JP2017117112A - 通信システム、通信方法、通信装置および通信プログラム - Google Patents

通信システム、通信方法、通信装置および通信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】多数の端末装置に対する管理とデータの配布とを容易とする。【解決手段】管理装置は、端末装置から送信された、端末装置を識別する識別情報を取得する。管理装置は、取得した識別情報が、識別情報が予め第1の登録部に登録されており、且つ、端末装置の使用者の入室を示す入室情報が第2の登録部に登録されていない場合に、指向性を持つ信号を用いた無線通信によるデータの送信と、第2の登録部に対する端末装置の使用者に対応する入室情報の登録とを行う。端末装置は、識別情報を管理装置に送信し、指向性を持つ信号を用いた無線通信により送信されたデータを受信する。【選択図】図12

Description

本発明は、通信システム、通信方法、通信装置および通信プログラムに関する。
近年では、各生徒が操作する端末装置(例えばタブレット型コンピュータ)を用いて授業などを行う例が増加している。例えば、授業において、教師が用意したデータを各生徒に配布する。このような場合のデータの配布は、例えばWi−Fi(登録商標)に準拠した無線LAN(Local Area Network)通信(以下、無線LAN通信)を用いて行うことが可能である。各生徒は、配布されたデータを自身が用いる端末装置に格納し、端末装置を操作して当該データの再生などを行う。
一方、RFID(Radio Frequency Identifier)を利用したID(Identifier)カードを用いて入退室管理を行う技術が知られている(例えば特許文献1)。例えば授業などにおいて、この入退室管理の技術を利用して、各生徒の出欠を確認することができる。
上述したRFIDを用いた特許文献1の技術では、各生徒の出欠は確認できるが、RFIDによる通信はデータの転送能力が低いため、動画データのような大容量のデータの転送には適していない。そのため、出欠管理とデータ転送とでそれぞれシステムを用意する必要があった。
さらに、例えば上述した各生徒が端末装置を用いて授業を行う場合において、データ転送を行う際に上述した無線LAN通信を用いると、配布するデータの容量の大きさによっては、各生徒に対するデータの配布が困難な場合があるという問題点があった。
例えば、教師が映画の動画データを各生徒に配布し、配布した動画データを授業内において各端末装置上で再生する場合について考える。動画データの配布を無線LAN通信を用いて行う場合、比較的大きい容量の動画データを多数(例えば数10台)の端末装置に同時配信することになるため、コリジョンなどに起因する通信速度の遅延により、配布の完了まで多大な時間を要するおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、多数の端末装置に対する管理とデータの配布とを容易とすることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、管理装置と端末装置とを含む通信システムであって、管理装置は、端末装置を識別する識別情報を予め登録する第1の登録部と、端末装置の使用者の入室を示す入室情報を登録する第2の登録部と、端末装置から送信された識別情報を取得する取得部と、取得した識別情報が第1の登録部に登録されており、且つ、入室情報が第2の登録部に登録されていない場合に、指向性を持つ信号を用いた無線通信によるデータの送信と、第2の登録部に対する端末装置の使用者に対応する入室情報の登録とを行う第1の通信制御部とを備え、端末装置は、識別情報を管理装置に送信し、データを受信する第2の通信制御部を備える。
本発明によれば、多数の端末装置に対する管理とデータの配布とを容易とすることが可能となるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る通信システムの一例の構成を概略的に示すブロック図である。 図2は、実施形態に適用可能な管理装置の一例のハードウェア構成を示すブロック図である。 図3は、実施形態に適用可能な端末装置の一例のハードウェア構成を示すブロック図である。 図4は、実施形態に係る管理装置の機能を説明するための一例の機能ブロック図である。 図5は、実施形態に係る端末装置の機能を説明するための一例の機能ブロック図である。 図6は、実施形態に係る通信システムによるデータ転送処理の例を示す図である。 図7は、実施形態に係る管理装置における配布データの登録および出席管理テーブルの作成処理を示す一例のフローチャートである。 図8は、実施形態に適用可能な出席管理用テーブルの構成の例を示す図である。 図9は、実施形態に係るユーザ情報管理テーブルの一例の構成を示す図である。 図10は、実施形態に係るユーザ情報管理テーブルの作成方法を示す一例のフローチャートである。 図11は、実施形態に係る、管理装置と端末装置との間での入室時のデータの送受信を概略的に示す図である。 図12は、実施形態に係る管理装置の入室時における処理をより詳細に示す一例のフローチャートである。 図13は、実施形態に係る端末装置の入室時の処理を示す一例のフローチャートである。 図14は、実施形態に係る、管理装置と端末装置との間で行われる入室時の通信処理の一例の手順をより具体的に示すシーケンス図である。 図15は、実施形態に適用可能な、配布データの送信の進捗を表示する進捗表示画面の例を示す図である。 図16は、実施形態に適用可能な名簿画面の例を示す図である。 図17は、実施形態に係る通信システムによる、退室時の処理の例を示す図である。 図18は、実施形態に係る、端末装置に保存された配布データを退室時に削除する場合の、管理装置と端末装置との間でのデータの送受信を概略的に示す図である。 図19は、実施形態に係る、端末装置に保存された配布データを退室時に他のデータに差し替える場合の、管理装置と端末装置との間でのデータの送受信を概略的に示す図である。 図20は、実施形態に係る管理装置の退室時における処理をより詳細に示す一例のフローチャートである。 図21は、実施形態に係る端末装置の退室時の処理を示す一例のフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、通信システム、通信方法、通信装置および通信プログラムの実施形態を詳細に説明する。図1は、実施形態に係る通信システムの一例の構成を概略的に示す。図1において、通信システム1は、管理装置10と、端末装置20と、管理装置10に接続される表示装置30とを含む。
管理装置10は、互いに近距離無線通信を行う近距離通信部11および21をそれぞれ備え、通信装置として機能する。また、管理装置10および端末装置20は、互いに指向性を持つ信号による無線通信を行う指向性通信部12および22をそれぞれ備える。近距離通信部11および指向性通信部12は、管理装置10に外部的に接続されてもよいし、内蔵されていてもよい。同様に、近距離通信部21および指向性通信部22は、端末装置20に外部的に接続されてもよいし、内蔵されていてもよい。
近距離通信部11および21は、数10cm乃至数mの近距離に制限された通信可能距離で無線によるデータ通信を行うもので、通信方式としては、Blueooth(登録商標)のClass 3を適用することができる。Blueooth(登録商標)のClass 3は、出力が1mW、到達距離が1mとされている。なお、近距離通信部11および21の通信方式は、近距離無線通信であればBlueooth(登録商標)以外の通信方式を採用することもできる。例えば、NFC(Near Field Communication)の標準規格に従った通信方式を、近距離通信部11および21の通信方式として採用してもよい。
指向性通信部12および22は、それ自身が強い指向性を有する信号を用いて無線によるデータ通信を行う。実施形態に係る指向性通信部12および22では、このような信号の一つであるミリ波を用いて通信を行う。ミリ波は、波長が1mm乃至10mm、周波数が30GHz乃至300GHzの電波であり、直進性に優れ、送信するデータ量の大容量化が可能である。なお、ミリ波は、あくまで一例であって、指向性通信部12および13は、指向性を有する信号であれば、ミリ波以外の信号を用いて通信を行ってもよい。
例えば、2.4GHzまたは5GHzの周波数帯域を用いる一般的なWi−Fi(登録商標)の伝送レートは、例えば現状で最高速度のIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11acで最大3.6Gbpsとされている。これに対して、ミリ波の一つである、60GHzの周波数帯を用いる通信規格のIEEE802.11adでは、伝送レートが6.8Gbpsとされており、IEEE802.11acと比較して高速なデータ転送が可能である。
以降、近距離通信部11および21による通信を近距離無線通信と呼び、用いる信号を、近距離無線信号と呼ぶ。また、指向性通信部12および22による通信を指向性通信と呼び、用いる信号を指向性信号と呼ぶ。さらに、実施形態では、管理装置10が備える指向性通信部12は、少なくとも送信の機能を含み、端末装置20が備える指向性通信部22は、少なくとも受信の機能を含む。指向性通信部22は、例えば指向性通信部22が備える受信部が感知した指向性信号の強度が所定以上になった場合に通信可能であると判定して、指向性通信を開始する。
表示装置30は、例えば、表示デバイスとして大型のLCD(Liquid Crystal Display)を用いた電子黒板であって、管理装置10から出力された表示制御信号に従った表示を行うことができる。なお、電子黒板はあくまで一例であって、表示装置30は、会議装置、プロジェクタなどの投影装置、プリンタやMFP(Multi Function Printer)などの画像形成装置であってもよい。また、表示装置30として、汎用のコンピュータを利用してもよい。さらに、表示装置30に用いられる表示デバイスは、必ずしも大型である必要や、LCDで構成されている必要はない。
このような構成において、管理装置10は、近距離通信部11と端末装置20の近距離通信部21との間で、近距離無線通信により端末装置20の機器を特定するための機器IDと、端末装置20を使用するユーザのユーザ情報とを取得する。管理装置10は、端末装置20から機器IDとユーザ情報とを取得すると、指向性通信部12により、データの送信を行う。端末装置20は、この送信されたデータを指向性通信部22により受信して保存し、保存が完了すると、その旨を例えば近距離通信部21の通信により管理装置10に通知する。管理装置10は、近距離通信部11によりこの通知を受信すると、受信した時刻を当該端末装置20のユーザ情報に関連付けて記憶する。これにより、データの転送を高速に実行することが可能であり、また、ユーザが出席しているか否かを確認することができる。
図2は、実施形態に適用可能な管理装置10の一例のハードウェア構成を示す。図2において、管理装置10は、CPU(Central Processing Unit)100と、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、表示信号生成部103と、ストレージ105と、入力デバイス106と、入出力I/F107とを含み、これら各部がバス110により互いに通信可能に接続される。このように、管理装置10は、一般的なコンピュータを用いて構成することができる。
ストレージ105は、ハードディスクドライブや、フラッシュメモリのような不揮発性メモリであって、CPU100を動作させるためのプログラムや、各種のデータが記憶される。ROM101は、例えば管理装置10を起動させるために用いるプログラムおよびデータが予め記憶される。CPU100は、ストレージ105およびROM101に記憶されるプログラムに従い、RAM102をワークメモリとして用いて、この管理装置10の全体の動作を制御する。
表示信号生成部103は、CPU101によりプログラムに従い生成された表示制御信号を表示信号に変換して表示デバイス104に供給する。表示デバイス104は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)であって、表示信号生成部103から供給された表示信号に従った画面を表示する。入力デバイス106は、例えばキーボードと、マウスなどのポインティングデバイスとを含み、ユーザ操作に応じた信号を出力する。
入出力I/F107は、外部機器に対するインタフェースであって、例えばUSB(Universal Serial Bus)を適用することができる。図2の例では、入出力I/F107に対して近距離通信部11と、指向性通信部12と、表示装置30とが接続されている。CPU100は、プログラムに従い、入出力I/F107を介して近距離通信部11および指向性通信部12の制御を行う。また、CPU100は、プログラムに従い生成した表示制御信号を、入出力I/F107を介して表示装置30に供給することができる。
なお、ここでは、近距離通信部11および指向性通信部12が管理装置10に対して、入出力I/F107を介して外部的に接続されるように説明したが、これはこの例に限定されない。上述したように、近距離通信部11および指向性通信部12のうち少なくとも一方を管理装置10に内蔵させてもよい。この場合、近距離通信部11や指向性通信部12は、バス110に直接的に接続させてもよいし、管理装置10に対して、入出力I/F107を介して内部的に接続させてもよい。
図3は、実施形態に適用可能な端末装置20の一例のハードウェア構成を示す。端末装置20は、上述した管理装置10と同様に、一般的なコンピュータを適用することができる。端末装置20は、携帯性に優れたタブレット型コンピュータを適用することもできる。図3の例では、端末装置20は、CPU200と、ROM201と、RAM202と、表示信号生成部203と、ストレージ205と、入力デバイス206と、入出力I/F207とを含み、これら各部がバス210により互いに通信可能に接続される。
CPU200、ROM201、RAM202、表示信号生成部203、ストレージ205、入力デバイス206および入出力I/F207は、図2に示した管理装置10に含まれるCPU100、ROM101、RAM102、表示信号生成部103、ストレージ105、入力デバイス106および入出力I/F107にそれぞれ対応する機能を有する。
CPU200は、ストレージ205およびROM201に予め記憶されるプログラムに従い、RAM202をワークメモリとして用いて、この端末装置20の全体の動作を制御する。表示信号生成部203は、CPU200がプログラムに従い生成した表示制御信号を表示信号に変換して、表示デバイス204に供給する。表示デバイス204は、例えばLCDであって、供給された表示信号に従った画面を表示する。なお、端末装置20は、複数のCPU200を備えていてもよい。
入力デバイス206は、例えばキーボードと、マウスなどのポインティングデバイスとを含み、ユーザ操作に応じた信号を出力する。端末装置20がタブレット型コンピュータである場合、入力デバイス206は、表示デバイス204と一体的に形成された所謂タッチパネルであって、ユーザが押下または接触した位置に応じた信号を出力する。
入出力I/F207は、例えばUSBであって、図3の例では、近距離通信部21および指向性通信部22が接続されている。CPU200は、プログラムに従い、入出力I/F207を介して近距離通信部21および指向性通信部22の制御を行う。
上述と同様に、近距離通信部21および指向性通信部22は、端末装置20に対して入出力I/F207を介して外部的に接続されるのに限らず、近距離通信部21および指向性通信部22のうち少なくとも一方を端末装置20に内蔵させてもよい。この場合、近距離通信部21や指向性通信部22は、バス210に直接的に接続させてもよいし、端末装置20に対して、入出力I/F207を介して内部的に接続させてもよい。
図4は、実施形態に係る管理装置10の機能を説明するための一例の機能ブロック図である。図4において、管理装置10は、ユーザ情報登録部1000と、ユーザ状態登録部1001と、記憶部1002と、通信制御部1003と、入力受付部1004と、表示制御部1005とを含む。
これらユーザ情報登録部1000、ユーザ状態登録部1001、記憶部1002、通信制御部1003、入力受付部1004および表示制御部1005は、CPU100上で動作するプログラムにより実現される。これに限らず、ユーザ情報登録部1000、ユーザ状態登録部1001、記憶部1002、通信制御部1003、入力受付部1004および表示制御部1005の一部または全部を、互いに協働して動作するハードウェア回路により構成してもよい。
なお、管理装置10は、単体のコンピュータにより構成される例に限定されず、例えば、互いに接続される複数のコンピュータを用いて構成してもよい。管理装置10を構成する複数のコンピュータは、通信ネットワークを介して接続してもよいし、ケーブルにより直接的に接続してもよい。管理装置10を複数のコンピュータを用いて構成する場合、管理装置10に含まれる各機能(ユーザ情報登録部1000、ユーザ状態登録部1001、記憶部1002、通信制御部1003、入力受付部1004および表示制御部1005)を複数のコンピュータ上に分散してもよいし、複数のコンピュータを1台のコンピュータと見做してもよい。
記憶部1002は、ストレージ105やRAM102といった記憶媒体に対するデータの読み書きを制御する。通信制御部1003は、近距離通信部11および指向性通信部12による通信を制御する。入力受付部1004は、入力デバイス106に対するユーザ操作を受け付ける。表示制御部1005は、表示制御信号を生成し、表示デバイス104や表示装置30に対する画面の表示を制御する。
ユーザ情報登録部1000は、入力受付部1004に受け付けられたユーザ操作に応じて、出席管理テーブル(後述する)の作成を行う作成部として機能する。また、ユーザ情報登録部1000は、出席管理テーブルおよびユーザ情報管理テーブル(後述する)に対するユーザ情報の登録も行う。ユーザ状態登録部1001は、出席管理テーブルに対してユーザ状態を登録する。ユーザ状態は、例えば実施形態に係る通信システム1が授業に用いられる場合、生徒(ユーザ)の入室を示す入室情報として入室時刻を適用し、生徒(ユーザ)の退室を示す退室情報として退室時刻を適用することができる。ここで、入室情報は、生徒(ユーザ)の出席を示す情報を含む。
なお、実施形態に係る通信システム1が授業以外に用いられる場合には、ユーザが生徒である必要はない。
図5は、実施形態に係る端末装置20の機能を説明するための一例の機能ブロック図である。図5において、端末装置20は、ユーザ情報記憶部2000と、機器ID取得部2001と、記憶部2002と、通信制御部2003と、入力受付部2004と、表示制御部2005とを含む。
これらユーザ情報記憶部2000、機器ID取得部2001、記憶部2002、通信制御部2003、入力受付部2004および表示制御部2005は、CPU200上で動作するプログラムにより実現される。これに限らず、ユーザ情報記憶部2000、機器ID取得部2001、記憶部2002、通信制御部2003、入力受付部2004および表示制御部2005の一部または全部を、互いに協働して動作するハードウェア回路により構成してもよい。
記憶部2002は、ストレージ205やRAM202といった記憶媒体に対するデータの読み書きを制御する。通信制御部2003は、近距離通信部21および指向性通信部22による通信を制御する。入力受付部2004は、入力デバイスに対するユーザ操作を受け付ける。表示制御部2005は、表示制御信号を生成し、表示デバイス204に対する画面の表示を制御する。
ユーザ情報記憶部2000は、入力受付部2004に受け付けられたユーザ操作により入力されたユーザ情報を、例えばRAM202またはストレージ205に記憶し、記憶されたユーザ情報を読み出す。機器ID取得部2001は、この端末装置20を特定するための識別情報を、機器IDとして取得する。近距離通信部21がBluetooth(登録商標)に対応している場合、機器ID取得部2001は、例えば近距離通信部21のレジスタに予め記憶されるBD(Bluetooth(登録商標) Device)アドレスを、機器IDとして取得する。
なお、BDアドレスは、機器IDの一例であって、端末装置20を特定して接続するために使用可能な情報であれば、他の情報を用いてもよい。例えば、機器IDとして、端末装置20を使用するユーザのアカウント情報を用いることもできる。
管理装置10および端末装置20における各機能を実現するための各通信プログラムは、インストール可能な形式また実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)、フレキシブルディスク(FD)、DVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供されてもよい。これに限らず、通信プログラムは、例えば、管理装置10や端末装置20が接続可能なネットワーク上に接続されたコンピュータ上に格納し、当該ネットワークを介してダウンロードされることで、管理装置10や端末装置20に提供されるようにしてもよい。これに限らず、通信プログラムは、インターネットなど他のネットワークを経由して管理装置10や端末装置20に提供されるようにもできる。
例えば管理装置10において、通信プログラムは、上述した各部(ユーザ情報登録部1000、ユーザ状態登録部1001、記憶部1002、通信制御部1003、入力受付部1004および表示制御部1005)を含むモジュール構成となっている。実際のハードウェアとしては、CPU100がストレージ105などの記憶媒体から当該通信プログラムを読み出して実行することにより、上述した各部がRAM102などの主記憶装置上にロードされ、ユーザ情報登録部1000、ユーザ状態登録部1001、記憶部1002、通信制御部1003、入力受付部1004および表示制御部1005が主記憶装置上に生成されるようになっている。通信プログラムの形態は端末装置20においても同様なので、ここでの説明を省略する。
(実施形態のより具体的な説明)
次に、実施形態に係る通信システム1による通信の、より具体的な例について説明する。図6は、実施形態に係る通信システム1によるデータ転送処理の例を示す。なお、図6において、上述した図1と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
以下では、実施形態に係る通信システム1を、授業に適用したものとして説明を行う。一例として、教師が、語学の授業を、収録される会話の言語が授業の対象となる外国語である動画データを用いて行うものとする。この場合において、教師は、管理装置10に教材として保存しておいた動画データを、各生徒が用いる各端末装置20にそれぞれ転送して動画データの配布を行うものとする。各端末装置20に配布された動画データは、端末装置20の例えばストレージ205に保存される。このとき、動画データは、ストレージ205における予め定められた位置(フォルダなど)に保存される。各生徒は、端末装置20を操作して、保存された当該動画データを再生させる。
ここで、動画データは、例えばデータサイズが数Gbyteであり、Wi−Fi(登録商標)による1対多の通信では、全ての生徒がデータの転送を完了するまで、膨大な時間を要するおそれがある。また、データ転送にWi−Fi(登録商標)による1対多の通信を用いた場合、多数の生徒の中で、どの生徒へのデータ転送が完了し、どの生徒へのデータ転送が完了していないかを教師が判別することが困難である。
図6において、出入口50から教室内に入室した生徒40は、入室処理のため、端末装置20を管理装置10に接近させ、端末装置20と管理装置10との間での、近距離通信による接続を確立する。接続が確立されると、端末装置20と管理装置10との間で入室処理のための情報の送受信が行われる。管理装置10は、生徒40が入室したものと判定すると、指向性通信により端末装置20に対して動画データの送信を開始する。送信された動画データは、生徒40が所持する端末装置20に受信され、例えばストレージ205の所定の位置に保存される。このとき、管理装置10は、データ送信の進捗を、表示装置30に表示させると好ましい。
端末装置20は、動画データの保存が完了すると、管理装置10に対して入室コマンドを送信する。管理装置10は、この入室コマンドを受信すると、現在時刻を当該端末装置20を所持する生徒40の入室時刻として記憶し、生徒40の入室処理が完了する。図6の例では、このようにして動画データの転送が完了し、管理装置10にそれぞれ入室時刻が記憶され入室処理が完了した複数の生徒42が、教室内に入室した状態で示されている。
一方、図6の例では、教室外に、複数の生徒41が、教室に入室して動画データを受け取り入室処理を行うために並んでいる。すなわち、例えばミリ波といった指向性信号は、信号の直進性があり、また、距離による減衰も大きい(例えば3m程度で減衰する)ので、1対多の通信が困難である。そのため、各生徒41は、管理装置10からのデータ転送を、一人ずつ受ける必要がある。各生徒41は、例えば、図6に矢印Aで示されるように、管理装置10の指向性通信部12による指向性信号を受信可能な位置に向けて並び、順次、管理装置10からのデータ転送を受ける。
このような、各生徒が順次、データ転送を受けるような転送方式を利用することで、教師は、データ転送が完了した生徒を容易に判別できる。また、上述した信号の直進性などにより、各端末装置20で順次にデータ転送を行う必要が有るため、1対多の通信を行うWi−Fi(登録商標)と比較して、端末装置20当たりの転送速度を高速化できる。
なお、図6において、管理装置10は1つの指向性通信部121を備える構成として示されているが、これはこの例に限定されず、管理装置10は、複数の指向性通信部121を備えていてもよい。また、図6は、管理装置10が教室内に設置されている例を示しているが、これはこの例に限定されず、管理装置10は、教室外の出入口50付近に設置してもよい。
(実施形態に係る通信のより詳細な説明)
次に、実施形態に係る通信方式について、より詳細に説明する。例えば教師は、各生徒に対するデータの配布に先立って、配布データの管理装置10への登録(保存)と、各生徒の出席を管理する出席管理テーブルを作成する。図7は、実施形態に係る管理装置10における配布データの登録および出席管理テーブルの作成処理を示す一例のフローチャートである。
ステップS100で、管理装置10は、入力受付部1004により、管理装置10に対してユーザ(教師)により入力された配布データおよび付随情報を受け付けたか否かを判定する。例えば、管理装置10は、表示制御部1005により、配布データの登録と、付随情報の入力とを行うための入力画面を表示デバイス104に表示させる。ユーザは、例えば、この入力画面の表示に従い、配布データを例えば入出力I/F107を介して管理装置10に入力し、付随情報の入力を行う。
管理装置10は、配布データおよび付随情報を受け付けていないと判定した場合(ステップS100、「No」)、処理をステップS100に戻す。一方、管理装置10は、配布データおよび付随情報を受け付けたと判定した場合(ステップS100、「Yes」)、処理をステップS101に移行させる。
ステップS101で、管理装置10は、受け付けた配布データおよび付随情報を記憶部1002により例えばストレージ105に格納し、配布データおよび付随情報の登録を行う。ここで、付随情報は、配布データに付随する情報であって、配布データの配布開始および終了時刻、出席管理を行いたい項目名(授業名)、登録ユーザ名および持ち出し禁止フラグを含む。これらの付随情報のうち、配布データの配布開始および終了時刻を設定することで、配布データの配布を例えば1日の中の時間帯で管理できる。登録ユーザ名は、配布データおよび付随情報の登録を行うユーザ名であって、例えば教師の名前である。持ち出し禁止フラグは、当該配布データの教室外への持ち出しを禁止するか否かを指定する。
なお、実施形態に係る通信システム1が授業以外に用いられる場合には、登録ユーザ名は教師名である必要はなく、例えば管理者名や、会議またはイベントの主催者名であってもよい。同様にして、持ち出し禁止フラグは、当該配布データの会議室外、社外またはイベント会場外への持ち出しを禁止するか否かを指定してもよい。
次に、ステップS102で、管理装置10は、入力受付部1004に受け付けられるユーザ入力に応じて、端末装置20に配布した配布データを、退室時に、当該端末装置20から削除させるか、差し替えるかを判定する。管理装置10は、削除させると判定した場合(ステップS102、「削除」)、処理をステップS104に移行させる。一方、管理装置10は、配布データを他のデータで差し替えると判定した場合(ステップS102、「差し替え」)、処理をステップS103に移行させる。
ステップS103で、管理装置10は、差し替え用のデータ(以下、差し替えデータ)の登録を行う。例えば、管理装置10は、表示制御部1005により、差し替えデータの登録を行うための入力画面を表示デバイス104に表示させる。ユーザは、例えば、この入力画面の表示に従い、差し替えデータを例えば入出力I/F107を介して管理装置10に入力する。管理装置10は、入力された差し替えデータを記憶部1002により例えばストレージ105に格納し、差し替えデータの登録を行う。上述した、外国語による動画データを配布する例では、動画を除いた会話の音声のみによる音声データを差し替えデータとして用いることが考えられる。
次に、ステップS104で、管理装置10は、ユーザ情報登録部1000により、出席管理テーブルが作成済みか否かを判定する。作成済みであると判定した場合(ステップS104、「Yes」)、図7のフローチャートによる一連の処理を終了させる。一方、管理装置10は、出席管理テーブルが作成されていないと判定した場合(ステップS104、「No」)、処理をステップS105に移行させる。
ステップS105で、管理装置10は、ユーザ情報登録部1000により、出席管理用テーブルを作成する。図8は、実施形態に適用可能な出席管理用テーブルの構成の例を示す。図8の例では、出席管理用テーブルは、1つのレコードに「日付」、「氏名」、「学生番号」、「入室時刻」、「退室時刻」および「出欠フラグ」の各項目を含み、1以上のレコードが項目「授業名」に関連付けられて構成されている。
出席管理用テーブルにおいて、項目「日付」は、項目「授業名」で示される授業が行われる日の日付が格納される。項目「日付」に格納される日付は、授業が実行される日と共に、例えば授業で用いるデータが配布される日を示す。項目「氏名」は、項目「授業名」で示される授業に出席する生徒の氏名が格納される。項目「学生番号」は、項目「氏名」で示される生徒を特定するための識別情報として、その生徒の学生番号が格納される。
項目「入室時刻」、「退室時刻」および「出欠フラグ」は、それぞれ、項目「氏名」で示される生徒の状態を示す情報が格納される。項目「入室時刻」は、項目「氏名」で示される生徒が教室に入室した時刻が格納される。詳細は後述するが、項目「入室時刻」は、実際には、当該生徒の端末装置20に配布されたデータの保存が完了した時刻を、生徒が教室に入室した時刻と見做して格納する。項目「退室時刻」は、当該生徒が教室から退室したと見做される時刻が格納される。項目「出欠フラグ」は、当該生徒の項目「授業名」で示される授業への出欠の状態が格納される。
なお、本実施形態では、通信システム1が授業で用いられる場合を例として説明しているが、実施形態に係る通信システム1が授業以外に用いられる場合には、項目「授業名」は会議名やイベント名を用いてもよい。同様にして、項目「学生番号」は、ユーザを特定するための識別情報であれば学生番号以外の情報を用いてもよい。例えば、項目「学生番号」として、社員番号、出席番号またはユーザのメールアドレスなどを用いてもよい。さらに、実施形態に係る通信システム1が授業以外に用いられる場合には、項目「出欠フラグ」に、会議やイベントなどへの出欠の状態を格納してもよい。
ユーザ情報登録部1000は、これら「授業名」、「日付」、「氏名」、「学生番号」、「入室時刻」、「退室時刻」および「出欠フラグ」の各項目のうち、項目「授業名」以外を空欄として出席管理用テーブルを作成する。項目「授業名」は、例えば教師により入力される。ユーザ情報登録部1000は、作成した出席管理用テーブルを、記憶部1002により例えばストレージ105に格納する。なお、出席管理用テーブルは、これら「授業名」、「日付」、「氏名」、「学生番号」、「入室時刻」、「退室時刻」および「出欠フラグ」の各項目に対し、さらに別の項目を加えてもよい。
管理装置10は、各生徒の入退室管理を行うために、各生徒および各生徒が用いる端末装置20を特定するための第1の登録部としてのユーザ情報管理テーブルを予め作成し、記憶部1002により例えばストレージ105に格納する。図9は、実施形態に係るユーザ情報管理テーブルの一例の構成を示す。ユーザ情報管理テーブルは、1つのレコードに「機器ID」、「氏名」、「学生番号」、「ユーザ種別」および「メールアドレス」の各項目を含む。
項目「機器ID」は、端末装置20を特定するための識別情報が格納される。上述したが、端末装置20の近距離通信部21がBluetooth(登録商標)に対応している場合には、項目「機器ID」は、当該近距離通信部21のBDアドレスが格納される。項目「氏名」および「学生番号」は、図8を用いて説明した出席管理テーブルの項目「氏名」および「学生番号」と対応し、項目「機器ID」に格納される機器IDに対応する端末装置20を用いるユーザ(生徒)を特定するための情報が格納される。項目「ユーザ種別」は、当該ユーザの種別を示す情報が格納される。ユーザの種別を示す情報は、例えば、「教師」および「生徒」が考えられる。項目「メールアドレス」は、当該ユーザのメールアドレスが格納される。以下では、項目「氏名」、「学生番号」、「ユーザ種別」および「メールアドレス」を纏めて使用者情報と呼ぶ。
図10は、実施形態に係るユーザ情報管理テーブルの作成方法を示す一例のフローチャートである。このフローチャートにおける各処理は、管理装置10において実行される。
ステップS200で、管理装置10は、入力受付部1004により、管理装置10に対してユーザ(教師)により入力された機器IDと使用者情報とを受け付けたか否かを判定する。例えば、管理装置10は、表示制御部1005により、機器IDと使用者情報との入力とを行うための入力画面を表示デバイス104に表示させる。ユーザは、例えば、この入力画面の表示に従い機器IDおよびユーザ情報の入力を行う。
管理装置10は、機器IDおよびユーザ情報の入力を受け付けていないと判定した場合(ステップS200、「No」)、処理をステップS200に戻す。一方、管理装置10は、機器IDおよびユーザ情報の入力を受け付けたと判定した場合(ステップS200、「Yes」)、処理をステップS201に移行させる。
ステップS201で、管理装置10は、ユーザ情報登録部1000により、ストレージ105に格納されるユーザ情報管理テーブルを参照し、ステップS200で入力された機器IDと同一の機器IDがユーザ情報管理テーブルに既に登録されているか否かを判定する。
管理装置10は、ユーザ情報登録部1000により、入力された機器IDと同一の機器IDが登録されていないと判定した場合(ステップS201、「No」)、処理をステップS202に移行させる。そして、管理装置10は、ユーザ情報登録部1000により、ステップS200で入力された機器IDと使用者情報とを関連付けて、新規のレコードとしてユーザ情報管理テーブルに登録する。そして、図10のフローチャートによる一連の処理を終了させる。
一方、管理装置10は、ステップS201で、ユーザ情報登録部1000により、入力された機器IDと同一の機器IDが既に登録されていると判定した場合(ステップS201、「Yes」)、処理をステップS203に移行させる。ステップS203で、管理装置10は、ユーザ情報登録部1000により、ステップS200で入力された機器IDと同一の機器IDを含むレコードの使用者情報を、ステップS200で入力された使用者情報で上書きする。そして、図10のフローチャートによる一連の処理を終了させる。
(実施形態に係る入室時の処理)
次に、実施形態に係る通信システム1における、管理装置10と端末装置20との間で行われる入室時の通信について、より詳細に説明する。図11は、実施形態に係る、管理装置10と端末装置20との間での、入室時のデータの送受信を概略的に示す。なお、図11において、上述した図1、図6と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図11において、生徒(ユーザ)40が出入口50から教室内に入室すると、生徒40が用いる端末装置20と、管理装置10との間で近距離通信による接続処理が開始される。端末装置20は、管理装置10との間での近距離通信による接続が確立されると、管理装置10に対して、機器IDと、端末装置20を用いる生徒40のユーザ情報(例えば氏名、学生番号)とを送信する(ステップS10)。
なお、管理装置10は、例えば端末装置20との近距離通信による接続が確立されると、指向性通信を確立させるために、指向性信号によるマーカ信号を繰り返し送信する。
管理装置10は、端末装置20から機器IDおよびユーザ情報を受信すると、受信した機器IDに基づき当該端末装置20が登録済みであることを確認する。登録済みが確認されると、管理装置10は、図7のステップS101で登録された配布データを指向性通信により送信する(ステップS11)。端末装置20は、配布データの受信および保存が完了すると、管理装置10に対して例えば近距離通信により入室コマンドを送信する(ステップS12)。入室コマンドは、指向性通信を用いて送信してもよい。管理装置10は、入室コマンドを受信すると、出席管理テーブルのステップS10で受信したユーザ情報に対応するレコードの入室時刻に、現在の時刻(入室コマンドを受信した時刻)を登録する。
入室コマンドは、端末装置20のユーザに対応するレコードの入室時刻へ現在の時刻を登録させる命令を示す。これはこの例に限定されず、入室コマンドは、特定の処理の実行を指示する信号でなくてもよい。例えば、入室コマンドは、単に端末装置20から管理装置10に対して当該端末装置20のユーザが入室したことを示す情報であってもよい。また、現在の時刻は、端末装置20が入室コマンドを送信した時刻であってもよい。この場合、例えば、端末装置20は、入室コマンドを送信した時刻を示す時刻情報を、入室コマンドと共に管理装置10に送信する。
図12は、実施形態に係る管理装置10の入室時における処理をより詳細に示す一例のフローチャートである。なお、図12のフローチャートの処理に先立って、上述した図7のフローチャートによる処理が実行され、配布すべきデータが管理装置10に登録されていると共に、出席管理用テーブルが作成されているものとする。また、図12のフローチャートの処理に先立って、図10のフローチャートによる処理が実行され、ユーザ状態管理テーブルに機器IDと使用者情報とが関連付けられて登録されているものとする。
ステップS300で、管理装置10は、通信制御部1003により、端末装置20との間で近距離通信による接続処理を行い、接続が確立されたか否か判定する。管理装置10は、接続が確立されていないと判定した場合(ステップS300、「No」)、処理をステップS300に戻す。一方、管理装置10は、接続が確立されたと判定した場合(ステップS300、「Yes」)、処理をステップS301に移行させる。
ステップS301で、管理装置10は、通信制御部1003により、近距離通信により端末装置20の機器IDを取得する。通信制御部1003は、例えば、近距離通信がBluetooth(登録商標)であり機器IDがBDアドレスである場合、近距離通信の送受信の単位であるパケットの所定の位置からBDアドレスを取得する。
次のステップS302で、管理装置10は、ステップS300で近距離通信が確立された端末装置20の使用者が登録されたユーザ(生徒)であるか否かを判定する。より具体的には、管理装置10は、通信制御部1003により、ユーザ情報管理テーブルを参照して、ステップS301で取得した機器IDがユーザ情報管理テーブルに登録されているか否かを判定する。管理装置10は、登録されていないと判定した場合(ステップS302、「No」)、この図12のフローチャートによる一連の処理を終了させる。
一方、管理装置10は、ステップS302で、取得した機器IDがユーザ情報管理テーブルに登録されていると判定した場合(ステップS302、「Yes」)、処理をステップS303に移行させる。ステップS303で、管理装置10は、端末装置20から近距離通信により送信されたユーザ情報を受信する。そして、管理装置10は、ユーザ状態登録部1001により、受信したユーザ情報に基づき、出席管理テーブルの対応する項目に値を格納する。例えば、ユーザ状態登録部1001は、受信したユーザ情報に基づき、出席管理テーブルの項目「日付」、「氏名」および「学生番号」に値を格納する。
次のステップS304で、管理装置10は、予め登録された配布データを、通信制御部1003により指向性通信により送信する。配布データは、例えば、記憶部1002により、所定のデータサイズを単位として、単位毎にストレージ105から読み出されて送信される。管理装置10は、通信制御部1003により、配布データの終端部分を送信する際、または、終端部分の送信後に、最終データを示す通知を指向性通信により送信する。次のステップS305で、管理装置10は、通信制御部1003により、端末装置20から入室コマンドが受信されたか否かを判定する。受信していないと判定した場合(ステップS305、「No」)、管理装置10は、処理をステップS305に戻す。
一方、管理装置10は、端末装置20から入室コマンドが受信されたと判定した場合(ステップS305、「Yes」)、処理をステップS306に移行させる。ステップS306で、管理装置10は、ユーザ状態登録部1001により、出席管理テーブルの項目「入室時刻」に現在の時刻を示す情報を格納し、入室時刻の登録を行う。そして、図12のフローチャートによる一連の処理を終了させる。
図13は、上述の図12による管理装置10の処理に対応する、実施形態に係る端末装置20の入室時の処理を示す一例のフローチャートである。なお、図13のフローチャートによる処理に先立って、端末装置20の機器IDと、端末装置20を使用するユーザ(生徒)のユーザ情報とが管理装置10に既に取得され、ユーザ情報管理テーブルに格納されているものとする。また、端末装置20は、ユーザ情報記憶部2000により、端末装置20を使用するユーザのユーザ情報が予め登録されているものとする。
ステップS400で、端末装置20は、通信制御部2003により、管理装置10との間で近距離通信による接続処理を行い、接続が確立されたか否か判定する。端末装置20は、接続が確立されていないと判定した場合(ステップS400、「No」)、処理をステップS400に戻す。一方、端末装置20は、接続が確立されたと判定した場合(ステップS400、「Yes」)、処理をステップS401に移行させる。ステップS401で、端末装置20は、予め記憶されたユーザ情報をユーザ情報記憶部2000により取得し、取得したユーザ情報を通信制御部2003により近距離通信を用いて管理装置10に対して送信する。
次のステップS402で、端末装置20は、通信制御部2003により、管理装置10から指向性通信により単位毎に送信された配布データを受信し、受信した配布データを、記憶部2002により単位毎に逐次に例えばストレージ205の所定の位置に保存する。そして、次のステップS403で、配布データが全て受信され保存されたか否かを判定する。通信制御部2003は、例えば、管理装置10から指向性通信により送信されたデータ終端を示す情報を受信したか否かに基づきこの判定を行う。端末装置20は、配布データが全て受信されていないと判定した場合(ステップS403、「No」)、処理をステップS402に戻し、配布データの受信を継続させる。
一方、端末装置20は、配布データを全て受信し、受信した配布データの保存が完了したと判定した場合(ステップS403、「Yes」)、処理をステップS404に移行させる。ステップS404で、端末装置20は、通信制御部2003により、例えば近距離通信を用いて入室コマンドを管理装置10に送信する。そして、図13のフローチャートによる一連の処理を終了させる。
図14は、実施形態に係る、管理装置10と端末装置20との間で行われる入室時の通信処理の一例の手順をより具体的に示すシーケンス図である。先ず、端末装置20と管理装置10との間で、近距離通信による接続が確立される(ステップS20)。また、管理装置10は、指向性通信部12により指向性信号を連続的に送信する(ステップS21)。このステップS21で送信される指向性信号を、マーカ信号とする。
端末装置20は、上述したように、例えば指向性通信部22が備える受信部が感知したマーカ信号の強度が所定以上になった場合に通信可能となる。例えば、端末装置20は、通信制御部2003および表示制御部2005により、指向性信号の受信強度を示す情報を表示デバイス204に表示させる。端末装置20のユーザ(生徒)は、この受信強度の表示を参照して、指向性通信が可能となる位置に端末装置20を移動させる。
端末装置20は、マーカ信号の所定強度以上での受信が確認されると(ステップS500)、ユーザ情報記憶部2000によりユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報を通信制御部2003により管理装置10に対して送信する(ステップS22)。ユーザ情報は、例えばユーザ(生徒)の名前および学生番号といった、ユーザを特定するための情報を含む。ユーザ情報は、管理装置10に受信される。
管理装置10は、通信制御部1003により、受信したユーザ情報に基づき出席管理テーブルを参照し、ユーザ情報に対応するレコードに入室時刻が格納されているか確認する(ステップS501)。若し、ユーザ情報に対応するレコードに入室時刻が格納されていないと判定した場合、管理装置10は、記憶部1002により、例えばストレージ105に記憶された配布データを読み出し、読み出した配布データを、通信制御部1003により指向性通信を用いて送信する(ステップS23)。配布データは、上述したように、単位毎にストレージ105から読み出されて送信される。
ステップS23における配布データの送信時に、管理装置10は、表示制御部1005により、配布データの送信の進捗を例えば表示装置30に表示させることができる。図15は、実施形態に適用可能な、配布データの送信の進捗を表示する進捗表示画面の例を示す。図15の例では、進捗表示画面300は、表示領域301および302が設けられている。表示領域301は、配布データの送信先の端末装置20の使用者の名前が表示されている。
表示領域302は、配布データの送信の進捗が表示される。この例では、配布データの全体のサイズに対する送信済みの配布データのサイズの割合が進捗として示されている。
例えば、通信制御部1003は、配布データの送信に伴い、送信された配布データの単位数を計数し、計数結果から送信済みの配布データのサイズを計算する。この計算結果と、記憶部1002から取得した配布データの全体のサイズとから、配布データの全体のサイズに対する送信済みの配布データのサイズの割合を求め、求めた割合を示す情報を表示制御部1005に渡す。表示制御部1005は、通信制御部1003から渡された割合を示す情報に基づき、例えば0%〜100%の範囲で配布データの送信の進捗を表示する表示制御信号を生成し、生成した表示制御信号を表示装置30に供給する。
管理装置10は、通信制御部1003により、配布データの終端を送信する際、または、配布データの終端を送信した後に、最終データを示す通知を端末装置20に通知する(ステップS24)。
端末装置20は、管理装置10から送信された最終データを示す通知を受信すると、通信制御部2003により、例えば近距離通信を用いて管理装置10に対して入室コマンドを送信する(ステップS25)。管理装置10は、端末装置20からの入室コマンドを受信すると、ユーザ状態登録部1001により、現在の時刻(入室コマンドを受信した時刻)を入室時刻として、出席管理テーブルに登録する(ステップS502)。
ここで、管理装置10は、出席管理テーブルと、上述した割合とに基づき、図16に例示されるような実施形態に適用可能な名簿画面310を表示装置30に表示させることができる。図16において、名簿画面310は、名簿表示領域311が設けられている。図16の例では、名簿表示領域は、各ユーザ(生徒)の名前(生徒#1、#2、…)と、各ユーザに対する配布データの配布が完了したか否かを示す情報(「済」または「未」)と、各ユーザが出席しているか否かを示す情報とが表示される。
なお、名簿画面310は、管理装置10と通信可能な他の表示装置(例えば教師が使用する端末装置20)に表示させてもよい。これは、例えば、管理装置10が他の表示装置に対して名簿画面310を構成する情報を送信することによって実現できる。
なお、上述したステップS501において、ユーザ情報に対応するレコードに入室時刻が格納されていると判定された場合、当該ユーザは、既に入室しており、且つ、配布データの保存が完了していることになる。この場合には、当該ユーザの退室処理が行われる。
(実施形態に係る退室時の処理)
次に、実施形態に係る通信システム1における退室時の処理について説明する。図17は、実施形態に係る通信システム1による、退室時の処理の例を示す。なお、図17において、上述した図1と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
退室時の処理は、上述した図7のフローチャートにおけるステップS102で、端末装置20に配布した配布データを、退室時に、当該端末装置20から削除させるか、差し替えるかの何れとしたかに応じて処理が異なる。図17(a)は、退室時に配布データを端末装置20から削除する場合の例、図17(b)は、退室時に配布データを他のデータに差し替える場合の例をそれぞれ示す。
なお、図17(a)および図17(b)の何れも、上述した図6と同様に、実施形態に係る通信システム1を、授業に適用した場合の例である。例えば、動画データを用いた授業が終了し、各生徒が各自の端末装置20を持って出入口50から教室外に退室するものとする。
図17(a)の、退室時に、端末装置20において、入室時に管理装置10から送信された配布データである動画データを削除する場合の例について説明する。この場合には、図7のフローチャートにおけるステップS102およびステップS103で説明したように、管理装置10に差し替えデータは登録されていない。
図17(a)において、出入口50から教室外に退室しようとする生徒44は、退室処理のため、端末装置20を管理装置10に接近させ、端末装置20と管理装置10との間での、近距離通信による接続を確立する。接続が確立されると、管理装置10から端末装置20に対して、例えば近距離通信により、端末装置20に保存される動画データの削除を指示する削除コマンドが送信される。端末装置20は、この削除コマンドを受信すると、記憶部2002により、例えばストレージ205の所定の位置に保存される動画データを削除する。
端末装置20は、削除コマンドに従い動画データの削除が完了すると、例えば近距離通信により、管理装置10に対して削除完了コマンドを送信する。管理装置10は、この削除完了コマンドを受信すると、現在時刻(削除完了コマンドを受信した時刻)を当該端末装置20を所持する生徒44の退室時刻として記憶すると共に、当該生徒の出欠フラグに出席状態を示す値を設定し、生徒44の退室処理が完了する。図17(a)の例では、このようにして動画データの削除および退室処理が完了した複数の生徒45が、出入口50から教室外に退室した状態で示されている。
なお、退室処理は、管理装置10により生徒44が退室したと判定された場合を示すため、退室処理が完了した時点で生徒44が出入口50から教室外に退室していなくてもよい。
一方、図17(a)の例では、教室内に、複数の生徒43が、各自の端末装置20に保存される動画データを削除し退室処理を行うために並んでいる。各生徒43は、例えば、図17(a)に矢印Bで示されるように並び、順次、管理装置10からの削除コマンドを受信する。
図17(b)の、退室時に、端末装置20において、入室時に管理装置10から送信された動画データを他のデータに差し替える場合の例について説明する。この場合には、図7のフローチャートにおけるステップS102およびステップS103で説明したように、管理装置10に差し替えデータが登録されている。この場合においても、上述と同様に、管理装置10は、生徒44の端末装置20に削除コマンドを送信する。端末装置20は、管理装置10からの削除コマンドに従い、保存されている動画データを削除する。端末装置20は、削除コマンドに従い動画データの削除が完了すると、管理装置10に対して削除完了コマンドを送信する。
管理装置10は、この削除完了コマンドを受信すると、現在時刻を当該端末装置20を所持する生徒44の退室時刻として記憶すると共に、当該生徒の出欠フラグに出席状態を示す値を設定する。さらに、管理装置10は、当該端末装置20に対して、指向性通信を用いて差し替えデータを送信する。そして、端末装置20は、管理装置10から送信された差し替えデータを受信して、例えばストレージ205に保存し、退室処理を完了する。図17(b)の例では、このようにして動画データの他のデータへの差し替えおよび退室処理が完了した複数の生徒45が、出入口50から教室外に退室した状態で示されている。
図18は、図17(a)に対応する、実施形態に係る、端末装置20に保存された配布データを、退室時に削除する場合の、管理装置10と端末装置20との間でのデータの送受信を概略的に示す。なお、図18において、上述した図1、図6と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。なお、端末装置20に保存された配布データを退室時に削除する場合、指向性通信による送受信は必ずしも必要無く、近距離通信のみで退室処理を完了させることができる。
図18において、生徒(ユーザ)40が教室外に退室する際に、生徒40が用いる端末装置20と、管理装置10との間で近距離通信による接続処理が実行される。端末装置20は、接続が確立されると、機器IDと、端末装置20を用いる生徒40のユーザ情報(例えば氏名、学生番号)とを管理装置10に送信する(ステップS30)。
管理装置10は、端末装置20から機器IDおよびユーザ情報とを受信すると、受信した機器IDに基づき端末装置20の入室時刻が登録済みであることを確認する。登録済みが確認されると、管理装置10は、端末装置20に対して、配布データを削除するための削除コマンドを、例えば近距離通信により送信する(ステップS31)。端末装置20は、削除コマンドに従い、保存されている配布データの削除を実行し(ステップS32)、削除が完了すると、その旨を示す削除完了コマンドを、例えば近距離通信により管理装置10に送信する(ステップS33)。削除コマンドおよび削除完了コマンドは、指向性通信を用いて送信してもよい。
管理装置10は、削除完了コマンドを受信すると、出席管理テーブルのステップS30で受信したユーザ情報に対応する項目「退室時刻」に現在の時刻を登録すると共に、項目「出欠フラグ」に出席状態を示す値を設定する。
図19は、図17(b)に対応する、実施形態に係る、端末装置20に保存された配布データを、退室時に他のデータに差し替える場合の、管理装置10と端末装置20との間でのデータの送受信を概略的に示す。なお、図19において、上述した図1、図6と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
図19において、生徒(ユーザ)40が教室外に退室する際に、生徒40が用いる端末装置20と、管理装置10との間で近距離通信による接続処理が開始される。端末装置20は、管理装置10との間での近距離通信による接続が確立されると、管理装置10に対して、機器IDと、端末装置20を用いる生徒40のユーザ情報(例えば氏名、学生番号)とを送信する(ステップS40)。
管理装置10は、端末装置20から機器IDおよびユーザ情報とを受信すると、受信した機器IDに基づき当該端末装置20の入室時刻が登録済みであることを確認する。登録済みが確認されると、管理装置10は、端末装置20に対して、配布データを削除するための削除コマンドを、例えば近距離通信により送信する(ステップS41)。また、管理装置10は、出席管理テーブルのステップS30で受信したユーザ情報に対応する項目「退室時刻」に現在の時刻を登録すると共に、項目「出欠フラグ」に出席状態を示す値を設定する。
端末装置20は、管理装置10から送信された削除コマンドに従い、保存されている配布データの削除を実行し、削除が完了すると、削除完了コマンドを例えば近距離通信により管理装置10に送信する(ステップS42)。管理装置10は、削除完了コマンドを受信すると、図7のステップS103で登録された差し替えデータを指向性通信により送信する(ステップS43)。端末装置20は、差し替えデータを受信して例えばストレージ205に保存し、配布データの差し替えを実行する(ステップS44)。
図20は、実施形態に係る管理装置10の退室時における処理をより詳細に示す一例のフローチャートである。なお、図20のフローチャートによる処理は、図12を用いて説明した入室時の処理を含む。
ステップS600で、管理装置10は、通信制御部1003により、端末装置20との間で近距離通信による接続処理を行い、接続が確立されたか否か判定する。管理装置10は、接続が確立されていないと判定した場合(ステップS600、「No」)、処理をステップS600に戻す。一方、管理装置10は、接続が確立されたと判定した場合(ステップS600、「Yes」)、処理をステップS601に移行させる。ステップS601で、管理装置10は、通信制御部1003により、近距離通信により端末装置20の機器IDを取得する。
次のステップS602で、管理装置10は、ステップS601で取得した機器IDに基づきユーザ情報管理テーブルを参照し、ステップS600で近距離通信が確立された端末装置20の使用者が登録されたユーザ(生徒)であるか否かを判定する。管理装置10は、登録されていないと判定した場合(ステップS602、「No」)、この図20のフローチャートによる一連の処理を終了させる。
一方、管理装置10は、ステップS602で、取得した機器IDがユーザ情報管理テーブルに登録されていると判定した場合(ステップS602、「Yes」)、処理をステップS603に移行させる。ステップS603で、管理装置10は、端末装置20から近距離通信により送信されたユーザ情報を受信する。そして、管理装置10は、ユーザ状態登録部1001により、受信したユーザ情報に基づき、出席管理テーブルの対応する項目に値を格納する。当該項目に既に値が格納されている場合は、格納されている値に上書きしてもよいし、格納処理を省略してもよい。
次のステップS604で、管理装置10は、通信制御部1003により、出席管理テーブルにおける、ステップS603で受信したユーザ情報に対応するレコードの項目「入室時刻」に時刻情報が登録されているか否かを判定する。登録されていないと判定した場合(ステップS604、「No」)、管理装置10は、処理をステップS605に移行させる。また、登録されていると判定した場合(ステップS604、「Yes」)、処理をステップS606に移行させる。
ステップS605で、管理装置10は、例えば図12のステップS304〜ステップS306で説明した、指向性通信によるデータ送信処理を行う。データ送信処理が完了すると(図12のステップS306)、図20のフローチャートによる一連の処理が終了される。
ステップS606で、管理装置10は、通信制御部1003により、出席管理テーブルにおける、ステップS603で受信したユーザ情報に対応するレコードの項目「退室時刻」に時刻情報が登録されているか否かを判定する。登録されていると判定した場合(ステップS606、「Yes」)、管理装置10は、図20のフローチャートによる一連の処理を終了させる。登録されていないと判定した場合、管理装置10は、処理をステップS607に移行させる。
ステップS607で、管理装置10は通信制御部1003により、ステップS601で取得された機器IDに基づき、例えば近距離通信により端末装置20に対して削除コマンドを送信する。この削除コマンドは、図12のフローチャートにおけるステップS304で送信され当該端末装置20に保存された配布データの削除を指示するコマンドである。
次のステップS608で、管理装置10は、ユーザ状態登録部1001により、出席管理テーブルの、ステップS603で取得されたユーザ情報に対応する項目「退室時刻」に現在の時刻を示す情報を格納し、退室時刻の登録を行う。そして、次のステップS609で、管理装置10は、ユーザ状態登録部1001により、出席管理テーブルの、ステップS603で取得されたユーザ情報に対応する項目「出欠フラグ」に出席状態を示す値を設定する。
次のステップS610で、管理装置10は、通信制御部1003により、差し替えデータが登録されているか否かを判定する。登録されていないと判定した場合(ステップS610、「No」)、管理装置10は、図20のフローチャートによる一連の処理を終了させる。例えば、上述した図7のフローチャートのステップS102で削除が判定された場合(ステップS102、「削除」)、管理装置10は、差し替えデータが登録されていないと判定する。
一方、登録されていると判定した場合(ステップS610、「Yes」)、管理装置10は、処理をステップS611に移行させる。例えば、上述した図7のフローチャートのステップS102で差し替えが判定された場合(ステップS102、「差し替え」)、管理装置10は、差し替えデータが登録されていると判定する。
ステップS611で、管理装置10は、登録された差し替えデータを、通信制御部1003により指向性通信により送信する。管理装置10は、差し替えデータの送信の進捗を、図15を用いて説明した進捗表示画面300を用いて表示装置30により表示してもよい。差し替えデータの送信が完了すると、図20のフローチャートによる一連の処理が終了される。
図21は、上述の図20による管理装置10の処理に対応する、実施形態に係る端末装置20の退室時の処理を示す一例のフローチャートである。なお、端末装置20を用いるユーザ(生徒)は、差し替えデータの有無を、予め知らされているものとする。例えば、端末装置20を使用するユーザ(生徒)は、端末装置20に対して、予め知らされた差し替えデータの有無を示す情報を入力する。端末装置20は、入力受付部2004によりこの入力を受け付け、入力された情報を記憶部2002により例えばストレージ205に記憶する。
ステップS700で、端末装置20は、通信制御部2003により、管理装置10との間で近距離通信による接続処理を行い、接続が確立されたか否か判定する。端末装置20は、接続が確立されていないと判定した場合(ステップS700、「No」)、処理をステップS700に戻す。一方、端末装置20は、接続が確立されたと判定した場合(ステップS700、「Yes」)、処理をステップS701に移行させる。ステップS701で、端末装置20は、予め記憶されたユーザ情報をユーザ情報記憶部2000により取得し、取得したユーザ情報を通信制御部2003により近距離通信を用いて管理装置10に対して送信する。
次のステップS702で、端末装置20は、通信制御部2003により、管理装置10から例えば近距離通信により送信された削除コマンドを受信する。端末装置20は、受信した削除コマンドに従い、記憶部2002により、上述した図13のステップS402およびステップS403で受信され保存された配布データを削除する。端末装置20は、削除が完了すると、通信制御部2003により、削除完了コマンドを例えば近距離通信を用いて管理装置10に送信する(ステップS704)。
次のステップS705で、端末装置20は、通信制御部2003により、例えば上述したようにしてストレージ205に記憶された情報に基づき、差し替えデータの有無を判定する。端末装置20は、差し替えデータが無いと判定した場合(ステップS705、「無し」)、図21のフローチャートによる一連の処理を終了させる。一方、端末装置20は、差し替えデータが有ると判定した場合(ステップS705、「有り」)、処理をステップS706に移行させる。
ステップS706で、端末装置20は、通信制御部2003により、管理装置10から指向性通信により送信された差し替えデータを受信し、受信した差し替えデータを、記憶部2002により例えばストレージ205の所定の位置に保存する。そして、次のステップS707で、差し替えデータが全て受信され保存されたか否かを判定する。端末装置20は、差し替えデータが全て受信されていないと判定した場合(ステップS707、「No」)、処理をステップS706に戻し、差し替えデータの受信を継続させる。
一方、端末装置20は、差し替えデータを全て受信し、受信した差し替えデータの保存が完了したと判定した場合(ステップS707、「Yes」)、図21のフローチャートによる一連の処理を終了させる。このとき、端末装置20は、通信制御部2003により、差し替えデータの保存が完了した旨を示す通知を管理装置10に送信してもよい。
このように、実施形態に係る通信システム1では、管理装置10が、ユーザの退室時に、ユーザの端末装置20に保存される配布データの削除を指示する削除コマンドを送信し、その後、退室時刻の登録および出欠フラグの出席状態を示す値の設定を行っている。そのため、配布データの外部への持ち出しの防止と、ユーザの出席管理とを容易に実現することができる。
上述では、実施形態に係る通信システム1を授業に適用したものとして説明したが、これはこの例に限定されない。すなわち、実施形態に係る通信システム1は、一定の範囲内にいる多数のユーザの出欠を管理し、且つ、当該多数のユーザに対して当該一定の範囲からの持ち出しを禁止する大容量のデータを配布する環境であれば、他の例にも適用できる。このような環境としては、講義、講習会、セミナーなどが考えられる。
なお、上述の実施形態は、本発明の好適な実施の例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形による実施が可能である。
1 通信システム
10 管理装置
11,21 近距離通信部
12,22 指向性通信部
20 端末装置
30 表示装置
40,41,42,43,44,45 生徒
300 進捗表示画面
310 名簿画面
1000 ユーザ情報登録部
1001 ユーザ状態登録部
1002,2002 記憶部
1003,2003 通信制御部
特開2004−054655号公報

Claims (15)

  1. 管理装置と端末装置とを含む通信システムであって、
    前記管理装置は、
    前記端末装置を識別する識別情報を予め登録する第1の登録部と、
    前記端末装置の使用者の入室を示す入室情報を登録する第2の登録部と、
    前記端末装置から送信された前記識別情報を取得する取得部と、
    前記取得した該識別情報が前記第1の登録部に登録されており、且つ、前記入室情報が前記第2の登録部に登録されていない場合に、指向性を持つ信号を用いた無線通信によるデータの送信と、前記第2の登録部に対する前記端末装置の使用者に対応する入室情報の登録とを行う第1の通信制御部と
    を備え、
    前記端末装置は、
    前記識別情報を前記管理装置に送信し、前記データを受信する第2の通信制御部を備える
    通信システム。
  2. 前記第1の通信制御部は、
    受信完了を示す通知を前記端末装置から受信した場合に、前記第2の登録部に前記入室情報を登録する
    請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記入室情報は、前記使用者が入室した時刻を示す入室時刻であって、
    前記第1の通信制御部は、
    受信完了を示す通知を前記端末装置から受信した場合に、前記第2の登録部に現在の時刻を前記入室情報として登録する
    請求項1に記載の通信システム。
  4. 前記第1の通信制御部は、
    受信完了を示す通知を前記端末装置から受信した場合に、前記端末装置から受信した前記識別情報が前記第1の登録部に登録され、且つ、前記入室情報が前記第2の登録部に登録されている場合に、前記第2の登録部に前記端末装置の使用者に対応する退室情報をさらに登録する
    請求項1に記載の通信システム。
  5. 前記退室情報は、前記使用者が退室した時刻を示す退室時刻であって、
    前記第1の通信制御部は、
    前記退室情報として前記第2の登録部に現在の時刻を登録する
    請求項4に記載の通信システム。
  6. 前記第1の通信制御部は、
    前記第2の登録部に前記退室情報を登録した場合に、該第2の登録部に、前記使用者の出席を示す出席情報をさらに登録する
    請求項4または請求項5に記載の通信システム。
  7. 前記第1の通信制御部は、
    前記第2の登録部に前記退室情報を登録した場合に、前記端末装置に対して、該端末装置が受信した前記データを削除する削除コマンドを送信する
    請求項4乃至請求項6の何れか1項に記載の通信システム。
  8. 前記第1の通信制御部は、
    前記第2の登録部に前記退室情報を登録した場合に、前記端末装置に対して、他のデータと、該端末装置が受信した前記データを該他のデータに置き換える置換コマンドを送信する
    請求項4乃至請求項6の何れか1項に記載の通信システム。
  9. 前記指向性を持つ信号は、ミリ波である
    請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の通信システム。
  10. 前記取得部は、
    前記識別情報を、前記端末装置との間の無線通信により取得する
    請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の通信システム。
  11. 管理装置と端末装置とを含む通信システムの通信方法であって、
    前記端末装置から送信された、該端末装置を識別する識別情報を取得する取得ステップと、
    前記取得した該識別情報が、前記識別情報が予め前記管理装置が備える第1の登録部に登録されており、且つ、前記端末装置の使用者の入室を示す入室情報が前記管理装置が備える第2の登録部に登録されていない場合に、指向性を持つ信号を用いた無線通信によるデータの送信と、該第2の登録部に対する該端末装置の使用者に対応する入室情報の登録とを行う第1の通信制御ステップと、
    前記識別情報を前記管理装置に送信し、前記データを受信する第2の通信制御ステップと
    を有する通信方法。
  12. 端末装置を識別する識別情報を予め登録する第1の登録部と、
    前記端末装置の使用者の入室を示す入室情報を登録する第2の登録部と、
    前記端末装置から送信された前記識別情報を取得する取得部と、
    前記取得した該識別情報が前記第1の登録部に登録されており、且つ、前記入室情報が前記第2の登録部に登録されていない場合に、指向性を持つ信号を用いた無線通信によるデータの送信と、前記第2の登録部に対する前記端末装置の使用者に対応する入室情報の登録とを行う第1の通信制御部と
    を備える
    通信装置。
  13. 端末装置から送信された、該端末装置を識別する識別情報を取得する取得ステップと、
    前記取得した該識別情報が、前記識別情報が予め第1の登録部に登録されており、且つ、前記端末装置の使用者の入室を示す入室情報が第2の登録部に登録されていない場合に、指向性を持つ信号を用いた無線通信によりデータを送信する送信ステップと、
    前記第2の登録部に対する該端末装置の使用者に対応する入室情報の登録とを行う第1の通信制御ステップと
    を有する通信方法。
  14. 端末装置から送信された、該端末装置を識別する識別情報を取得する取得ステップと、
    前記取得した該識別情報が、前記識別情報が予め第1の登録部に登録されており、且つ、前記端末装置の使用者の入室を示す入室情報が第2の登録部に登録されていない場合に、指向性を持つ信号を用いた無線通信によりデータを送信する送信ステップと、
    前記第2の登録部に対する該端末装置の使用者に対応する入室情報の登録とを行う第1の通信制御ステップと
    をコンピュータに実行させるための通信プログラム。
  15. 端末装置を含む通信システムであって、
    前記端末装置を識別する識別情報を予め登録する第1の登録部と、
    前記端末装置の使用者の入室を示す入室情報を登録する第2の登録部と、
    前記端末装置から送信された前記識別情報を取得する取得部と、
    前記取得した該識別情報が前記第1の登録部に登録されており、且つ、前記入室情報が前記第2の登録部に登録されていない場合に、指向性を持つ信号を用いた無線通信による前記端末装置へのデータの送信と、前記第2の登録部に前記端末装置の使用者に対応する入室情報の登録とを行う通信制御部と
    を備える通信システム。
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