JP2017116728A - 波長変換部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】量子ドット層等の波長変換層を有する波長変換部材において、端面から酸素等の浸入によって、量子ドットの発光効率が低下することを防止でき、かつ、欠陥が少なく取り扱い性に優れた波長変換部材を提供する。
【解決手段】波長変換層と、波長変換層の少なくとも一方の主面に積層されるガスバリア層と、波長変換層およびガスバリア層を積層した積層体の端面の少なくとも一部を覆う、樹脂製の端面封止層と、ガスバリア層の主面から端面封止層に到るように、端面封止層を覆う被覆材と、を有することにより、この課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、波長変換部材に係る。特に、酸素等により性能劣化しやすい素材を含む波長変換部材に関する。
フラットパネルディスプレイ市場では、LCD(液晶ディスプレイ)の性能改善として、色再現性の向上が進行しており、様々な色再現性向上技術が提案されている。
中でも、量子ドット(Quantum Dot)と呼ばれる、量子束縛効果を利用した発光材料は、その高い蛍光量子効率および狭い蛍光スペクトルの半値幅という特長から、色再現性向上材料として様々に利用されている。より具体的には、バックライトユニットを構成する部材として、光路上に量子ドット等の蛍光材料をシート状あるいはストリップ状に設けて(これを本明細書では波長変換部材と称する)、励起光(例えば青色光や紫外光)を照射することにより、色再現性の高いフルカラー表示に適した光源を提供することが可能である。
しかし、量子ドットをはじめ、ディスプレイ用途に好適に用いることができる各種蛍光体は、酸素や水の存在下で長期間光照射されることによって劣化し、蛍光強度が低下することが知られている。蛍光体の劣化により、光源光は色度点の変化や輝度の劣化により表示性能が低下するため、波長変換部材は、蛍光体もしくは蛍光体を担持した材料を酸素や水から保護する部材で被覆することが好ましい。
具体的には、特許文献1においては、透明支持体で挟持した蛍光層の端部を、さらにカバー部材によって封止する技術が開示されている。
特開2015−967号公報
しかしながら、特許文献1ではカバー部材のガスバリア性が高いが、無機酸化物層によりバリア性を発現しているためカバー部材を端面に合わせて折り曲げる際に無機酸化物層が破壊され、その結果として端部のバリア性が損なわれることがあった。また、封止テープと波長変換部材とを接合する粘着剤に関しての記載はなく、粘着剤層を通しての酸素や水蒸気の侵入に対しては対策できていなかった。
すなわち、本発明の課題は、波長変換部材の端部封止において、均一かつ充分な酸素および水蒸気の遮断を実現しうる封止構造を提供することにある。
発明者らは、端部封止に対して、被覆材料および端面の樹脂層の材料の特定の構成により、酸素や水蒸気の侵入を効果的に遮断できることを見出した。
すなわち、本発明の波長変換部材は、波長変換層と、
波長変換層の少なくとも一方の主面に積層されるガスバリア層と、
波長変換層およびガスバリア層を積層した積層体の端面の少なくとも一部を覆う、樹脂製の端面封止層と、
ガスバリア層の主面から端面封止層に到るように、端面封止層を覆う被覆材と、を有することを特徴とする波長変換部材を提供する。
このような本発明の波長変換部材において、ガスバリア層が、波長変換層の両面に積層され、端面封止層は、積層体の端面全面を覆うのが好ましい。
また、被覆材が、波長変換層の一方の面に積層されるガスバリア層の主面に対応する第1被覆材と、波長変換層の他方の面に積層されるガスバリア層の主面に対応する第2被覆材とで構成されるのが好ましい。
また、第1被覆材および第2被覆材が、全面的に連続面のシート状物からなる枠状であるのが好ましい。
また、端面封止層が多層構成であるのが好ましい。
また、被覆材によるガスバリア層の主面の被覆率が70%以下であるのが好ましい。
また、被覆材が、支持体の一面に樹脂層を有するものであるのが好ましい。
また、被覆材の樹脂層が多層構成であるのが好ましい。
さらに、被覆材および端面封止層の樹脂層の少なくとも一方が、酸化防止剤、ゲッター剤、紫外域または近紫外域に発光極大を有する量子ドットから選択される1以上を有するのが好ましい。
本発明の構成により、端部封止は均一かつ効果的に浸入経路を遮断することが可能であり、封止部の物理的強度に優れる。また、波長変換フィルムの角の封止も簡便かつ確実に行なう事ができる。
本発明の波長変換フィルムの一例を概念的に示す図である。 本発明の波長変換フィルムに用いられるガスバリア層の一例を概念的に示す図である。 本発明の波長変換フィルムの一例の一部を概念的に示す図である。 本発明の波長変換フィルムの別の例の一部を概念的に示す図である。
以下、添付図面に従って、本発明に係る波長変換部材ついて説明する。
なお、本明細書において、「〜」とは、その前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
<波長変換部材>
図1に概念的に示すように、本発明の波長変換部材11は、波長変換層12と、波長変換層の少なくとも一方の主面に積層されるガスバリア層14と、波長変換層12およびガスバリア層14を積層した積層体の端面の少なくとも一部を覆う、樹脂製の端面封止層16と、ガスバリア層14の主面から端面封止層に到るように、端面封止層を覆う被覆材17とから構成されている。
波長変換部材とは、励起光の入射によって、部材内に含む蛍光体が蛍光(Fluorescence)または燐光(Phosphorescence)等を発することによって(これらをまとめて、本発明では蛍光(Photoluminescence)と記載する)、励起光とは異なる波長の光を発光する部材のことである。波長変換部材は、蛍光体が含まれる波長変換層、基材、およびその他の機能層から構成される。
<波長変換層>
本発明において、波長変換層12は、好ましくは、多数の蛍光体を樹脂等のマトリックス中に分散してなる蛍光層であり、波長変換層12に入射した光によって、部材内に含む蛍光体が蛍光(Photoluminescence)を発し、励起光とは異なる波長の光を発光する層である。図示例の波長変換部材11においては、より好ましい態様として、波長変換層12は、マトリックスとなるバインダに量子ドットを分散してなる、量子ドット層である。
<量子ドット、量子ロッド>
量子ドットは、数nm〜数十nmの大きさをもつ化合物半導体の微粒子であり、少なくとも、入射する励起光により励起され蛍光を発光する。
波長変換層12に含まれる量子ドットとしては、少なくとも一種の量子ドットを含み、発光特性の異なる二種以上の量子ドットを含むこともできる。公知の量子ドットには、600nmを超え680nmの範囲の波長帯域に発光中心波長を有する量子ドット(A)、500nmを超え600nmの範囲の波長帯域に発光中心波長を有する量子ドット(B)、および、400nm〜500nmの波長帯域に発光中心波長を有する量子ドット(C)がある。量子ドット(A)は、励起光により励起され赤色光を発光し、量子ドット(B)は緑色光を発光し、量子ドット(C)は青色光を発光する。
例えば、量子ドット(A)と量子ドット(B)を含む波長変換層12へ励起光として青色光を入射させると、量子ドット(A)により発光される赤色光、および、量子ドット(B)により発光される緑色光と、光学機能層を透過した青色光とにより、白色光を具現化することができる。または、量子ドット(A)、(B)、および(C)を含む波長変換層12を有する機能性フィルムに励起光として紫外光を入射させることにより、量子ドット(A)により発光される赤色光、量子ドット(B)により発光される緑色光、および量子ドット(C)により発光される青色光により、白色光を具現化することができる。
量子ドットについては、例えば特開2012−169271号公報の段落0060〜0066を参照することができるが、ここに記載のものに限定されるものではない。量子ドットとしては、市販品を何ら制限なく用いることができる。量子ドットの発光波長は、通常、粒子の組成、サイズにより調整することができる。
波長変換層12(量子ドット層)は、量子ドットを分散した重合性組成物(塗布液)を用いて形成されることが好ましい。量子ドットの含有量は、量子ドットの種類、端長辺幹部材に要求される性能等に応じて、適宜、設定すればよい。具体的には、量子ドットは、重合性組成物の全量100質量部に対して、例えば0.1〜10質量部程度添加することができる。
量子ドットは、重合性組成物中に粒子の状態で添加してもよく、有機溶媒に分散した分散液の状態で添加してもよい。分散液の状態で添加することが、量子ドットの粒子の凝集を抑制する観点から好ましい。量子ドットの分散のために使用される有機溶媒は、特に限定されるものではない。
本発明においては、量子ドットに代えて量子ロッドを用いることができる。量子ロッドは、細長い形状の棒状粒子であり、量子ドットと同様の性質を有する。量子ロッドの添加量、重合性組成物への添加方法などについては、量子ドットと同じ量、同様の方法により行うことができる。また、量子ドットと量子ロッドを組み合わせて用いることもできる。
前述のように、波長変換層12は、硬化した樹脂からなるマトリックスに、量子ドットを分散したものである。このような波長変換層12は、量子ドットを分散した重合性組成物を用いて形成される。従って、重合性組成物は、波長変換層12におけるマトリックスを構成する樹脂(バインダー)となる、重合性化合物(硬化性化合物)を含有する。
本発明において、波長変換層12を形成する重合性化合物は、重合性基を有するものが広く採用できる。重合性基の種類は、特に限定されないが、好ましくは、(メタ)アクリレート基、ビニル基またはエポキシ基であり、より好ましくは、(メタ)アクリレート基であり、さらに好ましくは、アクリレート基である。また、2つ以上の重合性基を有する重合性化合物は、それぞれの重合性基が同一であってもよいし、異なっていても良い。
加えて、必要に応じ、重合性化合物に見合った重合開始剤を加えることができる。重合開始剤は、光重合開始剤、熱重合開始剤のいずれでも良い。さらにその他の添加剤も加えることができる。その他の添加剤の具体例としては、チキソトロピー剤、隣接層との密着を改良する密着改良剤、酸化防止剤、着色剤、可塑剤、光散乱剤、層の硬度を増強するフィラーなどが挙げられる。
波長変換層12の厚みは、所望する出射光の輝度や色度に合わせて適宜設計することができる。特に、波長変換層として量子ドット層を用いる場合、その厚さは、入射させる励起光の強度や波長、使用する量子ドットの濃度や発光量子効率、および、組み込む光学系によって適切に設計されるべきである。典型的には、波長変換層12すなわち量子ドット層の厚さは、10〜3000μmが好ましく、20〜1000μmがより好ましく、30〜500μmが特に好ましい。
<ガスバリア層>
本発明の波長変換部材におけるガスバリア層14は、波長変換層の主面からの酸素や水蒸気の浸入を防ぐために設けられる。ガスバリア層14は、無機層であってもよいし、有機層であってもよい。薄く、高いバリア性を実現する観点からは無機層であることが好ましい。また、有機層と無機層を交互に積層することも好ましい。ガスバリア層14は、有機層および/または無機層を、直接、波長変換層12に設けてもよいが、適切な支持体上に有機層および/または無機層を設けて、波長変換層12上に積層してもよい。
バリア性無機層を構成する透明性の無機材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属や、無機酸化物、窒化物、酸化窒化物等の各種の無機化合物を用いることができる。バリア性有機層を構成する有機材料としては、ポリオレフィン類、環状ポリオレフィン類、ハロゲン化ポリオレフィン類、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、アセタール樹脂、ポリアリレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂やそのアロイ、多層積層体などを用いることができる。
ガスバリア層14は、酸素透過度が、0.1cc/(m2・day・atm)以下であるのが好ましく、0.01cc/(m2・day・atm)以下であるのが更に好ましく、0.001cc/(m2・day・atm)以下であるのが特に好ましい。
また、ガスバリア層14は、水蒸気透過度が、40℃90%RHの条件において1.0g/(m2・day)以下であるのが好ましく、0.1g/(m2・day)以下であるのが好ましく、0.01g/(m2・day)以下であるのが更に好ましい。
<支持体>
ガスバリア層14は、支持体として、フィルム支持体を用いることができ、フィルム支持体には、任意のポリマー材料を用いることができる。例えば、ポリオレフィン類、環状ポリオレフィン類、ハロゲン化ポリオレフィン類、ポリビニルアルコール類、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース系樹脂、アセタール樹脂、ポリアリレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、およびこれらの共重合体やポリマーアロイなどが挙げられる。熱可塑性樹脂に限定されず、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂および湿度硬化性樹脂の硬化物を支持体として用いても良い。光源装置に用いるため、光吸収性は小さいことが好ましい。例えばフィルムにおける全光線透過率としては、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。
支持体の厚みとしては、10〜300μmが好ましく、10〜100μmが更に好ましい。また、必要に応じて、支持体上、ガスバリア層14上、および支持体とガスバリア層14との間に、種々の機能層を付与しても良い。機能層としては、平坦化層、易接着層、光散乱層、アンチニュートンリング層、波長選択反射層、偏光分離層、位相差層などが挙げられる。
<波長変換部材の構成>
本発明の波長変換部材11は、波長変換層12と、波長変換層12の少なくとも一方の主面に積層されるガスバリア層14と、波長変換層12およびガスバリア層14を積層した積層体の端面の少なくとも一部を覆う、樹脂製の端面封止層16と、ガスバリア層14の主面から端面封止層16に到るように、端面封止層を覆う被覆材17と、を有する。
本発明者らの検討によれば、量子ドットを含む機能層積層体は、非常に薄いため、薄い機能層積層体の端面上に均一に端面封止層を設けるのは難しく、波長変換層上にもピンホールが形成されたり、はじきが生じたりして端面封止層が形成されない不良品が発生することがある。これは端面封止レベルの不均一として、例えば端部輝度低下(イングレス)が部分的に起こるなどの性能劣化として現れる。このような課題に対して、本発明の被覆材を用いることで、簡易かつ効果的にピンホールを塞ぎ、不良品を低減できることが分かった。
端面封止層16上の端面樹脂封止層の厚みは、3〜300μmが好ましく、3〜200μmが更に好ましく、更に好ましくは6〜100μmである。この厚さにすることで、必要な酸素または水蒸気バリア性を得ることができる。
また、端面封止層16は、波長変換層12の端面に垂直な方向に2層以上を積層した積層構造としてもよい。
端面封止層16を2層以上の積層構造とする場合には、付与させたい機能を層毎に分離して付与することで、単層(1層)の場合よりもガスバリア性を向上できる。例えば、低湿では酸素透過度が低く、高湿では酸素透過度が高くなるような水溶性素材を1層目に用いる場合、2層目に水分バリア層を付与することで、湿度に関わらず1層目の低い酸素透過度を発現させることが可能となる。あるいは、例えば、酸素透過度が低い層と波長変換層の密着性が悪い場合、酸素透過度が低い層と波長変換層との間に接着層を設ける構成とすることもできる。さらに、接着層と酸素透過度が低い層と、水分バリア層との3層構成としてもよい。
このような端面封止層16は、酸素透過度が10cc/(m2・day・atm)以下となる公知の各種の樹脂材料によって形成することが好ましい。
ここで、端面封止層16は、一般的に、主に端面封止層16すなわち主に樹脂層となる化合物(モノマー、ダイマー、トリマ、オリゴマー、ポリマー等)、必要に応じて添加される架橋剤や界面活性剤などの添加剤、有機溶剤等を含む組成物を調製して、この組成物を端面封止層の形成面に塗布し、組成物を乾燥し、必要に応じて紫外線照射や加熱等によって主に樹脂層を構成する化合物を重合(架橋・硬化)して形成するのが好ましい。
また、本発明の波長変換部材11において、端面封止層を形成する組成物は、組成物の固形分全量を100質量部とした際に、水素結合性化合物を30質量部以上含有するのが好ましく、40質量部以上含有するのが好ましい。
なお、組成物の固形分全量とは、組成物から有機溶剤を除いた、形成される端面封止層に残るべき成分の全量である。
端面封止層16を形成する組成物の固形分が、水素結合性化合物を30質量部以上含有することにより、分子間の相互作用を強くして、酸素透過性を低くできる等の点で好ましい。
水素結合とは、分子中で水素原子よりも電気陰性度が高い原子と共有結合している水素原子が、同じ分子中または異なる分子中の原子または原子群との間で引力的相互作用によって作る非共有結合性の結合をいう。
水素結合性を有する官能基とは、このような水素結合を生じさせることのできる水素原子を含む官能基である。具体的には、ウレタン基、ウレア基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミド基またはシアノ基等が挙げられる。
これらの官能基を有する化合物としては、具体的には、トリレンジイソシアナート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、水素添加MDI(HMDI)等のジイソシアナートと、ポリ(プロピレンオキサイド)ジオール、ポリ(テトラメチレンオキサイド)ジオール、エトキシ化ビスフェノールA、エトキシ化ビスフェノールSスピログリコール、カプロラクトン変性ジオール、カーボネートジオール等のポリオール、および、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシドールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のヒドロキシアクリレートとを反応させて得られるモノマー、オリゴマーが例示される。
また、エポキシ基を有する化合物に、ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールF型、エポキシ化油型、フェノールノボラック型等の化合物を反応させて得られるエポキシ化合物や、脂環型エポキシに、アミン化合物、酸無水物等を反応させて得られるエポキシ化合物も例示される。
さらに、前述のエポキシ化合物のカチオン重合物、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ブテンジオール−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル等も例示される。
中でも、硬化収縮が小さく波長変換部材との密着に優れる観点から、エポキシ基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物を反応させて得られる化合物が好ましい。
さらに、本発明の波長変換部材11において、端面封止層16を形成する組成物は、組成物の固形分全量を100質量部とした際に、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン樹脂及びポリオキシメチレンからなる群より選択される樹脂組成物、または、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、グリシジル基、オキセタン基、脂環式エポキシ基から少なくとも1つ選ばれる重合性官能基を有する重合性化合物を5質量部以上含有するのが好ましく、これらの重合性官能基を有する重合性化合物を10質量部以上含有するのがより好ましい。
本発明の波長変換部材11においては、端面封止層16を形成する組成物の固形分が、(メタ)アクリロイル基等から少なくとも1つ選ばれる重合性官能基を有する重合性化合物を5質量部以上含有することにより、高温高湿下での耐久性に優れる端面封止層16を実現できる。
(メタ)アクリロイル基を有する重合性化合物としては、具体的には、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート等が例示される。
また、グリシジル基、オキセタン基、脂環エポキシ基等を有する重合性化合物としては、具体的には、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等が例示される。
また、本発明において、(メタ)アクリロイル基やグリシジル基を有する重合性化合物は、市販品も好適に利用可能である。
これらの重合性化合物を含む市販品としては、三菱ガス化学社製のマクシーブ、EVONIK社製のNanopox450、Nanopox500、Nanopox630、荒川化学工業社製のコンポセラン102などのシリーズ、東レ・ファインケミカル社製のフレップ、チオコールLP、ヘンケル・ジャパン社製のロックタイトE−30CLなどのシリーズ、Epoxy Technology社製のEPO−TEX353NDなどのシリーズ等が好適に例示される。
なお、本発明の波長変換部材11において、端面封止層16を形成する組成物は、必要に応じて、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、グリシジル基、オキセタン基、脂環式エポキシ基を含まない重合性組成物を含有してもよい。
ただし、端面封止層16を形成する組成物において、これらの官能基を含まない重合性化合物は、組成物の固形分全量を100質量部とした際に、3質量部以下とするのが好ましい。
本発明の波長変換部材11において、端面封止層16には、無機物の粒子(無機化合物からなる粒子)が分散されていてもよい。
端面封止層16が無機物の粒子を含有することにより、端面封止層の酸素透過度をより低くでき、端面から侵入する酸素等に起因する機能層の劣化を、より好適に防止できる。
端面封止層16に分散する無機物粒子の大きさには、特に限定は無く、端面封止層16の厚さ等に応じて、適宜、設定すればよい。端面封止層16に分散する無機物粒子の大きさ(最大長)は、端面封止層16の厚さ未満であるのが好ましく、特に、小さいほど有利である。
なお、端面封止層16に分散する無機物粒子の大きさは、均一でも不均一でもよい。
端面封止層16における無機物粒子の含有量は、無機物粒子の大きさ等に応じて、適宜、設定すればよい。
本発明者らの検討によれば、端面封止層16における無機物粒子の含有量は、50質量%以下が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。すなわち、前述の端面封止層16を形成する組成物において、組成物の固形分全量を100質量部とした際に、無機物粒子の含有量が50質量部以下であるのが好ましく、10〜30質量部であるのがより好ましい。
無機物粒子による端面封止層16の酸素透過度の低減効果は、無機物粒子の含有量が多いほど高くなるが、無機物粒子の含有量を10質量%以上とすることにより、無機物粒子の添加効果をより好適に得て、酸素透過度が小さい端面封止層16を形成できる。
端面封止層16における無機物粒子の含有量を50質量%以下とすることにより、端面封止層16の密着性や耐久性を十分にできる、波長変換部材を裁断や打ち抜きする際にクラックが発生することを抑制できる等の点で好ましい。
端面封止層16に分散する無機物粒子としては、具体的には、無機層状鉱物、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、銀粒子、銅粒子等が例示される。
<被覆材>
被覆材17としては、種々のフィルム状材料を用いることができる。このようなフィルムを構成する材料としては、任意のポリマー材料を用いることができ、例えば、ポリオレフィン類、環状ポリオレフィン類、ハロゲン化ポリオレフィン類、ポリビニルアルコール類、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース系樹脂、アセタール樹脂、ポリアリレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、およびこれらの共重合体やポリマーアロイなどが挙げられる。熱可塑性樹脂に限定されず、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂および湿度硬化性樹脂の硬化物をフィルム状としたものを用いても良い。熱可塑性樹脂からフィルム状材料を作製する場合には、溶融製膜法や溶液流延製膜法を用いることができる。多層の溶融製膜法により異種のポリマー材料が積層されたフィルムを用いることも好ましい。
被覆材17は、1枚の連続した被覆材を利用することもできるが、複数枚の被覆材17を接着や融着によって接合したものを用いても良い。複数枚の被覆材17の接合は、被覆材17を波長変換部材11に適用する前に予め行なってもよいし、複数枚の被覆材17をそれぞれ波長変換部材11の異なる領域に適用したのち接合しても良い。また、被覆材17は平面状であってもよいが、波長変換部材11の形状に適合するようにあらかじめ三次元形状に成型したものを用いてもよい。
本発明の被覆材17の好ましい一つの態様は、ポリビニルアルコール類とオレフィン類の積層体である。ポリビニルアルコール類としては、ビニルアルコールとエチレンの共重合体を用いることが好ましく、ポリオレフィン類としてはポリエチレン又はポリプロピレンが好ましい。
被覆材17を端面と接着させるには、端面封止層16の組成物で述べた水素結合性化合物を用いることができる。なかでも硬化収縮が小さく密着に優れる観点から、エポキシ基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物を反応させて得られる化合物が好ましい。
<端面封止層または被覆材への添加剤>
本発明において、端面封止層16および/または被覆材17のなかに、酸素または水蒸気から波長変換部材11を保護するための添加剤を使用することが好ましい。特に本発明において、端面封止層16に取り込まれてしまう酸素や水分の混入を避けるためには、製造装置ごとケーシングして窒素のような不活性ガスを用いてパージすることが考えられるが、装置が大掛かりとなり生産性が低下し、コストも高いものになってしまう。また、製造後の波長変換部材11の使用の間に波長変換層12に侵入する酸素や水蒸気を、端面封止部でトラップするのは有効な手段である。
このような添加剤としては、酸化防止剤、ゲッター剤、紫外域または近紫外域に発光極大を有する量子ドットが挙げられる。
(酸化防止剤)
本発明において、酸化防止剤は、ラジカル阻害剤、金属不活性化剤、一重項酸素消光剤、スーパーオキシド消去剤、またはヒドロキシラジカル消去剤のうち少なくとも1種であることが好ましい。かかる酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、キノン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオール系酸化防止剤等が例示される。
本発明の端面封止層中および/または被覆材のなかに、例えば0.01〜10質量%添加することができる。
(ゲッター剤)
本発明において、ゲッター剤は、水分及び酸素のうち少なくとも一方を捕捉し、且つ、重合性化合物の重合の阻害など、量子ドット含有重合性組成物の硬化に悪影響を及ぼさない化合物又は組成物である。ゲッター剤としては、水分及び酸素を吸着する化合物又は組成物であることが好ましい。また、ゲッター剤は、散乱子としての機能が高いものであることが好ましい。
ゲッター剤としては、有機EL素子においてゲッター剤として用いられる公知の物質を用いることができ、無機系ゲッター剤又は有機系ゲッター剤のいずれでもよく、金属酸化物、金属ハロゲン化物、金属硫酸塩、金属過塩素酸塩、金属炭酸塩、金属アルコキシド、金属カルボキシレート、又は、金属キレートの中から選ばれた少なくとも1種の化合物を含むことが好ましい。
かかる無機のゲッター剤としては、酸化カルシウム(CaO)、酸化バリウム(BaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化ストロンチウム(SrO)、硫酸リチウム(Li2SO4)、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、硫酸カルシウム(CaSO4)、硫酸マグネシウム(MgSO4)、硫酸コバルト(CoSO4)、硫酸ガリウム(Ga2(SO43)、硫酸チタン(Ti(SO42)、硫酸ニッケル(NiSO4)等が挙げられる。
有機系ゲッター剤としては、化学反応により水を取り込み、その反応前後で不透明化しない材料であれば特に制限されない。特に金属アルコキシドや金属カルボキシレート、金属キレート等の有機金属化合物はその水分捕捉能から好適である。ここで、有機金属化合物とは、金属−炭素結合や金属−酸素結合、金属−窒素結合等を有する化合物を意味する。水と有機金属化合物とが反応すると加水分解反応により、前述の結合が切れて金属水酸化物になる。金属によっては金属水酸化物に反応後に加水分解重縮合を行い高分子量化してもよい。
本発明の端面封止層中および/または被覆材のなかに、例えば0.01〜10質量%添加することができる。
(紫外域または近紫外域に発光極大を有する量子ドット)
量子ドットは、酸化されやすく、特に酸素が共存する環境中において光照射により励起されたときに非常に速く酸化されるという性質を有する。本発明では、その性質を用いて、紫外域または近紫外域に発光極大を有する量子ドットを酸素消費材料として使用するものである。
本発明の端面封止層および/または被覆材のなかに、例えば0.01〜10質量%添加することができる。
<波長変換部材の製造方法>
次に本発明の波長変換部材11の製造方法について説明する。この波長変換部材11の製造方法は、波長変換層12と波長変換層12の少なくとも主面の一方主面に積層されるガスバリア層14とを有する、波長変換層12とガスバリア層14を積層した積層体を準備する準備工程と、積層体の端面に、樹脂製の端面封止層16を形成する封止層形成工程とを有し、ガスバリア層14の主面から端面封止層16に到るように、端面封止層16を覆う被覆材17を接合する工程を有する製造方法である。
一つの態様では、被覆材17は連続した1枚の部材が、波長変換層の一方の主面から端面封止層と他の主面を覆う態様である(図3)。端面封止層16を連続した1枚の被覆材で覆うため、酸素や水蒸気の侵入を効果的に遮蔽でき、部材の強度も非常に強い。
別の態様では、被覆材17は2枚の部材からなり、波長変換層12の一方の主面と一枚の被覆材17を接合し、他の主面と一枚の被覆材17で接合し、端面封止層をその内部に包む形で両方の被覆材17を接合する態様である(図4)。シート状の波長変換部材11の主面部から観察した場合に端面部を全領域で一枚の連続した被覆材17で覆っているため、酸素や水蒸気の侵入を効果的に遮蔽でき、部材の強度も非常に強い。
本発明で被覆材17が端面部からガスバリア層14の主面上を被覆する幅は1〜30mm以下にすることができ、2〜20mm以下にすることが好ましい。この幅を有することで端面封止層16へ侵入する酸素や水蒸気を低減させることができ、十分な強度が得られる。被覆材によるガスバリア層14主面の被覆率は、ガスバリア層14主面の面積に対する少なくとも一方の主面が覆われている部分の面積の比率を言う。ここで被覆率は70%以下が好ましく、50%以下が更に好ましい。
<その他の構成材>
本発明の波長変換部材11は、上述の他に必要に応じてその他の構成材を付与することができる。例えばプリズム層や光散乱層、アンチニュートンリング層、カラーフィルター層、遮光層、波長選択反射層、偏光透過層、複屈折層などの光学機能層、および、フレームや骨材、支柱などの構造補強部材、断熱材、熱伝導材を挙げることができる。
<バックライト装置>
本発明の波長変換部材11は、各種のバックライト装置に好適に用いることができる。バックライト装置としては、典型的には、光源と筐体、および波長変換部材をはじめとする各光学部材とから構成されている。特に、液晶表示装置用のバックライト装置に好適に用いることができる。典型的な液晶表示装置用バックライト装置の構成として、直下型、エッジライト型などが例示されるが、本発明の波長変換部材は、光源からバックライト装置の光出射面までの経路上に設けられていれば、制限なく任意の構成において任意の位置に、任意の形状で設けることができる。光源はLEDや冷陰極管、レーザー、有機ELなどが利用でき、本発明の波長変換特性を効果的に発揮する観点では、LEDおよびレーザーを光源としたものが好ましい。
以上、本発明の波長変換部材について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行なってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明を、より詳細に説明する。ただし、本発明は、この実施例に限定されるものでなく、以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順などは、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。
[実施例1]
実施例1として、以下の波長変換部材を作製した。
<ガスバリア層14の作製>
以下のようにして、図2に概念的に示すガスバリア層14を作製した。
<<支持体20>>
ガスバリア層14の支持体20として、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、東洋紡株式会社製、商品名:コスモシャインA4300、厚さ100μm、幅1000mm、長さ100m)を用いた。
<<有機層24の形成>>
支持体20の一面に、以下のようにして有機層24を形成した。
まず、有機層24を形成するための組成物を調製した。具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、ダイセルサイテック株式会社製)および光重合開始剤(ランベルティ社製、ESACUREKTO46)を用意し、TMPTA:光重合開始剤の質量比率が、95:5となるように、秤量し、これらをメチルエチルケトンに溶解させ、固形分濃度が15%の組成物を調製した。
この組成物を用い、ロール・トゥ・ロール(以下、RtoRとも言う)を利用して塗布法で成膜を行う一般的な成膜装置によって、支持体20の一面に有機層24を形成した。
まず、ダイコーターを用いて調製した組成物を支持体20の一面に塗布した。塗布後の支持体20を50℃の乾燥ゾーンを3分間通過させた後、紫外線(積算照射量約600mJ/cm2)を照射することで組成物を硬化して、有機層24を形成した。
また、紫外線硬化直後のパスロールにおいて、保護フィルムとして有機層24の表面にポリエチレンフィルム(PEフィルム、株式会社サンエー科研製、商品名:PAC2−30−T)を貼り付け、搬送し、巻き取った。
形成した有機層24の厚さは1μmであった。
<<無機層26の形成>>
次に、RtoRを利用するCVD装置を用いて、有機層24の表面に無機層26(窒化ケイ素(SiN)層)を形成した。
送出機より有機層24を形成した支持体20を送り出し、無機層の成膜前の最後の膜面タッチロール通過後に保護フィルムを剥離し、暴露された有機層24の上にプラズマCVDによって無機層26を形成した。
無機層26の形成には、原料ガスとして、シランガス(流量160sccm)、アンモニアガス(流量370sccm)、水素ガス(流量590sccm)、および窒素ガス(流量240sccm)を用いた。電源は、周波数13.56MHzの高周波電源を用いた。成膜圧力は40Paとした。
形成した無機層26の厚さは35nmであった。
なお、単位sccmで表す流量は、1013hPa、0℃における流量(cc/min)に換算した値である。
<<有機層28の形成>>
さらに、無機層26の表面に、以下のようにして有機層28を積層した。
まず、有機層28を形成するための組成物を調製した。具体的には、ウレタン結合含有アクリルポリマー(大成ファインケミカル株式会社製、アクリット8BR500、質量平均分子量250,000)と光重合開始剤(BASF社製イルガキュア184)とを用意し、ウレタン結合含有アクリルポリマー:光重合開始剤の質量比率が、95:5となるように、秤量し、これらをメチルエチルケトンに溶解させ、固形分濃度が15質量%の組成物を調製した。
この組成物を用い、RtoRを利用して塗布法で成膜を行う一般的な成膜装置によって、無機層26の表面に有機層28を形成した。
まず、ダイコーターを用いて組成物を支持体20の一面に塗布した。塗布後の支持体20を100℃の乾燥ゾーンを3分間通過させて、有機層28を形成した。
これにより、支持体20の上に有機層24、無機層26および有機層28を形成してなる、図2に示すようなガスバリア層14を作製した。形成した有機層24の厚さは1μmであった。
なお、ガスバリア層14は、組成物を乾燥した直後のパスロールにおいて保護フィルムとして有機層28の表面に先と同じポリエチレンフィルムを貼り付けた後、巻き取った。
<波長変換層12を含む積層体の作製>
下記の量子ドット含有重合性組成物1を調製し、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過した後、30分間減圧乾燥して塗布液として用いた。
−量子ドット含有重合性組成物1−
量子ドット1のトルエン分散液(発光極大:530nm) 3.0質量部
(量子ドット1:NN-labs社製INP530−25)
量子ドット2のトルエン分散液(発光極大:620nm) 0.3質量部
(量子ドット2:NN-labs社製INP620−25)
ラウリルメタクリレート 85.0質量部
トリメチロールプロパントリアクリレート 15.0質量部
光重合開始剤(イルガキュア819(BASF社製)) 2.0質量部
上記において使用した量子ドット、NNラボズ社製INP530−25およびINP620−25は、いずれもコアとしてInP、シェルとしてZnS、及び配位子としてオレイルアミンを用いた量子ドットであり、トルエンに3重量%の濃度で分散されていた。
この組成物を用い、RtoRを利用して塗布法で成膜を行う一般的な成膜装置によって、波長変換層12の両面にガスバリア層14を積層した波長変換層12を含む積層体を作製した。2枚のガスバリア層14を成膜装置の所定位置に装填、通紙した。まず、一枚のガスバリア層14の保護フィルムを剥離した後、ダイコーターを用いて組成物を有機層28の表面に塗布した。次いで、もう一枚のガスバリア層14から保護フィルムを剥離した後、組成物に有機層28を向けて、ガスバリア層14を積層した。
さらに、波長変換層12となる組成物をガスバリア層14で挟んだ積層体に、紫外線(積算照射量約2000mJ/cm2)を照射することで組成物を硬化して波長変換層12を形成し、波長変換層12の両面にガスバリア層14を積層した積層体を作製した。
波長変換層12の厚さは、60μmであり、波長変換層を含む積層体の厚さは、264μmであった。
作製した波長変換層を含む積層体を、刃先角度17°のトムソン刃を使用して、5cm角の正方形のシート状に切断した。端面封止する前のこの試料を、試料101(比較用)とする。
<端面封止層16の形成>
端面封止層16を形成する組成物として、固形分が以下の組成を有する組成物(A)〜(C)を調製した。なお、組成は、固形分全体を100質量部とした際の質量部である。
(組成物(A))
・2液型熱硬化性エポキシ樹脂の主剤(ヘンケル・ジャパン社製、E−30CL)
40質量部
・2液型熱硬化性エポキシ樹脂の硬化剤(ヘンケル・ジャパン社製、E−30CL)
20質量部
・1−ブタノール 40質量部
(組成物(B))
・ポリビニルアルコール系樹脂(日本合成化学工業株式会社製、gポリマー:OKS−8049) 20質量部
・純水 64質量部
・2−プロパノール 16質量部
(組成物(C))
・ビニルアルコール/エチレン共重合体(株式会社クラレ製、EVOH E105B、エチレン比率44%) 10質量部
・純水 27質量部
・n−プロパノール 63質量部
(組成物(D))
組成物Aの固形分当たり0.5質量%の亜リン酸トリエステル化合物(アデカ(株)製、アデカスタブ PEP−36)を添加した。
次に、波長変換層を含む積層体の端面に組成物(A)を接触させ所定量の組成物を付着させた。その後、80℃で10分乾燥、硬化した。
作製した波長変換部材は、端面封止層16が波長変換層を含む積層体の端面の全域にわたって覆っていた。形成した端面封止層16の厚さは5μmであった。
更に、上記積層体の端面に組成物(B)を接触させ所定量の組成物を付着させた。その後、80℃で10分乾燥、硬化した。形成した組成物(B)に由来する端面封止層の厚さは25μmであった。
この状態の端面封止層までが形成された試料を試料101Aとする。
<被覆材17の接合>
(エチレン/酢酸ビニル共重合体)/(ビニルアルコール/エチレン共重合体=エチレン比率32%)/(ポリプロピレン)のそれぞれ30μm/50μm/30μmの厚さの積層フィルムを用いて、(エチレン/酢酸ビニル共重合体)側に上記組成物(A)を固形分として3μ厚になるように塗布した。組成物(A)を塗布した面を内側として試料101Aの端部を覆うようにガスバリア層14の主面に上下とも5mmずつ重なるように貼り付け、更に80℃で30分硬化させた。この際に、対向する2辺を同時に行い、ガスバリア層14よりはみ出している被覆材は切り落とした。残りの2辺も同様にして被覆材を接合し、ガスバリア層14よりはみ出している部分は切り落とした。この結果得られた本発明の試料101Bは、正方形の四隅が被覆材で二重に保護された試料となっている。この試料101Bでは、被覆材によるガスバリア層14の主面の被覆率は36%である。
[実施例2]
上記実施例1の試料の作製において、端面封止層用組成物(B)を組成物(C)に変更した以外は、上記試料101A(端面封止層までの試料)および101B(端面封止層と被覆材を用いた本発明の試料)の作製と同様にして試料102A(端面封止層までの試料)および102B(端面封止層と被覆材を用いた本発明の試料)を作製した。
[実施例3]
上記実施例2の試料102Bの作製において、端面封止層用組成物(A)を組成物(D)に変更した以外は同様にして、試料103B(端面封止層と被覆材を用いた本発明の試料)を作製した。
[実施例4]
実施例2の試料102Bの作製において、5cm角の波長変換層を含む試料102Aの上下からそれぞれ被覆材で端面封止層を包み込むようにして被覆材を接合した。被覆材は6cm角の正方形で接合の前に中央に4cm角の正方形が繰り抜かれており、ガスバリア層14と被覆材の重なりは5mmとなるようにし、ガスバリア層14の外側に4辺ともそれぞれ5mm長の上下被覆材の接合部が形成された。このようにして得られた試料を試料104B(端面封止層と被覆材を用いた本発明の試料)とする。
[評価]
このようにして作製した本発明の試料101B(実施例1)、102B(実施例2)、103B(実施例3)および104B(実施例4)、ならびに、比較用試料101A(比較例1)、102A(比較例2)および端面封止層16を設けていない試料101(比較例3)について、端部の性能劣化(バリア性)、端部の封止性能と欠陥の存在(イングレス)、および端部のタフネス(密着性)を評価した。
<バリア性>
端部の性能劣化の度合を測定することで端面封止層のバリア性を評価した。
まず、波長変換部材の初期輝度(Y0)を以下の手順で測定した。市販のタブレット端末(Amazon社製、Kindle(登録商標) Fire HDX 7”)を分解し、バックライトユニットを取り出した。取り出したバックライトユニットの導光板上に波長変換部材を置き、その上に、向きが直交した2枚のプリズムシートを重ね置いた。青色光源から発し、波長変換部材および2枚のプリズムシートを透過した光の輝度を、導光板の面に対して垂直方向740mmの位置に設置した輝度計(SR3、TOPCON社製)にて測定し、波長変換部材の輝度とした。
次に、60℃相対湿度90%に保たれた恒温槽に波長変換部材を投入し、300時間保管した。300時間後、波長変換部材を取り出し、上記と同様の手順で、高温高湿試験後の輝度(Y1)を測定した。下記式のように、初期の輝度値(Y0)に対する、高温高湿試験後の輝度(Y1)の変化率(ΔY)を算出し、輝度変化の指標として、以下の基準で評価した。
ΔY[%]=(Y0−Y1)/Y0×100
A+:ΔY≦2%
A :2<ΔY≦5%
B :5%<ΔY<15%
C :15%≦ΔY
<イングレス>
各試料を85℃に300時間保管した後に、端部からの酸素の侵入による輝度低下を、青のLED光を照射し目視で以下の基準で評価した。
A :4辺で全く異常なし。
B :1辺のなかでも部分的に輝度の低下が認められる。
C :4辺全てで輝度低下が認められる。
<端部のタフネス>
波長変換部材の端面に日東電工製のポリエステルテープNo.31Bを貼り付け、30分経時した後に、垂直方向にテープを素早く引き剥がし、端面のタフネスを評価した。各試料とも正方形の4辺全てで実験し、以下の基準で評価した。
A :4辺で全く異常なし。
B :1辺のみテープへの付着物が僅かに認められるか、1辺のみ端部の被覆材に浮きが認められる。
C :2辺以上でテープへの付着物が認められるか、2辺以上で端部の被覆材に浮きまたは剥がれが認められる。
結果を表1に示す。
上記表1に示されるように、本発明の波長変換部材は、被覆材を設けることで、バリア性に優れ、イングレスの発生が抑制され、取り扱いのタフネスの向上が認められる。比較例1(試料101A)は、端面封止層の上部にポリビニルアルコール系樹脂を用いているため、乾燥した条件の評価であるイングレスでは封止の効果は認められるものの、高湿下の保存性評価であるバリア性では実質効果が認められないことが分かる。本発明の実施例1(試料101B)は、被覆材を追加して用いることで101Aに対して大きく改良できたことが分かる。
実施例3(試料103B)では、端面封止層に酸素の影響を無害化する添加剤を使用したことにより、輝度の変化が抑制されていることが分かる。また、実施例4(試料104B)では、上下1枚ずつの被覆材を用い上下からサンドイッチすることで、ガスバリア層14上にはつなぎ目の無い封止が達成できていることが分かる。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
11 波長変換部材
12 波長変換層
14 ガスバリアフィルム
16 端面封止層
17 被覆材
20 支持体
24,28 有機層
26 無機層
LCDのバックライトなどの各種の光学的な用途に好適に利用可能である。

Claims (9)

  1. 波長変換層と、
    前記波長変換層の少なくとも一方の主面に積層されるガスバリア層と、
    前記波長変換層およびガスバリア層を積層した積層体の端面の少なくとも一部を覆う、樹脂製の端面封止層と、
    前記ガスバリア層の主面から前記端面封止層に到るように、前記端面封止層を覆う被覆材と、を有することを特徴とする波長変換部材。
  2. 前記ガスバリア層が、前記波長変換層の両面に積層され、
    前記端面封止層は、前記積層体の端面全面を覆う請求項1に記載の波長変換部材。
  3. 前記被覆材が、波長変換層の一方の面に積層されるガスバリア層の主面に対応する第1被覆材と、波長変換層の他方の面に積層されるガスバリア層の主面に対応する第2被覆材とで構成される請求項2に記載の波長変換部材。
  4. 前記第1被覆材および第2被覆材が、全面的に連続面のシート状物からなる枠状である請求項3に記載の波長変換部材。
  5. 前記端面封止層が多層構成である請求項1〜4のいずれか1項に記載の波長変換部材。
  6. 前記被覆材による前記ガスバリア層の主面の被覆率が70%以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の波長変換部材。
  7. 前記被覆材が、支持体の一面に樹脂層を有するものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の波長変換部材。
  8. 前記被覆材の樹脂層が多層構成である請求項7に記載の波長変換部材。
  9. 前記被覆材および端面封止層の樹脂層の少なくとも一方が、酸化防止剤、ゲッター剤、紫外域または近紫外域に発光極大を有する量子ドットから選択される1以上を有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の波長変換部材。
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