JP2017121641A - 中空構造物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】断面矩形の中空部を備えた中空構造物を容易に製造することができる中空構造物の製造方法を提供する。【解決手段】断面矩形の1つの中空部が形成されるように複数の金属部材を突き合わせて複数の突合せ部を形成する突合せ工程と、ボビンツール31を用いて各突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、中空構造物1を構成する金属部材は、断面略U字状を呈する連結部材及び断面略L字状を呈する連結部材11〜14の少なくともいずれかを含み、連結部材11〜14を押し出し成形で成形する。【選択図】図4

Description

本発明は、摩擦攪拌接合による中空構造物の製造方法に関する。
特許文献1には、断面矩形の中空部を備えた構造物の製造方法が開示されている。当該構造物の製造方法は、四つの角部材と、角部材同士を繋ぐ四つの板状部材とを突き合わせた後、突合せ部に対して摩擦攪拌接合を行うというものである。
特開2009−148811号公報
従来技術であると、構造物の内側及び外側から摩擦攪拌接合を行うため、製造工程が煩雑になるという問題がある。特に、構造物の内側から摩擦攪拌接合を行う作業は困難となる。また、板厚が大きい場合は、突合せ部に凹部と当該凹部を覆う補助部材とを用意し、板厚方向に二段階で摩擦攪拌接合を行うことが記載されているが、摩擦攪拌接合の工程が増えて煩雑になるという問題がある。
このような観点から、本発明は、1つ又は複数の断面矩形の中空部を備えた中空構造物を容易に製造することができる中空構造物の製造方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために本発明は、断面矩形の1つの中空部を備えた金属製の中空構造物の製造方法であって、断面矩形の1つの中空部が形成されるように複数の金属部材を突き合わせて複数の突合せ部を形成する突合せ工程と、ボビンツールを用いて各前記突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、前記中空構造物を構成する前記金属部材は、断面略U字状を呈する連結部材及び断面略L字状を呈する連結部材の少なくともいずれかを含み、前記連結部材を押し出し成形で成形することを特徴とする。
また、本発明は、断面矩形の複数の中空部を備えた金属製の中空構造物の製造方法であって、断面矩形の複数の中空部が形成されるように複数の金属部材を突き合わせて複数の突合せ部を形成する突合せ工程と、ボビンツールを用いて各前記突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、前記中空構造物を構成する前記金属部材は、断面略I字状又は一対の断面略T字状を呈し隣接する前記中空部を構成する連結部材を含むとともに、断面略U字状を呈する連結部材及び断面略L字状を呈する連結部材の少なくともいずれかを含み、前記連結部材を押し出し成形で成形することを特徴とする。
かかる製造方法によれば、ボビンツールを用いることで、突合せ部の高さ方向の全長を一度に摩擦攪拌接合できるため、中空構造物を容易に製造することができる。また、連結部材は、押出形材であるため、押し出し方向に長い中空構造物を容易に製造することができる。さらに、金属部材を適宜組み合わせることで、断面矩形の中空部を備えた中空構造物を容易に製造することができる。
また、前記摩擦攪拌工程では、押圧力を付与できる押圧部材と架台に移動不能に拘束された受け部材とで、各前記金属部材を挟持した状態で摩擦攪拌接合を行うことが好ましい。
かかる製造方法によれば、各突合せ部の目開きを防ぐとともに、摩擦攪拌工程を安定して行うことができる。
本発明に係る中空構造物の製造方法によれば、1つ又は複数の断面矩形の中空部を備えた中空構造物を容易に製造することができる。
本発明の第一実施形態に係る中空構造物を示す斜視図である。 本発明のボビンツールを示す正面図である。 第一実施形態に係る中空構造物の製造方法の第一工程を示す斜視図である。 第一実施形態に係る中空構造物の製造方法の第三工程を示す斜視図である。 第二実施形態に係る中空構造物を示す断面図である。 第二実施形態に係る中空構造物の製造方法の第一工程及び第二工程を示す断面図である。 第三実施形態に係る中空構造物を示す断面図である。 第三実施形態に係る中空構造物の製造方法の第一工程及び第二工程を示す断面図である。 第三実施形態に係る中空構造物の製造方法の第三工程及び第四工程を示す断面図である。 第四実施形態に係る中空構造物を示す断面図である。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態に係る中空構造物及び中空構造物の製造方法について図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように本実施形態に係る中空構造物1は、断面矩形の一つの中空部Mを備えた金属製の構造物である。なお、下記の説明における「上下」、「左右」、「前後」は、図1の矢印に従う。「上下」、「左右」、「前後」は、本発明の方向を限定するものではない。
中空構造物1は、4つの連結部材(金属部材)11〜14と、4つの板状部材(金属部材)21〜24を断面矩形の中空部Mが形成されるように突き合わせ、摩擦攪拌接合で一体形成されている。つまり、中空構造物1は、複数の金属部材を組み合わせて形成されている。連結部材11〜14の板状の各部位及び板状部材21〜24の板厚寸法は略同一である。
連結部材11は、断面L字状を呈する押出形材である。連結部材11は、摩擦攪拌可能な金属で形成されており、本実施形態ではアルミニウム合金製である。連結部材11は、板状の基部11aと、基部11aの端部から垂直に延設された板状の延設部11bとで構成されている。連結部材12〜14は、連結部材11と同じ形状になっている。連結部材12〜14も、連結部材11と同様に、基部(12a〜14a)と、延設部(12b〜14b)とでそれぞれ構成されている。連結部材11〜14は、2つの板状部材を連結可能な形状になっている。
板状部材21〜24は、摩擦攪拌可能な金属で形成されており板状を呈する。板状部材21〜24は、本実施形態では、連結部材11と同じ材料で形成されている。板状部材21は、連結部材11,12の間に配設されている。板状部材22は、連結部材11,13の間に配設されている。板状部材23は、連結部材12,14の間に配設されている。板状部材24は、連結部材13,14の間に配設されている。
次に、本実施形態の中空構造物の製造方法について説明する。図2に示すように、本実施形態に係る中空構造物の製造方法では、ボビンツール31を用いる。ボビンツール31は、下部ショルダ32と、上部ショルダ33と、下部ショルダ32と上部ショルダ33とを連結するピン34とで構成されている。下部ショルダ32は、円柱状を呈する大径部32aと、大径部32aからピン34に向けて縮径するテーパー部32bと、平端部32cとを有する。上部ショルダ33は、円柱状を呈する大径部33aと、大径部33aからピン34に向けて縮径するテーパー部33bと、平端部33cを有する。ピン34は、円柱状を呈する。ピン34の周囲には、螺旋溝が刻設されている。
ボビンツール(回転ツール)31は、マシニングセンタ又は先端にスピンドルユニット等の回転手段を備えたロボットアーム等に取り付けられる。ロボットアームの先端にボビンツール31が取り付けられることにより、ボビンツール31の回転軸を容易に変更(傾斜)させることができる。また、ロボットアームの先端に取り付けられることにより、狭隘な部位においても摩擦攪拌接合を容易に行うことができる。
中空構造物の製造方法では、第一工程と、第二工程と、第三工程と、第四工程と、を行う。図3に示すように、第一実施形態に係る第一工程は、連結部材11,13と板状部材22とを接合する工程である。言い換えると、U字状部材41を形成する工程である。第一実施形態に係る第一工程では、突合せ工程と、摩擦攪拌工程とを行う。
第一工程で用いる固定治具は、受け部材Hと、中間部材NA,NBと、押圧部材Pとで構成されている。受け部材Hは、断面L字状を呈する金属部材であって、架台Tに移動不能に固定されている。中間部材NAは、断面L字状を呈する部材であって、受け部材Hと連結部材11との間に配設されている。中間部材NAは、基礎部N1と、基礎部N1から立ち上がる立上り部N2とで構成されている。中間部材Nの立上り部N2の端面には連結部材11を固定するクランプKが設けられている。
中間部材NBは、断面L字状を呈する部材であって、押圧部材Pと連結部材13との間に配設されている。中間部材NBは、基礎部N1と、基礎部N1から立ち上がる立上り部N2とで構成されている。中間部材Nの立上り部N2の端面には連結部材13を固定するクランプKが設けられている。基礎部N1の板厚は、ボビンツール31が相対移動可能なように、下部ショルダ32の高さ寸法よりも大きくなっている。
押圧部材Pは、受け部材Hと対向する位置において架台Tに固定されている。押圧部材Pは、例えば、万力であって、受け部材H方向に押圧力を付与する部材である。押圧部材Pは、中間部材NBの長手方向に複数個設置されている。中間部材NA,NBを設けることにより、連結部材11,13の損傷を防ぐことができる。なお、中間部材NA,NBは省略してもよい。
第一工程の突合せ工程では、連結部材11と板状部材22とを突き合わせるとともに、連結部材13と板状部材22とを突き合わせる。より詳しくは、連結部材11の延設部11bの端面11dと板状部材22の端面22aとを突き合わせて突合せ部J11を形成するとともに、連結部材13の延設部13bの端面13dと板状部材22の端面22bとを突き合わせて突合せ部J12を形成する。また、連結部材11と中間部材NAとを当接させるとともに、連結部材13と中間部材NBとを当接させる。そして、押圧部材Pで押圧力を付与して連結部材11,13と板状部材22とを移動不能に拘束する。
第一工程の摩擦攪拌工程では、ボビンツール31を用いて突合せ部J11を前後方向になぞるように摩擦攪拌接合する。ピン34の長さ(ショルダ間距離)は、延設部11bの板厚及び板状部材22の板厚よりも若干短くなっている。摩擦攪拌工程では、平端部32c,33c(図2参照)を突合せ部J11にわずかに入り込ませながら摩擦攪拌接合を行う。ボビンツール31の移動軌跡には塑性化領域Wが形成される。また、第一工程の摩擦攪拌工程では、突合せ部J12に対しても突合せ部J11と同じ要領で摩擦攪拌接合を行う。
第一実施形態に係る第二工程は、図1に示すように、連結部材12,14と板状部材23とを接合する工程である。言い換えると、U字状部材42を形成する工程である。第一実施形態に係る第二工程では、突合せ工程と、摩擦攪拌工程を行う。第一実施形態に係る第二工程は、第一工程と同じ要領でU字状部材42を形成する。
第一実施形態に係る第三工程及び第四工程は並行して行う。第一実施形態に係る第三工程は、図4に示すように、連結部材13,14と板状部材24を接合する工程である。言い換えると、U字状部材41,42と板状部材24とを接合する工程である。第一実施形態に係る第四工程は、連結部材11,12と板状部材21とを接合する工程である。言い換えると、U字状部材41,42と板状部材21とを接合する工程である。
第一実施形態に係る第三工程及び第四工程で用いる治具は、受け部材Hと、押圧部材Pと、中間部材QA,QBとを用いる。中間部材QA,QBの端面にはクランプK,Kがそれぞれ形成されている。中間部材QAは、押圧部材PとU字状部材41との間に配設される板状部材である。中間部材QBは、受け部材HとU字状部材42との間に配設される部材である。中間部材QA,QBを用いることにより、U字状部材41,42の損傷を防ぐことができる。
第一実施形態に係る第三工程及び第四工程では、突合せ工程と、摩擦攪拌工程とをそれぞれ行う。第三工程の突合せ工程では、連結部材13の基部13aの端面13cと板状部材24の端面24bとを突き合わせる。これにより、突合せ部J17が形成される。また、第三工程の突合せ工程では、連結部材14の基部14aの端面14cと板状部材24の端面24aとを突き合わせる。これにより、突合せ部J18が形成される。また、第三工程に係る突合せ工程では、クランプK,Kで連結部材13,14をそれぞれ固定しつつ、押圧部材Pで押圧力を付与してU字状部材41,42と板状部材24とを移動不能に拘束する。
また、第一実施形態に係る第三工程の突合せ工程では、第一実施形態に係る第四工程の突合せ工程も並行して行う。第四工程の突合せ工程では、図4に示すように、連結部材11の基部11aの端面11cと板状部材21の端面21bとを突き合わせる。これにより、突合せ部J15が形成される。また、第四工程の突合せ工程では、連結部材12の基部12aの端面12cと板状部材21の端面21aとを突き合わせる。これにより突合せ部J16が形成される。
第三工程の摩擦攪拌工程では、第一工程の摩擦攪拌工程と同じ要領で、ボビンツール31を用いて突合せ部J17,J18をそれぞれ摩擦攪拌接合する。第三工程の摩擦攪拌工程が終了したら、押圧部材Pの押圧を一旦解除して、被接合金属部材をひっくり返し再度、固定治具で被接合金属部材を移動不能に拘束する。そして、第四工程の摩擦攪拌工程では、第一工程の摩擦攪拌工程と同じ要領で、ボビンツール31を用いて突合せ部J15,J16をそれぞれ摩擦攪拌接合する。以上の工程により、図1の中空構造物1が形成される。
以上説明した本実施形態に係る中空構造物の製造方法によれば、ボビンツール31を用いることで、各突合せ部J11〜J18の高さ方向の全長を一度に摩擦攪拌接合できるため、中空構造物1を容易に製造することができる。また、連結部材11〜14は、押出形材であるため、押し出し方向に長い中空構造物1を容易に製造することができる。
また、摩擦攪拌工程では、押圧部材Pと受け部材Hとで、連結部材11〜14及び板状部材21〜24をそれぞれ挟持した状態で摩擦攪拌接合を行うことが好ましい。これにより、摩擦攪拌工程において、各突合せ部の目開きを防ぐことができる。
以上本発明の第一実施形態について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、図3に示すように、摩擦攪拌工程を行う際に、裏当て材Sを用いてもよい。裏当て材Sを用いることで、摩擦攪拌工程を安定して行うことができる。また、前記した中空構造物の製造方法は一例であって、本発明を限定するものではない。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る中空構造物及び中空構造物の製造方法について説明する。図5に示すように、第二実施形態に係る中空構造物1Aは、U字状を呈する連結部材51,52が一体形成されている点で第一実施形態と相違する。中空構造物1Aは、2つの連結部材51,52と、2つの板状部材53,54とを断面矩形の中空部Mが形成されるように突き合わせ、摩擦攪拌接合で一体形成されている。連結部材51,52の板状の各部位及び板状部材53,54の板厚寸法はほぼ同一である。
連結部材51は、断面U字状を呈する押出形材である。連結部材51は、摩擦攪拌可能な金属で形成されており、本実施形態ではアルミニウム合金製である。連結部材51は、板状の基部51aと、基部51aの両端部からそれぞれ垂直に延設された板状の延設部51b,51cとで構成されている。連結部材52は、連結部材51と同じ形状になっている。連結部材52も、連結部材51と同様に、基部52aと、延設部52b,52cとでそれぞれ構成されている。連結部材51,52は、2つの板状部材を連結可能な形状になっている。
次に、本発明の第二実施形態に係る中空構造物の製造方法について説明する。第二実施形態に係る中空構造物の製造方法では、第一工程と、第二工程とを行う。第一工程及び第二工程は並行して行う。
第二実施形態に係る第一工程は、図6に示すように、連結部材51,52と板状部材54を接合する工程である。第二実施形態に係る第二工程は、連結部材51,52と板状部材53とを接合する工程である。
第二実施形態に係る第一工程及び第二工程で用いる治具は、受け部材Hと、押圧部材Pと、中間部材QA,QBとを用いる。中間部材QA,QBの端面にはクランプK,Kがそれぞれ形成されている。中間部材QAは、押圧部材Pと連結部材51との間に配設される板状部材である。中間部材QBは、受け部材Hと連結部材52との間に配設される部材である。中間部材QA,QBを用いることにより、連結部材51,52の損傷を防ぐことができる。
第二実施形態に係る第一工程及び第二工程では、突合せ工程と、摩擦攪拌工程とをそれぞれ行う。第一工程の突合せ工程では、連結部材51の延設部51cの端面51eと板状部材54の端面54bとを突き合わせる。これにより、突合せ部J23が形成される。また、第一工程の突合せ工程では、連結部材52の延設部52cの端面52eと板状部材54の端面54aとを突き合わせる。これにより、突合せ部J24が形成される。また、第一工程に係る突合せ工程では、クランプK,Kで連結部材51,52をそれぞれ固定しつつ、押圧部材Pで押圧力を付与して連結部材51,52と板状部材54とを移動不能に拘束する。
また、第二実施形態に係る第一工程の突合せ工程では、第二実施形態に係る第二工程の突合せ工程も並行して行う。第二工程の突合せ工程では、図6に示すように、連結部材51の延設部51bの端面51dと板状部材53の端面53bとを突き合わせる。これにより、突合せ部J21が形成される。また、第二工程の突合せ工程では、連結部材52の延設部52bの端面52dと板状部材53の端面53aとを突き合わせる。これにより突合せ部J22が形成される。
第二実施形態に係る第一工程の摩擦攪拌工程では、第一実施形態に係る第一工程の摩擦攪拌工程と同じ要領で、ボビンツール31を用いて突合せ部J23,J24をそれぞれ摩擦攪拌接合する。第一工程の摩擦攪拌工程が終了したら、押圧部材Pの押圧を一旦解除して、被接合金属部材をひっくり返し再度、固定治具で被接合金属部材を移動不能に拘束する。そして、第二工程の摩擦攪拌工程では、第一工程の摩擦攪拌工程と同じ要領で、ボビンツール31を用いて突合せ部J21,J22をそれぞれ摩擦攪拌接合する。以上の工程により、図5の中空構造物1Aが形成される。
以上説明した本実施形態に係る中空構造物の製造方法によれば、ボビンツール31を用いることで、各突合せ部J21〜J24の高さ方向の全長を一度に摩擦攪拌接合できるため、中空構造物1Aを容易に製造することができる。また、連結部材51,52は、押出形材であるため、押し出し方向に長い中空構造物1Aを容易に製造することができる。また、連結部材51,52を用いることにより、少ない部品点数で中空構造物1Aを形成することができる。
以上本発明の第一実施形態及び第二実施形態に係る中空構造物及び中空構造物の製造方法について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、断面U字状を呈する一対の連結部材のみで一つの断面矩形の中空部を備えた中空構造物を形成してもよい。また、一つの断面U字状を呈する連結部材と、一対の断面L字状を呈する連結部材とで一つの断面矩形の中空部を備えた中空構造物を形成してもよい。
つまり、断面略U字状を呈する連結部材(金属部材)、断面略L字状を呈する連結部材(金属部材)の少なくともいずれかを用いてこれらを組み合わせ、一つの断面矩形の中空部を備えた他の形態の中空構造物を形成してもよい。また、断面略U字状を呈する連結部材(金属部材)、断面略L字状を呈する連結部材(金属部材)の少なくともいずれか、及び、板状部材(金属部材)を用いてこれらを組み合わせ、一つの断面矩形の中空部を備えた他の形態の中空構造物を形成してもよい。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る中空構造物及び中空構造物の製造方法について説明する。図7に示すように、第三実施形態に係る中空構造物1Bは、2つの断面矩形の中空部M,Mが形成されている点、断面I字状の連結部材61を用いている点で第一実施形態と相違する。中空構造物1Bは、2つの連結部材51,52と、4つの板状部材53,53,54,54と、連結部材61とを断面矩形の中空部M,Mが形成されるように突き合わせ、摩擦攪拌接合で一体形成されている。連結部材51,52,61の板状の各部位及び板状部材53,54の板厚寸法はほぼ同一である。
連結部材51,52及び板状部材53,54は第二実施形態と同一であるため説明を省略する。連結部材(金属部材)61は、断面I字状を呈する押出形材である。連結部材61は、摩擦攪拌可能な金属で形成されており、本実施形態ではアルミニウム合金製である。連結部材61は、板状の基部61aと、基部61aの両端部から幅方向両側に延設された板状の延設部61b,61cとで構成されている。連結部材61は、4つの板状部材を連結可能な形状になっている。連結部材61は、隣接する中空部M,Mを隔てるように配設されている。
第三実施形態に係る中空構造物の製造方法では、第一工程と、第二工程と、第三工程と、第四工程とを行う。第一工程及び第二工程は並行して行う。
第三実施形態に係る第一工程は、図8に示すように、連結部材51と板状部材54と連結部材61とを接合する工程である。第三実施形態に係る第二工程は、連結部材51と板状部材53と連結部材61とを接合する工程である。
第三実施形態に係る第一工程及び第二工程で用いる治具は、受け部材Hと、押圧部材Pと、中間部材QAと、中間部材RAとを用いる。中間部材QA,RAの端部にはクランプKがそれぞれ形成されている。中間部材QAは、押圧部材Pと連結部材51との間に配設される部材である。中間部材RAは、受け部材Hと連結部材61との間に配設される部材である。中間部材QA,RAを用いることにより、連結部材51,61の損傷を防ぐことができる。
中間部材RAは、板状を呈する本体部R1と、本体部R1から上下方向に張り出す張出部R2,R2とで構成されている。張出部R2の板厚は、本体部R1の板厚よりも薄くなっているため、本体部R1と張出部R2との間に段差部が形成されている。張出部R2の張り出し長さは、板状部材53,54の板厚及び延設部61b,61cの板厚と同等になっている。
第三実施形態に係る第一工程及び第二工程では、突合せ工程と、摩擦攪拌工程とをそれぞれ行う。第一工程の突合せ工程では、連結部材51の延設部51cの端面51eと板状部材54の端面54bとを突き合わせる。これにより、突合せ部J33が形成される。また、第一工程の突合せ工程では、連結部材61の延設部61cの端面61fと板状部材54の端面54aとを突き合わせる。これにより、突合せ部J34が形成される。また、第一工程に係る突合せ工程では、クランプK,Kで連結部材51,61をそれぞれ固定しつつ、押圧部材Pで押圧力を付与して連結部材51,61と板状部材54とを移動不能に拘束する。
また、第三実施形態に係る第一工程の突合せ工程では、第三実施形態に係る第二工程の突合せ工程も並行して行う。第二工程の突合せ工程では、図8に示すように、連結部材51の延設部51bの端面51dと板状部材53の端面53bとを突き合わせる。これにより、突合せ部J31が形成される。また、第二工程の突合せ工程では、連結部材61の延設部61bの端面61dと板状部材53の端面53aとを突き合わせる。これにより突合せ部J32が形成される。
第三実施形態に係る第一工程の摩擦攪拌工程では、第一実施形態に係る第一工程の摩擦攪拌工程と同じ要領で、ボビンツール31を用いて突合せ部J33,J34をそれぞれ摩擦攪拌接合する。第一工程の摩擦攪拌工程が終了したら、押圧部材Pの押圧を一旦解除して、被接合金属部材をひっくり返し再度、固定治具で被接合金属部材を移動不能に拘束する。そして、第二工程の摩擦攪拌工程では、第一工程の摩擦攪拌工程と同じ要領で、ボビンツール31を用いて突合せ部J31,J32をそれぞれ摩擦攪拌接合する。
第三実施形態に係る第三工程は、図9に示すように、連結部材52,61と板状部材54を接合する工程である。第三実施形態に係る第四工程は、連結部材52,61と板状部材53とを接合する工程である。第三実施形態に係る第三工程及び第四工程で用いる治具は、受け部材Hと、押圧部材Pと、中間部材QA,QBとを用いる。
第三実施形態に係る第三工程及び第四工程では、突合せ工程と、摩擦攪拌工程とをそれぞれ行う。第三工程の突合せ工程では、連結部材61の延設部61cの端面61gと板状部材54の端面54bとを突き合わせる。これにより、突合せ部J37が形成される。また、第三工程の突合せ工程では、連結部材52の延設部52cの端面52dと板状部材54の端面54aとを突き合わせる。これにより、突合せ部J38が形成される。また、第三工程に係る突合せ工程では、クランプK,Kで連結部材51,52をそれぞれ固定しつつ、押圧部材Pで押圧力を付与して連結部材51,52,61及び板状部材53,54を移動不能に拘束する。
また、第三実施形態に係る第三工程の突合せ工程では、第三実施形態に係る第四工程の突合せ工程も並行して行う。第四工程の突合せ工程では、図9に示すように、連結部材61の延設部61bの端面61eと板状部材53の端面53bとを突き合わせる。これにより、突合せ部J35が形成される。また、第四工程の突合せ工程では、連結部材52の延設部52bの端面52dと板状部材53の端面53aとを突き合わせる。これにより、突合せ部J36が形成される。
第三実施形態に係る第三工程の摩擦攪拌工程では、第一実施形態に係る第一工程の摩擦攪拌工程と同じ要領で、ボビンツール31を用いて突合せ部J37,J38をそれぞれ摩擦攪拌接合する。第三工程の摩擦攪拌工程が終了したら、押圧部材Pの押圧を一旦解除して、被接合金属部材をひっくり返し再度、固定治具で被接合金属部材を移動不能に拘束する。そして、第四工程の摩擦攪拌工程では、第一工程の摩擦攪拌工程と同じ要領で、ボビンツール31を用いて突合せ部J35,J36をそれぞれ摩擦攪拌接合する。以上の工程により、図7の中空構造物1Bが形成される。
以上説明した本実施形態に係る中空構造物の製造方法によれば、ボビンツール31を用いることで、各突合せ部J31〜J38の高さ方向の全長を一度に摩擦攪拌接合できるため、中空構造物1Bを容易に製造することができる。また、連結部材51,52,61は、押出形材であるため、押し出し方向に長い中空構造物1Bを容易に製造することができる。また、連結部材51,52,61を用いることにより、少ない部品点数で複数の中空部Mを備えた中空構造物1Bを形成することができる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態に係る中空構造物及び中空構造物の製造方法について説明する。図10に示すように、第四実施形態に係る中空構造物1Cは、中空部M,Mを隔てるI字状部材81が断面T字状を呈する連結部材(金属部材)71,71で形成されている点で第三実施形態と相違する。第四実施形態については第三実施形態と相違する部分を中心に説明する。連結部材71は、断面T字状を呈する押し出し形材である。連結部材71は、基部71aと、基部71aの中央から垂直に延設された延設部71bとで構成されている。連結部材71は、摩擦攪拌可能な金属で形成されており、本実施形態ではアルミニウム合金製である。
第四実施形態に係る中空構造物の製造方法では、まず、I字状部材81を形成する。当該工程では、突合せ工程と、摩擦攪拌工程を行う。当該突合せ工程では、一方の連結部材71の延設部71bの端面71cと、他方の連結部材71の延設部71bの端面71cとを突き合わせて突合せ部J41を形成する。また、当該摩擦攪拌工程では、第一実施形態に係る第一工程の摩擦攪拌工程と同じ要領で、ボビンツール31を用いて突合せ部J41に対して摩擦攪拌接合を行う。第四実施形態の中空構造物の製造方法では、I字状部材81を形成する工程よりも後の工程は第三実施形態と同じであるため説明を省略する。
第四実施形態に係る中空構造物の製造方法のように、中空部M,Mの間に配設されるI字状部材81を複数の連結部材71,71で構成してもよい。このようにしても、第三実施形態と略同等の効果を奏することができる。
以上本発明の第三実施形態及び第四実施形態に係る中空構造物及び中空構造物の製造方法について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、I字状を呈する連結部材61又はI字状部材81を複数個設けて中空部Mを3つ以上備えた中空構造物を形成してもよい。
また、例えば、断面略I字状又は一対の断面略T字状を呈し隣接する中空部を構成する連結部材(金属部材)を含むとともに、断面略U字状を呈する連結部材(金属部材)及び断面略L字状を呈する連結部材(金属部材)の少なくともいずれかを含んでこれらを組み合わせ複数の中空部を備えた中空構造物を形成してもよい。
また、例えば、断面略I字状又は一対の断面略T字状を呈し隣接する中空部を構成する連結部材(金属部材)及び板状部材(金属部材)を含むとともに、断面略U字状を呈する連結部材(金属部材)及び断面略L字状を呈する連結部材(金属部材)の少なくともいずれかを含んでこれらを組合わえせ複数の中空部を備えた中空構造物を形成してもよい。
1 中空構造物
11 連結部材
12 連結部材
13 連結部材
14 連結部材
21 板状部材
22 板状部材
23 板状部材
24 板状部材
31 ボビンツール
W 塑性化領域

Claims (3)

  1. 断面矩形の1つの中空部を備えた金属製の中空構造物の製造方法であって、
    断面矩形の1つの中空部が形成されるように複数の金属部材を突き合わせて複数の突合せ部を形成する突合せ工程と、
    ボビンツールを用いて各前記突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、
    前記中空構造物を構成する前記金属部材は、
    断面略U字状を呈する連結部材及び断面略L字状を呈する連結部材の少なくともいずれかを含み、前記連結部材を押し出し成形で成形することを特徴とする中空構造物の製造方法。
  2. 断面矩形の複数の中空部を備えた金属製の中空構造物の製造方法であって、
    断面矩形の複数の中空部が形成されるように複数の金属部材を突き合わせて複数の突合せ部を形成する突合せ工程と、
    ボビンツールを用いて各前記突合せ部を摩擦攪拌接合する摩擦攪拌工程と、を含み、
    前記中空構造物を構成する前記金属部材は、
    断面略I字状又は一対の断面略T字状を呈し隣接する前記中空部を構成する連結部材を含むとともに、
    断面略U字状を呈する連結部材及び断面略L字状を呈する連結部材の少なくともいずれかを含み、前記連結部材を押し出し成形で成形することを特徴とする中空構造物の製造方法。
  3. 前記摩擦攪拌工程では、押圧力を付与できる押圧部材と架台に移動不能に拘束された受け部材とで、各前記金属部材を挟持した状態で摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の中空構造物の製造方法。
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