JP2020049524A - レーザガウジング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】曲面に対して正確にガウジングを施すことが可能なレーザガウジング装置を提供する。【解決手段】レーザガウジング装置は、施工対象物90にレーザLを照射するレーザヘッドと、レーザLの照射によって生じる溶融物dを除去するガスGを噴射するガスノズルと、を備える。ガスノズルは、下流側に向かうに従って流路断面積が小さくなるとともに、下流側に向かって凸となる曲面状をなすように幅方向Dwに延びる縮流端T2を有する縮小部32と、縮小部32の縮流端T2に接続されて下流側に向かうに従って流路断面積が大きくなるとともに、縮流端T2を拡大させた曲面状をなす開口端T3を有する拡大部33と、を有する。【選択図】図4

Description

本発明は、レーザガウジング装置に関する。
例えば金属製の板材の表面を薄く剥ぎ取るための技術としてガウジングと呼ばれる工法が知られている。このうち、レーザガウジングでは、レーザを照射することで表層部分を溶融させるレーザ光源と、当該溶融した金属(ドロス)をガスで吹き飛ばすガスノズルとを有する装置が用いられる。このような装置の具体例として、下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載されたガスノズルは、平面状に広がる噴出口を有するノズル本体と、噴出口の下流側に設けられた縮流ガイドと、を有している。
特開2017−124438号公報
板材のように平らな面状にガウジングを施す際には、上記特許文献1に記載された装置でも有効である。しかしながら、曲面を有する構造物にガウジングを施す場合には、上記の装置では不十分な場合がある。より具体的には、上記のガスノズルでは、噴出口が平面状であることから、配管の内周面上でガスの流れが曲面に沿って均一に広がらず、ドロスが特定箇所に集まってしまう。その結果、ガウジングを正確に行えない可能性がある。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであって、曲面に対して正確にガウジングを施すことが可能なレーザガウジング装置を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様によれば、レーザガウジング装置は、施工対象物にレーザを照射するレーザヘッドと、前記レーザの照射によって生じる溶融物を除去するガスを噴射するガスノズルと、を備え、前記ガスノズルは、下流側に向かうに従って流路断面積が小さくなるとともに、下流側に向かって凸となる曲面状をなすように幅方向に延びる縮流端を有する縮小部と、前記縮小部の縮流端に接続されて下流側に向かうに従って流路断面積が大きくなるとともに、前記縮流端を拡大させた曲面状をなす開口端を有する拡大部と、を有する。
上記の構成では、縮小部の流路断面積が下流側に向かうに従って小さくなるとともに、拡大部の流路断面積が下流側に向かうに従って大きくなっている。これにより、縮小部ではガスの流速が増大する。縮小部に供給されるガスの流速が十分大きい場合には、縮小部を経たガスは音速に達する。音速に達したガスの流速は、拡大部を経てさらに大きくなり、超音速となる。つまり、上記の縮小部、及び拡大部はラバールノズルを形成する。
この構成によれば、縮小部の縮流端、及び拡大部の開口端がともに曲面状をなしていることから、噴出されるガスは、施工対象物の施工方向から見て、曲面に対して垂直な方向に流れる。これにより、施工対象物の表面が曲面状である場合にも、当該曲面に対してガスを均一に分散させながら衝突させることができる。その結果、レーザ照射によって生じた溶融物を曲面の全域にわたって十分に除去することができる。
本発明の第二の態様によれば、前記ガスの流れ方向から見て、前記開口端は、前記縮流端と相似形状を有していてもよい。
この構成によれば、縮流端から開口端にかけて流速分布を維持したまま、ガスの流速を高めることができる。言い換えると、縮流端から開口端までの領域でガスが偏ったり渦を形成したりする可能性を低減することができる。
本発明の第三の態様によれば、前記縮小部は、下流側に向かうに従って、前記幅方向と前記ガスの流れ方向とに直交する厚さ方向における寸法が次第に小さくなっていてもよい。
この構成によれば、縮小部は、下流側に向かうに従って厚さ方向における寸法が小さくなる。これにより、縮小部を通過するガスの流速は、下流側に向かうに従って大きくなる。その結果、高速のガスによって溶融物を効率的に除去することができる。
本発明の第四の態様によれば、前記縮小部は、下流側に向かうに従って、前記幅方向における寸法が次第に小さくなっていてもよい。
この構成によれば、縮小部は、下流側に向かうに従って幅方向における寸法が小さくなる。これにより、縮小部を通過するガスの流速は、下流側に向かうに従って大きくなる。その結果、高速のガスによって溶融物を効率的に除去することができる。
本発明の第五の態様によれば、前記拡大部は、下流側に向かうに従って、前記幅方向と前記ガスの流れ方向とに直交する厚さ方向における寸法が次第に大きくなっていてもよい。
この構成によれば、拡大部は、下流側に向かうに従って厚さ方向における寸法が大きくなっている。これにより、縮小部を通過したガスの流速が音速を超えている場合には、当該拡大部を経て流速がさらに大きくなり、超音速となる。その結果、高速のガスによって溶融物をより効率的に除去することができる。
本発明の第六の態様によれば、前記拡大部は、下流側に向かうに従って、前記幅方向における寸法が次第に大きくなっていてもよい。
この構成によれば、拡大部は、下流側に向かうに従って幅方向における寸法が大きくなる。これにより、縮小部を通過したガスの流速が音速を超えている場合には、当該拡大部を経て流速がさらに大きくなり、超音速となる。その結果、高速のガスによって溶融物をより効率的に除去することができる。
本発明の第七の態様によれば、前記幅方向と前記ガスの流れ方向とに直交する厚さ方向から見て、前記縮流端は下流側に向かって凸となる円弧状をなし、前記開口端は前記縮流端と同心となる円弧状をなしていてもよい。
この構成によれば、縮流端、及び開口端がいずれも下流側に向かって凸となる円弧状をなすとともに、厚さ方向から見てこれら縮流端、及び開口端の円弧が同心となっている。即ち、縮流端から開口端までの寸法が、円弧の周方向全域にわたって一定となっている。これにより、縮流端では、ガスの流れが当該縮流端の曲面形状に沿って整流され、かつガスの流速は大きくなる。さらに、開口端では、高速のガスが当該開口端に垂直な方向に流れる。つまり、ガスは施工対象物の延びる方向から見て、曲面に対して垂直に近い角度で衝突する。これにより、溶融物を効率的に除去することができる。一方で、ガスが施工対象物の曲面に対して鋭角的に衝突した場合、溶融物が曲面に沿って流されて特定箇所に集まるため、正確なガウジングを施せない可能性がある。しかしながら、上記の構成によれば、このような可能性を低減することができる。
本発明の第八の態様によれば、前記開口端の前記幅方向における寸法は、該幅方向と前記ガスの流れ方向とに直交する厚さ方向における寸法の1/20以上1/10以下であってもよい。
この構成によれば、開口端の幅方向における寸法に対して、厚さ方向における寸法を十分に小さく抑えつつ、上述のラバール形状を実現することができる。これにより、ガスノズルの寸法体格を小さくできることから、施工箇所が狭隘な場合であっても、容易にガスノズルを施工対象物に近接させることができる。その結果、より正確なガウジングを施すことができる。
本発明によれば、曲面に対して正確にガウジングを施すことが可能なレーザガウジング装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るレーザガウジング装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るガスノズルの構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るガスノズルの幅方向における断面図である。 本発明の実施形態に係るガスノズルの構成を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るガスノズルの変形例を示す平面図及び断面図である。
本発明の実施形態について、図1から図4を参照して説明する。本実施形態に係るレーザガウジング装置100は、一例として、施工対象物である配管90の内周面にガウジングを施すために用いられる。具体的には、原子力発電プラント解体時に発生する、半割れ配管等、曲面を有する構造物の内周面にガウジングを施すことで、放射性物質を含む表層Sを除去するために好適に用いられる。図1に示すように、レーザガウジング装置100は、レーザヘッド1と、ガスノズル2と、を備えている。
レーザヘッド1は、光共振器で発生した光を内部で増幅することでレーザLを出力する。レーザLの照射によって、配管90の内周面における表層Sが溶融する。レーザヘッド1は、施工対象物の表面Saから所定の距離だけ離間した位置に配置されている。レーザヘッド1は、上記の離間距離を維持しながら、施工対象物の表面Saに沿って移動する。以降の説明では、レーザヘッド1の移動する方向を進行方向Dpと呼ぶ。レーザLは、進行方向Dpに対して、傾斜角25°〜50°をなすように斜めに照射される。なお、この傾斜角の範囲は一例であり、設計や仕様、施工環境に応じて適宜変更することが可能である。
本実施形態では、レーザヘッド1は、自身の進行方向Dpに交差する面(即ち、図1の紙面奥行き方向に広がる面)に沿ってレーザLを照射する。これにより、施工対象物の表面Saに、線状ではなく、面状のガウジングが施される。ガウジングを施す際に、レーザLの熱エネルギーによって施工対象物の表層Sが溶融し、液相状態の溶融物(ドロスd)が発生する。ガスノズル2は、このドロスdを除去するために設けられている。
図1に示すように、ガスノズル2は、レーザヘッド1よりも施工対象物に近接する位置に配置されている。ガスノズル2は、レーザヘッド1によるレーザLの照射位置Pと同一か、又はわずかに後方の位置(レーザヘッド1の進行方向Dpにおける後方の位置)に向かって高圧のガスGを噴射する。ガスGとして具体的には、圧縮空気や不活性ガスGが好適に用いられる。このガスGによって溶融物が周囲に飛散する。ガスノズル2は、不図示の固定手段によってレーザヘッド1に対して相対移動不能に固定されている。即ち、レーザヘッド1とガスノズル2とは互いに同一の速度で上記の進行方向Dpに移動する。
ガスノズル2は、ノズル基部21と、ノズルキャップ22と、ガス供給ホース23と、を有している。ノズル基部21は、内部が中空に形成された矩形箱状をなしている。ノズル基部21の内部は、ガス供給ホース23を通じて供給されたガスGが流通する流路とされている。ガスGの流れ方向Dfにおいてノズル基部21の下流側の端部には、ノズルキャップ22が着脱可能に取り付けられている。ノズルキャップ22は、ガスGの流速を高めるとともに、施工対象物の表面Sa形状に沿ってガスGを拡散させるために設けられている。なお、上記のように「ガスGの流れ方向Df」とは、ノズル基部21内を流通するガスGの流れる方向を指すものと定義するが、以降の説明ではノズルキャップ22の構成を説明するに当たって、この流れ方向Dfを参照することがある。
図2から図4に示すように、ノズルキャップ22は、ノズル基部21に接続される接続部31と、接続部31の下流側に一体に設けられた縮小部32と、縮小部32のさらに下流側に一体に設けられた拡大部33と、を有している。接続部31は、上記のノズル基部21の下流側端部よりもわずかに大きな寸法体格を有することで、ノズル基部21に下流側からかぶさるようにして接続される。ガスGの流れ方向Dfから見て、接続部31は矩形状の断面を有している。以降の説明では、接続部31の長手方向を幅方向Dwと呼び、幅方向DwとガスGの流れ方向Dfとに直交する方向(即ち、接続部31の短手方向)を厚さ方向Dtと呼ぶ。接続部31の内側では、厚さ方向Dt及び幅方向Dwにおける寸法が、ガスGの流れ方向Dfの全域にわたって一定とされている。
縮小部32は、ガスGの流れ方向Dfから見て矩形の断面を有するとともに、上流側から下流側に向かうに従って内部の断面積(流路断面積)が小さくなっている。具体的には、縮小部32の内側では、下流側に向かうに従って、幅方向Dw及び厚さ方向Dtの寸法が次第に小さくなっている。言い換えれば、縮小部32の内面における幅方向Dwを向く壁面W11,W12同士の離間寸法は、下流側に向かうに従って次第に小さくなっている(図4参照)。同様に、縮小部32の内面における厚さ方向Dtを向く壁面W21,W22同士の離間寸法は、下流側に向かうに従って次第に小さくなっている(図3参照)。なお、本実施形態では、縮小部32の流路断面積は、上流側から下流側にかけて線形的に減少している。
縮小部32の上流側の端部(上流端T1)は、幅方向Dw及び厚さ方向Dtによって規定される平面内に広がっている。一方で、縮小部32の下流側の端部(縮流端T2)は、ガスGの流れ方向Dfにおける上流側から下流側に向かって凸となる曲面状をなしている。より具体的には縮流端T2は下流側に向かって凸となる円筒面状をなしている。
拡大部33は、縮小部32の縮流端T2に接続されている。拡大部33は、ガスGの流れ方向Dfから見て矩形の断面を有するとともに、下流側に向かうに従って流路断面積が大きくなっている。具体的には、拡大部33では、下流側に向かうに従って、幅方向Dw及び厚さ方向Dtの寸法が次第に大きくなっている。言い換えれば、拡大部33の内面における幅方向Dwを向く壁面W31,W32同士の離間寸法は、下流側に向かうに従って次第に大きくなっている(図4参照)。同様に、拡大部33の内面における厚さ方向Dtを向く壁面W41,W42同士の離間寸法は、下流側に向かうに従って次第に大きくなっている(図3参照)。なお、本実施形態では、拡大部33の流路断面積の変化率(増加率)は、上流側から下流側にかけて減少している。即ち、拡大部33の流路断面積の増加率は、縮流端T2に近いほど大きく、下流側に離れるほど小さくなっている。
拡大部33の下流側の端部は、下流側に向かって開口する開口端T3とされている。開口端T3は、ガスGの流れ方向Dfから見て矩形をなすとともに、縮流端T2を拡大させた曲面状をなしている。言い換えると、ガスGの流れ方向Dfから見て、開口端T3は縮流端T2と相似形状を有している。さらに、開口端T3は、厚さ方向Dtから見て、上記の縮流端T2がなす円弧と同心となる円弧状をなしている。つまり、縮流端T2から開口端T3までの寸法は、円弧の周方向全域にわたって一定となっている。また、開口端T3の幅方向Dwにおける寸法は、厚さ方向Dtにおける寸法の1/20以上1/10以下であることが望ましい。さらに望ましくは、開口端T3の幅方向Dwにおける寸法は、厚さ方向Dtにおける寸法の1/15以上1/12以下とされる。最も望ましくは、開口端T3の幅方向Dwにおける寸法は、厚さ方向Dtにおける寸法の1/13とされる。
続いて、上述のレーザガウジング装置100の動作について説明する。レーザガウジング装置100を使用するに当たっては、まずガス供給ホース23を通じてガスノズル2から施工対象物に向けてガスGを噴射し続ける。この状態で、レーザヘッダから施工対象物の表層Sに向けてレーザLを照射する。レーザLの熱エネルギーによって施工対象物の表層Sが溶融する。上述のようにレーザガウジング装置100を進行方向Dpの前方側に移動させることで、施工対象物の表層Sは面状にガウジングされる。この時、ガウジングによって生じた溶融物(ドロスd)は、ガスノズル2から噴射された高速のガスGによって吹き飛ばされる。
具体的には図3に示すように、ガス供給ホース23を通じて供給されたガスGは、ノズル基部21、キャップ本体を経てノズルキャップ22の縮小部32に到達する。ガスGの流速は、ノズル基部21を通過する段階で既に音速に近くなるように設定される。ここで、上述のように縮小部32では、上流側から下流側に向かうに従って流路断面積が小さくなっている。これにより、縮小部32の上流端T1で音速に近い流速を有していたガスGはさらに加速され、縮流端T2で音速に達する。縮流端T2を通過した音速のガスGは、拡大部33の開口端T3に向かって流れる。拡大部33は上流側から下流側に向かうに従って流路断面積が次第に大きくなっている。その結果、音速に達しているガスGがさらに加速されて、超音速の噴流となる。即ち、縮小部32の開口端T3から超音速のガスGが噴射されることで、上記のドロスdが吹き飛ばされる(除去される。)。
ところで、曲面に対してガスGが垂直に衝突しない場合、ガスGが衝突後に周方向(施工方向に対して垂直)に非対称に分散し、施工面のドロスdに対して、均一にガスが噴射されないため、流体力が弱い個所のドロスが残存してしまう。そのため、ドロスdを効率的に除去するためには、施工対象物の表面Saに対して、進行方向Dpから見てガスGを垂直に衝突させることが望ましい。したがって、例えば円形断面を有する配管90の内周面にガウジングを施す場合には、当該内周面の曲面形状に合わせてガスGの流れ方向Dfを分散させ、均一にガスGを衝突させることが望ましい。これにより、ガスGが衝突後に周方向へ非対称に分散することを防止し、施工面のドロスdに対して、均一に流体力を付与することができ、ドロスの残存を改善できる。
そこで、本実施形態に係るガスノズル2では、上述のように、開口端T3、及び縮流端T2が曲面状をなしている。特に、開口端T3は、縮流端T2を拡大させた曲面状をなしている。言い換えると、ガスGの流れ方向Dfから見て、開口端T3は縮流端T2と相似形状を有している。さらに、開口端T3は、厚さ方向Dtから見て、上記の縮流端T2がなす円弧と同心となる円弧状をなしている。これにより、図4に示すように、縮流端T2では、ガスGの流れが当該縮流端T2の曲面形状に沿って整流され、かつガスGの流速は大きくなる。さらに、開口端T3では、高速のガスGが当該開口端T3のなす面に対して垂直な方向に流れる。つまり、ガスGは進行方向Dpから見て施工対象物の曲面に対して垂直に近い角度で衝突する。これにより、ドロスdを効率的に除去することができる。
以上で説明したように、本実施形態に係るレーザガウジング装置100によれば、縮小部32の縮流端T2、及び拡大部33の開口端T3がともに曲面状をなしていることから、噴出されるガスGの流れ方向Dfは、進行方向Dp(即ち、配管90の延びる方向)から見て曲面に垂直な方向となる。これにより、施工対象物の表面Saが曲面状である場合にも、当該曲面に対してガスGを均一に分散させながら衝突させることができる。その結果、レーザ照射によって生じたドロスdを曲面の全域にわたって正確かつ十分に除去することができる。
さらに、上記の構成では、ガスGの流れ方向Dfから見て、開口端T3は、縮流端T2と相似形状を有している。この構成によれば、縮流端から開口端にかけて流速分布を維持したまま、ガスの流速を高めることができる。言い換えると、縮流端から開口端までの領域でガスが偏ったり渦を形成したりする可能性を低減することができる。
加えて、上記の構成では、縮小部32の流路断面積が下流側に向かうに従って小さくなるとともに、拡大部33の流路断面積が下流側に向かうに従って大きくなっている。これにより、縮小部32ではガスGの流速が増大する。縮小部32に供給されるガスGの流速が十分大きい場合には、縮小部32を経たガスGは音速に達する。音速に達したガスGの流速は、拡大部33を経てさらに大きくなり、超音速となる。つまり、上記の縮小部32、及び拡大部33はラバールノズルを形成する。これにより、ドロスdをより効率的に除去することができる。
さらに加えて、上記の構成によれば、縮小部32は、下流側に向かうに従って厚さ方向Dtにおける寸法が小さくなる。これにより、縮小部32を通過するガスGの流速は、下流側に向かうに従って大きくなる。その結果、高速のガスGによってドロスdを効率的に除去することができる。
さらに、上記の構成によれば、縮小部32は、下流側に向かうに従って幅方向Dwにおける寸法が小さくなる。これにより、縮小部32を通過するガスGの流速は、下流側に向かうに従って大きくなる。その結果、高速のガスGによってドロスdを効率的に除去することができる。
また、上記の構成によれば、拡大部33は、下流側に向かうに従って厚さ方向Dtにおける寸法が大きくなっている。これにより、縮小部32を通過したガスGの流速が音速を超えている場合には、当該拡大部33を経て流速がさらに大きくなり、超音速となる。その結果、高速のガスGによってドロスdをより効率的に除去することができる。
さらに、上記の構成によれば、拡大部33は、下流側に向かうに従って幅方向Dwにおける寸法が大きくなる。これにより、縮小部32を通過したガスGの流速が音速を超えている場合には、当該拡大部33を経て流速がさらに大きくなり、超音速となる。その結果、高速のガスGによってドロスdをより効率的に除去することができる。
加えて、上記の構成によれば、縮流端T2、及び開口端T3がいずれも下流側に向かって凸となる円弧状をなすとともに、厚さ方向Dtから見てこれら縮流端T2、及び開口端T3の円弧が同心となっている。即ち、縮流端T2から開口端T3までの寸法が、円弧の周方向全域にわたって一定となっている。これにより、縮流端T2では、ガスGの流れが当該縮流端T2の曲面形状に沿って整流され、かつガスGの流速は大きくなる。さらに、開口端T3では、高速のガスGが当該開口端T3のなす面に対して垂直な方向に流れる。つまり、ガスGは施工対象物の曲面に対して垂直に近い角度で衝突する。これにより、ドロスdを効率的に除去することができる。一方で、ガスGが施工対象物の曲面に対して鋭角的に衝突した場合、ドロスdが曲面に沿って流されて特定箇所に集まるため、正確なガウジングが施せない可能性がある。しかしながら、上記の構成によれば、このような可能性を低減することができる。
さらに加えて、上記の構成では、開口端T3の幅方向Dwにおける寸法は、厚さ方向Dtにおける寸法の1/20以上1/10以下とされる。この構成によれば、開口端T3の幅方向Dwにおける寸法に対して、厚さ方向Dtにおける寸法を十分に小さく抑えつつ、上述のラバール形状を実現することができる。これにより、ガスノズル2の寸法体格を小さくできることから、施工箇所が狭隘な場合であっても、容易にガスノズル2を施工対象物に近接させることができる。その結果、より正確なガウジングを施すことができる。
本発明の実施形態について説明した。なお、本発明の要旨を逸脱しない限りにおいて、上記の構成に種々の変更や改修を施すことが可能である。例えば上記実施形態では、縮小部32の流路断面積が、下流側に向かうに従って幅方向Dw及び厚さ方向Dtにおいて次第に小さくなる構成について説明した。しかしながら、縮小部32の構成は上記に限定されない。他の例として図5に示すように、縮小部32の厚さ方向Dtにおける寸法を延在領域の全体にわたって一定とし、幅方向Dwの寸法のみを下流側に向かうに従って小さくなるように設定することも可能である。また、縮小部32の幅方向Dwにおける寸法を延在領域の全体にわたって一定とし、厚さ方向Dtの寸法のみを下流側に向かうに従って小さくなるように設定することも可能である。なお、この場合であっても、拡大部33の流路断面積は下流側に向かうに従って次第に大きくなるように設定される。このような構成によっても上記実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
さらに、上記実施形態では、施工対象物として円形断面を有する配管90を例に説明をした。しかしながら、施工対象物は配管90に限定されず、曲面状をなしている部材であればいかなるものも施工対象物として適用することができる。
加えて、上記実施形態では、縮小部32の流路断面積が下流側に向かって線形的に減少し、拡大部33の流路断面積が下流側に向かって線形的に増加する例について説明した。しかしながら、縮小部32及び拡大部33の構成は上記に限定されない。他の例として、各流路断面積が上流側から下流側にかけて曲線的に変化する構成を採ることも可能である。この構成によれば、ガスノズル2の内面に沿ってガスGをより円滑に流通させることができる。その結果、ガスGの圧力損失が低減され、流速をさらに高めることができる。
1…レーザヘッド
2…ガスノズル
21…ノズル基部
22…ノズルキャップ
23…ガス供給ホース
31…接続部
32…縮小部
33…拡大部
90…配管
100…レーザガウジング装置
d…ドロス
Df…ガスの流れ方向
Dp…進行方向
Dt…厚さ方向
Dw…幅方向
G…ガス
L…レーザ
P…照射位置
S…表層
Sa…表面
T1…上流端
T2…縮流端
T3…開口端
W11,W12,W21,W22,W31,W32,W41,W42…壁面

Claims (8)

  1. 施工対象物にレーザを照射するレーザヘッドと、
    前記レーザの照射によって生じる溶融物を除去するガスを噴射するガスノズルと、
    を備え、
    前記ガスノズルは、
    下流側に向かうに従って流路断面積が小さくなるとともに、下流側に向かって凸となる曲面状をなすように幅方向に延びる縮流端を有する縮小部と、
    前記縮小部の縮流端に接続されて下流側に向かうに従って流路断面積が大きくなるとともに、前記縮流端を拡大させた曲面状をなす開口端を有する拡大部と、
    を有するレーザガウジング装置。
  2. 前記ガスの流れ方向から見て、前記開口端は、前記縮流端と相似形状を有している請求項1に記載のレーザガウジング装置。
  3. 前記縮小部は、下流側に向かうに従って、前記幅方向と前記ガスの流れ方向とに直交する厚さ方向における寸法が次第に小さくなる請求項1又は2に記載のレーザガウジング装置。
  4. 前記縮小部は、下流側に向かうに従って、前記幅方向における寸法が次第に小さくなる請求項1から3のいずれか一項に記載のレーザガウジング装置。
  5. 前記拡大部は、下流側に向かうに従って、前記幅方向と前記ガスの流れ方向とに直交する厚さ方向における寸法が次第に大きくなる請求項1から4のいずれか一項に記載のレーザガウジング装置。
  6. 前記拡大部は、下流側に向かうに従って、前記幅方向における寸法が次第に大きくなる請求項1から5のいずれか一項に記載のレーザガウジング装置。
  7. 前記幅方向と前記ガスの流れ方向とに直交する厚さ方向から見て、前記縮流端は下流側に向かって凸となる円弧状をなし、前記開口端は前記縮流端と同心となる円弧状をなしている請求項1から6のいずれか一項に記載のレーザガウジング装置。
  8. 前記開口端の前記幅方向における寸法は、該幅方向と前記ガスの流れ方向とに直交する厚さ方向における寸法の1/20以上1/10以下である請求項1から7のいずれか一項に記載のレーザガウジング装置。
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