JP2017108135A - 発光素子及び金属錯体 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部量子効率に優れる発光素子を提供する。【解決手段】発光層が、特定の式で表されるイリジウム錯体を含有する、発光素子。【選択図】なし

Description

本発明は、発光素子及び該発光素子に用いる金属錯体に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「発光素子」ともいう。)は、ディスプレイ及び照明の用途に好適に使用することが可能であり、研究開発が盛んに行われている。
この発光素子は、発光層、電荷輸送層等の有機層等を有する。
特許文献1には、下記式で表される金属錯体1を発光層に用いた発光素子が記載されている。
Figure 2017108135
国際公開第2014/156922号
しかしながら、上記の特許文献1に記載された発光素子は、外部量子効率が必ずしも十分ではなかった。
そこで、本発明は、外部量子効率に優れる発光素子を提供することを目的とする。本発明はまた、外部量子効率に優れる発光素子の製造に有用な金属錯体を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[11]を提供する。
[1]陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に設けられた発光層とを有し、前記発光層が、式(1−A)で表される金属錯体を含有する、発光素子。
Figure 2017108135

[式中、
はロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子又は白金原子を表す。
は1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表し、n+nは2又は3である。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n+nは3であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n+nは2である。
環R1Aは、窒素原子、E、E11A、E12A及び炭素原子で構成されるトリアゾール環又はジアゾール環を表す。
環R2Aは、2つの炭素原子、E21A、E22A、E23A及びE24Aで構成されるベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環を表す。
、E11A、E12A、E21A、E22A、E23A及びE24Aは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。E、E11A、E12A、E21A、E22A、E23A及びE24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E11Aが窒素原子の場合、R11Aは存在しても存在しなくてもよい。E12Aが窒素原子の場合、R12Aは存在しても存在しなくてもよい。E21Aが窒素原子の場合、R21Aは存在しない。E22Aが窒素原子の場合、R22Aは存在しない。E23Aが窒素原子の場合、R23Aは存在しない。E24Aが窒素原子の場合、R24Aは存在しない。
13Aは、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基である。R13Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
11A、R12A、R21A、R22A、R23A及びR24Aは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11A、R12A、R21A、R22A、R23A及びR24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、R11A及びR12Aのうち、少なくとも1つは式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であり、R21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つは式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であり、且つ、R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つは、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基又は式(D−C)で表される基である。
−G−Aは、アニオン性の2座配位子を表す。A及びAは、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。Gは、単結合、又は、A及びAとともに2座配位子を構成する原子団を表す。A−G−Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2017108135

[式中、
DA1、mDA2及びmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2及びArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2及びArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2017108135

[式中、
DA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるGDAは、同一でも異なっていてもよい。
ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2017108135

[式中、
DA1’は、1以上の整数を表す。
ArDA1は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Figure 2017108135

[式中、TDAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[2]前記R13Aが、前記式(D−C)で表される基又は前記式(D−D)で表される基である、[1]に記載の発光素子。
[3]前記R11A及び前記R12Aのうち、少なくとも1つが、前記式(D−C)で表される基又は前記式(D−D)で表される基である、[1]又は[2]に記載の発光素子。
[4]前記R22Aが、前記式(D−A)で表される基、前記式(D−B)で表される基、前記式(D−C)で表される基又は前記式(D−D)で表される基である、[1]〜[3]のいずれかに記載の発光素子。
[5]前記R11A、前記R12A、前記R13A、前記R21A、前記R22A、前記R23A及び前記R24Aのうち、少なくとも1つが、式(D−A1)で表される基、式(D−A2)で表される基、式(D−A3)で表される基又は式(D−A4)で表される基である、[1]〜[4]のいずれかに記載の発光素子。
Figure 2017108135

[式中、
p1、Rp2、Rp3及びRp4は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はフッ素原子を表す。Rp1、Rp2及びRp4が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np1は、0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0又は1を表し、np4は0〜4の整数を表す。複数あるnp1は、同一でも異なっていてもよい。]
[6]前記R11A、前記R12A、前記R13A、前記R21A、前記R22A、前記R23A及び前記R24Aのうち、少なくとも1つが、式(D−B1)で表される基、式(D−B2)で表される基又は式(D−B3)で表される基である、[1]〜[4]のいずれかに記載の発光素子。
Figure 2017108135

[式中、
p1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はフッ素原子を表す。Rp1及びRp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
np1は0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0又は1を表す。np1及びnp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
[7]前記R11A、前記R12A、前記R13A、前記R21A、前記R22A、前記R23A及び前記R24Aのうち、少なくとも1つが、式(D−C1)で表される基、式(D−C2)で表される基又は式(D−C3)で表される基である、[1]〜[4]のいずれかに記載の発光素子。
Figure 2017108135

[式中、
p4及びRp5は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp4及びRp5が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np4は、0〜4の整数を表し、np5は0〜5の整数を表す。]
[8]前記式(D−D)で表される基が、式(D−D1)で表される基である、[1]〜[4]のいずれかに記載の発光素子。
Figure 2017108135

[式中、
p6は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp6が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np6は0〜5の整数を表す。]
[9]前記式(1−A)で表される金属錯体が、式(1−A1)で表される金属錯体、式(1−A2)で表される金属錯体、式(1−A3)で表される金属錯体又は式(1−A4)で表される金属錯体である、[1]〜[8]のいずれかに記載の発光素子。
Figure 2017108135

[式中、M、n、n、R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A、R24A及びA−G−Aは、前記と同じ意味を表す。]
[10]前記発光層が、式(H−1)で表される化合物を更に含有する、[1]〜[9]のいずれかに記載の発光素子。
Figure 2017108135

[式中、
ArH1及びArH2は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
H1及びnH2は、それぞれ独立に、0又は1を表す。nH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnH2は、同一でも異なっていてもよい。
H3は、0以上の整数を表す。
H1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、−[C(RH11]nH11−で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。nH11は、1以上10以下の整数を表す。
H11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
複数存在するRH11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
H2は、−N(−LH21−RH21)−で表される基を表す。LH2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。LH21は、単結合、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RH21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[11]式(1−A)で表される金属錯体。
Figure 2017108135

[式中、
はロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子又は白金原子を表す。
は1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表し、n+nは2又は3である。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n+nは3であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n+nは2である。
環R1Aは、窒素原子、E、E11A、E12A及び炭素原子で構成されるトリアゾール環又はジアゾール環を表す。
環R2Aは、2つの炭素原子、E21A、E22A、E23A及びE24Aで構成されるベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環を表す。
、E11A、E12A、E21A、E22A、E23A及びE24Aは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。E、E11A、E12A、E21A、E22A、E23A及びE24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E11Aが窒素原子の場合、R11Aは存在しても存在しなくてもよい。E12Aが窒素原子の場合、R12Aは存在しても存在しなくてもよい。E21Aが窒素原子の場合、R21Aは存在しない。E22Aが窒素原子の場合、R22Aは存在しない。E23Aが窒素原子の場合、R23Aは存在しない。E24Aが窒素原子の場合、R24Aは存在しない。
13Aは、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基である。R13Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
11A、R12A、R21A、R22A、R23A及びR24Aは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11A、R12A、R21A、R22A、R23A及びR24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、R11A及びR12Aのうち、少なくとも1つは式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であり、R21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つは式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であり、且つ、R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つは、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基又は式(D−C)で表される基である。
−G−Aは、アニオン性の2座配位子を表す。A及びAは、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。Gは、単結合、又は、A及びAとともに2座配位子を構成する原子団を表す。A−G−Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2017108135

[式中、
DA1、mDA2及びmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2及びArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2及びArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2017108135

[式中、
DA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるGDAは、同一でも異なっていてもよい。
ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
Figure 2017108135

[式中、
DA1’は、1以上の整数を表す。
ArDA1は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Figure 2017108135

[式中、TDAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
本発明によれば、外部量子効率に優れる発光素子を提供することができる。また、本発明によれば、外部量子効率に優れる発光素子の製造に有用な金属錯体を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<共通する用語の説明>
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i−Prはイソプロピル基、t−Buはtert−ブチル基を表す。
水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
金属錯体を表す式中、中心金属との結合を表す実線は、共有結合又は配位結合を意味する。
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×10〜1×10である重合体を意味する。
高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよい。
高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合に発光特性が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。この末端基としては、好ましくは主鎖と共役結合している基であり、例えば、炭素−炭素結合を介してアリール基又は1価の複素環基と結合している基が挙げられる。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×10以下の化合物を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。
「アルキル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。分岐のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
アルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2−エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、3−プロピルヘプチル基、デシル基、3,7−ジメチルオクチル基、2−エチルオクチル基、2−ヘキシルデシル基、ドデシル基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基(例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3−フェニルプロピル基、3−(4−メチルフェニル)プロピル基、3−(3,5−ジ−ヘキシルフェニル)プロピル基、6−エチルオキシヘキシル基)が挙げられる。
「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
シクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基が挙げられる。
「アリール基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜20であり、より好ましくは6〜10である。
アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「アルコキシ基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜40であり、好ましくは4〜10である。分岐のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
アルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
シクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
「アリールオキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜48である。
アリールオキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、1−アントラセニルオキシ基、9−アントラセニルオキシ基、1−ピレニルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「p価の複素環基」(pは、1以上の整数を表す。)とは、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団を意味する。p価の複素環基の中でも、芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団である「p価の芳香族複素環基」が好ましい。
「芳香族複素環式化合物」は、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、及び、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物を意味する。
1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは4〜20である。
1価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジニル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基等で置換された基が挙げられる。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
「アミノ基」は、置換基を有していてもよく、置換アミノ基が好ましい。アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が好ましい。
置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基及びジアリールアミノ基が挙げられる。
アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4−メチルフェニル)アミノ基、ビス(4−tert−ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
「アルケニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜30であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルケニル基及びシクロアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、7−オクテニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アルキニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。アルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常2〜20であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルキニル基及びシクロアルキニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、5−ヘキシニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アリーレン基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。アリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、式(A−1)〜(A−9)、(A−11)〜(A−20)で表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135

[式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表す。複数存在するR及びRは、各々、同一でも異なっていてもよく、R同士は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは、3〜20であり、より好ましくは、4〜15である。
2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは、式(AA−1)〜(AA−34)で表される基である。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135

[式中、R及びRは、前記と同じ意味を表す。]
「架橋基」とは、加熱、紫外線照射、近紫外線照射、可視光照射、赤外線照射、ラジカル反応等に供することにより、新たな結合を生成することが可能な基であり、好ましくは、式(B−1)〜(B−17)のいずれかで表される基である。これらの基は、置換基を有していてもよい。
Figure 2017108135
「置換基」とは、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキニル基を表す。置換基は架橋基であってもよい。
<発光素子>
次に、本実施形態に係る発光素子について説明する。
本実施形態に係る発光素子は、陽極と、陰極と、陽極及び陰極の間に設けられた発光層とを有する。また、発光層は、式(1−A)で表される金属錯体を含有する層である。
<発光層>
発光層は、式(1−A)で表される金属錯体を含有する層である。発光層には、式(1−A)で表される金属錯体は、1種単独で含有されていてもよく、2種以上が含有されていてもよい。
発光層における式(1−A)で表される金属錯体の含有量は、発光層としての機能を奏する範囲であればよい。例えば、式(1−A)で表される金属錯体の含有量は、発光層の全量基準で0.1〜50質量%であってよく、1〜40質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましい。
発光層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、並びに、スピンコート法及びインクジェット印刷法に代表される塗布法が挙げられ、塗布法が好ましい。発光層を塗布法により形成する場合、後述する発光層のインクを用いることが好ましい。
[式(1−A)で表される金属錯体]
式(1−A)で表される金属錯体は、通常、室温(25℃)で燐光発光性を示す金属錯体であり、好ましくは、室温で三重項励起状態からの発光を示す金属錯体である。
式(1−A)で表される金属錯体は、中心金属であるMと、添え字nでその数を規定されている配位子と、添え字nでその数を規定されている配位子とから構成される金属錯体である。
は、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率がより優れるので、イリジウム原子又は白金原子であることが好ましく、イリジウム原子であることがより好ましい。
がロジウム原子又はイリジウム原子の場合、nは2又は3であることが好ましく、3であることがより好ましい。
がパラジウム原子又は白金原子の場合、nは2であることが好ましい。
は、炭素原子であることが好ましい。
環R1Aがジアゾール環である場合、E11Aが窒素原子であるイミダゾール環、又は、E12Aが窒素原子であるイミダゾール環が好ましく、E11Aが窒素原子であるイミダゾール環がより好ましい。
環R1Aがトリアゾール環である場合、E11A及びE12Aが窒素原子であるトリアゾール環が好ましい。
環R2Aがピリジン環である場合、E21Aが窒素原子であるピリジン環、E22Aが窒素原子であるピリジン環、又は、E23Aが窒素原子であるピリジン環が好ましく、E22Aが窒素原子であるピリジン環がより好ましい。
環R2Aがピリミジン環である場合、E21A及びE23Aが窒素原子であるピリミジン環、又は、E22A及びE24Aが窒素原子であるピリミジン環が好ましく、E22A及びE24Aが窒素原子であるピリミジン環がより好ましい。
環R2Aは、ベンゼン環であることが好ましい。
13Aは、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率がより優れるので、式(D−A)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましく、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることがより好ましく、式(D−D)で表される基であることが更に好ましい。
11Aが窒素原子であり、かつ、R11Aが存在する場合、R11Aはアルキル基、シクロアルキル基、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましく、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることがより好ましく、式(D−A)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが更に好ましく、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
11Aが炭素原子である場合、R11Aは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることがより好ましく、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であることが更に好ましく、水素原子であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
12Aが窒素原子であり、かつ、R12Aが存在する場合、R12Aはアルキル基、シクロアルキル基、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましく、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることがより好ましく、式(D−A)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが更に好ましく、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
12Aが炭素原子である場合、R12Aは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることがより好ましく、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であることが更に好ましく、水素原子であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(1−A)で表される金属錯体において、R11A及びR12Aが複数存在する場合(即ち、nが2又は3である場合)、複数存在するR11A及びR12Aのうち、少なくとも1つが式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であればよいが、複数存在するR11Aの全て、及び/又は、複数存在するR12Aの全てが、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましい。
11A及びR12Aのうち、少なくとも1つは式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であるが、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率がより優れるので、R11Aが式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましい。
11A及びR12Aのうち、少なくとも1つは式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましく、R11Aが式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることがより好ましい。
式(1−A)で表される金属錯体において、R21A、R22A、R23A及びR24Aが複数存在する場合(即ち、nが2又は3である場合)、複数存在するR21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つが式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であればよいが、複数存在するR21Aの全て、複数存在するR22Aの全て、複数存在するR23Aの全て、及び/又は、複数存在するR24Aの全てが、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましい。
21A、R22A、R23A及びR24Aは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることがより好ましく、水素原子、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが更に好ましく、水素原子、式(D−A)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが特に好ましく、水素原子、式(D−A)で表される基又は式(D−D)で表される基であることがとりわけ好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つは式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であるが、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率がより優れるので、R22A及びR23Aのうち、少なくとも1つが式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが好ましく、R22Aが式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であることがより好ましく、R22Aが式(D−A)で表される基又は式(D−D)で表される基であることが更に好ましい。
式(1−A)で表される金属錯体において、R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A及びR24Aが複数存在する場合(即ち、nが2又は3である場合)、複数存在するR11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つが式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基又は式(D−C)で表される基であればよいが、複数存在するR11Aの全て、複数存在するR12Aの全て、複数存在するR21Aの全て、複数存在するR22Aの全て、複数存在するR23Aの全て、及び/又は、複数存在するR24Aの全てが、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基又は式(D−C)で表される基であることが好ましい。
[式(D−A)、(D−B)、(D−C)又は(D−D)で表される基]
次に、式(D−A)、(D−B)、(D−C)又は(D−D)で表される基について、説明する。
DA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、通常10以下の整数であり、好ましくは5以下の整数であり、より好ましくは2以下の整数であり、更に好ましくは0又は1である。mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7が、同一の整数であることが好ましく、mDA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7が、同一の整数であることがより好ましい。
DA1’は、通常、1以上10以下の整数であり、好ましくは1以上5以下の整数であり、より好ましくは1又は2であり、更に好ましくは1である。
DAは、好ましくは式(GDA−11)〜(GDA−15)で表される基であり、より好ましくは式(GDA−11)〜(GDA−14)で表される基であり、更に好ましくは式(GDA−11)又は(GDA−14)で表される基であり、特に好ましくは式(GDA−11)で表される基である。
Figure 2017108135

[式中、
*は、式(D−A)におけるArDA1、式(D−B)におけるArDA1、式(D−B)におけるArDA2、又は、式(D−B)におけるArDA3との結合を表す。
**は、式(D−A)におけるArDA2、式(D−B)におけるArDA2、式(D−B)におけるArDA4、又は、式(D−B)におけるArDA6との結合を表す。
***は、式(D−A)におけるArDA3、式(D−B)におけるArDA3、式(D−B)におけるArDA5、又は、式(D−B)におけるArDA7との結合を表す。
DAは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は更に置換基を有していてもよい。RDAが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DAは、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、好ましくは、フェニレン基、フルオレンジイル基又はカルバゾールジイル基であり、より好ましくは式(A−1)〜(A−3)、(A−8)、(A−9)、(AA−10)、(AA−11)、(AA−33)又は(AA−34)で表される基であり、更に好ましくは式(ArDA−1)〜(ArDA−5)で表される基であり、特に好ましくは式(ArDA−1)〜(ArDA−3)で表される基であり、とりわけ好ましくは式(ArDA−1)で表される基である
Figure 2017108135

[式中、
DAは前記と同じ意味を表す。
DBは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RDBが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
DBは、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基又は1価の複素環基であり、更に好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
DAは、好ましくは式(TDA−1)〜(TDA−3)で表される基であり、より好ましくは式(TDA−1)で表される基である。
Figure 2017108135

[式中、RDA及びRDBは、前記と同じ意味を表す。]
式(D−A)で表される基は、好ましくは式(D−A1)〜(D−A4)で表される基であり、より好ましくは式(D−A1)又は(D−A4)で表される基であり、更に好ましくは式(D−A1)で表される基である。
式(D−B)で表される基は、好ましくは式(D−B1)〜(D−B3)で表される基であり、より好ましくは式(D−B1)で表される基である。
式(D−C)で表される基は、好ましくは式(D−C1)〜(D−C3)で表される基であり、より好ましくは式(D−C1)〜(D−C2)で表される基であり、更に好ましくは式(D−C1)で表される基である。
式(D−D)で表される基は、好ましくは式(D−D1)で表される基である。
np1は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは1である。np2は、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。np3は好ましくは0である。np4は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは1又は2であり、更に好ましくは2である。np5は、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましく0又は1であり、更に好ましくは0である。np6は、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、更に好ましくは2又は3である。
p1、Rp2、Rp3、Rp4、Rp5及びRp6は、好ましくはアルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、tert−オクチル基又はシクロへキシルオキシ基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基又はtert−オクチル基である。
式(D−A)で表される基としては、例えば、式(D−A−1)〜(D−A−12)で表される基が挙げられる。
Figure 2017108135
Figure 2017108135

[式中、Rは、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基又はシクロへキシルオキシ基を表す。Rが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
式(D−B)で表される基としては、例えば、式(D−B−1)〜(D−B−4)で表される基が挙げられる。
Figure 2017108135

[式中、Rは前記と同じ意味を表す。]
式(D−C)で表される基としては、例えば、式(D−C−9)〜(D−C−17)で表される基が挙げられる。
Figure 2017108135

[式中、Rは前記と同じ意味を表す。]
式(D−D)で表される基としては、例えば、式(D−D−1)〜(D−D−8)で表される基が挙げられる。
Figure 2017108135

[式中、Rは前記と同じ意味を表す。]
はメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基又はtert−オクチル基であることが好ましい。
[アニオン性の2座配位子]
−G−Aで表されるアニオン性の2座配位子としては、例えば、下記で表される配位子が挙げられる。
Figure 2017108135
Figure 2017108135

[式中、*は、Mと結合する部位を示す。]
−G−Aで表されるアニオン性の2座配位子は、下記で表される配位子であってもよい。但し、A−G−Aで表されるアニオン性の2座配位子は、添え字nでその数を定義されている配位子とは異なる。
Figure 2017108135

[式中、
*は、Mと結合する部位を表す。
L1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRL1は、同一でも異なっていてもよい。
L2は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
L1は、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はフッ素原子であり、より好ましくは水素原子又はアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
L2は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基又は1価の複素環基であり、更に好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(1−A)で表される金属錯体は、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率が更に優れるので、式(1−A1)で表される金属錯体、式(1−A2)で表される金属錯体、式(1−A3)で表される金属錯体又は式(1−A4)で表される金属錯体であることが好ましく、式(1−A1)で表される金属錯体又は式(1−A3)で表される金属錯体であることがより好ましく、式(1−A1)で表される金属錯体であることが更に好ましい。
式(1−A)で表される金属錯体としては、例えば、下記式で表される金属錯体が挙げられる。なお、式中、Eは、−CH=で表される基又は−N=で表される基を表す。
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
<式(1−A)で表される金属錯体の製造方法>
式(1−A)で表される金属錯体は、例えば、配位子となる化合物と金属化合物とを反応させる工程(以下、「工程1」ともいう。)、及び、工程1で得られた金属錯体の配位子の官能基変換反応を行う工程(以下、「工程2」ともいう。)を含む方法により、製造することができる。
まず、工程1について説明する。
工程1は、例えば、式(M−1)で表される化合物と、金属化合物又はその水和物とを反応させる工程A、及び、工程Aで得られた化合物(以下、「金属錯体中間体(1’)」ともいう。)と、式(M−1)で表される化合物又はA−G−Aで表される配位子の前駆体とを反応させる工程B、を含む方法により、金属錯体(1’’)を製造する。
Figure 2017108135

[式中、M、n、n、環R1A、E、E11A、E12A、R11A、R12A、R13A及びA−G−Aは、前記と同じ意味を表す。環Rはベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環を表し、これらの環は、R21A、R22A、R23A又はR24Aを有していてもよい。]
工程Aにおいて、金属化合物としては、例えば、塩化イリジウム、トリス(アセチルアセトナト)イリジウム(III)、クロロ(シクロオクタジエン)イリジウム(I)ダイマー、酢酸イリジウム(III)等のイリジウム化合物;塩化白金酸カリウム等の白金化合物;塩化パラジウム、酢酸パラジウム等のパラジウム化合物;及び、塩化ロジウム等のロジウム化合物が挙げられる。金属化合物の水和物としては、例えば、塩化イリジウム・三水和物、塩化ロジウム・三水和物が挙げられる。
金属錯体中間体(1’)としては、例えば、式(M−2)で表される金属錯体が挙げられる。
Figure 2017108135

[式中、M、n、n、環R1A、環R、E、E11A、E12A、R11A、R12A及びR13Aは、前記と同じ意味を表す。
1’は、1又は2を表す。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n1’は2であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n1’は1である。]
工程Aにおいて、式(M−1)で表される化合物は、金属化合物又はその水和物1モルに対して、通常、2〜20モルである。
工程Bにおいて、式(M−1)で表される化合物又はA−G−Aで表される配位子の前駆体の量は、金属錯体中間体(1’)1モルに対して、通常、1〜100モルである。
工程Bにおいて、反応は、トリフルオロメタンスルホン酸銀等の銀化合物の存在下で行うことが好ましい。銀化合物を用いる場合、その量は、金属錯体中間体(1’)1モルに対して、通常、2〜20モルである。
次に、工程2について説明する。
工程2において、官能基変換反応としては、Suzuki反応、Buchwald反応、Stille反応、Negishi反応及びKumada反応等の遷移金属触媒を用いる、公知のカップリング反応等が挙げられる。
工程2において、例えば、式(1’’)で表される金属錯体とハロゲン化剤とを反応させ、式(M−3)で表される金属錯体を合成する工程C、及び、式(M−3)で表される金属錯体と、式(M−4)で表される化合物、式(M−5)で表される化合物、式(M−6)で表される化合物及び式(M−7)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物とをカップリング反応させる工程Dを含む方法により、式(1−A)で表される金属錯体を合成することができる。
Figure 2017108135

[式中、
、n、n、環R1A、環R、E、E11A、E12A、R11A、R12A、R13A及びA−G−Aは、前記と同じ意味を表す。
は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。Wが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
W1は、1以上10以下の整数を表す。
は、式(D−A)で表される基を表す。Zは、式(D−B)で表される基を表す。Zは、式(D−C)で表される基を表す。Zは、式(D−D)で表される基を表す。
、W、W及びWは、置換基B群からなる群から選ばれる基を表す。]
<置換基B群>
−B(ORC2(式中、RC2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRC2は同一でも異なっていてもよく、互いに連結して、それぞれが結合する酸素原子とともに環構造を形成していてもよい。)で表される基;
−BFQ’(式中、Q’は、Li、Na、K、Rb又はCsを表す。)で表される基;
−MgY’(式中、Y’は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される基;
−ZnY’’(式中、Y’’は、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。)で表される基;及び、
−Sn(RC3(式中、RC3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRC3は同一でも異なっていてもよく、互いに連結して、それぞれが結合するスズ原子とともに環構造を形成していてもよい。)で表される基。
−B(ORC2で表される基としては、式(W−1)〜(W−10)で表される基が例示される。
Figure 2017108135
は、カップリング反応が容易に進行するので、臭素原子又はヨウ素原子が好ましい。
W1は、好ましくは1〜5の整数であり、より好ましくは1又は2であり、更に好ましくは1である。
、W、W及びWは、−B(ORC2で表される基が好ましく、より好ましくは、式(W−7)で表される基である。
カップリング反応において、反応を促進するために、パラジウム触媒等の触媒を用いてもよい。パラジウム触媒としては、例えば、酢酸パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)が挙げられる。
パラジウム触媒は、トリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン等のリン化合物と併用してもよい。
カップリング反応においてパラジウム触媒を用いる場合、その量は、例えば、式(M−3)で表される化合物1モルに対して、通常、有効量であり、好ましくは、パラジウム元素換算で0.00001〜10モルである。
カップリング反応において、必要に応じて、パラジウム触媒と塩基を併用してもよい。
工程Cにおいて、ハロゲン化剤としては、例えば、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド等が挙げられる。
工程Cにおいて、ハロゲン化剤の量は、式(1’’)で表される金属錯体1モルに対して、通常、1〜50モルである。
工程A、工程B、工程C及び工程Dは、通常、溶媒中で行う。溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール等のアルコール系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、シクロペンチルメチルエーテル、ジグライム等のエーテル系溶媒;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒;ヘキサン、デカリン、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;アセトン、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられる。
工程A、工程B、工程C及び工程Dにおいて、反応時間は、通常、30分間〜200時間であり、反応温度は、通常、反応系に存在する溶媒の融点から沸点の間である。
<式(1−A)で表される金属錯体の製造方法>で説明した各反応において用いられる化合物、触媒及び溶媒は、各々、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[ホスト材料]
本実施形態に係る発光素子の外部量子効率がより優れるため、発光層は、式(1−A)で表される金属錯体と、正孔注入性、正孔輸送性、電子注入性及び電子輸送性からなる群から選ばれる少なくとも1つの機能を有するホスト材料とを含有することが好ましい。発光層が、式(1−A)で表される金属錯体とホスト材料とを含有する層である場合、ホスト材料は、1種単独で含有されていても、2種以上含有されていてもよい。
発光層が、式(1−A)で表される金属錯体とホスト材料とを含有する層である場合、式(1−A)で表される金属錯体の含有量は、式(1−A)で表される金属錯体とホスト材料との合計を100質量部とした場合、通常、0.1〜50質量部であり、好ましくは1〜40質量部であり、より好ましくは10〜30質量部である。
発光層が、式(1−A)で表される金属錯体とホスト材料とを含有する層である場合、ホスト材料の有する最低励起三重項状態(T)は、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率がより優れるので、式(1−A)で表される金属錯体の有するTと同等のエネルギー準位、又は、より高いエネルギー準位であることが好ましい。
ホスト材料としては、本実施形態に係る発光素子を溶液塗布プロセスで作製できるので、発光層に含有される式(1−A)で表される金属錯体を溶解することが可能な溶媒に対して溶解性を示すものであることが好ましい。
ホスト材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、低分子化合物が好ましい。
[低分子ホスト]
ホスト材料として好ましい低分子化合物(以下、「低分子ホスト」と言う。)に関して説明する。
低分子ホストは、好ましくは、式(H−1)で表される化合物である。
ArH1及びArH2は、フェニル基、フルオレニル基、スピロビフルオレニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、ジベンゾフリル基、ピロリル基、インドリル基、アザインドリル基、カルバゾリル基、アザカルバゾリル基、ジアザカルバゾリル基、フェノキサジニル基又はフェノチアジニル基であることが好ましく、フェニル基、スピロビフルオレニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、ジベンゾチエニル基、ジベンゾフリル基、カルバゾリル基又はアザカルバゾリル基であることがより好ましく、フェニル基、ピリジル基、カルバゾリル基又はアザカルバゾリル基であることが更に好ましく、式(TDA−1)又は(TDA−3)で表される基であることが特に好ましく、式(TDA−3)で表される基であることがとりわけ好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArH1及びArH2が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基が好ましく、アルキル基、シクロアルコキシ基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基がより好ましく、アルキル基又はシクロアルコキシ基が更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
H1は、好ましくは1である。nH2は、好ましくは0である。
H3は、通常、0以上10以下の整数であり、好ましくは0以上5以下の整数であり、更に好ましくは1以上3以下の整数であり、特に好ましくは1である。
H11は、好ましくは1以上5以下の整数であり、より好ましくは1以上3以下の整数であり、更に好ましくは1である。
H11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であることがより好ましく、水素原子又はアルキル基であることが更に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
H1は、アリーレン基又は2価の複素環基であることが好ましい。
H1は、式(A−1)〜(A−3)、(A−8)〜(A−10)、(AA−1)〜(AA−6)、(AA−10)〜(AA−21)又は(AA−24)〜(AA−34)で表される基であることが好ましく、式(A−1)、(A−2)、(A−8)、(A−9)、(AA−1)〜(AA−4)、(AA−10)〜(AA−15)又は(AA−29)〜(AA−34)で表される基であることがより好ましく、式(A−1)、(A−2)、(A−8)、(A−9)、(AA−2)、(AA−4)、(AA−10)〜(AA−15)で表される基であることが更に好ましく、式(A−1)、(A−2)、(A−8)、(AA−2)、(AA−4)、(AA−10)、(AA−12)又は(AA−14)で表される基であることが特に好ましく、式(A−1)、(A−2)、(AA−2)、(AA−4)又は(AA−14)で表される基であることがとりわけ好ましい。
H1が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基が好ましく、アルキル基、アルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基がより好ましく、アルキル基、アリール基又は1価の複素環基が更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
H21は、単結合又はアリーレン基であることが好ましく、単結合であることがより好ましく、このアリーレン基は置換基を有していてもよい。
H21で表されるアリーレン基又は2価の複素環基の定義及び例は、LH1で表されるアリーレン基又は2価の複素環基の定義及び例と同様である。
H21は、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
H21で表されるアリール基及び1価の複素環基の定義及び例は、ArH1及びArH2で表されるアリール基及び1価の複素環基の定義及び例と同様である。
H21が有していてもよい置換基の定義及び例は、ArH1及びArH2が有していてもよい置換基の定義及び例と同様である。
式(H−1)で表される化合物は、式(H−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2017108135

[式中、ArH1、ArH2、nH3及びLH1は、前記と同じ意味を表す。]
式(H−1)で表される化合物としては、式(H−101)〜(H−118)で表される化合物が例示される。
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
[高分子ホスト]
ホスト材料に用いられる高分子化合物としては、例えば、後述の正孔輸送材料である高分子化合物、後述の電子輸送材料である高分子化合物が挙げられる。
ホスト材料として好ましい高分子化合物(以下、「高分子ホスト」と言う。)に関して説明する。
高分子ホストは、好ましくは、式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物である。
Figure 2017108135
ArY1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表されるアリーレン基は、より好ましくは、式(A−1)、(A−2)、(A−6)〜(A−10)、(A−19)又は(A−20)で表される基であり、更に好ましくは、式(A−1)、(A−2)、(A−7)、(A−9)又は(A−19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される2価の複素環基は、より好ましくは、式(AA−1)〜(AA−4)、(AA−10)〜(AA−15)、(AA−18)〜(AA−21)、(AA−33)又は(AA−34)で表される基であり、更に好ましくは、式(AA−4)、(AA−10)、(AA−12)、(AA−14)又は(AA−33)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、前述のArY1で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
「少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基」としては、例えば、下記式で表される基が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。
Figure 2017108135

[式中、RXXは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
XXは、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArY1で表される基が有してもよい置換基は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y−1)〜(Y−10)で表される構成単位が挙げられ、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率により優れる観点からは、好ましくは式(Y−1)〜(Y−3)で表される構成単位であり、電子輸送性により優れる観点からは、好ましくは式(Y−4)〜(Y−7)で表される構成単位であり、正孔輸送性により優れる観点からは、好ましくは式(Y−8)〜(Y−10)で表される構成単位である。
Figure 2017108135

[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y1は、好ましくは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y−1)で表される構成単位は、好ましくは、式(Y−1’)で表される構成単位である。
Figure 2017108135

[式中、RY11は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY11は、同一でも異なっていてもよい。]
Y11は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくは、アルキル基又はシクロアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2017108135

[式中、RY1は前記と同じ意味を表す。XY1は、−C(RY2−、−C(RY2)=C(RY2)−又はC(RY2−C(RY2−で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
Y2は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、両方がアリール基、両方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、より好ましくは一方がアルキル基又はシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2−で表される基としては、好ましくは式(Y−A1)〜(Y−A5)で表される基であり、より好ましくは式(Y−A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2017108135
Y1において、−C(RY2)=C(RY2)−で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Y1において、−C(RY2−C(RY2−で表される基中の4個のRY2は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基又はシクロアルキル基である。複数あるRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、−C(RY2−C(RY2−で表される基は、好ましくは式(Y−B1)〜(Y−B5)で表される基であり、より好ましくは式(Y−B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2017108135

[式中、RY2は前記と同じ意味を表す。]
式(Y−2)で表される構成単位は、式(Y−2’)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2017108135

[式中、RY1及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
Figure 2017108135

[式中、RY1及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
式(Y−3)で表される構成単位は、式(Y−3’)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2017108135

[式中、RY11及びXY1は前記と同じ意味を表す。]
Figure 2017108135
Figure 2017108135

[式中、RY1は前記と同じ意味を表す。RY3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y−4)で表される構成単位は、式(Y−4’)で表される構成単位であることが好ましく、式(Y−6)で表される構成単位は、式(Y−6’)で表される構成単位であることが好ましい。
Figure 2017108135

[式中、RY1及びRY3は前記と同じ意味を表す。]
Figure 2017108135

[式中、RY1は前記を同じ意味を表す。RY4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
Y4は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y−101)〜(Y−121)で表されるアリーレン基からなる構成単位、式(Y−201)〜(Y−206)で表される2価の複素環基からなる構成単位、式(Y−300)〜(Y−304)で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基からなる構成単位が挙げられる。
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
Figure 2017108135
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位は、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率がより優れるので、高分子ホストに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜90モル%であり、より好ましくは30〜80モル%である。
式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位は、本実施形態に係る発光素子の電荷輸送性が優れるので、高分子ホストに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5〜40モル%であり、より好ましくは3〜30モル%である。
式(Y)で表される構成単位は、高分子ホスト中に、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
高分子ホストは、正孔輸送性が優れるので、更に、式(X)で表される構成単位を含むことが好ましい。
Figure 2017108135

[式中、
X1及びaX2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2及びArX4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
X2及びRX3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
X1は、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率がより優れるので、好ましくは2以下であり、より好ましくは1である。
X2は、本実施形態に係る発光素子の外部量子効率がより優れるので、好ましくは2以下であり、より好ましくは0である。
X1、RX2及びRX3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A−1)又は(A−9)で表される基であり、更に好ましくは式(A−1)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3で表される2価の複素環基は、より好ましくは式(AA−1)、(AA−2)又は(AA−7)〜(AA−26)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX1及びArX3は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX2及びArX4で表されるアリーレン基としては、より好ましくは式(A−1)、(A−6)、(A−7)、(A−9)〜(A−11)又は(A−19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2及びArX4で表される2価の複素環基のより好ましい範囲は、ArX1及びArX3で表される2価の複素環基のより好ましい範囲と同じである。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、ArX1及びArX3で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
ArX2及びArX4で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、式(Y)のArY1で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基と同様のものが挙げられる。
ArX2及びArX4は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
ArX1〜ArX4及びRX1〜RX3で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(X)で表される構成単位は、好ましくは式(X−1)〜(X−7)で表される構成単位であり、より好ましくは式(X−1)〜(X−6)で表される構成単位であり、更に好ましくは式(X−3)〜(X−6)で表される構成単位である。
Figure 2017108135
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[式中、RX4及びRX5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基又はシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRX4は、同一でも異なっていてもよい。複数存在するRX5は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRX5同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
式(X)で表される構成単位は、正孔輸送性が優れるので、高分子ホストに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1〜50モル%であり、より好ましくは1〜40モル%であり、更に好ましくは5〜30モル%である。
式(X)で表される構成単位としては、例えば、式(X1−1)〜(X1−11)で表される構成単位が挙げられ、好ましくは式(X1−3)〜(X1−10)で表される構成単位である。
Figure 2017108135
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高分子ホストにおいて、式(X)で表される構成単位は、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。
高分子ホストとしては、例えば、表1の高分子化合物(P−1)〜(P−6)が挙げられる。
Figure 2017108135

[表中、p、q、r、s及びtは、各構成単位のモル比率を示す。p+q+r+s+t=100であり、かつ、100≧p+q+r+s≧70である。その他の構成単位とは、式(Y)で表される構成単位、式(X)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。]
高分子ホストは、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよいが、複数種の原料モノマーを共重合してなる共重合体であることが好ましい。
[高分子ホストの製造方法]
高分子ホストは、ケミカルレビュー(Chem.Rev.),第109巻,897−1091頁(2009年)等に記載の公知の重合方法を用いて製造することができ、Suzuki反応、Yamamoto反応、Buchwald反応、Stille反応、Negishi反応及びKumada反応等の遷移金属触媒を用いるカップリング反応により重合させる方法が例示される。
前記重合方法において、単量体を仕込む方法としては、単量体全量を反応系に一括して仕込む方法、単量体の一部を仕込んで反応させた後、残りの単量体を一括、連続又は分割して仕込む方法、単量体を連続又は分割して仕込む方法等が挙げられる。
遷移金属触媒としては、パラジウム触媒、ニッケル触媒等が挙げられる。
重合反応の後処理は、公知の方法、例えば、分液により水溶性不純物を除去する方法、メタノール等の低級アルコールに重合反応後の反応液を加えて、析出させた沈殿を濾過した後、乾燥させる方法等を単独又は組み合わせて行う。高分子ホストの純度が低い場合、例えば、再結晶、再沈殿、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法にて精製することができる。
[発光層の組成物]
発光層は、式(1−A)で表される金属錯体と、前述のホスト材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料(式(1−A)で表される金属錯体とは異なる。)及び酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料とを含む組成物(以下、「発光層の組成物」ともいう。)を含有する層であってもよい。
[正孔輸送材料]
正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、好ましくは高分子化合物である。正孔輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、トリフェニルアミン及びその誘導体、N,N’−ジ−1−ナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(α−NPD)、並びに、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(m−トリル)ベンジジン(TPD)等の芳香族アミン化合物が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体;側鎖又は主鎖に芳香族アミン構造を有するポリアリーレン及びその誘導体が挙げられる。高分子化合物は、電子受容性部位が結合された化合物でもよい。電子受容性部位としては、例えば、フラーレン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン、トリニトロフルオレノン等が挙げられ、好ましくはフラーレンである。
発光層の組成物が正孔輸送材料を含有する場合、正孔輸送材料の配合量は、式(1−A)で表される金属錯体を100質量部とした場合、通常、1〜400質量部であり、好ましくは5〜150質量部である。
正孔輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[電子輸送材料]
電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。電子輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、8−ヒドロキシキノリンを配位子とする金属錯体、オキサジアゾール、アントラキノジメタン、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、テトラシアノアントラキノジメタン、フルオレノン、ジフェニルジシアノエチレン及びジフェノキノン、並びに、これらの誘導体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフルオレン、及び、これらの誘導体が挙げられる。高分子化合物は、金属でドープされていてもよい。
発光層の組成物が電子輸送材料を含有する場合、電子輸送材料の配合量は、式(1−A)で表される金属錯体を100質量部とした場合、通常、1〜400質量部であり、好ましくは5〜150質量部である。
電子輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[正孔注入材料及び電子注入材料]
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。正孔注入材料及び電子注入材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン;カーボン;モリブデン、タングステン等の金属酸化物;フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム等の金属フッ化物が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリキノリン及びポリキノキサリン、並びに、これらの誘導体;芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電性高分子が挙げられる。
発光層の組成物が正孔注入材料及び電子注入材料を含有する場合、正孔注入材料及び電子注入材料の配合量は、各々、式(1−A)で表される金属錯体を100質量部とした場合、通常、1〜400質量部であり、好ましくは5〜150質量部である。
電子注入材料及び正孔注入材料は、各々、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[イオンドープ]
正孔注入材料又は電子注入材料が導電性高分子を含む場合、導電性高分子の電気伝導度は、好ましくは1×10−5S/cm〜1×10S/cmである。導電性高分子の電気伝導度をかかる範囲とするために、導電性高分子に適量のイオンをドープすることができる。
ドープするイオンの種類は、正孔注入材料であればアニオン、電子注入材料であればカチオンである。アニオンとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンが挙げられる。カチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンが挙げられる。
ドープするイオンは、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[発光材料]
発光材料(式(1−A)で表される金属錯体とは異なる。)は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。発光材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及びその誘導体、ペリレン及びその誘導体、並びに、イリジウム、白金又はユーロピウムを中心金属とする三重項発光錯体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フルオレンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、式(X)で表される基、カルバゾールジイル基、フェノキサジンジイル基、フェノチアジンジイル基、ピレンジイル基等を含む高分子化合物が挙げられる。
三重項発光錯体としては、例えば、以下に示す金属錯体が挙げられる。
Figure 2017108135
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発光層の組成物において、発光材料の配合量は、式(1−A)で表される金属錯体を100質量部とした場合、通常、1〜400質量部であり、好ましくは5〜150質量部である。
発光材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[酸化防止剤]
酸化防止剤は、金属錯体と同じ溶媒に可溶であり、発光及び電荷輸送を阻害しない化合物であればよく、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられる。
発光層の組成物が酸化防止剤を含有する場合、酸化防止剤の配合量は、式(1−A)で表される金属錯体を100質量部とした場合、通常、0.001〜10質量部である。
酸化防止剤は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[発光層のインク]
式(1−A)で表される金属錯体と、溶媒とを含有する組成物(以下、「発光層のインク」ともいう。)は、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法等の塗布法に好適に使用することができる。
発光層のインクの粘度は、塗布法の種類によって調整すればよいが、インクジェット印刷法等の溶液が吐出装置を経由する印刷法に適用する場合には、吐出時の目づまり及び飛行曲がりが起こりづらいので、好ましくは25℃において1〜30mPa・sである。
発光層のインクに含有される溶媒は、好ましくは、インク中の固形分を溶解又は均一に分散できる溶媒である。溶媒としては、例えば、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒;THF、ジオキサン、アニソール、4−メチルアニソール等のエーテル系溶媒;トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、n−ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ドデカン、ビシクロヘキシル等の脂肪族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセルソルブアセテート、安息香酸メチル、酢酸フェニル等のエステル系溶媒;エチレングリコール、グリセリン、1,2−ヘキサンジオール等の多価アルコール系溶媒;イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール等のアルコール系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶媒が挙げられる。溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
発光層のインクにおいて、溶媒の配合量は、式(1−A)で表される金属錯体を100質量部とした場合、通常、1000〜100000質量部であり、好ましくは2000〜20000質量部である。
<金属錯体>
本実施形態に係る金属錯体は、式(1−A)で表される金属錯体である。
<膜>
膜は、本実施形態に係る金属錯体を含有する。
膜は、発光素子における発光層として好適である。
膜は、発光層のインクを用いて、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法により作製することができる。
膜の厚さは、通常、1nm〜10μmである。
<発光素子の層構成>
本実施形態に係る発光素子は、陽極と、陰極と、陽極及び陰極の間に設けられた発光層とを有する。本実施形態に係る発光素子は、更に、基板を有していてもよい。
本実施形態に係る発光素子は、陽極、陰極及び発光層以外の層(例えば、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層等)を有していてもよい。
本実施形態に係る発光素子の好ましい一態様は、基板上に陽極が設けられ、その上層に発光層が積層され、更にその上層に陰極が積層された発光素子である。また、本実施形態に係る発光素子の好ましい他の一態様は、基板上に陰極が設けられ、その上層に発光層が積層され、更にその上層に陽極が積層された発光素子である。これらの態様において、更に、保護層、バッファー層、反射層、封止層(封止膜、封止基板等)等の他の機能を有する層を設けてもよい。
本実施形態に係る発光素子は、ボトムエミッションタイプ、トップエミッションタイプ、両面採光型のいずれであってもよい。
本実施形態に係る発光素子は、正孔注入性及び正孔輸送性の観点からは、陽極と発光層との間に、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも1層を有することが好ましい。
本実施形態に係る発光素子は、電子注入性及び電子輸送性の観点からは、陰極と発光層の間に、電子注入層及び電子輸送層の少なくとも1層を有することが好ましい。
本実施形態に係る発光素子の好ましい層構成としては、例えば、下記の構成が挙げられる。
(a)陽極−正孔輸送層−発光層−陰極
(b)陽極−発光層−電子輸送層−陰極
(c)陽極−正孔注入層−正孔輸送層−発光層−陰極
(d)陽極−発光層−電子輸送層−電子注入層−陰極
(e)陽極−正孔輸送層−発光層−電子注入層−陰極
(f)陽極−正孔注入層−発光層−電子輸送層−陰極
(g)陽極−正孔注入層−正孔輸送層−発光層−電子注入層−陰極
(h)陽極−正孔注入層−発光層−電子輸送層−電子注入層−陰極
(i)陽極−正孔注入層−正孔輸送層−発光層−電子輸送層−電子注入層−陰極
(j)陽極−正孔輸送層−発光層−電子輸送層−陰極
(k)陽極−正孔注入層−正孔輸送層−発光層−電子輸送層−陰極
(l)陽極−正孔輸送層−発光層−電子輸送層−電子注入層−陰極
本実施形態に係る発光素子は、電極と他の層との密着性向上や電極からの電荷注入の改善のために、電極に隣接して絶縁層を設けてもよい。また、本実施形態に係る発光素子では、界面の密着性向上や隣接する2層の成分の混合防止等のために、各層の界面に薄いバッファー層を挿入してもよい。積層する層の順番及び数、並びに各層の厚さは、外部量子効率、素子寿命等を勘案して調整すればよい。
次に、本実施形態に係る発光素子の構成について、詳しく説明する。
[基板]
本実施形態に係る発光素子は、陽極の発光層側とは反対側、又は陰極の発光層側とは反対側に基板を有していてもよい。基板は、電極を形成し、有機層(例えば、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層等)を形成する際に化学的に変化しないものであればよく、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、金属フィルム、シリコン等の基板、及びこれらを積層した基板が用いられる。
本実施形態に係る発光素子において、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び陰極は、それぞれ、必要に応じて、2層以上設けられていてもよい。
陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び陰極が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び陰極の厚さは、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、更に好ましくは5nm〜150nmである。
正孔注入層の形成に用いる材料、発光層の形成に用いる材料、正孔輸送層の形成に用いる材料、電子輸送層の形成に用いる材料、電子注入層の形成に用いる材料は、発光素子の作製において、各々、正孔注入層、発光層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層に隣接する層の形成時に使用される溶媒に溶解する場合、該溶媒に該材料が溶解することが回避されることが好ましい。材料の溶解を回避する方法としては、i)架橋基を有する材料を用いる方法、又は、ii)隣接する層の溶解性に差を設ける方法が好ましい。上記i)の方法では、架橋基を有する材料を用いて層を形成した後、該架橋基を架橋させることにより、該層を不溶化させることができる。
[正孔注入層及び電子注入層]
正孔注入層は、正孔注入材料を含有する層である。正孔注入材料としては、例えば、前述の発光層が含有していてもよい正孔注入材料が挙げられる。正孔注入材料は、1種単独で含有されていても、2種以上が含有されていてもよい。
電子注入層は、電子注入材料を含有する層である。電子注入材料としては、例えば、前述の発光層が含有していてもよい電子注入材料が挙げられる。電子注入材料は、1種単独で含有されていても、2種以上が含有されていてもよい。
[正孔輸送層]
正孔輸送層は、正孔輸送材料を含有する層である。正孔輸送材料としては、例えば、前述の発光層が含有していてもよい正孔輸送材料が挙げられる。正孔輸送材料は、1種単独で含有されていても、2種以上が含有されていてもよい。
[電子輸送層]
電子輸送層は、電子輸送材料を含有する層である。電子輸送材料としては、例えば、前述の発光層が含有していてもよい電子輸送材料が挙げられる。電子輸送材料は、1種単独で含有されていても、2種以上が含有されていてもよい。
[電極]
陽極の材料としては、例えば、導電性の金属酸化物、半透明の金属が挙げられ、好ましくは、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ;インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性化合物;銀とパラジウムと銅との複合体(APC);NESA、金、白金、銀、銅である。
陰極の材料としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム等の金属;それらのうち2種以上の合金;それらのうち1種以上と、銀、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1種以上との合金;並びに、グラファイト及びグラファイト層間化合物が挙げられる。合金としては、例えば、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金が挙げられる。
本実施形態に係る発光素子において、陽極及び陰極の少なくとも一方は、通常、透明又は半透明であるが、陽極が透明又は半透明であることが好ましい。
陽極及び陰極の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法及びラミネート法が挙げられる。
[発光素子の製造方法]
本実施形態に係る発光素子において、発光層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層等の各層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、並びに、スピンコート法及びインクジェット印刷法に代表される塗布法等が挙げられ、塗布法が好ましい。低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、及び、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
発光層は発光層のインクを用いて、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層及び電子注入層は、上述した正孔輸送材料、電子輸送材料、正孔注入材料及び電子注入材料をそれぞれ含有するインクを用いて、スピンコート法、インクジェット印刷法に代表される塗布法により形成することができる。
本実施形態に係る発光素子は、例えば、基板上に各層を順次積層することにより製造することができる。具体的には、例えば、基板上に陽極を設け、その上に正孔注入層、正孔輸送層等の層を設け、その上に発光層を設け、その上に電子輸送層、電子注入層等の層を設け、更にその上に、陰極を積層することにより、発光素子を製造することができる。他の製造方法としては、例えば、基板上に陰極を設け、その上に電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層等の層を設け、更にその上に、陽極を積層することにより、発光素子を製造することができる。更に他の製造方法としては、例えば、陽極又は陽極上に各層を積層した陽極側基材と陰極又は陰極上に各層を積層させた陰極側基材とを、対向させて接合することにより製造することができる。
[発光素子の用途]
発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。パターン状の発光を得るためには、面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部にしたい層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極若しくは陰極、又は両方の電極をパターン状に形成する方法がある。
これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字、文字等を表示できるセグメントタイプの表示装置が得られる。ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極と陰極を共にストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子化合物を塗り分ける方法、カラーフィルター又は蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動も可能である。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末等のディスプレイに用いることができる。面状の発光素子は、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、又は、面状の照明用光源として好適に用いることができる。フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源及び表示装置としても使用できる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例において、高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及びポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、移動層にテトラヒドロフランを用い、下記のサイズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)のいずれかにより求めた。なお、SECの各測定条件は、次のとおりである。
測定する高分子化合物を約0.05質量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、0.6mL/分の流量で流した。カラムとして、TSKguardcolumn SuperAW−Hと、TSKgel Super AWM−Hと、TSKgel SuperAW3000(いずれも東ソー製)の各1本を直列につないで用いた。検出器にはUV−VIS検出器(東ソー製、商品名:UV−8320GPC)を用いた。
LC−MSは、下記の方法で測定した。
測定試料を約2mg/mLの濃度になるようにクロロホルム又はテトラヒドロフランに溶解させ、LC−MS(Agilent製、商品名:1100LCMSD)に約1μL注入した。LC−MSの移動相には、アセトニトリル及びテトラヒドロフランの比率を変化させながら用い、0.2mL/分の流量で流した。カラムは、L−column 2 ODS(3μm)(化学物質評価研究機構製、内径:2.1mm、長さ:100mm、粒径3μm)を用いた。
TLC−MSは、下記の方法で測定した。
測定試料をトルエン、テトラヒドロフラン又はクロロホルムのいずれかの溶媒に任意の濃度で溶解させ、DART用TLCプレート(テクノアプリケーションズ社製、商品名:YSK5−100)上に塗布し、TLC−MS(日本電子社製、商品名:JMS−T100TD(The AccuTOF TLC))を用いて測定した。測定時のヘリウムガス温度は、200〜400℃の範囲で調節した。
NMRは、下記の方法で測定した。
5〜10mgの測定試料を約0.5mLの重クロロホルム(CDCl)、重テトラヒドロフラン、重ジメチルスルホキシド、重アセトン、重N,N−ジメチルホルムアミド、重トルエン、重メタノール、重エタノール、重2−プロパノール又は重塩化メチレンに溶解させ、NMR装置(Agilent製、商品名:INOVA300又はMERCURY 400VX)を用いて測定した。
化合物の純度の指標として、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)面積百分率の値を用いた。この値は、特に記載がない限り、HPLC(島津製作所製、商品名:LC−20A)でのUV=254nmにおける値とする。この際、測定する化合物は、0.01〜0.2質量%の濃度になるようにテトラヒドロフラン又はクロロホルムに溶解させ、濃度に応じてHPLCに1〜10μL注入した。HPLCの移動相には、アセトニトリル/テトラヒドロフランの比率を100/0〜0/100(容積比)まで変化させながら用い、1.0mL/分の流量で流した。カラムは、Kaseisorb LC ODS 2000(東京化成工業製)又は同等の性能を有するODSカラムを用いた。検出器には、フォトダイオードアレイ検出器(島津製作所製、商品名:SPD−M20A)を用いた。
<合成例1> 化合物CM1〜CM4及び化合物HM−1
化合物CM1は、特開2010−189630号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物CM2は、特開2008−106241号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物CM3は、特開2010−215886号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物CM4は、国際公開第2002/045184号に記載の方法に準じて合成した。
化合物HM−1は、Luminescence Technology社より購入した。
Figure 2017108135
Figure 2017108135
<合成例2> 高分子化合物HTL−1の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(0.995g)、化合物CM2(0.106g)、化合物CM3(0.0924g)、化合物CM4(0.736g)、ジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(1.8mg)及びトルエン(50ml)を加え、105℃に加熱した。
(工程2)得られた反応液に、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(6.6ml)を滴下し、5.5時間還流させた。
(工程3)その後、そこに、フェニルボロン酸(24.4mg)、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(6.6ml)及びジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(1.8mg)を加え、14時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応液を冷却後、水で2回、3質量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通液することにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。
得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物HTL−1を0.91g得た。高分子化合物HTL−1のMnは5.2×10であり、Mwは2.5×10であった。
高分子化合物HTL−1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物CM1から誘導される構成単位と、化合物CM2から誘導される構成単位と、化合物CM3から誘導される構成単位と、化合物CM4から誘導される構成単位とが、50:5:5:40のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例3> 高分子化合物ETL−1の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、特開2012−33845号公報に記載の方法に従って合成した化合物M4(9.23g)、化合物CM1(4.58g)、ジクロロビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(8.6mg)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(シグマアルドリッチ社製、商品名Aliquat336(登録商標))(0.098g)及びトルエン(175mL)を加え、105℃に加熱した。
Figure 2017108135
(工程2)その後、そこに、12質量%炭酸ナトリウム水溶液(40.3mL)を滴下し、29時間還流させた。
(工程3)その後、そこに、フェニルボロン酸(0.47g)及びジクロロビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(8.7mg)を加え、14時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応液を冷却後、メタノールに滴下したところ、沈澱が生じた。沈殿物をろ取し、メタノール、水で洗浄後、乾燥させることにより得た固体をクロロホルムに溶解させ、予めクロロホルムを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。得られた精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物ETL−1a(7.15g)を得た。高分子化合物ETL−1aのMnは3.2×10、Mwは6.0×10であった。
高分子化合物ETL−1aは、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M4から誘導される構成単位と、化合物CM1から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
(工程5)反応容器内をアルゴンガス雰囲気下とした後、高分子化合物ETL−1a(3.1g)、テトラヒドロフラン(130mL)、メタノール(66mL)、水酸化セシウム一水和物(2.1g)及び水(12.5mL)を加え、60℃で3時間撹拌した。
(工程6)その後、そこに、メタノール(220mL)を加え、2時間攪拌した。得られた反応混合物を濃縮した後、イソプロピルアルコールに滴下し、攪拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物ETL−1(3.5g)を得た。高分子化合物ETL−1のH−NMR解析により、高分子化合物ETL−1中のエチルエステル部位のシグナルが消失し、反応が完結したことを確認した。
高分子化合物ETL−1は、高分子化合物ETL−1aの仕込み原料の量から求めた理論値では、下記式で表される構成単位と、化合物CM1から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
Figure 2017108135
高分子化合物ETL−1の元素分析は、燃焼法及び原子吸光法により行った。
高分子化合物ETL−1の元素分析値は、C,54.1質量%; H,5.6質量%; N,<0.3質量%; Cs,22.7質量%(理論値:C,57.29質量%; H,5.70質量%; Cs,21.49質量%; O,15.52質量%)であった。
<比較例1> 金属錯体MC1の合成
Figure 2017108135
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物MC1−a(33.7g)及びジクロロメタン(400mL)を加え、反応容器を氷浴に設置して冷却した。その後、そこへ、25質量%アンモニア水溶液(40.8g)を加え、反応容器を氷浴で冷却しながら1時間撹拌した。その後、そこへ、イオン交換水(200mL)及びジクロロメタン(150mL)を加え、有機層を抽出した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ヘプタン(400mL)を加えて、ジクロロメタンを減圧濃縮することにより、白色固体を含む溶液を得た。得られた白色固体を含む溶液をろ過した後、得られた白色固体を減圧乾燥することにより、化合物MC1−b(27.8g、収率93%)を白色固体として得た。化合物MC1−bのHPLC面積百分率値は99.3%であった。この作業を繰り返し行うことで、化合物MC1−bの必要量を得た。
TLC/MS(DART,positive):m/z=150[M+H]
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物MC1−b(34.3g)及びジクロロメタン(1.38L)を加えた。その後、そこへ、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボレートのジクロロメタン溶液(1mol/L、276mL)を加え、室温で34時間攪拌した。その後、そこへ、炭酸水素ナトリウム水溶液(1mol/L、352mL)を加え、室温で30分攪拌した。得られた反応液の有機層を抽出した後、得られた有機層を飽和食塩水(300mL)で洗浄し、有機層を得た。得られた有機層にヘプタン(200mL)を加えた後、ジクロロメタンを減圧濃縮することにより、白色固体を含む溶液を得た。得られた白色固体を含む溶液をろ過した後、得られたろ液を濃縮することにより、化合物MC1−c(33.6g、収率82%)を黄色油状物として得た。化合物MC1−cのHPLC面積百分率値は98.0%であった。
TLC/MS(DART,positive):m/z=178[M+H]
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物MC1−c(33.5g)、塩化ベンゾイル(26.6g)及びクロロホルム(570mL)を加え、次いで、トリエチルアミン(26.4mL)を加え、室温で66時間攪拌した。得られた反応液を減圧濃縮し、得られた残渣に、イオン交換水(210mL)及びクロロホルム(210mL)を加え、有機層を抽出した。得られた有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧濃縮することにより、化合物MC1−d(54.2g、収率88%)を橙色油状物として得た。化合物MC1−dのHPLC面積百分率値は86.0%であった。
TLC/MS(DART,positive):m/z=282[M+H]
H−NMR(300MHz、CDCl−d):δ(ppm)=8.01−7.98(m,2H),7.56−7.51(m,1H),7.46−7.41(m,2H),7.19(s,2H),7.03(s,1H),4.48−4.41(m,2H),2.23(s,6H),1.48(t,3H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物MC1−e(55.8g)及びトルエン(925mL)を加え、反応容器を氷浴に設置して冷却した。その後、そこへ、水酸化ナトリウム水溶液(1mol/L、222mL)を加え、反応容器を氷浴で冷却しながら30分間撹拌した。得られた反応液の有機層を抽出し、有機層であるトルエン溶液を得た。
別途用意した反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物MC1−d(52.0g)及びクロロホルム(925mL)を加え、反応容器を氷浴に設置して冷却した。その後、そこへ、上記で得られたトルエン溶液を加えた。その後、反応容器を氷浴で冷却しながら7時間攪拌し、次いで、室温で100時間攪拌した。得られた反応液にイオン交換水(500mL)を加え、有機層を抽出し、得られた有機層を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム及びヘキサンの混合溶媒)で精製した後、クロロホルム及びヘプタンの混合溶媒を用いて再結晶した。その後、50℃で減圧乾燥することにより、化合物MC1−f(17.6g、収率22%)を白色固体として得た。化合物MC1−fのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。この作業を繰り返し行うことで、化合物MC1−fの必要量を得た。
TLC/MS(DART,positive):m/z=432[M+H]
H−NMR(300MHz、CDCl−d):δ(ppm)=7.84(s,2H),7.56−7.54(m,2H),7.43−7.32(m,5H),7.09(s,1H),2.40(s,6H),1.99(s,6H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物MC1−f(17.3g)、シクロペンチルメチルエーテル(240mL)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(98mg)を加え、50℃に昇温した。その後、そこへ、ヘキシルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(2mol/L、40mL)を加えた後、50℃で2時間攪拌した。その後、そこへ、塩酸水溶液(1mol/L、80mL)を加え、有機層を抽出した。得られた有機層をイオン交換水(100mL)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより油状物を得た。得られた油状物に、トルエン及び活性炭を加え、50℃で30分間攪拌した。その後、シリカゲル及びセライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及び酢酸エチルの混合溶媒)で精製した後、メタノールを用いて再結晶した。その後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物MC1−g(12.1g、収率69%)を白色固体として得た。化合物MC1−gのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
TLC/MS(DART,positive):m/z=438[M+H]
H−NMR(300MHz、CDCl−d)δ(ppm)=7.92(s,2H),7.65−7.62(m,2H),7.48−7.35(m,3H),7.15(s,1H),7.09(s,2H),2.70(t,2H),2.46(s,6H),2.03(s,6H),1.77−1.67(m,2H),1.46−1.36(m,6H),1.00−0.95(m,3H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、塩化イリジウムn水和物(2.50g)、化合物MC1−g(6.43g)、イオン交換水(28mL)及び2−エトキシエタノール(112mL)を加え、加熱還流下で25時間攪拌した。その後、そこへ、トルエンを加え、イオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液の有機層を抽出し、得られた有機層を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン及びメタノールの混合溶媒)で精製することにより固体(4.82g)を得た。
別途用意した反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、上記で得られた固体(4.81g)、トリフルオロメタンスルホン酸銀(1.43g)、化合物MC1−g(4.81g)及びトリデカン(1.1mL)を加え、150℃で15時間加熱攪拌した。その後、そこへ、トルエンを加え、シリカゲル及びセライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液をイオン交換水で洗浄し、有機層を得た。得られた有機層を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及びトルエンの混合溶媒)で精製した後、酢酸エチル及びエタノールの混合溶媒を用いて再結晶した。
その後、50℃で減圧乾燥することにより、金属錯体MC1(2.32g、収率35%)を黄色固体として得た。金属錯体MC1のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(APCI,positive):m/z=1502.8[M+H]
H−NMR(300MHz、CDCl−d)δ(ppm)=7.96(s,6H),7.07(s,6H),6.91(s,3H),6.60(t,3H),6.51(t,3H),6.41(d,3H),6.29(d,3H),2.70(t,6H),2.09(s,18H),1.85(s,9H),1.76−1.67(m,6H),1.60(s,9H),1.44−1.35(m,18H),1.00−0.95(m,9H).
<実施例1> 金属錯体MC2の合成
Figure 2017108135
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、金属錯体MC1(0.50g)、ジクロロメタン(25mL)及びN−ブロモスクシンイミド(203mg)を加え、室温で27.5時間攪拌した。その後、そこへ、10質量%の亜硫酸ナトリウム水溶液(4.20g)を加え、次いで、イオン交換水(8.40mL)を加え、室温で30分間攪拌した。得られた反応液から有機層を抽出し、得られた有機層を、シリカゲルを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液にメタノールを加えることで沈殿を析出させた。得られた沈殿をろ過した後、50℃で真空乾燥することにより、金属錯体MC1TBR(0.55g、収率95%)を黄色固体として得た。金属錯体MC1TBRのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(APCI,positive):m/z=1736.5[M+H]
H−NMR(300MHz、CDCl−d)δ(ppm)=7.94(s,6H),7.71(d,6H),6.94(s,3H),6.73−6.70(m,3H),6.29(d,3H),6.25(d,3H),2.72(t,6H),2.10(s,18H),1.84(s,9H),1.77−1.67(m,6H),1.57(s,9H),1.45−1.34(m,18H),0.99−0.94(m,9H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、金属錯体MC1TBR(0.50g)、化合物MC2−a(0.44g)、トルエン(30mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(7.9mg)及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−ジメトキシビフェニル(8.5mg)を加え、80℃に昇温した。その後、そこへ、20質量%のテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(4.2mL)を加え、加熱還流下で6時間攪拌した。その後、そこへ、トルエンを加え、有機層を抽出した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、シリカゲル及びセライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することで固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン及びトルエンの混合溶媒)で精製することにより、金属錯体MC2(0.54g、収率74%)を黄色固体として得た。金属錯体MC2のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(APCI,positive):m/z=2523.5[M+H]
H−NMR(300MHz、CDCl−d)δ(ppm)=8.05(s(br),6H),7.70−7.50(m,27H),7.38(s(br),6H),7.13−7.01(m,9H),6.95(s,3H),6.82(s(br),3H),6.65(s(br),3H),2.25(t,6H),2.11(s,18H),2.02(s,9H)1.71−1.64(m,9H),1.48−1.20(m,78H),0.96−0.86(m,9H).
<実施例2> 金属錯体MC5の合成
(合成例2−1) 金属錯体MC4の合成
Figure 2017108135
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物MC4−a(13.1g)及びtert−ブチルメチルエーテル(110mL)を加え、反応容器を氷浴に設置して冷却した。その後、そこへ、水酸化ナトリウム水溶液(1mol/L、125mL)を加え、反応容器を氷浴で冷却しながら30分間撹拌した。得られた反応液の有機層を抽出し、tert−ブチルメチルエーテル溶液を得た。
別途用意した反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物MC1−d(11.0g)及びクロロホルム(220mL)を加え、反応容器を氷浴に設置して冷却した。その後、そこへ、上記で得られたtert−ブチルメチルエーテル溶液を加えた。その後、反応容器を氷浴で冷却しながら7時間攪拌し、次いで、室温で110時間攪拌した。得られた反応液にイオン交換水(330mL)を加え、有機層を抽出し、得られた有機層を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム及びヘキサンの混合溶媒)で精製した後、クロロホルム及びヘプタンの混合溶媒を用いて再結晶した。その後、50℃で減圧乾燥することにより、化合物MC4−b(10.2g、収率55%)を白色固体として得た。化合物MC4−bのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。この作業を繰り返し行うことで、化合物MC4−bの必要量を得た。
LC−MS(ESI,positive):m/z=488.2[M+H]
H−NMR(CDCl,300MHz):δ(ppm)=7.92(s,2H),7.66−7.62(m,2H),7.52(s,2H),7.52−7.36(m,3H),7.16(s,1H),2.57−2.46(m,8H),1.20(d,6H),0.97(d,6H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物MC4−b(10.2g)、化合物MC2−a(2.8g)、ビス[トリ(2−メトキシフェニル)ホスフィン]パラジウム(II)ジクロリド(92.1mg)、トルエン(102mL)及び20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(36.9g)を加え、加熱還流下で4時間撹拌した。その後、そこへ、トルエンを加え、有機層を抽出した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄し、有機層を得た。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた後、シリカゲル(10g)を加えてろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。
得られた固体をヘプタン及びクロロホルムの混合溶媒を用いて再結晶した。その後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物MC4−c(8.55g、収率84%)を白色固体として得た。化合物MC4−cのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(ESI,positive):m/z=486.3[M+H]
H−NMR(CDCl,300MHz):δ(ppm)=7.96(s,2H),7.75(t,4H),7.60−7.55(m,4H),7.51−7.41(m,4H),7.17(s,1H),2.63−2.58(m,2H),2.47(d,6H),1.27(d,6H),1.05(d,6H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、塩化イリジウムn水和物(1.96g)、化合物MC4−c(5.61g)、イオン交換水(20mL)及びジグライム(80mL)を加え、150℃で18時間加熱攪拌した。その後、そこへ、トルエンを加え、イオン交換水で洗浄し、有機層を得た。得られた有機層を減圧濃縮することにより固体を得た。
得られた固体をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン及びメタノールの混合溶媒)で精製した。その後、50℃で減圧乾燥することにより、固体(5.16g)を得た。
別途用意した反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、上記で得られた固体(4.5g)、トリフルオロメタンスルホン酸銀(1.93g)、化合物MC4−c(2.78g)、ジグライム(4.5mL)、デカン(4.5mL)及び2,6−ルチジン(1.1mL)を加え、160℃で31時間加熱攪拌した。その後、そこへ、ジクロロメタンを加え、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液をイオン交換水で洗浄し、有機層を得た。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、シリカゲル(18.6g)を加えてろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン及びジクロロメタンの混合溶媒)で精製した後、トルエン及びアセトニトリルの混合溶媒を用いて再結晶した。その後、50℃で減圧乾燥することにより、金属錯体MC4(1.9g、収率24%)を黄色固体として得た。金属錯体MC4のHPLC面積百分率値は98.9%であった。
LC−MS(APCI,positive):m/z=1646.8[M+H]
H−NMR(CDCl,300MHz):δ(ppm)=9.12−7.10(m,27H),7.00(s,3H),6.72(t,3H),6.62−6.33(m,9H),2.74−1.67(m,24H),1.25(d,9H),1.15−1.00(m,18H),0.84(d,9H).
(合成例2−2) 金属錯体MC5の合成
Figure 2017108135
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、金属錯体MC4(0.70g)、ジクロロメタン(35mL)及びN−ブロモスクシンイミド(825mg)を加え、室温で40時間攪拌した。その後、そこへ、10質量%の亜硫酸ナトリウム水溶液(7.7g)を加え、次いで、イオン交換水(15mL)を加え、室温で30分間攪拌した。得られた反応液から有機層を抽出し、得られた有機層を、シリカゲルを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液にエタノールを加えることで沈殿を析出させた。得られた沈殿をろ過した後、50℃で真空乾燥することにより、金属錯体MC4TBR(0.73g、収率91%)を黄色固体として得た。金属錯体MC4TBRのHPLC面積百分率値は96%であった。この作業を繰り返し行うことで、金属錯体MC4TBRの必要量を得た。
LC−MS(APCI,positive):m/z=1880.5[M+H]
H−NMR(CDCl,300MHz):δ(ppm)=8.25−7.83(m,6H),7.76(d,6H),7.76−7.46(m,15H),7.04(s,3H),6.83(d,3H),6.50(s,3H),6.31(d,3H),2.33−1.85(m,24H),1.25(d,9H),1.12−1.07(m,18H),0.84(d,9H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、金属錯体MC4TBR(0.60g)、化合物MC5−a(0.52g)、トルエン(18mL)及びビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(6.8mg)を加え、90℃に昇温した。その後、そこへ、20質量%のテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(9.1mL)を加え、加熱還流下で19時間攪拌した。その後、そこへ、トルエンを加え、有機層を抽出した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、シリカゲルを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することで固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン及びジクロロメタンの混合溶媒)で精製した後、トルエン及びアセトニトリルの混合溶媒を用いて再結晶した。その後、50℃で減圧乾燥することにより、金属錯体MC5(0.30g、収率47%)を黄色固体として得た。金属錯体MC5のHPLC面積百分率値は97.5%であった。
LC−MS(APCI,positive):m/z=2001.1[M+H]
H−NMR(CDCl,300MHz):δ(ppm)=7.70−7.40(m,27H),7.04(s,3H),6.78(s,9H),6.56−6.52(m,3H),6.21(s,3H),2.43−1.88(m,42H),1.75(s,9H),1.23(d,9H),1.07−1.01(m,18H),0.85(d,9H).
<実施例3> 金属錯体MC3の合成
Figure 2017108135
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、金属錯体MC4TBR(0.31g)、化合物MC2−a(0.31g)、トルエン(9.3mL)及びビス(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(3.5mg)を加え、90℃に昇温した。その後、そこへ、20質量%のテトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(2.7mL)を加え、加熱還流下で5時間攪拌した。その後、そこへ、トルエンを加え、有機層を抽出した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、シリカゲルを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することで固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シクロヘキサン及びジクロロメタンの混合溶媒)で精製した後、ジクロロメタン及びヘキサンの混合溶媒を用いて再結晶した。その後、50℃で減圧乾燥することにより、金属錯体MC3(0.26g、収率60%)を黄色固体として得た。金属錯体MC3のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(APCI,positive):m/z=2667.5[M+H]
H−NMR(CDCl,300MHz):δ(ppm)=8.40−7.32(m,60H),7.15(d,3H),7.05−7.03(m,6H),6.76(s,3H),2.54−2.50(m,3H),2.18−2.13(m,18H),1.38(s,54H),1.31−1.13(m,30H),0.90(d,9H).
<比較例2> 金属錯体MC6の合成
Figure 2017108135
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、化合物MC4−b(17.0g)、シクロペンチルメチルエーテル(150mL)及び[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(172mg)を加え、50℃に昇温した。その後、そこへ、ヘキシルマグネシウムブロミドのジエチルエーテル溶液(2mol/L、35mL)を加えた後、50℃で5時間攪拌した。その後、そこへ、塩酸水溶液(1mol/L、35mL)を加え、有機層を抽出した。得られた有機層をイオン交換水(85mL)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、ろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより油状物を得た。得られた油状物に、トルエン及びシリカゲルを加え、室温で30分間攪拌した。その後、セライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体をアセトニトリルを用いて再結晶した。その後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物MC6−a(13.7g、収率80%)を白色固体として得た。化合物MC6−aのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
TLC/MS(DART,positive):m/z=494[M+H]
H−NMR(300MHz、CDCl−d)δ(ppm)=7.92(s,2H),7.67−7.63(m,2H),7.46−7.33(m,3H),7.18(s,2H),7.14(s,1H),2.76(t,2H),2.57−2.46(m,8H),1.77−1.70(m,2H),1.48−1.42(m,6H),1.21−1.19(m,6H),0.98−0.96(m,9H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、塩化イリジウム三水和物(2.96g)、化合物MC6−a(8.65g)、イオン交換水(30mL)及びジグライム(74mL)を加え、加熱還流下で18時間攪拌した。その後、室温まで冷却し、トルエンを加え、イオン交換水で洗浄した。得られた洗浄液の有機層を抽出し、得られた有機層を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエン及びエタノールの混合溶媒)で精製することにより固体MC6−b’(7.51g)を得た。
別途用意した反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、上記で得られた固体MC6−b’(7.40g)、トリフルオロメタンスルホン酸銀(3.19g)、化合物MC6−a(4.59g)、2,6−ルチジン(1.66g)及びデカン(15mL)を加え、150℃で20時間加熱攪拌した。その後、室温まで冷却し、トルエンを加え、シリカゲル及びセライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液をイオン交換水で洗浄し、有機層を得た。得られた有機層を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン及びシクロヘキサンの混合溶媒)で精製した後、トルエン及びメタノールの混合溶媒を用いて再結晶した。その後、50℃で減圧乾燥することにより、金属錯体MC6−b(1.47g、収率14%)を黄色固体として得た。金属錯体MC6−bのHPLC面積百分率値は99.4%であった。
LC−MS(APCI,positive):m/z=1671.0[M+H]
H−NMR(300MHz、CDCl−d)δ(ppm)=8.03(br,6H),7.17(s,6H),6.96(s,3H),6.66(t,3H),6.51−6.41(m,6H),6.32(d,3H),2.76(t,6H),2.23−1.92(m,21H),1.76−1.69(m,6H),1.58(s,3H),1.53−1.42(m,18H),1.16(d,9H),1.01−0.96(m,27H),0.73(d,9H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、金属錯体MC6−b(1.36g)、ジクロロメタン(68mL)及びN−ブロモスクシンイミド(1.23g)を加え、室温で32時間攪拌した。その後、そこへ、10質量%の亜硫酸ナトリウム水溶液(8.71g)を加え、次いで、イオン交換水(70mL)を加え、室温で30分間攪拌した。得られた反応液から有機層を抽出し、得られた有機層を、シリカゲルを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより固体を得た。得られた固体をトルエンに溶解させた後、メタノールを加えることで沈殿を析出させた。得られた沈殿をろ過した後、50℃で真空乾燥することにより、金属錯体MC6−c(1.47g、収率95%)を黄色固体として得た。金属錯体MC6−cのHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(APCI,positive):m/z=1903.7[M+H]
H−NMR(300MHz、CDCl−d)δ(ppm)=8.00(br,6H),7.20(s,6H),6.99(s,3H),6.67(d,3H),6.36(d,3H),6.25(d,3H),2.78(t,6H),2.06−1.69(m,30H),1.46−1.41(m,18H),1.16(d,9H),1.03−0.94(m,27H),0.74(d,9H).
反応容器内をアルゴンガス雰囲気とした後、金属錯体MC6−c(1.30g)、化合物MC6−d(0.44g)、トルエン(65mL)及び(ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)(16mg)を加え、80℃に昇温した。その後、そこへ、20質量%のテトラブチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(23mL)を加え、加熱還流下で36時間攪拌した。その後、室温まで冷却し、トルエンを加え、有機層を抽出した。得られた有機層をイオン交換水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、シリカゲル及びセライトを敷いたろ過器でろ過し、得られたろ液を減圧濃縮することで固体を得た。得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン及びシクロヘキサンの混合溶媒)で精製した後、酢酸エチル及びアセトニトリルの混合溶媒を用いて再結晶した。その後、50℃で減圧乾燥することにより、金属錯体MC6(0.93g、収率72%)を黄色固体として得た。金属錯体MC6のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
LC−MS(APCI,positive):m/z=2067.3[M+H]
H−NMR(300MHz、CDCl−d)δ(ppm)=8.04(br,6H),7.30−7.26(m,12H),7.06−6.98(m,12H),6.70(s,3H),6.54(d,3H),2.82(t,6H),2.32−1.78(m,27H),1.59−1.42(m,21H),1.34(s,27H),1.20(d,9H),1.10(d,9H),1.04−0.98(m,18H),0.73(d,9H).
<実施例D1> 発光素子D1の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、ポリチオフェン・スルホン酸系の正孔注入剤であるAQ−1200(Plextronics社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下において、ホットプレート上で170℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(正孔輸送層の形成)
キシレンに、高分子化合物HTL−1を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより正孔輸送層を形成した。
(発光層の形成)
トルエンに、化合物HM−1及び金属錯体MC5(化合物HM−1/金属錯体MC5=75質量%/25質量%)を2質量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、正孔輸送層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより発光層を形成した。
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物ETL−P1を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10−4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D1を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/mにおける外部量子効率は8.1%、CIE色度座標(x,y)=(0.15,0.26)であった。5000cd/mにおける外部量子効率は7.9%、CIE色度座標(x,y)=(0.15,0.26)であった。結果を表2に示す。
<実施例D2> 発光素子D2の作製及び評価
(発光素子D2の作製)
実施例D1における(発光層の形成)において、金属錯体MC5に代えて、金属錯体MC2を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D2を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/mにおける外部量子効率は7.9%、CIE色度座標(x,y)=(0.15,0.34)であった。5000cd/mにおける外部量子効率は6.6%、CIE色度座標(x,y)=(0.16,0.34)であった。結果を表2に示す。
<実施例D3> 発光素子D3の作製及び評価
(発光素子D3の作製)
実施例D1における(発光層の形成)において、金属錯体MC5に代えて、金属錯体MC3を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D3を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D3に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/mにおける外部量子効率は10.7%、CIE色度座標(x,y)=(0.16,0.37)であった。5000cd/mにおける外部量子効率は9.7%、CIE色度座標(x,y)=(0.16,0.36)であった。結果を表2に示す。
<比較例CD1> 発光素子CD1の作製及び評価
(発光素子CD1の作製)
実施例D1における(発光層の形成)において、金属錯体MC5に代えて、金属錯体MC1を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子CD1を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子CD1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/mにおける外部量子効率は2.4%、CIE色度座標(x,y)=(0.16,0.26)であった。5000cd/mにおける外部量子効率は1.8%、CIE色度座標(x,y)=(0.17,0.26)であった。結果を表2に示す。
<比較例CD2> 発光素子CD2の作製及び評価
(発光素子CD2の作製)
実施例D1における(発光層の形成)において、金属錯体MC5に代えて、金属錯体MC6を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子CD2を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子CD2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/mにおける外部量子効率は6.6%、CIE色度座標(x,y)=(0.16,0.35)であった。5000cd/mにおける外部量子効率は5.5%、CIE色度座標(x,y)=(0.16,0.35)であった。結果を表2に示す。
Figure 2017108135

Claims (11)

  1. 陽極と、
    陰極と、
    前記陽極及び前記陰極の間に設けられた発光層とを有し、
    前記発光層が、式(1−A)で表される金属錯体を含有する、発光素子。
    Figure 2017108135

    [式中、
    はロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子又は白金原子を表す。
    は1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表し、n+nは2又は3である。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n+nは3であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n+nは2である。
    環R1Aは、窒素原子、E、E11A、E12A及び炭素原子で構成されるトリアゾール環又はジアゾール環を表す。
    環R2Aは、2つの炭素原子、E21A、E22A、E23A及びE24Aで構成されるベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環を表す。
    、E11A、E12A、E21A、E22A、E23A及びE24Aは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。E、E11A、E12A、E21A、E22A、E23A及びE24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E11Aが窒素原子の場合、R11Aは存在しても存在しなくてもよい。E12Aが窒素原子の場合、R12Aは存在しても存在しなくてもよい。E21Aが窒素原子の場合、R21Aは存在しない。E22Aが窒素原子の場合、R22Aは存在しない。E23Aが窒素原子の場合、R23Aは存在しない。E24Aが窒素原子の場合、R24Aは存在しない。
    13Aは、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基である。R13Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    11A、R12A、R21A、R22A、R23A及びR24Aは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11A、R12A、R21A、R22A、R23A及びR24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、R11A及びR12Aのうち、少なくとも1つは式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であり、R21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つは式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であり、且つ、R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つは、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基又は式(D−C)で表される基である。
    −G−Aは、アニオン性の2座配位子を表す。A及びAは、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。Gは、単結合、又は、A及びAとともに2座配位子を構成する原子団を表す。A−G−Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 2017108135

    [式中、
    DA1、mDA2及びmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
    DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArDA1、ArDA2及びArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2及びArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 2017108135

    [式中、
    DA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
    DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるGDAは、同一でも異なっていてもよい。
    ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 2017108135

    [式中、
    DA1’は、1以上の整数を表す。
    ArDA1は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
    Figure 2017108135

    [式中、TDAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  2. 前記R13Aが、前記式(D−C)で表される基又は前記式(D−D)で表される基である、請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記R11A及び前記R12Aのうち、少なくとも1つが、前記式(D−C)で表される基又は前記式(D−D)で表される基である、請求項1又は2に記載の発光素子。
  4. 前記R22Aが、前記式(D−A)で表される基、前記式(D−B)で表される基、前記式(D−C)で表される基又は前記式(D−D)で表される基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光素子。
  5. 前記R11A、前記R12A、前記R13A、前記R21A、前記R22A、前記R23A及び前記R24Aのうち、少なくとも1つが、式(D−A1)で表される基、式(D−A2)で表される基、式(D−A3)で表される基又は式(D−A4)で表される基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光素子。
    Figure 2017108135

    [式中、
    p1、Rp2、Rp3及びRp4は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はフッ素原子を表す。Rp1、Rp2及びRp4が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
    np1は、0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0又は1を表し、np4は0〜4の整数を表す。複数あるnp1は、同一でも異なっていてもよい。]
  6. 前記R11A、前記R12A、前記R13A、前記R21A、前記R22A、前記R23A及び前記R24Aのうち、少なくとも1つが、式(D−B1)で表される基、式(D−B2)で表される基又は式(D−B3)で表される基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光素子。
    Figure 2017108135

    [式中、
    p1、Rp2及びRp3は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はフッ素原子を表す。Rp1及びRp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    np1は0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0又は1を表す。np1及びnp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
  7. 前記R11A、前記R12A、前記R13A、前記R21A、前記R22A、前記R23A及び前記R24Aのうち、少なくとも1つが、式(D−C1)で表される基、式(D−C2)で表される基又は式(D−C3)で表される基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光素子。
    Figure 2017108135

    [式中、
    p4及びRp5は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp4及びRp5が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
    np4は、0〜4の整数を表し、np5は0〜5の整数を表す。]
  8. 前記式(D−D)で表される基が、式(D−D1)で表される基である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光素子。
    Figure 2017108135

    [式中、
    p6は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はハロゲン原子を表す。Rp6が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
    np6は0〜5の整数を表す。]
  9. 前記式(1−A)で表される金属錯体が、式(1−A1)で表される金属錯体、式(1−A2)で表される金属錯体、式(1−A3)で表される金属錯体又は式(1−A4)で表される金属錯体である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の発光素子。
    Figure 2017108135

    [式中、M、n、n、R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A、R24A及びA−G−Aは、前記と同じ意味を表す。]
  10. 前記発光層が、式(H−1)で表される化合物を更に含有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の発光素子。
    Figure 2017108135

    [式中、
    ArH1及びArH2は、それぞれ独立に、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    H1及びnH2は、それぞれ独立に、0又は1を表す。nH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnH2は、同一でも異なっていてもよい。
    H3は、0以上の整数を表す。
    H1は、アリーレン基、2価の複素環基、又は、−[C(RH11]nH11−で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。nH11は、1以上10以下の整数を表す。
    H11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    複数存在するRH11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
    H2は、−N(−LH21−RH21)−で表される基を表す。LH2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。LH21は、単結合、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RH21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
  11. 式(1−A)で表される金属錯体。
    Figure 2017108135

    [式中、
    はロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子又は白金原子を表す。
    は1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表し、n+nは2又は3である。Mがロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n+nは3であり、Mがパラジウム原子又は白金原子の場合、n+nは2である。
    環R1Aは、窒素原子、E、E11A、E12A及び炭素原子で構成されるトリアゾール環又はジアゾール環を表す。
    環R2Aは、2つの炭素原子、E21A、E22A、E23A及びE24Aで構成されるベンゼン環、ピリジン環又はピリミジン環を表す。
    、E11A、E12A、E21A、E22A、E23A及びE24Aは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。E、E11A、E12A、E21A、E22A、E23A及びE24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E11Aが窒素原子の場合、R11Aは存在しても存在しなくてもよい。E12Aが窒素原子の場合、R12Aは存在しても存在しなくてもよい。E21Aが窒素原子の場合、R21Aは存在しない。E22Aが窒素原子の場合、R22Aは存在しない。E23Aが窒素原子の場合、R23Aは存在しない。E24Aが窒素原子の場合、R24Aは存在しない。
    13Aは、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基である。R13Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    11A、R12A、R21A、R22A、R23A及びR24Aは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11A、R12A、R21A、R22A、R23A及びR24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、R11A及びR12Aのうち、少なくとも1つは式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であり、R21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つは式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基、式(D−C)で表される基又は式(D−D)で表される基であり、且つ、R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23A及びR24Aのうち、少なくとも1つは、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基又は式(D−C)で表される基である。
    −G−Aは、アニオン性の2座配位子を表す。A及びAは、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。Gは、単結合、又は、A及びAとともに2座配位子を構成する原子団を表す。A−G−Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 2017108135

    [式中、
    DA1、mDA2及びmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
    DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    ArDA1、ArDA2及びArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2及びArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 2017108135

    [式中、
    DA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6及びmDA7は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
    DAは、窒素原子、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるGDAは、同一でも異なっていてもよい。
    ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6及びArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
    Figure 2017108135

    [式中、
    DA1’は、1以上の整数を表す。
    ArDA1は、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    DAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
    Figure 2017108135

    [式中、TDAは、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
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