JP2017124887A - 空気吸引式搬送機のシャッター装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の空気吸引式搬送機のシャッター装置は、搬送物を通過させる本管であってその全長の一部に開閉可能な通過口を備える本管、本管から分岐すると共に空気を取り入れる支管を有する分岐管と、支管に対してその長さ方向に往復動可能に案内される操作部材とを備える。操作部材は、支管の口径方向に重なり合うと共に支管に対してその長さ方向に往復動可能に案内されるスライド管部と、通過口を開閉するシャッター本体部と、スライド管部の往復動作にシャッター本体部の開閉動作を連動させる連動部とを備える。スライド管部と支管の一方は側面に吸気口を、他方は吸気口を遮蔽する遮蔽部を備えるものである。
【選択図】 図2
Description
またエア搬送路内での搬送物の搬送速度は、外気取入れ口94aからの単位時間当たりの空気の取り込み量、言い換えれば外気取入れ口94aの開口面積と、空気の吸引力(エア搬送路の末端側に接続した吸引機構の吸引力)とによって定まる。
そしてエア搬送路内で搬送物が詰まらないようにするために一般的には、搬送物の供給量が最大のとき(搬送物供給口91aの開口面積が最大のとき)に合わせて、空気の吸引力を設定してある。
また上記した空気吸引式搬送機では、エア搬送物の先部が上方に屈曲しており、その屈曲部分からエア供給管が分岐するかのように配置されており、その分岐箇所よりも上側が、シャッターによる開閉箇所としての搬送物供給口となっている。ゆえに誤操作した場合には、分岐箇所と搬送物供給口の高さ91Hに応じて搬送物が溜まることになる。
またエア供給管は水平に延長するものなので、その内部にも搬送物が溜まりやすく、溜まった搬送物は空気の力だけで吸引しなければならない。
すなわち本管の通過口は、支管の分岐箇所に存在し、操作部材は、スライド管部と連動部とシャッター本体部とが一直線に延長すると共に支管の口径方向の内面側に重なり合う外気導入管を備え、吸気口はスライド管部に形成され、スライド管部は支管に対して突出長さを調整可能に案内されることである。
しかし吸気口が支管に形成されている場合、スライド管部と支管とが重なり合っている場合には、スライド管部と支管の双方に空気穴を連通するように形成した複雑な構成を用いなければ、外気は支管内に取り込まれない。
また吸気口は1個の孔の場合、たとえば2個の孔に比べると、全体の開口面積を等しくすると、その1個の孔の開口面積は、2個の孔のうちの1つの開口面積の2倍になり、埃が入りやすくなる。
より簡素な構成で埃を入り難くさせるには、次のようにすることが望ましい。
吸気口は、スライド管部に形成された複数の空気穴で構成されることである。
すなわち本管は、搬送物を下降させる一次側部分と、搬送物を水平方向に向かわせる二次側部分とを備える屈曲形状であり、支管は、その開口端が本管に対する分岐箇所よりも上側となるように傾斜していることである。
しかも操作部材の外気導入管がスライド管部と連動部とシャッター本体部とが一直線に延長すると共に支管の口径方向の内面側に重なり合うものによれば、連動部を含めてシャッター装置の構成が単純なものとなり、そのうえ吸気口がスライド管部に形成されているので、支管に対するスライド管部の突出長さを調整するだけで、吸気口の開口面積を簡単に調整できる。
なおロータリーバルブ15に貯留タンク3の一次側の開口端は接続されており、貯留タンクの二次側の開口端は、必要に応じて開閉可能となっている。
なお図示の例ではシャッター本体部33の開口端の端面が外気導入管31の長さ方向に対して斜めの形状であると共に、ほぼ水平となるものである。このような形状の場合、シャッター本体部33が支管25の周方向に回転可能であると、シャッター本体部33の開閉部33aと通過口21cとの位置関係が崩れ、シャッター本体部33が通過口21cを全閉できなくなる。それを防ぐために図示の例では支管25と外気導入管31は相似の角筒形状に形成されているものとする。
なお支管25と外気導入管31は相似の角筒形状に限らない。たとえば支管25と外気導入管31は相似の円筒形状であっても良く、この場合、シャッター本体部33の開口端の端面が外気導入管31の長さ方向に対して直交する形状、つまり円形状であれば、シャッター本体部33はその周方向全面が開閉部であり、支管25の内部でその周方向に外気導入管31が回転しても、シャッター本体部33が通過口21cを全閉することができる。
吸気口32aは、多数の空気孔32bにより構成されており、これら多数の空気孔32bは、スライド管部32の長さ方向および周方向に間隔をあけて形成されている。各空気孔32bの開口面積は、等しく、スライド管部32の口径に応じた開口面積よりも、充分に小さく、且つ搬送物である粒状物の平均的な大きさよりも小さなものとなっている。したがって空気孔32bを搬送物が通過することはない。
吸気口32aの一部は、シャッター本体部33が通過口21cを完全に閉鎖した状態、全閉状態でも、支管25に覆われていない。つまりシャッター本体部33が通過口21cを完全に閉鎖した状態で、スライド管部32は支管25の開口端から突出しており、その突出部分には複数の空気孔32bがスライド管部32の長さ方向および周方向に沿って間隔をあけて配置されている。ちなみに図示の例ではシャッター本体部33の先端が本管21の内面に衝突することにより、通過口21cの全閉状態が保持されている。
1)図3(a)に示すようにシャッター装置11は通過口21cを全閉状態にしておき、ホッパー1に米粒を投入する。そうするとホッパー1内に米粒は収容されたままであり、シャッター本体部33の下側に米粒が無い。また外気導入管31の内部空間は、下端の開口端において本管21の二次側部分21bの内部空間に通じ、吸気口32aのうち支管25で覆われていない部分において外気に通じている。そのうえで吸引装置を駆動させて、搬送管路2内を負圧にし、外気導入管31の吸気口32aのうち支管25で覆われていない部分から、外気を搬送管路2内に取り込み、気流を発生させる。
2)所定時間経過後にシャッター装置11の操作部材30を引き上げ、通過口21cを開く。図3(b)に示すように通過口21cを半開き状態、あるいは図3(c)に示すように通過口21cを全開状態にする。半開き状態、全開状態のいずれの場合も、スライド管部32を支管25(遮蔽部25b)から引き出した長さに応じて、吸気口32aの開口面積が全閉状態の場合よりも広くなり、吸気口32aの開口面積に応じた気流が発生し、米粒は搬送管内で詰まることなく、搬送される。
1)吸引装置を駆動する前に、図4(a)に示すようにシャッター装置11の操作部材30を誤操作によって引き上げ、通過口21cが全開状態になることがある。そうすると、通過口21cを落下した米粒が分岐管20内に溜まって詰まることになる。このまま吸引装置を駆動させても、外気導入管31の内部空間と搬送管路2の内部空間は分岐管20内の米粒で分断されており、しかもホッパー1内の米粒の重みが分岐管20内の米粒に加わるので、搬送管路2内の気流が目標とする速度に達しない。このような速度の気流で分岐管20内の米粒が吸引されると、通過口21cから次々に流れ落ちる米粒によって分岐管20内の詰まり状態は解消されず、分岐管20内から吸引された米粒が搬送管路2内に詰まることになる。
2)そこでシャッター装置11の操作部材30を下げて、通過口21cを全閉状態にする。そうすると、本管21の一次側部分21aの内部空間と、二次側部分21bおよび支管25の内部空間とが、シャッター本体部33によって分断され、二次側部分21bおよび支管25内に溜まった米粒にホッパー1内の米粒の重みが加わらなくなる。
3)その後、吸引装置を駆動させれば、外気導入管31の内部空間と搬送管路本体12の内部空間を分断している米粒は分岐管20内に溜まった分だけなので、搬送管路2内の気流が徐々に目標とする速度に達するようになりながら、その少量の米粒を吸引する。しかも支管25が傾いているので、支管25内に溜まった米粒には自重によって落下する力も加わり、速やかに吸引される。
4)気流の速度が目標とする速度に達したら、シャッター装置11の操作部材30を引き上げて、通過口21cを全開状態にする。
操作部材30の操作だけで支管25に対するスライド管部32の位置が変わり、それに応じて遮蔽部25bによる吸気口32aの遮蔽量とシャッター本体部33による通過口21cの閉鎖量とが変わるので、吸気口32aの開口面積と通過口21cの開口面積を同時に調整できる。またこのとき、支管25とスライド管部32との位置関係がストッパー40により拘束される。しかも操作部材30の外気導入管31の構成はスライド管部32と連動部34とシャッター本体部33とが一直線に延長すると共に支管25の口径方向の内面側に重なり合うものなので、連動部34を含めてシャッター装置11の構成が単純なものとなり、そのうえ吸気口32aがスライド管部32に形成されているので、支管25に対するスライド管部32の突出長さを調整するだけで、吸気口32aの開口面積を簡単に調整できる。
また搬送物としての粒状物は、上記実施形態では米粒であったが、本発明ではこれに限らずその他に、米粒と同等形状であれば、食品の原料となる麦、大豆、小豆、工業製品の原料となるプラスチックペレット等が挙げられる。
2 搬送管路
3 貯留タンク
4 排気管
5 集塵装置
6 吸引装置
11 シャッター装置
12 搬送管路本体
13 空気分離装置
14 減速管
15 ロータリーバルブ
20 分岐管
21 本管
21a 一次側部分
21b 二次側部分
21c 通過口
25 支管
25a 開口端
25b 遮蔽部
30 操作部材
31 外気導入管
32 スライド管部
32a 吸気口
32b 空気孔
33 シャッター本体部
33a 開閉部
33b 補強部
34 連動部
35 塞ぎ部
36 ツマミ
36a ロッド
36b ツマミ本体
40 ストッパー
41 平板部
42 屈曲部
91a 搬送物供給口
91H 高さ
92 シャッター
93 エア搬送路
94 エア供給管
95 シリンダー
すなわち本管は、搬送物を下降させる一次側部分と、搬送物を水平方向に向かわせる二次側部分とを備える屈曲形状であり、支管は、一直線に延長すると共に水平方向に対して傾斜した直管であって、その下端を本管の一次側部分と二次側部分とが連続する箇所に接続させてあると共に、その上端である開口端を本管に対する分岐箇所よりも上側となるように配置してあることである。
また上記した空気吸引式搬送機では、エア搬送物の先部が上方に屈曲しており、その屈曲部分からエア供給管が分岐するかのように配置されており、その分岐箇所よりも上側が、シャッターによる開閉箇所としての搬送物供給口となっている。ゆえに誤操作した場合には、分岐箇所と搬送物供給口の高さ91Hに応じて搬送物が溜まることになる。
またエア供給管は水平に延びているものなので、その内部にも搬送物が溜まりやすく、溜まった搬送物は空気の力だけで吸引しなければならない。
すなわち本管の通過口は、支管の分岐箇所に存在し、操作部材は、スライド管部と連動部とシャッター本体部とが一直線に延びていると共に支管の口径方向の内面側に重なり合う外気導入管を備え、吸気口はスライド管部に形成され、スライド管部は支管に対して突出長さを調整可能に案内されることである。
すなわち本管は、搬送物を下降させる一次側部分と、搬送物を水平方向に向かわせる二次側部分とを備える屈曲形状であり、支管は、一直線に延びていると共に水平方向に対して傾斜した直管であって、その下端を本管の一次側部分と二次側部分とが連続する箇所に接続させてあると共に、その上端である開口端を本管に対する分岐箇所よりも上側となるように配置してあることである。
しかも操作部材の外気導入管がスライド管部と連動部とシャッター本体部とが一直線に延びていると共に支管の口径方向の内面側に重なり合うものによれば、連動部を含めてシャッター装置の構成が単純なものとなり、そのうえ吸気口がスライド管部に形成されているので、支管に対するスライド管部の突出長さを調整するだけで、吸気口の開口面積を簡単に調整できる。
操作部材30の操作だけで支管25に対するスライド管部32の位置が変わり、それに応じて遮蔽部25bによる吸気口32aの遮蔽量とシャッター本体部33による通過口21cの閉鎖量とが変わるので、吸気口32aの開口面積と通過口21cの開口面積を同時に調整できる。またこのとき、支管25とスライド管部32との位置関係がストッパー40により拘束される。しかも操作部材30の外気導入管31の構成はスライド管部32と連動部34とシャッター本体部33とが一直線に延びていると共に支管25の口径方向の内面側に重なり合うものなので、連動部34を含めてシャッター装置11の構成が単純なものとなり、そのうえ吸気口32aがスライド管部32に形成されているので、支管25に対するスライド管部32の突出長さを調整するだけで、吸気口32aの開口面積を簡単に調整できる。
Claims (4)
- 搬送物を通過させる本管であってその全長の一部に開閉可能な通過口を備える本管、本管から分岐すると共に空気を取り入れる支管を有する分岐管と、
支管に対してその長さ方向に往復動可能に案内される操作部材とを備え、
操作部材は、支管の口径方向に重なり合うと共に支管に対してその長さ方向に往復動可能に案内されるスライド管部と、通過口を開閉するシャッター本体部と、スライド管部の往復動作にシャッター本体部の開閉動作を連動させる連動部とを備え、
スライド管部と支管の一方は側面に吸気口を、他方は吸気口を遮蔽する遮蔽部を備えることを特徴とする空気吸引式搬送機のシャッター装置。 - 本管の通過口は支管の分岐箇所に存在し、
操作部材は、スライド管部と連動部とシャッター本体部とが一直線に延長すると共に支管の口径方向の内面側に重なり合う外気導入管を備え、
吸気口はスライド管部に形成され、
スライド管部は支管に対して突出長さを調整可能に案内されることを特徴とする請求項1記載の空気吸引式搬送機のシャッター装置。 - 吸気口は、スライド管部の長さ方向に沿って間隔をあけて形成された複数の空気穴であることを特徴とする請求項2記載の空気吸引式搬送機のシャッター装置。
- 本管は、搬送物を下降させる一次側部分と、搬送物を水平方向に向かわせる二次側部分とを備える屈曲形状であり、
支管は、その開口端が本管に対する分岐箇所よりも上側となるように傾斜していることを特徴とする請求項1、2又は3記載の空気吸引式搬送機のシャッター装置。
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