JP2017119055A - 長繊維を含むウェブを有する吸収体を含む吸収性物品 - Google Patents

長繊維を含むウェブを有する吸収体を含む吸収性物品 Download PDF

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Abstract

【課題】足繰りのフィット性および横漏れ防止性能に優れる吸収性物品を提供する。
【解決手段】吸収体と、トップシートと、バックシートとを有する吸収要素、及び一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、吸収体は、幅方向において長手方向に延在する中央部と、中央部の両側に長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、吸収体は、中央部に吸収コア層を、両側部に長繊維を含むウェブを含む柔軟部材層を有し、フラップ部は、吸収体の両側部と厚み方向に重なる位置に固定部を有し、固定部より幅方向の外側に長手方向に延在する足繰りギャザー用弾性部材を有し、着用時にフラップ部は、足繰りギャザー用弾性部材が収縮して吸収体の外側に起立する一対の足繰りギャザーを形成する。
【選択図】図3

Description

本開示は、長繊維を含むウェブを有する吸収体を含む吸収性物品、より具体的には、長繊維を含むウェブを有する吸収体を含む使い捨ておむつに関する。
近年、使い捨ておむつの着用時に、弾性部材の収縮力により形成される足繰りギャザー(レッグギャザー)を備えるおむつが知られている。また、着用者の股間の動きによる影響を受けやすい吸収体の両側端部に嵩高部材を備える吸収性物品が知られている。
例えば、特許文献1には、図2に示されるように、おむつの吸収体本体の縦方向(Y方向)に沿う両側部それぞれに、フラップ部が表面シートを介して配置され、各フラップ部の横方向の外方側の端部は、裏面シートと固定されており、各フラップ部の外方側の端部と裏面シートとの間には、股下部において、レッグギャザー形成用の弾性部材が縦方向(Y方向)に伸長状態で配設固定されており、着用時には、その弾性部材の収縮力により、レッグギャザーを形成することが開示されている。
また、特許文献2には、表面シートと裏面シートとの間に体液吸収体を備えた吸収性物品であって、前記体液吸収体の端縁より外方に位置する前記表面シートと前記裏面シートとの間に嵩高な部材が介在され、この嵩高部材がトウからなる繊維集合体で形成されていることを特徴とする吸収性物品が開示されている。
特開2014−144049号公報 特許第4279737号公報
特許文献1に開示されるおむつにおいて、吸収体がパルプ及び高吸収性ポリマーを含む吸収コアだけからなると、該吸収コアは柔軟性が低いので、おむつを股間部にフィットさせるために、吸収体(吸収コア)を足繰りギャザーから一定以上の距離をおいて設置して、吸収体(吸収コア)が股間部において堅い異物感を与えることを防止する必要があった。しかし、かかる構成では、吸収体の幅方向の長さを十分に確保できず、体液吸収量が不十分となるか、左右の足繰りギャザーの距離が、着用者の股間部の幅方向長さよりも長くなり、おむつのフィット性が低下するという問題があった。
また、特許文献2に開示される吸収性物品においても、足繰りギャザーについての上記の問題は解決されていない。
したがって、本発明の技術的課題は、上記の課題を解決して、足繰りのフィット性に優れる吸収性物品を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明の吸収性物品は、
長手方向、幅方向、及び厚み方向を有する吸収体と、前記吸収体を肌面側で覆うトップシートと、着衣面側で覆うバックシートとを有する吸収要素、及び前記吸収体の前記幅方向の外側に延出し前記長手方向に延在する一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記幅方向において、前記長手方向に延在する中央部と、前記中央部の両側に前記長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、
前記吸収体は、前記中央部に吸収コア層を、また、前記一対の両側部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維及び高吸収性ポリマーを含むウェブを含む柔軟部材層を有し、
前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記吸収体の一対の両側部と前記厚み方向に重なる位置に前記吸収要素の着衣面側に対する固定部を有し、且つ、前記固定部より前記幅方向外側に前記長手方向に延在する足繰りギャザー用弾性部材を有し、よって、着用時には、前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記足繰りギャザー用弾性部材が収縮して前記吸収体の外側に起立する一対の足繰りギャザーを形成することを特徴とする。
本発明の吸収性物品は、足繰りのフィット性に優れる。
図1は、本発明の第1の実施形態に従う使い捨ておむつ1の展開図である。 図2は、図1に示した使い捨ておむつの吸収体の平面図である。 図3は、図1に示した使い捨ておむつをIII−III’線で切断した概略横断面図である。 図4は、図1に示した使い捨ておむつの着用時における形状を示す、III−III’線で切断した概略横断面図である。 図5は、本発明の第2の実施形態に従う使い捨ておむつ10の展開図である。 図6は、図5に示した使い捨ておむつ10のVI−VI’線で切断した概略横断面図である。 図7は、図5に示した使い捨ておむつの着用時における形状をVI−VI’線で切断した概略横断面図である。 図8は、着用前における使い捨ておむつ10の足繰りギャザー及び立体ギャザーが起立している状態の模式図である。 図9は、変形例に係る吸収体70の幅方向断面の概略図である。
本発明は、以下の態様に関する。
[態様1]
長手方向、幅方向、及び厚み方向を有する吸収体と、前記吸収体を肌面側で覆うトップシートと、着衣面側で覆うバックシートとを有する吸収要素、及び前記吸収体の前記幅方向の外側に延出し前記長手方向に延在する一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記幅方向において、前記長手方向に延在する中央部と、前記中央部の両側に前記長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、
前記吸収体は、前記中央部に吸収コア層を、また、前記一対の両側部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブを含む柔軟部材層を有し、
前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記吸収体の前記一対の両側部と前記厚み方向に重なる位置に固定部を有し、且つ、前記固定部より前記幅方向の外側に前記長手方向に延在する足繰りギャザー用弾性部材を有し、よって、着用時には、前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記足繰りギャザー用弾性部材が収縮して前記吸収体の外側に起立する一対の足繰りギャザーを形成することを特徴とする吸収性物品。
態様1によれば、フラップ部と足繰りギャザー用弾性部材とで形成される足繰りギャザーを備える吸収性物品において、吸収体がパルプ及び高吸収性ポリマーを含む吸収コア層だけからなると、該吸収コア層は柔軟性が低いので、おむつを股間部にフィットさせるために、吸収体(吸収コア層)を足繰りギャザーから一定以上の距離をおいて設置して、吸収体(吸収コア層)が股間部において堅い異物感を与えることを防止する必要があった。しかし、吸収体の幅方向両側部に柔軟部材層を追加し、かつ、その吸収体の両側部に足繰りギャザーを形成するフラップ部の接合部を配置すると、柔軟部材層は柔軟性を有しているので、足繰りギャザー用弾性部材が吸収体の柔軟部材層の部分を吸収コア層から立ち上げるように作用し、足繰りギャザーもこれに追従して立ち上がり易いとともに、吸収体の幅方向端部が足繰りギャザーに近接して配置されているので、吸収性物品の足繰りにおけるフィット性が向上し、また横漏れ防止性能も向上する。しかも、吸収コア層と柔軟部材層との境界部における剛性差によって、その境界線が柔軟部材層の立ち上がり起点となり、吸収体が排泄物等を受容するのに適した形状になるとともに、吸収体に柔軟部材層を追加して足繰りギャザーに近づけられる分だけ、吸収体の幅をより大きくできるので、吸収性能と足繰りギャザーの漏れ防止機能とを向上させることもできる。
[態様2]
前記一対のフラップ部のそれぞれが、前記吸収体の前記両側部と前記厚み方向に重なる位置にさらに弾性部材を有する、態様1に記載の吸収性物品。
態様2によれば、一対のフラップ部のそれぞれが、吸収体の両側部と吸収体の厚み方向に重なる位置にさらに弾性部材を有するので、該弾性部材の収縮力が吸収体の両側部に存在する柔軟部材層を立ち上げるように作用し、足繰りギャザーにおける柔軟部材層の立ち上り性を補強する。
[態様3]
前記吸収体は、前記中央部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブの層をさらに含み、前記柔軟部材層から高吸収性ポリマーを除いた長繊維を含むウェブの坪量が、前記中央部の長繊維を含むウェブの坪量よりも多い、態様1又は2に記載の吸収性物品。
態様3によれば、吸収性物品が、吸収体の両側部と中央部に長繊維を含むウェブを含む層を備えるので、吸収性物品を着用する際に、吸収体の両側部から中央部に向かう応力を受けたとき、吸収体の両側部だけでなく中央部においても応力を吸収して、応力が吸収体中央部分に存在する吸収コア層に波及して生ずる吸収コア層の崩壊を抑制できる。したがって、吸収体の吸収量を確保し、また吸収性物品の装着感をより一層向上させることができる。また、吸収体の両側部のウェブのそれぞれの坪量を、中央部のウェブの坪量よりも多くすることにより、中央部の中央部ウェブ層のウェブの坪量が少なくても、両側部と中央部のウェブを含む層とが協働して、吸収体の幅方向における柔軟性を担保できる。また、中央部のウェブの坪量を、吸収体の両側部のウェブのそれぞれの坪量よりも少なくすることで、中央部のウェブと両側部のウェブとで坪量に差がない場合と比べて、吸収体の両側部よりも吸収体の中央部の厚み方向の薄型化を実現し易く、吸収性物品の装着感を向上させることができる。
[態様4]
前記吸収体は、前記一対の両側部のそれぞれにおいて、前記柔軟部材層よりも肌面側の部分に吸収コア層を有し、前記両側部の前記吸収コア層のそれぞれの坪量が、前記中央部の吸収コア層の坪量よりも少ない、態様1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
態様4によれば、吸収体が、一対の両側部のそれぞれにおいて、柔軟部材層よりも肌面側の部分に吸収コア層を有することにより、吸収性物品の肌面側の幅方向両側部における吸水力を補強するので、吸収性物品の肌面側のリウェットを減少させ、装着時のかぶれをさらに抑制できる。また、柔軟部材層に含まれる高吸収性ポリマーが肌面側に流出することを抑制できるので、吸収性物品の肌面において高吸収性ポリマーの凹凸感を着用者が感取する不快感を軽減させることができる。また、吸収体の両側部の吸収コア層のそれぞれの坪量が、中央部の吸収コア層の坪量よりも少ないことにより、吸収体の両側部から中央部に向かう応力を受けたとき、両側部の吸収コア層と中央部の吸収コア層とで坪量に差がない場合と比べて、吸収体の両側部に存在する柔軟部材層の変形を阻害しにくいので、吸収体の両側部に存在する柔軟部材層による応力を吸収する機能を確保し易いと共に、一対のフラップ部も該柔軟部材層に追従して変形し、起立し易い。
[態様5]
前記吸収性物品が、前記吸収体の肌面側において、前記幅方向の両側にそれぞれ前記長手方向に延在する一対の防漏壁部材をさらに備え、前記一対の防漏壁部材のそれぞれは、前記幅方向のそれぞれ外側の端部に前記長手方向に延在する起立端を有し、前記幅方向のそれぞれ内側の端部に前記長手方向に延在する弾性部材を有し、着用時には、前記一対の防漏壁部材は、前記弾性部材が鼠蹊部に当接しかつ収縮して、前記吸収体の内側に起立する一対の立体ギャザーを形成する、態様1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
態様5によれば、吸収性物品が上記構成を有することにより、着用時には、一対の防漏壁部材のそれぞれが、その弾性部材が鼠蹊部に当接して吸収体の内側に起立する一対の立体ギャザーを形成するので、該立体ギャザーにより、吸収体から漏出した体液が吸収性物品から漏れ出るのを抑制することができる。また、防漏壁部材の起立端が、吸収体の両側部に接合されているので、立体ギャザーが、吸収体の両側部に存在する柔軟部材層を立ち上げるように作用し、足繰りギャザーによる柔軟部材層の立ち上りの作用を補強する。
[態様6]
前記一対のフラップ部と前記一対の防漏壁部材とは連結されている、態様5に記載の吸収性物品。
態様6によれば、一対のフラップ部と一対の防漏壁部材とが連結されているので、着用時に吸収体が変形すると、一対のフラップ部と防漏壁とが連動して吸収体の両側部に存在する柔軟部材層に追従して変形し、両部材がより一層起立し易い。
[態様7]
前記吸収体の両側部における肌面側の部分には、疎水性材料が配置されている、態様1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
態様7によれば、吸収体の両側部における肌面側の部分には、疎水性材料が配置されているので、吸収体の両側部から体液が漏出したとしても、疎水性材料により、漏出した体液が吸収性物品の肌面の方に漏れ出るのを抑制することができる。
[態様8]
前記柔軟部材層の前記長繊維が、開繊されたトウの連続フィラメントからなる、態様1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
態様8によれば、柔軟部材層が開繊されたトウの連続フィラメントからなることにより、その長いフィラメントが絡んだウェブは柔軟であり、且つ、応力を吸収する能力が高いため、柔軟性とフィット性とが高まり、吸収性物品の装着時の快適性が向上する。また、柔軟部材層の開繊されたトウの連続フィラメントが、応力がなくなると変形から回復する能力が高いので、吸収体に柔軟性を持たせる材料として優れている。また、吸収性物品が圧縮された状態でパッケージに包装されても、パッケージから取り出した際に柔軟部材層の嵩が容易且つ瞬時に回復する効果がある。また、柔軟部材層が開繊されたトウの連続フィラメントからなるので、柔軟部材層に到達した体液等の液体が、フィラメントの配向する方向に沿って移動し、柔軟部材層においてより広範囲に亘って存在する高吸収性ポリマーと接触する機会が増えるので、吸収体の液体吸収量を増加させることができる。
[態様9]
前記吸収体の前記吸収コア層及び前記柔軟部材層がコアラップで包まれている、態様1〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
態様9によれば、吸収体の吸収コア層及柔軟部材層がコアラップで包まれて、吸収コア層と柔軟部材層が物理的に一体にされているので、吸収体として一体的に働くことができ、柔軟部材層を追加した効果についても万全に享受することができる。
[態様10]
長手方向、幅方向、及び厚み方向を有する吸収体と、前記吸収体を肌面側で覆うトップシートと、着衣面側で覆うバックシートとを有する吸収要素、及び前記吸収体の前記幅方向の外側に延出し前記長手方向に延在する一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記幅方向において、前記長手方向に延在する中央部と、前記中央部の両側に前記長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、
前記吸収体は、前記中央部に吸収コア層を、また、前記一対の両側部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブを含む柔軟部材層を有し、
前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記吸収体の一対の両側部と前記厚み方向に重なる位置に固定部を有し、且つ、前記固定部より前記幅方向の外側に前記長手方向に延在し且つ伸長状態で配置された足繰りギャザー用弾性部材を有することを特徴とする吸収性物品。
態様10によれば、フラップ部と足繰りギャザー用弾性部材とで形成される足繰りギャザーを備える吸収性物品において、吸収体が吸収コア層だけからなると、吸収コア層は柔軟性が低いので、おむつを股間部にフィットさせるために、吸収体(吸収コア層)を足繰りギャザーから一定以上の距離をおいて設置して、吸収体(吸収コア層)が股間部において堅い異物感を与えることを防止する必要があった。しかし、吸収体の幅方向両側部に柔軟部材層を追加し、かつ、その吸収体の両側部に足繰りギャザーを形成するフラップ部の接合部を配置すると、柔軟部材層は柔軟性を有しているので、足繰りギャザー用弾性部材が吸収体の柔軟部材層の部分を吸収コア層から立ち上げるように作用し、足繰りギャザーもこれに追従して立ち上がり易いとともに、吸収体の幅方向端部が足繰りギャザーに近接して配置されているので、吸収性物品の足繰りにおけるフィット性が向上し、また横漏れ防止性能も向上する。しかも、吸収コア層と柔軟部材層との境界部における剛性差によって、その境界線が柔軟部材層の立ち上がり起点となり、吸収体が排泄物等を受容するのに適した形状になるとともに、吸収体に柔軟部材層を追加して足繰りギャザーに近づけられる分だけ、吸収体の幅をより大きくできるので、吸収性能と足繰りギャザーの漏れ防止機能とを向上させることもできる。
以下、本発明の実施態様の吸収性物品を、図面を参照して詳細に説明する。
なお、本明細書においては、特に断りのない限り、「展開した状態で水平面上に置いた対象物(例えば、吸収性物品、吸収体等)を、その水平面に対して垂直な方向の上方側から対象物の厚み方向に見ること」を、単に「平面視」という。
そして、本明細書において、「長手方向L」は、「平面視における対象物の長手方向」を指し、「幅方向W」は、「平面視における対象物の幅方向(短手方向)」を指し、「厚み方向T」は、「展開した状態で水平面上に置いた対象物の厚み方向」を指し、これらの長手方向L、幅方向W及び厚み方向Tは、それぞれ互いに直交する関係にある。
さらに、本明細書では、「縦長の対象物(例えば、吸収性物品等)の幅方向Wにおいて、長手方向Lに延びる幅方向中央軸線Cに相対的に近い側」を「幅方向における内方側」といい、「前記縦長の対象物の幅方向Wにおいて、前記幅方向中央軸線Cから相対的に遠い側」を「幅方向における外方側」という。また、前記縦長の対象物の長手方向Lにおいて、幅方向Wに延びる長手方向中央軸線を、長手方向中央軸線Cという。
また、本明細書では、「吸収性物品の厚み方向Tにおいて、同一シートの対向する2つの面において、着用者の肌面に相対的に近い側の面」を「肌側面」といい、「吸収性物品の厚み方向Tにおいて、同一シートの対向する2つの面において、着用者の肌面に相対的に遠い側の面」を「着衣側面」という。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に従う使い捨ておむつ1の展開図である。図2は、第1の実施形態に従う、使い捨ておむつ1が備える吸収体7の平面図である。
図3は、図1に示した使い捨ておむつ1をIII−III’線に沿って切断して見た概略断面図である。
本発明の実施形態に従う使い捨ておむつ1は、図1に示す展開図において、長手方向L、幅方向W及び厚み方向Tを有している。
使い捨ておむつ1は、図1の紙面の表面側に液透過性のトップシート3を有し、図1の紙面の裏面に図1では見えないが液不透過性のバックシート5を有し、これらのトップシート3及びバックシート5との間に配設された吸収体7を有する。
また、本実施形態において、これらトップシート3と、バックシート5と、吸収体7とをまとめて吸収要素2と称することとする。
さらに、使い捨ておむつ1には、腹側に腹側胴周り部15、背側に背側胴周り部17がそれぞれ設けられ、おむつ1が着用者に装着されると、腹側胴周り15と背側胴周り部とが着用者の胴周りを包囲する。
さらに、使い捨ておむつ1は、疎水性や撥水性を有するフラップ部90、90を有している。フラップ部90、90は、吸収体7の幅方向Wの外側に延出し、吸収体7の長手方向Lに延在している。フラップ部90、90は、それぞれに使い捨ておむつ1の長手方向に延在する足繰りギャザー用弾性部材13が接合されて、着用時に一対の足繰りギャザーを形成する。
図1において、図の下方の長さ方向Lの一端側が着用者の腹を覆う腹側、図の上方の長さ方向Lの他端側が着用者の背中(臀部)を覆う背側である。
(トップシート及びバックシート)
トップシート3は、吸収体7を肌面側で覆い、着用者からの尿等の液状の排泄物を素早く吸収あるいは透過させて吸収体7に向けて移行させるもので、吸収体7における着用者の肌と対向する面側に配設されている。
この実施の形態においては、前記トップシート3は、使い捨ておむつ1の長さ方向Lに沿う方向に長尺状に形成されている。
トップシートは、例えば不織布、織布、液透過孔が形成された合成樹脂フィルム、網目を有するネット状シート等により形成されるが、このうち、不織布が好ましい。また、本実施形態に従うトップシート3は、不織布に疎水化処理を施した疎水性材料を用いている。このようにトップシート3に疎水性材料を用いると、該材料が後述する吸収体7の両側部S、Sにおける肌面側の部分に配置されるので、吸収体の両側部から体液が漏出したとしても、疎水性材料により、漏出した体液が使い捨ておむつ1の肌面の方に漏れ出るのを抑制することができる。
なお、本明細書において、疎水性材料とは、以下の要領で行う耐水圧試験において所定の指標を満たすものである。
耐水圧は、JIS L1092A法:2009に準拠して測定する。また、耐水圧の試験は、温度23℃(±2℃)、相対湿度50%(±5%)の環境下で行う。
耐水度試験装置(テスター産業(株)製、FI−805)を使用して耐水圧を測定する。また、水準装置は、100mm/minの速さで上昇させ、試験を行ない、サンプル数はn=10測定の平均値を耐水圧とする。その他は、JISの試験方法に準拠する。
本試験の結果30mmHO以上の耐水圧にあるものを疎水性であると定義する。
バックシート5は、吸収体7を着衣面側で覆い、排出された排泄物の透過を防止して外部に漏れ出るのを防止するものである。
このバックシート5は、吸収体7を間に挟んだ状態でトップシート3に接合されている。接合手段としては例えばホットメルト型接着剤による接着、ヒートエンボス処理による接合、超音波エンボス処理による接合等、任意の手段を用いることができる。
なお、バックシートとして、例えば、防水処理を施した不織布、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム、不織布と合成樹脂フィルムとの複合シート(例えばスパンボンド、スパンレース等の不織布に通気性の合成樹脂フィルムが接合された複合フィルム)、耐水性の高いメルトブローン不織布を強度の強いスパンボンド不織布で挟んだスパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)不織布等を用いることができる。
(腹側に腹側胴周り部と背側に背側胴周り部)
腹側胴回り部15と背側胴回り部17とは、吸収要素2の長手方向Lに対して略直交する方向(幅方向W)に長尺に延在しており、それぞれ2枚の不織布が吸収要素2の長手方向端部及び後述する外装シート9の長手方向端部を挟み込むように配置して形成されている。また、腹側胴回り部15と背側胴回り部17のそれぞれを形成する2枚の不織布の間には、これらが延在する方向に沿うように胴回り弾性部材(図示せず)が伸長状態で配設されており、着用時には胴周りギャザーが形成される。
この使い捨ておむつ1の背側胴周り部17にはおむつ1の幅方向に延出するテープファスナ11が設けられており、腹側胴回り部15には該テープファスナ11を止着するための止着部材(図示せず)が着衣側面に設けられている。おむつ1は、着用時にテープファスナ11を止着部材に止着することにより着用者に装着される。この使い捨ておむつ1はテープタイプの使い捨ておむつと言われる。
しかし、本発明にかかる吸収性物品は、上記テープタイプの使い捨ておむつに限られず、着用前からパンツ型の形状を有する、いわゆるパンツタイプの使い捨ておむつであってもよい。
(吸収体)
吸収体7は、使い捨ておむつ1の長さ方向Lに沿う方向に長尺状の形状、この実施形態では矩形を有するが、図1に示すように、全体として、使い捨ておむつ1の背側よりも腹側の方に偏寄した状態で配設されている。
図2の平面図及び図3の横断面図に示すように、吸収体7は、幅方向Wにおいて、中央部Mとその両側の一対の両側部S、Sとに区画され、中央部Mと一対の両側部S、Sはいずれも長手方向Lに延在する区画である。
本実施形態において、吸収体7は、長手方向Lにおいて370mm、また幅方向Wにおいて、中央部Mは70mm、両側部S、Sはそれぞれ25mmずつの寸法を有するが、本発明に係る吸収性物品が備える吸収体の寸法は、吸収体としての性能を発揮できる限り適宜変更可能である。
図3に示すように、本実施形態において、使い捨ておむつ1の吸収体7は、中央部Mにおいて吸収コア層71を備える。吸収コア層71は、図2に示すように、平面視にて中央部Mの長手方向全域に亘って存在する。
また、図3に示すように、使い捨ておむつ1の吸収体7は、本実施形態において、一対の両側部S、Sのそれぞれにおいて、柔軟部材層73を備える。柔軟部材層73は、図2に示すように、平面視にて両側部S、Sの吸収体の長手方向の全域に亘って存在する。
本実施形態において、吸収体7の中央部M(吸収コア層71)と両側部S、S(柔軟部材層73)は、コアラップ75によりその外周面を被覆されている。このように、中央部Mと両側部S、Sとが、一体としてコアラップ75に包まれているので、少なくとも中央部に存在する吸収コア層71と、両側部に存在する柔軟部材層73とが一つの塊として吸収要素となり、中央部と両側部との間が分断し難く、吸収性能が阻害されにくい。
コアラップは、液透過性及び吸収体保持性を有する限り特に限定されないが、SMS不織布、ティッシュ等で形成されることが好ましい。
(中央部の吸収コア層)
本実施形態において、吸収体の中央部Mには、吸収体の本体として吸収コア層71を有する。吸収コア層の長さ、幅、及び厚みは、柔軟部材層を有していない従来の吸収体と基本的に同様であることができる。しかし、吸収体に柔軟部材層を有しているので、その分を考慮して吸収コア層の幅をいくらか小さくしてもよい。また、後述する長繊維ウェブ層を設ける場合には、その分を考慮して吸収コア層の厚みをいくらか小さくしてもよい。しかし、吸収コア層の長さ、幅、及び厚みは、これらに限定されるものではなく、従来より大きくすることを排除するものではない。
本実施形態において、吸収コア層71は、液状の排泄物を吸収、保持する吸水性繊維と、高吸収性ポリマーとを含んでいる。
吸収コア層を形成する吸水性繊維としては、親水性表面を有する繊維であれば、特に制限なく用いることができる。親水性繊維としては、たとえば、クラフトパルプ等の木材パルプや木綿パルプ、ワラパルプ等の非木材パルプ等の天然セルロース繊維;レーヨン等の再生セルロース繊維;ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維等の親水性合成繊維;ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維を界面活性剤により親水化処理したもの等が挙げられる。これらの親水性繊維の1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
また、高吸収性ポリマーとしては、従来用いられている各種のものを用いることができる。例えば、ポリアクリル酸ソーダ、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ソーダ架橋体、(デンプン−アクリル酸)グラフト重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアクリル酸カリウム、並びにポリアクリル酸セシウム等が挙げられる。これらの高吸収性ポリマーの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
吸収性コア層における親水性繊維と高吸収性ポリマーとの含有質量比は、親水性繊維:高吸収性ポリマー=1/9〜9/1が好ましく、3/7〜7/3が更に好ましい。
吸収コア層71の坪量(平均値)は、100〜800g/m、特に200〜600g/mであることが好ましいが、これに限定されない。吸収コア層71の坪量が少ないと吸水性、保水性が不十分となり、吸収コア層の坪量が多すぎても吸水性、保水性は過剰になるだけであり、コスト高になり、また剛性が高くなり装着感が劣るようになる。
吸収コア層の密度(平均値)は、好ましくは0.01〜0.2g/cm、更に好ましくは0.05〜0.15g/cmであるが、これに限定されない。排泄物を十分に保持固定するのに適している観点から好ましい。吸収コア層の密度は、吸収コア層の体積と質量を測定して求められるが、吸収コア層は比較的に均一であるので、吸収コア層の一部を切り出して、その体積と質量を測定して求めてもよい。
吸収コア層の厚みは、好ましくは1〜10mm、更に好ましくは2〜4mmである。
なお、本明細書において、別段の記載がない限り、吸収体、又は吸収体を構成する部材(吸収コア層、後述する柔軟部材層等)の厚みの測定方法は、以下の通りとする。
厚み測定装置(株式会社大栄科学精器製作所製 FS−60DS)を用い、標準状態(温度23±2℃、相対湿度50±5%)の下、測定面18mm(直径)、測定圧2.5g/cmの条件で、該部材の異なる5つの部位を加圧し、各部位における加圧10秒後の厚みを測定し、5つの測定値の平均値を該部材の厚みとする。
また、本明細書において、吸収体を構成する部材(吸収コア層、後述する柔軟部材層等)の密度の算出方法は、以下の通りとする。
対象部材について、上記厚みの測定方法に従って厚みを算出し、加圧した5つの異なる部位において、平面視にて20mm×20mmの大きさのサンプルを5つ準備する。各部位について、それぞれ体積を算出する。続いて、各サンプルの質量を測定し、その体積で割り、5つの算出値の平均値を該部材の密度とする。
吸収コア層の幅(平均値)は、50〜150mm、特に70〜100mmであることが好ましいが、これに限定されない。本発明では、吸収体が柔軟部材層を含むが、吸収コア層の幅は従来どおりであっても、フィット性、装着感を損なうことがなく、かえってフィット性、装着感が改良される効果がある。しかし、吸収コア層の幅は、柔軟部材層の幅との関係で、適宜変更することが可能である。なお、本発明では吸収コア層を含む吸収体は矩形ではなく、砂時計型なども可能である。これらの場合、吸収コア層の上記幅は股間部の最小幅を意味する。
吸収コア層の幅(平均値)は、絶対値も重要であるが、吸収コア層、さらには吸収体と足繰りギャザーの弾性体との間の距離が重要である。従来は、吸収コア層と足繰りギャザーの弾性体との間の距離として、一定値以上、典型的には、25mm以上が必要とされていた。本発明では、吸収体に柔軟部材層を追加しているが、吸収コア層と足繰りギャザーの弾性体との間の距離として前記一定値、たとえば、25mm程度を維持することさえ可能であるが、これに限定されない。吸収体が柔軟部材層を含むので、吸収コア層と足繰りギャザーの弾性体との間の距離を大きくしても、吸収体としては足繰りギャザーの弾性体との間の距離を小さくして、フィット性、吸水・保水性を維持、改良することが可能である。
(柔軟部材層)
本実施形態において、吸収体の一対の両側部S,Sには、吸収体の中央部Mの吸収コア層71と隣接して柔軟部材層73を有する。
柔軟部材層73は、70mm以上の平均繊維長を有する長繊維と高吸収性ポリマー(SAP)を含むウェブを含む。
なお、長繊維の平均繊維長は、JIS L 1015に規定のC法に従って測定するものとする。
柔軟部材層が、70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブを含むと、その長い繊維を含むウェブは柔軟性があり、且つ、応力を吸収する能力があるため、柔軟部材層として使用するのに適しており、柔軟部材層ひいては吸収体の柔軟性とフィット性とが高まり、使い捨ておむつ1の装着時の快適性が向上する。また、柔軟部材層は特に高吸収性ポリマーを含むことで吸収性、保水性を有する。
ここで、本明細書において、長繊維とは、平均繊維長が70mm以上の繊維であればよく、80mm以上、100mm以上であることが好ましい。連続フィラメントの束が一方向に配向したトウ、さらにはトウを開繊して得られるトウの連続フィラメントであることが好ましい。連続フィラメントは吸収体(柔軟部材層)の長手方向Lの全長にわたって存在することが好ましい。
柔軟部材層が開繊されたトウの連続フィラメントからなることにより、その長い連続フィラメントが絡んだウェブは柔軟性に優れており、且つ、応力を吸収する能力が高いため、柔軟性とフィット性とが高まり、使い捨ておむつの装着時の快適性が向上する。また、柔軟部材層の開繊されたトウの連続フィラメントは、応力がなくなると変形から回復する能力が高いので、柔軟性を有する材料として優れている。また、使い捨ておむつが圧縮された状態でパッケージに包装されても、パッケージから取り出した際に柔軟部材層の嵩が容易且つ瞬時に回復する効果がある。また、柔軟部材層が開繊されたトウの連続フィラメントからなると、柔軟部材層に到達した体液等の液体が、フィラメントの配向する方向(長手方向L)に沿って移動し、柔軟部材層73においてより広範囲に亘って存在する高吸収性ポリマーと接触する機会が増えるので、吸収体7の液体吸収量を増加させることができる。
トウの連続フィラメントとは、トウ(繊維束)を構成している連続フィラメントをいう。トウの連続フィラメントとしては、親水性を有するもの、あるいは親水性を有さないものは親水性処理をしたものが好ましく、例えば、多糖類又はその誘導体(セルロース、セルロースエステル、キチン、キトサンなど)、合成高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリラクタアミド、ポリビニルアセテートなど)などを用いることができるが、特に、セルロースエステル及びセルロースが好ましい。
セルロースとしては、綿、リンター、木材パルプなど植物体由来のセルロースやバクテリアセルロースなどが使用でき、レーヨンなどの再生セルロースであってもよく、再生セルロースは紡糸された繊維であってもよい。セルロースの形状と大きさは、実質的に無限長とみなし得る連続繊維から長径が数ミリ〜数センチ(例えば、1mm〜5cm)程度のもの、粒径が数ミクロン(例えば、1〜100μm)程度の微粉末状のものまで、様々な大きさから選択できる。セルロースは、叩解パルプなどのように、フィブリル化していてもよい。
セルロースエステルとしては、例えば、セルロースアセテート、セルロースブチレート、セルロースプロピオネートなどの有機酸エステル;セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、硝酸酢酸セルロースなどの混酸エステル;ポリカプロラクトングラフト化セルロースエステルなどのセルロースエステル誘導体などを用いることができる。これらのセルロースエステルは、単独で、又は二種類以上混合して使用することができる。セルロースエステルの粘度平均重合度は、例えば、50〜900、好ましくは200〜800程度である。セルロースエステルの平均置換度は、例えば、1.5〜3.0(例えば、2〜3)程度である。
セルロースエステルの平均重合度は、例えば10〜1000、好ましくは50〜900、さらに好ましくは200〜800程度とすることができ、セルロースエステルの平均置換度は、例えば1〜3程度、好ましくは1〜2.15、さらに好ましくは1.1〜2.0程度とすることができる。セルロースエステルの平均置換度は、生分解性を高める等の観点から選択することができる。
セルロースエステルとしては、有機酸エステル(例えば、炭素数2〜4程度の有機酸とのエステル)、特にセルロースアセテートが好適である。セルロールアセテートは、空隙率を高くすることができ、トウが存在する領域を低密度にすることに適するためである。
このように、柔軟部材層73におけるトウが存在する領域を低密度にすることにより、一時的な貯水空間が形成できるため、吸収体7の吸収速度の向上と吸収量の増大に資する。
また、セルロースアセテートの酢化度は、43〜62%程度である場合が多いが、特に30〜50%程度であると生分解性にも優れるため好ましい。
トウの連続フィラメントの繊度は、例えば、1〜16デニール、好ましくは1〜10デニール、さらに好ましくは2〜8デニール程度とすることができる。トウの連続フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ(2.54cm)当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。捲縮繊維を用いると、嵩高で軽量な吸収材を製造することができるとともに、繊維間の絡み合いにより一体性の高いトウを容易に製造できる。トウ構成繊維の断面形状は、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、異形(例えば、Y字状、X字状、I字状、R字状など)や中空状などのいずれであってもよい。トウの連続フィラメントは、例えば、3,000〜1,000,000本、好ましくは10,000〜100,000本程度の単繊維を束ねることにより形成されたトウ(繊維束)の形で使用することができる。
トウの連続フィラメントは、トウを原材料として、公知の方法により開繊して得ることができ、その際、必要に応じて、所望のサイズ、嵩となるように帯状に開繊することができる。トウの開繊幅は任意であり、例えば、幅100〜2000mm、好ましくは150〜1500mm程度とすることができる。トウを開繊すると、高吸収性ポリマーの移動がより容易になるため好ましい。また、トウの開繊度合いを調整することにより、柔軟部材層の空隙率を調整することができる。
トウの開繊方法としては、例えば、トウを複数の開繊ロールに掛渡し、トウの進行にともなって次第にトウの幅を拡大して開繊する方法、トウの緊張(伸長)と弛緩(収縮)とを繰返して開繊する方法、圧縮エアーを用いて拡幅・開繊する方法などを用いることができる。
本実施形態において、柔軟部材層は高吸収性ポリマー(SAP)を含む。柔軟部材層が高吸収性ポリマー(SAP)を含むことで、柔軟部材層も吸水性を有するので、長繊維ウェブだけの場合と比べて、吸水性能を向上することができる。
なお、本発明に係る吸収性物品が備える柔軟性部材は、上記構成に限定されず、高吸収性ポリマーを含まない構成としてもよい。
高吸収性ポリマー(SAP)については、中央部吸収コア層について記載したものと同様であることができる。
柔軟部材層における長繊維と高吸収性ポリマーとの含有質量比は、長繊維:高吸収性ポリマー=1/9〜9/1が好ましく、3/7〜7/3が更に好ましい。
柔軟部材層における高吸収性ポリマー(SAP)の坪量(平均値)の範囲は、50〜200g/mであることが好ましく、より好ましくは、80〜150g/mである。高吸収性ポリマー(SAP)の坪量の下限値は吸水性の観点から、上限値は長繊維ウェブの柔軟性を保持する観点から選択される。
柔軟部材層における高吸収性ポリマーの坪量は、製造時には容易に設定できるが、製品になった吸収体において測定する場合には、柔軟部材層の寸法を測定してから、柔軟部材層から高吸収性ポリマーだけを注意深く取出し、取り出した高吸収性ポリマーの質量を測定することで、計算できる。
柔軟部材層の密度(平均値)は、柔軟部材層の体積と質量を測定して求めることができるが、柔軟部材層は比較的均一であるから、柔軟部材層の一部分を切り出して、その体積と質量を測定して求めてもよい。
柔軟部材層(または柔軟部材層を構成する長繊維ウェブ)の柔軟性の指標としては、下記の圧縮変形試験の変化率を用いることができ、柔軟部材層は、該圧縮変形試験に従った変化率が、10%以上、さらには15%以上、又は20%以上であることが好ましい。吸収コア層に対して柔軟性を有する上で適した変化率の観点から好ましい値である。なお、吸収コアの圧縮変形試験における変化率はたとえば8%程度である。
ここで、圧縮変形試験は以下の方法で行う。
(1)吸収体又は吸収体における対象部材(柔軟部材層、吸収コア層、等)について、前述の厚みの測定方法と同様、厚み測定装置(株式会社大栄科学精器製作所製 FS−60DS)を用いて、標準状態(温度23±2℃、相対湿度50±5%)の下、測定面18mm(直径)、測定圧2.5g/cmの条件で、該部材の異なる5つの部位を加圧し、各部位における加圧10秒後の厚みを測定する。そして、5つの測定値の平均値を該部材の低荷重厚みWとする。
(2)測定装置にバネを装着し、測定圧が10g/cmとなるように調整し、前記異なる5つの部位について、同様に厚みを測定する。そして、5つの測定値の平均値を該部材の高荷重厚みWとする。
(3)低荷重及び高荷重のそれぞれにおける厚みの変化率を下記の計算式(1)により算出する。
(W−W)/W×100 (1)
柔軟部材層(長繊維と高吸収性ポリマーを含む)の坪量(平均値)の範囲は、100〜400g/m、より好ましくは、160〜300g/mであることが好ましい。柔軟部材層から高吸収性ポリマーを除いた長繊維を含むウェブの坪量(平均値)の範囲は、50〜200g/m、より好ましくは、80〜150g/mであることが好ましい。これらの数値範囲の下限値は、柔軟部材層の柔軟性を確保する観点から、上限値は吸収性物品に適用される際に嵩高になり過ぎて装着感を損ねないようにする観点から、それぞれ決定される。
柔軟部材層の幅は、(中央部吸収コア層の幅):(両側部の柔軟部材層の合計幅)の比で、30:70〜95:5であることが好ましく、50:50〜70:30であることがより好ましいが、中央部吸収コア層、柔軟部材層、側部吸収コア層などの構成によっても変化するので、これに限定されない。吸収体全体の吸収性能と柔軟部材層によるフィット性などのバランスを考慮して決められる。
柔軟部材層の幅は、絶対値も重要であるが、それと足繰りギャザーの弾性体との間の距離が重要である。従来は、吸収コア層と足繰りギャザーの弾性体との間の距離として、一定値以上、典型的には25mm以上、さらには30mm以上が必要とされていた。本発明では、吸収体が吸収コア層と柔軟部材層を含むが、柔軟部材層と足繰りギャザーの弾性体との間の距離として上記一定値未満、たとえば、25mm未満、さらには20mm以下、18mm以下、15mm以下、13mm以下、10mm以下にすることができる。吸収体(柔軟部材層)と足繰りギャザーの弾性体との間の距離を従来より小さくできるので、フィット性、吸水・保水性が改良される。
(フラップ部)
図1及び3に示すように、本実施形態において、吸収要素2の着衣側面には、外装シート9が、吸収要素2よりも長尺且つ幅広に配設されており、バックシート5との間に固定部91を有する。外装シート9において、固定部91よりも幅方向Wの外側は、吸収体7の幅方向Wの外側に延出するように、自由に移動可能な非固定端部となっており、それぞれフラップ部90、90を形成している。フラップ部90、90のそれぞれの幅方向端縁は折り畳まれており、その間に足繰りギャザー用弾性部材13が、おむつ1の長手方向Lに延在するように配設されている。
フラップ部としては、例えば、防水処理を施した不織布、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム、不織布と合成樹脂フィルムとの複合シート(例えばスパンボンド、スパンレース等の不織布に通気性の合成樹脂フィルムが接合された複合フィルム)、耐水性の高いメルトブローン不織布を強度の強いスパンボンド不織布で挟んだSMS不織布等を用いることができる。
本実施形態において、フラップ部90、90はバックシート5の着衣面側にあり、固定部91は吸収体の一対の両側部S、Sと厚み方向Tに重なる位置に設けられている。
また、本実施形態において、図1及び図3に示すように、足繰りギャザー用弾性部材13が、フラップ部90、90において、固定部91より幅方向W外側に長手方向Lに延在するように複数本ずつ伸長状態で配設固定されている。
そして、着用時には、フラップ部90、90は、足繰り部となり、各足繰りギャザー用弾性部材13の収縮力により大腿部周り方向(フラップ部の長手方向)に収縮し、かつ、各足繰りギャザー用弾性部材13の収縮力によりフラップ部90、90の外側端が大腿部周りに向かって引かれるので、フラップ部90、90は吸収体7の幅方向W外側において吸収体から起立する一対の足繰りギャザーを形成する。
なお、足繰りギャザー用弾性部材の配設位置や本数は、上記に限定されず、後述の柔軟部材層の立ち上がり作用を阻害しない限りそれぞれ適宜変更可能である。
図4に、図1に示したおむつの着用時におけるIII−III’線での概略断面図を示す。図4において、フラップ部90、90の各足繰りギャザー用弾性部材13は足繰りを成しており、図に示すおむつの左右にある大腿部に纏わりつき、吸収体から起立する(吸収体が足繰り弾性部材13から落ち込む)ことで、フラップ部90、90は足繰りギャザーを形成している。
使い捨ておむつ1は、着用時に、着用者から幅方向中央部に対して応力を受ける。その際、吸収体7の中央部Mは吸収コア層からなり、比較的剛性が高いので、変形しにくい。一方、吸収体7の両側部S、Sは柔軟部材層73からなり、比較的剛性が低いので、肌面側に立ち上がるように変形し易い。また、フラップ部90、90のそれぞれが足繰りギャザーを形成し、これも肌面側に起立しつつ、着用者の足繰りにフィットするように変形する。
上述のように、吸収体の幅方向両側部に柔軟部材層を追加し、かつ、その吸収体の両側部に足繰りギャザーを形成するフラップ部の接合部を配置すると、柔軟部材層は柔軟性を有しているので、足繰り用弾性部材が吸収体の柔軟部材層の部分を吸収コア層から立ち上げるように作用し、足繰りギャザーもこれに追従して立ち上がり易いとともに、吸収体の幅方向端部が足繰りギャザーに近接して配置されているので、吸収性物品の足繰りにおけるフィット性および横漏れ防止性能が向上する。しかも、吸収コア層と柔軟部材層との境界部における剛性差によって、その境界線が柔軟部材層の立ち上がり起点となり、吸収体が排泄物等を受容するのに適した形状になるとともに、吸収体に柔軟部材層を追加して足繰りギャザーに近づけられる分だけ、吸収体の幅をより大きくできるので、吸収性能と足繰りギャザーの漏れ防止機能とを向上させることもできる。
さらに、本実施形態において、図1及び図3に示すように、フラップ部90、90のそれぞれは、幅方向Wにおいて、固定部91とフラップ部90の幅方向端縁との間であって、且つ吸収体7の両側部S、Sと厚み方向Tに重なる位置に、足繰りギャザー用補助弾性部材131を備える。
この構成により、該補助弾性部材の収縮力が吸収体の両側部に存在する柔軟部材層を立ち上げるように作用し、足繰りギャザーにおける柔軟部材層の立ち上り性を補強する。また別の補助弾性部材を吸収体内の柔軟部材層と厚み方向に重なる位置に配置してもよい。この構成により、吸収性のある柔軟部材層を弾性部材により収縮させることでより一層体に沿うように立ち上げることが可能となる。
吸収体と足繰りギャザーの弾性体との間の距離に関して、従来は、吸収コア層と足繰りギャザーの弾性体との間の距離として、一般的に、25mm以上、さらには30mm以上が必要とされていた。本発明では、吸収体が吸収コア層とその両側に柔軟部材層を含むが、吸収体(柔軟部材層)の端部と足繰りギャザーの弾性体との間の距離として、25mm未満、たとえば、20mm以下、18mm以下、15mm以下、さらに13mm以下、10mm以下にすることができる。本発明では、吸収体(柔軟部材層)と足繰りギャザーの弾性体との間の距離を従来より小さくできるので、特に股間部におけるフィット性が改良され、さらに吸水・保水性(横漏れ防止性)についても改良が可能である。
上記において、吸収体(柔軟部材層)と足繰りギャザーの弾性体との間の距離は、股間部の距離をいい、さらには吸収体(柔軟部材層)と足繰りギャザーの弾性体との間の最短の距離をもって、その距離とすることが適当である。たとえば、吸収体の股間部において上記の距離を測定して、長さ方向10mmについての平均値が最小になるときの値をもって、上記の最短距離とすることができる。このとき、弾性体の位置は、長尺状の弾性体の軸線ではなく、弾性体の吸収体側に近い端縁をもって弾性体の位置とする。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に従う使い捨ておむつ10の展開図である。図6は、図5に示したVI−VI’線における断面の概略図である。図7は、着用時における図5に示したVI−VI’線における断面の概略図である。
なお、本発明の第2の実施形態に係る使い捨ておむつ10は、防漏壁部材19等により形成される立体ギャザーの構造以外は、基本的に前記第1の実施形態と同様であり、同じ作用効果を奏するため、同様の符号を付して詳細な説明は省略する。
図5及び図6に示すように、本実施形態において、使い捨ておむつ10は、吸収体7の長手方向Lに延在し、吸収要素2の両側部分を覆うように配置された一対の防漏壁部材19、19を有する。
一対の防漏壁部材19、19のそれぞれには、幅方向W内側の端縁に沿うように、着用者の鼠蹊部に当接する弾性部材191が、長手方向Lに延在するように2本ずつ伸長状態で配設固定されている。また、一対の防漏壁部材19、19のそれぞれの幅方向W外側の端縁は、フラップ部90の幅方向外側の端縁よりも内側であって、吸収要素2の外側に位置し、フラップ部90に接着剤により固定されて、吸収体7の長手方向Lに延在する起立端193を画成している。
図7に示すように、使い捨ておむつ10の着用時においては、防漏壁部材19、19のそれぞれは、弾性部材191が収縮することにより、吸収体7の幅方向内側に起立する一対の立体ギャザーを形成する。(図6〜7参照)
使い捨ておむつ10が、立体ギャザーを有することにより、吸収体7又は吸収要素2から体液が漏出しても、立体ギャザーにより体液を堰き止めて使い捨ておむつ10から漏れ出るのを抑制することができる。
(変形例1)
さらに、第2の実施形態の変形例1として、防漏壁部材の起立端が、吸収体の肌面側であって吸収体の一対の両側部と厚み方向Tに重なる位置に配置されていてもよい。
かかる構成により、防漏壁の起立端が、吸収体の両側部と厚み方向に重なる位置に配置されているので、立体ギャザーが、起立時に吸収体の両側部に存在する柔軟部材層を立ち上げるように作用し、足繰りギャザーによる柔軟部材層の立ち上りの作用を補強する。したがって、図8に示すように、立体ギャザーを形成する防漏壁が、平面方向に延在する吸収体中央部Mに対して、略垂直となるように起立することができる。
(変形例2)
さらに、変形例2として、一対のフラップ部と一対の防漏壁部材とが、同一の部材でできており、それぞれ連結されていてもよい。かかる構成により、着用時に吸収体が変形すると、一対のフラップ部と防漏壁部材とが連動して吸収体の両側部に存在する柔軟部材層に追従して変形し、両部材がより一層起立し易い。
(変形例3)
図9は、変形例に係る吸収体70の幅方向断面の概略図である。上述の実施形態においては、図3等に示すように、吸収体7が、中央部Mにおける吸収コア層71と両側部S、Sにおける柔軟部材層73を含む構成となっていたが、本発明に係る吸収性物品が備える吸収体はこの構成に限定されない。
変形例3に係る吸収体70は、図9に示すように、中央部Mにおいて中央部吸収コア層71と、長繊維を含むウェブの層(中央部ウェブ層ともいう)77とを備え、断面視にて中央部Mは、中央部吸収コア層71と中央部ウェブ層77との2層構造となっており、中央部吸収コア層71は、中央部ウェブ層77よりも肌面側、且つ、中央部ウェブ層77と隣接するように配設されている。また、吸収体70は、一対の両側部S、Sのそれぞれにおいて、側部吸収コア層79と、柔軟部材層73とを備え、断面視にて両側部S、Sのそれぞれは、側部吸収コア層79と柔軟部材層73との2層構造となっており、側部吸収コア層79は、柔軟部材層73よりも肌面側、且つ、柔軟部材層73と隣接するように配設されている。
本変形例において、中央部吸収コア層71と、側部吸収コア層79とは、吸収体70の幅方向Wにおいて、連続的に存在している。このような構成により、着用者が吸収性物品を着用している際に、吸収体の両側部S、Sから中央部Mに向かう応力を受けた場合、両側部S、Sと中央部Mとの境界部分が折れ起点となり、吸収体が、境界部分に沿って変形されても、側部吸収コア層は、中央部吸収コア層と一体的な形状を保ちつつ変形し、吸収性物品の液体の横漏れや装着時のかぶれを抑制できる。
(側部吸収コア層)
変形例3において、吸収体の一対の両側部S,Sのそれぞれには、柔軟部材層73の肌面側に、柔軟部材層73と厚み方向で重なる側部吸収コア層79を有する。
本変形例において、側部吸収コア層79は、中央部吸収層コア71と同様に、液状の排泄物を吸収、保持する吸水性繊維と、高吸収性ポリマーとを含んでいる。
側部吸収コア層79における吸水性繊維と高吸収性ポリマーについては、中央部吸収コア層71において記載したのと同様であることができる。
側部吸収コア層79の坪(平均値)量は、30〜400g/m、特に50〜200g/mであることが好ましいが、これに限定されない。側部吸収コア層79の坪量が少ないと吸水性、保水性が不十分となり、側部吸収コア層の坪量が多すぎても吸水性、保水性は過剰になるだけであり、コスト高になり、また剛性が高くなり装着感が劣るようになる。
側部吸収コア層の密度(平均値)は、好ましくは0.01〜0.2g/cm、更に好ましくは0.05〜0.15g/cmであるが、これに限定されない。排泄物を十分に保持固定するのに適している観点から好ましい。
側部吸収コア層79の厚みは、好ましくは0.5〜5mm、更に好ましくは0.5〜2mmである。
側部吸収コア層79の坪量は、中央部吸収コア層71の坪量よりも少ないことが好ましい。吸収体の吸収性能は主に中央部吸収コア層71によって担われるものであり、両側部は柔軟部材層が柔軟性を有することが重要であるから、側部吸収コア層79は柔軟部材層の柔軟性を損なわない範囲で、柔軟部材層の吸水性能を補強し、吸収性物品のリウェットを減少させることが目的であるからである。
なお、本変形例において、幅方向Wにおける柔軟部材層73と側部吸収コア層79の長さは同一であるが、本発明にかかる吸収性物品が備える吸収体では、柔軟部材層と側部吸収コア層の何れか一方が、他方よりも長くてもよい。
このように、吸収体が、一対の両側部のそれぞれにおいて、柔軟部材層よりも肌面側の部分に吸収コア層を有することにより、吸収性物品の肌面側の幅方向両側部における吸水力を補強するので、吸収性物品の肌面側のリウェットを減少させ、装着時のかぶれをさらに抑制できる。また、柔軟部材層に含まれる高吸収性ポリマーが肌面側に流出することを抑制できるので、吸収性物品の肌面において高吸収性ポリマーの凹凸感を着用者が感取する不快感を軽減させることができる。また、吸収体の両側部の吸収コア層のそれぞれの坪量が、中央部の吸収コア層の坪量よりも少ないことにより、吸収体の両側部から中央部に向かう応力を受けたとき、両側部の吸収コア層と中央部の吸収コア層とで坪量に差がない場合と比べて、吸収体の両側部に存在する柔軟部材層の変形を阻害しにくいので、吸収体の両側部に存在する柔軟部材層による応力を吸収する機能を確保し易いと共に、後述のように、一対のフラップ部も該柔軟部材層に追従して変形し、起立し易い。
側部吸収コア層79の坪量と中央部吸収コア層71の坪量との差は、10g/m以上、特に30g/m以上であることが好ましいが、本発明はこれに限定されない。
本変形例において、中央部吸収コア層71と、側部吸収コア層79とは、吸収体7の幅方向Wにおいて、連続的に存在している。このような構成により、着用者が使い捨ておむつを着用している際に、吸収体7の両側部S、Sから中央部Mに向かう応力を受けた場合、両側部S、Sと中央部Mとの境界部分が折れ起点となり、吸収体7が、境界部分に沿って変形されても、側部吸収コア層79は、中央部吸収コア層71と一体的な形状を保ちつつ変形し、使い捨ておむつの液体の横漏れや装着時のかぶれを抑制できる。
(中央部ウェブ層)
上述したように、変形例3では、図9に示すように、吸収体の中央部Mは吸収コア層71と中央部ウェブ層77の2層構造であり、中央部ウェブ層77は、中央部吸収コア層71の着衣面側に設けられ、中央部吸収コア層71に接合されている。中央部ウェブ層は、特に着衣面側に設けられている場合、高吸収性ポリマーを含まないでもよいが、含むことを排除するものではない。
このような中央部ウェブ層77が存在すると、吸収体の両側部から中央部に向かう応力を受けたとき、吸収体の両側部に存在する長繊維ウェブを含む柔軟部材層が応力を吸収するだけでなく、中央部においても中央部ウェブ層が応力を吸収するので、中央部ウェブ層がない場合よりも、応力が吸収体中央部分に存在する吸収コア層に波及して生ずる吸収コア層の崩壊を抑制できる。また、中央部ウェブ層は、一体的な形状の保持能力に優れているので、中央部ウェブ層が吸収コア層に接着されていると、吸収コア層が液体を吸収して膨潤した後においても、中央部ウェブ層が吸収体を支持してその崩壊を抑制できるので、吸収性物品の装着感を向上させることができる。
中央部ウェブ層(高吸収性ポリマーを含まない)の密度(平均値)の範囲は、5〜50g/m、より好ましくは、20〜40g/mであることが好ましい。中央部ウェブ層やそれを構成するウェブの密度は、吸収コア層と比べて柔軟性が適した値になるように選択される。
中央部ウェブ層の密度の測定は、柔軟部材層の密度の測定と同じ方法によって測定可能である。
中央部ウェブ層(高吸収性ポリマーを含まない)の坪量(平均値)の範囲は、5〜50g/m、より好ましくは、20〜40g/mであることが好ましい。中央部ウェブ層が高吸収性ポリマーを含むとき、中央部ウェブ層の坪量(平均値)の範囲は、10〜100g/m、より好ましくは、30〜70g/mであることが好ましい。これらの数値範囲の下限値は、中央部ウェブ層の柔軟性を確保する観点から、上限値は吸収性物品に適用される際に嵩高になり過ぎて装着感を損ねないようにする観点から、それぞれ決定される。
(中央部と両側部の相対関係)
柔軟部材層から高吸収性ポリマーを除いた長繊維を含むウェブの坪量が、中央部ウェブ層(高吸収性ポリマーを含まない)の長繊維を含むウェブの坪量よりも多いことは、1つの好ましい態様である。吸収体の吸収性能は主に中央部吸収コア層71によって担われるものであり、両側部は柔軟部材層が柔軟性を有することが重要であるから、柔軟部材層は柔軟性を確保するに十分な坪量とする一方、中央部ウェブ層は中央部吸収コア層の吸収性能を損なわない範囲で柔軟部材層の長繊維ウェブと協同して、吸収体の全体としての柔軟性を向上させることができるからである。
柔軟部材層から高吸収性ポリマーを除いた長繊維を含むウェブの坪量(平均値)と、中央部ウェブ層(高吸収性ポリマーを含まない)の長繊維を含むウェブの坪量の差は、20g/m以上、より好ましくは、30g/m以上であることが好ましい。また、柔軟部材層(長繊維と高吸収性ポリマーを含む)の坪量(平均値)と、中央部ウェブ層が高吸収性ポリマーを含むときの中央部ウェブ層の坪量の差は、50g/m以上、より好ましくは、80g/m以上であることが好ましい。これらの数値範囲は、本発明の吸収体の柔軟性と吸水性能を確保する観点から選択される。
限定されるわけではないが、1つの好ましい態様では、吸収体の両側部のそれぞれの厚みが中央部の厚みよりも厚い。吸収体の両側部と中央部との境界部分において厚み差があると、着用者が吸収性物品を着用している際に、吸収体の両側部から中央部に向かう応力を受けた場合、当該境界部分が折れ起点となり、吸収体が、境界部分に沿って、略舟型、すなわち、着用者の排泄物等を受容するのに適する形状に変形し易いので、排泄物等が着用者の肌に接触する機会をより一層抑制できる。
この場合、吸収体の両側部のそれぞれの厚みと中央部の厚みとの差は、0.5mm以上、さらには1mm以上であることが好ましい。ここで、吸収体の両側部及び中央部の厚みは、前記厚みの測定方法に従って測定できる。吸収体の中央部の厚みは比較的均一であり、厚みの測定は容易であり、その平均値をもって中央部の厚みを代表させることができるが、吸収体の両側部の厚みは幅方向Wにおいて均一ではないので、幅方向Wにおいて最大の厚みを測定し、その最大厚みの長手方向の平均値をもって吸収体の両側部の厚みを代表させることが適当である。
限定されるわけではないが、吸収体の両側部のそれぞれ(柔軟部材層+吸収コア層)の密度が中央部(吸収コア層+中央部ウェブ層)の密度よりも小さいことが好ましい。吸収体の両側部が柔軟性を有するためには、柔軟性を有する必要があり、中央部より密度が小さいことが望ましいからである。
吸収体の両側部のそれぞれの密度と中央部の密度との差は、0.03g/cm以上、さらには0.05g/cm以上であることが好ましい。吸収体の両側部及び中央部の密度(平均値)は、両側部及び中央部をそれぞれ一体物とみなしてそれぞれの体積及び質量から求めてもよいし、両側部の柔軟部材層及び吸収コア層のそれぞれの密度を求めてその加重平均によって両側部の密度(平均値)とし、中央部の吸収コア層及び中央部ウェブ層のそれぞれの密度を求めてその加重平均によって中央部の密度(平均値)としてもよい。
なお、本発明に係る吸収性物品が備える吸収体の構成は、上記の実施形態及び変形例の態様に限定されない。さらに別の変形例においては、例えば、吸収体は、中央部Mにおいて、中央部吸収コア層と中央部ウェブ層との2層構造をとり、中央部吸収コア層は、中央部ウェブ層よりも着衣面側に且つ中央部ウェブ層と隣接するように配設されていてもよい。
また、吸収体は、中央部Mにおいて、中央部吸収コア層と2層の中央部ウェブ層との3層構造をとり、中央部吸収コア層は、中央部ウェブ層よりも肌面側及び着衣面側に、且つ中央部ウェブ層に挟持されるように配設されていてもよい。
さらに、吸収体は、両側部S、Sのそれぞれにおいて、側部吸収コア層と柔軟部材層との2層構造をとり、側部吸収コア層は、柔軟部材層よりも着衣面側、且つ柔軟部材層と隣接するように配設されていてもよい。
また、吸収体は、両側部S、Sのそれぞれにおいて、側部吸収コア層と柔軟部材層との3層構造をとり、側部吸収コア層は、柔軟部材層よりも肌面側及び着衣面側、且つ柔軟部材層に挟持されるように配設されていてもよい。
また、吸収体は、両側部S、Sのそれぞれにおいて、同一の構造を有していなくてもよい。例えば、両側部S、Sのうち一方においては、側部吸収コア層と柔軟部材層との2層構造をとり、側部吸収コア層は、柔軟部材層よりも着衣面側、且つ柔軟部材層と隣接するように配設され、両側部S、Sのうち他方においては、側部吸収コア層と柔軟部材層との3層構造をとり、側部吸収コア層は、柔軟部材層よりも肌面側及び着衣面側、且つ柔軟部材層に挟持されるように配設されていてもよい。
また、吸収体は、両側部S、Sにおいて、側部吸収コア層と柔軟部材層は、いずれも、それらの寸法(大きさ、厚みなど)、組成(長繊維と高吸収性ポリマーの種類や割合など)、坪量などが、両側で同一でなく、異なっていてもよい。
本発明の吸収性物品は、テープ型やパンツ型の使い捨ておむつ以外に、衛生ナプキン、失禁パッドなどのその他の吸収性物品にも適用できる。
1、10 使い捨ておむつ
2 吸収要素
3 トップシート
5 バックシート
7、70 吸収体
13 足繰りギャザー用弾性部材
71 中央部吸収コア層
73 柔軟部材層
77 中央部ウェブ層
79 側部吸収コア層
90 フラップ部
91 固定部
19 防漏壁部材
191 鼠蹊部当接用の弾性部材
193 起立端

Claims (10)

  1. 長手方向、幅方向、及び厚み方向を有する吸収体と、前記吸収体を肌面側で覆うトップシートと、着衣面側で覆うバックシートとを有する吸収要素、及び前記吸収体の前記幅方向の外側に延出し前記長手方向に延在する一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、
    前記吸収体は、前記幅方向において、前記長手方向に延在する中央部と、前記中央部の両側に前記長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、
    前記吸収体は、前記中央部に吸収コア層を、また、前記一対の両側部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブを含む柔軟部材層を有し、
    前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記吸収体の前記一対の両側部と前記厚み方向に重なる位置に固定部を有し、且つ、前記固定部より前記幅方向の外側に前記長手方向に延在する足繰りギャザー用弾性部材を有し、よって、着用時には、前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記足繰りギャザー用弾性部材が収縮して前記吸収体の外側に起立する一対の足繰りギャザーを形成することを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記一対のフラップ部のそれぞれが、前記吸収体の前記両側部と前記厚み方向に重なる位置にさらに弾性部材を有する、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体は、前記中央部において、70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブの層をさらに含み、前記柔軟部材層から高吸収性ポリマーを除いた長繊維を含むウェブの坪量が、前記中央部の長繊維を含むウェブの坪量よりも多い、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収体は、前記一対の両側部のそれぞれにおいて、前記柔軟部材層よりも肌面側の部分にも吸収コア層を有し、前記両側部の前記吸収コア層のそれぞれの坪量が、前記中央部の前記吸収コア層の坪量よりも少ない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性物品が、前記吸収体の肌面側において、前記幅方向の両側にそれぞれ前記長手方向に延在する一対の防漏壁部材をさらに備え、前記一対の防漏壁部材のそれぞれは、前記幅方向のそれぞれ外側の端部に前記長手方向に延在する起立端を有し、前記幅方向のそれぞれ内側の端部に前記長手方向に延在する弾性部材を有し、着用時には、前記一対の防漏壁部材は、前記弾性部材が鼠蹊部に当接しかつ収縮して、前記吸収体の内側に起立する一対の立体ギャザーを形成する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記一対のフラップ部と前記一対の防漏壁部材とは連結されている、請求項5に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収体の両側部における肌面側の部分には、疎水性材料が配置されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  8. 前記柔軟部材層の前記長繊維が、開繊されたトウの連続フィラメントからなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  9. 前記吸収体の前記吸収コア層及び前記柔軟部材層がコアラップで包まれている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  10. 長手方向、幅方向、及び厚み方向を有する吸収体と、前記吸収体を肌面側で覆うトップシートと、着衣面側で覆うバックシートとを有する吸収要素、及び前記吸収体の前記幅方向の外側に延出し前記長手方向に延在する一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、
    前記吸収体は、前記幅方向において、前記長手方向に延在する中央部と、前記中央部の両側に前記長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、
    前記吸収体は、前記中央部に吸収コア層を、また、前記一対の両側部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブを含む柔軟部材層を有し、
    前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記吸収体の一対の両側部と前記厚み方向に重なる位置に固定部を有し、且つ、前記固定部より前記幅方向の外側に前記長手方向に延在し且つ伸長状態で配置された足繰りギャザー用弾性部材を有することを特徴とする吸収性物品。
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