JP2011136033A - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収体の排泄領域からその周辺さらにはその遠方へ液を素早く移行させ、かつ、身体への優れたフィット性を実現し、さらに、必要により薄い吸収体を使用した場合にも、一層良好な身体への追従性と排泄液の十分な吸収保持性を実現することができる吸収性物品を提供する。
【解決手段】着用時に肌面側に配置される表面シート1、非肌面側に配置される裏面シート、及び前記両シート間に介在された吸収体3を具備する使い捨ておむつ10であって、該使い捨ておむつ10は自然形状において前記吸収体3と前記裏面シートとの間に空隙部を有し、該空隙部の吸収性物品の厚さ方向に見た空間高さが前記吸収体の厚さよりも大きい使い捨ておむつ。
【選択図】図1

Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品については、各部材の材料や構造が改良され、その機能や着用感の向上が図られてきた。その1つとして、使い捨ておむつの様々な箇所に弾性部材を配し、漏れの抑制やフィット感を向上させる工夫がされてきている。特に大人用の使い捨ておむつは、幼児用のものに比べて使用者の排泄量が多いため吸収体も大きくなりがちである。その大きくなった吸収体において漏れの抑制やフィット感の向上を実現することは容易ではなく、かかる改良を企図して多くの技術開発がなされてきている。特に最近では使用状況や物品の種類に応じた高機能のものが種々提案されている。
特許文献1は、透水性トップシートと、不透水性バックシートと、該両シートの間に介在された吸収性コアとを有し、前記吸収性コアと前記バックシートとの間に、該吸収性コア長手方向に長尺の弾性部材を配した使い捨ておむつを開示している。前記弾性部材の長手方向への伸縮により前記吸収性コアが肌面側へ押し上げられ、身体へのフィット性を向上させるとともに、一方で排泄された液の横漏れを防ぐことができるとされる。
特開昭63−288201号公報
ところで、使い捨ておむつに代表されるこの種の吸収性物品の柔軟性の向上及び部材の削減を検討していくと、その選択肢の1つとして吸収体を薄型化することが挙げられる。これよって部材が減ることはもとより、着用者の動きにも追従する高い柔軟性を有する使い捨ておむつとすることができる。しかし、前記のように吸収体を薄型化した使い捨ておむつは、その厚み方向への吸収保持量が吸収体の厚いものに比べて少なくなるため、十分な量の液を吸収保持するためには別の手法によってその減少分を補完することが望まれる。
上記の着想に基づき、吸収体の排泄領域からその周辺さらにはその遠方へ液を素早く移行させ、かつ、身体への優れたフィット性を実現し、さらに、必要により上述したような薄い吸収体を使用した場合にも好適に対応して、良好な身体への追従性と排泄液の十分な吸収保持性を実現することができる吸収性物品の提供を課題とする。
上記の課題は、着用時に肌面側に配置される表面シート、非肌面側に配置される裏面シート、及び前記両シート間に介在された吸収体を具備する使い捨ておむつであって、該使い捨ておむつは自然形状において前記吸収体と前記裏面シートとの間に空隙部を有し、該空隙部の吸収性物品の厚さ方向に見た空間高さ(h)が前記吸収体の厚さ(h)よりも大きい使い捨ておむつにより解決された。
本発明の使い捨ておむつは、吸収体の排泄領域からその周辺さらにはその遠方への液を素早く移行させ、かつ、身体への優れたフィット性を実現し、さらに、必要により上述したような薄い吸収体を使用した場合にも好適に対応して、良好な身体への追従性と排泄液の十分な吸収保持性を実現することができるという優れた作用効果を奏する。
本発明における第1の実施形態としてのパンツ型の使い捨ておむつ10を概ね着用状態の形状として腹側のやや着用者左側上方からみて模式的に示した一部切欠斜視図である。 図1に示すパンツ型おむつの展開かつ伸張状態を肌面側から模式的に示す展開平面図である。 図2のIII―III線に沿った部分的な拡大断面図である。 図3のA―A線に沿った断面図である。 図3のB―B線に沿った断面図である。 図3のC―C線に沿った断面の一部分を示す断面図である。 図6の断面の一部を肌当接面側のやや上方からみた要部断面斜視図である。 第2実施形態としてのパンツ型の使い捨ておむつ20を模式的に示した展開平面図である。 第3実施形態としてのパンツ型の使い捨ておむつ30を模式的に示した展開平面図である。 吸収体の変形例を模式的に示した平面図である。 本発明の別の実施形態である展開型おむつの断面を示した断面図である。(i)は、第1実施形態の図3におけるA−A線に沿った断面と同じ襞の谷部での断面であり、(ii)は、第1実施形態におけるB−B線に沿った断面と同じ襞の山部での断面である。
以下、本発明の好ましい実施形態である成人用パンツ型使い捨ておむつについて詳細に説明する。
図1は、本発明における第1の実施形態としてのパンツ型の使い捨ておむつ10を概ね着用状態の形状として腹側のやや着用者左側上方からみて模式的に示した一部切欠斜視図である。図2は図1に示すパンツ型おむつの展開かつ伸張状態を肌面側から模式的に示す展開平面図であり、吸収体の非肌当接面側に折り返した表面シートの端縁等は図面の煩雑化を考慮して一部省略して示している。なお、図2中、吸収体3の形態をより明瞭に示すためこれを覆う表面シート1を1点鎖線で示し、吸収体3を実線で示しており、網点で示しているのは接合部を示したものである。
本実施形態のパンツ型おむつ10は、ウエスト開口部Woと一対のレッグ開口部Loとを有し、おむつの左右両側の側縁部にウエスト開口部Woからレッグ開口部Loにかけて着用者の背丈方向に延びて接合されるサイドシール部7を有する。そして、おむつの外形をなす裏面シート2の肌当接面側には液体等を吸収保持する吸収体3を備え、その吸収体3の肌当接面側及び側面を覆うようにして表面シート1が配される。吸収体3の形状については長方形であったり、砂時計状であったりその他形状でも構わないが、本実施形態においては、平面視においておむつの前後方向に長い長方形状である。そして、その幅方向の左右両側には、その中央部分において幅方向中央側に上辺を向けた、一対の略台形に厚み方向に貫通した切り欠き部5を有する。なお、吸収体3は、切り欠き部5の幅方向外方にある辺を境に幅方向外側が吸収体側部(第2の吸収部)32とされ、中央側が吸収体中央部(第1の吸収部)31とされている。なお、本発明において吸収部というときには本実施形態のように一部において連続して区画された領域のみならず、図10の(c)及び(d)で示したような連続せずに離間した吸収体(部)の組合せを含む意味に用いる。
サイドシール部で展開したおむつは裏面シート2が砂時計形状とされて、吸収体3を中央に覆うようにして配置されている。吸収体3の長手方向の前後両側縁の外方には、延在するフロントフラップ部Ff及びリアフラップ部Frが配され、吸収体3の幅方向の左右両側縁の外方にも延在する側縁部が広がっている。本実施形態において裏面シート2は、肌面側の液不透過性の多孔質層21と非肌面側の外層不織布22とからなり、上記多孔質層21と外層不織布22との間には、ウエスト開口部Woの近傍の縁部のウエスト弾性部材(図示せず)及びこれより股下側に位置する胴回り弾性部材(図示せず)が裏面シート2の内部に組み込まれて配設されている。これらの組立て状態で環状になる弾性部材により、おむつ10は着用者の胴回りを適度に締め付け良好なフィット性を示す。また、レッグ開口部Loの縁部近傍には左右一対のレッグ弾性部材9が3本ずつ配設され、着用者の足の付け根回りをバランス良く適度に締め付けて良好な装着性とこの部分からの液等の漏れ防止性とを発揮する。なお、吸収体3の肌当接面側に配される表面シート1は、吸収体の端縁から外方に越える部分においては、吸収体3の幅方向(X方向)の左右両側において非肌当接面側に折り返され、その折返された部分において裏面シートに接合されている。一方、吸収体の前後方向(Y方向)の外方においては表面シートを吸収体の裏面に折り返さず、そのまま延びて裏面シートと接着するようにされている。吸収体3の肌当接面側と表面シート1の非肌当接面側とは接着剤等によって全面的に接合されている。したがって、平面視において表面シート1の幅方向(X方向)の外形は吸収体3と同一である。本実施形態において吸収体3の肌当接面側と表面シート1の非肌当接面側とは全面的に接合されているが、それに限らず、後述する「間欠的接合」を用いて接合してもよい。
上記表面シート1、裏面シート2、及び吸収体3の材料や寸法等に関する詳細は後述するが、本実施形態において表面シート1は、排泄された体液を速やかに透過し、吸収体に伝達する観点と、肌触りのよさの観点から親水性のエアスルー不織布を用いている。また、裏面シート2としては、肌面側の液不透過性の多孔質層21と非肌面側の外層不織布22とからなり通気性及び透湿性を有する構造とされている。吸収体3としてはパルプ繊維や吸収性ポリマー等で構成された吸収コア(図示せず)を用いている。本実施形態のパンツ型おむつ10は、その表面シート側を着用者の肌当接面に向け、かつ、その縦方向を下腹部から臀部にかけて配し、換言すればその幅方向を左右の足をつなぐラインの方向に向けて配して着用する。
本発明においては、特に断らない限り、人体に接触する側を肌面側ないし肌当接面側あるいは表面側といい、これと反対側を非肌面側ないし非肌当接面側あるいは裏面側という。装着時に人体の前側に位置する方向を前方といいその端部を前端部とし、後側に位置する方向を後方といいその端部を後端部として説明する。吸収性物品の表面又は裏面の法線方向を厚み(厚さ)方向といいその量を厚み(厚さ)という。さらに、吸収性物品ないし吸収体の平面視において相対的に長さのある方向を長手方向といい、この長手方向と直交する方向を幅方向という。なお、前記長手方向は典型的には装着状態において人体の前後方向と一致する。
本実施形態のパンツ型おむつ10は、吸収体中央部(第1の吸収部)31においては裏面シート2と吸収体3との間に配された複数本の中央弾性部材8aがあり、また吸収体側部(第1の吸収部)32においては表面シート1と吸収体3との間に配された複数本の側部弾性部材8bがある。かかる弾性部材の配設領域は所望の作用を考慮して適宜物品の形態等に応じて定められればよいが、成人用おむつに適用することを考慮すると少なくとも股下部C(概ね排尿ポイントn及び排便ポイントmを結ぶ長手方向における領域)内に配されていることが好ましい。
本実施形態において、裏面シート2と吸収体3とは縦横に散在するポイント接合部(6a,6b)により接合されている。より詳しくは、吸収体中央部31において長手方向(Y方向)及びそれに直交する幅方向(X方向)のそれぞれにおいて間欠的にポイント接合部6aで前記両部材が接合されている。ポイント接合部6aは吸収体3の長手方向に向かって直線状に所定間隔で連続して付され、長手方向に延びた接合部列r、r、rが形成される。これに対し複数本の弾性部材8aが互いに平行に配されており、上記ポイント接合部6aの幅方向における離間部を通ってそれぞれ吸収体3の長手方向に沿って延びるように伸長状態で配されている。吸収体側部32においても同様の構成とされ、長手方向及び幅方向のそれぞれにおいて間欠的にポイント接合部6bで吸収体3と裏面シート2とが接合されている。これらの弾性部材8a、8bの両端は端部接合部8cにより固定され、それ以外の部分では他の部材から独立して伸縮可能とされ、弾性部材8a、8bが延びる方向に伸縮可能とされている。本実施形態においては、この複数本の弾性部材8a、8bの収縮に応じて、これが互いに平行に配された方向(長手方向)と直交する方向、つまり幅方向に向かって襞が形成される。なお、本発明において「縦横」とは本実施形態のように部材の長手方向と幅方向とに直交して配列されている状態のほか、特に方向性が限定されず面に広がって規則的にあるいは不規則に配置されていることを含む意味である。
さらに本実施形態における吸収体と裏面シートとが弾性部材を介して接合された特有の関係について詳しく説明する。ポイント接合部6aは、伸縮方向(Y方向)にそれぞれ列をなす(シール線をなす)ように形成されている。この列を構成するポイント接合部6aは弾性部材2本毎に1個形成されている。換言すると、接合部列r、r、rのそれぞれ隣接する接合部列の間にポイント接合部6aが存在しない領域が延び、その領域に弾性部材8aが非接合状態で配置されている。つまり弾性部材は上述のように端部接合部6c−6c間において吸収体及び裏面シートとは独立して伸縮するように配されている。吸収体側部32においても同様の構造とされているが、吸収体側部32と吸収体中央部31ではポイント接合部の間隔が異なっている。具体的には、吸収体中央部31においてはポイント接合部36aが幅方向間隔p及び長手方向間隔pで配置され、吸収体側部32においてはポイント接合部36aが幅方向間隔p及び長手方向間隔pで配置されている。
本実施形態においてポイント接合部6aは縦横にポイント接合部6aを投影したときに隣あうポイント接合部6aと一致する市松配列である。つまり、多数のポイント接合部6aを長手方向及び幅方向に投影したときにいずれの方向にもその投影像が重なる配置にされている。これは側部のポイント接合部6bについても同様である。その他、適宜用途や機能に応じて配列を選択することができ、特に限定されないが、例えば千鳥状配列であってもよい。千鳥格子状配列とは、ポイント接合部6aが弾性部材に並行する列を複数なし、各例の接合部のピッチをずらした配列をいう。ここでポイント接合部6aピッチをずらした配列とは、換言すれば、各列のポイント接合部6aを弾性部材に直交する方向に投影したときに、ポイント接合部6aの投影像が一致しない配置である。このとき千鳥格子状配列では接合部列の1列おきに、そのポイント接合部6aのピッチが一致していることが好ましい。すなわち各列のポイント接合部6aを接合部列ないし弾性部材に直交する方向に投影したときに、その投影像が接合部列の1列おきに略一致する配置であることが好ましい。さらに、隣接する接合部列どうしにおいては、その接合部列を略半ピッチずらすことがより好ましい。すなわち、上記投影像が隣接する接合部列で互いに略中間に位置される配置であることがより好ましい。
図3は図2のIII―III線に沿った部分的な拡大断面図であり、図4、5、6は図3における、それぞれA−A、B−B、C−C断面を示し、図7は図6の断面の一部を肌当接面側のやや上方からみた要部断面斜視図である。なお、パンツ型おむつの各断面の形状については模式化して示しており、本発明の実施において必ずしも図示したものと同一の形状にならなくともよい。
本実施形態のおむつ10においては、その自然状態(外力を加えない状態)において、図3に示すように、裏面シート2及び吸収体3のそれぞれが各々複数本の中央弾性部材8aに直交して延びる複数本の襞(ギャザー)4,4が形成されている。前記襞4の形状に追従して表面シート2も変形し、前記襞4は肌当接面側及び非肌当接面側に両面に周期的に形成される。詳述すると、前記襞の先端部が中央弾性部材8a側に向いて突出している部位を谷部41とし、その反対側に向いて突出している部位を山部42とする(図6、7参照)。前記襞4の谷部41においては図4で示すように、吸収体3はポイント接合部6aによって幅方向に間欠的に裏面シート2に接合されほぼ空間高さのない状態とされている。このとき、中央弾性部材8aは吸収体3と裏面シート2とに挟まれた状態であるが、中央弾性部材8aは両端の端部接合部6cでのみ接合されているため長手方向への伸縮は自在とされている。
前記襞4の山部42においては図5で示すように、吸収体3は裏面シート2とは接合されておらず、吸収体3と裏面シート2との間には空隙部Qが形成されている。前記複数の谷部41、山部42は、パンツ型おむつ10の肌当接面側及び非肌当接面側の両面それぞれに突出するように形成されており(図6参照)、各襞4の突出方向の先端部には、断面円弧状の隆起面4sが形成されている。その隆起面4sは、弾性部材の伸縮方向に直交する方向に連続的に延びている。さらに前記隆起面は肌当接面において、吸収体3と裏面シート2との間に配された中央弾性部材8aの伸縮効果により、前記空隙部Qが厚み方向上下に広げられる。その結果、おむつの所定の位置において厚み方向にボリュームを出すことができ、より立体的なギャザーを形成し、吸収体全体が面ではなく線で肌と当接させることができる。このため、おむつの表面が肌に触れたときの感触が柔らかく、肌触りが極めて良好である。なお、上記のような襞及びその内部の空隙の構造は側部の弾性部材8b及びポイント接合部6bについても同様である。
本実施形態においては、吸収体側部(第2の吸収部)32において長手方向に配されるポイント接合部6aのピッチpが吸収体中央部(第1の吸収部)31のピッチpに比べ密である。そのため、吸収体側部において形成される襞4のピッチも密であり、さらに中央弾性部材8bの長手方向に働く収縮力も相まって、吸収体側部32は長手方向中央に向かって表面シート側に大きく引き寄せられる。この収縮力によって引張られた吸収体側部32は肌当接面側に切り欠き部5(図3のように表面シートを含めて肌当接面側から見た場合には肌面側に開放した溝部5´)を境界に隆起し、幅方向断面において略Uの字形状を形成する。この部分において液の横方向への移行を妨げ、横漏れを防ぐ防漏壁として機能する。
本実施形態において使用される吸収体3は厚みが抑えられたため、中央弾性部材8a及び側部弾性部材8bの伸縮への追従性が良好であり、上述した襞の形成がなされる。ところで、一般的に薄い吸収体はその薄さに伴い、排泄された液を厚み方向に吸収保持できる量が少ない。液の面方向への拡散も生じるが、緩やかに進行して吸収されるため、液の引き込み速度は比較的遅くなり排泄部近傍の肌面に対する逆戻りやムレの防止に対する作用は限定的である。これに対し、本実施形態によれば、断面において波打った形状による吸収体内部での液拡散作用(液移行T)と、空隙部Qの液拡散作用(液流れT)とが相まって、吸収体の広い範囲にわたる液の素早い拡散がなされる。その結果、広範囲の吸収体の利用が可能であり、肌面側に高いドライ感を奏することができるとされる。
本実施形態の吸収体中央部31に対応する位置に形成される空隙部Qは図7に示すように、中央弾性部材8aに沿った長手方向(Y方向)にみて間欠的に形成される。この空隙部Qを形成する吸収体3と裏面シート2とは中央弾性部材8aに沿った部位では接合されておらず、空隙部Qは長手方向にも繋がった縦横に延びる空間ネットワークを構成している。このようにされたおむつ10に液の排泄がなされると、表面シート1を通過した液は吸収体3に吸収されることとなる。その後、排泄された液が排泄部近傍の吸収体3の吸収量を超えると、液は裏面シート2側に移行する。本実施形態においてそこには上述した空隙部Qの空間ネットワークがあり、そこに流れ込んだ液は液不透過性である裏面シートに留められながら、空隙部Qを水路として流れを形成し、まずは幅方向(T)に素早く拡散される。更に液の量が多い場合には上述した弾性部材の部分にある空隙間の水路を通じて、あるいは吸収体内部の液移行(T)を通じて、吸収体の隅の方を活用した吸収保持が実現される。これにより排泄部近傍の液は素早くおむつに取り込まれ、さらに、上述した襞による肌への線での接触する効果と相まって、着用者は極めて高いドライ感を得ることができる。
本実施形態のおむつにおいては、上記吸収体の厚みhより自然形状において形成される空隙部の空間高さhが大きくなる(h>h)ようにされている。ここで自然形状とは、吸収体にかからない部材(例えばレッグ弾性部材9等)を取り除いた状態で、水平面上に吸収体を静置し、外力を加えない状態にしたときの形状をいう。また、ここで吸収体の厚さh及び空隙部の空間高さhはそれぞれ特に断らない限り下記のようにして測定した値をいう。なお吸収体の厚みは弾性部材によって形成される襞を含まない実質の吸収体厚みをいう。
<吸収体厚みの測定方法>
測定は、5cm×5cmの大きさのアクリル板に重りを載せ、2.5g/cm2の荷重が加わった状態下に行われる。装置は、キーエンス社LK080クラス2レーザー変位計を用いる。尚、測定は23±2℃、湿度50±5%で行い、測定点数は5点の平均とし、20%以上測定値が振れた場合はそのデータを削除し、別の測定値を追加した。
<空隙部の空間高さの測定方法>
測定は、5cm×5cmの大きさのアクリル板に重りを載せ、0.5g/cmの荷重が加わった状態下で行われる。装置は、キーエンス社LK080クラス2レーザー変位計を用いる。尚、測定は23±2℃、湿度50±5%で行い、測定点数は5点の平均とし、20%以上測定値が振れた場合はそのデータを削除し、別の測定値を追加した。
本実施形態における吸収体3の厚みhは特に限定されないが、上記襞を形成する柔軟性を確保する観点から、0.5〜4.0mmとすることが好ましく、1.0〜3.0mmとすることがより好ましい。これに対し本実施形態における空隙部Qの空間高さhは、0.5〜30.0mmとであることが好ましく、5.0〜20.0mmとであることがより好ましい。吸収体の厚みhに対する空隙部の空間高さhの比率(h/h)は1.2〜10であることが好ましく、2〜5であることがより好ましい。なお、本発明においては、表面シート1と吸収体3との接合においても、上述したようなポイント接合部により間欠的になされていることが好ましく、このときの表面シート1及び吸収体3の間に自然形状においてできる空隙部の空間高さh(図示せず)は吸収体厚みhより大きいことが好ましく、その好ましい範囲もhとの関係における範囲とほぼ同じである。
本実施形態におけるその他の部材の好ましい寸法を下記に確認しておく。各部材の寸法は特に限定されないが、成人用パンツ型使い捨ておむつにおける利用を考慮すると、組み込む吸収性物品によっても多少異なるが、吸収体側部32の幅は(図2参照)は10〜50mmが好ましく、15〜30mmがより好ましい。吸収体中央部32の幅は50〜100mmが好ましく、50〜80mmがより好ましく、その長さの比率は、吸収体側部32を1としたときに、1:2であることが好ましい。次に、股下部Cの長手方向における長さは100〜300mmが好ましく、150〜250mmがより好ましい。腹側部Fの長手方向長さは50〜150mmが好ましく、50〜100mmが更に好ましい。背側部Rの長手方向長さは50〜150mmが好ましく、50〜100mmが更に好ましい。また、その長手方向における比率(腹側部F:股下部C:背側部R)は腹側部Fを1としたときは、1:3:1が好ましく、1:2:1であることが更に好ましい。
吸収体3に配されるポイント接合部6aの縦横のピッチは特に限定されないが、上述した空隙部Qへの素早い液の移行等を考慮すると、吸収体中央部31におけるポイント接合部6aの幅方向におけるピッチpは5〜40mmが好ましく、15〜25mmがより好ましく、長手方向におけるピッチpは10〜50mmが好ましく、30〜50mmがより好ましい。吸収体側部32におけるポイント接合部6bの幅方向におけるピッチpは5〜30mmが好ましく、10〜20mmがより好ましく、長手方向におけるピッチpは10〜50mmが好ましく、30〜50mmがより好ましい。これらの寸法により本発明が限定して解釈されるものではない。
ここで、本発明の第2、3実施形態としての使い捨ておむつ20、30について、図8、9を参照し、主として第1実施形態との相違点について説明する。図8は第2実施形態としての使い捨ておむつを模式的に示した展開平面図であり、図9は第3実施形態としての使い捨ておむつを模式的に示した平面図である。吸収体3より非肌当接面側にあるレッグ弾性部材8bは図面の煩雑化を考慮して示していない。
第2実施形態においては、図8に示すように、中央吸収部における弾性部材は、吸収体の長手方向に向かって伸び、一方、吸収体側部32における弾性部材は吸収体3の幅方向に向かって伸びている。したがって、吸収体中央吸収部においては、長手方向に伸びる襞が形成され、側部吸収部においては中央部とは直行する方向、すなわち幅方向に伸びる襞が形成される。このようにすることで、側部吸収領域では幅方向への液の拡散を抑え、高い横漏れの防止性を発揮する。
第3実施形態においては、図9に示すように、吸収体中央部31及び側方吸収部32における中央弾性部材8a及び側部弾性部材8bの長手方向の長さが、股下部Cの範囲に納められ、全体的に同じ長さとされている。また、吸収体中央部と側部とで、ポイント接合部6aの長手方向の配設ピッチpが等しくなるようにされている。このようにすることで、中央部製品前側においては尿の吸収を担うとともに、製品後側においては接着の間隔がその他の部位よりも広くなっているので、高さの高い襞を形成することができる。この襞の働きによって、便、特に軟便が股下(着用者の股下部)を超えて製品長手方向前側部に流入し、尿と交じり合うことを抑制する。尿と便との混合は肌に影響を及ぼすことがあるため、上記のようにこれを抑制することが好ましい。
図10は吸収体の変形例を模式的に示した平面図である。
図10(a)は第1、2及び3実施形態にて使用された吸収体であり、その中央部分において幅方向中央側に上辺を向けた一対の略台形の切り欠き部5を有しており、その作用効果は前述した通りである。
図10(b)は、図10(a)に切り欠き部5を形成していない吸収体である。このようにすることで、幼児用のものに比べて使用者の排泄量が多い大人用の使い捨ておむつのため、吸収体の漏れの抑制できる。
図10(c)は、吸収体が幅方向3つに分断されており、吸収体側部32及び吸収体中央部31はそれぞれ平面視において、角に丸みを帯びた略長方形である。このようにすることで、側部伸縮部の長さや弾性体の伸長率を高めたりしても、中央部とつながっていないので設定の範囲を広くしても、中央部分への影響を小さくする効果がある。
図10(d)は、吸収体中央部31の形状を平面視において、長手方向中央部分が幅方向中央に向かってやや括れた略砂時計形状にしたものであり、吸収体側部32は図10(c)と同じ形状である。このようにすることで、側部伸縮部の長さや弾性体の伸長率を高めたりしても、中央部とつながっていないので設定の範囲を広くしても、中央部分への影響を小さくすることが出来る。また、股下部分の幅が狭いので高月齢の幼児の歩行を妨げにくい効果がある。
次に本発明の別の実施形態である展開型おむつについて図11を参照しながら、その好ましい実施形態で説明する。基本的な構造は、上記成人用パンツ型おむつを参照することができる。図11は本発明の別の実施形態である展開型おむつの断面を示した断面図である。(i)は、第1実施形態の図3におけるA−A線に沿った断面と同じ襞の谷部での断面であり、(ii)は、第1実施形態の図3におけるB−B線に沿った断面と同じ襞の山部での断面である。なお、吸収体3は図10における(b)を用いており、裏面シート2は液不透過性のシートを単層で用いている。このような側部吸収体を有さない展開型おむつにおいても本発明の効果は発揮することができる。
各弾性部材の材料としては、吸収性物品に用いられる通常の弾性材料を用いることができ、例えば素材としては、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができ、形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状ないし紐状(平ゴム等)のもの、或いはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
本実施形態における表面シート1は、排泄された体液を速やかに吸収し、吸収体に伝達する観点と肌触りのよさの観点とから親水性のサーマルボンド不織布が好ましく、特にエアスルー不織布が好ましい。表面シート1は親水化処理された熱可塑性樹脂繊維であり、かつ、該繊維が2次クリンプ又は3次クリンプのような立体捲縮がなされた繊維であることが好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、及びこれらの複合繊維を作成し、所定の長さにカットしてステープルを形成する前の段階で、各種親水化剤を塗工する。親水化剤としては、αオレフィンスルホン酸塩に代表される各種アルキルスルホン酸塩、アクリル酸塩、アクリル酸塩/アクリルアミド共重合体、エステルアミド、エステルアミドの塩、ポリエチレングリコール及びその誘導物、水溶性ポリエステル樹脂、各種シリコーン誘導物、各種糖類誘導物、及びこれらの混合物など、当業者公知の親水化剤による親水化処理を用いることができる。
裏面シート2における外装材21の材料は、この種の物品に一般的に用いられるものを好適に使用することができる。外装不織布としては、例えばエアスルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等の各種製法による不織布、織布、編布、樹脂フィルム等が挙げられ、これらを積層一体化させてなるシート材等を用いることができる。多孔質シート22は通気性であるが液不透過性のシート材からなることが好ましい。必要に応じて水蒸気の透過性のものであってもよい。具体的には、十分な水蒸気透過性を得るために、炭酸カルシウム等のフィラーからなる微粉を分散させたポリエチレン等の合成樹脂製のフィルムを延伸し、微細な孔をあけた多孔質フィルムを用いることが好ましい。多孔質シートは1枚であっても複数のシートを組み合わせたものであってもよい。
吸収体3は、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子との混合物、または、フラッフパルプと高吸収性ポリマー粒子と熱可塑性合成樹脂繊維との混合物、または、複数の繊維シートの間に高吸収性ポリマー粒子が挟まれた吸水性シートであり、所要の厚みに圧縮されている。コア20は、その型崩れやポリマー粒子の脱落を防ぐため、その全体がティッシュペーパーや親水性繊維不織布等の透液性シートに被覆されていてもよい。ポリマー粒子としては、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系のものを使用することができる。
特に、本発明に用いられる吸水性ポリマーは、その構成単位にカルボキシ基及び/又はカルボキシレート基を有する吸水性樹脂である。このような吸水性ポリマーとしては、一般に、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体があり、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリメタクリル酸及びその塩を例示することができる。ポリアクリル酸塩やポリメタクリル酸塩としては、ナトリウム塩を好ましく用いることができる。また、アクリル酸又はメタクリル酸にマレイン酸、イタコン酸、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート又はスチレンスルホン酸等のコモノマーを吸水性ポリマーの性能を低下させない範囲で共重合せしめた共重合体も、吸水性ポリマーAとして好ましく使用し得る。
カルボキシ基及び/又はカルボキシレート基を有する吸水性ポリマーの具体例として、例えば、ポリアクリル酸架橋重合体及び共重合体、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト架橋重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体ケン化物等が挙げられる。これらのポリアクリル酸系吸水性ポリマーは、アクリル酸単量体単位を少なくとも50モル%含み、水には実質的に不溶ではあるが、高度の膨潤性を有する重合体である。
吸水性ポリマーを構成するカルボキシ基及び/又はカルボキシレート基を有する吸水性ポリマーとして特に好ましいものは、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体である。吸水性ポリマーが斯かる吸水性ポリマーから構成されていると、特に、吸水物性の制御と製造コスト、安全性等の点で有効である。
前記被覆シートとしては、吸水性ポリマーの脱落を防止し得るに足る強度を有し、且つ排泄された液の透過を妨げない素材のものが適宜用いられる。被覆シートとしては、例えば親水性の繊維シート、穿孔フィルム等が用いられ、この親水性の繊維シートとしては、例えばティッシュペーパー等の紙や各種不織布(スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布、アクリルやレーヨンなどの親水性繊維を含むスパンレース不織布等)を用いることができる。これらの不織布には、必要に応じて親水化処理や開孔処理を施しても良く、更にスリットを形成しても良く、あるいはエンボス加工を施す等して柔軟加工を施しても良い。これらの不織布の構成繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂を単独で用いた繊維、又はこれら複数の樹脂を用いた複合繊維等が挙げられる。また、これらの不織布には、レーヨン、コットン、リヨセル、テンセル、アセテート、天然パルプ等の親水性繊維を共存させることができる。
吸収性シートとしては、例えば、特開平9−156014号公報の〔発明の実施の形態〕に記載された吸収性シートが挙げられる。また、薄い2枚の紙の間に粘着剤や湿潤時の吸水性ポリマーの粘着性によって該吸水性ポリマーを固定したシート(繊維集合体からなる複数の層を積層してなる積層構造を備え、該積層構造における層間のうちの1つの層間に吸水性ポリマーが介在されているシート);不織布製造時に吸水性ポリマーを散布して不織布化と同時に、あるいは予め製造した不織布に吸水性ポリマーを散布して該吸水性ポリマーを固定化したシート;公知のカード法等により作製した繊維集合体に直接吸水性ポリマーを重合・固定化したシート等が、薄型の吸収性シートとして好ましく用いられる。
上記実施形態のおむつの製造方法については、特に限定されず、通常のこの種の製品に適用される製造方法を採用することができる。吸収体及び裏面シートを多数のポイント接合部を介して間欠的に接合し、この間に弾性部材を組み込んだ製品とする手順について一例を示すと下記のとおりである。なお、下記製造に係る実施態様においては吸収体及び裏面シートに弾性部材を組み込んだ部材を複合伸縮部材として説明しているが、必ずしもこの順序で製造する必要はなく、他の部材を取り付けた後に、上記ポイント接合部を形成したり、弾性部材を組み込んだりしてもよい。
本実施態様の製造方法においては、裏面シートと吸収体とをポイント接合部により接合し、そこに弾性部材を通した複合伸縮部材とする。各部材は、連続した原反(シート連続体)ないし紐状連続体として送られる。両シート連続体は、複数の弾性部材連続体を挟んだ状態で、複合伸縮部形成ロールとアンビルロールとの間に導入される。複合伸縮部形成ロールは、その周面に、複合伸縮部材を形成する複合伸縮部形成部を備える。このときこれとともに、非機能化領域を形成する非機能化領域形成部及びレッグ弾性部材切断領域を形成するレッグ弾性部材切断領域形成部を備えていてもよい。複合伸縮部形成ロールの複合伸縮部形成部には、複合伸縮部材の接合部に対応して多数のエンボスピンが設けられており、複合伸縮部形成部によれば弾性部材連続体が配置されていないところにポイント接合部を多数間欠的に形成することができる。エンボスピンは、ヒートエンボスピンでもよく、超音波エンボスピンでもよい。
本実施態様の製造方法においては、吸収体連続体と裏面シート連続体に接合部を弾性部材連続体に干渉させずに形成して、複合伸縮部材連続体を形成することが好ましい。つまり、複合伸縮部材連続体の形成の際には、接合部と弾性部材連続体とが干渉しないようにすることが好ましい。接合部には熱融着により形成する際に、大きな圧力が加わるため、弾性部材連続体に接合部が干渉すると、弾性部材連続体が切断される可能性が高い。そのために、両シート連続体の間に導入される弾性部材連続体を、その導入位置を正確にコントロールしながら、複合伸縮部形成ロールとアンビルロールとの間に導入することが好ましい。これらの搬送系においては、各連続材料のテンションなどが安定した状態にあることが特に好ましい。接合部と弾性部材連続体とを干渉させない方法としては、各工程間の距離をできるだけ短く配置することが好ましい。そのために、弾性部材連続体の(弾性部材)導入ロールと、一対のニップロールと、一対の複合伸縮部形成ロール及びアンビルロールとの3者間の距離を制御することが好ましい。各工程間の距離は、物理的に可能な範囲で最短距離とすることが好ましい。
このようにして製造した複合伸縮部材連続体に表面シート等を配設して所定の構造体に組み立てたり、各部材を所定の寸法に切断したりすることにより、上述した実施形態のおむつとすることができる。上記の間欠的に配設した接合部間に通して弾性部材を組み込んだ製品の製造方法の詳細については、例えば、特開2008−142341号公報に記載に記載された実施態様を参考にすることができる。
本発明の吸収性物品は、上記の実施形態に制限されるものではなく、この種の吸収性物品、例えば生理用ナプキン、失禁パッド、失禁ライナ等に本発明を適応することができる。また、尿に限らずその他、経血、オリモノ、軟便等に対しても効果的である。また、表面シート1、吸収体3及び裏面シート2の他にも用途や機能に合わせ適宜部材を組み込んでもよい。なお、上記実施形態の生理用ナプキンの表面シート1、吸収体3及び裏面シート2の材料、製法における条件や、製品の寸法諸元は特に限定されず、通常の使い捨ておむつ等において用いられている各種材料を用いることができる。
1 表面シート
2 裏面シート
21 多孔質層
22 外層不織布
3 吸収体
31 吸収体中央部
32 吸収体側部
4 襞
5 切り欠き部
6a ポイント接合部
6b 端部接合部
7 サイドシール
8a 中央弾性部材
8b 側部弾性部材
9 レッグ弾性部材
10、20、30 パンツ型使い捨ておむつ
Q 空隙部

Claims (6)

  1. 着用時に肌面側に配置される表面シート、非肌面側に配置される裏面シート、及び前記両シート間に介在された吸収体を具備する使い捨ておむつであって、該使い捨ておむつは自然形状において前記吸収体と前記裏面シートとの間に空隙部を有し、該空隙部の使い捨ておむつの厚さ方向に見た空間高さ(h)が前記吸収体の厚さ(h)よりも大きい使い捨ておむつ。
  2. 前記吸収体と前記裏面シートとは縦横に散在する接合部によって間欠的に接合され、前記吸収体と前記裏面シートとの間には、前記縦横いずれか一方において前記接合部の間を通り、前記縦横の他方において該接合部に沿って延びる弾性部材を有する請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記吸収体は前後に延びる長手方向とこれと直交する幅方向とを有し、該吸収体は幅方向中央の第1の吸収部と前記吸収体の幅方向外方に離間した第2の吸収部が配置された請求項1又は2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記吸収体の幅方向中央部と幅方向側部とで、前記弾性部材が配置される方向が異なる請求項1〜3のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記吸収体の長手方向の前部と後部とで接合部の間隔が異なる請求項1〜4のいずれかに記載の吸収性物品。
  6. 前記表面シートと前記吸収体との間に、自然形状において当該吸収体の厚さよりも空間高さの高い空隙部を有する請求項1〜5いずれかに使い捨ておむつ。
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