JP2017114561A - 詰め替え容器用口栓、及び詰め替え容器 - Google Patents

詰め替え容器用口栓、及び詰め替え容器 Download PDF

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克巳 亀田
真司 斎木
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真司 斎木
金野 誠
Makoto Konno
誠 金野
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Abstract

【課題】詰め替えの際に、中身がこぼれず、円滑に流れる詰め替え容器用口栓、及び詰め替え容器を提供する。【解決手段】本体容器100に中身を補充する詰め替え容器用口栓1であって、一端から他端まで延びる筒状に形成され、他端から中身を注ぎ出す注出部10と、注出部10の外周面の側で、他端の側から延びる内周面に、本体容器100の口部101に形成されているおねじ104とかみ合わされるめねじ14が形成された側壁部12とを有し、注出部10にバルブ30が一体に形成される。【選択図】図7

Description

本発明は、詰め替え容器用口栓、及び詰め替え容器に関し、より詳細には、本体容器に中身を補充する詰め替え容器用の口栓、及びこれを備えた詰め替え容器に関する。
堅固な材料で構成されていたり、液状の中身を適量だけ取り出せるディスペンサが付属していたりすることで耐久性や、利便性等の高い本体容器に対し、中身を補充するための詰め替え容器が広く用いられている。詰め替え容器は、軽装であったり、柔軟な材料が用いられていたりすることで、材料の使用量の削減や、廃棄物の減容等が実現されている。詰め替え容器から本体容器への中身の補充を容易にするための詰め替え容器用口栓の形状が種々検討されている。
特許文献1には、筒状開口部の外面にねじを有する本体容器に充填される詰め替え用の内容物を収納する詰め替え容器用のスパウトであって、スパウトの筒部の内面には、本体容器の筒状開口部の外面に設けられたねじと螺合するねじが設けられていること、更に、スパウトが本体容器の筒状開口部に挿入可能な管体を筒部内に有することを特徴とする詰め替え容器用スパウトが開示されている。
更に、特許文献2には、本容器に詰め替える内容物が収容される容器本体と、容器本体の口部に装着されると共に注出口が形成され、本容器の注入口部の開口端縁に当接可能で且つ注出口より径方向の外側に位置する当接部が設けられた装着筒と、注出口を閉塞するシール壁と、を備え、シール壁は、外周縁部が注出口の内周面に接続されるとともに、シール壁に対して直交する放射軸を中心にして放射方向に延びるスリット状の切込み部が複数形成され、外周縁部から放射軸に向かうにしたがって漸次放射軸方向に沿う容器本体の内側へ向けて傾斜し、シール壁は、外周縁部を支点にして揺動するようにして変形可能とされ、放射軸方向に沿う容器本体の外側へ向けて変形したときに切込み部の隙間が閉塞されることを特徴とする詰め替え容器が開示されている。
特開2006−089133号公報 特開2012−030860号公報
飲料等の商品に広く用いられている口栓付きパウチは詰め替え用の容器としても利用されている。本体容器に中身の補充が行われる際には詰め替え用パウチのキャップが開けられ、口栓が、本体容器の口に差し込まれる。その際に、場合によっては勢い余って中身がこぼれてしまうことがある。
更に、例えば、中身が、防腐剤等が無添加の化粧品では、埃や、雑菌等が混入してしまうと品質が維持できなくなることから、詰め替えの際に異物の混入を防ぐ対策が必要とされる場合も数多く存在する。
特許文献1の詰め替え容器用スパウトによれば、本体容器から詰め替え容器が外れるおそれがなく、本体容器に対して詰め替え容器を確実に連結することができるとされている。そして、特許文献1の詰め替え容器用スパウトによれば、詰め替え容器から本体容器に移し替えられる内容物が本体容器の筒状開口部の外側に漏れ出すことを確実に防止できるという優れた利点が得られるとされている。
しかしながら、特許文献1の詰め替え容器用スパウトでは、本体容器の筒状開口部に、詰め替え容器用スパウトを連結するまでの間には依然として内容物が漏れ出すことがある。
一方で、特許文献2の詰め替え容器によれば、詰め替え作業を簡便に行うことができ、詰め替え時に内容物をこぼし難く、本容器内の内容物が残留している場合であっても詰め替え作業を行うことができるとされている。
しかしながら、特許文献2の詰め替え容器は、本容器のねじとかみ合うねじを備えておらず、詰め替え時の本容器と、詰め替え容器との連結が不確実であり、内容物が確実に漏れ出さないとは言えない。更に、特許文献2の詰め替え容器では、シール壁が別部材になる等、部品点数が多く、組み立て作業が煩雑となってしまい、費用を抑制することができない。
そこで本発明の目的は、詰め替えの際に、中身がこぼれず、円滑に流れる詰め替え容器用口栓、及び詰め替え容器を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、本体容器に中身を補充する詰め替え容器用口栓であって、一端から他端まで延びる筒状に形成され、前記他端から前記中身を注ぎ出す注出部と、前記注出部の外周面の側で、前記他端の側から延びる内周面に、前記本体容器の口部に形成されているねじとかみ合わされるねじが形成された側壁部とを有し、前記注出部に流量制御部が一体に形成されることを特徴とする。
更に、前記流量制御部は、前記一端の側の面と、前記他端の側の面との間を貫通する切り込みを有する弾性体からなり、前記切り込みは、前記弾性体の前記他端の側への変形状態において前記中身を注ぎ出し、前記変形状態が解除された状態において流れを締め切ることを特徴とする。
更に、前記弾性体は、前記他端の側に凸に湾曲することを特徴とする。
更に、前記注出部の前記他端には取り外し可能な第1の閉塞部材が取り付けられることを特徴とする。
前記注出部は、前記他端で内方に突出する内周リブを更に有することを特徴とする。
更に、前記側壁部の他端には取り外し可能な第2の閉塞部材が取り付けられることを特徴とする。
前記側壁部は、前記側壁部の他端の外周面から外方に突出する外周リブを更に有することを特徴とする。
前記注出部は、前記外周面に溝を更に有し、前記口部の内周面と、前記注出部の前記外周面とが嵌合した際の嵌合面は前記溝以外において液密となるように構成されていることを特徴とする。
前記注出部は、前記他端の側に向かって内方に収縮する注出部誘い面を更に備えることを特徴とする。
更に、本発明は、前記口部の外周面に前記ねじが形成されている前記本体容器に中身を補充する詰め替え容器であって、前記詰め替え容器は、上述されたいずれかの詰め替え容器用口栓を備えることを特徴とする。
本発明によれば、本体容器に中身を補充する詰め替え容器用口栓であって、一端から他端まで延びる筒状に形成され、他端から中身を注ぎ出す注出部と、注出部の外周面の側で、他端の側から延びる内周面に、本体容器の口部に形成されているねじとかみ合わされるねじが形成された側壁部とを有し、注出部に流量制御部が一体に形成されるので、詰め替えの際に、中身がこぼれず、円滑に流れる詰め替え容器用口栓を提供することができる。
更に、流量制御部は、一端の側の面と、他端の側の面との間を貫通する切り込みを有する弾性体からなり、切り込みは、弾性体の他端の側への変形状態において中身を注ぎ出し、変形状態が解除された状態において流れを締め切る構成によれば、詰め替えの際に、より確実に中身がこぼれず、円滑に流れる詰め替え容器用口栓を提供することができる。
更に、弾性体は、他端の側に凸に湾曲する構成によれば、詰め替えの際に、より確実に中身がこぼれず、円滑に流れる詰め替え容器用口栓を提供することができる。
更に、注出部の他端には取り外し可能な第1の閉塞部材が取り付けられる構成によれば、詰め替えの際に、より確実に中身がこぼれず、円滑に流れる詰め替え容器用口栓を提供することができる。
注出部は、他端で内方に突出する内周リブを更に有する構成によれば、詰め替えの際に、より確実に中身がこぼれず、円滑に流れる詰め替え容器用口栓を提供することができる。
更に、側壁部の他端には取り外し可能な第2の閉塞部材が取り付けられる構成によれば、詰め替えの際に、中身がこぼれず、円滑に流れ、かつ異物が混入しない詰め替え容器用口栓を提供することができる。
側壁部は、側壁部の他端の外周面から外方に突出する外周リブを更に有する構成によれば、表面積の広がった口栓本体の他端を効果的に活用することができる。そして、口栓本体の他端を下側にして載置しやすくしたり、口栓本体の他端に閉塞部材を取り付けやすくしたりすることができる。
注出部は、外周面に溝を更に有し、口部の内周面と、注出部の外周面とが嵌合した際の嵌合面は溝以外において液密となるように構成されているので、詰め替えの際に、より確実に中身がこぼれず、より円滑に流れる詰め替え容器用口栓を提供することができる。
注出部は、他端の側に向かって内方に収縮する注出部誘い面を更に備える構成によれば、詰め替えの際に、より確実に中身がこぼれず、円滑に流れる詰め替え容器用口栓を提供することができる。
更に、本発明によれば、口部の外周面にねじが形成されている本体容器に中身を補充する詰め替え容器であって、詰め替え容器は、上述されたいずれかの詰め替え容器用口栓を備えるので、詰め替えの際に、中身がこぼれず、円滑に流れる詰め替え容器用口栓を備えた詰め替え容器を提供することができる。
本実施形態に係る詰め替え容器用口栓の一例が示された平面図である。 図1の詰め替え容器用口栓の正面図である。 図1の詰め替え容器用口栓の側面図である。 図1の詰め替え容器用口栓の底面図である。 図1のV−V線断面図である。 本実施形態に係る詰め替え容器用口栓を備えた詰め替え容器の一例が示された正面図である。 本体容器に、詰め替え容器の中身の注出される状態が示された要部断面図である。 詰め替え容器用口栓の変形例が示された平面図である。 変形例に係る詰め替え容器の中身の注出される状態が示された要部断面図である。 詰め替え容器用口栓の別の変形例が示された平面図である。 別の変形例に係る詰め替え容器の中身の注出される状態が示された要部断面図である。 本体容器への別の変形例に係る詰め替え容器の連結時の状態が示された要部断面図である。 別の実施形態に係る詰め替え容器の中身の注出される状態が示された要部断面図である。 別の実施形態の変形例に係る詰め替え容器の中身の注出される状態が示された要部断面図である。 別の実施形態の別の変形例に係る詰め替え容器の中身の注出される状態が示された要部断面図である。 別の実施形態に係る詰め替え容器用口栓の一例が示された断面図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。まず、ここでは図示せぬ本体容器に中身を補充する本実施形態に係る詰め替え容器を構成する詰め替え容器用口栓について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る詰め替え容器用口栓1の一例が示された平面図である。ここでは、説明の便宜上、平面視で円状の詰め替え容器用口栓1の側壁部12から直径方向の両側に略三角形状に突出する接着部11、11が位置する図1における左右方向がそれぞれ左、及び右とされる。なお、ここでの平面図では、詰め替えの際に本体容器と連結される側が示されている。
図1に示されるように、詰め替え容器用口栓1は、注出部10と、側壁部12とを有する。なお、好ましくは、詰め替え容器用口栓1の表面には、図示せぬ摘み部によって取り外し可能な第2の閉塞部材としてのPシール60が取り付けられている。ここで、Pシール60とは、開口部をふさぐためのシールのことを言う。図1に示される平面図においては、詰め替え容器用口栓1の各構成の大部分がPシール60によって隠れた状態となっている。本体容器と連結される側に、取り外し可能なPシール60が取り付けられる構成によって、Pシール60が取り外されるまで詰め替え容器用口栓1の内部をきれいな状態に保つことができ、詰め替えの際に外部から異物が混入することを防止することができる。詰め替え容器用口栓1へのPシール60の取り付けの方法は熱等による融着でも良く、接着剤等による貼り付けでも良い。
図2は図1の詰め替え容器用口栓1の正面図であり、図3はその側面図であり、図4はその底面図である。ここでは、接着部11が位置する図2での下側が詰め替え容器用口栓1の一端の側とされ、Pシール60が取り付けられる図2での上側が詰め替え容器用口栓1の他端の側とされる。なお、説明の便宜上、詰め替え容器用口栓1の一端の側(図2での下側)、及び他端の側(図2での上側)が詰め替え容器用口栓1に限らずそれぞれ単に、一端の側、及び他端の側と称される。
詰め替え容器用口栓1は、円筒状の側壁部12を有する。更に、詰め替え容器用口栓1は、図2等に例示されるように、側壁部12の他端の外周面から外方に突出する外周リブ13を有することが好ましい。外周リブ13を有する構成によれば、表面積の広がった詰め替え容器用口栓1の他端の側を効果的に活用することができる。より具体的に、外周リブ13を有する構成によって例えば、詰め替え容器用口栓1の他端の側を下側にした状態で載置しやすくしたり、側壁部12の他端にPシール60を取り付けやすくしたりすることができる。
なお、外周リブ13は、Pシール60に限らず、他の閉塞部材の取り付け部として、シュリンク包装の抜け止めや、オーバーキャップとの嵌合等に用いられても良い。これらの他の閉塞部材によっても、詰め替えの際に、塵埃や、雑菌等の異物が外部から混入することを防止することができる。これらの閉塞部材の材料は、異物の混入が防止されるものであれば特に限定はなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルが用いられる。なお、外周リブ13は、閉塞部材の取り付けやすさの点で、側壁部12の他端の外周面から外方に突出することが好ましい。しかしながら、外周リブ13は、成形が可能であること、及び閉塞部材の取り付けが可能であることという条件を満たすのであれば、内方に突出する形態であっても構わない。
詰め替え容器用口栓1には、側壁部12の一端に連接して接着部11が設けられている。接着部11は、詰め替え容器用口栓1の取り付けの対象である詰め替え容器の形状に応じて形成されれば良い。
本実施形態においては、可撓性を有する材料が重ね合わされた上で接着されて袋状に形成されたパウチのような容器への取り付けに用いられる舟形の接着部11が例示されている。すなわち、図4の底面視で示されるように接着部11は、詰め替え容器用口栓1の正面(図4の上)、及び背面(図4の下)の両側において、円弧状の中央の部分から接線状に左右両側に延びて形成されている。そして、図2に示される接着部11の正面側の側面が詰め替え容器の一側の内面に接着され、図3に、その半分が示される接着部11の背面側の側面が詰め替え容器の他側の内面に接着されることによって詰め替え容器用口栓1が詰め替え容器に取り付けられる。
なお、接着部11の底面視における円弧状の部分の内方には円形の開口が形成されており、この開口が、中身の流路部20を形成する。
図5は図1のV−V線断面図である。注出部10は、詰め替え容器用口栓1の一端から他端まで延びる筒状に構成される。注出部10の内側の一端は、接着部11に形成された開口の周縁となる。すなわち、注出部10の内側は、接着部11に形成された開口から連通しており、中身の流路部20となる。そして、注出部10の他端から中身が注ぎ出されるように構成される。なお、注出部10の他端と、側壁部12の他端との位置関係については特に限定されない。しかしながら、注出部10の他端は、側壁部12の他端と面一に形成されると注出部10、及び側壁部12の両方にPシール60を貼り付けやすくなり、密封性の観点から好ましい。
注出部10の外周面である注出部側壁40の側に位置する側壁部12には、他端の側から延びる内周面にねじ、すなわちめねじ14が形成される。めねじ14は、本体容器の口部に形成されているねじ、すなわちおねじとかみ合って、本体容器と、詰め替え容器とが緩みにくく、確実に連結される形状であれば良い。
より具体的には、本体容器のおねじの寸法に合わせて、めねじ14の谷径(側壁部12の内周面の外径に相当)や、山径、ピッチ(一端の側と、他端の側とで隣り合うめねじ14、14におけるそれぞれのねじ山(ねじ谷)間の距離)等が形成されている。めねじ14は、本体容器のおねじに対応したものであれば良く、その形状は、一条ねじであっても良く、二条ねじや、三条ねじ等の多条ねじであっても良い。更に、平面視において、めねじ14の一方の端から他方の端までの間を周回する角度である巻き角度についても本体容器と、詰め替え容器とが緩みにくく、確実に連結される角度であれば良い。
詰め替え容器用口栓1は、めねじ14よりも一端の側に、側壁部12の内周面の一端から内方に突出して注出部側壁40まで延びる肩部15を有している。側壁部12と、肩部15と、注出部側壁40との3方で囲まれる領域に形成される空隙は空間部21と称される。この空間部21は、本体容器に、詰め替え容器が取り付けられる際の本体容器の口部が差し込まれる箇所となる。そして、肩部15は、本体容器に対して詰め替え容器がねじ込まれた際に本体容器の口部天面が当たることで本体容器に対する詰め替え容器の回転が止まるように構成されている。なお、肩部15は、接着部11と、側壁部12との境に合わせると形成しやすくて良い。
注出部10は、めねじ14の回転軸と同軸に形成される。注出部10の他端には、軸方向に貫通する開口が形成される。この注出部10の開口には流量制御部が一体に形成される。ここで、流量制御部とは、注出部10の一端の側の圧力が高まると、注出部10の一端の側から他端の側へと中身が流れ、その圧力が取り除かれると中身の流れが締め切られるといういわゆる弁の機能を有するものである。図5に例示された詰め替え容器用口栓1には流量制御部を構成する弾性体としてのバルブ30が、注出部10の開口を封止する位置、すなわち注出部10の他端、かつ内周側に形成されている。
バルブ30は、バルブ30の一端の側の面と、他端の側の面との間、すなわちバルブ30の厚さ方向を貫通する切り込み31を有する。切り込み31は例えば、図1、及び図4に示されるように平面視で放射状(十文字状)に形成されている。
そして、バルブ30は、注出部10の一端の側の圧力が高まると、切り込み31の端の付近を支点にして注出部10の他端の側に向かって湾曲するように弾性変形する構成とされる。このように、バルブ30が弾性変形する構成によって、バルブ30の他端の側への変形状態において、切り込み31の特に交点、すなわちバルブ30の中心に空隙が形成され、この空隙を通過して中身が注ぎ出されることとなる。一方で、圧力が取り除かれるとバルブ30は、変形状態が解除された状態である元の形に戻るため、切り込み31が閉じられて中身の流れが締め切られることとなる。
バルブ30は、中身の自重によってかかる圧力では中身が通過する程度にまでは変形せず、詰め替え容器が握られた際にかかる圧力では中身が通過する程度に変形するように設計される。このようなバルブ30を備える詰め替え容器用口栓1は、詰め替え容器の口部を下向きにしても中身が出ず、更に、詰め替え容器を握る力を弱めた際の注出部10の液切れが良いという効果を有する。したがって、詰め替え容器用口栓1を備えた詰め替え容器では詰め替えを途中で、一時的に停止することができる。このような詰め替え容器では例えば、比較的容量の小さな複数の本体容器に小分けにするような使い方ができる。なお、図1、及び図4に例示された放射状の切り込み31は比較的粘度の低い中身を少ない流量で注出するのに適している。
バルブ30の厚さは0.1 mm以上、0.5 mm以下であることが好ましく、0.2 mmであることがより好ましい。バルブ30の厚さがこの範囲であることによって中身の流量を制御することができる。一方で、バルブ30の厚さが0.1 mm未満であると、中身の自重によってかかる圧力でバルブ30が変形しやすくなってしまい、バルブ30の厚さが0.5 mmを超えると詰め替え容器を強く握ってもバルブ30が変形しにくくなってしまう。
このように、本実施形態に係るバルブ30はその厚さによって中身の流れを制御するように構成される。そして、本実施形態に係る詰め替え容器用口栓1ではバルブ30も同一の材料で形成される。すなわち、本実施形態に係るバルブ30は、詰め替え容器用口栓1と一体で成形される。したがって、本実施形態に係る詰め替え容器用口栓1では、必要な材料を1種類だけとすることができ、製造工程を単純化することができ、そして、費用を抑えることができる。
注出部側壁40は略同一径に形成されていても良い。しかしながら、注出部側壁40は、その一端の付近が外方に突出する突出部43を有していても良い。突出部43が形成されることによって注出部側壁40を本体容器の口部内面に確実に密着させることができる。なお、突出部43は、本体容器の口部内面との密着性を上げる構成であれば良い。例えば、突出部43は、一端に向かって肉厚が漸増するように形成されていても良く、肉厚自体は一定で、注出部側壁40にテーパが形成されていても良い。
詰め替え容器用口栓1は図5に例示されるように、注出部側壁40の突出部43と、この注出部側壁40につながった肩部15とに側面視でL字状にくぼんだ溝42を更に有していることが好ましい。突出部43と、本体容器の口部内面とが密着し、肩部15と、本体容器の口部天面とが密着した状態において、溝42と、本体容器の口部内面、及び口部天面との間には空隙が形成される。なお、空隙は、めねじ14と、おねじ104との間を経由して外部と連通している。
このように、図5に例示される詰め替え容器用口栓1は、本体容器の口部内面と、突出部43との嵌合面、及び本体容器の口部天面と、肩部15との嵌合面は溝42以外において液密となる一方で、溝42は空気の通り道となるように構成されている。したがって、詰め替えの際に、本体容器と、詰め替え容器用口栓1との間からより確実に中身がこぼれず、更に、本体容器の内部の空気が容易に排出されることによってより円滑に中身が流れるようにすることができる。
注出部10は、図5に例示されるように、注出部側壁40の他端の側に向かって内方に収縮する注出部誘い面41を更に備えていることが好ましい。先端が、テーパ状に形成された注出部誘い面41によって本体容器の開口に対して、詰め替え容器用口栓1を差し込みやすくすることができる。
更に、詰め替え容器用口栓1は、図5に例示されるように、注出部10の他端で内方に突出する内周リブ44を有することが好ましい。内周リブ44を有する構成によれば、側壁部12の他端に取り付けられたPシール60を注出部10の他端にも取り付けやすくすることができる。なお、この場合には、詰め替え容器用口栓1の他端の側において外周リブ13と、内周リブ44とは面一であることがより好ましい。注出部10に、取り外し可能なPシール60が取り付けられる構成によって、Pシール60が取り外されるまで確実に中身を密封することができる。
なお、この場合のPシール60の材料は、中身を密封することができるものであれば特に限定はなく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタラート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルが用いられる。更に、内周リブ44へのPシール60の取り付けの方法は接着剤等による貼り付けであっても良いものの熱等による融着であることがより好ましい。
詰め替え容器用口栓1は、成形性に優れ、柔軟性を有し、密着性に優れ、詰め替え容器との接着性、好ましくは熱接着性に優れる材料であると良い。詰め替え容器用口栓1の材料としてより具体的には、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンや、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィンの共重合体、シリコーンゴム等のエラストマーを用いることができ、更に、これらの熱可塑性樹脂が混合されたものであっても良い。そして、これらの熱可塑性樹脂を用い、射出成形等によって、注出部10にバルブ30が一体に形成された詰め替え容器用口栓1を作製することができる。
本実施形態に係る詰め替え容器は、詰め替え容器用口栓1を備える。図6は、本実施形態に係る詰め替え容器用口栓1を備えた詰め替え容器80の一例が示された正面図である。図6には、パウチ70に詰め替え容器用口栓1が取り付けられた詰め替え容器80が例示されている。
パウチ70は、可撓性を有するフィルムが重ね合わされた上でその周縁部が接着されて袋状に形成されたものである。そして、図6に示されるように、接着部11の正面側の側面11fが、パウチ70の一側の内面71に接着され、図示せぬ接着部11の背面側の側面が、パウチ70の他側の内面に接着されている。接着部11(正面側の側面11f)と、パウチ70(内面71)との接着は、熱融着であることが好ましいものの、接着剤等によって貼りつけても良い。
詰め替え容器80の製造工程は、パウチ70に図示せぬ中身が充填されてから詰め替え容器用口栓1が取り付けられても良く、先に、詰め替え容器用口栓1の取り付けられたパウチ70に中身が充填されても良く、状況に応じて適宜選択される。先に、詰め替え容器用口栓1の取り付けられたパウチ70に中身を充填する場合には、中身の充填用に、未接着の周縁部を残しておき、中身の充填後に接着が行われるようにすれば良い。
パウチ70を構成するフィルムは、中身の性質や、包装材料としてのフィルムに要求される機能に応じて適宜選択される。フィルムは、単層であっても多層であっても良い。多層フィルムの場合には内側から例えば、ヒートシール層、及び基材層が積層された2層構造とすることができる。詰め替え容器用口栓1と接するパウチ70の内側がヒートシール層とされることで、パウチ70のヒートシール層と、詰め替え容器用口栓1の接着部11とを容易に熱融着させることができる。
ヒートシール層には、ヒートシール性に優れた例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、環状ポリオレフィンといったポリオレフィンを原料としたフィルムが用いられれば良い。ヒートシール層の厚さは、10 μm以上であることが好ましく、40 μm以上であることがより好ましく、80 μm〜200 μmであることが特に好ましい。基材層には例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミドを原料に製造され、二軸延伸されたフィルムが用いられれば良い。基材層の厚さは、10 μm〜50 μmであることが好ましく、12 μm〜25 μmであることがより好ましい。更に、ヒートシール層は基材層に対して、2倍〜20倍の厚さであることが好ましく、4倍〜10倍の厚さであることがより好ましい。
多層フィルムには必要に応じて、酸素や水蒸気等の透過を阻止するガスバリア性や、可視光や紫外線等の透過を阻止する遮光性等を付加するためのバリア層が更に設けられても良い。バリア層には例えば、酸化アルミニウムや酸化ケイ素等の蒸着膜や、アルミニウム箔が用いられれば良い。バリア層は複数の層であっても構わない。更に、基材層の表面や、裏面には印刷層が設けられていても良い。各層の積層方法には限定はなく、例えばポリウレタン系接着剤によるドライラミネーションによって積層することができる。更に、基材層の表面には外層が設けられていても良い。
更に、詰め替え容器80の包装形態についても特に限定はなく、例示されたパウチ70以外にも、スタンディングパウチ、二方シール袋、三方シール袋、四方シール袋、ガゼット袋、ピロー包装袋、角底袋、バッグインボックス内袋、その他等の各種の包装形態から選択して用いることができる。更に、詰め替え容器80は、上述された包装容器に限らず変形可能なボトルであっても良い。
次に、本実施形態に係る詰め替え容器80による中身の詰め替え方法について詳細に説明する。図7は、本体容器100に、詰め替え容器80の中身の注出される状態が示された要部断面図である。なお、図7では、上述された図5や、図6等とは上下が反転され、詰め替え容器用口栓1の一端の側が上側に、詰め替え容器用口栓1の他端の側が下側に示されている。
詰め替えの際にはまず、詰め替え容器用口栓1から、ほこり除けとしてのPシール60が剥がされる。詰め替え容器用口栓1は、Pシール60によって覆われて清浄な状態なので、詰め替え容器80の口部や内面にほこりや菌等の異物が入らない状態で詰め替えが開始される。Pシール60が剥がされたことによって露出した空間部21が口部101と重なるように本体容器100に、詰め替え容器80が連結される。
詰め替えの際には、口部101が上を向いた本体容器100の上方から詰め替え容器用口栓1が、その他端の側が下向きとなるように上下反転されて取り付けられる。このように、詰め替え容器80がひっくり返されても、中身は、バルブ30によって締め切られているのでこぼれない。したがって、詰め替えを始める前に、本体容器100に、詰め替え容器80を取り付ける際に勢い余って、詰め替え容器80から中身をこぼすことがない。更に、詰め替えの際に、本体容器100の側をひっくり返す必要がないので本体容器100に残液があっても中身をこぼさずに詰め替えを行うことができる。
注出部10は、その先端に、注出部誘い面41がテーパ状に形成されていることによって本体容器100の口部内面102に誘い込まれて本体容器100の開口部103に挿入されやすくなっている。
次に、本体容器100に対して詰め替え容器用口栓1を回転させると、本体容器100のおねじ104(ねじ)と、詰め替え容器用口栓1の側壁部12のめねじ14とがかみ合い、詰め替え容器用口栓1が、本体容器100の口部101にねじ込まれていく。その際には、注出部側壁40と、側壁部12とで詰め替え容器用口栓1が本体容器100に対してセンタリングされているので、確実、かつスムースに回転が可能である。ここで、センタリングとは、ずれの生じている本体容器100のおねじ104の回転軸と、詰め替え容器用口栓1のめねじ14の回転軸とを一致させるように寄せることである。
詰め替え容器用口栓1が口部101にねじ込まれていく際には空間部21の体積が減少するように、本体容器100に対して回転しながら他端の側(図7の下側)に移動する。そして、本体容器100の口部天面105が肩部15に接した時点で本体容器100に対する詰め替え容器80の回転が完了する。本体容器100と、詰め替え容器80とが確実に連結されるので安定した詰め替え作業を行うことができる。なお、回転の完了は、これに限らず、本体容器100と、めねじ14とのかかりの完了等、種々の方法によって規定することができる。
本体容器100に対する詰め替え容器80の回転が完了した際には口部内面102と、突出部43とが液密に嵌合し、口部天面105と、肩部15とが液密に嵌合する。したがって、この時点で、詰め替え容器80から本体容器100へと中身が流れた場合に、口部内面102と、突出部43との嵌合部、及び口部天面105と、肩部15との嵌合部からの液漏れを防ぐことができる状態となっている。ただし、少なくとも、口部天面105と、肩部15とが液密に嵌合していれば口部内面102と、突出部43とが液密に嵌合していなくても液漏れを防ぐことができる。更に、嵌合部に溝42が形成されることによって、空気の置換を行うことができ、そして、中身をより詰め替えやすくすることができる。
こうして、本体容器100と、詰め替え容器80とが確実に連結された状態で詰め替え容器80のパウチ70が手で握られるとバルブ30の一端の側で圧力が高まる。圧力が高まることによってバルブ30が変形して、詰め替え容器80から本体容器100までの流路部20が連通する。そして、バルブ30を通過した中身が本体容器100に注ぎ出される。図7には、中身の流れfが模式的に矢印で示されている。
パウチ70を握る力加減に対応して注出される中身の流量が変化するので、所望の中身の注出量に容易に調節することができる。したがって、詰め替え容器80は、安定して注ぐことができ、そして、絞り出しを最後まで容易とすることができる。更に、パウチ70を握るのをやめることで注出を一時的に停止することができるため、複数の本体容器100に連続して詰め替えを行ったり、詰め替え容器80に中身が残った状態でも途中で、詰め替えを終了したりすることもできる。
バルブ30は、流路部20が連通した際にも、変形するのみで注出部10からは分離しないため、詰め替え容器80や本体容器100の内部に脱落しない。したがって、バルブ30が、詰め替え容器80の内部に混入し、詰め替え容器80が絞りだされる際の妨げになったり、詰め替え容器80から本体容器100への中身の流路を不必要にふさいだりしてしまうことがない。
詰め替え容器80から本体容器100へと中身が流れている間には、口部内面102と、突出部43との間、及び口部天面105と、肩部15との間では周方向に全周にわたって液密に嵌合している。これによって、口部内面102と、注出部側壁40との間から口部天面105と、肩部15との間を経て口部101の外周と、側壁部12との間に至るまでの部分、すなわち空間部21からの液漏れを防止することができる。
なお、一連の詰め替えの作業中には、本体容器100の口部101は側壁部12で覆われているので、外部から、埃やごみ等の異物が、本体容器100の内部に入ることはない。
以上のように、本実施形態に係る詰め替え容器用口栓1の構成によれば、本体容器100の口部101に詰め替え容器用口栓1を取り付けて中身を注出するまで誤って中身をこぼすことはない。更に、Pシール60を有する構成によって、外部から、ほこりやごみ、菌等の異物が侵入することはない。更に、本実施形態に係る詰め替え容器用口栓1の構成によれば、バルブ30の一端の側に圧力がかかっていないと中身の流れが締め切られるため漏れにくい。そして、詰め替え容器80を握るか離すかによってバルブ30にかかる圧力を調整できるため、中身の注出を一時的に停止することができ、複数の本体容器100に対して分注したり、複数回小出しで詰め替えを行ったりすることができる。
本実施形態に係る詰め替え容器用口栓1では切り込み31の形状を変更することによって注出の態様を変更することができる。図8は、詰め替え容器用口栓1の変形例が示された平面図である。図8に例示される変形例に係るバルブ30aは、バルブ30aの厚さ方向を貫通する切り込み31aを有しており、切り込み31aは平面視で、略4分の3円(C字状)に形成されている。なお、以下では、上述された実施形態と同様の構成、及び効果についての記載は適宜省略される。
バルブ30aは、注出部10の一端の側の圧力が高まると、切り込み31aの端の付近を支点にして注出部10の他端の側に向かって湾曲するように弾性変形する構成とされることは切り込み31を有するバルブ30と同様である。しかしながら、バルブ30aは、円の途切れている(図8の右)側を支点にして円の形成されている(図8の左)側が大きく注出部10の他端の側に向かって開放される構成である。すなわち、バルブ30aが変形した際の切り込み31aが大きく変形しやすい構成である。
図9は、変形例に係る詰め替え容器80の中身の注出される状態が示された要部断面図である。なお、図9では、左側が、バルブ30aの弾性変形の支点となる記載となっている。図9には、中身の流れfaが模式的に矢印で示されている。
バルブ30aでは、円の形成されている(図9の右)側が、注出部10の他端の(図9の下)側に向かって変形する。このため、詰め替え容器80から本体容器100に向けて連通する流路部20が円の形成されている側に傾く。したがって、バルブ30aでは、中身の流れfaを円の形成されている側に定めることができる。すなわち、中身の注出される方向を一定とすることができる。そして、バルブ30aは、切り込み31aの断面積が広がりやすいため、中身が、比較的高い粘度を有していても注出することができる。更に、バルブ30aは、比較的粘度の低い中身を多い流量で注出するのにも適している。
図10は、詰め替え容器用口栓1の別の変形例が示された平面図である。図10に例示される別の変形例に係るバルブ30bは、バルブ30bの厚さ方向を貫通する切り込み31bを有しており、平面視で、隣接する切り込み31bの端が互い違いに、内周側と、外周側とに配置されるように形成されている。
バルブ30bは、隣の切り込み31bの端の付近を支点にして切り込み31bが、注出部10の他端の側に向かって開放される構成である。すなわち、平面視で、バルブ30bは、中央が、注出部10の他端の(図10の手前)側に向かって変形し、外周に、複数の流路部20が形成されるような構成である。
図11は、別の変形例に係る詰め替え容器80の中身の注出される状態が示された要部断面図である。図11には、中身の流れfbが模式的に矢印で示されている。
上述されたように、バルブ30bでは、その外周に流路部20が形成される。したがって、バルブ30bでは、中身の流れfbの形状を中央が封鎖され、外周に筒状となるようにすることができる。これは、本体容器100が円筒形の場合には壁に沿って中身が注出されることとなる。この構成によって詰め替えの際に泡立ちを抑えることができる。なお、バルブ30bは、比較的粘度の低い中身を多い流量で注出するのに適している。
切り込み31、切り込み31a、及び切り込み31bに例示されたように、その形状を変更することによって注出の態様を変更することができる。そして、切り込み31の形状は、中身の物性、特に粘度や、本体容器100、及び詰め替え容器80の容量等に応じて適宜設定すれば良い。
上述されたバルブ30は平坦に形成されていた。しかしながら、詰め替え容器用口栓1の他端の側に凸に湾曲するバルブ130が用いられることがより好ましい。図12は、本体容器100への別の実施形態に係る詰め替え容器80の連結時の状態が示された要部断面図であり、図13は、別の実施形態に係る詰め替え容器80の中身の注出される状態が示された要部断面図である。
バルブ130は、中身の流れる方向に凸に湾曲するドーム状に形成されている。そして、バルブ130は、その厚さ方向を貫通する切り込み131を有する。なお、切り込み131は例えば、平面視で放射状に形成されている。
上述された平坦な構造のバルブ30等では変形状態から圧力が取り除かれた際に弾性力のみで元の形に戻る。これに対し、バルブ130では、ドーム状とされていることによって弾性力に加えて形状によって、元の形に戻ろうとする力が働く。このため、バルブ130は変形状態から圧力が取り除かれた際の切り込み131の閉じが良く、中身の液切れを良好とすることができる。
なお、詰め替え容器用口栓1の他端の側に凸に湾曲する構成は、上述された変形例に係るバルブ30aや別の変形例に係るバルブ30b等にも適用することができる。図14は、別の実施形態の変形例に係る詰め替え容器80の中身の注出される状態が示された要部断面図であり、図15は、別の実施形態の別の変形例に係る詰め替え容器80の中身の注出される状態が示された要部断面図である。
バルブ130a、及びバルブ130bはともに、中身の流れる方向に凸に湾曲するドーム状に形成されている。そして、バルブ130a、及びバルブ130bは、それぞれの厚さ方向を貫通する切り込み131a、及び切り込み131bをそれぞれ有する。なお、切り込み131aは平面視で、略4分の3円(C字状)に形成されており、切り込み131bは平面視で、隣接する切り込み131bの端が互い違いに、内周側と、外周側とに配置されるように形成されている。
バルブ30aの切り込み31aは大きく注出部10の他端の側に向かって開放される構成であり、バルブ30bの切り込み31bは複雑に変形する構成である。したがって、バルブ30a、及びバルブ30bには変形状態から圧力が取り除かれた際に元の形に戻りにくくする因子が含まれている。しかしながら、バルブ30a、及びバルブ30bがドーム形状とされたバルブ130a、及びバルブ130bでは、形状によって、元の形に戻ろうとする力が付加される。このため、バルブ130a、及びバルブ130bもそれぞれ、変形状態から圧力が取り除かれた際の切り込み131a、及び切り込み131bの閉じが良く、中身の液切れを良好とすることができる。
上述された詰め替え容器用口栓1の側壁部12の他端から突出する外周リブ13にはPシール60が取り付けられていた。しかしながら、閉塞部材の構成はこれには限定されない。図16は、別の実施形態に係る詰め替え容器用口栓1の一例が示された断面図である。上述された実施形態においては、注出部10、及び側壁部12の両方を兼用で覆うPシール60が取り付けられていた。これに対し、別の実施形態に係る詰め替え容器用口栓1は、注出部110を覆う第1の閉塞部材としてのPシール160と、側壁部12を覆う第2の閉塞部材としてのオーバーキャップ161とを備えている。
注出部110にはバルブ30が形成されており、中身の流れが締め切られている。しかしながら、詰め替え容器80が意図せずに強く握られると中身が漏れ出してしまう可能性がある。このため、初期状態においては注出部110には、中身が漏れ出すことを防ぐためのPシール160が取り付けられていると良い。図16に例示されるPシール160は、注出部110の他端で内方に突出する内周リブ144に取り付けられている。Pシール160によって注出部110を確実にシールすることができる。なお、Pシール160の材料や、取り付け方法等については上述されたPシール60と同様で良い。
一方で、初期状態においては側壁部12には、側壁部12の内面に埃等の異物が混入することを防ぐためのオーバーキャップ161が取り付けられていると良い。図16に例示されるオーバーキャップ161は、側壁部12の他端で外方に突出する外周リブ13に取り付けられている。オーバーキャップ161によって詰め替え容器用口栓1の内部への異物の混入を確実に防止することができる。なお、オーバーキャップ161の替わりにシュリンク包装や、Pシール等が用いられても良い。
なお、図16に例示される詰め替え容器用口栓1では注出部110よりも側壁部12の方が他端の側に突出するように構成されている。このように構成されることによって、オーバーキャップ161の他端側の面、すなわち天面を容易に平坦にすることができる。しかしながら、オーバーキャップ161は通常では、柔軟な材料によって形成される。したがって、上述された実施形態と同様に、詰め替え容器用口栓1の他端の側において外周リブ13と、内周リブ144とが面一であっても良い。更に、オーバーキャップ161にシュリンク包装が用いられる場合には、注出部110が、側壁部12よりも他端の側に突出していても取り付けることは可能である。
以上に説明がなされたように、本実施形態に係る詰め替え容器用口栓1は、一端から他端まで延びる筒状に形成され、他端から中身を注ぎ出す注出部10と、注出部10の外周面の側で、他端の側から延びる内周面に、本体容器100の口部101に形成されているおねじ104とかみ合わされるめねじ14が形成された側壁部12とを有し、注出部10にバルブ30が一体に形成される。
本実施形態に係る構成よれば、バルブ30によって中身の流れが締め切られている。このため、詰め替え容器80が強く握られるまでは、詰め替え容器80がいかなる向きとされても中身が漏れ出すことがない。すなわち、本体容器100と、詰め替え容器80との連結の際に勢い余って中身がこぼれてしまうことがなく、更に、本体容器100に残液があっても問題なく詰め替えを行うことができる。更に、本実施形態に係る構成よれば、中身の流れを締め切るバルブ30は、詰め替え容器80が強く握られて、詰め替えが開始された後にも変形するだけで注出部10から分離しない。このため、バルブ30は、詰め替え容器80の内部に混入し、詰め替え容器80が絞りだされる際の妨げになったり、詰め替え容器80から本体容器100への中身の流路をふさいだりしてしまうことがない。
したがって、本実施形態によれば、詰め替えの際に、中身がこぼれず、円滑に流れる詰め替え容器用口栓1、及び詰め替え容器80を提供することができる。
更に、本実施形態に係る詰め替え容器用口栓1は、側壁部12の他端には取り外し可能なPシール60やオーバーキャップ161が取り付けられると良い。このように構成されることによって、詰め替えの際に異物が混入することを防止することができる。
本開示は、本体容器100に対して中身を補充する詰め替え容器用口栓1、及びこれを備えた詰め替え容器80に、特に、小分けのような使用形態に好適に利用することができる。しかしながら、本開示は、上述された実施形態に限定されるものではない。本開示の詰め替え容器80に充填される中身も、流動性を有し、詰め替えて用いられるものであれば特に限定されず、化粧品、洗剤、医薬品等の日用品や、飲料、調味料等の食品、その他であっても良い。更に、本開示に係る詰め替え容器用口栓1を備えた詰め替え容器80は、詰め替えの際に異物が混入することが効果的に防止されているため、防腐剤の無添加化粧品のような細心の注意を要する中身の収容にも好適である。そして、本開示の詰め替え容器80が密封性を有するとともに、酸素や、水蒸気等に対するバリア性を付与することも可能であるので、長期保存用にも適している。
1 詰め替え容器用口栓
10、110 注出部
12 側壁部
13 外周リブ
14 めねじ(ねじ)
30、30a、30b、130、130a、130b バルブ(流量制御部、弾性体)
31、31a、31b、131、131a、131b 切り込み(流量制御部)
41 注出部誘い面
42 溝
44、144 内周リブ
60 Pシール(第2の閉塞部材)
70 パウチ
80 詰め替え容器
160 Pシール(第1の閉塞部材)
161 オーバーキャップ(第2の閉塞部材)

Claims (10)

  1. 本体容器に中身を補充する詰め替え容器用口栓であって、
    一端から他端まで延びる筒状に形成され、前記他端から前記中身を注ぎ出す注出部と、
    前記注出部の外周面の側で、前記他端の側から延びる内周面に、前記本体容器の口部に形成されているねじとかみ合わされるねじが形成された側壁部と
    を有し、
    前記注出部に流量制御部が一体に形成されることを特徴とする
    詰め替え容器用口栓。
  2. 前記流量制御部は、
    前記一端の側の面と、前記他端の側の面との間を貫通する切り込みを有する弾性体
    からなり、
    前記切り込みは、前記弾性体の前記他端の側への変形状態において前記中身を注ぎ出し、前記変形状態が解除された状態において流れを締め切ることを特徴とする
    請求項1に記載の詰め替え容器用口栓。
  3. 前記弾性体は、前記他端の側に凸に湾曲することを特徴とする
    請求項2に記載の詰め替え容器用口栓。
  4. 前記注出部の前記他端には取り外し可能な第1の閉塞部材が取り付けられることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の詰め替え容器用口栓。
  5. 前記注出部は、前記他端で内方に突出する内周リブ
    を更に有することを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の詰め替え容器用口栓。
  6. 前記側壁部の他端には取り外し可能な第2の閉塞部材が取り付けられることを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の詰め替え容器用口栓。
  7. 前記側壁部は、前記側壁部の他端の外周面から外方に突出する外周リブ
    を更に有することを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の詰め替え容器用口栓。
  8. 前記注出部は、前記外周面に溝
    を更に有し、
    前記口部の内周面と、前記注出部の前記外周面とが嵌合した際の嵌合面は前記溝以外において液密となるように構成されていることを特徴とする
    請求項1乃至7のいずれか1項に記載の詰め替え容器用口栓。
  9. 前記注出部は、前記他端の側に向かって内方に収縮する注出部誘い面
    を更に備えることを特徴とする
    請求項1乃至8のいずれか1項に記載の詰め替え容器用口栓。
  10. 前記口部の外周面に前記ねじが形成されている前記本体容器に中身を補充する詰め替え容器であって、
    前記詰め替え容器は、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の詰め替え容器用口栓を備えることを特徴とする
    詰め替え容器。
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