JP2017115325A - 免震建物 - Google Patents
免震建物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017115325A JP2017115325A JP2015248994A JP2015248994A JP2017115325A JP 2017115325 A JP2017115325 A JP 2017115325A JP 2015248994 A JP2015248994 A JP 2015248994A JP 2015248994 A JP2015248994 A JP 2015248994A JP 2017115325 A JP2017115325 A JP 2017115325A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- laminated rubber
- virtual
- support
- along
- seismic isolation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Abstract
Description
また、大スパンの建物に、積層ゴムと、ダンパーとを併用した免震装置を設置すると、積層ゴムの配置位置によっては、積層ゴムが大屋根の大梁に生じる応力を受け、積層ゴムに引張力が生じる場合がある。積層ゴムは、積層ゴム自体に圧縮力が作用する状態で、力学的特性が期待されているため、地震時に引張力が生じることは好ましくない。よって、大スパンの建物では、地震時に、引張力が生じた積層ゴムが大屋根を安定的に支持することができないという問題点がある。
すなわち、本発明に係る免震建物は、下部構造物と、下部構造物に支持された下側積層ゴム支承と、該下側積層ゴム支承上に載置された支持体と、該支持体上において前記下部構造物の幅方向の両側に載置されるとともに、上面が下方に向かって膨らむ第一仮想円弧に沿って配置された複数の上側積層ゴム支承と、下面が複数の前記上側積層ゴム支承の前記上面と対応して前記第一仮想円弧に沿って形成され、前記上側積層ゴム支承の上面に支持された上部構造物と、を備えることを特徴とする。
また、水平力については、上側積層ゴム支承及び下側積層ゴム支承がそれぞれ、並進運動することで、免震性能を発揮することができる。したがって、地震時に、免震建物を安定的に支持することができる。
図1は、本発明の一実施形態の免震建物の下部構造物の配置を模式的に示した平面図である。
図1に示すように、免震建物1は、柱(下部構造物)2間のスパンが100m程度の大スパンの建物である。
便宜上、水平方向の一方向をX方向とし、X方向と直交する水平方向をY方向とする。
図1及び図2に示すように、柱2は、X方向に2列、Y方向に2列、合計4箇所に設けられている。なお、柱2の配置位置、本数等は適宜設定可能である。
図3及び図4に示すように、大梁3Aにおける柱2との接合部分には、曲がり部材4が設けられている。ここで、柱2の中心軸(柱2の平面視における中心(X方向の中心線とY方向の中心線の交点)を通る鉛直方向の軸)上の点P1を中心として、下方に膨らむ仮想円弧(第一仮想円弧)S1を形成する。複数の仮想円弧S1により、仮想球面B1を形成する。曲がり部材4の下面4Bは、この仮想球面B1上に配置されている。
図5に示すように、下部支承板91の下面91Bは、支持部材8の上面8T(仮想球面B2)に沿って下方に膨らむ球面状に形成されている。上部支承板92の上面92Tは、大梁3Aの曲がり部材4の下面4B(仮想球面B1)に沿って下方に凹む球面状に形成されている。積層ゴム93は、平板状の鋼板(不図示)と平板状のゴム(不図示)とが交互に積層されたものである。
まず、本発明のように積層ゴムが上下に分かれて2層に配置されていない、従来の構成、つまり柱2Xと大梁3Xとの間に一層の積層ゴム支承が配置された場合の挙動について説明する。
図6に示すように、地震時には、屋根の自重または上下地震動による屋根面の応答により、大梁3Xの端部3Yには大きな曲げモーメントが作用する。
図7に示すように、大梁3Xの端部3Yに作用する曲げモーメントを負担するために、積層ゴム支承6Xには鉛直力が生じ、一端部6Y側には引張力が作用する。
図8に示すように、上側積層ゴム支承9が仮想球面B1に沿って変形するため、免震建物1では大梁3Aの端部3Zに作用する曲げモーメントは抑えられるとともに、上側積層ゴム支承9に生じる引張力が緩和される。一方、地震時の水平動については、図9に示すように並進運動が可能であり、免震性能を発揮することができる。
また、水平力については、上側積層ゴム支承9及び下側積層ゴム支承7がそれぞれ、並進運動することで、免震性能を発揮することができる。したがって、地震時に、免震建物1を安定的に支持することができる。
次に、本発明の変形例について、主に図10を用いて説明する。
以下の変形例において、前述した実施形態で用いた部材と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10は、本発明の一実施形態の変形例の免震建物の構成を模式的に示した要部の立面図である。
図10に示すように、免震建物1Aでは、柱2の上部には、柱側曲がり部材10が設けられている。柱2の中心軸上の点を中心として、上方に膨らむ仮想円弧S3を形成する。複数の仮想円弧S3により、仮想球面B3を形成する。下側積層ゴム支承7Aの下面7Cは、柱側曲がり部材10の上面に沿って上方に凹む球面状に形成されている。支持部材8Aの下面8Cは、上方に膨らむ球面状に形成されている。下側積層ゴム支承7Aの上面は、支持部材8Aの下面8Cに沿って上方に膨らむ球面状に形成されている。積層ゴム73は、平板状の鋼板と平板状のゴムとが交互に積層されたものである。
2…柱(下部構造物)
3A…大梁(上部構造物)
4…曲がり部材
5…大屋根
6…免震装置
7…下側積層ゴム支承
8…支持部材(支持体)
9…上側積層ゴム支承
S1…仮想円弧(第一仮想円弧)
S2…仮想円弧(第二仮想円弧)
B1…仮想球面(球面)
Claims (4)
- 下部構造物と、
下部構造物に支持された下側積層ゴム支承と、
該下側積層ゴム支承上に載置された支持体と、
該支持体上において前記下部構造物の幅方向の両側に載置されるとともに、上面が下方に向かって膨らむ第一仮想円弧に沿って配置された複数の上側積層ゴム支承と、
下面が複数の前記上側積層ゴム支承の前記上面と対応して前記第一仮想円弧に沿って形成され、前記上側積層ゴム支承の上面に支持された上部構造物と、を備えることを特徴とする免震建物。 - 前記支持体は、上面が下方に向かって膨らみ、前記第一仮想円弧と略平行に、該第一仮想円弧の下方に位置する第二仮想円弧に沿って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の免震建物。
- 複数の前記上側積層ゴム支承の上面は、複数の前記第一仮想円弧で構成される球面上に沿って配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の免震建物。
- 前記下部構造物は、柱であり、
前記上部構造物は、屋根を支持する梁であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の免震建物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015248994A JP6590209B2 (ja) | 2015-12-21 | 2015-12-21 | 免震建物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015248994A JP6590209B2 (ja) | 2015-12-21 | 2015-12-21 | 免震建物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017115325A true JP2017115325A (ja) | 2017-06-29 |
JP6590209B2 JP6590209B2 (ja) | 2019-10-16 |
Family
ID=59233755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015248994A Active JP6590209B2 (ja) | 2015-12-21 | 2015-12-21 | 免震建物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6590209B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019073925A (ja) * | 2017-10-17 | 2019-05-16 | 株式会社大林組 | 構造物及び構造物の制振方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002047828A (ja) * | 2000-08-04 | 2002-02-15 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建物の高減衰架構 |
JP2009257060A (ja) * | 2007-08-03 | 2009-11-05 | Shimizu Corp | 多層構造物 |
JP2015158086A (ja) * | 2014-02-24 | 2015-09-03 | 株式会社竹中工務店 | 免震構造物 |
-
2015
- 2015-12-21 JP JP2015248994A patent/JP6590209B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002047828A (ja) * | 2000-08-04 | 2002-02-15 | Takenaka Komuten Co Ltd | 建物の高減衰架構 |
JP2009257060A (ja) * | 2007-08-03 | 2009-11-05 | Shimizu Corp | 多層構造物 |
JP2015158086A (ja) * | 2014-02-24 | 2015-09-03 | 株式会社竹中工務店 | 免震構造物 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019073925A (ja) * | 2017-10-17 | 2019-05-16 | 株式会社大林組 | 構造物及び構造物の制振方法 |
JP7024311B2 (ja) | 2017-10-17 | 2022-02-24 | 株式会社大林組 | 構造物及び構造物の制振方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6590209B2 (ja) | 2019-10-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2015227605A (ja) | 制振装置及びこれを備えた建物 | |
JP6590209B2 (ja) | 免震建物 | |
JP2013060754A (ja) | 制振柱及びその構造 | |
JP2013002192A (ja) | 引張型免震支承装置 | |
JP2010203150A (ja) | 制震架構 | |
JP2007071243A (ja) | 摩擦ダンパー | |
JP2017145674A (ja) | 免震フリーアクセスフロア | |
JP2010043415A (ja) | 制震デバイス | |
JP2019073883A (ja) | 構造物の振動変位抑制構造 | |
JP5364624B2 (ja) | 制震ダンパー | |
JP2010007395A (ja) | 波形鋼板を用いた制振壁 | |
JP3157352U (ja) | 楕円形状板バネ単体、楕円形状多段板バネ装置、上下制振装置、水平1軸制振装置及び上下床免震装置 | |
JP2009001345A (ja) | クレーンの免震支持装置 | |
JP4971697B2 (ja) | 耐力壁フレーム | |
JP6749081B2 (ja) | 制振構造 | |
JP6218214B2 (ja) | 架構体及び建物 | |
JP2018197429A (ja) | 構造体の制振構造 | |
JP6218217B2 (ja) | 架構体及び建物 | |
JP5613190B2 (ja) | 制震建物 | |
JP7272850B2 (ja) | 滑り免震機構 | |
JP2011127753A (ja) | 上下動免震装置 | |
JP2017082569A (ja) | 免震フリーアクセスフロア | |
JP2014005708A (ja) | 架構体及び建物 | |
JP2015081448A (ja) | 構造部材、架構体、及び建物 | |
JP2012067511A (ja) | 木造または鉄骨造建築物の免震基礎装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180615 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20181005 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190320 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190402 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190531 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190806 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190904 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6590209 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |