JP6611350B2 - バックライト用フィルム - Google Patents
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Description
量子ドットを用いる波長変換フィルムは、一例として、樹脂等からなるマトリックス中に、量子ドットを分散してなる量子ドット層を、樹脂フィルム等の支持体で挟持してなる構成を有する。
しかしながら、量子ドット層の両面をガスバリアフィルムで挟持するのみでは、ガスバリアフィルムで覆われていない端面から量子ドット層に水分や酸素が浸入し、量子ドットが劣化するという問題があった。
そのため、量子ドット層の両面に加え、量子ドット層の端面(周縁)もガスバリアフィルム等で封止することが提案されている。なお、端面とは、具体的には、シート状物の両主面を挟持したのみでは、封止できないシート状物の周縁部である。
また、特許文献2には、光源部から発せられた色光の少なくとも一部を他の色光に変換する色変換層と、色変換層を封止する不透水性の封止シートとを備えた発光装置において、色変換層の外周に沿って、すなわち色変換層の平面形状を囲むように枠形状に設けられている第2貼合層を有し、この第2貼合層がガスバリア性を有する接着材料からなる構成が記載されている。
例えば、樹脂層で波長変換フィルムの端面を封止する場合には、一例として、樹脂層となる重合性化合物を含有する組成物を調製し、この組成物を波長変換フィルムの端面全面に塗布して、乾燥し、必要に応じて組成物の重合性化合物を重合することで、波長変換フィルムの端面を樹脂層で封止し、これにより、量子ドット層の端面を樹脂層で封止する方法が例示される。
プラズマ照射、コロナ処理、紫外線照射、および、塗工層形成から選択される一以上の表面処理が行われた波長変換フィルムの主面の表面自由エネルギーが27mN/m以上であることを特徴とするバックライト用フィルムを提供する。
さらに、波長変換フィルムの大きさが65000mm2以下であるのが好ましい。
また、波長変換フィルムの厚さが400μm以下であるのが好ましい。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、『〜』を用いて表される数値範囲は、『〜』の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、『(メタ)アクリレート』とは、アクリレートとメタクリレートとの少なくとも一方、または、いずれかの意味で用いるものとする。『(メタ)アクリロイル』等も同様である。
面状照明装置10は、液晶表示装置のバックライトユニット等に用いられる、直下型の面状照明装置であって、底板12aを有する筐体12と、筐体12の底板12aに配置される光源14と、本発明のバックライト用フィルム16とを有する。
以下の説明では、『液晶表示装置』を『LCD』ともいう。なお、『LCD』とは『Liquid Crystal Display』の略である。
また、面状照明装置10は、LCDのバックライトユニットなどに利用されるものである。そのため、一般的な使用形態では、面状照明装置10の図中上方には、光拡散板、稜線を直交して配置される2枚のプリズムシートなど、公知のバックライトユニットが有する公知の各種の部材が配置され、さらに、その上に、偏光子および液晶セル等を有する液晶パネル等が配置される。
筐体12は、LCDのバックライトユニットを構成する面状照明装置に利用される、公知の筐体である。
また、筐体12は、好ましい態様として、少なくとも光源14の設置面となる底面は、鏡面、金属反射面および拡散反射面等から選択される光反射面となっている。好ましくは、筐体12の内面全面が、光反射面となっている。
バックライト用フィルム16は、支持体20と、波長変換フィルム24と、端面封止層26とを有して構成される。
支持体20は、波長変換フィルム24を支持可能で、かつ、光源14から光を入射されることで波長変換フィルム24が出射する光、および、光源14が出射した光が透過可能であれば、各種のシート状物(フィルム状物、板状物)が利用可能である。
具体的には、支持体20としては、白色ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET、ポリエチレンナフタレート(PEN)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)、および、ナイロン等から選択される1以上の樹脂材料からなる樹脂フィルム、ガラス板等が例示される。
さらに、面状照明装置10では、1枚の波長変換フィルム24に対して、1個の光源14が設けられる。
図示例のバックライト用フィルム16は、好ましい態様として、全面を波長変換フィルムとするのではなく、支持体20に、小型の波長変換フィルム24を離間して二次元的に配列することにより、波長変換フィルム24(量子ドットフィルム(QD(Quantum Dot)フィルム)の使用量を減らして、かつ、コストダウンも図っている。この点に関しては、後に詳述する。
同じく、特に説明が無い場合には、端面および端部とは面方向の端面および端部であり、長さ、面積および大きさは、いずれも、面方向の長さ、面積および大きさである。さらに、厚さとは、面方向と直交する方向の大きさである。
また、本発明において、主面とは、シート状物(フィルム、板状物)の最大面を示す。この際において、シート状物には積層体も含む。
なお、本発明において、支持体20に支持される波長変換フィルム24の配列は、図示例の正方格子状に限定はされない。例えば、波長変換フィルム24を、千鳥格子状、斜方格子状および六角格子状のいずれかで二次元的に配列してもよい。
いずれにしても、バックライト用フィルム16から出射する光の輝度を全面的に均一にし易い等の点で、波長変換フィルム24は、等間隔かつ規則的に配列するのが好ましい。
一例として、光学透明接着剤(OCA(Optical Clear Adhesive))、光学透明テープおよび光学透明両面テープのいずれかなどの貼着手段によって、波長変換フィルム24を支持体20に貼着すればよい。あるいは、透明な治具等を用いて、波長変換フィルム24を支持体20に保持してもよい。
図3に、波長変換フィルム24の構成を断面図によって概念的に示す。なお、図3は、波長変換フィルム24を、図1および図2の横方向に切断した断面図である。図3に示すように、波長変換フィルム24は、波長変換層30と、波長変換層30を挟持して支持するガスバリアフィルム32とを有する。また、図1〜図3に示すように、波長変換フィルム24の端面24aは、好ましい態様として、端面封止層26によって封止されている。
例えば、光源14が出射した青色光が波長変換層30に入射すると、波長変換層30は、内部に含有する蛍光体の効果により、この青色光の少なくとも一部を赤色光あるいは緑色光に波長変換して出射する。
なお、蛍光層が発現する波長変換の機能は、青色光を赤色光あるいは緑色光に波長変換する構成に限定はされず、入射光の少なくとも一部を異なる波長の光に変換するものであればよい。
蛍光層に含有される蛍光体の種類には限定はなく、求められる波長変換の性能等に応じて、種々の公知の蛍光体を適宜選択すればよい。
このような蛍光体の例として、例えば有機蛍光染料および有機蛍光顔料の他、リン酸塩やアルミン酸塩、金属酸化物等に希土類イオンをドープした蛍光体、金属硫化物や金属窒化物等の半導体性の物質に賦活性のイオンをドープした蛍光体、量子ドットとして知られる量子閉じ込め効果を利用した蛍光体等が例示される。中でも、発光スペクトル幅が狭く、ディスプレイに用いた場合の色再現性に優れた光源が実現でき、かつ、発光量子効率に優れる量子ドットは、本発明では好適に用いられる。
すなわち、本発明において、波長変換層30としては、量子ドットを樹脂等のマトリックスに分散してなる量子ドット層が、好適に用いられる。また、波長変換フィルム24において、好ましい態様として、波長変換層30は量子ドット層である。
2種以上の量子ドットを併用する場合には、発光光の波長が異なる2種以上の量子ドットを使用してもよい。
例えば、量子ドット(A)と量子ドット(B)とを含む量子ドット層に励起光として青色光を入射させると、量子ドット(A)により発光される赤色光、量子ドット(B)により発光される緑色光、および、量子ドット層を透過した青色光により、白色光を具現化することができる。または、量子ドット(A)、(B)、および(C)を含む量子ドット層に励起光として紫外光を入射させることにより、量子ドット(A)により発光される赤色光、量子ドット(B)により発光される緑色光、および量子ドット(C)により発光される青色光により、白色光を具現化することができる。
ここで、マトリックスは、量子ドット層に用いられる公知のものが各種利用可能であるが、少なくとも2種以上の重合性化合物を含む重合性組成物を硬化させたものが好ましい。なお、少なくとも2種以上併用する重合性化合物の重合性基は、同一であっても異なっていてもよく、好ましくは、この少なくとも2種の化合物は少なくとも1つ以上の共通の重合性基を有することが好ましい。
重合性基の種類は、特に限定されないが、好ましくは、(メタ)アクリレート基、ビニル基またはエポキシ基、オキセタニル基であり、より好ましくは、(メタ)アクリレート基であり、さらに好ましくは、アクリレート基である。
具体的には、例えば、以下の第1の重合性化合物と第2の重合性化合物とを含む態様をとることができる。
第1の重合性化合物は、単官能(メタ)アクリレートモノマー、ならびにエポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選択される官能基を1つ有するモノマーである。
脂肪族単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜30であるアルキル(メタ)アクリレート;
ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル基の炭素数が2〜30であるアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の(モノアルキルまたはジアルキル)アミノアルキル基の総炭素数が1〜20であるアミノアルキル(メタ)アクリレート;
ジエチレングリコールエチルエーテルの(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールブチルエーテルの(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノメチルエーテルの(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノメチルエーテルの(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ヘプタプロピレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのモノエチルエーテル(メタ)アクリレート等のアルキレン鎖の炭素数が1〜10で末端アルキルエーテルの炭素数が1〜10のポリアルキレングリコールアルキルエーテルの(メタ)アクリレート;
ヘキサエチレングリコールフェニルエーテルの(メタ)アクリレート等のアルキレン鎖の炭素数が1〜30で末端アリールエーテルの炭素数が6〜20のポリアルキレングリコールアリールエーテルの(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メチレンオキシド付加シクロデカトリエン(メタ)アクリレート等の脂環構造を有する総炭素数4〜30の(メタ)アクリレート;ヘプタデカフロロデシル(メタ)アクリレート等の総炭素数4〜30のフッ素化アルキル(メタ)アクリレート;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールのモノ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;
グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を有する(メタ)アクリレート;
テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルキレン鎖の炭素数が1〜30のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド; などが挙げられる。
芳香族単官能アクリレートモノマーとしては、ベンジル(メタ)アクリレート等のアラルキル基の炭素数が7〜20であるアラルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、第1の重合性化合物のなかでも、アルキル基の炭素数が4〜30である脂肪族または芳香族アルキル(メタ)アクリレートが好ましく、更には、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メチレンオキシド付加シクロデカトリエン(メタ)アクリレートが好ましい。これにより、量子ドットの分散性が向上するからである。量子ドットの分散性が向上するほど、波長変換層から出射面に直行する光量が増えるため、正面輝度および正面コントラストの向上に有効である。
オキセタニル基を1つ有する単官能オキセタン化合物の例としては、上述した単官能エポキシ化合物のエポキシ基を適宜オキセタン基に置換したものが利用できる。また、このようなオキセタン環を有する化合物については、特開2003−341217号公報、特開2004−91556号公報に記載されたオキセタン化合物のうち、単官能のものを適宜選択することもできる。
第2の重合性化合物は、多官能(メタ)アクリレートモノマー、ならびにエポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選択される官能基を分子内に2つ以上有するモノマーである。
重合性組成物は、必要に応じて粘度調節剤を含んでいてもよい。粘度調節剤は、粒径が5〜300nmであるフィラーが好ましい。また、粘度調節剤はチキソトロピー性を付与するためのチキソトロピー剤であるのも好ましい。なお、本発明において、チキソトロピー性とは、液状組成物において、せん断速度の増加に対して粘性を減じる性質を指し、チキソトロピー剤とは、それを液状組成物に含ませることによって、組成物にチキソトロピー性を付与する機能を有する素材のことを指す。
チキソトロピー剤の具体例としては、ヒュームドシリカ、アルミナ、窒化珪素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、タルク、雲母、長石、カオリナイト(カオリンクレー)、パイロフィライト(ろう石クレー)、セリサイト(絹雲母)、ベントナイト、スメクタイト・バーミキュライト類(モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイトなど)、有機ベントナイト、有機スメクタイト等が挙げられる。
重合性組成物の粘度がせん断速度500s-1の時に3〜50mPa・sが好ましく、せん断速度1s-1の時に100mPa・s以上が好ましい理由は、以下の通りである。
以下の説明では、重合性組成物が塗布されるバリアフィルム32を第1基材、第1基材に塗布された重合性組成物に貼着される、もう一枚のガスバリアフィルム32を第2基材とも言う。
前述のせん断速度500s-1とは、第1基材に塗布される重合性組成物に加わるせん断速度の代表値であり、せん断速度1s-1とは重合性組成物に第2基材を貼り合せる直前に重合性組成物に加わるせん断速度の代表値である。なお、せん断速度1s-1とはあくまでも代表値に過ぎない。第1基材に塗布された重合性組成物の上に第2基材を貼り合せる際に、第1基材と第2基材を同速度で搬送しつつ貼り合せるのであれば重合性組成物に加わるせん断速度はほぼ0s-1であり、実製造工程において重合性組成物に加わるせん断速度が1s-1に限定されるものではない。他方、せん断速度500s-1も同様に代表値に過ぎず、実製造工程において重合性組成物に加わるせん断速度が500s-1に限定されるものではない。
そして均一な塗布および貼り合せの観点から、重合性組成物の粘度を、第1基材に重合性組成物を塗布する際に重合性組成物に加わるせん断速度の代表値500s-1の時に3〜50mPa・sであり、第1基材に塗布された重合性組成物上に第2基材を貼り合せる直前に重合性組成物に加わるせん断速度の代表値1s-1の時に100mPa・s以上であるように調節することが好ましい。
波長変換層30となる重合性組成物は、必要に応じて溶媒を含んでいてもよい。この場合に使用される溶媒の種類および添加量は、特に限定されない。例えば溶媒として、有機溶媒を一種または二種以上混合して用いることができる。
これらの化合物を含むことにより塗布性を向上させることができる。
波長変換層30となる重合性組成物は、必要に応じてヒンダードアミン化合物を含んでいても良い。
ヒンダードアミン化合物としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、1−[(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,5,8,12−テトラキス[4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル]−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−第三オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物、ビス(1-ウンデカノキシー2,2,6,6−テトラメチルピペリジンー4−イル)カルボネート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルメタクリレート、等が挙げられる。
ヒンダードアミン化合物を添加することにより、波長変換層30が高照度の光で着色することを抑止することができる。
図示例においては、波長変換層30が量子ドット層であるので、マトリックスとなる樹脂は、量子ドット層の全量100質量部に対して、90〜99.9質量部が好ましく、92〜99質量部がより好ましい。
図示例においては、波長変換層30が量子ドット層であるので、取り扱い性および発光特性の点で、波長変換層30の厚さは、5〜200μmが好ましく、10〜150μmがより好ましい。
なお、波長変換層30の厚さは平均厚さを意図している。平均厚さは波長変換層30の任意の10点以上の厚さを測定して、それらを算術平均して求める。
バリアフィルム32は、支持基板の表面に、酸素等が透過しないガスバリア層を形成してなる、公知のガスバリアフィルムである。本発明においては、波長変換層30を2枚のバリアフィルム32で挟持することにより、波長変換層30の主面からの酸素や水分が侵入することを防止して、酸素や水分による波長変換層30の劣化を防止している。
酸素透過度ならびに水蒸気透過度が低い、すなわち、ガスバリア性が高いバリアフィルム32を用いることで、波長変換層30への酸素および水分の浸入を防止して波長変換層30の劣化をより好適に防止することができる。
なお、酸素透過度は、一例として、APIMS法(大気圧イオン化質量分析法)による測定装置(日本エイピーアイ社製)を用いて、温度25℃、相対湿度60%RHの条件下で測定すればよい。水蒸気透過度は、一例として、温度40℃、相対湿度90%RHの条件下でモコン法によって測定した。また、水蒸気透過度が、モコン法の測定限界を超えた場合には、同じ条件下でカルシウム腐食法(特開2005−283561号公報に記載される方法)によって測定すればよい。
バリアフィルム32の厚さを5μm以上とすることで、2つのバリアフィルム32の間に波長変換層30を形成する際に、波長変換層30の厚さを均一にできる等の点で好ましい。また、バリアフィルム32の厚さを100μm以下とすることで、波長変換層30を含む波長変換フィルム24全体の厚さを薄くできる等の点で好ましい。
また、バリアフィルム32は、剛直なシート状であってもよいし、フレキシブルなフィルム状であってもよい。さらに、バリアフィルム32また、巻回が可能な長尺状であってもよいし、予め所定の寸法に切り分けられた枚葉状であってもよい。
好適なバリアフィルム32として、支持基板と、支持基板の表面に、ガスバリア層として、無機層と、この無機層の下地(形成面)となる有機層との組み合わせを、1組以上、形成してなる、有機無機積層型のガスバリアフィルムが好適に用いられる。
一例として、支持基板の一方の表面に有機層を有し、有機層の表面に、有機層を下地層として無機層を有する、無機層と下地有機層との組み合わせを1組有する、有機無機積層型のガスバリアフィルムが例示される。
別の例として、支持基板の一方の表面に有機層を有し、有機層の表面に、有機層を下地層として無機層を有し、この無機層の上に2層目の有機層を有し、2層目の有機層を下地層として2層目の無機層を有する、無機層と下地有機層との組み合わせを2組有する、有機無機積層型のガスバリアフィルムが例示される。
あるいは、無機層と下地有機層との組み合わせを3組以上有する、有機無機積層型のガスバリアフィルムも利用可能である。基本的に、無機層と下地有機層との組み合わせが多い程、ガスバリアフィルムが厚くなる反面、高いガスバリア性が得られる。
以下の説明では『有機無機積層型のガスバリアフィルム』を『積層型バリアフィルム』とも言う。
波長変換フィルム24のバリアフィルム32として積層型バリアフィルムを利用する際には、いずれの層構成であっても、最上層すなわち支持基板と逆側の最表層を無機層として、無機層を内側すなわち波長変換層30側にするのが好ましい。すなわち、波長変換フィルム24のバリアフィルム32として積層型バリアフィルムを利用する際には、無機層を波長変換層30に接触した状態として、バリアフィルム32で波長変換層30を挟持するのが好ましい。これにより、有機層の端面から酸素等が侵入して波長変換層30に侵入することを、より好適に防止できる。
中でも、薄手化や軽量化が容易である、フレキシブル化に好適である等の点で、各種のプラスチック(高分子材料/樹脂材料)からなるフィルムが好適に利用される。
具体的には、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアミド(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリトニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、透明ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、シクロオレフィン・コポリマー(COC)、シクロオレフィンポリマー(COP)、および、トリアセチルセルロース(TAC)からなる樹脂フィルムが、好適に例示される。
なお、支持基板は、このようなプラスチックフィルムの表面に、反射防止や位相差制御、光取り出し効率向上等の機能が付与されていてもよい。
なお、積層型バリアフィルムにおいては、前述のように最上層を無機層として、無機層側を波長変換層30に向けるのが好ましい。しかしながら、積層型バリアフィルムでは、必要に応じて、最上層に、無機層を保護するための有機層を有してもよい。あるいは、積層型バリアフィルムは、必要に応じて、最上層に、波長変換層30との密着性を確保するための有機層を有してもよい。この密着性を確保するための有機層も、無機層の保護層として作用してもよい。
有機層は、公知の積層型バリアフィルムで有機層として用いられているものが、各種、利用可能である。例えば、有機層は、有機化合物を主成分とする膜で、基本的に、モノマーおよび/またはオリゴマを、架橋して形成されるものが利用できる。
積層型バリアフィルムは、無機層の下地となる有機層を有することにより、支持基板の表面の凹凸や、表面に付着している異物等を包埋して、無機層の成膜面を適正にできる。その結果、成膜面の全面に、隙間無く、割れやヒビ等の無い適正な無機層を成膜できる。これにより、酸素透過度が1×10-2cc/(m2・day・atm)以下、および、水蒸気透過度が1×10-3g/(m2・day)以下となるような、高いガスバリア性能を得ることができる。
これにより、積層型バリアフィルムにおいて、無機層が適正にガスバリア性能を発現して、水分や酸素による波長変換層30の劣化を、好適に防止できる。
具体的には、ポリエステル、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、セルロースアシレート、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、脂環式ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、フルオレン環変性ポリカーボネート、脂環変性ポリカーボネート、フルオレン環変性ポリエステル、アクリロイル化合物、などの熱可塑性樹脂、あるいはポリシロキサン、その他の有機ケイ素化合物の膜が好適に例示される。これらは、複数を併用してもよい。
中でも特に、上記強度に加え、屈折率が低い、透明性が高く光学特性に優れる等の点で、アクリレートおよび/またはメタクリレートのモノマーあるいはオリゴマの重合体を主成分とする、ガラス転移温度が120℃以上のアクリル樹脂やメタクリル樹脂は、有機層として好適に例示される。その中でも特に、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(DPGDA)、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート(TMPTA)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(DPHA)などの、2官能以上、特に3官能以上のアクリレートおよび/またはメタクリレートのモノマーやオリゴマの重合体を主成分とする、アクリル樹脂やメタクリル樹脂は、好適に例示される。また、これらのアクリル樹脂やメタクリル樹脂を、複数、用いるのも好ましい。
有機層を、このようなアクリル樹脂やメタクリル樹脂で形成することにより、骨格がしっかりした下地の上に無機層を成膜できるので、より緻密でガスバリア性が高い無機層を成膜できる。
有機層の厚さを1μm以上とすることにより、より好適に無機層の成膜面を適正にして、割れやヒビ等の無い適正な無機層を、成膜面の全面に渡って成膜できる。
また、有機層の厚さを5μm以下とすることにより、有機層が厚すぎることに起因する、有機層のクラックや、積層型バリアフィルムのカール等の問題の発生を、好適に防止することができる。
以上の点を考慮すると、有機層の厚さは、1〜3μmとするのが、より好ましい。
また、積層型バリアフィルムが有機層を複数有する場合には、各有機層の形成材料は、同じでも異なってもよい。しかしながら、生産性等の点からは、全ての有機層を、同じ材料で形成するのが好ましい。
また、有機層の下層となる無機層との密着性を向上するために、有機層は、シランカップリング剤を含有するのが好ましい。
具体的には、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化インジウムスズ(ITO)などの金属酸化物; 窒化アルミニウムなどの金属窒化物; 炭化アルミニウムなどの金属炭化物; 酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、酸炭化ケイ素、酸化窒化炭化ケイ素などのケイ素酸化物; 窒化ケイ素、窒化炭化ケイ素などのケイ素窒化物; 炭化ケイ素等のケイ素炭化物; これらの水素化物; これら2種以上の混合物; および、これらの水素含有物等の、無機化合物からなる膜が、好適に例示される。なお、本発明においては、ケイ素も金属と見なす。
特に、透明性が高く、かつ、優れたガスバリア性を発現できる点で、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素酸窒化物およびケイ素酸化物等のケイ素化合物からなる膜は、好適に例示される。その中でも特に、窒化ケイ素からなる膜は、より優れたガスバリア性に加え、透明性も高く、好適に例示される。
無機層の厚さを10nm以上とすることにより、十分なガスバリア性能を安定して発現する無機層が形成できる。また、無機層は、一般的に脆く、厚過ぎると、割れやヒビ、剥がれ等を生じる可能性が有るが、無機層の厚さを200nm以下とすることにより、割れが発生することを防止できる。
また、このような点を考慮すると、無機層の厚さは、10〜100nmが好ましく、15〜75nmがより好ましい。
なお、積層型バリアフィルムが複数の無機層を有する場合には、各無機層の厚さは、同じでも異なってもよい。
大きな面積の波長変換フィルム24に端面封止層26を形成する場合には、主面24bの表面自由エネルギーに起因して、形成した端面封止層26が部分的に不適正になっても、全体的には大きな影響とはならない場合が多い。
これに対し、波長変換フィルム24の面積が小さい場合、特に、波長変換フィルム24の面積が65000mm2以下の場合には、主面24bの表面自由エネルギーに起因して部分的に端面封止層26の形成が不適正になると、部分的であっても、全体に締める不適正な領域の割合は大きくなり、悪影響は、非常に大きくなってしまう。
加えて、前述のように、波長変換層30の厚さは5〜200μmが好ましく、バリアフィルム32の厚さは5〜100μmが好ましい。従って、好適な範囲で言えば、波長変換フィルム24の厚さ、すなわち、端面24aの幅は、最大でも400μmとなる。このような幅が狭い端面24aの表面に、端面封止層26を形成する場合には、主面24bの面積の大きさの影響は、さらに大きくなる。
すなわち、波長変換フィルム24の面積を65000mm2以下とすることにより、より好適に、本発明の効果を得ることができる。
波長変換フィルム24の面積を1000mm2以下とすることにより、複数の小型の波長変換フィルム24を離間して用いることによる、波長変換フィルム24の使用量の低減効果を好適に得られる点で好ましい。
本発明者らの検討によれば、支持体20の面積に対する波長変換フィルム24の合計面積を20%以下とすることにより、波長変換フィルム24の使用量を十分に低減できる点で好ましい。
中でも、波長変換フィルム24の面積に対する、光源14からの入射光(ビームスポット)の面積率を大きくできる点で、正方形が好適に利用される。
すなわち、波長変換フィルム24の好ましい厚さは、基本的に、前述の波長変換層30の好ましい厚さ、および、バリアフィルム32の好ましい厚さに対応する厚さである。
波長変換フィルム24が光拡散層を有することにより、波長変換層30に入射する励起光量や、波長変換層30から出射される光量を増加させることにつながり、これにより面状照明装置10、すなわち、面状照明装置10を利用するLCD等の輝度を向上できる。
なお、波長変換フィルム24が光拡散層を有する場合には、光拡散層の表面を波長変換フィルム24の表面とみなす。
一例として、樹脂等のバインダー(マトリックス)に、光拡散剤を分散してなる光拡散層が例示される。この際において、バインダーは、各種の樹脂等、バインダーに光拡散剤を分散してなる光拡散層に利用されている各種のものが利用可能である。また、光拡散剤も、各種の無機粒子等、バインダーに光拡散剤を分散してなる光拡散層に利用されている各種のものが利用可能である。すなわち、この光拡散層において、バインダーの屈折率n1と光拡散剤の屈折率n2とが、n1>n2の関係を満たすものであれば、バインダーおよび光拡散剤は、公知の各種の材料が利用可能である。
また、面状照明装置10では、1枚の波長変換フィルム24に対して、1個の光源14が設けられる。図示例においては、好ましい態様として、光源14は、面方向には、光軸を波長変換フィルム24の中心に一致して配置される。
バックライト用フィルム16は、このような構成を有することにより、面状照明装置10に要求される光の出射性能を十分に確保しつつ、波長変換フィルム24(波長変換層30(量子ドット層))の使用量を大幅に低減して、かつ、コストダウンも図っている。
そのため、図1および図2に示すように、波長変換フィルム24を離間して二次元的に配列しても、LCDの液晶表示パネルに入射する光は、面方向にほぼ均一にできる。
図1〜図3に示すバックライト用フィルム16においては、好ましい態様として、必要に応じて形成される、波長変換フィルム24の端面24aを全面的に封止する、端面封止層26を有する。端面封止層26は、波長変換層30の端面から、波長変換層30に酸素および水分が侵入するのを防止するための層である。本発明のバックライト用フィルム16は、主面24bの表面自由エネルギーを27mN/m以上とすることにより、面積が小さい波長変換フィルム24であっても、端面封止層26を安定して適正に形成することを実現している。
そのため、波長変換フィルム24では、波長変換層30の両面にガスバリアフィルム32を積層して、ガスバリアフィルム32で波長変換層30を挟持することで、波長変換層30を保護している。
しかしながら、波長変換層30の両面をガスバリアフィルム32で挟持するのみでは、ガスバリアフィルム32で覆われていない端面から波長変換層30に酸素等が浸入し、波長変換層30が劣化してしまう。
このような問題点を解決するために、特許文献1および特許文献2に示されるように、波長変換層30(量子ドット層)の端面をガスバリア性を有する枠体等によって囲んで、波長変換層30の端面を封止することが提案されている。
樹脂層等からなる端面封止層26によって、波長変換フィルム24の端面を封止する方法としては、一例として、端面封止層26となる重合性化合物を含む組成物を調製し、この組成物を端面24aの全面に塗布して、乾燥し、必要に応じて組成物の重合性化合物を重合することで、端面24aの全面を端面封止層26で封止する方法が考えられる。
ところが、本発明者の検討によれば、この方法では、適正に端面封止層26を形成できない場合が、多々、生じた。
前述のように、波長変換フィルム24の厚さ、すなわち、端面封止層26となる組成物が塗布される端面24aの幅は、最大でも400μm程度で、極めて薄い。従って、このような薄い端面24aに塗布される組成物の塗布状態は、隣接する主面24bの表面自由エネルギーに、非常に大きな影響を受ける。
そのため、主面24bの表面自由エネルギーによっては、端面24aの全面に、端面封止層26を形成するための組成物を適正に塗布することができない。
図5に概念的に示す端面封止層26Aのように、端面24aのみを封止しても、酸素等の侵入に起因する波長変換層30の劣化を抑制できる。しかしながら、図5に示す端面封止層26Aのように、端面24aのみを封止した場合には、端面封止層26Aと端面24aとの界面から酸素等が侵入して、波長変換層30が劣化してしまう可能性が有る。
主面24bの表面自由エネルギーが27mN/m以上である本発明のバックライト用フィルム16では、主面24bにも、端面封止層26を形成するための組成物を適正に塗布できるので、図4に示すような、主面24bの端部近傍に、若干、乗り上げた端面封止層26を、好適に形成できる。
主面24bの表面自由エネルギーが27mN/m未満では、前述のように、端面封止層26となる組成物を、波長変換フィルム24の端面24aの全面に適正に塗布することができず、端面24aの全面を覆う適正な端面封止層26を安定して形成することが困難になる。
一例として、主面24bの表面処理が例示される。具体的には、主面24bにプラズマ照射、コロナ処理、紫外線照射、および、塗工層形成から選択される一以上の表面処理を行って、主面24bの表面自由エネルギーを27mN/m以上とする方法が例示される。
前述のように、波長変換フィルム24は、正方形の平面形状を有するので、4つの端面24aを有し,全ての端面24aの全面が端面封止層26で覆われる。
さらに、同様の理由で、端面封止層26の水蒸気透過度は100(g/(m2・day))/30μm以下であるのが好ましく、50(g/(m2・day))/30μm以下であるのがより好ましい。
酸素透過度は、一例として、APIMS法(大気圧イオン化質量分析法)による測定装置(日本エイピーアイ社製)を用いて、温度25℃、相対湿度60%RHの条件下で測定すればよい。また、水蒸気透過度は、一例として、温度40℃、相対湿度90%RHの条件下で、モコン法あるいはカルシウム腐食法(特開2005−283561号公報に記載される方法)で測定すればよい。
端面封止層26の形成材料としては、一例として、酸素透過度が1cc/(m2・day・atm)以下となる端面封止層26を形成可能な、公知の各種の樹脂材料が例示される。
端面封止層26は、基本的に、重合性化合物あるいはさらに水素結合性化合物を主体として形成されるのが好ましい。ここで、端面封止層26を形成するための組成物が含有する重合性化合物および水素結合性化合物は、親水度logPが4以下であるのが好ましく、3以下であるのがより好ましい。
なお、本発明において、親水度を示すLogP値とは、1−オクタノール/水の分配係数の対数値をいうものである。LogP値は、フラグメント法、原子アプローチ法等を用いて計算により算出することができる。本明細書に記載のLogP値は、化合物の構造からCambridge Soft社製ChemBioDraw Ultra12.0を用いて計算されるLogP値である。
ここで、波長変換層30では、マトリックスとして、疎水性の樹脂を用いる場合が少なくない。特に、波長変換層30が量子ドット層である場合には、マトリックスとして疎水性の樹脂が用いられる場合が多い。
一方、周知のように、化合物は、親水度logPが低い方が親水性が高い。すなわち、波長変換層30との密着力が強い端面封止層26を形成するためには、主体となる重合性化合物や水素結合性化合物は、親水度logPが高い方が好ましい。
その半面、疎水性の高い化合物からなる樹脂は、酸素透過性が高く、樹脂層の酸素透過度という点では、主体となる重合性化合物や水素結合性化合物は、親水度logPが低い方が好ましい。
この点を考慮すると、重合性化合物および水素結合性化合物の親水度logPは、0.0以上が好ましく、0.5以上がより好ましい。
なお、組成物の固形分全量とは、組成物から有機溶剤を除いた、形成される端面封止層26に残るべき成分の全量である。
端面封止層26を形成する組成物の固形分が、水素結合性化合物を30質量部以上含有することにより、分子間の相互作用を強くして、酸素透過性を低くできる。
水素結合性を有する官能基とは、このような水素結合を生じさせることのできる水素原子を含む官能基である。具体的には、ウレタン基、ウレア基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミド基またはシアノ基等が挙げられる。
これらの官能基を有する化合物としては、具体的には、トリレンジイソシアナート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、水素添加MDI(HMDI)等のジイソシアナートと、ポリ(プロピレンオキサイド)ジオール、ポリ(テトラメチレンオキサイド)ジオール、エトキシ化ビスフェノールA、エトキシ化ビスフェノールSスピログリコール、カプロラクトン変性ジオール、カーボネートジオール等のポリオール、および、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシドールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のヒドロキシアクリレートとを反応させて得られるモノマー、オリゴマーが例示される。
また、エポキシ基を有する化合物に、ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールF型、エポキシ化油型、フェノールノボラック型等の化合物を反応させて得られるエポキシ化合物や、脂環型エポキシに、アミン化合物、酸無水物等を反応させて得られるエポキシ化合物も例示される。
さらに、前述のエポキシ化合物のカチオン重合物、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ブテンジオール−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリル等も例示される。
中でも、硬化収縮が小さく波長変換フィルム24との密着に優れる観点から、エポキシ基を有する化合物、エポキシ基を有する化合物を反応させて得られる化合物が好ましい。
本発明のバックライト用フィルム16においては、端面封止層26を形成する組成物の固形分が、(メタ)アクリロイル基等から少なくとも1つ選ばれる重合性官能基を有する重合性化合物を5質量部以上含有することにより、高温高湿下での耐久性に優れる端面封止層26を実現できる。
また、グリシジル基、オキセタン基、脂環エポキシ基等を有する重合性化合物としては、具体的には、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等が例示される。
これらの重合性化合物を含む市販品としては、三菱ガス化学社製のマクシーブ、EVONIK社製のNanopox450、Nanopox500、Nanopox630、荒川化学工業社製のコンポセラン102などのシリーズ、東レ・ファインケミカル社製のフレップ、チオコールLP、ヘンケル・ジャパン社製のロックタイトE−30CLなどのシリーズ、Epoxy Technology社製のEPO−TEX353NDなどのシリーズ等が好適に例示される。
ただし、端面封止層26を形成する組成物において、これらの官能基を含まない重合性化合物は、組成物の固形分全量を100質量部とした際に、3質量部以下とするのが好ましい。
端面封止層26が無機物の粒子を含有することにより、端面封止層26の酸素透過度をより低くでき、端面から侵入する酸素等に起因する波長変換層30の劣化を、より好適に防止できる。
ここで、バックライト用フィルム16の面方向における端面封止層26の領域は、バックライト用フィルム16をバックライト等の装置に組み込んだ際における非有効面積となる。また、バックライト用フィルム16を装置に組み込む際には、バックライト用フィルム16の端面すなわち端面封止層26の端面は、平面状の方が好ましい。
この点を考慮すると、端面封止層26に分散する無機物粒子の大きさ(最大長)は、端面封止層26の厚さ未満であるのが好ましく、特に、小さいほど有利である。
なお、端面封止層26に分散する無機物粒子の大きさは、均一でも不均一でもよい。
本発明者らの検討によれば、端面封止層26における無機物粒子の含有量は、50質量%以下が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。すなわち、端面封止層26を形成する組成物において、組成物の固形分全量を100質量部とした際に、無機物粒子の含有量が50質量部以下であるのが好ましく、10〜30質量部であるのがより好ましい。
端面封止層26における無機物粒子の含有量を50質量%以下とすることにより、端面封止層26の密着性や耐久性を十分にできる、波長変換フィルム24Lを裁断や打ち抜きする際にクラックが発生することを抑制できる等の点で好ましい。
さらに、端面封止層26は、下地金属層とメッキ層とからなる構成など、金属で形成してもよい。
一例として、前述の樹脂材料からなる端面封止層26であれば、厚さは1〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましい。
樹脂材料からなる端面封止層26であれば、前述のように、端面封止層26となる組成物を調製して、調製した組成物を端面封止層26の形成面すなわち波長変換フィルム24の端面24aに塗布し、その後、組成物を乾燥し、必要に応じて、紫外線照射や加熱等によって主に端面封止層26を構成する化合物を重合(架橋・硬化)して形成すればよい。塗布は、浸漬法、刷毛等による塗布等、公知の方法で行えばよい。
金属等の無機物からなる端面封止層26は、メッキ法、真空蒸着法、スパッタリング法など、形成材料に応じた公知の成膜方法で形成すればよい。
例えば、水平な平面上に端面封止層26を形成する組成物の液膜を形成する。一方で、複数枚の波長変換フィルム24を積層する。次いで、組成物の液膜に押し込むようにして、波長変換フィルム24の積層体の端面を液膜に浸漬し、鉛直方向に持ち上げて、積層体の端面に組成物を付着させる。その後、組成物を乾燥し、必要に応じて、紫外線照射や加熱等によって主に端面封止層26を構成する化合物を重合して、積層体の各波長変換フィルム24の端面24aに、端面封止層26を形成する。最後に、積層体から、波長変換フィルム24を、1枚ずつ、剥離すればよい。
この際において、端面封止層26の主面24bへの乗り上げ量は、波長変換フィルム24の大きさに応じて、適宜、設定すればよい。
本発明者の検討によれば、端面封止層26の主面24bへの乗り上げ量は、主面24bの端部すなわち端面24aからの幅が0.01mm以上であるのが好ましい。これにより、端面封止層26が主面24bに乗り上がる効果を十分に発現して、波長変換層30の劣化を好適に防止できる。
また、端面封止層26の主面24bへの乗り上げ量は、主面24bの長さの8%以下であるのが好ましい。これにより、発光に作用する主面24bの面積を不要に減らすことを防止できる。なお、端面封止層26の乗り上げ量において、主面24bの長さとは、例えば、波長変換フィルム24が正方形の場合には一辺の長さであり、長方形状の場合には短辺の長さであり、円形の場合には直径であり、楕円形状の場合には短径であり、多角形または不定形の場合には内接する円の直径である。
光源14は、波長変換フィルム24(波長変換層30)によって波長変換される波長を有する光を出射するものであれば、公知の点光源が、各種、利用可能である。
中でも、前述のようにLEDは光源14として好適に例示される。また、前述のように、波長変換フィルム24の波長変換層30は、好ましい例として、量子ドットを樹脂等のマトリックスに分散してなる量子ドット層である。そのため、光源14としては、青色の光を出射する青色LEDは特に好適に用いられ、中でも特に、ピーク波長が450nm±50nmの青色LEDは好適に用いられる。
また、ピーク波長、照度のプロファイルおよび半値全幅などの光源14の発光特性にも、特に限定はなく、面状照明装置10の大きさ、光源14と波長変換フィルム24との距離、波長変換層30の特性等に応じて、適宜、設定すればよい。
しかしながら、面状照明装置10において、面方向における光源14と波長変換フィルム24との位置関係は、これに限定はされず、少なくとも、光源14の光軸が、面方向において波長変換フィルム24内に位置すればよい。
これにより、波長変換フィルム24を有効に使用でき、かつ、光源14が照射した光を、無駄なく効率よく利用できる。
一例として、本発明のバックライト用フィルムは、図6および図7に概念的に示す面状照明装置38および40のように、筐体12の開放面の全面を閉塞する大型の波長変換フィルム24Lを有するものであってもよい。すなわち、図6および図7に示す例では、1枚の波長変換フィルム24Lによって、本発明のバックライト用フィルムが構成される。
この際において、本発明のバックライト用フィルムを用いる面状照明装置は、図6に示す面状照明装置38のように、光源14は1個でもよく、あるいは、図7に概念的に示す面状照明装置40のように、複数(図示例では3個)の光源を設けた構成でもよい。
この際には、光源と、導光板の光入射面との間に、光源と波長変換フィルムとを対応させて、本発明のバックライト用フィルムを配置すればよい。
<バリアフィルム32の作製>
支持基板として、PETフィルム(東洋紡社製、コスモシャインA4300、厚さ50μm)を用意した。なお、このPETフィルムは、両面にマット層を有するものである。
この支持基板の片面側に、以下の手順でバリア層を形成した。
この塗布液を、ダイコーターを用いてロール・トゥ・ロールによって支持基板に塗布し、50℃の乾燥ゾーンを通過させた。乾燥ゾーンの滞在時間は3分であった。その後、窒素雰囲気下で紫外線を照射(積算照射量約600mJ/cm2)することで、乾燥した塗料を硬化して有機層を形成し、巻き取った。支持基板に形成された有機層の厚さは、1μmであった。
以下の説明では、『ロール・トゥ・ロール』を『RtoR』とも言う。
原料ガスは、シランガス(流量160sccm)、アンモニアガス(流量370sccm)、水素ガス(流量590sccm)、および窒素ガス(流量240sccm)を用いた。電源は、周波数13.56MHzの高周波電源を用いた。成膜圧力は40Pa、到達膜厚は50nmとした。
このようにして、バリアフィルム32として、PETフィルムからなる支持基板の表面に有機層を有し、有機層の上に無機層を有する、前述の積層型バリアフィルム(有機無機積層型のガスバリアフィルム)を作製した。バリアフィルム32は、2枚作製した。
下記の量子ドット含有重合性組成物を調製し、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過した後、30分間減圧乾燥した。
下記において、発光極大波長535nmの量子ドット1のトルエン分散液として、NN−ラボズ社製のCZ520−100を用いた。また、発光極大波長630nmの量子ドット2のトルエン分散液として、NN−ラボズ社製のCZ620−100を用いた。
これらはいずれもコアとしてCdSeを、シェルとしてZnSを、配位子としてオクタデシルアミンを、それぞれ用いた量子ドットであり、トルエンに3質量%の濃度で分散されている。
量子ドット1のトルエン分散液(発光極大:535nm) 10質量部
量子ドット2のトルエン分散液(発光極大:630nm) 1質量部
ラウリルメタクリレート 40質量部
2官能メタクリレート4G(新中村化学工業社製) 20質量部
3官能アクリレートTMPTA(ダイセルサイテック社製) 20質量部
ウレタンアクリレートUA−160TM(新中村工業社製) 10質量部
シランカップリング剤KBM−5103(信越化学工業社製) 10質量部
光重合開始剤イルガキュア819(BASF社製) 1質量部
次いで、塗膜を形成したバリアフィルム32をバックアップローラに巻きかけ、塗膜の上に、もう1枚のバリアフィルム32を、無機層が塗膜に接する向きでラミネートし、2枚のバリアフィルム32で塗膜を挟持した状態で連続搬送しながら、100℃の加熱ゾーンを通過させた。加熱ゾーンの通過時間は3分であった。
その後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製)を用いて、紫外線を照射して塗膜を硬化させ、波長変換層30(量子ドット層)を2枚のバリアフィルム32で挟持した、長尺な波長変換フィルムを作製した。なお、紫外線の照射量は2000mJ/cm2とした。
波長変換フィルム24Lの主面24bの表面自由エネルギーを、接触角計(協和界面科学社製、DMe−211FE)を用いて、温度23℃、相対湿度50%RHの条件で測定した。
その結果、主面24bの表面自由エネルギーは、28.2mN/mであった。
端面封止層26を形成する組成物として、固形分が以下の組成を有する組成物を調製した。なお、組成は、固形分全体を100質量部とした際の質量部である。
2液型熱硬化性エポキシ樹脂の主剤(三菱ガス化学株式会社製、M−100)
32質量部
2液型熱硬化性エポキシ樹脂の硬化剤(三菱ガス化学株式会社製、C−93)
68質量部
1−ブタノール 60質量部
調製した端面封止層26を形成するための組成物を、水平に保った平板上に塗布して、厚さ1000μmの液膜を形成した。
次いで、作製した波長変換フィルム24Lの端面24aを、300μm、液膜に押し込んで、鉛直方向に持ち上げて、端面24aに所定量の組成物を付着させた。その後、80℃で10分乾燥して、端面24aに端面封止層26を形成した。
端面封止層26は、波長変換フィルム24Lの4つの端面24aの全てに形成した。
190×330mmの波長変換フィルムの主面の紫外線照射処理の条件を変更した以外は、実施例1と同様に波長変換フィルム24Lを作製した。
実施例1と同様に主面24bの表面自由エネルギーを測定したところ、27.1mN/mであった。
次いで、実施例1と同様にして、波長変換フィルム24Lの端面24aに端面封止層26を形成した。
190×330mmの波長変換フィルムの主面の紫外線照射処理の条件を変更した以外は、実施例1と同様に波長変換フィルムを作製した。
実施例1と同様に主面の表面自由エネルギーを測定したところ、26.8mN/mであった。
次いで、実施例1と同様に、波長変換フィルムの端面に端面封止層26を形成した。
190×330mmの波長変換フィルムの主面の紫外線照射処理の条件を変更した以外は、実施例1と同様に波長変換フィルムを作製した。
実施例1と同様に主面の表面自由エネルギーを測定したところ、26.2mN/mであった。
次いで、実施例1と同様に、波長変換フィルムの端面に端面封止層26を形成した。
<端面封止層26の確認>
作製した波長変換フィルム24Lの端面24aを、光学顕微鏡(キーエンス社製、VW−9000)によって確認した。
その結果、実施例1および実施例2の波長変換フィルム24は、端面24aの全面を覆って、適正に、端面封止層26が形成されており、かつ、主面24bの端部近傍にも、端面封止層26が、若干、乗り上げたような状態で形成されていた。
これに対し、比較例1および比較例2は、共に、端面24aの全面を覆って、適正に、端面封止層26が形成されていたが、実施例と比較して、主面24bへの端面封止層26の乗り上げ長が短く、かつ、主面24bにおける端面封止層26の厚さも薄かった。
まず、波長変換フィルム24Lの初期輝度(Y0)を以下の手順で測定した。市販のタブレット端末(Amazon社製Kindle(登録商標) Fire HDX 7”)を分解し、バックライトユニットを取り出した。取り出したバックライトユニットの導光板上に波長変換フィルム24Lを置き、その上に、向きが直交した2枚のプリズムシートを重ね置いた。青色光源から発し、波長変換フィルム24Lおよび2枚のプリズムシートを透過した光の輝度を、導光板の面に対して垂直方向740mmの位置に設置した輝度計(SR3、TOPCON社製)にて測定し、波長変換フィルム24Lの輝度とした。
次に、80℃相対湿度95%RHに保たれた恒温槽に波長変換フィルム24Lを投入し、1500時間保管した。1500時間後、波長変換フィルム24Lを取り出し、上記と同様の手順で、高温高湿試験後の輝度(Y1)を測定した。下記式のように、初期の輝度値(Y0)に対する、高温高湿試験後の輝度(Y1)の変化率(ΔY)を算出し、輝度変化の指標として、以下の基準で評価した。
ΔY[%]=(Y0−Y1)/Y0×100
A:ΔY≦5%
B:5%<ΔY<15%
C:15%≦ΔY
その結果、主面24bの端部近傍まで好適に端面封止層26が形成されていた実施例1および実施例2は、いずれも評価は『A』であった。他方、主面24bの端部近傍への端面封止層26の形成が、実施例よりも、若干、少ない比較例1および比較例2は、いずれも評価は『B』であった。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
12 筐体
12a 底板
14 光源
16 バックライト用フィルム
20 支持体
24,24L 波長変換フィルム
24a 端面
24b 主面
26,26A 端面封止層
30 波長変換層
32 (ガス)バリアフィルム
Claims (4)
- 波長変換層、前記波長変換層を挟持するガスバリア層、および、端面の全面を封止し、主面の一部を覆う端面封止層を含む波長変換フィルムを有し、
プラズマ照射、コロナ処理、紫外線照射、および、塗工層形成から選択される一以上の表面処理が行われた前記波長変換フィルムの主面の表面自由エネルギーが27mN/m以上であることを特徴とするバックライト用フィルム。 - 前記波長変換フィルムを支持する支持体を有し、
複数の前記波長変換フィルムを前記支持体面上に有し、前記波長変換フィルム同士は前記支持体の面方向に離間して設けられる請求項1に記載のバックライト用フィルム。 - 前記波長変換フィルムの大きさが65000mm2以下である請求項1または2に記載のバックライト用フィルム。
- 前記波長変換フィルムの厚さが400μm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のバックライト用フィルム。
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