JP2017114658A - シート搬送装置 - Google Patents

シート搬送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017114658A
JP2017114658A JP2015253971A JP2015253971A JP2017114658A JP 2017114658 A JP2017114658 A JP 2017114658A JP 2015253971 A JP2015253971 A JP 2015253971A JP 2015253971 A JP2015253971 A JP 2015253971A JP 2017114658 A JP2017114658 A JP 2017114658A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall member
hole
space
tray
sheet conveying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015253971A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6662034B2 (ja
Inventor
貴大 黒木
Takahiro Kuroki
貴大 黒木
功 福地
Isao Fukuchi
功 福地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2015253971A priority Critical patent/JP6662034B2/ja
Priority to US15/381,954 priority patent/US10093499B2/en
Publication of JP2017114658A publication Critical patent/JP2017114658A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6662034B2 publication Critical patent/JP6662034B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H5/00Feeding articles separated from piles; Feeding articles to machines
    • B65H5/36Article guides or smoothers, e.g. movable in operation
    • B65H5/38Article guides or smoothers, e.g. movable in operation immovable in operation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/02Framework
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J29/00Details of, or accessories for, typewriters or selective printing mechanisms not otherwise provided for
    • B41J29/12Guards, shields or dust excluders
    • B41J29/13Cases or covers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H31/00Pile receivers
    • B65H31/02Pile receivers with stationary end support against which pile accumulates
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2301/00Handling processes for sheets or webs
    • B65H2301/40Type of handling process
    • B65H2301/42Piling, depiling, handling piles
    • B65H2301/421Forming a pile
    • B65H2301/4212Forming a pile of articles substantially horizontal
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2405/00Parts for holding the handled material
    • B65H2405/10Cassettes, holders, bins, decks, trays, supports or magazines for sheets stacked substantially horizontally
    • B65H2405/11Parts and details thereof
    • B65H2405/114Side, i.e. portion parallel to the feeding / delivering direction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2405/00Parts for holding the handled material
    • B65H2405/10Cassettes, holders, bins, decks, trays, supports or magazines for sheets stacked substantially horizontally
    • B65H2405/11Parts and details thereof
    • B65H2405/115Cover
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2515/00Physical entities not provided for in groups B65H2511/00 or B65H2513/00
    • B65H2515/82Sound; Noise
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2601/00Problem to be solved or advantage achieved
    • B65H2601/50Diminishing, minimizing or reducing
    • B65H2601/52Diminishing, minimizing or reducing entities relating to handling machine
    • B65H2601/521Noise
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2801/00Application field
    • B65H2801/03Image reproduction devices
    • B65H2801/06Office-type machines, e.g. photocopiers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)
  • Pile Receivers (AREA)

Abstract

【課題】吸音材を使用することなく、幅広い帯域の音を低減できるシート搬送装置を提供する。【解決手段】複合機10は、排出トレイ21と、排出トレイ21へ用紙15を搬送する排出ローラ対66と、排出トレイ21とともに第1空間90を区画する下面83A及び上面83Bを有する上壁材83と、上壁材83の上面83Bと対向する下面88Aを有するシールド板87と、シールド板87の下面88Aと、上壁材83の上面83Bとともに第2空間92を区画する内部フレーム95及びケーシング14とを備える。上壁材83には、複数の貫通孔94が形成されている。上壁材83の上面83Bにおける貫通孔94の縁部を含む仮想面の少なくとも2つと、シールド板87の下面88Aとの間の距離は、異なっている。【選択図】図3

Description

本発明は、シート搬送装置に関する。
従来より、シート搬送時の音を低減するための構成を備えた、プリンタなどのシート搬送装置が知られている。特許文献1には、吸音材を備えたドットラインプリンタが記載されている。特許文献1に記載のドットラインプリンタにおいては、板金で構成された上側ペーパガイドと下側ペーパガイドが、用紙走行経路の上下に配置されている。上側ペーパガイドと下側ペーパガイドの少なくとも一方のペーパガイドには、複数の穴が形成されている。複数の穴が形成されたペーパガイドの用紙走行経路面と反対を向く方には、吸音材が設けられている。吸音材は、用紙と非接触状態で用紙走行経路に露出している。
特許文献2には、シート搬送路を構成するシートガイドの内部にヘルムホルツ吸音管が形成されたシート搬送装置が記載されている。特許文献2に記載のシート搬送装置では、搬送されるシートの種類に応じた量だけユーザによってスライダが移動される。これにより、ヘルムホルツ吸音管の開口面積がシートの種類に応じた面積に変化する。その結果、シートの振動周波数に応じた周波数の音が吸音される。
特開2010−274593号公報 特開2015−137142号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、吸音材を設置しなければならない。特許文献2に記載の技術では、吸音する周波数を変更することはできるが、幅広い帯域の音を同時に吸音することはできない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸音材を使用することなく、幅広い帯域の音を低減できるシート搬送装置を提供することにある。
(1) 本発明に係るシート搬送装置は、トレイと、上記トレイへシートを搬送する搬送部と、上記トレイとともに第1空間を区画する第1面及び当該第1面の反対の面である第2面を有する壁部材と、上記壁部材の上記第2面と対向する対向面を有する構造体と、上記壁部材の上記第2面及び上記構造体の上記対向面とともに第2空間を区画する壁面を有する壁体と、を備える。上記壁部材は、複数の貫通孔を有する。上記壁部材の上記第2面における上記貫通孔の縁部を含む仮想面の少なくとも2つと、上記構造体の上記対向面と、の間の距離は、異なっている。
上記構成によれば、シート搬送装置において、壁部材の第2面が向く方には、壁部材の第2面と構造体の対向面とによって区画される空間がある。この空間は、複数の貫通孔によってトレイと壁部材とによって区画される空間と連通されている。壁部材の第2面における貫通孔の縁部を含む仮想面の少なくとも2つと構造体の対向面との間の距離は、異なっているので、シート搬送装置は、この距離に応じた少なくとも2つの周波数の音を同時に吸音することができる。これにより、シート搬送装置において、吸音材が使用されることなく、幅広い帯域の音が低減される。
(2) 好ましくは、上記第1空間と外部とを連通する開口を有するケーシングをさらに備える。上記搬送部は、当該搬送部から上記開口に向かう搬送向きにシートを搬送する。上記壁部材の上記第1面は、上記搬送向きの下流が上流よりも上記トレイから離れている。
上記構成によれば、ユーザは、ケーシングが有する開口から、トレイに排出されたシートを取り出すことができる。トレイ上の空間は、開口に向かって拡がっているため、ユーザは、開口を介してトレイ上のシートを取り出しやすい。
(3) 上記第1空間と外部とを連通する開口を有するケーシングをさらに備える。上記搬送部は、当該搬送部から上記開口に向かう搬送向きにシートを搬送する。上記壁部材の上記第1面は、上記搬送向きの下流が上流よりも上記トレイに近づいてもよい。
上記構成によれば、ユーザは、ケーシングが有する開口から、トレイに排出されたシートを取り出すことができる。トレイ上の空間は、開口に向かって狭まっているため、トレイ上の音が開口を介して外部に伝わることが抑制される。
(4) 好ましくは、上記構造体は、電子基板を有する。上記貫通孔は、上記壁部材において、上記構造体の上記対向面と対向する領域内に位置する。
上記構成によれば、貫通孔を通じて、第1空間と第2空間との間で、空気が出入りできる。そのため、電子基板が発する熱を貫通孔又はその他の隙間から、第2空間外に放出することができる。これにより、電子基板の放熱が効果的に行われる。
(5) 好ましくは、上記電子基板は、プロセッサを有する。上記貫通孔の少なくとも一部は、上記壁部材において、上記プロセッサが位置する上記電子基板の領域と対向して位置する。
プロセッサは、他の電子素子やIC(Integrated Circuit)と比較して多くの熱を発し、また、熱に弱い。上記構成によれば、プロセッサを効果的に放熱することができる。
(6) 好ましくは、上記貫通孔は、上記搬送向きと直交し且つ上記第1面と平行な方向に沿った寸法より上記搬送向きに沿った寸法の方が長い長円形状である。
上記構成によれば、シートがトレイに排出される際に、シートが貫通孔に引っ掛かることが抑制される。
(7) 好ましくは、上記貫通孔は、上記壁部材において、上記搬送向きと直交し且つ上記第1面と平行な方向にわたる領域の一部に位置する。
上記構成によれば、貫通孔が形成されることによって強度が弱くなる壁部材の領域が、搬送向きと直交し且つ第1面と平行な方向において一部のみであるので、搬送向きと直交し且つ第1面と平行な方向における壁部材の強度が弱くなることが抑制される。
(8) 好ましくは、上記第1面が上記トレイと対向している。上記壁部材は、上記貫通孔と上記搬送向きにおける同じ位置において上記第1面から上記トレイに向かって突出し、且つ上記搬送向きに沿って延びるリブを有する。
上記構成によれば、リブが貫通孔と搬送向きにおいて同じ位置にあるため、シートが貫通孔に近接することがリブによって抑制される。そのため、シートがトレイに排出される際に、シートが貫通孔に引っ掛かることが抑制される。また、リブは、搬送向きに沿って延びているので、シートがリブに引っ掛かることが抑制される。
(9) 好ましくは、モータと、上記モータが駆動する被駆動体と、上記第2空間と、上記モータ及び上記被駆動体が位置する空間とを、上記壁部材とともに区画する区画壁と、をさらに備える。
上記構成によれば、モータと被駆動体とが位置する空間において、モータと被駆動体とは音を発生する。この音が、貫通孔の空気を振動させることにより、共鳴が起こる。そのため、モータと被駆動体とが発生する音が吸音されて、装置の外部に漏れることが抑制される。
本発明によれば、少なくとも2つの貫通孔と構造体の対向面との間の距離が異なっているので、吸音材を使用することなく、幅広い帯域の音を低減できる。
図1は、複合機10の斜視図である。 図2は、プリンタ部12の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、排出トレイ21、上壁材83、電子基板86及びシールド板87を示す縦断面図である。 図4は、上壁材83の下面を示す平面図である。 図5は、開口率の算出方法を示す概念図である。 図6は、排出トレイ21、上壁材83及びシールド板87の配置関係を模式的に示す縦断面図であり、(A)は、排出トレイ21とシールド板87の第1板部88とが水平に配置され、上壁材83の前端部83Cが後端部83Dより排出トレイ21から離れるように傾斜して配置された場合であり、(B)は、排出トレイ21とシールド板87の第1板部88とが水平に配置され、上壁材83の前端部83Cが後端部83Dより排出トレイ21に近づくように傾斜して配置された場合であり、(C)は、排出トレイ21と上壁材83とが水平に配置され、シールド板87の第1板部88の前端部が後端部より上壁材83から離れるように傾斜して配置された場合である。 図7は、変形例2に係る排出トレイ21、右壁材81及び左壁材82の配置関係を模式的に示す横断面図であり、上方から見た図である。 図8は、上壁材83に貫通孔94を設けた場合と設けていない場合とにおけるシート搬送音のスペクトル解析結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る複合機10について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。さらに、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている向きを手前(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構成]
図1に示されるように、複合機10(シート搬送装置の一例)は、上部に、原稿に記録された画像を読み取って画像データを取得するスキャナ部11を備えており、下部に、画像データなどに基づいて、用紙15(シートの一例、図2参照)に画像を記録するプリンタ部12を備えている。
スキャナ部11は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されているが、ここでは、スキャナ部11の構成の詳細な説明は省略される。プリンタ部12は、搬送装置27と、用紙15に画像を記録する記録部24(図2参照)とを備えている。
搬送装置27は、内部に用紙15が搬送される搬送路23が形成されたケーシング14(壁体の一例)、2段に配置された給送トレイ19、20(図1及び図2参照)、給送ローラ25(図2参照)、搬送ローラ対63(被駆動体の一例、図2参照)、排出ローラ対66(搬送部の一例、図2参照)、及び給送トレイ20に支持された排出トレイ21(トレイの一例、図1及び図2参照)を備えている。
図1に示されるように、給送トレイ20は、ケーシング14の正面22から内部へ後方に挿入可能である。ケーシング14に装着された給送トレイ20(図1に示される状態の給送トレイ20)は、前方に脱抜可能である。給送トレイ20は、各種サイズの用紙15を収容可能である。
ケーシング14の正面22には、開口13が形成されている。開口13は、給送トレイ20より上方に形成されている。開口13の詳細については、後述する。
複合機10は、図1に示されるように操作パネル70を備えている。操作パネル70は、ケーシング14の正面22において開口13より上方に配置されている。操作パネル70は、ユーザに報知すべき情報を表示するとともに、複合機10に対する指示の入力をユーザから受け付けるためのものである。操作パネル70は、例えば、液晶ディスプレイと、液晶ディスプレイに重畳されたタッチセンサと、複数の押しボタンとを有している。
図2に示されるように、給送トレイ20は、用紙15が支持される底板74と、底板74の左右両端から上向きに立設された一対の側板(不図示)とを備えている。底板74に支持された用紙15は、モータ76から駆動力が伝達されることによって回転する給送ローラ25によって搬送路23へ給送される。
なお、本実施形態において、給送トレイ20の下方には、給送トレイ19が配置されている。給送トレイ19の構成は、給送トレイ20とほぼ同様である。つまり、給送トレイ19は、底板及び一対の側板を備えている。また、給送トレイ19の機能は、給送トレイ20と同様である。つまり、給送トレイ19に収容された用紙15に画像を記録する場合のプリンタ部12の動作は、給送トレイ20に収容された用紙15に画像を記録する場合と同様である。よって、図1以外の図において、給送トレイ19の図示は省略される。また、以下の記載において、給送トレイ20について説明される一方で、給送トレイ19についての説明は省略される。
搬送路23は、給送トレイ20の後端部を基点として、下方から上方に延びつつUターンし、さらに前方に延びて排出トレイ21に至る。搬送路23は、所定間隔を隔てて互いに対向する第1ガイド部材31及び第2ガイド部材32によって構成される空間である。用紙15は、給送トレイ20から搬送路23に給送され、搬送路23を、図2に破線矢印で示される向きである搬送向き16に搬送される。
搬送ローラ対63及び排出ローラ対66は、ケーシング14の内部に設けられている。詳細には、搬送ローラ対63は、搬送路23における記録部24よりも搬送向き16の上流に設けられている。搬送ローラ対63は、搬送ローラ61及びピンチローラ62よりなる。ピンチローラ62は、ばねなどの弾性部材(不図示)によって搬送ローラ61のローラ面に圧接されている。排出ローラ対66は、搬送路23における記録部24よりも搬送向き16の下流に設けられている。排出ローラ対66は、排出ローラ64及び拍車65よりなる。拍車65は、ばねなどの弾性部材(不図示)によって排出ローラ64のローラ面に圧接されている。搬送ローラ61及び排出ローラ64は、モータ76から駆動力が伝達されることによって回転され、ピンチローラ62及び拍車65との間に用紙15を挟持しつつ搬送向き16へ搬送する。
記録部24は、ケーシング14の内部に設けられている。詳細には、記録部24は、搬送路23の上方に配置されている。記録部24は、記録ヘッド37と、記録ヘッド37を搭載したキャリッジ38とを備えている。記録ヘッド37には、インクカートリッジ(不図示)から供給されたインクを、プラテン67に向けて吐出するための複数のノズル36が形成されている。プラテン67は、搬送路23を搬送される用紙15を支持する板状の部材であり、搬送路23の下方に記録ヘッド37と対向して配置されている。キャリッジ38は、ケーシング14の内部に配置されたフレームによって左右方向9に往復移動可能に支持されている。キャリッジ38が往復移動されながら、プラテン67に支持されつつ搬送路23を搬送される用紙15に向けてノズル36からインク滴が吐出される。これにより、用紙15に画像が記録される。なお、本実施形態において、記録部24が用紙15に画像を記録する方式は、インクジェット記録方式であるが、画像を記録する方式はインクジェット記録方式に限らず、例えば電子写真方式などであってもよい。
[排出トレイ21]
排出トレイ21は、給送トレイ20に支持されており、給送トレイ20と一体にケーシング14の内部へ挿入可能であり且つケーシング14から脱抜可能である。つまり、排出トレイ21は、給送トレイ20を介してケーシング14に支持されている。なお、排出トレイ21は、ケーシング14に直接支持されていてもよい。
給送トレイ20に支持された用紙15は、給送ローラ25によって搬送路23へ給送される。搬送路23へ給送された用紙15は、搬送ローラ対63によって記録部24へ搬送され、記録部24によって画像を記録される。画像を記録された用紙15は、排出ローラ対66によって前方に搬送されつつ排出トレイ21に排出され、排出トレイ21に支持される。
[右壁材81、左壁材82及び上壁材83]
ケーシング14は、図1及び図3に示されるように、右壁材81(図1参照)と、左壁材82(図1参照)と、上壁材83(壁部材の一例、図3参照)とを備える。
右壁材81は、上下方向7及び前後方向8に拡がった平板形状を有している。右壁材81の前端縁は、ケーシング14の正面22に接続されている。右壁材81における左方を向いた面を左側面81Aと定義し、右方を向いた面を右側面(非図示)と定義する。右壁材81の左側面81Aは、給送トレイ19,20及び排出トレイ21の右端縁に沿って上下方向7に延び、さらに排出トレイ21より上方に延びている。
左壁材82は、上下方向7及び前後方向8に拡がった平板形状を有している。左壁材82の前端縁は、ケーシング14の正面22に接続されている。左壁材82における右方を向いた面を右側面82Aと定義し、左方を向いた面を左側面(非図示)と定義する。左壁材82の右側面82Aは、給送トレイ19,20及び排出トレイ21の左端縁に沿って上下方向7に延び、さらに排出トレイ21より上方に延びている。給送トレイ19,20は、右壁材81の左側面81A及び左壁材82の右側面82Aに接触している。
上壁材83は、概ね前後方向8及び左右方向9に拡がった平板形状を有している。上壁材83は、右壁材81の上端縁と、左壁材82の上端縁とを接続している。上壁材83の上下方向7における厚みは、略一定である。上壁材83は、上壁材83の下向き面であって排出トレイ21と対向する面である下面83Aと、上壁材83の上向き面であって、下面83Aの裏面である上面83Bとを備える。上壁材83における下面83Aは第1面の一例であり、上面83Bは第2面の一例である。上壁材83は、前端部83Cが後端部83Dより上方に位置するように傾斜している。上壁材83の前端部83Cは、上下方向7において開口13の上縁と略同じ位置に位置している。
複合機10には、図2及び図3に示されるように、排出口84が形成されている。排出ローラ64及び拍車65は、左右方向9に沿って複数配置されている。各排出ローラ64同士は左右方向9に所定距離だけ離れている。また、各拍車65同士は左右方向9に所定距離だけ離れている。排出口84は、各排出ローラ64と各拍車65との接触箇所(ニップ位置)の側方において形成される空間である。換言すれば、左壁材82の右側面82Aと、右壁材81の左側面81Aとの間であって、各排出ローラ64及び各拍車65とが存在しない空間が排出口84である。排出ローラ64と拍車65とにより挟持されて搬送された用紙15は、排出口84を通って排出トレイ21の載置面21A上に排出される。
複合機10には、図1及び図3に示されるように、開口13が形成されている。開口13は、給送トレイ20がケーシング14に装着された状態において、操作パネル70の後面70Aにおける下端縁と、右壁材81の左側面81Aにおける前端縁と、左壁材82の右側面82Aにおける前端縁と、排出トレイ21の載置面21Aの前端部とにより区画されている。開口13は、排出口84より大きく拡がっている。
[リブ85]
上壁材83は、図3及び図4に示されるように、複数のリブ85を備えている。各リブ85は、上壁材83の下面83Aから下方に突出しており、複数の各リブ85が前後方向8に平行に延びている。換言すると、各リブ85は、排出ローラ対66によって搬送される用紙15の搬送向き16に沿って延びている。各リブ85は、左右方向9に間隔を空けて複数本が配置されている。後述する複数の貫通孔94は、上壁材83の左前端部に、リブ85を避けて複数個が形成されている。貫通孔94の詳細については、後述する。
[電子基板86]
複合機10は、図3に示されるように、電子基板86(構造体の一例)を備えている。電子基板86は、複合機10の電子制御を行うためのもので、例えば、CPU79(プロセッサの一例)及び各種の電子素子を備えている。CPU79及び各種の電子素子は、電子基板86の上面に備えられてもよいし、上面及び下面に備えられてもよい。CPU79に代えてASIC(プロセッサの一例)が備えられてもよい。電子基板86は、上壁材83より上方であって、上壁材83の左前端部と対向する位置に配置されている。
[シールド板87]
複合機10は、図3に示されるように、シールド板87(構造体の一例)を備えている。シールド板87は、第1板部88と第2板部89とを備える。第1板部88は、電子基板86より下方であって、上壁材83より上方における電子基板86と対向する位置に配置されている。第1板部88は、上下方向7に対して垂直な平面である下面88A(対向面の一例、以下では、単に「シールド板87の下面88A」ということがある。)を有する。第1板部88は、前後方向8及び左右方向9において、電子基板86より外方まで拡がっている。第2板部89は、第1板部88の前端縁、後端縁、右端縁及び左端縁からそれぞれ上方に延び、電子基板86の側端縁と間隔を空けて、電子基板86の側端縁よりやや上方まで延びている。シールド板87は、電子基板86に対して電磁シールドを行うためのもので、例えば、鉄板で形成されている。
[第1空間90]
複合器10において、排出トレイ21の載置面21Aと、上壁材83の下面83Aと、右壁材81の左側面81Aと、左壁材82の右側面82Aと、開口13と、排出口84とにより概ね区画される空間を第1空間90と定義する。
[第2空間92]
複合機10は、図3に示されるように、下部フレーム91と、内部フレーム95とを備える。下部フレーム91は、スキャナ部11の下方に位置し、複合機10の内部を上方から覆うフレームである。下部フレーム91の下面91Aは、前後方向8と左右方向9とに沿った方向である水平方向に拡がっている。下部フレーム91は、電子基板86より上方に位置している。内部フレーム95(壁体及び区画壁の一例)は、水平板部95Aと縦板部95Bを有する。内部フレーム95の水平板部95Aは、搬送装置27より上方に搬送装置27と対向して位置している。内部フレーム95の縦板部95Bは水平板部95Aの前端縁から上方に延びている。内部フレーム95の縦板部95Bは、排出口84の上方で排出口84より上方に位置している。
シールド板87の下面88Aと、下部フレーム91の下面91Aと、上壁材83の上面83Bと、操作パネル70の後方に位置する、ケーシング14の前壁14Dと、内部フレーム95の縦板95Bの前面95C(壁面の一例、以下、単に「内部フレーム95の前面」ということがある。)と、ケーシング14の右側壁(14A、図1参照)における左側面(14B、図3参照)と、ケーシング14の左側壁における右側面(14C、図3参照)とによって概ね区画される閉空間を第2空間92と定義する。第2空間92は、概ね閉じた空間である。ここで、概ね閉じた空間とは、第2空間92内を占める空気を圧縮した場合に、圧縮された空気が第2空間92から急速に抜け出ず、第2空間92を区画する部材によって圧縮された空気が押し返される程度に閉じた空間である。
[第3空間93]
複合機10において、内部フレーム95の縦板95Bの後面95Dに沿って拡がる仮想面より後方に位置する空間を第3空間93と定義する。第3空間93には、搬送装置27が配置されている。第3空間93は、第1空間90より後方に位置する。第3空間93と第1空間90とは、排出口84を通じて連通されている。
[貫通孔94]
上壁材83は、図3及び図4に示されるように、貫通孔94を備えている。貫通孔94は、上壁材83を上下方向7に貫通する孔である。貫通孔94によって、第2空間92と第1空間90とが連通されている。貫通孔94は、前後方向8の寸法が、左右方向9の寸法より長い長円形状である。各貫通孔94は、同一形状を有している。貫通孔94は、上壁材83の左前端部であって、電子基板86に対して下方に対向する領域内、特にCPU79に対して下方に対向する領域を中心に、リブ85を避けて複数個が形成されている。具体的には、貫通孔94は、前後方向8に3列に配置されている。貫通孔94のうち、最も前方の列に位置する各貫通孔94Aと、最も後方の列に位置する各貫通孔94Cとは、前後方向8に沿った中心線に左右方向9の中心を揃えて配置されている。貫通孔94のうち、前後方向8において中央の列に位置する各貫通孔94Bは、左右方向9において、互いに隣り合う各貫通孔94Aの中間位置に配置されている。
前列に位置する複数の貫通孔94Aにおいて、上壁材83の上面83Bにおける貫通孔94の縁部を含む仮想面96と、シールド板87における第1板部88の下面88Aとの間における上下方向7に沿った距離D1は、中央列に位置する複数の貫通孔94Bにおいて、上壁材83の上面83Bにおける貫通孔94の縁部を含む仮想面96と、シールド板87の第1板部88の下面88Aとの間における上下方向7に沿った距離D2より短い。中央列に位置する複数の貫通孔94Bにおいて、上壁材83の上面83Bにおける貫通孔94の縁部を含む仮想面96と、シールド板87の第1板部88の下面88Aとの間における上下方向7に沿った距離D2は、最後列に位置する複数の貫通孔94Cにおいて、上壁材83の上面83Bにおける貫通孔94の縁部を含む仮想面96と、シールド板87の第1板部88の下面88Aとの間における上下方向7に沿った距離D3より短い。以下では、上壁材83の上面83Bにおける貫通孔94の縁部を含む仮想面96と、シールド板87の第1板部88の下面88Aとの間における上下方向7に沿った距離を、単に、貫通孔94とシールド板87の下面88Aとの距離ということがある。
[ヘルムホルツ共鳴]
ヘルムホルツ共鳴を利用して特定の周波数の音を吸音することができる。ヘルムホルツ共鳴とは、開口部を有する容器の内部にある空気がばね、開口部内の空気が質量としての役割を果たすことで起こる共鳴である。
[ヘルムホルツ共鳴の本発明への適用]
複合機10において、第2空間92は、貫通孔94を複数の開口とする1つの空洞である。そのため、第2空間92を、複数のヘルムホルツ共鳴器が集まったものと考えることができる。したがって、第3空間93において搬送装置27が発生し、第1空間90を通じて開口13から複合機10の外部に放出される音が、第2空間92及び貫通孔94によって構成される構造によって吸音されると考えられる。
ヘルムホルツ共鳴器では、音速をc[m/s]、開口率をP、管端補正をδ、貫通孔96の厚みをl[m]、空洞の厚みと見なす、貫通孔94とシールド部材87の下面88Aとの距離をL[m]として、複合機10における共振周波数f[Hz]が、式(1)を用いて算出される。
Figure 2017114658
図5に示されるように、仮に、貫通孔94が内径φ=5[mm]の円形の孔であり、前後方向7及び左右方向9のそれぞれに10[mm]の間隔で貫通孔94の中心が位置するように貫通孔94が配列された場合、開口率Pは、(2.5×π)/10≒0.2である。管端補正δは、例えば、「貫通孔94の内径φ×0.6」である。各貫通孔94について別々のヘルムホルツ共鳴器を想定するため、貫通孔94と下面88Aとの距離Lは、各貫通孔94の縁部を含む仮想面96の位置からシールド板87の第1板部88の下面88Aまでの上下方向7に沿う距離D1、D2、D3である。貫通孔94の位置からシールド板87の下面88Aまでの上下方向7に沿う距離D1、D2、D3は、貫通孔94の縁部を含む仮想面96からシールド板87の下面88Aまでの平均距離である。
貫通孔94の縁部を含む仮想面96から第1板部88の下面88Aまでの距離Lが、1つの貫通孔94の仮想面96上の各点で異なる場合には、面積比を用いて、平均距離を算出する。例えば、1つの貫通孔94の縁部を含む仮想面96のうち、面積比r1の範囲において仮想面96と下面88Aとの距離がd1となり、面積比r2の範囲において仮想面96と下面88Aとの距離がd2となる場合には、r1×d1+r2×d2を、その貫通孔94から下面88Aとの距離Lとする。なお、この貫通孔94の縁部を含む仮想面96から下面88Aまでの距離Lについては、平均距離ではなく、仮想面96の中央位置から下面88Aまでの距離を用いても良いし、仮想面96の大部分が対応する距離を用いても良い。例えば、貫通孔94が形成される領域において、下面88Aに対して上面83Bの傾斜角度が一定である場合には、各貫通孔94の縁部を含む仮想面96から下面88Aまでの距離Lは、仮想面96の中央位置から下面88Aまでの距離とみなして構わない。
複合機10において、上壁材83は、上下方向7において開口13と略同位置に位置する前端部83Cが排出口84を区画する後端部83Dより上方に位置するように傾斜している。そのため、貫通孔94の位置が前方になるにつれて、その貫通孔94の位置からシールド板87の第1板部88までの上下方向7の距離は短くなる。換言すると、距離D1は距離D2より短く、距離D2は距離D3より短い。距離D1、D2、D3は、ヘルムホルツ共鳴器における空洞の厚みLに相当する。そのため、貫通孔94の位置が前方になるにつれて、その貫通孔94についての空洞の厚みLは小さくなる。このように、複合機10は、複数の貫通孔94について、複数の異なる空洞の厚みLを有しているので、各厚みLに対応する複数の共振周波数fの音が複合機10において吸音されると考えられる。
[本実施形態の作用効果]
以上のように、複合機10には、上壁材83の上面83Bとシールド板87の下面88Aと内部フレーム95の前面95Cとケーシング14の内面とによって、概ね閉じられた第2空間92が形成されている。第2空間92は、複数の貫通孔94によって第1空間90と連通されている。そのため、上壁材83、シールド板87、内部フレーム95及びケーシング14によって形成される構造は、ヘルムホルツ共鳴器と同様の構造を有していると考えられる。上壁材83の上面83Bにおける貫通孔94の縁部を含む仮想面96とシールド板87の下面88Aとの間の距離は、貫通孔94が開口13に近づくにつれて、より短い距離になる。そのため、複合機10は、この距離に応じた複数の周波数の音を同時に吸音することができる。これにより、複合機10において、吸音材が使用されることなく、幅広い帯域の音が低減される。
上壁材83の下面83Aは、前端部83Cが後端部83Dよりも排出トレイ21から離れている。これにより、排出トレイ21上の空間は、前方が後方よりも広いため、ユーザは、開口13を介して排出トレイ21上の用紙15を取り出しやすい。
貫通孔94は、上壁材83において、シールド板87の下面88Aと上下方向7に対向する領域内に位置する。貫通孔94を通じて、第1空間90と第2空間92との間で、空気が出入りできる。貫通孔94がシールド板87の下面88Aと上下方向7に対向する領域内に配置されているため、電子基板86が発する熱を帯びた空気を貫通孔94又はその他の隙間から第2空間92外に放出することができる。これにより、電子基板86の放熱が効果的に行われる。
電子基板86は、CPU79を有する。CPU79は、他の電子素子やICと比較して多くの熱を発し、また、熱に弱い。貫通孔94の少なくとも一部は、上壁材83において、CPU79が位置する電子基板86の領域と対向して位置する。これにより、CPU79を効果的に放熱することができる。
貫通孔94は、左右方向9に沿った寸法より前後方向8に沿った寸法の方が長い長円形状である。これにより、用紙15が排出トレイ21に排出される際に、用紙15が貫通孔94に引っ掛かることが抑制される。
貫通孔94は、上壁材83において、左右方向9の左端付近であって前後方向8の前よりにのみ配置され、その他の領域には配置されていない。これにより、貫通孔94が形成される箇所が上壁材83の一部分のみとなるので、上壁材83の強度が弱くなることが抑制される。
上壁材83は、貫通孔94と前後方向8における同じ位置において下面83Aから排出トレイ21に向かって突出し、且つ前後方向8に沿って延びるリブ85を有する。これにより、用紙15が貫通孔94に近接することがリブ85によって抑制される。そのため、用紙15が排出トレイ21に排出される際に、用紙15が貫通孔94に引っ掛かることが抑制される。また、リブ85は、前後方向8に沿って延びているので、用紙15がリブ85に引っ掛かることが抑制される。
上壁材83及び内部フレーム95は、電子基板86及びシールド板87が位置する第2空間92と、モータ76と搬送ローラ対63とが位置する第3空間93及び第1空間90とを区画する。第3空間93において、モータ76と搬送ローラ対63とが発生する音が、排出口84を通じて第3空間93から第1空間90に漏れて、貫通孔94の空気を振動させることにより、共鳴が起こる。そのため、モータ76と搬送ローラ対63とが発生する音が吸音されて、開口13から複合機10の外部に漏れることが抑制される。
[変形例1]
前述の実施形態においては、図3及び図6(A)に示されるように、シールド板87は前後方向8において傾斜せず水平に配置されており、上壁材83は、前端部83Cが後端部83Dより上方に位置するように傾斜して配置されている。これにより、複数の各貫通孔94とシールド板87における第1板部88の下面88Aとの間の距離が、少なくとも第1距離D1と、第1距離D1と異なる第2距離D2になっている。しかしながら、シールド板87と上壁材83は、複数の各貫通孔94とシールド板87における第1板部88の下面88Aとの間の距離が、少なくとも第1距離D1と、第1距離D1と異なる第2距離D2であるように配置されていればよく、上記の配置に限定されない。
例えば、図6(B)に示されるように、シールド板87の下面88Aは水平に配置されており、上壁材83は、前端部83Cが後端部83Dより排出トレイ21に近づくように傾斜して配置されていてもよい。この構成の場合、排出トレイ21上の空間は、開口13に近づくにつれて徐々に狭まっているため、排出トレイ21上の音が開口13を介して外部に伝わることが抑制される。
また、図6(C)に示されるように、上壁材83は水平に配置されており、シールド板87は、前端部が後端部より上壁材83から遠ざかるように傾斜して配置されていてもよい。
また、図示は省略するが、上壁材83とシールド板87とが異なる傾斜角度で、ともに傾斜して配置されていてもよい。
また、複数の各貫通孔94とシールド板87との距離が一方向、例えば前方に進むにつれて単調増加、又は単調減少する構成に限定されず、増加と減少とが不規則に並ぶように、上壁材83とシールド板87とが構成されていてもよい。
また、複数の各貫通孔94に対して上下方向7に対向する構造体は、シールド板87や電子基板86以外のものであってもよい。例えば、複合体10のケーシング14やカバー、フレーム、その他の構成部材であってもよい。
[変形例2]
前述の実施形態及び変形例1においては、上壁材83に貫通孔94が設けられたが、図7に示されるように、右壁材81又は/及び左壁材82に貫通孔94が設けられていてもよい。
右壁材81に貫通孔94が設けられる場合、右壁材81は壁部材の一例であり、左側面81Aは第1面の一例であり、右側面81Bは第2面の一例である。右壁材81に貫通孔94が設けられる場合には、右壁材81より右方に概ね閉じられた空間97(第2空間の一例)が形成されている必要がある。そして、右壁材81に形成された複数の貫通孔94と、右壁材81の右側面81Bと対向する構造体の面(対向面の一例)、例えば、ケーシング14の内面14Aとの間の距離は、少なくとも第1距離D1と第2距離D2である。第2距離D2は、第1距離D1と異なる距離である。
左壁材82に貫通孔94が設けられる場合、左壁材82は壁部材の一例であり、右側面82Aは第1面の一例であり、左側面82Bは第2面の一例である。左壁材82に貫通孔94が設けられる場合には、左壁材82より左方に概ね閉じられた空間98(第2空間の一例)が形成されている必要がある。そして、左壁材82に形成された複数の貫通孔94と、左壁材82の左側面82Bと対向する構造体の面(対向面の一例)、例えば、ケーシング14の内面14Aとの間の距離は、少なくとも第1距離D1と第2距離D2である。第2距離D2は、第1距離D1と異なる距離である。
[その他の変形例]
前述の実施形態及び変形例1において、右壁材81及び/又は左壁材82は、必ずしも備えられていなくてもよい。すなわち、開口13に加えて、排出トレイ21の右端部の上方及び/又は排出トレイ21の左端部の上方が開口されており、排出トレイ21上の用紙15が、これらの開口から取り出せるようになっていてもよい。
また、貫通孔94は、必ずしも電子基板86やシールド板87の下方に配置されていなくてもよい。この場合、共振周波数は、各貫通孔94より鉛直上方にある構造体、例えば、複合機10のケーシング14やカバー、フレームなどとの距離によって決定される。
また、貫通孔94の配置は特に限定されず、上壁材83の一部分のみに配置されなくてもよい。例えば、上壁材83の広範囲に渡って貫通孔94が配置されてもよい。
前述の実施形態及び変形例1において第2空間92、変形例2において空間97及び/又は空間98に吸音材が充填されていてもよい。これにより、より広い周波数の音を吸音できる。また、より高い吸音効果が得られる。
図8には、用紙15が搬送されている時間帯における音をスペクトル解析した結果が
、約800[Hz]から約3800[Hz]の周波数についてグラフに示されている。破線Aは、貫通孔94が形成されていない上壁材83が備えられた複合機10についての測定結果である。実線Bは、貫通孔94が形成されている上壁材83が備えられた複合機10についての測定結果である。図8のグラフからわかるように、略全周波数について、実線Bが破線Aを下回っている。すなわち、貫通孔94が形成されている上壁材83が備えられた複合機10が発生する音の大きさは、貫通孔94が形成されていない上壁材83が備えられた複合機10が発生する音の大きさを、略全周波数について下回っている。このように、複数の各貫通孔94とシールド板87との間における上下方向7の距離D1、D2、D3が異なるように上壁材83がシールド板87に対して傾斜して設けられた場合、幅広い周波数について吸音効果が得られるという結果が測定により示された。
10・・・複合機(シート搬送装置)
13・・・開口
14・・・ケーシング(壁体)
15・・・用紙(シート)
21・・・排出トレイ(トレイ)
63・・・給送ローラ対(被駆動体)
66・・・排出ローラ対(搬送部)
81・・・右壁材(壁部材)
81A・・・左側面(第1面)
81B・・・右側面(第2面)
82・・・左壁材(壁部材)
82A・・・右側面(第1面)
82B・・・左側面(第2面)
83・・・上壁材(壁部材)
83A・・・下面(第1面)
83B・・・上面(第2面)
85・・・リブ
86・・・電子基板(構造体)
87・・・シールド板(構造体)
88・・・第1板部(構造体)
88A・・・下面(対向面)
92・・・第1空間
93・・・第2空間
94・・・貫通孔
95・・・内部フレーム(壁体、区画壁)
95A・・・前面(壁面)
97,98・・・空間


Claims (9)

  1. トレイと、
    上記トレイへシートを搬送する搬送部と、
    上記トレイとともに第1空間を区画する第1面及び当該第1面の反対の面である第2面を有する壁部材と、
    上記壁部材の上記第2面と対向する対向面を有する構造体と、
    上記壁部材の上記第2面及び上記構造体の上記対向面とともに第2空間を区画する壁面を有する壁体と、を備え、
    上記壁部材は、複数の貫通孔を有し、
    上記壁部材の上記第2面における上記貫通孔の縁部を含む仮想面の少なくとも2つと、上記構造体の上記対向面と、の間の距離は、異なっているシート搬送装置。
  2. 上記第1空間と外部とを連通する開口を有するケーシングをさらに備え、
    上記搬送部は、当該搬送部から上記開口に向かう搬送向きにシートを搬送し、上記壁部材の上記第1面は、上記搬送向きの下流が上流よりも上記トレイから離れている請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 上記第1空間と外部とを連通する開口を有するケーシングをさらに備え、
    上記搬送部は、当該搬送部から上記開口に向かう搬送向きにシートを搬送し、上記壁部材の上記第1面は、上記搬送向きの下流が上流よりも上記トレイに近づく請求項1に記載のシート搬送装置。
  4. 上記構造体は、電子基板を有し、
    上記貫通孔は、上記壁部材において、上記構造体の上記対向面と対向する領域内に位置する請求項2又は3に記載のシート搬送装置。
  5. 上記電子基板は、プロセッサを有し、
    上記貫通孔の少なくとも一部は、上記壁部材において、上記プロセッサが位置する上記電子基板の領域と対向して位置する請求項4に記載のシート搬送装置。
  6. 上記貫通孔は、上記搬送向きと直交し且つ上記第1面と平行な方向に沿った寸法より上記搬送向きに沿った寸法の方が長い長円形状である請求項2から5のいずれかに記載のシート搬送装置。
  7. 上記貫通孔は、上記壁部材において、上記搬送向きと直交し且つ上記第1面と平行な方向にわたる領域の一部に位置する請求項2から6のいずれかに記載のシート搬送装置。
  8. 上記第1面が上記トレイと対向しており、
    上記壁部材は、上記貫通孔と上記搬送向きにおける同じ位置において上記第1面から上記トレイに向かって突出し、且つ上記搬送向きに沿って延びるリブを有する請求項2から7のいずれかに記載のシート搬送装置。
  9. モータと、
    上記モータが駆動する被駆動体と、
    上記第2空間と、上記モータ及び上記被駆動体が位置する空間とを、上記壁部材とともに区画する区画壁と、をさらに備える請求項1から8のいずれかに記載のシート搬送装置。
JP2015253971A 2015-12-25 2015-12-25 シート搬送装置 Active JP6662034B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015253971A JP6662034B2 (ja) 2015-12-25 2015-12-25 シート搬送装置
US15/381,954 US10093499B2 (en) 2015-12-25 2016-12-16 Sheet conveying device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015253971A JP6662034B2 (ja) 2015-12-25 2015-12-25 シート搬送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017114658A true JP2017114658A (ja) 2017-06-29
JP6662034B2 JP6662034B2 (ja) 2020-03-11

Family

ID=59086934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015253971A Active JP6662034B2 (ja) 2015-12-25 2015-12-25 シート搬送装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10093499B2 (ja)
JP (1) JP6662034B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6627406B2 (ja) * 2015-10-20 2020-01-08 株式会社リコー シート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5188353A (en) * 1990-08-17 1993-02-23 Xerox Corporation Disk stacker including tamping mechanism capable of cross-direction offsetting
JP2000198606A (ja) * 1998-12-28 2000-07-18 Riso Kagaku Corp 排紙収納装置
US6494450B2 (en) * 2000-01-31 2002-12-17 Riso Kagaku Corporation Paper discharge base of image forming apparatus
JP4890896B2 (ja) * 2006-03-15 2012-03-07 キヤノン株式会社 画像形成装置
EP2033918A3 (en) * 2007-09-05 2011-11-02 FUJIFILM Corporation Sheet stacking apparatus and sheet stacking method
JP2010191056A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2010274593A (ja) 2009-05-29 2010-12-09 Ricoh Printing Systems Ltd ドットラインプリンタ
JP2011020376A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Fujifilm Corp 印刷物のシーズニング装置及び方法並びにインクジェット記録装置
DE102012207064A1 (de) * 2012-04-27 2013-10-31 Bielomatik Leuze Gmbh + Co. Kg Vorrichtung zum Schuppen und Ablegen von Bögen auf einen Stapel
JP5940734B2 (ja) * 2013-08-23 2016-06-29 富士フイルム株式会社 用紙集積装置
JP6324081B2 (ja) 2014-01-20 2018-05-16 キヤノン株式会社 シート搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置
JP6627406B2 (ja) * 2015-10-20 2020-01-08 株式会社リコー シート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6662034B2 (ja) 2020-03-11
US10093499B2 (en) 2018-10-09
US20170183178A1 (en) 2017-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5369760B2 (ja) 吸引プラテン機構および液滴吐出装置
US10201986B2 (en) Sheet conveyance device and image forming apparatus including the same
US20110187769A1 (en) Recording apparatus
JP6662034B2 (ja) シート搬送装置
JP6274091B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5810578B2 (ja) 液体噴射装置
JP2004066786A (ja) 記録装置
JP2009226833A (ja) プリンタ
US10935918B2 (en) Printing apparatus
JP6252460B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6241584B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2009234128A (ja) 記録装置および液体噴射装置
JP2016094291A (ja) インクジェット記録装置
JP5824917B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6311583B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6337805B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5904076B2 (ja) インクジェット記録装置及びプラテン
JP6237591B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6344220B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6379560B2 (ja) 画像形成装置
JP6350320B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2013010235A (ja) 画像形成装置
JP6323370B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6100728B2 (ja) 搬送装置、及び搬送装置を備えるインクジェット記録装置
JP2013001005A (ja) 画像記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191023

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6662034

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150