JP2017008818A - 回転式圧縮機 - Google Patents

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隆造 外島
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孝志 清水
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Abstract

【課題】クランク軸の軸受負荷の能力の低下を抑制でき、且つ高圧室へ供給される油を確実に確保できる回転式圧縮機を提供する。
【解決手段】ヘッド部材には、クランク軸32の軸方向端面に対向し且つ駆動軸30の外周側の部分に、油供給路から流出した油が貯留される環状の油貯留室91が形成される。ヘッド部材におけるピストン60側の端面には、ピストン60の回転運動に伴い、シリンダ室55の高圧室55bと遮断され油貯留室の油が流入する第1状態と、シリンダ室55の高圧室55bに連通する第2状態とに切り換わるように油中継穴95が形成される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ピストンを有する回転式圧縮機に関する。
従来より、流体を圧縮する圧縮機が知られている。この圧縮機として、シリンダ室内でピストンが偏心回転する回転式圧縮機がある。電動機によって駆動軸が回転駆動されると、シリンダ室でピストンが偏心回転し、シリンダ室内の低圧室(吸入室)及び高圧室の容積が変化する。これにより、高圧室では、その容積の減少に伴い流体が圧縮され、圧縮された流体が圧縮機構から吐出される。
ところで、この種の圧縮機では、高圧室に残留した流体が低圧室側で再膨張することに起因して振動や騒音が発生するという問題があった。そこで、特許文献1の回転式圧縮機では、同文献の図4に記載のように、クランク軸の外縁部に段差状の油貯留室を形成し、駆動軸の内部の油を油貯留室に供給する。油貯留室に溜まった高圧の油は、ピストンとフロントヘッドの隙間を通じて高圧室へ供給される。このようにすると、高圧室に残留した油が低圧室に遷移するので、冷媒の再膨張を抑制できる。これにより、特許文献1の回転式圧縮機では、上述のような振動や騒音の発生を防止している。
特開2011−21598号公報
上述したように、特許文献1に記載の回転式圧縮機では、クランク軸の外縁部に段差状の油貯留室を形成している。この油貯留室の容積をある程度確保しようとすると、クランク軸の高さが低くなり、ひいてはピストンに対する軸受高さ(摺動面積)が小さくなる。この結果、クランク軸の軸受負荷能力が低下し、信頼性の低下を招く。
一方、クランク軸の軸受高さを高くするためには、油貯留室の容積を小さくする必要がある。しかし、この場合には、油貯留室に留まる油量が少なくなり、クランク軸での焼き付き等の問題が生じるおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、クランク軸の軸受負荷の能力の低下を抑制でき、且つ高圧室へ供給される油を確実に確保できる回転式圧縮機を提供することである。
第1の発明は、電動機(20)と、クランク軸(32)が設けられ、該クランク軸(32)の周囲に油を供給する油供給路(C3)が形成される駆動軸(30)と、シリンダ室(55)が形成されるシリンダ(51)と、該シリンダ(51)の筒軸方向の端部を塞ぐヘッド部材(52)と、上記クランク軸(32)の外周側に嵌められ、上記シリンダ室(55)に収容される環状のピストン(60)とを有する圧縮機構(50)とを備えた回転式圧縮機を対象とし、上記ヘッド部材(52)には、上記クランク軸(32)の軸方向端面に対向し且つ上記駆動軸(30)の外周側の部分に、上記油供給路(C3)から流出した油が貯留される環状の油貯留室(91)が形成され、上記ヘッド部材(52)上記ピストン(60)側の端面には、上記ピストン(60)の回転運動に伴い、上記シリンダ室(55)の高圧室(55b)と遮断され上記油貯留室(91)の油が流入する第1状態と、上記シリンダ室(55)の高圧室(55b)に連通する第2状態とに切り換わるように油中継穴(95)が形成されることを特徴とする。
第1の発明では、駆動軸(30)の油供給路(C3)からクランク軸(32)の周囲に油が供給される。この油は、ヘッド部材(52)に形成された油貯留室(91)に流入する。油貯留室(91)の油は、ピストン(60)とヘッド部材(52)の隙間を流れ、ヘッド部材(52)に形成された油中継穴(95)に流入する。
電動機(20)によって駆動軸(30)、ひいてはピストン(60)が回転駆動されると、油中継穴(95)とピストン(60)との相対的な位置関係が変化する。具体的には、ピストン(60)の偏心回転に伴い、油中継穴(95)は高圧室(55b)に遮断される第1状態になる。この第1状態では、油中継穴(95)に所定量の油が注入される。また、ピストン(60)の偏心回転に伴い、油中継穴(95)は高圧室(55b)に連通する第2状態となる。この第2状態では、油中継穴(95)の油が高圧室(55b)へ供給される。これにより、圧縮機構(50)での振動や騒音の発生が抑制される。
このように、本発明では、ヘッド部材(52)に油貯留室(91)及び油中継穴(95)を形成し、油貯留室(91)の油を油中継穴(95)を介して間欠的に高圧室(55b)へ供給する。このため、クランク軸(32)に油を溜めるための溝を形成せずとも、高圧室(55b)へ確実に油を供給できる。
第2の発明は、第1の発明において、上記クランク軸(32)と上記ピストン(60)との間には、該クランク軸(32)に外嵌する環状メタル(59)が設けられ、環状メタル(59)は、該環状メタル(59)と上記駆動軸(30)との間に環状の油溜空間(92)を形成するように、該環状メタル(59)の軸方向端面が上記クランク軸(32)の軸方向端面よりも軸方向外方へ突出していることを特徴とする。
第2の発明では、クランク軸(32)とピストン(60)との間に環状メタル(59)が設けられるため、例えばピストン(60)の摩耗を防止できる。また、本発明では、環状メタル(59)の軸方向端面が、クランク軸(32)の軸方向端面よりも軸方向外方へ突出することで、環状メタル(59)と駆動軸(30)との間に環状の油溜空間(92)が形成される。これにより、高圧室(55b)へ供給される油を貯留できる空間の容積が更に拡大する。
第3の発明は、第2の発明において、上記油貯留室(91)と上記油溜空間(92)は、常に連通していることを特徴とする。
第3の発明では、油貯留室(91)と油溜空間(92)とが常に連通する状態となるため、クランク軸(32)の周囲に油を溜めるための空間を十分に確保できる。
第4の発明は、第1乃至3のいずれか1つの発明において、上記油貯留室(91)の内部容積が、上記油中継穴(95)の内部容積よりも大きいことを特徴とする。
第4の発明では、油貯留室(91)の内部容積が、油中継穴(95)の内部容積よりも大きい。これにより、油貯留室(91)の内部に十分な油を貯留できる。加えて、油中継穴(95)は比較的小さいため、高圧室(55b)での死容積(流体の圧縮に寄与しない容積)を小さくでき、圧縮効率の低下を抑制できる。
本発明によれば、ヘッド部材(52)に形成した油貯留室(91)の油を油中継穴(95)に供給し、この油を間欠的に高圧室(55b)へ供給している。これにより、クランク軸(32)に切り欠き溝を形成することなく、高圧室(55b)へ供給する油の貯留空間を確保できる。従って、クランク軸(32)の軸受負荷の能力の低減を抑えつつ、高圧室(55b)へ確実に油を供給でき、ひいては圧縮機構(50)の振動や騒音を抑制できる。
第2や第3の発明によれば、環状メタル(59)の内部に油溜空間(92)を形成することで、油を貯留するための空間の容積を更に拡大できる。また、クランク軸(32)に加工を施すことが不要となり、圧縮機構の製造工程の簡素化を図ることができる。
第4の発明によれば、油貯留室(91)の容積を拡大して油の貯留量を増大しつつ、油中継穴(95)の容積を縮小して高圧室(55b)の死容積の低減を図ることができる。これにより、高圧室(55b)へ一層確実に油を供給でき、且つ圧縮効率の高い回転式圧縮機を提供できる。
図1は、実施形態に係る圧縮機の縦断面図である。 図2は、実施形態に係る圧縮機構を拡大した縦断面図である。 図3は、実施形態に係る圧縮機構の要部を拡大した縦断面図である。 図4は、シリンダの横断面図であり、ピストンがAの状態(回転角=約0°近傍の状態)、Bの状態(回転角=約90°近傍の状態)、Cの状態(回転角=約170°近傍の状態)、Dの状態(回転角=約190°近傍の状態を表している。 図5は、変形例1の圧縮機の図4相当図である。 図6は、その他の実施形態に係る圧縮機の図3相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
〈圧縮機の全体構成〉
図1は、本実施形態に係る圧縮機(10)の縦断面図である。本実施形態に係る圧縮機(10)は、全密閉式の回転式圧縮機である。圧縮機(10)は、冷媒が充填された冷媒回路(図示省略)に接続されている。冷媒回路では、蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。つまり、冷媒回路では、圧縮機(10)で圧縮された冷媒が、凝縮器で凝縮し、膨張弁で減圧された後、蒸発器で蒸発し、圧縮機(10)に吸入される。
圧縮機(10)は、ケーシング(11)と、ケーシング(11)の内部に収容される電動機(20)と、電動機(20)と連結する駆動軸(30)と、該駆動軸(30)によって駆動される圧縮機構(50)とを備えている。
〈ケーシング〉
ケーシング(11)は、縦長の円筒状の密閉容器で構成される。ケーシング(11)は、胴部(12)、下部鏡板(13)、及び上部鏡板(14)を有している。胴部(12)は、上下に延びる円筒状に形成され、軸方向の両端が開口している。下部鏡板(13)は、胴部(12)の下端に固定されている。上部鏡板(14)は、胴部(12)の上端に固定されている。
胴部(12)の下部には、吸入管(15)が貫通して固定されている。上部鏡板(14)には、吐出管(16)が貫通して固定されている。上部鏡板(14)には、電動機(20)へ電力を供給するためのターミナル(17)が取り付けられている。
ケーシング(11)の底部には、油貯留部(18)が形成されている。油貯留部(18)は、下部鏡板(13)及び胴部(12)の下部の内壁によって構成される。油貯留部(18)には、圧縮機構(50)や駆動軸(30)の摺動部を潤滑するための潤滑油(冷凍機油)が貯留される。
ケーシング(11)の内部は、圧縮機構(50)で圧縮された高圧冷媒で満たされる。つまり、圧縮機(10)は、ケーシング(11)の内部空間(S)の内圧が高圧冷媒の圧力と実質的に等しい、いわゆる高圧ドーム型に構成されている。
〈電動機〉
電動機(20)は、圧縮機構(50)の上方に配置されている。電動機(20)は、固定子(21)と回転子(22)とを有している。固定子(21)は、ケーシング(11)の胴部(12)の内周面に固定されている。回転子(22)は、固定子(21)の内部を上下方向に貫通している。回転子(22)の軸心内部には、駆動軸(30)が固定される。電動機(20)が通電されると、回転子(22)とともに駆動軸(30)が回転駆動される。
〈駆動軸〉
駆動軸(30)は、ケーシング(11)の胴部(12)の軸心上に位置している。駆動軸(30)は、圧縮機構(50)の各軸受(41,42,43)に回転可能に支持されている。
駆動軸(30)は、上側から下側に向かって順に、主軸(31)、クランク軸(32)、及び副軸(33)を有している。主軸(31)の上部は、電動機(20)の回転子(22)に固定される。クランク軸(32)は、主軸(31)の下端に連結している。副軸(33)は、クランク軸(32)の下端に連結している。主軸(31)の軸心と副軸(33)の軸心は一致している。クランク軸(32)の軸心は、主軸(31)及び副軸(33)の軸心に対して所定量だけ偏心している。クランク軸(32)の外径は、主軸(31)及び副軸(33)の外径よりも大きい。
主軸(31)の上部は、電動機(20)の回転子(22)に固定される。主軸(31)の下部は、フロントヘッド(52)の主軸側貫通口(52c)の内部に位置している。主軸(31)の軸方向の中間部は、上部主軸受(41)に回転可能に支持されている。主軸(31)の下部は、下部主軸受(42)に回転可能に支持されている。副軸(33)の上部は、リアヘッド(53)の副軸側貫通口(53a)の内部に位置している。副軸(33)の軸方向の中間部は、副軸受(43)に回転可能に支持されている。
図2に示すように、駆動軸(30)は、クランク軸(32)の周囲に油を供給するための油供給機構(34)を備えている。油供給機構(34)は、副軸(33)の下端に取り付けられる油ポンプ(35)と、駆動軸(30)の内部を軸心に沿って延びる主流路(36)と、該主流路(36)から径方向外方へ分岐する複数の分岐流路(C1,C2,C3,C4)とを有している。
油ポンプ(35)は、油貯留部(18)に溜まった油を主流路(36)へ搬送するものである。油ポンプ(35)は、差圧式、遠心式、容積式等種々のポンプを採用することができる。主流路(36)は、流入端が油ポンプ(35)に接続し、油ポンプ(35)で搬送された潤滑油を上方へ導く。
駆動軸(30)には、該駆動軸(30)の下側から上側に向かって順に、第1分岐流路(C1)、第2分岐流路(C2)、及び第3分岐流路(C3)、が形成されている。なお、他の分岐流路の説明は省略する。また、これらの分岐流路の本数や位置は、この形態に限られない。
第1分岐流路(C1)は、副軸(33)の上端部の内部に形成されている。第1分岐流路(C1)の流入端は主流路(36)に接続し、第1分岐流路(C1)の流出端は副軸受(43)の近傍に開口している。
第2分岐流路(C2)は、クランク軸(32)の内部に形成されている。第2分岐流路(C2)の流入端は主流路(36)に接続し、第2分岐流路(C2)の流出端はピストン(60)の内周面側(厳密には、詳細は後述する環状メタル(59)の内周面側)に向かって開口している。
第3分岐流路(C3)は、主軸(31)の下端部の内部に形成されている。第3分岐流路(C3)の流入端は主流路(36)に接続し、第3分岐流路(C3)の流出端は下部主軸受(42)の近傍に開口している。
〈圧縮機構〉
図1に示すように、圧縮機構(50)は、電動機(20)の下方に配置されている。図4に示すように、圧縮機構(50)は、非円形式の揺動ピストン型に構成されている。図2に示すように、圧縮機構(50)は、シリンダ(51)と、フロントヘッド(52)と、リアヘッド(53)とを備えている。圧縮機構(50)では、シリンダ(51)の上端部(軸方向一端部)にフロントヘッド(52)が積層され、シリンダ(51)の下端部(軸方向他端部)にリアヘッド(53)が積層される。シリンダ(51)、フロントヘッド(52)、及びリアヘッド(53)は、締結部材(図示省略)を介して一体化されている。フロントヘッド(52)及びリアヘッド(53)は、ヘッド部材を構成している。
シリンダ(51)は、ケーシング(11)の胴部(12)の下部の内周面に固定されている。シリンダ(51)は、扁平な略環状に形成され、その中央部に円柱状のシリンダ室(55)を形成している。図2〜図4に示すように、シリンダ(51)には、径方向に延びる吸入ポート(56)が貫通形成されている。吸入ポート(56)には、シリンダ室(55)と連通するように吸入管(15)が接続されている。
フロントヘッド(52)では、環状プレート部(52a)及び筒状突出部(52b)の中央部に、主軸(31)が貫通する主軸側貫通口(52c)が形成されている。主軸側貫通口(52c)の上端部の内周面には、上部主軸受(41)が形成される。主軸側貫通口(52c)の下部には、下部主軸受(42)が形成される。フロントヘッド(52)には、シリンダ室(55)の高圧室(55b)と連通する吐出ポート(57)が軸方向に貫通して形成される。吐出ポート(57)には、例えばリード弁等の吐出弁(図示省略)が設けられる。高圧室(55b)の内圧が所定値よりも大きくなると、吐出弁が開放され、高圧室(55b)の冷媒が圧縮機構(50)の外部(ケーシング(11)の内部空間(S)へ流出する。
リアヘッド(53)は、シリンダ(51)の内部空間を覆うようにシリンダ(51)の下方に配置されている。リアヘッド(53)の径方向中央部には、副軸(33)が貫通する副軸側貫通口(53a)が形成されている。副軸側貫通口(53a)の内周面には、副軸受(43)が形成される。
図4に示すように、本実施形態の圧縮機構(50)は、環状メタル(59)、ピストン(60)、ブッシュ(61)、及びブレード(62)を備えている。ピストン(60)は、シリンダ室(55)に収容されている。
環状メタル(59)は、ピストン(60)の内部に圧入等により固定される円筒状のメタル部材で構成されている。環状メタル(59)は、その内周面がクランク軸(32)の外周面と摺接するように、クランク軸(32)に外嵌している。環状メタル(59)は、その硬度がピストン(60)の硬度より高く構成される。
ピストン(60)は、その内部に環状メタル(59)を介してクランク軸(32)が内嵌している。本実施形態のピストン(60)は、その外周面が非円形状に形成されている。具体的に、ピストン(60)の外周面は、ブレード(62)の長手方向の中心線を通過する仮想鉛直平面を挟んだ両側の部位が径方向外方へ膨出するような略楕円形状ないし略卵形状に形成されている。つまり、本実施形態のピストン(60)の外周面は、ブレードの長手方向に沿った方向に延びる仮想平面を挟んで右側(回転角度90°側)に膨出する第1膨出部(60a)と、仮想平面を挟んで左側(回転角度270°側)に膨出する第2膨出部(60b)とを有している。
一方、シリンダ(51)のシリンダ室(55)の内周面形状は、ピストン(60)の外周面形状に対応するような非円形状に形成されている。即ち、シリンダ室(55)の内周面形状は、ブレード(62)を通過する仮想平面を挟んだ両側の部位が径方向外方に膨出するような非円形状に形成されている。つまり、シリンダ室(55)の内周面形状は、揺動運動を行うピストン(60)の外周面の外側の包絡線に基づいた非円形状に形成されている。
シリンダ(51)には、シリンダ室(55)と隣接する位置に略円形のブッシュ溝(63)が形成される。このブッシュ溝(63)には、略半円形の一対のブッシュ(61,61)が嵌め込まれている。一対のブッシュ(61,61)は、各々の平坦な面が互いに対向するようにブッシュ溝(63)に配置される。一対のブッシュ(61,61)は、ブッシュ溝(63)の軸心を中心として揺動運動するように構成されている。
ブレード(62)は、径方向外方に延びる直方体状ないし板状に形成される。ブレード(62)の基端は、ピストン(60)の外周面に連結している。ブレード(62)は、一対のブッシュ(61,61)の間に形成されるブレード溝(64)に進退可能に収容される。
ブレード(62)は、シリンダ室(55)を低圧室(55a)と高圧室(55b)とに区画する仕切部を構成している。低圧室(55a)は、図4におけるブレード(62)の右側の空間であり、吸入ポート(56)と連通している。高圧室(55b)は、図4におけるブレード(62)の左側の空間であり、吐出ポート(57)と連通している。
〈弾性軸受部及び弾性溝〉
本実施形態の圧縮機構(50)では、フロントヘッド(52)とリアヘッド(53)とにそれぞれ弾性軸受部(70,80)及び弾性溝(71,81)が設けられている。これらの構成について、図2及び図3を参照しながら詳細に説明する。
〔フロントヘッドの弾性軸受部及び弾性溝〕
図2及び図3に示すように、フロントヘッド(52)の環状プレート部(52a)のうちピストン(60)に対向する対向面(第1対向面(52d))には、上部弾性軸受部(70)が設けられている。上部弾性軸受部(70)は、主軸(31)の下端部の周囲に形成されている。上部弾性軸受部(70)は、円筒状に形成され、クランク軸(32)の上端面に向かって突出している。上部弾性軸受部(70)の内周面及び外周面の軸心は、主軸(31)の軸心と同軸となっている。上部弾性軸受部(70)の内周面には、上述した下部主軸受(42)が形成され、主軸(31)の下端部が摺接する。
上部弾性軸受部(70)の外周側には、上部弾性溝(71)が形成されている。つまり、上部弾性軸受部(70)は、外周側が上部弾性溝(71)によって囲まれている。上部弾性溝(71)は、下側が開放された、例えば真円形の環状の溝で構成される。上部弾性溝(71)の深さ及び幅は全周に亘って等しい。上部弾性溝(71)は、主軸(31)が撓み変形する際、主軸(31)とともに上部弾性軸受部(70)が径方向外方へ弾性変形する。これにより、主軸(31)の撓み変形時において、主軸(31)が上部弾性軸受部(70)に対して片当たりするのを抑制できる。
〔リアヘッドの弾性軸受部及び弾性溝〕
図2及び図3に示すように、リアヘッド(53)のうちピストン(60)に対向する対向面(第2対向面(53b))には、下部弾性軸受部(80)が設けられている。下部弾性軸受部(80)は、副軸(33)の上端部の周囲に形成されている。下部弾性軸受部(80)は、円筒状に形成され、クランク軸(32)の下端面に向かって突出している。下部弾性軸受部(80)の内周面及び外周面の軸心は、主軸(31)の軸心と同軸となっている。下部弾性軸受部(80)の内周面には、上述した副軸受(43)が形成され、副軸(33)の上端部が摺接する。
下部弾性軸受部(80)の外周側には、下部弾性溝(81)が形成されている。つまり、下部弾性軸受部(80)は、外周側が下部弾性溝(81)によって囲まれている。下部弾性溝(81)は、上側が開放された、例えば真円形の環状の溝で構成される。下部弾性溝(81)の深さ及び幅は全周に亘って等しい。下部弾性溝(81)は、副軸(33)が撓み変形する際、副軸(33)とともに下部弾性軸受部(80)が径方向外方へ弾性変形する。これにより、副軸(33)の撓み変形時において、副軸(33)が下部弾性軸受部(80)に対して片当たりするのを抑制できる。
〔高圧油供給機構〕
圧縮機(10)は、高圧の潤滑油をシリンダ室(55)の高圧室(55b)へ供給するための高圧油供給機構(90)を備えている。この高圧油供給機構(90)について、図2〜図4を参照しながら説明する。
高圧油供給機構(90)は、駆動軸(30)内の主流路(36)を流れる油の一部を高圧室(55b)へ供給するための機構である。高圧油供給機構(90)は、第3分岐流路(C3)(油供給路)と、油貯留室(91)と、油溜空間(92)と、油貯留溝(93)と、油中継穴(95)とを備えている。
第3分岐流路(C3)は、クランク軸(32)と上部弾性軸受部(70)の下端との間に形成されている。
油貯留室(91)は、第3分岐流路(C3)の周囲に形成されており、該第3分岐流路(C3)から流出した油が貯留される。具体的に、油貯留室(91)は、フロントヘッド(52)のうちクランク軸(32)の軸方向端面に対向し且つ駆動軸(30)の外周側の部分に形成されている。油貯留室(91)は、略環状の空間で構成される。
油貯留室(91)は、第1貯留部(91a)と第2貯留部(91b)とで構成される。第1貯留部(91a)は、上部弾性溝(71)を構成している。つまり、油貯留室(91)は、上部弾性溝(71)を兼ねる構成となっている。第2貯留部(91b)は、第1貯留部(91a)よりも幅径が大きな円環状に形成される。第2貯留部(91b)は、第1貯留部(91a)の外縁部から上方へ突出する形状をしている。第2貯留部(91b)と第3分岐流路(C3)とは、高さ方向において概ね一致する位置にある。
図3に示すように、油溜空間(92)は、環状メタル(59)と駆動軸(30)との間に形成される環状の凹部により構成されている。具体的に、圧縮機構(50)では、環状メタル(59)の軸方向の上端の高さH1が、クランク軸(32)の上端の高さH2よりも高くなるように、環状メタル(59)が上方へ突出している。これにより、環状メタル(59)と駆動軸(30)との間には、油貯留室(91)と常に連通する油溜空間(92)が形成される。これにより、クランク軸(32)の上側では、高圧の油を貯留するための空間の容積が拡大される。
油貯留溝(93)は、ピストン(60)の軸方向端面(上端面)に形成される。図4に示すように、油貯留溝(93)は、ピストン(60)の2つの膨出部(60a,60b)のうち高圧室(55b)寄りの第2膨出部(60b)の端面に形成される。油貯留溝(93)は、横断面の形状が略三日月形状に形成されている。
ピストン(60)では、第2膨出部(60b)の上端の内周縁部に段差部(93a)が形成される(図3)を参照)。これにより、第2膨出部(60b)では、段差部(93a)の内周面と環状メタル(59)の外周面との間に、上記油貯留溝(93)が形成される。油貯留溝(93)は、ピストン(60)の偏心回転に伴い位置が変化する(図4を参照)。ピストン(60)が1回転する期間中には、少なくとも一部の期間において、油貯留溝(93)と油貯留室(91)とが連通する(例えば図4のBの状態を参照)。これにより、油貯留室(91)の油を確実に油貯留溝(93)に送ることができる。
本実施形態の油中継穴(95)は、フロントヘッド(52)の環状プレート部(52a)の軸方向内側端面(下面)に形成されている。具体的に、油中継穴(95)は、環状プレート部(52a)において、偏心回転する油貯留溝(93)と軸方向に重なる位置に形成される。例えば油中継穴(95)は、下側に向かって開口する円柱状に形成される。油中継穴(95)の形状はこれに限らず、楕円形状、長穴状、矩形状等であってもよい。
油中継穴(95)は、ピストン(60)の偏心回転に伴って第1状態と第2状態とに切り換わるように構成される。具体的には、油中継穴(95)は、油貯留溝(93)と連通し且つ高圧室(55b)と遮断される第1状態と、油貯留溝(93)と遮断され且つ高圧室(55b)と連通する第2状態とに切り換わるように構成される。第1状態の油中継穴(95)は、油貯留溝(93)の油が流入するように構成される。第2状態の油中継穴(95)は、その内部の油が高圧室(55b)に流出するように構成される。
高圧油供給機構(90)では、油が貯留される空間の容積が以下のような関係となっている。油貯留室(91)の容積をV1、油溜空間の容積をV2、油貯留溝(93)の容積をV3、油中継穴(95)の容積をV4とすると、V4は、V1及びV3よりも小さくなっている。また、V3は、V1より大きいのが好ましく、V1は、V2より大きいのが好ましい。
〔その他の構成〕
ピストン(60)では、第1膨出部(60a)の軸方向の両端、及び第2膨出部(60b)の軸方向他端(下端)に、油貯留溝(93)と同様の第1〜第3の溝(94a,94b,94c)が形成される。第1溝(94a)は、第1膨出部(60a)の上端面に形成され、第2溝(94b)は、第1膨出部(60a)の下端面に形成され、第3溝(94c)は、第2膨出部(60b)の下端面に形成される。これらの形状及び位置は、油貯留溝(93)と基本的に同じである。ただし、これらの溝(94a,94b,94c)は、油中継穴(95)とは連通しない。
−圧縮機の運転動作−
圧縮機(10)の基本的な運転動作について図1〜図4を参照しながら説明する。
ターミナル(17)から電動機(20)へ電力が供給されると、電動機(20)が作動し、駆動軸(30)が回転駆動される。すると、駆動軸(30)のクランク軸(32)が偏心回転し、これに伴いピストン(60)が揺動運動を行う。
図4に示すように、圧縮機構(50)では、ピストン(60)の外周面が、シリンダ室(55)の内周面と油膜を介して線接触し、シール部を形成する。ピストン(60)がシリンダ室(55)の内部で揺動運動すると、ピストン(60)とシリンダ(51)との間のシール部が、シリンダ室(55)の内周面に沿って変位し、低圧室(55a)と高圧室(55b)の容積が変化する。この際、ブレード(62)は、ピストン(60)の揺動運動に伴いブレード溝(64)の内部を進退し、且つブッシュ溝(63)の軸心を中心として揺動する。
ピストン(60)の揺動運動に伴い低圧室(55a)の容積が徐々に大きくなると、吸入管(15)を流れる流体(冷媒)が吸入ポート(56)から低圧室(55a)へ吸入されていく。次いで、この低圧室(55a)が吸入ポート(56)から遮断されると、遮断された空間が高圧室(55b)を構成する。次いで、この高圧室(55b)の容積が徐々に小さくなると、高圧室(55b)の内圧が上昇していく。高圧室(55b)の内圧が所定の圧力を超えると、吐出ポート(57)のリード弁が開放され、高圧室(55b)の冷媒が吐出ポート(57)を通じて、圧縮機構(50)の外部へ流出する。この高圧冷媒は、ケーシング(11)の内部空間を上方へ流れ、電動機(20)のコアカット(図示省略)等を通過する。電動機(20)の上方に流出した高圧冷媒は、吐出管(16)より冷媒回路へ送られる。
〈油の供給動作〉
圧縮機(10)の運転時に駆動軸(30)が回転駆動されると、油貯留部(18)に溜まった油が主流路(36)に搬送される。この油は、駆動軸(30)の主流路(36)を上方へ流れていく。
主流路(36)の油は、各分岐流路(C1,C2,C3)に分流する。具体的に、第1分岐流路(C1)に分流した油は、副軸受(43)の摺動部に供給され、該摺動部の潤滑に利用される。第2分岐流路(C2)に分流した油は、環状メタル(59)の内周面とクランク軸(32)の外周面との間の摺動部に供給され、該摺動部の潤滑に利用される。
第3分岐流路(C3)に分流した油は、下部主軸受(42)の摺動部に供給され、該摺動部の潤滑に利用される。
〔高圧室への油の供給動作〕
第3分岐流路(C3)を流出した油が高圧室(55b)へ供給されるまでの動作を図3及び図4を参照しながら更に詳細に説明する。
第3分岐流路(C3)から流出した油は、油貯留室(91)及び油溜空間(92)に溜まり込む。油貯留室(91)及び油溜空間(92)の油は、環状メタル(59)とフロントヘッド(52)の隙間を通じて油貯留溝(93)に流入する。更に、油貯留室(91)は、油溜空間(92)を介して油貯留溝(93)と軸方向に重なり、油貯留室(91)と油貯留溝(93)とが間欠的に連通する(図4のBの状態)。これにより、油貯留室(91)の油が速やかに油貯留溝(93)へ供給される。
ピストン(60)が更に回転すると(Bの状態→Cの状態→Dの状態)、油貯留溝(93)と油中継穴(95)とが連通する(Dの状態)。この状態では、油貯留溝(93)の油が油中継穴(95)に流入する。Dの状態のピストン(60)が更に回転すると(Dの状態→Aの状態→Bの状態)、油中継穴(95)が高圧室(55b)と連通する。Bの状態の高圧室(55b)は、未だ容積が比較的大きくなっており、その内圧も低い状態である。従って、油中継穴(95)内の高圧の油は、差圧によって確実に高圧室(55b)へ供給される。
このように高圧室(55b)へ油が供給されると、この高圧室(55b)がその後に低圧室(55a)になったときに冷媒が再膨張することを油によって抑制できる。これにより、冷媒の再膨張に起因する脈動を防止でき、圧縮機構(50)の騒音や振動を防止できる。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、以下の効果を奏する。
圧縮機構(50)では、フロントヘッド(52)に油貯留室(91)を形成し、その内部に第3分岐路(油供給路(C3))からの油を溜めるようにしている。これにより、高圧室(55b)へ供給する油を確保できるとともに、クランク軸(32)に油を溜めるための切り欠き溝を形成しないでよい。従って、クランク軸(32)に切り欠き溝を形成することに起因してクランク軸(32)の高さが低くなることがなく、ひいてはクランク軸(32)の軸受負荷の能力の低下を抑制できる。
環状メタル(59)の内側に油溜空間(92)を形成し、油貯留室(91)と連通させることで、油を溜める空間の容積を拡大できる。クランク軸(32)には、切り欠き溝を形成する必要がないので加工性も向上する。
ピストン(60)の第2膨出部(60b)の上端面に油貯留溝(93)を形成し、油貯留室(91)及び油溜空間(92)の油を油貯留溝(93)に供給できるようにしている。これにより、油を溜める空間の容積を拡大でき、高圧室(55b)へ安定して油を供給できる。油貯留溝(93)は、間欠的に油貯留室(91)と連通するので(例えば図4のBの状態)油貯留室(91)の油を確実に油貯留溝(93)へ供給できる。
油貯留溝(93)は、ピストン(60)の段差部(93a)と環状メタル(59)の間に形成されるため(図3を参照)、油貯留溝(93)の加工も比較的容易である。
油貯留溝(93)は、油中継穴(95)と間欠的に連通し、油中継穴(95)にその内部容積に応じた一定の量の油が貯留される。従って、ピストン(60)の偏心回転に伴い一定の量の油を確実に高圧室(55b)へ供給でき、圧縮機構(50)の振動や騒音を防止できる。
油中継穴(95)の内部の容積V4は、油貯留溝(93)の内部の容積V3や、油貯留室(91)の内部の容積V1よりも小さい。これにより、油貯留溝(93)や油貯留室(91)に比較的多量の油を貯留できる一方、高圧室(55b)と連通する油中継穴(95)の死容積を低減できる。
〈実施形態の変形例〉
図5に示す変形例は、圧縮機構(50)が真円形式の揺動ピストン型で構成されるものである。この変形例のピストン(60)は、真円環状に形成されており、内部に環状メタル(59)が固定される。ピストン(60)の軸方向端面(上端面)の内周縁部には、円環状の段差部(93a)が形成される。これにより、段差部(93a)の内周面と環状メタル(59)の外周面との間に真円環状の油貯留溝(93)が形成される。
変形例の圧縮機構(50)において、第3分岐流路(C3)から油貯留溝(93)へ油が供給されるまでの動作は、上述した実施形態と概ね同じである。つまり、第3分岐流路(C3)から油貯留室(91)へ送られた油は、油溜空間(92)にも貯留され、油貯留溝(93)へ流出する。ピストン(60)の偏心回転に伴い油貯留溝(93)と油中継穴(95)とが連通すると(例えば図5のCの状態)、油貯留溝(93)の油が油中継穴(95)へ流入する。ピストン(60)が更に偏心回転し、油中継穴(95)と高圧室(55b)とが連通すると(例えば図5のBの状態)、油中継穴(95)の油が高圧室(55b)へ供給される。
この変形例においても、クランク軸(32)に切り欠き溝を形成することなく、高圧室(55b)へ安定して油を供給できる。従って、クランク軸(32)の軸受負荷の能力の低下を抑制しつつ、圧縮機構(50)の騒音や振動も防止できる。それ以外の作用効果は、上述した実施形態と同様である。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態において、例えば図6に示すように、ピストン(60)の油貯留溝(93)を省略した構成としてもよい。この例では、第3分岐流路(C3)から流出した油は、油貯留室(91)及び油溜空間(92)に流入し、その後、ピストン(60)とフロントヘッド(52)の隙間を通じて油中継穴(95)に流入する。油中継穴(95)の油は、高圧室(55b)と連通することで該高圧室(55b)へ供給される。また、実施形態において、油溜空間(92)を省略した構成としてもよい。
また、環状メタル(59)を省略し、ピストン(60)に段差部(93a)を形成せずに油貯留溝(93)を構成することもできる。具体的には、ピストン(60)の筒軸方向の端面に油中継穴(95)と連通可能な凹状の溝を形成し、この凹状の溝を油貯留溝(93)とする。この構成においても、上述した実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
本実施形態では、フロントヘッド(52)に油貯留室(91)及び油中継穴(95)を形成している。しかし、リアヘッド(53)に油貯留室(91)及び油中継穴(95)を形成し、油を高圧室(55b)へ供給する構成としてもよい。
以上説明したように、本発明はピストンを有する回転式圧縮機について有用である。
10 圧縮機(回転式圧縮機)
20 電動機
30 駆動軸
32 クランク軸
50 圧縮機構
51 シリンダ
52 フロントヘッド(ヘッド部材)
55 シリンダ室
55b 高圧室
59 環状メタル
60 ピストン
91 油貯留室
92 油溜空間
95 油中継穴
C3 第3分岐流路(油供給路)

Claims (4)

  1. 電動機(20)と、
    クランク軸(32)が設けられ、該クランク軸(32)の周囲に油を供給する油供給路(C3)が形成される駆動軸(30)と、
    シリンダ室(55)が形成されるシリンダ(51)と、該シリンダ(51)の筒軸方向の端部を塞ぐヘッド部材(52)と、上記クランク軸(32)の外周側に嵌められ、上記シリンダ室(55)に収容される環状のピストン(60)とを有する圧縮機構(50)とを備えた回転式圧縮機であって、
    上記ヘッド部材(52)には、上記クランク軸(32)の軸方向端面に対向し且つ上記駆動軸(30)の外周側の部分に、上記油供給路(C3)から流出した油が貯留される環状の油貯留室(91)が形成され、
    上記ヘッド部材(52)上記ピストン(60)側の端面には、上記ピストン(60)の回転運動に伴い、上記シリンダ室(55)の高圧室(55b)と遮断され上記油貯留室(91)の油が流入する第1状態と、上記シリンダ室(55)の高圧室(55b)に連通する第2状態とに切り換わるように油中継穴(95)が形成される
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記クランク軸(32)と上記ピストン(60)との間には、該クランク軸(32)に外嵌する環状メタル(59)が設けられ、
    上記環状メタル(59)は、該環状メタル(59)と上記駆動軸(30)との間に環状の油溜空間(92)を形成するように、該環状メタル(59)の軸方向端面が上記クランク軸(32)の軸方向端面よりも軸方向外方へ突出している
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  3. 請求項2において、
    上記油貯留室(91)と上記油溜空間(92)は、常に連通している
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記油貯留室(91)の内部容積が、上記油中継穴(95)の内部容積よりも大きい
    ことを特徴とする回転式圧縮機。
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