JP2017125945A - 液滴吐出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一部の大きさが異なる膜形成領域を含む複数の膜形成領域のそれぞれに、所定量の液状体を液滴として好適に配置可能な液滴吐出方法を提供すること。【解決手段】本実施形態の液滴吐出方法は、走査を行いながら、Y軸方向と交差する方向に配列されている複数のノズル52から、吐出対象物に設けられ、且つY軸方向に配列されている開口部105agと開口部105arのそれぞれに液滴Dを吐出する吐出工程を有し、Y軸方向において、開口部105arの幅は、開口部105agの幅よりも小さく、Y軸方向と直交するX軸方向において、開口部105arの幅は、開口部105agの幅よりも大きく、走査において、開口部105agに掛かるノズル52の数より、開口部105arに掛かるノズル52の数の方が多いことを特徴とする。【選択図】図9
Description
本発明は、液状体を液滴として吐出する液滴吐出方法に関する。
機能層形成材料を含む液状体をインクジェットヘッドのノズルから液滴として所定の領域に塗布して固化することにより、機能層を形成する液滴吐出法が知られている。液滴吐出法を用いて形成される機能層としては、例えば、液晶表示装置などに用いられるカラーフィルターの着色層や、有機エレクトロルミネッセンス(EL)装置の発光層などの有機半導体層、各種配線層などが挙げられる。
例えば、特許文献1には、基板上を複数の表示用ドット領域に区分けする区分け要素(バンク)を形成する工程と、液状のフィルター材料を複数の表示用ドット領域へ液滴吐出部から液滴として吐出して供給する材料吐出工程とを有し、材料吐出工程では、フィルター材料の液滴の中心が、表示用ドット領域の中心から最も近い表示用ドット領域の縁までの距離の略30%以内の範囲に着弾するように、液滴を吐出するカラーフィルター基板の製造方法が開示されている。これによれば、着弾した液滴がバンクを越えて隣の領域へ侵入し難くなり、フィルター要素間において混色が発生することを防止できるとしている。
また、例えば、特許文献2には、基材に向けて機能液を液滴として吐出する液滴吐出ヘッドと、基材とを相対的に移動させ、基材上にパターン膜を形成するにあたり、液滴の着弾許可領域に対して液滴吐出ヘッドの移動方向側の第1着弾禁止領域と、該着弾許可領域に対して液滴吐出ヘッドの移動方向の反対側の第2着弾禁止領域とを設定すると共に、第1着弾禁止領域を第2着弾禁止領域よりも広く設定するパターン膜形成部材の製造方法が開示されている。これによれば、液滴吐出ヘッドのノズルから機能液を液滴として吐出したときに、液滴の主滴に追随して尾引き部やサテライトと呼ばれる微小液滴などが発生しても、上記移動方向に遅れて着弾する尾引き部やサテライトなどの着弾領域を確保できるとしている。つまり、パターン膜形成領域を区画する区画部に尾引き部やサテライトが乗り上がって付着することがないので、隣接するパターン膜同士の接触を防止することができるとしている。
しかしながら、上記特許文献1の表示用ドット領域や、上記特許文献2のパターン膜形成領域の面積が小さくなると、液滴を着弾させることが可能な領域も小さくなることから所定の膜形成領域に液滴を確実に着弾させることが難しくなる。
また、膜形成領域の形状が例えば長方形である場合、膜形成領域の面積が小さくなっても、膜形成領域の長手方向に沿って液滴を着弾させればよいが、液滴吐出ヘッドの相対移動において膜形成領域に掛かるノズルが少ない(例えばノズル数が1つ)場合、複数のノズル間における液滴の吐出量ばらつきの影響を受け易くなり、膜形成領域に形成されるパターン膜の膜厚ばらつきが大きくなるおそれがある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例]本適用例に係る液滴吐出方法は、複数のノズルを有する吐出ヘッドと吐出対象物とを第1の方向に相対的に移動させる走査を行い、前記吐出対象物に前記複数のノズルから液状体を液滴として吐出する液滴吐出方法であって、前記走査を行いながら、前記第1の方向と交差する方向に配列されている前記複数のノズルから、前記吐出対象物に設けられ、且つ前記第1の方向に配列されている第1領域と第2領域のそれぞれに液滴を吐出する吐出工程を有し、前記第1の方向において、前記第2領域の幅は、前記第1領域の幅よりも小さく、前記第1の方向と直交する第2の方向において、前記第2領域の幅は、前記第1領域の幅よりも大きく、前記吐出工程では、前記走査において、前記第1領域に掛かる前記ノズルの数より、前記第2領域に掛かる前記ノズルの数の方が多いことを特徴とする。
本適用例によれば、吐出ヘッドと吐出対象物との第1の方向における相対的な走査において、第1の方向における第2領域の幅が第1領域の幅より小さくとも、第2領域に掛かるノズルの数は第1領域に掛かるノズルの数よりも多いので、少なくとも2つ以上のノズルから液滴を吐出して、第2領域に配置することができる。つまり、1つのノズルから液滴を吐出して第2領域に配置する場合に比べて、ノズル間の吐出量ばらつきの影響を受け難くして、所定量の液状体を液滴として第1領域と第2領域とに配置することが可能な液滴吐出方法を提供できる。換言すれば、第1領域に比べて第2領域の面積が小さくとも、走査方向(第1の方向)に直交する第2の方向の幅を大きくすることで、第1領域に比べて走査において掛かるノズルの数を増やすことができるため、面積が小さい第2領域に対しても所定量の液状体を液滴として安定的に吐出して配置することができる。本明細書では、1つの領域に複数のノズルを使って液滴を吐出することにより、ノズル間の吐出量ばらつきの影響を受け難くすることを、以降、吐出量のノズル分散性を向上させると言う。
上記適用例に記載の液滴吐出方法において、前記第1領域の前記第2の方向の中心を通る前記第1の方向に延びる直線上に、前記第2領域の前記第2の方向の中心があることを特徴とする。
この方法によれば、例えば、第1領域及び第2領域のそれぞれに、液滴吐出方法を用いて機能層を形成するとき、第2の方向における機能層の中心位置がずれることなく、安定した膜厚を有する機能層を吐出量のノズル分散性を向上させて第1領域と第2領域とに形成することができる。例えば、機能層が、カラーフィルターの着色層や有機EL素子の発光層である場合、光学的な中心位置を確保して安定した光学特性が得られる着色層や発光層を第1領域と第2領域とに形成することができる。
この方法によれば、例えば、第1領域及び第2領域のそれぞれに、液滴吐出方法を用いて機能層を形成するとき、第2の方向における機能層の中心位置がずれることなく、安定した膜厚を有する機能層を吐出量のノズル分散性を向上させて第1領域と第2領域とに形成することができる。例えば、機能層が、カラーフィルターの着色層や有機EL素子の発光層である場合、光学的な中心位置を確保して安定した光学特性が得られる着色層や発光層を第1領域と第2領域とに形成することができる。
上記適用例に記載の液滴吐出方法において、前記第1領域の前記第2の方向の中心を通る前記第1の方向に延びる直線上からずれた位置に、前記第2領域の前記第2の方向の中心があるとしてもよい。
この方法によれば、例えば、第1領域及び第2領域のそれぞれに、液滴吐出方法を用いて機能層を形成するとき、第2の方向における機能層の中心位置に関わらず、安定した膜厚を有する機能層を吐出量のノズル分散性を向上させて第1領域と第2領域とに形成することができる。例えば、機能層が、有機半導体層や各種配線層である場合、第1領域と第2領域との相対的な位置関係に関わらず、所定の特性が得られる有機半導体層や各種配線層を第1領域と第2領域とに形成することができる。
この方法によれば、例えば、第1領域及び第2領域のそれぞれに、液滴吐出方法を用いて機能層を形成するとき、第2の方向における機能層の中心位置に関わらず、安定した膜厚を有する機能層を吐出量のノズル分散性を向上させて第1領域と第2領域とに形成することができる。例えば、機能層が、有機半導体層や各種配線層である場合、第1領域と第2領域との相対的な位置関係に関わらず、所定の特性が得られる有機半導体層や各種配線層を第1領域と第2領域とに形成することができる。
上記適用例に記載の液滴吐出方法において、前記第2の方向において、前記第1領域に隣り合う第3領域を有し、前記第2の方向において、前記第2領域の幅は、前記第1領域の幅に前記第3領域の幅を加えた長さよりも大きいことを特徴とする。
この方法によれば、第2の方向における第2領域の幅が大きくなるので、走査において掛かるノズルの数をさらに多くすることができる。つまり、より吐出量のノズル分散性を向上させて液滴を配置することができる。
この方法によれば、第2の方向における第2領域の幅が大きくなるので、走査において掛かるノズルの数をさらに多くすることができる。つまり、より吐出量のノズル分散性を向上させて液滴を配置することができる。
上記適用例に記載の液滴吐出方法において、前記吐出工程では、前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域のそれぞれに、同種の前記液状体を液滴として吐出することを特徴とする。
この方法によれば、より吐出量のノズル分散性を向上させて同種の液状体を液滴として第1領域、第2領域、第3領域のそれぞれに配置することができる。
この方法によれば、より吐出量のノズル分散性を向上させて同種の液状体を液滴として第1領域、第2領域、第3領域のそれぞれに配置することができる。
上記適用例に記載の液滴吐出方法において、前記吐出工程では、前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域のそれぞれに、異種の前記液状体を液滴として吐出することを特徴とする。
この方法によれば、より吐出量のノズル分散性を向上させて異種の液状体を液滴として対応する第1領域、第2領域、第3領域に配置することができる。
この方法によれば、より吐出量のノズル分散性を向上させて異種の液状体を液滴として対応する第1領域、第2領域、第3領域に配置することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
(第1実施形態)
<液滴吐出装置>
まず、本実施形態の液滴吐出方法を適用可能な液滴吐出装置の一例について、図1〜図5を参照して説明する。図1は液滴吐出装置の構成を示す概略斜視図である。
図1に示す液滴吐出装置10は、吐出対象物に対して、吐出ヘッドのノズルから機能層形成材料を含む液状体を液滴として吐出する装置である。吐出された液状体を乾燥・焼成して固化することにより、吐出対象物の所定の領域に機能層を形成する。このような機能層の形成方法は、液相プロセスのうち液滴吐出法と呼ばれている。液滴吐出法を用いて形成される機能層の一例として、カラーフィルターの着色層や、有機EL素子の発光機能を有する機能層が挙げられる。本実施形態の液滴吐出方法は、このような機能層を液滴吐出装置10を用いて形成する場合に好適に用いることができる。なお、液滴吐出装置10では、吐出ヘッドとしてインクジェットヘッドを備えており、インクジェットヘッドを用いた液滴吐出法はインクジェット法とも呼ばれる。
<液滴吐出装置>
まず、本実施形態の液滴吐出方法を適用可能な液滴吐出装置の一例について、図1〜図5を参照して説明する。図1は液滴吐出装置の構成を示す概略斜視図である。
図1に示す液滴吐出装置10は、吐出対象物に対して、吐出ヘッドのノズルから機能層形成材料を含む液状体を液滴として吐出する装置である。吐出された液状体を乾燥・焼成して固化することにより、吐出対象物の所定の領域に機能層を形成する。このような機能層の形成方法は、液相プロセスのうち液滴吐出法と呼ばれている。液滴吐出法を用いて形成される機能層の一例として、カラーフィルターの着色層や、有機EL素子の発光機能を有する機能層が挙げられる。本実施形態の液滴吐出方法は、このような機能層を液滴吐出装置10を用いて形成する場合に好適に用いることができる。なお、液滴吐出装置10では、吐出ヘッドとしてインクジェットヘッドを備えており、インクジェットヘッドを用いた液滴吐出法はインクジェット法とも呼ばれる。
図1に示すように、液滴吐出装置10は、吐出対象物(ワーク)である例えば平板状の基板Wを主走査方向に移動させるワーク移動機構20と、インクジェットヘッドが搭載されたヘッドユニット9を主走査方向に直交する副走査方向に移動させるヘッド移動機構30と、を備えている。また、図1には図示されていない機構(構成)を含めて、これらの機構(構成)を統括的に制御する制御部40を備えている。以降、主走査方向をY軸方向と称し、副走査方向をX軸方向と称して説明することもある。
ワーク移動機構20は、一対のガイドレール21と、一対のガイドレール21に沿って移動する移動台22と、移動台22上に回転機構6を介して配設され基板Wが載置されるステージ5とを備えている。
ステージ5は基板Wを吸着固定可能であると共に、回転機構6によって基板W内の基準軸を正確に主走査方向(Y軸方向)、副走査方向(X軸方向)に合わせることが可能となっている。
また、基板W上において液状体(インク)が吐出される膜形成領域の配置に応じて、基板Wを例えば90度旋回させることも可能である。
ステージ5は基板Wを吸着固定可能であると共に、回転機構6によって基板W内の基準軸を正確に主走査方向(Y軸方向)、副走査方向(X軸方向)に合わせることが可能となっている。
また、基板W上において液状体(インク)が吐出される膜形成領域の配置に応じて、基板Wを例えば90度旋回させることも可能である。
ヘッド移動機構30は、一対のガイドレール31と、一対のガイドレール31に沿って移動する移動台32とを備えている。移動台32には、回転機構7を介して吊設されたキャリッジ8が設けられている。
キャリッジ8には、吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド50(図2参照)がヘッドプレート9aに搭載されたヘッドユニット9が取り付けられている。
移動台32がキャリッジ8を副走査方向(X軸方向)に移動させてヘッドユニット9を基板Wに対して対向配置する。
キャリッジ8には、吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド50(図2参照)がヘッドプレート9aに搭載されたヘッドユニット9が取り付けられている。
移動台32がキャリッジ8を副走査方向(X軸方向)に移動させてヘッドユニット9を基板Wに対して対向配置する。
液滴吐出装置10には、上記構成の他にも、ヘッドユニット9に搭載された複数のインクジェットヘッド50に液状体(インク)を供給するためのインク供給機構や、インクジェットヘッド50をメンテナンスするためのメンテナンス機構などが配設されている。
図2はインクジェットヘッドの構成を示す概略斜視図、図3はインクジェットヘッドのノズル面における複数のノズルの配置状態を示す平面図である。
図2に示すように、吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド50は、所謂2連のものであり、2連の接続針54を有する液状体(インク)の導入部53と、導入部53に積層されたヘッド基板55と、ヘッド基板55上に配置され内部に液状体(インク)のヘッド内流路が形成されたヘッド本体56とを備えている。接続針54は、前述したインク供給機構(図示省略)に配管を経由して接続され、液状体(インク)をヘッド内流路に供給する。ヘッド基板55には、フレキシブルフラットケーブル(図示省略)を介してヘッド駆動部としてのヘッドドライバー63(図5参照)に接続される2連のコネクター58が設けられている。
ヘッド本体56は、駆動手段(アクチュエーター)としての圧電素子で構成されたキャビティを有する加圧部57と、ノズル面51aに2つのノズル列52a,52bが相互に平行に形成されたノズルプレート51とを有している。
図3に示すように、2つのノズル列52a,52bは、それぞれ複数(例えば180個)のノズル52がピッチP1でほぼ等間隔に並べられており、互いにピッチP1の半分のピッチP2ずれた状態でノズル面51aに配設されている。本実施形態において、ピッチP1は、例えばおよそ141μmである。よって、2つのノズル列52a,52bによって構成されたノズル列52cに直交する方向から見ると360個のノズル52がおよそ70.5μmのノズルピッチで配列した状態となっている。また、ノズル52の径は、およそ27μmである。
インクジェットヘッド50は、ヘッドドライバー63から電気信号としての駆動信号が圧電素子に印加されると加圧部57のキャビティの体積変動が起こり、これによるポンプ作用でキャビティに充填された液状体(インク)が加圧され、ノズル52から液状体(インク)を液滴として吐出することができる。
インクジェットヘッド50においてノズル52ごとに設けられる駆動手段(アクチュエーター)は、圧電素子に限定されない。アクチュエーターは、振動板を静電吸着により変位させる電気機械変換素子や、液状体(インク)を加熱してノズル52から液滴として吐出させる電気熱変換素子でもよい。
このようなインクジェットヘッド50では、ノズル52から吐出される液滴の吐出量は、複数のノズル52ごとに必ずしも一定であるとは言えず、ばらつきを有している。このようなノズル間の吐出量ばらつきの要因としては、ノズル52ごとに設けられる駆動手段(アクチュエーター)の特性のばらつきや、各ノズル52におけるキャビティに繋がる液状体(インク)の流路形状の違いなどが挙げられる。
図4はヘッドユニットにおけるインクジェットヘッドの配置を示す概略平面図である。詳しくは、基板Wに対向する側から見た図である。
図4に示すように、ヘッドユニット9は、複数のインクジェットヘッド50が配設されるヘッドプレート9aを備えている。ヘッドプレート9aには、3つのインクジェットヘッド50からなるヘッド群50Aと、同じく3つのインクジェットヘッド50からなるヘッド群50Bの合計6個のインクジェットヘッド50が搭載されている。本実施形態では、ヘッド群50AのヘッドR1(インクジェットヘッド50)とヘッド群50BのヘッドR2(インクジェットヘッド50)とは同種の液状体(インク)を吐出する。他のヘッドG1とヘッドG2、ヘッドB1とヘッドB2においても同様である。すなわち、3種の異なる液状体(インク)を吐出可能な構成となっている。
1つのインクジェットヘッド50によって描画可能な描画幅をL0とし、これをノズル列52cの有効長とする。ノズル列52cは、360個のノズル52から構成されるものである。
ヘッドR1とヘッドR2は、主走査方向(Y軸方向)から見て隣り合うノズル列52cが主走査方向と直交する副走査方向(X軸方向)に1ノズルピッチを置いて連続するように主走査方向に並列して配設されている。したがって、同種の液状体(インク)を吐出するヘッドR1とヘッドR2の有効な描画幅Ldは、描画幅L0の2倍となっている。ヘッドG1とヘッドG2、ヘッドB1とヘッドB2においても同様に主走査方向(Y軸方向)に並列して配置されている。
なお、インクジェットヘッド50に設けられるノズル列52cは、2連に限らず、1連でもよい。また、ヘッドユニット9におけるインクジェットヘッド50の配置は、これに限定されるものではない。
次に、液滴吐出装置10の電気的及び機械的な構成とその機能について、図5を参照して説明する。図5は液滴吐出装置の電気的及び機械的な構成を示すブロック図である。
図5に示すように、液滴吐出装置10は、ヘッド移動機構30、ワーク移動機構20、インクジェットヘッド50、メンテナンス機構70などを駆動する各種ドライバーを有する駆動部60と、駆動部60を含め液滴吐出装置10を統括的に制御する制御部40とを備えている。
駆動部60は、ヘッド移動機構30のリニアモーターを駆動制御するヘッド移動用ドライバー61と、同じく、ワーク移動機構20のリニアモーターを駆動制御するワーク移動用ドライバー62と、インクジェットヘッド50を駆動制御するヘッド駆動部としてのヘッドドライバー63と、メンテナンス機構70を駆動制御するメンテナンス用ドライバー64と、を備えている。
なお、図5には図示を省略したが、液滴吐出装置10は、ワーク移動機構20において移動台22の主走査方向(Y軸方向)における位置を検出可能なリニアスケール及びスケールヘッド、並びに当該スケールヘッドに対応したエンコーダーを備えている。ヘッド移動機構30もまた、移動台32の副走査方向(X軸方向)における位置を検出可能なリニアスケール及びスケールヘッド、並びに当該スケールヘッドに対応したエンコーダーを備えている。これらのエンコーダーから周期的に発生されるエンコーダーパルスを利用して、移動台22、移動台32のそれぞれの移動制御が行われる構成となっている。
メンテナンス機構70は、インクジェットヘッド50のノズル52から試験的に吐出された液滴を受けて重量を計測する例えば電子天秤などの重量測定機構71と、インクジェットヘッド50のノズル面51a(図2参照)を密封して、ノズル52から液状体(インク)を吸引し、目詰まりが生じているノズル52などを回復させるキャップ機構72と、ノズル面51aに付着した液状体(インク)や異物をワイピング部材でふき取って清浄化するワイピング機構73とを含んで構成されている。
重量測定機構71を用い、ノズル52ごとに一定の駆動条件下で液滴を吐出させて得られる液状体(インク)の重量を測定することで、1滴あたりの液滴の吐出量を求めることができる。つまり、複数のノズル間における液滴の吐出量ばらつきを調べることができる。
メンテナンス用ドライバー64は、インクジェットヘッド50をメンテナンスするためのこれらの機構をそれぞれ駆動するドライバーを含んで構成されている。なお、メンテナンス機構70の構成は、これに限定されず、インクジェットヘッド50のノズル52から吐出された液滴をシートなどの被吐出物で受けて、液滴の着弾状態を撮像することで、液滴の着弾位置精度や目詰まりなどを検出する撮像機構などを備えていてもよい。
制御部40は、CPU41と、ROM42と、RAM43と、P−CON(プログラムコントローラー)44とを備え、これらは互いにバス45を介して接続されている。P−CON44には、上位コンピューター11が接続されている。ROM42は、CPU41で処理する制御プログラムなどを記憶する制御プログラム領域と、描画動作やインクジェットヘッド50の機能を回復させるメンテナンス処理などを行うための制御データなどを記憶する制御データ領域とを有している。
RAM43は、基板Wに対して液滴を吐出してどのように配置するかを示す吐出位置データを記憶する吐出位置データ記憶部、基板W及びインクジェットヘッド50(実際には、ノズル列52c)の位置データを記憶する位置データ記憶部などの各種記憶部を有し、制御処理のための各種作業領域として使用される。P−CON44には、駆動部60の各種ドライバーなどが接続されており、CPU41の機能を補うと共に、周辺回路とのインターフェイス信号を取り扱うための論理回路が構成されて組み込まれている。このため、P−CON44は、上位コンピューター11からの各種指令などをそのままあるいは加工してバス45に取り込むと共に、CPU41と連動して、CPU41などからバス45に出力されたデータや制御信号を、そのままあるいは加工して駆動部60に出力する。
そして、CPU41は、ROM42内の制御プログラムに従って、P−CON44を介して各種検出信号、各種指令、各種データなどを入力し、RAM43内の各種データなどを処理した後、P−CON44を介して駆動部60などに各種の制御信号を出力することにより、液滴吐出装置10全体を制御している。例えば、CPU41は、インクジェットヘッド50、ワーク移動機構20及びヘッド移動機構30を制御して、ヘッドユニット9と基板Wとを対向配置させる。そして、ヘッドユニット9と基板W(ステージ5)との相対移動に同期して、ヘッドユニット9に搭載された各インクジェットヘッド50の複数のノズル52から基板Wに液状体(インク)を液滴として吐出するようにヘッドドライバー63に制御信号を送出する。本実施形態では、Y軸方向への基板Wの移動に同期して液状体(インク)を吐出することを主走査と呼び、主走査に対してX軸方向にヘッドユニット9を移動させることを副走査と呼ぶ。本実施形態の液滴吐出装置10は、主走査と副走査とを組み合わせて複数回繰り返すことにより液状体(インク)を基板Wに吐出することができる。主走査は、インクジェットヘッド50に対して一方向への基板Wの移動に限らず、基板Wを往復させて行うこともできる。
ワーク移動機構20に設けられたエンコーダーは、主走査に伴ってエンコーダーパルスを生成する。主走査では、所定の移動速度で移動台22を移動させるので、エンコーダーパルスが周期的に発生する。
例えば、主走査における移動台22の移動速度を200mm/sec、インクジェットヘッド50を駆動する駆動周波数(言い換えれば、連続して液滴を吐出する場合の吐出タイミング)を20kHzとすると、主走査方向における液滴の吐出分解能は、移動速度を駆動周波数で除することにより得られるので、10μmとなる。すなわち、10μmのピッチで液滴を基板W上に配置することが可能である。移動台22の移動速度を20mm/secとすれば、1μmのピッチで液滴を基板W上に配置することが可能である。実際の液滴の吐出タイミングは、周期的に発生するエンコーダーパルスをカウントして生成される吐出制御データに基づいている。このような主走査における基板W上の液滴の最小配置ピッチを吐出分解能と呼ぶ。
上位コンピューター11は、制御プログラムや制御データなどの制御情報を液滴吐出装置10に送出する。また、基板W上に液状体(インク)を液滴として配置する吐出制御データとしての配置情報を生成する配置情報生成部の機能を有している。配置情報は、基板Wにおける液滴の配置位置を示す吐出位置データ、液滴の配置数を示す吐出データ(言い換えれば、ノズル52ごとの吐出数)、主走査における複数のノズル52のON/OFFすなわちノズル52の選択/非選択などの情報を、例えば、ビットマップとして表したものである。上位コンピューター11は、上記配置情報を生成するだけでなく、RAM43に一旦格納された上記配置情報を修正することも可能である。
基板Wにおける液滴の配置位置を示す吐出位置データは、主走査における基板Wとノズル52との相対的な位置を示すものである。前述したように、基板Wはステージ5に載置されて、移動台22により主走査方向(Y軸方向)に移動する。基板Wの主走査方向における位置、すなわち、ステージ5の主走査方向の位置は、主走査においてワーク移動機構20のエンコーダーから周期的に出力されるエンコーダーパルスをカウントすることで制御される。基板Wに対するインクジェットヘッド50すなわちノズル52の副走査方向(X軸方向)の位置は、ヘッド移動機構30のエンコーダーから周期的に出力されるエンコーダーパルスをカウントすることで制御される。これにより、吐出位置データに基づいて、液滴が吐出されるノズル52と基板Wとが相対的に配置され、ノズル52から液滴が基板Wに向けて吐出される。
次に、本実施形態の液滴吐出方法について、有機EL装置の製造方法に適用した例を挙げ、図6〜図9を参照して説明する。図6は有機EL装置の構成例を示す概略平面図、図7は有機EL素子の構成例を示す概略断面図である。まず、図6及び図7を参照して有機EL装置の構成例について説明する。
<有機EL装置>
図6に示すように、有機EL装置100は、赤(R)、緑(G)、青(B)の発光(発光色)が得られるサブ画素110R,110G,110Bが配置された素子基板101を有している。各サブ画素110R,110G,110Bは略長方形であり、素子基板101の表示領域Eにおいてマトリックス状に配置されている。以降、サブ画素110R,110G,110Bを総称してサブ画素110と呼ぶこともある。同じ発光色のサブ画素110が図面上において垂直方向(列方向あるいはサブ画素110の長手方向)に配列し、異なる発光色のサブ画素110が図面上において水平方向(行方向あるいはサブ画素110の短手方向)にR,G,Bの順で配列している。すなわち、異なる発光色のサブ画素110R,110G,110Bが所謂ストライプ方式で配置されている。なお、サブ画素110R,110G,110Bの平面形状と配置は、これに限定されるものではない。また、略長方形とは、長方形に加えて、角部が丸くなった四角形、対向する2辺部が円弧状となった四角形を含むものである。
図6に示すように、有機EL装置100は、赤(R)、緑(G)、青(B)の発光(発光色)が得られるサブ画素110R,110G,110Bが配置された素子基板101を有している。各サブ画素110R,110G,110Bは略長方形であり、素子基板101の表示領域Eにおいてマトリックス状に配置されている。以降、サブ画素110R,110G,110Bを総称してサブ画素110と呼ぶこともある。同じ発光色のサブ画素110が図面上において垂直方向(列方向あるいはサブ画素110の長手方向)に配列し、異なる発光色のサブ画素110が図面上において水平方向(行方向あるいはサブ画素110の短手方向)にR,G,Bの順で配列している。すなわち、異なる発光色のサブ画素110R,110G,110Bが所謂ストライプ方式で配置されている。なお、サブ画素110R,110G,110Bの平面形状と配置は、これに限定されるものではない。また、略長方形とは、長方形に加えて、角部が丸くなった四角形、対向する2辺部が円弧状となった四角形を含むものである。
サブ画素110Rには、赤(R)の発光が得られる有機EL素子が設けられている。同じく、サブ画素110Gには、緑(G)の発光が得られる有機EL素子が設けられ、サブ画素110Bには、青(B)の発光が得られる有機EL素子が設けられている。
このような有機EL装置100は、異なる発光色が得られる3つのサブ画素110R,110G,110Bを1つの表示画素単位として、それぞれのサブ画素110R,110G,110Bは電気的に制御される。これによりフルカラー表示が可能となっている。なお、本実施形態では、赤(R)の発光が得られるサブ画素110Rの面積が、他のサブ画素110G,110Bよりも小さくなっている。
各サブ画素110R,110G,110Bには、図7に示す有機EL素子130が設けられている。図7に示すように、有機EL素子130は、素子基板101上に設けられた絶縁膜102と、一対の電極としての画素電極103及び対向電極104と、画素電極103と対向電極104との間に設けられた、発光層133を含む機能層136とを有している。
画素電極103は、陽極として機能するものであり、サブ画素110R,110G,110Bごとに設けられ、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜を用いて形成されている。
絶縁膜102は、例えば酸化シリコンや窒化シリコンあるいは酸窒化シリコンなどを用いて形成される。
機能層136は、画素電極103側から、正孔注入層131、正孔輸送層132、発光層133、電子輸送層134、電子注入層135が順に積層されたものである。特に、発光層133は発光色に応じて構成材料が選ばれるが、ここでは発光色に関わらず総称して発光層133と呼ぶ。なお、機能層136の構成は、これに限定されるものではなく、これらの層以外に、電荷(キャリア;正孔や電子)の移動を制御する中間層などを備えていてもよい。
対向電極104は、陰極として機能するものであり、サブ画素110R,110G,110Bに共通した共通電極として設けられ、例えば、Al(アルミニウム)やAg(銀)とMg(マグネシウム)の合金などを用いて形成されている。
陽極としての画素電極103側から発光層133にキャリアとしての正孔が注入され、陰極としての対向電極104側から発光層133にキャリアとしての電子が注入される。発光層133において注入された正孔と電子とにより、励起子(エキシトン;正孔と電子とがクーロン力にて互いに束縛された状態)が形成され、励起子(エキシトン)が消滅する際(正孔と電子とが再結合する際)にエネルギーの一部が蛍光や燐光となって放出される。
有機EL装置100において、光反射性を有するように対向電極104を構成すれば、発光層133からの発光を素子基板101側から取り出すボトムエミッション方式とすることができる。また、画素電極103と素子基板101との間に反射層を設ける、または光反射性を有するように画素電極103を構成し、光透過性を有するように対向電極104を構成すれば、発光層133からの発光を対向電極104側から取り出すトップエミッション方式とすることもできる。本実施形態では、有機EL装置100がボトムエミッション方式であるとして、以降の説明を行う。なお、有機EL装置100は、サブ画素110R,110G,110Bごとの有機EL素子130をそれぞれ独立して駆動することができる画素回路を素子基板101に備えたアクティブ駆動型である。画素回路は公知の構成を採用することができるので、図7では画素回路の図示を省略している。
有機EL装置100は、サブ画素110R,110G,110Bごとの有機EL素子130における画素電極103の外縁と重なると共に、画素電極103上に開口部105aを構成する隔壁105を有している。
有機EL素子130は、機能層136を構成する正孔注入層131、正孔輸送層132、発光層133が液滴吐出法で形成されたものである。それぞれの層を構成する成分と溶媒とを含んだ液状体(インク)を隔壁105で囲まれた膜形成領域としての開口部105aに塗布して乾燥・焼成することにより、それぞれの層が形成されている。それぞれの層を所望の膜厚で形成するためには、所定量の液状体(インク)を量的にも位置的にも精度よく開口部105aに塗布する必要がある。
有機EL素子130は、機能層136を構成する正孔注入層131、正孔輸送層132、発光層133が液滴吐出法で形成されたものである。それぞれの層を構成する成分と溶媒とを含んだ液状体(インク)を隔壁105で囲まれた膜形成領域としての開口部105aに塗布して乾燥・焼成することにより、それぞれの層が形成されている。それぞれの層を所望の膜厚で形成するためには、所定量の液状体(インク)を量的にも位置的にも精度よく開口部105aに塗布する必要がある。
本実施形態のようにサブ画素110R,110G,110Bに異なる発光色の有機EL素子130が配置される場合、異なる発光色の有機EL素子130ごとの発光特性が必ずしも同じであるとは限らない。例えば、一定の駆動条件下で得られる発光輝度が有機EL素子間で異なることがある。サブ画素110R,110G,110Bの明るさは発光面積に依存するため、有機EL素子130の発光輝度に応じてサブ画素110R,110G,110Bごとの発光面積を異ならせ、サブ画素110R,110G,110Bごとの明るさがほぼ同等となるように調整することがある。
また、例えば、一定の発光輝度で発光させたときの発光寿命が有機EL素子間で異なることがある。発光寿命は、有機EL素子130を流れる電流量に依存する。したがって、ある発光色の有機EL素子130の発光寿命が他の発光色の有機EL素子130に比べて短い場合、ある発光色の有機EL素子130の発光面積を他に比べて大きくし、明るさが同等となるように電流量を低下させることにより発光寿命を延ばすことがある。
サブ画素110R,110G,110Bの発光面積は、有機EL素子130の機能層136が形成される隔壁105で囲まれた膜形成領域としての開口部105aの大きさによって規定される。
本実施形態では、サブ画素110R,110G,110Bのうち少なくとも1つサブ画素110の発光面積、すなわち開口部105aの大きさが異なる設定となっていたとしても、各サブ画素110R,110G,110Bの有機EL素子130における機能層136を好適に形成可能な液滴吐出方法について、以降、説明する。
<液滴吐出方法>
まず、従来の液滴吐出方法の一例について、図8を参照して説明する。図8は有機EL装置のサブ画素の配置における従来例と液滴の配置状態とを示す概略平面図、図9は第1実施形態の有機EL装置のサブ画素の配置例と液滴の配置状態とを示す概略平面図である。なお、図8及び図9は吐出対象物である基板W上における各色のサブ画素110に対応した開口部105aの配置すなわち隔壁パターンを示すものである。また、前述した液滴吐出装置10のステージ5に基板Wが載置された状態を示すものである。なお、液滴の配置状態は、着弾した状態を示すものではなく、開口部105aにおける配置位置を示すものである。
まず、従来の液滴吐出方法の一例について、図8を参照して説明する。図8は有機EL装置のサブ画素の配置における従来例と液滴の配置状態とを示す概略平面図、図9は第1実施形態の有機EL装置のサブ画素の配置例と液滴の配置状態とを示す概略平面図である。なお、図8及び図9は吐出対象物である基板W上における各色のサブ画素110に対応した開口部105aの配置すなわち隔壁パターンを示すものである。また、前述した液滴吐出装置10のステージ5に基板Wが載置された状態を示すものである。なお、液滴の配置状態は、着弾した状態を示すものではなく、開口部105aにおける配置位置を示すものである。
図8及び図9に示すように、基板W上において、同色のサブ画素110が副走査方向(X軸方向)に配列し、異なる色のサブ画素110が主走査方向(Y軸方向)に配列している。各サブ画素110R,110G,110B(開口部105ar,105ag,105ab)の平面形状は、略長方形であって、長手方向がX軸方向に沿うように配置されている。複数のノズル52からなるノズル列52cもまたX軸方向に沿うように配置されている。なお、図8及び図9では、便宜上、ノズル列52cを1列で表している。
本実施形態において、Y軸方向が本発明の第1の方向の一例であり、X軸方向が本発明の第2の方向の一例である。また、本実施形態において、X軸方向に沿って配置された複数のノズル52のノズルピッチは、前述したように、およそ70.5μmであるが、Y軸方向(主走査方向)に対して斜めに交差するようにノズル列52cを配置すれば、Y軸方向(主走査方向)から見たときの実質的なノズルピッチを70.5μmよりも小さくすることができる。すなわち、図8及び図9に示す複数のノズル52のノズルピッチは、70.5μmに限定されるものではない。
(液滴吐出方法の従来例)
図8に示すように、従来例では、サブ画素110Gの開口部105ag及びサブ画素110Bの開口部105abに対して、サブ画素110Rにおける開口部105arの大きさが小さくなっている。具体的には、X軸方向における開口部105ar、開口部105ag及び開口部105abの幅は、共に同じL3である。Y軸方向における、開口部105ag及び開口部105abの幅L1に対して、開口部105arの幅L2は小さい(狭い)。すなわち、サブ画素110Rの発光面積は、サブ画素110G及びサブ画素110Bに比べて小さくなっている。言い換えれば、サブ画素110G及びサブ画素110Bの発光面積は、サブ画素110Rよりも大きくなっている。従来例における開口部105arと開口部105ag(開口部105ab)との面積比は例えば1:2である。
図8に示すように、従来例では、サブ画素110Gの開口部105ag及びサブ画素110Bの開口部105abに対して、サブ画素110Rにおける開口部105arの大きさが小さくなっている。具体的には、X軸方向における開口部105ar、開口部105ag及び開口部105abの幅は、共に同じL3である。Y軸方向における、開口部105ag及び開口部105abの幅L1に対して、開口部105arの幅L2は小さい(狭い)。すなわち、サブ画素110Rの発光面積は、サブ画素110G及びサブ画素110Bに比べて小さくなっている。言い換えれば、サブ画素110G及びサブ画素110Bの発光面積は、サブ画素110Rよりも大きくなっている。従来例における開口部105arと開口部105ag(開口部105ab)との面積比は例えば1:2である。
液滴Dの吐出工程では、このような隔壁パターンを有する従来例の基板Wに対して、複数のノズル52(ノズル列52c)を有するインクジェットヘッド50を配置して主走査を行い、主走査において各開口部105ar,105ag,105abに掛かるノズル52から液滴Dを吐出して配置する。なお、このようにインクジェットヘッド50と基板Wとを配置して液滴Dを吐出することを、複数のノズル52の配列方向と開口部105aの長手方向とが合致していることから横描画と言う。横描画では、主走査方向(Y軸方向)における開口部105arの幅が狭くても、各ノズル52から吐出される液滴Dの吐出タイミングを制御することによって、開口部105arにおいてY軸方向に少なくとも1滴の液滴Dを配置することが可能である。
図8に示すように、従来例では、主走査において、X軸方向における幅がL3の各開口部105ar,105ag,105abには、例えば2つのノズル52が掛かる。2つのノズル52のそれぞれから上述した吐出分解能に基づいた吐出タイミングで液滴Dを吐出すると、Y軸方向の幅がL1の開口部105ag及び開口部105abには、合計6個の液滴Dを配置することができるが、Y軸方向の幅がL1よりも狭いL2の開口部105arには、合計2個の液滴Dしか配置できないことがある。
つまり、1回の主走査で開口部105aの面積比に応じて、好適な数の液滴Dをそれぞれの開口部105aに配置したいが、従来例では、開口部105arと開口部105ag(開口部105ab)とにおける配置可能な液滴数の比は、1:3となっている。したがって、開口部105arにおいて不足する液滴Dを補充するための主走査を行う必要がある。
なお、本実施形態において、主走査で開口部に掛かるノズル52とは、ノズル52から液滴Dを吐出したときに、開口部内に液滴Dを収めることが可能なノズル52であって、吐出された液滴Dの大部分が開口部内に位置し、液滴Dの一部が隔壁105に掛かっていても、当該ノズル52を開口部に掛かるノズル52として選択することができる。
有機EL装置100において表示画素単位の大きさは任意に設定される。表示領域Eにおける表示画素単位の数を増やして高精細な表示を実現しようとすると、表示画素単位を構成するサブ画素110R,110G,110Bのそれぞれの大きさをさらに小さくする必要が生ずる。そうすると、主走査時に掛かるノズル52の数がさらに減って、1つのノズル52から液滴Dを吐出して各開口部105aに配置せざるを得ないケースも想定される。それゆえに、ノズル間における液滴Dの吐出量ばらつきの影響を受け易くなる。また、1回の主走査によって配置可能な液滴Dの数が制限されるので、所定量の液状体を液滴Dとして効率的に各開口部105aに吐出することが難しくなる。
これに対して、本実施形態の液滴吐出方法における吐出工程では、主走査方向(Y軸方向)における幅L2が狭い開口部105arにおいて、主走査時に掛かるノズル52の数が開口部105ag(開口部105ab)に掛かるノズル52の数よりも多い。言い換えれば、本実施形態の液滴吐出方法は、主走査方向(Y軸方向)における幅が開口部105ag(開口部105ab)よりも狭い開口部105arにおいて、主走査時に掛かるノズル52の数が開口部105ag(開口部105ab)よりも多くなるように、隔壁パターンを形成する隔壁形成工程を備える。
具体的には、図9に示すように、開口部105arのX軸方向の幅をL3よりも大きなL4とする。これにより、主走査により開口部105arには3つのノズル52が掛かることになり、3つのノズル52から液滴Dを吐出することによって開口部105arに3滴の液滴Dを配置することができる。つまり、開口部105arと開口部105ag(開口部105ab)とにおける配置可能な液滴数の比は、1:2となって面積比に応じた液滴Dの配置を実現することが可能となる。なお、従来例と同じ面積比を維持する場合、開口部105arのX軸方向の幅を大きくした分、Y軸方向の幅を狭くすることになる。
また、開口部105arのX軸方向の中心は、開口部105ag(開口部105ab)のX軸方向の中心を通りY軸方向に延びる直線上にある。つまり、開口部105arは、開口部105ag(開口部105ab)に対して、複数のノズル52が配列する方向に均等に拡張されている。つまり、従来例に比べて開口部105arのX軸方向の幅を大きくしても、従来例と同様に、各サブ画素110R,110G,110Bにおける光学的な中心がX軸方向において互いにずれることなく配置された状態となっている。
本実施形態では、有機EL素子130の機能層136のうち正孔注入層131、正孔輸送層132、発光層133を液滴吐出法を用いて形成する。前述したように、発光層133は、サブ画素110R,110G,110Bの発光色に対応して異なる発光材料が用いられる。したがって、正孔注入層形成材料または正孔輸送層形成材料を含む液状体は、開口部105ar,105ag,105abのそれぞれに液滴Dとして吐出される。一方で発光層形成材料を含む液状体は、発光色(R,G,B)に応じて3種類用意され、Rの液状体は開口部105arに液滴Dとして配置され、Gの液状体は開口部105agに液滴Dとして配置され、Bの液状体は開口部105abに液滴Dとして配置される。
本実施形態の液滴吐出方法を用いて、上記各種の液状体を吐出すれば、開口部105ar,105ag,105abのうち、サブ画素110Rに対応する開口部105arの主走査方向における幅を他の開口部105ag,105abに比べて狭くしても、同種または異種の液状体を液滴Dとして開口部105aの面積比に応じて好適に配置することができる。
また、従来例に比べて主走査において開口部105arに掛かるノズル52の数が増えたことにより、液滴Dの吐出量のノズル分散性が向上し、複数の開口部105ar間において、所定量の液状体を安定して塗布することができる。
本実施形態において、膜形成領域としての開口部105ag(または開口部105ab)が本発明の第1領域の一例であり、膜形成領域としての開口部105arが本発明の第2領域の一例である。
なお、他の開口部に比べて主走査方向(Y軸方向)における幅が狭く、副走査方向(X軸方向)の幅が大きい開口部は、赤色(R)のサブ画素110に対応するものであることに限定されず、緑(G)や青(B)のサブ画素110であってもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の液滴吐出方法について、第1実施形態と同じく有機EL装置の製造方法に適用した例を挙げ、図10及び図11を参照して説明する。図10は第2実施形態の有機EL装置の構成を示す概略平面図、図11は第2実施形態の有機EL装置のサブ画素の配置例と液滴の配置状態とを示す概略平面図である。第2実施形態の有機EL装置は、上記第1実施形態の有機EL装置100に対してサブ画素の配置を異ならせたものである。
次に、第2実施形態の液滴吐出方法について、第1実施形態と同じく有機EL装置の製造方法に適用した例を挙げ、図10及び図11を参照して説明する。図10は第2実施形態の有機EL装置の構成を示す概略平面図、図11は第2実施形態の有機EL装置のサブ画素の配置例と液滴の配置状態とを示す概略平面図である。第2実施形態の有機EL装置は、上記第1実施形態の有機EL装置100に対してサブ画素の配置を異ならせたものである。
<有機EL装置>
図10に示すように、本実施形態の有機EL装置200は、上記第1実施形態の有機EL装置100と同様にアクティブ駆動型であり、赤(R)、緑(G)、青(B)の発光(発光色)が得られるサブ画素210R,210G,210Bが配置された素子基板201を有している。各サブ画素210R,210G,210Bは略長方形である。表示領域Eにおいて、サブ画素210Rは、列方向に長手方向が沿うように配列している。一方で、サブ画素210G及びサブ画素210Bは、行方向に長手方向が沿うように配列している。つまり、列方向にストライプ状に配列するサブ画素210Rと、行方向にストライプ状に配列するサブ画素210G及びサブ画素210Bとを組み合わせた構成となっている。
図10に示すように、本実施形態の有機EL装置200は、上記第1実施形態の有機EL装置100と同様にアクティブ駆動型であり、赤(R)、緑(G)、青(B)の発光(発光色)が得られるサブ画素210R,210G,210Bが配置された素子基板201を有している。各サブ画素210R,210G,210Bは略長方形である。表示領域Eにおいて、サブ画素210Rは、列方向に長手方向が沿うように配列している。一方で、サブ画素210G及びサブ画素210Bは、行方向に長手方向が沿うように配列している。つまり、列方向にストライプ状に配列するサブ画素210Rと、行方向にストライプ状に配列するサブ画素210G及びサブ画素210Bとを組み合わせた構成となっている。
このようなサブ画素210R,210G,210Bによれば、上記第1実施形態のサブ画素110R,110G,110Bのように同一方向にストライプ状に配置される場合に比べて、表示におけるモアレの発生を低減することができる。
<液滴吐出方法>
次に、有機EL装置200の製造方法に適用される本実施形態の液滴吐出方法について、図11を参照して説明する。
次に、有機EL装置200の製造方法に適用される本実施形態の液滴吐出方法について、図11を参照して説明する。
図11に示すように、Y軸方向における、サブ画素210Gの開口部105agの幅及びサブ画素210Bの開口部105abの幅は共にL5であり、サブ画素210Rの開口部105arの幅はL5よりも小さい(狭い)L6である。一方で、X軸方向における開口部105arの幅L9は、X軸方向における開口部105agの幅L7と開口部105abの幅L8とを加えた値よりも大きい。つまり、隔壁形成工程では、開口部105arのX軸方向の幅L9が、X軸方向における開口部105agの幅L7と開口部105abの幅L8とを加えた値よりも大きくなり、開口部105arのY軸方向の幅L6が、Y軸方向における開口部105agの幅L5よりも小さくなるように隔壁パターンを形成する。
液滴Dの吐出工程では、上記のような隔壁パターンを有する基板Wに対して、複数のノズル52(ノズル列52c)を有するインクジェットヘッド50を配置して主走査を行い、主走査において各開口部105ar,105ag,105abに掛かるノズル52から液滴Dを吐出して配置する。
主走査では、開口部105agと開口部105abとにはそれぞれ2つのノズル52が掛かり、開口部105arには4つのノズル52が掛かる。主走査において掛かるノズル52から液滴Dを吐出することにより、開口部105agと開口部105abとにはそれぞれ10滴の液滴Dが配置され、開口部105arには4滴の液滴Dを配置することができる。
本実施形態の液滴吐出方法によれば、略長方形の開口部105ar,105ag,105abの大きさや配置が異なっていても、開口部105ar,105ag,105abの面積比に応じて液滴Dを好適に配置することができる。
本実施形態において、膜形成領域としての開口部105agが本発明の第1領域の一例であり、膜形成領域としての開口部105arが本発明の第2領域の一例であり、膜形成領域としての開口部105abが本発明の第3領域の一例である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の液滴吐出方法について、第1実施形態と同じく有機EL装置の製造方法に適用した例を挙げ、図12及び図13を参照して説明する。図12は第3実施形態の有機EL装置の構成を示す概略平面図、図13は第3実施形態の有機EL装置のサブ画素の配置例と液滴の配置状態とを示す概略平面図である。第3実施形態の有機EL装置は、上記第1実施形態の有機EL装置100に対してサブ画素の配置を異ならせたものである。
次に、第3実施形態の液滴吐出方法について、第1実施形態と同じく有機EL装置の製造方法に適用した例を挙げ、図12及び図13を参照して説明する。図12は第3実施形態の有機EL装置の構成を示す概略平面図、図13は第3実施形態の有機EL装置のサブ画素の配置例と液滴の配置状態とを示す概略平面図である。第3実施形態の有機EL装置は、上記第1実施形態の有機EL装置100に対してサブ画素の配置を異ならせたものである。
<有機EL装置>
図12に示すように、本実施形態の有機EL装置300は、上記第1実施形態の有機EL装置100と同様にアクティブ駆動型であり、赤(R)、緑(G)、青(B)の発光(発光色)が得られるサブ画素310R,310G,310Bが配置された素子基板301を有している。各サブ画素310R,310G,310Bは略長方形であり、サブ画素310Gの発光面積は、サブ画素310R(あるいはサブ画素310B)の発光面積よりも小さい。表示領域Eにおいて、サブ画素310Gは、列方向に長手方向が沿うように配列している。一方で、サブ画素310R及びサブ画素310Bは、列方向に長手方向が沿うと共に、R、Bの順に交互に配列している。有機EL装置300における表示は、行方向に配列するサブ画素310Gとサブ画素310Rとを一組とする表示画素単位と、サブ画素310Gとサブ画素310Bとを一組とする表示画素単位とにより行われる構成となっている。このようなサブ画素310R,310G,310Bの配置は、ペンタイル(Pentile)方式と呼ばれている。
図12に示すように、本実施形態の有機EL装置300は、上記第1実施形態の有機EL装置100と同様にアクティブ駆動型であり、赤(R)、緑(G)、青(B)の発光(発光色)が得られるサブ画素310R,310G,310Bが配置された素子基板301を有している。各サブ画素310R,310G,310Bは略長方形であり、サブ画素310Gの発光面積は、サブ画素310R(あるいはサブ画素310B)の発光面積よりも小さい。表示領域Eにおいて、サブ画素310Gは、列方向に長手方向が沿うように配列している。一方で、サブ画素310R及びサブ画素310Bは、列方向に長手方向が沿うと共に、R、Bの順に交互に配列している。有機EL装置300における表示は、行方向に配列するサブ画素310Gとサブ画素310Rとを一組とする表示画素単位と、サブ画素310Gとサブ画素310Bとを一組とする表示画素単位とにより行われる構成となっている。このようなサブ画素310R,310G,310Bの配置は、ペンタイル(Pentile)方式と呼ばれている。
本実施形態の有機EL装置300によれば、上記第1実施形態の有機EL装置100に比べて、表示画素単位におけるサブ画素数を減らしてカラー表示を実現できる。また、上記第1実施形態の有機EL装置100の表示画素単位の大きさと、本実施形態の有機EL装置300の表示画素単位の大きさとを同じとした場合には、より明るい表示が可能となる。
<液滴吐出方法>
次に、有機EL装置300の製造方法に適用される本実施形態の液滴吐出方法について、図13を参照して説明する。
次に、有機EL装置300の製造方法に適用される本実施形態の液滴吐出方法について、図13を参照して説明する。
図13に示すように、Y軸方向における、サブ画素310Rの開口部105arの幅及びサブ画素310Bの開口部105abの幅は共にL11であり、サブ画素310Gに対応する開口部105agの幅はL11よりも小さい(狭い)L12である。一方で、X軸方向における開口部105agの幅L15は、X軸方向における開口部105arの幅L13と開口部105abの幅L14とを加えた値よりも大きい。開口部105agは、2つのサブ画素310Gに跨るように形成されている。
つまり、隔壁形成工程では、開口部105agのX軸方向の幅L15が、X軸方向における開口部105arの幅L13と開口部105abの幅L14とを加えた値よりも大きくなり、2つのサブ画素310Gに跨るように開口部105agが形成され、開口部105agのY軸方向の幅L12が、Y軸方向における開口部105arの幅L11よりも小さくなるように隔壁パターンを形成する。
液滴Dの吐出工程では、上記のような隔壁パターンを有する基板Wに対して、複数のノズル52(ノズル列52c)を有するインクジェットヘッド50を配置して主走査を行い、主走査において各開口部105ar,105ag,105abに掛かるノズル52から液滴Dを吐出して配置する。
主走査では、開口部105arと開口部105abとにはそれぞれ2つのノズル52が掛かり、開口部105agには4つのノズル52が掛かる。主走査において掛かるノズル52から液滴Dを吐出することにより、開口部105arと開口部105abとにはそれぞれ8滴の液滴Dが配置され、開口部105agには4滴の液滴Dを配置することができる。
本実施形態の液滴吐出方法によれば、略長方形の開口部105ar,105ag,105abの大きさや配置が異なっていても、開口部105ar,105ag,105abの面積比に応じて液滴Dを好適に配置することができる。また、主走査において開口部105agに掛かるノズル52の数が4つとなることから、液滴Dの吐出量におけるノズル分散性をさらに向上させることができる。
本実施形態において、膜形成領域としての開口部105arが本発明の第1領域の一例であり、膜形成領域としての開口部105agが本発明の第2領域の一例であり、膜形成領域としての開口部105abが本発明の第3領域の一例である。
なお、本実施形態において開口部105agは、2つのサブ画素310Gに跨るように形成されることに限定されず、3つ以上のサブ画素310Gに跨るように形成されていてもよい。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う液滴吐出方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)上記第1実施形態の液滴吐出方法において、第2領域としての開口部105arの配置は、開口部105arのX軸方向の中心が第1領域としての開口部105agのX軸方向の中心を通りY軸方向に延びる直線上にあることに限定されない。図14は変形例の有機EL装置のサブ画素の配置例と液滴の配置状態とを示す概略平面図である。例えば、図14に示すように、変形例1における開口部105arのX軸方向の幅は、開口部105agのX軸方向の幅L3よりも大きなL4’である。開口部105arの配置は、開口部105arのX軸方向の中心が開口部105agのX軸方向の中心を通りY軸方向に延びる直線上にはなく、X軸方向において、開口部105ar及び開口部105ag並びに開口部105abの一方の端部が共に揃った位置となるように、隔壁パターンが形成されていてもよい。
このような変形例1の隔壁パターンによれば、例えば、開口部105ag及び開口部105arのそれぞれに、液滴吐出法を用いて機能層を形成するとき、X軸方向における機能層の中心位置に関わらず、安定した膜厚を有する機能層を吐出量のノズル分散性を向上させて開口部105agと開口部105arとに形成することができる。
(変形例2)上記第1実施形態の液滴吐出方法が適用される有機EL装置100において、サブ画素110R,110G,110Bに備えられる有機EL素子130は、赤(R)、緑(G)、青(B)の発光が得られるものに限定されない。例えば、白色発光が得られる有機EL素子130とカラーフィルターと組み合わせることでカラー表示を行う構成としてもよい。
(変形例3)上記実施形態の液滴吐出方法を適用可能な機能層は、有機EL素子130の機能層136に限定されない。例えば、カラーフィルターの着色層、有機半導体層、各種配線層などにも適用することができる。
50…吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド、52…ノズル、100…有機EL装置、105…隔壁、105ab…開口部、105ag…開口部、105ar…開口部、110,110R,110G,110B…サブ画素、D…液滴。
Claims (6)
- 複数のノズルを有する吐出ヘッドと吐出対象物とを第1の方向に相対的に移動させる走査を行い、前記吐出対象物に前記複数のノズルから液状体を液滴として吐出する液滴吐出方法であって、
前記走査を行いながら、前記第1の方向と交差する方向に配列されている前記複数のノズルから、前記吐出対象物に設けられ、且つ前記第1の方向に配列されている第1領域と第2領域のそれぞれに液滴を吐出する吐出工程を有し、
前記第1の方向において、前記第2領域の幅は、前記第1領域の幅よりも小さく、
前記第1の方向と直交する第2の方向において、前記第2領域の幅は、前記第1領域の幅よりも大きく、
前記吐出工程では、前記走査において、前記第1領域に掛かる前記ノズルの数より、前記第2領域に掛かる前記ノズルの数の方が多いことを特徴とする液滴吐出方法。 - 前記第1領域の前記第2の方向の中心を通る前記第1の方向に延びる直線上に、前記第2領域の前記第2の方向の中心があることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出方法。
- 前記第1領域の前記第2の方向の中心を通る前記第1の方向に延びる直線上からずれた位置に、前記第2領域の前記第2の方向の中心があることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出方法。
- 前記第2の方向において、前記第1領域に隣り合う第3領域を有し、
前記第2の方向において、前記第2領域の幅は、前記第1領域の幅に前記第3領域の幅を加えた長さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出方法。 - 前記吐出工程では、前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域のそれぞれに、同種の前記液状体を液滴として吐出することを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出方法。
- 前記吐出工程では、前記第1領域、前記第2領域、前記第3領域のそれぞれに、異種の前記液状体を液滴として吐出することを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出方法。
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