JP2017122528A - 熱処理装置、熱処理装置を備える熱処理システムおよびワークの製造方法 - Google Patents

熱処理装置、熱処理装置を備える熱処理システムおよびワークの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】結露による錆の発生を防止し、高品質な鉄鋼材を短い処理時間で連続的にサブゼロ処理およびテンパー処理する熱処理装置の提供。【解決手段】ワークの出入りとなる搬入出室10と、搬入出室10と開閉可能な第1密閉扉21を介在させて連設されるガス置換室20と、ガス置換室20と開閉可能な第2密閉扉22を介在させて連設されるサブゼロ処理室30と、ガス置換室30と開閉可能な第3密閉扉23を介在させて連設されるテンパー処理室40とを有する。サブゼロ処理室30とテンパー処理室40との間にガス置換室20が介在しており、ガス置換室20において、ワークが置換ガスでガス置換されうる熱処理装置1。【選択図】図1

Description

本発明は、ワーク(例えば、鉄鋼材)の熱処理に関し、特に、サブゼロ処理とテンパー処理に関する。
一般に、焼入れした鉄鋼材中の残留オーステナイトをマルテンサイトに変態させるためにサブゼロ処理(sub−zero treating)が行われている。サブゼロ処理は、常温よりも低い温度(通常は0℃以下)に冷却し、その温度で灼熱する熱処理である。このサブゼロ処理の後に、テンパー処理(焼き戻し処理)が行われる。テンパー処理は、靱性の付加、残留応力の除去や軽減、寸法や形状の安定化を目的とする熱処理である。処理対象物である鉄鋼材(「ワーク」と称する。)に応じて、このサブゼロ処理とテンパー処理とが繰り返し行われることがある。
ワークに対し、連続してサブゼロ処理とテンパー処理を行う場合には、サブゼロ処理で所定温度に冷却されたワークをサブゼロ処理室から取り出し、次にテンパー処理を行うテンパー処理室に導入する。しかし、冷却された状態のワークを常温の空気中に取り出すと、ワーク表面に結露が発生することがある。そして、結露が付着した状態のワークに対し、テンパー処理を行うと、ワークに錆が発生することがある。
上記問題を解決する一つの方法として、サブゼロ処理後にサブゼロ処理室において、ワークに対しヒーターで昇温させることによりワークを常温に戻し、結露等が発生しない状態にしてからサブゼロ処理室から取り出し、テンパー処理室へ導入しテンパー処理を行う方法がある。
また、下記特許文献1では単一の処理室において、サブゼロ処理とテンパー処理を実施する構成が記載されている。
特開2008−163444号公報
しかしながら、サブゼロ処理室においてヒーターによりワークを常温に戻す方法は、結露を防止し、錆の発生を防ぐ点では有効であるが、サブゼロ処理室にヒーターを設ける必要がある。また、サブゼロ処理室には低温専用の断熱材が使用されている。この低温専用の断熱材は耐熱性の問題により高温下では使用することができない。このため昇温ヒーターの能力を低く抑えなくてはならず、昇温に要する処理時間はサブゼロ処理に要するよりも長時間となっている。このように昇温時間を短縮することには限界があり困難であるため昇温効率が悪く、連続処理したい場合に処理時間を短縮することが困難であった。
また、特許文献1に記載のサブゼロ処理とテンパー処理を一つの処理室で行う方法でも、比較的高温にも対応出来る断熱材を使用していても、断熱材の耐熱性を考慮すると一定程度にヒーター表面の昇温を抑える必要がある。さらに、この一つの処理室で、低温と高温を繰り返し処理することで、低温時に断熱材に水が入り込むことがあり、その結果、断熱材の劣化が発生する。断熱材に水が入り込まないようにするために、処理室の構造を出来るだけ断熱材を貫通させない構造にする必要がある。しかしそのような構造にした場合、処理室としての形状が制限されてしまい、サブゼロ処理を連続的に行うことが難しい。すなわち、そのような構造のサブゼロ処理装置では、バッチ処理は行えるが、連続的に処理を行わせることは困難である。特に、ワークを自動搬送する装置を使用した連続処理には不向きである。
したがって、結露による錆の発生を防止し、高品質な鉄鋼材を短い処理時間で連続的にサブゼロ処理およびテンパー処理する方法が強く望まれている。
本発明の目的は、上記実情に鑑み、サブゼロ処理からテンパー処理に移行する際の結露を防止し、かつ短い処理時間で連続的にサブゼロ処理およびテンパー処理を行える熱処理装置、熱処理方法、熱処理システムを提供することにある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
本発明の熱処理装置は、
ワーク(例えば鉄鋼材)の出入りとなる搬入出室(搬入出用台を含む)と、
前記搬入出室と、開閉可能な第1密閉扉を介在させて連設されるガス置換室と、
前記ガス置換室と、開閉可能な第2密閉扉を介在させて連設されるサブゼロ処理室と、
前記ガス置換室と、開閉可能な第3密閉扉を介在させて連設されるテンパー処理室と、
を有し、
前記サブゼロ処理室と前記テンパー処理室との間に前記ガス置換室が介在しており、
前記ガス置換室において、前記ワークが置換ガスでガス置換される。
上記発明において、前記サブゼロ処理室から前記テンパー処理室へ前記ワークを直接搬入できず、前記ガス置換室を介して前記サブゼロ処理室から前記テンパー処理室へ前記ワークを搬入する経路を有する。なお、搬入出室は全方位囲まれた部屋でなくともよく、搬入出用台であってもよい。
上記発明において、置換ガスは、主成分として、不活性ガス、ドライエアおよび二酸化炭素の内いずれか1種のガスまたは2種以上の混合ガスから選択されてもよい。
上記不活性ガスとして、例えば、窒素(N)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)が挙げられる。
上記ドライエアは、例えば、露点が−90〜−10℃の乾燥空気である。
上記不活性ガスは、ガス置換室からサブゼロ処理室に流入してもよく、またガス置換室からテンパー処理室に流入してもよい。
上記ドライエアおよび二酸化酸素は、ガス置換室からサブゼロ処理室に流入してもよく、また表面酸化が許容されるワークである場合にはガス置換室からテンパー処理室に流入してもよい。
上記発明として、熱処理装置は、前記ガス置換室に、置換ガスの供給を制御する第1制御部を有していてもよい。
上記第1制御部は、さらに、ガス置換室のガス雰囲気を制御してもよい。
上記第1制御部は、さらに、ガス置換室内を所定温度に制御してもよい。
上記発明として、熱処理装置は、前記サブゼロ処理室に、液体窒素の供給を制御する第2制御部を有していてもよい。
上記第2制御部は、さらに、サブゼロ処理室内を所定温度に制御してもよい。
上記発明として、熱処理装置は、前記テンパー処理室に、所定ガスの供給を制御する第3制御部を有していてもよい。
「所定ガス」は、不活性ガス、ドライエアおよび二酸化炭素の内いずれか1種のガスまたは2種以上の混合ガスが挙げられる。
上記第3制御部は、さらに、ガス置換室のガス雰囲気を制御してもよい。
上記第3制御部は、さらに、ガス置換室内を所定温度に制御してもよい。
上記発明の一実施形態として、前記サブゼロ処理室に液体窒素が供給される経路である液体窒素経路と、前記ガス置換室に置換ガスが供給される経路である第1置換ガス経路と、前記テンパー室に置換ガスが供給される経路である第2置換ガス経路とを有していてもよい。
ガスが供給される経路は、所定の配管であってもよい。
上記発明の一実施形態として、熱処理装置は、前記第1〜第3密閉扉の内いずれか一の密閉扉が開いた状態である場合に、その他の密閉扉が閉じた状態になるように、前記第1〜第3密閉扉の開閉を制御する開閉制御部を有する。
上記発明の一実施形態として、熱処理装置は、前記搬入出室と前記ガス置換室との間の第1搬送経路と、前記ガス置換室と前記サブゼロ処理室との間の第2搬送経路と、前記ガス置換室と前記テンパー処理室との間の第3搬送経路とを有し、
前記第1〜第3搬送経路におけるワークの搬送を制御する搬送制御部を有する。
本発明の熱処理システムは、上記に記載の熱処理装置と、
前記熱処理装置のサブゼロ処理室に供給される液体窒素を貯留する液体窒素供給源と、
前記液体窒素供給源から前記サブゼロ処理室へ液体窒素を供給する液体窒素経路と、
第1蒸発器が設けられている第1窒素ガス経路であって、前記液体窒素供給源からの液体窒素が、前記第1蒸発器を経由することで状態変化された窒素ガスを、前記熱処理装置のガス置換室および/またはテンパー処理室へ供給する第1窒素ガス経路と、を有する。
上記発明の一実施形態として、熱処理システムは、前記第1窒素ガス経路に、前記第1蒸発器の後段に圧力調整器が設けられていてもよい。
上記発明の一実施形態として、前記第1蒸発器より上流側で、前記第1窒素ガス経路が前記サブゼロ処理室を通り、当該サブゼロ処理室内の第1窒素ガス経路に熱交換器が設けられていてもよい。
上記発明の一実施形態として、第2蒸発器が設けられている第2窒素ガス経路であって、前記液体窒素供給源からの液体窒素が、前記第2蒸発器を経由することで状態変化された窒素ガスを、前記熱処理装置のガス置換室および/またはテンパー処理室へ供給する第2窒素ガス経路と、をさらに有していてもよい。
上記発明の一実施形態として、熱処理システムは、前記第2窒素ガス経路に、前記第2蒸発器の後段に圧力調整器が設けられていてもよい。
他の発明は、サブゼロ処理とテンパー処理を含む熱処理が施されるワークの製造方法であって、
前記ワークを搬入出室(搬入出用台を含む)へ配置するワーク準備工程と、
前記搬入出室から当該搬入出室と連設されたガス置換室へ前記ワークを移動する第1移動工程と、
前記ワークが配置されたガス置換室において、当該ワークを所定ガス雰囲気でガス置換するガス置換工程と、
前記ガス置換室から当該ガス置換室と連設されたサブゼロ処理室へ前記ワークを移動させる第2移動工程と、
前記ワークが配置されたサブゼロ処理室において、当該ワークのサブゼロ処理を行うサブゼロ処理工程と、
前記サブゼロ処理室から当該サブゼロ処理室と連設された、所定ガス雰囲気の前記ガス置換室へ前記ワークを移動させる第3移動工程と、
前記ガス置換室で前記ワークを所定ガス雰囲気下に置くガス雰囲気工程と、
前記ガス置換室から当該ガス置換室と連設されたテンパー処理室へ前記ワークを移動させる第4移動工程と、
前記ワークが配置されたテンパー処理室において、当該ワークをテンパー処理するテンパー処理工程と、
前記テンパー処理室から当該テンパー処理室と連設された前記ガス置換室へ前記ワークを移動させる第5移動工程と、
前記ワークが配置されたガス置換室において、当該ワークを前記テンパー処理におけるテンパー温度よりも低い所定温度まで静置する低温化工程と、
前記ガス置換室から当該ガス置換室と連設された前記搬入出室へ前記ワークを移動させる第6移動工程と、を含む。
上記発明の熱処理方法において、前記低温化工程は、前記ワークが配置されたガス置換室において、当該ワークを所定ガス雰囲気かつ当該ワークを前記テンパー処理におけるテンパー温度よりも低い所定温度まで静置する工程であってもよい。
上記発明の熱処理方法において、第1のワークに対する前記テンパー処理工程中に、第2のワークに対する前記ガス置換工程を開始し、
第1のワークに対する前記第6移動工程の完了後に、第2のワークに対する第3移動工程を開始してもよい。
上記発明のガス雰囲気工程は、前記ワークが配置されたガス置換室において、当該ワークを所定ガス雰囲気でガス置換する工程であってもよい。
上記発明の熱処理方法は、前記所定ガス雰囲気のガスの主成分が、不活性ガス、ドライエアおよび二酸化炭素の内いずれか1種のガスまたは2種以上の混合ガスから選択されてもよい。
上記発明において、前記ガス置換室における前記所定ガス雰囲気としては、サブゼロ処理前後のワークに対しては、露点が−10℃以下であり、好ましくは−50℃以下であり、より好ましくは−80℃以下であり、さらに好ましくは−100℃以下である。また、テンパー処理後のワークに対しては、露点が−10℃以下であり、好ましくは−50℃以下であり、より好ましくは−80℃以下であり、さらに好ましくは−100℃以下である。ガス置換室においてワークを所定ガス雰囲気でガス置換することで、ワークが結露することを生じないようにすることが好ましい。
本発明に係る熱処理装置、熱処理方法および熱処理システムによれば、鉄鋼材への結露による錆の発生を防止することができる。サブゼロ処理とテンパー処理を連続的に効率よく実施することができる。
熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理装置の構成例および連続処理フロー説明する図である。 熱処理システムを示す説明図である。 熱処理装置の別実施例である。
(熱処理装置)
以下において図面を参照しながら、熱処理装置の構成について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形形態も含む。なお、以下で説明される構成の全てが本発明の必須の構成であるとは限らない。
図1に示す実施形態の熱処理装置1は、搬入出室10、ガス置換室20、サブゼロ処理室30、テンパー処理室40を有する。図1において、ガス置換室20の周りに他室10、30、40が配置されている。より具体的には、ガス置換室20が中央に設置され、左右にサブゼロ処理室30、テンパー処理室40が設置される。すなわちガス置換室20、サブゼロ処理室30、テンパー処理室40が横一列の配置であってもよいが、これに制限されず、例えばL字状、上下方向、またはコの字状に配置されていてもよい。図22にコの字状の一例の配置を示す。
搬入出室10は、熱処理装置1に対するワーク(例えば鉄鋼材)の出入口の役割であり、ワークの設置治具が設けられている。ワークが載置された状態の設置治具が、各室間を移動する構成である。設置治具を移動させる自動搬送機構(不図示)が設けられている。また、搬入出室10は、不図示の出入口を有する。搬入出室10とガス置換室20とは、開閉可能な第1密閉扉21を間に配置して連設されている。第1密閉扉21は、不図示の自動移動機構によって開閉動作をする。それが閉じている状態で、搬入出室10とガス置換室20はそれぞれ独立の密閉空間構造であるが、それが開いた状態では、搬入出室10とガス置換室20とが一つの連続した空間構造となる。なお、密閉空間構造は、出入口(不図示)および他の密閉扉や他の通気部(例えば、置換ガス導入経路の通気部など)などがすべて閉じた状態である。
ガス置換室20は、不活性ガス、ドライエアおよび二酸化炭素の内いずれか1種のガスまたは2種以上の混合ガスが充填されガス置換が行われる。本実施形態では、ガス置換室20に窒素ガスG1が充填される。ガス置換室20に、第1置換ガス経路R1を通じて、窒素ガスG1が供給される。
第1制御部51は、ガス置換室20に設置された露点計の計測結果に応じて、ガス置換室20に供給される窒素ガスG1の供給量を制御する。例えば、露点−60℃以下となるまで、窒素ガスG1をガス置換室20へ供給し、ガス置換室20を窒素雰囲気にする。また、別実施形態として、第1制御部51は、ガス置換室20の窒素雰囲気(微量酸素濃度)を計測するガス計測器(不図示)の計測結果に応じて、窒素ガスG1の供給量を制御してもよい。例えば、液体窒素の気化により得られた窒素ガスを使用する場合には、酸素濃度10重量ppm以下となるまで窒素ガスG1を供給してもよい。
ガス置換室20は、その内部ガスを排出する排出部(不図示)を有していてもよい。第1制御部51は、その排出部(例えば自動仕切弁など)を制御してその内部ガスを排出してもよい。
ガス置換室20において、サブゼロ処理前にワークに対し所定ガス雰囲気下でガス置換する以外に、サブゼロ処理からテンパー処理へ移行する前に、サブゼロ処理後のワークに対し所定ガス雰囲気下でガス置換をしてもよい。また、ガス置換室20において、テンパー処理後のワークに対し所定ガス雰囲気下で低温化してもよい。
ガス置換室20とサブゼロ処理室30とは、開閉可能な第2密閉扉22を間に配置して連設されている。第2密閉扉22は、不図示の自動移動機構によって開閉動作をする。それが閉じている状態で、ガス置換室20とサブゼロ処置室30はそれぞれ独立の密閉空間構造であるが、それが開いた状態では、ガス置換室20とサブゼロ処置室30とが一つの連続した空間構造となる。なお、密閉空間構造は、他の密閉扉や不図示の通気部(例えば、置換ガス導入経路の通気部など)などがすべて閉じた状態である。
サブゼロ処置室30は、ワークを所定温度の液体窒素LNでサブゼロ処理する。サブゼロ処理室30に、液体窒素経路R11を通じて液体窒素LNが供給される。サブゼロ処理室内に供給された液体窒素LNにより、ワークが冷却される。
第2制御部52は、サブゼロ処理室30に供給される液体窒素LNの供給量を制御する。また、第2制御部52は、サブゼロ処置室30の温度を計測する温度検知器(不図示)の検知結果に応じて、液体窒素LNの供給量を制御してもよい。サブゼロ処置室30は、その内部ガスおよび液体窒素LNを排出する排出部(不図示)を有していてもよい。第2制御部52は、その排出部(例えば自動仕切弁など)を制御してその内部ガスおよび液体窒素を排出してもよい。
サブゼロ処理室30には、室内全域を均一温度にするためにファン32が設置されている。第2制御部52は、ファン32を一定の回転数で回転させるように制御してもよく、上記温度検知器の検知結果に応じてモータM1を制御し、ファン32を回転させてもよい。
ガス置換室20とテンパー処理室40とは、開閉可能な第3密閉扉23を間に配置して連設されている。第3密閉扉23は、不図示の自動移動機構によって開閉動作をする。それが閉じている状態で、ガス置換室20とテンパー処置室40はそれぞれ独立の密閉空間構造であるが、それが開いた状態では、ガス置換室20とテンパー処置室40とが一つの連続した空間構造となる。なお、密閉空間構造は、他の密閉扉や不図示の通気部(例えば、置換ガス導入経路の通気部など)などがすべて閉じた状態である。
テンパー処置室40は、ワーク(鉄鋼材)を所定温度でテンパー処理する。テンパー処理室40は、第2窒素ガス経路R2を通じて窒素ガスG2が供給されて、室内が窒素雰囲気になる。第3制御部53は、テンパー処置室40に設置された露点計の計測結果に応じて、テンパー処置室40に供給される窒素ガスG2の供給量を制御する。例えば、露点−60℃以下となるまで、窒素ガスG1をガス置換室20へ供給し、ガス置換室20を窒素雰囲気にする。また、第3制御部53は、テンパー処置室40の窒素雰囲気(微量酸素濃度)を計測するガス計測器(不図示)の計測結果に応じて、窒素ガスG1の供給量を制御してもよい。例えば、液体窒素の気化により得られた窒素ガスを使用する場合には、酸素濃度10重量ppm以下となるまで窒素ガスG1を供給してもよい。テンパー処置室40は、その内部ガスを排出する排出部(不図示)を有していてもよい。第3制御部53は、その排出部(例えば自動仕切弁など)を制御してその内部ガスを排出してもよい。
テンパー処置室40には、室内全域を均一温度にするためにファン42が設置されている。第3制御部53は、ファン42を一定の回転数で回転させるように制御してもよく、上記温度検知器の検知結果に応じてモータM2を制御し、ファン42を回転させてもよい。また、第3制御部53は、上記ガス検知器の検知結果に応じてモータM2を制御し、ファン42を回転させてもよい。
熱処理装置1の開閉制御部54は、自動移動機構へ指令し、第1〜第3密閉扉21,22,23の開閉を制御する。開閉制御部54は、第1〜第3密閉扉21,22,23の内いずれか一の密閉扉が開いた状態である場合に、その他の密閉扉が閉じた状態になるように開閉制御する。
熱処理装置1は、搬入出室10とガス置換室20との間の第1搬送経路と、ガス置換室20とサブゼロ処理室30との間の第2搬送経路と、ガス置換室20とテンパー処理室40との間の第3搬送経路とを有する。
熱処理装置1の搬送制御部55は、第1〜第3搬送経路におけるワークの搬送を制御する。開閉制御部54と搬送制御部55とが互いに協動し、搬入出室10からガス置換室20へ、ガス置換室20からサブゼロ処置室30へ、サブゼロ処置室30からガス置換室20へ、ガス置換室20からテンパー処置室40へ、テンパー処理室40からガス置換室20へ、ガス置換室20から搬入出室10へのそれぞれのワークの搬送、および第1〜第3密閉扉21,22,23の開閉を制御する。
(ワークの製造方法)
以下では図1〜図20を用いてワークの製造方法について説明する。
図1に示すように、第1ワークW1が、搬入出室10の設置治具に載置される(ワーク準備工程)。次いで、図2に示すように、第1密閉扉21が開き、第1ワークW1がガス置換室20へ搬送される(第1移動工程)。搬送後、第1密閉扉21が閉じる。
図3に示すように、ガス置換室20において、第1ワークW1が窒素ガスG1でガス置換される(ガス置換工程)。第1制御部51は、ガス置換室20に設置された露点計の計測結果に応じて、ガス置換室20に供給される窒素ガスG1の供給量を制御する。例えば、露点−60℃以下となるまで、窒素ガスG1をガス置換室20へ供給し、ガス置換室20を窒素雰囲気にする。あるいは、第1制御部51は、ガス置換室20の窒素雰囲気(微量酸素濃度)を計測するガス計測器(不図示)の計測結果に応じて、窒素ガスG1の供給量を制御してもよい。例えば、液体窒素の気化により得られた窒素ガスを使用する場合には、酸素濃度10重量ppm以下となるまで窒素ガスをガス置換室20へ供給してもよい。ガス置換室20へ搬送されるワークは、常温であってもよい。次いで、図4に示すように、第2密閉扉22が開き、第1ワークW1がサブゼロ処理室30へ搬送される(第2移動工程)。搬送後、第2密閉扉22が閉じる。
図5に示すように、サブゼロ処理室30において、第1ワークW1が所定温度(例えば−50℃以下)でサブゼロ処理される(サブゼロ処理工程)。サブゼロ処理室30は、液体窒素LNが供給される。サブゼロ処理が終了後、図6に示すように、第2密閉扉22が開き、第1ワークW1がガス置換室20へ搬送される(第3移動工程)。搬送後、第2密閉扉22が閉じる。
図7に示すように、ガス置換室20において、第1ワークW1が窒素ガスG1でガス置換される(ガス雰囲気工程)。第1制御部51は、ガス置換室20に設置された露点計の計測結果に応じて、ガス置換室20に供給される窒素ガスG1の供給量を制御する。例えば、露点−60℃以下となるまで、窒素ガスG1をガス置換室20へ供給し、ガス置換室20を窒素雰囲気にする。あるいは、第1制御部51は、ガス置換室20の窒素雰囲気(微量酸素濃度)を計測するガス計測器(不図示)の計測結果に応じて、窒素ガスG1の供給量を制御してもよい。例えば、液体窒素の気化により得られた窒素ガスを使用する場合には、酸素濃度10重量ppm以下となるまで窒素ガスがガス置換室20へ供給されてもよい。ガス置換室20へ搬送されるワークは、サブゼロ処理後の冷却された状態である。次いで、図8に示すように、第3密閉扉23が開き、第1ワークW1がテンパー処理室40へ搬送される(第4移動工程)。搬送後、第3密閉扉23が閉じる。テンパー処理室40へ搬送されるワークは、ガス置換室20内の雰囲気温度以下であってもよい。
図9に示すように、テンパー処理室40において、第1ワークW1が所定温度(例えば、180℃〜350℃)でテンパー処理される(テンパー処理工程)。テンパー処理室40は、所定の窒素ガス雰囲気に制御される。第3制御部53は、テンパー処置室40に設置された露点計の計測結果に応じて、テンパー処置室40に供給される窒素ガスG2の供給量を制御する。例えば、露点−60℃以下となるまで、窒素ガスG1をガス置換室20へ供給し、ガス置換室20を窒素雰囲気にする。あるいは、第3制御部53は、テンパー処置室40の窒素雰囲気(微量酸素濃度)を計測するガス計測器(不図示)の計測結果に応じて、窒素ガスG1の供給量を制御してもよい。例えば、テンパー処理室40に、液体窒素の気化により得られた窒素ガスを使用する場合には、酸素濃度10重量ppm以下となるまで窒素ガスG2が供給されてもよい。
また、図9〜図12において、次のワークの連続処理を説明する。図9で示すように、第2ワークW2が、搬入出室10の設置治具に載置される(第2ワークに対するワーク準備工程)。次いで、図10に示すように、第1密閉扉21が開き、第2ワークW2がガス置換室20へ搬送される。搬送後、第1密閉扉21が閉じる。次いで、図11で示すように、第2ワークW2に対してガス置換が行われる(第2ワークに対するガス置換工程)。次いで、図12に示すように、第2密閉扉22が開き、第2ワークW2がガス置換室20へ搬送される。搬送後、第2密閉扉22が閉じる。以上の処理は、第1ワークW1に対するテンパー処理工程の最中に行われる。
第1ワークW1の説明に戻る。図13に示すように、第3密閉扉23が開き、第1ワークW1がガス置換室20へ搬送される(第5移動工程)。搬送後、第3密閉扉23が閉じる。次いで、図14に示すように、ガス置換室20において、第1ワークW1が所定温度(例えば、100℃以下)になるまで静置される(低温化工程)。第1ワークW1の温度の計測は、ガス置換室20に設置された非接触温度計でその表面温度を計測してもよい。所定温度までの低温化は、予め設定された時間で静置することでもよい。あるいは、低温化工程は、ガス置換室20において、第1ワークW1が所定ガス雰囲気かつ所定温度(例えば、100℃以下)になるまで静置される工程であってもよい。かかる場合に、第1制御部51は、ガス置換室20に設置された露点計の計測結果に応じて、ガス置換室20に供給される窒素ガスG1の供給量を制御する。例えば、露点−60℃以下となるまで、窒素ガスG1をガス置換室20へ供給し、ガス置換室20を窒素雰囲気にする。あるいは、第1制御部51は、ガス置換室20の窒素雰囲気(微量酸素濃度)を計測するガス計測器(不図示)の計測結果に応じて、窒素ガスG1の供給量を制御してもよい。例えば、液体窒素の気化により得られた窒素ガスを使用する場合には、酸素濃度10重量ppm以下となるまで窒素ガスG2が供給されてもよい。
次いで、図15に示すように、第1密閉扉21が開き、第1ワークW1が搬入出室10へ搬送される(第6移動工程)。搬送後、第1密閉扉21が閉じる。
第2ワークW2に対するサブゼロ処理が終了後、図16に示すように、第2密閉扉22が開き、第2ワークW2がガス置換室20へ搬送される。搬送後、第2密閉扉22が閉じる。また、このタイミングで第1ワークW1が搬入出室10から取り出されてもよい。
図17に示すように、ガス置換室20において、第2ワークW2が窒素ガスG1でガス置換される(第2ワークに対するガス雰囲気工程)。図18に示すように、第3密閉扉23が開き、第2ークW2がテンパー処理室40へ搬送され、搬送後、第3密閉扉23が閉じる。
また、図18に示すように、第3ワークW3が、搬入出室10の設置治具に載置される(第3ワークに対するワーク準備工程)。第3ワークW3も上記第2ワークW2と同様の操作でガス置換、サブゼロ処理、テンパー処理が行われる。
図19に示すように、テンパー処理室40において、第2ワークW2がテンパー処理される(第2ワークに対するテンパー処理工程)。図20に示すように、第2ワークW2がテンパー処理される間に、第3ワークW3がガス置室20に搬送される。次いで、第3ワークW3がガス置換され、次いでサブゼロ室30に搬送されてサブゼロ処理される。第3ワークW3がサブゼロ処理されている間に、第2ワークW2がガス置換室20で低温化後、搬入出10へ搬送される。上記の説明の通り、後続のワークが連続的に処理される。
以上の熱処理方法によれば、サブゼロ処理とテンパー処理とからなるバッチ処理において、テンパー処理中に次のワークに対しガス置換処理およびサブゼロ処理ができ、サブゼロ処理中に直前のワークに対しテンパー処理および低温化処理ができるため、連続多量処理における全体の処理時間を大幅に短縮できる。
(熱処理システム)
以下において図21を参照しながら、熱処理システム100の構成について説明する。熱処理システム100は、上記の熱処理装置1を有する。熱処理システム100は、熱処理装置1のサブゼロ処理室30に供給される液体窒素LNを貯留する液体窒素供給源80と、液体窒素供給源80からサブゼロ処理室30へ液体窒素LNを供給する液体窒素経路R11と、サブゼロ処理室30内の熱交換器34と、第1蒸発器81、第1圧力調整器82がこの順に設けられている第1窒素ガス経路R12と、第2蒸発器83、第2圧力調整器84が設けられている第2窒素ガス経路R13とを有する。第1、第2蒸発器81、83は、窒素ガスの温度を所定温度(例えば大気温度)に調整する機能を有する。第1、第2圧力調整器82、84は、それよりも後段に対する窒素ガスの供給圧力を制御する。第1、第2圧力調整器82、84よりも後段に窒素ガスの供給量を制御する自動仕切弁が設けられていてもよい。
第1窒素ガス経路R12は、液体窒素供給源80からの液体窒素LNが、熱交換器34、第1蒸発器51を経由することで状態変化された窒素ガスを、熱処理装置1のガス置換室20およびテンパー処理室30へ供給するための経路である。
熱交換器34は、サブゼロ処理室30内に設置され、液体窒素LNが流通されることによりサブゼロ処理室30内を冷却する。サブゼロ処理室30は、液体窒素LNが流通された熱交換器34により冷却されて、サブゼロ処理中においても室内の冷却状態が維持される。これにより、液体窒素LNを直接噴射させることでワークを冷却させることに加え、サブゼロ処理室30内の冷却状態をも同時に維持させることで、ワークに対するサブゼロ処理を効果的に行わせることができる。さらに、液体窒素LNの冷熱の有効利用となる。
熱交換器34を通過する際に、液体窒素LNの一部は気化して窒素ガスとなる。気液混合状態の液体窒素LNは、サブゼロ処理室30の後段に設けられた第1蒸発器81へ導入され、完全に気化する。気化した窒素ガスは、第1圧力調整器82により所定の圧力(第1圧力P1)に調整され、ガス置換室20およびテンパー処理室40へ供給される。気化した窒素ガスは、ガス置換室20およびテンパー処理室40の窒素ガスパージ用ガスとして使用される。
第2窒素ガス経路R13は、液体窒素供給源80からの液体窒素LNが、第2蒸発器83を経由することで状態変化された窒素ガスを、熱処理装置1のガス置換室20およびテンパー処理室30へ供給するための経路である。
ガス置換室20およびテンパー処理室40へ窒素ガスパージをする際に、熱交換器34を経由した液体窒素LNの気化により得られた窒素ガス量が不足する場合がある。かかる場合に、液体窒素供給源80(例えば、液体窒素貯蔵タンク)から液体窒素LNを第2窒素ガス流路R13を通じて、第2蒸発器83に供給して気化させる。気化した窒素ガスは、その圧力が第2圧力調整器84で所定の圧力(第2圧力P2)に調整され、ガス置換室20およびテンパー処理室40へ供給される。
図21において、第1圧力調整器82より後段の第1窒素ガス経路R12と第2圧力調整器84より後段の第2窒素ガス経路R13とが合流している。第2圧力P2を第1圧力P1よりも低く設定することにより、第1圧力調整器82を通じて供給される窒素ガス量が不足する場合に、第2圧力調整器84を通じて窒素ガスを供給することができる。
なお、図21において、第1圧力調整器82より後段の第1窒素ガス経路R12と第2圧力調整器84より後段の第2窒素ガス経路R13とが合流しているが、合流せずにそれぞれ別ラインで、第1置換ガス経路R1,第2置換ガス経路R2へ接続されていてもよい。かかる場合に、第1、第2窒素ガス経路R12、13の両方からガス置換室20およびテンパー処理室40へ窒素ガスが供給されてもよく、いずれか一方から供給されてもよい。第1、第2窒素ガス経路R12、13に、仕切弁が設けられていて、供給制御を行ってもよい。液体窒素経路R11、第1、第2窒素ガス経路R12、13、第1置換ガス経路R1,第2置換ガス経路R2は、所定の配管であってもよい。
以上によれば、サブゼロ処理室へのワーク(例えば鉄鋼材)導入前にガス置換室を設けたことにより、サブゼロ処理室への空気、湿気の侵入を阻止し、サブゼロ処理室内への氷の付着が低減される。このため付着した氷の除去のためのダウンタイムが削減される。また、サブゼロ処理後、テンパー処理前にガス置換室を設けたことによりテンパー処理時に錆の発生要因となる結露の排除が可能となる。また、サブゼロ処理室内でのワークの昇温工程が不要となる。サブゼロ処理室における昇温工程が不要となることで、サブゼロ処理室を常温に戻す必要がなくなり、サブゼロ処理室が定常的に低温に維持されることにより冷却所要時間を短縮できる。
サブゼロ処理室とテンパー処理室を分離することにより、従来のサブゼロテンパー一体型装置では使用することが困難であった、テンパー処理室で要求される強力な熱処理に適したヒーターをテンパー処理室に使用することができるようになり、テンパー処理時間を短縮することができる。また、テンパー処理実施中に後続のワークのガス置換(例えば窒素置換)とサブゼロ処理を開始することが可能となり、連続サブゼロテンパー処理が可能となった。
また、本実施形態では、サブゼロ処理室の冷却に使用した液体窒素をガス置換室およびテンパー処理室のパージ用窒素ガスとして再利用する。液体窒素を流通させる熱交換器34を冷熱源として用いることにより、サブゼロ処理室の冷却装置を補助することができる。
また、別実施形態として、熱処理システム100は、サブゼロ処理室30内の熱交換器34と、第1蒸発器81、第1圧力調整器82がこの順に設けられている第1窒素ガス経路R12とが、省略された構成であってもよい。また、熱処理システム100は、第2蒸発器83、第2圧力調整器84が設けられている第2窒素ガス経路R13とが、省略された構成であってもよい。
1 熱処理装置
10 搬入出室
20 ガス置換室
21 第1密閉扉
22 第2密閉扉
23 第3密閉扉
30 サブゼロ処理室
34 熱交換器
40 テンパー処理室
51 第1制御部
52 第2制御部
53 第3制御部
54 開閉制御部
55 搬送制御部
80 液体窒素供給源
81 第1蒸発器
82 第1圧力調整器
83 第2蒸発器
84 第2圧力調整器

Claims (12)

  1. ワークの出入りとなる搬入出室と、
    前記搬入出室と、開閉可能な第1密閉扉を介在させて連設されるガス置換室と、
    前記ガス置換室と、開閉可能な第2密閉扉を介在させて連接されるサブゼロ処理室と、
    前記ガス置換室と、開閉可能な第3密閉扉を介在させて連接されるテンパー処理室と、
    を有し、
    前記サブゼロ処理室と前記テンパー処理室との間に前記ガス置換室が介在しており、
    前記ガス置換室において、前記ワークが置換ガスでガス置換される、熱処理装置。
  2. 前記ガス置換室に、置換ガスの供給を制御する第1制御部を有する、請求項1に記載の熱処理装置。
  3. 前記第1〜第3密閉扉の内いずれか一の密閉扉が開いた状態である場合に、その他の密閉扉が閉じた状態になるように、前記第1〜第3密閉扉の開閉を制御する開閉制御部を有する、請求項1または2に記載の熱処理装置。
  4. 前記搬入出室と前記ガス置換室との間の第1搬送経路と、前記ガス置換室と前記サブゼロ処理室との間の第2搬送経路と、前記ガス置換室と前記テンパー処理室との間の第3搬送経路とを有し、
    前記第1〜第3搬送経路におけるワークの搬送を制御する搬送制御部を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の熱処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱処理装置と、
    前記熱処理装置のサブゼロ処理室に供給される液体窒素を貯留する液体窒素供給源と、
    前記液体窒素供給源から前記サブゼロ処理室へ液体窒素を供給する液体窒素経路と、
    第1蒸発器が設けられている第1窒素ガス経路であって、前記液体窒素供給源からの液体窒素が、前記第1蒸発器を経由することで状態変化された窒素ガスを、前記熱処理装置のガス置換室および/またはテンパー処理室へ供給する第1窒素ガス経路と、を有する、熱処理システム。
  6. 前記第1窒素ガス経路に、前記第1蒸発器の後段に圧力調整器が設けられている、請求項5に記載の熱処理システム。
  7. 前記第1蒸発器より上流側で、前記第1窒素ガス経路が前記サブゼロ処理室を通り、当該サブゼロ処理室内の第1窒素ガス経路に熱交換器が設けられている、請求項5または6に記載の熱処理システム。
  8. 第2蒸発器が設けられている第2窒素ガス経路であって、前記液体窒素供給源からの液体窒素が、前記第2蒸発器を経由することで状態変化された窒素ガスを、前記熱処理装置のガス置換室および/またはテンパー処理室へ供給する第2窒素ガス経路と、をさらに有する、請求項5から7のいずれか1項に記載の熱処理システム。
  9. 前記第2窒素ガス経路に、前記第2蒸発器の後段に圧力調整器が設けられている、請求項8に記載の熱処理システム。
  10. サブゼロ処理とテンパー処理を含む熱処理が施されるワークの製造方法であって、
    前記ワークを搬入出室へ配置するワーク準備工程と、
    前記搬入出室から当該搬入出室と連設されたガス置換室へ前記ワークを移動する第1移動工程と、
    前記ワークが配置されたガス置換室において、当該ワークを所定ガス雰囲気でガス置換するガス置換工程と、
    前記ガス置換室から当該ガス置換室と連設されたサブゼロ処理室へ前記ワークを移動させる第2移動工程と、
    前記ワークが配置されたサブゼロ処理室において、当該ワークのサブゼロ処理を行うサブゼロ処理工程と、
    前記サブゼロ処理室から当該サブゼロ処理室と連設された、所定ガス雰囲気の前記ガス置換室へ前記ワークを移動させる第3移動工程と、
    前記ガス置換室で前記ワークを所定ガス雰囲気下に置くガス雰囲気工程と、
    前記ガス置換室から当該ガス置換室と連設されたテンパー処理室へ前記ワークを移動させる第4移動工程と、
    前記ワークが配置されたテンパー処理室において、当該ワークをテンパー処理するテンパー処理工程と、
    前記テンパー処理室から当該テンパー処理室と連設された前記ガス置換室へ前記ワークを移動させる第5移動工程と、
    前記ワークが配置されたガス置換室において、当該ワークを前記テンパー処理におけるテンパー温度よりも低い所定温度まで静置する低温化工程と、
    前記ガス置換室から当該ガス置換室と連設された前記搬入出室へ前記ワークを移動させる第6移動工程と、を含むワークの製造方法。
  11. 前記低温化工程は、前記ワークが配置されたガス置換室において、当該ワークを所定ガス雰囲気かつ当該ワークを前記テンパー処理におけるテンパー温度よりも低い所定温度まで静置する工程である、請求項10に記載のワークの製造方法。
  12. 第1のワークに対する前記テンパー処理工程中に、第2のワークに対する前記ガス置換工程を開始し、
    第1のワークに対する前記第6移動工程の完了後に、第2のワークに対する第3移動工程を開始する、請求項10または11に記載のワークの製造方法。
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