JP2017106781A - 障害物検出装置、障害物検出方法及びプログラム - Google Patents

障害物検出装置、障害物検出方法及びプログラム Download PDF

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一記 箱石
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宏 阿部
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Abstract

【課題】静電容量センサを利用した設置の制約の少ない障害物検出装置を提供する。【解決手段】障害物検出装置100は、移動体の複数の位置に設置した静電容量センサ10a、10b、10c、10dと、各静電容量センサ10a、10b、10c、10dの検出結果から近接する対象物が存在するかどうかを判定する個別判定部21a、21b、21c、21dと、個別判定部21a、21b、21c、21dの出力と各静電容量センサ10a、10b、10c、10dの設置位置に基づいて、移動体への対象物の接近を判定する総合判定部23とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、障害物検出装置、障害物検出方法及びプログラムに関する。
車両に搭載する障害物検知用センサには、超音波センサが用いられることが多い。例えば、超音波センサをバンパーの所定位置に設け、超音波センサが検出する反射信号の変化によって、車両への障害物の接近を検知する。超音波センサは指向性が強く、バンパーの複数箇所に超音波センサを設けても、超音波センサの間などに不感帯が生じることが知られている。このような問題に対し、例えば、特許文献1には、超音波センサ間の領域に不感帯を補うように静電容量センサを設け、車両に接近する障害物を検知する方法が記載されている。
特開2008−292168号公報
超音波センサによる障害物検知には、この他にも、バンパーの意匠面に穴を開けて取付ける必要があるため車両の見栄えに影響するといった問題が存在する。そこで、超音波センサの代わりに静電容量センサをバンパーに取り付け障害物検知を行う方法も考えられるが、静電容量センサは指向性を持たないため、車両に接近する障害物と、路面の凹凸など障害物ではない対象物を、区別なく検出してしまう問題がある。
そこでこの発明は、上述した解題を解決する障害物検出装置、障害物検出方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明は、移動体の複数の位置に設置した静電容量センサと、前記静電容量センサの検出結果と前記静電容量センサの設置位置に基づいて、前記移動体への対象物の接近を判定する判定部と、を備える障害物検出装置である。
また本発明は、移動体の複数の位置に設置した静電容量センサの検出結果と前記静電容量センサの設置位置に基づいて、前記移動体への対象物の接近を判定する、障害物検出方法である。
また本発明は、コンピュータを、移動体の複数の位置に設置した静電容量センサの検出結果と前記静電容量センサの設置位置に基づいて、前記移動体への対象物の接近を判定する手段、として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、移動体に接近する障害物の検出に静電容量センサを用いるので、移動体の見栄えに影響を与えることがない。また、静電容量センサは、取り付け位置の形状によらずまた小さなスペースでも容易に取り付けることができるので設置コストを抑制することができる。また、本発明の障害物検出方法によれば、静電容量センサの性質に由来する誤検出を防ぐことができる。
本発明の第一の実施形態による障害物検出装置の最小構成を示す図である。 本発明の第一の実施形態による障害物検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 超音波センサを移動体に取り付けた場合の対象物の検出範囲を説明する図である。 本発明の第一の実施形態において静電容量センサを移動体に取り付けた場合の対象物の検出範囲を説明する図である。 本発明の第一の実施形態における静電容量センサの車体における設置位置の一例を説明する図である。 本発明の第一の実施形態における個別判定部による処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第一のフローチャートである。 本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第二のフローチャートである。 本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第三のフローチャートである。 本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第四のフローチャートである。 車両が坂道を上る様子とそのときに静電容量センサが検出する静電容量の変化を説明する図である。 車両が坂道を上るときに上り坂道が静電容量センサの検出に及ぼす影響を説明する図である。 車両が段差のある道を走行する際に静電容量センサが検出する静電容量の変化を説明する図である。 本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第五のフローチャートである。 本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第六のフローチャートである。 本発明の第一の実施形態における障害物検出処理の一例を示す第一のフローチャートである。 本発明の第一の実施形態における障害物検出処理の一例を示す第二のフローチャートである。 本発明の第一の実施形態における静電容量センサによる検出結果の一例を示す図である。 本発明の第二の実施形態における静電容量センサの設置位置を説明する図である。 本発明の第二の実施形態における静電容量センサの設置位置と対象物の背の高さの関係を説明する図である。 本発明の第二の実施形態における対象物の判定方法を説明する図である。 本発明の第二の実施形態における障害物検出処理の一例を示す第一のフローチャートである。 本発明の第二の実施形態における障害物検出処理の一例を示す第二のフローチャートである。
<第一の実施形態>
以下、本発明の一実施形態による障害物検出装置を図1〜図18を参照して説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態による障害物検出装置の最小構成を示す図である。
図1に示す障害物検出装置100は、車両等の移動体に備えられ、移動体に接近する障害物を検出する。図1に示す通り、障害物検出装置100は、静電容量センサ10と、障害物近接判定部20とを少なくとも備えている。障害物検出装置100は、例えばCPU(Central Processing Unit)を備えたコンピュータである。
静電容量センサ10は、自センサが備える電極と対象物との距離を測定するセンサである。一般的に静電容量センサは、至近距離に存在する対象物の検出に用いられることが多かったが、近年では離れた位置にある対象物を検出することができる静電容量センサが提供されている。本実施形態の静電容量センサ10は、比較的遠距離に存在する対象物を検出できる静電容量センサである。また、静電容量センサ10は、移動体の複数の位置に設置して用いる。
障害物近接判定部20は、静電容量センサ10の検出結果と静電容量センサ10の設置位置に基づいて、車両などの移動体への対象物の接近を判定する。
図2は、本発明の第一の実施形態による障害物検出装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示す通り、障害物検出装置100は、複数の静電容量センサ10(10a、10b、10c、10d)と、障害物近接判定部20とを備えている。
静電容量センサ10は、面状の電極11と、その電極11が保持する電荷と対象物が保持する電荷との間で形成される静電容量の変化を測定して対象物と電極との距離を測定するセンサである検出部12を備える。複数の静電容量センサ10は、障害物近接判定部20に電気的に接続されている。各静電容量センサ10は、検出部12による検出結果を障害物近接判定部20に出力する。
障害物近接判定部20は、複数の個別判定部21(21a、21b、21c、21d)と、複合判定部22と、総合判定部23と、を備えている。
個別判定部21は、静電容量センサ10の数だけ設けられ、各個別判定部21は1つの静電容量センサ10と電気的に接続されている。個別判定部21は、静電容量センサ10による検出結果を取得し、各静電容量センサ10が備える電極11に近接する対象物が存在するか否かを判定する。
なお、静電容量センサ10a、10b、10c、10dを総称して静電容量センサ10と呼ぶ。電極11a、11b、11c、11dを総称して電極11と呼ぶ。また、静電容量センサ10aに接続された個別判定部21を個別判定部21a、静電容量センサ10bに接続された個別判定部21を個別判定部21bなどと呼ぶ。また、個別判定部21a、個別判定部21bなどを総称して個別判定部21と呼ぶ。
複合判定部22は、全ての静電容量センサ10と電気的に接続されている。複合判定部22は、各電極11の設置位置に基づいて、各静電容量センサ10の検出結果を取得し、静電容量センサ10の検出結果とその検出結果を出力した静電容量センサ10の設置位置に基づいて、移動体への対象物の接近を判定する。また、複合判定部22は、複数の静電容量センサ10から取得した検出結果を比較して、検出結果が示唆する対象物の接近が一時的な走行環境の変化によるものか、障害物への接近によるものかを判定する。複合判定部22は、この判定の際、所定の時間における検出結果の推移を監視する必要がある場合には、判定を保留する。
総合判定部23は、個別判定部21と複合判定部22による判定結果を取得し、障害物が存在するか否かの最終的な判定を行う。総合判定部23は、最終的な判定結果を、移動体が備える他システムに出力する。他システムとは、例えば、移動体の運転者に警告を通知するシステム(警告通知システム)などである。
なお、個別判定部21、複合判定部22、総合判定部23の少なくとも一部は障害物検出装置100の備えるCPUがハードディスクなどの記憶部からプログラムを読み出し実行することで備わる機能である。また、個別判定部21、複合判定部22、総合判定部23の全て又は一部は、マイコン、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。
次に本実施形態において、障害物の検出に静電容量センサ10を用いることの利点について説明する。まず、静電容量センサ10との対比として一般的に用いられることが多い超音波センサを用いる場合について説明する。
図3は、超音波センサを移動体に取り付けた場合の対象物の検出範囲を説明する図である。
図3(a)は、車両の前側バンパーAに取り付けられた超音波センサ30とその検出範囲を上から見た図である。図示するようにこの例では、バンパーAの4箇所に超音波センサ30(30a〜30d)が設置されている。超音波センサ30は、送波器により超音波を対象物に向け発信し、その反射波を受波器で受信することにより、対象物の有無や対象物までの距離を検出する。超音波センサ30ではセンサ近傍が送信と受信の差を計測しづらいことから、不感帯として処理することが多い。その為、例えば、センサの指向性や原理から、領域300a〜300cのような検出不可能な領域(不感帯)が生じる。
図3(b)は、車両の前側バンパーAに取り付けられた超音波センサ30とその検出範囲を横から見た図である。超音波センサ30は、センサの設置高さと設置角度が調整され、背の低い対象物(例えば、100mm以下の高さの段差や車止めなど)を検出しないように設計されている為、設計要件として設置位置の制約が生じている場合が有る。領域300dは、そのような設計要件を考慮して設置した場合の不感帯である。
また、超音波センサ30のバンパーAへの設置に関して、センサ先端部をバンパーAと同一面、もしくは、バンパーAの一般面より飛び出して設置するので見栄えが低下してしまうという課題がある。また、超音波センサ30自体が箱型の構造物であることから、スペースを有すると共にビス等で取り付けなければならないという課題がある。次に静電容量センサ10について説明する。
図4は、本発明の第一の実施形態において静電容量センサを移動体に取り付けた場合の対象物の検出範囲を説明する図である。
図4(a)は、車両の前側バンパーAに取り付けられた静電容量センサ10とその検出範囲を上から見た図である。図示するようにこの例では、バンパーAの3箇所に静電容量センサ10(10a〜10c)が設置されている。静電容量センサ10の静電容量センサは、平行板コンデンサの原理を利用している。平行板コンデンサの容量C[F]は、電極の面積S[m2]に比例し、電極間の距離d[m]に反比例し、空間の誘電率εとすると次式で表される。
C=εx S/d ・・・(1)
この式から、電極間の距離が近づくと静電容量の値が大きくなり、逆に遠ければ小さい値になることが分かる。一方の電極は、静電容量センサ10の備える電極11、他方の電極は電極11に近接する対象物(導体)である。このように静電容量センサ10は、超音波センサ30のように電波の発信と受信で検知する原理ではないので、指向性がなく近くの部分まで検知可能であり(センサ近傍の方が計測容易)、不感帯が存在しない。
図4(b)は、車両の前側バンパーAに取り付けられた静電容量センサ10とその検出範囲を横から見た図である。図示するように、静電容量センサ10は、導体では無いバンパーの裏面に取付けても対象物を検出可能なことから、バンパーAの意匠面に穴を開けずに設置することが可能である。透明導電膜などを利用した薄いシート状の材料にて電極11を構成することが可能であることから、バンパーAのコーナー部の曲面に対しても電極11の形状が容易に追従するので、両面テープや溶着等でスペースを取ることなく簡単に設置することができる。また、不感帯が存在しないため背の低い対象物を検出しないような設置高さや設置角度に対する制約が無く(設置高さ等によらず検出してしまう)、搭載要件を無くすことが可能である。
このように、静電容量センサ10を車両における障害物検出用のセンサとして用いることには、バンパー裏面に設置することができ、車両の見栄えを悪くすることがない。静電容量センサ10は、薄いシート状であることから、スペースを取ることなくさまざまな形状をした箇所に両面テープや溶着等で簡単に設置可能である。静電容量センサ10には、不感帯が存在しない等の利点が存在する。しかし、静電容量センサ10は、無指向性のため、静電容量センサ10の検出結果が変化したとしても、障害物と静電容量センサ10の距離が変化したものなのか、路面の凹凸などによる静電容量センサ10と地面の距離の変化によるものか判断が出来ないという課題がある。この課題に対し、本実施形態では、車体の空間的に離れた位置に静電容量センサ10を複数設置することにより、情報量(各センサ出力)を増やして、各センサから得られる出力を総合的に判断する構成をとる事で誤検出を抑制する。次に本実施形態の障害物検出方法について説明を行う。
図5は、本発明の第一の実施形態における静電容量センサの車体における設置位置の一例を説明する図である。
図5は、車体の前後のコーナー部分にそれぞれ1つずつ静電容量センサ10(10a、10c、10d、10f)を配置した場合の例である。本実施形態では、静電容量センサ10を、車両に対して電気的に絶縁された車両の導体部分より外側(バンパー等)に設置する。静電容量センサ10aの電極11aは、車両左前のコーナーに設置されている。静電容量センサ10cの電極11cは、車両右前のコーナーに設置されている。静電容量センサ10dの電極11dは、車両左後のコーナーに設置されている。静電容量センサ10fの電極11fは、車両右後のコーナーに設置されている。以下、電極11の設置位置について、例えば、電極11aが車両左前のコーナーに設置されていることを、静電容量センサ10aが車両左前のコーナーに設置されているとも記載する。本実施形態における静電容量センサ10の設置数、設置位置について特に制限はない。より多くの静電容量センサ10を設置することによってより精緻に障害物の検出を行うことが可能である。以下、説明の便宜のため、図5のように電極11(11a、11c、11d、11f)を設置した場合を例に障害物検出方法の説明を行う。
まず、個別判定部21の処理について説明する。
図6は、本発明の第一の実施形態における個別判定部による処理の一例を示すフローチャートである。
静電容量センサ10aは、常時、電極11aが保持する静電容量の変化を検出し、その検出結果を個別判定部21aへ出力している。個別判定部21aは、静電容量センサ10aによる検出結果(静電容量)を静電容量センサ10aから取得する(ステップS10)。個別判定部21aは、取得した検出結果を所定の閾値と比較し、検出結果が閾値以上か否かの判定を行う(ステップS11)。検出結果が所定の閾値以上の場合(ステップS11;Yes)、検出フラグに1を設定する(ステップS12)。検出結果が所定の閾値より小さい場合(ステップS11;No)、検出フラグに0を設定する(ステップS13)。個別判定部21aは、静電容量センサ10aによる検出結果と検出フラグの値を複合判定部22および総合判定部23へ出力する(ステップS14)。他の個別判定部21c、個別判定部21d、個別判定部21fも同様の処理を行う。なお、ステップS11において、閾値が電極11と対象物の距離に応じて段階的に設定されており、個別判定部21は、検出結果を各段階の閾値と比較し、検出結果が示す電極11と対象物との距離の範囲を求め、その距離範囲の情報を複合判定部22へ出力するようにしてもよい。
次に、複合判定部22の処理について説明する。まず、車両の前方に存在する障害物の検出処理について説明する。
(前方に存在する障害物の検出)
図7は、本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第一のフローチャートである。
まず、複合判定部22は、前方に設置された複数の静電容量センサ10による検出結果などを取得する(ステップS20)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10a及び静電容量センサ10cから検出結果と検出フラグの値を取得する。次に複合判定部22は、取得した検出フラグの値が共に0かどうかを判定する(ステップS21)。静電容量センサ10a及び静電容量センサ10cから取得した検出フラグの値がともに0の場合(ステップS21;Yes)、複合判定部22は、障害物は前方に存在しないと判定する(ステップS24)。
静電容量センサ10a及び静電容量センサ10cから取得した検出フラグの値の何れか一つでも0では無い場合(ステップS21;No)、複合判定部22は、左右に設置された静電容量センサによる検出結果を比較し差分を計算する(ステップS22)。より具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10aから取得した車両の左前の電極11aが検出した静電容量と、静電容量センサ10cから取得した車両の右前の電極11cが検出した静電容量との差分を計算する。次に複合判定部22は、計算した差分が所定の閾値以内かどうかを判定する(ステップS23)。差分が所定の閾値以内の場合(ステップS23;Yes)、対象物と電極11aとの距離および対象物と電極11cとの距離の差分が所定の範囲内にあると推定できるので、複合判定部22は、前方の左右に偏らない領域に障害物は存在すると判定する(ステップS26)。
差分が所定の閾値より大きい場合(ステップS23;No)、対象物と電極11aとの距離と、対象物と電極11cとの距離の差分が所定の範囲内ではない、つまり対象物は左右何れかに偏った位置に存在すると推定できるので、複合判定部22は、対象物は左右のどちら側に存在するかを判定する。静電容量センサ10が検出する静電容量は、対象物が近い程大きな値となる。従って、複合判定部22は、左右に設置された電極11の静電容量を比較して、右側に設置した静電容量センサの検出結果が左側に設置した静電容量センサの検出結果より大きいかどうかを判定する(ステップS25)。右が左より大きい場合(ステップS25;Yes)、つまり、静電容量センサ10cから取得した静電容量が静電容量センサ10aから取得した静電容量より大きい場合、複合判定部22は、障害物は右側前方(電極11c側)に存在すると判定する(ステップS27)。左が右より大きい場合(ステップS25;No)、つまり、静電容量センサ10aから取得した静電容量が静電容量センサ10cから取得した静電容量より大きい場合、複合判定部22は、障害物は左側前方(電極11a側)に存在すると判定する(ステップS28)。
このように空間的に離れた場所に静電容量センサ10を設置する事により、各静電容量センサ10と対象物の距離の差を利用出来るようになり、各静電容量センサ10の検出結果に差が生じる。この性質を利用して、複合判定部22は、各センサの検出値を比較する事で接近する方向を判定することができる。図7の処理によれば、複合判定部22は、車両の前方に存在する障害物について、大まかに前方のどの方向に存在しているかを判定することができる。
同様に、複合判定部22は、車両の後側、右側、左側に存在する障害物を判定することができる。以下、それぞれの場合の検出処理についてフローチャートを用いて説明する。検出方向が変わっても検出処理の考え方は、前方の障害物を検出する場合と同様であるので、以下簡単に説明を行う。
(後方に存在する障害物の検出)
図8は、本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第二のフローチャートである。
まず、複合判定部22は、後方に設置された複数の静電容量センサ10による検出結果などを取得する(ステップS30)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10d及び静電容量センサ10fから検出結果と検出フラグの値を取得する。次に複合判定部22は、取得した検出フラグの値が共に0かどうかを判定する(ステップS31)。静電容量センサ10d及び静電容量センサ10fから取得した検出フラグの値がともに0の場合(ステップS31;Yes)、複合判定部22は、障害物は後方に存在しないと判定する(ステップS34)。
静電容量センサ10d及び静電容量センサ10fから取得した検出フラグの値の何れか一つでも0では無い場合(ステップS31;No)、複合判定部22は、後方の左右に設置された静電容量センサ10d及び静電容量センサ10fによる検出結果を比較し差分を計算する(ステップS32)。次に複合判定部22は、計算した差分が所定の閾値以内かどうかを判定する(ステップS33)。差分が所定の閾値以内の場合(ステップS33;Yes)、複合判定部22は、後方の左右に偏らない領域に障害物は存在すると判定する(ステップS36)。
差分が所定の閾値より大きい場合(ステップS33;No)、複合判定部22は、右側で検出した静電容量が左側で検出した静電容量より大きいかどうかを判定する(ステップS35)。右側が左側より大きい場合(ステップS35;Yes)、複合判定部22は、障害物は右側後方(電極11f側)に存在すると判定する(ステップS37)。左側が右側より大きい場合(ステップS35;No)、複合判定部22は、障害物は左側後方(電極11d側)に存在すると判定する(ステップS38)。この処理により、複合判定部22は、車両の後方に存在する障害物について、大まかに後方のどの方向に存在しているかを判定することができる。
(右側に存在する障害物の検出)
図9は、本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第三のフローチャートである。
まず、複合判定部22は、右側に設置された複数の静電容量センサ10による検出結果などを取得する(ステップS40)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10c及び静電容量センサ10fから検出結果と検出フラグの値を取得する。次に複合判定部22は、取得した検出フラグの値が共に0かどうかを判定する(ステップS41)。静電容量センサ10c及び静電容量センサ10fから取得した検出フラグの値がともに0の場合(ステップS41;Yes)、複合判定部22は、車両の右側に障害物は存在しないと判定する(ステップS44)。
静電容量センサ10c及び静電容量センサ10fから取得した検出フラグの値の何れか一つでも0では無い場合(ステップS41;No)、複合判定部22は、右側の前後に設置された静電容量センサ10c及び静電容量センサ10fによる検出結果を比較し差分を計算する(ステップS42)。次に複合判定部22は、計算した差分が所定の閾値以内かどうかを判定する(ステップS43)。差分が所定の閾値以内の場合(ステップS43;Yes)、複合判定部22は、右側の前後に偏らない領域に障害物は存在すると判定する(ステップS46)。
差分が所定の閾値より大きい場合(ステップS43;No)、複合判定部22は、右前で検出した静電容量が右後で検出した静電容量より大きいかどうかを判定する(ステップS45)。右前が右後より大きい場合(ステップS45;Yes)、複合判定部22は、障害物は右側前方(電極11c側)に存在すると判定する(ステップS47)。右後が右前より大きい場合(ステップS45;No)、複合判定部22は、障害物は右側後方(電極11f側)に存在すると判定する(ステップS48)。この処理により、複合判定部22は、車両の右側に存在する障害物について、大まかに右側のどの方向に存在しているかを検出することができる。
(左側に存在する障害物の検出)
図10は、本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第四のフローチャートである。
まず、複合判定部22は、左側に設置された複数の静電容量センサ10による検出結果などを取得する(ステップS50)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10a及び静電容量センサ10dから検出結果と検出フラグの値を取得する。次に複合判定部22は、取得した検出フラグの値が共に0かどうかを判定する(ステップS51)。静電容量センサ10a及び静電容量センサ10dから取得した検出フラグの値がともに0の場合(ステップS51;Yes)、複合判定部22は、車両の左側に障害物は存在しないと判定する(ステップS54)。
静電容量センサ10a及び静電容量センサ10dから取得した検出フラグの値の何れか一つでも0では無い場合(ステップS51;No)、複合判定部22は、左側の前後に設置された静電容量センサ10a及び静電容量センサ10dによる検出結果を比較し差分を計算する(ステップS52)。次に複合判定部22は、計算した差分が所定の閾値以内かどうかを判定する(ステップS53)。差分が所定の閾値以内の場合(ステップS53;Yes)、複合判定部22は、左側の前後に偏らない領域に障害物は存在すると判定する(ステップS56)。
差分が所定の閾値より大きい場合(ステップS53;No)、複合判定部22は、左前で検出した静電容量が左後で検出した静電容量より大きいかどうかを判定する(ステップS55)。左前が左後より大きい場合(ステップS55;Yes)、複合判定部22は、障害物は左側前方(電極11a側)に存在すると判定する(ステップS57)。左後が左前より大きい場合(ステップS55;No)、複合判定部22は、障害物は左側後方(電極11d側)に存在すると判定する(ステップS58)。この処理により、複合判定部22は、車両の左側に存在する障害物について、大まかに左側のどの方向に存在しているかを検出することができる。
以上、図7〜図10を用いて、車両の水平方向の異なる位置に設けられた複数の静電容量センサ10の検出結果に基づいて、車両に対する障害物が存在する位置関係を判定する方法について説明した。この例では、2つの静電容量センサ10の検出結果を比較しているが、更に多くの静電容量センサ10を設置して比較、判定する事も可能である。例えばバンパーAの各コーナーのみならず各側面の中央等に複数の静電容量センサ10を設置し、その出力結果を比較・判定する事により更に細かい推定が可能となる。上述のとおり静電容量センサ10は指向性を持たないため、1つ1つのセンサの検出結果だけによっては、障害物が近付いていることは分かっても、その位置までを検出することができない。本実施形態の障害物検出方法によれば、障害物の存在する方向(上記の例では車両の周囲の8方向)を判定することができる。
次に、静電容量センサ10による障害物検出の別の課題について説明する。
図11は、車両が坂道を上る様子とそのときに静電容量センサが検出する静電容量の変化を説明する図である。
図11の上図は、車両が坂道を上る様子を示している。車両が平地を走行している時や、車両が坂道を上っている最中は、車両の前側バンパーと地面との距離はおよそ一定(距離L0)である。ところが、坂道を上り始める時は、前側バンパーと地面との距離L1は、距離L0と比較して短くなる。また、車両が坂道を上りきった時の前側バンパーと地面との距離L2は、距離L0と比較して長くなる。
図11の下図は、このような前側バンパーと地面との距離の変動に伴う、前側バンパーに設置された静電容量センサ10が検出する静電容量の変化を示している。時刻0から車両が坂道を上り始める時刻t1までは、前側バンパーと地面との距離(L0)はほぼ一定なので、静電容量センサ10が検出する静電容量の値もほぼ一定となる。ところが時刻t1では前側バンパーと地面との距離L1は距離L0より短くなるので、静電容量センサ10が検出する静電容量はそれまでより大きな値となる。その後、車両が坂道を上っている最中においては、前側バンパーと地面との距離はL0に戻り、静電容量センサ10が検出する静電容量も、車両が平地を走行している場合と同様の値に戻る。その後、時刻t2では前側バンパーと地面との距離L2は距離L0より短くなるので、静電容量センサ10が検出する静電容量はそれまでより小さくなる。このように例えば、車両が坂道を走行するとき、障害物が存在しないにもかかわらず、坂道を上る開始のタイミングで静電容量センサ10は、対象物の接近時と同様の静電容量の増加を検出する。
図12は、車両が坂道を上るときに上り坂道が静電容量センサの検出に及ぼす影響を説明する図である。
図12のグラフの縦軸は静電容量の変化量を、横軸は坂道の傾斜角度を示している。グラフD0は、車両が各傾斜角度の坂道を上り始めた時に検出する静電容量の変化量をプロットしたグラフである。グラフD1〜D4は、大人が静電容量センサ10からある距離を隔てて立ったときに、静電容量センサ10がどの程度の静電容量変化量を示すかを示すグラフである。グラフD1は大人と静電容量センサ10の距離が60cmの場合、D2は40cm、D3は25cm、D4は20cmの場合の静電容量変化量をそれぞれ示している。図12のグラフによれば、例えば傾斜角が1.5°程度の坂道の場合、静電容量センサ10は、大人が60cm離れた位置に存在する場合と同様の静電容量の変化量を検出し、傾斜角が4°程度の坂道の場合、静電容量センサ10は、大人が40cm離れた位置に存在する場合と同様の静電容量の変化量を検出する。
このように、車両が坂道を上る場合、例えば、静電容量センサ10aと静電容量センサ10c(図5)が検出する静電容量が共に大きくなると、複合判定部22は、前面に障害物が存在すると誤判定することになる。一般的な静電容量センサは、近距離に存在する対象物の検出に有効である。車両の走行時に接近する障害物を検出するためには、遠距離(例えば1〜1.5m)の対象物も検出できる必要がある。ところが、検出範囲を広げると、この坂道の例のように地面と静電容量センサ10間の距離の変化による対地間静電容量の変化を検出することになる。また、車両における静電容量センサ10の設置位置と地面との距離は、障害物の検出範囲の距離と比較して短く、地面と静電容量センサ10の間の距離の変化の影響で検出された静電容量の変化量は、図12のグラフからも分かるように1m離れた位置に存在する対象物を検出したときに検出する静電容量の変化量よりも大きい。従って、坂道の検出と障害物の検出を切り分けることができなければ、障害物検出装置100は、坂道にさしかかる度に、例えば「60cm前方に障害物を検出」といった判定をすることになり、その度に警告通知システムが運転者に警告を通知することになる。
図13は、車両が段差のある道を走行する際に静電容量センサが検出する静電容量の変化を説明する図である。
図13(a)は、車両が例えば駐車場から道路に出る際の様子を示している。図示するような段差を乗り越えて道路へ出る場合、車両の前側バンパーと地面の距離L3は、平地を走行する場合の前側バンパーと地面との距離(例えば図11の距離L0)と比べて短くなる。その後、車両が完全に道路へ出ると、車両の前側バンパーと地面の距離は、平地を走行する場合の距離に戻る。
図13(b)は、車両が段差を乗り越えて走行するときに、前側バンパーに設置された静電容量センサ10が検出する静電容量の推移を示している。例えば、車両が図13(a)のような段差を下る場面では、静電容量センサ10が検出する静電容量は、一時的に上昇を示す(グラフ中、枠で囲った箇所)。坂道だけではなく、車両が段差を通過する場合、例えば、静電容量センサ10aと静電容量センサ10c(図5)が検出する静電容量が共に大きくなると、複合判定部22は、前面に障害物が存在すると誤判定することになる。このように、単に一時の静電容量センサ10の検出結果によってのみ障害物検出の判定を行うと、複合判定部22は、坂道、段差、わだちなどの路面の変化について誤検出を行う可能性がある。そこで、本実施形態では、坂道の傾斜等による一時的な静電容量変化か、障害物が接近したことによる静電容量変化かを判定する処理を行うことで誤検出の発生を抑制する。具体的には、坂道や段差の場合、車、壁などが正面から近接する場合と同じ様な静電容量の変化を示すものの、その変化は一時的であって継続しない為、所定の時間における検出結果の動向を監視することで、坂道などと障害物とを区別することができる。次にフローチャートを用いて具体的な処理の流れについて説明を行う。
(前方での検出結果が障害物か坂道等かを区別する)
図14は、本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第五のフローチャートである。
複合判定部22は、前方に設置された複数の静電容量センサ10による検出結果を取得し、所定時間保持する(ステップS60)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10a及び静電容量センサ10cから検出結果を取得し、所定時間(例えば300〜500ミリ秒)保持する。次に複合判定部22は、保持した過去データから前方の左右に設置された静電容量センサによる検出結果を比較する(ステップS61)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10aから取得した静電容量の変化の推移と、静電容量センサ10cから取得した静電容量の変化の推移とを比較し、同時とみなせる所定範囲内のタイミングで両方のセンサの検出結果が同様の挙動を示しているかどうかを監視する。挙動とは、検出した静電容量の変化(どの程度増加または減少するか)である。そして、複合判定部22は、まず、同様のタイミングで増減変化があるかどうかを判定する(ステップS62)。同様のタイミングで増減変化がない場合(ステップS62;No)、複合判定部22は、静電容量センサ10a及び静電容量センサ10cによる検出結果に基づいて前方における障害物の検出処理を行う(ステップS64)。例えば、複合判定部22は、図7で説明した処理フローに基づいて障害物の検出処理を行う。
同様のタイミングで増減変化がある場合(ステップS62;Yes)、複合判定部22は、その増減が一時的な変化かどうかを判定する(ステップS63)。増減が一時的な変化の場合(ステップS63;Yes)、複合判定部22は、坂道、段差等を検出したと判断し、障害物検出の判定を保留する(ステップS65)。増減が一時的な変化ではない場合(ステップS63;No)、複合判定部22は、前方に車や壁などの障害物が存在すると判定する(ステップS66)。保留した判定の扱いについては後述する。
(後方での検出結果が障害物か坂道等かを区別する)
図15は、本発明の第一の実施形態における複合判定部による処理の一例を示す第六のフローチャートである。
複合判定部22は、後方に設置された複数の静電容量センサ10による検出結果を取得し、所定時間保持する(ステップS70)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10d及び静電容量センサ10fから検出結果を取得し、所定時間(例えば300〜500ミリ秒)保持する。次に複合判定部22は、保持した過去データから後方の左右に設置された静電容量センサによる検出結果を比較する(ステップS71)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10dから取得した静電容量の変化の推移と、静電容量センサ10fから取得した静電容量の変化の推移とを比較し、同時とみなせる所定範囲内のタイミングで両方のセンサの検出結果が同様の挙動を示しているかどうかを監視する。そして、複合判定部22は、まず、同様のタイミングで増減変化があるかどうかを判定する(ステップS72)。同様のタイミングで増減変化がない場合(ステップS72;No)、複合判定部22は、静電容量センサ10d及び静電容量センサ10fによる検出結果に基づいて後方における障害物の検出処理を行う(ステップS74)。例えば、複合判定部22は、図8で説明した処理フローに基づいて障害物の検出処理を行う。
同様のタイミングで増減変化がある場合(ステップS72;Yes)、複合判定部22は、その増減が一時的な変化かどうかを判定する(ステップS73)。増減が一時的な変化の場合(ステップS73;Yes)、複合判定部22は、坂道、段差等を検出したと判断し、障害物検出の判定を保留する(ステップS75)。増減が一時的な変化ではない場合(ステップS73;No)、複合判定部22は、後方に車や壁などの障害物が存在すると判定する(ステップS76)。
なお、図14、図15の処理において、より簡易的に判定を行う方法として、短時間(例えば100ミリ秒程度)で増減または減増が生じた場合は障害物検出を保留するという判定を行ってもよい。また、一時的な変化かどうかの判定に用いる静電容量センサ10の検出結果の変動を監視する時間については、例えば車速パルスなどの情報を用いて、車両の速度に応じて変更してもよい。
これまでに個々の静電容量センサ10による検出結果の判定方法(図5)、水平方向の離れた位置に設置された複数の静電容量センサ10による検出結果を比較して障害物が存在する大まかな方向を判定する方法(図6〜図10)、複数の静電容量センサ10による検出結果の時間的な変化を比較して走行環境の一時的な変化を障害物と誤検出することを防ぐ方法(図14、図15)について個々に説明した。次にこれら処理全体の流れについて説明する。
図16は、本発明の第一の実施形態における障害物検出処理の一例を示す第一のフローチャートである。
まず、各個別判定部21が、静電容量センサ10による検出結果を閾値によって仮判定し、仮判定の結果など(検出フラグの値および検出結果)を複合判定部22、総合判定部23へ出力する(ステップS80)。ここで、仮判定の結果としたのは、総合判定部23が最終的な判定を行うためである。以下のステップS81〜S87についても同様である。総合判定部23による最終的な判定については、次の図17で説明する。次に複合判定部22が、複数の静電容量センサ10による検出結果から障害物の大まかな方向を仮判定する(ステップS81)。処理の詳細については、図6〜図10で説明したとおりである。次に複合判定部22が、前方及び後方の左右に設置された静電容量センサ10による検出結果の所定時間分(例えば300〜500ミリ秒)の過去データから、左右のそれぞれで検出された静電容量が同様のタイミングで変化するか比較する(ステップS82)。前方又は後方の左右に設置された静電容量センサ10が検出した静電容量が所定の時間内に共に増加、減少、増減する場合、複合判定部22は左右が同様のタイミングで変化したと判定する。左右が同様のタイミングで変化しない場合(ステップS83;No)、複合判定部22は障害物の検出処理を行う(ステップS87)。具体的には、ステップS81において障害物が何れかの方向に存在すると判定した場合、障害物が存在すると仮判定する。ステップS81において障害物が何れの方向にも存在しないと判定した場合、障害物が存在しないと仮判定する。
左右のそれぞれで検出された静電容量が同様のタイミングで変化した場合(ステップS83;Yes)、続いて複合判定部22は、検出した変化が一時的な変化かどうかを判定する(ステップS84)。一時的な変化では無い場合(ステップS84;No)、複合判定部22は、車や壁などの障害物が存在すると仮判定する(ステップS86)。一時的な変化である場合(ステップS84;Yes)、複合判定部22は、坂道、段差などを検出したと判断し、障害物検出の判定を保留する(ステップS85)。複合判定部22は、仮判定の結果や判定を保留した判定内容を示す情報を総合判定部23へ出力する。
次に総合判定部23の処理について説明する。
図17は、本発明の第一の実施形態における障害物検出処理の一例を示す第二のフローチャートである。
総合判定部23は、個別判定部21から各静電容量センサ10の検出結果に対する仮判定結果を取得する(ステップS90)。個別判定部21から取得した仮判定結果とは例えば、各静電容量センサ10の検出結果や検出フラグの値、検出結果に対応する対象物が存在する距離等の情報である。次に総合判定部23は、複合判定部22から仮判定結果を取得する(ステップS91)。複合判定部22から取得した仮判定結果とは例えば、対象物が存在する方向や保留した判定内容を示す情報などである。次に総合判定部23は、複合判定部22から取得した判定結果に障害物検出の保留が有るかどうかを判定する(ステップS92)。障害物検出の保留情報が有る場合(ステップS92;Yes)、総合判定部23は、その保留された判定について障害物は検出されていないと判定する(ステップS94)。障害物検出の保留情報が無い場合(ステップS92;No)、総合判定部23は、取得した仮判定について、仮判定どおりの最終判定とする(ステップS93)。総合判定部23は、最終判定の結果に基づいて、警告通知システムへ障害物の検出を通知する。例えば、前方の左右で検出した検出結果に基づいて一時的な変化のため坂道等と判定した仮判定結果1と、右前に障害物が存在するとの仮判定結果2を連続して取得したとする。総合判定部23は、最初に取得した仮判定結果1については障害物の検出ではないと判定し、警告通知システムへ障害物の検出を通知しない。総合判定部23は、次に取得した仮判定結果2については障害物を検出したと判定し、警告通知システムへ警告情報の通知を指示する。警告通知システムは、運転者に車両の右前に障害物を検出したことを通知する。このように本実施形態によれば、複数の静電容量センサ10の検出結果に基づいて、誤検出を防ぎつつ、障害物の検出を行うことができる。
図18は、本発明の第一の実施形態における静電容量センサによる検出結果の一例を示す図である。
図18(a)〜図18(c)の各グラフは、車両前方の左右に設置された静電容量センサ10aと静電容量センサ10cによる検出結果の一例を示している。各グラフの横軸は時間、縦軸は静電容量センサ10が検出した静電容量を示している。
図18(a)は、左側に障害物が接近した場合のグラフである。時刻T1〜T2において前方左側の静電容量センサ10aが検出した静電容量が上昇している。また、静電容量の上昇は一時的なものではなく一定の期間継続している。このような場合、複合判定部22は、車両の前方左側に障害物が存在すると判定(仮判定)する(図7)。また、総合判定部23は、複合判定部22による判定の結果どおり障害物が前方に存在すると判定(最終判定)する(図17)。なお、個別判定部21aは、検出した静電容量の大きさに基づいて、障害物との距離情報を総合判定部23へ出力してもよい。
図18(b)は、前方に壁が接近した場合のグラフである。この場合、図18(b)に示すように静電容量センサ10a及び静電容量センサ10cは、車両が壁に接近するに伴い大きな値を検出する。このような場合、複合判定部22は、車両の前方に障害物が存在すると判定(仮判定)する(図7)。このように所定時間過去から現在までの検出された静電容量が時間の経過に伴って増加する場合、複合判定部22は、障害物に接近していると判定する。逆に検出された静電容量が時間の経過に伴って減少する場合、複合判定部22は、障害物から遠ざかっていると判定することができる。また、総合判定部23は、複合判定部22による判定の結果どおり障害物が存在すると判定(最終判定)する(図17)。なお、個別判定部21aは、検出した静電容量の大きさに基づいて、障害物との距離情報を総合判定部23へ出力してもよい。
図18(c)は、坂道にさしかかった場合のグラフである。この場合、図18(c)に示すように静電容量センサ10a及び静電容量センサ10cが検出する静電容量の上昇は一時的である。このような場合、複合判定部22は、坂道、段差等を検出した可能性があると判定し、障害物検出の判定を保留する(図14)。また、総合判定部23は、複合判定部22による判定が保留されていることに基づいて障害物を検出していないと判定(最終判定)する(図17)。
本実施形態の障害物検出装置によれば、障害物検出用センサの設置に関して静電容量センサ10を用いるので、車両のデザインに影響なく設置が可能である。また、静電容量センサ10は、設置高さや角度への制約が不要のため、設置要件を無くすことが可能となり設置の自由度が増す。また、静電容量センサ10は、両面テープや溶着等でスペースを取ることなく簡単に取り付けることができる。また、複数の静電容量センサ10を車両の離れた位置に設置し、各静電容量センサ10の電極11と対象物までの距離の違いによる静電容量検出値の差を利用し、各静電容量センサ10による検出結果を総合的に判断することで、対象物が存在する方向を判定することができる。また、各静電容量センサ10による検出結果を記録し、検出結果の時間的な変化を評価することで坂道等の路面高さの変化を障害物と誤検出することを防ぎ、安定した障害物の検出を行うことができる。これにより、長距離での障害物検出の性能と配置の自由度を損なうことなく、坂道等の走行環境の変化で生じた静電容量変化と区別して、障害物の近接を検出し、運転者に警告できる様になる。
<第二の実施形態>
以下、本発明の第二の実施形態による障害物検出装置を図19〜図23を参照して説明する。
第一実施形態では、複数の静電容量センサ10を車両の水平方向の異なる位置に設けた場合の障害物検出方法について説明した。第二の実施形態では、水平方向の異なる位置に設けた各静電容量センサ10について、上下方向の異なる位置にさらに静電容量センサ10を設ける。第二の実施形態では、複合判定部22が、上下方向の異なる位置に設置された静電容量センサ10の検出結果に基づいて、対象物が存在する上下方向の位置関係を判定する。
図19は、本発明の第二の実施形態における静電容量センサの設置位置を説明する図である。
図19に示すように本実施形態では、水平方向の同じ位置のおける上下方向の異なる位置に静電容量センサ10を設置する。このように上下方向の離れた位置に電極11(電極11α、11β)を設置することで、車止め19のような背の低い対象物を壁等と区別して検出する。静電容量センサ10は、無指向のため1つのセンサでは、対象物が存在する上下方向の位置を判定することができない。この問題に対し、第二の実施形態では、複数の静電容量センサ10を異なる高さに設置することによって、検出した対象物の背が高いか低いかを判定する。
図20は、本発明の第二の実施形態における静電容量センサの設置位置と対象物の背の高さの関係を説明する図である。
図20(a)は、本実施形態の静電容量センサ10の設置位置と背の低い対象物O1との位置関係を示した図である。図20(a)の場合、高い位置に設置された電極11αと対象物O1との距離L4、低い位置に設置された電極11βと対象物O2との距離L5を比べると距離L4の方が長い、従って、静電容量センサ10βが検出する静電容量は、静電容量センサ10αが検出する静電容量よりも大きな値である。
図20(b)は、本実施形態の静電容量センサ10の設置位置と背の高い対象物O2との位置関係を示した図である。図20(b)の場合、高い位置に設置された電極11αと対象物O1との距離L6、低い位置に設置された電極11βと対象物O2との距離L7の長さは同様である。従って、静電容量センサ10αが検出する静電容量は静電容量センサ10βが検出する静電容量と同様の値となる。
この性質を利用すると、複合判定部22は、接近する障害物が車止め19等の背の低い対象物O1なのか、背の高い対象物O2なのかを区別することができる。
図21は、本発明の第二の実施形態における対象物の判定方法を説明する図である。
図21を用いて、静電容量センサα、静電容量センサβの検出結果の判定方法の一例について説明する。まず、静電容量センサαの検出した静電容量をCα、静電容量センサβの検出した静電容量をCβとする。次に以下の式(2)で得られる値Cxを計算する。
Cx = Cα − k x Cβ ・・・・(2)
kは定数である。そして、このCxと所定の閾値Yとを比較する。
図21(a)は、例えば、図19の位置から車両がバックしたとき、すなわち車止め19から遠ざかる方向に移動した場合のCαおよびCβの値の変化を示している。図示するように、車両が車止め19に近い位置にある場合、CβはCαに比べ大きな値となる。ところが、車両と車止め19が十分離れると静電容量センサαと車止め19との距離と、静電容量センサβと車止め19との距離、の差が徐々に減少し、やがて無視できる範囲となる。それに伴い、CβとCαの大きさも徐々に近づいていく。この時の式(2)の値Cxと閾値Yの値の関係を示したのが図22(b)である。図22(b)によれば、閾値Yの値を車両が車止め19から十分に離れた位置にあるときのCxに近しい値と定めた場合、車両が車止め19に近づくとCx−Yの値は負の値となる。つまり、静電容量センサα、静電容量センサβが車止め19等の背の低い対象物に近いとき、Cx−Yの値は負の値となる。一方、車両が背の高い障害物に接近した場合、Cxの値と閾値Yの差は一定のままである。
本実施形態では、この特性を利用し、複合判定部22が車止め19のような背の低い対象物を検出する。また、同様に坂道や段差、路面の凹凸など走行環境の変化も検出することができる。
次に前方方向の障害物の検出方法を例に本実施形態の障害物検出方法を説明する。車両の前方にはバンパーの左側に電極11aα、電極11aβが設置されている。電極11aαと電極11aβは水平方向の同じ位置に設置されており、電極11aαは、電極11aβより高い位置に設置されている。車両前方のバンパーの右側には電極11cα、電極11cβが設置されている。電極11cαと電極11cβは水平方向の同じ位置に設置されており、電極11cαは、電極11cβより高い位置に設置されている。
図22は、本発明の第二の実施形態における障害物検出処理の一例を示す第一のフローチャートである。
図7と同様の処理には同じ符号を付して説明する。まず、複合判定部22は、前方に設置された複数の静電容量センサによる検出結果などを取得する(ステップS20)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10a及び静電容量センサ10cから検出結果と検出フラグの値を取得する。次に複合判定部22は、取得した検出フラグの値が共に0を判定する(ステップS21)。静電容量センサ10a及び静電容量センサ10cから取得した検出フラグの値がともに0の場合(ステップS21;Yes)、複合判定部22は、障害物は前方に存在しないと判定する(ステップS24)。
静電容量センサ10a及び静電容量センサ10cから取得した検出フラグの値の何れか一つでも0では無い場合(ステップS21;No)、複合判定部22は、前方の左右に設置された静電容量センサのうち上下方向の同じ高さに設置されたセンサによる検出結果を比較し差分を計算する(ステップS221)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10aαと静電容量センサ10cαの検出結果を比較する。また、複合判定部22は、静電容量センサ10aβと静電容量センサ10cβの検出結果を比較する。次に複合判定部22は、計算した差分が所定の閾値以内かどうかを判定する(ステップS23)。差分が所定の閾値以内の場合(ステップS23;Yes)、複合判定部22は、左右同じ側に設置された上下の静電容量センサの検出結果を比較し差分を計算する(ステップS231)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10aαが検出した静電容量と静電容量センサ10aβが検出した静電容量の差分を計算する。また、複合判定部22は、静電容量センサ10cαが検出した静電容量と静電容量センサ10cβが検出した静電容量の差分を計算する。次に複合判定部22は、計算した2つの差分が共に所定の閾値以内かどうかを判定する(ステップS232)。差分が所定の閾値以内の場合(ステップS232;Yes)、前方の左右に偏らない領域に背の高い障害物が存在すると判定する(ステップS33)。差分が所定の閾値より大きい場合(ステップS232;No)、前方の左右に偏らない領域に背の低い障害物が存在すると判定する(ステップS234)。
差分が所定の閾値より大きい場合(ステップS23;No)、複合判定部22は、右側で検出した静電容量が左側で検出した静電容量より大きいかどうかを判定する(ステップS25)。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10cαの検出結果が静電容量センサ10aαの検出結果より大きいか、または、静電容量センサ10cβの検出結果が静電容量センサ10cβの検出結果より大きいかを判定する。右側での検出結果が左側より大きい場合(ステップS25;Yes)、複合判定部22は、右側に設置された上下の静電容量センサの検出結果を比較し差分を計算する。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10cαが検出した静電容量と静電容量センサ10cβが検出した静電容量の差分を計算する(ステップS251)。差分が所定の閾値以内の場合(ステップS252;Yes)、右側前方に背の高い障害物が存在すると判定する(ステップS253)。差分が所定の閾値より大きい場合(ステップS252;No)、右側前方に背の低い障害物が存在すると判定する(ステップS254)。
左側での検出結果が右側より大きい場合(ステップS25;No)、複合判定部22は、左側に設置された上下の静電容量センサの検出結果を比較し差分を計算する。具体的には、複合判定部22は、静電容量センサ10aαが検出した静電容量と静電容量センサ10aβが検出した静電容量の差分を計算する(ステップS261)。差分が所定の閾値以内の場合(ステップS262;Yes)、左側前方に背の高い障害物が存在すると判定する(ステップS263)。差分が所定の閾値より大きい場合(ステップS262;No)、左側前方に背の低い障害物が存在すると判定する(ステップS264)。この処理により、複合判定部22は、車両の前方の左、右、中央に存在する障害物について、背の高い障害物または背の低い障害物がどの方向に存在しているかを判定することができる。
次に本実施形態において前進時に坂道等を検出する方法の一例について説明する。
図23は、本発明の第二の実施形態における障害物検出処理の一例を示す第二のフローチャートである。
まず、複合判定部22は、前方に設置された静電容量センサ10について、水平方向の同じ位置であって上下方向の異なる位置に設置した静電容量センサ10の検出結果の差が所定の値以上かどうかを判定する(ステップS100)。計算した差が所定の値より小さい場合(ステップS100;No)、複合判定部22は、第一実施形態と同様(図14)に判定を行う(ステップS101)。計算した差が所定の値より小さい場合(ステップS100;Yes)、複合判定部22は、その変化は一時的かどうかを判定する(ステップS102)。変化が一時的である場合(ステップS102;Yes)、複合判定部22は、坂道、段差などを検出したと判断し、障害物検出の判定を保留する(ステップS103)。変化が一時的ではない場合(ステップS102;No)、複合判定部22は、車止めなど背の低い障害物を検出したと判定する(ステップS104)。静電容量センサ10を上下方向の異なる位置に設置した場合、坂道の上り始めや段差等での上下の各センサによる検出結果の差は、平地を走行している時の差と比べ異なる値となる。この平地での差からの変動とステップS102における判定とを用いることで、本実施形態では、さらに正確に坂道、段差等を検出できる可能性がある。
本実施形態の障害物検出装置によれば、車止めなどの背の低い障害物の検出を抑制することができる。また、背の低い障害物と背の高い障害物とを区別して判定することによって、例えば、車止めを検出したときには、障害物の検出時とは別に車止め検出のメッセージを運転者に通知することができる。同様に、わだちなどの路面の凹凸、坂道、段差などの路面の環境変化に関しても障害物との誤検出を抑制することができる。
なお、上述の障害物検出装置100は内部にコンピュータを有している。そして、上述した障害物検出装置100の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、上述した障害物検出装置100の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。なお、障害物近接判定部20は判定部の一例である。
100・・・障害物検出装置
10・・・静電容量センサ
11・・・電極
12・・・検出部
19・・・車止め
20・・・障害物近接判定部
21・・・個別判定部
22・・・複合判定部
23・・・総合判定部
30・・・超音波センサ
300・・・領域
A・・・バンパー

Claims (14)

  1. 移動体の複数の位置に設置した静電容量センサと、
    前記静電容量センサの検出結果と前記静電容量センサの設置位置に基づいて、前記移動体への対象物の接近を判定する判定部と、
    を備える障害物検出装置。
  2. 前記判定部は、前記移動体の水平方向の異なる位置に設けられた複数の静電容量センサの検出結果に基づいて、前記移動体に対する対象物の位置関係を判定する
    請求項1に記載の障害物検出装置。
  3. 前記判定部は、移動体に設けられた複数の静電容量センサのうち、所定の間隔以上離れた第一領域と第二領域に設置された静電容量センサによる検出結果について、前記第一領域に設けられた第一静電容量センサによる検出結果と前記第二領域に設けられた第二静電容量センサによる検出結果が共に所定の第一閾値以上であって、かつ、第一静電容量センサによる検出結果が第二静電容量センサによる検出結果より大きい場合、前記第一領域の側に対象物が存在すると判定する、
    請求項2に記載の障害物検出装置。
  4. 前記判定部は、移動体に設けられた複数の静電容量センサのうち、所定の間隔以上離れた第一領域と第二領域に設置された静電容量センサによる検出結果について、前記第一領域に設けられた第一静電容量センサによる検出結果と前記第二領域に設けられた第二静電容量センサによる検出結果が共に所定の第一閾値以上であって、かつ、第一静電容量センサによる検出結果と第二静電容量センサによる検出結果との差が所定の第二閾値以下の場合、前記第一領域と前記第二領域の間に対象物が存在すると判定する、
    請求項2または請求項3に記載の障害物検出装置。
  5. 前記判定部は、前記移動体の上下方向の異なる位置に設けられた複数の静電容量センサの検出結果に基づいて、前記移動体に対する対象物の上下方向の位置関係を判定する
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載の障害物検出装置。
  6. 前記判定部は、前記検出結果に基づいて、前記移動体が移動する路面に設置された所定の高さより背の低い対象物の存在を判定する、
    請求項5に記載の障害物検出装置。
  7. 前記判定部は、所定の時間における前記静電容量センサによる検出結果に基づいて、前記検出結果の変動が、前記移動体が移動する走行環境の一時的な変化、または対象物の接近、の何れを示すかを判定する、
    請求項1から請求項6の何れか1項に記載の障害物検出装置。
  8. 前記判定部は、所定時間過去から現在までの前記静電容量センサによって検出された静電容量が時間の経過に伴って増加している場合、障害物に接近していると判定する、
    請求項7に記載の障害物検出装置。
  9. 前記判定部は、所定時間過去から現在までの前記静電容量センサによって検出された静電容量が一時的に所定の値以上の増減を示す場合、走行環境の一時的な変化を検出したと判定する、
    請求項7に記載の障害物検出装置。
  10. 前記判定部は、第一時刻における前記移動体に対する対象物の位置関係が、前方又は後方における所定範囲にある場合、前記第一時刻から所定時間における前記静電容量センサによる検出結果の変動に基づいて前記対象物が障害物か否かを判定する、
    請求項1から請求項9の何れか1項に記載の障害物検出装置。
  11. 前記静電容量センサは、
    移動体に対して電気的に絶縁され、当該移動体の導体部分より外側に設置された電極と、
    前記電極が対応する対象物との間の静電容量の変化を検出する検出部と、
    を備える請求項1から請求項10の何れか1項に記載の障害物検出装置。
  12. 前記移動体は、車両であって、
    複数の前記静電容量センサの各々が備える電極が前記車両のバンパーの裏面に設置された、
    請求項11に記載の障害物検出装置。
  13. 移動体の複数の位置に設置した静電容量センサの検出結果と前記静電容量センサの設置位置に基づいて、前記移動体への対象物の接近を判定する、
    障害物検出方法。
  14. コンピュータを、
    移動体の複数の位置に設置した静電容量センサの検出結果と前記静電容量センサの設置位置に基づいて、前記移動体への対象物の接近を判定する手段、
    として機能させるためのプログラム。
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