以下の説明において、「被係合部」とは、「係合部」が係合することによって回転不能となり、操舵部材200(図1参照)と転舵部20(図1参照)とのトルク伝達経路を機械的に接続する構成のことを指す。また、被係合部に係合部が係合しない場合には、被係合部は操舵部材200又は転舵部20の動きに伴って回転する。
図4に例示するロック機構50では、ロックホイール36が被係合部に該当し、レバー31が係合部に該当する。
レバー31は、回転軸37を中心とした回転により、第一位置と第二位置との間で変位する。図4(a)に示すように、レバー31が第一位置に変位したときは、レバー31は、ロックホイール36から離れ、ロックホイール36は非ロック状態であり、操舵部材200と転舵部20(いずれも図1参照)との間のトルク伝達経路は機械的に遮断される。一方、図4(b)に示すように、レバー31が第二位置に変位したときは、レバー31がロックホイール36と係合して(図中ロック位置A)、ロックホイール36の回転をロックし、操舵部材200と転舵部20(いずれも図1参照)との間のトルク伝達経路は機械的に接続される。
図4に示すように、クラッチ30(図1参照)は、電磁ソレノイド38及びストッパピン(ストッパ)43を備えている。電磁ソレノイド38は、プランジャ39を備えている。図4(a)に示すように、電磁ソレノイド38は、回転軸37に対してロック位置Aとは反対側において、プランジャ39をレバー31に押し当てることにより、レバー31を第一位置まで駆動し、レバー31をロックホイール36から離れさせる。レバー31が第一位置まで変位したとき、ストッパピン43が、レバー31に当接し、レバー31がそれ以上変位することを止める。
クラッチ30(図1参照)は、また、図4に示すように圧縮コイルばねであるコイルばね40を備えている。コイルばね40の両端は、コイルばね40が縮む方向に予圧された状態で第一固定部41と第二固定部42との間に固定されている。第一固定部41は、レバー31上の、回転軸37に対してロック位置A側に設けられており、第二固定部42は、レバー31に対してロックホイール36とは反対側に設けられている。このように構成することにより、コイルばね40は、レバー31を第二位置に向けて(換言すれば、ロックホイール36に向けて)付勢するようになっている。
また、本実施形態において、レバー31は、ロックホイール36に対して磁力により吸引される構成である。このような構成の例として、例えば、(1)レバー31及びロックホイール36の双方の部材が磁化されている構成、及び、(2)レバー31及びロックホイール36の一方の部材が磁化されており、他方の部材が鉄などの軟強磁性材料である構成が挙げられる。本実施形態には(1)(2)の何れの場合も含まれる。
また、「ある部材が磁化されている」とは、当該ある部材が残留磁化を有している場合、すなわち、当該ある物質が磁石である場合、及び、当該ある部材がその一部として磁石を含むことにより磁化されている場合を少なくとも含む。
また、本実施形態において、ロックホイール36及びレバー31が残留磁化を有するようにする方法は特に限定されない。例えば、軟強磁性材料によって構成されたロックホイール36に対して、外部磁場等を用いて残留磁化を与えてもよい。また、ロックホイール36に対して意図的に残留磁化を与える工程を設けなくても、例えば放電加工等の工程を経た結果、ロックホイール36が残留磁化を有するようになる場合も本実施形態に含まれる。
以上のように構成されたクラッチ30(図1参照)によれば、図4(b)に示すように、電磁ソレノイド38がレバー31を駆動していない場合には、レバー31とロックホイール36との間の磁力による吸引、及びコイルばね40による付勢によって、レバー31が第二位置まで駆動される。
更に、レバー31は、第二位置において、レバー31とロックホイール36との間の磁力による吸引、及びコイルばね40による付勢によってロックホイール36に対してしっかりと係合する。
このように、本実施形態によれば、コイルばね40による付勢力に加え、レバー31がロックホイール36に対して磁力により吸引されるので、レバー31がロックホイール36に係合し易い。
また、本実施形態によれば、レバー31がロックホイール36に対して磁力により吸引されるので、レバー31とロックホイール36とが係合するときに、レバー31とロックホイール36とが反発(バウンド)することを抑制することができる。
また、電磁ソレノイド38が駆動しているときは、操舵部材200と転舵部20(いずれも図1参照)との間のトルク伝達経路は機械的に遮断されている状態(クラッチ30が解放されている状態)となり、転舵部20における転舵力は、転舵力発生部220(図1参照)が発生させる転舵力のみとなる。一方、電磁ソレノイド38が駆動していないときは、操舵部材200と転舵部20との間のトルク伝達経路は機械的に接続されている状態(クラッチ30が結合されている状態)となり、操舵部材200に加えられた操舵力が、転舵部20における転舵力となる。このように、電気系統が故障し、電磁ソレノイド38及び転舵力発生部220の機能が失われたような場面において、操舵部材200と転舵部20との間のトルク伝達経路が機械的に接続されるため、安全性を向上させることができる。
なお、レバー31を付勢するばねとして、コイルばね40を用いているが、これは本実施形態を限定するものではなく、レバー31を付勢するばねとして、ねじりばねを用いてもよい。
また、本実施形態において、ロック機構50に設けられるレバー31及び電磁ソレノイド38それぞれの数は特に限定されない。例えば、レバー31を4つ、電磁ソレノイド38を2つ設ける構成としてもよいし、それ以下の数であってもよいし、それ以上の数であってもよい。
更に、ロックホイール36に対するレバー31の位置は特に限定されず、これらは適宜調整すればよい。
(ロックホイール及びレバーの形状)
続いて、図4に示したレバー31及びロックホイール36についてより具体的に説明する。図5は、図4において模式的に示したレバー31及びロックホイール36周辺の外観形状を概略的に示す斜視図であり、(a)はレバー31に、(b)はロックホイール36周辺に対応する。なお、図5(b)に示す例では、ロックホイール36に対して太陽ギヤ32が固定されている。
図5(a)及び(b)に示すように、レバー31は、ロックホイール36に当接するための当接部55を備えており、当接部55においてロックホイール36に対向する側には当接面56が形成されている。
また、図5(a)及び(b)に示すように、当接面56は、ロックホイール36の外周に沿った形状、すなわち円弧状となっている。
レバー31の当接面56を上記のような形状とすることにより、レバー31とロックホイール36との接触面積を大きくとることができるので、レバー31がロックホイール36に対してしっかりと係合する。
このように、本実施形態によれば、レバー31及びロックホイール36の形状を複雑化することなく、レバー31とロックホイール36との係合を容易にすることができる。そのため、クラッチ30(図1参照)の製造コストを抑制することができる。
また、本実施形態の構成によれば、レバー31とロックホイール36との接触面積を大きくとることができるので、レバー31とロックホイール36とが係合するときに、レバー31とロックホイール36とが反発(バウンド)することを抑制することができる。
更に、本実施形態の構成によれば、レバー31及びロックホイール36の寸法を厳しく管理しなくてよいため、管理性が向上する。
なお、上記の説明では、クラッチ30が、レバー31を付勢するばねとしてコイルばね40やねじりばねを有している構成を例に挙げたが、これは本実施形態を限定するものではない。クラッチ30は、レバー31を付勢するばねを備えない構成としてもよい。このような構成であっても、電磁ソレノイド38がレバー31を駆動していない場合には、レバー31とロックホイール36との間の磁力による吸引によって、レバー31が第二位置まで駆動される。また、レバー31は、第二位置において、レバー31とロックホイール36との間の磁力による吸引によってロックホイール36に対してしっかりと係合する。
〔実施形態2〕
本実施形態におけるクラッチが備えるロックホイールについて図6を参照して説明する。本明細書において既に説明した部材には同じ参照符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図6は、本実施形態に係るロックホイール66周辺の構成例を模式的に示す断面図である。ロックホイール66は、実施形態1において説明したロックホイール36の具体的な構成の一例である。
本実施形態において、ロックホイール66は磁化されている。具体的には、ロックホイール66は、内部に磁石77が埋め込まれていることで磁化されている。一方で、レバー31(図5参照)は、例えば鉄等の軟磁性材料から構成されている。
本実施形態の構成によれば、レバー31はロックホイール66に対して磁力により吸引される。それゆえ、本実施形態によれば、上述したようにレバー31が第一位置から第二位置に変位しようとするとき(図4参照)に、レバー31はロックホイール66に対して磁力により吸引される。そのため、レバー31がロックホイール66に係合し易くなる。
〔実施形態3〕
実施形態3におけるクラッチが備えるロックホイールについて図7を参照して説明する。本明細書において既に説明した部材には同じ参照符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図7は、本実施形態に係るロックホイール76周辺の構成例を模式的に示す断面図である。ロックホイール76は、実施形態1において説明したロックホイール36の具体的な構成の一例である。
本実施形態では、ロックホイール76の周方向に沿って、円環状の磁石78が埋め込まれていることで、ロックホイール76は磁石78を含んだ構成となっている。これにより、ロックホイール76は磁化されている。一方で、レバー31(図5参照)は、例えば鉄等の軟磁性材料から構成されている。
本実施形態の構成によれば、レバー31はロックホイール76に対して磁力により吸引される。それゆえ、本実施形態によれば、上述したようにレバー31が第一位置から第二位置に変位しようとするとき(図4参照)に、レバー31はロックホイール76に対して磁力により吸引される。そのため、レバー31がロックホイール76に係合し易くなる。
〔実施形態4〕
本実施形態におけるレバーについて図8を参照して説明する。本明細書において既に説明した部材には同じ参照符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図8は、本実施形態に係るロック機構80の構成例を模式的に示す模式図である。本実施形態に係るクラッチ(不図示)は、実施形態1に係るロック機構50に替えて、本実施形態に係るロック機構80を備える構成としてもよい。
図8に示すように、レバー81は、ロックホイール36に当接するための当接部82を備えており、当接部82においてロックホイール36に対向する側には当接面83が形成されている。また、当接面83は、ロックホイール36の外周に沿った形状、すなわち円弧状となっている。
また、レバー81には、当接部82の当接面83は反対側に磁石84が取り付けられており、磁石84によってレバー81は磁化されている。
本実施形態の構成によれば、レバー81はロックホイール36に対して磁力により吸引される。それゆえ、本実施形態によれば、上述したようにレバー81が第一位置に変位しようとするとき(図4参照)に、レバー81はロックホイール36に対して磁力により吸引される。
また、本実施形態の構成によれば、レバー81の当接面83を上記のような形状とすることにより、レバー81とロックホイール36との接触面積を大きくとることができるので、レバー81がロックホイール36に対してしっかりと係合する。
さらに、本実施形態の構成によれば、磁石84を簡便に取り付けることができるので、クラッチの製造コストを抑制することができる。
〔実施形態5〕
本実施形態におけるレバーについて図9を参照して説明する。本明細書において既に説明した部材には同じ参照符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図9は、本実施形態に係るロック機構90の構成例を模式的に示す模式図である。本実施形態に係るクラッチは、実施形態1に係るロック機構50に替えて、本実施形態に係るロック機構90を備える構成としてもよい。
図9に示すように、レバー91は、ロックホイール36に当接するための当接部92を備えており、当接部92においてロックホイール36に対向する側には当接面93が形成されている。また、図9に示すように、当接面93は、ロックホイール36の外周に沿った形状、すなわち円弧状となっている。
また、レバー91の当接部92には、磁石95が埋め込まれており、磁石95によってレバー91は磁化されている。
本実施形成の構成によれば、レバー91はロックホイール36に対して磁力により吸引される。それゆえ、本実施形態によれば、上述したようにレバー91が第一位置から第二位置に変位しようとするとき(図4参照)に、レバー91はロックホイール36に対して磁力により吸引される。そのため、レバー91がロックホイール36に係合し易くなる。
また、本実施形態の構成によれば、レバー91の当接面93を上記のような形状とすることにより、レバー91とロックホイール36との接触面積を大きくとることができるので、レバー91がロックホイール36に対してしっかりと係合する。
〔実施形態6〕
以下では、実施形態1において説明したレバー31及びロックホイール36の接触箇所のより詳細な構成の一例について図10を参照して説明する。以下に説明するレバー及びロックホイールの構成は、上述した実施形態2〜5に対しても同様に適用することができる。本明細書において、既に説明した部材には同じ参照符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図10は、本実施形態に係るレバー31(図5参照)における、当接部55の当接面56、及びロックホイール36の表面の構成例を模式的に示す模式図である。
本実施形態では、レバー31(図5参照)における当接部55の当接面56に、第1の凹凸が繰り返し形成されている。また、当接面56と当接する側のロックホイール36の表面には、第2の凹凸が繰り返し形成されている。ここで、当接面56に形成された第1の凹凸の形状は、ロックホイール36に形成された第2の凹凸に嵌り込む形状となっている。より具体的には、当接面56に形成された凸部301は、鈍角な山形状であり、これに対してロックホイール36のレバー31と当接する側の表面に形成された凹部306は、鈍角な谷形状である。このように、山形状の凸部301は、谷形状の凹部306に嵌り込むように形成されている。これにより、レバー31とロックホイール36との接触面積が増大するため、レバー31がロックホイール36に対して磁力により効率よく吸引される。
なお、本実施形態において、凸部301及び凹部306各々のピッチ幅(図10、「W」で示す)は特に限定されない。
〔実施形態7〕
本実施形態におけるロック機構について図11を参照して説明する。以下に説明するロック機構の構成は、上述した実施形態2及び3に対しても同様に適用することができる。本明細書において既に説明した部材には同じ参照符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図11は、本実施形態に係るロック機構100の構成例を模式的に示す模式図であり、(a)は、レバー101が第一位置に変位した状態を示し、(b)は、レバー101が第二位置に変位した状態を示す。本実施形態に係るクラッチ(不図示)は、実施形態1に係るロック機構50に替えて、本実施形態に係るロック機構100を備える構成としてもよい。
図12は、図11において模式的に示したレバー101及びロックホイール36の周辺の外観形状を概略的に示す斜視図であり、(a)はレバー101に、(b)はロックホイール36周辺に対応する。
本実施形態において、レバー101は、ロックホイール36に対して磁力により吸引される構成である。このような構成の例として、例えば、(1)レバー101及びロックホイール36の双方の部材が磁化されている構成、及び、(2)レバー101及びロックホイール36の一部が磁化されており、他の部材が鉄などの軟強磁性材料である構成が挙げられる。本実施形態には(1)(2)の何れの場合も含まれる。
また、図11(a)及び(b)に示すように、レバー101は、ロックホイール36に当接するための当接部105を備えており、当接部105においてロックホイール36に対向する側には当接面106が形成されている。
また、図11及び図12に示すように、ロックホイール36の外周には、周方向に沿って凹部87及び凸部88が繰り返し形成されている。凹部87は、ロックホイール36の当接部105と噛み合う形状を有している。当接部105はロックホイール36の凹部87と噛み合うことで、当接面106がロックホイール36と当接する。
本実施形態の構成によれば、レバー101はロックホイール36に対して磁力により吸引される。それゆえ、本実施形態によれば、レバー101が第一位置(図11(a)を参照)から第二位置(図11(b)を参照)に変位しようとするとき、レバー101はロックホイール36に対して磁力により吸引される。そのため、レバー101がロックホイール36に係合し易くなる。
また、本実施形態の構成によれば、ロックホイール36に上記のような凹部87及び凸部88を設けることにより、レバー101の当接部65とロックホイール36とが噛み合うので、レバー101がロックホイール36に対してしっかりと係合する。
なお、本実施形態では、レバー101及びロックホイール36がそれぞれ特定の形状を有する構成について説明したが、本発明はこれに限定されず、他の形状であってもよい。また、凹部87及び凸部88は、ロックホイール36の外周全体に形成されていてもよいし、外周の一部に形成されていてもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 操舵装置
10 操舵部
20 転舵部
30 クラッチ
31,81,91,101 レバー(係合部)
32 太陽ギヤ
33 遊星ギヤ
34 内歯ギヤ
35 キャリア
36,66,76 ロックホイール(被係合部)
77,78,84,95 磁石
200 操舵部材
400 車輪

Claims (8)

  1. ステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置に用いられ、運転者が操舵操作する操舵部材と車輪を転舵する転舵部との間のトルク伝達経路を機械的に接続するか又は遮断するかを切り替えるクラッチであって、
    係合部と、
    前記係合部と係合することにより前記操舵部材と前記転舵部との間のトルク伝達経路を機械的に接続する被係合部とを有し、
    前記係合部は、前記被係合部に対して磁力により吸引されることを特徴とするクラッチ。
  2. 前記被係合部は磁化されている請求項1に記載のクラッチ。
  3. 前記被係合部は磁石を含んでいる請求項2に記載のクラッチ。
  4. 前記係合部は磁化されている請求項1から3の何れか1項に記載のクラッチ。
  5. 前記係合部は磁石を含んでいる請求項4に記載のクラッチ。
  6. 前記係合部は、前記被係合部の外周に沿った形状を有している請求項1から5の何れか1項に記載のクラッチ。
  7. 太陽ギヤ、遊星ギヤ、キャリア及び内歯ギヤを備える遊星歯車機構を更に備え、
    前記係合部は、
    第一位置に変位したとき、前記被係合部から離れ、
    第二位置に変位したとき、前記被係合部に磁力により吸引することによって、前記被係合部の回転をロックし、
    前記太陽ギヤ、前記キャリア及び前記内歯ギヤからなる三つの要素のうち、
    第一の要素は、前記操舵部材に対してトルク伝達可能に接続され、
    第二の要素は、前記転舵部に対してトルク伝達可能に接続され、
    第三の要素は、前記被係合部に対してトルク伝達可能に接続されているか、又は、前記被係合部と一体化している、請求項1から6の何れか1項に記載のクラッチ。
  8. 運転者が操舵操作する操舵部材と、
    車輪を転舵する転舵部と、
    クラッチとを備えているステアバイワイヤ方式の操舵装置であって、
    前記クラッチは、前記操舵部材と前記転舵部との間のトルク伝達経路を機械的に接続するか又は遮断するかを切り替えるものあり、係合部と、当該係合部と係合することにより当該操舵部材と当該転舵部との間のトルク伝達経路を機械的に接続する被係合部とを有し、
    前記係合部は、前記被係合部に対して磁力により吸引されることを特徴とする、ステアバイワイヤ方式の操舵装置。
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