JP2017104967A - ロボットハンドおよび産業用ロボット - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な種類の部品に対して部品毎に把持部を交換する必要がなくなり、このため把持部の交換に必要な時間や手間を省略することができ、よって作業性を向上させることができるロボットハンドおよび産業用ロボットを提供する。【解決手段】ロボットハンド10は、ベース部40と、待機位置からベース部40の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっている複数の把持部20と、各把持部20を駆動する駆動部(例えば、ロータリーアクチュエータ50)とを備えており、駆動部によって各把持部20が待機位置からベース部40の中心に近づく方向に移動させられることにより対象物が各把持部20により把持されるようになっている。【選択図】図2

Description

本発明は、複数の把持部により対象物を把持するロボットハンドおよびこのようなロボットハンドを備えた産業用ロボットに関する。
工場等において製造工程で用いられる産業用ロボットは、部品を把持するためのロボットハンドを備えている。このようなロボットハンドとして従来から様々なタイプのものが用いられている。例えば、特許文献1には、アームに対してハンドが着脱可能に取り付けられており、部品の形状やサイズに合わせてハンドを取り替えることができるようなロボットハンドが開示されている。
特開平7−178684号公報
特許文献1等に開示されるような従来のロボットハンドでは、様々な形状やサイズの部品に対応して複数の種類のハンドを用意しなければならず、また、把持される部品の種類に合わせてハンドを取り替える必要があったためハンドの交換に時間や手間がかかるという問題があった。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、様々な種類の部品に対して部品毎に把持部を交換する必要がなくなり、このため把持部の交換に必要な時間や手間を省略することができ、よって作業性を向上させることができるロボットハンドおよび産業用ロボットを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、様々な種類の部品に対して部品毎に支持部や吸着部を交換する必要がなくなり、このため支持部や吸着部の交換に必要な時間や手間を省略することができ、よって作業性を向上させることができ、しかも、様々な形状やサイズの対象物を1または複数の吸着部により吸着させることができるロボットハンドを提供することにある。
本発明のロボットハンドは、ベース部と、待機位置から前記ベース部の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっている複数の把持部と、各前記把持部を駆動する駆動部と、を備え、前記駆動部によって各前記把持部が前記待機位置から前記ベース部の中心に近づく方向に移動させられることにより対象物が各前記把持部により把持されるようになっていることを特徴とする。
このようなロボットハンドによれば、駆動部によって各把持部が待機位置からベース部の中心に近づく方向に移動させられることにより対象物が各把持部により把持されるため、様々な種類の部品に対して部品毎に把持部を交換する必要がなくなり、このため把持部の交換に必要な時間や手間を省略することができ、よって作業性を向上させることができる。
本発明のロボットハンドにおいては、各前記把持部は、対象物を把持する把持部材と、前記把持部材を支持する支持部材とを有していてもよい。
この場合、各前記支持部材は、基端部分に設けられた軸を中心として回転可能となっており、各前記支持部材の先端部分に前記把持部材が設けられていてもよい。
また、各前記把持部材は略平行に延びる棒状部材であってもよい。
また、各前記把持部材は、他の前記把持部材から独立して、当該把持部材を支持する前記支持部材に対して所定の把持位置から退避可能となっており、各前記把持部には、各前記把持部材を前記把持位置に向かって付勢する第1付勢部材が設けられていてもよい。
また、前記待機位置から前記ベース部の中心に近づく方向に移動する各前記把持部材の軌跡が略直線形状となるよう前記ベース部が回転させられるようになっていてもよい。
本発明のロボットハンドにおいては、各前記把持部は前記待機位置から前記ベース部の中心に近づく方向に直線移動を行うようになっていてもよい。
本発明のロボットハンドにおいては、各前記把持部はそれぞれ他の前記把持部から独立して前記ベース部に近づく方向に移動可能となっており、各前記把持部を前記ベース部から遠ざける方向に付勢する第2付勢部材が設けられていてもよい。
本発明のロボットハンドにおいては、前記ベース部または各前記把持部には、金属製の対象物を引きつけるための電磁石が設けられていてもよい。
あるいは、前記ベース部または各前記把持部には、対象物を引きつけるための吸盤が設けられていてもよい。
本発明のロボットハンドにおいては、1つの前記駆動部により複数の前記把持部が同期して移動させられるようになっていてもよい。
本発明のロボットハンドにおいては、前記駆動部は、気体が供給されることにより各前記把持部を駆動するようになっていてもよい。
本発明のロボットハンドにおいては、前記把持部の数は3つであってもよい。
本発明のロボットハンドにおいては、対象物を吸着する第1吸着部が先端に設けられた伸縮部材を伸縮させる伸縮機構が前記ベース部に設けられていてもよい。
この場合、前記第1吸着部は真空吸着により対象物を吸着するようになっていてもよい。
本発明のロボットハンドは、前記駆動部を制御する制御部を更に備え、前記制御部により、各前記把持部の移動速度、各前記把持部による把持力、各前記把持部の位置のうち少なくとも一つの要素が調整されるようになっていてもよい。
この場合、各前記把持部の位置が予め複数設定されており、前記制御部は、予め設定された複数の位置のうちいずれかの位置に各前記把持部を位置させるよう前記駆動部を制御するようになっていてもよい。
また、本発明のロボットハンドは、各前記把持部の位置を検知するための位置検知部を更に備え、前記制御部は、前記位置検知部による各前記把持部の位置の検知情報に基づいて各前記把持部を移動させるよう前記駆動部を制御するようになっていてもよい。
この場合、前記位置検知部はロータリーエンコーダを含んでいてもよい。
本発明のロボットハンドは、ベース部と、対象物を吸着する複数の第2吸着部と、待機位置から前記ベース部の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっており、各前記第2吸着部を支持する複数の支持部と、各前記支持部を駆動する駆動部と、を備えたことを特徴とする。
このようなロボットハンドによれば、駆動部によって各支持部が待機位置からベース部の中心に近づく方向に移動させられた後に、各支持部により支持される吸着部(第2吸着部)に対象物が吸引されるため、様々な種類の部品に対して部品毎に支持部や吸着部を交換する必要がなくなり、このため支持部や吸着部の交換に必要な時間や手間を省略することができ、よって作業性を向上させることができる。また、複数の支持部の各々が待機位置からベース部の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっており、各支持部により複数の吸着部がそれぞれ支持されているため、様々な形状やサイズの対象物を1または複数の吸着部により吸着させることができるようになる。
上記のロボットハンドにおいては、各前記第2吸着部は真空吸着により対象物を吸着するようになっていてもよい。
また、上記のロボットハンドにおいては、各前記支持部はそれぞれ他の前記支持部から独立して前記ベース部に近づく方向に移動可能となっており、各前記支持部を前記ベース部から遠ざける方向に付勢する第3付勢部材が設けられていてもよい。
本発明の産業用ロボットは、上記のロボットハンドと、前記ロボットハンドの前記駆動部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明の産業用ロボットにおいては、前記制御部により、前記ロボットハンドの各前記把持部の移動速度、各前記把持部による把持力、各前記把持部の位置のうち少なくとも一つの要素が調整されるようになっていてもよい。
本発明のロボットハンドおよび産業用ロボットによれば、様々な種類の部品に対して部品毎に把持部を交換する必要がなくなり、このため把持部の交換に必要な時間や手間を省略することができ、よって作業性を向上させることができる。
また、本発明の他のロボットハンドによれば、様々な種類の部品に対して部品毎に支持部や吸着部を交換する必要がなくなり、このため支持部や吸着部の交換に必要な時間や手間を省略することができ、よって作業性を向上させることができ、しかも、様々な形状やサイズの対象物を1または複数の吸着部により吸着させることができる。
本発明の実施の形態によるロボットハンドを備えた産業用ロボットの正面図である。 図1に示す産業用ロボットにおけるロボットハンドの構成を示す側面図である。 図2に示すロボットハンドの斜視図である。 (a)〜(d)は、図2等に示すロボットハンドにおける各把持部の動作を順に示す説明図である。 図2等に示すロボットハンドにおいて各把持部が移動する際の棒状部材の軌跡を示す説明図である。 (a)〜(c)は、図2等に示すロボットハンドの各把持部により様々な形状の対象物を把持する際の動作を示す説明図である。 (a)(b)は、図2等に示すロボットハンドにおける各把持部の動作を示す側面図である。 図2等に示すロボットハンドに設けられたロータリーアクチュエータおよびロータリーエンコーダの構成を示す側面図である。 図2等に示すロボットハンドにおける把持部の棒状部材の予め設定された各位置を示す説明図である。 変形例に係るロボットハンドの構成を示す側面図である。 (a)〜(c)は、図10に示すロボットハンドの各把持部に設けられた吸着パッドにより様々な形状の対象物を保持するときの状態を示す説明図である。 図10に示すロボットハンドの各把持部に設けられた吸着パッドにより段差のある対象物を保持するときの状態を示す側面図である。 別の変形例に係るロボットハンドの構成を示す側面図である。 (a)(b)は、図13に示すロボットハンドの各把持部により対象物を把持する際の動作を示す側面図である。 図13に示すロボットハンドに設けられた吸着パッドやシリンダーロッド等の構成を示す側面図である。 (a)は、図13に示すロボットハンドにおけるシリンダーロッドの先端に設けられたコの字形状の板金から形成される先端部材の構成を示す側面図であり、(b)は、(a)に示す先端部材を底面側から見たときの構成を示す底面図である。 図13に示すロボットハンドにおける吸着パッドを支持する吸着パッド支持部材の構成を示す側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図9は、本実施の形態によるロボットハンドおよびこのようなロボットハンドを備えた産業用ロボットを示す図である。このうち、図1は、本実施の形態によるロボットハンドを備えた産業用ロボットの正面図であり、図2は、図1に示す産業用ロボットにおけるロボットハンドの構成を示す側面図であり、図3は、図2に示すロボットハンドの斜視図である。また、図4(a)〜図4(d)は、図2等に示すロボットハンドにおける各把持部の動作を順に示す説明図であり、図5は、図2等に示すロボットハンドにおいて各把持部が移動する際の棒状部材の軌跡を示す説明図である。また、図6(a)〜図6(c)は、図2等に示すロボットハンドの各把持部により様々な形状の対象物を把持する際の動作を示す説明図である。また、図7(a)(b)は、図2等に示すロボットハンドにおける各把持部の動作を示す側面図であり、図8は、図2等に示すロボットハンドに設けられたロータリーアクチュエータおよびロータリーエンコーダの構成を示す側面図である。また、図9は、図2等に示すロボットハンドにおける把持部の棒状部材の予め設定された各位置を示す説明図である。
本実施の形態による産業用ロボット1は、工場等において製造工程で用いられるようになっており、様々な形状の部品等の対象物を把持して他の構成品に取り付ける等の動作を行うようになっている。図1に示すように、本実施の形態による産業用ロボット1は、胴体部2と、胴体部2に設けられた左右一対のアーム部4と、各アーム部4の先端部分に取り付けられたロボットハンド10とを備えている。
図2および図3に示すように、ロボットハンド10は、ベース部40と、ベース部40に設けられた複数(具体的には、3つ)の把持部20と、各把持部20を駆動する駆動部としてのロータリーアクチュエータ50とを備えており、各把持部20により対象物が把持されるようになっている。より詳細には、本実施の形態では、各把持部20は、図2、図3および図4(a)に示すような待機位置からベース部40の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっており、ロータリーアクチュエータ50によって各把持部20が待機位置からベース部40の中心に近づく方向に移動させられることにより部品等の対象物が各把持部20により把持されるようになっている。このようなロボットハンド10の各構成部材について以下に詳述する。
図2および図3に示すように、ベース部40は、互いに離間するよう設けられた上下一対の円盤部材41、42を有しており、これらの円盤部材41、42は互いに平行に延びるよう配置されている。より詳細には、上下一対の円盤部材41、42は複数(例えば、3つ)の棒状部材43により連結されるようになっている。これらの上下一対の円盤部材41、42は、各円盤部材41、42の中心(図4において参照符合Oで表示)を通る軸心を中心として一体的に回転するようになっている。
各把持部20は、対象物を把持する把持部材としての棒状部材22と、棒状部材22の基端部分に設けられた第1支持部材24と、第1支持部材24に接続される第2支持部材26とを有している。ここで、第1支持部材24は、棒状部材22と平行に延びる軸心28を中心として、第2支持部材26に対して回転可能となっている。より詳細には、軸心28の近傍にはねじりバネ(図示せず)およびストッパ部材(図示せず)が設けられており、第1支持部材24に何ら力が加えられていない状態では第1支持部材24および第2支持部材26が直線状に延びる状態に維持され、第1支持部材24に力が加えられると当該第1支持部材24が軸心28を中心として第2支持部材26に対して回転し、その後第1支持部材24に力が加えられなくなるとねじりバネの復元力によって第1支持部材24が元の状態に戻されるようになっている。また、図2や図3に示すように、3つの把持部20の各棒状部材22は略平行に延びるようになっている。また、図3および図6に示すように、第2支持部材26には取付部材30が取り付けられており、この取付部材30と第1支持部材24との間には、当該第1支持部材24を付勢する第1付勢部材としてスプリング32が設けられている。より詳細には、スプリング32の一端が第1支持部材24に取り付けられている。また、スプリング32の他端は取付部材30からわずかに離間した箇所に位置している。また、第2支持部材26には棒状部材22と平行に延びる棒状の回転部材34が取り付けられており、この回転部材34はベース部40における上下一対の円盤部材41、42をそれぞれ貫通するようになっている。より詳細には、上下一対の円盤部材41、42の各々には各把持部20の回転部材34が通過する貫通穴が設けられており、回転部材34は各円盤部材41、42に設けられた貫通穴を通過することによりこれらの円盤部材41、42に対して図2における上下方向に移動可能となっている。そして、ロータリーアクチュエータ50により回転部材34が回転させられることにより当該回転部材34を中心として第2支持部材26が回転し、このことにより棒状部材22が移動するようになっている。このような各把持部20の動作の詳細については後述する。
また、各把持部20の回転部材34には第3歯車38が取り付けられており、この第3歯車38の上面には、各把持部20を付勢する第2付勢部材としてのスプリング36の一端が取り付けられている。なお、第3歯車38の機能については後述する。また、スプリング36の他端は上側の円盤部材42の下面に取り付けられている。このことにより、図2に示す状態から各把持部20の回転部材34が上方に移動すると第3歯車38も上方に移動することによりスプリング36が圧縮するようになる。また、このようなスプリング36の圧縮状態からの反発力によって第3歯車38が図2における下方に付勢され、回転部材34が図2に示すような元の位置に戻るようになる。
各把持部20を駆動する駆動部としてのロータリーアクチュエータ50は、空気等の気体が供給されることにより各把持部20を駆動するようになっている。より詳細には、図2に示すように、ロータリーアクチュエータ50には回転軸52が取り付けられており、この回転軸52の先端には第1歯車54が取り付けられている。また、第1歯車54の歯には各把持部20に対応して設けられた3つの第2歯車56(図2では2つの第2歯車56を図示)の歯がそれぞれ噛み合っており、第1歯車54が回転すると各第2歯車56も回転するようになっている。また、各把持部20の回転部材34に取り付けられた第3歯車38の歯と第2歯車56の歯とが噛み合っており、第2歯車56が回転すると第3歯車38も回転するようになっている。このことにより、ロータリーアクチュエータ50が回転軸52を回転させると、このようなロータリーアクチュエータ50による駆動力が第1歯車54、第2歯車56および第3歯車38を順に経て各把持部20の回転部材34に伝達され、当該回転部材34が回転するようになっている。このように、本実施の形態のロボットハンド10では、1つのロータリーアクチュエータ50により複数の把持部20が同期して移動させられるようになっている。この場合には、各把持部20を同期して移動させることにより各把持部20の棒状部材22が対象物に接触するタイミングが略同一となるため対象物をより確実に把持することができるようになる。また、本実施の形態では、空気等の気体が供給されることにより各把持部20を駆動するようなロータリーアクチュエータ50を用いることにより、ロボットハンド10の軽量化を図ることができるようになる。
また、図3および図8に示すように、各把持部20の位置を検知するための位置検知部としてロータリーエンコーダ60が設けられている。具体的には、位置検知部としてのロータリーエンコーダ60は、回転軸52と一体的に回転するとともに一定の角度の間隔で複数のスリットがその外周縁に設けられた格子円盤61と、格子円盤61の外周縁におけるスリットを挟むよう設けられた光センサ62とを有しており、ロータリーアクチュエータ50により回転軸52が回転させられると、この回転軸52の回転量がロータリーエンコーダ60により検知されるようになっている。上述したように、ロータリーアクチュエータ50が回転軸52を回転させると、このようなロータリーアクチュエータ50による駆動力が回転部材34に伝達されて当該回転部材34が回転するようになっているため、回転軸52の回転量がロータリーエンコーダ60により検知されると、回転部材34の回転量も検知されるようになり、よって各把持部20の位置(具体的には、棒状部材22の位置)も検知されるようになる。
また、図2に示すように、駆動部としてのロータリーアクチュエータ50の制御を行う制御部90が設けられている。このような制御部90は産業用ロボット1の胴体部2等に設けられていてもよく、あるいは制御部90がロボットハンド10に設けられていてもよい。そして、このような制御部90により、各把持部20の移動速度、各把持部20による把持力、各把持部20の位置のうち少なくとも一つの要素が調整されるようになっている。このような制御部90によるロータリーアクチュエータ50の制御方法の詳細については後述する。
次に、各把持部20の動作について図4(a)〜図4(d)を用いて説明する。図4(a)〜図4(d)は、図2や図3に示すロボットハンド10を下側から上方向に見たときの各把持部20および下側の円盤部材41の位置関係を示す図である。また、図4において下側の円盤部材41の中心を参照符合Oで示す。
図4(a)は、各把持部20の棒状部材22が待機位置に位置しているときの状態を示す図である。図4(a)に示すように、各把持部20の棒状部材22が待機位置に位置しているときには、これらの棒状部材22はベース部40の各円盤部材41、42よりも外側に位置している。そして、ロボットハンド10の各把持部20により対象物を把持させる際に、制御部90によってロータリーアクチュエータ50が駆動するよう制御され、このロータリーアクチュエータ50により回転軸52が回転させられると、ロータリーアクチュエータ50による駆動力が第1歯車54、第2歯車56および第3歯車38を順に経て各把持部20の回転部材34に伝達され、当該回転部材34が回転する。このことにより、各把持部20において、回転部材34を中心として第1支持部材24および第2支持部材26が図4における反時計回りの方向に回転し、第1支持部材24の先端部分に取り付けられた棒状部材22がベース部40の円盤部材41の中心Oに近づくように移動する。このようにして、各把持部20は図4(a)に示す位置から図4(b)に示す位置および図4(c)に示す位置を経て最終的に図4(d)に示す位置まで移動するようになり、各把持部20の棒状部材22が円盤部材41の中心Oに最接近するようになる。
また、本実施の形態では、上述したような各把持部20の動作に合わせて、ベース部40自体も当該ベース部40を中心として回転するようになっている。具体的には、図4(a)に示すような待機位置からベース部40の中心(すなわち、図4における下側の円盤部材41の中心O)に近づく方向に移動する各棒状部材22の軌跡が略直線形状となるようベース部40が回転させられるようになっている、このようなベース部40の動作を説明するために、図4(a)〜(d)では下側の円盤部材41に仮想の目印41aを付けている(実際にはこのような目印41aは設けられていない)。図4(a)〜(d)に示すように、各把持部20の棒状部材22がベース部40の円盤部材41の中心Oに近づくような動作に合わせて、下側の円盤部材41は中心Oを中心として図4における時計回りの方向に回転するようになる。具体的には、図4(a)〜(d)において下側の円盤部材41に設けられた仮想の目印41aで示すように、各把持部20の棒状部材22が図4(a)に示すような待機位置から下側の円盤部材41の中心Oに最接近する位置まで移動する間に、下側の円盤部材41は約90°回転するようになる。このことにより、図5において矢印Aで示すように、待機位置からベース部40の中心に近づく方向に移動する各把持部20の棒状部材22の軌跡が略直線形状となる。このため、下側の円盤部材41の中心Oの近傍に対象物が位置している場合には、各把持部20の棒状部材22はこの対象物に向かって略直線形状の軌跡を通って接近するようになるため、当該対象物を安定的に把持することができるようになる。
次に、このようなロボットハンド10の各把持部20により様々な形状の対象物を把持する際の動作について図6(a)〜図6(c)を用いて説明する。図6(a)〜図6(c)は、図2や図3に示すロボットハンド10を下側から上方向に見たときの各把持部20および下側の円盤部材41の位置関係を示す図である。なお、図6(a)は、ロボットハンド10の各把持部20により対象物が把持されていないときの各把持部20の状態を示す図である。図6(a)に示すように、各把持部20により対象物が把持されていない状態では、各把持部20の第1支持部材24および第2支持部材26は直線状に延びるようになっている。このような各把持部20の第1支持部材24および第2支持部材26が直線状に延びるときの第1支持部材24や棒状部材22の位置を把持位置とする。
一方、図6(b)に示すように、例えば断面が三角形形状の対象物Wが各把持部20により把持される場合には、各把持部20において第1支持部材24が軸心28を中心として第2支持部材26に対して把持位置から退避するように回転し、この第2支持部材26の先端に設けられた棒状部材22も把持位置から退避するようになる。このように、各把持部20において、棒状部材22は、他の棒状部材22から独立して、第2支持部材26に対して所定の把持位置から退避可能となっている。また、図6(b)に示すように、各把持部20において第1支持部材24が軸心28を中心として第2支持部材26に対して退避するように回転した場合には、当該第1支持部材24は取付部材30に取り付けられているスプリング32の端部に接触するようになり、第1支持部材24により押動されたスプリング32は圧縮されるようになる。このように、スプリング32は、対象物Wに棒状部材22が接触したときの衝撃緩和部材としても機能するようになる。そして、スプリング32の圧縮状態からの反発力により、第1支持部材24は把持位置に向かって付勢されるようになり、よって棒状部材22も把持位置に向かって付勢されるようになる。このようにして、各棒状部材22は対象物に向かって付勢されるため、各棒状部材22により対象物Wを確実に把持することができるようになる。
また、本実施の形態では、各把持部20において棒状部材22が図6(a)に示すような把持位置から退避した場合にこのことを検知する検知センサ27(図2参照)が設けられている。このことにより、各把持部20により対象物Wが把持されることにより棒状部材22が退避位置から退避するとこのことが検知センサ27により検知されるため、対象物Wが各把持部20により把持されたことも検知することができるようになる。なお、棒状部材22が把持位置から退避した場合にこのことを検知する検知センサ27を設ける代わりに、あるいはこのような検知センサ27を設けることに加えて、各把持部20により把持される対象物W自体を検知する対象物検知センサ48(図2参照)がベース部40における下側の円盤部材41の下面等に設けられるようになっていてもよい。
また、本実施の形態のロボットハンド10では、各把持部20が第1支持部材24および第2支持部材26を有しているとともに第2支持部材26に設けられた取付部材30にはスプリング32が取り付けられているため、様々な形状の対象物を把持することができるようになっている。例えば、図6(c)に示すような例えば断面が多角形形状の対象物Wを各把持部20により把持する場合にも、各把持部20において第1支持部材24を軸心28を中心として第2支持部材26に対して退避するように回転させるとともに、スプリング32の圧縮状態からの反発力により第1支持部材24および棒状部材22を把持位置に向かって付勢することにより、各棒状部材22を対象物Wに押しつけることができるようになる。このようにして、本実施の形態では、各棒状部材22により様々な形状の対象物を確実に把持することができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10では、各把持部20の回転部材34は他の回転部材34から独立してベース部40の各円盤部材41、42に対して図2や図3における上下方向に移動することができるようになっている。このことにより、図7(b)に示すように、ある把持部20の棒状部材22の先端部分に障害物Pが衝突した場合でも、この棒状部材22のみが図7(b)における矢印で示すようにベース部40に向かって退避するよう移動することにより、棒状部材22が破損してしまうことを防止することができるようになる。また、各把持部20の回転部材34が他の回転部材34から独立して移動可能となっている場合には、段差のある対象物も容易に把持することができるようになる。また、上述したように、各把持部20の回転部材34には第3歯車38が取り付けられており、この第3歯車38の上面には、各把持部20を付勢する第2付勢部材としてのスプリング36の一端が取り付けられている。また、スプリング36の他端は上側の円盤部材42の下面に取り付けられている。このことにより、図7(b)に示すようにある把持部20の回転部材34が上方に移動するとスプリング36が圧縮するようになる。また、このようなスプリング36の圧縮状態からの反発力によって第3歯車38が図7における下方に付勢され、このことにより回転部材34が図7(a)に示すような元の位置に自動で戻るようになる。
また、本実施の形態では、各把持部20の位置はロータリーエンコーダ60により検知されるようになっており、当該ロータリーエンコーダ60による検知情報は制御部90に送られるようになっている。そして、制御部90は、ロータリーエンコーダ60による検知情報に基づいて、ロータリーアクチュエータ50の制御を行うようになっている。具体的には、ロータリーアクチュエータ50に供給される空気等の気体の量を調整するようになっている。そして、上述したように、制御部90により、各把持部20の移動速度、各把持部20による把持力、各把持部20の位置のうち少なくとも一つの要素が調整されるようになっている。より詳細には、図9に示すように、制御部90において、各把持部20の棒状部材22の把持位置として複数の位置P0〜P8が予め設定されている。ここで、位置P0は、各把持部20の棒状部材22が図4(a)に示すような待機位置に位置しているときの位置であり、位置P8は、各把持部20の棒状部材22が図4(d)に示すような下側の円盤部材41の中心Oに最接近しているときの位置であり、位置P1〜位置P7は、それぞれ上記の位置P0および位置P7の間の位置である。また、複数の位置P0〜P7のうち隣り合う位置の間の角度αは例えば24°となっており、位置P7と位置P8との間の角度は上記の角度αよりも小さくなっている。そして、制御部90は、ロータリーエンコーダ60による検知情報に基づいて、予め設定された複数の位置P0〜P8のうちいずれかの位置に各把持部20の棒状部材22を位置させるようロータリーアクチュエータ50を制御するようになっている。このような制御部90によるロータリーアクチュエータ50の制御方法によれば複雑な制御が不要となる。また、予め設定された複数の位置P0〜P8のうちいずれかの位置に各把持部20の棒状部材22を位置させるようにした場合には、各把持部20の棒状部材22の移動速度の調整や各把持部20の棒状部材22により対象物を把持する際の把持力を容易に調整することができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10では、ベース部40における下側の円盤部材41または各把持部20の第1支持部材24や第2支持部材26に、金属製の対象物を引きつけるための電磁石(図示せず)が設けられていてもよい。この場合には、各把持部20の棒状部材22により金属製の対象物を把持する際に、電磁石によりこの対象物を引きつけることにより、各把持部20の棒状部材22により対象物を把持する動作を補助することができるようになる。また、ベース部40における下側の円盤部材41等に電磁石を設ける代わりに、あるいはこのような電磁石を設けることに加えて、ベース部40における下側の円盤部材41または各把持部20の第1支持部材24や第2支持部材26に、対象物を引きつけるための吸盤(図示せず)が設けられていてもよい。このような吸盤を設けた場合にも、各把持部20の棒状部材22により対象物を把持する動作を補助することができるようになる。
以上のような構成からなる本実施の形態のロボットハンド10およびこのようなロボットハンド10を備えた産業用ロボット1によれば、待機位置からベース部40の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっている複数の把持部20が設けられており、駆動部としてのロータリーアクチュエータ50によって各把持部20が図4(a)に示すような待機位置からベース部40の中心に近づく方向に移動させられることにより対象物が各把持部20により把持されるようになっている。この場合には、様々な種類の部品に対して部品毎に把持部20を交換する必要がなくなり、このため把持部20の交換に必要な時間や手間を省略することができ、よって作業性を向上させることができる。
より詳細に説明すると、従来の産業用ロボットに設けられたロボットハンドでは、部品の形状やサイズに合わせてハンドを取り替えることができるようになっていた。しかしながら、このようなロボットハンドでは、様々な形状やサイズの部品に対応して複数の種類のハンドを用意しなければならず、また、把持される部品の種類に合わせてハンドを取り替える必要があったためハンドの交換に時間や手間がかかるという問題があった。これに対し、本実施の形態のロボットハンド10では、各把持部20が待機位置からベース部40の中心に近づく方向に移動させられることにより対象物が各把持部20により把持されるようになっているため、様々な種類の部品に対して部品毎に把持部20を交換する必要がなくなり、よって従来の産業用ロボットに設けられたロボットハンドに係る上記の問題を解決することができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、上述したように、各把持部20は、対象物を把持する把持部材としての棒状部材22と、棒状部材22を支持する支持部材としての第1支持部材24および第2支持部材26とを有している。また、第1支持部材24および第2支持部材26から形成される支持部材は、基端部分に設けられた軸(具体的には、回転部材34)を中心として回転可能となっており、このような支持部材の先端部分に把持部材としての棒状部材22が設けられている。また、把持部材としての各棒状部材22は略平行に延びるようになっている。このような構成の各把持部20によれば、対象物をより一層確実に把持することができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、上述したように、把持部材としての棒状部材22は、他の棒状部材22から独立して、当該棒状部材22を支持する支持部材(より詳細には、第2支持部材26)に対して図6(a)に示すような所定の把持位置から退避可能となっており、各把持部20には、各棒状部材22を把持位置に向かって付勢する第1付勢部材としてスプリング32が設けられている。この場合には、各把持部20により把持される対象物の形状が複雑な形状である場合にも、各棒状部材22が対象物に接触したときに当該棒状部材22を他の棒状部材22から独立して把持位置から退避させることにより、複雑な形状の対象物を各把持部20により確実に把持することができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、上述したように、図4(a)に示すような待機位置からベース部40の中心に近づく方向に移動する各棒状部材22の軌跡が図5の矢印Aに示すような略直線形状となるようベース部40が回転させられるようになっている。このことにより、ベース部40の中心の近傍に対象物が位置している場合には、各把持部20の棒状部材22はこの対象物に向かって略直線形状の軌跡を通って接近するようになるため、当該対象物を安定的に把持することができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、上述したように、各把持部20はそれぞれ他の把持部20から独立してベース部40に近づく方向に移動可能となっており、各把持部20をベース部40から遠ざける方向に付勢する第2付勢部材としてスプリング36が設けられている。この場合には、図7(b)に示すように、ある把持部20の棒状部材22の先端部分に障害物Pが衝突した場合でも、この棒状部材22のみが図7(b)における矢印で示すようにベース部40に向かって退避するよう移動することにより、棒状部材22が破損してしまうことを防止することができるようになる。また、段差のある対象物も容易に把持することができるようになる。また、図7(b)に示すようにある把持部20の回転部材34が上方に移動するとスプリング36が圧縮するようになり、このようなスプリング36の圧縮状態からの反発力によって第3歯車38が図7における下方に付勢され、このことにより回転部材34が図7(a)に示すような元の位置に自動で戻るようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、上述したように、ベース部40または各把持部20には、金属製の対象物を引きつけるための電磁石(図示せず)が設けられていてもよい。この場合には、各把持部20の棒状部材22により金属製の対象物を把持する際に、電磁石によりこの対象物を引きつけることにより、各把持部20の棒状部材22により対象物を把持する動作を補助することができるようになる。また、ベース部40または各把持部20には、対象物を引きつけるための吸盤(図示せず)が設けられていてもよい。このような吸盤を設けた場合にも、各把持部20の棒状部材22により対象物を把持する動作を補助することができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、上述したように、1つの駆動部(具体的には、ロータリーアクチュエータ50)により複数の把持部20が同期して移動させられるようになっている。この場合には、各把持部20を同期して移動させることにより各把持部20の棒状部材22が対象物に接触するタイミングが略同一となるため対象物をより確実に把持することができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、上述したように、駆動部としてのロータリーアクチュエータ50は、気体が供給されることにより各把持部20を駆動するようになっている。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、上述したように、把持部20の数は3つである。なお、把持部20の数を例えば2つにした場合には対象物を2つの把持部20により安定的に把持することができず、一方、把持部20の数を例えば4つ以上にした場合には各把持部20により対象物を把持する際に1または複数の把持部20の棒状部材22が対象物に接触しないで浮いてしまうようになるため、把持部20の数を3つにすることが好ましい。なお、本発明に係るロボットハンドでは把持部の数は3つに限定されることはなく2つや4つ以上の把持部を有するロボットハンドも本発明の範囲に含まれるものとする。
また、本実施の形態のロボットハンド10やこのようなロボットハンド10を備えた産業用ロボット1においては、上述したように、駆動部としてのロータリーアクチュエータ50を制御する制御部90が設けられており、制御部90により、各把持部20の移動速度、各把持部20による把持力、各把持部20の位置のうち少なくとも一つの要素が調整されるようになっている。この場合には、各把持部20の移動速度、各把持部20による把持力、あるいは各把持部20の位置を容易に調整することができるようになる。
また、図9に示すように、各把持部20の位置が予め複数設定されており、制御部90は、予め設定された複数の位置のうちいずれかの位置に各把持部20を位置させるようロータリーアクチュエータ50を制御するようになっている。この場合には、制御部90によりロータリーアクチュエータ50を制御するにあたり複雑な制御が不要となる。また、各把持部20の棒状部材22の移動速度の調整や各把持部20の棒状部材22により対象物を把持する際の把持力を容易に調整することができるようになる。また、本実施の形態のロボットハンド10では、各把持部20の位置を検知するための位置検知部としてロータリーエンコーダ60が設けられており、制御部90は、このようなロータリーエンコーダ60による各把持部20の位置の検知情報に基づいて各把持部20を移動させるようロータリーアクチュエータ50を制御するようになっている。この場合には、ロータリーエンコーダ60による各把持部20の位置の検知情報を用いることにより各把持部20を所定の位置により確実に移動させることができるようになる。
なお、本実施の形態によるロボットハンド10やこのようなロボットハンド10を備えた産業用ロボット1は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
例えば、各把持部20を駆動する駆動部は、空気等の気体が供給されることにより各把持部20を駆動するようなロータリーアクチュエータ50に限定されることはない。各把持部20を駆動する駆動部として、モータ等の他の機構を用いてもよい。
また、各把持部20の位置を検知するための位置検知部は、ロータリーエンコーダ60に限定されることはない。各把持部20の位置を検知するための位置検知部として、ロータリーエンコーダ60以外の機構を用いてもよい。
また、対象物を把持するための把持部は、第1支持部材24および第2支持部材26が回転部材34を中心として回転するような構成の把持部20に限定されることはない。対象物を把持するための把持部として、棒状部材を待機位置からベース部の中心に近づく方向に直線的に移動させるリニアガイド等の機構を有するものが用いられてもよい。このような構成の把持部でも、棒状部材を待機位置からベース部の中心に近づく方向に直線的に移動させることにより、ベース部の中心の近傍に対象物が位置している場合には、各把持部の棒状部材はこの対象物に向かって直線形状の軌跡を通って接近するようになるため、当該対象物を安定的に把持することができるようになる。しかしながら、リニアガイド等により棒状部材を待機位置からベース部の中心に近づく方向に直線的に移動させる場合には、上述したような第1支持部材24および第2支持部材26が回転部材34を中心として回転するような構成の把持部20と比較して、リニアガイド等の長さを第1支持部材24および第2支持部材26の合計の長さの約2倍とする必要があり、ロボットハンド10が比較的大きくなってしまう。
また、本実施の形態のロボットハンド10においては、各把持部20において棒状部材22が第1支持部材24に着脱自在に取り付けられるようになっていてもよい。この場合には、各把持部20により把持される対象物の種類や材質によって、棒状部材22のみを別の種類のものに交換することができるようになる。
また、本実施の形態のロボットハンド10において、ベース部40における下側の円盤部材41の底面に、各把持部20の棒状部材22により把持されるべき対象物を撮像するための撮像カメラが設けられていてもよい。この場合には、各把持部20を待機位置からベース部40の中心に近づく方向に移動させる際に、撮像カメラにより撮像された映像や画像に基づいて、対象物に対する各棒状部材22の位置合わせを精度良く行うことができるようになる。
また、本発明に係るロボットハンドの他の例として、図10乃至図12に示すような構成のものが用いられてもよい。図10は、変形例に係るロボットハンド10aの構成を示す側面図であり、図11(a)〜図11(c)は、図10に示すロボットハンド10aの各把持部20に設けられた吸着パッド23により様々な形状の対象物を保持するときの状態を示す説明図である。また、図12は、図10に示すロボットハンド10aの各把持部20に設けられた吸着パッド23により段差のある対象物を保持するときの状態を示す側面図である。なお、図10乃至図12に示すような変形例に係るロボットハンド10aを説明するにあたり、図1乃至図9に示すロボットハンド10と同じ構成部材については同じ参照符合を付してその説明を省略する。
図10に示すように、変形例に係るロボットハンド10aでは、各把持部20において棒状部材22の下端に吸着パッド23がそれぞれ設けられている。各吸着パッド23には図示しない空気配管の先端部分が接続されており、この空気配管の基端部分には空気吸引部(図示せず)が接続されている。そして、空気吸引部によって空気配管を介して各吸着パッド23から空気を吸引することによって、対象物が真空吸着により各吸着パッド23に吸着されるようになっている。これらの吸着パッド23、空気配管および空気吸引部により、対象物を吸着するための吸着部(特許請求の範囲における第2吸着部)が構成されている。また、図10乃至図12に示すロボットハンド10aでは、各把持部20は、対象物を把持するためのものではなく、単に吸着部の吸着パッド23を支持するための支持部として機能するようになっている。
図10に示すような変形例に係るロボットハンド10aでは、様々な形状の対象物を吸着部に吸着させることによりこれらの対象物を保持することができるようになっている。より詳細には、ロボットハンド10aにより保持されるべき対象物が比較的小さい場合には、図11(a)に示すようにロボットハンド10aにおける1つの把持部20に設けられた吸着パッド23に対象物(図11(a)において参照符合Vで表示)を吸着させる。一方、ロボットハンド10aにより保持されるべき対象物が比較的大きい場合には、図11(b)(c)に示すようにロボットハンド10aにおける2つの把持部20の各々に設けられた2つ吸着パッド23に対象物(図11(b)(c)において参照符合V、Vで表示)を吸着させる。この際に、図11(b)において参照符合Vで示す対象物のように、ロボットハンド10aにより保持されるべき対象物の長手方向における長さが比較的小さい場合には、各把持部20の吸着パッド23をベース部40の円盤部材41の中心にできるだけ近づけるようにする。一方、図11(c)において参照符合Vで示す対象物のように、ロボットハンド10aにより保持されるべき対象物の長手方向における長さが比較的大きい場合には、各把持部20の吸着パッド23をベース部40の円盤部材41の中心からできるだけ遠ざけるようにする。このように、複数の把持部20の各々が待機位置からベース部40の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっており、各把持部20における棒状部材22の先端に吸着パッド23を設けることにより、様々な形状やサイズの対象物を保持することができるようになる。
図10に示すような変形例に係るロボットハンド10aでは、図1乃至図9に示すロボットハンド10と同様に、各把持部20の回転部材34は他の回転部材34から独立してベース部40に対して図10における上下方向に移動することができるようになっている。また、各把持部20の回転部材34には第3歯車38が取り付けられており、この第3歯車38の上面には、各把持部20を付勢する第2付勢部材としてのスプリング36の一端が取り付けられている。また、スプリング36の他端は上側の円盤部材42の下面に取り付けられている。このことにより、各吸着パッド23に対象物を吸着させる際に、対象物の上面に各吸着パッド23を押しつけるとスプリング36が圧縮するようになるため、このようなスプリング36の圧縮状態からの反発力により当該対象物の上面に各吸着パッド23を押し当てることができるようになり、よって対象物を確実に各吸着パッド23で吸着させることができる。
また、図10に示すような変形例に係るロボットハンド10aでは、段差のある対象物を吸着部に吸着させることにより当該対象物を保持することができるようになっている。より詳細には、図12に示すように、参照符合Vで示すような段差のある対象物を各把持部20の吸着パッド23に吸着させる際に、ある吸着パッド23に対象物が接触すると、この吸着パッド23が設けられた把持部20の回転部材34や棒状部材22がベース部40に向かって上方に退避することにより、段差のある対象物の各々の上面を各吸着パッド23で吸着させることができるようになる。また、段差のある対象物の各々の上面を各吸着パッド23で吸着させたときに、対象物における複数の上面のうち最も上方に突出する上面を吸着する吸着パッド23が設けられた把持部20に対応するスプリング36が圧縮するようになる。また、このような段差のある対象物が各吸着パッド23から取り外されると、圧縮しているスプリング36の圧縮状態からの反発力によって第3歯車38が下方に付勢され、このことにより回転部材34や棒状部材22が図10に示すような元の位置に自動で戻るようになる。
また、図10乃至図12に示すような変形例に係るロボットハンド10aにおいて、ベース部40における下側の円盤部材41の底面に、各吸着パッド23により吸着されるべき対象物を撮像するための撮像カメラが設けられていてもよい。この場合には、各把持部20を待機位置からベース部40の中心に近づく方向に移動させる際に、撮像カメラにより撮像された映像や画像に基づいて、対象物に対する各吸着パッド23の位置合わせを精度良く行うことができるようになる。
このように、図10乃至図12に示すような変形例に係るロボットハンド10aによれば、待機位置からベース部40の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっている複数の支持部として把持部20が設けられており、支持部としての把持部20により対象物を吸着する吸着部(具体的には、吸着パッド23)が支持されるようになっている。また、ロータリーアクチュエータ50等の駆動部によって各把持部20が待機位置からベース部40の中心に近づく方向に移動させられるようになっている。この場合には、様々な種類の部品に対して部品毎に支持部としての把持部20や吸着部を交換する必要がなくなり、このため把持部20や吸着部の交換に必要な時間や手間を省略することができ、よって作業性を向上させることができる。また、支持部としての複数の把持部20の各々が待機位置からベース部40の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっており、各把持部20における棒状部材22の先端に吸着パッド23を設けることにより、様々な形状やサイズの対象物を保持することができるようになる。
また、図10乃至図12に示すような変形例に係るロボットハンド10aにおいては、各吸着部は真空吸着により対象物を吸着するようになっている。また、支持部としての各把持部20はそれぞれ他の把持部20から独立してベース部40に近づく方向に移動可能となっており、各把持部20をベース部40から遠ざける方向に付勢する第3付勢部材としてスプリング36が設けられている。この場合には、対象物に各吸着パッド23を押しつけることにより当該対象物を確実に各吸着パッド23で吸着させることができる。また、段差のある対象物を吸着部に吸着させることにより当該対象物を保持することができるようになる。
また、本発明に係るロボットハンドの更に他の例として、図13乃至図17に示すような構成のものが用いられてもよい。図13は、別の変形例に係るロボットハンド10bの構成を示す側面図であり、図14(a)および図14(b)は、図13に示すロボットハンド10bの各把持部20により対象物を把持する際の動作を示す側面図である。また、図15は、図13に示すロボットハンド10bに設けられた吸着パッド70やシリンダーロッド82等の構成を示す側面図であり、図16(a)は、図13に示すロボットハンド10bにおけるシリンダーロッド82の先端に設けられたコの字形状の板金から形成される先端部材84の構成を示す側面図であり、図16(b)は、図16(a)に示す先端部材84を底面側から見たときの構成を示す底面図である。また、図17は、図13に示すロボットハンド10bにおける吸着パッド70を支持する吸着パッド支持部材72の構成を示す側面図である。なお、図13乃至図17に示すような変形例に係るロボットハンド10bを説明するにあたり、図1乃至図9に示すロボットハンド10と同じ構成部材については同じ参照符合を付してその説明を省略する。
図13等に示すような変形例に係るロボットハンド10bでは、対象物を吸着する吸着パッド70およびこのような吸着パッド70を図13における上下方向に移動させるシリンダー機構80が設けられている。より詳細には、ベース部40の中心にエアシリンダー等から構成されるシリンダー機構80が設けられており、このシリンダー機構80は、当該シリンダー機構80から下方に延びるシリンダーロッド82を図13における上下方向に移動させるようになっている。また、シリンダーロッド82の下端部分に吸着パッド70が設けられている。より詳細には、図15に示すように、シリンダーロッド82の下端部分にはコの字形状の板金から形成される先端部材84が取り付けられている。ここで、図16(a)(b)に示すように、先端部材84の下面部分84aには円形の開口84hが形成されている。また、先端部材84の上面部分84bにシリンダーロッド82の下端部分が取り付けられている。
また、図15に示すように、吸着パッド70は吸着パッド支持部材72により支持されるようになっており、この吸着パッド支持部材72には空気配管74の先端部分が接続されている。より詳細には、吸着パッド支持部材72の内部には空気の通路が形成されており、この通路を介して空気配管74は吸着パッド70に連通している。また、空気配管74の基端部分には空気吸引部(図示せず)が接続されている。そして、空気吸引部によって空気配管74を介して吸着パッド70から空気を吸引することによって、対象物が真空吸着により吸着パッド70に吸着されるようになっている。これらの吸着パッド70、空気配管74および空気吸引部により、対象物を吸着するための吸着部(特許請求の範囲における第1吸着部)が構成されている。
また、図15に示すように、コの字形状の板金から形成される先端部材84の内部にはスプリング86が設けられており、このスプリング86の上端部分はシリンダーロッド82の下端部分に接続されている。また、スプリング86の下端部分には吸着パッド支持部材72が取り付けられている。このことにより、吸着パッド支持部材72はスプリング86によりシリンダーロッド82の下端部分に支持されるようになる。また、図17に示すように、吸着パッド支持部材72の上部は円柱部分72aから構成されており、この円柱部分72aの断面における直径の大きさは先端部材84の下面部分84aに形成される円形の開口84hの直径よりも小さくなっている。そして、吸着パッド支持部材72がスプリング86によりシリンダーロッド82の下端部分に支持される際に、吸着パッド支持部材72の円柱部分72aは、先端部材84の下面部分84aに形成される開口84hを貫通するようになっている。このことにより、吸着パッド支持部材72の円柱部分72aが開口84hから外れない範囲で、吸着パッド支持部材72は、シリンダーロッド82の長手方向に対して直交する方向(すなわち、図15における左右方向)に移動することができるようになる。また、スプリング86は、吸着パッド支持部材72の円柱部分72aを開口84hの中心に戻す機能を果たすようになる。
また、図13等に示すような変形例に係るロボットハンド10bでは、ベース部40の中心にシリンダー機構80が設けられるようになるため、各把持部20を駆動する駆動部としてのロータリーアクチュエータ50は、ベース部40の中心から外れた位置に設置されるようになる。
次に、図13に示すような変形例に係るロボットハンド10bの各把持部20により対象物を把持する際の動作について図14(a)および図14(b)を用いて説明する。図14(a)に示すように、ロボットハンド10bの各把持部20により把持されるべき対象物(図14において参照符合Wで表示)が例えば段ボール箱(図14において参照符合Bで表示)に収容されており、各把持部20をこのような段ボール箱の内部に入れることが困難である場合には、まず段ボール箱に収容されている対象物をシリンダー機構80によって吸着部の吸着パッド70に吸着させ、この対象物を段ボール箱から取り出す。具体的には、図14(a)に示すように、シリンダーロッド82をシリンダー機構80から下方に伸ばすことによってこのシリンダーロッド82を段ボール箱の内部に進出させ、シリンダーロッド82の先端に設けられた吸着パッド70に対象物を真空吸着させる。そして、図14(b)に示すように対象物を段ボール箱から取り出すと、各把持部20を待機位置からベース部40の中心に近づく方向に移動させることにより、各把持部20の棒状部材22によって対象物を把持させるようにする。この際に、吸着パッド支持部材72は、シリンダーロッド82の長手方向に対して直交する方向にわずかに移動することができるようになっているため、この吸着パッド支持部材72に支持される吸着パッド70も図14における左右方向にわずかに移動可能となり、よって吸着パッド70に吸着されている対象物を各把持部20の棒状部材22によって把持させる際にスムーズに把持させることができるようになる。その後、対象物を吸着パッド70による吸着状態から解放させると、対象物は各把持部20の棒状部材22によって把持された状態となる。
また、図13に示すような変形例に係るロボットハンド10bにおいて各把持部20の棒状部材22によって把持されている対象物を段ボール箱に戻す場合には、上述した動作と逆の動作が行われるようになる。具体的には、各把持部20の棒状部材22によって把持されている対象物に吸着パッド70を吸着させた後、各把持部20を待機位置に戻すことにより対象物を各把持部20の棒状部材22から解放させる。その後、シリンダーロッド82を段ボール箱の真上の位置に移動させた後、このシリンダーロッド82をシリンダー機構80から下方に伸ばすことによって当該シリンダーロッド82を段ボール箱の内部に進出させる。最後に、対象物を吸着パッド70による吸着状態から解放させると、対象物は段ボール箱の内部に収容されるようになる。
また、図13乃至図17に示すような変形例に係るロボットハンド10bにおいて、ベース部40における下側の円盤部材41の底面に、吸着パッド70により吸着されるべき対象物を撮像するための撮像カメラが設けられていてもよい。この場合には、段ボール箱等に収容されている対象物をシリンダー機構80によって吸着部の吸着パッド70に吸着させる際に、撮像カメラにより撮像された映像や画像に基づいて、対象物に対する吸着パッド70の位置合わせを精度良く行うことができるようになる。
このように、図13乃至図17に示すような変形例に係るロボットハンド10bによれば、吸着パッド70等の吸着部がシリンダーロッド82等の伸縮部材の先端に設けられたシリンダー機構80等の伸縮機構がベース部40に設けられている。そして、伸縮機構が伸縮部材を下方に伸ばすことにより、段ボール箱等の容器に収容されている対象物をこの容器から取り出して各把持部20により把持させることができるようになっている。この場合には、段ボール箱等の容器の内部に各把持部20を進出させることができない場合でも、当該容器から対象物を取り出したり当該容器に対象物を収容させたりすることができるようになる。
また、図1乃至図9に示すような構成のロボットハンド10において、ベース部40がシリンダーロッドの先端に支持されており、シリンダー機構がこのシリンダーロッドを伸縮させるようになっていてもよい。この場合には、シリンダー機構がシリンダーロッドを伸縮させることによって、対象物に対して各把持部20を進退させることができるようになる。
1 産業用ロボット
2 胴体部
4 アーム部
10、10a、10b ロボットハンド
20 把持部
22 棒状部材
23 吸着パッド
24 第1支持部材
26 第2支持部材
27 検知センサ
28 軸心
30 取付部材
32 スプリング
34 回転部材
36 スプリング
38 第3歯車
40 ベース部
41 円盤部材
41a 目印
42 円盤部材
43 棒状部材
48 対象物検知センサ
50 ロータリーアクチュエータ
52 回転軸
54 第1歯車
56 第2歯車
60 ロータリーエンコーダ
61 格子円盤
62 光センサ
70 吸着パッド
72 吸着パッド支持部材
72a 円柱部分
74 空気配管
80 シリンダー機構
82 シリンダーロッド
84 先端部材
84a 下面部分
84b 上面部分
84h 開口
86 スプリング
90 制御部

Claims (24)

  1. ベース部と、
    待機位置から前記ベース部の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっている複数の把持部と、
    各前記把持部を駆動する駆動部と、
    を備え、
    前記駆動部によって各前記把持部が前記待機位置から前記ベース部の中心に近づく方向に移動させられることにより対象物が各前記把持部により把持されるようになっている、ロボットハンド。
  2. 各前記把持部は、対象物を把持する把持部材と、前記把持部材を支持する支持部材とを有している、請求項1記載のロボットハンド。
  3. 各前記支持部材は、基端部分に設けられた軸を中心として回転可能となっており、各前記支持部材の先端部分に前記把持部材が設けられている、請求項2記載のロボットハンド。
  4. 各前記把持部材は略平行に延びる棒状部材である、請求項2または3記載のロボットハンド。
  5. 各前記把持部材は、他の前記把持部材から独立して、当該把持部材を支持する前記支持部材に対して所定の把持位置から退避可能となっており、
    各前記把持部には、各前記把持部材を前記把持位置に向かって付勢する第1付勢部材が設けられている、請求項2乃至4のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  6. 前記待機位置から前記ベース部の中心に近づく方向に移動する各前記把持部材の軌跡が略直線形状となるよう前記ベース部が回転させられるようになっている、請求項2乃至5のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  7. 各前記把持部は前記待機位置から前記ベース部の中心に近づく方向に直線移動を行うようになっている、請求項1記載のロボットハンド。
  8. 各前記把持部はそれぞれ他の前記把持部から独立して前記ベース部に近づく方向に移動可能となっており、各前記把持部を前記ベース部から遠ざける方向に付勢する第2付勢部材が設けられている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  9. 前記ベース部または各前記把持部には、金属製の対象物を引きつけるための電磁石が設けられている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  10. 前記ベース部または各前記把持部には、対象物を引きつけるための吸盤が設けられている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  11. 1つの前記駆動部により複数の前記把持部が同期して移動させられるようになっている、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  12. 前記駆動部は、気体が供給されることにより各前記把持部を駆動するようになっている、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  13. 前記把持部の数は3つである、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  14. 対象物を吸着する第1吸着部が先端に設けられた伸縮部材を伸縮させる伸縮機構が前記ベース部に設けられている、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  15. 前記第1吸着部は真空吸着により対象物を吸着するようになっている、請求項14記載のロボットハンド。
  16. 前記駆動部を制御する制御部を更に備え、
    前記制御部により、各前記把持部の移動速度、各前記把持部による把持力、各前記把持部の位置のうち少なくとも一つの要素が調整されるようになっている、請求項1乃至15のいずれか一項に記載のロボットハンド。
  17. 各前記把持部の位置が予め複数設定されており、
    前記制御部は、予め設定された複数の位置のうちいずれかの位置に各前記把持部を位置させるよう前記駆動部を制御するようになっている、請求項16記載のロボットハンド。
  18. 各前記把持部の位置を検知するための位置検知部を更に備え、
    前記制御部は、前記位置検知部による各前記把持部の位置の検知情報に基づいて各前記把持部を移動させるよう前記駆動部を制御するようになっている、請求項17記載のロボットハンド。
  19. 前記位置検知部はロータリーエンコーダを含む、請求項18記載のロボットハンド。
  20. ベース部と、
    対象物を吸着する複数の第2吸着部と、
    待機位置から前記ベース部の中心に近づく方向にそれぞれ移動可能となっており、各前記第2吸着部を支持する複数の支持部と、
    各前記支持部を駆動する駆動部と、
    を備えた、ロボットハンド。
  21. 各前記第2吸着部は真空吸着により対象物を吸着するようになっている、請求項20記載のロボットハンド。
  22. 各前記支持部はそれぞれ他の前記支持部から独立して前記ベース部に近づく方向に移動可能となっており、各前記支持部を前記ベース部から遠ざける方向に付勢する第3付勢部材が設けられている、請求項20または21記載のロボットハンド。
  23. 請求項1乃至15のいずれか一項に記載のロボットハンドと、
    前記ロボットハンドの前記駆動部を制御する制御部と、
    を備えた、産業用ロボット。
  24. 前記制御部により、前記ロボットハンドの各前記把持部の移動速度、各前記把持部による把持力、各前記把持部の位置のうち少なくとも一つの要素が調整されるようになっている、請求項23記載の産業用ロボット。
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