JP2017112126A - 積層体、ショットキーバリヤーダイオード及び電気機器 - Google Patents

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重和 笘井
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重和 笘井
紘美 早坂
Hiromi Hayasaka
紘美 早坂
美佐 砂川
Misa Sunagawa
美佐 砂川
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Abstract

【課題】量産性に優れ、欠陥密度が少なく優れた絶縁破壊電界を示すショットキーバリアダイオードを可能とする積層体、及びショットキーバリアダイオードを提供する。【解決手段】積層体1は、n型酸化物半導体層10と、ショットキー電極層20を備え、n型酸化物半導体層10とショットキー電極層20との間の一部に、絶縁膜30が介在する。絶縁膜30は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム及び窒化珪素から選択される1種又は2種以上の単一膜又は積層膜である。【選択図】図1

Description

本発明は、ショットキー特性を有する電極層(ショットキー電極層)とn型酸化物半導体層を備えた積層体、その積層体を含むショットキーバリヤーダイオード及び電気機器に関する。
大電流、高消費電力を実現するショットキーバリアダイオードとして、安価なSiウェハー基板にSiCやGaNエピタキシャル成長させた例が開示されている(例えば特許文献1〜3)。
SiCに関しては、パワー半導体として好適な結晶構造は4H−SiCとされ、絶縁破壊電界として3MV/cm以上を実現している。しかしながら、格子の不整合が大きいため、Si上に欠陥の少ない単結晶を歩留まりよくエピタキシャル成長させるのは困難である。3C−SiCであれば、Siウェハーに微細加工を施すか、Si(211)面を使用することでエピタキシャル成長できるが、バンドギャップが狭くなるため、絶縁破壊電界は1.2MV/cmに留まっている。
一方、GaNも4H−SiCと同様に絶縁破壊電界が3MV/cm以上であり、量産のためSi上に結晶成長する試みがなされている。しかし、Siと格子の不整合の点ではSiCほどではないものの、AlN等のバッファ層を介さないと結晶成長が困難であり、量産性に課題があった。
特開2009−164638号公報 特開2010−40972号公報 特開2013−227198号公報
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、量産性に優れ、欠陥密度が少なく優れた絶縁破壊電界を示すショットキーバリアダイオードを可能とする積層体、及びショットキーバリアダイオードを提供することを目的とする。
本発明によれば、以下の積層体等が提供される。
1.n型酸化物半導体層と、ショットキー電極層を備え、
前記n型酸化物半導体層と前記ショットキー電極層との間の一部に、絶縁膜が介在することを特徴とする積層体。
2.前記絶縁膜が、酸化ケイ素、酸化アルミニウム及び窒化珪素から選択される1種又は2種以上の単一膜又は積層膜であることを特徴とする1に記載の積層体。
3.前記絶縁膜が、15度以上70度以下のテーパー角を有することを特徴とする1又は2に記載の積層体。
4.前記n型酸化物半導体層が、酸化インジウム及び酸化ガリウムから選択される1種以上を含むことを特徴とする1〜3のいずれかに記載の積層体。
5.前記ショットキー電極層が、
仕事関数が4.4eV以上である1種以上の金属を含むショットキー特性を有する金属層が2種以上積層した積層体、又は
仕事関数が4.4eV以上である1種以上の金属を含むショットキー特性を有する金属層と、仕事関数が4.4eV以上である1種以上の金属の酸化物を含むショットキー特性を有する金属酸化物層との積層体を含むことを特徴とする1〜4のいずれかに記載の積層体。
6.前記ショットキー電極層が、
ショットキー特性を有する金属層と、
前記n型酸化物半導体層側に、前記金属層の金属の酸化物を含むショットキー特性を有する金属酸化物層とを含む積層体であることを特徴とする1〜5のいずれかに記載の積層体。
7.前記n型酸化物半導体層と前記絶縁膜との間の少なくとも1部、及び/又は
前記n型酸化物半導体層と前記ショットキー電極層との間の少なくとも1部に、
p型酸化物半導体層が介在することを特徴とする1〜6のいすれがに記載の積層体。
8.前記p型酸化物半導体層が、前記n型酸化物半導体層と前記絶縁膜の間にのみ、前記絶縁膜に沿って介在していることを特徴とする7に記載の積層体。
9.前記p型酸化物半導体層が、NiO又はZnCoを含むことを特徴とする7又は8に記載の積層体。
10.前記n型酸化物半導体層の終端表面が単分子膜を有することを特徴とする1〜9のいずれかに記載の積層体。
11.1〜10のいずれかに記載の積層体を有することを特徴とするショットキーバリアダイオード。
12.11に記載のショットキーバリアダイオードを有することを特徴とする電気機器。
本発明によれば、量産性に優れ、欠陥密度が少なく優れた絶縁破壊電界を示すショットキーバリアダイオードを可能とする積層体、及びショットキーバリアダイオードを提供できる。
本発明の一実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。 本発明の他の実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。 図1に示すショットキーバリヤダイオードの断面の電子走査型顕微鏡写真である。 図1に示すショットキーバリヤダイオードの半導体部分及び裏面電極部の概略断面図である。
以下、図面を参照して、本発明を説明する。
本発明の積層体は、n型酸化物半導体層と、ショットキー電極層を備え、n型酸化物半導体層とショットキー電極層との間の一部に、絶縁膜が介在する。
n型酸化物半導体とショットキー電極層との間の一部に絶縁層を形成することにより、ショットキー電極層への電力の集中を緩和させ、耐電圧性を向上させることができるようになる。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。図9は、図1に示す構成のショットキーバリヤダイオードの断面の電子走査型顕微鏡写真である。図10は、図1に示すショットキーバリヤダイオードの半導体部分及び裏面電極部の概略断面図である。
図1の積層体1は、n型酸化物半導体層10と、その上にショットキー電極層20を備え、n型酸化物半導体層10とショットキー電極層20との間の一部に、絶縁膜30が形成されている。図示するように、絶縁膜介在領域Aと絶縁膜非介在領域Bがある。絶縁膜非介在領域Bでは、n型酸化物半導体層10とショットキー電極層20は接触している。
絶縁膜30の一端は、絶縁膜非介在領域Bに向かって薄くなり、角度θ(30度)でテーパーしている。
ショットキー電極層20の上には、アルミニウム層40が形成されている。
この実施形態では、ショットキー電極層20は、ショットキー特性を有する金属からなる第1の層21と、ショットキー特性を有する金属からなる第2の層22の積層体である。第1の層21と第2の層22はそれぞれ別の金属層とすることが望ましい。第1の層21は、n型酸化物半導体層10と接触(作用)しショットキー特性を発揮する層である。第2の層22は、この層自身もショットキー特性を有し、且つ、上部に積層されるアルミニウム層からアルミニウム原子が第1の層21に侵入し、ショットキー特性を低下させたり、電気的な抵抗層になることを防ぐ役割を担っている。第1の層21を厚くしても、アルミニウムの拡散や反応を抑制し難いため、第2の層22を設け材質の違う積層構造とするのが好ましい。このように機能分離することにより、より安定的に、ショットキー特性を保つことができるようになる。
n型酸化物半導体層10のショットキー電極層20が設けられた面と対向する面に、オーミック電極層50がある。このオーミック電極層50の詳細を図10に示す。図10において、符号10はn型酸化物半導体層を示し、符号50はオーミック電極層であり、オーミック電極層は支持基板を含む場合もある。
この実施形態では、オーミック電極層50は、酸化されても導電性を有する金属又は導電性金属酸化物からなる層51、酸素の拡散を防ぐ拡散防止層52、シリコンとの接触抵抗を減らすためのシリサイドを形成する金属層53、及びシリコンウエハ54から構成される。さらに、好ましくは、電極を取り出すための裏面コンタクト層60を形成する。オーミック電極層50を、n型に高濃度ドープされたβ―Ga基板、α―Ga基板、InGaO基板に用いることもできる。酸化物基板を用いる場合、オーミック電極層を介しても、介さなくてもよく、電極を取り出すための裏面コンタクト層60を形成してもよい。エピタキシャル成長を行う場合、酸化物基板の表面を酸素プラズマにて処理した後に、酸化物をエピタキシャル成長させると欠陥の少ないエピタキシャル膜が得られやすくなる。
n型酸化物半導体層としては、n型にドーピングされたβ―Ga層や、n型にドーピングされたα―Ga層等を使用できる。
性能を発揮しやすい点から好ましい基板は、バンドギャップが大きいn型にドーピングされたβ―Gaやα―Gaからなるn型酸化物半導体層を含む基板である。これらの基板は、結晶性の良い欠陥の少ないn型酸化物半導体層を形成するのに有利である。さらに好ましい基板としては、n型にドーピングされたシリコンウエハ上に形成されたn型酸化物半導体である。一般的にシリコンウエハは大量生産されており、容易に入手でき、さらにオーミックコンタクト層を介して、n型酸化物半導体層を形成することにより好適に使用される。
絶縁膜の厚みは、高電圧に耐えるために、好ましくは0.1μmから30μmである。0.1μm未満では、SBD素子の耐電圧が低下する場合があり、30μm超では、形成するのに時間が掛かりすぎ、高価になる場合がある。より好ましくは、0.5μmから15μmであり、さらに好ましくは、1μmから10μmである。
絶縁膜介在領域と絶縁膜非介在領域の境界領域では、絶縁膜をテーパー加工することが好ましい。テーパー加工することにより、境界領域での膜厚の急激な変動を抑えることができ、素子の耐電圧性を低下させない。テーパー角は、好ましくは15度から70度である。15度未満では境界領域が広くなりすぎ、素子の取り数が低下することがある。70度超では、急激な膜厚変動により耐電圧性が低下する場合がある。より好ましくは、20度から60度であり、さらに好ましくは、25度から50度である。
テーパー加工された絶縁膜のエッチングには、通常用いられているドライエッチング、ウエットエッチング等の方法が用いることができる。
絶縁膜は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム及び窒化珪素から選択される1種又は2種以上の単一膜又は積層膜とすることが好ましい。n型酸化物半導体層と接触する絶縁膜は、酸化物が望ましい。窒化物を成膜する場合に、n型酸化物半導体層を還元し、キャリヤーを発生する恐れがあるためである。酸化ケイ素と酸化アルミニウムを比べた場合、酸化アルミニウムの方が酸素不導体としての作用があるので、絶縁膜として好ましい。
n型酸化物半導体層は、酸化インジウム及び酸化ガリウムから選択される1種以上を含むことが好ましい。
具体的には、β―Ga相、α―Ga相又はInGaO相の単一結晶相からなることが好ましい。
単一結晶相を形成する組成は、Ga/(In+Ga)=90〜100原子%、又はGa/(In+Ga)=45〜55原子%である。Ga/(In+Ga)=90〜100原子%の場合は、Inがドーピングされるか、もしくはドーピングされていないβ―Ga、α−Gaを形成することができる。基板の選定、成膜の条件、結晶化させる温度等によりβ―Ga、α−Gaを形成することができる。β―Gaを形成する場合は、n型ドーピングされたβ―Ga基板を使用できる。一方、α−Gaを形成する場合は、サファイヤ上に製膜しその後剥離して製造できる。具体的には、サファイヤ基板上に、ミストCVD、イオンプレーティング、スパッタリング等によりn型にドーピングしたGa膜を加熱下で形成したり、形成後加熱により結晶化して形成することができ、サファイヤ基板から剥離して基板として使用することができる。
組成がGa/(In+Ga)=45〜55原子%である場合は、InGaO相を形成することができる。
n型酸化物半導体層の厚みは特に限定されないが、通常、0.1μm以上100μm以下であり、好ましくは0.5μm以上50μm以下である。
ショットキー電極層として、仕事関数の大きな金属からなる金属層が2種以上積層した積層体、又は仕事関数の大きな金属からなる金属層と仕事関数の大きな金属の酸化物からなる金属酸化物層の積層体を用いることかできる。ショットキー電極層として、金属層と金属酸化物層の積層体を用いるとき、仕事関数の大きな金属層を成膜した後に、熱処理等によりn型酸化物半導体層と接触している金属層の部分を酸化させて金属酸化物層とし、酸化されていない金属層の部分を金属層とすることもできる。仕事関数は、通常4.4eV以上であり、好ましくは4.5eV以上である。仕事関数の上限は、通常6.5eVである。具体的な金属は、Au、Pt、Pd、Ni、Ru、Mo及びTi等であり、Ni、Ru、Mo、Ti等が好適に使用される。
仕事関数の大きな金属が高価な金属である場合、その金属はn型酸化物半導体と接するごく薄い層として使用し、他の金属からなる層を積層するとよい。
仕事関数は、光電子分光法により測定することができる。
ショットキー電極層の厚みは特に限定されないが、通常、0.02μm以上10μm以下であり、好ましくは0.05μm以上5μm以下である。図1において、第1のショットキー層21は、通常、0.02μm以上1μm以下であり、好ましくは0.03μm以上0.5μm以下である。第2のショットキー層22は、通常、0.02μm以上1μm以下であり、好ましくは0.03μm以上0.5μm以下である。
オーミック電極層は、n型基板とn型酸化物半導体層をオーミックコンタクトさせるための機能を有しており、オーミック電極層とn型酸化物半導体層の間に金属インジウム層及び/又は酸化インジウム層を積層する構成が好適に用いられる。
n型基板が、n型にドーピングされたシリコンウエハの場合、シリコンと接触するオーミック層はシリサイドを形成する金属が使用され、n型酸化物半導体層と接触する層に酸化されても導電性を有する金属又は導電性金属酸化物が使用される。シリサイドを形成する金属層と酸化されても導電性を有する金属又は導電性金属酸化物層の間には、酸素の拡散を防ぐ拡散防止層を挟むことができる。シリサイドを形成する金属としては、Mo、Ti、等が使用できる。酸化されても導電性を有する金属又は金属酸化物としては、Zn、In、Sn、InSn合金、Mo、Ti、ZnO、In、SnO、MoO、TiO、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物等が使用できる。好ましくは、In、Sn、InSn合金、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物である。酸素の拡散を防ぐ拡散防止層は、Mo、Ti、Zn、In、Sn、InSn合金、Pt、Pd、Ru等が使用できる。
絶縁膜介在領域における、n型酸化物半導体層と絶縁膜との間の少なくとも1部、及び/又は絶縁膜非介在領域における、n型酸化物半導体層とショットキー電極層との間の少なくとも1部に、p型酸化物半導体層を介在させることができる。
p型酸化物半導体層をこの様に設けることにより、ショットキー電極層とn型酸化物半導体の接触部分の絶縁膜近傍の電界集中を緩和させ、絶縁破壊電圧を高く保ち、安定して作動させることができる。p型酸化物半導体層の厚みは、5nmから300nmが好ましい。5nm未満では薄すぎてp型酸化物半導体層を設置する効果が出ない場合があり、300nm超では、p型酸化物半導体膜を形成するのに時間が掛かり、高価になる場合がある。より好ましくは10nmから150nmであり、さらに好ましくは15nmから50nmである。
図2〜4は、本発明の他の実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。図2〜4において、図1と同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。図2〜4に示す実施形態では、p型酸化物半導体膜が形成されている点が、図1に示す実施形態と異なる。図2のショットキーバリヤダイオード2では、絶縁膜介在領域Aにおける、n型酸化物半導体層10と絶縁膜31との間の全部、及び絶縁膜非介在領域Bにおける、n型酸化物半導体層10とショットキー電極層20との間の全部に、p型酸化物半導体層70が連続して形成されている。
図3のショットキーバリヤダイオード3では、絶縁膜介在領域Aにおける、n型酸化物半導体層10と絶縁膜31との間の全部に、p型酸化物半導体層71が形成されている。絶縁膜非介在領域Bにはp型酸化物半導体層71は形成されていない。
この実施形態のように、p型酸化物半導体層は、絶縁膜とほぼ同一形状であることが好ましい。この様な形状にすることにより、ショットキー電極層とn型酸化物半導体の接触部分の絶縁膜近傍の電界集中を緩和させ、絶縁破壊電圧を高く保ち、安定して作動させることができる。p型酸化物半導体層の端部も、絶縁膜と同様に、絶縁膜非介在領域Bとの境界領域で、絶縁膜非介在領域Bに向かって厚みが減少するように、テーパー加工することが好ましい。
p型酸化物半導体層のテーパー加工も、絶縁膜と同様に、ドライエッチング、ウエットエッチング等の方法が用いることができる。
図4のショットキーバリヤダイオード4では、絶縁膜介在領域Aにおける、n型酸化物半導体層10と絶縁膜31との間に、p型酸化物半導体層72が不連続に形成されている。絶縁膜非介在領域Bにはp型酸化物半導体層72は形成されていない。
この実施形態では、p型酸化物半導体層を構成する複数の層が、外側に向かい、徐々に、ライン(長さ)が小さくなり、ラインが小さくなるにつれ、ライン間のスペース(間隔)が大きくなる。このようにすることにより、外周部での絶縁膜近傍の電界集中を緩和することができるようになり、絶縁破壊電圧を高く保つことができるようになり、安定して作動させることができる。
p型酸化物半導体層は、好ましくはNiO又はZnCoからなる。p型酸化物半導体層をNiOから形成するときは、金属Niを成膜後酸化処理によりNiOにしてもいいし、NiOを直接成膜してもよく、金属Niを酸化処理しながら成膜しNiOを形成してもよい。
図5〜7は、本発明の他の実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。図5〜7において、図1〜4と同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。図5〜7に示す実施形態では、ショットキー電極層20が、n型酸化物半導体層10側に、ショットキー特性を有する金属酸化物からなる第3の層23を含む点が、図2〜4に示す実施形態と異なる。即ち、ショットキー電極層20は、第1の層21、第2の金属層22、第3の金属酸化物層23がこの順に積層した積層体である。第3の金属酸化物層23がn型酸化物半導体層10に接する。
絶縁膜とp型酸化物半導体層の積層体が形成されているショットキーバリヤダイオードにおいて、n型酸化物半導体層と、ショットキー電極層が接触する部位において、ショットキー特性を有する金属酸化物層が積層されていることが好ましい。この様な構成にすることにより、ショットキー電極層とn型酸化物半導体の接触部分の、絶縁膜及びp型酸化物半導体層の積層体近傍の電界集中を緩和し絶縁破壊電圧を高く保つことができるようになり、安定して作動させることができる。
n型酸化物半導体層とショットキー電極層の間にある第3のショットキー層が、第2のショットキー層に使用した金属の酸化物から形成することにより、n型酸化物半導体層が第2のショットキー層の金属と接触した場合に、金属に酸素が奪われることにより還元されることを抑えられることができる。これにより、安定的にショットキーバリヤダイオードが作動するようになる。
図5のショットキーバリヤダイオード5は、図2に示すショットキーバリヤダイオードにおいて、絶縁膜介在領域Aにおける、絶縁膜31と第1のショットキー層21の間の全部、及び絶縁膜非介在領域Bにおける、n型酸化物半導体層10と第1のショットキー層21との間の全部に、金属酸化物からなる第3のショットキー層23が連続して形成されたものである。
図6のショットキーバリヤダイオード6は、図3に示すショットキーバリヤダイオードにおいて、絶縁膜非介在領域Bにおける、n型酸化物半導体層10と第1のショットキー層21との間の全部に、金属酸化物からなる第3のショットキー層23が形成されたものである。絶縁膜非介在領域Aには金属酸化物層23は形成されていない。
図7のショットキーバリヤダイオード6は、図4に示すショットキーバリヤダイオードにおいて、絶縁膜非介在領域Bにおける、n型酸化物半導体層10と第1のショットキー層21との間の全部に、金属酸化物からなる第3のショットキー層23が形成されたものである。絶縁膜非介在領域Aには金属酸化物層23は形成されていない。
図5に示す実施形態のように第1のショットキー層21全体に沿って成膜して金属酸化物層を形成してもよいが、図6,7に示す実施形態のように、第1のショットキー層21を成膜した後で、熱処理等によりn型酸化物半導体層の余剰の酸素により第1のショットキー層21を酸化し、金属酸化物からなる第3のショットキー層23を形成してもよい。このようにすることにより低コストで金属酸化物層23を形成することができる。
第3のショットキー層23は、通常、0.002μm以上0.05μm以下であり、好ましくは0.005μm以上0.01μm以下である。
図8は、本発明の他の実施形態に係る積層体を含むショットキーバリヤダイオードの概略断面図である。図8において、図1と同じ部材には同じ符号を付して説明を省略する。図8に示す実施形態のショットキーバリヤダイオード8は、n型酸化物半導体10の終端表面11が単分子膜80を有する点が、図1に示す実施形態と異なる。
n型酸化物半導体の終端部とは、ウエハから個別に切り分けられたショットキーバリヤダイオードのn型酸化物半導体層が外気と触れる部分である。この終端部を単分子膜で覆うと、水分、酸素、空気中の炭酸ガス、硫化物、窒素酸化物、炭化水素成分、ハロゲン、アルカリ金属成分等が終端部表面に吸着したり、n型酸化物半導体層内部へ拡散することによりショットキーバリヤダイオードの特性に影響を与えることを抑制できる。特に、長時間使用する際に、特性の変化を抑制できる。
単分子膜は、カルボン酸基、ホスホン酸基及びリン酸エステル基から選択される1種以上を含む化合物分子、又は有機シラン分子から構成することができる。
カルボン酸基を含む化合物として、R−COOHと表される化合物等が挙げられる。Rは、例えば、アルキル基、アリール基等の炭化水素基を示す。
ホスホン酸基を含む化合物として、R−POと表される化合物等が挙げられる。Rは、例えば、アルキル基、アリール基等の炭化水素基を示す。
リン酸エステル基を含む化合物として、RO−POと表される化合物等が挙げられる。Rは、例えば、アルキル基、アリール基等の炭化水素基を示す。
有機シラン化合物としては、R−SiXと表される化合物等が挙げられる。Xは、例えば、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子、−OCH、−OC等のアルコキシ基を示す。Rは、例えば、アルキル基、アリール基等の炭化水素基を示す。
また、ヘキサメチルジシラザン:[(CHSi]NH等のシラザン化合物を用いることができる。
単分子膜は、好ましくは自己集積化分子膜である。自己集積化分子膜とは、自己集積化/自己組織化によって、形成される単分子膜である。これらは、有機分子の化学吸着過程で固体表面に形成される分子会合体である。吸着分子同士の相互作用によって会合体構成分子が密に集合し、分子配向と配列が高度に規則的な構造が自動的に形成されていることが特徴である。これらの自動的に形成される自己集積化/自己組織化膜により、ウエハのダイシング工程で発生した終端部表面の亀裂やボイド、凹凸等微細な傷等の表面を覆うことが可能となる。
樹脂でも封止できるが、自己集積化分子膜は、樹脂等が侵入できない微細な亀裂やボイド、凹凸等や傷等の表面を、自動的に自己集積化/自己組織化により覆うことができる。これにより、より安定的に作動する素子が得られる。
単分子膜は、単分子形成材を含む液に浸漬したり、単分子膜を形成する分子の蒸気に接触させたりして形成できる。例えば、ダイシングにより個別に分けられたショットキーバリヤダイオード素子を、洗浄・乾燥後に、ヘキサメチルジシラザン蒸気に接触させたり、ヘキサメチルジシラザン溶液に接触させることにより、自発的に自己集積化膜/自己組織化膜が形成される。
本発明のショットキーバリアダイオードは、整流特性を有する電気機器等に好適に使用できる。
上記に本発明の実施形態を説明したが、当業者は、本発明の特徴から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態に多くの変更を加えることが容易である。これらの変更は本発明の範囲に含まれる。
1,2,3,4,5,6,7,8 積層体
10 n型酸化物半導体層
11 n型酸化物半導体層の終端表面
20 ショットキー電極層
21 第1のショットキー層
22 第2のショットキー層
23 第3のショットキー層
30 絶縁膜
40 アルミニウム層
50 オーミック電極層
51 酸化されても導電性を有する金属又は導電性金属酸化物からなる層
52 拡散防止層
53 シリサイドを形成する金属層
54 シリコンウエハ
60 裏面コンタクト層
70,71,72 p型酸化物半導体層
80 単分子膜
θ テーパー角
A 絶縁膜介在領域
B 絶縁膜非介在領域

Claims (12)

  1. n型酸化物半導体層と、ショットキー電極層を備え、
    前記n型酸化物半導体層と前記ショットキー電極層との間の一部に、絶縁膜が介在することを特徴とする積層体。
  2. 前記絶縁膜が、酸化ケイ素、酸化アルミニウム及び窒化珪素から選択される1種又は2種以上の単一膜又は積層膜であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記絶縁膜が、15度以上70度以下のテーパー角を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記n型酸化物半導体層が、酸化インジウム及び酸化ガリウムから選択される1種以上を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
  5. 前記ショットキー電極層が、
    仕事関数が4.4eV以上である1種以上の金属を含むショットキー特性を有する金属層が2種以上積層した積層体、又は
    仕事関数が4.4eV以上である1種以上の金属を含むショットキー特性を有する金属層と、仕事関数が4.4eV以上である1種以上の金属の酸化物を含むショットキー特性を有する金属酸化物層との積層体を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
  6. 前記ショットキー電極層が、
    ショットキー特性を有する金属層と、
    前記n型酸化物半導体層側に、前記金属層の金属の酸化物を含むショットキー特性を有する金属酸化物層とを含む積層体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
  7. 前記n型酸化物半導体層と前記絶縁膜との間の少なくとも1部、及び/又は
    前記n型酸化物半導体層と前記ショットキー電極層との間の少なくとも1部に、
    p型酸化物半導体層が介在することを特徴とする請求項1〜6のいすれがに記載の積層体。
  8. 前記p型酸化物半導体層が、前記n型酸化物半導体層と前記絶縁膜の間にのみ、前記絶縁膜に沿って介在していることを特徴とする請求項7に記載の積層体。
  9. 前記p型酸化物半導体層が、NiO又はZnCoを含むことを特徴とする請求項7又は8に記載の積層体。
  10. 前記n型酸化物半導体層の終端表面が単分子膜を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の積層体。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の積層体を有することを特徴とするショットキーバリアダイオード。
  12. 請求項11に記載のショットキーバリアダイオードを有することを特徴とする電気機器。
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