JP2017106327A - 回転式圧縮機 - Google Patents

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公佑 西村
熊倉 英二
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Abstract

【課題】高圧室側のブッシュがブッシュ溝の内周面に高速で衝突することを抑制できる回転式圧縮機を提供する。
【解決手段】一対のブッシュ61,70のうち高圧室55b寄りの高圧側ブッシュ70には、ピストンの一回転毎において、圧縮機構の吐出行程の少なくとも一部の第1期間に高圧室55bと背圧室64とを連通させる連通部71が設けられる。
【選択図】図5

Description

本発明は、回転式圧縮機に関する。
従来より、流体を圧縮する圧縮機が知られている。この圧縮機として、シリンダ室内でピストンが偏心回転する回転式圧縮機がある。
特許文献1に記載の圧縮機は、揺動ピストン型の圧縮機構を有している。圧縮機構のシリンダには、一対のブッシュが揺動可能に嵌合するブッシュ溝が形成され、一対のブッシュの間にブレードが摺動可能に保持される。ブレードとピストンとが連結されることで、シリンダ室が低圧室と高圧室とに区画される。
電動機によって駆動軸が回転駆動されると、シリンダ室でピストンが偏心回転し、シリンダ室内の低圧室(吸入室)及び高圧室の容積が変化する。これにより、高圧室では、その容積の減少に伴い流体が圧縮され、圧縮された流体が圧縮機構から吐出される。
特開平10−54383号公報
上述のような揺動ピストン型の圧縮機構では、一対のブッシュのうち高圧室寄りのブッシュ(以下、高圧側ブッシュともいう)が、ブッシュを挟んでシリンダ室と反対側の背圧室へと移動し、その後、逆方向に移動してブッシュ溝の内周面に高速で衝突してしまうことがある。この点について詳細に説明する。
シリンダ室では、ピストンの回転に伴い高圧室の容積が徐々に小さくなり、これに伴い高圧室の内圧が上昇する。高圧室の内圧が、圧縮機構の外部の圧力よりも高くなると、吐出弁が開放され、高圧室の流体が圧縮機構の外部へ吐出される。このような吐出行程では、高圧室の流体が過剰に圧縮されることで(いわゆる過圧縮となることで)、高圧室の圧力が、上記背圧室よりも高くなることがある。
吐出行程において、高圧室の圧力が背圧室よりも高くなると、高圧室の流体の圧力を受けたブッシュが、背圧室側へと移動する。その後、吐出行程が終了し、高圧室の圧力が背圧室の圧力よりも低くなると、背圧室側へ押し付けられていたブッシュが、逆向き(高圧室側)へと急峻に移動する。この結果、ブッシュは、ブッシュ溝の内周面のうち高圧室寄りの部分に激しく衝突する。
このようなブッシュの衝突は、ピストンが一回転する毎に行われる。従って、圧縮機の運転時には、ブッシュがブッシュ溝の内周面に高頻度で衝突する、いわゆるチャタリングが生じてしまう。この結果、このチャタリングに起因して、騒音が発生したり、ブッシュの摩耗が促進されて圧縮機構の信頼性が損なわれたりする、という問題が生じる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高圧室側のブッシュがブッシュ溝の内周面に高速で衝突することを抑制できる回転式圧縮機を提供することである。
第1の発明は、電動機(20)と、電動機(20)に連結する駆動軸(30)と、駆動軸(30)に駆動されるピストン(60)と、上記ピストン(60)を収容するシリンダ室(55)が形成されるシリンダ(51)と、該シリンダ(51)のブッシュ溝(63)に揺動可能に内嵌する一対のブッシュ(61,70)と、該一対のブッシュ(61,70)の間に進退可能に保持されるブレード(62)とを有する圧縮機構(50)とを備え、ブレード(62)は、上記シリンダ室(55)を低圧室(55a)と高圧室(55b)とに区画するように構成され、シリンダ(51)には、上記一対のブッシュ(61,70)におけるシリンダ室(55)と反対側に高圧圧力が作用する背圧室(64)が形成される回転式圧縮機を対象とし、一対のブッシュ(61,70)のうち上記高圧室(55b)寄りの高圧側ブッシュ(70)には、上記ピストン(60)の一回転毎において、上記圧縮機構(50)の吐出行程の少なくとも一部の第1期間に上記高圧室(55b)と上記背圧室(64)とを連通させる連通部(71,72,73)が設けられることを特徴とする。
第1の発明では、一対のブッシュ(61,70)のうち高圧室(55b)寄りの高圧側ブッシュ(70)に連通部(71,72,73)が設けられる。ピストン(60)の回転に伴い高圧室(55b)の圧力が上昇し、圧縮機構(50)で吐出行程が行われると、第1期間において、連通部(71,72,73)が高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させる。これにより、第1期間では、高圧室(55b)の圧力と背圧室(64)との圧力とが均一化され、高圧室(55b)と背圧室(64)との差圧が小さくなる。この結果、このような差圧に起因して、高圧側ブッシュ(70)が背圧室(64)側に移動することが抑制される。
このように、圧縮機構(50)では、高圧側ブッシュ(70)が背圧室(64)側に移動する変位量が小さくなる。従って、その後に吐出行程が終了したとしても、高圧側ブッシュ(70)がブッシュ溝(63)の内周面に激しく衝突することを抑制できる。
第2の発明は、第1の発明において、上記連通部(71,72,73)は、上記ピストン(60)が一回転する期間のうちの上記第1期間以外の残りの第2期間に上記高圧室(55b)と上記背圧室(64)とを遮断するように構成されることを特徴とする。
第2の発明では、ピストン(60)の一回転中における第1期間以外の第2期間において、連通部(71,72,73)は高圧室(55b)と背圧室(64)とを遮断する。つまり、圧縮機構(50)では、吐出行程の少なくとも一部の期間を除くと高圧室(55b)と背圧室(64)とが遮断状態となる。このため、ピストン(60)が一回転する際には、第2期間において、高圧室と背圧室との間で流体の漏れが生じることを防止できる。
第3の発明は、第2の発明において、上記連通部(71,72,73)は、上記ピストン(60)の回転角度が270°を含む所定の範囲であるときに、上記高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させるように構成されることを特徴とする。
第3の発明では、ピストン(60)の回転角度が270°を含む範囲であるときに、高圧室(55b)と背圧室(64)とが均圧される。
第4の発明は、第3の発明において、上記連通部(71,72,73)は、上記ピストン(60)の回転角度が270°であるときのみ、上記高圧室(55b)と上記背圧室(64)とを連通させるように構成されることを特徴とする。
第4の発明では、ピストン(60)の回転角度が270°であるときのみに、高圧室(55b)と背圧室(64)とが連通する。従って、高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させる時間を最小限に抑えることができる。この結果、高圧室(55b)から背圧室(64)への流体の漏れを最小限に抑えることができる。
第5の発明は、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、上記連通部(71,72,73)は、上記高圧側ブッシュ(70)の軸方向端面に形成した溝(71)又は段差(72)によって構成されることを特徴とする。
第5の発明では、高圧側ブッシュ(70)の軸方向端面に溝(71)や段差(72)を形成することで、高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させる連通部を容易に加工できる。
本発明によれば、圧縮機構(50)の吐出行程の少なくとも一部の期間において、連通部(71,72,73)により、高圧室(55b)と背圧室(64)とを均圧させている。これにより、高圧側ブッシュ(70)が背圧室(64)側へ移動する変位量を抑えることができ、高圧側ブッシュ(70)がブッシュ溝(63)の内周面に激しく衝突することを抑制できる。この結果、いわゆるチャタリングの発生を防止でき、騒音の発生や、高圧側ブッシュ(70)の摩耗を抑制できる。
第2の発明によれば、第1期間以外の第2期間において、高圧室(55b)と背圧室(64)との間での流体の漏れを防止できる。従って、流体の漏れに起因して圧縮機構(50)の効率が低下するのを防止できる。
第3の発明によれば、高圧側ブッシュ(70)が背圧室(64)側へ移動し易いタイミング(回転角度=270°を含む範囲)において、高圧室(55b)と背圧室(64)とを均圧させている。このため、高圧側ブッシュ(70)の変位量を効果的に低減できる。
第4の発明では、回転角度が270°であるときのみに、高圧室(55b)と背圧室(64)とを均圧されるため、高圧室(55b)から背圧室(64)への流体の過剰な漏れを防止でき、圧縮機構(50)の効率を十分に確保できる。
第5の発明によれば、比較的単純な加工により、高圧側ブッシュ(70)に連通部(71,72,73)に形成できる。また、溝(71)や段差(72)の深さを調節することで、高圧室(55b)から背圧室(64)への流体の漏れ量を最適に調節できる。
図1は、実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。 図2は、シリンダの横断面図であり、ピストンの回転角が0°(360°)の状態、ピストンの回転角が90°の状態、ピストンの回転角が180°の状態、及びピストンの回転角が270°の状態を表したものである。図2において、連通部の図示は省略している。 図3は、高圧側ブッシュの斜視図であり、連通溝の幅及び深さを誇張して表している。 図4は、高圧側ブッシュを拡大した平面図である。 図5は、ブッシュの近傍を拡大した平面図であり、ピストンの回転角度が0°、90°、180°、270°直前、270°、270°直後の状態をそれぞれ表したものである。 図6は、比較例のブッシュの近傍を拡大した平面図であり、回転角度が0°〜90°、90°〜180°、180°〜270°、270°〜360°の範囲をそれぞれ表したものである。 図7は、比較例の圧縮機構における、ピストンの回転角度と高圧側ブッシュの変位量との関係を評価したグラフである。 図8は、変形例1に係る高圧側ブッシュの斜視図である。 図9は、変形例2に係る高圧側ブッシュの斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
〈圧縮機の全体構成〉
図1は、本実施形態に係る圧縮機(10)の縦断面図である。本実施形態に係る圧縮機(10)は、全密閉式の回転式圧縮機である。圧縮機(10)は、冷媒が充填された冷媒回路(図示省略)に接続されている。冷媒回路では、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。つまり、冷媒回路では、圧縮機(10)で圧縮された冷媒が、凝縮器で凝縮し、膨張弁で減圧された後、蒸発器で蒸発し、圧縮機(10)に吸入される。
圧縮機(10)は、ケーシング(11)と、ケーシング(11)の内部に収容される電動機(20)と、電動機(20)と連結する駆動軸(30)と、該駆動軸(30)によって駆動される圧縮機構(50)とを備えている。
〈ケーシング〉
ケーシング(11)は、縦長の円筒状の密閉容器で構成される。ケーシング(11)は、胴部(12)、下部鏡板(13)、及び上部鏡板(14)を有している。胴部(12)は、上下に延びる円筒状に形成され、軸方向の両端が開口している。下部鏡板(13)は、胴部(12)の下端に固定されている。上部鏡板(14)は、胴部(12)の上端に固定されている。
胴部(12)の下部には、吸入管(15)が貫通して固定されている。上部鏡板(14)には、吐出管(16)が貫通して固定されている。上部鏡板(14)には、電動機(20)へ電力を供給するためのターミナル(17)が取り付けられている。
ケーシング(11)の底部には、油貯留部(18)が形成されている。油貯留部(18)は、下部鏡板(13)及び胴部(12)の下部の内壁によって構成される。油貯留部(18)には、圧縮機構(50)や駆動軸(30)の摺動部を潤滑するための潤滑油(冷凍機油)が貯留される。
ケーシング(11)の内部は、圧縮機構(50)で圧縮された高圧冷媒で満たされる。つまり、圧縮機(10)は、ケーシング(11)の内部空間(S)の内圧が高圧冷媒の圧力と実質的に等しい、いわゆる高圧ドーム型に構成されている。
〈電動機〉
電動機(20)は、圧縮機構(50)の上方に配置されている。電動機(20)は、固定子(21)と回転子(22)とを有している。固定子(21)は、ケーシング(11)の胴部(12)の内周面に固定されている。回転子(22)は、固定子(21)の内部を上下方向に貫通している。回転子(22)の軸心内部には、駆動軸(30)が固定される。電動機(20)が通電されると、回転子(22)とともに駆動軸(30)が回転駆動される。
〈駆動軸〉
駆動軸(30)は、ケーシング(11)の胴部(12)の軸心上に位置している。駆動軸(30)は、圧縮機構(50)の各軸受(41,42,43)に回転可能に支持されている。
駆動軸(30)は、上側から下側に向かって順に、主軸(31)、クランク軸(32)、及び副軸(33)を有している。主軸(31)の上部は、電動機(20)の回転子(22)に固定される。クランク軸(32)は、主軸(31)の下端に連結している。副軸(33)は、クランク軸(32)の下端に連結している。主軸(31)の軸心と副軸(33)の軸心は一致している。クランク軸(32)の軸心は、主軸(31)及び副軸(33)の軸心に対して所定量だけ偏心している。クランク軸(32)の外径は、主軸(31)及び副軸(33)の外径よりも大きい。
主軸(31)の上部は、電動機(20)の回転子(22)に固定される。主軸(31)の下部は、フロントヘッド(52)の主軸側貫通口(52c)の内部に位置している。主軸(31)の軸方向の中間部は、上部主軸受(41)に回転可能に支持されている。主軸(31)の下部は、下部主軸受(42)に回転可能に支持されている。副軸(33)の上部は、リアヘッド(53)の副軸側貫通口(53a)の内部に位置している。副軸(33)の軸方向の中間部は、副軸受(43)に回転可能に支持されている。
駆動軸(30)は、クランク軸(32)や各軸受(41,42,43)の摺動部に周囲に油を供給するための油供給機構(34)を備えている。油供給機構(34)は、副軸(33)の下端に取り付けられる油ポンプ(35)と、駆動軸(30)の内部を軸心に沿って延びる主流路(図示省略)と、該主流路から各摺動部へ分岐する分岐流路(図示省略)とを有している。
〈圧縮機構〉
図1に示すように、圧縮機構(50)は、電動機(20)の下方に配置されている。図2に示すように、圧縮機構(50)は、揺動ピストン型に構成されている。図1に示すように、圧縮機構(50)は、シリンダ(51)と、フロントヘッド(52)と、リアヘッド(53)とを備えている。圧縮機構(50)では、シリンダ(51)の上端部(軸方向一端部)にフロントヘッド(52)が積層され、シリンダ(51)の下端部(軸方向他端部)にリアヘッド(53)が積層される。シリンダ(51)、フロントヘッド(52)、及びリアヘッド(53)は、締結部材(図示省略)を介して一体化されている。フロントヘッド(52)及びリアヘッド(53)は、ヘッド部材を構成している。
シリンダ(51)は、ケーシング(11)の胴部(12)の下部の内周面に固定されている。シリンダ(51)は、扁平な略環状に形成され、その中央部に円柱状のシリンダ室(55)を形成している。図1及び2に示すように、シリンダ(51)には、径方向に延びる吸入ポート(56)が貫通形成されている。吸入ポート(56)には、シリンダ室(55)と連通するように吸入管(15)が接続されている。
フロントヘッド(52)では、環状プレート部(52a)及び筒状突出部(52b)の中央部に、主軸(31)が貫通する主軸側貫通口(52c)が形成されている。主軸側貫通口(52c)の上端部の内周面には、上部主軸受(41)が形成される。主軸側貫通口(52c)の下部には、下部主軸受(42)が形成される。フロントヘッド(52)には、シリンダ室(55)の高圧室(55b)と連通する吐出ポート(57)が軸方向に貫通して形成される。吐出ポート(57)には、例えばリード弁等の吐出弁(図示省略)が設けられる。吐出弁は、高圧室(55b)の内圧が、圧縮機構(50)の外部の圧力(即ち、内部空間(S)の圧力)よりも大きくなると、吐出ポート(57)を開放するように構成される。これにより、高圧室(55b)の冷媒が圧縮機構(50)の外部(内部空間(S))へ吐出される、吐出行程が行われる。
リアヘッド(53)は、シリンダ(51)の内部空間を覆うようにシリンダ(51)の下方に配置されている。リアヘッド(53)の径方向中央部には、副軸(33)が貫通する副軸側貫通口(53a)が形成されている。副軸側貫通口(53a)の内周面には、副軸受(43)が形成される。
図2に示すように、本実施形態の圧縮機構(50)は、ピストン(60)、ブッシュ(61)、及びブレード(62)を備えている。ピストン(60)は、シリンダ室(55)に収容されている。ピストン(60)は、真円筒形状に形成され、その内部にクランク軸(32)が内嵌している。
シリンダ(51)には、ブッシュ溝(63)と背圧室(64)とが形成される。ブッシュ溝(63)は、シリンダ室(55)と隣接する位置に形成され、シリンダ室(55)と連通している。ブッシュ溝(63)は、横断面が略円形の円柱状の空間を構成している。背圧室(64)は、シリンダ(51)において、ブッシュ溝(63)よりも径方向外方に位置している。背圧室(64)は、横断面が略円形の円柱状の空間を構成している。背圧室(64)は、シリンダ室(55)側の端部がブッシュ溝(63)と連通している。背圧室(64)は、ケーシング(11)の内部空間(S)の圧力に相当する高圧圧力の雰囲気となっている。
一対のブッシュ(61,70)は、横断面が略弓形状ないし半円形状に形成されている。一対のブッシュ(61,70)は、ブッシュ溝(63)の内部に嵌め込まれる。一対のブッシュ(61,70)は、低圧室(55a)(吸入ポート(56))寄りの1つの低圧側ブッシュ(61)と、高圧室(55b)(吐出ポート)寄りの1つの高圧側ブッシュ(70)とで構成される。
一対のブッシュ(61,70)は、ブッシュ溝(63)と摺接する外側摺接部(65)と、ブレード(62)と摺接する内側摺接部(66)とを有している。外側摺接部(65)の軸直角断面(水平断面)の形状は、略円弧状に形成される。内側摺接部(66)の軸直角断面(水平断面)の形状は、直線状に形成される。一対のブッシュ(61,70)は、ブッシュ溝(63)の中心を軸心として外側摺接部(65)がブッシュ溝(63)と摺接しながら揺動運動を行う。また、一対のブッシュ(61,70)は、各内側摺接部(66)が互いに対向するようにブッシュ溝(63)に配置される。これにより、一対のブッシュ(61,70)の各内側摺接部(66)の間には、ブレード溝(67)が形成される。ブレード溝(67)は、横断面が略矩形状に形成され、その内部にブレード(62)が径方向に進退可能に保持される。
ブレード(62)は、径方向外方に延びる直方体状ないし板状に形成される。ブレード(62)の基端(径方向内方端部)は、ピストン(60)の外周面に連結している。ブレード(62)は、一対のブッシュ(61,70)の間に形成されるブレード溝(67)に進退可能に収容される。ブレード(62)の突端(径方向外方端部)は、背圧室(64)に位置している。
ブレード(62)は、シリンダ室(55)を低圧室(55a)と高圧室(55b)とに区画する仕切部を構成している。低圧室(55a)は、図2におけるブレード(62)の右側の空間であり、吸入ポート(56)と連通している。高圧室(55b)は、図2におけるブレード(62)の左側の空間であり、吐出ポート(57)と連通している。
本実施形態の圧縮機構(50)では、ピストン(60)の回転角度が約180°〜約330°の範囲において、吐出行程が行われる。この吐出行程では、高圧室(55b)で圧縮された冷媒が、吐出ポート(57)を通じて圧縮機構(50)の外部(内部空間(S))へ吐出される。
〈高圧側ブッシュの詳細な構造〉
高圧側ブッシュ(70)の構成について、図3〜図5を参照しながら詳細に説明する。高圧側ブッシュ(70)は、軸方向に縦長の柱状に形成される。高圧側ブッシュ(70)の軸方向(長手方向)の一端面には、連通部を構成する連通溝(71)が形成される。例えば連通溝(71)は、高圧側ブッシュ(70)の上端面(75)に形成される。連通溝(71)は、高圧側ブッシュ(70)の軸方向の他端面(下端面(76))に形成されてもよいし、上端面(75)と下端面(76)の双方に形成されてもよい。
連通溝(71)は、直線状に延びる縦長の溝で構成される。なお、図3では、連通溝(71)の左右の幅、及び上下の深さを誇張して表している。連通溝(71)は、高圧側ブッシュ(70)の内側摺接部(66)の側面に対して斜めに傾斜している。具体的に、連通溝(71)は、ブレード(62)の延びる方向に沿った中心線(図4のL1)に対し、所定角度(図4の角度α)だけ斜めに傾斜している。連通溝(71)は、背圧室(64)に近づくほどブレード(62)との距離が大きくなっている。
連通溝(71)の長手方向の両端の開口(71a,71b)のうち、高圧室(55b)側の開口が第1開口(71a)を構成し、背圧室(64)側の開口が第2開口(71b)を構成する。
連通溝(71)の第1開口(71a)は、高圧側ブッシュ(70)の外側摺接部(65)のうち高圧室(55b)及びブレード(62)寄りの部分に形成される。ピストン(60)の回転(厳密には偏心回転)に伴い一対のブッシュ(61,70)が揺動運動を行うと、第1開口(71a)の位置が変化する。本実施形態の第1開口(71a)は、ピストン(60)の一回転中において、常に高圧室(55b)に向かって開口するように構成される。つまり、第1開口(71a)は、ピストン(60)の一回転中において、常時、高圧室(55b)と連通する。
連通溝(71)の第2開口(71b)は、高圧側ブッシュ(70)の外側摺接部(65)のうち背圧室(64)及びブッシュ溝(63)の内周面寄りの部分に形成される。ピストン(60)の回転に伴い一対のブッシュ(61,70)が揺動運動を行うと、第2開口(71b)の位置が変化する。本実施形態の第2開口(71b)は、ピストン(60)の一回転中において、ピストン(60)の回転角度が270°であるときに、背圧室(64)に向かって開口する(図5を参照)。一方、第2開口(71b)は、ピストン(60)の一回転中において、ピストン(60)の回転角度が270°でないときは、背圧室(64)に開口せず、ブッシュ溝(63)の内周面によって実質的に閉塞される。つまり、第2開口(71b)は、ピストン(60)の一回転中において、ピストン(60)の回転角度が270°であるときのみ背圧室(64)と連通し、それ以外の回転角度のときは背圧室(64)と連通しない。
連通溝(71)は、ピストン(60)の回転角度が270°であるときに、高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させる。つまり、連通溝(71)は、吐出行程の少なくとも一部の期間(第1期間)において、高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させる。連通溝(71)は、ピストン(60)の回転角度が270°でないときに、高圧室(55b)と背圧室(64)とを遮断する。つまり、連通溝(71)は、ピストン(60)の一回転中における第1期間以外の第2期間において、高圧室(55b)と背圧室(64)とを遮断させる。
−圧縮機の運転動作−
圧縮機(10)の基本的な運転動作について図1及び図2を参照しながら説明する。
ターミナル(17)から電動機(20)へ電力が供給されると、電動機(20)が作動し、駆動軸(30)が回転駆動される。すると、駆動軸(30)のクランク軸(32)が偏心回転し、これに伴いピストン(60)が揺動運動を行う。
図2に示すように、圧縮機構(50)では、ピストン(60)の外周面が、シリンダ室(55)の内周面と油膜を介して線接触し、シール部を形成する。ピストン(60)がシリンダ室(55)の内部で揺動運動すると、ピストン(60)とシリンダ(51)との間のシール部が、シリンダ室(55)の内周面に沿って変位し、低圧室(55a)と高圧室(55b)の容積が変化する。この際、ブレード(62)は、ピストン(60)の揺動運動に伴いブレード溝(67)の内部を進退し、且つブッシュ溝(63)の軸心を中心として揺動する。
ピストン(60)の揺動運動(回転角=0°→90°→180°→270°)に伴い低圧室(55a)の容積が徐々に大きくなると、吸入管(15)を流れる流体(冷媒)が吸入ポート(56)から低圧室(55a)へ吸入されていく。次いで、この低圧室(55a)が吸入ポート(56)から遮断されると、遮断された空間が高圧室(55b)を構成する(回転角=90°)。次いで、この高圧室(55b)の容積が徐々に小さくなると(回転角=90°→180°→270°)、高圧室(55b)の内圧が上昇していく。高圧室(55b)の内圧が内部空間(S)の圧力より大きくなると、吐出行程が行われる。つまり、吐出行程では、吐出ポート(57)のリード弁が開放され、高圧室(55b)の冷媒が吐出ポート(57)を通じて、圧縮機構(50)の外部へ流出する。この高圧冷媒は、ケーシング(11)の内部空間を上方へ流れ、電動機(20)のコアカット(図示省略)等を通過する。電動機(20)の上方に流出した高圧冷媒は、吐出管(16)より冷媒回路へ送られる。
−チャタリングの抑制作用−
圧縮機の運転中には、高圧側ブッシュがブッシュ溝の内周面に繰り返し衝突する、いわゆるチャタリングが生じる可能性があった。まず、このような高圧側ブッシュのチャタリングについて説明する。
図6は、比較例の圧縮機構(80)の要部を模式的に表した拡大図である。圧縮機構(80)の作動中において、一対のブッシュ(81,82)には、高圧室(83)の圧力と背圧室(84)の圧力とが作用する。例えばピストンの回転角度が0°〜90°の範囲では、シリンダ室(86)(高圧室(83))側から一対のブッシュ(81,82)に作用する圧力は、背圧室(84)の圧力と比較して小さい。このため、一対のブッシュ(81,82)は、シリンダ室(86)側に押し付けられた状態となる。一方、ピストンの回転角度が90°〜180°の範囲では、高圧室(83)の圧力が次第に大きくなり、ピストンの回転角度が180°〜270°の範囲では、高圧室(83)の圧力が更に大きくなる。従って、圧縮機構(80)では、高圧室(83)の圧力が背圧室(84)の圧力よりも大きくなり、高圧側ブッシュ(82)が背圧室(84)側へと移動してしまう。このような状態から、圧縮機構(80)の吐出行程が完了すると、高圧室(83)の圧力が急激に低下する。すると、背圧室(84)側へ移動していた高圧側ブッシュ(82)が、背圧室(84)の圧力を受けて急峻に高圧室(83)側へと移動する。この結果、高圧側ブッシュ(82)がブッシュ溝(87)の内周面に激しく衝突する。このような高圧側ブッシュ(82)の衝突は、ピストンが一回転する毎に繰り返される。この結果、いわゆるチャタリングが生じ、騒音が発生したり、高圧側ブッシュ(82)が摩耗したりする、という不具合が生じる。
図7は、ピストンが一回転する際、高圧側ブッシュ(82)の位置がどのように変化するかを評価した一例のグラフである。このグラフにおいて、横軸はピストンの回転角度を示す。縦軸は、ブッシュ溝(87)の中心C0に対する高圧側ブッシュ(82)の揺動中心C1の、ブレードの延伸方向(図7の矢印Yで示す方向)の変位量を示す。
ピストンの回転角度が0°〜180°の範囲では、高圧側ブッシュ(82)の揺動中心C1がシリンダ室(86)(高圧室(83))寄りに変位している。これに対し、ピストンの回転角度が180°より大きくなると、高圧側ブッシュ(82)が背圧室(84)側へと移動する。そして、ピストンの回転角度が330°付近に至ると、高圧側ブッシュ(82)が背圧室(84)に最も近づく。その後、吐出行程が完了すると、高圧側ブッシュ(82)がシリンダ室(86)(高圧室(83))側へと急峻に移動する。ピストンが一回転する際には、高圧室(83)の圧力変化に起因して、高圧側ブッシュ(82)の位置が大きく変化する。この結果、上述したように、いわゆるチャタリングが発生してしまう。
本実施形態では、このようなチャタリングを回避するために、高圧側ブッシュ(70)に連通溝(71)を形成している。
即ち、図5に示すように、本実施形態の圧縮機構(50)では、ピストン(60)の回転角度が270°の直前に至ると、連通溝(71)の第2開口(71b)が背圧室(64)に連通する直前の位置となる。この状態では、第2開口(71b)はブッシュ溝(63)の内周面に閉塞されている。
この状態からピストン(60)が更に回転し、回転角度が270°に至ると、第2開口(71b)が図5における右側へ移動し、背圧室(64)と連通する。この結果、連通溝(71)は、ピストン(60)の回転角度が270°であるときに(第1期間であるときに)、高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させる。
これにより、吐出行程では、高圧室(55b)と背圧室(64)とが均圧されるため、高圧室(55b)の圧力が背圧室(64)の圧力よりも大きくなってしまう(いわゆる過圧縮が生じてしまう)ことを回避できる。つまり、ピストン(60)の回転角度が270°に至ると、高圧室(55b)の冷媒の一部が背圧室(64)へ抜けることになる。この結果、高圧室(55b)と背圧室(64)との差圧により、高圧側ブッシュ(70)が背圧室(64)へ移動してしまうことを防止できる。従って、吐出行程の終了後において、高圧側ブッシュ(70)がブッシュ溝(63)の内周面に激しく衝突してしまうことを防止でき、いわゆるチャタリングの発生を防止できる。
ピストン(60)が更に回転し、回転角度が270°直後になると、第2開口(71b)が図5の左側へ移動し、第2開口(71b)が再びブッシュ溝(63)の内周面に閉塞される。このように、圧縮機構(50)では、ピストン(60)の回転角度が270°以外の角度であるときに(第2期間であるときに)、高圧室(55b)と背圧室(64)とが遮断される。具体的に、第2期間においては、連通溝(71)の第2開口(71b)がブッシュ溝(63)の内周面と実質的に接触し、シール部(P)が形成される。つまり、第2開口(71b)は、シール部(P)によって閉塞されるため、連通溝(71)が高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させることはない。従って、第2期間において、高圧室(55b)と背圧室(64)との間で流体が漏れてしまうことを回避できる。
−実施形態の効果−
上記実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
圧縮機構(50)の吐出行程の少なくとも一部の第1期間(本例では、ピストン(60)の回転角度が270°である期間)において、連通溝(71)により、高圧室(55b)と背圧室(64)とを均圧させている。これにより、高圧側ブッシュ(70)が背圧室(64)側へ移動する変位量を抑えることができ、高圧側ブッシュ(70)がブッシュ溝(63)の内周面に激しく衝突することを抑制できる。この結果、いわゆるチャタリングの発生を防止でき、騒音の発生や、高圧側ブッシュ(70)の摩耗を抑制できる。
第2期間(本例では、ピストン(60)の回転角度が270°以外である期間)において、高圧室(55b)と背圧室(64)とを遮断している。これにより、高圧室(55b)と背圧室(64)との間での流体の漏れを防止できる。この結果、流体の漏れに起因して圧縮機構(50)の効率が低下するのを防止できる。
高圧側ブッシュ(70)の軸方向端面に連通溝(71)を形成することで、連通部を構成している。これにより、比較的単純な加工により、高圧側ブッシュ(70)に連通部に形成できる。また、連通溝(71)の深さを調節することで、高圧室(55b)から背圧室(64)へ漏れる流体の量を最適に調節できる。
−実施形態の変形例−
上記実施形態の高圧側ブッシュ(70)を以下の各変形例に係る構成としてもよい。
〈変形例1〉
変形例1の高圧側ブッシュ(70)は、連通部の構成が上記実施形態と異なる。図8に示すように、変形例1の連通部は、高圧側ブッシュ(70)の軸方向端面に形成された段差(72)によって構成されている。なお、段差(72)は、高圧側ブッシュ(70)の上端面(75)と下端面(76)のいずれか一方、又は両方に形成すればよい。
段差(72)の内部の空間(72a)は、上記実施形態と同様、ピストン(60)の回転角度が270°であるときに、高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させる。つまり、段差(72)の内部の空間(72a)は、吐出行程の少なくとも一部の期間(第1期間)において、高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させる。段差(72)の内部の空間(72a)は、ピストン(60)の回転角度が270°でないときに、高圧室(55b)と背圧室(64)とを遮断する。つまり、段差(72)の内部の空間(72a)は、ピストン(60)の一回転中における第1期間以外の第2期間において、高圧室(55b)と背圧室(64)とを遮断させる。
変形例1においても、高圧側ブッシュ(70)の軸方向端面に段差(72)を形成するだけで、連通部を容易に加工できる。変形例1のそれ以外の作用効果は、上記実施形態と同様である。
〈変形例2〉
変形例2の高圧側ブッシュ(70)は、連通部の構成が上記実施形態と異なる。図9に示すように、変形例2の連通部は、高圧側ブッシュ(70)に形成された連通孔(73)によって構成されている。連通孔(73)は、高圧側ブッシュ(70)を径方向に貫通している。
連通孔(73)は、上記実施形態と同様、ピストン(60)の回転角度が270°であるときに、高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させる。つまり、連通孔(73)は、吐出行程の少なくとも一部の期間(第1期間)において、高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させる。連通孔(73)は、ピストン(60)の回転角度が270°でないときに、高圧室(55b)と背圧室(64)とを遮断する。つまり、連通孔(73)は、ピストン(60)の一回転中における第1期間以外の第2期間において、高圧室(55b)と背圧室(64)とを遮断させる。
変形例2の作用効果は、上記実施形態と同様である。
〈その他の実施形態〉
上記実施形態、及び各変形例については、以下のような構成としてもよい。
実施形態に係る連通部(71,72,73)は、吐出行程のうちピストン(60)の回転角度が270°であるときのみに高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させている。しかし、連通部(71,72,73)は、吐出行程の少なくとも一部の第1期間であれば、如何なる期間において、高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させてもよい。この第1期間は、ピストン(60)の回転角度が270°を含む範囲であるのが好ましい。また、第1期間は、吐出行程の全ての期間であってもよい。
また、連通部(71,72,73)は、第1期間以外の全ての期間(第2期間)において、高圧室(55b)と背圧室(64)とを遮断する構成でなくてもよい。
以上説明したように、本発明は回転式圧縮機について有用である。
10 圧縮機(回転式圧縮機)
20 電動機
30 駆動軸
50 圧縮機構
51 シリンダ
55 シリンダ室
55a 低圧室
55b 高圧室
60 ピストン
61 低圧側ブッシュ(ブッシュ)
62 ブレード
63 ブッシュ溝
64 背圧室
70 高圧側ブッシュ(ブッシュ)
71 連通溝(溝、連通部)
72 段差(連通部)
73 連通孔(連通部)

Claims (5)

  1. 電動機(20)と、
    上記電動機(20)に連結する駆動軸(30)と、
    上記駆動軸(30)に駆動されるピストン(60)と、上記ピストン(60)を収容するシリンダ室(55)が形成されるシリンダ(51)と、該シリンダ(51)のブッシュ溝(63)に揺動可能に内嵌する一対のブッシュ(61,70)と、該一対のブッシュ(61,70)の間に進退可能に保持されるブレード(62)とを有する圧縮機構(50)とを備え、
    上記ブレード(62)は、上記シリンダ室(55)を低圧室(55a)と高圧室(55b)とに区画するように構成され、
    上記シリンダ(51)には、上記一対のブッシュ(61,70)におけるシリンダ室(55)と反対側に高圧圧力が作用する背圧室(64)が形成される回転式圧縮機であって、
    上記一対のブッシュ(61,70)のうち上記高圧室(55b)寄りの高圧側ブッシュ(70)には、上記ピストン(60)の一回転毎において、上記圧縮機構(50)の吐出行程の少なくとも一部の第1期間に上記高圧室(55b)と上記背圧室(64)とを連通させる連通部(71,72,73)が設けられる
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記連通部(71,72,73)は、上記ピストン(60)が一回転する期間のうちの上記第1期間以外の残りの第2期間に上記高圧室(55b)と上記背圧室(64)とを遮断するように構成される
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  3. 請求項2において、
    上記連通部(71,72,73)は、上記ピストン(60)の回転角度が270°を含む所定の範囲であるときに、上記高圧室(55b)と背圧室(64)とを連通させるように構成される
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  4. 請求項3において、
    上記連通部(71,72,73)は、上記ピストン(60)の回転角度が270°であるときのみ、上記高圧室(55b)と上記背圧室(64)とを連通させるように構成される
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
    上記連通部(71,72,73)は、上記高圧側ブッシュ(70)の軸方向端面に形成した溝(71)又は段差(72)によって構成される
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
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