JP2017124438A - ガスノズル及びレーザガウジング装置 - Google Patents

ガスノズル及びレーザガウジング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスノズル及びレーザガウジング装置において、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を抑制して溶融金属を適正に除去することができる。【解決手段】中空形状をなしてスリット状の噴出口31を有するノズル本体21と、ノズル本体21の基端部に連結されるガス供給ホース22と、噴出口31に設けられて複数の噴出孔33がノズル本体21の幅方向に所定間隔をあけて形成される整流部23と、整流部23の先端部に設けられてガス噴出方向に向けてガス流路34が狭くなる縮流ガイド24とを設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、加工面にレーザ光を照射することで溶融した金属をガスの流体力により除去するガスノズル、このガスノズルを用いたレーザガウジング装置に関するものである。
例えば、金属製の板材にレーザ光を照射して切断するとき、溶融金属が発生することから、この溶融金属をガスノズルから噴出するガスにより除去するレーザガウジング装置が知られている。このレーザガウジング装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されたものがある。
レーザガウジング装置に用いられるガスノズルは、ガスをスリット上に噴出するものであり、中空形状をなすノズル本体と、ノズル本体の基端部に連結されるガス供給ホースと、ノズル本体の先端部に設けられる整流部とから構成される。この整流部は、ノズル本体の幅方向に平行に並んで形成された複数の噴出孔により構成されている。そのため、ガス供給ホースからノズル本体の内部に供給された圧縮性のガスは、このノズル本体の中空部を流動した後、整流部により整流されてスリット状のガスを噴出することができる。
特開平02−059190号公報
ところが、従来のガスノズルは、整流部が一列に並んで形成された複数の噴出孔により構成されていることから、幅方向に流体力分布が発生してしまう。即ち、ノズル本体の先端部から噴出されるガスの流体力は、各噴出孔のある位置で大きく、各噴出孔のない位置で小さくなる。そのため、流体力が大きい部分では、ガス流速が速いことから、溶融金属を適正に除去することができるものの、流体力が小さい部分では、ガス流速が遅いことから、溶融金属を適正に除去することができずに残存してしまうことがある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を抑制して溶融金属を適正に除去することができるガスノズル及びレーザガウジング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明のガスノズルは、中空形状をなしてスリット状の噴出口を有するノズル本体と、前記ノズル本体の基端部に連結されるガス供給ホースと、前記噴出口に設けられて複数の噴出孔が前記ノズル本体の幅方向に所定間隔をあけて形成される整流部と、前記整流部の先端部に設けられてガス噴出方向に向けてガス流路が狭くなる縮流ガイドと、を備えることを特徴とするものである。
従って、ガス供給ホースからノズル本体に供給されるガスは、このノズル本体の中空部を流動した後、整流部により整流されてから縮流ガイドにガイドされてスリット状のガスを噴出する。このとき、整流部は、複数の噴出孔が所定間隔をあけて形成されることから、スリット状のガス噴流に流体力分布が発生しやすい。しかし、整流部を通過したガスは、縮流ガイドにより中央部側に寄せられることとなり、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を抑制して均一化し、溶融金属を適正に除去することができる。
本発明のガスノズルでは、前記縮流ガイドにおける前記ガス流路の面積は、前記整流部における前記複数の噴出孔の合計面積より小さく設定されることを特徴としている。
従って、整流部におけるガス通路面積より縮流ガイドにおけるガス通路面積が小さいことから、ガス噴流は、縮流ガイドの通過時に再び加速して整流されることとなり、スリット状のガス噴流における流体力の均一化を図ることができる。
本発明のガスノズルでは、前記縮流ガイドは、ガス噴出方向に向けて前記スリット状の噴出口における長辺方向の寸法が小さくなることを特徴としている。
従って、ガス噴流が縮流ガイドを通過するとき、スリット状の噴出口における長辺方向に寄せることで、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を効果的に抑制することができる。
本発明のガスノズルでは、前記縮流ガイドは、ガス噴出方向に向けて前記スリット状の噴出口における短辺方向の寸法が小さくなることを特徴としている。
従って、ガス噴流が縮流ガイドを通過するとき、スリット状の噴出口における短辺方向に寄せることで、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を更に効果的に抑制することができる。
本発明のガスノズルでは、前記縮流ガイドは、ガス噴出方向に向けて前記スリット状の噴出口における短辺方向の寸法が小さくなる絞り部と、前記絞り部からガス噴出方向に向けて前記スリット状の噴出口における短辺方向の寸法が大きくなる開放部とを有することを特徴としている。
従って、整流部を通過したガスは、縮流ガイドの絞り部で加速された後、開放部で更に加速されることとなり、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を抑制して均一化することができると共に、ガス噴流の流体力を向上することができる。
本発明のガスノズルでは、前記ノズル本体の先端部における外側にエゼクタプレートが配置されることを特徴としている。
従って、ノズル本体の先端部からガスが噴出されるとき、ノズル本体とエゼクタプレートとの間の空間の圧力が低下し、外部の空気がこの空間に吸い込まれてノズル本体の先端部に噴出されることとなり、ガスの噴出流量を増加することができる。
本発明のガスノズルでは、前記エゼクタプレートは、前記噴出口よりガス噴出方向の下流側に絞り部が設けられることを特徴としている。
従って、ノズル本体の先端部からガスが噴出されるとき、絞り部の位置でガス噴流の圧力低下が大きくなることで、ガスの噴出流量を増加させることができる。
また、本発明のレーザガウジング装置は、レーザ光を照射することで金属製の被加工部材の表面を溶融するレーザ加工ヘッドと、前記レーザ加工ヘッドからのレーザ光照射位置に向けてガスを噴出する前記ガスノズルと、を備えることを特徴とするものである。
従って、レーザ加工ヘッドが金属製の被加工部材の表面にレーザ光を照射すると、被加工部材は、レーザ光照射位置の表面が溶融する。このとき、ガスノズルは、レーザ光照射位置に向けてガスを噴出すると、発生した溶融金属を噴出ガスの流体力により除去することができる。そして、ガスノズルは、整流部を通過したガスを縮流ガイドにより中央部側に寄せるため、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を抑制して均一化し、溶融金属を適正に除去することができる。
本発明のガスノズル及びレーザガウジング装置によれば、ノズル本体の整流部の先端部にガス噴出方向に向けてガス流路が狭くなる縮流ガイドを設けるので、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を抑制して均一化し、溶融金属を適正に除去することができる。
図1は、第1実施形態のレーザガウジング装置を表す斜視図である。 図2は、第1実施形態のガスノズルを表す一部切欠平面図である。 図3は、ガスノズルを表す一部切欠側面図である。 図4は、従来のガスノズルにおける流体力を表す概略図である。 図5は、第1実施形態のガスノズルにおける流体力を表す概略図である。 図6は、第2実施形態のガスノズルを表す斜視図である。 図7は、ガスノズルを表す平面図である。 図8は、ガスノズルを表す側面図である。 図9は、第3実施形態のガスノズルを表す斜視図である。 図10は、ガスノズルの先端部を表す断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るガスノズル及びレーザガウジング装置の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のレーザガウジング装置を表す斜視図である。
第1実施形態において、図1に示すように、レーザガウジング装置10は、レーザ加工ヘッド11と、ガスノズル12とから構成されている。
レーザ加工ヘッド11は、金属製の被加工部材Wの表面Waにレーザ光Lを照射することで、この被加工部材Wの表面Waを溶融させるものである。ガスノズル12は、レーザ加工ヘッド11からのレーザ光Lの照射位置Laに向けて、被加工部材Wの表面Waに沿うスリット状のガスGを噴出するものである。そのため、レーザ加工ヘッド11が被加工部材Wの表面Waに平行なA方向に所定速度で移動するとき、ガスノズル12も、レーザ加工ヘッド11と同様に、被加工部材Wの表面Waに平行なB方向に所定速度で移動する。すると、被加工部材Wは、表面Waにレーザ加工ヘッド11及びガスノズル12に沿って加工面Wbが形成され、ガスノズル12から噴出されるガスGにより発生した溶融金属が吹き飛ばされて除去される。
ここで、第1実施形態のガスノズルについて詳細に説明する。図2は、第1実施形態のガスノズルを表す一部切欠平面図、図3は、ガスノズルを表す一部切欠側面図である。
ガスノズル12は、図1から図3に示すように、ノズル本体21と、ガス供給ホース22と、整流部23と、縮流ガイド24とを備えている。
図1及び図2に示すように、ノズル本体21は、中空の矩形箱形形状をなし、基端部側が閉塞し、先端部側がスリット状に開口する噴出口31が形成されている。この場合、ノズル本体21は、一対の第1平面部21a,21bが対向すると共に、一対の第2平面部21c,21dが対向している。また、ノズル本体21は、一対の第1平面部21a,21bと一対の第2平面部21c,21dによりガス流路(中空部)32が形成されており、このガス流路32は、噴出口31に向けてその幅と高さが漸次狭くなっている。即ち、一対の第1平面部21a,21b、一対の第2平面部21c,21dは、それぞれ噴出口31に向けて徐々に接近している。
ガス供給ホース22は、先端部がノズル本体21の基端部に連結されることで、ガス(例えば、圧縮空気、不活性ガス)Gをガス流路32に供給可能となっている。整流部23は、ノズル本体21の噴出口31に固定されている。この整流部23は、ガス流れ方向に沿う噴出孔33がノズル本体21の幅方向に所定間隔(等間隔)をあけて複数形成されて構成されている。
縮流ガイド24は、ノズル本体21の先端部、つまり、整流部23の先端部に固定されている。この縮流ガイド24は、ガス噴出方向に向けて狭くなるガス流路34が設けられている。即ち、縮流ガイド24は、一対の第1平面部24a,24bと一対の第2平面部24c,24dによりガス流路34が形成されており、このガス流路34は、ガス噴出方向に向けてその幅と高さが漸次狭くなっている。即ち、一対の第1平面部24a,24b、一対の第2平面部24c,24dは、ガス噴出方向に向けて徐々に接近している。
そのため、縮流ガイド24は、ガス噴出方向に向けてスリット状の噴出口31における長辺(第1平面部24a,24b)方向の寸法が小さくなっている。また、縮流ガイド24は、ガス噴出方向に向けてスリット状の噴出口31における短辺(第2平面部24c,24d)方向の寸法が小さくなっている。
また、縮流ガイド24におけるガス流路34の出口面積は、整流部23における複数の噴出孔33の合計出口面積より小さく設定されていることがのぞましい。この場合、縮流ガイド24におけるガス流路34の出口面積とは、縮流ガイド24におけるガス噴出方向の最下流位置での通路面積であり、整流部23における複数の噴出孔33の合計出口面積とは、各噴出孔33におけるガス噴出方向の最下流位置での合計通路面積である。
ここで、本実施形態のガスノズル12の作用について説明する。図4は、従来のガスノズルにおける流体力を表す概略図、図5は、第1実施形態のガスノズルにおける流体力を表す概略図である。
ガスGは、ガス供給ホース22を通してノズル本体21に供給され、このノズル本体21のガス流路32を流動した後、整流部23の各噴出孔33を通過することで整流され、縮流ガイド24にガイドされて前方にスリット状のガスGを噴出する。このとき、整流部23は、複数の噴出孔33が所定間隔をあけて形成されて構成されることから、スリット状のガス噴流に流体力分布が発生しやすい。
即ち、縮流ガイドのない従来のガスノズル001では、図4に示すように、ガスGがノズル本体002のガス流路003を流動した後、整流部004の各噴出孔005を通過して前方に噴出することから、このガス噴流の流体力は、噴出孔005のある位置で大きく、噴出孔005のない位置で小さくなり、幅方向に凹凸形状となる流速分布(流体力分布)S1が発生してしまう。
一方、図5に示すように、縮流ガイド24のある本実施形態のガスノズル12では、図5に示すように、ガスGがノズル本体21のガス流路32を流動した後、整流部23の各噴出孔33を通過し、縮流ガイド24によりガス流路34の中央部側に寄せられることから、このガス噴流の流体力は、幅方向でほぼ均一となり、幅方向に一定な流速分布(流体力分布)S2となる。
このように第1実施形態のガスノズルにあっては、中空形状をなしてスリット状の噴出口31を有するノズル本体21と、ノズル本体21の基端部に連結されるガス供給ホース22と、噴出口31に設けられて複数の噴出孔33がノズル本体21の幅方向に所定間隔をあけて形成される整流部23と、整流部23の先端部に設けられてガス噴出方向に向けてガス流路34が狭くなる縮流ガイド24とを設けている。
従って、ノズル本体21のガス流路32を流動して整流部23により整流されたガスGは、縮流ガイド24にガイドされてスリット状のガスGを噴出する。このとき、整流部23を通過したガスGは、縮流ガイド24により中央部側に寄せられることとなり、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を抑制して均一化し、発生した溶融金属を適正に除去することができる。
第1実施形態のガスノズルでは、縮流ガイド24におけるガス流路34の出口面積を、整流部23における各噴出孔33の合計出口面積より小さく設定している。従って、ガス噴流は、縮流ガイド24の通過時に再び加速して整流されることとなり、スリット状のガス噴流における流体力の均一化を図ることができる。
第1実施形態のガスノズルでは、縮流ガイド24は、ガス噴出方向に向けてスリット状の噴出口31における長辺方向の寸法が小さくなっている。従って、ガス噴流が縮流ガイド24を通過するとき、スリット状の噴出口31における長辺方向に寄せることで、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を効果的に抑制することができる。
第1実施形態のガスノズルでは、縮流ガイド24は、ガス噴出方向に向けてスリット状の噴出口31における短辺方向の寸法が小さくなっている。従って、ガス噴流が縮流ガイド24を通過するとき、スリット状の噴出口31における短辺方向に寄せることで、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を更に効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態のレーザガウジング装置にあっては、レーザ光Lを照射することで金属製の被加工部材Wの表面Waを溶融するレーザ加工ヘッド11と、レーザ加工ヘッド11からのレーザ光照射位置Laに向けてガスGを噴出するガスノズル12とを設けている。
従って、レーザ加工ヘッド11が被加工部材Wの表面Waにレーザ光Lを照射すると、被加工部材Wは、レーザ光Lの照射位置Laの表面が溶融する。このとき、ガスノズル12は、レーザ光Lの照射位置Laに向けてガスGを噴出すると、発生した溶融金属を噴出ガスGの流体力により除去することができる。そして、ガスノズル12は、整流部23を通過したガスGを縮流ガイド24により中央部側に寄せるため、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を抑制して均一化し、溶融金属を適正に除去することができる。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態のガスノズルを表す斜視図、図7は、ガスノズルを表す平面図、図8は、ガスノズルを表す側面図である。なお、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態において、図6から図8に示すように、ガスノズル41は、ノズル本体21と、ガス供給ホース22と、整流部23と、縮流ガイド24と、エゼクタプレート42を備えている。ここで、ノズル本体21とガス供給ホース22と整流部23と縮流ガイド24は、第1実施形態と同様の構成であるから、説明は省略する。
ノズル本体21は、先端部側におけるその外側にエゼクタプレート42が配置されている。エゼクタプレート42は、ノズル本体21の外面から所定隙間を空けて取り囲むような四角筒形状をなし、ノズル本体21の外面に略平行でガス噴出方向に向けて狭くなる第1筒部42aと、第1筒部42aからガス噴出方向に向けて広くなる第2筒部42bとから構成され、第1筒部42aと第2筒部42bとの間に絞り部43が設けられている。この絞り部43は、ノズル本体21(縮流ガイド24)よりガス噴出方向の下流側に位置している。
そのため、ガスGは、ガス供給ホース22を通してノズル本体21に供給され、このノズル本体21のガス流路32を流動した後、整流部23の各噴出孔33を通過することで整流され、縮流ガイド24にガイドされて前方にスリット状のガスGを噴出する。このとき、ノズル本体21(縮流ガイド24)の先端部からガスGが噴出されると、ノズル本体21とエゼクタプレート42との間の空間(ガス流路)の圧力が低下し、外部の空気がこの空間に吸い込まれてノズル本体21の先端部側に噴出される。すると、ガスノズル41からのガスG噴出流量が増加する。
このように第2実施形態のガスノズルにあっては、ノズル本体21の先端部における外側にエゼクタプレート42を配置している。従って、ノズル本体21の先端部からガスGが噴出されるとき、ノズル本体21とエゼクタプレート42との間の空間に外部の空気が流入してノズル本体21の先端部側に噴出されることとなり、ガスGの噴出流量を増加することができる。その結果、発生した溶融金属を適正に除去することができる。
第2実施形態のガスノズルでは、エゼクタプレート42における噴出口31よりガス噴出方向の下流側に絞り部43を設けている。従って、ノズル本体21の先端部からガスGが噴出されるとき、絞り部43の位置でガス噴流の圧力低下が大きくなることで、ガスGの噴出流量を増加させることができる。
[第3実施形態]
図9は、第3実施形態のガスノズルを表す斜視図、図10は、ガスノズルの先端部を表す断面図である。
第3実施形態において、図9及び図10に示すように、ガスノズル51は、ノズル本体21と、ガス供給ホース22と、整流部23と、縮流ガイド52とを備えている。ここで、ノズル本体21とガス供給ホース22と整流部23は、第1実施形態と同様の構成であるから、説明は省略する。
縮流ガイド52は、所謂、ラバールノズルであって、絞り部53と開放部54とから構成されている。即ち、縮流ガイド52は、ノズル本体21(整流部23)の先端部からガス噴出方向に向けてガス流路が狭くなって絞り部53が形成され、この絞り部53からガス噴出方向に向けてガス流路か広くなる開放部54が形成されている。絞り部53は、ガス噴出方向に向けてスリット状の噴出口31における短辺方向の寸法が小さくなるものであり、開放部54は、絞り部53からガス噴出方向に向けてスリット状の噴出口31における短辺方向の寸法が大きくなるものである。
そのため、ガスGは、ガス供給ホース22を通してノズル本体21に供給され、このノズル本体21のガス流路32を流動した後、整流部23の各噴出孔33を通過することで整流され、縮流ガイド52にガイドされて前方にスリット状のガスGを噴出する。このとき、整流部23を通過したガスGは、縮流ガイド52の絞り部53の通過時に音速に加速された後、開放部54で超音速に加速されることとなる。すると、縮流ガイド52によりスリット状に噴出されたガスGの流速が上昇し、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を抑制して均一化することができる。
このように第3実施形態のガスノズルにあっては、中空形状をなしてスリット状の噴出口31を有するノズル本体21と、ノズル本体21の基端部に連結されるガス供給ホース22と、噴出口31に設けられて複数の噴出孔33がノズル本体21の幅方向に所定間隔をあけて形成される整流部23と、ガス噴出方向に向けてガス流路が狭くなる絞り部53と絞り部53からガス流路が広くなる開放部54とを有する縮流ガイド52とを設けている。
従って、ノズル本体21のガス流路32を流動して整流部23により整流されたガスGは、縮流ガイド52にガイドされてスリット状のガスGを噴出する。このとき、整流部23を通過したガスGは、縮流ガイド52により超音速まで加速されて整流されることで、上流側の流路33で発生した流速分布が除去されることとなり、スリット状のガス噴流における流体力分布の発生を抑制して均一化し、発生した溶融金属を適正に除去することができる。
10 レーザガウジング装置
11 レーザ加工ヘッド
12,41,51 ガスノズル
21 ノズル本体
22 ガス供給ホース
23 整流部
24,52 縮流ガイド
31 噴出口
32 ガス流路
33 噴出孔
34 ガス流路
42 エゼクタプレート
43,53 絞り部
54 開放部

Claims (8)

  1. 中空形状をなしてスリット状の噴出口を有するノズル本体と、
    前記ノズル本体の基端部に連結されるガス供給ホースと、
    前記噴出口に設けられて複数の噴出孔が前記ノズル本体の幅方向に所定間隔をあけて形成される整流部と、
    前記整流部の先端部に設けられてガス噴出方向に向けてガス流路が狭くなる縮流ガイドと、
    を備えることを特徴とするガスノズル。
  2. 前記縮流ガイドにおける前記ガス流路の面積は、前記整流部における前記複数の噴出孔の合計面積より小さく設定されることを特徴とする請求項1に記載のガスノズル。
  3. 前記縮流ガイドは、ガス噴出方向に向けて前記スリット状の噴出口における長辺方向の寸法が小さくなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスノズル。
  4. 前記縮流ガイドは、ガス噴出方向に向けて前記スリット状の噴出口における短辺方向の寸法が小さくなることを特徴とする請求項3に記載のガスノズル。
  5. 前記縮流ガイドは、ガス噴出方向に向けて前記スリット状の噴出口における短辺方向の寸法が小さくなる絞り部と、前記絞り部からガス噴出方向に向けて前記スリット状の噴出口における短辺方向の寸法が大きくなる開放部とを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスノズル。
  6. 前記ノズル本体の先端部における外側にエゼクタプレートが配置されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガスノズル。
  7. 前記エゼクタプレートは、前記噴出口よりガス噴出方向の下流側に絞り部が設けられることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のガスノズル。
  8. レーザ光を照射することで金属製の被加工部材の表面を溶融するレーザ加工ヘッドと、
    前記レーザ加工ヘッドからのレーザ光照射位置に向けてガスを噴出する請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のガスノズルと、
    を備えることを特徴とするレーザガウジング装置。
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