JP2017113548A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の演出図柄表示装置による演出効果を充分に発揮できる遊技機を実現すること。【解決手段】当否判定に伴う演出表示を行う第1演出表示手段21A及び第2演出表示手段21Bを備えた遊技機において、当否判定に伴い、第1演出表示手段21A及び第2演出表示手段21Bで互いに演出内容が異なる、第1の演出モード及び第2の演出モードでの演出表示を実施可能であり、且つ第1演出表示手段21Aと第2演出表示手段21Bとで、演出モードが異なる場合で当否判定の結果が所定の結果のときは、第1の演出モードによる演出表示と、第2の演出モードによる第1の演出モードの前記演出表示を支援する支援演出と、を実施可能に構成した。【選択図】 図2

Description

本発明は遊技機、特に特別図柄の当否判定に伴う演出表示を実施する複数の表示装置を備えた遊技機に関する。
従来の遊技機は、始動口への入球に起因して当否判定を実施するとともに、特別図柄及びこれに対応する擬似演出図柄を変動表示せしめ、後に確定表示することにより前記当否判定の結果を報知するようになし、結果が大当りであれ賞球の獲得に有利な大当り遊技を実施するものが主流である。
またこの種の遊技には、前記擬似演出図柄による演出表示を行う演出図柄表示装置を複数設け、複数の演出図柄表示装置を一体的に用いて一つの演出表示を行い、演出力を高めることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−016012号公報
ところで、従来の複数の演出図柄表示装置を備えた遊技機では、複数の演出図柄表示装置において一つの当否判定に応じる一つの擬似演出図柄による演出表示しか行われず、遊技者の混乱や誤解を回避する観点から、複数の演出図柄表示装置において複数の擬似演出図柄による異なる当否判定に基づく演出表示を行うように見せ掛ける演出が行われていない。これでは複数の演出図柄表示装置を用いるメリットが半減し、複数の演出図柄表示装置を生かした演出表示が充分に実施されているとは言えない。
そこで本発明は前記事情に鑑み、一つの当否判定の結果を各々の演出図柄表示装置にて異なる演出表示内容で実施可能としても、遊技者が混乱や誤解せずに好適に表示内容を楽しむことができ、複数の演出図柄表示装置による演出効果を充分に発揮できる遊技機を実現することを課題としてなされたものである。
請求項1に記載の発明は、
始動口への入球に起因して抽出された乱数値に基づいて大当りか否かの当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定手段による当否判定が行われる前に前記乱数値を確認する先読み判定手段と、
前記当否判定手段による判定結果が大当りであれば大当り遊技を実施する大当り遊技実施手段と、
前記大当りか否かの当否判定の結果に基づいて演出表示を実施する第1演出表示手段及び第2演出表示手段と、を備えた遊技機において、
前記第1演出表示手段と前記第2演出表示手段とで互いに演出内容が異なる、少なくとも第1の演出モード及び第2の演出モードでの前記演出表示を実施可能であり、
前記第1演出表示手段と前記第2演出表示手段とで演出モードが異なる場合で前記判定結果が所定の結果のときは、前記第1の演出モードによる演出表示と、前記第2の演出モードによる前記第1の演出モードの前記演出表示を支援する支援演出とを実施可能に構成したことを特徴とする。
この発明によれば、第1演出表示手段及び第2演出表示手段で互いに演出内容が異なる第1の演出モード及び第2の演出モードでの演出表示を実施可能としたので、演出のバリエーションが広がり遊技の面白みが増す。また第1演出表示手段及び第2演出表示手段において異なる演出内容の演出表示を実施しても、例えばリーチや大当りといった所定の当否判定の時には、第1の演出モードによる演出表示と、第2の演出モードにより第1の演出モードの演出表示を支援する支援演出が実施するようにしたので、遊技者の混乱や誤解を招くことがなく、且つ、一つの演出モードでの演出表示が行われることで、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。
本発明を適用した遊技機の正面図である。 本発明の遊技機に用いる第1の遊技盤の正面図である。 本発明の遊技機の背面図である。 本発明の遊技機に用いる第1の電気ブロック図である。 本発明の遊技機の主制御装置で実行される「メインルーチン」の制御内容を示すフローチャートである。 前記主制御装置で実行される「始動入賞処理」の制御内容を示すフローチャートである。 前記主制御装置で実行される「特図当否判定処理1」の制御内容を示す第1のフローチャートである。 前記「特図当否判定処理1」の制御内容を示す第2のフローチャートである。 前記「特図当否判定処理1」の制御内容を示す第3のフローチャートである。 前記「特図当否判定処理1」の制御内容を示す第4のフローチャートである。 前記主制御装置で実行される「特別遊技処理1」の制御内容を示す第1のフローチャートである。 前記「特別遊技処理1」の制御内容を示す第2のフローチャートである。 前記「特別遊技処理1」の制御内容を示す第3のフローチャートである。 前記「特別遊技処理1」の制御内容を示す第4のフローチャートである。 本発明の遊技機の演出図柄制御装置で実行される「先読み図柄表示処理」の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第1の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第2の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第3の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機のサブ制御装置で実行される「表示制御処理1」の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第4の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第5の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第6の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機のサブ制御装置で実行される「表示制御処理2」の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第7の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第8の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機のサブ制御装置で実行される「表示制御処理3」の制御内容を示すフローチャートである。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第9の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第10の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第11の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第12の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第13の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第14の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第15の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機に用いる第2の遊技盤の正面図である。 本発明の遊技機に用いる第3の遊技盤の正面図である。 本発明の遊技機に用いる第2の電気ブロック図である。 本発明の遊技機の主制御装置で実行される「特図当否判定処理2」の制御内容を示す第1のフローチャートである。 前記「特図当否判定処理2」の制御内容を示す第2のフローチャートである。 前記「特図当否判定処理2」の制御内容を示す第3のフローチャートである。 前記「特図当否判定処理2」の制御内容を示す第4のフローチャートである。 前記「特図当否判定処理2」の制御内容を示す第5のフローチャートである。 本発明の遊技機の主制御装置で実行される「特別遊技処理2」の制御内容を示す第1のフローチャートである。 前記「特別遊技処理2」の制御内容を示す第2のフローチャートである。 前記「特別遊技処理2」の制御内容を示す第3のフローチャートである。 前記「特別遊技処理2」の制御内容を示す第4のフローチャートである。 前記「特別遊技処理2」の制御内容を示す第5のフローチャートである。 前記「特別遊技処理2」の制御内容を示す第6のフローチャートである。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第16の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機に用いる第4の遊技盤の正面図である。 本発明の遊技機に用いる第3の電気ブロック図である。 本発明の遊技機の主制御装置で実行される「特図当否判定処理3」の制御内容の一部を示すフローチャートである。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第17の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第18の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第19の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第20の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第21の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第22の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第23の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第24の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第25の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第26の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第27の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第28の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第29の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第30の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第31の演出表示態様を示す図である。 本発明の遊技機の演出図柄表示装置に表示される演出表示の第32の演出表示態様を示す図である。
本発明を適用した実施形態の遊技機たるパチンコ機を説明する。図1に示すように、パチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠10にて構成の各部を保持する構造である。外枠10には、左側の上下の位置に設けたヒンジ101を介して、板ガラス110が嵌め込まれた前枠(ガラス枠)11及び図略の内枠が開閉可能に設けられている。尚、これら前枠11及び前記内枠はシリンダ錠18により外枠10に閉鎖ロックされ、シリンダ錠18に所定の鍵を挿入し、鍵を時計回りに操作して前記内枠を開放するようになし、反時計まわりの操作により前枠11を開放する。
前枠11の板ガラス110の奥には前記内枠に保持された遊技盤2A(図2)が設けられている。
前枠11の上部の左右両側位置にはそれぞれスピーカ112が設置してあり、これらにより遊技音が出力され、遊技の趣向を向上させる。また前枠11には遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ113の他、遊技の異常を報知するLED類が設けられている。
前枠11の下半部には遊技球貯留皿である上皿12と下皿13とが一体に形成されている。下皿13の右側には発射ハンドル14が設けられ、発射ハンドル14を時計回りに操作することにより発射装置が作動して、上皿12から供給された遊技球が遊技盤2Aに向けて発射される。また上皿12には賞球が払い出される。
下皿13は上皿12から溢れた賞球を受ける構成で、球抜きレバーの操作により下皿13に貯まった遊技球を遊技施設に備えられた別箱(ドル箱)に移すことができる。
本パチンコ機1は所謂CR機であって、プリペイドカードの読み書きを行うプリペイドカードユニット(CRユニット)CRが隣接されている。パチンコ機1には上皿12の右側に貸出ボタン171、精算ボタン172及び精算表示装置173が設けられている。また上皿12の中央位置には遊技者が操作可能な演出ボタン15と、その外周を囲むようにジョグダイヤル16が設置されている。
図2は、本パチンコ機の遊技盤2Aの正面図である。遊技盤2は、前記内枠に対して着脱可能に取り付けられており、背面側が目視可能なように透明な合成樹脂製の板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。
遊技盤2Aには外レール201と内レール202とによって囲まれた略円形の遊技領域20が形成されている。遊技領域20の中央付近には、それぞれが特図に対応する演出用の擬似演出図柄の変動表示を可能とするLCDパネルを有する第1演出図柄表示装置21A(特許請求の範囲に記載の第1演出表示手段)と、この第1演出図柄表示装置21Aと同一形状のLCDパネルを有する第2演出図柄表示装置21B(特許請求の範囲に記載の第2演出表示手段)とが、透明な遊技盤2Aを透して目視できるように、遊技盤2Aの背面側に上下二段に設けられている。遊技領域20には図示しない風車や多数の遊技釘が植設されている。
遊技盤2Aの遊技領域20は、前記第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bを避けるように左右に分けられ、遊技球を弱めの第1の発射強度で発射したときに遊技球が流下可能な左側の遊技領域L(第1遊技領域)と、前記第1の発射強度よりも強い第2の発射強度で発射したときに遊技球が流下可能な右側の遊技領域R(第2遊技領域)とに分けられ、左右両側の遊技領域L,Rにはそれぞれ遊技球が流下可能な流下路が設けられている。
遊技球を左側の遊技領域Lへ流下させるには発射ハンドル14を操作して遊技球を弱めに発射する「左打ち」を行う。これにより、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bよりも中央直下位置に設けられた第1特図始動口23Aへの入球を狙える。第1特図始動口23Aは、常時、遊技球の入球が可能で、入球により特別図柄(以下、単に特図という)の当否判定が実行される。
左側の遊技領域Lの下流部には内レール202に下端部沿いに、遊技盤2A内へ遊技球を取り込むアウト口203と、通常入球が可能な複数の普通入賞口27が配置されている。
一方、遊技球を右側の遊技領域Rへ流下させるには発射ハンドル14を操作して遊技球を強く発射する「右打ち」を行う。右側の遊技領域Rには、常時、遊技球が通過可能に設けられた演出用ゲート221と作動ゲート22、普通電動役物にて開閉可能に設けられた第2特図始動口23B、第1大入賞口24A、及び第2大入賞口24Bが設置されている。
演出用ゲート221は演出に用いられるゲートである。
作動ゲート22は遊技球の通過により普通図柄(以下、単に普図という)の抽選が実行される起因となるゲートである。
第2特図始動口23Bは普通電動役物(普電役物)の開放時にのみ入球可能である。普電役物は、遊技球が作動ゲート22を通過したことに起因して実行される普図の抽選で当りとなると所定時間開放する。第2特図始動口23Bは入球により前記第1特図始動口23Aと同様に特図の当否判定が実行される起因となる入球口である。
第1大入賞口24Aは特図の当否判定により大当り遊技に移行すると通常のラウンド遊技で開閉可能となる大入賞口である。
第2大入賞口24Bは、大当り遊技の所定のラウンド遊技に、第1大入賞口24Aに変わって開閉可能とされる大入賞口である。第2大入賞口24Bは内部が若干縦長に設けられ、下端部には、入球により特図の当選確率が高確率とされる確変遊技状態に移行可能な確変口240と、大入賞口内の遊技球を遊技盤内へ取り込む(排出する)取込口245とが横並びに設置されている。また、確変口240の上部には確変口240を開閉可能とするシャッター25が設けられており、これにより確変口240への入球がコントロールされる。即ち、シャッター25により確変口240を一定の間隔で開閉作動させ、タイミングが合わないと入球困難とされている。
尚、第2大入賞口24Bへ入球した遊技球は、入口に設けられた球検出センサ(第2カウントSW508、図4参照)により検出され入賞球としてカウントされる。また、前記確変口240へ入球した遊技球及び前記取込口245へ取り込まれた遊技球と前記カウントを照合して第2大入賞口24B内に残存している遊技球の有無を確認する構成である。
右側の遊技領域Rの下流部には、第1大入賞口24A及び第2大入賞口24Bよりも下流位置に、通常、入球が可能な普通入賞口27が配置してある。
また遊技領域20の中央下端部で盤面最下部には左右の遊技領域L,Rからの遊技球を最終的に取り込むアウト口203が設けられている。
図3に示すように、パチンコ機1の裏側は、前記遊技盤2Aを着脱可能に取付ける内枠30が収納されている。内枠30は、前記前枠11と同様に、一方の側縁(図3の右側)の上下位置が前記外枠10にヒンジ結合され開閉可能に設置されている。内枠30には、遊技球流下通路が形成されており、上方(上流)から球タンク31、タンクレール32、払出ユニット33が設けられ、払出ユニット33の中には払出装置が設けられている。この構成により、遊技盤2Aの入賞となる入球口に遊技球が入賞すれば球タンク31からタンクレール32を介して所定個数の遊技球(賞球)が払出ユニット33により払出球流下通路を通り前記上皿12に払い出される。また、本実施形態では前記賞球を払い出す払出ユニット33により前記貸出ボタン171の操作で払い出される貸球も払い出す構成としてある。
パチンコ機1の裏側には、主制御装置40、払出制御装置41、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43、発射制御装置44、電源基板45が設けられている。
主制御装置40、サブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43は遊技盤2Aに設けられ、払出制御装置41、発射制御装置44、電源基板45は内枠30に設けられている。図4では発射制御装置44が描かれていないが、払出制御装置41の下に設けてある。
また、球タンク31の右側には、外部接続端子板38が設けてあり、外部接続端子板38により、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータへ送られる。尚、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子板には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するため)の端子と枠側(外枠10、前枠11、内枠30から出力される信号をホールコンピュータへ出力するため)の端子の2種類を用いているが、本実施形態では、一つの外部接続端子板38を介して遊技状態や遊技結果を示す信号をホールコンピュータへ送信する。
図4は本パチンコ機の電気的構成を示すもので、遊技の制御を司る主制御装置40を中心に、サブ制御装置として払出制御装置41、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43を備える構成である。主制御装置40、払出制御装置41、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43においては、何れもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備え、これら制御装置は何れもCPUにより、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因してROMに搭載しているメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムが開始され、各種の制御が実行される。
発射制御装置44にはCPU、ROM、RAM等が設けられていない。しかしこれに限るわけではなく、発射制御装置44にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置40は、裏配線中継端子板530及び外部接続端子板38を介して遊技施設のホールコンピュータ500と電気的に接続される。また主制御装置40には、裏配線中継端子板530や遊技盤中継端子板531を介して、前枠(ガラス枠)及び内枠が閉鎖しているか否か検出するガラス枠開放SW(スイッチ)501、内枠開放SW502、第1特図始動口23Aへの入球を検出する第1特図始動口SW503、第2特図始動口23Bへの入球を検出する第2特図始動口SW504、作動ゲート22への入球を検出する普図作動SW505、普通入賞口27への入球を検出する一般入賞口SW506、第1大入賞口24Aへの入球を検出する第1カウントSW507、第2大入賞口24Bへの入球を検出する第2カウントSW508、確変口240への入球を検出する確変口SW509、取込口245への入球を検出する排出SW510、及び演出用ゲート221への入球を検出する演出用ゲートSW511等の検出信号が入力される。
また主制御装置40は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成し、払出制御装置41や、演出中継端子板532を介してサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43へ向けてのコマンドの出力や、図柄表示装置中継端子板533を介して特図表示装置28、普図表示装置29及び普図保留数表示装置291等の表示制御を行う。
更に主制御装置40は、遊技盤中継端子板531を介して、第1大入賞口SOL(ソレノイド)515、第2大入賞口SOL516、普電役物SOL517及びシャッターSOL518が接続されている。
また主制御装置40は、第1大入賞口SOL515を制御して第1大入賞口24Aの大入賞口を開閉作動せしめ、第2大入賞口SOL516を制御して第2大入賞口24Bを開閉作動せしめ、普電役物SOL517を制御して第2特図始動口23Bの普電役物の開閉作動せしめ、更にシャッターSOL518を制御して確変口240を開閉作動せしめる。
主制御装置40からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子板38を経てホールコンピュータ500に送られる。
主制御装置40と払出制御装置41とは双方向通信が可能である。
払出制御装置41は、裏配線中継端子板530や払出中継端子板534を介して球タンクが空状態になったことを検出する球切れSW520、遊技球が払い出されたことを検出する払出SW522、遊技球貯留皿が満杯状態になったことを検出する満杯SW523等の検出信号が入力される。また主制御装置40から送られてくるコマンドに応じて払出モータ521を稼働させて遊技球を払い出させる。更に、CRユニット端子板535を介してCRユニットCRと電気的に接続され、精算表示装置173を介して球貸SW171及び精算SW172による貸出要求、精算要求の操作信号を受け付け、CRユニットCRとデータを送受し、貸出要求信号に応じて払出モータ521を稼働させて貸球を払い出させ、CRユニットCRに挿入されているプリペイドカードの残高表示を制御する。
発射制御装置44は、発射停止SW524、発射ハンドル14に遊技者が接触(操作)していることを検出するタッチSW525等の検出信号が入力される。払出制御装置41を介して主制御装置40から送られてくるコマンド(タッチSW525の信号や遊技状況を反映している)、発射ハンドル14の回動信号及び発射停止SW524の信号に基づいて発射モータ526を制御して遊技球を発射及び停止させる。
サブ統合制御装置42には、音量調節SW、演出ボタン15やジョグダイヤル16の操作信号が入力される。
そしてサブ統合制御装置42は、スピーカ112を駆動して音声を出力することや、各種LEDや各種ランプ113等の点灯、消灯等を制御する。更に演出図柄制御装置43へキャラクターなどを表示する擬似演出や特図に対応する擬似演出図柄の表示態様のコマンドを送信する。
演出図柄制御装置43は、LCDパネルユニットや付属ユニットと共に第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bを構成している。演出図柄制御装置43は、サブ統合制御装置42から送られてくるコマンドに応じて、LCDパネルユニットや付属ユニットからなる第1演出図柄表示装置21AのLCDパネルの制御、及びLCDパネルユニットや付属ユニットからなる第2演出図柄表示装置21BのLCDパネルの表示制御を行う。
次にパチンコ機1の作動を説明する。
パチンコ機1は、普図の作動ゲート22への入球に起因して普図の抽選を行い、普図表示装置29の抽選の変動表示を開始する。前記抽選結果が当りであれば、普図表示装置29に普図の当りを確定表示して普電役物の扉部を開放する。これにより第2特図始動口23Bへの入球が可能となる。
第1特図始動口23A又は第2特図始動口23Bへの入球があると、これに起因して乱数値が抽出され、特図の保留記憶として記憶される。そして記憶された保留記憶の乱数値に基づいて特図の当否判定を行い、特図表示装置28にて特図の変動を開始するとともに第1演出図柄表示装置21A及び/又は第2演出図柄表示装置21Bにて特図に対応する擬似演出図柄の変動を開始する。前記当否判定の結果が大当りであれば、前記各表示装置28,21A,21Bに大当り図柄(擬似演出大当り図柄)を確定表示して第1大入賞口24A又は第2大入賞口24Bの開放を伴う大当り遊技(特別遊技)を実施する。
大当り遊技に移行し、第2大入賞口24Bの確変口240への入球があれば、大当り遊技終了後には、特図の当否判定の当選確率が高確率に変更される確変遊技状態、及び特図の変動時間や普図の変動時間が短縮される時短機能と第2特図始動口23Bを開放する普電役物の開放時間を延長する開放延長機能が作動する時短遊技状態となり次回の大当りの獲得に有利な遊技状態に移行する。 確変遊技状態及び時短遊技状態は、次に大当りが発生するまで、又は当否判定に伴う特図の変動回数(=当否判定の実行回数)が所定の回数(例えば100回)に達するまで継続され、これを期限に、通常の遊技状態に戻す構成である。尚、大入賞口が一つの構成で、前記第1大入賞口24A、第2大入賞口24Bの役割を果たす構成でもよい。
また、本パチンコ機1では、大当りとなるか否かの当否判定が行われる前に、保留記憶の先読み判定が行われる。先読み判定に関連して、第1演出図柄表示装置21A、第2演出図柄表示装置21Bに表示される保留記憶の存在及び保留記憶数を示す保留図柄として複数種類の先読み図柄の表示形態が設けられており、各種類の先読み図柄を表示することで、対応する保留記憶により大当りとなる可能性の有無や、その可能性の大きさを示唆する先読み演出が行われる。
以下、作動の詳細を主制御装置40、サブ統合制御装置42等で実行されるプログラム処理に基づいて説明する。
図5は主制御装置40で実行される「メインルーチン」のフローチャートを示し、「メインルーチン」は本処理(S100〜S110,S115)と残余処理(S111)とで構成され、2ms又は4ms周期の割り込み信号に起因して開始され、最初に正常割り込みか否かを判断する(S100)。この判断はRAMの特定アドレスに特定の数値が書き込まれているか否かに基づいて行われ、ここで否定判断(S100:no)なら初期設定(S115)を実行する。前述の正常割り込みか否かを判断するための数値は、この初期設定の一環としてRAMに書き込まれる。
正常割り込みなら(S100:yes)、初期値乱数更新処理(S101)、第1又は第2特図の当否判定用の乱数値である大当り決定用乱数(乱数カウンタ)の更新処理(S102)、第1又は第2特図の大当り図柄決定用乱数(乱数カウンタ)の更新処理(S103)、普図の当り決定用乱数(乱数カウンタ)の更新処理(S104)、第1又は第2特図のリーチに関するリーチ判定用乱数(乱数カウンタ)の更新処理(S105)、第1又は第2特図の変動パターン(変動時間)に関する変動パターン決定用乱数(乱数カウンタ)の更新処理(S106)、入賞確認処理(S107)、当否判定処理(S108)、各出力処理(S109)、不正監視処理(S110)を行って、次に割り込み信号が入力されるまでの残余時間内には初期乱数更新処理(S111)をループ処理する。
次に、本発明に関わりの深い入賞確認処理(S107)、当否判定処理(S108)及び各出力処理(S109)の一部のサブルーチンについて説明する。
尚、本実施形態のパチンコ機1は、普電役物の開放延長が機能していないと第2特図始動口23Bへの入球が望めないので、通常遊技状態において左打ち遊技により第1特図始動口23Aを狙い大当り遊技を目指す。
図6に示す「特図始動入賞確認処理」は、第1特図始動口23A、第2特図始動口23Bに遊技球が入球したときに抽出される当否乱数等の種々の乱数値を、保留記憶として主制御装置40に格納(記憶)する。そして第1特図始動口23A、第2特図始動口23Bへの入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置42に送信する処理となる。本実施形態における記憶可能な保留記憶数は4個である。
本「特図始動入賞確認処理」は、先ず、S200の処理において前記第1特図始動口SW503により第1特図始動口23Aへの入球を検出したか否か、又は前記第2特図始動口SW504により第2特図始動口23Bへの入球を検出したか否かを判定する。入球が無ければ(S200:no)、リターンする。第1特図始動口23A又は第2特図始動口23Bへの入球が有れば(S200:yes)、S201の処理において主制御装置40に格納されている特図の保留記憶の数が満杯か否かを確認する。満杯であれば(S201:yea)、リターンする。
保留記憶が満杯でなければ(S201:no)、S202の処理において特図の大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を抽出し、抽出された各種の乱数を特図の保留記憶として記憶し、保留記憶数を示す保留記憶カウンタに1を加算する。S202の処理は特許請求の範囲に記載の「乱数値抽出手段」、「保留記憶手段」に相当する。
続くS203の処理において「先読み判定処理」を実行する。これにより、当否判定の前に大当りやリーチとなる保留記憶を選別可能である。本処理は特許請求の範囲に記載の「先読み判定手段」に相当する。
続くS204の処理で加算した保留記憶カウンタの値を示す保留数指示コマンドをサブ統合制御装置42に送信する。
図7乃至図10は「特図当否判定処理」のフローチャートを示し、この処理において特図の当否判定は個別に実行される。
図7に示すように「特図当否判定処理」は、先ず、S300の処理において役物連続作動装置の作動を確認して大当り遊技中であるか否かを確認し、大当り遊技中でなければ(S300:no)、S301の処理において特図が変動中であるか否かを確認する。変動中でなければ(S301:no)、S302の処理において特図の確定図柄が確定表示中であるか否かを確認する。尚、役物連続作動装置が作動中(S300:yes)であれば「特別遊技処理1」に移行する。
前記S302の処理で特図の確定図柄が表示中でなければ(S302:no)、図8に示すように、S310の処理において特図の保留記憶があるか確認する。特図の保留記憶があれば(S310:yes)、S311の処理において保留記憶数を減算し、保留記憶のシフト処理を行う。シフト処理により保留記憶のうちで最も古い保留記憶が当否判定の対象となる。
特図の保留記憶がなければ(S310:no)、「特別遊技処理1」に移行する。
次にS312の処理で、確変フラグを確認して現在の遊技状態が前記確変遊技状態であるか確認する(確変フラグが「1」であれば確変中)。確変中であれば(S312:yes)、S313の処理において確変時の当否判定用テーブルと前記当否判定の対象となる保留記憶の大当り決定用乱数とを対比して、所定の高確率に基づいて大当りか否か当否判定を行う。
確変中でなければ(S312:no)、S314の処理において通常確率の当否判定用テーブルと前記大当り決定用乱数とを対比して大当りか否か当否判定を行う。
続くS315の処理では、前記S313又はS314の処理の当否判定が大当りか否かの確認を行う。S315の処理は特許請求の範囲に記載の「当否判定手段」に相当する。
大当りであれば(S315:yes)、S316の処理において、前記当否判定の対象となる保留記憶の大当り図柄決定用乱数に基づいて大当り図柄を決定する。
続くS317の処理では、前記当否判定の対象となる保留記憶の変動パターン決定用乱数に基づいて、特図の大当り図柄の変動時間等といった変動パターンを決定する。
変動パターンの決定後、S318で大当り設定処理を行う。この処理では、前記決定された大当り図柄に基づき、例えば、大当り遊技終了後の確変遊技への移行や時短遊技への移行、第1演出図柄表示装置21A、第2演出図柄表示装置21Bで実施される大当り遊技のオープニング演出の時間の設定、エンディング演出の時間等の設定がなされる。
前記S315の処理において、大当りでなくハズレであれば(S315:no)、S319の処理において特図のハズレ図柄の変動時間等といった変動パターンを決定する。続くS320の処理においてハズレ設定処理を行う。
前記S318の処理又はS320の処理の後、S321の処理において当否判定後の保留記憶の情報(例えば当否判定実行後の保留記憶の減少を示す情報など)をサブ統合制御装置42に送信する処理を行う。
続くS322の処理では、特図表示装置28の図柄変動開始制御を行い、サブ統合制御装置42へ図柄の変動開始コマンド、図柄指定コマンドを送信し、「特別遊技処理1」へ移行する。尚、前記変動開始コマンド、図柄指定コマンドには特図の変動パターン、特図の当否判定の判定結果などが含まれる。
前記図7のS301の処理で特図の変動中のときは(S301:yes)、図9に示すように、S330の処理において図柄の変動時間が経過したことを確認すると(S330:yes)、S331の確定図柄表示処理において、特図表示装置28の特図の変動表示を終了させる制御を行う。その後、「特別遊技処理1」へ移行する。
前記図7のS302の処理で特図の確定図柄を表示中であれば(S302:yes)、図10のS340の処理に移行して、確定図柄表示時間が終了したか確認する。確定図柄表示時間が終了していなければ(S340:no)、「特別遊技処理」へ移行する。
一方、確定図柄表示時間が終了したことを確認すると(S340:yes)、S341の確定図柄表示終了の処理により特図表示装置28の特図の確定図柄表示を終了させる制御を行い、サブ統合制御装置42へ特図に対応する擬似演出図柄の確定表示を終了させるようにコマンドを送信する。
続いてS342の処理において特図の図柄が大当りになる組合せであるか否かを確認し、大当りになる組合せであったときは(S342:yes)、S343の処理で確変フラグが「1」であれば(S343:yes)、S344の処理において確変フラグに「0」をセットする。次に、S345の処理で時短フラグが「1」であれば(S345:yes)、S346の処理で時短フラグに「0」をセットする。これらの処理により大当り遊技(特別遊技)中での確変及び時短に関する遊技状態を通常遊技状態にリセットする。
続くS347の処理において条件装置の作動を開始させる。尚、条件装置は特図の当否判定が大当りとなり大当り図柄が確定表示されることにより作動して大当り遊技の開始条件を成立させるものであり、且つ、大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置である。続く348の処理において役物連続作動装置の作動を開始するとともに、S349の処理において大当り開始演出処理を行ない、「特別遊技処理1」へ移行する。
前記S342の処理で、大当りになる組合せでなければ(S342:no)、S350の処理で確変フラグが「1」であるか確認し、確変フラグが「1」であれば(S350:yes)、S351の処理において確変の継続期間をカウントする確変カウンタを減算し、減算した後の確変カウンタが「0」であるか否かを確認する。確変カウンタが「0」であれば(S351:yes)S352の処理において確変フラグを「0」にリセットする。
続くS353の処理で時短フラグが「1」であれば(S353:yes)、S354の処理において時短の継続期間をカウントする時短カウンタを減算し、減算した後の時短カウンタが「0」であるか否かを確認する。時短カウンタが「0」であれば(S354:yes)、S355の処理において時短フラグを「0」にリセットする。
続くS356の状態指定コマンド送信処理では、遊技状態を示す確変フラグや時短フラグの情報等を含む状態指定コマンドを、サブ統合制御装置42へ送信する。その後、「特別遊技処理1」に移行する。
図11に示す「特別遊技処理1」は、特許請求の範囲に記載の大当り遊技実施手段に相当し、先ず、S400の処理において役物連続作動装置が作動中か否かを確認し、作動中であれば(S400:yes)、S401の処理で第1又は第2大入賞口24A,24Bが開放中か否かを確認する。役物連続作動装置が作動中でなければ(S400:no)リターンする。
前記S401の処理で第1又は第2大入賞口24A,24Bが開放中でなければ(S401:no)、S402の処理で大当り遊技のインターバル中か否かを確認し、インターバル中でなければ(S402:no)、S403の処理で特図大当り終了演出中か否かを確認し、大当り終了演出中でなければ(S403:no)、S404の処理で大当り開始演出時間が経過したか否かを確認し、大当り開始演出時間の経過を確認すれば(S404:yes)、S405の大入賞口開放処理で第1ラウンドの第1又は第2大入賞口24A,24Bを開放してリターンする。
前記S401の処理で大入賞口開放中であれば(S401:yes)、図12に示すように、第1又は第2大入賞口24A,24Bに入賞があったか否か(規定数)の確認(S410)、又は第1又は第2大入賞口24A,24Bの開放時間が終了したか否かを確認して(S411)、いずれか確認できればS412の処理において第1又は第2大入賞口24A,24Bを閉鎖し、S413の処理において大当りインターバル処理を実行して、リターンする。
前記S402の処理で大当りのインターバル中であれば(S402:yes)、図13に示すように、S420の処理において大当りインターバル時間が経過したか否かを確認し、経過していれば(S420:yes)、S421の処理において最終ラウンド(例えば第15ラウンド)であるか否かを確認し、最終ラウンドであれば、(S421:yes)、S422の大当り終了演出の処理を実行し、この処理でサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43に大当り終了コマンドを送信し、大当り遊技を終了してリターンする。
一方、最終ラウンドでなければ、(S421:no)、S423の処理により次のラウンドの第1又は第2大入賞口24A,24Bの開放を実行してリターンする。
前記S403の処理で大当り終了演出中であれば(S403:yes)、図14に示すように、S430の処理において大当り終了演出時間が経過したか否かを確認し)、大当り終了演出時間の経過を確認すれば(S430:yes)、S431の役物連続作動装置の作動を停止する処理を実行し、続くS432の条件装置の作動を停止する処理を実行する。
続く、S433の処理において前記確変口240への入球があり、これに応じて大当り遊技終了後に確変とする設定があるか否かを確認し、確変の設定があれば(S433:yes)、S434の処理において確変遊技の繰り返し回数(100回)を設定し、S435の処理において確変フラグに「1」をセットする。これにより大当り遊技終了後に確変遊技が付与される。
次にS436の処理では前記大当り図柄に応じて時短設定があるか否かを確認し、時短設定があれば(S436:yes)、時短遊技の繰り返し回数(100回)を設定し(S437)、時短フラグに「1」をセットする(S438)。これにより大当り遊技終了後に開放延長遊技が付与される。その後、特図の大当り終了コマンド送信の処理(S439)を実行し、この処理でサブ統合制御装置42、演出図柄制御装置43に大当り終了コマンドを送信し、大当り遊技を終了してリターンする。
大当り遊技終了後、確変遊技状態及び時短遊技状態に移行すると、普電役物の開放延長が機能して第2特図始動口23Bへの入球が容易になるので、普図の当選による普電役物の開放から第2特図始動口23Bを狙い大当り遊技を目指す。
本パチンコ機1は、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bのそれぞれにおいて、特図の保留記憶を示す保留図柄を表示可能な構成である。そして、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bの保留図柄において、前記先読み判定処理に伴う先読み図柄を表示するようになし、先読み演出を実施する。
サブ統合制御装置42において、図15に示すように、「先読み図柄表示処理」が実行され、この処理では、先ず、S600の処理において主制御装置40から特図に関する保留表示コマンド(前記S204の処理の特図保留数コマンドを含む)を受信したか否かを確認する。コマンドの受信を確認すれば(S600:yes)、S601の処理において前記先読み判定処理に伴う先読み図柄であるか否かを確認する。
先読み図柄であれば(S601:yes)、S602の処理において、第1演出図柄表示装置21A及び/又は第2演出図柄表示装置21Bの保留図柄を先読み図柄で表示する処理を実施する。これにより演出図柄制御装置43へコマンドを送信し、これに応じて演出図柄制御装置43が、第1演出図柄表示装置21A、第2演出図柄表示装置21Bの表示制御を行う。
一方、先読み図柄でなければ(S601:no)、S603の処理において、第1演出図柄表示装置21A及び/又は第2演出図柄表示装置21Bの保留図柄を通常の保留図柄で表示する処理を実施する。これにより演出図柄制御装置43へコマンドを送信し、これに応じて演出図柄制御装置43が、第1演出図柄表示装置21A、第2演出図柄表示装置21Bの表示制御を行う。
本パチンコ機1は、一つの特図の当否判定に伴い、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにて同時に、異なる演出モードでの演出表示を行うことが可能であり、あたかも複数の当否判定による図柄変動のように見せかけることが行われる。例えば、図16に示すように、特図に対応する3桁の数字等からなる擬似演出図柄を、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおいて、異なる表示形態である擬似演出図柄70A,70Bにて変動表示させたり、図17に示すように、異なるキャラクターによる演出モード、図例では、複数の空手選手720,721が対戦する空手モード72(例えば、特許請求の範囲に記載の第1の演出モードに相当)と、「くまの達吉」をキャラクターとする達吉モード73(例えば、特許請求の範囲に記載の第2の演出モードに相当)とで演出表示を行う。
また、これらの演出モードは、遊技者が演出ボタン15又はジョグダイヤル16を操作することにより切り替え可能な構成である。即ち、前記図16に示す演出モードから前記図17に示す演出モードへ、更には図18に示すように、第1演出図柄表示装置21Aを達吉モード73とし、第2演出図柄表示装置21Bを空手モード72へと切り替え可能である。尚、図において、符号71A,71Bは保留記憶に応じた保留図柄を示す。
そして、第1演出図柄表示装置21Aと第2演出図柄表示装置21Bとで演出モードが異なる状態において、特図の当否判定の結果が所定の判定結果、例えばリーチ判定や大当り判定である場合に、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bのいずれか一方の演出図柄表示装置にて、いずれかの一方の演出モードのみによる演出表示を実施可能であり、これにより遊技者の大当りへの期待感を高める演出を行うようにしている。
前記いずれか一方の演出図柄表示装置にて、いずれかの一方の演出モードのみによる単独演出モードの演出表示を行う制御は、図19に示すように、サブ統合制御装置42で実行される「表示制御処理1」により行われる。
この処理では、先ず、S700の処理において主制御装置40から特図に関する変動コマンド(前記S322の処理の特図変動開始コマンドを含む)を受信したか否かを確認する。コマンドの受信を確認すれば(S700:yes)、S701の処理においてコマンドが所定のコマンド、例えばリーチ判定や大当り判定に伴うコマンドであるか否かを確認する。
前記所定のコマンドであれば(S701:yes)、S702の処理において、前記単独演出モードの演出表示を行う表示処理を実施する。これにより演出図柄制御装置43へコマンドを送信し、これに応じて演出図柄制御装置43が、第1演出図柄表示装置21A、第2演出図柄表示装置21Bの表示制御を行う。
更にまた、本パチンコ機1は、前記単独演出モードによる演出表示を、演出表示が実施される前に、前記先読み図柄にて示唆することを実施可能としている。
例えば、図20に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにおいて空手モード72の演出表示が実施され、第2演出図柄表示装置21Bにおいて達吉モード73の演出表示が実施されている状態で、第2演出図柄表示装置21Bの保留図柄71Bの2番目に先読み図柄710が表示されている場合には、2回後の変動において、図21に示すように、第2演出図柄表示装置21Bの表示を停止し、第1演出図柄表示装置21Aでの空手モード72での単独の演出表示が行われる。このように先読み図柄が表示された側の演出表示が取り止められる(非実施とされる)。何も表示しない状態にしても良いし、キャラクターが止まって静止画にしたり、この状態の時だけ第1演出図柄表示装置21Aで表示していた保留図柄などを第2演出図柄表示装置21Bに移動させて表示してもよい。また、先読み図柄が示された変動から数変動に渡って非実施状態が継続するなどの構成も考えられる。いずれも一つの演出表示にすることにより、遊技者に集中して演出表示を見せることが可能となる。
尚、必ずしも先読み図柄が表示されたら単独演出モードによる演出表示を行うものではない。即ち、偽の先読み演出を行うようにしてもよい。
このように本実施形態のパチンコ機1によれば、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bで同時に互いに演出内容が異なる演出モードでの演出表示を実施可能としたので、演出のバリエーションが広がり遊技の面白みが増す。また第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおいて同時に異なる演出内容の演出表示を実施しても、例えばリーチや大当りといった所定の当否判定の時には、いずれか一方の演出図柄表示装置における演出モードのいずれか一方による演出表示を実施しないようにしたので、遊技者の混乱や誤解を招くことがなく、且つ、単独演出モードでの演出表示が行われることで、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。また、前記のような演出構成を備えるため、演出表示が行なわれない事を示す先読み図柄という、今までにない示唆内容を先読み演出として行なうことができる。
更に所定の当否判定の時には単独演出モードでの演出表示を行う構成において、先読み判定により所定の先読み判定がなされたときには、一方の演出モードによる演出表示が非実施とされることを示唆する先読み保留図柄を表示する構成とすることで、先読み保留図柄にて数変動前から単独演出モードでの演出表示を行うことを示唆することにより遊技者の大当りに関する期待感をより高め、遊技の興趣を豊かにできる。
尚、前記の構成では、先読み図柄を表示した側の演出図柄表示装置の演出モードを非実施としたが、これに限らず、先読み図柄を表示した側の演出図柄表示装置の演出モードのみよる単独演出モードの演出表示を行うようにしてもよい。
また、図22に示すように、第2演出図柄表示装置21Bを移動式の表示装置とし、第1演出図柄表示装置21Aの前面位置へ移動可能に設け、第2演出図柄表示装置21Bの単独演出モードによる演出表示を行う場合に、第1演出図柄表示装置21Aの演出を非実施とすることなく、第2演出図柄表示装置21Bを第1演出図柄表示装置21Aの前面位置に移動して第1演出図柄表示装置21Aの演出表示を覆い隠すようにしてもよい。
更に本パチンコ機1は、前記単独演出モードの演出表示の他に、特図の当否判定の結果が、例えばリーチ判定や大当り判定等の所定の判定結果であれば、一方の演出図柄表示装置の一方の演出モードの演出表示により、他方の演出図柄表示装置の他方の演出モードによる演出表示を支援する支援演出を実施可能としている。
前記支援演出を行う制御は、図23に示すように、サブ統合制御装置42で実行される「表示制御処理2」により行われる。
この処理では、先ず、S710の処理において主制御装置40から特図に関する変動コマンド(前記S322の処理の特図変動開始コマンドを含む)を受信したか否かを確認する。コマンドの受信を確認すれば(S710:yes)、S711の処理においてコマンドが所定のコマンド、例えばリーチ判定や大当り判定に伴うコマンドであるか否かを確認する。
前記所定のコマンドであれば(S711:yes)、S712の処理において、前記支援演出の演出表示を行う表示処理を実施する。これにより演出図柄制御装置43へコマンドを送信し、これに応じて演出図柄制御装置43が、第1演出図柄表示装置21A、第2演出図柄表示装置21Bの表示制御を行う。
更にまた、本パチンコ機1は、前記支援演出による演出表示を、演出表示が実施される前に、前記先読み図柄にて示唆することを実施可能としている。
例えば、図24に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにおいて空手モード72の演出表示が実施され、第2演出図柄表示装置21Bにおいて達吉モード73の演出表示が実施されている状態で、第2演出図柄表示装置21Bの保留図柄71Bの2番目に「くまの達吉」の「達」を示す先読み図柄711が表示されている場合には、2回後の変動において、図25に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにおいて空手選手721が「達吉がんばれ」と支援する空手モード支援演出表示72Aが実施され、第2演出図柄表示装置21Bにおいて前記支援に応じて達吉731がVマークを捕まえようとする別バージョンの達吉モード演出表示73Aが実施される。
尚、必ずしも先読み図柄が表示されたら支援演出による演出表示を行うものではない。即ち、偽の先読み演出を行うようにしてもよい。
これによれば、前記支援演出を実施するようにしたので、遊技者の混乱や誤解を招くことがなく、且つ、一つの演出モードでの演出表示をアピールすることで、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。更に先読み判定手段により所定の先読み判定がなされたときには、支援演出が実施されることを示唆する先読み保留図柄を表示する構成とすることで、先読み保留図柄にて数変動前から遊技者の大当りに関する期待感をより高めることができる。また、前記のような演出構成を備えるため、他方の演出表示を応援することを示唆するという、今までにない示唆内容を先読み演出として行なうことができる。
更にまた、本パチンコ機1は、前記単独演出モードの演出表示、前記支援演出の他に、特図の当否判定の結果が、例えばリーチ判定や大当り判定等の所定の判定結果であれば、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおいて一方の演出モードの演出表示による演出表示を一体的に表示する一体演出を実施可能としている。
前記一体演出は、図26に示すように、サブ統合制御装置42で実行される「表示制御処理3」により行われる。
この処理では、先ず、S720の処理において主制御装置40から特図に関する変動コマンド(前記S322の処理の特図変動開始コマンドを含む)を受信したか否かを確認する。コマンドの受信を確認すれば(S720:yes)、S721の処理においてコマンドが所定のコマンド、例えばリーチ判定や大当り判定に伴うコマンドであるか否かを確認する。
前記所定のコマンドであれば(S721:yes)、S722の処理において、前記一体演出の演出表示を行う表示処理を実施する。これにより演出図柄制御装置43へコマンドを送信し、これに応じて演出図柄制御装置43が、第1演出図柄表示装置21A、第2演出図柄表示装置21Bの表示制御を行う。
更にまた、本パチンコ機1は、前記一体演出による演出表示を、演出表示が実施される前に、前記先読み図柄にて示唆することを実施可能としている。
例えば、図27に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにおいて空手モード72の演出表示が実施され、第2演出図柄表示装置21Bにおいて達吉モード73の演出表示が実施されている状態で、第1演出図柄表示装置21Aの保留図柄71Aの2番目及び第2演出図柄表示装置21Bの保留図柄71Bの2番目に「くまの達吉」の「達」を示す先読み図柄711,712が表示されている場合には、2回後の変動において、図28に示すように、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bの両方において上下一体的に大きく達吉730を表示する達吉一体演出モード73B,73Cによる演出表示が実施される。
尚、必ずしも先読み図柄が表示されたら一体演出による演出表示を行うものではない。即ち、偽の先読み演出を行うようにしてもよい。
これによれば、前記一体演出を実施するようにしたので、遊技者の混乱や誤解を招くことがなく、且つ、一つの演出モードでの演出表示をアピールすることで、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。更に先読み判定手段により所定の先読み判定がなされたときには、一体演出が実施されることを示唆する先読み保留図柄を表示する構成とすることで、先読み保留図柄にて数変動前から遊技者の大当りに関する期待感をより高めることができる。尚、一方のみに「達」を示す先読み図柄が表示された時は支援を示すこととなることから、当初は支援が行なわれると思っていると、他方の保留図柄にも「達」が表示されて一体演出が行なわれることに変化する、という演出も可能となり、今までにない先読み演出が可能となる。
更に一体演出の他のバリエーションとして、図29に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにおいて空手モード72の演出表示が実施され、第2演出図柄表示装置21Bにおいて達吉モード73の演出表示が実施されている状態で、第1演出図柄表示装置21Aの保留図柄71Aの2番目及び第2演出図柄表示装置21Bの保留図柄71Bの2番目に「×印」からなる先読み図柄711,712が表示されている場合には、2回後の変動において、図30に示すように、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおいて上下一体的に大きく空手モードでも達吉モードでもないボクサー740を表示するボクシングモード74A,74Bによる演出表示を実施するようにしてもよい。尚、必ずしも先読み図柄が表示されたら一体演出による演出表示を行うものではない。即ち、偽の先読み演出を行うようにしてもよい。
尚、本パチンコ機1において、特図の当否判定の結果に拘わらず遊技者の好みに応じ、演出ボタン15を操作して第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bの演出モードを切り替える場合、前記図21に示した単独演出モードによる演出表示と同様に、一方の演出図柄表示装置の演出表示のみとし、他方の演出図柄表示装置の表示を非実施(非表示)としてもよい。
また遊技者が好みに応じて演出モードを切り替える場合、図31に示すように、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおいてそれぞれ異なる演出モードの演出表示を行うものの、一方の演出モードによる演出表示を休止してもよい。尚、図例では第2演出図柄表示装置21Bの達吉モードを休止モード73Dとした。
更に遊技者が好みに応じて演出モードを切り替える場合、図32に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにおいて演出表示を行い、第2演出図柄表示装置21Bにおいて保留図柄71A及び先読み図柄715を表示する演出表示75を実施可能としてもよい。
更にまた遊技者が好みに応じて演出モードを切り替える場合、図33に示すように、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおいて同一の演出モードによる演出表示を実施可能としてもよい。いずれも、二つの演出図柄表示装置を有効活用することができる。
尚、本パチンコ機1において、図34に示す遊技盤2Bのように、第1演出図柄表示装置21Aをメインの表示装置として大型の表示装置とし、第2演出図柄表示装置21Bをサブとして小型の表示装置で構成してもよい。この構成の場合、好みの演出モードをメインの表示装置で見たいため、図17、18で示したように演出モードの表示位置を入れ替える機能が重要になってくる。尚、メインとサブの関係として、メインの方は演出表示に係る音声が出力され、サブの方は出力されない構成なども考えられる。異なる音声が同時に出力されると聞き取れなくなる可能性があるためで、これによっても好みの演出モードをメインに入れ替える動機とすることができる。また、第2演出図柄表示装置21Bが第1演出図柄表示装置21Aの前面側にこれを覆い隠すように移動可能としてもよい。
次に本発明を適用した第2の実施形態のパチンコ機について説明する。尚、基本構成は前記第1の実施形態のパチンコ機のそれとほぼ同じで、相違点を中心に説明する。また図面において同一部材は同一符号で示す。
本パチンコ機は、特図の当否判定において、大当り(図柄当り)、小当り又はハズレのいずれかの判定がなされ、判定結果が小当りのとき、大入賞口内に設けられた特定領域に遊技が入球することにより大当り(役物当り)に発展させることが可能な混合機タイプの遊技機である。
図35に示すように、遊技盤2Cの右側の遊技領域Rに設けられ、小当り遊技で開閉可能とされた第2大入賞口24B(特許請求の範囲に記載の大入賞装置に相当)の内部には特定領域26は設けられている。そして特定領域26はシャッター25に開閉可能とされ、特定領域26への入球がコントロールされる。即ち、シャッター25により特定領域26を一定の間隔で開閉作動させ、タイミングが合わないと入球困難とされている。
また図36に示すように、主制御装置40には、遊技盤中継端子板531を介して、第1特図始動口SW503乃至演出用ゲートSW511とともに、特定領域26への入球を検出する特定領域SW512等の検出信号が入力される。
本パチンコ機は、第1又は第2特図始動口23A、23Bへの入球に起因し特図の当否判定が実行され、判定結果が大当り(図柄当り)となると、条件装置が作動することによって役物連続作動装置が作動して第1大入賞口24Aが賞球の獲得に有利な所定の態様で開放される大当り遊技(特別遊技)が実施される。
一方、特図の当否判定の結果が小当りでは、特別電動役物のみが作動し、これを起因に第2大入賞口24Bが大当り遊技の第1大入賞口24Aよりも開放回数、開放時間が不利な態様で開放される小当り遊技が実施される。このとき、第2大入賞口24Bの特定領域26へ遊技球が入球することにより前記条件装置が作動し、これにより役物連続作動装置が作動して大当り(役物当り)へ昇格(発展)可能とし、第1大入賞口24Aを開閉する大当り遊技を実施可能とする基本構成を有する。尚、大入賞口が一つの構成で、前記第1大入賞口24A、第2大入賞口24Bの役割を果たす構成でもよい。
大当り遊技終了後には、大当りや小当りとなった特図の当り図柄等に応じて、第2特図始動口23Bへ遊技球を入球させるのに有利な特典遊技として、普通電動役物たる第2特図始動口23Bの開放時間を延長する(開放延長機能)とともに普図の平均変動時間を短くする時短機能が付与される時短遊技(又は開放延長遊技)に移行することが可能な構成である。
図37乃至図41に基づいて特図の当否判定を実行する「特図当否判定処理2」を説明する。
図37に示すように、「特図当否判定処理2」は、先ず、S350の処理において条件装置が未作動であるか否かを確認して大当り遊技中であるか否かを確認する。条件装置が作動中(S350:no)であればリターンする。
条件装置が未作動で大当り遊技中でなければ(S350:yes)、S351の処理において特図の変動が停止中か否かを確認する。変動停止中であれば(S351:yes)、S352の処理において特図の確定図柄が未表示であるか否かを確認する。
尚、第2大入賞口24B内に遊技球がない状態であるときにこの「特図当否判定処理2」を実行するように、特図の変動時間、小当り遊技の開始インターバル、終了インターバルなどを、大入賞口への入賞から排出までに要する時間以上の時間となるように設定している。
前記S352の処理で確定図柄が未表示中であれば(S352:yes)、S353の処理において特図の保留記憶があるか否かを確認する。
特図の保留記憶があれば(S353:yes)、S354の処理において保留記憶のシフト処理を行う。シフト処理により保留記憶のうち最も古い保留記憶が当否判定の対象となる。
特図の保留記憶がなければ(S353:no)、リターンする。
S355の処理では、当否判定用テーブルと前記当否判定の対象となる保留記憶の大当り決定用乱数の値とを対比して当否判定を行い、当否判定が大当り(図柄当り)であるか否かの確認を行う。大当りであれば(S355:yes)、S356の処理にて前記当否判定の対象となる保留記憶の大当り図柄決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し、S357の処理において大当り時の特図の変動パターン(変動時間)を決定する。
続くS358の大当り内容設定処理において、前記大当り図柄決定用乱数の値に基づいて大当り遊技(特別遊技)の内容(第1大入賞口24Aの開放パターン、オープニング演出時間、エンディング演出時間等)及び大当り遊技終了後の遊技状態等の設定を行う。
その後、S359の処理において前記当否判定結果を示すデータ(大当り、小当り、ハズレの種類、リーチの有り無し、変動時間など)を含んだ特図変動開始コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43に出力するとともに、特図表示装置28において特図を変動表示させる処理を行う。S359の処理後、リターンする。
前記S355の処理で大当りでなければ(S355:no)、図38に示すように、S360の処理において前記大当り判定用乱数の値が前記当否判定用テーブルの小当りの当り値と一致していたか否かを判定する。小当りであれば(S360:yes)、S361の処理にて前記保留記憶の図柄決定用乱数の値に基づいて小当り図柄を決定する。尚、S355,S360の処理は特許請求の範囲に記載の「当否判定手段」に相当する。
続くS362の変動パターン決定処理では、特図の小当り用の変動パターンを決定する。
次に、S363の小当り内容設定処理において、前記大当り図柄決定用乱数の値に基づいて小当り遊技の内容(第2大入賞口24Bの開放パターン、オープニング演出時間、エンディング演出時間等)及び小当り遊技終了後の遊技状態等の設定を行う。更に遊技状態、例えば特定領域への入球率に合わせた小当り遊技時間を設定する。その後、前記S359へ移行して変動開始コマンド送信処理を行う。
S355及びS360の処理で大当りでも小当りでもなければ(S355、S360:no)、当否判定はハズレとなって、S364の処理にてハズレ図柄を決定した後にS365の処理で、ハズレの特図の変動パターンを決定する。その後、前記S359へ移行してこの処理を行う。
前記図37の前記S351の処理で特図の変動が停止中でなければ(S351:no)、図39に示すように、S370の処理に移行して、特図の変動時間が経過したか確認する。変動時間が経していなければ(S370:no)、リターンする。
一方、変動時間が経過したことを確認すると(S370:yes)、S371の処理においてサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43に図柄停止コマンドを送信する。
続くS372の処理において図柄が大当り図柄であることが確認できれば(S372:yes)、S373の処理において特図表示装置28に大当り図柄を確定表示させる処理
を行う。
続いてS374の処理において条件装置の作動を開始させ、S375の処理において役物連続作動装置の作動を開始させる。条件装置は大当り遊技で役物連続作動装置の作動に必要な装置であり、役物連続作動装置は特別電動役物を連続して作動させる装置である。
その後、S376の処理において時短フラグが「1」(時短中)であることが確認できれば(S376:yes)、S377の処理において時短フラグを「0」にリセットする。そしてS378の処理において大当りフラグに「1」をセットする。尚、前記S376の処理で時短フラグが「1」でなくても(S376:no)S378の処理において大当りフラグに「1」をセットする。その後、リターンする。
前記S372の処理において図柄が大当り図柄であることが確認できなければ(S372:no)、S380の処理において図柄が小当り図柄であるか否かを確認する。小当り図柄であることが確認できれば(S380:yes)、S381の処理において特図表示装置28に小当り図柄を確定表示させる処理を行う。
その後、S382の処理において時短フラグが「1」(時短中)であることが確認できれば(S382:yes)、S383の処理において時短フラグを「0」にリセットする。更にS384の処理において時短遊技の付与回数を制限する時短カウンタのカウント値を記憶する。これにより小当り遊技終了後に時短を、小当り発生時の時短回数から継続させる。そしてS385の処理において小当りフラグに「1」をセットする。尚、前記S381の処理で時短フラグが「1」でなくても(S381:no)、S385の処理において小当りフラグに「1」をセットする。その後、リターンする。
前記S372及び前記S380の処理で大当り図柄でも小当り図柄でもなければ(S372、S380:no)、ハズレ図柄であるので、図40に示すように、S390の処理において特図表示装置28にハズレ図柄を確定表示させる処理を行う。
続くS391の処理において時短フラグが「1」であるか否かを確認し(時短中であるか否か)、時短フラグが「1」であれば(S391:yes)、S392の処理にて前記時短カウンタを減算し、続くS393の処理において減算したカウント値が「0」であるか否かを確認する。カウント値が「0」であれば(S393:yes)、時短が終了となり、S394の処理において時短フラグを「0」にリセットする。その後、リターンする。
前記図37のS352の処理で確定図柄表示中のときは(S352:no)、図41に示すように、S395の処理において確定図柄の表示時間が経過したことを確認すると(S395:yes)、S396の確定図柄表示終了処理において特図表示装置28の確定図柄表示の終了、サブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ確定図柄表示の終了に関するコマンドを送信し、リターンする。
次に図42乃至図47に基づいて、主制御装置40で処理され、大当り遊技及び小当り遊技を実施する「特別遊技処理2」を説明する。図42に示すように、先ず、S500の処理において前記大当りフラグが「0」であるか否かを確認する。大当りフラグが「0」であれば(S500:yes)、大当りでないので、S501の処理において前記小当りフラグが「0」であるか否かを確認する。小当りフラグが「0」であれば(S500:yes)、大当りでも小当りでもないのでリターンする。
前記S501の処理で小当りフラグが「0」でなければ(S501:no)、S502の処理において小当り開始演出中であるか否かを確認する。小当り演出中であれば(S502:yes)、S503の処理において小当り開始演出時間が経過したかを確認し、時間の経過が確認できれば(S503:yes)、続くS504の第2大入賞口開放処理において、第2大入賞口24Bを前記S363(特図当否判定処理2、図38)で設定された態様で開放せしめる。続くS505の処理において第2大入賞口24Bの特定領域26への入球検出を有効とする。
前記S502の処理において小当り開始演出中でなければ(S502:no)、S506の処理において第2大入賞口24Bが開放中であるか否かを確認する。第2大入賞口24Bが開放中でなければ(S506:no)、S507の処理において前記特定領域26が有効であるか否かを確認する。特定領域26が有効でなければ(S507:no)、S508の処理において小当り終了演出中であるか否かを確認し、小当り終了演出中であれば(S508:yes)、S509の処理において小当り終了演出終了時間であるか否かを確認する。演出終了時間であれば(S509:yes)、続くS510の処理において前記小当りフラグを「0」にリセットして小当り遊技を終了する。更にS511の処理において前記時短フラグに「1」をセットし、小当り遊技終了後に時短を継続させる。尚、この処理では前記S384の処理で記憶された時短カウンタの記憶を時短回数に設定する。その後、リターンする。
前記S508の処理において小当り終了演出中でなければ(S508:no)、S512の処理において小当り開始演出処理を行ない、これにより小当り開始コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する(特許請求の範囲に記載の小当り遊技実施手段に相当)。その後、リターンする。
前記S506の処理において第2大入賞口24Bが開放中であれば(S506:yes)、図43に示すように、S520の処理において第2大入賞口24Bへの入球数が規定数である10個に達したか否かを確認する。規定数に達したことを確認すれば(S520:yes)、S522の処理において第2大入賞口24Bを閉鎖する。
一方、規定数に達していなければ(S520:no)、S521の処理において第2大入賞口24Bの開放時間が終了したか否かを確認する。
前記S521の処理において第2大入賞口24Bの開放時間が終了していない(S521:no)、又は前記図42の前記S507の処理において特定領域26が有効であれば(S507:yes)、図44に示すようにS530の処理において特定領域26への入球(入賞)があるか否かを確認する。
前記S530の処理において特定領域26への入球があれば(S530:yes)、S531の処理及びS532の処理において条件装置の作動を開始させ、役物連続作動装置の作動を開始させる。
続くS533の処理において第2大入賞口24Bが開放中であることが確認されれば(S533:yes)、S534の処理において第2大入賞口24Bを閉鎖し、更にS535の処理において特定領域26を無効化する。
その後、S536の処理において役物当り開始演出の設定を行ない、これによりサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ役物当り開始コマンドを送信する。そしてS537の処理において小当りフラグを「0」にリセットするとともに、S538の処理において大当りフラグに「1」をセットする。これにより小当りから大当り(役物当り)へ移行する。またここでは前記時短フラグを「0」にリセットして時短遊技を終了させる。その後、リターンする。
前記S530の処理において特定領域26への入球がなければ(S530:no)、S539の処理において特定領域26有効期間が終了したか否かを確認し、有効期間が終了であれば(S539:yes)、S540の処理において小当り終了演出の設定を行ない、これによりサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ小当り終了コマンドを送信する。その後、リターンする。
前記図42の前記S500の処理において大当りフラグが「0」でなければ(S500:no)、図45に示すように、S550の処理において第1大入賞口24Aが開放中であるか否かを確認する。開放中でなければ(S550:no)、S551の処理において大当りのインターバル中であるか否かを確認する。
前記S551の処理においてインターバル中でなければ(S551:no)、S552の処理において大当り終了演出中であるか否かを確認し、終了演出中でなければ(S552:no)、S553の処理において大当り開始演出中であるか否かを確認する。
大当り開始演出中であれば(S553:yes)、S554の処理において大当り開始演出時間が経過したか否かを確認し、演出時間の経過を確認できれば(S554:yes)、S555の処理において第1大入賞口24Aを開放する。その後、リターンする。
前記S553の処理において大当り開始演出中でなければ(S553:no)、S556の処理において大当り開始演出処理を行ない、これにより大当り開始コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する(特許請求の範囲に記載の大当り遊技実施手段に相当)。その後、リターンする。
前記S551の処理で大当りのインターバル中であれば(S551:yes)、S557の処理においてインターバル終了時間であるか否かを確認し、インターバル終了時間であれば(S557:yes)、S558の処理において第1大入賞口24Aを開放する。その後、リターンする。
前記S550の処理におい第2大入賞口24Bが開放中であれば(S550:yes)、図46に示すように、S560の処理において第1大入賞口24Aへの入球数が規定数である10個に達したか否かを確認する。規定数に達したことを確認すれば(S560:yes)、S562の処理において第1大入賞口24Aを閉鎖する。
一方、規定数に達していなければ(S560:no)、S561の処理において第1大入賞口24Aの開放時間が終了したか否かを確認する。開放時間の終了を確認すれば(S561:yes)、第1大入賞口24Aを閉鎖する(S562)。
続くS563の処理において大当りの最終ラウンドが終了したか否かを確認する。最終ラウンドの終了であれば(S563:yes)、S564の処理において大当り終了演出処理を行ない、これにより大当り終了コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する。その後、リターンする。
一方、最終ラウンドの終了でなければ(S563:no)、S565の処理において開放間インターバル(大当りインターバル)処理を行ない、これにより大当りインターバルコマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する。その後、リターンする。
前記図45の前記S552の処理において大当り終了演出中であれば(S5552:yes)、図47に示すように、S570の処理において大当り終了演出時間が経過したか否かを確認し、演出時間の経過を確認できれば(S570:yes)、S571の処理において前記条件装置を停止する。そしてS572の処理において前記役物連続作動装置を停止する。
続くS573の処理において、大当り遊技終了後に時短を付与するか否かを確認する。
時短を付与する場合には(S573:yes)、S574の処理において前記時短フラグに「1」をセットし、更にS575の処理において大当り遊技終了後の遊技状態を設定する。更にまたS576の処理において前記大当りフラグを「0」にリセットする。
本実施形態のパチンコ機は、通常遊技状態では、第2特図始動口23Bへの入球が望めず、第1特図始動口23Aを狙って第1特図の大当り(図柄当り)を目指すこととなる。
第1特図の大当りが生起し、その後に遊技状態が時短遊技状態となると、第2特図始動口を狙って第2特図の小当りを目指す。
時短遊技状態では、前記「右打ち」遊技により遊技球が作動ゲート22を通過し、普図の抽選及び普図の保留記憶が貯まる可能性が高い。そして普図の抽選により普電役物が開放すると第2特図始動口23Bへの入球が可能となる。
そして本パチンコ機は、特図の当否判定に伴い、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおいて、同時に演出表示を行い、一方の演出図柄表示装置において大当りの当否判定(図柄当りの当否判定)に関する演出表示を実施するとともに、他方の演出図柄表示装置において小当りの当否判定に関する演出表示を実施するように構成されている。
図48に示すように、例えば、第1演出図柄表示装置21Aにおいて空手モード72により大当りとなるか否かの演出表示を実施する。これと同時に、第2演出図柄表示装置21Bにおいて達吉モード73により小当りとなるか否かの演出表示を実施する。
第1演出図柄表示装置21Aにおいて当り図柄が確定表示されれば「図柄当り」となり、第2演出図柄表示装置21Bにおいて当り図柄が確定表示されれば「小当り」とする。
本実施形態のパチンコ機によれば、大当りと小当りの当選を報知するのを一つの図柄で表すのではなく、各々専用の演出図柄表示装置及び専用の演出モードで表すことができるので、一つの当否判定で複数の抽選をしているような感覚で遊技することができ、遊技の興趣を豊かにできる。従来は、小当りを演出する際は、所定のハズレ図柄の並びから小当りとか、リーチがはずれた時に小当りとか、大当りしなかったことを報知した後に小当りの演出を行っていたが、本実施形態のパチンコ機ならば、大当りの演出とは別に小当りの演出が可能なため、多様な演出が可能となる。また、一つの当否判定での演出であるため、大当りと小当りの演出モードで同時にリーチ演出が始まり、どちらが停止するかで興趣を与えたり、演出の途中までは小当りの方が期待できる演出表示を行い、最終的には大当りするなど、今までにない組み合わせでの演出が可能となる。
次に本発明を適用した第3の実施形態のパチンコ機について説明する。尚、基本構成は前記第2の実施形態のパチンコ機のそれとほぼ同じで、相違点を中心に説明する。また図面において同一部材は同一符号で示す。
本実施形態のパチンコ機は、前記第2の実施形態と同様に混合機タイプの遊技機で、且つ図柄当りの発生時に役物連続作動回数決定装置への入球に応じて、大当り遊技のラウンド回数を決定するように構成したものである。尚、大当り遊技は、所定の開放態様での第1大入賞口24Aの開放動作を1ラウンドとするラウンド遊技を複数回行いもので、ラウンド回数が多いほど賞球の獲得に有利である。
図49に示すように、遊技盤2Dには右側の遊技領域Rの上流位置には、常時、遊技球が通過可能に設けられたゲートからなる役物連続作動回数決定装置222が設けられ、「右打ち」した遊技球は役物連続作動回数決定装置222へ入球しこれを通過して右側の遊技領域Rへ流下するようにされている。
また図50に示すように、主制御装置40には、遊技盤中継端子板531を介して、第1特図始動口SW503乃至演出用ゲートSW511とともに、役物連続作動回数決定装置222への入球を検出する役物連続回数SW513等の検出信号が入力される。
本パチンコ機は、第1又は第2特図始動口23A、23Bへの入球に起因し特図の当否判定が実行され、判定結果が大当り(図柄当り)となると、条件装置が作動し、更に役物連続作動回数決定装置222への入球に起因した大当り遊技のラウンド回数が決定された後に第1大入賞口24Aが賞球の獲得に有利な所定の態様で開放される大当り遊技(特別遊技)が実施される。
一方、特図の当否判定の結果が小当りでは、特別電動役物のみが作動し、これを起因に第2大入賞口24Bが大当り遊技の第1大入賞口24Aよりも開放回数、開放時間が不利な態様で開放される小当り遊技が実施される。このとき、第2大入賞口24Bの特定領域26へ遊技球が入球することにより前記条件装置が作動し、これにより役物連続作動装置が作動して大当り(役物当り)へ昇格(発展)可能とし、第1大入賞口24Aを開閉する大当り遊技を実施可能とする基本構成を有する。尚、大入賞口が一つの構成で、前記第1大入賞口24A、第2大入賞口24Bの役割を果たす構成でもよい。
大当り遊技終了後には、前記第2の実施形態と同様に、特典遊技として、普通電動役物たる第2特図始動口23Bの開放時間を延長する(開放延長機能)とともに普図の平均変動時間を短くする時短機能が付与される時短遊技(又は開放延長遊技)に移行することが可能な構成である。
大当り遊技及び小当り遊技の制御は、前記第2の実施形態と同様に「特別遊技処理2」(図42)により行われるが、前記S500の処理で大当りフラグが「0」でなければ(S500:no)、図51に示すように、S580の処理に移行して、この処理で前記役物連続回数SW513の検出を確認して前記役物連続作動回数決定装置222への入球があったか否かを確認する。
入球があれば(S580:yes)、S581の処理において抽選で役物連続作動回数を決定し、続くS582の処理において第1大入賞口24Aが開放中であるか否かを確認する。開放中でなければ(S582:no)、S583の処理において大当りのインターバル中であるか否かを確認する。
前記S583の処理においてインターバル中でなければ(S583:no)、S584の処理において大当り終了演出中であるか否かを確認し、終了演出中でなければ(S584:no)、S585の処理において大当り開始演出中であるか否かを確認する。
大当り開始演出中であれば(S585:yes)、S586の処理において大当り開始演出時間が経過したか否かを確認し、演出時間の経過を確認できれば(S586:yes)、S587の処理において第1大入賞口24Aを開放する。その後、リターンする。
前記S585の処理において大当り開始演出中でなければ(S585:no)、S588の処理において大当り開始演出処理を行ない、これにより大当り開始コマンドをサブ統合制御装置42及び演出図柄制御装置43へ送信する(特許請求の範囲に記載の大当り遊技実施手段に相当)。その後、リターンする。
前記S583の処理で大当りのインターバル中であれば(S583:yes)、S589の処理においてインターバル終了時間であるか否かを確認し、インターバル終了時間であれば(S589:yes)、S590の処理において第1大入賞口24Aを開放する。その後、リターンする。
本実施形態のパチンコ機は、前記第2の実施形態と同様、通常遊技状態では、第2特図始動口23Bへの入球が望めず、第1特図始動口23Aを狙って第1特図の大当り(図柄当り)を目指すこととなる。
第1特図の大当りが生起し、その後に遊技状態が時短遊技状態となると、第2特図始動口を狙って第2特図の小当りを目指す。
時短遊技状態では、前記「右打ち」遊技により遊技球が作動ゲート22を通過し、普図の抽選及び普図の保留記憶が貯まる可能性が高い。そして普図の抽選により普電役物が開放すると第2特図始動口23Bへの入球が可能となる。
本パチンコ機は、特図の当否判定に伴い、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおいて、同時に演出表示を行い、一方の演出図柄表示装置において大当りの当否判定(図柄当りの当否判定)に関する演出表示を実施するとともに、他方の演出図柄表示装置において小当りの当否判定に関する演出表示を実施するように構成されている。
そして、特図の当否判定において所定の図柄当りの判定がなされた場合に、図52に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにおいて空手モード72の演出表示をハズレ図柄で確定表示する一方、第2演出図柄表示装置21Bにおいて達吉がVを捕まえた状態の小当り図柄で確定した達吉モード演出表示73Eを表示する。即ち、図柄当りが生起したのに、演出上は小当り発生を示す。
続いて図53に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにおいて「右打ち」を示唆する空手モード演出表示72Bを表示するとともに、第2演出図柄表示装置21Bにおいて特定領域26への入球により役物当りを示唆する達吉モード演出表示73Fを表示する。
そして遊技者が「右打ち」を行い、遊技球が右側の遊技領域Rの役物連続作動回数決定装置222を通過することにより、図54に示すように、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおいて一体に満面の笑みの達吉からなる達吉モードサプライズ大当り演出表示73G,73Hを表示する。即ち、一旦は小当り発生のように見せ掛け、後に大当り(図柄当り)であることを示す。
一方、特図の当否判定において所定の小当りの判定がなされた場合に、図55に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにおいて大当り図柄で確定表示した空手モード演出表示72Cを表示する一方、第2演出図柄表示装置21Bにおいて達吉がVを捕まえ損ねた状態のハズレ図柄で確定した達吉モード演出表示73Jを表示する。即ち、小当りが生起したのに、演出上は大当り(図柄当り)発生を示すことも考えられる。この場合は、小当りすると高確率で役物当りする遊技構成において行なうことが考えられる演出例で、図柄当りしたと思って、右打ちしたら役物連続作動回数決定装置222を通過しても大当り遊技が開始されず、役物連続作動回数決定装置222を通過した遊技球が特定領域26へ入球して大当り遊技が開始するという驚きを与えることができる。
尚、これらの演出以外にも両方の表示装置で大当りと小当りを報知する構成も考えられる。この場合、遊技者は役物連続作動回数決定装置222を通過するまでどちらであるか分らないという遊技性を奏することができるようになる。また、両方当りを示さずにいずれかで当選したことだけを報知し、役物連続作動回数決定装置222に遊技球を通過させることを促す演出も考えられる。
続いて図56に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにおいて「右打ち」を示唆する空手モード演出表示72Dを表示するとともに、第2演出図柄表示装置21Bにおいて役物連続作動回数決定装置222への入球により大当り遊技開始を示唆する達吉モード演出表示73Kを表示する。
そして遊技者が「右打ち」を行い、第2大入賞口24Bが開放して遊技球が特定領域26へ入球することにより、図57に示すように、第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおいて一体に満面の笑みの達吉からなる達吉モードサプライズ大当り演出表示73L,73Mを表示する。即ち、一旦は図柄当り発生のように見せ掛け、後に小当り遊技を行い、これから役物当りとなって大当り遊技であることを示す。尚、この演出例は、小当りすると高確率で役物当りする遊技構成において好適となる。
また、これらの演出以外にも両方の表示装置で大当りと小当りを報知する構成も考えられる。この場合、遊技者は役物連続作動回数決定装置222を通過するまでどちらであるか分らないという遊技性を奏することができるようになる。また、両方当りを示さずにいずれかで当選したことだけを報知し、役物連続作動回数決定装置222に遊技球を通過させることを促す演出も考えられる。
本実施形態のパチンコ機によれば、前記第2の実施形態と同様の作用効果が得られる上、遊技者が小当りと思い、特定領域のある大入賞口に入賞させようと発射した球が、役物連続作動回数決定装置で検出されると大当り遊技が開始されることになり、逆に、遊技者が図柄当りと思ったが、第2大入賞口24Bが開いて遊技球が特定領域26に入球することで大当り遊技が開始されることになり、遊技者に大きな驚きを与えることができ、遊技の興趣を豊かにできる。
本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは勿論である。例えば、図58に示すように、第1演出図柄表示装置21AとしてLCDパネルの表示装置を用いるが、第2演出図柄表示装置21Bとして3つの大型の7セグメント表示器からなる構成としてもよい。保留図柄71Bは4つのLEDランプで構成する。
この場合、図59に示すように、遊技者の好みに応じて第1演出図柄表示装置21Aの表示態様を、第2演出図柄表示装置21Bと同様、LCDパネルに3つの大型の7セグメント表示器を模した表示を行うようにしてもよい。
更に図60に示すように、第1演出図柄表示装置21Aにキャラクターの「くまの達吉」などを表示することにより遊技者の目を楽しませることができる。
また第1演出図柄表示装置21A及び第2演出図柄表示装置21Bにおける擬似演出図柄70A,70Bの図柄確定表示パターンとして、図61乃至図63に示すように、第1演出図柄表示装置21Aの擬似演出図柄70Aの変動を一つずつ停止していき、最後の図柄変動の停止と同時に、第2演出図柄表示装置21Bの擬似演出図柄70Bの変動を一斉に停止するようにしてもよい。
更に擬似演出図柄70A,70Bの図柄確定表示パターンとして、図64乃至図67に示すように、第1演出図柄表示装置21Aの擬似演出図柄70Aの変動と第2演出図柄表示装置21Bの擬似演出図柄70Bの変動とを一桁ずつ交互に停止するとともに、両擬似演出図柄70A,70Bの最後の一桁を同時に停止するようにしてもよい。このように異なる演出モードを表示していても、各図柄の停止タイミングに一体感を持たせることにより、一つの当否判定に基づく演出であることを体感させるとともに、一定のリズムで停止していくことにより、図柄の停止タイミングに合わせてどちらの演出モードも見ることになり、一方の演出モードしか見ずに他方の演出力が無駄になるような状況を避けることが
できる。
更にまた、本発明は、パチンコ機台内に所定数の遊技球が封入され、封入された遊技球を遊技盤の遊技領域に向けて発射するとともに、発射された遊技球を回収し、回収した遊技球を再度発射することで内部の所定数の遊技球を循環的に使用して遊技を行う封入式パチンコ機に適用してもよい。
更に、遊技盤に複数の演出図柄表示装置を設ける構成だけでなく、遊技枠に表示装置を設けた構成(枠側表示装置)で実施することも考えられる。
また、枠側表示装置を用いる場合は、遊技とは関係なしに演出表示を表示する事も考えられる。
枠側表示装置は、サブ統合制御装置42からの指示で動作する状態と、独立して動作する状態とを選択可能に設け、独立して動作する際には遊技の進行と関係なく演出表示を行うことが考えられる。例えばあるドラマをモチーフとした遊技機の場合は、遊技盤側の演出図柄表示装置でドラマをモチーフとした演出表示にて当否判定の結果に基づいて演出表示を行うが、同時に枠側表示装置では遊技の進行に関係なくドラマを閲覧することができる。このようにすれば、ドラマに興味のある遊技者がドラマをモチーフにした演出表示を楽しむことができるととともに、ドラマそのものを遊技しながら楽しむことができるようになる。
構成としては、遊技枠に枠側演出表示装置を備え、遊技盤に盤側演出表示装置を備えた遊技機において、前記枠側演出表示装置は、サブ統合制御装置の指示にて動作する第1動作状態と、独立して動作する第2動作状態とを備え、第2動作状態では、電源投入されると遊技の進行に関せずに演出表示を実行し、第1動作状態では、サブ統合制御装置の指示により盤側演出表示装置と連動して演出表示を行う遊技機となる。
また、遊技に関しない演出表示ということで、第2動作状態の時だけ有効となるイヤフォンジャックを遊技枠に設けることも考えられる。これならば騒がしい遊技施設でも確実に演出表示(ドラマ)の音声を聞き取ることができる。
また、遊技に関係なく演出表示を行うと、遊技をせずに演出表示だけを見続ける遊技者が現れる可能性もあるため、第2動作状態では、遊技球の発射や入賞検知、アウト口での検知など、遊技が行なわれたことを条件として演出表示を開始する構成とすることが考えられる。それとともに演出表示が開始されてから、所定期間遊技球の発射、入賞検知、アウト口検知が検出されないと演出表示を停止することにより、遊技している者のみが演出表示を享受できるようにすることが考えられる。ほぼ遊技進行に影響されない演出表示を備えることにより、遊技自体に飽きてしまった遊技者でも枠側表示装置での演出表示を見たくて遊技を続行するといった稼働支援の効果を奏する。
2A,2B,2C,2D 遊技盤
20 遊技領域
L 左側の遊技領域(第1遊技領域)
R 右側の遊技領域(第2遊技領域)
21A 第1演出図柄表示装置(第1演出表示手段)
21B 第2演出図柄表示装置(第2演出表示手段)
222 役物連続作動回数決定装置
23A 第1特図始動口(始動口)
23B 第2特図始動口(始動口)
24A 第1大入賞口(大入賞装置)
24B 第2大入賞口(大入賞装置)
26 特定領域
40 主制御装置(乱数値抽出手段、保留記憶手段、当否判定手段、先読み判定手段、
小当り遊技実施手段、大当り遊技実施手段)
42 サブ統合制御装置(サブ制御装置)
43 演出図柄制御装置(サブ制御装置)

Claims (1)

  1. 始動口への入球に起因して抽出された乱数値に基づいて大当りか否かの当否判定を行う当否判定手段と、
    前記当否判定手段による当否判定が行われる前に前記乱数値を確認する先読み判定手段と、
    前記当否判定手段による判定結果が大当りであれば大当り遊技を実施する大当り遊技実施手段と、
    前記大当りか否かの当否判定の結果に基づいて演出表示を実施する第1演出表示手段及び第2演出表示手段と、を備えた遊技機において、
    前記第1演出表示手段と前記第2演出表示手段とで互いに演出内容が異なる、少なくとも第1の演出モード及び第2の演出モードでの前記演出表示を実施可能であり、
    前記第1演出表示手段と前記第2演出表示手段とで演出モードが異なる場合で前記判定結果が所定の結果のときは、前記第1の演出モードによる演出表示と、前記第2の演出モードによる前記第1の演出モードの前記演出表示を支援する支援演出とを実施可能に構成したことを特徴とする遊技機。
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