JP2017125323A - 建物の通気システム - Google Patents

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Abstract

【課題】乾燥室の空気の有効利用を図り、ひいてはエネルギ効率の向上を実現する。
【解決手段】建物10は、浴室12と、乾燥対象物を乾燥用空気により乾燥させる乾燥室13と、浴室12及び乾燥室13に対して仕切られて設けられた居室11と、を備えている。乾燥室13と浴室12との間には、これら両者間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替が可能である乾燥室ガラリ31が設けられている、乾燥室13と居室11との間には、これら両者間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替が可能である乾燥室換気扇32が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建物の通気システムに関するものである。
建物において洗濯物等を乾かすための乾燥室が設けられる構成が知られている。乾燥室には、例えば加熱装置と送風装置とが設けられており、加熱及び送風により洗濯物等の乾燥が促進される。例えば特許文献1に記載の技術では、乾燥室内の屋内湿度(検出値)と屋外湿度(検出値)と基準湿度とに基づいて、乾燥室の湿度が基準湿度となるように、換気手段の作動及び屋外扉の開閉を制御するとともに、屋内湿度(検出値)と基準湿度とに基づいて屋内扉の開閉を制御することで、建物内において乾燥室(第1室)と収容室(第2室)との通気を制御するものとなっている。
特許第5698031号公報
しかしながら、上記従来技術を含めて既存の技術では、乾燥室内で洗濯物等を乾燥させる場合には、換気扇を作動させたり、屋外扉(シャッタ)を開放したりして洗濯物等の乾燥を促す構成としている。かかる場合、乾燥室内で洗濯物等の乾燥に用いられた空気は、そのまま屋外に排出(すなわち廃棄)されるものとなっている。この点において、本発明者は、乾燥室内で乾燥に用いられた空気を有効利用できることを見いだし、建物内の通気に関して技術的な改善を図ることとした。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、乾燥室の空気の有効利用を図り、ひいてはエネルギ効率の向上を実現することができる建物の通気システムを提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて作用、効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成の符号を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
第1の発明は、
浴室(12)と、
乾燥対象物を乾燥用空気により乾燥させる乾燥室(13)と、
前記浴室及び前記乾燥室に対して仕切られて設けられた屋内空間部(11)と、
を備える建物(10)に適用され、
前記乾燥室と前記浴室との間に設けられ、これら両者間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替が可能である第1通気手段(31)と、
前記乾燥室と前記屋内空間部との間に設けられ、これら両者間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替が可能である第2通気手段(32)と、
を備えることを特徴とする。
乾燥室内では、乾燥用空気により洗濯物等の乾燥対象物の乾燥が行われる。また、乾燥室と浴室との間に設けられた第1通気手段により、乾燥室と浴室との間において通気の実施状態と非実施状態との切替が可能となっていることに加え、乾燥室と屋内空間部との間に設けられた第2通気手段により、乾燥室と屋内空間部との間で通気の実施状態と非実施状態との切替が可能となっている。そのため、乾燥室から排出される空気を、浴室の乾燥に用いたり、屋内空間部の空調に用いたりすることができる。その結果、乾燥室の空気の有効利用を図り、ひいてはエネルギ効率の向上を実現することができる。
第2の発明は、前記屋内空間部は、空調設備(21)の空調空気による空調が行われる空間部であることを特徴とする。
乾燥室及び浴室に対してそれぞれ通気可能な屋内空間部を、空調設備の空調空気による空調が行われる空間部であるとした。ゆえに、乾燥室から導入される高温・高湿の空気を屋内空間部の空調に利用することで、屋内空間部における空調を好適に実施できる。この場合、空調設備の運転負荷を軽減することが可能となり、ひいてはエネルギコストの低減を図ることが可能となる。
第3の発明は、前記乾燥室の床部には、床下空間から空気を導入する導入口(26)が設けられていることを特徴とする。
乾燥室へは、床下空間から空気が導入される。この場合、建物において温度や湿度が比較的安定した状態の空気を、乾燥室での乾燥に用いることができる。
また、屋内空間部が空調対象である屋内空間部であることを想定する場合には、乾燥室へは、空調対象である屋内空間部からでなく、床下空間から空気が導入されることとなる。この場合、屋内空間部からの空気導入でないため、屋内空間部での空調に悪影響が及ぶことを抑制できる。
第4の発明は、前記浴室の排気を行う浴室用換気装置(22)を備え、前記第1通気手段は、前記乾燥室と前記浴室との間に設けられた通気ガラリ(31)であることを特徴とする。
浴室においては一般に換気扇等による機械排気が行われ、その機械排気の実施下では浴室内が負圧となる。そのため、乾燥室と浴室との間に設けられた通気ガラリを開放状態にすれば、乾燥室から浴室への通気を実施できる。また、通気ガラリを閉鎖状態にすれば、乾燥室から浴室への通気を停止できる。この場合、通気ガラリを開放又は閉鎖するといった簡易な方法を用いつつも所望の通気を好適に実施できる。
第5の発明は、前記第2通気手段は、前記乾燥室と前記屋内空間部との間に設けられた送風装置(32)であることを特徴とする。
屋内空間部は、浴室とは異なり換気状態にあっても負圧以外で保持されること、又は浴室に比べて低レベルの負圧に保持されることが考えられる。この場合に、送風装置により乾燥室から屋内空間部への通気を行わせる構成することで、乾燥室から屋内空間部への通気を適正に実施できる。
第6の発明は、前記浴室と前記屋内空間部との間に設けられ、これら両者間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替が可能である第3通気手段(33)を備えることを特徴とする。
浴室と屋内空間部との間に第3通気手段を設けることにより、屋内空間部内の空気を用いて浴室の換気を行うことができる。この場合特に、屋内空間部が空調対象となっていれば、屋内空間部から排出される空調空気を用いて浴室の換気を行うことができる。
第7の発明は、前記浴室の排気を行う浴室用換気装置(22)を備え、前記第3通気手段は、前記浴室と前記屋内空間部との間に設けられた通気ガラリ(33)であることを特徴とする。
浴室においては一般に換気扇等による機械排気が行われ、浴室内は負圧となる。そのため、浴室と屋内空間部との間に設けた通気ガラリを開放状態にすれば、屋内空間部から浴室への通気を実施できる。また、通気ガラリを閉鎖状態にすれば、屋内空間部から浴室への通気を停止できる。この場合、通気ガラリを開放又は閉鎖するといった簡易な方法を用いつつも所望の通気を好適に実施できる。
第8の発明は、前記屋内空間部は、空調設備(21)の空調空気による空調が行われる空間部であり、前記第1通気手段及び前記第2通気手段における通気状態を制御する通気制御手段(40)を備え、前記通気制御手段は、前記乾燥室での乾燥が実施されており、かつ前記空調空気により前記屋内空間部の冷房が実施されている場合に、前記第1通気手段を通気実施状態、前記第2通気手段を通気非実施状態とすることを特徴とする。
乾燥室での乾燥が行われ、かつ屋内空間部が冷房される場合には、乾燥室内の高温、高湿の空気が第1通気手段により浴室に対して送出される。つまり、乾燥室からの排出空気が浴室の換気に用いられる。この場合、屋内空間部で冷房されている空調環境が損なわれることを抑制しつつ、浴室の換気を好適に実施できる。
第9の発明は、前記屋内空間部は、空調設備(21)の空調空気による空調が行われる空間部であり、前記第1通気手段及び前記第2通気手段における通気状態を制御する通気制御手段(40)を備え、前記通気制御手段は、前記乾燥室での乾燥が実施されており、かつ前記空調空気により前記屋内空間部の暖房及び加湿の少なくともいずれかが実施されている場合に、前記第1通気手段を通気非実施状態、前記第2通気手段を通気実施状態とすることを特徴とする。
乾燥室での乾燥が行われ、かつ屋内空間部の暖房及び加湿の少なくともいずれかが実施される場合には、乾燥室内の高温、高湿の空気が第2通気手段により屋内空間部に対して送出される。つまり、乾燥室からの排出空気が屋内空間部の暖房、加湿に用いられる。この場合、乾燥実施後の空気が有する熱や湿気の有効利用を実現できる。また、空調設備による暖房や加湿の負荷軽減を図ることができる。
第10の発明は、前記乾燥室内の乾燥状況に関する情報を取得する取得手段(40)を備え、前記通気制御手段は、前記乾燥室での乾燥が実施されており、かつ前記暖房及び前記加湿の少なくともいずれかが実施されている状態下において、前記取得された情報に基づいて前記乾燥室から前記屋内空間部への通気が不適であると判定される場合に、前記第1通気手段を通気非実施状態から通気実施状態に切り替えるとともに、前記第2通気手段を通気実施状態から通気非実施状態に切り替えることを特徴とする。
乾燥室においては、乾燥対象物の洗濯物等が乾いてくることで湿度が次第に低下する。そのため、乾燥室から排出される空気の状態が次第に変化する。この場合、乾燥室での乾燥初期においては、乾燥室から排出される空気は高湿度であり、屋内空間部での加湿に好適に利用できる。また、乾燥室での乾燥が進むと、乾燥室から排出される空気は低湿度となり、屋内空間部の加湿よりも浴室乾燥に好適に利用できる。
なお、乾燥室内の乾燥判定の手段としては、乾燥室内の検出湿度に基づいて判定するものや、乾燥室での乾燥の継続時間に基づいて判定するものが考えられる。
建物の概略構成を示す縦断面図。 建物の間取り図。 通気システムの電気的な構成を示すブロック図。 (a)は冷房時の通気状態を示す図、(b)は暖房時の通気状態を示す図。 通気制御の処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、建物の概略構成図である。
図1において、建物10は、居室11と、浴室12と、乾燥室13と、小屋裏空間部14と、床下空間部15とを有している。居室11と浴室12とは隣接して設けられており、間仕切り壁16により仕切られている。また、浴室12と乾燥室13とは隣接して設けられており、間仕切り壁17により仕切られている。
小屋裏空間部14には、居室11の空調を行う空調装置21が設けられている。空調装置21は、温度調整機能と湿度調整機能とを有しており、より具体的には冷房、暖房、除湿、加湿の各機能を有している。空調装置21は、冷房時又は暖房時において、設定温度や設定湿度、設定風量等に基づいて、冷房用又は暖房用の空調空気を給気SAとして居室11に供給する。空調装置21には、居室11内の空気が還気RAとして取り込まれる。また、空調装置21には、屋外から外気OAが取り込まれるとともに、屋外に排気EAが排出される。なお本実施形態では、居室11が、空調空気による空調が行われる屋内空間部に相当する。
浴室12は、図示を略すが浴槽や洗い場を有している。浴室12には、浴室12内の空気を屋外に排出する浴室換気扇22が設けられている。浴室換気扇22がオンされることで、浴室12の換気が行われる。なお、図1においては浴室12と浴室換気扇22とが排気ダクト23を介して接続されているが、これは一例であり、浴室12と屋外とを仕切る壁部に浴室換気扇22が設けられていればよい。
乾燥室13には、乾燥室13内を加熱する加熱器24が設けられるとともに、洗濯物等の乾燥対象物を吊り下げる吊り下げ装置25が設けられている。また、乾燥室13の床には、乾燥用空気を導入する床ガラリ26が設けられている。床ガラリ26はモータ非駆動の状態で閉鎖状態とされ、モータ駆動により開放状態に移行する。乾燥室13において洗濯物等の乾燥が行われる際には、加熱器24の加熱により乾燥室13内が昇温される。また、床ガラリ26を介して床下空間部15から床下空気が導入されることで、乾燥室13内における空気の流通が行われる。その他、乾燥室13内には、乾燥室13内の湿度を検出する湿度センサ27が設けられている。
なお、乾燥室13は洗濯室として構成されていてもよく、乾燥室13内に洗濯機が設置されていてもよい。
また本実施形態では、乾燥室13で用いられた加熱空気(乾燥用空気)を、他の部屋、すなわち居室11や浴室12で利用できるようにして通気システムが構築されており、以下にその構成を説明する。
乾燥室13と浴室12との間の間仕切り壁17には、乾燥室13と浴室12との間の通気を可能とする第1通気手段としての乾燥室ガラリ31が設けられている。乾燥室ガラリ31は、乾燥室13と浴室12との間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替を可能とするものであり、例えば駆動部としてのモータにより複数の羽板の動作が可能となっている。この場合、乾燥室ガラリ31はモータ非駆動の状態で閉鎖状態とされ、モータ駆動により開放状態に移行する。乾燥室ガラリ31は、乾燥室13と浴室12との間に設けられたドア等の開閉体に一体に設けられていてもよい。
浴室換気扇22がオン(駆動)された状態で乾燥室ガラリ31が開放されると、乾燥室13内の空気が浴室12内に取り込まれるとともに、浴室12内の空気が浴室換気扇22から屋外に排出される。つまりこの場合、乾燥室13から浴室12への通気が行われ、その際に浴室12の換気が同時に行われる。
また、乾燥室13と居室11との間には、乾燥室13と居室11との間の通気を可能とする第2通気手段としての乾燥室換気扇32が設けられている。乾燥室換気扇32は、乾燥室13と居室11との間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替を可能とするものであり、電源オフ状態では通気非実施状態(非作動状態)となり、電源オンにより通気実施状態(作動状態)に移行する。乾燥室換気扇32を作動させることで、乾燥室13から居室11への通気が行われる。乾燥室換気扇32が送風装置(換気装置)に相当する。
居室11と浴室12との間の間仕切り壁16には、居室11と浴室12との間の通気を可能とする第3通気手段としての浴室ガラリ33が設けられている。浴室ガラリ33は、居室11と浴室12との間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替を可能とするものであり、例えば駆動部としてのモータにより複数の羽板の動作が可能となっている。この場合、浴室ガラリ33はモータ非駆動の状態で閉鎖状態とされ、モータ駆動により開放状態に移行する。浴室ガラリ33は、居室11と浴室12との間に設けられたドア等の開閉体に一体に設けられていてもよい。
浴室換気扇22がオン(駆動)された状態で浴室ガラリ33が開放されると、居室11内の空気が浴室12内に取り込まれるとともに、浴室12内の空気が浴室換気扇22から屋外に排出される。つまりこの場合、居室11から浴室12への通気が行われ、その際に浴室12の換気が同時に行われる。
図2は、建物10において、居室11と浴室12と乾燥室13との配置の一例を示す間取り図である。この間取りでは、浴室12と乾燥室13とが隣接して設けられるとともに、浴室12及び乾燥室13にそれぞれ隣接するようにして居室11が設けられている。
図3は、本システムの電気的な構成を示すブロック図である。制御部40は、マイクロコンピュータを主体とする電子制御装置であり、制御部40には、乾燥室13に関する乾燥室情報が入力されるとともに、居室11用の空調装置21に関する空調情報が入力される。乾燥室情報には、乾燥室13内での乾燥が実施されていることを示す乾燥室運転情報や、湿度センサ27により検出された乾燥室13内の湿度情報、乾燥開始からの経過時間情報、乾燥室13内の乾燥設定温度の情報が含まれる。また、空調情報には、空調装置21が冷房運転されていること、暖房運転されていることを示す運転情報が含まれる。空調情報には、空調装置21の設定温度や設定湿度、設定風量の情報が含まれていてもよい。そして、制御部40は、乾燥室情報や空調情報に基づいて、乾燥室ガラリ31の開閉や、乾燥室換気扇32のオンオフ、浴室ガラリ33の開閉、浴室換気扇22のオンオフ、床ガラリ26の開閉を制御する。
上記の通気システムでは、乾燥室13での乾燥が実施されている場合において、大きくは(1)居室11が冷房されている状況と、(2)居室11が暖房されている状況とで、乾燥室13から他の部屋への通気の経路を切り替えることとしている。図4(a)は、居室11の冷房時の通気状態を示し、図4(b)は、居室11の暖房時の通気状態を示している。なお、図4(a)(b)ではいずれも、乾燥室13において洗濯物等の乾燥が行われており、乾燥室13内の温度が45℃、湿度が90%となっている。また、浴室換気扇22がオン状態となっている。以下において図4(a)の状態を「第1状態」、図4(b)の状態を「第2状態」とも言う。
(1)居室11の冷房時
図4(a)では、例えば夏季において屋外の気温が35℃、湿度が70%となっており、冷房及び除湿により居室11の気温が28℃、湿度が50%となっている。この状況下で乾燥室13において洗濯物等の乾燥が実施される場合には、乾燥室ガラリ31を開放(通気実施状態)、乾燥室換気扇32をオフ(通気非実施状態)、浴室ガラリ33を閉鎖(通気非実施状態)とする。これにより、乾燥室13内の高温、高湿の乾燥室内空気は、乾燥室ガラリ31、浴室12、浴室換気扇22を経由して屋外に排出される。この際、浴室12の換気(乾燥)が行われる。
(2)居室11の暖房時
図4(b)では、例えば冬季において屋外の気温が5℃、湿度が20%となっており、暖房及び加湿により居室11の気温が18℃、湿度が50%となっている。この状況で乾燥室13での乾燥が実施される場合には、乾燥室ガラリ31を閉鎖(通気非実施状態)、乾燥室換気扇32をオン(通気実施状態)、浴室ガラリ33を開放(通気実施状態)とする。これにより、乾燥室13内の高温、高湿の乾燥室内空気は、乾燥室換気扇32を介して居室11に導入される。また、居室11内の空気は、浴室ガラリ33、浴室12、浴室換気扇22を経由して屋外に排出される。この際、浴室12の換気(乾燥)が行われる。
ただし、乾燥室13においては洗濯物等が乾くのに伴い、湿度が次第に低下する。そのため、乾燥室13から排出される空気の状態が次第に変化する。この場合、乾燥室13での乾燥初期においては、乾燥室13から排出される空気は高湿度であり、居室11での加湿に好適に利用できる。また、乾燥室13での乾燥が進むと、乾燥室13から排出される空気は低湿度となり、居室11の加湿よりも浴室12の乾燥に好適に利用できる。そこで本実施形態では、居室11の暖房時において、乾燥室13から居室11への通気が不適であると判定される場合に、図4(b)に示す第2状態から図4(a)に示す第1状態への切り替えを行うこととしている。つまり、乾燥室ガラリ31を閉鎖状態から開放状態に切り替えるとともに、乾燥室換気扇32をオン状態からオフ状態に切り替えることとしている。
図5は、制御部40により実施される通気制御の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、制御部40により所定周期で繰り返し実施される。
図5において、ステップS11では、今現在、乾燥室13において乾燥が実施されているか否かを判定する。乾燥中である場合には、加熱器24による加熱が行われるとともに、床ガラリ26が開放されて乾燥室13内に床下空気が導入されている。乾燥中であれば後続のステップS12に進み、乾燥中でなければそのまま本処理を終了する。乾燥中でない場合は、浴室換気扇22、乾燥室ガラリ31、乾燥室換気扇32、浴室ガラリ33が非作動状態で保持される。
なお、乾燥中でない場合において、浴室湿度が比較的高い状態(浴室湿度が所定以上の状態)であれば、浴室換気扇22、乾燥室ガラリ31を作動させるようにすることも可能である。つまり、乾燥室13の乾燥に関係なく、浴室12の換気を実施するようにしてもよい。
ステップS12では、居室用の空調装置21による暖房空調が行われているか否かを判定する。この場合、空調装置21による冷房空調が行われているか、空調装置21による冷暖房(空調自体)が行われていなければ、ステップS12を否定してステップS14に進む。ステップS14では、本システムの通気状態を第1状態に制御する(図4(a)参照)。具体的には、浴室換気扇22をオンし、乾燥室ガラリ31を開放し、乾燥室換気扇32をオフし、浴室ガラリ33を閉鎖した状態にすべくこれらの状態を制御する。
ステップS12を肯定した場合、すなわち居室11が暖房中である場合には、ステップS13に進み、乾燥室13内の乾燥状態を判定する。これは、乾燥室13から居室11への通気の実施について適否を判定する処理に相当する。具体的には、湿度センサ27により検出された乾燥室13内の湿度を取得し、その湿度が所定の閾値th以上であるか否かを判定する。閾値thは、例えば10〜20%である。閾値thを、居室11の設定湿度に基づいて定めてよい。例えば閾値thを、居室11の設定湿度、又は設定値+αの湿度としてもよい。ステップS13の処理は、乾燥室13内での乾燥状態を判定するもの、より具体的には乾燥室13内での乾燥が完了したことを判定するものであってもよい。
ステップS12,S13を共に肯定する場合、ステップS15に進む。ステップS15では、本システムの通気状態を第2状態に制御する(図4(b)参照)。具体的には、浴室換気扇22をオンし、乾燥室ガラリ31を閉鎖し、乾燥室換気扇32をオンし、浴室ガラリ33を開放した状態にすべくこれらの状態を制御する。また、ステップS12を肯定、かつステップS13を否定する場合には、ステップS14に進む。ステップS14では、上述のとおり本システムの通気状態を第1状態に制御する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
乾燥室13内では、加熱された乾燥用空気により洗濯物等の乾燥対象物の乾燥が行われる。また、乾燥室13と浴室12との間に設けられた乾燥室ガラリ31により、乾燥室13と浴室12との間において通気の実施状態と非実施状態との切替を可能にしたことに加え、乾燥室13と居室11との間に設けられた乾燥室換気扇32により、乾燥室13と居室11との間で通気の実施状態と非実施状態との切替を可能にした。そのため、乾燥室13から排出される空気を、浴室12の乾燥に用いたり、居室11の空調に用いたりすることができる。その結果、乾燥室13の空気の有効利用を図り、ひいてはエネルギ効率の向上を実現することができる。
空調装置21の空調空気による空調が行われる居室11を、乾燥室13及び浴室12に対してそれぞれ通気可能にした。ゆえに、乾燥室13から導入される高温・高湿の空気を居室11の空調に利用することで、居室11における空調を好適に実施できる。この場合、空調装置21の運転負荷を軽減することが可能となり、ひいてはエネルギコストの低減を図ることが可能となる。
乾燥室13へは、床ガラリ26を介して床下空間部15から空気が導入される構成とした。この場合、建物10において温度や湿度が比較的安定した状態の空気を、乾燥室13での乾燥に用いることができる。
また、乾燥室13へは、空調対象の空間部である居室11からでなく、床下空間部15から空気が導入される。この場合、居室11からの空気導入でないため、居室11での空調に悪影響が及ぶことを抑制できる。
浴室12においては一般に換気扇等による機械排気が行われ、その機械排気の実施下では浴室12内が負圧となる。そのため、乾燥室13と浴室12との間に設けられた乾燥室ガラリ31を開放状態にすれば、乾燥室13から浴室12への通気を実施できる。また、乾燥室ガラリ31を閉鎖状態にすれば、乾燥室13から浴室12への通気を停止できる。この場合、乾燥室ガラリ31を開放又は閉鎖するといった簡易な方法を用いつつも所望の通気を好適に実施できる。
居室11は、浴室12とは異なり換気状態にあっても負圧以外で保持されること、又は浴室12に比べて低レベルの負圧に保持されることが考えられる。この場合に、乾燥室13と居室11との間に設けられた乾燥室換気扇32により乾燥室13から居室11への通気を行わせる構成することで、乾燥室13から居室11への通気を適正に実施できる。
浴室12と居室11との間に浴室ガラリ33を設けたため、居室11内の空気を用いて浴室12の換気を行うことができる。この場合特に、居室11が空調対象となっているため、居室11から排出される空調空気を用いて浴室12の換気を行うことができる。
浴室12における機械排気の実施下で、浴室12と居室11との間に設けた浴室ガラリ33を開放状態にして、居室11から浴室12への通気を実施するようにした。この場合、浴室ガラリ33を開放又は閉鎖するといった簡易な方法を用いつつも所望の通気を好適に実施できる。
浴室換気扇22の排気力を利用して、乾燥室13から浴室12への通気や、居室11から浴室12への通気を行わせる構成としたため、個々に換気扇(送風装置)を設置するより安価な構成を実現できる。
乾燥室13での乾燥が行われ、かつ居室11が冷房される場合に、乾燥室13内の高温、高湿の空気が乾燥室ガラリ31を介して浴室12に対して送出される構成とした。この場合、居室11で冷房されている空調環境が損なわれることを抑制しつつ、浴室12の換気を好適に実施できる。
乾燥室13での乾燥が行われ、かつ居室11の暖房及び加湿の少なくともいずれかが実施される場合に、乾燥室13内の高温、高湿の空気が乾燥室換気扇32により居室11に対して送出される構成とした。この場合、乾燥実施後の空気が有する熱や湿気の有効利用を実現できる。また、空調設備による暖房や加湿の負荷軽減を図ることができる。
乾燥室13での乾燥が行われ、かつ居室11の暖房及び加湿の少なくともいずれかが実施されている状態下において、乾燥室13から居室11への通気が不適であると判定される場合に、乾燥室ガラリ31を閉鎖状態から開放状態に切り替えるとともに、乾燥室換気扇32をオン状態からオフ状態に切り替える構成とした(第2状態から第1状態に切り替える構成とした)。これにより、乾燥室13での洗濯物等の乾燥の進行に伴い乾燥室13内の湿度が変化することを加味しつつ、建物10内の通気を好適に実施できる。
[他の実施形態]
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・上記実施形態では、第1通気手段として乾燥室ガラリ31を設ける構成としたが、これを変更し、第1通気手段として送風装置(換気扇)を設ける構成としてもよい。また、第1通気手段としての通気ガラリと送風装置(換気扇)とを通気経路の上流側及び下流側に並べて設ける構成、第2通気手段としての通気ガラリと送風装置(換気扇)とを通気経路の上流側及び下流側に並べて設ける構成としてもよい。
また、第3通気手段として、浴室ガラリ33に代えて送風装置を設ける構成、又は通気ガラリと送風装置とを通気経路の上流側及び下流側に並べて設ける構成としてもよい。
・居室11の空調機能として冷暖房のうち冷房機能のみを有するもの、又は暖房機能のみを有するものであってもよい。
・上記実施形態では、屋内空間部として居室11を想定したが、これ以外の部屋であってもよい。例えば、屋内空間部を、浴室に隣接して設けられる脱衣室としてもよい。脱衣室には洗面台が設けられているとよい。ただし、空調設備による空調対象となる部屋であることが望ましい。
・上記実施形態では、乾燥室13の空気導入口として床ガラリ26を設けたが、この構成を変更してもよい。例えば、乾燥室13の空気導入口を天井に設けて天井裏空気を乾燥室13内に導入したり、乾燥室13の空気導入口を収納室との間仕切りに設けて収納室内の空気を乾燥室13内に導入したりしてもよい。要するに、空調対象の部屋以外から乾燥室13に空気が導入される構成であることが望ましい。
・建物10において用いられる通気ガラリ(床ガラリ26、乾燥室ガラリ31、浴室ガラリ33)は、電動式のものでなく、手動式のものであってもよい。この場合、ユーザの切替作業により、通気実施状態と通気非実施状態との切り替えが行われる。
・図5のステップS13において、乾燥開始からの湿度低下量が所定以上となったか否かを判定し、湿度変化量が所定未満ならステップS15に進んで通気状態を「第2状態」とし、湿度変化量が所定以上ならステップS14に進んで通気状態を「第1状態」とする構成であってもよい。
又は、図5のステップS13において、乾燥開始からの乾燥時間が所定時間になったか否かを判定し、乾燥時間が所定時間になるまではステップS15に進んで通気状態を「第2状態」とし、乾燥時間が所定時間になったらステップS14に進んで通気状態を「第1状態」とする構成であってもよい。
・上記実施形態では、乾燥室13内に加熱器24を設けるとともに、浴室換気扇22の排気力を用いて床ガラリ26から空気を流通させる構成としたが、これを変更してもよい。例えば、床下空間部15に加熱器24を設けて、乾燥室13に対して床ガラリ26から加熱空気を導入する構成としてもよい。また、床下空間部15に送風装置を設ける構成としてもよい。
10…建物、11…居室(屋内空間部)、12…浴室、13…乾燥室、21…空調装置(空調設備)、22…浴室換気扇、31…乾燥室ガラリ(第1通気手段)、32…乾燥室換気扇(第2通気手段)、33…浴室ガラリ(第3通気手段)、40…制御部。

Claims (10)

  1. 浴室と、
    乾燥対象物を乾燥用空気により乾燥させる乾燥室と、
    前記浴室及び前記乾燥室に対して仕切られて設けられた屋内空間部と、
    を備える建物に適用され、
    前記乾燥室と前記浴室との間に設けられ、これら両者間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替が可能である第1通気手段と、
    前記乾燥室と前記屋内空間部との間に設けられ、これら両者間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替が可能である第2通気手段と、
    を備えることを特徴とする建物の通気システム。
  2. 前記屋内空間部は、空調設備の空調空気による空調が行われる空間部であることを特徴とする請求項1に記載の建物の通気システム。
  3. 前記乾燥室の床部には、床下空間から空気を導入する導入口が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物の通気システム。
  4. 前記浴室の排気を行う浴室用換気装置を備え、
    前記第1通気手段は、前記乾燥室と前記浴室との間に設けられた通気ガラリであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の建物の通気システム。
  5. 前記第2通気手段は、前記乾燥室と前記屋内空間部との間に設けられた送風装置であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の建物の通気システム。
  6. 前記浴室と前記屋内空間部との間に設けられ、これら両者間の通気を実施する実施状態と該通気を実施しない非実施状態との切替が可能である第3通気手段を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の建物の通気システム。
  7. 前記浴室の排気を行う浴室用換気装置を備え、
    前記第3通気手段は、前記浴室と前記屋内空間部との間に設けられた通気ガラリであることを特徴とする請求項6に記載の建物の通気システム。
  8. 前記屋内空間部は、空調設備の空調空気による空調が行われる空間部であり、
    前記第1通気手段及び前記第2通気手段における通気状態を制御する通気制御手段を備え、
    前記通気制御手段は、前記乾燥室での乾燥が実施されており、かつ前記空調空気により前記屋内空間部の冷房が実施されている場合に、前記第1通気手段を通気実施状態、前記第2通気手段を通気非実施状態とすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の建物の通気システム。
  9. 前記屋内空間部は、空調設備の空調空気による空調が行われる空間部であり、
    前記第1通気手段及び前記第2通気手段における通気状態を制御する通気制御手段を備え、
    前記通気制御手段は、前記乾燥室での乾燥が実施されており、かつ前記空調空気により前記屋内空間部の暖房及び加湿の少なくともいずれかが実施されている場合に、前記第1通気手段を通気非実施状態、前記第2通気手段を通気実施状態とすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の建物の通気システム。
  10. 前記乾燥室内の乾燥状況に関する情報を取得する取得手段を備え、
    前記通気制御手段は、前記乾燥室での乾燥が実施されており、かつ前記暖房及び前記加湿の少なくともいずれかが実施されている状態下において、前記取得された情報に基づいて前記乾燥室から前記屋内空間部への通気が不適であると判定される場合に、前記第1通気手段を通気非実施状態から通気実施状態に切り替えるとともに、前記第2通気手段を通気実施状態から通気非実施状態に切り替えることを特徴とする請求項9に記載の建物の通気システム。
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