JP2017111301A - 画像形成装置および画像形成装置の制御方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】感光体の寿命の低下を抑止することのできる画像形成装置および画像形成装置の制御方法を提供する。【解決手段】画像形成装置は、感光体を帯電する帯電ローラーと、1つの変圧器51を用いて交流成分および直流成分を発生させ、交流成分および直流成分を重畳した帯電電圧を帯電ローラーに印加する帯電電圧印加部2とを備える。画像形成装置は、帯電開始時に、帯電電圧印加部2を制御することにより、交流成分の電圧を第1の電圧に設定する。画像形成装置は、交流成分の電圧を設定した後、帯電電圧印加部2を制御することにより、交流成分の電圧を第1の電圧よりも大きい第2の電圧に設定する。【選択図】図3

Description

本発明は、画像形成装置および画像形成装置の制御方法に関する。より特定的には、本発明は、像担持体を帯電するローラー状の帯電手段を備えた画像形成装置および画像形成装置の制御方法に関する。
電子写真式の画像形成装置には、スキャナー機能、ファクシミリ機能、複写機能、プリンターとしての機能、データ通信機能、およびサーバー機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)、ファクシミリ装置、複写機、プリンターなどがある。
一般的な画像形成装置による画像形成方法は次の通りである。画像形成装置は、帯電装置を用いて感光体(像担持体)を帯電し、露光装置から発生するレーザービームにより感光体上に静電潜像を形成する。画像形成装置は、現像装置を用いて静電潜像を現像してトナー像を形成し、転写ローラーを用いてこのトナー像を用紙へ転写する。画像形成装置は、定着器によってトナー像を用紙に定着させることにより、用紙に画像を形成する。また、画像形成装置の中には、感光体の静電潜像を、現像装置を用いて現像してトナー像を形成し、1次転写ローラーを用いてトナー像を転写ベルトに転写し、2次転写ローラーを用いて転写ベルト上のトナー像を用紙へ2次転写するものも存在する。
電子写真の帯電方式には、主に放電方式と電荷注入方式とがある。このうち放電方式は、帯電ローラーに電圧を印可することで感光体との間で放電を発生させ、感光体表面に電荷を付与する帯電方式である。放電方式では、帯電ローラーに印加する帯電電圧としてDC(直流)成分とAC(交流)成分とを重畳した帯電電圧が用いられることが多い。このような帯電電圧を用いる場合、AC成分の作用により帯電ローラーと感光体との間で放電が起こり、空気中の気体分子がマイナスにイオン化され、感光体に付着する。これにより、感光体の表面はマイナスに帯電され、DC成分の電圧値で規定された電圧となる。
ところで、放電を起こすと感光体は劣化するため、感光体の長寿命および印字コストの低減の観点から、帯電ローラーの放電を起こす時間をなるべく短くすることが求められている。従来においては、DC成分とAC成分とを異なる変圧器(トランス)で発生させ、DC成分が帯電設定電圧として帯電ローラーに印加された後で、放電を伴うAC成分がDC成分に重畳されている。高圧電源の変圧器がDC成分用とAC成分用とで分かれている場合には、DC成分用の変圧器がオンされてDC成分が帯電ローラーに印加された後で、AC成分用の変圧器がオンされてAC成分が帯電ローラーに印加される。これにより、帯電ローラーの放電を起こす時間が最小限に留められている。
なお、画像形成装置における帯電電圧の制御方法は、たとえば下記特許文献1などに開示されている。下記特許文献1には、DC成分にAC成分を重畳する際、感光体に流れるAC電流を検出し、検出したAC電流が必要最小値以上となるようなAC成分で帯電する画像形成装置が開示されている。下記特許文献1では、直流発振出力から出力された出力電圧が整流回路で整流されてDC成分が発生されている。この整流回路は、AC成分を発生させるトランスとは別のものである。
特開2003−302814号公報
図9は、DC成分とAC成分とを異なる変圧器で発生させる場合の、帯電電圧の制御方法を示すシーケンス図である。
図9を参照して、ここでは、DC成分の電圧を−600Vとし、AC成分の電圧(振幅)を1200Vppとしている。感光体の帯電を開始する場合、時刻T10において、DC成分用の変圧器をオンする。これにより、−600VのDC成分が発生され、帯電ローラーに印加される。次に時刻T11において、AC成分用の変圧器をオンする。これにより、1200VppのAC成分が発生されて帯電ローラーに印加され、時刻T11で放電を伴う帯電が開始する。帯電された感光体が現像位置に到達する時刻T12において、−500Vの現像バイアスをオンする。これにより、現像が開始する。時間TP1は、時刻T11から時刻T12までの時間であり、帯電位置から現像位置までの周方向に沿った距離d(図2)を感光体が回転するだけの時間である。その後、時刻T13において、DC成分用およびAC成分用の変圧器をオフし、時刻T13から時間TP1経過後の時刻T14において、現像バイアスをオフする。なお、時間TP2は、帯電を開始する時刻T10から、帯電された感光体が現像位置に到達する時刻T12までの時間である。
このように、DC成分用の変圧器とAC成分用の変圧器とが互いに異なる場合には、DC成分用の変圧器とAC成分用の変圧器とを独立して制御することができるため、帯電を開始する際のDC成分およびAC成分の立ち上げ順序を制御することが可能である。
近年、画像形成装置の小型化やコストダウンを図るため、帯電電圧を構成するDC成分およびAC成分を1つの変圧器で発生させることが提案されている。この場合、DC成分は、変圧器から発生したAC電圧を整流平滑することにより得られる。整流平滑に用いられる容量素子の動作に起因して、DC成分の電圧の立ち上がりには時間を要する。このため、変圧器をオンすると、AC成分の電圧がDC成分の電圧よりも先に立ち上がり、帯電ローラーに印加され、感光体の表面の電位が規定される前に放電が開始する。その結果、感光体に不要なダメージが蓄積され、感光体の寿命が低下する事態となる。
また、AC成分の電圧がDC成分の電圧よりも先に立ち上がると、帯電電圧のDC成分で規定される感光体の表面の電位レベルが安定しない状態で放電が開始し、その後の現像の際に、感光体表面の不要な領域にトナーが付着し、画像の品質が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、感光体の寿命の低下を抑止することのできる画像形成装置および画像形成装置の制御方法を提供することである。
また本発明の他の目的は、画像の品質の低下を抑止することのできる画像形成装置および画像形成装置の制御方法を提供することである。
本発明の一つの局面に従う画像形成装置は、像担持体を帯電するローラー状の帯電手段と、1つの変圧器を用いて交流成分および直流成分を発生させ、交流成分および直流成分を重畳した帯電電圧を帯電手段に印加する帯電電圧印加手段と、帯電開始時に、帯電電圧印加手段を制御することにより、交流成分の電圧を第1の電圧に設定する第1の設定手段と、交流成分の電圧を第1の設定手段にて設定した後、帯電電圧印加手段を制御することにより、交流成分の電圧を第1の電圧よりも大きい第2の電圧に設定する第2の設定手段とを備える。
上記画像形成装置において好ましくは、第1の電圧は放電が発生しない電圧であり、第2の電圧は放電が発生する電圧であり、第2の設定手段は、第1の設定手段にて印加した後であって、直流成分が所定の電圧値に達した後、交流成分の電圧を第2の電圧に設定する。
上記画像形成装置において好ましくは、変圧器は、1次側電圧を第1および第2の交流電圧に変圧し、第1の交流電圧は交流成分に相当し、第1および第2の設定手段の各々は、1次側電圧を制御することにより、第1の交流電圧を設定し、帯電電圧印加手段は、1次側電圧を変圧器の1次側に印加する1次側電圧印加手段と、第2の交流電圧を直流電圧に変換する整流手段と、整流手段で変換された直流電圧を直流成分の電圧値に調整する調整手段と、調整手段にて調整された直流成分を交流成分に重畳する重畳手段とを含む。
上記画像形成装置において好ましくは、第1の設定手段は、1次側電圧を、整流手段が第2の交流電圧を直流電圧に変換することのできる最低の電圧値以上に制御する。
上記画像形成装置において好ましくは、整流手段は、第2の交流電圧を直流電圧に変換する第1の整流回路と、第2の交流電圧を、第1の整流回路が変換する直流電圧よりも高い電圧値を有する直流電圧に変換する第2の整流回路と、交流成分の電圧を第1の設定手段にて設定する場合において、第1の整流回路で変換した直流電圧が所定の値よりも低いとき、第2の交流電圧を変換する回路を第2の整流回路に切り替える切替手段とを含む。
上記画像形成装置において好ましくは、1次側電圧印加手段は、直流電源から入力した直流電圧を、入力した制御信号に基づく電圧を有する1次側電圧に変換する増幅回路を含み、第1および第2の印加手段の各々は、増幅回路に入力する制御信号を制御する。
上記画像形成装置において好ましくは、1次側電圧印加手段は、正弦波信号を増幅回路に出力する正弦波発生源をさらに含み、第1および第2の印加手段の各々は、正弦波発生源が発生する正弦波信号を制御し、増幅回路は、直流電源から出力された直流電圧を、正弦波発生源から入力した正弦波信号に基づく電圧を有する1次側電圧に変換する。
上記画像形成装置において好ましくは、1次側電圧印加手段は、第1の正弦波信号を発生する第1の正弦波発生源と、第2の正弦波信号であって第1の正弦波信号とは異なる第2の正弦波信号を発生する第2の正弦波発生源とをさらに含み、第1および第2の印加手段の各々は、第1および第2の正弦波信号を選択的に増幅回路に出力させる。
本発明の他の局面に従う画像形成装置の制御方法は、像担持体を帯電するローラー状の帯電手段と、1つの変圧器を用いて交流成分および直流成分を発生させ、交流成分および直流成分を重畳した帯電電圧を帯電手段に印加する帯電電圧印加手段とを備えた画像形成装置の制御方法であって、帯電開始時に、帯電電圧印加手段を制御することにより、交流成分の電圧を第1の電圧に設定する第1の設定ステップと、第1の設定ステップにて設定した後、帯電電圧印加手段を制御することにより、交流成分の電圧を第1の電圧よりも大きい第2の電圧に設定する第2の設定ステップとを備える。
本発明によれば、感光体の寿命の低下を抑止することのできる画像形成装置および画像形成装置の制御方法を提供することができる。また本発明によれば、画像の品質の低下を抑止することのできる画像形成装置および画像形成装置の制御方法を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態における画像形成装置100の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態における感光体104付近の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態における帯電電圧を制御する構成を示す回路図である。 帯電ローラー105における帯電電圧のAC成分と放電量との関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態における帯電電圧の制御方法を示すシーケンス図である。 本発明の第2の実施の形態における帯電電圧を制御する構成を示す回路図である。 本発明の第3の実施の形態における帯電電圧を制御する構成を示す回路図である。 本発明の第4の実施の形態における帯電電圧を制御する構成を示す回路図である。 DC成分とAC成分とを異なる変圧器で発生させる場合の、帯電電圧の制御方法を示すシーケンス図である。
以下の実施の形態では、画像形成装置がMFPである場合について説明する。画像形成装置は、MFPの他、ファクシミリ装置、複写機、またはプリンターなどであってもよい。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における画像形成装置100の構成を示す断面図である。
図1を参照して、本実施の形態における画像形成装置100は、MFPであり、用紙搬送部10と、トナー像形成部20と、定着装置30とを主に備えている。
用紙搬送部10は、給紙トレイ102と、給紙ローラー103aと、搬送ローラー103bと、排紙ローラー103cと、排紙トレイ115とを含んでいる。給紙トレイ102は、画像を形成するための用紙を収容する。給紙トレイ102は複数であってもよい。給紙ローラー103aは、給紙トレイ102と搬送経路TRとの間に設けられている。搬送ローラー103bは、搬送経路TRに沿って設けられている。排紙ローラー103cは、搬送経路TRの最も下流の部分に設けられている。排紙トレイ115は画像形成装置本体101の最上部に設けられている。
トナー像形成部20は、いわゆるタンデム方式でY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、およびK(ブラック)の4色の画像を合成し、用紙にトナー像を転写する。トナー像形成部20は、4組の画像形成ユニット21Y、21M、21C、および21Kと、1次転写ローラー108a、108b、108c、および108dと、中間転写ベルト109と、2次転写ローラー111と、クリーニング装置112と、トナーボトル114a、114b、114c、および114dなどを含んでいる。
画像形成ユニット21Y、21M、21C、および21Kの各々は、中間転写ベルト109の直下に並置されている。画像形成ユニット21Yは、感光体104aと、帯電ローラー105aと、露光装置106aと、現像装置107aと、クリーニング装置110aなどを含んでいる。感光体104aは、矢印AR1で示す方向に回転する。感光体104aの周囲には、帯電ローラー105a、露光装置106a、現像装置107a、およびクリーニング装置110aが配置されている。
画像形成ユニット21Mは、感光体104bと、帯電ローラー105bと、露光装置106bと、現像装置107bと、クリーニング装置110bなどを含んでいる。画像形成ユニット21Cは、感光体104cと、帯電ローラー105cと、露光装置106cと、現像装置107cと、クリーニング装置110cなどを含んでいる。画像形成ユニット21Kは、感光体104dと、帯電ローラー105dと、露光装置106dと、現像装置107dと、クリーニング装置110dなどを含んでいる。画像形成ユニット21M、21C、および21Kの各々は、画像形成ユニット21Yと同様の構成を有している。
中間転写ベルト109は、画像形成ユニット21Y、21M、21C、および21Kの上部に設けられている。中間転写ベルト109は、環状であり、用紙搬送部10と連動して、図1中矢印AR2で示す方向に回転駆動される。1次転写ローラー108a、108b、108c、および108dの各々は、中間転写ベルト109を挟んで感光体104a、104b、104cおよび104dの各々と対向している。2次転写ローラー111は、搬送経路TRにおいて中間転写ベルト109と接触している。2次転写ローラー111と中間転写ベルト109との間隔は、図示しない圧接離間機構により調整可能である。クリーニング装置112は、中間転写ベルト109の付近に設けられている。トナーボトル114a、114b、114c、および114dの各々は、中間転写ベルト109の上部に設けられている。
定着装置30は、加熱ローラー116と、加圧ローラー117とを含んでいる。定着装置30は、加熱ローラー116と加圧ローラー117とのニップ部により、トナー像を担持した用紙を把持しながら搬送経路TRに沿って搬送することで、用紙にトナー像を定着させる。
画像形成装置100が印字ジョブの実行指示を受け付けると、給紙トレイ102に格納された用紙などの記録媒体Sは、1枚ずつ給紙ローラー103aによって取り出され、搬送ローラー103bによって搬送経路TRに沿って搬送される。画像形成は、給紙と並行して行われる。YMCK各色の感光体104a、104b、104c、および104dの各々の表面は、YMCK各色の帯電ローラー105a、105b、105c、および105dの各々によって所定の電位に均一に帯電される。感光体104a、104b、104c、および104dの各々の帯電域には、露光装置106a、106b、106c、および106dの各々によって画像データに基づく露光が施される。これにより、感光体104a、104b、104c、および104dの各々の表面に静電潜像が形成される。これらの静電潜像は、YMCK各色の現像装置107a、107b、107c、および107dの各々によってトナーで現像される。これにより、感光体104a、104b、104c、および104dの各々の表面に可視トナー像が形成される。これらのトナー画像は、YMCK各色の1次転写ローラー108a、108b、108c、および108dの各々に印可される転写バイアスによって中間転写ベルト109上に転写される。これにより、中間転写ベルト109上にはYMCL各色のトナー画像が重ねて形成される。その後、感光体104a、104b、104c、および104dの各々の表面の残留トナーは、YMCK各色のクリーニング装置110a、110b、110c、および110dの各々によって除去される。
中間転写ベルト109上のトナー像は、2次転写ローラー111の方へ搬送され、2次転写ローラー111によって中間転写ベルト109と2次転写ローラー111との間を搬送される記録媒体Sに転写される。その後、中間転写ベルト109上の残留トナーは、クリーニング装置112によって除去される。
記録媒体Sは、バイアスが印加された分離部113によって中間転写ベルト109から剥離され、定着装置30に搬送される。記録媒体S上に形成されたトナー像は、定着装置30を記録媒体Sが通過する際に熱と圧力とが加えられ、記録媒体Sに定着される。トナー像が定着された記録媒体Sは、排紙ローラー103cによって排紙トレイ115に排出される。
画像形成により現像装置107a、107b、107c、および107dの各々の内部のトナーが少なくなると、YMCK各色のトナーボトル114a、114b、114c、および114dの各々の内部に保管されたトナーが、現像装置107a、107b、107c、および107dの各々に供給される。トナーボトル114a、114b、114c、および114dの各々は着脱可能であり、トナーボトル114a、114b、114c、および114dのうちいずれかのトナーボトルの内部のトナーが無くなると、ユーザーはそのトナーボトルを交換する。これにより、画像形成装置100に対してトナーが継続して供給される。
以降、画像形成ユニット21Y、21M、21C、および21Kのうち任意の画像形成ユニットにおける感光体、帯電ローラー、および現像装置の各々を、それぞれ感光体104(像担持体の一例)、帯電ローラー105(帯電手段の一例)、および現像装置107と記すことがある。1次転写ローラー108a、108b、108c、および108dのうち任意のものを1次転写ローラー108と記すことがある。
図2は、本発明の第1の実施の形態における感光体104付近の構成を示す断面図である。
図2を参照して、画像形成装置100は、高圧電源50と、現像バイアス源81とをさらに備えている。高圧電源50は、帯電ローラー105に印加する帯電電圧を供給する。この帯電電圧は、マイナスのDC成分と、AC成分とが重畳されたものである。帯電ローラー105は、ローラー状であり、帯電位置P1において感光体104に帯電を行う。現像バイアス源81は、現像装置107の現像ローラー107eに対してマイナスの現像バイアスを供給する。現像装置107の現像ローラー107eは、現像位置P2において感光体上の静電潜像を現像する。
感光体104は接地されている。帯電時には高圧電源50と感光体104との間には帯電ローラー105を介して帯電電流が流れる。また現像時には現像バイアス源81と感光体104との間には現像ローラー107eを介して現像電流が流れる。
図3は、本発明の第1の実施の形態における帯電電圧を制御する構成を示す回路図である。なお、図3および図6〜図8では、帯電電圧のAC成分が印加される部分を「AC」と記しており、帯電電圧のDC成分が印加される部分を「−DC」と記している。
図3を参照して、画像形成装置100は、CPU(Central Processing Unit)1(第1および第2の設定手段の一例)と、帯電電圧印加部2(帯電電圧印加手段の一例)とをさらに備えている。帯電電圧印加部2は、1つのみの変圧器51を用いてAC成分およびDC成分を発生させ、AC成分およびDC成分を重畳した帯電電圧を帯電ローラー105に印加する。CPU1は、帯電電圧印加部2を制御することにより、帯電電圧のAC成分の電圧を設定する。
帯電電圧印加部2は、変圧器51と、1次側電圧印加部52(1次側電圧印加手段の一例)と、整流部53(整流手段の一例)と、調整部54(調整手段の一例)と、重畳部55(重畳手段の一例)と、24V電源56(直流電源の一例)とを含んでいる。
変圧器51は、高圧電源50の内部に設けられている。変圧器51は、1次側電圧を第1および第2のAC電圧に変圧(ここでは昇圧)する。変圧器51は、1次側コイルC1と、2次側コイルC2およびC3とを含んでいる。1次側コイルC1には1次側電圧が印加される。2次側コイルC2には第1のAC電圧が発生し、2次側コイルC3には第2のAC電圧が発生する。第1のAC電圧は帯電電圧のAC成分に相当する。
1次側電圧印加部52は、24V電源56から出力されたDC電圧を、CPU1から入力した制御信号に基づく電圧を有する1次側電圧に変換し、1次側電圧を1次側コイルC1に印加する。1次側電圧印加部52は、正弦波発生源62と、増幅回路63と、コンデンサ64とを含んでいる。24V電源56および正弦波発生源62は、高圧電源50の外部に設けられている。増幅回路63およびコンデンサ64は、高圧電源50の内部に設けられている。
CPU1は、高圧電源50の外部に設けられている。CPU1は、帯電電圧印加部2を制御することにより、AC成分の電圧を設定する。特に本実施の形態では、CPU1は、正弦波発生源62が発生する正弦波信号のオンオフ、クロック、および振幅などを制御することにより、1次側電圧を制御し、それによって第1のAC電圧を設定する。言い換えれば、本実施の形態では、CPU1によって制御された正弦波信号を高圧電源50の外部から高圧電源50に供給する方式を採用している。
正弦波発生源62は、CPU1の制御に基づいて、正弦波状の信号(以降、正弦波信号と記すことがある)を増幅回路63に出力する。増幅回路63は、24V電源56から入力したDC電圧を、正弦波発生源62から入力した正弦波信号に基づく電圧を有する1次側電圧に変換し、1次側コイルC1の一端に出力する。1次側コイルC1の一端および増幅回路63の一端は接地されている。コンデンサ64は、増幅回路63の他端に接続されている。コンデンサ64は、増幅回路63から出力される1次側電圧に含まれているDC成分をカットする。
2次側コイルC2の一端は端子TN1に接続されている。これにより、2次側コイルC2に発生した第1のAC電圧は、帯電電圧のAC成分として帯電ローラー105に印加される。
2次側コイルC2の他端は端子TN2に接続されている。2次側コイルC2の両方の端子は、整流部53に接続されている。
整流部53は、高圧電源50の内部に設けられている。整流部53は、第2のAC電圧をDC電圧に変換し、変換後のDC電圧を抵抗素子68に印加する。整流部53は、ここでは半波整流回路であり、ダイオード66と、コンデンサ67とを含んでいる。ダイオード66のカソードは2次側コイルC3の一端に接続されている。ダイオード66のアノードはコンデンサ67の一方側の電極に接続されている。2次側コイルC3の他端およびコンデンサ67の他方側の電極は、接地されている。CPU1は、1次側電圧を、整流部53が第2のAC電圧をDC電圧に変換することのできる最低の電圧値以上に制御することが好ましい。
調整部54は、高圧電源50の内部に設けられている。調整部54は、整流部53で変換されたDC電圧を帯電電圧のDC成分の電圧値に調整する。調整部54は、抵抗素子68と、シャントレギュレーター回路69とを含んでいる。抵抗素子68の一端は、ダイオード66のアノードおよびコンデンサ67の一方側の電極の各々に接続されている。抵抗素子68の他端は端子TN3に接続されている。抵抗素子68は、変換後のDC電圧を、調整部54によって調整可能な電圧まで降下させる。シャントレギュレーター回路69は、通電時の端子TN3の電圧を帯電電圧のDC成分の電圧値に維持(調整)する。
重畳部55は、端子TN2と端子TN3とを接続する導線であり、調整部54で調整された帯電電圧のDC成分を帯電電圧のAC成分に重畳する。
本構成では、1つの変圧器51で帯電電圧のAC成分およびDC成分が発生される。変圧器51の基本的な動作は、交流である1次側電圧による磁界の変化を利用しているため、1次側コイルC1への1次側電圧の印加が、帯電電圧のDC成分およびAC成分の発生開始のトリガーとなる。
ところで、DC成分は、2次側のAC電圧(第2のAC電圧)を整流平滑することで得られる。AC電圧の整流平滑にはコンデンサ67が用いられ、コンデンサ67の充電には時間を要する。このため、変圧器51がオンされた場合には、帯電電圧のAC成分(第1のAC電圧)の電圧は直ちに立ち上がる一方で、帯電電圧のDC成分の電圧の立ち上がりは、帯電電圧のAC成分の電圧の立ち上がりよりも遅れる。この電圧の立ち上がり順序は、DC成分およびAC成分を別々の変圧器で発生させる従来の構成における電圧の立ち上がり順序(DC成分を立ち上げた後でAC成分を立ち上げるという順序)と逆である。
図4は、帯電ローラー105における帯電電圧のAC成分と放電量との関係を示すグラフである。
図4を参照して、帯電ローラー105と感光体104との間で放電が開始する帯電電圧は、放電開始電圧(図4中電圧V1)と呼ばれている。帯電電圧が電圧V1未満の場合には、放電は発生せず、感光体104は帯電されない。電圧V2以上電圧V3以下の範囲ΔVでは、安定的に放電が起こる(V1<V2<V3)。電圧V1はたとえば900Vppであり、電圧V2はたとえば1000Vppであり、電圧V3はたとえば1800Vppである。
本実施の形態では、CPU1は、帯電開始時に、帯電電圧印加部2を制御することにより、帯電電圧のAC成分の電圧を第1の電圧VAに設定する。CPU1は、帯電電圧のAC成分の電圧を第1の電圧に設定した後、帯電電圧印加部2を制御することにより、帯電電圧のAC成分の電圧を第1の電圧VAよりも大きい第2の電圧VBに設定する。
第1の電圧VAは、放電が発生しない電圧である電圧V1未満とされることが好ましい。第2の電圧VBは、放電が発生する電圧である電圧V1以上であることが好ましく、安定的に放電が発生する電圧の範囲である電圧V2以上電圧V3以下であることがより好ましい。
また、AC成分の電圧を第1の電圧VAから第2の電圧VBに切り替えるタイミングは、帯電ローラー105に印加するDC成分が所定の電圧値に達した後であることが好ましい。
図5は、本発明の第1の実施の形態における帯電電圧の制御方法を示すシーケンス図である。
図5を参照して、ここでは、帯電電圧のDC成分を−600Vとし、帯電電圧のAC成分の第1の電圧VAを600Vppとし、帯電電圧の第2の電圧VBを1200Vppとしている。感光体の帯電を開始する場合、時刻T0において画像形成装置100は、AC成分が第1の電圧VAとなるように設定した1次側電圧を、変圧器51に印加する(ステップS1)。時刻T0から時間が経過するにつれ、DC成分は徐々に増加する。
時刻T0から時刻T1までの間、画像形成装置100は、AC成分を第1の電圧VAに維持する(ステップS2)。第1の電圧VAは放電開始電圧よりも低いので、時刻T0〜時刻T1では放電は発生せず感光体104は帯電されない。
時刻T0から時刻T1までの時間Δtとしては、1次側電圧が変圧器51に印加されてから、コンデンサ67が充電されDC成分が所望の電圧値(ここでは−600V)に到達し、十分安定するまでの時間が設定されることが好ましい。時間Δtは、たとえば50ms程度である。時間Δtは、設定するAC成分やDC成分の電圧値や、コンデンサ67の電気容量などに基づいて設定されてもよい。
時刻T1において、画像形成装置100は、AC成分が第2の電圧VBとなるように1次側電圧を増加させる(ステップS3)。これにより、時刻T1で放電を伴う帯電が開始する。帯電された感光体104が現像位置に到達する時刻T2において、−500Vの現像バイアスをオンする。これにより、現像が開始する。時間TP1は、時刻T1から時刻T2までの時間であり、帯電位置から現像位置までの周方向に沿った距離d(図2)を感光体が回転するだけの時間である。その後、時刻T3において、DC成分用およびAC成分用の変圧器をオフし、時刻T3から時間TP1経過後の時刻T4において、現像バイアスをオフする。
なお、帯電を開始する時刻T0から、帯電された感光体104が現像位置に到達する時刻T2までの時間TP2は、DC成分とAC成分とを異なる変圧器で発生させる場合における時間(図9の時間TP2)と同じになる。
本実施の形態によれば、帯電ローラーに印加する帯電電圧を1つの変圧器で発生させることにより、画像形成装置の小型化およびコストの低減を図ることができる。加えて、DC成分の電圧が立ち上がって安定するまでの間、AC成分の印加による放電の発生を抑止することができる。そして、DC成分の電圧が安定し感光体の表面の電位を規定した後で、放電を発生させ帯電を開始することができる。これにより、1つの変圧器を用いてAC成分およびDC成分を発生させる構成であっても、感光体の寿命の低下を抑止することができ、画像の品質の低下を抑止することができる。
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態における帯電電圧を制御する構成を示す回路図である。
図6を参照して、本実施の形態では、異なる2つの正弦波信号をハードウェア(高圧電源50)で発生させ、増幅回路63に入力させる正弦波信号をCPUの制御により切り替える方式を採用している。1次側電圧印加部52は、正弦波発生源62Aおよび62Bと、増幅回路63と、コンデンサ64と、波形切換回路65とを含んでいる。正弦波発生源62Aおよび62B、増幅回路63、コンデンサ64、ならびに波形切換回路65は、いずれも高圧電源50の内部に設けられている。
正弦波発生源62Aおよび62Bの各々は、互いに異なる正弦波信号を波形切換回路65に出力する。正弦波発生源62A(第1の正弦波発生源の一例)は、第1の電圧VA(ここでは600VppのAC電圧)のAC成分を2次側コイルC2に発生させる正弦波信号SG1を発生し、波形切換回路65に常時出力する。正弦波発生源62B(第2の正弦波発生源の一例)は、第2の電圧VB(ここでは1200VppのAC電圧)のAC成分を2次側コイルC2に発生させる正弦波信号SG2を発生し、波形切換回路65に常時出力する。
CPU1は、正弦波信号SG1およびSG2のうち一方を波形切換回路65から増幅回路63に選択的に出力させる。CPU1は、必要なタイミングでVpp切換信号を波形切換回路65へ出力する。波形切換回路65は、CPU1から入力されたVpp切換信号に基づいて、正弦波信号SG1およびSG2の間で増幅回路63に出力する正弦波信号を切り替える。増幅回路63は、24V電源56から入力したDC電圧を、波形切換回路65から入力した正弦波信号に基づく電圧を有する1次側電圧に変換し、1次側コイルC1の一端に出力する。
なお、本実施の形態における画像形成装置100の上述以外の構成および動作は、第1の実施の形態の場合と同様であるため、同一の部材には同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。また、2つの正弦波信号を切り替えることで帯電電圧を切り替えるので、CPUによる制御が簡易なものとなる。
[第3の実施の形態]
図7は、本発明の第3の実施の形態における帯電電圧を制御する構成を示す回路図である。
図7を参照して、本実施の形態において、変圧器51は、1次側コイルC1と、2次側コイルC2、C3A、およびC3Bとを含んでいる。2次側コイルC3AおよびC3Bの各々には、同一の電圧を有する第2のAC電圧が発生する。
整流部53は、整流回路53A(第1の整流回路の一例)と、整流回路53B(第2の整流回路の一例)と、スイッチング素子SW(切替手段の一例)とを含んでいる。整流回路53Aは、第1の実施の形態における整流部と同様の構成を有している。整流回路53Aは、2次側コイルC3Aに発生した第2のAC電圧をDC電圧に変換し、変換後のDC電圧を端子TN4Aに出力する。
整流回路53Bは、たとえばコッククロフト回路などの逓倍電圧整流回路よりなっている。整流回路53Bは、2次側コイルC3Bに発生した第2のAC電圧を、整流回路53Aが変換するDC電圧よりも高い電圧値を有するDC電圧に変換し、端子TN4Bに出力する。
スイッチング素子SWは、CPU1の制御により、抵抗素子68の一端と接続する端子を端子TN4Aと端子TN4Bとの間で切り替える。
高地では大気圧が平地に比べて低いため、放電開始電圧も平地に比べて低くなる。このため、画像形成装置100が高地で使用される場合には、帯電開始時の帯電電圧のAC成分である第1の電圧VAを、平地で使用される場合の電圧値よりも低く設定し、不要な放電が発生しないようにする必要がある。第1の電圧VAが低く設定されれば、整流回路53Aの出力によって規定される端子TN3の電圧も低くなるので、調整部54は、端子TN3の電圧を帯電電圧のDC成分の電圧値に調整することができなくなるおそれがある。
そこでCPU1は、第1の電圧VAを有するDC成分を帯電ローラー105に印加する場合において、整流回路53Aで変換したDC電圧が所定の値よりも低いとき、スイッチング素子SWを接続する端子を切り替えることにより、第2のAC電圧を変換する回路を整流回路53Bに切り替える。これにより、端子TN3の電圧を高くすることができる。
なお、本実施の形態における画像形成装置100の上述以外の構成および動作は、第1の実施の形態の場合と同様であるため、同一の部材には同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。また、整流回路53Aで変換したDC電圧が所定の値よりも低くなる場合であっても、整流回路53Bを用いることで帯電電圧のDC成分の電圧を安定させることができる。
[第4の実施の形態]
図8は、本発明の第4の実施の形態における帯電電圧を制御する構成を示す回路図である。
図5および図8を参照して、本実施の形態において、画像形成装置100は電圧測定部57をさらに備えている。電圧測定部57は、端子TN2の電圧(帯電電圧のDC成分の電圧)を測定し、測定した電圧をCPU1に出力する。
感光体の帯電を開始する場合、時刻T0においてCPU1は、AC成分が第1の電圧VAとなるように設定した1次側電圧を変圧器51に印加する。そしてCPU1は、電圧測定部57から入力した電圧が所定の電圧値となった時刻T1において、AC成分が第2の電圧VBとなるように1次側電圧を増加させる。
なお、本実施の形態における画像形成装置100の上述以外の構成および動作は、第1の実施の形態の場合と同様であるため、同一の部材には同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。また、実際に測定された端子TN2の電圧に基づいて1次側電圧を増加させるタイミングが決定される。これにより、感光体の寿命の低下をより効果的に抑止することができ、画像の品質の低下をより効果的に抑止することができる。
[その他]
整流回路の構成は任意であり、上述の実施の形態のような半波整流回路である場合の他、全波整流回路などであってもよい。
上述の実施の形態は適宜組み合わせることができる。たとえば、第2の実施の形態の回路構成に対して、第3の実施の形態のような2つの整流回路を有する構成が適用されてもよいし、第4の実施の形態のような電圧測定部を備えた構成が適用されてもよい。
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 CPU(Central Processing Unit)(第1および第2の設定手段の一例)
2 帯電電圧印加部(帯電電圧印加手段の一例)
10 用紙搬送部
20 トナー像形成部
21C,21K,21M,21Y 画像形成ユニット
30 定着装置
50 高圧電源
51 変圧器
52 1次側電圧印加部(1次側電圧印加手段の一例)
53 整流部(整流手段の一例)
53A,53B 整流回路(第1および第2の整流回路の一例)
54 調整部(調整手段の一例)
55 重畳部(重畳手段の一例)
56 24V電源(直流電源の一例)
57 電圧測定部
62 正弦波発生源
62A,62B 正弦波発生源(第1および第2の正弦波発生源の一例)
63 増幅回路
64,67 コンデンサ
65 波形切換回路
66 ダイオード
68 抵抗素子
69 シャントレギュレーター回路
81 現像バイアス源
100 画像形成装置
101 画像形成装置本体
102 給紙トレイ
103a 給紙ローラー
103b 搬送ローラー
103c 排紙ローラー
104,104a,104b,104c,104d 感光体
105,105a,105b,105c,105d 帯電ローラー(帯電手段の一例)
106a,106b,106c,106d 露光装置
107,107a,107b,107c,107d 現像装置
107e 現像ローラー
108,108a,108b,108c,108d 1次転写ローラー
109 中間転写ベルト
110a,110b,110c,110d クリーニング装置
111 2次転写ローラー
112 クリーニング装置
113 分離部
114a,114b,114c,114d トナーボトル
115 排紙トレイ
116 加熱ローラー
117 加圧ローラー
C1 1次側コイル
C2,C3,C3A,C3B 2次側コイル
d 帯電位置から現像位置までの周方向に沿った距離
P1 帯電位置
P2 現像位置
S 記録媒体
SG1,SG2 正弦波信号
SW スイッチング素子(切替手段の一例)
TN1,TN2,TN3,TN4A,TN4B 端子
TR 搬送経路

Claims (9)

  1. 像担持体を帯電するローラー状の帯電手段と、
    1つの変圧器を用いて交流成分および直流成分を発生させ、前記交流成分および直流成分を重畳した帯電電圧を前記帯電手段に印加する帯電電圧印加手段と、
    帯電開始時に、前記帯電電圧印加手段を制御することにより、前記交流成分の電圧を第1の電圧に設定する第1の設定手段と、
    前記交流成分の電圧を前記第1の設定手段にて設定した後、前記帯電電圧印加手段を制御することにより、前記交流成分の電圧を前記第1の電圧よりも大きい第2の電圧に設定する第2の設定手段とを備えた、画像形成装置。
  2. 前記第1の電圧は放電が発生しない電圧であり、前記第2の電圧は放電が発生する電圧であり、
    前記第2の設定手段は、前記第1の設定手段にて印加した後であって、前記直流成分が所定の電圧値に達した後、前記交流成分の電圧を前記第2の電圧に設定する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記変圧器は、1次側電圧を第1および第2の交流電圧に変圧し、前記第1の交流電圧は前記交流成分に相当し、
    前記第1および第2の設定手段の各々は、前記1次側電圧を制御することにより、前記第1の交流電圧を設定し、
    前記帯電電圧印加手段は、
    前記1次側電圧を前記変圧器の1次側に印加する1次側電圧印加手段と、
    前記第2の交流電圧を直流電圧に変換する整流手段と、
    前記整流手段で変換された直流電圧を前記直流成分の電圧値に調整する調整手段と、
    前記調整手段にて調整された前記直流成分を前記交流成分に重畳する重畳手段とを含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1の設定手段は、前記1次側電圧を、前記整流手段が前記第2の交流電圧を直流電圧に変換することのできる最低の電圧値以上に制御する、請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記整流手段は、
    前記第2の交流電圧を直流電圧に変換する第1の整流回路と、
    前記第2の交流電圧を、前記第1の整流回路が変換する直流電圧よりも高い電圧値を有する直流電圧に変換する第2の整流回路と、
    前記交流成分の電圧を前記第1の設定手段にて設定する場合において、前記第1の整流回路で変換した直流電圧が所定の値よりも低いとき、前記第2の交流電圧を変換する回路を前記第2の整流回路に切り替える切替手段とを含む、請求項3または4に記載の画像形成装置。
  6. 前記1次側電圧印加手段は、直流電源から出力された直流電圧を、入力した制御信号に基づく電圧を有する前記1次側電圧に変換する増幅回路を含み、
    前記第1および第2の印加手段の各々は、前記増幅回路に入力する制御信号を制御する、請求項3〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記1次側電圧印加手段は、正弦波信号を前記増幅回路に出力する正弦波発生源をさらに含み、
    前記第1および第2の印加手段の各々は、前記正弦波発生源が発生する正弦波信号を制御し、
    前記増幅回路は、前記直流電源から入力した直流電圧を、前記正弦波発生源から入力した正弦波信号に基づく電圧を有する前記1次側電圧に変換する、請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記1次側電圧印加手段は、
    第1の正弦波信号を発生する第1の正弦波発生源と、
    第2の正弦波信号であって前記第1の正弦波信号とは異なる第2の正弦波信号を発生する第2の正弦波発生源とをさらに含み、
    前記第1および第2の印加手段の各々は、前記第1および第2の正弦波信号を選択的に前記増幅回路に出力させる、請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 像担持体を帯電するローラー状の帯電手段と、1つの変圧器を用いて交流成分および直流成分を発生させ、前記交流成分および直流成分を重畳した帯電電圧を前記帯電手段に印加する帯電電圧印加手段とを備えた画像形成装置の制御方法であって、
    帯電開始時に、前記帯電電圧印加手段を制御することにより、前記交流成分の電圧を第1の電圧に設定する第1の設定ステップと、
    前記第1の設定ステップにて設定した後、前記帯電電圧印加手段を制御することにより、前記交流成分の電圧を前記第1の電圧よりも大きい第2の電圧に設定する第2の設定ステップとを備えた、画像形成装置の制御方法。
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