JP2017121313A - カテーテルおよびカテーテル装置 - Google Patents

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    • A61M25/00Catheters; Hollow probes

Abstract

【課題】利便性を向上させることが可能なカテーテルおよびカテーテル装置を提供する。
【解決手段】カテーテル(シースイントロデューサ1)は、可撓性を有するシース本体11と、このシース本体11の基端側に装着され、シース本体11の先端付近の形状を変形させる操作の際に用いられる操作部(回転操作部122)を有するハンドル12とを備えている。シース本体11およびハンドル12はそれぞれ、他のカテーテル(電極カテーテル2)における可撓性を有する他のカテーテル本体(カテーテル本体21)が少なくとも挿通される挿通孔H1,H2を有している。ハンドル12は、カテーテル本体21の基端側に装着された他のハンドル(ハンドル22)の少なくとも一部をハンドル12の基端側に連結するための挿入孔H3を含む、連結部123を有している。挿入孔H3は、ハンドル22が挿入孔H3の軸方向に沿って摺動可能に挿入されるように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば不整脈の検査(診断)や治療等に用いられる電極カテーテルやシースイントロデューサなどのカテーテル、および、このようなカテーテルを組み合わせてなるカテーテル装置に関する。
電極カテーテルは、血管を通して体内(例えば心臓の内部)に挿入され、不整脈の検査や治療等に用いられるものである。このような電極カテーテルでは一般に、体内に挿入されたカテーテルチューブの先端(遠位端)付近の形状が、体外に配置される基端(近位端,後端,手元側)に装着された操作部の操作に応じて、片方向あるいは両方向に変化(偏向,湾曲、撓む)するようになっている。
また、このような電極カテーテル等のカテーテルを体内に挿入する際に、先行して血管内に導入されてカテーテルの挿入を補助する役割を果たすシース(シースチューブ)を備えたシースイントロデューサ(カテーテルシース装置)が知られている。
このような電極カテーテルやシースイントロデューサ等のカテーテル(医療機器)は、例えば特許文献1,2に開示されている。
特表2009−512497号公報 特開2010−155081号公報
ところで、例えば不整脈の検査や治療等の際に、上記したカテーテルのうち、複数(例えば2種類)のカテーテルを組み合わせて使用するケースがある。したがって、このようなケースにおいて、操作者による操作性を高めて利便性を向上させる手法の提案が望まれる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、利便性を向上させることが可能なカテーテルおよびカテーテル装置を提供することにある。
本発明のカテーテルは、可撓性を有するカテーテル本体と、このカテーテル本体の基端側に装着され、カテーテル本体の先端付近の形状を変形させる操作の際に用いられる操作部を有するハンドルとを備えたものである。カテーテル本体およびハンドルはそれぞれ、他のカテーテルにおける可撓性を有する他のカテーテル本体が少なくとも挿通される挿通孔を有している。ハンドルは、他のカテーテル本体の基端側に装着された他のハンドルの少なくとも一部をハンドルの基端側に連結するための挿入孔を含む、連結部を有している。挿入孔は、他のハンドルがこの挿入孔の軸方向に沿って摺動可能に挿入されるように構成されている。
本発明のカテーテルでは、他のカテーテル本体の基端側に装着された他のハンドルの少なくとも一部をハンドルの基端側に連結するための挿入孔を含む連結部が、ハンドルに設けられている。これにより、カテーテルにおけるハンドルと他のカテーテルにおける他のハンドルとを(複数のカテーテルにおけるハンドルを)、一体的に取り扱うことができるようになり、操作者による操作性が向上する。また、上記挿入孔が、他のハンドルが上記軸方向に沿って摺動可能に挿入されるように構成されているため、以下のようになる。すなわち、他のハンドルを軸方向に沿って操作する(挿入孔への挿入量を調整する)ことで、カテーテル本体の先端側から突出する他のカテーテル本体における突出量の調整ができるようになる。その結果、カテーテル本体と他のカテーテル本体とを合わせた部分の形状を、患部の形状に整合させ易くすることができ、この点でも操作性の向上が図られる。
本発明のカテーテル装置は、第1カテーテルと第2カテーテルとを備えたものである。第1カテーテルは、可撓性を有する第1カテーテル本体と、この第1カテーテル本体の基端側に装着されると共に第1カテーテル本体の先端付近の形状を変形させる第1操作の際に用いられる第1操作部を有する第1ハンドルと、を備えている。第2カテーテルは、可撓性を有する第2カテーテル本体と、この第2カテーテル本体の基端側に装着されると共に第2カテーテル本体の先端付近の形状を変形させる第2操作の際に用いられる第2操作部を有する第2ハンドルと、を備えている。第1カテーテル本体および第1ハンドルはそれぞれ、第2カテーテル本体が少なくとも挿通される挿通孔を有している。第1ハンドルは、第2ハンドルの少なくとも一部を第1ハンドルの基端側に連結するための挿入孔を含む、連結部を有している。挿入孔は、第2ハンドルがこの挿入孔の軸方向に沿って摺動可能に挿入されるように構成されている。
本発明のカテーテル装置では、第2カテーテル本体の基端側に装着された第2ハンドルの少なくとも一部を第1ハンドルの基端側に連結するための挿入孔を含む連結部が、第1カテーテルにおける第1ハンドルに設けられている。これにより、第1カテーテルにおける第1ハンドルと第2カテーテルにおける第2ハンドルとを(複数のカテーテルにおけるハンドルを)、一体的に取り扱うことができるようになり、操作者による操作性が向上する。また、上記挿入孔が、第2ハンドルが上記軸方向に沿って摺動可能に挿入されるように構成されているため、以下のようになる。すなわち、第2ハンドルを軸方向に沿って操作する(挿入孔への挿入量を調整する)ことで、カテーテル本体の先端側から突出する第2カテーテル本体における突出量の調整ができるようになる。その結果、カテーテル本体と第2カテーテル本体とを合わせた部分の形状を、患部の形状に整合させ易くすることができ、この点でも操作性の向上が図られる。
本発明のカテーテルおよびカテーテル装置では、上記ハンドル(または上記第1ハンドル)が、ハンドル本体と、上記操作部(または上記第1操作部)と、上記ハンドル本体に対して着脱自在に構成された上記連結部とを有するようにしてもよい。このように、連結部がハンドル本体に対して着脱可能となっている場合、上記他のカテーテル本体(または上記第2カテーテル本体)を連結部内に挿入し易くなるため、操作性の更なる向上が図られる。
本発明のカテーテルおよびカテーテル装置では、上記連結部における少なくとも一部分を、透明部材により構成してもよい。このようにした場合、連結部内に挿入された上記他のハンドル(または上記第2ハンドル)が、連結部を介して外部から視認できるようになる。したがって、例えば、他のハンドル(または第2ハンドル)における他の操作部(または上記第2操作部)への操作(または上記第2操作)に連動するマーカーが、この他のハンドル(または第2ハンドル)に設けられている場合には、このマーカーの状態が、連結部を介して外部から視認できるようになる。その結果、操作性の更なる向上や、利便性の更なる向上が図られる。
本発明のカテーテルおよびカテーテル装置では、上記ハンドルにおける操作部に対する操作(または上記第1操作)と、上記他のハンドルにおける他の操作部に対する操作(または上記第2操作)とが、互いに異なる種類の変形操作であるようにしてもよい。すなわち、2つのカテーテルのカテーテル本体(上記カテーテル本体および上記他のカテーテル本体、または、上記第1カテーテル本体および上記第2カテーテル本体)における先端付近の形状が、互いに異なる態様で変形するようにしてもよい。具体的には、例えば、上記他のカテーテル本体(または上記第2カテーテル本体)の先端側に、この他のカテーテル本体(または第2カテーテル本体)の延在方向と非平行なループ面を形成するループ状部分を有するカテーテル先端部が設けられている場合には、以下のようになっていてもよい。すなわち、例えば、上記操作部に対する操作(または上記第1操作)が、上記カテーテル本体(または上記第1カテーテル本体)の先端付近を偏向させる操作であると共に、上記他の操作部に対する操作(または上記第2操作)が、上記ループ状部分におけるループ径を変化させる操作であるようにしてもよい。このようにした場合、上記した2つのカテーテルにおけるカテーテル本体同士で、先端付近の変形態様を異ならせることができるようになる。換言すると、2つのカテーテル同士で、先端付近の変形機能を互いに機能分離することができるようになる。その結果、例えば、一方のカテーテルに双方(2種類)の変形機能を併せ持たせる必要がなくなるため、各カテーテルの構造を簡易なものとすることでき、製造コストの低減等を図ることが可能となる。
なお、上記カテーテル(または上記第1カテーテル)としては、例えば、シースイントロデューサなどが挙げられる。また、上記他のカテーテル(または上記第2カテーテル)としては、例えば、電極カテーテルなどが挙げられる。
本発明のカテーテルおよびカテーテル装置によれば、上記挿入孔を含む連結部をハンドルまたは第1ハンドルに設けると共に、この挿入孔を、上記他のハンドルまたは上記第2ハンドルが上記軸方向に沿って摺動可能に挿入されるように構成したので、以下のようになる。すなわち、複数のカテーテルにおけるハンドルを一体的に取り扱うことができると共に、上記突出量を調整できるようになり、操作者による操作性を高めることができる。よって、これら複数のカテーテルを使用する際の利便性を向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係るカテーテル装置の概略構成例を表す模式図である。 図1に示した電極カテーテルにおけるカテーテル先端部の詳細構成例を表す模式斜視図である。 図2に示したカテーテル先端部の側面構成例を表す模式図である。 図1に示した電極カテーテルの使用態様の一例を表す模式図である。 図1に示した電極カテーテルの使用態様の他の例を表す模式図である。 図1に示したカテーテル装置の使用態様の一例を表す模式斜視図である。 変形例1に係るカテーテル装置の概略構成例を表す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(縮径機能を有する電極カテーテルを備えたカテーテル装置の例)
2.変形例
変形例1(偏向機能を有する電極カテーテルを備えたカテーテル装置の例)
3.その他の変形例
<実施の形態>
[構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係るカテーテル装置(カテーテルシステム)としてのカテーテル装置3の概略構成例(Z−X上面構成例)を、模式的に表したものである。なお、この図1では、符号P1で示した部分(円状の破線で囲った部分)の拡大図も、併せて図示されている。
このカテーテル装置3は、図1に示したように、2種類のカテーテル(医療機器)として、シースイントロデューサ1および電極カテーテル2を備えている。なお、シースイントロデューサ1は、本発明における「カテーテル」および「第1カテーテル」の一具体例に対応している。また、電極カテーテル2は、本発明における「他のカテーテル」および「第2カテーテル」の一具体例に対応している。
(A.シースイントロデューサ1)
シースイントロデューサ1は、電極カテーテル2における後述するカテーテル本体21等(この例では、カテーテル本体21および後述するカテーテル先端部21A)を患者の体内に挿入する際に、以下のようにして使用される装置である。すなわち、シースイントロデューサ1は、この際に、カテーテル本体21等に先行して後述するシース本体11が体内に導入されることで、血管内にカテーテル本体21等が挿通される通路を確保するための装置である。このシースイントロデューサ1は、図1に示したように、長尺部分としてのシース本体11(シースチューブ,シースシャフト)と、このシース本体11の基端側に装着されたハンドル12とを備えている。
(A−1.シース本体11)
シース本体11は、可撓性を有する管状構造(中空のチューブ状部材)からなり、自身の軸方向(Z軸方向)に沿って延伸する形状となっている。具体的には、シース本体11の軸方向の長さは、ハンドル12の軸方向(Z軸方向)の長さと比べて数倍〜数十倍程度に長くなっている。また、このシース本体11の基端側は、後述するハンドル12の内部に挿入されており、シース本体11の基端側の末端は、ハンドル12内の後述する止血弁124(後述するハンドル本体121の基端部に配置)に接続されている。このようなシース本体11は、その軸方向に向かって同じ特性のチューブで構成されていてもよいが、比較的可撓性に優れた先端部分(先端可撓部分11A)と、この先端部分に対して軸方向に一体に形成されると共に先端部分よりも比較的に剛性のある基端部分とを有するようにするのが好ましい。なお、シース本体11は、本発明における「カテーテル本体」および「第1カテーテル本体」の一具体例に対応している。
このシース本体11はまた、この例では、自身の軸方向に沿って延在するように内部に複数のルーメンが形成された、いわゆるマルチルーメン構造を有している。具体的には、この例ではシース本体11は、シース本体11の中心軸上に配置されたメインルーメンと、このメインルーメンの周囲に配置された2つのサブルーメンとを有している。
このようなシース本体11のメインルーメン内には、詳細は後述するが、電極カテーテル2におけるカテーテル本体21等(この例では、カテーテル本体21およびカテーテル先端部21A)を挿通することができるようになっている。換言すると、この例では図1に示したように、シース本体11は、カテーテル本体21およびカテーテル先端部21Aが挿通される挿通孔H1を有している。
シース本体11は、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエーテルポリアミド、ポリウレタン等の合成樹脂により構成されている。シース本体11の軸方向の長さは、約300〜900mm程度であり、そのうちの先端付近の可撓性部分(先端可撓部分11A)の長さは、約20〜150mm程度である。また、シース本体11の外径(X−Y断面の外径)は、約2.0〜5.0mm程度(好ましくは、約2.6〜4.3mm程度)であり、シース本体11の内径(X−Y断面の内径)は、約1.6〜4.3mm程度(好ましくは、約2.0〜2.8mm程度)である。
また、シース本体11の先端側には、一対の操作用ワイヤ(操作用ワイヤ13a,13b)における各先端が固定されている。そして、これら操作用ワイヤ13a,13bの各基端側は、シース本体11の前述したサブルーメン内を通って、ハンドル12内(後述する回転板14上)へ延伸されるようになっている。これらの操作用ワイヤ13a,13b(引張りワイヤ)はそれぞれ、シース本体11の先端部分(先端可撓部分11A)における後述する偏向動作の際に用いられるものである。換言すると、操作用ワイヤ13a,13bはそれぞれ、シース本体11の先端付近を撓ませるために用いられるものである(例えば図1中の矢印d2a,d2b参照)。これらの操作用ワイヤ13a,13bはそれぞれ、例えばSUS(ステンレス鋼)やNiTi(ニッケルチタン)等の超弾性金属材料により構成されており、その径は約100〜500μm程度(例えば200μm)である。ただし、必ずしも金属材料で構成されていなくともよく、例えば高強度の非導電性ワイヤ等で構成されていてもよい。
(A−2.ハンドル12)
ハンドル12は、シースイントロデューサ1の使用時に操作者(医師)が掴む(握る)部分である。ハンドル12は、図1に示したように、シース本体11の基端側に装着されたハンドル本体121と、回転操作部122と、連結部(接続部)123と、止血弁124とを備えている。また、このハンドル12には、エクステンションチューブ150の先端側が挿入されており、このエクステンションチューブ150の基端側には、2つの分岐路152a,152bを有する三方活栓151が設けられている。なお、ハンドル12は、本発明における「ハンドル」および「第1ハンドル」の一具体例に対応している。
このようなハンドル12内には、詳細は後述するが、電極カテーテル2におけるカテーテル本体21等(この例では、カテーテル本体21およびカテーテル先端部21A)を挿通することができるようになっている。換言すると、この例では図1に示したように、ハンドル12は、カテーテル本体21およびカテーテル先端部21Aが挿通される挿通孔H2を有している。なお、この例では前述したように、カテーテル本体11の基端側がハンドル12内まで延伸していることから、このカテーテル本体11における前述した挿通孔H1が、実際にはハンドル12における挿通孔H2を兼ねたものとなっている。ただし、例えば、これらの挿通孔H1,H2が、互いに別体のものとして設けられているようにしてもよい。
ハンドル本体121は、シースイントロデューサ1の使用時に操作者が実際に握る部分(把持部)に相当し、その軸方向(Z軸方向)に沿って延在する形状となっている。また、このハンドル本体121の基端部には、円筒状の止血弁124が設けられている(後述する図6参照)。この止血弁124には、前述したように、カテーテル本体11の基端側の末端が接続されており、止血弁124は、カテーテル本体11を経由した血液等の逆流を防止する機能を有している。このようなハンドル本体121は、例えば、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等の合成樹脂により構成されている。なお、ハンドル本体121は、本発明における「ハンドル本体」の一具体例に対応している。
回転操作部122は、詳細は後述するが、シース本体11の先端付近(先端可撓部分11A)の形状を変形させる(この例では、撓ませる,偏向させる)操作である、回転操作の際に用いられる部分である。回転操作部122は、図1に示したように、回転板14を含んで構成されている。なお、この回転操作部122は、本発明における「操作部」および「第1操作部」の一具体例に対応している。また、上記した回転操作(先端可撓部分11Aを偏向させる操作)は、本発明における「第1操作」の一具体例に対応している。
回転板14は、ハンドル本体121に対し、その長手方向(Z軸方向)に垂直な回転軸(Y軸方向)を中心として回転自在に装着された部材である。この回転板14は、前述した回転操作の際に操作者が実際に操作を行う部分に相当し、略円盤状の形状からなる。具体的には、この例では図1中の矢印d1a,d1bで示したように、ハンドル本体121に対し、回転板14をZ−X平面内で双方向に回転させる操作(回転軸を回転中心とした回転操作)が可能となっている。
この回転板14の側面には、一対の摘み14a,14bが回転板14と一体的に設けられている。この例では図1に示したように、回転板14の回転軸を中心として、摘み14aと摘み14bとが互いに点対称となる位置に配置されている。これらの摘み14a,14bはそれぞれ、操作者が回転板14を回転操作させる際に、例えば片手の指で操作される(押される)部分に相当する。なお、このような回転板14は、例えば前述したハンドル本体121と同様の材料(合成樹脂等)により構成されている。
また、このような回転板14上には、図示しない一対の留め具が設けられている。これらの留め具は、前述した一対の操作用ワイヤ13a,13bの各基端を、ねじ止め等により個別に固定するための部材(ワイヤ留め具)である。なお、これら一対の留め具ではそれぞれ、操作用ワイヤ13a,13bの各基端を固定する際のその基端付近の引き込み長を、任意に調整することが可能となっている。
連結部123は、図1に示したように、ハンドル本体121の基端側に装着されている部材である。具体的には、連結部123の先端側とハンドル本体121の基端側とが嵌合することで、ハンドル本体121と連結部123とが一体化されている。また、連結部123は、ハンドル12の軸方向(Z軸方向)に沿って延在する筒状形状を有している。この連結部123は、詳細は後述するが、電極カテーテル2における後述するハンドル22をハンドル12の基端側に連結(接続)する際に用いられる部材である。具体的には図1に示したように、連結部123は、このハンドル22をハンドル12の基端側に連結するための挿入孔H3を有している。より具体的には、連結部123は、このような挿入孔を有する筒状部材123aと、この筒状部材123aの外周面上に形成された一対のチューブ保持部材123bとを備えている。
筒状部材123aは、Z軸方向に沿って延在している。この筒状部材123aのZ軸方向の長さと、挿入孔H3のZ軸方向の長さとはそれぞれ、約30〜100mm程度である。また、筒状部材123aの断面形状は、この例では扁平した円形の形状となっており、この断面形状における短軸(Y軸)の長さは、約10〜30mm程度であると共に、この断面形状における長軸(X軸)の長さは、約15〜50mm程度である。同様に、筒状部材123aの内腔(=挿入孔H3)の断面形状もまた、この例では扁平した円形の形状となっており、この断面形状における短軸(Y軸)の長さは、約5〜25mm程度であると共に、この断面形状における長軸(X軸)の長さは、約10〜45mm程度である。ここで、この挿入孔H3は、詳細は後述するが、電極カテーテル2におけるハンドル22が挿入孔H3の軸方向(Z軸方向)に沿って摺動可能に挿入(収容)されるように構成されている。つまり、連結部123に連結(挿入)されたハンドル22が、筒状部材123a内でZ軸方向に沿ってスライド可能となっている。
一対のチューブ保持部材123bはそれぞれ、後述するエクステンションチューブ150を挟み込んで保持する機能を有する部材であり、筒状部材の延在方向(Z軸方向)に沿って配置されている。これら一対のチューブ保持部材123bは、この例では、X軸方向に沿って、筒状部材123aを間にして互いに対向するように配置されている。
このような連結部123は、例えば図1に示したように、その少なくとも一部分(この例では連結部123の全ての部分)が、透明部材により構成されている。具体的には、連結部123(筒状部材123aおよびチューブ保持部材123b)は、例えば、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等の透明材料により構成されている。なお、これらの透明材料は、前述したハンドル本体121の構成材料(合成樹脂)において色素を含まないようにしたものに対応しており、色素を含まないことから透明性を示すようになっている。また、連結部123は、詳細は後述するが、ハンドル12内において、ハンドル本体121に対して着脱自在に構成されている。つまり、この連結部123は、ハンドル本体121から取り外し可能な構造を有している。
前述したエクステンションチューブ150は、図1に示したように、ハンドル本体121内を介して以下説明する薬液L1,L2等をシース本体11内へ注入させる際の、薬液L1,L2等の流路となるチューブ状部材である。なお、このエクステンションチューブ150もまた、例えばシース本体11と同様の合成樹脂等により構成されている。
三方活栓151は、図1に示したように、分岐路152a,152bとエクステンションチューブ150との間で、流路の接続状態および遮断状態を選択的に切り替えすることが可能な部材(分岐コネクタ)である。これにより、この例では、分岐路152a側から注入される薬液L1を選択的にエクステンションチューブ150側へ注入させたり、分岐路152b側から注入される薬液L2を選択的にエクステンションチューブ150側へ注入させたり、これら分岐路152a,152b側の双方を遮断させたりすることが可能となっている。なお、このような薬液L1,L2としては、例えば造影剤等が挙げられる。
(B.電極カテーテル2)
電極カテーテル2は、血管を通して体内(例えば心臓の内部)に挿入され、不整脈の検査や治療等に用いられるものである。この電極カテーテル2は、図1に示したように、長尺部分としてのカテーテル本体21(カテーテルチューブ,カテーテルシャフト)と、このカテーテル本体21の先端側に接続されたカテーテル先端部21Aと、カテーテル本体21の基端側に装着されたハンドル22とを備えている。
(B−1.カテーテル本体21)
カテーテル本体21は、前述したシース本体11と同様に、可撓性を有する管状構造(中空のチューブ状部材)からなり、自身の軸方向(Z軸方向)に沿って延伸する形状となっている。具体的には、カテーテル本体21の軸方向の長さは、ハンドル22の軸方向(Z軸方向)の長さと比べて数倍〜数十倍程度に長くなっている。このようなカテーテル本体21は、例えば、シース本体11と同様の材料(合成樹脂等)により構成されている。なお、カテーテル本体21は、本発明における「他のカテーテル本体」および「第2カテーテル本体」の一具体例に対応している。
カテーテル本体21はまた、自身の軸方向に沿って延在するように内部に1つのルーメン(細孔,貫通孔)が形成されたいわゆるシングルルーメン構造、あるいは複数(例えば4つ)のルーメンが形成されたいわゆるマルチルーメン構造を有している。なお、カテーテル本体21の内部において、シングルルーメン構造からなる領域とマルチルーメン構造からなる領域との双方が設けられていてもよい。このようなカテーテル本体21におけるルーメンには、各種の細線(後述する収縮ワイヤ23や、図示しない導線等)がそれぞれ、互いに電気的に絶縁された状態で挿通されている。
(B−2.カテーテル先端部21A)
カテーテル先端部21Aは、上記したようにカテーテル本体21の先端側に接続されており、図1に示したように、略円形状をなすように形成されたループ状部分を有している。また、このカテーテル先端部21Aは、カテーテル本体21における1または複数のルーメンに連通したルーメンを有する、可撓性の管状構造からなる。
図2および図3はそれぞれ、カテーテル先端部21Aの詳細構成例を模式図で表したものである。具体的には、図2は、カテーテル先端部21Aの斜視構成例を拡大して表したものであり、図3は、カテーテル先端部21Aの側面構成例(電極カテーテル2全体としての先端側から見たときのX−Y側面構成例)を拡大して表したものである。
図2および図3に示したように、このカテーテル先端部21Aは、カテーテル本体21の延在方向(軸方向:この例ではZ軸方向)と非平行なループ面S(仮想面)を形成するループ状部分を有している。具体的には、この例では、ループ面Sがカテーテル本体21の延在方向と略直交している(例えば直交している)。
このループ状部分は、この例では図2および図3に示したように、ループ径Rを有する略円形状(実質的な円形状)となっている。具体的には、このループ状部分は、この例では、Z軸の正方向に沿って見たときに反時計回り(左回り)となるよう、逆に言うと、Z軸の負方向に沿って見たときに時計回り(右回り)となるように(図3参照)、巻回されている。
ただし、このループ状部分は、厳密に言うと平坦な円形状の閉じたループでなく、後述する先端電極252を最先端とする、若干の螺旋形状のループとなっている。すなわち、本明細書において、「円形状」や「楕円形状」と言うときは、厳密には螺旋形状であるものを包含しているものとする。
このようなカテーテル先端部21Aは、図2および図3に示したように、前述した可撓性の管状構造としての絶縁性チューブ250により構成されている。また、この絶縁性チューブ250は、前述したシングルルーメン構造またはマルチルーメン構造を有している。このような絶縁性チューブ250は、例えば、ポリウレタンまたはPEBAX(ポリエーテルブロックアミド)のような生体許容性の樹脂材料により構成されている。また、カテーテル先端部21Aの外径は、約0.6〜2.0mm程度(例えば1.3mm)であり、上記したループ径Rは、約10〜35mm程度(例えば20mm)である。
また、カテーテル先端部21Aには、図1〜図3に示したように、複数の電極(この例では、5個のリング状電極251および1個の先端電極252)が所定の間隔をおいて配置されている。具体的には、リング状電極251は、カテーテル先端部21Aの外周面上に固定配置される一方、先端電極252は、カテーテル先端部21Aの最先端に固定配置されている。なお、リング状電極251の数としては、この例で挙げたもの(5個)に限定されるわけではない。
これらの電極(リング状電極251および先端電極252)はそれぞれ、カテーテル先端部21A内に挿通された複数の導線(図示せず)に対して、個別に電気的に接続されている。そして、これら複数の導線がそれぞれ、カテーテル先端部21A内からカテーテル本体21内へ向けて挿通されることで、リング状電極251および先端電極252がそれぞれ、ハンドル22の内部と電気的に接続されるようになっている。なお、このような導線は、例えば銅(Cu)等の金属材料により構成されていると共に絶縁性の樹脂で被覆されており、その径は約50〜200μm程度(例えば100μm)である。
このようなリング状電極251および先端電極252はそれぞれ、例えば、アルミニウム(Al),銅,SUS,金(Au),白金(Pt)等の、電気伝導性の良好な金属材料により構成されている。なお、電極カテーテル2の使用時におけるX線に対する造影性を良好にするためには、白金またはその合金により構成されていることが好ましい。また、これらのリング状電極251および先端電極252の外径は、特には限定されないが、上記したカテーテル先端部21Aの外径と同程度であることが望ましい。
このようなカテーテル先端部21A内には、形状記憶特性を有するコアワイヤ(図示せず)が挿通されている。詳細には、カテーテル本体21内の先端付近からカテーテル先端部21A内に亘って、ループ状部分の形状(ループ形状)を記憶しているコアワイヤ(ループコア)が挿通されている。このような形状記憶特性を有するコアワイヤは、外部から力が加えられることによって容易に変形(例えば直線状に変形)するが、その力が取り除かれると元の形状(ループ形状)に戻るようになっている。なお、このコアワイヤは、例えば、Ni−Ti合金等の形状記憶合金により構成されている。
また、このカテーテル先端部21A内には、図1〜図3に示したように、操作用ワイヤ(収縮ワイヤ23)が更に挿通されている。この収縮ワイヤ23は、カテーテル先端部21Aにおけるループ状部分のループ径Rを変化(例えば縮小)させる操作(後述する回転操作部222への回転操作)の際に用いられるものであり、カテーテル先端部21A内からカテーテル本体21内を経由してハンドル22内へと挿通されている。また、収縮ワイヤ23の先端は、カテーテル先端部21Aにおける先端付近に固定されている一方、収縮ワイヤ23の基端は、カテーテル本体21内からハンドル22内へと延伸され、ハンドル22内(例えば後述するスライド機構224上)で固定されている。なお、このような収縮ワイヤ23は、例えば、ステンレス、ニッケル合金、鉄合金、カーボンファイバー等の材料により構成されている。また、この収縮ワイヤ23の外径は、約0.1〜0.3mm程度(例えば0.2mm)である。
(B−3.ハンドル22)
ハンドル22は、電極カテーテル2の使用時に操作者(医師)が掴む(握る)部分である。ハンドル22は、図1に示したように、カテーテル本体21の基端側に装着されたハンドル本体221と、回転操作部(摘み,ダイヤル)222とを備えている。なお、このハンドル22は、本発明における「他のハンドル」および「第2ハンドル」の一具体例に対応している。
回転操作部222は、詳細は後述するが、上記したカテーテル先端部21Aの形状を変形させる(この例では、前述したループ状部分におけるループ径Rを変化させる)操作である、回転操作の際に用いられる部分である。なお、この回転操作部222は、本発明における「第2操作部」の一具体例に対応している。また、上記した回転操作(ループ状部分におけるループ径Rを変化させる操作)は、本発明における「第2操作」の一具体例に対応している。
この回転操作部222は、図1に示したように、ハンドル本体221の延在方向(長手方向;Z軸方向)を回転軸として回転自在となるように構成されており、このハンドル本体221の基端側(カテーテル本体21とは反対側)に装着されている。具体的には、図1中の矢印d3で示したように、回転操作部222は、この回転軸の周りをX−Y平面内で回転自在となっている。また、この例では回転操作部222は、X−Y平面を双方向に回転(右回転および左回転)できるように構成されている。
なお、このような回転操作部222は、Z軸方向に延伸するリング状の形状を有している。また、回転操作部222は、例えば、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、アクリル、ポリオレフィン、ポリオキシメチレン等の合成樹脂により構成されている。
ハンドル本体221は、電極カテーテル2の使用時に操作者が実際に握る部分(把持部)に相当し、この例ではその軸方向(Z軸方向)に沿って延在する筒状となっている。ハンドル本体221の断面形状は、この例では扁平した円形の形状となっており、この断面形状における短軸(Y軸)の長さは、約5〜20mm程度であると共に、この断面形状における長軸(X軸)の長さは、約10〜30mm程度である。このようなハンドル本体221は、連結部123内で自在に摺動できるような大きさとなっている。また、ハンドル本体221の断面形状は、前述した連結部123(筒状部材123a)の断面形状と、略一致している。すなわち、電極カテーテル2におけるハンドル22は、連結部123における挿入孔H3内において、回動しないように(回動不能となるように)構成されている。なお、このハンドル本体221の延在方向の長さは、例えば、約100〜200mm程度(好ましくは、約150mm程度)である。このようなハンドル本体221は、例えば、ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等の合成樹脂により構成されている。
このハンドル本体221は、図1に示したように、一対のハンドル部材(図示せず)と、1つの開口223aと、複数(この例では6個)の目盛223bと、マーカー(指標部)223と、スライド機構224と、固定部材(図示せず)とを有している。なお、このようなハンドル本体221における各部材(一対のハンドル部材、スライド機構224および固定部材等)は、例えば、前述した回転操作部222と同様の材料(合成樹脂等)により構成されている。
一対のハンドル部材はそれぞれ、ハンドル本体221の外装部材として機能するものである。具体的には、これら一対のハンドル部材の内部に、上記したマーカー223、スライド機構224および固定部材等が収容されるようになっている。これら一対のハンドル部材はそれぞれ、例えば互いに嵌合する略樋状のものとなっており、Y軸の正方向に一方のハンドル部材が配置され、Y軸の負方向に他方のハンドル部材が配置されるようになっている。
上記した固定部材は、カテーテル本体21の基端をハンドル本体221に固定しておくための部材である。この固定部材は、例えば、上記した他方のハンドル部材における基端付近の領域に設けられている。
スライド機構224は、前述した回転操作部222への回転操作(X−Y平面内での回転操作)に連動して、ハンドル本体221内をその延在方向(Z軸方向)に沿ってスライド(移動)するように構成されている。具体的には、回転操作部222に対する双方向の回転操作(図1中の矢印d3参照)に連動して、このスライド機構224もまた、ハンドル本体221の延在方向に沿って双方向にスライド可能となるように構成されている。
このようなスライド機構224は、例えば、Z軸方向に沿って延在する螺旋状構造を有している。そして、このスライド機構224における螺旋状構造での溝部(凹部)と、回転操作部222においてその内周部分からハンドル本体221内へ向けて延伸する部分での突状部(凸部)とが、互いに係合(嵌合)するようになっている。なお、スライド機構224の先端と回転操作部222の内部との間には、例えば、所定の空間(空きスペース)が確保されている。このようにしてスライド機構224と回転操作部222とがハンドル本体221の内部で係合していることで、上記したように回転操作部222への回転操作に連動したスライド機構224の双方向へのスライド動作が実現されるようになっている。なお、このスライド機構224の延在方向の長さは、例えば、約30〜100mm程度(好ましくは、約50mm程度)である。また、スライド機構224の外径は、例えば、約5〜20mm程度(好ましくは、約10mm程度)である。
マーカー223は、図1に示したように、スライド機構224の表面(前述した一方のハンドル部材側の表面)に設けられている。具体的には、この例では、スライド機構224の基端側に設けられた、上記一方のハンドル部材側への突出部分(マーカー保持部)の表面に、マーカー223が保持されるようになっている。マーカー223は、この例では、三角形状の図形を用いて構成されている。ただし、マーカー223の構成(形状等)については、図1に示したものには限られず、他の構成としてもよい。なお、このようなマーカー223の大きさ(一辺の長さ)は、例えば、約3〜10mm程度(好ましくは、約5mm程度)である。
ここで、上記したように、スライド機構224が回転操作部222への回転操作に連動するように構成されていることで、このスライド機構224の表面に保持されたマーカー223もまた、そのような回転操作に連動するようになっている。具体的には、図1中の矢印P2で示したように、マーカー223は、そのような回転操作に連動して、ハンドル本体221内をその延在方向に沿って双方向にスライド(移動)するようになっている。
また、このようなスライド機構224上には、図示しない留め具が設けられている。この留め具は、前述した収縮ワイヤ23の基端を、ねじ止め等により個別に固定するための部材(ワイヤ留め具)である。なお、この留め具では、例えば、収縮ワイヤ23の各基端を固定する際のその基端付近の引き込み長を、任意に調整することが可能となっている。
開口223aは、図1に示したように、前述した一方のハンドル部材に形成されており、スライド機構224上のマーカー223を外部に露出させるための貫通孔として機能するものである。この開口223aは、この例では、ハンドル本体221の延在方向(Z軸方向)に沿って延在するスリット状に形成されている。なお、このような開口223aの延在方向の長さは、例えば、約15〜50mm程度(好ましくは、約20mm程度)であり、開口223aの幅(X軸方向の長さ)は、例えば、約3〜10mm程度(好ましくは、約5mm程度)である。
目盛223bは、図1に示したように、前述した一方のハンドル部材の表面(開口223aの周辺領域)において、開口223aの延在方向に沿って複数(この例では6個)設けられている。具体的には、これら複数の目盛223bは、開口223aの延在方向に沿って、所定の間隔(例えば、約2〜10mm程度)をおいて並んで配置されている。このような複数の目盛223bが並んで配置されていることで、マーカー223と目盛223bとの相対的な位置関係によって、前述したカテーテル先端部21Aのループ状部分におけるループ径Rの変化状態(変化方向および変化量)が規定されるようになっている。
[作用・効果]
(A.基本動作)
本実施の形態のカテーテル装置3におけるシースイントロデューサ1では、不整脈等の検査や治療の際に、電極カテーテル2におけるカテーテル先端部21Aおよびカテーテル本体21に先行して、シース本体11が血管を通して患者の体内に挿入される。これにより挿入先の血管内に挿通路が確保され、カテーテル先端部21Aおよびカテーテル本体21の挿入が補助される。
ここで、シース本体11の体内への導入方法(操作者による操作方法)としては、例えば以下の方法が挙げられる。
すなわち、まず、シース本体11の内孔にダイレータ(図示せず)が挿入され、このダイレータと一体化されたシース本体11が患者の血管内に挿入される。そして、操作者による回転操作部122に対する回転操作が行われつつ、予め挿入されているガイドワイヤ(図示せず)に沿って、シース本体11が目的部位(患部)に向けて移動される。このとき、回転操作部122への回転操作に応じて、体内に挿入されたシース本体11の先端付近の形状が、両方向に変化する。
具体的には、例えば、操作者がハンドル本体121を片手で掴み、その片手の指で摘み14aを操作することにより、回転板14を図1中の矢印d1a方向(左回り)に回転させた場合、以下のようになる。すなわち、シース本体11内で、前述した操作用ワイヤ13aが、基端側へ引っ張られる。すると、このシース本体11の先端付近が、図1中の矢印d2aで示した方向に沿って湾曲する(撓む)。
また、例えば、操作者が摘み14bを操作することにより、回転板14を図1中の矢印d1b方向(右回り)に回転させた場合、以下のようになる。すなわち、シース本体11内で、操作用ワイヤ13bが基端側へ引っ張られる。すると、このシース本体11の先端付近が、図1中の矢印d2bで示した方向に沿って湾曲する。
このように、操作者が回転板14を回転操作することにより、シース本体11の首振り偏向動作を行うことができる。なお、ハンドル本体121を軸回りに(XY平面内で)回転させることで、シース本体11が患者の体内に挿入された状態のまま、シース本体11の先端付近の湾曲方向の向きを自由に設定することができる。
続いて、シース本体11の先端開口が目的部位(患部)の近傍に到達した時点で、上記したダイレータおよびガイドワイヤが抜去される。これによりシース本体11の先端部分(先端可撓部分11A)が、患者の体内に留置される。そして、このようにして体内に導入されたシース本体11を利用して、電極カテーテル2におけるカテーテル先端部21Aおよびカテーテル本体21をそれぞれ、体内に挿入することができる。
なお、カテーテル先端部21Aおよびカテーテル本体21の体内への挿入方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。
すなわち、まず、カテーテル先端部21Aの先端側が、シースイントロデューサ1におけるハンドル12の基端側から、図1に示した挿通孔H2,H1を介して、シース本体11内へ挿入される。そして、シース本体11の内孔(挿通孔H1)に沿って、カテーテル先端部21Aおよびカテーテル本体21が移動される。これにより、シース本体11の先端開口から、カテーテル先端部21Aおよびカテーテル本体21の先端付近が、延び出される(後述する図4および図5参照)。
ここで、より具体的な挿入方法について、以下説明する。まず、ハンドル12が、ハンドル本体121と連結部123とに分離される。次いで、連結部123の挿入孔H3内にカテーテル先端部21Aおよびカテーテル本体21が挿入され、カテーテル先端部21Aが止血弁124内に押し込まれようにして、ハンドル本体121の挿通孔H2に挿入される(後述する図6参照)。続いて、カテーテル本体21がある程度まで(例えば、挿入孔H1内に到達するまで)挿通され続けた後、上記したようにして分離状態となっているハンドル本体121と連結部123とが、互いに連結される(合体状態となる)。そして、そのままカテーテル本体21が挿通され続けると、連結部123の挿入孔H3内にハンドル22が挿入され、収容されていく。この際に、上記したように、シース本体11の先端開口からカテーテル先端部21A等が突出することになる。
続いて、操作者が電極カテーテル2の回転操作部222を回転操作することで、この回転操作に応じて、カテーテル先端部21Aの形状が変化する。具体的には、収縮ワイヤ23を利用して、カテーテル先端部21Aにおけるループ状部分のループ径Rを変化させる操作(収縮操作)が可能となる(図1中の矢印d4参照)。より具体的には、例えば回転操作部222を回転させると、この収縮ワイヤ23が基端側に引っ張られることにより、ループ径Rが縮小する方向に変化する。また、その後に回転操作部222を元の位置(初期位置)に戻す(逆方向に回転させる)ことで、収縮ワイヤ23に対する引張り動作も解除され、ループ径Rが拡大する方向に変化して初期値に戻ることになる。
また、必要に応じて、操作者がシースイントロデューサ1における回転操作部122を回転操作することにより、シース本体11の首振り偏向動作を行う。これにより、カテーテル先端部21A(例えば、リング状電極251および先端電極252等)の位置が調整され、目的部位(患部)に到達することができる。
このようにしてカテーテル先端部21Aが位置決めされた後、電極カテーテル2による手技(検査や治療等)が行われる。そして、電極カテーテル2による手技の終了後、カテーテル先端部21Aおよびカテーテル本体21と、シース本体11とがそれぞれ、体内から抜去される。以上のようにして、シースイントロデューサ1および電極カテーテル2を用いた、不整脈等の検査や治療が行われる。
(B.カテーテル先端部21Aでの電位測定の詳細)
ここで、このような電極カテーテル2において、カテーテル先端部21Aにおける複数の電極(リング状電極251および先端電極252)を利用した電位測定について、詳細に説明する。
すなわち、まず、例えば図4に示したように、例えば大腿動脈のような主要な動脈または静脈等の血管9内に、例えば上記した挿入手法にて、シース本体11(先端可撓部分11A)の先端開口から延び出した電極カテーテル2の先端付近が、カテーテル先端部21A側から挿入されているものとする。そして、電位の測定部位(例えば心臓の肺静脈等)に向けて、カテーテル先端部21A側から血管9内を前進するように(図4中の矢印D9参照)、例えば上記したハンドル12への操作手法にて、シースイントロデューサ1が操作される。
次いで、電位の測定部位に到達後、カテーテル先端部21Aのループ径Rを随時変化(拡大または縮小)させる(図4中の矢印d4参照)。これにより、例えば図5に示したように、その測定部位の内壁(内周面)に、各リング状電極251および先端電極252をそれぞれ、当接または近接させる。そして、この状態にて、複数のリング状電極251および先端電極252をそれぞれ用いて、測定部位における電位(心電位)が測定される。なお、このときの電位の測定部位としては、例えば、肺静脈の入口付近の内壁(図4参照)や、肺静脈自体の内壁(図5参照)等が挙げられる。
このようにして電極カテーテル2では、複数のリング状電極251および先端電極252を有するカテーテル先端部21Aがループ状に形成されていることにより、血管9の内周部分において、周方向に沿った複数個所の電位を一括して(同時に)測定することが可能となる。また、特にこのカテーテル先端部21Aでは、上記したように、そのループ状部分におけるループ径Rが変更可能に構成されているため、例えば、血管(肺静脈等)の内径における患者間のばらつき(個人差)や、測定部位に応じた血管の内径変化等にも、適切に対応することが可能となる。
(C.カテーテル装置3全体としての作用・効果)
続いて、このようなシースイントロデューサ1および電極カテーテル2(2つのカテーテル)により構成される、カテーテル装置3全体としての作用および効果について、詳細に説明する。
図6は、図1に示したカテーテル装置3の使用態様の一例を、模式的に斜視図で表したものである。
まず、例えば図6中の矢印P3で示したように、シースイントロデューサ1のハンドル12には、電極カテーテル2のハンドル22(ハンドル本体21)をこのハンドル12の基端側に連結するための挿入孔H3を含む連結部123が設けられている。これにより、操作者がカテーテル装置3を使用する際に、複数のカテーテル(シースイントロデューサ1および電極カテーテル2)におけるハンドル12,22を、前述したようにして一体的に取り扱う(一体化されて動作する)ことができるようになる。換言すると、これら複数のカテーテルが、一体化されたカテーテル組み立て体として機能するようになる。その結果、カテーテル装置3の操作者による操作性が向上する。
具体的には、例えば、連結部123が設けられていないシースイントロデューサの場合(比較例)、上記した本実施の形態のシースイントロデューサ1とは異なり、以下のようになる。すなわち、この比較例では、シースイントロデューサのハンドルと、電極カテーテルのハンドルとが、一体化されて動作しない(カテーテル組み立て体としては機能しない)ことになる。その結果、この比較例では、例えば前述したように、シースイントロデューサのハンドル本体を軸回りに(XY平面内で)回転させて、シース本体の先端付近の湾曲方向の向きを変更しようとした場合、それに伴って電極カテーテルが一緒に回転しないおそれがある。これに対して本実施の形態では、この比較例とは異なり、上記したように2つのハンドル12,22が一体化されて動作することから、詳細は後述するが、一方の操作が他方の動作に確実に伝わって連動して動作するようになり、上記したようなおそれが回避される。
ここで、シースイントロデューサ1におけるシース本体11の先端側(先端可撓部分11A)への変形操作と、電極カテーテル2におけるカテーテル本体21の先端側(カテーテル先端部21A)への変形操作とは、互いに異なる種類の変形操作となっている。具体的には、シースイントロデューサ1では、先端可撓部分11Aを偏向させるための変形操作(回転操作)となっている(図1中の矢印d1a,d1b,d2a,d2b参照)。一方、電極カテーテル2では、カテーテル先端部21Aにおけるループ状部分のループ径Rを変化(縮径)させるための変形操作(回転操作)となっている(図1中の矢印d3,d4参照)。つまり、カテーテル装置3では、2つのカテーテル(シースイントロデューサ1および電極カテーテル2)同士で、各々の先端付近が、互いに異なる態様で変形するようになっている。換言すると、このカテーテル装置3では、シースイントロデューサ1が偏向機能を有する一方、電極カテーテル2が縮径機能を有していることとなり、2つのカテーテル同士で、先端付近の変形機能を互いに機能分離することができるようになる。その結果、カテーテル装置3全体として、これら2種類の変形機能(偏向機能および縮径機能)を併せ持つようになり、例えば、一方のカテーテルに双方(2種類)の変形機能を併せ持たせる必要がなくなる。したがって、各カテーテル(シースイントロデューサ1および電極カテーテル2)の構造を簡易なものとすることでき、製造コストの低減等を図ることが可能となる。
また、例えば図6中の矢印P4に示したように、シースイントロデューサ1では、連結部123における挿入孔H3が、ハンドル22がこの挿入孔H3の軸方向に沿って摺動可能に挿入されるように構成されている。これにより、ハンドル22をその軸方向(Z軸方向)に沿って操作する(挿入孔H3への挿入量を調整する)ことで、シース本体11の先端側から突出する、カテーテル本体21およびカテーテル先端部21Aにおける突出量の調整ができるようになる。その結果、シース本体11と、カテーテル本体21およびカテーテル先端部21Aとを合わせた部分の形状を、患部の形状に整合させ易くすることができ、操作性の更なる向上が図られる。換言すれば、シース本体11における先端可撓部分11Aの湾曲形状を操作したり、上記した突出量を調整することによって、カテーテル先端部21Aの配置位置を、細やかに調整することが可能になる。これにより、例えば、心臓内腔(例えば左心房)の形状や肺静脈の位置などに個人差がある場合でも、カテーテル先端部21Aを肺静脈などに的確に配置することが可能になる。
また、前述したように、電極カテーテル2におけるハンドル22は、連結部123における挿入孔H3内において、回動しないように(回動不能となるように)構成されている。これにより、例えば前述したように、シースイントロデューサ1のハンドル本体121を軸回りに(XY平面内で)回転させて、シース本体11の先端付近の湾曲方向の向き変更しようとした場合に、以下のようになる。すなわち、シースイントロデューサ1のハンドル本体121の動作(回転させる力)が、電極カテーテル2のハンドル22に確実に伝わり、2つのハンドル12,22が連動して動くことが可能になる。また、例えば、電極カテーテル2におけるハンドル本体221を挿入孔H3に連結(挿入)した状態で、回転操作部222に対して回転操作(ダイヤル操作)をする場合でも、連結部123内でハンドル22が回転しないため、操作性の更なる向上が図られる。
更に、例えば図6中の矢印P5に示したように、連結部123には、エクステンションチューブ150を挟み込んで保持する機能を有する、一対のチューブ保持部材123bが設けられている。これにより、カテーテル装置3を使用する際に、このエクステンションチューブ150が操作の邪魔にならなくなるため、操作性の更なる向上が図られる。
加えて、例えば図6中の矢印P6に示したように、この連結部123は、ハンドル本体121に対して着脱自在に構成されている。これにより、カテーテル本体21およびカテーテル先端部21Aを連結部123内に挿入し易くなるため、操作性の更なる向上が図られる。具体的には、例えば前述したように、ハンドル12がハンドル本体121と連結部123とに分離した状態で、カテーテル先端部21Aを把持して止血弁124内に押し込むことができるようになるため、カテーテル本体21およびカテーテル先端部21Aを連結部123内に、容易に挿入することができる(図6参照)。特に、このカテーテル先端部21Aはループ形状であることから、ループ状の部分を手で伸ばしつつ止血弁124に強く押し込んでいくような操作を行うことができることは、メリットが大きいと言える。
また、図1および図6に示したように、この連結部123における少なくとも一部分(この例では、連結部123の全ての部分)が、透明部材により構成されている。これにより、連結部123内に挿入されたハンドル22(ハンドル本体221)が、この連結部123を介して外部から視認できるようになる。したがって、本実施の形態のハンドル22のように、回転操作部222に対する回転操作に連動するマーカー223等がハンドル22に設けられている場合に、以下のようなる。すなわち、このマーカー223の変位状態(位置)等が、連結部123を介して外部から視認できるようになる。その結果、操作性の更なる向上や、利便性の更なる向上が図られる。
(D.ハンドル22における作用・効果)
ここで、このような電極カテーテル2のハンドル22における作用および効果(マーカー23による作用および効果等)について、詳細に説明する。
まず、電極カテーテル2等のカテーテルでは一般に、例えば、カテーテル本体の先端側を患者の体内に挿入している状態で、そのカテーテル本体の先端付近の変形状態(例えば、偏向状態や縮径状態等)を確認したいケースが生じ得る。
そこで、本実施の形態の電極カテーテル2におけるハンドル22は、図1に示したように、以下の構成となっている。すなわち、このハンドル22では、回転操作部222に対する回転操作(カテーテル先端部21Aにおけるループ状部分のループ径Rを変化させるための操作)に連動するマーカー223が、ハンドル本体221に設けられている。
これによりハンドル22では、例えば、カテーテル先端部21Aが患者の体内に挿入されている状態であっても、このカテーテル先端部21Aにおけるループ状部分のループ径Rの変化状態(縮径状態)が、操作者の手元側(ハンドル本体221)にて確認(把握)できるようになる。その結果、電極カテーテル2を使用する際の利便性が向上することになる。
また、具体的には、回転操作部222への回転操作に連動して、マーカー223がハンドル本体221の延在方向(Z軸方向)に沿って移動する。これにより、上記したループ径Rの変化状態が直感的に把握し易くなり、利便性の更なる向上が図られる。
更に、このハンドル22では、前述した構成のスライド機構224および開口223aが、ハンドル本体221に設けられている。これにより、上記したループ径Rの変化状態が、簡易な構造にて確認できるようになる(ループ径Rの変化状態の確認機能が、簡易に実現可能となる)。したがって、ハンドル22(電極カテーテル2)における製造コストの低減や、信頼性の向上が可能となる。
加えて、上記したループ径Rの変化状態(変化方向および変化量)を規定する目盛223bが開口223aの周辺に設けられていることにより、この目盛223bを利用して、このような変化方向や変化量が容易に確認できるようになる。したがって、利便性の更なる向上が図られる。
以上のように本実施の形態では、挿入孔H3を含む連結部123を、一方のカテーテル(シースイントロデューサ1)におけるハンドル12に設けるようにしたので、複数のカテーテル(シースイントロデューサ1および電極カテーテル2)におけるハンドル12,22を、一体的に取り扱うことができるようになる。よって、これら複数のカテーテル(カテーテル装置3)の操作者による操作性を高めることができ、カテーテル装置3を使用する際の利便性を向上させることが可能となる。
<変形例>
続いて、本発明の変形例(変形例1)について説明する。上記実施の形態では、シースイントロデューサが偏向機能を有すると共に電極カテーテルが縮径機能を有する場合の例について説明したが、以下の変形例1では、シースイントロデューサおよび電極カテーテルの双方が偏向機能を有する場合の例について説明する。なお、以下では、実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[変形例1]
(構成)
図7は、変形例1に係るカテーテル装置(カテーテルシステム)としてのカテーテル装置3Aの概略構成例(Z−X上面構成例)を、模式的に表したものである。なお、この図7においても、符号P1で示した部分(円状の破線で囲った部分)の拡大図が、併せて図示されている。
本変形例のカテーテル装置3Aは、図7に示したように、2種類のカテーテル(医療機器)として、シースイントロデューサ1および電極カテーテル2Aを備えている。すなわち、カテーテル装置3Aは、実施の形態(図1)のカテーテル装置3において、電極カテーテル2の代わりに以下説明する電極カテーテル2Aを設けたものに対応しており、他の構成は同様となっている。なお、この本変形例の電極カテーテル2Aは、本発明における「他のカテーテル」および「第2カテーテル」の一具体例に対応している。
この電極カテーテル2Aもまた、電極カテーテル2と同様に、血管を通して体内(例えば心臓の内部)に挿入され、不整脈の検査や治療等に用いられるものである。電極カテーテル2Aは、図7に示したように、長尺部分としてのカテーテル本体21と、このカテーテル本体21の基端側に装着されたハンドル22とを備えている。すなわち、この電極カテーテル2Aは、図1に示した電極カテーテル2において、前述したループ状部分を有するカテーテル先端部21Aが設けられないようにしたものに対応している。なお、ハンドル22の構成は、基本的は実施の形態で説明したハンドル22と同様のものとなっている。
本変形例のカテーテル本体21もまた、基本的には、実施の形態で説明したカテーテル本体21と同様の構成となっている。ただし、本変形例のカテーテル本体21では、図7に示したように、収縮ワイヤ23の代わりに一対の操作用ワイヤ23a,23bがそれぞれ、カテーテル本体21内からハンドル22内へと挿通されている。具体的には、カテーテル本体21の先端側には、これらの操作用ワイヤ23a,23bにおける各先端が固定されている。そして、これら操作用ワイヤ23a,23bの各基端側は、カテーテル本体21内から、ハンドル22内(例えば、スライド機構224における図示しない一対の留め具)へ延伸されるようになっている。
また、本変形例のカテーテル本体21の先端付近には、図7に示したように、複数の電極(ここでは、3つのリング状電極251および1つの先端電極252)が、所定の間隔をおいて配置されている。具体的には、リング状電極251は、カテーテル本体21の外周面上に固定配置される一方、先端電極252は、カテーテル本体21の最先端に固定配置されている。
(作用・効果)
本変形例の電極カテーテル2Aでは、不整脈等の検査や治療の際に、カテーテル本体21が血管を通して患者の体内に挿入される。このとき、操作者による回転操作部222に対する回転操作に応じて、体内に挿入されたカテーテル本体21の先端付近(先端可撓部分)の形状が、両方向に変化する。
具体的には、操作者がハンドル本体221を掴み、指で回転操作部222を回転操作することにより、例えば、この回転操作部222を図7中の矢印d3の方向(Z軸の正方向に沿って見た状態での右回り)に回転させた場合、以下のようになる。すなわち、図7に示したように、スライド機構224がハンドル本体221内でその先端側にスライドすることで、カテーテル本体21およびハンドル本体221の内部で、操作用ワイヤ23aがその基端側(留め具側)へ引っ張られる。すると、このカテーテル本体21の先端付近が、図7中の矢印d4aで示した方向に沿って湾曲する(撓む)。
また、操作者が回転操作部222を回転操作することにより、例えば、この回転操作部222を図7中の矢印d3の方向(Z軸の正方向に沿って見た状態での左回り)に回転させた場合、以下のようになる。すなわち、図7に示したように、スライド機構224がハンドル本体221内でその基端側にスライドすることで、カテーテル本体21およびハンドル本体221の内部で、操作用ワイヤ23bがその基端側(留め具側)へ引っ張られる。すると、このカテーテル本体21の先端付近が、図7中の矢印d4bで示した方向に沿って湾曲する。
このように、操作者が回転操作部222を回転操作することにより、カテーテル本体21の首振り偏向動作を行うことができる。なお、ハンドル本体221を軸回りに(XY平面内で)回転させることで、カテーテル本体21が患者の体内に挿入された状態のまま、カテーテル本体21の先端付近の湾曲方向の向きを自由に設定することができる。
このような本変形例においても、基本的には上記実施の形態と同様の作用により、同様の効果を得ることが可能である。具体的には、本変形例のカテーテル装置3Aにおいても、挿入孔H3を含む連結部123を、シースイントロデューサ1におけるハンドル12に設けるようにしたので、以下のようになる。すなわち、複数のカテーテル(シースイントロデューサ1および電極カテーテル2A)におけるハンドル12,22を、一体的に取り扱うことができるようになる。よって、これら複数のカテーテル(カテーテル装置3A)の操作者による操作性を高めることができ、カテーテル装置3Aを使用する際の利便性を向上させることが可能となる。
<その他の変形例>
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態等において説明した各部材の構成(形状や配置位置、材料等)は限定されるものではなく、他の形状や配置位置、材料等としてもよい。具体的には、例えば、ハンドル本体や回転操作部、連結部、マーカー、開口、目盛およびスライド機構等の構成(形状や配置位置、材料等)は、上記実施の形態等で説明したものには限られず、他の構成としてもよい。より具体的には、例えば、ハンドルにおける操作部は、回転操作部には限られず、他の種類の操作部であってもよい。また、例えば、ハンドル本体に目盛を設けないようにしてもよい。更に、連結部は、その一部分のみが透明部材により構成されていてもよく、あるいは、その全体が不透明部材により構成されていてもよい。加えて、連結部がハンドル本体に対して着脱自在の構成ではなく、連結部がハンドル本体と一体的に形成されているようにしてもよい。また、連結部における挿入孔内で、他のハンドルが摺動可能となっていない(他のハンドルが摺動しないように連結部内に取り付けられる)構成となっていてもよい。更に、連結部における挿入孔内でハンドル本体が回動不能となる構成の例としては、上記実施の形態等で説明した構成には限られず、他の構成であってもよい。具体的には、例えば、断面形状が前述した扁平した円形の形状である代わりに、楕円形状や三角形状等である構成、あるいは、回動しないように互いに係合(嵌合)する構造(一方に凸部、他方に凹部を有する構造等)などであってもよい。
また、上記実施の形態では、シース本体、カテーテル本体およびカテーテル先端部の構成を具体的に挙げて説明したが、必ずしも全ての部材を備える必要はなく、また、他の部材を更に備えていてもよい。具体的には、例えばシース本体やカテーテル本体の内部に、首振り部材として、撓み方向に変形可能な板バネが設けられているようにしてもよい。また、カテーテル本体やカテーテル先端部における電極の構成(リング状電極および先端電極の配置や形状、個数等)は、上記実施の形態等で挙げたものには限られず、あるいは場合によっては、これらの電極が設けられていないようにしてもよい。更に、例えば、カテーテル先端部におけるループ状部分により形成されるループ面が、カテーテル本体の延在方向に対して直交以外の非平行となっているようにしてもよい。また、例えば、このループ状部分の形状(ループ形状)が、略円形状ではなく、略楕円形状となっていてもよい。
更に、シース本体やカテーテル本体等における先端付近の形状の態様は、上記実施の形態等で説明したものには限られない。具体的には、シース本体やカテーテル本体等における先端付近の形状は、回転操作部等の操作部への操作に応じて、両方向に変化するタイプ(バイディレクションタイプ)には限られない。すなわち、例えば、シース本体やカテーテル本体等における先端付近の形状が、回転操作部等の操作部への操作に応じて、片方向に変化するタイプ(シングルディレクションタイプ)であってもよい。この場合、操作用ワイヤおよび留め具をそれぞれ、1本(1つ)だけ設けることとなる。
加えて、本発明に係るカテーテル(医療機器)の一具体例としての電極カテーテルは、不整脈等の検査用の電極カテーテル(いわゆるEPカテーテル)、および不整脈等の治療用の電極カテーテル(いわゆるアブレーションカテーテル)のいずれにも適用することが可能である。
また、上記実施の形態等では、本発明に係るカテーテル(医療機器)の一具体例として、シースイントロデューサおよび電極カテーテルを挙げて説明したが、これらには限られない。すなわち、本発明は、例えば、ガイドカテーテル(ガイディングカテーテル)、血管造影用カテーテルおよびマイクロカテーテル等の、他のカテーテル(医療機器)にも適用することが可能である。
1…シースイントロデューサ、11…シース本体、11A…先端可撓部分、12…ハンドル、121…ハンドル本体、122…回転操作部、123…連結部、123a…筒状部材、123b…チューブ保持部材、124…止血弁、13a,13b…操作用ワイヤ、14…回転板、14a,14b…摘み、150…エクステンションチューブ、151…三方活栓、152a,152b…分岐路、2,2A…電極カテーテル、21…カテーテル本体、21A…カテーテル先端部、22…ハンドル、221…ハンドル本体、222…回転操作部、223…マーカー、223a…開口、223b…目盛、224…スライド機構、23…収縮ワイヤ、23a,23b…操作用ワイヤ、250…絶縁性チューブ、251…リング状電極、252…先端電極、3,3A…カテーテル装置(カテーテルシステム)、9…血管、H1,H2…挿通孔、H3…挿入孔、S…ループ面、R…ループ径、L1,L2…薬液。

Claims (6)

  1. 可撓性を有するカテーテル本体と、
    前記カテーテル本体の基端側に装着され、前記カテーテル本体の先端付近の形状を変形させる操作の際に用いられる操作部を有するハンドルと
    を備え、
    前記カテーテル本体および前記ハンドルはそれぞれ、他のカテーテルにおける可撓性を有する他のカテーテル本体が少なくとも挿通される挿通孔を有し、
    前記ハンドルは、前記他のカテーテル本体の基端側に装着された他のハンドルの少なくとも一部を前記ハンドルの基端側に連結するための挿入孔を含む、連結部を有し、
    前記挿入孔は、前記他のハンドルが前記挿入孔の軸方向に沿って摺動可能に挿入されるように構成されている
    カテーテル。
  2. 前記ハンドルは、ハンドル本体と、前記操作部と、前記ハンドル本体に対して着脱自在に構成された前記連結部とを有する
    請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記連結部における少なくとも一部分が、透明部材により構成されている
    請求項1または請求項2に記載のカテーテル。
  4. 可撓性を有する第1カテーテル本体と、前記第1カテーテル本体の基端側に装着されると共に前記第1カテーテル本体の先端付近の形状を変形させる第1操作の際に用いられる第1操作部を有する第1ハンドルと、を備えた第1カテーテルと、
    可撓性を有する第2カテーテル本体と、前記第2カテーテル本体の基端側に装着されると共に前記第2カテーテル本体の先端付近の形状を変形させる第2操作の際に用いられる第2操作部を有する第2ハンドルと、を備えた第2カテーテルと
    を備え、
    前記第1カテーテル本体および前記第1ハンドルはそれぞれ、前記第2カテーテル本体が少なくとも挿通される挿通孔を有し、
    前記第1ハンドルは、前記第2ハンドルの少なくとも一部を前記第1ハンドルの基端側に連結するための挿入孔を含む、連結部を有し、
    前記挿入孔は、前記第2ハンドルが前記挿入孔の軸方向に沿って摺動可能に挿入されるように構成されている
    カテーテル装置。
  5. 前記連結部における少なくとも一部分が、透明部材により構成されており、
    前記第2ハンドルは、前記第2操作部に対する前記第2操作に連動するマーカーを有する
    請求項4に記載のカテーテル装置。
  6. 前記第2カテーテルは、前記第2カテーテル本体の先端側に設けられ、前記第2カテーテル本体の延在方向と非平行なループ面を形成するループ状部分を有するカテーテル先端部を更に備え、
    前記第1操作が、前記第1カテーテル本体の先端付近を偏向させる操作であり、
    前記第2操作が、前記ループ状部分におけるループ径を変化させる操作である
    請求項4または請求項5に記載のカテーテル装置。
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