JP2017094235A - 液滴吐出方法および液滴吐出プログラム - Google Patents

液滴吐出方法および液滴吐出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】吐出ヘッドの複数のノズルから液状体を液滴として配置領域に位置精度よく配置可能な液滴吐出方法を提供すること。【解決手段】本発明の液滴吐出方法は、複数のノズル52から液滴90の吐出を行う第1吐出工程と、第1吐出工程において複数のノズル52から検査媒体に吐出された液滴90の各々の着弾位置を取得する工程と、着弾位置の補正量を算出する工程と、着弾位置の補正量に基づいて、複数のノズル52の吐出タイミングを変更する工程と、吐出ヘッドと基体とを、吐出タイミングを変更する工程で変更した吐出タイミングで複数のノズル52から配置領域に液滴90を吐出する第2吐出工程と、を有し、着弾位置の補正量を算出する工程において、各々の着弾位置から算出された代表着弾点の位置が走査方向において一致するように、補正量を算出することを特徴とする。【選択図】図23

Description

本発明は、液滴吐出方法および液滴吐出プログラムに関する。
吐出対象物である例えば基体に対して、インクジェットヘッドの複数のノズルから機能性材料を含む液状体(あるいはインク)を液滴として基体の配置領域に吐出した後に、乾燥(固化)して配置領域に薄膜を形成するインクジェット法(あるいは液滴吐出法とも言われる)が知られている。このような薄膜の代表的な例としては、薄型の表示デバイスである、液晶表示パネルのカラーフィルターや有機ELパネルの発光層、半導体デバイスの半導体層や金属配線などが挙げられる。
インクジェット法では、所定量の液状体(あるいはインク)を位置精度よく基体上の目標とする配置領域に吐出して、乾燥後に所望の膜厚を有する薄膜を形成することが求められる。インクジェットヘッドの複数のノズルから吐出される液滴が、基体上に着弾する位置(着弾位置)は必ずしも一定ではなく、ばらつきを有していることから、ノズル間の着弾位置のばらつきを抑える工夫が提案されている。
例えば、特許文献1には、記録ヘッドと記録媒体とを相対的に移動させてインクを吐出したときのインクの記録位置を測定し、インクの記録位置の間隔に基づいて吐出されたインクの射出速度を算出し、算出した射出速度に基づいて、各ノズルの吐出タイミングを補正するインクジェット記録装置が提案されている。
また、インクの記録位置の間隔をより明確にするため、記録ヘッドと記録媒体との相対移動における移動速度を異ならせて、同一吐出位置にインクを吐出し、インクの記録位置の間隔に基づいてインクの射出速度を算出することも提案されている。
また、例えば、特許文献2には、ノズルごとに駆動波形を調整し、ノズル間の吐出速度のばらつきを抑えることによって、着弾位置のばらつきを低減するインクの吐出方法が提案されている。
特開2007−30193号公報 特開2009−274063号公報
しかしながら、インクジェットヘッドのノズルからインクを液滴として吐出した際には、液滴は尾を引いた状態、或いは尾の部分が分離してサテライトとよばれる微小な液滴が発生した状態で基体に向けて飛翔する。この場合、インクジェットヘッドと基体とが相対的に移動しているため、液滴が基体に着弾した際の平面視における着弾形状が、走査方向に歪んだ形状となることがある。また、サテライトが発生した際には、サテライトの着弾位置が、主滴の着弾位置からずれることがある。
上記の特許文献1に記載のインクジェット記録装置、および特許文献2に記載のインクの吐出方法では、上記で説明した着弾形状の歪み、あるいはサテライトを含めて液滴の着弾位置を補正することが考慮されていない。そのため、例えば、タクトタイムを短縮する目的で、インクジェットヘッドと基体との相対移動における移動速度を速くした場合には、着弾形状の歪み、あるいは、主滴の着弾位置とサテライトの着弾位置とのずれ量が大きくなり、配置領域内に正確に液滴を着弾させることが困難となる。ノズルから吐出された液滴の一部(サテライトが発生した場合はサテライトを含む)が、隣接する配置領域に配置されている液状体(例えばインク)と混じり合って混液が発生したり、塗布むらが生じたりするという課題があった。
さらに、上記の特許文献2のノズルごとに駆動波形を調整する方法は、調整が煩雑であったり、ノズルごとに駆動波形を調整するための制御回路が必要となったりするという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る液滴吐出方法は、複数のノズルを有する吐出ヘッドと基体とを走査方向に相対的に移動させる走査を行いながら、前記複数のノズルから液滴を吐出することにより前記基体に液状体を供給する液滴吐出方法であって、前記吐出ヘッドと検査媒体とを、所定の間隔で対向配置して前記走査を行いながら、予め設定された吐出タイミングで前記複数のノズルから前記液滴の吐出を行う第1吐出工程と、前記第1吐出工程において前記複数のノズルの各々から前記検査媒体に吐出された前記液滴の各々の着弾位置を取得する工程と、前記着弾位置の補正量を算出する工程と、前記着弾位置の前記補正量に基づいて、前記複数のノズルの各々の前記吐出タイミングを変更する工程と、前記吐出ヘッドと前記基体とを、前記所定の間隔で対向配置して前記走査を行いながら、前記吐出タイミングを変更する工程で変更した吐出タイミングで前記複数のノズルから前記基体に設けられた配置領域に前記液滴を吐出する第2吐出工程と、を有し、前記着弾位置の補正量を算出する工程において、前記各々の着弾位置から算出された代表着弾点の位置が前記走査方向において一致するように、前記補正量を算出することを特徴とする。
この方法によれば、複数のノズルから吐出された液滴の各々の代表着弾点が一致するように吐出タイミングを変更し、変更された吐出タイミングで選択されたノズルから液滴を吐出することにより、液滴が配置領域外に着弾することを低減できる。その結果、配置領域において液滴を位置精度よく着弾させ、配置領域における混液や塗布むらを低減させることができる。
[適用例2]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記液滴は、主滴と、サテライトと、を含むことを特徴とする。
この方法によれば、主滴だけでなく、サテライトについても、基体設けられた配置領域外に着弾することを低減できる。その結果、配置領域において液滴を位置精度よく着弾させ、配置領域における混液や塗布むらを低減させることができる。
[適用例3]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記代表着弾点は、前記走査方向における前記サテライトの中心、或いは前記走査方向における前記主滴の中心、或いは前記走査方向における前記サテライトの中心と前記主滴の中心との中点であることを特徴とする。
この方法によれば、複数のノズルから吐出された液滴の走査方向におけるサテライトの中心、或いは走査方向における主滴の中心、或いは走査方向におけるサテライトの中心と主滴の中心との中点を一致するように吐出タイミングを変更し、変更された吐出タイミングで選択されたノズルから液滴を吐出することによって、主滴、およびサテライトが配置領域外に着弾することを低減できる。その結果、配置領域において液滴を位置精度よく着弾させ、配置領域における混液や塗布むらを低減させることができる。
[適用例4]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記代表着弾点は、前記各々の着弾位置の前記走査方向における前方端部、或いは後方端部であることを特徴とする。
この方法によれば、複数のノズルから吐出された液滴の各々の着弾位置の走査方向における前方端部、或いは後方端部を一致するように吐出タイミングを変更し、変更された吐出タイミングで選択されたノズルから液滴を吐出することによって、液滴の各々における液滴端部と配置領域端部との距離のばらつきを低減でき、液滴が配置領域外に着弾することを低減できる。その結果、基体において液滴を位置精度よく着弾させ、配置領域における混液や塗布むらを低減させることができる。
[適用例5]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記第1吐出工程において、少なくとも2つの走査速度での吐出を行い、前記着弾位置を取得する工程において、前記2つの走査速度での吐出の各々における前記着弾位置を取得し、前記着弾位置の補正量を算出する工程では、前記2つの走査速度での吐出の各々における前記補正量を算出し、前記吐出タイミングを変更する工程において、前記2つの走査速度から選択した走査速度に応じた前記補正量に基づいて前記吐出タイミングの変更を行い、前記第2吐出工程において、前記選択した走査速度で前記走査を行いながら前記液滴を吐出することを特徴とする。
主滴およびサテライトの着弾位置は、走査速度に応じて変化する。そのため、この方法によれば、少なくとも2つの走査速度から算出される主滴およびサテライトの着弾位置の補正量を予め求めることにより、走査速度の変更に対応して液滴を配置領域に着弾させることができる。
[適用例6]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記吐出タイミングを変更する工程において、前記吐出ヘッドを駆動させる駆動波形を変更するステップを含むことを特徴とする。
この方法によれば、吐出タイミングの変更によって液滴の吐出量が変化する場合には、駆動波形を変更することによって、ねらいの吐出量で液滴を吐出することができる。
[適用例7]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記第1吐出工程では、前記走査における往動と復動とに分けて前記配置領域に前記液滴を吐出することを特徴とする。
この方法によれば、第1吐出工程では、走査における往動と復動とに分けて液滴を吐出するので、液滴の着弾位置の補正量を算出する工程では、往動と復動とに対応した液滴の着弾位置の補正量を得ることができる。よって、第2吐出工程では、走査における往動と復動とに対応して吐出タイミングを変更することで、液滴を位置精度よく着弾させることができる。
[適用例8]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記吐出タイミングを変更する工程では、液滴吐出データ内の着弾位置データを修正するステップを含むことを特徴とする。
この方法によれば、着弾位置データの追加、削除、変更を自由に行うことができ、これらデータの管理が容易となる。
[適用例9]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記補正量を算出する工程では、前記走査方向において、前記代表着弾点の位置が、前記配置領域に含まれるように、前記複数のノズルごとに前記補正値を算出することを特徴とする。
この方法によれば、主滴およびサテライトを、基体に設けられた配置領域に確実に着弾させることができ、液滴が配置領域外にはみ出すことを低減できる。
[適用例10]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記補正量を算出する工程では、前記走査方向において、前記代表着弾点の位置が、前記配置領域の端部の位置と一致するように、前記複数のノズルごとに前記補正値を算出することを特徴とする。
この方法によれば、主滴およびサテライトを、基体に設けられた配置領域に確実に着弾させることができ、液滴が配置領域外にはみ出すことを低減できる。
[適用例11]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記補正量を算出する工程では、前記走査方向において、前記代表着弾点の位置が、前記走査方向に隣り合う前記配置領域の間の予め設定された領域内となるように、前記複数のノズルごとに前記補正値を算出することを特徴とする。
この方法によれば、走査方向に隣り合う配置領域のそれぞれにおいて混液が生じないように液滴を着弾させることができる。
[適用例12]上記適用例に係る液滴吐出方法において、前記走査方向に隣り合う前記配置領域の間には、前記配置領域を区画する隔壁が設けられ、前記隔壁上に前記主滴または前記サテライトが着弾したときの濡れ広がりを考慮して、前記複数のノズルごとに前記補正値を算出することを特徴とする。
この方法によれば、隔壁に着弾した後の主滴およびサテライトの濡れ広がりが考慮されているため、走査方向に隣り合う配置領域のそれぞれにおいて確実に混液が生じないように液滴を着弾させることができる。
[適用例13]本適用例に係る液滴吐出プログラムは、複数のノズルを有する吐出ヘッドと基体とを対向配置して相対的に移動させる走査を行い、前記基体に設けられた少なくとも一つの配置領域に、前記ノズルから液状体を液滴として吐出する動作の制御をコンピューターに実行させるプログラムであって、上記に記載の液滴吐出方法を実行するステップを有することを特徴とする。
この液滴吐出プログラムによれば、複数のノズルから吐出された液滴の各々の代表着弾点が一致するように吐出タイミングを変更し、変更された吐出タイミングで選択されたノズルから液滴を吐出する動作の制御をコンピューターに実行させることにより、主滴およびサテライトが基体に設けられた配置領域外に着弾することを低減できる。その結果、基体において液滴を位置精度よく着弾させ、配置領域における混液や塗布むらを低減させることができる。
液滴吐出装置の構成を示す概略斜視図。 インクジェットヘッドの構成を示す概略斜視図。 インクジェットヘッドのノズル面における複数のノズルの配置状態を示す平面図。 ヘッドユニットにおけるインクジェットヘッドの配置を示す概略平面図。 液滴吐出装置の電気的および機械的な構成を示すブロック図。 インクジェットヘッドの電気的な制御を示すブロック図。 駆動信号および制御信号のタイミング図。 有機EL装置の構成を示す概略平面図。 有機EL素子の構成を示す概略断面図。 有機EL素子の製造方法を示す概略断面図。 有機EL素子の製造方法を示す概略断面図。 有機EL素子の製造方法を示す概略断面図。 液滴がノズルから吐出された状態を示す概略側面図。 主滴が基体の面に着弾した状態を示した概略側面図。 サテライトが基体の面に着弾した状態を示した概略側面図。 サテライトが基体の面に着弾した状態を示した概略平面図。 基体に着弾した主滴およびサテライトの配置の例を示す概略平面図。 基体に着弾した主滴およびサテライトの配置の例を示す概略平面図。 基体に着弾した主滴およびサテライトの着弾位置を示す概略断面図。 テーブル速度と主滴の着弾位置のずれ量との関係を示すグラフ。 テーブル速度と主滴およびサテライト間の距離との関係を示すグラフ。 テーブル速度ごとのサテライト速度と主滴の着弾位置およびサテライトの着弾位置との距離との関係を示すグラフ。 開口部における液滴の配置の例を示す概略平面図。 開口部における液滴の配置の例を示す概略平面図。 液滴吐出方法を示すフローチャート。 開口部における液滴の配置の例を示す概略平面図。 開口部における液滴の配置の例を示す概略平面図。 有機EL素子の製造方法を示す概略断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
<液滴吐出装置>
まず、本実施形態の液滴吐出方法を適用可能な液滴吐出装置の一例について、図1〜図5を参照して説明する。液滴吐出装置とは、吐出対象物(ワーク)に対して、吐出ヘッドのノズルから機能性材料を含む液状体を液滴として吐出する装置である。
吐出された液状体を乾燥、焼成して固化することにより、吐出対象物の配置領域に機能層を形成する。このような機能層の形成方法は、液相プロセスのうち液滴吐出法と呼ばれている。液滴吐出法を用いて形成される機能層の一例として、後述する有機EL素子の発光機能を有する機能層が挙げられる。
本実施形態の液滴吐出方法は、このような機能層を液滴吐出装置を用いて形成する場合に好適に用いることができる。なお、液滴吐出装置では、吐出ヘッドとしてインクジェットヘッドを備えており、インクジェットヘッドを用いた液滴吐出法は、インクジェット法とも呼ばれる。
(液滴吐出装置の概要)
図1は、液滴吐出装置の構成を示す概略斜視図である。図1に示すように、液滴吐出装置10は、吐出対象物(ワーク)である、例えば、平板状の基体Wを主走査方向に移動させるワーク移動機構20と、インクジェットヘッドが搭載されたヘッドユニット9を主走査方向に直交する副走査方向に移動させるヘッド移動機構30と、を備えている。
また、図1には図示されていない機構(構成)を含めて、これらの機構(構成)を統括的に制御する制御部40を備えている。以降、主走査方向をY軸方向と呼び、副走査方向をX軸方向と呼んで説明することもある。
ワーク移動機構20は、一対のガイドレール21と、一対のガイドレール21に沿って移動する移動台22と、移動台22上に回転機構6を介して配設され基体Wが載置されるステージ5とを備えている。
ステージ5は基体Wを吸着固定可能であると共に、回転機構6によって基体W内の基準軸を正確にY軸方向、X軸方向に合わせることが可能となっている。また、基体W上において液状体(以下、インクという)が吐出される配置領域の配置状態に応じて、基体Wを例えば、90度旋回させることも可能である。
ヘッド移動機構30は、一対のガイドレール31と、一対のガイドレール31に沿って移動する移動台32とを備えている。移動台32には、回転機構7を介して吊設されたキャリッジ8が設けられている。
キャリッジ8には、吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド50(図2参照)がヘッドプレート9aに搭載されたヘッドユニット9が取り付けられている。移動台32がキャリッジ8を副走査方向(X軸方向)に移動させてヘッドユニット9を基体Wに対して対向配置する。
液滴吐出装置10は、上記構成の他にも、ヘッドユニット9に搭載された複数のインクジェットヘッド50にインクを供給するためのインク供給機構や、インクジェットヘッド50をメンテナンスするためのメンテナンス機構などを含んで構成されている。
(インクジェットヘッドの構成)
図2は、インクジェットヘッドの構成を示す概略斜視図であり、図3は、インクジェットヘッドのノズル面における複数のノズルの配置状態を示す平面図である。
図2に示すように、インクジェットヘッド50は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針54を有するインクの導入部53と、導入部53に積層されたヘッド基板55と、ヘッド基板55上に配置され内部にインクのヘッド内流路が形成されたヘッド本体56とを備えている。
接続針54は、前述したインク供給機構(図示省略)に配管を経由して接続され、インクをヘッド内流路に供給する。ヘッド基板55には、フレキシブルフラットケーブル(図示省略)を介してヘッド駆動部としてのヘッドドライバー63(図5参照)に接続される2連のコネクター58が設けられている。
ヘッド本体56は、駆動素子(アクチュエーター)としての圧電素子で構成されたキャビティを有する加圧部57と、ノズル面51aに2つのノズル列52a,52bが相互に平行に形成されたノズルプレート51と、を有している。
図3に示すように、2つのノズル列52a,52bは、それぞれ複数(例えば、180個)のノズル52がピッチP1で、ほぼ等間隔に並べられており、互いにピッチP1の半分のピッチP2ずれた状態でノズル面51aに配設されている。
本実施形態において、ピッチP1は、例えば、およそ141μmである。よって、2つのノズル列52a,52bによって構成されたノズル列52cに直交する方向から見ると、360個のノズル52がおよそ70.5μmのノズルピッチで配列した状態となっている。
また、ノズル52の径は、およそ27μmである。以降、複数のノズル52によって構成された2つのノズル列52a,52bを説明上、ノズル列52cと呼ぶ。
インクジェットヘッド50は、ヘッドドライバー63から電気信号としての駆動信号が圧電素子に印加されると加圧部57のキャビティの体積変動が起こり、これによるポンプ作用でキャビティに充填されたインクが加圧され、ノズル52からインクを液滴として吐出することができる。
インクジェットヘッド50において、ノズル52ごとに設けられる駆動素子(アクチュエーター)は、圧電素子に限定されない。アクチュエーターは、振動板を静電吸着により変位させる電気機械変換素子や、インクを加熱してノズル52から液滴として吐出させる電気熱変換素子でもよい。
(インクジェットヘッドの配置)
図4は、ヘッドユニットにおけるインクジェットヘッドの配置を示す概略平面図である。詳しくは、基体Wに対向する側から見た図である。図4に示すように、ヘッドユニット9は、複数のインクジェットヘッド50が配設されるヘッドプレート9aを備えている。
ヘッドプレート9aには、3つのインクジェットヘッド50からなるヘッド群50Aと、同じく3つのインクジェットヘッド50からなるヘッド群50Bの合計6個のインクジェットヘッド50が搭載されている。
本実施形態では、ヘッド群50AのヘッドR1(インクジェットヘッド50)とヘッド群50BのヘッドR2(インクジェットヘッド50)とは同種のインクを吐出する。他のヘッドG1とヘッドG2、ヘッドB1とヘッドB2においても同様である。すなわち、3種の異なるインクを吐出可能な構成となっている。
1つのインクジェットヘッド50によって描画可能な描画幅をL0とし、これをノズル列52cの有効長とする。ノズル列52cは、360個のノズル52から構成されるものである。
ヘッドR1とヘッドR2は、主走査方向(Y軸方向)から見て、隣り合うノズル列52cが主走査方向と直交する副走査方向(X軸方向)に1ノズルピッチを置いて連続するように、主走査方向に並列して配設されている。従って、同種のインクを吐出するヘッドR1とヘッドR2の有効な描画幅Ldは、描画幅L0の2倍となっている。
ヘッドG1とヘッドG2、ヘッドB1とヘッドB2においても同様にY軸方向に並列して配置されている。
なお、インクジェットヘッド50に設けられるノズル列52cは、2連に限らず、1連でもよい。また、ヘッドユニット9におけるインクジェットヘッド50の配置は、これに限定されるものではない。
(液滴吐出装置の構成および機能)
次に、液滴吐出装置10の電気的および機械的な構成とその機能について、図5を参照して説明する。図5は、液滴吐出装置の電気的および機械的な構成を示すブロック図である。
図5に示すように、液滴吐出装置10は、ヘッド移動機構30、ワーク移動機構20、インクジェットヘッド50、メンテナンス機構80などを駆動する各種ドライバーを有する駆動部60と、駆動部60を含め液滴吐出装置10を統括的に制御する制御部40とを備えている。
駆動部60は、ヘッド移動機構30のリニアモーターを駆動制御するヘッド移動用ドライバー61と、同じく、ワーク移動機構20のリニアモーターを駆動制御するワーク移動用ドライバー62と、インクジェットヘッド50を駆動制御するヘッド駆動部としてのヘッドドライバー63と、メンテナンス機構80を駆動制御するメンテナンス用ドライバー64と、を備えている。
なお、図5には図示を省略したが、液滴吐出装置10は、ワーク移動機構20において移動台22のY軸方向における位置を検出可能なリニアスケールおよびスケールヘッド、並びにこのスケールヘッドに対応したエンコーダーを備えている。
ヘッド移動機構30もまた、移動台32の副走査方向(X軸方向)における位置を検出可能なリニアスケールおよびスケールヘッド、並びにこのスケールヘッドに対応したエンコーダーを備えている。
これらのエンコーダーから周期的に発生されるエンコーダーパルスを利用して、移動台22、移動台32のそれぞれの移動制御が行われる構成となっている。
メンテナンス機構80は、顕微鏡やCCDカメラを含む着弾位置測定機構81と、インクジェットヘッド50のノズル面51a(図2参照)を密封して、ノズル52からインクを吸引し、目詰まりが生じているノズル52などを回復させるキャップ機構82と、ノズル面51aに付着した異物をワイピング部材でふき取って清浄化するワイピング機構83と、を含んで構成されており、着弾位置測定機構81は、インクジェットヘッド50のノズル52から試験的に吐出された液滴が、検査媒体などの吐出対象物上に着弾する位置の計測を行う。
メンテナンス用ドライバー64は、インクジェットヘッド50をメンテナンスするためのこれらの機構をそれぞれ駆動するドライバーを含んで構成されている。
なお、メンテナンス機構80の構成は、これに限定されず、インクジェットヘッド50のノズル52から吐出された液滴を、例えば、電子天秤などの計測器で受けて、液滴の重量を測定することで、液滴の吐出量や目詰まりなどを検出する重量測定機構などを備えていてもよい。
制御部40は、CPU41と、ROM42と、RAM43と、P−CON(プログラムコントローラー)44とを備え、これらは互いにバス45を介して接続されている。P−CON44には、上位コンピューター11が接続されている。
ROM42は、CPU41で処理する制御プログラムなどを記憶する制御プログラム領域と、描画動作やインクジェットヘッド50の機能を回復させるメンテナンス処理などを行うための制御データなどを記憶する制御データ領域とを有している。
RAM43は、基体Wに対して液滴を吐出して、どのように配置するかを示す吐出位置データを記憶する吐出位置データ記憶部、基体Wおよびインクジェットヘッド50(実際には、ノズル列52c)の位置データを記憶する位置データ記憶部などの各種記憶部を有し、制御処理のための各種作業領域として使用される。
P−CON44には、駆動部60の各種ドライバーなどが接続されており、CPU41の機能を補うと共に、周辺回路とのインターフェイス信号を取り扱うための論理回路が構成されて組み込まれている。
このため、P−CON44は、上位コンピューター11からの各種指令などを、そのままあるいは加工して、バス45に取り込むと共に、CPU41と連動して、CPU41などからバス45に出力されたデータや制御信号を、そのままあるいは加工して、駆動部60に出力する。
CPU41は、ROM42内の制御プログラムに従って、P−CON44を介して各種検出信号、各種指令、各種データなどを入力し、RAM43内の各種データなどを処理した後、P−CON44を介して、駆動部60などに各種の制御信号を出力することにより、液滴吐出装置10全体を制御している。
例えば、CPU41は、インクジェットヘッド50、ワーク移動機構20およびヘッド移動機構30を制御して、ヘッドユニット9と基体Wとを対向配置させる。そして、ヘッドユニット9と基体W(ステージ5)との相対移動に同期して、ヘッドユニット9に搭載された各インクジェットヘッド50の複数のノズル52から基体Wにインクを液滴として吐出するように、ヘッドドライバー63に制御信号を送出する。
本実施形態では、Y軸方向への基体Wの移動に同期してインクを吐出することを主走査と呼び、主走査に対してX軸方向にヘッドユニット9を移動させることを副走査と呼ぶ。
本実施形態の液滴吐出装置10は、主走査と副走査とを組み合わせて複数回繰り返すことにより、インクを基体Wに吐出することができる。
ワーク移動機構20に設けられたエンコーダーは、主走査に伴ってエンコーダーパルスを生成する。主走査では、所定の移動速度で移動台22を移動させるので、エンコーダーパルスが周期的に発生する。
例えば、主走査における移動台22の移動速度(以下、テーブル速度と呼ぶ)を200mm/sec、インクジェットヘッド50を駆動する駆動周波数(言い換えれば、連続して液滴を吐出する場合の吐出タイミング)を20kHzとすると、主走査方向における液滴の吐出分解能は、移動速度を駆動周波数で除することにより得られるので、10μmとなる。すなわち、10μmのピッチで液滴を基体W上に配置することが可能である。
テーブル速度を20mm/secとすれば、1μmのピッチで液滴を基体W上に配置することが可能である。実際の液滴の吐出タイミングは、周期的に発生するエンコーダーパルスをカウントして生成される吐出制御データに基づいている。このような主走査における基体W上の液滴の最小配置ピッチを吐出分解能と呼ぶ。
上位コンピューター11は、制御プログラムや制御データなどの制御情報を液滴吐出装置10に送出する。また、基体W上にインクを液滴として配置する吐出制御データとしての配置情報を生成する配置情報生成部の機能を有している。
配置情報は、基体Wにおける液滴の配置位置を示す吐出位置データ、液滴の配置数を示す吐出データ(言い換えれば、ノズル52ごとの吐出数)、主走査における複数のノズル52のON/OFF、すなわちノズル52の選択/非選択などの情報を、例えば、ビットマップとして表したものである。
上位コンピューター11は、上記配置情報を生成するだけでなく、RAM43に一旦格納された上記配置情報を修正することも可能である。基体Wにおける液滴の配置位置を示す吐出位置データは、主走査における基体Wとノズル52との相対的な位置を示すものである。
前述したように、基体Wはステージ5に載置されて、移動台22により主走査方向(Y軸方向)に移動する。基体Wの主走査方向における位置、すなわち、ステージ5の主走査方向の位置は、主走査においてワーク移動機構20のエンコーダーから周期的に出力されるエンコーダーパルスをカウントすることで制御される。
基体Wに対するインクジェットヘッド50、すなわちノズル52の副走査方向(X軸方向)の位置は、ヘッド移動機構30のエンコーダーから周期的に出力されるエンコーダーパルスをカウントすることで制御される。これにより、吐出位置データに基づいて、液滴が吐出されるノズル52と基体Wとが相対的に配置され、ノズル52から液滴が基体Wに向けて吐出される。
(吐出制御方法)
次に、本実施形態におけるインクジェットヘッド50の吐出制御方法、すなわち、ノズル52ごとに設けられた圧電素子の駆動制御方法について、図6および図7を参照して説明する。図6は、インクジェットヘッドの電気的な制御を示すブロック図である。
図6に示すように、ヘッドドライバー63は、液滴の吐出タイミングを制御する異なる複数の駆動信号COMを、それぞれ独立して生成するD/Aコンバーター(以降、DACとする)71A〜71Dと、DAC71A〜71Dが生成する駆動信号COMのスルーレートデータ(以下、波形データ(WD1〜WD4)とする)の格納メモリーを内部に有する波形データ選択回路72と、P−CON44を介して上位コンピューター11から送信される吐出制御データを格納するためのデータメモリー73と、を備えている。
COM1〜COM4の各COMラインに、DAC71A〜DAC71Dで生成された駆動信号COMがそれぞれ出力される。つまり、上記の吐出制御データには、駆動条件の情報が含まれる。
各インクジェットヘッド50には、ノズル52ごとに設けられた駆動素子(アクチュエーター)である圧電素子59への駆動信号COMの印加をON/OFFするスイッチング回路74と、各COMラインのいずれか1つを選択して、各圧電素子59に接続したスイッチング回路74に、駆動信号COMを送出する駆動信号選択回路75と、を備えている。
ノズル列52c(図3参照)において、圧電素子59の一方の電極59bは、DAC71A〜71Dのグランドライン(GND)に接続されている。また、圧電素子59の他方の電極59a(以下、セグメント電極59aとする)は、スイッチング回路74、駆動信号選択回路75を介して、各COMラインに電気的に接続されている。
また、スイッチング回路74、駆動信号選択回路75、および波形データ選択回路72には、クロック信号(CLK)や各吐出タイミングに対応したラッチ信号(LAT)が入力されるようになっている。
データメモリー73には、各インクジェットヘッド50の走査位置に応じて、周期的に設定される吐出タイミングごとに、次のデータが格納されている。
すなわち、各圧電素子59への駆動信号COMの印加(ON/OFF)を規定する吐出データDAと、各圧電素子59に対応したCOMライン(COM1〜COM4)の選択を規定する駆動信号選択データDBと、DAC71A〜71Dに入力される波形データ(WD1〜WD4)の種別を規定する波形番号データWNと、が少なくとも格納されている。
本実施形態において、吐出データDAは、1ノズルあたり1ビット(0,1)で、駆動信号選択データDBは、1ノズルあたり2ビット(0,1,2,3)で、波形番号データWNは、1DACあたり7ビット(0〜127)で構成されている。なお、データ構造は適宜変更可能である。
(吐出タイミング)
図7は、駆動信号および制御信号のタイミング図である。上述の構成において、各吐出タイミングに係る駆動制御は、次のように行われる。
図7に示すように、タイミングt1〜t2の期間において、吐出データDA、駆動信号選択データDB、波形番号データWNが、それぞれシリアル信号化されて、スイッチング回路74、駆動信号選択回路75、および波形データ選択回路72に送信される。
そして、タイミングt2において、各データがラッチされることで、吐出(ON)に係る各圧電素子59のセグメント電極59aが、駆動信号選択データDBで指定されたCOMライン(COM1〜COM4のいずれか)に接続された状態となる。
例えば、圧電素子59のセグメント電極59aは、駆動信号選択データDBが「0」のときには、COM1に接続される。同様に、駆動信号選択データDBが「1」のときにはCOM2に、駆動信号選択データDBが「2」のときはCOM3に、駆動信号選択データDBが「3」のときはCOM4に接続される。
また、DAC71A〜71Dの生成に係る駆動信号の波形データ(WD1〜WD4)が、この選択に連動して設定される。
タイミングt3〜t4の期間においては、タイミングt2で設定された波形データに従い、それぞれ電位上昇、電位保持、電位降下の一連のステップで駆動信号COMが生成される。そして、COM1〜COM4とそれぞれ接続された状態にある圧電素子59に、生成された駆動信号COMが供給され、ノズル52に連通するキャビティの体積(圧力)制御が行われる。
駆動信号COMにおける電位上昇、電位保持、電位降下に係る時間成分、電圧成分は、その供給によって吐出されるインクの吐出量および吐出タイミングに密接に依存している。とりわけ、圧電方式のインクジェットヘッド50では、タイミングt3〜t4における電圧成分の変化(電位差)を駆動電圧Vh(Vh1〜Vh4)として規定し、タイミングt1〜t4および駆動電圧Vh1〜Vh4を吐出タイミング制御の条件として利用することができる。すなわち、タイミングt1〜t4および駆動電圧Vh1〜Vh4は、液滴の吐出タイミングを制御する駆動信号の条件の一つである。
なお、生成する駆動信号COMは、本実施形態で示すような単純な台形波に限られるものではなく、例えば、矩形波など公知の様々な形状の波形を適宜採用することも可能である。また、異なる駆動方式(例えば、サーマル方式)の実施形態の場合、駆動信号COMのパルス幅(時間成分)を、吐出タイミングを制御する条件として利用することも可能である。
図7では、COM1〜COM4において、タイミングt1〜t6までが、それぞれ同じタイミングになっているが、インクジェットヘッド50を駆動する駆動周波数(言い換えれば、連続して液滴を吐出する場合の吐出タイミング)を20kHzとすると、理論的には、タイミングt1〜t4の吐出タイミングを50μsec刻みで設定することができる。
また、本実施形態では、駆動電圧Vhを段階的に違えた複数種の波形データを用意し、DAC71A〜71Dにそれぞれ独立した波形データ(WD1〜WD4)を入力することにより、各COMラインにそれぞれ異なるタイミングt1〜t6、および駆動電圧Vh1〜Vh4の駆動信号COMを出力することが可能である。
用意できる波形データの種類は、波形番号データWNの情報量(7ビット)に相当する128種類であり、例えば、これを0.1V刻みの駆動電圧Vhに対応させている。言い換えれば、12.8Vの電位差の範囲で、Vh1〜Vh4の各駆動波形を0.1V刻みで設定することができる。図7では、駆動電圧Vh1〜Vh4がそれぞれ異なる電圧となっているが、駆動電圧Vh1〜Vh4は任意に設定できるので、一定であっても構わない。
このようにして、本実施形態の液滴吐出装置10は、ノズル52ごとの吐出特性を考慮して、各圧電素子59(ノズル52)と各COMラインとの対応関係を規定する駆動信号選択データDBと、各COMラインと駆動信号COMの種類(駆動電圧Vh)との対応関係を規定する波形番号データWNと、を適切に設定することにより、液滴の吐出タイミングを調整して、インクを吐出することが可能である。
言い換えれば、駆動信号選択データDBと波形番号データWNとの関係で定まる各ノズル52の駆動信号COMの設定を適切に行うことが、吐出タイミングを管理するための重要事項であると言える。
上記液滴吐出装置10において、インクジェットヘッド50の吐出制御方法は、液滴を吐出するごとに、駆動信号選択データDBと波形番号データWNとを更新可能となっている。
また、吐出データDAに対応させて、駆動信号COMを精細に設定することも可能である。従って、ノズル52ごとに吐出される液滴の吐出タイミングを、吐出するごとに少なくとも4段階に渡って変化させることができるので、一定の駆動信号COMを各圧電素子59に印加する場合に比べて、ノズル列52cの吐出特性に起因する液滴の吐出位置のばらつきを、ノズル52ごと、かつ液滴を吐出するごとに変更することが可能である。
本実施形態の液滴吐出方法は、インクジェットヘッド50の複数のノズル52から基体Wの配置領域に、所定量のインクを複数の液滴として吐出する場合に、上述したノズル52ごとの液滴の着弾位置のばらつきが、上記所定量に及ぼす影響を低減するためのインクの吐出タイミングの補正に係るものである。なお、着弾位置とは、ノズル52から吐出された液滴が、検査媒体或いは基体Wなどの吐出対象物に着弾した際の、吐出対象物上において液滴が着弾している領域の位置を指す。
<有機EL装置>
本実施形態の液滴吐出方法を説明する前に、本実施形態の液滴吐出方法が適用される電気光学装置として、有機エレクトロルミネッセンス(EL)装置を例に挙げ、図8および図9を参照して説明する。図8は、有機EL装置の構成を示す概略平面図であり、図9は、有機EL素子の構成を示す概略断面図である。
図8に示すように、電気光学装置の一例としての有機EL装置100は、赤(R)、緑(G)、青(B)の発光(発光色)が得られるサブ画素110R,110G,110Bが配置された素子基板101を有している。
各サブ画素110R,110G,110Bは略矩形状であり、素子基板101の表示領域Eにおいてマトリックス状に配置されている。以降、サブ画素110R,110G,110Bを総称してサブ画素110と呼ぶこともある。
同じ発光色のサブ画素110が図面上において垂直方向(列方向あるいはサブ画素110の長手方向)に配列し、異なる発光色のサブ画素110が、図面上において、水平方向(行方向あるいはサブ画素110の短手方向)にR,G,Bの順で配列している。すなわち、異なる発光色のサブ画素110R,110G,110Bが、いわゆるストライプ方式で配置されている。
なお、サブ画素110R,110G,110Bの平面形状と配置は、これに限定されるものではない。また、略矩形状とは、正方形、長方形に加えて、角部が丸くなった四角形、対向する2辺部が円弧状となった四角形を含むものである。
サブ画素110Rには、赤(R)の発光が得られる有機EL素子が設けられている。同じく、サブ画素110Gには、緑(G)の発光が得られる有機EL素子が設けられ、サブ画素110Bには、青(B)の発光が得られる有機EL素子が設けられている。
このような有機EL装置100は、異なる発光色が得られる3つのサブ画素110R,110G,110Bを1つの表示画素単位として、それぞれのサブ画素110R,110G,110Bは電気的に制御される。これによりフルカラー表示が可能となっている。
各サブ画素110R,110G,110Bには、図9に示す有機EL素子130が設けられている。有機EL素子130は、素子基板101上に設けられた反射層102と、絶縁膜103と、画素電極104と、対向電極105と、画素電極104と対向電極105との間に設けられた発光層133とを含む機能層136と、を有している。
画素電極104は、陽極として機能するものであり、サブ画素110R,110G,110Bごとに設けられ、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜を用いて形成されている。
画素電極104の下層に設けられた反射層102は、光透過性を有する画素電極104を透過した機能層136からの発光を、再び、画素電極104側に反射させるものである。反射層102は、光反射性を有する、例えば、アルミニウム(Al)や銀(Ag)などの金属やその合金などを用いて形成される。
従って、反射層102と画素電極104との電気的な短絡を防ぐために、反射層102を覆う絶縁膜103が設けられる。絶縁膜103は、例えば、酸化シリコンや窒化シリコンあるいは酸窒化シリコンなどを用いて形成される。
機能層136は、画素電極104側から、正孔注入層131、正孔輸送層132、発光層133、電子輸送層134、電子注入層135が順に積層されたものである。特に、発光層133は、発光色に応じて構成材料が選ばれるが、ここでは発光色に関わらず、総称して発光層133と呼ぶ。
なお、機能層136の構成は、これに限定されるものではなく、これらの層以外に、キャリア(正孔や電子)の移動を制御する中間層などを備えていてもよい。
対向電極105は、陰極として機能するものであり、サブ画素110R,110G,110Bに共通した共通電極として設けられ、例えば、Al(アルミニウム)やAg(銀)とMg(マグネシウム)の合金などを用いて形成されている。
陽極としての画素電極104側から発光層133にキャリアとしての正孔が注入され、陰極としての対向電極105側から発光層133にキャリアとしての電子が注入される。発光層133において注入された正孔と電子とにより、励起子(エキシトン;正孔と電子とがクーロン力にて互いに束縛された状態)が形成され、励起子(エキシトン)が消滅する際(正孔と電子とが再結合する際)に、エネルギーの一部が蛍光や燐光となって放出される。
有機EL装置100において、光透過性を有するように対向電極105を構成すれば、反射層102を有していることから、発光層133からの発光を対向電極105側から取り出すことができる。このような発光方式は、トップエミッション方式と呼ばれている。
また、反射層102を無くし、光反射性を有するように対向電極105を構成すれば、発光層133からの発光を素子基板101側から取り出すボトムエミッション方式とすることもできる。
本実施形態では、有機EL装置100がトップエミッション方式であるとして、以降の説明を行う。なお、本実施形態の有機EL装置100は、サブ画素110R,110G,110Bごとの有機EL素子130をそれぞれ独立して駆動することができる画素回路を素子基板101に備えたアクティブ駆動型の発光装置である。画素回路は、公知の構成を採用することができるので、図9では、画素回路の図示を省略している。
本実施形態において、有機EL装置100は、サブ画素110R,110G,110Bごとの有機EL素子130における画素電極104の外縁と重なると共に、画素電極104上に開口部106aを構成する隔壁106を有している。
本実施形態において、有機EL素子130の機能層136は、機能層136を構成する正孔注入層131、正孔輸送層132、発光層133のうち、少なくとも1層が液相プロセスで形成されたものである。液相プロセスとは、それぞれの層を構成する成分と溶媒とを含んだインクを、隔壁106で囲まれた開口部106aに塗布して乾燥させることにより、それぞれの層を形成する方法である。
それぞれの層を所望の膜厚で形成するためには、所定量のインクを位置精度よく開口部106aに塗布する必要があり、本実施形態では、前述した液滴吐出装置10を用いてインクジェットヘッド50のノズル52からインクを開口部106aに吐出している。
以降、機能層形成材料と溶媒とを含む液状体もインクと呼ぶ。なお、隔壁106で囲まれた開口部106aは、本発明における液滴の配置領域に相当するものである。
特に、トップエミッション方式の有機EL装置100においては、各サブ画素110R,110G,110Bのそれぞれにおける発光ムラが目立ち易いため、機能層136を構成する各層の断面形状が、フラット(平坦)であることが好ましい。
本実施形態では、各層の断面形状がフラット(平坦)になるように、開口部106aに所定量のインクを万遍なく塗布して乾燥させている。インクジェットヘッド50のノズル52からインクを液滴として吐出したときの吐出安定性を考慮して、液滴の吐出量、吐出速度、液滴の長さなどのパラメーターが、所定の範囲に収まるようにインクの調整が行われている。
<有機EL素子の製造方法>
次に、有機EL素子の製造方法について、図10〜図12を参照して具体的に説明する。図10〜図12は有機EL素子の製造方法を示す概略断面図である。なお、前述したように、有機EL素子130を駆動制御する画素回路や、反射層102や画素電極104の形成方法は、公知の方法を採用できるので、ここでは、隔壁形成工程以降について説明する。
本実施形態の有機EL素子130の製造方法は、隔壁形成工程と、表面処理工程と、機能層形成工程と、対向電極形成工程と、を有している。
隔壁形成工程では、図10に示すように、反射層102および画素電極104が形成された素子基板101に、例えば、インクに対して撥液性を示す撥液材料を含む感光性樹脂材料を1μm〜2μmの厚みで塗布して、乾燥することにより感光性樹脂層を形成する。
塗布方法としては、転写法、スリットコート法などが挙げられる。撥液材料としては、フッ素化合物やシロキサン系化合物が挙げられる。感光性樹脂材料としては、ネガ型の多官能アクリル樹脂を挙げることができる。
できあがった感光性樹脂層をサブ画素110の形状に対応した露光用マスクを用いて露光・現像して、画素電極104の外縁と重なると共に、画素電極104上に開口部106aを構成する隔壁106を形成する。そして、表面処理工程へ進む。
表面処理工程では、隔壁106が形成された素子基板101に表面処理を施す。表面処理工程は、次工程で機能層136を構成する正孔注入層131、正孔輸送層132、発光層133をインクジェット法(液滴吐出法)で形成するに際して、隔壁106で囲まれた開口部106aにおいて、機能層形成材料(固形分)を含むインクがむらなく濡れ広がるように、画素電極104の表面の隔壁残渣などの不要物を取り除く目的で行われる。
表面処理方法として、本実施形態ではエキシマUV(紫外線)処理を実施した。なお、表面処理方法は、エキシマUV処理に限定されず、画素電極104の表面を清浄化できればよく、例えば、溶媒による洗浄・乾燥工程を行ってもよい。また、画素電極104の表面が清浄な状態であれば、表面処理工程を実施しなくてもよい。
なお、本実施形態では、撥液材料を含む感光性樹脂材料を用いて隔壁106を形成したが、これに限定されるものではなく、撥液材料を含まない感光性樹脂材料を用いて隔壁106を形成した後に、表面処理工程において、フッ素系の処理ガスを用いた、例えば、プラズマ処理を施して隔壁106の表面に撥液性を与え、その後、酸素を処理ガスとするプラズマ処理を施して、画素電極104の表面を親液化する表面処理を行ってもよい。そして、機能層形成工程へ進む。
図11に示すように、機能層形成工程では、まず、正孔注入層形成材料を含むインク91を開口部106aに塗布する。インク91の塗布方法は、前述した液滴吐出装置10を用い、インクジェットヘッド50のノズル52からインク91を液滴90として開口部106aに吐出する。
インクジェットヘッド50から吐出される液滴90の吐出量は、pl(ピコリットル)単位で制御可能であって、所定量を液滴90の吐出量で除した数の液滴90が開口部106aに吐出される。
吐出されたインク91は、隔壁106との界面張力により開口部106aにおいて盛り上がるが、溢れてしまうことはない。言い換えれば、開口部106aから溢れ出ない程度の所定量となるように、インク91における正孔注入層形成材料の濃度が、予め調整されている。そして、乾燥工程に進む。
乾燥工程では、例えば、インク91が塗布された素子基板101を減圧下に放置し、インク91から溶媒を蒸発させて乾燥する減圧乾燥を用いる(減圧乾燥工程)。
その後、図12に示すように、大気圧下で、例えば、180℃で、30分間加熱する焼成処理を施すことにより固化して、正孔注入層131を形成する。
正孔注入層131は、後述する正孔注入層形成材料の選択や機能層136における他の層との関係で、必ずしもこれに限定されるものではないが、およそ10nm〜30nmの膜厚で形成される。
次に、正孔輸送層形成材料を含むインク92を用いて正孔輸送層132を形成する。正孔輸送層132の形成方法も、正孔注入層131と同様に、液滴吐出装置10を用いて行う。すなわち、所定量のインク92をインクジェットヘッド50のノズル52から液滴90として開口部106aに吐出する。
そして、開口部106aに塗布されたインク92を減圧乾燥する。その後、窒素などの不活性ガス環境下で、例えば、180℃で、30分間加熱する焼成処理を施すことにより正孔輸送層132を形成する。
正孔輸送層132は、後述する正孔輸送材料の選択や機能層136における他の層との関係で、必ずしもこれに限定されるものではないが、およそ10nm〜20nmの膜厚で形成される。また、機能層136における他の層との関係で、正孔注入層131と正孔輸送層132とを合体して正孔注入輸送層としてもよい。
次に、発光層形成材料を含むインク93を用いて発光層133を形成する。発光層133の形成方法も、正孔注入層131と同様に、液滴吐出装置10を用いて行う。すなわち、所定量のインク93をインクジェットヘッド50のノズル52から液滴90として開口部106aに吐出する。
そして、開口部106aに塗布されたインク93を減圧乾燥する。その後、窒素などの不活性ガス環境下で、例えば、130℃で、30分間加熱する焼成処理を施すことにより発光層133を形成する。
発光層133は、後述する発光層形成材料の選択や機能層136における他の層との関係で、必ずしもこれに限定されるものではないが、およそ60nm〜80nmの膜厚で形成される。
次に、発光層133を覆って電子輸送層134が形成される。電子輸送層134を構成する電子輸送材料としては、特に限定されないが、真空蒸着法などの気相プロセスを用いて形成し得るように、例えば、BALq、1,3,5−トリ(5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール)(OXD−1)、BCP(Bathocuproine)、2−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−オキサジアゾール(PBD)、3−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)、4,4’−bis(1,1−bisジフェニルエテニル)ビフェニル(DPVBi)、2,5−bis(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール(BND)、4,4’−bis(1,1−bis(4−メチルフェニル)エテニル)ビフェニル(DTVBi)、2,5−bis(4−ビフェニリル)−1,3,4−オキサジアゾール(BBD)などを挙げることができる。
また、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)、オキサジアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、フェナンソロリン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ベンゾキノン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン誘導体、フルオレン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン誘導体、ジフェノキノン誘導体、ヒドロキシキノリン誘導体などを挙げることができる。これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電子輸送層134は、上記電子輸送材料の選択や機能層136における他の層との関係で、必ずしもこれに限定されるものではないが、およそ20nm〜40nmの膜厚で形成される。これにより、陰極としての対向電極105から注入された電子を好適に発光層133に輸送することができる。なお、機能層136における他の層との関係で、電子輸送層134を削除することもできる。
次に、電子輸送層134を覆って電子注入層135を形成する。電子注入層135を構成する電子注入材料としては、特に限定されないが、真空蒸着法などの気相プロセスを用いて形成し得るように、例えば、アルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物を挙げることができる。
アルカリ金属化合物としては、例えば、LiF、Li2CO3、LiCl、NaF、Na2CO3、NaCl、CsF、Cs2CO3、CsClなどのアルカリ金属塩が挙げられる。
また、アルカリ土類金属化合物としては、例えば、CaF2、CaCO3、SrF2、SrCO3、BaF2、BaCO3などのアルカリ土類金属塩が挙げられる。これらのアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物うちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
電子注入層135の膜厚は、特に限定されないが、0.01nm以上、10nm以下程度であるのが好ましく、0.1nm以上、5nm以下程度であるのがより好ましい。これによって、陰極としての対向電極105から電子輸送層134に電子を効率よく注入できる。
次に、対向電極形成工程では、電子注入層135を覆って陰極としての対向電極105を形成する。対向電極105の構成材料としては、仕事関数の小さい材料を用いるのが好ましく、かつ真空蒸着法などの気相プロセスを用いて形成し得るように、例えば、Li、Mg、Ca、Sr、La、Ce、Er、Eu、Sc、Y、Yb、Ag、Cu、Al、Cs、Rb、Au、またはこれらを含む合金などが用いられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば、複数層の積層体など)用いることができる。
特に、本実施形態のように、有機EL装置100をトップエミッション方式とする場合、対向電極105の構成材料としては、Mg、Al、Ag、Auなどの金属、またはMgAg、MgAl、MgAu、AlAgなどの合金を用いるのが好ましい。
このような金属または合金を用いることにより、対向電極105の光透過性を維持しつつ、対向電極105の電子注入効率および安定性の向上を図ることができる。トップエミッション方式における対向電極105の膜厚は、特に限定されないが、1nm以上、50nm以下程度であるのが好ましく、5nm以上、20nm以下程度であるのがより好ましい。
なお、有機EL装置100をボトムエミッション方式とする場合、対向電極105には光透過性が求められない。従って、例えば、Al、Ag、AlAg、AlNdなどの金属または合金が好ましく用いられる。
このような金属または合金を対向電極105の構成材料として用いることにより、対向電極105の電子注入効率および安定性の向上を図ることができる。ボトムエミッション方式における対向電極105の膜厚は、特に限定されないが、50nm以上、1000nm以下程度であるのが好ましく、100nm以上、500nm以下程度であるのがより好ましい。
上記製造方法により形成された有機EL素子130は、例えば、外部から水分や酸素などが浸入すると、機能層136における発光機能が阻害され、部分的に発光輝度が低下したり、発光しなくなったりする暗点(ダークスポット)が発生する。また、発光寿命が短くなるおそれがある。そこで、有機EL素子130を水分や酸素などの浸入から保護するために、封止層(図示省略)によって覆うことが好ましい。
封止層としては、例えば、水分や酸素などの透過性が低い、酸窒化シリコン(SiON)などの無機絶縁材料を用いることができる。さらには、例えば、透明なガラスなどの封止基板を、有機EL素子130が形成された素子基板101に接着剤を介して貼り付けることにより、有機EL素子130を封着してもよい。
上記有機EL素子130の製造方法では、機能層136のうち、正孔注入層131、正孔輸送層132、発光層133を液相プロセス(インクジェット法)で形成したが、これらの層のうち1つを液相プロセス(インクジェット法)で形成すればよく、他の層は真空蒸着などの気相プロセスを用いて形成してもよい。
<主滴とサテライト>
液滴90がインクジェットヘッド50から吐出されて、素子基板101である基体Wに着弾するまでの状態について、図13〜図16を参照して説明する。
図13は、液滴がノズルから吐出された状態を示す概略側面図である。図14は、主滴が基体の面に着弾した状態を示した概略側面図であり、図15は、サテライトが基体の面に着弾した状態を示した概略側面図であり、図16は、サテライトが基体の面に着弾した状態を示した概略平面図である。
なお、以下の説明では、特に走査方向に関する記載のない場合は、インクジェットヘッド50を固定して、基体WをY軸方向に移動させる場合を例にして説明する。
図13に示すように、ノズル52から吐出された液滴90は、主滴90aと、主滴90aに追随して形成された尾引き部90bと、さらに尾引き部90bに追随して形成されたサテライト90cと、に分かれて、基体Wに向けて、主滴90a、尾引き部90b、サテライト90cの順で移動する。
このようにサテライト90cとは、ノズル52から吐出された液滴90のうち、主滴90aおよび尾引き部90bと分離して形成される微小な液滴のことである。なお、尾引き部90bおよびサテライト90cは、形成されない場合もある。
その後、図14に示すように、まず、主滴90aが基体Wの面に着弾する。このとき、尾引き部90bやサテライト90cは、主滴90aに比べて遅れて進んでいるため、まだ基体Wの面に着弾していない。
次に、図15および図16に示すように、主滴90aに続いて、尾引き部90bが基体Wの面に着弾する。主滴90aが基体Wに着弾してから、尾引き部90bが基体Wに着弾するまでの間、基体WがY軸方向に移動しているため、尾引き部90bは、主滴90aの着弾位置に対して、Y軸の負(−)方向側にずれて着弾される。換言すれば、基体Wの移動方向に対して上流側にずれて着弾される。
また、尾引き部90bに続いて、サテライト90cが基体Wの面に着弾する。尾引き部90bが基体Wに着弾してから、サテライト90cが基体Wに着弾するまでの間、基体WがY軸方向に移動しているため、サテライト90cは、尾引き部90bの着弾位置に対して、Y軸の負(−)方向側に離れて着弾される。換言すれば、基体Wの移動方向に対して上流側に尾引き部90bから離れて着弾される。
次に、複数のノズル52を有するインクジェットヘッド50における主滴90aとサテライト90cの着弾位置のばらつきについて説明する。
図17および図18は、基体に着弾した主滴およびサテライトの配置の例を示す概略平面図である。図17に示すように、主走査を行う間に、複数のノズル52を有するインクジェットヘッド50から吐出された液滴90は、基体Wの移動方向(Y軸の正方向)に対して、ノズル52ごとに、主滴90aとサテライト90cとに分離して、着弾位置がばらついて基体Wに着弾する。
複数のノズル52ごとに吐出された主滴90aやサテライト90cの着弾位置がばらつく原因としては、ノズル52の製造時におけるノズル間の、穴あけ加工、撥液加工、親液加工などの加工の精度または複数のノズル52をノズル列52cとして組み立てる際に生じる組み立て精度、ノズル列52c間のノズル52の配列方向の位置ずれ、ノズル52の飛行曲がり、ノズル52の吐出口の径、駆動電圧、流路設計などが挙げられる。
また、先述したように、インクジェットヘッド50から吐出された液滴90は、主滴90aの着弾位置に対して、尾引き部90bおよびサテライト90cの着弾位置がずれる。
従って、例えば、このようなインクジェットヘッド50を有機EL素子130などの製造に適用する場合には、基体Wの移動方向に対して、主滴90aだけでなく、尾引き部90bおよびサテライト90cの着弾位置を考慮して液滴90を吐出する必要がある。
特に、サテライト90cは、主滴90aと離れた位置に着弾することから、サテライト90cの着弾位置を考慮しないで液滴90を吐出した場合には、主滴90aまたはサテライト90cが、隣接する配置領域のインクと接触し、混液や塗布むらを起こしてしまうおそれがある。
図17に示すように、サテライト90cは、主滴90aより基体Wの移動方向に対して上流側に着弾する。従って、図18に示すように、着弾位置から代表着弾点を算出し、算出した代表着弾点を基準として、代表着弾点の位置H1が複数のノズル間で一致するように吐出タイミングを補正すれば、サテライト90cを含めた液滴90を配置領域に着弾させることが可能となる。なお、図18では、ノズル52が7つ配置されている例を示しているが、ノズル52の数量は7つに限らない。
ここで代表着弾点とは、着弾位置の指標となる点のことであり、例えば、着弾した液滴90(サテライト90cが発生している場合はサテライト90cを含む)の着弾形状を考慮し、吐出対象物において液滴90が着弾した位置を点として表したものである。
本実施形態では、代表着弾点を液滴90の着弾位置の後方端部としているが、代表着弾点を液滴90の着弾位置の前方端部としてもよい。前方とは、基体Wの走査方向であり、後方とは、基体Wの走査方向と反対方向である。
また、サテライトが発生しており、予め主滴90aおよびサテライト90cが、基体Wに着弾して濡れ広がったときの着弾径が分かっている場合、あるいは、着弾径が小さくて無視できる場合には、着弾した主滴90aの中心の位置、またはサテライト90cの中心の位置を代表着弾点としてもよい。
この場合には、代表着弾点を基準にして、代表着弾点としての主滴90aの中心の位置、またはサテライト90cの中心の位置が、複数のノズル間で一致するように、吐出タイミングを補正してもよい。図18では、サテライト90cの中心の位置H2が、複数(図18では7つ)のノズル間で一致している状態を示している。
また、隔壁106上に主滴90aまたはサテライト90cが着弾したときの濡れ広がりを考慮して、主滴90aまたはサテライト90cが、基体W上のY軸方向に隣り合う配置領域の間の予め設定された混液が生じない領域内に着弾するように吐出タイミングを補正することが好ましい。こうすることによって、主走査方向に隣り合う配置領域において、それぞれ混液が生じないように液滴90を着弾させる着弾許容領域を広げることができる。
<着弾位置>
次に、基体W上の主滴90aの着弾位置およびサテライト90cの着弾位置について説明する。図19は、基体に着弾した主滴およびサテライトの着弾位置を示す概略断面図である。
図19に示すように、ノズル52から吐出される前の主滴90aとサテライト90cとの仮想的な距離をテール長さLt[μm]、ノズル52のノズル面51aと基体Wのノズル52側の面(上面)Waとの距離をギャップLg[μm]とする。
また、液滴90がノズル52から吐出されて、主滴90aとなって飛行する速度(以下、主滴速度と呼ぶ)をVm[m/sec]、液滴90がノズル52から吐出されて、サテライト90cとなって飛行する速度(以下、サテライト速度と呼ぶ)をVs[m/sec]、主走査方向(Y軸方向)にテーブルを移動させる走査速度(以下、テーブル速度と呼ぶ)をVt[mm/sec]とする。
このとき、液滴90がノズル52から吐出されて、主滴90aとなって飛行して、基体Wの上面Waに到達するまでの時間tm[μsec]は、次式となる。
tm=Lg/Vm・・・(1)
液滴90がノズル52から吐出されて、サテライト90cとなって飛行して、基体Wの上面Waに到達するまでの時間ts[μsec]は、次式となる。
ts=Lt/Vm+Lg/Vs・・・(2)
主滴90aの着弾位置のずれ量、つまり、主滴90aの吐出位置P0と実際に着弾した着弾位置Pmとの距離Lm[μm]は、次式となる。
Lm=tm×Vt・・・(3)
サテライト90cの着弾位置のずれ量、つまり、サテライト90cの吐出位置P0と実際に着弾した着弾位置Psとの距離Ls[μm]は、次式となる。なお、サテライト90cの吐出位置と、主滴90aの吐出位置と、は同じ吐出位置P0であるとする。
Ls=ts×Vt・・・(4)
以上のことから、主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとの距離ΔLは、次の式で表される。
ΔL=Ls−Lm
=ts×Vt−tm×Vt
=(ts−tm)Vt・・・(5)
つまり、基体Wの上面Waにおいて、主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとの距離ΔLは、テーブル速度Vtに比例する。
例えば、Lt=250[μm]、Lg=300[μm]、Vm=7[m/sec]、Vs=5[m/sec]である場合に、テーブル速度Vt=100[mm/sec]とすると、上記で説明した数式(1)からtm=42.86[μsec]、数式(2)からts=95.71[μsec]、数式(3)からLm=4.29[μm]、数式(4)からLs=9.57[μm]、数式(5)からΔL=5.29[μm]と算出できる。
同様にして、テーブル速度Vt=300[mm/sec]とすると、Lm=12.86[μm]、ΔL=15.86[μm]と算出できる。
同様にして、テーブル速度Vt=500[mm/sec]とすると、Lm=21.43[μm]、ΔL=26.43[μm]と算出できる。
同様にして、テーブル速度Vt=700[mm/sec]とすると、Lm=30.03[μm]、ΔL=37.03[μm]と算出できる。
図20は、テーブル速度と主滴の着弾位置のずれ量との関係を示すグラフであり、図21は、テーブル速度と主滴およびサテライト間の距離との関係を示すグラフである。また、図22は、テーブル速度ごとのサテライト速度と主滴の着弾位置およびサテライトの着弾位置との距離との関係を示すグラフである。
図20に示すように、上記にて算出した各テーブル速度Vtおよび主滴90aの着弾位置のずれ量Lmから、テーブル速度Vtと主滴90aの着弾位置のずれ量Lmとの近似式を求めることによって、テーブル速度の変更に対応して主滴90aを配置領域に確実に着弾させるように、ノズル52から吐出される液滴90の吐出タイミングを精度よく補正することができる。
また、図21に示すように、上記にて算出した各テーブル速度Vtおよび主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとの距離ΔLから、テーブル速度Vtと主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとの距離ΔLとの近似式を求めることによって、テーブル速度Vtの変更に対応してサテライト90cを配置領域に確実に着弾させるように、ノズル52から吐出される液滴90の吐出タイミングを精度よく補正することができる。
なお、少なくとも2つのテーブル速度Vtから、主滴90aおよびサテライト90cの着弾位置の補正量、つまり、主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとの距離ΔLを算出すれば、上記近似式を求めることができるが、3つ以上のテーブル速度Vtを用いて、上記近似式を求めることによって、さらに精度よくノズル52から吐出される液滴90の吐出タイミングを補正することができる。
また、図22に示すように、テーブル速度Vtごとの、サテライト速度Vsと、主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとの距離ΔLと、の関係において、Vsが7[m/sec]程度である場合には、テーブル速度Vtが、100[mm/sec]から800[mm/sec]に速くなっても、主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとの距離ΔLは、4[μm]程度から29[μm]程度であり、サテライト90cの着弾位置Psに対するテーブル速度Vtによる影響は小さい。
一方、Vsが7[m/sec]よりも遅くなって、1[m/sec]程度である場合には、テーブル速度Vtが、100[mm/sec]から800[mm/sec]に向かって速くなると、主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとの距離ΔLは、29[μm]程度から234[μm]程度に大幅に変化し、サテライト90cの着弾位置Psに対するテーブル速度Vtによる影響は無視できなくなる。
<液滴吐出方法>
本実施形態の液滴吐出方法について、上記有機EL素子130の製造方法における正孔注入層131の形成方法を例に挙げて、図23〜図25を参照して説明する。
図23、図24は、開口部における液滴の配置の例を示す概略平面図であり、図25は、液滴吐出方法を示すフローチャートである。
液滴吐出方法の説明に先立って、まず、図23および図24を参照して、開口部106aにおける液滴90の着弾位置の配置の例について説明する。前述したように、有機EL素子130の機能層136のうち、例えば、正孔注入層131をインクジェット法で形成する場合、素子基板101である基体Wは、液滴吐出装置10のステージ5上に載置される。
このとき、図23および図24に示すように、インクジェットヘッド50のノズル列52cは、主走査方向(Y軸方向)と直交する副走査方向(X軸方向)に沿って配置されている。長円形状の開口部106aは、平面視で、短手方向がY軸方向に沿うように配置されており、長手方向が副走査方向(X軸方向)に沿うように配置されている。
言い換えれば、赤(R)、緑(G)、青(B)に対応した有機EL素子130が形成される液滴の配置領域としての各開口部106aの短手方向がY軸方向に沿うように、ステージ5上に基体Wが載置され位置決めされる。
図23では、赤(R)、緑(G)、青(B)に対応した有機EL素子130が形成される液滴の開口部106aのうち、青(B)および緑(G)に対応した開口部106aを例として示している。
このようなノズル列52cに対する開口部106aの配置は、横描画と呼ばれている。なお、横描画におけるノズル列52cの配置は、X軸方向に沿うことに限定されず、X軸方向に対して角度を有してノズル列52cを配置してもよい。
これにより、Y軸方向から見たときのノズルピッチを狭くできる。言い換えれば、X軸方向における開口部106aの配置ピッチに応じて、ノズル列52cの配置の仕方を変えることで実質的なノズルピッチを調整可能である。
インクジェットヘッド50と基体WとをY軸方向に相対的に移動させる主走査において、各開口部106aに掛かる複数のノズル52から正孔注入層形成材料を含むインク91を複数の液滴90として吐出して各開口部106aに含まれるように配置する。
本実施形態では、各開口部106aに、使用するノズルの数、例えば、図23および図24では、7つのノズル52から7滴のインク91をX軸方向に間隔をおいて吐出する例を示している。
図23では、各ノズル52から吐出されたサテライト90cの着弾位置の後方の端部の位置C1が、基体W上の開口部106aの端部の位置、つまり、開口部106aのY軸の負(−)方向側の長辺と一致している状態を示している。このように、開口部106aのY軸の負(−)方向側の長辺を基準として、サテライト90cの着弾位置の後方の端部の位置C1が、複数のノズル52間で一致するように、複数のノズル52の吐出タイミングを補正する。
複数のノズル52間でサテライト90cの着弾位置の後方の端部の位置C1を揃える方法は、以下の3つの方法を挙げることができる。なお、基準となる着弾位置に対して、主走査方向の上流側にずれて着弾する液滴90を吐出するノズル52を吐出速度が遅いノズルと呼び、基準となる着弾位置に対して、主走査方向の下流側にずれて着弾する液滴90を吐出するノズル52を吐出速度が速いノズルと呼んで説明する。
第1の方法は、複数のノズル52のうち、吐出速度が最も遅いノズルから吐出された液滴90の着弾位置を基準にして、他のノズル52の吐出タイミングを遅くすることによって、吐出速度の最も遅いノズル52の着弾位置に揃える。
第2の方法は、複数のノズル52のうち、吐出速度が最も速いノズルから吐出された液滴90の着弾位置を基準にして、他のノズル52の吐出タイミングを速くすることによって、吐出速度の最も速いノズル52の着弾位置に揃える。
第3の方法は、複数のノズル52の吐出速度の中央値、あるいは平均値を算出し、算出された吐出速度の中央値、あるいは平均値のノズル52の着弾位置を基準にして、吐出速度が速いノズル52は吐出タイミングを遅くし、吐出速度が遅いノズル52は吐出タイミングを速くすることによって、複数のノズル52間で、着弾位置を揃える。
また、図24では、各ノズル52から吐出された主滴90aの着弾位置の前方の端部の位置C2が、基体W上の開口部106aの端部の位置、つまり、開口部106aのY軸の正(+)方向側の長辺と一致している状態を示している。
このように、開口部106aのY軸の正方向側の長辺を基準として、主滴90aの着弾位置の前方の端部の位置C2が、複数のノズル52間で一致するように、複数のノズル52の吐出タイミングを補正してもよい。
なお、図23および図24は、開口部106aにおける複数の液滴90の配置を示すものであって、実際の液滴90(インク91)の着弾状態を示すものではない。
開口部106aに着弾した複数の液滴90は、開口部106aに濡れ広がって一体化し、図11に示したように盛り上がる。所望の膜厚の正孔注入層131を形成するには、インク91(主滴90aおよびサテライト90cを含んだ液滴90)の着弾位置が開口部106a内であって、インク91の総吐出量が、設計上の目標総吐出量(所定量)とほぼ同等であることが求められる。
図25に示すように、本実施形態の液滴吐出方法(液滴の着弾位置の補正方法)は、インクジェットヘッド50と検査媒体とを、所定の間隔で対向配置して走査を行いながら、予め設定された吐出タイミングで複数のノズル52から液滴90の吐出を行う第1吐出工程(ステップS1)と、第1吐出工程において、複数のノズル52の各々から検査媒体に吐出された液滴90の各々の着弾位置を取得する工程(ステップS2)と、着弾位置の補正量を算出する工程(ステップS3)と、着弾位置の補正量に基づいて、複数のノズル52の各々の吐出タイミングを変更する工程(ステップS4)と、インクジェットヘッド50と基体Wとを、所定の間隔で対向配置して走査を行いながら、吐出タイミングを変更する工程で変更した吐出タイミングで複数のノズル52から基体Wに設けられた配置領域に液滴90を吐出する第2吐出工程(ステップS5)と、を有し、着弾位置の補正量を算出する工程において、各々の着弾位置から算出された代表着弾点の位置が走査方向において一致するように、補正量を算出する。
以下、図23および図24に示した開口部106aにおける液滴の配置を前提として、本実施形態の液滴吐出方法を具体的に説明する。
(1)ステップS1 第1吐出工程
インクジェットヘッド50と基体Wとを、所定の間隔で対向配置して走査を行いながら、あるテーブル速度Vtにおいて、予め設定された吐出タイミングで吐出を行い、それぞれのノズル52から液滴90を吐出する。本実施形態における予め設定された吐出タイミングとは、図7に示した駆動信号COMにおいて、例えば、一定のタイミング(タイミングt3)で、各ノズル52に一定の駆動電圧Vhをかけることである。
(2)ステップS2 着弾位置を取得する工程
第1吐出工程において複数のノズル52から検査媒体上に着弾した主滴90aおよびサテライト90cを含む液滴90の着弾位置を取得する。具体的には、着弾位置測定機構81としての顕微鏡やCCDカメラなどにより、主滴90aの着弾位置Pmと、サテライト90cの着弾位置Psと、をそれぞれ測定する。
なお、検査媒体は、液滴90を吐出する吐出対象物であり、有機EL素子130を製造する基体Wの一部であってもよいし、基体Wとは別の媒体、例えば、検査シートなどであってもよい。
このとき、ノズル52のノズル面51aと基体Wの上面Waとの距離(ギャップLg)を600μm程度に広げると、主滴90aの着弾位置Pmおよびサテライト90cの着弾位置Psを測定しやすくなる。
(3)ステップS3 着弾位置の補正量を算出する工程
ステップS2で測定した、主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとから、先述した数式(1)〜数式(5)を用いて、主滴90aの着弾位置のずれ量Lmと、サテライト90cの着弾位置のずれ量Lsと、主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとの距離ΔLを算出する。
その後、主滴90aの着弾位置のずれ量Lm、サテライト90cの着弾位置のずれ量Ls、主滴90aの着弾位置Pmとサテライト90cの着弾位置Psとの距離ΔLを考慮して、Y軸方向において、複数のノズル52間で各々の着弾位置から算出された代表着弾点の位置が一致するように、ノズル52ごとに着弾位置の補正量を算出する。
具体的には、基体W上に着弾した主滴90aの着弾位置の後方の端部の位置、またはサテライト90cの着弾位置の後方の端部の位置が一致するように、ノズル52ごとに着弾位置の補正量を算出する。
また、このとき、先述したように、Y軸方向において、基体W上に着弾した主滴90aの中心の位置が、複数のノズル間で一致するように、複数のノズルごとに補正量を算出してもよいし、基体W上に着弾したサテライト90cの中心の位置が、複数のノズル52間で一致するように、複数のノズル52ごとに吐出タイミングの補正量を算出してもよい。
また、ステップS1において、少なくとも2つのテーブル速度で吐出を行い、ステップS3において、少なくとも2つのテーブル速度ごとに補正量を算出することによって、テーブル速度の変更に対応して、液滴90を開口部106aに確実に着弾させることができる。
(4)ステップS4 吐出タイミングを変更する工程
ステップS3で求められた着弾位置の補正量に基づいて、複数のノズル52から吐出される液滴90の吐出タイミングを変更する。具体的には、吐出タイミングの変更は、周期的に発生するエンコーダーパルスをカウントして生成される吐出制御データのカウントを変更することによって行われる。
また、インクジェットヘッド50を駆動させる駆動波形を変更するステップを含んでいてもよい。また、液滴吐出データ内の着弾位置データを修正するステップを含んでいてもよい。なお、すべてのノズル52から吐出される液滴90の吐出タイミングを変更する必要はなく、着弾位置の補正量がゼロである場合には、吐出タイミングを変更する必要はない。
(5)ステップS5 第2吐出工程
インクジェットヘッド50と基体Wとを、所定の間隔で対向配置して走査を行いながら、吐出タイミングを変更する工程(ステップS4)で変更した吐出タイミングで、複数のノズル52から基体Wに設けられた配置領域に液滴90を吐出する。
その後、液滴90(インク91)が塗布された基体Wを減圧下に放置し、インク91から溶媒を蒸発させて乾燥し、その後、大気圧下で、加熱する焼成処理を施すことにより固化する。
以上によって、正孔注入層131が形成される。
また、上記の液滴吐出方法の第1吐出工程(ステップS1)では、主走査は、インクジェットヘッド50に対して一方向への基体Wの移動に限らず、基体Wを往復させて行うこともできる。つまり、Y軸方向において、往動と復動とに分けて、開口部106aに液滴90を吐出してもよい。
Y軸方向において、往動と復動とに分けて、開口部106aに液滴90を吐出する方法を具体的に説明する。
図26および図27は、開口部における液滴の配置の例を示す概略平面図である。図26に示すように、基体WをY軸の正(+)の向きに移動させて液滴90を吐出し、サテライト90cの着弾位置の後方の端部の位置C3が、基体W上の開口部106aの端部の位置、つまり、開口部106aのY軸の負(−)方向側の長辺と一致するように吐出タイミングを補正する。
その後、基体WをY軸の負(−)の向きに移動させて液滴90を吐出し、サテライト90cの着弾位置の後方の端部の位置C4が、基体W上の開口部106aの端部の位置、つまり、開口部106aのY軸の正(+)方向側の長辺と一致するように吐出タイミングを補正してもよい。
また、図27に示すように、基体WをY軸の負(−)の向きに移動させて液滴90を吐出し、主滴90aの着弾位置の前方の端部の位置C5が、基体W上の開口部106aの端部の位置、つまり、開口部106aのY軸の負(−)方向側の長辺と一致するように吐出タイミングを補正する。
その後、基体WをY軸の正(+)の向きに移動させて液滴90を吐出し、主滴90aの着弾位置の前方の端部の位置C6が、基体W上の開口部106aの端部の位置、つまり、開口部106aのY軸の正(+)方向側の長辺と一致するように吐出タイミングを補正してもよい。
このように、Y軸方向に往動と復動とに分けて、開口部106aに液滴90を吐出する場合には、開口部106aのY軸の正(+)方向側の長辺、あるいは、開口部106aのY軸の負(−)方向側の長辺を基準として、主滴90aの着弾位置の前方の端部の位置、あるいは、サテライト90cの着弾位置の後方の端部の位置が、複数のノズル52間で一致するように、複数のノズル52の吐出タイミングを補正すればよい。
また、主走査方向に隣り合う開口部106aの間には、開口部106aを区画する隔壁106が設けられ、隔壁106上に主滴90aまたはサテライト90cが着弾したときの濡れ広がりを考慮して、複数のノズル52ごとに補正量を算出することが好ましい。
このようにすれば、開口部106aにおける混液や塗布むらを低減させることができる。
なお、上記液滴吐出法を用いたインクの吐出は、正孔注入層形成材料を含むインク91だけに適用されることに限定されず、他の正孔輸送層形成材料を含むインク92や発光層形成材料を含むインク93にも適用可能である。
また、上記液滴吐出方法をコンピューターに実行させるプログラムが本発明の液滴吐出プログラムである。
(混液が生じない領域)
図28は、有機EL素子の製造方法を示す概略断面図である。図28に示すように、着弾位置の補正量を算出する工程では、主走査方向(Y軸方向)において、主滴90aまたはサテライト90cの着弾位置の後方の端部の位置が、基体W上の主走査方向に隣り合う開口部106aの間の予め設定された混液が生じない領域内にあるように、複数のノズル52ごとに補正量を算出してもよい。
具体的には、主走査方向(Y軸方向)に隣り合う隔壁106のうち、一方の隔壁106の頂部107から開口部106aの端部までの領域K1、または、他方の隔壁106の頂部108から開口部106aの端部までの領域K2に、主滴90aの重心が着弾するように、複数のノズル52ごとに補正量を算出すると混液は生じ難い。
つまり、主滴90aは、頂部107、頂部108からややはみ出してもよい。なぜなら、隔壁106は撥液処理されているため、領域K1、または領域K2に着弾した主滴90aは、自重によって開口部106aに収容されるからである。
一方、サテライト90cは、着弾径が主滴90aと比較して小さいため、自重によって開口部106aに収容され難い。そのため、サテライト90cについては、確実に、領域K1または領域K2、あるいは、隣り合う隔壁106の端部間の領域K3に着弾させる方が好ましい。
つまり、上記で説明した領域K1および領域K2が、基体W上の主走査方向に隣り合う開口部106aの間の予め設定された混液が生じない領域である。
主滴90aの重心が、領域K1または領域K2または領域K3、あるいは領域K1または領域K2からややはみ出した領域に着弾し、サテライト90cが、領域K1または領域K2または領域3に着弾するように、複数のノズル52ごとに補正量を算出する。
このようにすれば、主走査方向に隣り合う開口部106aのそれぞれにおいて、混液が生じ難く液滴90を着弾させることができる。
上記実施形態の液滴吐出方法によれば、以下の効果が得られる。
(1)第2吐出工程(ステップS5)で変更された吐出タイミングで選択されたノズル52から液滴90を吐出することにより、液滴90が、基体W上に設けられた開口部106a領域外に着弾することを低減できる。その結果、基体W上において、液滴90を位置精度よく着弾させ、開口部106aにおける混液や塗布むらを低減させることができる。
(2)主滴90aだけでなく、サテライト90cについても、基体Wに設けられた開口部106a領域外に着弾することを低減できる。その結果、基体W上において液滴90を位置精度よく着弾させ、配置領域における混液や塗布むらを低減させることができる。
(3)走査方向におけるサテライト90cの中心、或いは走査方向における主滴90aの中心、或いは走査方向におけるサテライト90cの中心と主滴90aの中心との中点を一致させることによって、液滴90が基体Wに設けられた開口部106a領域外に着弾することを低減できる。
(4)各々の着弾位置の走査方向における前方端部、或いは後方端部を一致させることによって、液滴90が基体Wに設けられた開口部106a領域外に着弾することを低減できる。
(5)液滴90を吐出する第1吐出工程(ステップS1)において、少なくとも2つのテーブル速度Vtで吐出を行い、着弾位置の補正量を算出する工程(ステップS3)では、少なくとも2つのテーブル速度Vtから、主滴90aおよびサテライト90cの着弾位置の補正量を予め求めることにより、テーブル速度Vtの変更に対応して、液滴90を開口部106aに着弾させることができる。
(6)吐出タイミングを変更する工程(ステップS4)において、インクジェットヘッド50を駆動させる駆動波形を変更するステップを含むことから、吐出タイミングの変更によって液滴の吐出量が変化する場合には、駆動波形を変更することによって、ねらいの吐出量で液滴を吐出することができる。
(7)吐出タイミングを変更する工程(ステップS4)では、液滴吐出データ内の着弾位置データを修正するステップを含んでいることから、着弾位置データの追加、削除、変更を自由に行うことができ、着弾位置データの管理が容易となる。
(8)第1吐出工程(ステップS1)では、走査における往動と復動とに分けて開口部106aに液滴90を吐出する場合には、液滴の着弾位置の補正量を算出する工程(ステップS3)において、往動と復動とに対応した液滴90の着弾位置の補正量を得ることができる。よって、第2吐出工程(ステップS5)では、走査における往動と復動とに対応して吐出タイミングを変更することで、液滴90を位置精度よく着弾させることができる。
(9)着弾位置の補正量を算出する工程(ステップS3)では、Y軸方向において、主滴90aまたはサテライト90cの着弾位置の後方の端部の位置が、基体W上の開口部106aに含まれるように、複数のノズル52ごとに補正量を算出することから、主滴90aおよびサテライト90cを、基体Wに設けられた開口部106aに確実に着弾させることができ、液滴90が開口部106aの領域外にはみ出すことを低減できる。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う液滴吐出方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例)
上記実施形態の液滴吐出方法が適用されるデバイスの形成方法は、有機EL素子130(あるいは有機EL装置100)に限定されない。例えば、液晶表示装置におけるカラーフィルターの形成方法や、有機トランジスターにおける半導体層や半導体層に接続される配線の形成方法などにも適用することができる。
10…液滴吐出装置、50…吐出ヘッドとしてのインクジェットヘッド、52…ノズル、90…液滴、90a…主滴、90c…サテライト、100…有機EL装置、101…素子基板、106a…配置領域としての開口部、130…有機EL素子、W…基体。

Claims (13)

  1. 複数のノズルを有する吐出ヘッドと基体とを走査方向に相対的に移動させる走査を行いながら、前記複数のノズルから液滴を吐出することにより前記基体に液状体を供給する液滴吐出方法であって、
    前記吐出ヘッドと検査媒体とを、所定の間隔で対向配置して前記走査を行いながら、予め設定された吐出タイミングで前記複数のノズルから前記液滴の吐出を行う第1吐出工程と、
    前記第1吐出工程において前記複数のノズルの各々から前記検査媒体に吐出された前記液滴の各々の着弾位置を取得する工程と、
    前記着弾位置の補正量を算出する工程と、
    前記着弾位置の前記補正量に基づいて、前記複数のノズルの各々の前記吐出タイミングを変更する工程と、
    前記吐出ヘッドと前記基体とを、前記所定の間隔で対向配置して前記走査を行いながら、前記吐出タイミングを変更する工程で変更した吐出タイミングで前記複数のノズルから前記基体に設けられた配置領域に前記液滴を吐出する第2吐出工程と、を有し、
    前記着弾位置の補正量を算出する工程において、前記各々の着弾位置から算出された代表着弾点の位置が前記走査方向において一致するように、前記補正量を算出することを特徴とする液滴吐出方法。
  2. 前記液滴は、主滴と、サテライトと、を含むことを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出方法。
  3. 前記代表着弾点は、前記走査方向における前記サテライトの中心、或いは前記走査方向における前記主滴の中心、或いは前記走査方向における前記サテライトの中心と前記主滴の中心との中点であることを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出方法。
  4. 前記代表着弾点は、前記各々の着弾位置の前記走査方向における前方端部、或いは後方端部であることを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出方法。
  5. 前記第1吐出工程において、少なくとも2つの走査速度での吐出を行い、前記着弾位置を取得する工程において、前記2つの走査速度での吐出の各々における前記着弾位置を取得し、
    前記着弾位置の補正量を算出する工程では、前記2つの走査速度での吐出の各々における前記補正量を算出し、
    前記吐出タイミングを変更する工程において、前記2つの走査速度から選択した走査速度に応じた前記補正量に基づいて前記吐出タイミングの変更を行い、
    前記第2吐出工程において、前記選択した走査速度で前記走査を行いながら前記液滴を吐出することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の液滴吐出方法。
  6. 前記吐出タイミングを変更する工程において、前記吐出ヘッドを駆動させる駆動波形を変更するステップを含むことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の液滴吐出方法。
  7. 前記第1吐出工程では、前記走査における往動と復動とに分けて前記配置領域に前記液滴を吐出することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の液滴吐出方法。
  8. 前記吐出タイミングを変更する工程では、液滴吐出データ内の着弾位置データを修正するステップを含むことを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の液滴吐出方法。
  9. 前記補正量を算出する工程では、前記走査方向において、前記代表着弾点の位置が、前記配置領域に含まれるように、前記複数のノズルごとに前記補正値を算出することを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の液滴吐出方法。
  10. 前記補正量を算出する工程では、前記走査方向において、前記代表着弾点の位置が、前記配置領域の端部の位置と一致するように、前記複数のノズルごとに前記補正値を算出することを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出方法。
  11. 前記補正量を算出する工程では、前記走査方向において、前記代表着弾点の位置が、前記走査方向に隣り合う前記配置領域の間の予め設定された領域内となるように、前記複数のノズルごとに前記補正値を算出することを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか一項に記載の液滴吐出方法。
  12. 前記走査方向に隣り合う前記配置領域の間には、前記配置領域を区画する隔壁が設けられ、前記隔壁上に前記主滴または前記サテライトが着弾したときの濡れ広がりを考慮して、前記複数のノズルごとに前記補正値を算出することを特徴とする請求項11に記載の液滴吐出方法。
  13. 複数のノズルを有する吐出ヘッドと基体とを対向配置して相対的に移動させる走査を行い、前記基体に設けられた少なくとも一つの配置領域に、前記ノズルから液状体を液滴として吐出する動作の制御をコンピューターに実行させる液滴吐出プログラムであって、
    請求項1から請求項12までの何れか一項に記載の液滴吐出方法を実行するステップを有する液滴吐出プログラム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109823050A (zh) * 2018-12-29 2019-05-31 华中科技大学 面向喷墨打印的液滴喷射多阶段定位误差补偿方法及设备
JP2021000763A (ja) * 2019-06-21 2021-01-07 株式会社リコー ヘッド駆動装置、液体吐出装置及びヘッド駆動方法

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