JP2017122884A - 画像形成方法、並びに磁性キャリア及びその製造方法 - Google Patents

画像形成方法、並びに磁性キャリア及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】連続印刷においてトナー固着を抑制して高画質の画像を形成し続けることができる画像形成方法、並びにそうした画像形成方法に適した磁性キャリア及びその製造方法を提供する。【解決手段】磁性キャリアが、磁性キャリアコアと樹脂層とフッ素樹脂粒子とを備えるキャリア粒子を、複数含む。樹脂層は、磁性キャリアコアの表面を覆っている。フッ素樹脂粒子は、樹脂層に付着している。超音波処理により磁性キャリアをエタノール中に分散させた分散液の上澄み液について、波長380nm以上780nm以下の波長域における光の透過率の平均値は80%以上90%以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成方法、並びに磁性キャリア及びその製造方法に関する。
静電潜像現像用の現像剤としては、1成分現像剤及び2成分現像剤が知られている。トナーの帯電量を安定させるためには、トナーに加えて磁性キャリアを含む2成分現像剤が有利である。こうした2成分現像剤では、トナーに磁性を持たせる必要がないため、磁性トナーだけでなく、非磁性トナーも使用できる。このため、トナー(特に、黒以外のトナー)の選択自由度が高い。
像担持体に形成された静電潜像を、上記2成分現像剤を用いて現像することで、像担持体にトナー像を形成することができる。また、形成されたトナー像を記録媒体(例えば、印刷用紙)に転写することで、記録媒体上に画像を形成することができる。
しかしながら、像担持体に形成された静電潜像を直接的に2成分現像剤で現像する場合には、2成分現像剤中の磁性キャリアが像担持体に付着する現象(以下、キャリア現像と記載する)が起き易い。キャリア現像は、画質劣化の原因になり得る。そこで、2成分現像剤を担持する磁性担持体(磁気ローラー)と、トナーを担持するトナー担持体(現像ローラー)と、静電潜像を担持する像担持体(感光体ドラム)とを備える画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。こうした画像形成装置では、磁性担持体と像担持体との間にトナー担持体が配置される。磁性担持体に担持される2成分現像剤中のトナーは、トナー担持体を経由して、像担持体に移動する。こうした画像形成装置では、磁性キャリアが像担持体に直接触れる可能性が低いため、キャリア現像が起きにくい。
特開2011−133751号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術でキャリア現像が抑制されるとしても、トナー固着(トナー担持体にトナーが固着する現象)まで抑制できるとは限らない。そして、トナー固着が生じると、高画質の画像を形成しにくくなる。例えば、トナーがトナー担持体に固着すると、静電潜像の現像に用いられるトナーの量が減少し、2成分現像剤の現像性が低下する傾向がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、連続印刷においてトナー固着(特に、トナー担持体に対するトナーの固着)を抑制して高画質の画像を形成し続けることができる画像形成方法、並びにそうした画像形成方法に適した磁性キャリア及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成方法は、磁気ブラシの形成と、トナー層の形成と、静電潜像の形成と、トナー像の形成とを含む。前記磁気ブラシの形成では、トナー及び磁性キャリアを含む2成分現像剤を、前記磁性キャリアの表面に前記トナーが担持された状態で磁性担持体の表面に担持させる。前記トナー層の形成では、前記磁性担持体の表面に担持された前記2成分現像剤のうち前記トナーを、前記磁性担持体に対向するトナー担持体に移動させて、前記トナー担持体の表面にトナー層を形成する。前記静電潜像の形成では、前記トナー担持体に対向する像担持体の表面に静電潜像を形成する。前記トナー像の形成では、前記トナー担持体の表面に形成された前記トナー層中の前記トナーを、前記像担持体の前記静電潜像に向けて飛翔させて、前記像担持体の表面にトナー像を形成する。前記磁性キャリアは、磁性キャリアコアと樹脂層とフッ素樹脂粒子とを備えるキャリア粒子を、複数含む。前記樹脂層は、前記磁性キャリアコアの表面を覆っている。前記フッ素樹脂粒子は、前記樹脂層に付着している。超音波処理により前記磁性キャリアをエタノール中に分散させた分散液の上澄み液について、波長380nm以上780nm以下の波長域における光の透過率の平均値は80%以上90%以下である。
本発明に係る磁性キャリアは、磁性キャリアコアと樹脂層とフッ素樹脂粒子とを備えるキャリア粒子を、複数含む。前記樹脂層は、前記磁性キャリアコアの表面を覆っている。前記フッ素樹脂粒子は、前記樹脂層に付着している。超音波処理により前記磁性キャリアをエタノール中に分散させた分散液の上澄み液について、波長380nm以上780nm以下の波長域における光の透過率の平均値は80%以上90%以下である。
本発明に係る磁性キャリアの製造方法は、本発明に係る磁性キャリアを製造する方法である。本発明に係る磁性キャリアの製造方法は、被覆工程及び外添工程を含む。前記被覆工程では、流動コーティングにより前記磁性キャリアコアを前記樹脂層で覆う。前記外添工程では、前記磁性キャリアコアを覆う前記樹脂層に前記フッ素樹脂粒子を機械的に付着させる。
本発明によれば、連続印刷においてトナー固着(特に、トナー担持体に対するトナーの固着)を抑制して高画質の画像を形成し続けることができる画像形成方法、並びにそうした画像形成方法に適した磁性キャリア及びその製造方法を提供することが可能になる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 図1に示す画像形成装置の現像部を示す図である。 図2中のIII−III断面図である。
本発明の実施形態について説明する。なお、粉体(より具体的には、トナー母粒子、外添剤、トナー、又はキャリア等)に関する評価結果(形状又は物性などを示す値)は、何ら規定していなければ、相当数の粒子について測定した値の個数平均である。
粉体の個数平均粒子径は、何ら規定していなければ、顕微鏡を用いて測定された1次粒子の円相当径(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)の個数平均値である。また、粉体の体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、ベックマン・コールター株式会社製の「コールターカウンターマルチサイザー3」を用いてコールター原理(細孔電気抵抗法)に基づき測定した値である。また、軟化点(Tm)は、何ら規定していなければ、フローテスター(株式会社島津製作所製「CFT−500A」)を用いて測定した値である。フローテスターで測定されたS字カーブ(横軸:温度、縦軸:ストローク)において、「(ベースラインストローク値+最大ストローク値)/2」となる温度が、Tm(軟化点)に相当する。
以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。
本実施形態に係る磁性キャリアは、例えば、トリクル現像方式の画像形成装置で用いることができる。以下、図1〜図3を参照して、トリクル現像方式の画像形成装置の一例(画像形成装置100)について説明する。
画像形成装置100は、タンデム方式の電子写真装置である。図1に示すように、画像形成装置100は、現像装置11a〜11dと、感光体ドラム12a〜12dと、転写装置10と、定着装置17と、クリーニング装置18とを備える。転写装置10は、転写ベルト13と、駆動ローラー14aと、従動ローラー14bと、テンションローラー14cと、1次転写ローラー15a〜15dと、2次転写ローラー16とを備える。転写ベルト13は、駆動ローラー14a、従動ローラー14b、及びテンションローラー14cに張架されている。転写ベルト13は、駆動ローラー14aにより駆動されて、図1中の矢印で示される方向に回転する。クリーニング装置18は、転写ベルト13上に残留するトナーを除去する。画像形成装置100を用いて画像を形成する場合には、トナー及びキャリア(詳しくは、磁性キャリア)を含む現像剤を、現像装置11a〜11dの各々にセットする。
画像形成装置100は、画像データに基づいて感光体ドラム12a〜12dの各々の表層部(感光体層)に静電潜像を形成する。次に、形成された静電潜像を、現像装置11a〜11dの各々にセットされた現像剤(トナー及びキャリア)を用いて現像する。現像装置11a〜11dはそれぞれ、図2及び図3に示される構成を有する。以下、区別する必要がない場合(共通の性質などについて述べる場合)には、現像装置11a〜11dの各々を現像装置11と記載し、感光体ドラム12a〜12dの各々を感光体ドラム12と記載する。図2は、現像装置11の内部構成を示す断面図である。図3は、図2中のIII−III断面図である。
図2及び図3に示すように、現像装置11は、現像ローラー111と、磁気ローラー112と、第1攪拌シャフト113と、第2攪拌シャフト114とを備える。また、現像装置11は、搬送部R1と、収容部R2及びR3とを有する。搬送部R1は、現像ローラー111及び磁気ローラー112を収容する。また、収容部R2は第1攪拌シャフト113を収容し、収容部R3は第2攪拌シャフト114を収容する。現像ローラー111は、感光体ドラム12の近傍に配置される。図2に示す例では、現像ローラー111と感光体ドラム12との間に、隙間が設けられている。
現像装置11は、トナーで静電潜像を現像するように構成される。初期(未使用状態)の画像形成装置100において、収容部R2及びR3はそれぞれ、初期トナー及び初期キャリアを含む初期現像剤を収容している。現像ローラー111及び磁気ローラー112がそれぞれ、図2中に示される矢印の方向に回転することで、収容部R2にある現像剤が感光体ドラム12に搬送される。
現像装置11には、補給用現像剤コンテナ115が設けられている。補給用現像剤コンテナ115(現像剤補給部)は、補給用トナー及び補給用キャリアを含む補給用現像剤を現像装置11内へ補給するように構成される。補給用現像剤コンテナ115は補給用現像剤を収容している。補給用現像剤コンテナ115内の補給用現像剤は、現像装置11(例えば、収容部R3)に供給される。補給用現像剤コンテナ115は、補給量調整部材115aを備える。現像剤の補給量(補給用現像剤コンテナ115から現像装置11へ供給される量)は、補給量調整部材115aによって制御できる。補給量調整部材115aは、例えば、制御部により回転動作を制御されるスクリューシャフトから構成される。例えば、スクリューシャフトの回転量に応じて現像剤の補給量が変わるようにしてもよい。補給用現像剤コンテナ115は、補給用現像剤コンテナ115内の補給用現像剤を攪拌するための攪拌装置を備えてもよい。
現像装置11(収容部R3)は、排出路116を介して、図示しない回収容器に連結されている。収容部R3にある現像剤は、排出路116を通って回収容器に移動できる。現像剤の排出量(回収容器へ排出される量)は、例えば、第2攪拌シャフト114の回転量に応じて変わるようにしてもよい。また、現像装置11(収容部R3)の排出口に排出量調整部材(例えば、排出口から排出路116へ流れ出る流量を調整するためのスクリューシャフト、又は排出口の開口面積を可変とする開閉装置)を設けてもよい。
第1攪拌シャフト113及び第2攪拌シャフト114はそれぞれ、螺旋状の攪拌羽根を有する。第1攪拌シャフト113及び第2攪拌シャフト114は、現像装置11内(詳しくは、収容部R2及びR3)の現像剤を攪拌しながら、互いに逆方向に現像剤を搬送する。現像剤が攪拌されることで、現像剤中のトナーは摩擦帯電し、現像剤中のキャリアはトナーを担持する。
磁気ローラー112は磁石を内蔵する。磁気ローラー112は、図2中の矢印の方向に回転しながら、収容部R2にあるキャリアを磁力により引き付けて、表面に現像剤(キャリア及びトナー)を担持する。現像剤は、キャリアの表面にトナーが担持された状態で、磁気ローラー112の表面に担持される。その結果、キャリアによる磁気ブラシが磁気ローラー112の表面に形成される。現像ローラー111と磁気ローラー112とは、磁気ローラー112に担持された現像剤が現像ローラー111に接触する程度の間隔で配置されている。
また、現像ローラー111及び磁気ローラー112の少なくとも一方にバイアス(電圧)が印加されることで、両者の表面電位の間に電位差が生じる。この電位差によって、磁気ローラー112に担持された現像剤中のトナーが現像ローラー111に移動し、現像ローラー111の表面に担持される。詳しくは、現像ローラー111と磁気ローラー112とが逆方向(図2中の矢印参照)に回転することで、磁気ローラー112の表面に担持された現像剤(特に、キャリアの表面に担持されたトナー)と現像ローラー111とが擦れ合う。磁気ローラー112の表面に担持された現像剤中のトナーは、現像ローラー111に電気的に引き付けられる。その結果、現像ローラー111の表面にトナー層が形成される。
さらに、現像ローラー111及び感光体ドラム12の少なくとも一方にバイアス(電圧)が印加されることで、両者の表面電位の間に電位差が生じる。この電位差によって、現像ローラー111に担持されたトナーが感光体ドラム12に移動し易くなる。現像ローラー111に担持されたトナーは、感光体ドラム12に形成された静電潜像における逆極性の部位に電気的に引き付けられて、感光体ドラム12の静電潜像に向かって飛翔する。その結果、感光体ドラム12の表面にトナー像が形成される。
図1を参照して説明を続ける。上記のように、画像形成装置100では、現像装置11a、11b、11c、11dがそれぞれ、感光体ドラム12a、12b、12c、12dに形成された静電潜像を現像する。画像形成装置100は、各感光体ドラム12にトナー像を形成した後、1次転写ローラー15a〜15dの各々にバイアス(電圧)をかけて、感光体ドラム12a〜12dの各々に付着したトナー(トナー像)を転写ベルト13(中間転写体)に転写(1次転写)する。さらに、2次転写ローラー16にバイアス(電圧)をかけることにより、転写ベルト13上のトナー像を、搬送される記録媒体P(被転写体)に転写(2次転写)する。その後、定着装置17が、トナーを加熱して、記録媒体Pにトナーを定着させる。これにより、記録媒体Pに画像が形成される。
画像形成装置100は、複数の感光体ドラム12a〜12dを備える。このため、画像形成装置100は、1次転写工程において、複数の感光体ドラム12a〜12dの各々に形成されたトナー像を順次、転写ベルト13に転写することにより、転写ベルト13上に、複数種のトナー像(例えば、異なる色のトナー像)を重ねることができる。また、画像形成装置100では、2次転写工程において、転写ベルト13上に重ねたトナー像を記録媒体Pに一括転写することができる。例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの4色のトナー像を重ね合わせることで、フルカラー画像を形成することができる。記録媒体Pとしては、例えば印刷用紙を用いることができる。
画像形成装置100による画像形成方法の好適な例について説明する。画像形成方法は、次に示すような第1現像及び第2現像を含むことが好ましい。第1現像では、現像装置11内の第1現像剤(初期現像剤)で静電潜像を現像する。第2現像では、第1現像の開始後、現像装置11内の現像剤の排出と現像装置11内への第2現像剤(補給用現像剤)の補給とを行いつつ、現像装置11内の現像剤で静電潜像を現像する。
画像形成装置100は、現像装置11内の初期現像剤による静電潜像の現像を開始した後、現像装置11内の現像剤の排出(排出路116への排出)と、補給用現像剤コンテナ115から現像装置11内への現像剤(補給用現像剤)の補給とを行いつつ、現像装置11内の現像剤で静電潜像を現像するように構成される。例えば、画像形成中(又は、画像形成後)において、現像装置11内へトナーと一緒にキャリアも補給し、補給により過剰になった分だけ現像装置11内のキャリアを排出してもよい。あるいは、画像形成中(又は、画像形成後)において、現像装置11内の現像剤を所定の量(例えば、トナー消費量に基づいて定まる量)ずつ排出し、排出した分を補うだけの新しい現像剤(補給用現像剤)を現像装置11内へ補給してもよい。画像形成中(又は、画像形成後)に現像装置11内のキャリアの交換が行われることで、現像装置11内のキャリアが過度に劣化することを抑制できる。また、キャリアの過度な劣化が抑制されることで、現像装置11内のキャリアの交換回数を低減することができる。初期トナーと補給用トナーとは、互いに同じトナーであってもよいし、異なるトナーであってもよい。ただし、特殊な画像形成装置を用いずに安定して好適な画像の形成を行うためには、初期トナーと補給用トナーとが互いに同じトナーであることが好ましい。初期キャリアと補給用キャリアとは、互いに同じキャリアであってもよいし、異なるキャリアであってもよい。なお、2以上のキャリア(又は、トナー)が同じであることは、それらキャリア(又は、トナー)が互換性を有するほどに、それらキャリア(又は、トナー)の間に実質的に性質上の差異がないことを意味する。
本実施形態に係る磁性キャリアは、次に示す構成(以下、基本構成と記載する)を有する。
(磁性キャリアの基本構成)
磁性キャリアが、磁性キャリアコア、樹脂層、及びフッ素樹脂粒子を備えるキャリア粒子を、複数含む。樹脂層は、磁性キャリアコアの表面を覆っている。フッ素樹脂粒子は、樹脂層に付着している。超音波処理により磁性キャリアをエタノール中に分散させた分散液の上澄み液について、可視域(波長380nm以上780nm以下の波長域)における光の透過率の平均値は80%以上90%以下である。なお、樹脂層は、磁性キャリアコアの表面全体を覆っていてもよいし、磁性キャリアコアの表面を部分的に覆っていてもよい。また、キャリア粒子は、樹脂層に付着したフッ素樹脂粒子の他に、樹脂層に付着していないフッ素樹脂粒子(例えば、磁性キャリアコアに直接付着したフッ素樹脂粒子)を備えていてもよい。また、フッ素樹脂は、その化学構造中にフッ素原子を含む樹脂である。また、透過率の測定方法は、後述する実施例と同じ方法又はその代替方法である。
本実施形態に係る磁性キャリアの適用対象は、前述の画像形成装置100及び画像形成方法に限られない。ただし、本実施形態に係る磁性キャリアは、下記構成を有する画像形成方法(以下、タッチダウン現像法と記載する)に適用した場合に特に有効である。タッチダウン現像法では、磁性キャリアが像担持体に直接触れる可能性が低いため、キャリア現像が起きにくい。
(タッチダウン現像法)
画像形成方法が、磁気ブラシの形成と、トナー層の形成と、静電潜像の形成と、トナー像の形成とを含む。磁気ブラシの形成では、トナー及び磁性キャリアを含む2成分現像剤を、磁性キャリアの表面にトナーが担持された状態で磁性担持体(例えば、図2に示される磁気ローラー112)の表面に担持させる。2成分現像剤が磁性担持体に担持されることで、磁性キャリアによる磁気ブラシが磁性担持体の表面に形成される。トナー層の形成では、磁性担持体の表面に担持された2成分現像剤のうちトナーを、磁性担持体に対向するトナー担持体(例えば、図2に示される現像ローラー111)に移動させて、トナー担持体の表面にトナー層を形成する。静電潜像の形成では、トナー担持体に対向する像担持体(例えば、図2に示される感光体ドラム12)の表面に静電潜像を形成する。トナー像の形成では、トナー担持体の表面に形成されたトナー層中のトナーを、像担持体の静電潜像に向けて飛翔させて、像担持体の表面にトナー像を形成する。
また、現像部内でのキャリアの劣化を抑制するためには、下記構成を有する画像形成方法(以下、トリクル現像法と記載する)に本実施形態に係る磁性キャリアを適用することが好ましい。詳しくは、初期現像剤及び補給用現像剤の各々に、本実施形態に係る磁性キャリアを適用することが好ましい。
(トリクル現像法)
画像形成方法が、タッチダウン現像法の構成に加えて、2成分現像剤の供給と、2成分現像剤の交換とを含む。2成分現像剤の供給では、2成分現像剤を収容する現像部(例えば、図2に示される現像装置11)から磁性担持体に2成分現像剤を供給する。2成分現像剤の交換では、現像部内の2成分現像剤の排出と現像部内への2成分現像剤の補給とを行う。
安定して高画質の画像を形成するためには、2成分現像剤(トナー及びキャリア)におけるトナーの割合(=100×トナーの質量/現像剤全部の質量)が、初期現像剤では5質量%以上15質量%以下であり、補給用現像剤では80質量%以上97質量%以下であることが好ましい。
上記基本構成を有する磁性キャリアを用いて画像を形成することで、連続印刷においてトナー固着(特に、トナー担持体に対するトナーの固着)を抑制しつつ高画質の画像を形成し続けることが可能になる。以下、こうした磁性キャリアの作用及び効果について説明する。
タッチダウン現像法では、磁性担持体からトナー担持体への移動(第1移動)と、トナー担持体から像担持体への移動(第2移動)とを経て、トナーが像担持体まで搬送される。このため、トナーは2回の電気的ストレスを受ける。タッチダウン現像法では、上記電気的ストレスにより、トナー粒子から外添剤が脱離し易い。トナー粒子から外添剤が脱離すると、トナーがトナー担持体に固着し易くなる。特に、低温で溶融するトナーでは、こうしたトナー固着が生じ易い。また、プロセススピード(印刷速度)が速くなるほど、上記トナー固着が生じ易くなる。トナー固着が生じると、トナー担持体の表面の電気抵抗が上昇し、形成された画像にかぶりが発生し易くなる。
発明者は、上記基本構成を有する磁性キャリアを用いて画像を形成した場合に、フッ素樹脂粒子がキャリア粒子から適度に遊離して、トナー固着を抑制しつつ高画質の画像を形成し続けることができることを見出した。上記基本構成に規定される透過率が大きくなるほど、フッ素樹脂粒子の遊離量が少なくなる傾向がある。遊離したフッ素樹脂粒子がトナー担持体の表面に付着することで、上記トナー固着が抑制されると考えられる。また、キャリア粒子からのフッ素樹脂粒子の遊離量が多過ぎると、遊離したフッ素樹脂粒子がトナーの帯電量を低下させる傾向がある。
上記基本構成を有する磁性キャリアを用いて画像を形成する場合には、磁性担持体の表面に担持された2成分現像剤とトナー担持体とが擦れ合うように、磁性担持体及びトナー担持体の少なくとも一方を回動させて、キャリア粒子から遊離したフッ素樹脂粒子をトナー担持体の表面に付着させることが好ましい。例えば、磁性担持体及びトナー担持体を互いに逆方向に回動させることで、2成分現像剤とトナー担持体とが擦れ合って、キャリア粒子からフッ素樹脂粒子が遊離し易くなる。
本実施形態に係る2成分現像剤は、前述の基本構成を有する磁性キャリアに加えて、トナーを含む。トナーは、複数のトナー粒子を含む。トナー粒子は、外添剤を備えていてもよい。トナー粒子が外添剤を備える場合には、トナー粒子はトナー母粒子と外添剤とを備える。外添剤はトナー母粒子の表面に付着する。トナー母粒子は、結着樹脂を含有する。必要に応じて、トナー母粒子の結着樹脂中に内添剤(例えば、離型剤、着色剤、電荷制御剤、及び磁性粉の少なくとも1つ)を分散させてもよい。なお、必要がなければ外添剤を割愛してもよい。外添剤を割愛する場合には、トナー母粒子がトナー粒子に相当する。トナーに含まれるトナー粒子は、シェル層を備えないトナー粒子(以下、非カプセルトナー粒子と記載する)であってもよいし、シェル層を備えるトナー粒子(以下、カプセルトナー粒子と記載する)であってもよい。非カプセルトナー粒子のトナー母粒子(トナーコア)の表面にシェル層を形成することで、カプセルトナー粒子を製造することができる。シェル層は、実質的に熱硬化性樹脂(例えば、後述する好適な熱硬化性樹脂)のみからなってもよいし、実質的に熱可塑性樹脂(例えば、後述する好適な熱可塑性樹脂)のみからなってもよいし、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との両方を含有してもよい。
高画質の画像を形成するためには、トナーの体積中位径(D50)が4μm以上9μm以下であることが好ましい。
非カプセルトナー粒子は、例えば粉砕法又は凝集法により作製できる。これらの方法は、非カプセルトナー粒子の結着樹脂中に内添剤を良好に分散させ易い。
粉砕法の一例では、まず、結着樹脂、着色剤、電荷制御剤、及び離型剤を混合する。続けて、得られた混合物を、溶融混練装置(例えば、1軸又は2軸の押出機)を用いて溶融混練する。続けて、得られた溶融混練物を粉砕及び分級する。これにより、トナー母粒子が得られる。粉砕法を用いた場合には、凝集法を用いた場合よりも容易にトナー母粒子を作製できることが多い。
凝集法の一例では、まず、結着樹脂、離型剤、及び着色剤の各々の微粒子を含む水性媒体中で、これらの微粒子を所望の粒子径になるまで凝集させる。これにより、結着樹脂、離型剤、及び着色剤を含む凝集粒子が形成される。続けて、得られた凝集粒子を加熱して、凝集粒子に含まれる成分を合一化させる。これにより、所望の粒子径を有するトナー母粒子が得られる。
カプセルトナー粒子を製造する場合、シェル層の形成方法は任意である。例えば、in−situ重合法、液中硬化被膜法、及びコアセルベーション法のいずれの方法を用いて、シェル層を形成してもよい。
トナー粒子及びキャリア粒子の各々を構成する樹脂の好適な例を以下に示す。
<好適な熱可塑性樹脂>
トナー粒子(特に、トナーコア及びシェル層)及びキャリア粒子(特に、キャリアコア及び樹脂層)の各々を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル酸系樹脂(より具体的には、アクリル酸エステル重合体又はメタクリル酸エステル重合体等)、オレフィン系樹脂(より具体的には、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂等)、ビニル樹脂(より具体的には、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、又はN−ビニル樹脂等)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、又はウレタン樹脂を好適に使用できる。また、これら各樹脂の共重合体、すなわち上記樹脂中に任意の繰返し単位が導入された共重合体(より具体的には、スチレン−アクリル酸系樹脂又はスチレン−ブタジエン系樹脂等)も、トナー粒子及びキャリア粒子の各々を構成する熱可塑性樹脂として好適に使用できる。
熱可塑性樹脂は、1種以上の熱可塑性モノマーを、付加重合、共重合、又は縮重合させることで得られる。なお、熱可塑性モノマーは、単独重合により熱可塑性樹脂になるモノマー(より具体的には、アクリル酸系モノマー又はスチレン系モノマー等)、又は縮重合により熱可塑性樹脂になるモノマー(例えば、縮重合によりポリエステル樹脂になるアルコール及びカルボン酸)である。ポリエステル樹脂は、1種以上のアルコールと1種以上のカルボン酸とを縮重合させることで得られる。スチレン−アクリル酸系樹脂は、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である。
<好適な熱硬化性樹脂>
トナー粒子(特に、シェル層)及びキャリア粒子(特に、キャリアコア及び樹脂層)の各々を構成する熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、スルホンアミド系樹脂、グリオキザール系樹脂、グアナミン系樹脂、アニリン系樹脂、ポリイミド樹脂(より具体的には、マレイミド重合体又はビスマレイミド重合体等)、キシレン系樹脂、又はエポキシ樹脂を好適に使用できる。
熱硬化性樹脂は、1種以上の熱硬化性モノマーを架橋反応(重合)させることで得られる。また、架橋剤を用いることで、熱可塑性モノマーにより熱硬化性樹脂を合成することもできる。なお、熱硬化性モノマーは、架橋性を有するモノマーである。例えば、同種のモノマー同士が「−CH2−」を介して3次元的につながって熱硬化性樹脂になる場合、そのモノマーは「熱硬化性モノマー」に相当する。
熱硬化性モノマーの好適な例としては、メチロールメラミン、メラミン、メチロール化尿素(より具体的には、ジメチロールジヒドロキシエチレン尿素等)、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、又はスピログアナミンが挙げられる。
次に、非カプセルトナー粒子(トナー母粒子及び外添剤)及びキャリア粒子(キャリアコア及び樹脂層)の各々の構成の好適な例について説明する。
[トナー母粒子]
トナー母粒子は、結着樹脂を含有する。また、トナー母粒子は、内添剤(例えば、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉)を含有してもよい。
(結着樹脂)
トナー母粒子では、一般的に、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナー母粒子の全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図るためには、トナー母粒子が、結着樹脂として、前述の好適な熱可塑性樹脂を含有することが好ましく、ポリエステル樹脂及びスチレン−アクリル酸系樹脂の少なくとも一方を含有することが特に好ましい。また、トナーの耐熱保存性及び低温定着性の両立を図るためには、結着樹脂の軟化点(Tm)が80℃以上110℃以下であることが好ましい。
(着色剤)
トナー母粒子は、着色剤を含有してもよい。着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の量が、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
トナー母粒子は、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤を用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
トナー母粒子は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、又はシアン着色剤のようなカラー着色剤を含有していてもよい。
イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリールアミド化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。イエロー着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、又は194)、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、又はC.I.バットイエローを好適に使用できる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。マゼンタ着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、又は254)を好適に使用できる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。シアン着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、又は66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、又はC.I.アシッドブルーを好適に使用できる。
(離型剤)
トナー母粒子は、離型剤を含有していてもよい。離型剤は、例えば、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましい。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、又はフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素ワックス;酸化ポリエチレンワックス又はそのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、又はライスワックスのような植物性ワックス;みつろう、ラノリン、又は鯨ろうのような動物性ワックス;オゾケライト、セレシン、又はペトロラタムのような鉱物ワックス;モンタン酸エステルワックス又はカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような、脂肪酸エステルの一部又は全部が脱酸化したワックスを好適に使用できる。1種類の離型剤を単独で使用してもよいし、複数種の離型剤を併用してもよい。
結着樹脂と離型剤との相溶性を改善するために、相溶化剤をトナー母粒子に添加してもよい。
(電荷制御剤)
トナー母粒子は、電荷制御剤を含有していてもよい。電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナー母粒子に正帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナー母粒子のカチオン性を強めることができる。ただし、トナーにおいて十分な帯電性が確保される場合には、トナー母粒子に電荷制御剤を含有させる必要はない。
(磁性粉)
トナー母粒子は、磁性粉を含有していてもよい。磁性粉の材料としては、例えば、強磁性金属(より具体的には、鉄、コバルト、又はニッケル等)もしくはその合金、強磁性金属酸化物(より具体的には、フェライト、マグネタイト、又は二酸化クロム等)、又は強磁性化処理(より具体的には、熱処理等)が施された材料を好適に使用できる。1種類の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
磁性粉からの金属イオン(例えば、鉄イオン)の溶出を抑制するためには、磁性粉を表面処理することが好ましい。酸性条件下でトナー母粒子の表面にシェル層を形成する場合に、トナー母粒子の表面に金属イオンが溶出すると、トナー母粒子同士が固着し易くなる。磁性粉からの金属イオンの溶出を抑制することで、トナー母粒子同士の固着を抑制することができると考えられる。
[外添剤]
トナー母粒子の表面に外添剤が付着していてもよい。外添剤としては、無機粒子が好ましく、シリカ粒子、又は金属酸化物(より具体的には、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、又はチタン酸バリウム等)の粒子が特に好ましい。無機粒子の表面を、疎水化剤を用いて疎水化処理してもよい。疎水化剤としては、例えば、シラン化合物(より具体的には、アミノシラン等)、シラザン化合物(より具体的には、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)等)、シリコーンオイル、チタンネートカップリング剤、又はシランカップリング剤を好適に使用できる。
[磁性キャリア]
本実施形態に係る磁性キャリアは、前述の基本構成を有する。磁性キャリアに含まれるキャリア粒子は、磁性キャリアコア、樹脂層、及びフッ素樹脂粒子を備える。樹脂層は、磁性キャリアコアの表面を覆っている。フッ素樹脂粒子は、樹脂層に付着している。樹脂層が磁性キャリアコアの表面を覆うことで、磁性キャリアの耐久性が向上すると考えられる。
磁性キャリアの電気抵抗が低いほど磁性キャリアの帯電付与性が低くなる傾向がある。キャリア粒子の電気抵抗を低くするために、樹脂層に導電性材料を添加してもよい。樹脂層に含有される導電性材料の量を変えることで、キャリア粒子の電気抵抗を調整できる。また、磁性キャリアコアを覆う樹脂層の量(ひいては、樹脂層の厚さ又は被覆率等)を変えることによっても、キャリア粒子の電気抵抗を調整できる。
磁性キャリアの好適な寸法の一例では、磁性キャリアコアの体積平均1次粒子径が25μm以上60μm以下であり、樹脂層の最大厚さが10nm以上1μm以下であり、フッ素樹脂粒子の個数平均1次粒子径が0.05μm以上0.5μm以下である。なお、体積平均1次粒子径は、レーザー回折式粒度分布計(マイクロトラック・ベル株式会社製「マイクロトラック(登録商標)SRA」)を用いて測定レンジ(粒子径範囲)0.7μm〜125μmの条件で測定された粒度分布に基づいて算出された値である。
磁性キャリアが前述の基本構成を有するためには、フッ素樹脂粒子の個数平均1次粒子径が0.05μm以上0.5μm以下であることが好ましい。フッ素樹脂粒子の粒子径が大きくなるほど、フッ素樹脂粒子が遊離し易くなる傾向がある。
(磁性キャリアコア)
磁性キャリアコアは、磁性材料を含む。磁性キャリアコアに含まれる磁性材料としては、例えば、マグネタイト、バリウムフェライト、マグヘマイト、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト、Mn−Mgフェライト、Ca−Mgフェライト、Liフェライト、Cu−Znフェライト、又はMn−Mg−Srフェライトのような金属酸化物が好ましく、Mn−Mg−Srフェライトが特に好ましい。個々の磁性キャリアコアの材料として、1種類の磁性材料を単独で使用してもよいし、2種以上の磁性材料を併用してもよい。
磁性キャリアコアの結着樹脂中に、上記磁性材料の粒子を分散させてもよい。磁性キャリアコアの結着樹脂としては、例えば、前述した好適な熱可塑性樹脂及び好適な熱硬化性樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂を使用できる。
(樹脂層)
樹脂層は、磁性キャリアコアを被覆するように、磁性キャリアコアの表面に形成される。磁性キャリアの耐久性を向上させるためには、樹脂被覆量が1.0質量%以上7.0質量%以下であることが好ましい。なお、樹脂被覆量(単位:質量%)は、式「樹脂被覆量=100×樹脂層の質量/磁性キャリアコアの質量と樹脂層の質量との合計」で表される。また、磁性キャリアの耐久性を向上させるためには、樹脂層が、磁性キャリアコアの表面積のうち、90%以上の面積を覆っていることが好ましく、100%の面積を覆っていることがより好ましい。
樹脂層を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂(より具体的には、前述した好適な熱可塑性樹脂等)を使用してもよいし、熱硬化性樹脂(より具体的には、前述した好適な熱硬化性樹脂等)を使用してもよい。また、熱可塑性樹脂と硬化剤とを混合することにより、熱可塑性樹脂に架橋性を付与してもよい。樹脂層は海島構造を有していてもよい。
キャリア粒子の付着性(付着し易さ)を低下させるためには、樹脂層がフッ素樹脂を含有することが好ましい。また、樹脂層が、ポリアミドイミド樹脂(PAI)及びポリイミド樹脂(PI)からなる群より選択される1種以上の樹脂と、フッ素樹脂とを含有する場合、樹脂層全体に対してフッ素樹脂の含有量は50質量%以上90質量%以下であることが好ましい。フッ素樹脂の含有量(単位:質量%)は、式「フッ素樹脂の含有量=100×樹脂層中のフッ素樹脂の質量/樹脂層全体の質量」で表される。フッ素樹脂の含有量が少な過ぎると、磁性キャリアの帯電付与性が不十分になり易い。また、フッ素樹脂の含有量が多過ぎると、樹脂層からフッ素樹脂粒子が過剰に遊離したり、樹脂層中にフッ素樹脂が分散しにくくなったりする。樹脂層に含有されるフッ素樹脂としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリトリフルオロエチレン(より具体的には、ポリクロロトリフルオロエチレン等)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)からなる群より選択される1種以上の樹脂が好ましく、FEP又はPFAが特に好ましい。
(フッ素樹脂粒子)
フッ素樹脂粒子は、樹脂層の表面から突出している。フッ素樹脂粒子は、部分的に樹脂層に埋まっていてもよい。
フッ素樹脂粒子を構成するフッ素樹脂としては、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリトリフルオロエチレン(より具体的には、ポリクロロトリフルオロエチレン等)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、及びテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)からなる群より選択される1種以上の樹脂が好ましく、FEP又はPFAが特に好ましい。
(磁性キャリアの製造方法)
磁性キャリアコアとしては、市販品を使用してもよい。また、磁性材料を粉砕及び焼成して磁性キャリアコアを自作してもよい。
樹脂層の形成方法の例としては、樹脂を含む液に磁性キャリアコアを浸漬する方法、又は、樹脂を含む液を流動層中の磁性キャリアコアに噴霧する方法が挙げられる。
磁性キャリアの製造方法は、次に示すような工程(被覆工程及び外添工程)を含むことが好ましい。被覆工程では、流動コーティングにより磁性キャリアコアを樹脂層で覆う。外添工程では、磁性キャリアコアを覆う樹脂層にフッ素樹脂粒子を機械的に付着させる。外添工程では、例えば乾式粒子複合化装置を用いて、樹脂層で覆われた磁性キャリアコアと、フッ素樹脂粒子(粉体)とを攪拌する。乾式粒子複合化装置としては、例えばホソカワミクロン株式会社製の「ノビルタ(登録商標)」を使用できる。ノビルタは、水平配置型の円筒状容器と、水冷ジャケットと、周速30m/秒以上で高速回転可能なローターとを備える。ローターの形状は、圧縮力、剪断力、及び衝撃力が個々の粒子に均一に作用するように設計されている。攪拌時間及び攪拌速度の少なくとも一方を変えることで、前述の基本構成に規定される透過率を調整できる。
本発明の実施例について説明する。表1に、実施例又は比較例に係る現像剤D−1〜D−7(それぞれ2成分現像剤)を示す。現像剤D−1〜D−7はそれぞれ、表1に示されるキャリアC−1〜C−7(それぞれ磁性キャリア)を含む。
Figure 2017122884
以下、現像剤D−1〜D−7の製造方法、評価方法、及び評価結果について、順に説明する。なお、誤差が生じる評価においては、誤差が十分小さくなる相当数の測定値を得て、得られた測定値の算術平均を評価値とした。
[現像剤D−1〜D−7の製造方法]
(トナー母粒子の作製)
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて、結着樹脂(種類:ポリエステル樹脂、酸価:5.6mgKOH/g、軟化点:93℃)100質量部と、離型剤(日油株式会社製「ニッサンエレクトール(登録商標)WEP−3」、融点73℃のエステルワックス)5質量部と、着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3、成分:銅フタロシアニン顔料)4質量部と、電荷制御剤(オリヱント化学工業株式会社製「BONTRON(登録商標)P−51」、成分:4級アンモニウム塩)1質量部とを混合した。
続けて、得られた混合物を、2軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)を用いて溶融混練した。続けて、得られた混練物を冷却した後、ターボミル(フロイント・ターボ株式会社製)を用いて粉砕した。続けて、得られた粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ−LABO型」)を用いて分級した。その結果、体積中位径(D50)6.8μmのトナー母粒子が得られた。
(外添)
FMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を用いて、前述の手順で作製したトナー母粒子100質量部と、疎水性シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)RA−200H」)1質量部とを混合することにより、トナー母粒子の表面に外添剤(シリカ粒子)を付着させた。その後、得られた粉体を、200メッシュ(目開き75μm)の篩を用いて篩別した。その結果、トナー粒子(非カプセルトナー粒子)を多数含むトナーが得られた。
(トナーとキャリアとの混合)
上記のようにして得たトナー10質量部と、磁性キャリア(現像剤D−1〜D−7の各々に定められた、表1に示されるキャリアC−1〜C−7のいずれか)100質量部とを、粉体混合機(愛知電機株式会社製「ロッキングミキサー(登録商標)」)を用いて30分間混合して、2成分現像剤(現像剤D−1〜D−7)を得た。
(キャリアC−1〜C−5の作製方法)
MnO換算で39.7モル%、MgO換算で9.9モル%、Fe23換算で49.6モル%、SrO換算で0.8モル%になるように各原材料(MnO、MgO、Fe23、及びSrOの各原材料)を適量配合し、原材料に水を加えた。続けて、湿式ボールミルを用いて原材料を10時間かけて粉砕した後、混合した。続けて、得られた混合物を乾燥させた。続けて、乾燥した混合物に温度950℃の熱処理を4時間行った。
続けて、湿式ボールミルを用いて、上記熱処理後の混合物を24時間かけて粉砕して、スラリーを調製した。続けて、得られたスラリーを造粒した後、乾燥させた。続けて、乾燥した造粒物を、温度1270℃かつ酸素濃度2%の雰囲気中に6時間保持した後、解砕した。その後、粒度調整を行うことで、3000(103/4π・A/m)の印加磁場での飽和磁化が70Am2/kgであるMn−Mg−Srフェライト粒子(磁性キャリアコア)の粉体(個数平均1次粒子径35μm)が得られた。
続けて、ポリアミドイミド樹脂(無水トリメリット酸と4,4’−ジアミノジフェニルメタンとの共重合体)を水で希釈して、固形分濃度10質量%の樹脂溶液を調製した。続けて、得られた樹脂溶液中に、質量割合3ppmでペルフルオロオクタン酸を含有するPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)と、ノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)とを分散させて、キャリアコート液を得た。得られたキャリアコート液に関して、ポリアミドイミド樹脂(PAI)とPFAとの質量比(PAI:PFA)は2:8であった。
続けて、上記のようにして調製したキャリアコート液と、磁性キャリアコア(前述の手順で作製したMn−Mg−Srフェライト粒子の粉体)とを、転動流動コーティング装置(株式会社パウレック製「マルチプレックス」)に投入し、転動流動コーティング装置を用いて磁性キャリアコアをキャリアコート液で被覆した。続けて、樹脂で被覆された磁性キャリアコアを250℃で1時間焼成した。続けて、得られた焼成物を、冷却した後、解砕した。その結果、樹脂被覆量2質量%の樹脂被覆フェライトキャリア(樹脂層で被覆された磁性キャリアコア)が得られた。なお、樹脂被覆量(単位:質量%)は、式「樹脂被覆量=100×被覆樹脂の質量/樹脂被覆フェライトキャリア全部の質量」で表される。
続けて、得られた樹脂被覆フェライトキャリア100質量部と、フッ素樹脂粒子(FEPディスパージョン(三井・デュポンフロロケミカル株式会社製「FEP120−JR」)を乾燥させて得た個数平均1次粒子径0.2μmのFEP粒子)0.5質量部とを、乾式粒子複合化装置(ホソカワミクロン株式会社製「ノビルタ」)を用いて、攪拌速度6000rpmで所定の時間(キャリアC−1〜C−5の各々に定められた、表1に示される攪拌時間)攪拌して、樹脂被覆フェライトキャリアに複数のフッ素樹脂粒子を機械的に付着させた。例えば、キャリアC−1の作製方法では20分間攪拌した。その結果、磁性キャリアコア(磁性材料:Mn−Mg−Srフェライト)と樹脂層(樹脂:ポリアミドイミド樹脂とPFAとの混合樹脂)とフッ素樹脂粒子(フッ素樹脂:FEP)とを備えるキャリア粒子を多数含むキャリア(キャリアC−1〜C−5)が得られた。
(キャリアC−6の作製方法)
キャリアC−6の作製方法は、ポリアミドイミド樹脂(PAI)の代わりにポリイミド樹脂(PI)を使用した以外は、キャリアC−1の作製方法と同じであった。ポリイミド樹脂としては、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとピロメリット酸無水物との重合体を使用した。
(キャリアC−7の作製方法)
キャリアC−7の作製方法は、PAI:PFA(質量比)を2:8から5:5に変更した以外は、キャリアC−1の作製方法と同じであった。
上記のようにして得られたキャリアC−1〜C−7の各々に関して、透過率(単位:%)の測定結果は、表1に示すとおりであった。例えば、キャリアC−1の透過率は85%であった。各キャリアの透過率の測定方法は、次に示すとおりであった。
<透過率の測定方法>
容量50mLのスクリュー管瓶にエタノール30mLと試料(磁性キャリア)5gとを入れた。続けて、そのスクリュー管瓶を、液温制御可能な超音波洗浄機(株式会社エスエヌディ製「US−18KS」、槽容量:18L、高周波出力:360W、発振方式:BLT(ボルト締めランジュバン型振動子)による自励発振、発振周波数:38kHz)にセットした。続けて、その超音波洗浄機を用いて、液温23℃で超音波処理を2分間行った。その後、スクリュー管瓶中の試料(磁性キャリア)の分散液の上澄み液について、可視域(波長380nm以上780nm以下の波長域)における光の透過率の平均値を測定した。可視域における光の透過率の測定には、分光光度計(株式会社島津製作所製「UV−3100」)を用いた。
[評価方法]
各試料(2成分現像剤:現像剤D−1〜D−7)の評価方法は、以下の通りである。
(初期の評価)
前述の方法で試料(2成分現像剤)を製造した後、温度23℃かつ湿度50%RHの環境下で、試料を24時間静置した。その後、Q/mメーター(トレック社製「MODEL 210HS」)を用いて、次に示す条件で試料中のトナーの帯電量を測定した。
<2成分現像剤中のトナーの帯電量の測定方法>
Q/mメーターの測定セルに2成分現像剤(キャリア及びトナー)0.10gを投入し、投入された2成分現像剤のうちトナーのみを篩(金網)を介して10秒間吸引した。そして、式「吸引されたトナーの総電気量(単位:μC)/吸引されたトナーの質量(単位:g)」に基づいて、2成分現像剤中のトナーの帯電量(単位:μC/g)を算出した。
また、前述の方法で製造した試料(2成分現像剤)を用いて画像を形成し、その画像の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)を測定した。なお、画像形成方法は、前述のトリクル現像法であった。評価機としては、カラー複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa7551ci」、現像方式:非磁性2成分乾式タッチダウントリクル現像方式)を用いた。初期現像剤として試料(2成分現像剤)を評価機の現像装置に投入した。また、補給用現像剤を評価機の補給用現像剤コンテナに投入した。補給用現像剤の製造方法は、トナーと磁性キャリアとの質量比(トナー:磁性キャリア)を10:100から100:10に変更した以外は、試料(初期現像剤:現像剤D−1〜D−7のいずれか)の製造方法と同じであった。
上記評価機を用いて、温度23℃かつ湿度50%RHの環境下で、ソリッド部と空白部とを含むサンプル画像を記録媒体(評価用紙)に形成した。記録媒体に形成された画像のソリッド部の画像濃度(ID)を、反射濃度計(X−Rite社製「RD914」)を用いて測定した。また、記録媒体に形成された画像の空白部の反射濃度を、反射濃度計(X−Rite社製「RD914」)を用いて測定し、かぶり濃度(FD)を算出した。なお、かぶり濃度(FD)は、印刷後の記録媒体の空白部の反射濃度からベースペーパー(未印刷紙)の反射濃度を引いた値に相当する。
画像濃度(ID)が1.20以上であれば○(良い)と判断し、画像濃度(ID)が1.20未満であれば×(良くない)と判断した。また、かぶり濃度(FD)が0.011未満であれば○(良い)と判断し、かぶり濃度(FD)が0.011以上であれば×(良くない)と判断した。
(耐刷試験後の評価)
初期の評価と同じ評価機を用いて、温度23℃かつ湿度50%RHの環境下において、印字率5%で10万枚連続印刷する耐刷試験を行った。耐刷試験後、評価機の現像装置から取り出した2成分現像剤中のトナーの帯電量を測定した。また、耐刷試験後、評価機を用いて、ソリッド部と空白部とを含むサンプル画像を記録媒体(評価用紙)に形成し、形成された画像について、画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)を測定した。帯電量、画像濃度(ID)、及びかぶり濃度(FD)の各々の測定方法及び評価基準は、初期の評価と同じである。
[評価結果]
現像剤D−1〜D−7(ひいては、キャリアC−1〜C−7)の各々についての評価結果を、表2に示す。
Figure 2017122884
キャリアC−1〜C−3、C−6、及びC−7(実施例1〜5に係る磁性キャリア)はそれぞれ、前述の基本構成を有していた。詳しくは、実施例1〜5に係る磁性キャリアはそれぞれ、磁性キャリアコア、樹脂層、及びフッ素樹脂粒子を備えるキャリア粒子を、複数含んでいた。樹脂層は、磁性キャリアコアの表面を覆っていた。フッ素樹脂粒子は、樹脂層に付着していた。また、表1に示すように、超音波処理により磁性キャリアをエタノール中に分散させた分散液の上澄み液について、可視域(波長380nm以上780nm以下の波長域)における光の透過率の平均値は80%以上90%以下であった。なお、実施例1〜5に係る磁性キャリアではそれぞれ、樹脂層の被覆率(面積割合)が90%以上100%以下であった。
表2に示すように、実施例1〜5に係る磁性キャリアはそれぞれ、連続印刷に用いられた場合に、トナー固着を抑制して高画質の画像を形成し続けることができた。耐刷試験中、1万枚印刷ごとに、評価機の現像スリーブ(現像ローラーの表層部)を目視で確認したところ、現像スリーブにトナー成分は固着していなかった。また、耐刷試験後においても、評価機の現像スリーブにトナー成分は固着していなかった。
キャリアC−4(比較例1に係る磁性キャリア)を用いて画像を形成した場合、実施例1〜5に係る磁性キャリアと比較して、形成された画像にかぶりが発生し易かった。詳しくは、印刷枚数が5万枚を超えた頃から、トナーの帯電量が低下し、かぶりが発生した。キャリア粒子からのフッ素樹脂粒子の遊離量が多過ぎて、遊離したフッ素樹脂粒子がトナーの帯電量を低下させたと推察される。
キャリアC−5(比較例2に係る磁性キャリア)を用いて画像を形成した場合、実施例1〜5に係る磁性キャリアと比較して、形成された画像にかぶりが発生し易かった。詳しくは、印刷枚数が7万枚を超えた頃から、画像濃度が低下し、かぶりが発生した。また、耐刷試験後において、評価機の現像スリーブにトナー成分が固着していた。
本発明に係る画像形成方法及び磁性キャリアは、例えば複写機、プリンター、又は複合機において画像を形成するために用いることができる。
10 転写装置
11、11a〜11d 現像装置
12、12a〜12d 感光体ドラム
13 転写ベルト
14a 駆動ローラー
14b 従動ローラー
14c テンションローラー
15a〜15d 1次転写ローラー
16 2次転写ローラー
17 定着装置
18 クリーニング装置
100 画像形成装置
111 現像ローラー
112 磁気ローラー
113 第1攪拌シャフト
114 第2攪拌シャフト
115 補給用現像剤コンテナ
115a 補給量調整部材
116 排出路
P 記録媒体
R1 搬送部
R2、R3 収容部

Claims (9)

  1. トナー及び磁性キャリアを含む2成分現像剤を、前記磁性キャリアの表面に前記トナーが担持された状態で磁性担持体の表面に担持させることと、
    前記磁性担持体の表面に担持された前記2成分現像剤のうち前記トナーを、前記磁性担持体に対向するトナー担持体に移動させて、前記トナー担持体の表面にトナー層を形成することと、
    前記トナー担持体に対向する像担持体の表面に静電潜像を形成することと、
    前記トナー担持体の表面に形成された前記トナー層中の前記トナーを、前記像担持体の前記静電潜像に向けて飛翔させて、前記像担持体の表面にトナー像を形成することと、
    を含み、
    前記磁性キャリアは、磁性キャリアコアと、前記磁性キャリアコアの表面を覆う樹脂層と、前記樹脂層に付着したフッ素樹脂粒子とを備えるキャリア粒子を、複数含み、
    超音波処理により前記磁性キャリアをエタノール中に分散させた分散液の上澄み液について、波長380nm以上780nm以下の波長域における光の透過率の平均値は80%以上90%以下である、画像形成方法。
  2. 前記磁性担持体の表面に担持された前記2成分現像剤と前記トナー担持体とが擦れ合うように、前記磁性担持体及び前記トナー担持体の少なくとも一方を回動させて、前記キャリア粒子から遊離した前記フッ素樹脂粒子を前記トナー担持体の表面に付着させることをさらに含む、請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記2成分現像剤を収容する現像部から前記磁性担持体に前記2成分現像剤を供給することと、
    前記現像部内の前記2成分現像剤の排出と前記現像部内への前記2成分現像剤の補給とを行うことと、
    をさらに含む、請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 前記トナーは、軟化点80℃以上110℃以下の結着樹脂を含有するトナー粒子を、複数含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  5. 磁性キャリアコアと、前記磁性キャリアコアの表面を覆う樹脂層と、前記樹脂層に付着したフッ素樹脂粒子とを備えるキャリア粒子を、複数含む磁性キャリアであって、
    超音波処理により前記磁性キャリアをエタノール中に分散させた分散液の上澄み液について、波長380nm以上780nm以下の波長域における光の透過率の平均値は80%以上90%以下である、磁性キャリア。
  6. 前記フッ素樹脂粒子の個数平均1次粒子径は0.05μm以上0.5μm以下である、請求項5に記載の磁性キャリア。
  7. 前記樹脂層はフッ素樹脂を含有する、請求項5又は6に記載の磁性キャリア。
  8. 前記樹脂層は、ポリアミドイミド樹脂及びポリイミド樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂をさらに含有し、
    前記樹脂層全体に対して前記フッ素樹脂の含有量は50質量%以上90質量%以下である、請求項7に記載の磁性キャリア。
  9. 請求項5〜8のいずれか一項に記載の磁性キャリアを製造する方法であって、
    流動コーティングにより前記磁性キャリアコアを前記樹脂層で覆うことと、
    前記磁性キャリアコアを覆う前記樹脂層に前記フッ素樹脂粒子を機械的に付着させることと、
    を含む、磁性キャリアの製造方法。
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