JP2017129088A - シリンダヘッドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】マスキング部材を使用した膜材料粒子の噴き付けによる成膜後の工程において発生する遮熱膜の剥がれを抑制する。
【解決手段】マスキング部材30は、シリンダブロック合わせ面をマスクするマスク部30aと、吸気ポートおよび排気ポートの開口をそれぞれマスクするマスク部30b,30c,30d,30eと、図2に示した排気ポート16,18の開口によって挟まれる領域をマスクするマスク部30fと、を備えている。マスク部30aはマスク部30b,30c,30d,30eと段差なく直接的に繋がっており、マスク部30fはマスク部30dとマスク部30eの両方と段差なく直接的に繋がっている。「直接的に繋がる」とは、2つのマスク部が他のマスク部を介さずに繋がっていることを意味する。
【選択図】図5

Description

この発明はシリンダヘッドの製造方法に関し、より詳細には、表面に遮熱膜(断熱膜)が形成されるシリンダヘッドの製造方法に関する。
エンジンの燃焼室は一般に、シリンダヘッドとシリンダブロックを合わせたときに、当該シリンダブロックのボア面と、当該ボア面に収容されるピストンの頂面と、当該シリンダヘッドの底面と、当該シリンダヘッドに形成される吸気ポートおよび排気ポートにそれぞれ配設される吸気バルブおよび排気バルブの傘部の底面と、によって囲まれる空間として定義される。このような燃焼室の内壁を構成するピストンの頂面等には、エンジンでの冷却損失の低減を目的として、遮熱膜が成膜されることがある。
例えば特開2012−159059号公報には、火花点火式エンジンの燃焼室の内壁を構成するシリンダヘッドの底面に、遮熱膜としての陽極酸化膜(具体的にはアルマイト膜)を形成する技術が開示されている。この底面には、吸気ポートおよび排気ポートに相当する孔や、スパークプラグ用の孔が形成されており、同公報には、当該底面の陽極酸化処理に際し、これらの孔をマスキングしておくのがよいと記載されている。
特開2002−054442号公報には、火花点火式エンジンの燃焼室の内壁を構成するシリンダヘッドの底面のうちの吸気バルブ側と、吸気バルブの傘部の底面とに、セラミックス、ステンレス、チタン等の遮熱層を設ける技術が開示されている。同公報には、シリンダヘッドの成形後の溶射により上記遮熱層を形成できる旨の記載がある。
特開2012−159059号公報 特開2002−054442号公報
ところで、特開2002−054442号公報では言及されていないが、溶射により遮熱膜を形成するためには、エンジン燃焼室の内壁構成面のうちの非成膜領域をマスキングする必要がある。このようなマスキングは、溶射やコールドスプレーに代表される膜材料粒子の噴き付けによる成膜法において一般に行われるものである。
上記非成膜領域のマスキングは、例えば、適当なマスキング部材をシリンダヘッドに取り付けることにより行うことができる。また、シリンダヘッドのシリンダヘッドとの合わせ面(以下「シリンダブロック合わせ面」と称す。)をマスクするマスク部と、上記非成膜領域をマスクするマスク部とが一体化されたマスキング部材を使用することで、当該マスキング部材の取り付けや取り外しの作業を簡略化してシリンダヘッドの生産性を向上することができる。
ところが、昨今のエンジンに対する小型化に伴い上記内壁構成面は狭くなる傾向があり、上記内壁構成面のうちの互いに隣り合うポートの開口によって挟まれる領域において特に狭くなっている。そのため、上記マスキング部材を使用してこのような領域に遮熱膜を成膜できたとしても、上記マスキング部材の取り外す際に当該領域の遮熱膜が上記マスキング部材に引っ張られて剥がれてしまうおそれがある。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、マスキング部材を使用した膜材料粒子の噴き付けによる成膜後の工程において発生する遮熱膜の剥がれを抑制することにある。
本発明に係るシリンダヘッドの製造方法は、準備工程と、取り付け工程と、成膜工程と、取り外し工程と、を備えている。前記準備工程は、シリンダブロック合わせ面と、エンジン燃焼室の内壁構成面とを同一表面に有するシリンダヘッド素材であって、吸気ポートおよび排気ポートに相当する少なくとも3つのポート孔が前記内壁構成面に形成されたシリンダヘッド素材を準備する工程である。前記取り付け工程は、前記内壁構成面のうちの非成膜領域と、前記シリンダブロック合わせ面とをマスクするマスキング部材を、前記シリンダヘッド素材に取り付ける工程である。前記成膜工程は、前記マスキング部材の取り付け後、膜材料粒子を前記内壁構成面に噴き付けて遮熱膜を成膜する工程である。前記取り外し工程は、前記遮熱膜の成膜後、前記シリンダヘッド素材から前記マスキング部材を取り外す工程である。
前記マスキング部材は、合わせ面マスク部と、ポート孔マスク部と、開口間マスク部と、を備えている。前記合わせ面マスク部は、前記シリンダブロック合わせ面をマスクするものである。前記ポート孔マスク部は、前記合わせ面マスク部に直接的に繋がって前記ポート孔の開口のそれぞれをマスクするものである。前記開口間マスク部は、前記ポート孔のうちの互いに隣り合うポート孔の開口によって挟まれ、且つ、当該隣り合うポート孔の開口縁間の距離が最短となる狭小領域を少なくともマスクするものであり、当該隣り合うポート孔の開口のそれぞれをマスクするポート孔マスク部の両方に直接的に繋がったものである。
本発明に係るシリンダヘッドの製造方法においては、前記成膜工程において、前記シリンダブロック合わせ面に対向する方向から前記内壁構成面の全領域に向けて前記膜材料粒子が噴射されていてもよい。
本発明に係るシリンダヘッドの製造方法において、前記内壁構成面にエンジン関連部品配設用の孔に相当する部品孔が更に形成されている場合、前記開口間マスク部が、前記部品孔の開口をマスクしてもよい。この場合は更に、前記開口間マスク部が、前記部品孔の開口をマスクするもののみであってもよい。
本発明に係るシリンダヘッドの製造方法において、前記開口間マスク部が、前記隣り合うポート孔の開口縁間の距離の最小値に従って前記狭小領域を2つの組に振り分けた場合において、短距離組に振り分けられる領域のみをマスクしてもよい。
本発明に係るシリンダヘッドの製造方法において、前記内壁構成面に前記吸気ポートが少なくとも2つ形成されている場合、前記開口間マスク部が、前記狭小領域のうちの互いに隣り合う吸気ポートの開口によって挟まれた領域をマスクしてもよい。
本発明に係るシリンダヘッドの製造方法において、前記内壁構成面に前記排気ポートが少なくとも2つ形成されている場合、前記開口間マスク部が、前記狭小領域のうちの互いに隣り合う前記排気ポートの開口によって挟まれた領域をマスクしてもよい。
本発明に係るシリンダヘッドの製造方法において、前記開口間マスク部が前記狭小領域の全てをマスクしてもよい。
本発明によれば、開口間マスク部によって、隣り合うポート孔の開口縁間の距離が最短となる狭小領域を少なくともマスクすることができる。つまり、成膜したとしても剥がれ易い狭小領域の遮熱膜の成膜自体を避けることができる。従って、成膜後の工程において発生する遮熱膜の剥がれを抑制して、高品質な遮熱膜を得ることができる。
本発明の実施の形態に係るシリンダヘッドの製造方法の流れを説明するための図である。 図1のステップS2の機械加工の後のシリンダヘッドの鋳造製品の表面のうちの燃焼室の内壁構成面に相当する領域を模式的に示した図である。 図1のステップS5を説明するための図である。 図1のステップS5を説明するための図である。 シリンダヘッドの鋳造製品に取り付けられた状態のマスキング部材の一部を示した図である。 図1のステップS6を説明するための図である。 図1のステップS7を説明するための図である。 図1のステップS5で使用することのできる他のマスキング部材を説明するための図である。 図1のステップS2の機械加工の後のシリンダヘッドの鋳造製品の表面のうちの燃焼室の内壁構成面に相当する領域を模式的に示した図である。 シリンダヘッドの鋳造製品に取り付けられた状態のマスキング部材の一部を示した図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
先ず、図1乃至図8を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
[シリンダヘッドの製造方法]
図1は、本発明の実施の形態1に係るシリンダヘッド(具体的には、圧縮自着火式エンジンのシリンダヘッド)の製造方法の流れを説明するための図である。本実施の形態では、先ず、シリンダヘッドの鋳造が行われる(ステップS1)。本ステップS1では具体的に、シリンダヘッドの外形を形成するための複数の金型の所定位置に、吸気バルブを取り付けるための吸気ポート、排気バルブを取り付けるための排気ポート、冷却水通路であるウォータージャケットといった、シリンダヘッドの内部空間を形成するための複数の中子が組み付けられる。続いて、当該金型内にシリンダヘッドの母材(例えばアルミニウム合金)の浴湯が流し込まれて成型される。続いて、金型からシリンダヘッドの鋳造製品(以下単に「シリンダヘッド素材」と称す。)が取り外され、併せて、中子が粉砕等により除去される。
ステップS1に続いて、シリンダヘッド素材の機械加工が行われる(ステップS2)。具体的に本ステップS2では、ドリル等を用いてシリンダヘッド素材の所定の位置に、インジェクタを収容するための孔(以下「インジェクタ孔」と称す。)、シリンダヘッドをシリンダブロックに組み付けるためのボルトを収容する孔(以下「ボルト孔」と称す。)、上記吸気バルブや上記排気バルブのステム部を支持するためのバルブガイド等が開設される。
図2は、ステップS2の機械加工の後のシリンダヘッド素材の表面のうちの燃焼室の内壁構成面に相当する領域を模式的に示した図である。図2に示すように、シリンダヘッド素材10の表面の中央部(より正確には、シリンダヘッド素材10の表面のうちの燃焼室の内壁構成面10aの中央部)に、インジェクタ孔20が形成されている。このインジェクタ孔20を取り囲むように吸気ポート12,14と、排気ポート16,18とが形成されている。なお、ボルト孔は、図2に示した内壁構成面10aの外側に位置するシリンダブロック合わせ面に形成されている。
ステップS2に続いて、機械加工後のシリンダヘッド素材の洗浄が行われる(ステップS3)。洗浄を行う理由は、ステップS1で粉砕した中子の砂や、ステップS2の機械加工により発生した切削屑などの異物がシリンダヘッド素材の内部に残っていると、最終製品であるエンジンの品質を低下させるおそれがあるためである。また、後述するステップS6での成膜に影響を及ぼすおそれもあるためである。本ステップS3では、具体的に、図2に示した吸気ポート12、インジェクタ孔20等に洗浄液が噴射され、これらの孔から異物が除去される。
ステップS3に続いて、シリンダヘッド素材の表面(下地表面)のうちの所定領域が粗面化(例えば、ウォータージェット、サンドブラスト、レーザー加工等)される(ステップS4)。粗面化処理を行う理由は、この所定領域の表面粗度を意図的に悪化させて、ここに形成する遮熱膜の密着力をアンカー効果によって向上させるためである。なお、この所定領域は、成膜領域に相当する領域であり、具体的には図2に示した内壁構成面10aの全領域である。なお、成膜領域が内壁構成面10aの一部の領域(例えば、インジェクタ孔20の周囲の一部の領域)であるような場合には、これに対応させて所定領域が縮小される。
ステップS4に続いて、マスキング部材の取り付けが行われる(ステップS5)。本ステップS5について、図3乃至図5を参照して説明する。なお、説明の便宜上、図3には簡略化したシリンダヘッド素材とマスキング部材が描かれている。図3に示すように、本ステップS5では、シリンダヘッド素材10に板状のマスキング部材30が取り付けられる。図4は、シリンダヘッド素材10にマスキング部材30が取り付けられた状態を示した図である。図4に示す複数のノックピン32は、マスキング部材30を貫通してボルト孔に挿入される位置決めピンであり、この位置決めピンによりマスキング部材30がシリンダヘッド素材10の表面(より正確には、図3に示したシリンダブロック合わせ面10b)の所定位置に位置決めされ、尚且つ、この表面に密着させられる。
図5は、シリンダヘッド素材に取り付けられた状態のマスキング部材の一部を示した図であり、この図には、図4に示したノックピン32のうちの4つに囲まれた正方形領域が描かれている。図5に示すように、マスキング部材30は、シリンダブロック合わせ面をマスクするマスク部30aと、吸気ポートおよび排気ポートの開口をそれぞれマスクするマスク部30b,30c,30d,30eと、図2に示した排気ポート16,18の開口によって挟まれる領域をマスクするマスク部30fと、を備えている。
マスク部30aはマスク部30b,30c,30d,30eと段差なく直接的に繋がっており、マスク部30fはマスク部30dとマスク部30eの両方と段差なく直接的に繋がっている。ここで、「直接的に繋がる」とは、2つのマスク部が他のマスク部を介さずに繋がっていることを意味する。例えばマスク部30aは、マスク部30dまたはマスク部30eを介してマスク部30fと繋がっているが、マスク部30aがマスク部30fと「直接的に繋がる」と言うことはできない。なお、図5においてはインジェクタ孔20が露出しているが、後述するステップS6の処理の前に、マスキング部材30から独立した専用のマスキング部材がここに挿入される。
ここで、図5に示したマスク部30fがマスクする領域には、図2に示した排気ポート16,18の開口縁間の距離DEX1−EX2が最短となる狭小領域Aが含まれる。但し、マスキング領域が広くなるほど最終製品であるエンジン燃焼室の遮熱性が低下することから、マスク部30fによってマスクする領域の面積は、狭小領域Aを少なくとも含んだ必要最小限とすることが望ましい。
ステップS5に続いて、遮熱膜の成膜が行われる(ステップS6)。本ステップS6について、図6を参照して説明する。なお、説明の便宜上、図6には簡略化したシリンダヘッド素材とマスキング部材が描かれている。図6に示すように、本ステップS6では、キャリア(例えば、プラズマジェット、圧縮空気、燃料ガス、不活性ガス等)に乗せた膜材料粒子36(例えば、ニッケルクロム系のセラミックス粒子、ジルコニア粒子等)がノズル34から噴射される。ノズル34からの噴射に際しては、ノズル34の先端がマスキング部材30の表面(つまり、シリンダブロック合わせ面10b)に対して垂直となる状態が保持され、シリンダヘッド素材10の長手方向にノズル34を往復させる。これにより、熱物性に応じた所望の膜厚(例えば、50〜200μm)の遮熱膜が内壁構成面10aに成膜される。但し、ノズル34の先端がマスキング部材30の表面に対して厳密に垂直である必要はなく、多少傾いていてもよい。なお、ノズル34の先端を多少傾ける場合には、膜材料粒子36の噴射方向が成膜領域に対して垂直となる状態が保持されることが好ましい。
ステップS6に続いて、マスキング部材30の取り外しが行われる(ステップS7)。本ステップS7について、図7を参照して説明する。なお、説明の便宜上、図7には簡略化したシリンダヘッド素材とマスキング部材が描かれている。図7に示すように、本ステップS7では、遮熱膜38が成膜されたシリンダヘッド素材10からマスキング部材30が取り外される。なお、この取り外しの前に、図4に示したノックピン32がボルト孔から抜き去られる。また、マスキング部材30の取り外しの前または後に、上述した専用のマスキング部材がインジェクタ孔から抜き去られる。
図2に示した狭小領域Aの面積は、内壁構成面10aの他の領域の面積に比べて小さく、狭小領域Aに遮熱膜を成膜したとしても遮熱膜の密着力が弱い。そのため、ステップS7でのマスキング部材の取り外しの際や、後述するステップS8での仕上げ加工の際に狭小領域Aの遮熱膜が剥がれ易い。この点、図5等で説明したマスキング部材30によれば、マスク部30fによって狭小領域Aをマスクすることができる。つまり、成膜したとしても剥がれ易い狭小領域Aの遮熱膜の成膜自体を避けることができる。従って、遮熱膜の剥がれを抑制して、高品質な遮熱膜を得ることができる。
また、このマスキング部材30によれば、マスク部30a〜30fが繋がって一体化されていることから、ステップS4での取り付けや、ステップS6での取り外しを簡略化することもできる。また、マスク部30a〜30fが一体化されていることで、マスク部30fがマスク部30a等と別体である場合に比べ、マスキング部材30の表面に付着した膜材料粒子を除去する際の手間を軽減できる。従って、マスキング部材30の再利用を促進することができ、シリンダヘッドの生産性を向上することもできる。
図1に戻り、ステップS7に続いて、成膜面の仕上げ加工が行われる(ステップS8)。本ステップS8では、例えば、エンドミル等を用いた切削加工、または、砥石を用いた平面研削により、成膜面の平滑化や膜厚の調整が行われる。また、この仕上げ加工と平行して、ステップS2の機械加工において行わなかった吸気ポート等の機械加工、例えば、上記吸気バルブ等の傘部を着座させるためバルブ着座面の形成が行われる。
ステップS8に続いて、仕上げ加工後のシリンダヘッド素材の最終洗浄が行われる(ステップS9)。本ステップS9では具体的に、図2に示した吸気ポート12、インジェクタ孔20や、成膜面に洗浄液が噴射されて、ステップS7での仕上げ加工や機械加工により発生した切削屑などの異物が除去される。
ステップS9に続いて、シリンダヘッド素材の検査が行われる(ステップS10)。本ステップS10では、例えば、成膜面の検査や、吸気ポートや排気ポートの形状検査が行われる。ステップS10を経ることで、図2に示した内壁構成面10aに遮熱膜が成膜されたシリンダヘッドを得ることができる。
なお、上記実施の形態1では、図2に示した吸気ポート12,14および排気ポート16,18が本発明の「ポート孔」に、マスク部30aが本発明の「合わせ面マスク部」に、マスク部30b〜30eが本発明の「ポート孔マスク部」に、マスク部30fが本発明の「開口間マスク部」に、それぞれ相当している。
また、上記実施の形態1では、図1のステップS1〜S4の一連の工程が本発明の「準備工程」に、図1のステップS5の工程が本発明の「取り付け工程」に、図1のステップS6の工程が本発明の「成膜工程」に、図1のステップS7の工程が本発明の「取り外し工程」に、それぞれ相当している。
[その他のシリンダヘッドの製造方法]
ところで、上記実施の形態1では、図5に示したマスク部30fがマスクする領域として、図2に示した排気ポート16,18の開口縁間の距離DEX1−EX2が最短となる狭小領域Aを少なくとも含む領域を例示した。しかし、図2から理解できるように、内壁構成面10aには、排気ポート16,18の開口に挟まれる領域だけでなく、吸気ポート12,14の開口によって挟まれる領域、吸気ポート12の開口と排気ポート16の開口によって挟まれる領域、および、吸気ポート14の開口と排気ポート18の開口によって挟まれる領域が存在する。従って、ステップS5では図8に示すマスキング部材40を使用することもできる。
図8は、シリンダヘッド素材に取り付けられた状態のマスキング部材の一部を示した図である。図8に示すマスキング部材40は、互いに隣り合うポートの開口によって挟まれる領域の全てをマスクするように構成されている。具体的にマスキング部材40は、図5で説明したマスク部30a〜30fに加えて、図2に示した吸気ポート12,14の開口によって挟まれる領域をマスクするマスク部30gと、吸気ポート12の開口と排気ポート16の開口によって挟まれる領域をマスクするマスク部30hと、吸気ポート14の開口と排気ポート18の開口によって挟まれる領域をマスクするマスク部30iと、を備えている。
マスク部30g〜30iは基本的にマスク部30fと同じである。即ち、マスク部30gはマスク部30bとマスク部30cの両方と段差なく直接的に繋がっており、マスク部30gがマスクする領域には、図2に示した吸気ポート12,14の開口縁間の距離DIN1−IN2が最短となる狭小領域Aが含まれる。また、マスク部30hはマスク部30bとマスク部30dの両方と段差なく直接的に繋がっており、マスク部30hがマスクする領域には、図2に示した吸気ポート12と排気ポート16の開口縁間の距離DIN1−EX1が最短となる狭小領域Aが含まれる。また、マスク部30iはマスク部30cとマスク部30eの両方と段差なく直接的に繋がっており、マスク部30iがマスクする領域には、図2に示した吸気ポート14と排気ポート18の開口縁間の距離DIN2−EX2が最短となる狭小領域Aが含まれる。
また、上記実施の形態1では、吸気ポートと排気ポートが2つずつ形成された燃焼室の内壁構成面の非成膜領域をマスクするマスキング部材について説明した。しかし、これらのポートの数は特に限定されず、例えば、3つずつでもよいし、4つずつでもよいし、更には、吸気ポートが2つで排気ポートが1つの場合のように吸気ポートと排気ポートの数が異なっていてもよい。何れの場合においても、少なくとも3つのポートのうちの互いに隣り合うポートの開口縁間の距離が最短となる狭小領域を考慮し、必要に応じて最終製品であるエンジン燃焼室の遮熱性の確保とのバランスを取り、図5で説明したマスク部30fの如きマスク部の採用の可否を判断した上で、実際に使用するマスキング部材を選定すれば、上記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
例えば、図2に示した4つのポートのうちの互いに隣り合うポートの開口縁間の距離(つまり、距離DIN1−EX1、距離DIN1−EX2、距離DIN2−EX1および距離DIN2−EX2)の最小値に従って、狭小領域A〜Aを長距離組と短距離組の2組に振り分け、その上で、短距離組に振り分けられた領域のみをマスクするようにマスキング部材を選定することができる。
実施の形態2.
次に、図9乃至図10を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
なお、本実施の形態に係る製造方法の流れは図1で説明した上記実施の形態1の流れと基本的に同じであることから、重複する説明については省略する。
[シリンダヘッドの製造方法]
本実施の形態に係る製造方法では、図1のステップS2のシリンダヘッド素材の機械加工において、シリンダヘッド素材の所定の位置に、グロープラグ一体型の筒内圧センサ(Cylinder Pressure Sensor)を収容するための孔(以下「CPS孔」と称す。)が開設される。図9は、ステップS2の機械加工の後のシリンダヘッド素材の表面のうちの燃焼室の内壁構成面に相当する領域を模式的に示した図である。図9に示すように、シリンダヘッド素材50の表面の中央部(より正確には、シリンダヘッド素材50の表面のうちの燃焼室の内壁構成面50aの中央部)には、吸気ポート12,14、排気ポート16,18およびインジェクタ孔20に加えて、CPS孔22が形成されている。
本実施の形態に係る製造方法では、図1のステップS5のマスキング部材の取り付けの際に、CPS孔の開口をマスクするマスク部を備えるマスキング部材が使用される。図10は、シリンダヘッド素材に取り付けられた状態のマスキング部材の一部を示した図であり、この図には、図4に示したノックピン32のうちの4つに囲まれた正方形領域が描かれている。図10に示すように、マスキング部材60は、マスク部30a〜30eに加えて、図9に示したCPS孔22の開口をマスクするマスク部30jを備えている。
マスク部30jは、図8で説明したマスク部30gと基本的に同じである。即ち、マスク部30jはマスク部30bとマスク部30cの両方と段差なく直接的に繋がっている。また、マスク部30jがマスクする領域には、図9に示した吸気ポート12,14の開口縁間の距離DIN1−IN2が最短となる狭小領域Aが含まれる。
ここで、図10に示したマスク部30jがマスクする領域には、図9に示した狭小領域Aと、CPS孔22の開口の周囲の領域(以下「CPS領域」と称す。)Aと、が含まれる。但し、マスキング領域が広くなるほど最終製品であるエンジン燃焼室の遮熱性が低下することから、マスク部30jによってマスクする領域の面積は、これらの領域A,Aを含んだ必要最小限とすることが望ましい。
図9に示した狭小領域A,Aの面積は、内壁構成面50aの他の領域の面積に比べて小さく、これらの領域A,Aに遮熱膜を成膜したとしても遮熱膜の密着力が弱い。そのため、ステップS7でのマスキング部材の取り外しの際や、後述するステップS8での仕上げ加工の際にこれらの領域A,Aの遮熱膜が剥がれ易い。この点、図10で説明したマスキング部材60によれば、マスク部30jによってこれらの領域A,Aをマスクすることができる。つまり、成膜したとしても剥がれ易い狭小領域A,Aの遮熱膜の成膜自体を避けることができる。従って、遮熱膜の剥がれを抑制して、高品質な遮熱膜を得ることができる。
なお、上記実施の形態2では、図9に示したCPS孔22が本発明の「部品孔」に相当している。
[その他のシリンダヘッドの製造方法]
ところで、上記実施の形態2では、グロープラグ一体型の筒内圧センサを例として説明したが、筒内圧センサとグロープラグが別々にシリンダヘッドに配設されていてもよい。この場合は、当該シリンダヘッドの表面のうちのエンジン燃焼室の内壁構成面に、筒内圧センサを収容するための孔とグロープラグを収容するための孔とが、互いに隣り合うポート(吸気ポートまたは排気ポート)の開口によって挟まれる領域に形成されることになるので、筒内圧センサ用の孔またはグロープラグ用の孔の開口の周囲をマスクするマスク部を、当該孔の開口を挟む2つのポートの開口をマスクする2つのマスク部に直接的に繋げたマスキング部材を使用することで、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態2では、圧縮自着火式エンジンのシリンダヘッドを例として説明したが、シリンダヘッドが火花点火式エンジンのシリンダヘッドであってもよい。火花点火式エンジンでは、グロープラグの代わりにスパークプラグがシリンダヘッドに配設され、このスパークプラグは通常、燃焼室の内壁構成面の中央部(図9のインジェクタ孔20の位置)に配設される。しかし、スパークプラグを2つ配設する場合には、上記実施の形態で説明した筒内圧センサのように、2つの吸気ポートの間に形成された孔に当該スパークプラグのうちの1つが収容されることがある。この場合には、スパークプラグ用の孔の開口の周囲をマスクするマスク部を、当該孔の開口を挟む2つのポートの開口をマスクする2つのマスク部に直接的に繋げたマスキング部材を使用することで、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。
10,50 シリンダヘッドの鋳造製品(シリンダヘッド素材)
10a,50a 燃焼室の内壁構成面
10b シリンダブロック合わせ面
12,14 吸気ポート
16,18 排気ポート
20 インジェクタ孔
22 CPS孔
30,40,60 マスキング部材
30a〜30j マスク部
34 ノズル
36 膜材料粒子
38 遮熱膜
本発明に係るシリンダヘッドの製造方法において、前記内壁構成面にエンジン関連部品配設用の孔に相当する部品孔が更に形成されている場合、前記開口間マスク部が、前記部品孔の開口をマスクしてもよい。この場合は更に、前記開口間マスク部が、前記部品孔の開口と、前記少なくとも1つの狭小領域のうち前記部品孔の開口に最も近い狭小領域とをマスクしてもよい。
本発明に係るシリンダヘッドの製造方法において、前記内壁構成面に前記吸気ポートの開口が少なくとも2つ形成されている場合、前記開口間マスク部が、前記狭小領域のうちの互いに隣り合う吸気ポートの開口によって挟まれた領域をマスクしてもよい。
本発明に係るシリンダヘッドの製造方法において、前記内壁構成面に前記排気ポートの開口が少なくとも2つ形成されている場合、前記開口間マスク部が、前記狭小領域のうちの互いに隣り合う前記排気ポートの開口によって挟まれた領域をマスクしてもよい。
例えば、図2に示した4つのポートのうちの互いに隣り合うポートの開口縁間の距離(つまり、距離DIN1−EX1、距離DIN1−IN、距離DIN2−EX および距離D EX2−EX2)の最小値に従って、狭小領域A〜Aを長距離組と短距離組の2組に振り分け、その上で、短距離組に振り分けられた領域のみをマスクするようにマスキング部材を選定することができる。
ここで、図10に示したマスク部30jがマスクする領域には、図9に示した狭小領域Aと、CPS孔22の開口を含む領域(以下「CPS領域」と称す。)Aと、が含まれる。但し、マスキング領域が広くなるほど最終製品であるエンジン燃焼室の遮熱性が低下することから、マスク部30jによってマスクする領域の面積は、これらの領域A,Aを含んだ必要最小限とすることが望ましい。
図9に示した狭小領域A,Aの面積は、内壁構成面50aの他の領域の面積に比べて小さく、これらの領域A,Aに遮熱膜を成膜したとしても遮熱膜の密着力が弱い。そのため、ステップS7でのマスキング部材の取り外しの際や、ステップS8での仕上げ加工の際にこれらの領域A,Aの遮熱膜が剥がれ易い。この点、図10で説明したマスキング部材60によれば、マスク部30jによってこれらの領域A,Aをマスクすることができる。つまり、成膜したとしても剥がれ易い狭小領域A,Aの遮熱膜の成膜自体を避けることができる。従って、遮熱膜の剥がれを抑制して、高品質な遮熱膜を得ることができる。
[その他のシリンダヘッドの製造方法]
ところで、上記実施の形態2では、グロープラグ一体型の筒内圧センサを例として説明したが、筒内圧センサとグロープラグが別々にシリンダヘッドに配設されていてもよい。この場合は、当該シリンダヘッドの表面のうちのエンジン燃焼室の内壁構成面に、筒内圧センサを収容するための孔とグロープラグを収容するための孔とが、互いに隣り合うポート(吸気ポートまたは排気ポート)の開口によって挟まれる領域に形成されることになるので、筒内圧センサ用の孔の開口またはグロープラグ用の孔の開口を含む領域をマスクするマスク部を、当該孔の開口を挟む2つのポートの開口をマスクする2つのマスク部に直接的に繋げたマスキング部材を使用することで、上記実施の形態2と同様の効果を得ることができる。

Claims (8)

  1. シリンダブロック合わせ面と、エンジン燃焼室の内壁構成面とを同一表面に有するシリンダヘッド素材であって、吸気ポートおよび排気ポートに相当する少なくとも3つのポート孔が前記内壁構成面に形成されたシリンダヘッド素材を準備する準備工程と、
    前記内壁構成面のうちの非成膜領域と、前記シリンダブロック合わせ面とをマスクするマスキング部材を、前記シリンダヘッド素材に取り付ける取り付け工程と、
    前記マスキング部材の取り付け後、膜材料粒子を前記内壁構成面に噴き付けて遮熱膜を成膜する成膜工程と、
    前記遮熱膜の成膜後、前記シリンダヘッド素材から前記マスキング部材を取り外す取り外し工程と、を備え、
    前記マスキング部材が、前記シリンダブロック合わせ面をマスクする合わせ面マスク部と、前記合わせ面マスク部に直接的に繋がって前記ポート孔の開口のそれぞれをマスクするポート孔マスク部と、前記ポート孔のうちの互いに隣り合うポート孔の開口によって挟まれ、且つ、当該隣り合うポート孔の開口縁間の距離が最短となる狭小領域を少なくともマスクする開口間マスク部であって、当該隣り合うポート孔の開口のそれぞれをマスクするポート孔マスク部の両方に直接的に繋がった開口間マスク部と、を備えることを特徴とするシリンダヘッドの製造方法。
  2. 前記成膜工程において、前記シリンダブロック合わせ面に対向する方向から前記内壁構成面の全領域に向けて前記膜材料粒子が噴射されることを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッドの製造方法。
  3. 前記内壁構成面には、エンジン関連部品配設用の孔に相当する部品孔が更に形成され、
    前記開口間マスク部が、前記部品孔の開口をマスクすることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダヘッドの製造方法。
  4. 前記開口間マスク部が、前記部品孔の開口をマスクするもののみであることを特徴とする請求項3に記載のシリンダヘッドの製造方法。
  5. 前記開口間マスク部が、前記隣り合うポート孔の開口縁間の距離の最小値に従って前記狭小領域を2つの組に振り分けた場合において、短距離組に振り分けられる領域のみをマスクすることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダヘッドの製造方法。
  6. 前記内壁構成面には、前記吸気ポートが少なくとも2つ形成され、
    前記開口間マスク部が、前記狭小領域のうちの互いに隣り合う吸気ポートの開口によって挟まれた領域をマスクすることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダヘッドの製造方法。
  7. 前記内壁構成面には、前記排気ポートが少なくとも2つ形成され、
    前記開口間マスク部が、前記狭小領域のうちの互いに隣り合う前記排気ポートの開口によって挟まれた領域をマスクすることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダヘッドの製造方法。
  8. 前記開口間マスク部が、前記狭小領域の全てをマスクすることを特徴とする請求項1乃至3何れか1項に記載のシリンダヘッドの製造方法。
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