JP2017113461A - 測定装置、測定方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】非侵襲でかつ精度良く生体成分の変化量を推定する。【解決手段】測定装置10は、測定部12Dと、推定部12Eと、を備える。測定部12Dは、近赤外領域の波長領域を含む光に対する、生体の測定対象領域Eの散乱係数を画素毎に規定した散乱係数分布画像46を取得する。推定部12Eは、散乱係数分布画像46に基づいて、生体成分の変化量を推定する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、測定装置、測定方法、およびプログラムに関する。
糖尿病あるいは耐糖能異常を持つ患者にとって、血糖値のモニタリングは必須である。血糖値をモニターする代表的な方法として、生体から採血した血液を用いる方法が知られている。
また、痛みの低減や感染症の抑制などの観点から、非侵襲に血糖値などの生体成分を測定する方法が知られている。例えば、生体などの測定対象領域の光学特性から、生体成分を推定する技術が開示されている。具体的には、生体に近赤外光を照射し、生体組織からの拡散反射光や透過光を受光して得られた信号から、生体組織中のグルコース濃度を測定する技術が開示されている。また、測定時に生体に照射する光として、構造化照明を用いる技術が開示されている。
丸尾勝彦著「近赤外分光法による非侵襲血糖値測定の研究」、電気通信大学大学院電気通信学研究科 博士(工学)の学位申請論文、2007年6月
V.V.Sapozhnikova著、「Effect on blood glucose monitoring of skin pressure exerted by an optical coherence tomography probe」,BioMed.Opt.13(2)、021112
Kirill V Larin、他著、「Specificity of noninvasive blood glucose sensing using optical coherence tomography technique:A pilot study」、Physics in Medicine and Biology、48(10)、2003、p1371−1390
O’Sullivan、他著、「Diffuse optical imaging using spatially and temporally modulated light」、J.Biomed.Opt.17(7)、071311
しかしながら、従来では、測定対象領域の光学特性を、精度良く測定することは困難であった。
本発明が解決しようとする課題は、精度良く測定対象領域の光学特性を推定することができる、測定装置、測定方法、およびプログラムを提供することである。
実施形態の測定装置は、反射部材と、投影制御部と、撮影制御部と、補正部と、測定部と、を備える。反射部材は、測定対象領域上に配置されている。投影制御部は、投影画像を、前記反射部材および前記測定対象領域に投影するように投影部を制御する。撮影制御部は、前記投影画像の投影された前記反射部材および前記測定対象領域を撮影することによって、前記反射部材の第1画像領域と、前記測定対象領域の第2画像領域と、を含む第1撮影画像を取得するように撮影部を制御する。補正部は、前記第1撮影画像における、前記第1画像領域の画素値に基づいて、前記第2画像領域の画素値を補正する。測定部は、補正後の前記第2画像領域の画素値に基づいて、前記測定対象領域の光学特性を測定する。
以下に添付図面を参照して、測定装置、測定方法、およびプログラムの一の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態の測定装置10の概略構成図の一例である。
図1は、本実施の形態の測定装置10の概略構成図の一例である。
測定装置10は、測定対象領域Eの光学特性を測定する装置である。測定対象領域Eは、測定対象の物体上の領域である。本実施の形態では、測定対象の物体が生体である場合を一例として説明する。生体とは、生きている物体を示す。生体は、例えば、人間や、人間以外の動物や、植物などである。また、本実施の形態では、測定対象領域Eは、生体の皮膚上の領域である場合を説明する。なお、測定装置10による測定対象の物体は、生体に限定されない。また、測定対象領域Eは、生体の皮膚上の領域に限定されない。例えば、測定対象領域Eは、生体の粘膜や眼底など、非侵襲または低侵襲に光を照射可能な部位であればよい。
光学特性とは、光に対する物質の応答の特性を示す。本実施の形態では、光学特性は、測定対象領域Eの散乱係数および吸収係数の少なくとも一方を示す場合を、一例として説明する。
また、本実施の形態では、測定装置10は、測定した光学特性を用いて、生体成分の変化量を推定する場合を説明する。生体成分は、生体に含まれる成分を示す。生体成分は、具体的には、血液に含まれる成分である。生体成分は、例えば、血糖(具体的には、グルコース)や、水分などである。
以下では、一例として、測定装置10が、光学特性に基づいて、血糖値の変化量を推定する形態を説明する。しかし、測定装置10が推定する生体成分の変化量は血糖値の変化量に限定されない。また、測定装置10は、生体成分そのもの(血糖値そのもの)を推定してよい。
測定装置10について、具体的に説明する。測定装置10は、制御部12と、投影部26と、撮影部28と、ビームスプリッタ50と、反射部材52と、を備える。制御部12と、投影部26および撮影部28と、は、互いにデータや信号を授受可能に接続されている。
反射部材52は、測定対象領域E上に配置されている。反射部材52は、測定対象領域Eに沿った平面状の部材である。反射部材52は、板状またはシート状である。
本実施の形態では、反射部材52は、投影部26および撮影部28と測定対象領域Eとの間で、且つ測定対象領域E上に配置されるように、測定装置10の筐体によって支持されている。投影部26および撮影部28と、測定対象領域Eと、の間に配置とは、投影部26から測定対象領域Eへ到る光の光路上であって、且つ、測定対象領域Eから撮影部28へ到る光の光路上に配置されていることを意味する。
反射部材52は、入射した光を反射させる部材である。反射部材52の詳細は、後述する。
投影部26は、反射部材52および測定対象領域Eへ向かって投影画像(詳細後述)を投影する。すなわち、投影部26は、反射部材52を介して測定対象領域Eへ向かって投影画像を投影することで、反射部材52および測定対象領域Eへ投影画像を投影する。投影部26は、例えば、プロジェクタである。
投影部26は、光源26Aと、レンズ26Bと、SLM(空間光変調器:Spatial Light Modulator)26Cと、レンズ26Dと、を含む。光源26Aは、光を出射する。本実施の形態では、光源26Aは、近赤外領域の波長領域に含まれる光を出射する場合を説明する。近赤外領域は、例えば、0.7μm〜2.5μmの波長領域である。
光源26Aから出射した光は、レンズ26Bによって平行光とされ、SLM26Cへ到る。SLM26Cは、空間的・時間的に振幅、位相、および偏光を変調する。SLM26Cは、例えば、液晶、DMD(Digital Micro−mirror Device)、DLP(登録商標)、などである。
SLM26Cで変調された光は、レンズ26Dおよびビームスプリッタ50を介して、測定対象領域Eへ到る。このため、投影部26は、空間周波数の異なる複数種類の光を測定対象領域Eへ投影可能であり、且つ、各種類の空間周波数ごとに、位相の異なる複数種類の光を測定対象領域Eへ投影可能な構成である。
ビームスプリッタ50は、投影部26から投影された光を、反射部材52および測定対象領域Eに向かって反射する。また、ビームスプリッタ50は、投影部26から投影された光の、反射部材52および測定対象領域Eによる反射光を透過する。本実施の形態では、ビームスプリッタ50は、s偏光は反射、p偏光は透過、となる偏光ビームスプリッタであるものとして説明する。
投影部26から投影された光は、反射部材52を介して測定対象領域Eへ到る。上述したように、反射部材52は、測定対象領域E上に配置されている。
このため、投影部26から投影された光の一部は、反射部材52によって反射されて撮影部28へ到る。また、投影部26から投影された光の他の部分は、反射部材52を介さずに測定対象領域Eへ到る。測定対象領域Eへ到った光は、生体の内部へ侵入し、吸収および散乱する。生体の内部で散乱した光の一部は、生体の外部へも散乱する。すなわち、投影部26から投影され、反射部材52を介さずに測定対象領域Eへ到った光は、測定対象領域Eによって反射および拡散されて、撮影部28へ到る。
上述したように、測定装置10には、ビームスプリッタ50が配置されている。ビームスプリッタ50を配置することで、投影部26から投影される光と、投影面53および測定対象領域Eによる拡散反射光と、の偏光方向を略直交したものとすることができる。例えば、投影部26から照射された光が、s偏光で生体に入射する。生体に入射した光の偏光は、生体内での散乱を受けて無偏光の光として拡散反射光となる。この拡散反射光のp偏光のみが、ビームスプリッタ50を透過して撮影部28へ到り、撮影されることとなる。
このような構成とすることで、反射部材52や測定対象領域Eからの表面反射光といった不要なノイズ光は、p偏光のままであるため、ビームスプリッタ50で反射される。このため、撮影部28が、ノイズ光を撮影することが抑制される。
撮影部28は、反射部材52および測定対象領域Eで散乱および反射した光による、第1撮影画像を取得する。具体的には、撮影部28は、投影部26によって光の投影された測定対象領域Eを撮影することで、第1撮影画像を取得する。第1撮影画像の詳細は、後述する。
本実施の形態では、撮影部28は、イメージセンサ28Aと、レンズ28Bと、を備える。測定対象領域Eで反射および散乱した光は、レンズ28Bを介してイメージセンサ28Aへ到る。イメージセンサ28Aは、光を電気信号に変換するセンサである。イメージセンサ28Aは、例えば、CCD(Charge−Coupled Device)センサや、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサである。
イメージセンサ28Aによって第1撮影画像が取得され、制御部12へ出力される。
次に、測定装置10の機能的構成を説明する。図2は、測定装置10の機能的構成の一例を示すブロック図である。
測定装置10は、制御部12と、記憶部14と、UI(ユーザ・インターフェース)部16と、投影部26と、撮影部28と、反射部材52と、を備える。記憶部14、UI部16、投影部26、および撮影部28と、制御部12と、は、データおよび信号を授受可能に接続されている。UI部16は、入力部18と、表示部20と、を含む。
本実施の形態では、測定装置10は、制御部12と、記憶部14と、入力部18と、表示部20と、投影部26と、撮影部28と、反射部材52と、が一体的に設けられた構成である場合を説明する。しかし、測定装置10は、制御部12、記憶部14、入力部18、表示部20、投影部26、撮影部28、および、反射部材52の少なくとも1つが、他の機能部と別体として構成されていてもよい。
入力部18は、ユーザが各種の操作入力を行う機能部である。入力部18は、例えば、マウス、ボタン、リモコン、キーボード、マイク等の音声認識装置、および画像認識装置などの1または複数を組み合せたものである。
表示部20は、各種画像を表示する公知の表示装置である。表示部20は、例えば、液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)である。
なお、入力部18および表示部20は、一体的に構成されていてもよい。具体的には、入力部18および表示部20は、入力機能および表示機能の双方を備えたUI(User Interface)部16として構成されていてもよい。UI部16には、例えば、タッチパネル付LCDなどがある。
記憶部14は、各種データを記憶する。本実施の形態では、記憶部14は、異常を示す変化量と、第1情報と、第2情報と、第3情報と、を記憶する。
異常を示す変化量は、医学的観点から異常であるとみなす、血糖値の変化量を示す。異常を示す変化量は、予め記憶部14に記憶する。なお、異常を示す変化量は、ユーザによる入力部18の操作により、適宜変更可能としてもよい。
第1情報は、取得タイミングと、血糖値の変化量と、を対応づけた情報である。第1情報は、更に他の情報を対応づけた形態であってもよい。
第2情報は、第1時間帯と、異常を示す変化量と、を対応づけた情報である。第3情報は、血糖値の変化量と、散乱係数の変化量と、を対応づけた情報である。
図3は、第1情報30、第2情報32、および第3情報34の各々のデータ構造の一例を示す図である。
図3(A)は、第1情報30のデータ構造の一例を示す図である。図3(A)に示す例では、第1情報30は、ユーザIDと、測定IDと、取得タイミングと、血糖値の変化量と、を対応づけた情報である。第1情報30のデータ形式は限定されず、例えば、テーブルであってもよいし、データベースであってもよい。
ユーザIDは、測定装置10を使用するユーザを識別する識別情報である。測定IDは、測定タイミングを識別する情報である。測定タイミングは、測定装置10に電力が供給されて血糖値の変化量の推定が開始されてから、生体の同一の測定対象領域Eに基づく血糖値の変化量の推定が終了または電力供給が遮断(すなわち、電源オフ)されるまで、を1回とした測定のタイミングを示す。
取得タイミングは、後述する制御部12による、光学特性の取得(測定)タイミングを示す。詳細は後述するが、制御部12は、複数の第1撮影画像を用いて光学特性を測定する。取得タイミングは、光学特性の測定に用いた複数の第1撮影画像(詳細後述)の撮影タイミングの内、1つの撮影タイミングと一致する。例えば、取得タイミングは、光学特性の測定に用いた複数の第1撮影画像の撮影タイミングの内、最も早い撮影タイミングと一致する。取得タイミングは、例えば、年、月、日、時間、分、秒を含む。
なお、図3(A)に示す例では、取得タイミングは、10分おきである場合を示した。しかし、取得タイミングは、10分おきに限定されない。例えば、取得タイミングは、1分〜10分おきであってもよいし、これらの間隔以外であってもよい。
血糖値の変化量は、1つの光学特性ごと(すなわち、1つの取得タイミングごと)に算出され、第1情報30に登録される。
血糖値の変化量は、基準の血糖値に対する変化量を示す。基準の血糖値は、例えば、基準として定めた取得タイミングの血糖値に対する、他の取得タイミングの血糖値の変化量を示す。取得タイミングの血糖値は、具体的には、光学特性の測定に用いた第1撮影画像40の撮影タイミングにおける、生体の測定対象領域Eの血糖値を示す。
基準として定めた取得タイミングは、例えば、同一のユーザIDによって識別されるユーザの、同一の測定IDによって識別される測定タイミングにおける、最初の(初回の)取得タイミングの血糖値である。また、基準として定めた取得タイミングは、例えば、前回の取得タイミングの血糖値であってもよい。
第1情報30に登録される血糖値の変化量は、後述する制御部12の処理によって算出され、取得タイミングに対応づけて第1情報30に登録される。
図3(B)は、第2情報32のデータ構造の一例を示す図である。第2情報32は、第1時間帯と、第1時間帯に対応する異常を示す変化量と、を対応づけた情報である。第1時間帯は、例えば、測定対象の生体成分の種類に応じた変化量について、医学的観点から注視すべき時間帯を示す。
例えば、生体成分が血糖値である場合、早朝の時間帯における血糖値の変化量が、医学的観点から問題となる場合がある。この場合、第1時間帯は、早朝を示す時間帯(例えば、午前3時から午前8時)である。また、生体成分が血糖値である場合、食後の時間帯における血糖値の変化量が、医学的観点から問題となる場合もある。この場合、第1時間帯には、食後を示す時間帯(例えば、午前7時から午前8時、午後12時から午後1時など)である。
第1時間帯に対応する異常を示す変化量は、対応する第1時間帯において、医学的観点から異常であるとみなす血糖値の変化量を示す。
記憶部14は、予め第2情報32を記憶する。なお、第2情報32に含まれる、第1時間帯と異常を示す変化量との組合せは、1種類に限定されない。すなわち、第2情報32に、第1時間帯と異常を示す変化量との組合せを複数種類登録した形態であってよい。なお、第2情報32は、ユーザによる操作指示などにより、適宜変更可能としてもよい。
図3(C)は、第3情報34のデータ構造の一例を示す図である。第3情報34は、血糖値の変化量と、散乱係数の変化量と、を対応づけた情報である。
ここで、生体の光に対する散乱係数は、グルコースの血中濃度(すなわち血糖値)と相関がある。
図4は、生体の光に対する散乱の説明図である。生体の散乱は、細胞外液(ECF:Extracellular Fluid)Bと、細胞構成要素やタンパク質凝集体などの微小浮遊物体Aと、の屈折率差に起因する。
近赤外領域の光に対する細胞外液Bの屈折率nECFは、1.35〜1.36である。また、散乱体として機能する微小浮遊物体Aの屈折率nSは、1.35〜1.41である。生体中のグルコース濃度が増加すると、細胞外液Bの屈折率も増加する。この屈折率の増加分をδnglcoseとする。すると、細胞外液Bと微小浮遊物体Aとの屈折率差Δnは、下記式(A)で表せる。
Δn=nS−nECF+δnglcose ・・・式(A)
式(A)に示すように、グルコース濃度が増加するほど、屈折率差Δnは小さくなる。生体内の散乱係数は、Mie散乱理論モデルに適合する。このため、屈折率差Δnが小さいほど、生体の散乱係数も小さくなる。
例えば、血中のグルコース濃度の変化量に対して、散乱係数は、0.6%mM−1(0.33%/(10mg/dL))の割合で変化する。
そこで、本実施の形態では、散乱係数の変化量に対する血糖値の変化量を予め測定または算出する。そして、測定または算出した、散乱係数の変化量と血糖値の変化量と、を対応づけて第3情報34に予め登録する。
図2に戻り、制御部12は、測定装置10を制御する。制御部12は、投影制御部12Aと、撮影制御部12Bと、補正部12Cと、測定部12Dと、推定部12Eと、記憶制御部12Kと、受付部12Mと、表示制御部12Nと、を有する。
投影制御部12A、撮影制御部12B、補正部12C、測定部12D、推定部12E、記憶制御部12K、受付部12M、および、表示制御部12Nの一部またはすべては、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)などのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
投影制御部12Aは、投影画像を、反射部材52および測定対象領域Eに投影するように、投影部26を制御する。投影画像は、測定装置10で測定対象領域Eの光学特性を測定するときに、反射部材52および測定対象領域Eに投影する画像である。
ここで、上述したように、反射部材52は、測定対象領域E上に配置されている。このため、投影部26が測定対象領域Eに投影画像を投影することで、投影画像の一部の領域は反射部材52によって反射され、投影画像の他の領域は測定対象領域Eによって拡散および反射される。
図5は、測定装置10で用いる画像および反射部材52の一例の説明図である。
図5(A)は、投影画像Pの一例を示す模式図である。投影画像Pは、第1投影領域P1と、第2投影領域P2と、を含む。本実施の形態では、投影画像Pは、第1投影領域P1と、第2投影領域P2と、から構成される。
第1投影領域P1は、投影画像Pにおける、反射部材52に投影するための領域である。第2投影領域P2は、測定対象領域Eに投影するための領域である。言い換えると、第2投影領域P2は、反射部材52を介さずに、測定対象領域Eへ投影するための領域である。
本実施の形態では、第2投影領域P2は、周期構造を有する縞模様の領域であるものとして説明する。詳細には、第2投影領域P2は、特定の空間周波数を有する縞模様(周期構造)の領域である。第2投影領域P2の縞模様は、構造化照明によって実現される。
本実施の形態では、投影制御部12Aは、空間周波数の異なる複数種類の第2投影領域P2を含む投影画像Pを生成し、測定対象領域Eへ投影するように投影部26を制御する。また、投影制御部12Aは、各種類の空間周波数ごとに、位相の異なる複数種類の第2投影領域P2を含む投影画像Pを生成し、測定対象領域Eへ投影するように、投影部26を制御する。
一方、第1投影領域P1は、本実施の形態では、第1投影領域P1に含まれる画素の各々の画素値が互いに同じ値の領域であるものとして説明する。
なお、投影画像Pに含まれる第1投影領域P1の画素値は、複数の投影画像P間で同じである。一方、投影画像Pに含まれる第2投影領域P2は、空間周波数および位相の少なくとも一方が、複数の投影画像P間で異なる。
なお、投影画像Pにおける、第1投影領域P1の模様と第2投影領域P2の模様は、同じ模様であってもよい。すなわち、投影画像Pの全領域が、第2投影領域P2によって示される模様であってもよい。
また、第1投影領域P1は、含まれる画素の各々画素値が同じ値である形態や、第2投影領域P2と同じ模様である形態に限定されない。例えば、第1投影領域P1は、予め定めた模様を示す領域であってもよい。詳細には、第1投影領域P1は、各画素位置の画素の画素値が、画素位置ごとに予め定められた画素値であればよく、含まれる画素値が互いに同じである形態に限定されない。例えば、第1投影領域P1は、第1投影領域P1上を通る任意の仮想直線の一端側から他端側に向かって、画素値が高くなる領域であってもよいし、画素値が小さくなる領域であってもよいし、画素値が周期的に変動する領域であってもよい。
本実施の形態では、投影制御部12Aは、投影画像Pにおける第1投影領域P1が反射部材52に投影され、投影画像Pにおける第2投影領域P2が測定対象領域Eに投影されるように、投影部26を制御する。制御部12は、投影部26による投影画像Pの投影位置を調整することで、この制御を行えばよい。
図5(B)は、反射部材52の一例を示す模式図である。反射部材52の投影面53は、照射された光の光量に対して予め定めた割合の光量の光を反射させる。投影面53は、反射部材52における、投影画像Pの投影される側の面である。
なお、反射部材52の投影面53は、投影面53で反射した光に含まれる正反射成分より拡散反射成分の方が大きいことが好ましい。投影面53の正反射成分より拡散反射成分が大きいと、反射強度の角度依存性の低減を図ることができる。このため、反射部材52の取り付け角度精度が厳しくなることや、測定中の反射部材52の角度ずれによる反射強度の変動を抑制することができる。
反射部材52の投影面53の構成材料は、例えば、硫酸バリウム、酸化マグネシウムなどである。なお、反射部材52は、目の細かな紙であってもよい。
また、反射部材52における投影面53は、均等拡散反射面であることが好ましい。また、反射部材52における投影面53は、完全拡散反射面であることが特に好ましい。
上述したように、制御部12は、投影画像Pにおける第1投影領域P1が反射部材52に投影され、投影画像Pにおける第2投影領域P2が測定対象領域Eに投影されるように、投影部26を制御する。
図5(C)は、測定対象領域Eに反射部材52を介して投影された状態の投影画像Pを示す模式図である。図5(C)に示すように、後述する制御部12の制御によって、投影画像Pにおける第1投影領域P1が反射部材52に投影され、投影画像Pにおける第2投影領域P2が測定対象領域Eに投影される。
図2に戻り、撮影制御部12Bは、撮影部28を制御する。本実施の形態では、撮影制御部12Bは、投影画像Pの投影された、反射部材52および測定対象領域Eを撮影するように、撮影部28を制御する。撮影制御部12Bの制御によって、撮影部28は撮影を行う。撮影部28は、投影画像Pの投影された反射部材52および測定対象領域Eを撮影することで、第1撮影画像を得る。
図5(D)は、第1撮影画像40の一例を示す模式図である。第1撮影画像40は、第1画像領域S1と、第2画像領域S2と、を含む。本実施の形態では、第1撮影画像40は、第1画像領域S1と第2画像領域S2と、から構成される。
第1画像領域S1は、第1投影領域P1の投影された反射部材52の撮影によって得られた画像領域である。第2画像領域S2は、第2投影領域P2の投影された測定対象領域Eの撮影によって得られた画像領域である。
なお、反射部材52と測定領域Eの反射率が略同じである場合、第1撮影画像40における第1画像領域S1(第1投影領域P1に対応する領域)の画素値は、同じ第1撮影画像40における第2画像領域S2(第2投影領域P2に対応する領域)における最も明るい画素の画素値より小さく(暗く)、且つ、該第2画像領域S2における最も暗い画素の画素値より大きい(明るい)、画素値となるように、投影画像Pを調整することが好ましい。これは、第1投影領域P1の投影された反射部材52を撮影する撮影部28(イメージセンサ28A)のダイナミックレンジを、測定対象領域Eの撮影に効果的に活かすためである。
ここで、上述したように、本実施の形態では、投影制御部12Aは、空間周波数の異なる複数種類の第2投影領域P2を含む投影画像Pを生成し投影するように、投影部26を制御する。また、投影制御部12Aは、各種類の空間周波数ごとに、位相の異なる複数種類の第2投影領域P2を含む投影画像Pを生成し投影するように、投影部26を制御する。
このため、投影制御部12Aによる投影部26の制御によって、空間周波数fk(kは、1以上の整数)の各々について、位相am(mは1以上の整数)の各々の縞模様の第2画像領域S2と、上記第1画像領域S1と、を含む投影画像Pが順次生成され、測定対象領域Eに投影される。
なお、位相amは、位相2πp/b(bはm+2以上の整数(すなわち、m=1の場合、b=3),pは|p|≦bとなる整数)を示す。
詳細には、投影制御部12Aは、空間周波数fkの異なる複数種類の構造化照明による第2投影領域P2と、上記画素値の第1投影領域P1と、を含む投影画像Pを投影するように、投影部26を制御する。
このとき、投影制御部12Aは、第2投影領域P2における各種類の空間周波数fkについて、位相の異なる構造化照明による第2投影領域P2を投影するように、投影部26を制御する。言い換えると、投影制御部12Aは、1種類の空間周波数fkについて、位相を2π/mずつ均等に変化させた構造化照明による第2投影領域P2を投影するように、投影部26を制御する。
具体的には、投影制御部12Aは、投影対象の第1投影領域P1の画素値を示す第1投影指示と、投影対象の第2投影領域P2の空間周波数fkと位相amとを含む第2投影指示と、を含む投影指示を、投影部26へ送信する。投影指示を受付けた投影部26は、投影指示の第1投影指示に含まれる画素値を読取ることで、第1投影領域P1を生成し、投影指示の第2投影指示に含まれる空間周波数fkおよび位相amの構造化照明による第2投影領域P2を生成し、投影画像Pを投影する。
第2投影領域P2の生成としては、例えば、投影部26(具体的にはSLM26C)が、正弦波を、第2投影指示に含まれる空間周波数fk、位相amで変調した構造化照明を生成することで行えばよい。
そして、空間周波数および位相の少なくとも一方の異なる新たな第2投影領域P2と、上記画素値の第1投影領域P1と、を含む投影画像Pが投影部26によって投影される度に、撮影制御部12Bは、反射部材52および測定対象領域Eを撮影した第1撮影画像40を取得するように、撮影部28を制御する。
このため、撮影部28は、各空間周波数および各位相の第2投影領域P2に対応する第2画像領域S2と、反射部材52の第1画像領域S1と、を含む、複数の第1撮影画像40を得ることとなる。すなわち、撮影制御部12Bは、は、第2投影領域P2の空間周波数の種類の数kと、位相の種類の数mと、の乗算値に相当する数(k×m)の、第1撮影画像40を得る。
図6は、第1撮影画像40の一例を示す模式図である。図6に示すように、本実施の形態では、撮影部28は、第1画像領域S1と、空間周波数fkおよび位相amの少なくとも一方の異なる複数種類の第2画像領域S2と、を含む複数の第1撮影画像40(4011〜40km)を得る。
図2に戻り、補正部12Cは、複数の第1撮影画像40の各々について、第1撮影画像40における第1画像領域S1の画素値に基づいて該第1撮影画像40における第2画像領域S2の画素値を補正する。
ここで、撮影部28で第1撮影画像40を取得する際、同じ被写体の同じ領域を撮影した場合であっても、得られる第1撮影画像40の画素値が変動する場合がある。
例えば、光源26Aに用いられるLED(Light Emitting Diode)やランプから出射する光の光量は、印加される駆動電圧や電流などの揺らぎなどにより変動する場合がある。また、光源26Aから出射する光の光量は、環境温度によって変動する場合もある。また、SLM26Cとして用いられるDMDでは、強度変調をパルス幅変調(PWM)で行っているため、露光量にばらつきが生じる場合がある。これは、同じ露光時間であっても、露光開始時間が異なれば、露光時間に含まれるPWMの波形が異なるためである。
また、SLM26Cとして液晶表示デバイスを利用する場合、液晶素子の温度特性により、透過率および反射率の少なくとも一方が変動する場合がある。また、イメージセンサ28Aに用いられるCCDやCMOSは、環境温度により感度が変動する場合がある。
このように、撮影部28で得られた第1撮影画像40の画素値は、環境温度や電源投入からの経過時間などによって変動する場合がある。このため、撮影部28で得られた第1撮影画像40を用いて、測定対象領域Eの光学特性を測定すると、精度が低下する場合があった。
具体的には、構造化照明を用いて散乱係数の測定を行った場合、撮影画像に含まれる画素値の強度変化と、測定される散乱係数の変化と、は略同じである。撮影画像の画素値が0.4%変化すると、測定される散乱係数は約0.5%変化する。この変化は、15mg/dlの血糖値変化に相当する。血糖値を±15mg/dlの精度で測定するためには、撮影画像の画素値の強度のばらつきは、0.4%以下に抑える必要がある。
そこで、本実施の形態では、測定装置10の制御部12は、補正部12Cを備える。
ここで、上述したように、反射部材52に投影される第1投影領域P1の画素値は、投影画像P間で一定である。このため、第1投影領域P1の投影された反射部材52を撮影した第1画像領域S1の画素値の、投影画像P間における変動は、測定装置10の環境温度や電源投入からの経過時間などによる変動に比例する。
このため、本実施の形態では、補正部12Cは、第1撮影画像40における第1画像領域S1の画素値に基づいて、該第1撮影画像40における第2画像領域S2の画素値を補正する。補正部12Cは、撮影部28で得られた複数の第1撮影画像40の各々について、第1画像領域S1の画素値に基づいて第2画像領域S2の画素値を補正する。
本実施の形態では、補正部12Cは、第1撮影画像40における、第1画像領域S1の画素値の平均値を用いて、該第1撮影画像40における第2画像領域S2の画素値を補正する。
具体的には、補正部12Cは、第1撮影画像40における、第1画像領域S1の画素値の平均値mrefを算出する。そして、補正部12Cは、予め定めた基準平均画素値mref,stdを該平均値で除算した除算値(mref,std/mref)を算出する。
さらに、補正部12Cは、第2画像領域S2の各画素の画素値の各々に、該除算値(mref,std/mref)を乗算した値を、第2画像領域S2の各画素の補正後の画素値として用いる。これによって、補正部12Cは、第2画像領域S2の画素値を補正する。
なお、基準平均画素値mref,stdは、予め定めた値であってもよいし、光学特性が既知の校正用サンプルを用いて算出した値であってもよい(詳細後述)。また、基準平均画素値mref,stdは、各測定タイミングにおいて、最初に撮影した第1撮影画像40における第1画像領域S1の画素値の平均値であってもよい。また、基準平均画素値mref,stdは、複数の第1撮影画像40における第1画像領域S1の画素値の平均値であってもよい。
なお、補正部12Cは、第1撮影画像40における第1画像領域S1を構成する全ての画素の画素値の平均値を用いて、補正を行ってもよい。また、補正部12Cは、第1撮影画像40の第1画像領域S1における、一部の領域Cを構成する画素の各々の画素値の平均値を用いて、補正を行ってもよい。
図7は、第1撮影画像40の補正の説明図である。図7(A)に示すように、撮影制御部12B(撮影部28)は、空間周波数fkおよび位相amの少なくとも一方の互いに異なる複数種類の第2投影領域P2を各々含む、複数の第1撮影画像40を得る。図7には、ある空間周波数fkにおける、位相amの異なる複数の第1撮影画像40(40k1〜40km)を、一例として示した。
なお、図7には、第2投影領域P2を構成するための構造化照明の光として、660nm±5nmの波長の光を用いた場合を示した。しかし、構造化照明の光は、近赤外領域の波長領域を含む光であればよく、この値に限定されない。なお、生体の光に対する吸収係数および散乱係数には、波長特性がある。このため、構造化照明の光として用いる波長の帯域は、±10nm以下とすることが好ましい。
そして、補正部12Cは、複数の第1撮影画像40の各々について、各第1撮影画像40に含まれる第1画像領域S1の画素値を用いて、各第1撮影画像40に含まれる第2画像領域S2の画素値を補正する。
なお、以下では、第2画像領域S2の画素値を補正した後の第1撮影画像40を、補正撮影画像41と称して説明する場合がある。
図7(B)は、補正撮影画像41の一例を示す模式図である。補正部12Cによって、複数の第1撮影画像40の各々に対応する、第2画像領域S2の画素値の補正された補正撮影画像41が得られる。
このため、補正撮影画像41は、環境温度や電源投入からの経過時間などによる画素値の変動が補正された画像となっている。
図2に戻り、測定部12Dは、補正後の第1撮影画像40(すなわち補正撮影画像41)における第2画像領域S2の画素値に基づいて、測定対象領域Eの光学特性を測定する。すなわち、測定部12Dは、第1撮影画像40における第2画像領域S2を第1画像領域S1の画素値を用いて補正した後の、該第2画像領域S2の画素値を用いて、光学特性を測定する。
すなわち、測定部12Dは、環境温度や電源投入からの経過時間などによる画素値の変動の除去された第2画像領域S2を用いて、光学特性を測定する。このため、測定部12Dは、高精度に測定対象領域Eの光学特性を測定することができる。
なお、本実施の形態では、測定部12Dは、測定対象領域Eの散乱係数および吸収係数の双方を、測定対象領域Eの光学特性として測定する場合を説明する。
そして、更に、本実施の形態では、測定部12Dは、測定した光学特性から、散乱係数分布画像と、吸収係数分布画像と、を生成する場合を説明する。
散乱係数分布画像は、生体の測定対象領域Eの散乱係数を画素毎に規定した画像である。吸収係数分布画像は、光に対する吸収係数を画素毎に規定した画像である。光は、上述したように、近赤外領域の波長領域を含む。
測定部12Dは、同一位置の測定対象領域Eについて、複数の散乱係数分布画像を生成する。すなわち、測定部12Dは、1回の測定タイミングにおいて、複数の散乱係数分布画像を生成する。また、本実施の形態では、測定部12Dは、1回の測定タイミングごとに、1組の吸収係数分布画像と散乱係数分布画像とを生成する。
本実施の形態では、測定部12Dは、撮影によって撮影部28が取得した第1撮影画像40から、画素ごとの光学特性(散乱係数および吸収係数)を測定する。これによって、測定部12Dは、散乱係数分布画像および吸収係数分布画像を生成する。
図8は、散乱係数分布画像46および吸収係数分布画像44の生成の説明図である。
上述したように、補正部12Cの補正によって、複数の補正撮影画像41が生成される。この複数の補正撮影画像41は、空間周波数fkおよび位相amの異なる第2投影領域P2の投影された測定対象領域Eの第2画像領域S2と、第1投影領域P1の投影された反射部材52の第2画像領域S2と、を含む第1撮影画像40について、第2画像領域S2の画素値を補正したものである。
測定部12Dは、第1画像領域S1と、空間周波数fkおよび位相amの各々に対応する補正後の第2画像領域S2と、を含む複数の補正撮影画像41の各々を用いて、以下の処理を行う。
測定部12Dは、補正部によって補正された複数の補正撮影画像41(図7(B)参照)の各々を用いて、空間周波数fkごとに、画素毎の拡散振幅強度(Mac(r,fk))を算出する。
拡散振幅強度を示すMac(r,fk)における、rは、画素の位置を示す。言い換えると、測定部12Dは、補正撮影画像41から、画素毎に拡散振幅強度を規定した拡散振幅強度画像を生成する。すなわち、測定部12Dは、各空間周波数fkに対応する位相amの異なる補正後の第2画像領域S2を含む、複数の補正撮影画像41を用いて、各空間周波数fkごとに、画素毎の拡散振幅強度(Mac(r,fk))を規定した拡散振幅強度画像を生成する。
図8(A)は、拡散振幅強度画像42の一例を示す図である。図8(A)に示す拡散振幅強度画像42(拡散振幅強度画像421〜拡散振幅強度画像42k)の各々は、各周波数f1〜fkの各々に対応する補正撮影画像41の各々から算出した、拡散振幅強度画像42の一例である。
ここで、本実施の形態では、吸収係数および散乱係数が既知の校正用サンプルを用意する。校正用サンプルは、例えば、吸収係数および散乱係数が既知の、生体疑似ファントムである。この生体疑似ファントムは、吸収係数および散乱係数が一様なものが望ましい。校正用サンプルは、予め用意すればよい。
そして、投影制御部12A、撮影制御部12B、および補正部12Cは、生体に代えて校正用サンプルを測定対象とする以外は、上記と同様にして、第1撮影画像40を取得する。そして、投影制御部12A、撮影制御部12B、および補正部12Cは、上記と同様にして、各空間周波数fkの各々における位相の異なる第2画像領域S2を含む、校正用の補正撮影画像41を得る。
そして、測定部12Dは、校正用の補正撮影画像41を用いて、空間周波数fkごとに、校正用の、画素毎の拡散振幅強度Mac,ref(fk)を算出する。Mac,ref(r,fk)における、rは、画素の位置を示す。すなわち、測定部12Dは、校正用の補正撮影画像41から、画素毎に拡散振幅強度を規定した、校正用の拡散振幅強度画像42を生成する。
ここで、生体の、構造化照明の光に対する拡散振幅反射率は、下記式(1)に示すように解析的に表すことができる。下記式(1)は、放射輸送方程式(Radiative transfer equation)を拡散近似することで得られる拡散方程式に、空間的な正弦波変調光源を適用したときの,拡散振幅反射率を表す式である。
式(1)中、Rd(f)は、拡散振幅反射率を示す。fkは、空間周波数を示す。Aは、比例係数であり、下記式(2)で表される。
式(2)中、nは、生体の測定波長における屈折率である。
また、式(1)中、μtrは、輸送係数であり、下記式(3)で表される。式(1)中、μeffは、下記式(4)で表され、μ’effは、下記式(5)で表され、a’は、等価アルベドであり、下記式(6)で表される。
式(3)中、μaは、吸収係数を示す。μ’sは、等価散乱係数を示す。
測定部12Dは、校正用サンプルの吸収係数と散乱係数を、上記式(1)にあてはめる。これにより、測定部12Dは、空間周波数fkの各々について、校正用サンプルにおける、拡散振幅反射率Rd(fk)を求める。以下、校正用サンプルの、各空間周波数fkにおける拡散振幅反射率Rd(fk)を、Rd,ref(fk)とする。
そして、測定部12Dは、下記式(7)を用いて、空間周波数fkごとに、画素毎の拡散振幅反射率Rd(r,fk)を求める。
そして、測定部12Dは、空間周波数fkごとに求めた画素毎の拡散振幅反射率Rd(r,fk)から、画素毎の吸収係数μaと等価散乱係数μ’sを算出する。
すなわち、測定部12Dは、補正撮影画像41における、空間周波数fkの各々に対応する第2画像領域S2の画素毎の拡散振幅反射率Rd(r,fk)から、画素毎の吸収係数μaと等価散乱係数μ’sを算出する。
これにより、測定部12Dは、測定対象領域Eの光学特性として、測定対象領域Eにおける、画素毎の吸収係数と等価散乱係数を測定する。
本実施の形態では、測定部12Dは、非線形回帰により、画素毎の吸収係数μaと等価散乱係数μ’sを算出する。
図9は、ある画素における、空間周波数fkと拡散振幅反射率との関係を示す線図である。測定部12Dは、画素毎に、空間周波数fkに対応する、算出した拡散振幅反射率Rd(r,fk)をプロットする。
これらの測定点(プロット)は、拡散方程式である式(1)に従う。このため、測定部12Dは、式(1)によって示される関数を用いて、非線形回帰により、吸収係数μaと等価散乱係数μ’Sとを算出する。
そして、測定部12Dは、画素毎に算出した等価散乱係数μ’Sを、対応する画素位置に配置することで、生体の測定対象領域Eの散乱係数を画素毎に規定した、散乱係数分布画像を生成する。
また、測定部12Dは、画素毎に算出した吸収係数μaを、対応する画素位置に配置することで、生体の測定対象領域Eの吸収係数を画素毎に規定した、吸収係数分布画像を生成する。
図8に戻り、図8(C)は、吸収係数分布画像44の一例を示す図である。図8(B)は、散乱係数分布画像46の一例を示す図である。
ここで、波長660nmの光は、生体に含まれるヘモグロビンによる吸収が多い。このため、図8(C)に示すように、吸収係数分布画像44には、生体の測定対象領域Eにおける皮膚の表面近くの静脈の経路が確認できる。
以上のようにして、測定部12Dは、測定対象領域Eの散乱係数分布画像46および吸収係数分布画像44を取得する。すなわち、本実施の形態では、測定部12Dは、第1撮影画像40を補正した補正撮影画像41を用いて、測定対象領域Eの等価散乱係数および吸収係数を算出(測定)する。
また、測定部12Dは、測定対象領域Eの画素毎の等価散乱係数および吸収係数の各々を規定した、散乱係数分布画像46および吸収係数分布画像44を生成する。
また、制御部12では、各測定タイミングにおいて、上記投影画像Pを反射部材52および測定対象領域Eへ投影し、第1撮影画像40を得る。そして制御部12では、上述したように、第1撮影画像40を補正した補正撮影画像41を生成し、補正撮影画像41を用いて、測定対象領域Eの光学特性を測定する。そして、制御部12では、光学特性の測定結果から、吸収係数分布画像44および散乱係数分布画像46を得る。
制御部12では、この一連の工程を、各測定タイミングにおいて繰り返す。このため、制御部12では、測定タイミングごとに、複数の取得タイミングの各々に対応する、吸収係数分布画像44および散乱係数分布画像46を得ることとなる。
このため、上述した“取得タイミング”とは、具体的には、第1投影領域P1と、空間周波数と位相を変えた構造化照明による第2投影領域P2と、を含む投影画像Pを、投影面53および測定対象領域Eへ投影し、反射部材52および測定対象領域Eの撮影により、第1画像領域S1と、空間周波数または位相の異なる第2画像領域S2と、を含む複数の第1撮影画像40を取得し、該複数の第1撮影画像40を補正して補正撮影画像41を取得し、この複数の補正撮影画像41から、1組の吸収係数分布画像44および散乱係数分布画像46を得る、といった一連の工程を、1つの「取得タイミング」としてとらえたものである。
また、測定部12Dは、この一連の工程である取得タイミングの異なる、複数の組の、吸収係数分布画像44および散乱係数分布画像46を、1つの測定タイミングごとに取得する。
図2に戻り、説明を続ける。推定部12Eは、測定部12Dで測定された、測定対象領域Eの光学特性に基づいて、生体における測定対象領域Eの生体成分を推定する。
本実施の形態では、推定部12Eは、測定部12Dが取得した散乱係数分布画像46に基づいて、生体成分の変化量を推定する。本実施の形態では、推定部12Eは、血糖値の変化量を推定する。
推定部12Eは、同じ測定ID(測定タイミング)に対応する、取得タイミングの異なる複数の散乱係数分布画像46の各々について、対応する散乱係数を算出する。推定部12Eは、複数の散乱係数分布画像46の各々について、各画素に規定された散乱係数の相加平均を算出することで、各散乱係数分布画像46の各々に対応する散乱係数を算出する。
そして、推定部12Eは、同じ測定ID(測定タイミング)に対応する、複数の取得タイミングの各々で取得した散乱係数分布画像46について、基準とする他の散乱係数分布画像46に対応する散乱係数からの変化量を算出する。基準とする他の散乱係数分布画像46は、上述したように、例えば、前回の取得タイミングで取得した散乱係数分布画像46である。そして、推定部12Eは、算出した散乱係数の変化量に対応する血糖値の変化量を、第3情報34(図3(C)参照)から読取る。これにより、推定部12Eは、各取得タイミングに対応する、血糖値の変化量を推定する。
なお、推定部12Eは、予め基準とする散乱係数を定めておいてもよい。そして、推定部12Eは、複数の取得タイミングの各々で取得した散乱係数分布画像46の各々に対応する散乱係数と、基準とする散乱係数と、の差の各々を、各々の取得タイミングに対応する散乱係数の変化量として算出してもよい。そして、推定部12Eは、算出した散乱係数の変化量に対応する血糖値の変化量を、第3情報34(図3(C)参照)から読取る。これにより、推定部12Eは、各取得タイミングに対応する、血糖値の変化量を推定してもよい。
このように、本実施の形態の測定装置10は、散乱係数分布画像46に基づいて、生体成分の変化量を推定する。このため、穿刺による血液採取を繰り返し行う必要がなく、非侵襲で、且つ、散乱係数分布画像により精度良く生体成分の変化量を推定することができる。また、本実施の形態の測定装置10では、補正撮影画像41から生成された散乱係数分布画像46を用いて、生体成分の変化量を推定する。このため、本実施の形態の測定装置10では、高精度に生体成分の変化量を推定することができる。
また、複数の取得タイミングの内、少なくとも1回、穿刺による血液採取を行い、酵素を用いた公知の方法により血糖値を測定してもよい。この場合、推定部12Eでは、該取得タイミングに対応する血糖値を、記憶部14へ記憶する。そして、推定部12Eは、血糖値の判明した取得タイミングの散乱係数分布画像46に対応する散乱係数と、他の散乱係数分布画像46に対応する散乱係数と、の変化量を算出する。そして、推定部12Eは、血糖値の判明した取得タイミングの血糖値と、算出した変化量と、の合計値を、該変化量に対応する取得タイミングの血糖値として更に算出してもよい。これにより、推定部12Eは、血糖値を、低侵襲で、且つ精度良く推定することができる。
ここで、吸収係数分布画像44は、散乱係数分布画像46に比べて、静脈などの血管のパターンを識別しやすい。一方、散乱係数分布画像46は、吸収係数分布画像44に比べて、筋や腱や靭帯のパターンを識別しやすい。
このため、測定対象領域Eによって、吸収係数分布画像44が、散乱係数分布画像46に比べて、生体構造のパターンを識別しやすい場合がある。
この場合、特定部12Iは、まず、吸収係数分布画像44における生体構造の経路を示す領域を特定する。そして、該吸収係数分布画像44と同じ取得タイミングの散乱係数分布画像46上の同じ位置に、特定した領域をそのままあてはめる。そして、推定部12Eは、該領域の画素値を用いて、生体成分を推定してもよい。
次に、表示制御部12Nについて説明する。表示制御部12Nは、表示部20を制御する。例えば、表示制御部12Nは、測定部12Dによる光学特性の測定結果や、推定部12Eによる生体成分の推定結果を、表示部20へ表示する。
また、表示制御部12Nは、予め定めた第1時間帯に撮影された第1撮影画像40に基づいて推定された生体成分(例えば、血糖値)の変化量が、予め定めた異常を示す変化量を示す場合に、異常を示す情報を表示するように、表示部20を制御してもよい。また、測定装置10に、音を発生する機構や、振動を発生する機構を設けた構成とし、制御部12は、生体成分の変化量が異常を示す場合に、異常を示す音や振動を発生するように制御してもよい。
この処理によって、医学的観点から注視すべき第1時間帯に、医学的観点から異常であるとみなす血糖値の変化量が推定されたときに、血糖値の変化量の推定結果が異常を示していることを、被験者に対して容易に示すことが可能となる。
次に、本実施の形態の測定装置10で実行する生体成分推定処理を説明する。
図10は、本実施の形態の測定装置10で実行する生体成分推定処理の手順の一例を示すフローチャートである。測定装置10の制御部12では、1人のユーザIDによって識別されるユーザにおける、1回の測定タイミング(測定ID)ごとに、図10に示す手順を実行する。そして、測定ID(測定タイミング)ごとに、測定IDをカウントアップする。
まず、測定部12Dが、測定対象領域Eの光学特性を測定する(ステップS100)。ステップS100の詳細は後述する。
ステップS100の処理によって、制御部12は、測定対象領域Eの散乱係数分布画像46および吸収係数分布画像44を取得する。
次に、推定部12Eが、ステップS100で取得した散乱係数分布画像46および吸収係数分布画像44に基づいて、生体成分の変化量を推定する(ステップS102)。
次に、推定部12Eは、推定した生体成分の変化量を、現在の測定IDおよび取得タイミングに対応づけて制御部12に記憶する(ステップS104)。そして、本ルーチンを終了する。
次に、ステップ100の光学特性の測定処理を詳細に説明する。図11は、生体の測定対象領域Eの光学特性の測定処理の、手順の一例を示すフローチャートである。
制御部12では、空間周波数毎に、ステップS200〜ステップS214の処理を繰り返し実行する。また、制御部12では、各空間周波数において、位相毎に、ステップS200〜ステップS210の処理を繰り返し実行する。
まず、投影制御部12Aが、第1投影領域P1と、空間周波数fkおよび位相amの第2投影領域P2と、を含む投影画像Pの投影指示を投影部26へ出力する(ステップS200)。
具体的には、投影制御部12Aは、投影対象の第1投影領域P1の画素値を示す第1投影指示と、投影対象の第2投影領域P2の空間周波数fkと位相amとを含む第2投影指示と、を含む投影指示を、投影部26へ送信する。投影指示を受付けた投影部26は、投影指示の第1投影指示に含まれる画素値を読取ることで、第1投影領域P1を生成し、投影指示の第2投影指示に含まれる空間周波数fkおよび位相amの構造化照明による第2投影領域P2を生成し、投影画像Pを投影する。
ステップ200の処理によって、反射部材52および生体の測定対象領域E上に、投影画像Pが投影される。
次に、撮影制御部12Bが、撮影指示を撮影部28へ送信する(ステップS202)。撮影部28は、投影画像Pの投影された、反射部材52および測定対象領域Eを撮影し、第1撮影画像40を取得する。撮影制御部12Bは、撮影部28から第1撮影画像40を取得する(ステップS204)。
次に、補正部12Cが、ステップS204で取得した第1撮影画像40における第1画像領域S1の画素値と、基準平均画素値mref,stdと、に基づいて、該第1撮影画像40における第2画像領域S2の画素値を補正する(ステップS206)。これによって、補正撮影画像41が得られる。
なお、図11に示す処理ルーチンでは、ステップS206の補正処理時に用いる基準平均画素値mref,stdは、校正用サンプルに対する後述する処理によって得られたものを用いる(詳細は、図12を用いて後述する)。補正部12Cは、記憶部14から基準平均画素値mref,stdを読取り、ステップS206の補正に用いればよい。
次に、補正部12Cは、補正撮影画像41について、ソフトビニングを実行する(ステップS208)。ステップS208では、補正部12Cは、ステップS206で得られた補正撮影画像41を、複数のブロック(例えば、8画素×8画素のブロック)ごとに分類する。そして、各ブロック内の画素の画素値の平均値を、該ブロック内の各画素の画素値として用いる。
ステップS208の処理によって、補正撮影画像41に含まれるショットノイズの低減を図ることができる。例えば、CCDやCMOSなどのイメージセンサ28Aで取得した撮影画像には、画素毎のばらつきであるショットノイズが現れる。このノイズは、露光により生じた電化数Nとすると、√Nで表せる。ステップS208の処理によって、このようなばらつきを、複数の画素で平均化することで、低減することができる。
次に、補正部12Cは、ステップS208で処理された補正撮影画像41を記憶部14へ記憶する(ステップS210)。このとき、補正部12Cは、該補正撮影画像41に対応する投影画像Pに含まれる投影画像Pの、空間周波数fkおよび位相amを示す情報を、補正撮影画像41に対応づけて記憶部14に記憶する。
制御部12は、照射対象の投影画像Pにおける第2投影領域P2の空間周波数fkについて、位相amごとにステップS200〜ステップS210の処理を行う。このため、記憶部14には、空間周波数ごとに、複数の位相の各々に対応する補正撮影画像41が記憶される。
次に、測定部12Dが、補正撮影画像41における第2画像領域S2の画素値に基づいて、測定対象領域Eの光学特性を測定する。
詳細には、測定部12Dは、空間周波数fkにおける位相の異なる複数の補正撮影画像41を用いて、画素毎の拡散振幅強度(Mac(r,fk))を算出する(ステップS212)。
なお、測定部12Dは、後述する処理によって、校正用サンプルについてもステップS200〜ステップS214と同様の処理を行い、校正用の、画素毎の拡散振幅強度(Mac,ref(r,fk)を算出する(図12で説明)。
次に、測定部12Dは、上記式(7)を用いて、測定対象の空間周波数fkにおける、生体の測定対象領域Eにおける、画素毎の拡散振幅反射率Rd(r,fk)を算出する(ステップS214)。
制御部12では、ステップS200〜ステップS214の処理を、空間周波数fkごとに行う。これによって、制御部12では、複数の空間周波数fkごとに、画素毎の拡散振幅反射率Rd(r,fk)を得る。
次に、測定部12Dは、測定対象領域Eの光学特性(等価散乱係数、吸収係数)を測定する(ステップS216)。ステップS216では、測定部12Dは、上記ステップS200〜ステップS214の処理によって、空間周波数fkごとに求めた、画素毎の拡散振幅反射率Rd(r,fk)から、画素毎の吸収係数μaと等価散乱係数μ’sを算出する。これによって、測定部12Dは、光学特性を測定する。
そして、測定部12Dは、吸収係数分布画像44および散乱係数分布画像46を生成する(ステップS218)。ステップS218では、測定部12Dは、ステップS216で測定した、画素毎に算出した各画素の等価散乱係数μ’Sを、対応する画素位置に配置することで、生体の測定対象領域Eの散乱係数を画素毎に規定した散乱係数分布画像46を生成する。
また、測定部12Dは、ステップS216で画素毎に算出した各画素の吸収係数μaを、対応する画素位置に配置することで、生体の測定対象領域Eの吸収係数を画素毎に規定した吸収係数分布画像44を生成する。
ステップS218の処理によって、測定部12Dは、吸収係数分布画像44および散乱係数分布画像46を生成する。
そして、測定部12Dは、生成した吸収係数分布画像44および散乱係数分布画像46を、現在の測定IDと、該吸収係数分布画像44および該散乱係数分布画像46の取得タイミングと、に対応づけて、記憶部14に記憶する(ステップS220)。そして、本ルーチンを終了する。
次に、校正用サンプルの光学特性の測定処理を説明する。制御部12は、図10のステップS100の、生体の、測定対象領域Eの光学特性の測定処理の実行前に、校正用サンプルの光学特性の測定処理を実行する。
図12は、校正用サンプルの、光学特性の測定処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、図12の処理は、測定タイミングごとに実行する必要はなく、一定時間ごと、予め定めた回数、光学特性を測定するごと、または、特定の条件を満たしたときにのみ、実行すればよい。
制御部12では、空間周波数毎に、ステップS300〜ステップS322の処理を繰り返し実行する。また、制御部12では、各空間周波数において、位相毎に、ステップS300〜ステップS316の処理を繰り返し実行する。
まず、投影制御部12Aが、第1投影領域P1と、空間周波数fkおよび位相amの第2投影領域P2と、を含む投影画像Pの、校正用サンプルへの投影指示を投影部26へ出力する(ステップS300)。
次に、撮影制御部12Bが、撮影指示を撮影部28へ送信する(ステップS302)。撮影部28は、投影画像Pの投影された、反射部材52および校正用サンプルを撮影し、校正用の第1撮影画像40を取得する。撮影制御部12Bは、撮影部28から校正用の第1撮影画像40を取得する(ステップS304)。
ステップS300〜ステップS304の処理は、生体に代えて校正用サンプルを用いた以外は、図11に示すステップS200〜ステップS204の処理と同様である。
次に、補正部12Cが、基準平均画素値mref,stdを算出済であるか否かを判断する(ステップS306)。例えば、補正部12Cは、基準平均画素値mref,stdが記憶部14に記憶されているか否かを判別することで、ステップS306の処理を行う。
ステップS306で肯定判断すると(ステップS306:Yes)、ステップS312へ進む。ステップS306で否定判断すると(ステップS306:No)、ステップS308へ進む。
ステップS308では、補正部12Cが、基準平均画素値mref,stdを算出する(ステップS308)。補正部12Cは、ステップS304で取得された、校正用の第1撮影画像40における、反射部材52の撮影領域である第1画像領域S1の画素の画素値の平均値を、基準平均画素値mref,stdとして算出する。次に、補正部12Cは、算出した基準平均画素値mref,stdを、記憶部14に記憶する(ステップS310)。そして、ステップS312へ進む。
ステップS312では、補正部12Cが、ステップS304で取得した校正用の第1撮影画像40における第1画像領域S1の画素値と、記憶部14に記憶されている基準平均画素値mref,stdと、を用いて、該第1撮影画像40における第2画像領域S2の画素値を補正する(ステップS312)。これによって、校正用の補正撮影画像41が得られる。画素値の補正方法は、生体の第1撮影画像40に代えて、校正用の第1撮影画像40を用いる以外は、図11のステップS206と同様である。
次に、補正部12Cは、校正用の補正撮影画像41について、ソフトビニングを実行する(ステップS314)。ステップS314の処理は、ステップS208(図11参照)と同様である。
次に、補正部12Cは、ステップS314で処理された、校正用の補正撮影画像41を記憶部14へ記憶する(ステップS316)。このとき、補正部12Cは、該補正撮影画像41に対応する投影画像Pに含まれる投影画像Pの、空間周波数fkおよび位相amを示す情報を、補正撮影画像41に対応づけて記憶部14に記憶する。
制御部12は、空間周波数fkにおける、各位相amごとにステップS300〜ステップS316の処理を行う。このため、記憶部14には、空間周波数fkごとに、複数の位相amの各々に対応する、校正用の補正撮影画像41が記憶される。
次に、測定部12Dが、校正用の補正撮影画像41における第2画像領域S2の画素値に基づいて、校正用の、画素毎の拡散振幅強度(Mac,ref(r,fk))を算出する(ステップS318)。次に、測定部12Dは、測定対象の空間周波数fkにおける、校正用サンプルの、拡散振幅反射率Rd,ref(fk)を算出する(ステップS320)。
ステップS318の処理は、生体の補正撮影画像41に代えて、校正用の補正撮影画像41を用いる以外は、図11のステップS212およびステップS214と同様である。
そして、制御部12は、算出した、校正用の、画素毎の拡散振幅強度Mac,ref(r,fk)と拡散振幅反射率Rd,ref(fk)を、対応する空間周波数fkを示す情報に対応づけて、記憶部14に記憶する(ステップS322)。
制御部12では、ステップS300〜ステップS322の処理を、空間周波数fkごとに行う。これによって、制御部12では、校正用サンプルについて、複数の空間周波数fkごとに、校正用の、画素毎の拡散振幅強度Mac,ref(r,fk)と拡散振幅反射率Rd,ref(fk)を得る。この、校正用の、画素毎の拡散振幅強度Mac,ref(r,fk)と拡散振幅反射率Rd,ref(fk)は、上記図11を用いて説明した、測定対象領域Eの光学特性の測定処理時(図11のステップS216参照)に用いられる。そして、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施の形態の測定装置10は、反射部材52と、投影制御部12Aと、撮影制御部12Bと、補正部12Cと、測定部12Dと、を備える。反射部材52は、測定対象領域E上に配置されている。投影制御部12Aは、投影画像Pを、反射部材52および測定対象領域Eに投影するように投影部26を制御する。撮影制御部12Bは、投影画像Pの投影された反射部材52および測定対象領域Eを撮影することによって、第1撮影画像40を取得するように撮影部28を制御する。第1撮影画像40は、反射部材52の第1画像領域S1と、測定対象領域Eの第2画像領域S2と、を含む。補正部12Cは、第1撮影画像40における、第1画像領域S1の画素値に基づいて、第2画像領域S2の画素値を補正する。測定部12Dは、補正後の第2画像領域S2の画素値に基づいて、測定対象領域Eの光学特性を測定する。
このように、本実施の形態の測定装置10では、第1撮影画像40における、第1画像領域S1の画素値に基づいて、第2画像領域S2の画素値を補正する。第1画像領域S1は、投影画像Pの投影された反射部材52を撮影した領域である。第2画像領域S2は、投影画像Pの投影された測定対象領域Eを撮影した領域である。第1画像領域S1の画素値に基づいて、第2画像領域S2の画素値を補正することによって、撮影部28で得られた第1撮影画像における、環境温度や電源投入からの経過時間などによって生じる画素値の変動を補正することができる。そして、測定装置10では、補正後の第2画像領域S2の画素値に基づいて、測定対象領域Eの光学特性を測定する。
従って、本実施の形態の測定装置10では、精度良く測定対象領域Eの光学特性を測定することができる。
図13は、光学特性の測定結果の一例を示す図である。詳細には、図13では、測定対象の物体として、イントラリピッド濃度10%懸濁液を用いた。そして、図13は、本実施の形態の測定装置10を用いて、上記混濁液の等価散乱係数を5回測定した場合の、測定結果を示すヒストグラムである。図13(A)は、上記混濁液に対して連続して撮影した5枚の第1撮影画像40を用いて等価散乱係数を測定した場合の、5回分の測定結果を示すヒストグラムである。図13(B)は、上記混濁液に対して連続して撮影した5枚の第1撮影画像40の各々を補正部12Cによって補正し、補正撮影画像41の各々を用いて等価散乱係数を測定した場合の、5回分の測定結果を示すヒストグラムである。
図13(A)に示すように、本実施の形態の補正部12Cによる補正を行わなかった場合、測定した等価散乱係数の平均値は9.7106mm−1であり、標準偏差は0.056mm−1であり、変動係数は0.58%であった。非特許文献3によれば、この値は、血糖値に換算すると、σ17.5mg/dlとなる。
一方、図13(B)に示すように、本実施の形態の補正部12Cによる補正を行った場合、測定した等価散乱係数の標準偏差は0.016mm−1であり、変動係数は0.16%であった。この値は、血糖値に換算すると、σ4.8mg/dlである。
図13に示すように、本実施の形態の測定装置10によれば、光学特性の測定精度の向上を図ることができたといえる。また、本実施の形態の測定装置10によれば、生体成分の測定精度の向上も図ることができた。
<変形例1>
なお、上記実施の形態では、反射部材52は、測定対象領域Eに沿った平面状(板状またはシート状)の形状であるものとして説明した。また、反射部材52は、第1撮影画像40における一部の領域を占める領域に相当する場合を説明した。
なお、上記実施の形態では、反射部材52は、測定対象領域Eに沿った平面状(板状またはシート状)の形状であるものとして説明した。また、反射部材52は、第1撮影画像40における一部の領域を占める領域に相当する場合を説明した。
しかし、反射部材52の形状は、上記形状に限定されない。図14および図15は、他の形状の反射部材52の一例を示す説明図である。
図14(A)に示すように、反射部材52は、四角形の形状であり、且つ、中央部分に四角形の形状の孔を有する環状形状の反射部材52Aであってもよい。この場合、投影制御部12Aは、反射部材52Aの中央の孔部分に第2投影領域P2が位置し、反射部材52Aに第1投影領域P1が位置する投影画像PAを、投影画像Pとして投影すればよい(図14(B)参照)。
このため、反射部材52A上に投影画像PAが投影されることで、図14(C)に示すように、反射部材52Aの中央の孔部分に第2投影領域P2が投影され、反射部材52A上に第1投影領域P1が投影されることとなる。このように、測定対象領域Eを囲むように、反射部材52Aを投影する形態であってもよい。
また、図14(D)に示すように、反射部材52は、格子上の形状の反射部材52Bであってもよい。この場合、投影制御部12Aは、反射部材52Bの孔部分に第2投影領域P2が位置し、反射部材52Bに第1投影領域P1が位置する投影画像PBを、投影画像Pとして投影すればよい(図14(E)参照)。このため、反射部材52B上に投影画像PBが投影されることで、図14(F)に示すように、反射部材52Bの孔部分に第2投影領域P2が投影され、反射部材52B上に第1投影領域P1が投影されることとなる。
また、図15に示すように、反射部材52は、円形状の反射部材52Cであってもよい。図15に示す例では、反射部材52Cは、円形状であり、且つ、中央部分に円形状の孔を有する環状形状である。この場合、投影制御部12Aは、反射部材52Cの孔部分に第2投影領域P2が位置し、反射部材52Cに第1投影領域P1が位置する投影画像PCを、投影画像Pとして投影すればよい(図15(B)参照)。
このため、反射部材52C上に投影画像PCが投影されることで、図15(C)に示すように、反射部材52Cの孔部分に第2投影領域P2が投影され、反射部材52C上に第1投影領域P1が投影されることとなる。すなわち、複数の測定対象領域Eの各々を囲むように、反射部材52Cを投影する形態であってもよい。
このように、測定対象領域Eを囲むように反射部材52(反射部材52A、52B)を配置することで、光源26Aの発光分布が変動し、強度むらが時間で変動する場合であっても、このような変動を推定することが可能となる。このため、上記実施の形態に加えて、更に、精度良く光学特性を測定することが可能となる。
なお、反射部材52における投影面53に、検出マークを設けた構成であってもよい。検出マークは、撮影部28によって撮影された第1撮影画像40における、第1画像領域S1および第2画像領域S2の各々の位置の判別に用いられる。このため、検出マークは、撮影された第1撮影画像40に含まれる検出マークを、制御部12で認識可能なものであればよい。
図16は、検出マークMの設けられた反射部材52Dの一例の説明図である。図16(A)に示すように、例えば、反射部材52は、反射部材52Dに検出マークMを備える。図16(A)に示す例では、反射部材52Dの投影面53には、検出マークM1〜検出マークM3の3つの検出マークMが設けられている。なお、反射部材52Dに設けられる検出マークMの数は、3つに限定されない。例えば、反射部材52Dに設けられる検出マークMの数は、1つであってもよい。
この場合、投影制御部12Aは、例えば、反射部材52Dの中央の孔部分に第2投影領域P2が位置し、反射部材52Dに第1投影領域P1が位置する投影画像PCを、投影画像Pとして投影すればよい(図16(B)参照)。このため、反射部材52D上に投影画像PCが投影されることで、図16(C)に示すように、反射部材52Dの孔部分に第2投影領域P2が投影され、反射部材52D上に第1投影領域P1が投影されることとなる。
そして、撮影部28は、反射部材52Dおよび測定対象領域Eを撮影することで、第1撮影画像40を得ればよい。
なお、反射部材52に検出マークMが設けられている場合、測定部12Dは、以下の処理を行うことが好ましい。具体的には、測定部12Dは、第1撮影画像40における検出マークMの相対位置から、第1撮影画像40における第1画像領域S1および第2画像領域S2の各々を特定し、第1画像領域S1の画素値に基づいて、上記実施の形態と同様にして、第2画像領域S2の画素値を補正することが好ましい。
このように、検出マークMを用いて第1画像領域S1および第2画像領域S2の各々を特定することで、上記実施の形態の効果に加えて、更に精度良く、測定対象領域Eの光学特性を測定することができる。
<変形例2>
なお、上記実施の形態では、補正部12Cは、第1撮影画像40における、第1画像領域S1の画素値の平均値を用いて、該第1撮影画像40における第2画像領域S2の画素値を補正する形態を説明した。
なお、上記実施の形態では、補正部12Cは、第1撮影画像40における、第1画像領域S1の画素値の平均値を用いて、該第1撮影画像40における第2画像領域S2の画素値を補正する形態を説明した。
しかし、補正部12Cは、第1画像領域S1の画素の画素値の平均値を用いて補正を行う形態に限定されない。
例えば、補正部12Cは、第1撮影画像40における、第1画像領域S1の画素位置ごとの画素値に基づいて、第2画像領域S2における画素値の変動分布を推定してもよい。そして、補正部12Cは、該変動分布を用いて、第2画像領域S2の画素ごとの補正値を算出する。そして、補正部12Cは、この第2画像領域S2の画素毎の補正値を用いて、第2画像領域S2における画素の各々の画素値を補正してもよい。
詳細には、補正部12Cは、第1画像領域S1の画素位置毎の画素値の、該第1画像領域S1に対応する第1投影領域P1の同じ画素位置の画素値との差(変動値と称する)を算出する。そして、補正部12Cは、第1画像領域S1の画素位置ごとに、算出した、対応する上記変動値を配置することで、第1画像領域S1における画素値の変動分布を得る。
さらに、補正部12Cは、第1画像領域S1における画素値の変動分布を、第2画像領域S2にあてはめることで、第2画像領域S2における画素値の変動分布を推定する。すなわち、補正部12Cは、第2画像領域S2の各画素位置の画素の各々に、変動値をあてはめることで、第2画像領域S2における画素値の変動分布を推定する。
そして、補正部12Cは、第2画像領域S2の各画素の画素値の各々に、第2画像領域S2の各画素位置に対応する変動値を加算または減算した値を、各画素位置の画素の補正後の画素値として用いる。これによって、補正部12Cは、第2画像領域S2の画素値を補正する。
このように、補正部12Cは、第1撮影画像40における第1画像領域S1の画素値から推定した、第2画像領域S2の画素値の変動分布を用いて、第2画像領域S2の画素値を補正してもよい。このような補正を行うことで、第1撮影画像40が撮影環境に応じた特有のグラデーションを示す場合などであっても、精度良く第1撮影画像40を補正することができる。
(第2の実施の形態)
上記実施の形態では、反射部材52は、測定装置10の筐体に設けられている場合を一例として説明した。本実施の形態では、反射部材52が、測定装置10の筐体とは別体として構成され、測定対象の生体に貼り付けて使用する形態を説明する。
上記実施の形態では、反射部材52は、測定装置10の筐体に設けられている場合を一例として説明した。本実施の形態では、反射部材52が、測定装置10の筐体とは別体として構成され、測定対象の生体に貼り付けて使用する形態を説明する。
また、本実施の形態では、投影部26による投影時と撮影部28による撮影時に、ピントの調整を行う形態を説明する。
図17は、本実施の形態の測定装置10Aの概略構成図の一例である。
測定装置10Aは、制御部13と、投影部27と、撮影部29と、ビームスプリッタ50と、反射部材52と、を備える。制御部13と、投影部27および撮影部29と、は、互いにデータや信号を授受可能に接続されている。
投影部27は、反射部材52および測定対象領域Eへ光を投影する。例えば、投影部27は、光源26Aと、レンズ26Bと、SLM26Cと、レンズ26Dと、フォーカス機構27Eと、を含む。投影部27は、フォーカス機構27Eを更に備えた以外は、第1の実施の形態における測定装置10の投影部26と同様である。
フォーカス機構27Eは、投影部27のフォーカスを調整するフォーカス機構である。
撮影部29は、反射部材52および測定対象領域Eで散乱および反射した光による、第1撮影画像40を取得する。撮影部29は、イメージセンサ28Aと、レンズ28Bと、フォーカス機構29Cと、を備える。撮影部29は、フォーカス機構29Cを更に備えた以外は、第1の実施の形態における測定装置10の撮影部28と同様である。
フォーカス機構29Cは、撮影部29のフォーカスを調整するフォーカス機構である。
本実施の形態では、反射部材52は、測定対象領域Eに接触配置されている。図18は、測定時の反射部材52の配置の一例を示す模式図である。図18に示すように、本実施の形態では、反射部材52は、生体の皮膚(測定対象領域E)上に貼り付けられて使用される。
次に、測定装置10Aの機能的構成を説明する。図19は、測定装置10Aの機能的構成の一例を示すブロック図である。
測定装置10Aは、制御部13と、記憶部14と、UI部16と、投影部27と、撮影部29と、を備える。記憶部14、UI部16、投影部27、および撮影部29と、制御部13と、は、データおよび信号を授受可能に接続されている。記憶部14、UI部16、入力部18、および表示部20は、第1の実施の形態の測定装置10と同様である。
制御部13は、測定装置10Aを制御する。制御部13は、投影制御部13Aと、算出部13Bと、ピント調整部13Cと、撮影制御部13Dと、補正部12Cと、測定部12Dと、推定部12Eと、記憶制御部12Kと、受付部12Mと、表示制御部12Nと、を有する。
投影制御部13A、算出部13B、ピント調整部13C、撮影制御部13D、補正部12C、測定部12D、推定部12E、記憶制御部12K、受付部12M、表示制御部12Nの一部またはすべては、例えば、CPUなどの処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、ICなどのハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。
なお、本実施の形態の制御部13は、投影制御部12Aおよび撮影制御部12Bに代えて、投影制御部13Aおよび撮影制御部13Dの各々を備え、算出部13Bおよびピント調整部13Cを更に備えた以外は、第1の実施の形態の測定装置10における制御部12と同様である。
投影制御部13Aは、投影制御部12Aと同様に、投影画像Pを反射部材52および測定対象領域Eに投影するように、投影部26を制御する。この点は、第1の実施の形態と同様である。
本実施の形態では、投影制御部13Aは、調整用投影画像を反射部材52および測定対象領域Eに投影するように、投影部26を制御する。図20は、調整用投影画像Qの投影の説明図である。図20(A)は、調整用投影画像Qの一例を示す模式図である。
調整用投影画像Qは、ピント調整時に用いる投影画像である。調整用投影画像Qは、濃度が互いに異なる複数の領域を含む。言い換えると、調整用投影画像Qは、互いに画素値が異なり、且つ、画素値の差が閾値以上の複数の領域を含む画像である。画素値の差の閾値は、後述するピント調整時に調整しやすい値であればよい。
投影制御部13Aは、調整用投影画像Qを反射部材52および測定対象領域Eに投影するように投影部26を制御する。このため、反射部材52および測定対象領域Eには、調整用投影画像Qが投影される。
撮影制御部13Dは、撮影部29を制御する。撮影制御部13Dは、第1の実施の形態の撮影制御部12Bと同様に、投影画像Pの投影された、反射部材52および測定対象領域Eを撮影するように、撮影部29を制御する。撮影制御部13Dの制御によって撮影部29は、投影画像Pの投影された反射部材52および測定対象領域Eを撮影し、第1撮影画像40を得る。
また、本実施の形態では、撮影制御部13Dは、調整用投影画像Qの投影された、反射部材52および測定対象領域Eを撮影するように撮影部29を制御する。撮影制御部13Dの制御によって、撮影部29は、調整用投影画像Qの投影された反射部材52および測定対象領域Eを撮影し、第2撮影画像を得る。
図20(B)は、第2撮影画像70の一例を示す模式図である。第2撮影画像70は、調整用投影画像Qの投影された反射部材52の撮影画像である第3画像領域S3と、調整用投影画像Qの投影された測定対象領域Eの撮影画像である第4画像領域S4と、を含む。
算出部13Bは、第2撮影画像70における第3画像領域S3の画素値に基づいて、投影部27および撮影部29の少なくとも一方のフォーカスずれ量を算出する。算出部13Bは、第2撮影画像70における第3画像領域S3の、画素値の高い領域と画素値の低い領域とを用いて、公知の方法により、投影部27および撮影部29の少なくとも一方のフォーカスずれ量を算出すればよい。
ピント調整部13Cは、算出部13Bで算出したフォーカスずれ量に基づいて、投影部27および撮影部29の少なくとも一方のピントを調整する。具体的には、ピント調整部13Cは、算出部13Bで算出したフォーカスずれ量が相殺されるように、投影部27のフォーカス機構27Eと、撮影部29のフォーカス機構29Cと、の少なくとも一方を制御する。
具体的には、ピント調整部13Cは、第2撮影画像70の第3画像領域S3における、濃度の異なる複数の領域間のコントラストが最大となるように、投影部27のフォーカス機構27Eと、撮影部29のフォーカス機構29Cと、の少なくとも一方を制御する。このため、制御部13では、上記コントラストが最大となるように、投影制御部13Aによる調整用投影画像Qの投影、算出部13Bによる算出、およびピント調整部13Cによるピント調整を繰り返し実行することが好ましい。
ピント調整部13Cによって、投影部27から投影される調整用投影画像Qおよび投影画像Pの焦点、および、撮影部29による撮影時の焦点が、反射部材52および測定対象領域Eの位置に一致するように調整される。
図21は、本実施の形態の測定装置10Aで実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。
まず、投影制御部13Aが、調整用投影画像Qの投影指示を投影部27へ出力する(ステップS500)。調整用投影画像Qの投影指示を受付けた投影部27は、調整用投影画像Qを反射部材52および測定対象領域Eへ投影する。
次に、撮影制御部13Dが、撮影部29へ撮影指示を出力する(ステップS502)。ステップS502の制御によって、撮影部29は、調整用投影画像Qの投影された、反射部材52および測定対象領域Eを撮影し、第2撮影画像70を取得する。これによって、補正部12Cは、第2撮影画像70を取得する(ステップS504)。
次に、算出部13Bが、ステップS504で取得した第2撮影画像70における第3画像領域S3の画素値から、フォーカスずれ量を算出する(ステップS506)。次に、ピント調整部13Cが、ステップS506で算出されたフォーカスずれ量を用いて、投影部27および撮影部29のピント調整を行う(ステップS508)。
ステップS500〜ステップS508の処理によって、投影部27および撮影部29の少なくとも一方のピントが調整された(ピントが合う)状態となる。
次に、制御部13では、第1の実施の形態の制御部12と同様に、測定処理を実行する(ステップS510)。ステップS510の処理は、図10のステップS100〜ステップS104と同様である。
以上説明したように、本実施の形態の測定装置10Aでは、投影制御部13Aが、調整用投影画像Qを投影するように投影部27を制御する。撮影制御部13Dは、調整用投影画像Qの投影された投影面53および測定対象領域Eを撮影することによって、第2撮影画像70を取得するように撮影部29を制御する。そして、算出部13Bは、第2撮影画像70における第3画像領域S3の画素値に基づいて、投影部27および撮影部29の少なくとも一方のフォーカスずれ量を算出する。ピント調整部13Cは、フォーカスずれ量に基づいて、投影部27および撮影部29の少なくとも一方のピントを調整する。
反射部材52が測定装置10Aの筐体によって支持されておらず、該筐体とは別体として構成されている場合、投影部27および撮影部29と、反射部材52と、の距離は一定ではない。このため、投影部27による投影画像Pの投影時、および撮影部29による第1撮影画像40の撮影時に、ピントのずれた投影画像Pが投影、または、ピントのずれた第1撮影画像40が得られる場合がある。
一方、本実施の形態では、測定装置10Aは、投影制御部13Aと、算出部13Bと、ピント調整部13Cと、を備える。このため、測定装置10Aでは、ピントの調整された投影画像Pを反射部材52および測定対象領域Eへ投影することができる。また、測定装置10Aは、ピントの合った第1撮影画像40を得ることができる。
従って、本実施の形態の測定装置10Aでは、第1の実施の形態の効果に加えて、更に、精度良く測定対象領域Eの光学特性を測定することができる。
また、反射部材52を測定装置10の筐体とは別体として構成し、測定対象領域Eに接触配置する構成とすることで、測定装置10の使い勝手の向上を図ることもできる。
<変形例3>
なお、第2の実施の形態では、撮影部29のフォーカスを調整するためのフォーカス機構29Cと、投影部27のフォーカスを調整するためのフォーカス機構27Eと、を別体として構成した例を示した。しかし、これらのフォーカス機構29Cおよびフォーカス機構27Eを、一体的に構成してもよい。
なお、第2の実施の形態では、撮影部29のフォーカスを調整するためのフォーカス機構29Cと、投影部27のフォーカスを調整するためのフォーカス機構27Eと、を別体として構成した例を示した。しかし、これらのフォーカス機構29Cおよびフォーカス機構27Eを、一体的に構成してもよい。
図22は、撮影部29と投影部27のフォーカス機構を一つにまとめた測定装置10Bの一例を示す模式図である。
測定装置10Bは、制御部13と、投影部33と、撮影部31と、反射部材52と、を備える。制御部13と、投影部33および撮影部31と、は、互いにデータや信号を授受可能に接続されている。反射部材52は、第1の実施の形態と同様である。
投影部33は、測定対象領域Eへ向かって光を投影する。投影部33は、例えば、プロジェクタである。
例えば、投影部33は、光源26Aと、レンズ26Bと、SLM26Cと、を含む。投影部27は、レンズ26Dを備えない以外は、第1の実施の形態における測定装置10の投影部26と同様である。
撮影部31は、反射部材52および測定対象領域Eで散乱および反射した光による、第1撮影画像40を取得する。撮影部31は、イメージセンサ28Aと、ビームスプリッタ50と、レンズ31Dと、フォーカス機構31Cと、を備える。イメージセンサ28Aおよびビームスプリッタ50は、第1の実施の形態と同様である。
レンズ31Dは、投影部33から出射し、ビームスプリッタ50で反射された光を、反射部材52および測定対象領域Eへ導くレンズである。また、レンズ31Dは、測定対象領域Eおよび反射部材52で反射および散乱した光を、ビームスプリッタ50を介してイメージセンサ28Aへ導くレンズである。
フォーカス機構31Cは、撮影部31および投影部33のフォーカスを調整するフォーカス機構である。
このように、測定装置10Bを、制御部13および投影部33のフォーカスを調整するフォーカス機構31Cを備えた構成としてもよい。この場合、制御部13のピント調整部13C(図19参照)は、フォーカス機構31Cを調整することで、撮影部31および投影部33のピントを調整すればよい。
このように、フォーカス機構29Cおよびフォーカス機構27Eを、一体的に構成したフォーカス機構31Cとすることで、駆動機構を1つにすることができ、装置の小型化およびコストの低減を図ることができる。なお、本変形例における測定装置10Bでは、SLM26Cとイメージセンサ28Aとの相対位置は、測定装置10Bの製造時に調整し、予め固定しておけばよい。
次に、上記実施の形態および変形例の測定装置10、10A、10Bのハードウェア構成について説明する。図23は、上記実施の形態および変形例の測定装置10、10A、10Bのハードウェア構成例を示すブロック図である。
上記実施の形態および変形例の測定装置10、10A、10Bは、表示部60、I/F(インターフェース)部61、撮影部62、入力部63、CPU(Central Processing Unit)65、ROM(Read Only Memory)66、RAM(Random Access Memory)67、HDD(ハードディスクドライブ)68、および投影部69、などがバス71により相互に接続されており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
CPU65は、測定装置10、10A、10Bの全体の処理を制御する演算装置である。RAM67は、CPU65による各種処理に必要なデータを記憶する。ROM66は、CPU65による各種処理を実現するプログラム等を記憶する。HDD68は、上述した記憶部14に相当する。I/F部61は、外部装置や外部端末に通信回線等を介して接続し、接続した外部装置や外部端末との間でデータを送受信するためのインターフェースである。表示部60、撮影部62、入力部63、および投影部69は、表示部20、撮影部28、29、31、入力部18、投影部26、27、33の各々に相当する。
上記実施の形態および変形例の測定装置10、10A、10Bで実行される上記各種処理を実行するためのプログラムは、ROM66等に予め組み込んで提供される。
なお、上記実施の形態および変形例の測定装置10、10A、10Bで実行されるプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供するように構成してもよい。
また、上記実施の形態および変形例の測定装置10、10A、10Bで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上記実施の形態および変形例の測定装置10、10A、10Bにおける上記各処理を実行するためのプログラムを、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
上記実施の形態および変形例の測定装置10、10A、10Bで実行される上記各種処理を実行するためのプログラムは、上述した各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。
なお、上記HDD68に格納されている各種情報、すなわち記憶部14に格納されている各種情報は、外部装置(例えばサーバ)に格納してもよい。この場合には、該外部装置とCPU65とを、ネットワーク等を介して接続した構成とすればよい。
なお、上記には、本実施の形態および変形例を説明したが、上記実施の形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施の形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施の形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10、10A、10B 測定装置
12A、13A 投影制御部
12B、13D 撮影制御部
12C 補正部
12D 測定部
12E 推定部
13B 算出部
13C ピント調整部
26、27、33 投影部
28、29、31 撮影部
40 第1撮影画像
52 反射部材
53 投影面
P 投影画像
P1 第1投影領域
P2 第2投影領域
S1 第1画像領域
S2 第2画像領域
12A、13A 投影制御部
12B、13D 撮影制御部
12C 補正部
12D 測定部
12E 推定部
13B 算出部
13C ピント調整部
26、27、33 投影部
28、29、31 撮影部
40 第1撮影画像
52 反射部材
53 投影面
P 投影画像
P1 第1投影領域
P2 第2投影領域
S1 第1画像領域
S2 第2画像領域
Claims (17)
- 測定対象領域上に配置された反射部材と、
投影画像を、前記反射部材および前記測定対象領域に投影するように投影部を制御する投影制御部と、
前記投影画像の投影された前記反射部材および前記測定対象領域を撮影することによって、前記反射部材の第1画像領域と、前記測定対象領域の第2画像領域と、を含む第1撮影画像を取得するように撮影部を制御する撮影制御部と、
前記第1撮影画像における、前記第1画像領域の画素値に基づいて、前記第2画像領域の画素値を補正する補正部と、
補正後の前記第2画像領域の画素値に基づいて、前記測定対象領域の光学特性を測定する測定部と、
を備える、測定装置。 - 前記反射部材は、
照射された光の光量に対して予め定めた割合の光量の光を反射させる、請求項1に記載の測定装置。 - 前記反射部材で反射した光は、正反射成分より拡散反射成分の方が大きい、請求項1に記載の測定装置。
- 前期反射部材における前記投影画像が投影される投影面は、均等拡散反射面である、請求項1に記載の測定装置。
- 前記反射部材における前記投影画像が投影される投影面は、完全拡散反射面である、請求項1に記載の測定装置。
- 前記反射部材は、前記測定対象領域に接触配置されている、請求項1に記載の測定装置。
- 前記投影画像は、前記反射部材に投影するための第1投影領域と、周期構造を有する縞模様の第2投影領域と、を含み、
前記投影制御部は、前記第1投影領域が前記反射部材に投影され、前記第2投影領域が前記測定対象領域に投影されるように、前記投影部を制御する、
請求項1に記載の測定装置。 - 前記第1投影領域は、
該第1投影領域に含まれる画素の各々の画素値が互いに同じ値である、請求項7に記載の測定装置。 - 前記第1投影領域は、予め定めた模様を示す、請求項7に記載の測定装置。
- 前記補正部は、
前記第1撮影画像における、前記第1画像領域の画素値の平均値を用いて、前記第2画像領域の画素値を補正する、請求項1に記載の測定装置。 - 前記補正部は、
前記第1撮影画像における、前記第1画像領域の画素位置ごとの画素値に基づいて、前記第2画像領域における画素値の変動分布を推定し、該変動分布を用いて算出した前記第2画像領域の画素ごとの補正値を用いて、該第2画像領域における画素の各々の画素値を補正する、請求項1に記載の測定装置。 - 前記投影制御部は、
濃度が互いに異なる複数の領域を含む調整用投影画像を、前記反射部材および前記測定対象領域に投影するように前記投影部を制御し、
前記撮影制御部は、
前記調整用投影画像の投影された前記反射部材および前記測定対象領域を撮影することによって、前記反射部材の第3画像領域と、前記測定対象領域の第4画像領域と、を含む第2撮影画像を取得するように前記撮影部を制御し、
当該測定装置は、
前記第2撮影画像における前記第3画像領域の画素値に基づいて、前記投影部および前記撮影部の少なくとも一方のフォーカスずれ量を算出する算出部と、
前記フォーカスずれ量に基づいて、前記投影部および前記撮影部の少なくとも一方のピントを調整するピント調整部と、
を更に備える、請求項1に記載の測定装置。 - 前記反射部材における前記投影画像が投影される投影面は、検出マークを有し、
前記補正部は、前記第1撮影画像における前記検出マークの相対位置から、前記第1撮影画像における前記第1画像領域および前記第2画像領域の各々を特定し、前記第1画像領域の画素値に基づいて、前記第2画像領域の画素値を補正する、
請求項1に記載の測定装置。 - 前記光学特性は、等価散乱係数、および吸収係数、の少なくとも一方である、請求項1に記載の測定装置。
- 前記光学特性に基づいて、生体における前記測定対象領域の生体成分を推定する推定部を備える、請求項1に記載の測定装置。
- 投影画像を、測定対象領域上に配置された反射部材および前記測定対象領域に投影するように投影部を制御するステップと、
前記投影画像の投影された前記反射部材および前記測定対象領域を撮影することによって、前記反射部材の第1画像領域と、前記測定対象領域の第2画像領域と、を含む第1撮影画像を取得するように撮影部を制御するステップと、
前記第1撮影画像における、前記第1画像領域の画素値に基づいて、前記第2画像領域の画素値を補正するステップと、
補正後の前記第2画像領域の画素値に基づいて、前記測定対象領域の光学特性を測定するステップと、
を含む、測定方法。 - 投影画像を、測定対象領域上に配置された反射部材および前記測定対象領域に投影するように投影部を制御するステップと、
前記投影画像の投影された前記反射部材および前記測定対象領域を撮影することによって、前記反射部材の第1画像領域と、前記測定対象領域の第2画像領域と、を含む第1撮影画像を取得するように撮影部を制御するステップと、
前記第1撮影画像における、前記第1画像領域の画素値に基づいて、前記第2画像領域の画素値を補正するステップと、
補正後の前記第2画像領域の画素値に基づいて、前記測定対象領域の光学特性を測定するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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