JP2017112667A - スイッチギヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】並設される3相導体が貫通され、これらの導体を互いに絶縁して支持するブッシング12を上下に並べて使用するスイッチギヤにおいて、ブッシング12の上下端の一方から導体貫通用の開口部13までの距離aと、ブッシング12の上下端の他方から導体貫通用の開口部13までの距離bとを異ならせるとともに、ブッシング12における取付個所または位置決め個所の位置をブッシング12が上下反転した状態で取付可能に設定した。
【選択図】図8
Description
引出形遮断器の端子と嵌合するための電路(導体)を支持し、かつ、電路(導体)を絶縁する手段としてブッシングを用いているスイッチギヤの例として特許文献1の図1および図10などが開示されている。
上記特許文献1のものでは、ブッシングの共用化については、特に考慮されていないものである。
本発明に係る実施の形態1を図1から図7まで、および、図14から図16までについて説明する。
図14および図15は、この発明を適用したスイッチギヤの正面図および側面断面図である。図16は図15に示すスイッチギヤ1の遮断器部5を拡大したものである。
スイッチギヤ1の共通母線2から分岐母線3が分岐して、遮断器5の端子導体CAと嵌合部を介して接続するための導体4に連結している。遮断器5は、スイッチギヤ側の導体4および6と端子導体CA,CBにより運転位置において嵌合部を介して接続されている。導体6には導体7が組み付けられ、導体7には高圧ケーブル8が取り付けられる。
導体7は、計器用変圧器16に接続するための導体9が分岐しており、引出形の台車11に設けられた端子導体と嵌合部を介して接続するための導体10に連結している。
ブッシング12からなる導体支持部材は、エポキシまたはBMC(Bulk Molding Compound)などの熱硬化性樹脂製の一体形成固体絶縁物として成形または注型等で製作され、図16に示すように、上下に並べて配置され、ブッシング12には遮断器5と嵌合部を介して接続される端子導体4,6を貫通させている。
図1で示した遮断器5に、本発明のブッシングを適用する場合には、上端子用の導体CAと下端子用の導体CBが貫通できるように、図4,図5,図8,図11に示す通り、上下に2つ並べて適用する。
ブッシング12は、図2および図3に示す通りの全体形状を有し、矩形状の正面形状を有するものであって、遮断器5の上端子用導体CAおよび下端子用導体CBに対応して対をなす同一形状のブッシング12が同一垂直位置に上下端を接し左右両端を揃えて配置されるものである。
対をなすブッシング12は、それぞれ上下反転して配置換えができるように構成され、また、相互に配置換えができるように構成されている。ブッシング取付用孔14aとブッシング取付用孔14bとは、上端および下端からの距離寸法ならびに左右両端部からの距離寸法が互いに同一となるように設定されている。
図2は本発明のブッシング12の斜視図であり、図3は本発明のブッシング12を別角度から見た斜視図であり、図4は本発明のブッシング12の正面図である。
ここで、
a:ブッシングの上端から端子用の開口部中心までの寸法
b:ブッシングの下端から端子用の開口部中心までの寸法
c:ブッシングの上端から上方ブッシング取付用孔14aまでの寸法
d:ブッシングの下端から下方ブッシング取付用孔14bまでの寸法
としたときに、
a<b、c=dの関係となるようにブッシングを設計する。
e: ブッシングの3相交流回路のR,T相用の左右にある端子用の開口部の幅寸法
f:ブッシングの3相交流回路のS相用の中央にある端子用の開口部の幅寸法
としたときに、
a<b、c=d、 e>fの関係となるようにブッシングを設計する。
また、ブッシング12には、図4に示すようにブッシングに設けた導体が貫通するための開口部13が設けられている。この開口部13は、左右方向に延びる細長のスロット状に開口している。
ここで、図3に示すように、ブッシング取付用孔14a,14bの一つを位置決め用突起部15とすることができる。この場合には、クレードルCRのフレームFRに設けられた位置決め用凹部に突起部15を嵌合した後、ブッシング取付用孔14a,14bに挿入される3本の取付ボルトによる締結によりブッシング12はフレームFRに取付けられる。
ここで、図3の拡大部Aに示すように取付用孔14aの位置に突起部15を設けるようにしても良い。この場合には、クレードルCRのフレームFRに設けられた位置決め用凹部に突起部15を嵌合した後、ブッシング取付用孔14bに挿入される1本の取付ボルトによる締結によりブッシング12はフレームFRに取付けられる。
この実施の形態1では、極間距離dL:(a+a),相間距離dP:(m)の遮断器51に、本発明のブッシング12を適用する場合の対応について説明する。図5はこの実施の形態1におけるブッシングの正面図である。
上下に並設される対をなすブッシング12は、一方のブッシングにおける遮断器51の端子導体CA,CBが貫通する開口部13から他方のブッシングの開口部13までの距離の合計が(a+a)となるように上下に配置される。このときに、遮断器51とブッシング12を組み合わせた状態での側面断面図は図6のようになり、平面図は図7のようになる。
そして、上下に並設されるブッシング12については、それぞれ上下反転して取付配置が可能なように、ブッシング取付用孔14a,14bおよび位置決め用突起部15の上下端および左右端からの距離寸法は互いに同一に設定されている。
本発明に係る実施の形態2を図8から図10までについて説明する。図8は実施の形態2において本発明を適用したスイッチギヤの正面図。図9は実施の形態2において本発明を適用したスイッチギヤの側面断面図、図10は実施の形態2において本発明の遮断器とブッシングを組み合わせた側面断面図である。この実施の形態2では、ここで述べる特有の構成および作用効果以外の構成および作用効果については、前述した実施の形態1におけると同様の構成を有し、かつ、同様の作用効果を奏するものである。
図8はこの実施の形態2のブッシングの正面図である。上下に並設される対をなすブッシング12は、一方のブッシングにおける遮断器52の端子導体CA,CBが貫通する開口部13から他方のブッシングの開口部13までの距離の合計が(a+b)となるように上下に配置される。このときに、遮断器52とブッシング12を組み合わせた状態での側面断面図は図9のようになり、平面図は図10のようになる。
そして、前述の通り、上下に並設されるブッシング12については、それぞれ上下反転して取付配置が可能なように、ブッシング取付用孔14a,14bおよび位置決め用突起部15の上下端および左右端からの距離寸法は互いに同一に設定されている。
本発明に係る実施の形態3を図11から図13までについて説明する。図11は実施の形態3において本発明を適用したスイッチギヤの正面図。図12は実施の形態3において本発明を適用したスイッチギヤの側面断面図、図13は実施の形態3において本発明の遮断器とブッシングを組み合わせた側面断面図である。この実施の形態3では、ここで述べる特有の構成および作用効果以外の構成および作用効果については、前述した実施の形態1におけると同様の構成を有し、かつ、同様の作用効果を奏するものである。
図11はこの実施の形態3におけるブッシングの正面図である。上下に並設される対をなすブッシング12は、一方のブッシングにおける遮断器53の端子導体CA,CBが貫通する開口部13から他方のブッシングの開口部13までの距離の合計が(b+b)となるように上下に配置する。このときに、遮断器53とブッシング12を組み合わせた状態での側面断面図は図12のようになり、平面図は図13のようになる。
そして、前述の通り、上下に並設されるブッシング12については、それぞれ上下反転して取付配置が可能なように、ブッシング取付用孔14a,14bおよび位置決め用突起部15の上下端および左右端からの距離寸法は互いに同一に設定されている。
本発明に係る実施の形態1を図17について説明する。図17は実施の形態4において移動形台車とブッシングを組み合わせた側面断面図である。この実施の形態2では、ここで述べる特有の構成および作用効果以外の構成および作用効果については、前述した実施の形態1におけると同様の構成を有し、かつ、同様の作用効果を奏するものである。
また、図4におけるブッシング12の上端から端子用の開口部中心までの寸法(a)と、ブッシングの下端から端子用の開口部中心までの寸法(b)との寸法を、a<bの関係としているため、ブッシング12を上下に並べた時の遮断器の端子極間の寸法が、(a+a),(a+b)および(b+b)と3種類に設定可能となり、遮断器端子の「極間距離」の変化を吸収可能となる。
さらに、図4に示すように、導体が貫通する開口部13が横長で、ブッシングの3相交流回路のR,T相用の左右にある端子用の開口部の幅寸法(e)と、ブッシングの3相交流回路のS相用の中央にある端子用の開口部の幅寸法(f)との関係が、e>fになっているため、遮断器端子の「相間距離」の変化が吸収可能である。
その結果、以下によるブッシングのコスト削減の効果が得られる。
・絶縁物を成形または注型等で製造する際の金型投資の費用が削減できる。
・ブッシングの共用化により、生産するブッシングの種類が限定され、生産性が向上する。
また、ブッシングを取り付ける際にブッシング固定用の金具等にブッシングに設けた突起が嵌合する孔を設けることで、ブッシング固定用のブッシング取付の際の作業性向上およびブッシング固定点数の削減が可能となる。
これにより、端子導体を支持する導体支持部材を上下逆さにしても取付が可能となり、導体支持部材を上下に並べたときの端子極間の寸法が多様に設定可能となるものであって、極間距離dLの変化に対応できる。
これにより、3相端子導体CA,CBを安定して絶縁支持することができ、絶縁確保を確実に行うことができる。
これにより、遮断器などの端子における相間距離dPの変化が吸収可能であり、相間距離dPが異なる場合でも柔軟に対応することができる。
これにより、ブッシング12からなる導体支持部材の固定および位置決めを確実に行うことができる。
これにより、ブッシング12からなる導体支持部材の固定および位置決めをより確実に行うことができる。
2 複数のスイッチギヤを貫通して設けられ、共通電路となる主母線を示す。
3 主母線と線接触子を用いて接続されているスイッチギヤの分岐母線を示す。
4 遮断器の端子と嵌合部を介して接続するスイッチギヤ側の導体
5,51,52,53 遮断器
6 遮断器の端子と嵌合部を介して接続するスイッチギヤ側の導体
7 高圧ケーブルに連結する導体
8 高圧ケーブル
9 計器用変圧器に分岐する導体
10 移動形台車と嵌合部を介して接続するスイッチギヤ側の導体
11 計器用変圧器を搭載した移動形台車
12 ブッシング(導体支持部材)
13 ブッシングに設けた導体が貫通するための開口部
14 ブッシングに設けたブッシングを固定するための孔
15 ブッシングに設けたブッシングを固定する際に固定金具の孔と嵌合させるための位置決め用突起
16 計器用変圧器
Claims (5)
- 並設される3相導体が貫通され、これらの導体を互いに絶縁して支持する導体支持部材を備え、前記導体支持部材を上下に並べて使用するスイッチギヤにおいて、前記導体支持部材の上下端の一方から導体貫通用の開口部までの距離と、前記導体支持部材の上下端の他方から前記導体貫通用の開口部までの距離とを異ならせるとともに、前記導体支持部材における取付個所または位置決め個所の位置を前記導体支持部材が上下反転した状態で取付可能に設定したことを特徴とするスイッチギヤ。
- 前記導体支持部材に前記3相端子導体が貫通する端子用開口部が形成され、前記端子用開口部は左右方向にスロット状に開口していることを特徴とする請求項1に記載のスイッチギヤ。
- 前記導体支持部材において左右に並べて設けられた3相回路のR,T相用の端子用開口部の左右幅寸法は、前記導体支持部材の中央に設けられた3相回路のS相用の端子用開口部の左右幅寸法より大きく設定されていることを特徴とする請求項2に記載のスイッチギヤ。
- 前記導体支持部材に前記導体支持部材取付個所としての固定用の孔と前記位置決め個所としての位置決め用突起を設けたことを特徴とする請求項1に記載のスイッチギヤ。
- 前記固定用の孔と前記位置決め用突起が前記導体支持部材を正面から見た時に対角に設けられていることを特徴とする請求項4に記載のスイッチギヤ。
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