JP2017119055A - 長繊維を含むウェブを有する吸収体を含む吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸収体と、トップシートと、バックシートとを有する吸収要素、及び一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、吸収体は、幅方向において長手方向に延在する中央部と、中央部の両側に長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、吸収体は、中央部に吸収コア層を、両側部に長繊維を含むウェブを含む柔軟部材層を有し、フラップ部は、吸収体の両側部と厚み方向に重なる位置に固定部を有し、固定部より幅方向の外側に長手方向に延在する足繰りギャザー用弾性部材を有し、着用時にフラップ部は、足繰りギャザー用弾性部材が収縮して吸収体の外側に起立する一対の足繰りギャザーを形成する。
【選択図】図3
Description
また、特許文献2に開示される吸収性物品においても、足繰りギャザーについての上記の問題は解決されていない。
長手方向、幅方向、及び厚み方向を有する吸収体と、前記吸収体を肌面側で覆うトップシートと、着衣面側で覆うバックシートとを有する吸収要素、及び前記吸収体の前記幅方向の外側に延出し前記長手方向に延在する一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記幅方向において、前記長手方向に延在する中央部と、前記中央部の両側に前記長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、
前記吸収体は、前記中央部に吸収コア層を、また、前記一対の両側部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維及び高吸収性ポリマーを含むウェブを含む柔軟部材層を有し、
前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記吸収体の一対の両側部と前記厚み方向に重なる位置に前記吸収要素の着衣面側に対する固定部を有し、且つ、前記固定部より前記幅方向外側に前記長手方向に延在する足繰りギャザー用弾性部材を有し、よって、着用時には、前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記足繰りギャザー用弾性部材が収縮して前記吸収体の外側に起立する一対の足繰りギャザーを形成することを特徴とする。
[態様1]
長手方向、幅方向、及び厚み方向を有する吸収体と、前記吸収体を肌面側で覆うトップシートと、着衣面側で覆うバックシートとを有する吸収要素、及び前記吸収体の前記幅方向の外側に延出し前記長手方向に延在する一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記幅方向において、前記長手方向に延在する中央部と、前記中央部の両側に前記長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、
前記吸収体は、前記中央部に吸収コア層を、また、前記一対の両側部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブを含む柔軟部材層を有し、
前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記吸収体の前記一対の両側部と前記厚み方向に重なる位置に固定部を有し、且つ、前記固定部より前記幅方向の外側に前記長手方向に延在する足繰りギャザー用弾性部材を有し、よって、着用時には、前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記足繰りギャザー用弾性部材が収縮して前記吸収体の外側に起立する一対の足繰りギャザーを形成することを特徴とする吸収性物品。
態様1によれば、フラップ部と足繰りギャザー用弾性部材とで形成される足繰りギャザーを備える吸収性物品において、吸収体がパルプ及び高吸収性ポリマーを含む吸収コア層だけからなると、該吸収コア層は柔軟性が低いので、おむつを股間部にフィットさせるために、吸収体(吸収コア層)を足繰りギャザーから一定以上の距離をおいて設置して、吸収体(吸収コア層)が股間部において堅い異物感を与えることを防止する必要があった。しかし、吸収体の幅方向両側部に柔軟部材層を追加し、かつ、その吸収体の両側部に足繰りギャザーを形成するフラップ部の接合部を配置すると、柔軟部材層は柔軟性を有しているので、足繰りギャザー用弾性部材が吸収体の柔軟部材層の部分を吸収コア層から立ち上げるように作用し、足繰りギャザーもこれに追従して立ち上がり易いとともに、吸収体の幅方向端部が足繰りギャザーに近接して配置されているので、吸収性物品の足繰りにおけるフィット性が向上し、また横漏れ防止性能も向上する。しかも、吸収コア層と柔軟部材層との境界部における剛性差によって、その境界線が柔軟部材層の立ち上がり起点となり、吸収体が排泄物等を受容するのに適した形状になるとともに、吸収体に柔軟部材層を追加して足繰りギャザーに近づけられる分だけ、吸収体の幅をより大きくできるので、吸収性能と足繰りギャザーの漏れ防止機能とを向上させることもできる。
前記一対のフラップ部のそれぞれが、前記吸収体の前記両側部と前記厚み方向に重なる位置にさらに弾性部材を有する、態様1に記載の吸収性物品。
態様2によれば、一対のフラップ部のそれぞれが、吸収体の両側部と吸収体の厚み方向に重なる位置にさらに弾性部材を有するので、該弾性部材の収縮力が吸収体の両側部に存在する柔軟部材層を立ち上げるように作用し、足繰りギャザーにおける柔軟部材層の立ち上り性を補強する。
前記吸収体は、前記中央部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブの層をさらに含み、前記柔軟部材層から高吸収性ポリマーを除いた長繊維を含むウェブの坪量が、前記中央部の長繊維を含むウェブの坪量よりも多い、態様1又は2に記載の吸収性物品。
態様3によれば、吸収性物品が、吸収体の両側部と中央部に長繊維を含むウェブを含む層を備えるので、吸収性物品を着用する際に、吸収体の両側部から中央部に向かう応力を受けたとき、吸収体の両側部だけでなく中央部においても応力を吸収して、応力が吸収体中央部分に存在する吸収コア層に波及して生ずる吸収コア層の崩壊を抑制できる。したがって、吸収体の吸収量を確保し、また吸収性物品の装着感をより一層向上させることができる。また、吸収体の両側部のウェブのそれぞれの坪量を、中央部のウェブの坪量よりも多くすることにより、中央部の中央部ウェブ層のウェブの坪量が少なくても、両側部と中央部のウェブを含む層とが協働して、吸収体の幅方向における柔軟性を担保できる。また、中央部のウェブの坪量を、吸収体の両側部のウェブのそれぞれの坪量よりも少なくすることで、中央部のウェブと両側部のウェブとで坪量に差がない場合と比べて、吸収体の両側部よりも吸収体の中央部の厚み方向の薄型化を実現し易く、吸収性物品の装着感を向上させることができる。
前記吸収体は、前記一対の両側部のそれぞれにおいて、前記柔軟部材層よりも肌面側の部分に吸収コア層を有し、前記両側部の前記吸収コア層のそれぞれの坪量が、前記中央部の吸収コア層の坪量よりも少ない、態様1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
態様4によれば、吸収体が、一対の両側部のそれぞれにおいて、柔軟部材層よりも肌面側の部分に吸収コア層を有することにより、吸収性物品の肌面側の幅方向両側部における吸水力を補強するので、吸収性物品の肌面側のリウェットを減少させ、装着時のかぶれをさらに抑制できる。また、柔軟部材層に含まれる高吸収性ポリマーが肌面側に流出することを抑制できるので、吸収性物品の肌面において高吸収性ポリマーの凹凸感を着用者が感取する不快感を軽減させることができる。また、吸収体の両側部の吸収コア層のそれぞれの坪量が、中央部の吸収コア層の坪量よりも少ないことにより、吸収体の両側部から中央部に向かう応力を受けたとき、両側部の吸収コア層と中央部の吸収コア層とで坪量に差がない場合と比べて、吸収体の両側部に存在する柔軟部材層の変形を阻害しにくいので、吸収体の両側部に存在する柔軟部材層による応力を吸収する機能を確保し易いと共に、一対のフラップ部も該柔軟部材層に追従して変形し、起立し易い。
前記吸収性物品が、前記吸収体の肌面側において、前記幅方向の両側にそれぞれ前記長手方向に延在する一対の防漏壁部材をさらに備え、前記一対の防漏壁部材のそれぞれは、前記幅方向のそれぞれ外側の端部に前記長手方向に延在する起立端を有し、前記幅方向のそれぞれ内側の端部に前記長手方向に延在する弾性部材を有し、着用時には、前記一対の防漏壁部材は、前記弾性部材が鼠蹊部に当接しかつ収縮して、前記吸収体の内側に起立する一対の立体ギャザーを形成する、態様1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
態様5によれば、吸収性物品が上記構成を有することにより、着用時には、一対の防漏壁部材のそれぞれが、その弾性部材が鼠蹊部に当接して吸収体の内側に起立する一対の立体ギャザーを形成するので、該立体ギャザーにより、吸収体から漏出した体液が吸収性物品から漏れ出るのを抑制することができる。また、防漏壁部材の起立端が、吸収体の両側部に接合されているので、立体ギャザーが、吸収体の両側部に存在する柔軟部材層を立ち上げるように作用し、足繰りギャザーによる柔軟部材層の立ち上りの作用を補強する。
前記一対のフラップ部と前記一対の防漏壁部材とは連結されている、態様5に記載の吸収性物品。
態様6によれば、一対のフラップ部と一対の防漏壁部材とが連結されているので、着用時に吸収体が変形すると、一対のフラップ部と防漏壁とが連動して吸収体の両側部に存在する柔軟部材層に追従して変形し、両部材がより一層起立し易い。
前記吸収体の両側部における肌面側の部分には、疎水性材料が配置されている、態様1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
態様7によれば、吸収体の両側部における肌面側の部分には、疎水性材料が配置されているので、吸収体の両側部から体液が漏出したとしても、疎水性材料により、漏出した体液が吸収性物品の肌面の方に漏れ出るのを抑制することができる。
前記柔軟部材層の前記長繊維が、開繊されたトウの連続フィラメントからなる、態様1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
態様8によれば、柔軟部材層が開繊されたトウの連続フィラメントからなることにより、その長いフィラメントが絡んだウェブは柔軟であり、且つ、応力を吸収する能力が高いため、柔軟性とフィット性とが高まり、吸収性物品の装着時の快適性が向上する。また、柔軟部材層の開繊されたトウの連続フィラメントが、応力がなくなると変形から回復する能力が高いので、吸収体に柔軟性を持たせる材料として優れている。また、吸収性物品が圧縮された状態でパッケージに包装されても、パッケージから取り出した際に柔軟部材層の嵩が容易且つ瞬時に回復する効果がある。また、柔軟部材層が開繊されたトウの連続フィラメントからなるので、柔軟部材層に到達した体液等の液体が、フィラメントの配向する方向に沿って移動し、柔軟部材層においてより広範囲に亘って存在する高吸収性ポリマーと接触する機会が増えるので、吸収体の液体吸収量を増加させることができる。
前記吸収体の前記吸収コア層及び前記柔軟部材層がコアラップで包まれている、態様1〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
態様9によれば、吸収体の吸収コア層及柔軟部材層がコアラップで包まれて、吸収コア層と柔軟部材層が物理的に一体にされているので、吸収体として一体的に働くことができ、柔軟部材層を追加した効果についても万全に享受することができる。
長手方向、幅方向、及び厚み方向を有する吸収体と、前記吸収体を肌面側で覆うトップシートと、着衣面側で覆うバックシートとを有する吸収要素、及び前記吸収体の前記幅方向の外側に延出し前記長手方向に延在する一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記幅方向において、前記長手方向に延在する中央部と、前記中央部の両側に前記長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、
前記吸収体は、前記中央部に吸収コア層を、また、前記一対の両側部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブを含む柔軟部材層を有し、
前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記吸収体の一対の両側部と前記厚み方向に重なる位置に固定部を有し、且つ、前記固定部より前記幅方向の外側に前記長手方向に延在し且つ伸長状態で配置された足繰りギャザー用弾性部材を有することを特徴とする吸収性物品。
態様10によれば、フラップ部と足繰りギャザー用弾性部材とで形成される足繰りギャザーを備える吸収性物品において、吸収体が吸収コア層だけからなると、吸収コア層は柔軟性が低いので、おむつを股間部にフィットさせるために、吸収体(吸収コア層)を足繰りギャザーから一定以上の距離をおいて設置して、吸収体(吸収コア層)が股間部において堅い異物感を与えることを防止する必要があった。しかし、吸収体の幅方向両側部に柔軟部材層を追加し、かつ、その吸収体の両側部に足繰りギャザーを形成するフラップ部の接合部を配置すると、柔軟部材層は柔軟性を有しているので、足繰りギャザー用弾性部材が吸収体の柔軟部材層の部分を吸収コア層から立ち上げるように作用し、足繰りギャザーもこれに追従して立ち上がり易いとともに、吸収体の幅方向端部が足繰りギャザーに近接して配置されているので、吸収性物品の足繰りにおけるフィット性が向上し、また横漏れ防止性能も向上する。しかも、吸収コア層と柔軟部材層との境界部における剛性差によって、その境界線が柔軟部材層の立ち上がり起点となり、吸収体が排泄物等を受容するのに適した形状になるとともに、吸収体に柔軟部材層を追加して足繰りギャザーに近づけられる分だけ、吸収体の幅をより大きくできるので、吸収性能と足繰りギャザーの漏れ防止機能とを向上させることもできる。
なお、本明細書においては、特に断りのない限り、「展開した状態で水平面上に置いた対象物(例えば、吸収性物品、吸収体等)を、その水平面に対して垂直な方向の上方側から対象物の厚み方向に見ること」を、単に「平面視」という。
図1は、本発明の第1の実施形態に従う使い捨ておむつ1の展開図である。図2は、第1の実施形態に従う、使い捨ておむつ1が備える吸収体7の平面図である。
図3は、図1に示した使い捨ておむつ1をIII−III’線に沿って切断して見た概略断面図である。
また、本実施形態において、これらトップシート3と、バックシート5と、吸収体7とをまとめて吸収要素2と称することとする。
トップシート3は、吸収体7を肌面側で覆い、着用者からの尿等の液状の排泄物を素早く吸収あるいは透過させて吸収体7に向けて移行させるもので、吸収体7における着用者の肌と対向する面側に配設されている。
耐水圧は、JIS L1092A法:2009に準拠して測定する。また、耐水圧の試験は、温度23℃(±2℃)、相対湿度50%(±5%)の環境下で行う。
耐水度試験装置(テスター産業(株)製、FI−805)を使用して耐水圧を測定する。また、水準装置は、100mm/minの速さで上昇させ、試験を行ない、サンプル数はn=10測定の平均値を耐水圧とする。その他は、JISの試験方法に準拠する。
本試験の結果30mmH2O以上の耐水圧にあるものを疎水性であると定義する。
このバックシート5は、吸収体7を間に挟んだ状態でトップシート3に接合されている。接合手段としては例えばホットメルト型接着剤による接着、ヒートエンボス処理による接合、超音波エンボス処理による接合等、任意の手段を用いることができる。
腹側胴回り部15と背側胴回り部17とは、吸収要素2の長手方向Lに対して略直交する方向(幅方向W)に長尺に延在しており、それぞれ2枚の不織布が吸収要素2の長手方向端部及び後述する外装シート9の長手方向端部を挟み込むように配置して形成されている。また、腹側胴回り部15と背側胴回り部17のそれぞれを形成する2枚の不織布の間には、これらが延在する方向に沿うように胴回り弾性部材(図示せず)が伸長状態で配設されており、着用時には胴周りギャザーが形成される。
吸収体7は、使い捨ておむつ1の長さ方向Lに沿う方向に長尺状の形状、この実施形態では矩形を有するが、図1に示すように、全体として、使い捨ておむつ1の背側よりも腹側の方に偏寄した状態で配設されている。
本実施形態において、吸収体の中央部Mには、吸収体の本体として吸収コア層71を有する。吸収コア層の長さ、幅、及び厚みは、柔軟部材層を有していない従来の吸収体と基本的に同様であることができる。しかし、吸収体に柔軟部材層を有しているので、その分を考慮して吸収コア層の幅をいくらか小さくしてもよい。また、後述する長繊維ウェブ層を設ける場合には、その分を考慮して吸収コア層の厚みをいくらか小さくしてもよい。しかし、吸収コア層の長さ、幅、及び厚みは、これらに限定されるものではなく、従来より大きくすることを排除するものではない。
吸収コア層の厚みは、好ましくは1〜10mm、更に好ましくは2〜4mmである。
厚み測定装置(株式会社大栄科学精器製作所製 FS−60DS)を用い、標準状態(温度23±2℃、相対湿度50±5%)の下、測定面18mm(直径)、測定圧2.5g/cm2の条件で、該部材の異なる5つの部位を加圧し、各部位における加圧10秒後の厚みを測定し、5つの測定値の平均値を該部材の厚みとする。
対象部材について、上記厚みの測定方法に従って厚みを算出し、加圧した5つの異なる部位において、平面視にて20mm×20mmの大きさのサンプルを5つ準備する。各部位について、それぞれ体積を算出する。続いて、各サンプルの質量を測定し、その体積で割り、5つの算出値の平均値を該部材の密度とする。
本実施形態において、吸収体の一対の両側部S,Sには、吸収体の中央部Mの吸収コア層71と隣接して柔軟部材層73を有する。
このように、柔軟部材層73におけるトウが存在する領域を低密度にすることにより、一時的な貯水空間が形成できるため、吸収体7の吸収速度の向上と吸収量の増大に資する。
なお、本発明に係る吸収性物品が備える柔軟性部材は、上記構成に限定されず、高吸収性ポリマーを含まない構成としてもよい。
柔軟部材層における高吸収性ポリマーの坪量は、製造時には容易に設定できるが、製品になった吸収体において測定する場合には、柔軟部材層の寸法を測定してから、柔軟部材層から高吸収性ポリマーだけを注意深く取出し、取り出した高吸収性ポリマーの質量を測定することで、計算できる。
(1)吸収体又は吸収体における対象部材(柔軟部材層、吸収コア層、等)について、前述の厚みの測定方法と同様、厚み測定装置(株式会社大栄科学精器製作所製 FS−60DS)を用いて、標準状態(温度23±2℃、相対湿度50±5%)の下、測定面18mm(直径)、測定圧2.5g/cm2の条件で、該部材の異なる5つの部位を加圧し、各部位における加圧10秒後の厚みを測定する。そして、5つの測定値の平均値を該部材の低荷重厚みWLとする。
(2)測定装置にバネを装着し、測定圧が10g/cm2となるように調整し、前記異なる5つの部位について、同様に厚みを測定する。そして、5つの測定値の平均値を該部材の高荷重厚みWHとする。
(3)低荷重及び高荷重のそれぞれにおける厚みの変化率を下記の計算式(1)により算出する。
(WH−WL)/WL×100 (1)
図1及び3に示すように、本実施形態において、吸収要素2の着衣側面には、外装シート9が、吸収要素2よりも長尺且つ幅広に配設されており、バックシート5との間に固定部91を有する。外装シート9において、固定部91よりも幅方向Wの外側は、吸収体7の幅方向Wの外側に延出するように、自由に移動可能な非固定端部となっており、それぞれフラップ部90、90を形成している。フラップ部90、90のそれぞれの幅方向端縁は折り畳まれており、その間に足繰りギャザー用弾性部材13が、おむつ1の長手方向Lに延在するように配設されている。
なお、足繰りギャザー用弾性部材の配設位置や本数は、上記に限定されず、後述の柔軟部材層の立ち上がり作用を阻害しない限りそれぞれ適宜変更可能である。
この構成により、該補助弾性部材の収縮力が吸収体の両側部に存在する柔軟部材層を立ち上げるように作用し、足繰りギャザーにおける柔軟部材層の立ち上り性を補強する。また別の補助弾性部材を吸収体内の柔軟部材層と厚み方向に重なる位置に配置してもよい。この構成により、吸収性のある柔軟部材層を弾性部材により収縮させることでより一層体に沿うように立ち上げることが可能となる。
図5は、本発明の第2の実施形態に従う使い捨ておむつ10の展開図である。図6は、図5に示したVI−VI’線における断面の概略図である。図7は、着用時における図5に示したVI−VI’線における断面の概略図である。
さらに、第2の実施形態の変形例1として、防漏壁部材の起立端が、吸収体の肌面側であって吸収体の一対の両側部と厚み方向Tに重なる位置に配置されていてもよい。
かかる構成により、防漏壁の起立端が、吸収体の両側部と厚み方向に重なる位置に配置されているので、立体ギャザーが、起立時に吸収体の両側部に存在する柔軟部材層を立ち上げるように作用し、足繰りギャザーによる柔軟部材層の立ち上りの作用を補強する。したがって、図8に示すように、立体ギャザーを形成する防漏壁が、平面方向に延在する吸収体中央部Mに対して、略垂直となるように起立することができる。
さらに、変形例2として、一対のフラップ部と一対の防漏壁部材とが、同一の部材でできており、それぞれ連結されていてもよい。かかる構成により、着用時に吸収体が変形すると、一対のフラップ部と防漏壁部材とが連動して吸収体の両側部に存在する柔軟部材層に追従して変形し、両部材がより一層起立し易い。
図9は、変形例に係る吸収体70の幅方向断面の概略図である。上述の実施形態においては、図3等に示すように、吸収体7が、中央部Mにおける吸収コア層71と両側部S、Sにおける柔軟部材層73を含む構成となっていたが、本発明に係る吸収性物品が備える吸収体はこの構成に限定されない。
変形例3において、吸収体の一対の両側部S,Sのそれぞれには、柔軟部材層73の肌面側に、柔軟部材層73と厚み方向で重なる側部吸収コア層79を有する。
上述したように、変形例3では、図9に示すように、吸収体の中央部Mは吸収コア層71と中央部ウェブ層77の2層構造であり、中央部ウェブ層77は、中央部吸収コア層71の着衣面側に設けられ、中央部吸収コア層71に接合されている。中央部ウェブ層は、特に着衣面側に設けられている場合、高吸収性ポリマーを含まないでもよいが、含むことを排除するものではない。
中央部ウェブ層の密度の測定は、柔軟部材層の密度の測定と同じ方法によって測定可能である。
柔軟部材層から高吸収性ポリマーを除いた長繊維を含むウェブの坪量が、中央部ウェブ層(高吸収性ポリマーを含まない)の長繊維を含むウェブの坪量よりも多いことは、1つの好ましい態様である。吸収体の吸収性能は主に中央部吸収コア層71によって担われるものであり、両側部は柔軟部材層が柔軟性を有することが重要であるから、柔軟部材層は柔軟性を確保するに十分な坪量とする一方、中央部ウェブ層は中央部吸収コア層の吸収性能を損なわない範囲で柔軟部材層の長繊維ウェブと協同して、吸収体の全体としての柔軟性を向上させることができるからである。
2 吸収要素
3 トップシート
5 バックシート
7、70 吸収体
13 足繰りギャザー用弾性部材
71 中央部吸収コア層
73 柔軟部材層
77 中央部ウェブ層
79 側部吸収コア層
90 フラップ部
91 固定部
19 防漏壁部材
191 鼠蹊部当接用の弾性部材
193 起立端
Claims (10)
- 長手方向、幅方向、及び厚み方向を有する吸収体と、前記吸収体を肌面側で覆うトップシートと、着衣面側で覆うバックシートとを有する吸収要素、及び前記吸収体の前記幅方向の外側に延出し前記長手方向に延在する一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記幅方向において、前記長手方向に延在する中央部と、前記中央部の両側に前記長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、
前記吸収体は、前記中央部に吸収コア層を、また、前記一対の両側部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブを含む柔軟部材層を有し、
前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記吸収体の前記一対の両側部と前記厚み方向に重なる位置に固定部を有し、且つ、前記固定部より前記幅方向の外側に前記長手方向に延在する足繰りギャザー用弾性部材を有し、よって、着用時には、前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記足繰りギャザー用弾性部材が収縮して前記吸収体の外側に起立する一対の足繰りギャザーを形成することを特徴とする吸収性物品。 - 前記一対のフラップ部のそれぞれが、前記吸収体の前記両側部と前記厚み方向に重なる位置にさらに弾性部材を有する、請求項1に記載の吸収性物品。
- 前記吸収体は、前記中央部において、70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブの層をさらに含み、前記柔軟部材層から高吸収性ポリマーを除いた長繊維を含むウェブの坪量が、前記中央部の長繊維を含むウェブの坪量よりも多い、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
- 前記吸収体は、前記一対の両側部のそれぞれにおいて、前記柔軟部材層よりも肌面側の部分にも吸収コア層を有し、前記両側部の前記吸収コア層のそれぞれの坪量が、前記中央部の前記吸収コア層の坪量よりも少ない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記吸収性物品が、前記吸収体の肌面側において、前記幅方向の両側にそれぞれ前記長手方向に延在する一対の防漏壁部材をさらに備え、前記一対の防漏壁部材のそれぞれは、前記幅方向のそれぞれ外側の端部に前記長手方向に延在する起立端を有し、前記幅方向のそれぞれ内側の端部に前記長手方向に延在する弾性部材を有し、着用時には、前記一対の防漏壁部材は、前記弾性部材が鼠蹊部に当接しかつ収縮して、前記吸収体の内側に起立する一対の立体ギャザーを形成する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記一対のフラップ部と前記一対の防漏壁部材とは連結されている、請求項5に記載の吸収性物品。
- 前記吸収体の両側部における肌面側の部分には、疎水性材料が配置されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記柔軟部材層の前記長繊維が、開繊されたトウの連続フィラメントからなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 前記吸収体の前記吸収コア層及び前記柔軟部材層がコアラップで包まれている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
- 長手方向、幅方向、及び厚み方向を有する吸収体と、前記吸収体を肌面側で覆うトップシートと、着衣面側で覆うバックシートとを有する吸収要素、及び前記吸収体の前記幅方向の外側に延出し前記長手方向に延在する一対のフラップ部を備える吸収性物品であって、
前記吸収体は、前記幅方向において、前記長手方向に延在する中央部と、前記中央部の両側に前記長手方向に延在する一対の両側部とに区画され、
前記吸収体は、前記中央部に吸収コア層を、また、前記一対の両側部に70mm以上の平均繊維長を有する長繊維を含むウェブを含む柔軟部材層を有し、
前記一対のフラップ部のそれぞれは、前記吸収体の一対の両側部と前記厚み方向に重なる位置に固定部を有し、且つ、前記固定部より前記幅方向の外側に前記長手方向に延在し且つ伸長状態で配置された足繰りギャザー用弾性部材を有することを特徴とする吸収性物品。
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