JP2014005708A - 架構体及び建物 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造を簡単化することができて低コストで施工可能であるとともに、構造性能を向上させることができる架構体及び建物を提供する。
【解決手段】一対の柱C(鉛直部材)の中間位置に設けられる間柱11(中間鉛直部材)と、間柱11の上端部から斜め下方に延びて左右の柱Cの上側接続部C1に各々接続される一対の上側第一斜材12と、上側接続部C1から斜め下方に延びて間柱11の中間上側接続部11Aに接続される一対の上側第二斜材13と、間柱11の下端部から斜め上方に延びて左右の柱Cの下側接続部C2に各々接続される一対の下側第一斜材14と、下側接続部C2から斜め上方に延びて間柱11の中間下側接続部11Bに接続される一対の下側第二斜材15とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、架構体及び建物に係り、詳しくは、左右一対の鉛直部材と上側の水平部材及び下側の水平部材とで囲まれた矩形枠内部に設けられる架構体、及び該架構体を備えた建物に関するものである。
従来、建物の構造形式として、柱、梁からなるラーメン架構と、この架構内に設けられた間柱などの中間部材及び筋違やブレースなどの斜材と、を組み合わせた複合構造が用いられている。このような複合構造では、ラーメン架構によって建物の鉛直荷重と水平荷重(地震荷重や風荷重)を支持するとともに、中間部材及び斜材には水平荷重を主に負担させることで、耐震(耐風)性を高めることが主眼におかれている。複合構造として、上下の梁の中間位置同士を連結して設けられる中間部材(間柱)と、この中間部材に対して四方の柱梁接合部から延びて連結されるブレースと、を備えたブレース構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このブレース構造は、中間部材に対する一対の上ブレースと、一対の下ブレースと、の連結位置を上下にずらして偏心させることで、中間部材の偏心部分(上下ブレースの連結位置間)を集中的にせん断変形させ、この偏心部分をエネルギー吸収材として利用するものである。
特開平10−227061号公報
しかしながら、特許文献1に記載された従来の構造のように、中間部材の偏心部分に応力を集中させて、その塑性変形によってエネルギー吸収させようとする構造においては、エネルギー吸収材の周辺部材を強固に補強したり、周辺部材に付加応力が作用しないような機構を設けたりしなければならず、構造が複雑になって材料及び施工のコストが増加してしまう。さらに、従来のように、柱梁接合部にブレースの端部を接合するブレース構造では、接合部の収まりが複雑になってしまい、接合プレート等の接合部材が大型化したり、ボルトやビス等の本数が多くなったりなど、さらなるコスト増加の原因になるとともに、接合部に応力が集中することから構造耐力上の弱点にもなりかねないという問題もある。
したがって、本発明は、構造を簡単化することができて低コストで施工可能であるとともに、構造性能を向上させることができる架構体及び建物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の架構体は、左右一対の鉛直部材と上側の水平部材及び下側の水平部材とで囲まれた矩形枠内部に設けられる架構体であって、前記一対の鉛直部材の中間位置にて該鉛直部材と平行に延びかつ前記上側及び下側の水平部材間に亘って設けられる中間鉛直部材と、前記中間鉛直部材の上端部から斜め下方に延びて前記左右の鉛直部材の上側接続部に各々接続される一対の上側第一斜材と、前記上側接続部から斜め下方に延びて前記中間鉛直部材の中間上側接続部に接続される一対の上側第二斜材と、前記中間鉛直部材の下端部から斜め上方に延びて前記左右の鉛直部材の下側接続部に各々接続される一対の下側第一斜材と、前記下側接続部から斜め上方に延びて前記中間鉛直部材の中間下側接続部に接続される一対の下側第二斜材と、前記中間鉛直部材の上端部及び前記一対の上側第一斜材の上端部と前記上側の水平部材とを接合する上側第一接合部材と、前記上側第一斜材の下端部及び前記上側第二斜材の上端部と前記鉛直部材とを接合する上側第二接合部材と、前記一対の上側第二斜材の下端部と前記中間鉛直部材とを接合する上側第三接合部材と、前記中間鉛直部材の下端部及び前記一対の下側第一斜材の下端部と前記下側の水平部材とを接合する下側第一接合部材と、前記下側第一斜材の上端部及び前記下側第二斜材の下端部と前記鉛直部材とを接合する下側第二接合部材と、前記一対の下側第二斜材の上端部と前記中間鉛直部材とを接合する下側第三接合部材と、を備え、前記中間鉛直部材における前記中間上側接続部が前記中間下側接続部よりも上方に設けられ、該中間上側接続部と該中間下側接続部との離間距離が、前記左右の鉛直部材における前記上側接続部と前記下側接続部との離間距離よりも小さいことを特徴とする。
請求項2に記載の架構体は、請求項1に記載された架構体において、前記上側第一斜材、前記上側第二斜材、前記下側第一斜材、及び前記下側第二斜材の各々と、前記中間鉛直部材との成す角度がそれぞれ略同一角度に設定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の架構体は、請求項1又は2に記載された架構体において、前記中間鉛直部材における前記中間上側接続部と前記中間下側接続部との間には、該中間鉛直部材に沿った中間補強部材が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の架構体は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の架構体において、前記一対の鉛直部材、前記中間鉛直部材、前記一対の上側第一斜材、前記一対の上側第二斜材、前記一対の下側第一斜材、及び前記一対の下側第二斜材は、前記矩形枠の面直交方向における各部材幅寸法が略同一に形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の架構体は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の架構体において、前記一対の鉛直部材、前記上側及び下側の水平部材、前記中間鉛直部材、前記一対の上側第一斜材、前記一対の上側第二斜材、前記一対の下側第一斜材、及び前記一対の下側第二斜材は、それぞれ木製角材で構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の建物は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の架構体を骨組み内に備えたことを特徴とする。
ここで、本発明の建物としては、その用途(住宅、店舗、商業ビル、工場、倉庫など)や、規模(建築面積、容積、階数など)、構造種別(木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造など)は、いずれも限定されず、各種の建物に対して本発明の架構体を適用することができる。また、本発明において、鉛直部材とは、柱等の鉛直方向に延びて設けられる部材を意味し、水平部材とは、梁や基礎、土台等の水平方向に延びて設けられる部材を意味するが、ここでの鉛直方向や水平方向としては、多少の傾きを有した方向をも含むものである。
請求項1に記載された発明によれば、中間鉛直部材の上端部及び一対の上側第一斜材の上端部が上側第一接合部材によって上側の水平部材に接合され、上側第一斜材の下端部及び上側第二斜材の上端部が上側第二接合部材によって鉛直部材に接合され、一対の上側第二斜材の下端部が上側第三接合部材によって中間鉛直部材の中間上側接続部に接合されることで、矩形枠内部の上部において、中間鉛直部材を挟んで各一対の上側第一斜材及び上側第二斜材が菱形形状に組み合わされた上側斜材複合体が構成され、この上側斜材複合体が鉛直部材、上側の水平部材及び中間鉛直部材に接合される。これと同様に、矩形枠内部の下部において、中間鉛直部材を挟んで各一対の下側第一斜材及び下側第二斜材が菱形形状に組み合わされた下側斜材複合体が構成され、この下側斜材複合体が鉛直部材、下側の水平部材及び中間鉛直部材に接合される。従って、上側斜材複合体と下側斜材複合体とによって、鉛直部材及び中間鉛直部材の各々における上下端部側が拘束されることによって、中間部の可撓長さ(実質的な部材長さ)が短くなって剛性が高められ、架構体が設けられない骨組みと比較して負担せん断力が増大され、即ち、架構体を設けた骨組みの水平剛性及び水平耐力を増大させ、地震や風等による水平外力に対する抵抗力を高めることができる。
この際、中間鉛直部材における中間部の可撓長さ(中間上側接続部と中間下側接続部との離間距離)が、鉛直部材における中間部の可撓長さ(上側接続部と下側接続部との離間距離)よりも小さくなっているので、相対的に中間鉛直部材の負担せん断力が大きくなるものの、左右の鉛直部材の剛性も高められていることから、中間鉛直部材の負担比率が極端に大きくなり過ぎることがない。従って、左右の鉛直部材と中間鉛直部材とでバランスよくせん断力が負担されるようになることから、特定部位への応力集中を抑制させることができ、付加応力に対する補強を省略又は簡素化することができる。また、上側斜材複合体及び下側斜材複合体は、それぞれ鉛直部材の中間位置である上側接続部及び下側接続部に接合され、上側及び下側の水平部材の中間位置に接合されているので、鉛直部材と水平部材との接合部(柱梁接合部)に斜材が接合されることがなく、接合部の構造を簡単化することができる。以上のように、鉛直部材と中間鉛直部材とでバランスよく水平力(層せん断力)を負担することができるので、特定の部位にせん断力を集中的に負担させる従来の構造と比較して、各部の接合構造や補強構造を簡単化することができ、材料及び施工に要するコストを抑制させることができる。
請求項2に記載された発明によれば、各斜材と中間鉛直部材との成す角度がそれぞれ略同一角度に設定されているので、上側斜材複合体及び下側斜材複合体が同一形状の菱形に形成されることとなり、各斜材に作用する軸力等の応力を均等化することができる。従って、鉛直部材と中間鉛直部材とに生じる応力の不均衡を抑制し、負担せん断力のバランスを最適化することができる。なお、各斜材と中間鉛直部材との成す角度としては、例えば、45°±10°程度に設定されていることが好ましく、これによれば周辺部材に対する付加応力を抑制させることができる。
請求項3に記載された発明によれば、中間上側接続部と中間下側接続部との間、即ち、中間鉛直部材における中間部に中間補強部材が設けられているので、中間鉛直部材のせん断力耐力を大きくすることができる。この際、中間補強部材は、中間鉛直部材に沿って固定されていればよいので、その固定構造複雑になることがなく、任意の断面を有した中間補強部材を選択することで、中間鉛直部材のせん断力耐力を適宜に増大させることができる。
請求項4に記載された発明によれば、鉛直部材、中間鉛直部材及び各斜材において、矩形枠の面直交方向における各部材幅寸法(見込み寸法)が略同一に形成されているので、これらの各部材における矩形枠の面内方向に沿った両側面を面一に揃えることができる。従って、各部材同士を接合する接合部材(上側及び下側の第二接合部材、上側及び下側の第三接合部材)として接合プレートを用いた場合に、各部材の側面に接合プレートを沿わせてビス等で固定するだけで接合することができるので、接合部材の構造を簡単化できるとともに接合作業を容易に行うことができる。
請求項5に記載された発明によれば、鉛直部材、上側及び下側の水平部材、中間鉛直部材及び各斜材が木製角材で構成されているので、戸建て住宅等の比較的小規模な木造建物に対して本発明の架構体を容易に適用することができ、各部材の加工や接合作業を建設現場の作業員が容易に実施することができる。
請求項6に記載された発明によれば、前述の架構体を骨組み内に組み込むことで、比較的簡単な構造によって建物の水平剛性及び水平耐力を高めることができ、コストの増加を抑制しつつ建物の耐震(耐風)性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る架構体を用いた建物の骨組みを示す正面図である。 前記骨組みを示す横断面図である。 本発明の変形例に係る架構体を示す正面図である。 本発明の他の変形例に係る架構体を示す正面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る架構体を用いた建物の骨組みを、図1、図2に基づいて説明する。本実施形態の架構体10を用いた建物の骨組み1は、例えば、戸建て住宅やアパート等の建物であって、木造軸組み構造かつ2階〜3階建ての比較的小規模な建物に適用されるものである。骨組み1は、複数の鉛直部材としての柱Cと、これらの柱Cの上端部を連結して水平方向に延びる上側の水平部材としての梁G1と、柱Cの下端部を連結して水平方向に延びる下側の水平部材としての基礎梁G2と、を有して構成されている。基礎梁G2は、鉄筋コンクリート製の基礎Fの上部に固定されている。なお、下側の水平部材は、基礎梁に限らず、一般の梁であってもよい。そして、架構体10は、左右一対の柱Cと上下の梁G1及び基礎梁G2とで囲まれた矩形枠Wの内部に設けられ、建物に作用する水平力(地震荷重や風荷重)を主に負担するものであって、建物の骨組み1における複数個所にバランスよく設けられている。
柱Cは、角形断面を有した杉の集成材等の木材で構成され、例えば、105mmx105mmの断面寸法を有して形成されている。梁G1は、角形断面を有した杉の集成材等の木材で構成され、例えば、105mmx240mmの断面寸法を有して形成されている。基礎梁G2は、角形断面を有した杉の集成材等の木材で構成され、例えば、105mmx105mmの断面寸法を有して形成されている。柱Cの下端部は、基礎Fから基礎梁G2を貫通して設けられる定着部材B1によって基礎梁G2に接合されている。柱Cの上端部は、梁G1に固定されるか又は梁G1を貫通して上階の柱(不図示)に固定される定着部材B2によって梁G1に接合されている。これらの定着部材B1,B2は、例えば、30mmの径寸法を有したホールダウン金物やアンカーボルト等が利用可能である。
架構体10は、左右の柱Cの中間位置にて上下に延びかつ梁G1と基礎梁G2との間に亘って設けられる中間鉛直部材としての間柱11と、間柱11の上端部から斜め下方に延びて左右の柱Cの上側接続部C1に各々接続される一対の上側第一斜材12と、上側接続部C1から斜め下方に延びて間柱11の中間上側接続部11Aに接続される一対の上側第二斜材13と、間柱11の下端部から斜め上方に延びて左右の柱Cの下側接続部C2に各々接続される一対の下側第一斜材14と、下側接続部C2から斜め上方に延びて間柱11の中間下側接続部11Bに接続される一対の下側第二斜材15と、中間上側接続部11Aと中間下側接続部11Bとの間の間柱11に沿って設けられる左右一対の中間補強部材16、を備えて構成されている。これらの間柱11、上側第一斜材12、上側第二斜材13、下側第一斜材14及び下側第二斜材15は、柱Cと同様に、例えば、105mmx105mmの断面寸法を有した杉の集成材等の木材で構成され、また、中間補強部材16は、例えば、105mmx45mmの断面寸法を有した杉の集成材等の木材で構成され、架構体10の見込み方向(矩形枠Wの面直交方向であり、図1の紙面直交方向)の両側面が柱C、梁G1及び基礎梁G2と面一に設けられている。
さらに、架構体10は、複数の接合部材(接合プレート)によって骨組み1に接合され、これらの接合部材は、例えば、ステンレス合金(SUS430)製で板厚0.7mmの板材から構成され、木ねじやビスによって骨組み1及び架構体10固定されるものである。これらの接合部材は、間柱11の上端部及び一対の上側第一斜材12の上端部と梁G1とを接合する一対の上側第一接合部材21と、各一対の上側第一斜材12の下端部及び上側第二斜材13の上端部と柱Cとを接合する上側第二接合部材22と、一対の上側第二斜材13の下端部と間柱11とを接合する上側第三接合部材23と、間柱11の下端部及び一対の下側第一斜材14の下端部と基礎梁G2とを接合する一対の下側第一接合部材24と、各一対の下側第一斜材14の上端部及び下側第二斜材15の下端部と柱Cとを接合する下側第二接合部材25と、一対の下側第二斜材15の上端部と間柱11とを接合する下側第三接合部材26と、で構成されている。また、上側第一接合部材21及び下側第一接合部材24は、架構体10の見込み方向片側のみに設けられ、上側第二接合部材22、上側第三接合部材23、下側第二接合部材25及び下側第三接合部材26は、架構体10の見込み方向両側に設けられている。
以上の骨組み1及び架構体10において、各部の寸法としては、例えば、左右の柱Cの間隔である柱スパンLが910mm、梁G1の下端と基礎梁G2の上端との距離である内法高さHが2660mmに設定されている。また、間柱11は、柱スパンLの中央に設けられており、即ち、柱Cと間柱11との間隔L1が455mmに設定されている。また、梁G1の下端から上側接続部C1までの高さ、上側接続部C1から中間上側接続部11Aまでの高さ、基礎梁G2の上端から下側接続部C2までの高さ、及び下側接続部C2から中間下側接続部11Bまでの高さは、それぞれ同一であり、その高さ寸法H1が490mmに設定されている。従って、中間上側接続部11Aから中間下側接続部11Bまでの高さであり、間柱11の中間部(可撓部分)の高さ寸法H2が700mmに設定され、上側接続部C1から下側接続部C2までの高さであり、柱Cの中間部(可撓部分)の高さ寸法H3が1680mmに設定されている。このような各部寸法の設定により、上側第一斜材12、上側第二斜材13、下側第一斜材14、及び下側第二斜材15の各々と、間柱11との成す角度は、間隔L1と高さ寸法H1との関係から約42.9°即ち45°±10°の範囲に設定されている。
以上の本実施形態によれば、柱C及び間柱11のそれぞれの中間部の高さ寸法H2,H3が梁G1と基礎梁G2との内法高さHよりも小さい、即ち、架構体10を設けない場合よりも柱Cの可撓部分の高さ寸法H3が小さく形成され、この柱Cよりも間柱11の可撓部分の高さ寸法H2がさらに小さく形成されている。具体的には、柱Cの可撓部分の高さ寸法H3に対する間柱11の可撓部分の高さ寸法H2の比(H2/H3)は、0.42倍と半分以下の長さ比に設定されている。これにより、柱C及び間柱11の剛性を高めることができるとともに、柱Cよりも間柱11における可撓部分の負担せん断力を相対的に大きくすることができる。従って、地震や風などの水平荷重が建物に作用した場合に、建物全体の骨組み1のうち、主に架構体10を設けた左右の柱Cと、その架構体10の間柱11とで水平力を負担することができる。さらに、柱Cよりも間柱11の負担せん断力が大きいことから、間柱11が先行して破壊することとなるが、その場合でも柱Cが破壊しないように耐力を設定しておくことで、この柱Cによって鉛直荷重を確実に支持することができ、建物の倒壊を防止することができる。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、前記実施形態では、柱C、梁G1、基礎梁G2が木製の木造建物における骨組み1に対し、間柱11、上側第一斜材12、上側第二斜材13、下側第一斜材14、及び下側第二斜材15が木製の架構体10を設けたが、以上の各部材は、木製に限らず、鉄骨製や鉄筋コンクリート製であってもよいし、木製と鉄骨製や鉄筋コンクリート製とを混合したものであってもよい。また、本発明の架構体は、2〜3階建ての戸建て住宅等の比較的小規模の建物に設けられるものに限らず、事務所ビルや倉庫、校舎などにも適用可能である。さらに、本発明の架構体は、新築の建物の施工時に骨組みに組み込まれるものに限らず、既存の建物に対して後から取り付けられる耐震補強用の架構体としても利用可能である。
また、本発明の架構体10及び骨組み1は、図3に示すものであってもよい。具体的には、骨組み1において、柱Cと梁G1又は基礎梁G2を接合する定着部材B3は、梁G1及び基礎梁G2を貫通して柱Cの側面にビス又は釘で固定される形式のホールダウン金物であってもよい。このような定着部材B3を用いることで、柱C−梁G1(又は基礎梁G2)接合部の接合強度を高めることができ、柱C及び間柱11が大きなせん断力を負担して転倒モーメントが増大した場合であっても、柱Cの柱頭又は柱脚が破壊されたり、柱Cと梁G1又は基礎梁G2とが分離したりすることが防止できる。さらに、架構体10における接合部材は、前記実施形態で示したものに限らず、図3に示すように、上側第一接合部材31、上側第二接合部材32、上側第三接合部材33、下側第一接合部材34、下側第二接合部材35及び下側第三接合部材36で構成されていてもよい。
さらに、本発明の架構体10は、図4に示すものであってもよい。具体的には、架構体10における各斜材は、前記実施形態で示したような直線状のものに限らず、図4に示すように、それぞれ適宜な曲率を有した曲線状に形成された上側第一斜材12A、上側第二斜材13A、下側第一斜材14A、及び下側第二斜材15Aで構成されていてもよい。各斜材は、矩形枠Wの面内方向における間柱11から離れる方向に凸な曲率を有して形成されている。このような架構体10によれば、水平力を負担して上側第一斜材12A、上側第二斜材13A、下側第一斜材14A、及び下側第二斜材15Aに圧縮軸力又は引張軸力が作用した際に、圧縮軸力が作用した斜材は、曲率が大きくなるようにさらに曲がり、引張軸力が作用した斜材は、曲率が小さくなるように引き伸ばされることとなる。従って、直線状の斜材における軸剛性と比較して、圧縮/引張に対する剛性を小さくすることができるので、各斜材の曲率や断面寸法を適宜に設定することで、架構体10としての剛性が調節しやすくなり、建物の耐震(耐風)設計の自由度を高めることができる。
1 骨組み
10 架構体
11 間柱(中間鉛直部材)
11A 中間上側接続部
11B 中間下側接続部
12,12A 上側第一斜材
13,13A 上側第二斜材
14,14A 下側第一斜材
15,15A 下側第二斜材
16 中間補強部材
21,31 上側第一接合部材
22,32 上側第二接合部材
23,33 上側第三接合部材
24,34 下側第一接合部材
25,35 下側第二接合部材
26,36 下側第三接合部材
C 柱(鉛直部材)
C1 上側接続部
C2 下側接続部
G1 梁(水平部材)
G2 基礎梁(水平部材)
W 矩形枠

Claims (6)

  1. 左右一対の鉛直部材と上側の水平部材及び下側の水平部材とで囲まれた矩形枠内部に設けられる架構体であって、
    前記一対の鉛直部材の中間位置にて該鉛直部材と平行に延びかつ前記上側及び下側の水平部材間に亘って設けられる中間鉛直部材と、
    前記中間鉛直部材の上端部から斜め下方に延びて前記左右の鉛直部材の上側接続部に各々接続される一対の上側第一斜材と、
    前記上側接続部から斜め下方に延びて前記中間鉛直部材の中間上側接続部に接続される一対の上側第二斜材と、
    前記中間鉛直部材の下端部から斜め上方に延びて前記左右の鉛直部材の下側接続部に各々接続される一対の下側第一斜材と、
    前記下側接続部から斜め上方に延びて前記中間鉛直部材の中間下側接続部に接続される一対の下側第二斜材と、
    前記中間鉛直部材の上端部及び前記一対の上側第一斜材の上端部と前記上側の水平部材とを接合する上側第一接合部材と、
    前記上側第一斜材の下端部及び前記上側第二斜材の上端部と前記鉛直部材とを接合する上側第二接合部材と、
    前記一対の上側第二斜材の下端部と前記中間鉛直部材とを接合する上側第三接合部材と、
    前記中間鉛直部材の下端部及び前記一対の下側第一斜材の下端部と前記下側の水平部材とを接合する下側第一接合部材と、
    前記下側第一斜材の上端部及び前記下側第二斜材の下端部と前記鉛直部材とを接合する下側第二接合部材と、
    前記一対の下側第二斜材の上端部と前記中間鉛直部材とを接合する下側第三接合部材と、
    を備え、
    前記中間鉛直部材における前記中間上側接続部が前記中間下側接続部よりも上方に設けられ、該中間上側接続部と該中間下側接続部との離間距離が、前記左右の鉛直部材における前記上側接続部と前記下側接続部との離間距離よりも小さいことを特徴とする架構体。
  2. 前記上側第一斜材、前記上側第二斜材、前記下側第一斜材、及び前記下側第二斜材の各々と、前記中間鉛直部材との成す角度がそれぞれ略同一角度に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の架構体。
  3. 前記中間鉛直部材における前記中間上側接続部と前記中間下側接続部との間には、該中間鉛直部材に沿った中間補強部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の架構体。
  4. 前記一対の鉛直部材、前記中間鉛直部材、前記一対の上側第一斜材、前記一対の上側第二斜材、前記一対の下側第一斜材、及び前記一対の下側第二斜材は、前記矩形枠の面直交方向における各部材幅寸法が略同一に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の架構体。
  5. 前記一対の鉛直部材、前記上側及び下側の水平部材、前記中間鉛直部材、前記一対の上側第一斜材、前記一対の上側第二斜材、前記一対の下側第一斜材、及び前記一対の下側第二斜材は、それぞれ木製角材で構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の架構体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の架構体を骨組み内に備えたことを特徴とする建物。
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