JP2017103681A - 子機、モニタおよび通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の機器において呼出ボタンが操作される等の所定のイベントがほぼ同時に行われた場合でも、ドアホン親機において同期要求の衝突が連続して起こらないようにすること。【解決手段】ドアホン親機は、玄関子機100−1および玄関子機100−3に対して、固有の識別子および識別子によって一意に決まる送信周期を送信する。玄関子機100−1および玄関子機100−3は、ドアホン親機から受信したこれらの情報を記憶する。非同期状態において、玄関子機100−1および玄関子機100−3の呼出ボタンがほぼ同時に操作された場合、玄関子機100−1および送信玄関子機100−3は、互いに異なる送信周期(1ms、3ms)で同期要求を複数回送信する。【選択図】図19
Description
本開示は、ドアホンシステムの子機、親機、モニタおよび当該ドアホンシステムの通信方法に関する。
近年、住宅等において、例えば、宅外の玄関先に設置されたカメラ付きの子機(以下、「玄関子機」という)と、玄関子機のカメラで撮像された映像をモニタに表示する宅内の親機(以下、「ドアホン親機」という)と、からなるドアホンシステムが広く普及している。また、ドアホンシステムに、モニタを増設する場合もある(以下、「増設モニタ」という)。
一般的に、ドアホンシステムは、玄関子機とドアホン親機とが2線ケーブルにより接続される。また、ドアホン親機と増設モニタとが2線ケーブルにより接続される。特許文献1には、2線ケーブルで接続された玄関子機とドアホン親機との間でパケットを送受信するドアホンシステムが記載されている。
玄関子機の呼出ボタンが操作された場合、当該玄関子機は、ドアホン親機に同期要求(制御信号)を送信する。
各機器が非同期状態において、複数の玄関子機の呼出ボタンがほぼ同時に操作された場合、複数の同期要求が同時にドアホン親機に送信されることになり、ドアホン親機では、同期要求の衝突が起こり、何れの同期要求も受信できない。
ドアホン親機で同期要求を受信できなかった場合、各玄関子機は、所定の周期で同期要求を再送する。従来技術では、各玄関子機の同期要求の送信周期が同一であるため、その後も同期要求の衝突が続けて起こり、通信状態に移行することができなくなるおそれがある。
本開示の目的は、非同期状態において、呼出ボタンが操作される等の所定のイベントが複数の機器においてほぼ同時に行われた場合でも、同期要求の衝突が連続して起こることなく、短時間で通信状態に移行することができるドアホンシステムの子機、親機、モニタおよびドアホンシステムの通信方法を提供することである。
本開示の子機は、親機と子機とが2線ケーブルを介して接続され、前記親機と前記子機との間で時分割複信によりパケット信号を送受信するドアホンシステムの前記子機であって、前記親機からのデータを受信する受信部と、前記受信データに含まれる、前記親機によって割り当てられた識別子を記憶する記憶部と、前記親機へのデータを送信する送信部と、を具備し、前記送信部は、前記親機と非同期状態において、前記親機への同期要求を前記識別子によって一意に決まる送信周期で複数回送信する。
本開示の親機は、親機と子機とが2線ケーブルを介して接続され、前記親機と前記子機との間で時分割複信によりパケット信号を送受信するドアホンシステムの前記親機であって、前記子機からのデータを受信する受信部と、識別子を記憶する記憶部と、前記子機へのデータを送信する送信部と、を具備し、前記送信部は、前記子機と非同期状態において、前記子機への同期要求を前記識別子によって一意に決まる送信周期で複数回送信する。
本開示のモニタは、親機と子機とからなるドアホンシステムに増設され、前記親機と2線ケーブルを介して接続され、前記親機との間で時分割複信によりパケット信号を送受信するモニタであって、前記親機からのデータを受信する受信部と、前記受信データに含まれる、前記親機によって割り当てられた識別子を記憶する記憶部と、前記親機へのデータを送信する送信部と、を具備し、前記送信部は、前記親機と非同期状態において、前記親機への同期要求を前記識別子によって一意に決まる送信周期で複数回送信する。
本開示の通信方法は、親機と子機とが2線ケーブルを介して接続され、前記親機と前記子機との間で時分割複信によりパケット信号を送受信するドアホンシステムの前記子機の通信方法であって、前記親機が、前記子機に固有の識別子、送信周期を含むデータを送信し、前記子機が、前記親機と非同期状態において、前記親機への同期要求を前記識別子によって一意に決まる送信周期で複数回送信する。
本開示によれば、非同期状態において、呼出ボタンが操作される等の所定のイベントが複数の機器においてほぼ同時に行われた場合、各機器が、互いに異なる送信周期で、同期要求を複数回送信するので、同期要求の衝突が連続して起こることなく、短時間で通信状態に移行することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<システムの概要>
まず、本開示の一実施の形態に係るドアホンシステムの概要について、図1を用いて説明する。図1に示すように、ドアホンシステム1は、玄関子機100と、ドアホン親機200と、から構成される。なお、図1では、ドアホン親機200に3台の玄関子機100−1、100−2、100−3が接続している場合を例示している。また、ドアホンシステム1には、増設モニタ300を追加しても良い。さらに、ドアホンシステム1は、他のドアホンシステムと接続することもできる。
まず、本開示の一実施の形態に係るドアホンシステムの概要について、図1を用いて説明する。図1に示すように、ドアホンシステム1は、玄関子機100と、ドアホン親機200と、から構成される。なお、図1では、ドアホン親機200に3台の玄関子機100−1、100−2、100−3が接続している場合を例示している。また、ドアホンシステム1には、増設モニタ300を追加しても良い。さらに、ドアホンシステム1は、他のドアホンシステムと接続することもできる。
玄関子機100は、例えば、住宅等の玄関先に設けられる。ドアホン親機200および増設モニタ300は、例えば、住宅等の宅内に設けられ、壁に固定されたり、テーブルまたは台の上等に載置されたりする。玄関子機100とドアホン親機200とは、1対の銅線から成る2線ケーブルにより接続されている。増設モニタ300は、2線ケーブルによりドアホン親機200と接続される。
ドアホン親機200は、玄関子機100と通信を行い、玄関子機100から映像データ、音声データおよび制御データを受信し、音声データおよび制御データを送信する。また、ドアホン親機200は、増設モニタ300と通信を行い、玄関子機100から受信した映像データ、音声データおよび制御データを増設モニタ300に転送し、増設モニタ300から受信した音声データおよび制御データを玄関子機100に転送する。
なお、以下の説明において、玄関子機100あるいは増設モニタ300からドアホン親機200への方向を「上り方向」といい、玄関子機100あるいは増設モニタ300から上り方向に送信されるパケット、信号をそれぞれ「上りパケット」、「上り信号」という。また、ドアホン親機200から玄関子機100あるいは増設モニタ300への方向を「下り方向」といい、ドアホン親機200から下り方向に送信されるパケット、信号をそれぞれ「下りパケット」、「下り信号」という。
<フレーム構成、スロット構成>
次に、本実施の形態に係る同期通信時のフレーム構成、スロット構成について図2Aを用いて説明する。図2Aに示すように、各フレームは、48000bitの領域を有し、10ms周期、4.8Mbpsのビットレートであり、24スロットに分割される。したがって、各スロットは、2000bit=250byteの領域を有し、0.416ms周期、4.8Mbpsのビットレートになる。
次に、本実施の形態に係る同期通信時のフレーム構成、スロット構成について図2Aを用いて説明する。図2Aに示すように、各フレームは、48000bitの領域を有し、10ms周期、4.8Mbpsのビットレートであり、24スロットに分割される。したがって、各スロットは、2000bit=250byteの領域を有し、0.416ms周期、4.8Mbpsのビットレートになる。
各スロットは、52byteのガードスペース(Guard)、4byteのプリアンブルフィールド、2byteのシンクフィールド(Sync)、32byteの制御データフィールド、160byteのユーザデータフィールドに分けられている。
ガードスペースは、伝播遅延時間差やクロックジッタ等によるスロットの衝突を避けるための時間である。プリアンブルフィールドには、所定のユニークパターンを有するプリアンブルデータ(後述)が付加される。シンクフィールドには、所定のシンクパターンが付加される。制御データフィールドには、制御データが付加される。ユーザデータフィールドには、画像データおよび音声データが付加される。ここでシンクパターンとは、シンクフィールドに配置された既知のデータあるいはデータ列であって、受信データ受信時の同期を確立するために用いられ、受信データが正確なタイミングで受信されたことを確認するための予め規定した既知のデータパターンである。
<割り込み信号の構成>
次に、本実施の形態に係る非同期通信時の割り込み信号の構成について図2Bを用いて説明する。
次に、本実施の形態に係る非同期通信時の割り込み信号の構成について図2Bを用いて説明する。
図2Bに示すように、割り込み信号は、4byteのプリアンブルフィールド、2byteのシンクフィールド(Sync)、32byteの制御データフィールドに分けられている。さらに、図2Bに示す割り込み信号には、将来の拡張用として、30byteのユーザデータフィールドが設けられている。
割り込み信号のプリアンブルデータおよびシンクパターンは、図2Aに示した同期通信時のスロットと同一のものである。これにより、同期通信時と非同期通信時とで受信部等を共用できるため、コストを抑えることができる。
割り込み信号の制御データフィールドには、メッセージ種別(同期要求等)、送信元機器番号(ID)等の制御情報が書き込まれる。割り込み信号のユーザデータフィールドは、機器異常情報(機器の異常を検知したことを示す情報)等、メッセージ種別に応じた詳細情報を通知するフィールドとして使用しても良い。
なお、図2Bに示す割り込み信号は、接続機器の初期登録時にも使用される。
<玄関子機の構成>
次に、玄関子機100の構成について、図3のブロック図を用いて説明する。図3に示すように、玄関子機100は、ケーブル接続部101、キー入力部102、スピーカ103、マイク104、音声I/F(インターフェイス)部105、カメラ部106および制御部107を有する。制御部107は、内部に、第1クロック生成部131、パケット生成部132、データ再生部133、接続状態検出部134を有する。また、玄関子機100は、送信データ処理部108、送信データ反転部109、送信ドライバ110、受信ドライバ111、受信データ反転部112、同期検出部113、第2クロック生成部114、識別子記憶部115を有する。
次に、玄関子機100の構成について、図3のブロック図を用いて説明する。図3に示すように、玄関子機100は、ケーブル接続部101、キー入力部102、スピーカ103、マイク104、音声I/F(インターフェイス)部105、カメラ部106および制御部107を有する。制御部107は、内部に、第1クロック生成部131、パケット生成部132、データ再生部133、接続状態検出部134を有する。また、玄関子機100は、送信データ処理部108、送信データ反転部109、送信ドライバ110、受信ドライバ111、受信データ反転部112、同期検出部113、第2クロック生成部114、識別子記憶部115を有する。
ケーブル接続部101は、2線ケーブル用の接続端子を含み、2線ケーブルの玄関側の一端と、受信ドライバ111および送信ドライバ110との間を、信号を伝送可能な状態で接続する。なお、2線ケーブルの他端は、ドアホン親機200に接続される。
キー入力部102は、呼出ボタンを含み、呼出ボタンが操作されたとき、その旨を示す信号を制御部107に出力する。
スピーカ103は、音声I/F部105から出力されたアナログ音声データを、音声に変換して出力する。
マイク104は、周囲の音声を集音してアナログ音声データに変換し、音声I/F部105に出力する。
音声I/F部105は、制御部107から出力されたデジタル音声データを、アナログ音声データに変換し、信号レベルを調整して、スピーカ103に出力する。また、音声I/F部105は、マイク104から出力されたアナログ音声データを、信号レベルを調整し、デジタル音声データに変換して、制御部107に出力する。かかるアナログ/デジタル変換は、A/D,D/A変換器(図示せず)により行われる。
なお、音声I/F部105は、マイク104から出力されたアナログ音声データをデジタル変換したデータに対して、所定の音声圧縮処理を行って得られるデータを、デジタル音声データとして制御部107に出力してもよい。また、音声I/F部105は、制御部107から出力されたデジタル音声データが所定の音声圧縮処理を行って得られたデータである場合、当該データに対して所定の音声伸張処理を行ってから、デジタル/アナログ変換を行う。
カメラ部106は、デジタルカメラを含み、玄関の映像を撮影し、デジタル映像データを生成して、制御部107に出力する。なお、カメラ部106は、エンコーダモジュールを搭載していてもよい。すなわち、カメラ部106は、デジタルカメラから出力された映像データに対してH.264等の所定の動画圧縮処理を行って得られるデータを、デジタル映像データとして制御部107に出力してもよい。
制御部107は、玄関子機100の各部の制御を行う。また、制御部107は、送信を許可する送信区間、および、受信を許可する受信区間を指示する切り替え制御信号(SW CON)を送信ドライバ110および受信ドライバ111に出力する。
制御部107の第1クロック生成部131は、受信データをサンプリングするためのクロックであって、水晶発振を基準に、受信データのビットレートのn倍(nは1以上)に対応する第1周波数(例えば、48MHz(n=10))のクロック(CLK)を生成し、同期検出部113、第2クロック生成部114に出力する。
制御部107のパケット生成部132は、映像付き通話を実現するための上りパケットを生成する。具体的には、パケット生成部132は、音声I/F部105から出力されたデジタル音声データおよびカメラ部106から出力されたデジタル映像データを適宜分割して各スロットのユーザデータフィールドに書き込み、自機(玄関子機100)に固有の識別子(以下、「自機IDslave」という)および通信相手のドアホン親機200の識別子(以下、「IDmaster」という)を含む制御データを各スロットの制御データフィールドに書き込む。さらに、パケット生成部132は、各スロットに、プリアンブルデータ、シンクパターンを書き込み、上りパケット(送信データ)を生成する。さらに、パケット生成部132は、送信用のイネーブル信号(SSCS)および送信用の第2周波数(例えば、4.8MHz)のクロック(SSCK)を生成する。そして、パケット生成部132は、上りパケットを、送信用のイネーブル信号(SSCS)およびクロック(SSCK)と同期させて、送信データ処理部108に出力する。
なお、玄関子機100とドアホン親機200との間でデータが送受されない待機状態では、パケット生成部132は、上りパケットを生成しない。また、待機状態(非同期通信時)において、呼出ボタンが操作される等の所定のイベントが発生すると、パケット生成部132は、プリアンブルデータ、シンクパターン、制御データを書き込んだ上りパケット(割り込み信号)を生成する。なお、非同期通信時の割り込み信号において使用されるプリアンブルとシンクパターンは、同期通信時に使用されるものと同一である。
制御部107のデータ再生部133は、同期検出部113からイネーブル信号(SSCS)を入力すると、第2クロック生成部114から出力された第2周波数のクロック(SSCK)を使用し、受信データ反転部112から出力された下り信号を復調して下りパケットを取得する。そして、データ再生部133は、下りパケットに含まれるデジタル音声データを音声I/F部105に出力し、下りパケット(受信データ)に含まれるシンクパターンを接続状態検出部134に出力する。なお、データ再生部133は、初期登録時に、下りパケットに含まれる自機IDslaveおよびIDmasterを識別子記憶部115に記憶させる。
また、データ再生部133は、待機状態(非同期通信時)において所定のイベントが発生し、下り信号(割り込み信号)を入力した場合、下り信号を復調して下りパケットを取得し、下りパケットに含まれるシンクパターンを接続状態検出部134に出力する。データ再生部133は、接続状態検出部134において正確に割り込み信号を捕捉できたことを確認した後、割り込み信号の制御データを抽出する。制御データが同期要求であれば、玄関子機100は、ドアホン親機200との同期処理に移行する。
制御部107の接続状態検出部134は、2線ケーブルが正接続である場合のチェック用シンクパターン(以下、「正接続チェック用シンクパターン」という(例えば、16bit全てが「0」))、および、正接続チェック用シンクパターンの逆のパターンであって、2線ケーブルが逆接続である場合のチェック用シンクパターン(以下、「逆接続チェック用シンクパターン」という(例えば、16bit全てが「1」))を記憶している。そして、接続状態検出部134は、データ再生部133から出力された受信データのシンクパターンを、正接続チェック用シンクパターンおよび逆接続チェック用シンクパターンと照合する。接続状態検出部134は、受信データのシンクパターンと正接続チェック用シンクパターンが完全に一致した場合に2線ケーブルが正接続であると判定し、受信データのシンクパターンと逆接続チェック用シンクパターンが完全に一致した場合に2線ケーブルが逆接続であると判定する。そして、接続状態検出部134は、判定結果を示す反転制御信号(INV CON)を、送信データ反転部109および受信データ反転部112に出力する。
送信データ処理部108は、パケット生成部132からイネーブル信号(SSCS)を入力すると、パケット生成部132から出力された第2周波数のクロック(SSCK)を使用し、パケット生成部132から出力された上りパケットのデータに対して変調処理を行って上り信号を生成し、送信データ反転部109に出力する。なお、送信データ処理部108の変調処理の詳細(具体例)については後述する。
送信データ反転部109は、接続状態検出部134において2線ケーブルが逆接続であると判定された場合、送信データ処理部108から出力された上り信号を反転させて送信ドライバ110に出力する。一方、送信データ反転部109は、接続状態検出部134において2線ケーブルが正接続であると判定された場合、送信データ処理部108から出力された上り信号をそのまま送信ドライバ110に出力する。
送信ドライバ110は、制御部107からの切り替え制御信号(SW CON)によって指示された送信区間において、上り信号を、ケーブル接続部101を介してドアホン親機200に送信する。
受信ドライバ111は、ドアホン親機200から送信された下り信号を、ケーブル接続部101を介して受信する。そして、受信ドライバ111は、制御部107からの切り替え制御信号(SW CON)によって指示された受信区間において、下り信号を、受信データ反転部112に出力する。
受信データ反転部112は、接続状態検出部134において2線ケーブルが逆接続であると判定された場合、受信ドライバ111から出力された下り信号を反転させて同期検出部113、第2クロック生成部114、データ再生部133に出力する。一方、受信データ反転部112は、接続状態検出部134において2線ケーブルが正接続であると判定された場合、受信ドライバ111から出力された下り信号をそのまま同期検出部113、第2クロック生成部114、データ再生部133に出力する。
同期検出部113は、第1クロック生成部131から出力された第1周波数のクロック(CLK)を使用し、受信ドライバ111から出力された下り信号に含まれるプリアンブルデータを用いてドアホン親機200との同期(受信データの各ビットの先頭のタイミング)を検出する。そして、同期検出部113は、プリアンブルデータのユニークパターンを検出したタイミングで、クロック出力開始の基準となるトリガ信号を第2クロック生成部114に出力し、データ再生動作を許可するイネーブル信号(SSCS)をデータ再生部133に出力する。なお、同期検出部113の構成の詳細については、後述する。
第2クロック生成部114は、同期検出部113から指示されたタイミングで、第1クロック生成部131から出力された第1周波数のクロック(CLK)を基準に、受信データのビットレートに対応する第2周波数(例えば、4.8MHz)のクロック(SSCK)を生成し、データ再生部133に出力する。
識別子記憶部115は、ドアホン親機200から受信した自機IDslaveおよびIDmasterを記憶する。
<ドアホン親機の構成>
次に、ドアホン親機200の構成について、図4のブロック図を用いて説明する。図4に示すように、ドアホン親機200は、ケーブル接続部201、キー入力部202、スピーカ203、マイク204、音声I/F部205、ディスプレイ部206および制御部207を有する。制御部207は、内部に、第1クロック生成部231、パケット生成部232、データ再生部233、接続状態検出部234、識別子設定部235を有する。また、ドアホン親機200は、送信データ処理部208、送信データ反転部209、送信ドライバ210、受信ドライバ211およびルーティング制御部212、同期検出部213、第2クロック生成部214、識別子記憶部215を有する。なお、ドアホン親機200は、ケーブル接続部201、送信ドライバ210および受信ドライバ211を、N個(Nは自然数)有する。
次に、ドアホン親機200の構成について、図4のブロック図を用いて説明する。図4に示すように、ドアホン親機200は、ケーブル接続部201、キー入力部202、スピーカ203、マイク204、音声I/F部205、ディスプレイ部206および制御部207を有する。制御部207は、内部に、第1クロック生成部231、パケット生成部232、データ再生部233、接続状態検出部234、識別子設定部235を有する。また、ドアホン親機200は、送信データ処理部208、送信データ反転部209、送信ドライバ210、受信ドライバ211およびルーティング制御部212、同期検出部213、第2クロック生成部214、識別子記憶部215を有する。なお、ドアホン親機200は、ケーブル接続部201、送信ドライバ210および受信ドライバ211を、N個(Nは自然数)有する。
ケーブル接続部201−i(iは1からNまでの何れかの整数)は、2線ケーブル用の接続端子を含み、2線ケーブルの室内側の一端と、送信ドライバ210−iおよび受信ドライバ211−iとの間を、信号を伝送可能な状態で接続する。なお、各2線ケーブルの他端は、玄関子機100、増設モニタ300あるいは他のドアホンシステムの親機に接続される。図4では、ケーブル接続部201−1が、他のドアホンシステムの親機に接続されている場合を例示している。
キー入力部202は、応答ボタンを含み、応答ボタンが操作されたとき、その旨を示す信号を制御部207に出力する。
スピーカ203は、音声I/F部205から出力されたアナログ音声データを、音声に変換して出力する。
マイク204は、周囲の音声を集音してアナログ音声データに変換し、音声I/F部205に出力する。
音声I/F部205は、制御部207から出力されたデジタル音声データを、アナログ音声データに変換し、信号レベルを調整して、スピーカ203に出力する。また、音声I/F部205は、マイク204から出力されたアナログ音声データを、信号レベルを調整し、デジタル音声データに変換して、制御部207に出力する。かかるアナログ/デジタル変換は、A/D,D/A変換器(図示せず)により行われる。
なお、音声I/F部205は、マイク204から出力されたアナログ音声データをデジタル変換したデータに対して、所定の音声圧縮処理を行って得られるデータを、デジタル音声データとして制御部207に出力してもよい。また、音声I/F部205は、制御部207から出力されたデジタル音声データが所定の音声圧縮処理を行って得られたデータである場合、当該データに対して所定の音声伸張処理を行ってから、デジタル/アナログ変換を行う。
ディスプレイ部206は、液晶ディスプレイを含み、制御部207から出力されたデジタル映像データを再生し、玄関の映像を表示する。なお、制御部207から出力されたデジタル映像データが所定の動画圧縮処理を行って得られたデータである場合、当該データに対して所定の動画伸張処理を行って、映像表示を行う。
制御部207は、ドアホン親機200の各部の制御を行う。また、制御部207は、送信を許可する送信区間、および、受信を許可する受信区間を指示する切り替え制御信号(SW CON)を各送信ドライバ210−i、各受信ドライバ211−iおよびルーティング制御部212に出力する。
制御部207の第1クロック生成部231は、受信データをサンプリングするためのクロックであって、水晶発振を基準に、受信データのビットレートのn倍に対応する第1周波数(例えば、48MHz(n=10))のクロック(CLK)を生成し、同期検出部213、第2クロック生成部214に出力する。
制御部207のパケット生成部232は、映像付き通話を実現するための下りパケットを生成する。具体的には、パケット生成部232は、音声I/F部205から出力されたデジタル音声データを適宜分割して各スロットのユーザデータフィールドに書き込み、自機(ドアホン親機200)に固有の識別子(以下、「自機IDmaster」という)および通信相手の機器の識別子を含む制御データを各スロットの制御データフィールドに書き込む。さらに、パケット生成部232は、各スロットに、プリアンブルデータ、シンクパターンを書き込み、下りパケット(送信データ)を生成する。さらに、パケット生成部232は、送信用のイネーブル信号(SSCS)および送信用の第2周波数(例えば、4.8MHz)のクロック(SSCK)を生成する。そして、パケット生成部232は、下りパケットを、送信用のイネーブル信号(SSCS)およびクロック(SSCK)と同期させて、送信データ処理部208に出力する。
また、パケット生成部232は、ドアホン親機200の動作あるいは玄関子機100の動作に関する制御データを、玄関子機100への送信の対象となるデータとして送信データ処理部208に出力してもよい。かかる制御データには、例えば、ドアホン親機200から玄関子機100のカメラ動作(データレート、パン、チルト、ライト、シャッター、およびフィルター等の動作)や、玄関子機100に備えられた各種センサデバイスの動作を、ドアホン親機200から制御するための制御信号が含まれる。また、かかる制御データには、玄関子機100に備えられた無線通信回路等(図示せず)を介して屋外に配置されたデバイス(門の電子鍵等)の動作を制御するための制御信号が含まれる。
パケット生成部232は、玄関子機100、増設モニタ300等の機器の初期登録時において、識別子設定部235にて設定された、登録対象の機器に割り当てた固有の識別子を含む下り信号を生成する。
なお、玄関子機100(あるいは増設モニタ300)とドアホン親機200との間でデータが送受されない待機状態では、パケット生成部232は、下りパケットを生成しない。また、待機状態(非同期通信時)において、応答ボタンが操作される等の所定のイベントが発生すると、パケット生成部232は、プリアンブルデータ、シンクパターン、制御データを書き込んだ下りパケット(割り込み信号)を生成する。なお、非同期通信時の割り込み信号において使用されるプリアンブルとシンクパターンは、同期通信時に使用されるものと同一である。
制御部207のデータ再生部233は、同期検出部213からイネーブル信号(SSCS)を入力すると、第2クロック生成部214から出力された第2周波数のクロック(SSCK)を使用し、ルーティング制御部212から出力された上り信号を復調して上りパケットを取得する。そして、データ再生部233は、上りパケットに含まれるデジタル音声データを音声I/F部205に出力し、上りパケットに含まれるデジタル映像データをディスプレイ部206に出力し、上りパケットに含まれるシンクパターンを接続状態検出部234に出力する。
また、データ再生部233は、待機状態(非同期通信時)において所定のイベントが発生し、上り信号(割り込み信号)を入力した場合、上り信号を復調して上りパケットを取得し、上りパケットに含まれるシンクパターンを接続状態検出部234に出力する。データ再生部233は、接続状態検出部234において正確に割り込み信号を捕捉できたことを確認した後、割り込み信号の制御データを抽出する。制御データが同期要求であれば、ドアホン親機200は、玄関子機100あるいは増設モニタ300との同期処理に移行する。
制御部207の接続状態検出部234は、正接続チェック用シンクパターンおよび逆接続チェック用シンクパターンを記憶し、データ再生部233から出力された受信データのシンクパターンを、正接続チェック用シンクパターンおよび逆接続チェック用シンクパターンと照合する。接続状態検出部234は、受信データのシンクパターンと正接続チェック用シンクパターンが完全に一致した場合に2線ケーブルが正接続であると判定し、受信データのシンクパターンと逆接続チェック用シンクパターンが完全に一致した場合に2線ケーブルが逆接続であると判定する。そして、接続状態検出部234は、判定結果を示す反転制御信号(INV CON)を、送信データ反転部209に出力する。
制御部207の識別子設定部235は、玄関子機100、増設モニタ300等の機器の初期登録時において、各登録対象の機器に割り当てる固有の識別子を設定し、パケット生成部232に出力し、識別子記録部215に記録させる。また、識別子設定部235は、必要に応じて、識別子記録部215に記録された識別子を読み出す。なお、識別子設定部235は、識別子を送信してから所定の時間が経過しても、データ再生部233から識別子の受領確認が入力されなかった場合には、再び、設定した識別子をパケット生成部232に出力する。
送信データ処理部208は、パケット生成部232からイネーブル信号(SSCS)を入力すると、パケット生成部232から出力された第2周波数のクロック(SSCK)を使用し、パケット生成部232から出力された下りパケットのデータに対して変調処理を行って下り信号を生成し、ルーティング制御部212に出力する。
送信データ反転部209は、接続状態検出部234において2線ケーブルが逆接続であると判定された場合、ルーティング制御部212から出力された下り信号を反転させて送信ドライバ210−1に出力する。一方、送信データ反転部209は、接続状態検出部234において2線ケーブルが正接続であると判定された場合、ルーティング制御部212から出力された下り信号をそのまま送信ドライバ210−1に出力する。
送信ドライバ210−1は、制御部207からの切り替え制御信号(SW CON)によって指示された送信区間において、下り信号を、ケーブル接続部201−1を介して他のドアホンシステムの親機に送信する。送信ドライバ210−i(この場合、iは1以外)は、制御部207からの切り替え制御信号(SW CON)によって指示された送信区間において、下り信号を、ケーブル接続部201−iを介して玄関子機100あるいは増設モニタ300に送信する。
受信ドライバ211−iは、玄関子機100、増設モニタ300あるいは他のドアホンシステムの親機から送信された上り信号を、ケーブル接続部201−iを介して受信する。そして、受信ドライバ211−iは、制御部207からの切り替え制御信号(SW CON)によって指示された受信区間において、上り信号を、ルーティング制御部212に出力する。
ルーティング制御部212は、玄関子機100から送信され、受信ドライバ211−iから出力された上り信号を、親機200宛である場合には同期検出部213、第2クロック生成部214、データ再生部233に出力し、増設モニタ300宛である場合には対応の送信ドライバ210−iに出力する。また、ルーティング制御部212は、送信データ処理部208から出力された玄関子機100宛の下り信号を、対応の送信ドライバ210−iに出力する。また、ルーティング制御部212は、増設モニタ300から送信され、受信ドライバ211−iから出力された玄関子機100宛の上り信号を、対応の送信ドライバ210−iに出力する。また、ルーティング制御部212は、ルーティング(通信ルートの有効/無効)の制御を行う。なお、ルーティング制御部212が行うルーティング制御の具体例については後述する。
同期検出部213は、第1クロック生成部231から出力された第1周波数のクロック(CLK)を使用し、ルーティング制御部212から出力された上り信号に含まれるプリアンブルデータを用いて玄関子機100との同期(受信データの各ビットの先頭のタイミング)を検出する。そして、同期検出部213は、プリアンブルデータのユニークパターンを検出したタイミングで、クロック出力開始の基準となるトリガ信号を第2クロック生成部214に出力し、データ再生動作を許可するイネーブル信号(SSCS)をデータ再生部233に出力する。
第2クロック生成部214は、同期検出部213から指示されたタイミングで、第1クロック生成部231から出力された第1周波数のクロック(CLK)を基準に、受信データのビットレートに対応する第2周波数(例えば、4.8MHz)のクロック(SSCK)を生成し、第2周波数のクロックをデータ再生部233に出力する。
識別子記憶部215は、自機IDmaster、および、各機器(玄関子機100、増設モニタ300、他のドアホンシステムの親機)の識別子を記憶する。
<増設モニタの構成>
次に、増設モニタ300の構成について、図5のブロック図を用いて説明する。図5に示すように、増設モニタ300は、ケーブル接続部301、キー入力部302、スピーカ303、マイク304、音声I/F(インターフェイス)部305、ディスプレイ部306および制御部307を有する。制御部307は、内部に、第1クロック生成部331、パケット生成部332、データ再生部333、接続状態検出部334を有する。また、増設モニタ300は、送信データ処理部308、送信データ反転部309、送信ドライバ310、受信ドライバ311、受信データ反転部312、同期検出部313、第2クロック生成部314、識別子記憶部315を有する。
次に、増設モニタ300の構成について、図5のブロック図を用いて説明する。図5に示すように、増設モニタ300は、ケーブル接続部301、キー入力部302、スピーカ303、マイク304、音声I/F(インターフェイス)部305、ディスプレイ部306および制御部307を有する。制御部307は、内部に、第1クロック生成部331、パケット生成部332、データ再生部333、接続状態検出部334を有する。また、増設モニタ300は、送信データ処理部308、送信データ反転部309、送信ドライバ310、受信ドライバ311、受信データ反転部312、同期検出部313、第2クロック生成部314、識別子記憶部315を有する。
ケーブル接続部301は、2線ケーブル用の接続端子を含み、2線ケーブルの増設モニタ側の一端と、受信ドライバ311および送信ドライバ310との間を、信号を伝送可能な状態で接続する。なお、2線ケーブルの他端は、ドアホン親機200に接続される。
キー入力部302は、呼出ボタンを含み、呼出ボタンが操作されたとき、その旨を示す信号を制御部307に出力する。
スピーカ303は、音声I/F部305から出力されたアナログ音声データを、音声に変換して出力する。
マイク304は、周囲の音声を集音してアナログ音声データに変換し、音声I/F部305に出力する。
音声I/F部305は、制御部307から出力されたデジタル音声データを、アナログ音声データに変換し、信号レベルを調整して、スピーカ303に出力する。また、音声I/F部305は、マイク304から出力されたアナログ音声データを、信号レベルを調整し、デジタル音声データに変換して、制御部307に出力する。かかるアナログ/デジタル変換は、A/D,D/A変換器(図示せず)により行われる。
なお、音声I/F部305は、マイク304から出力されたアナログ音声データをデジタル変換したデータに対して、所定の音声圧縮処理を行って得られるデータを、デジタル音声データとして制御部307に出力してもよい。また、音声I/F部305は、制御部307から出力されたデジタル音声データが所定の音声圧縮処理を行って得られたデータである場合、当該データに対して所定の音声伸張処理を行ってから、デジタル/アナログ変換を行う。
ディスプレイ部306は、液晶ディスプレイを含み、制御部307から出力されたデジタル映像データを再生し、玄関の映像を表示する。なお、制御部307から出力されたデジタル映像データが所定の動画圧縮処理を行って得られたデータである場合、当該データに対して所定の動画伸張処理を行って、映像表示を行う。
制御部307は、増設モニタ300の各部の制御を行う。また、制御部307は、送信を許可する送信区間、および、受信を許可する受信区間を指示する切り替え制御信号(SW CON)を送信ドライバ310および受信ドライバ311に出力する。
制御部307の第1クロック生成部331は、受信データをサンプリングするためのクロックであって、水晶発振を基準に、受信データのビットレートのn倍に対応する第1周波数(例えば、48MHz(n=10))のクロック(CLK)を生成し、同期検出部313、第2クロック生成部314に出力する。
制御部307のパケット生成部332は、映像付き通話を実現するための上りパケットを生成する。具体的には、パケット生成部332は、音声I/F部305から出力されたデジタル音声データを適宜分割して各スロットのユーザデータフィールドに書き込み、自機(増設モニタ300)に固有の識別子(以下、「自機IDmonitor」という)およびIDmasterを含む制御データを各スロットの制御データフィールドに書き込む。さらに、パケット生成部332は、各スロットに、プリアンブルデータ、シンクパターンを書き込み、上りパケット(送信データ)を生成する。さらに、パケット生成部332は、送信用のイネーブル信号(SSCS)および送信用の第2周波数(例えば、4.8MHz)のクロック(SSCK)を生成する。そして、パケット生成部332は、上りパケットを、送信用のイネーブル信号(SSCS)およびクロック(SSCK)と同期させて、送信データ処理部308に出力する。
なお、増設モニタ300とドアホン親機200との間でデータが送受されない待機状態では、パケット生成部332は、上りパケットを生成しない。また、待機状態(非同期通信時)において、呼出ボタンが操作される等の所定のイベントが発生すると、パケット生成部332は、プリアンブルデータ、シンクパターン、制御データを書き込んだ上りパケット(割り込み信号)を生成する。なお、非同期通信時の割り込み信号において使用されるプリアンブルとシンクパターンは、同期通信時に使用されるものと同一である。
制御部307のデータ再生部333は、同期検出部313からイネーブル信号(SSCS)を入力すると、第2クロック生成部314から出力された第2周波数のクロック(SSCK)を使用し、受信データ反転部312から出力された下り信号を復調して下りパケットを取得する。そして、データ再生部333は、下りパケットに含まれるデジタル映像データをディスプレイ部306に出力し、下りパケットに含まれるデジタル音声データを音声I/F部305に出力し、下りパケットに含まれるシンクパターンを接続状態検出部334に出力する。なお、データ再生部333は、初期登録時に、下りパケットに含まれる自機IDmonitorおよびIDmasterを識別子記憶部315に記憶させる。
また、データ再生部333は、待機状態(非同期通信時)において所定のイベントが発生し、下り信号(割り込み信号)を入力した場合、下り信号を復調して下りパケットを取得し、下りパケットに含まれるシンクパターンを接続状態検出部334に出力する。データ再生部333は、接続状態検出部334において正確に割り込み信号を捕捉できたことを確認した後、割り込み信号の制御データを抽出する。制御データが同期要求であれば、増設モニタ300は、ドアホン親機200との同期処理に移行する。
制御部307の接続状態検出部334は、正接続チェック用シンクパターンおよび逆接続チェック用シンクパターンを記憶し、データ再生部333から出力された受信データのシンクパターンを、正接続チェック用シンクパターンおよび逆接続チェック用シンクパターンと照合する。接続状態検出部334は、受信データのシンクパターンと正接続チェック用シンクパターンが完全に一致した場合に2線ケーブルが正接続であると判定し、受信データのシンクパターンと逆接続チェック用シンクパターンが完全に一致した場合に2線ケーブルが逆接続であると判定する。そして、接続状態検出部334は、判定結果を示す反転制御信号(INV CON)を、送信データ反転部309および受信データ反転部312に出力する。
送信データ処理部308は、パケット生成部332からイネーブル信号(SSCS)を入力すると、パケット生成部332から出力された第2周波数のクロック(SSCK)を使用し、パケット生成部332から出力された上りパケットのデータに対して変調処理を行って上り信号を生成し、送信データ反転部309に出力する。
送信データ反転部309は、接続状態検出部334において2線ケーブルが逆接続であると判定された場合、送信データ処理部308から出力された上り信号を反転させて送信ドライバ310に出力する。一方、送信データ反転部309は、接続状態検出部334において2線ケーブルが正接続であると判定された場合、送信データ処理部308から出力された上り信号をそのまま送信ドライバ310に出力する。
送信ドライバ310は、制御部307からの切り替え制御信号(SW CON)によって指示された送信区間において、上り信号を、ケーブル接続部301を介してドアホン親機200に送信する。
受信ドライバ311は、ドアホン親機200から送信された下り信号を、ケーブル接続部301を介して受信する。そして、受信ドライバ311は、制御部307からの切り替え制御信号(SW CON)によって指示された受信区間において、下り信号を、受信データ反転部312に出力する。
受信データ反転部312は、接続状態検出部334において2線ケーブルが逆接続であると判定された場合、受信ドライバ311から出力された下り信号を反転させて同期検出部313、第2クロック生成部314、データ再生部333に出力する。一方、受信データ反転部312は、接続状態検出部334において2線ケーブルが正接続であると判定された場合、受信ドライバ311から出力された下り信号をそのまま同期検出部313、第2クロック生成部314、データ再生部333に出力する。
同期検出部313は、第1クロック生成部331から出力された第1周波数のクロック(CLK)を使用し、受信ドライバ311から出力された下り信号に含まれるプリアンブルデータを用いてドアホン親機200との同期(受信データの各ビットの先頭のタイミング)を検出する。そして、同期検出部313は、プリアンブルデータのユニークパターンを検出したタイミングで、クロック出力開始の基準となるトリガ信号を第2クロック生成部314に出力し、データ再生動作を許可するイネーブル信号(SSCS)をデータ再生部333に出力する。
第2クロック生成部314は、同期検出部313から指示されたタイミングで、第1クロック生成部331から出力された第1周波数のクロック(CLK)を基準に、受信データのビットレートに対応する第2周波数(例えば、4.8MHz)のクロック(SSCK)を生成し、データ再生部333に出力する。
識別子記憶部315は、ドアホン親機200から受信した自機IDmonitorおよびIDmasterを記憶する。
なお、玄関子機100、ドアホン親機200および増設モニタ300は、図示しないが、例えば、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)等の記憶媒体、RAM(Random Access Memory)等の作業用メモリ、および通信回路をそれぞれ有する。この場合、上記した各部の機能は、CPUが制御プログラムを実行することにより実現される。
<変調処理の一例>
次に、送信データ処理部108(208、308)が行う変調処理の一例について図6、図7を用いて説明する。図6、図7では、マンチェスタ符号を採用した場合を示している。
次に、送信データ処理部108(208、308)が行う変調処理の一例について図6、図7を用いて説明する。図6、図7では、マンチェスタ符号を採用した場合を示している。
送信データ処理部108(208、308)は、周期Tm毎に、パケットの各データ(1ビット)に対応する信号を1つ生成する。マンチェスタ符号を採用した場合、図6に示すように、送信データ処理部108(208、308)は、値「0」のデータ401にLowからHighへの立上りを発生させ、変調信号402を生成する。また、送信データ処理部108(208、308)は、値「1」のデータ411にHighからLowへの立下りを発生させ、変調信号412を生成する。
そして、図7に示すように、「0,0,1,・・・,1,0」というデータ列421に対して、送信データ処理部108(208、308)は、各ビットの値に対応して、周期Tm毎に立上りあるいは立下りを有する変調信号422を生成する。
<プリアンブルデータの一例>
次に、本実施の形態において使用されるプリアンブルデータの一例について図8を用いて説明する。
次に、本実施の形態において使用されるプリアンブルデータの一例について図8を用いて説明する。
図8に示すように、本実施の形態において使用されるプリアンブルデータ(4byte=32bit)は、1byte目から3byte目までがすべて「0」のパターンであり、4byte目が、最初から7bitが「0」で、最後の1bitが「1」のパターンである。この結果、図8に示すプリアンブルデータは、4byte目の7bit目と8bit目(最初から31bit目と32bit目)の部分においてH(High)の期間が他よりも長いユニークパターンとなっている。
なお、2線ケーブルが逆接続である場合、送信側装置において反転処理を行わなければ、プリアンブルデータは、受信側装置の受信時において、4byte目の7bit目と8bit目の部分においてL(Low)の期間が他よりも長いユニークパターンとなる。
<同期検出部の内部構成>
次に、玄関子機100の同期検出部113の内部構成の詳細について、図9を用いて説明する。なお、その説明の際、本実施の形態の同期検出処理について理解を容易にするため、図9と併せて図10を用いる。図10の例において、プリアンブルデータおよびそのユニークパターンは、図8に示したものを用いる。
次に、玄関子機100の同期検出部113の内部構成の詳細について、図9を用いて説明する。なお、その説明の際、本実施の形態の同期検出処理について理解を容易にするため、図9と併せて図10を用いる。図10の例において、プリアンブルデータおよびそのユニークパターンは、図8に示したものを用いる。
図9に示すように、同期検出部113は、第1のユニークパターン検出部151、第2のユニークパターン検出部152およびイネーブル信号生成部153を有する。
第1のユニークパターン検出部151は、2線ケーブルが正接続である場合のチェック用ユニークパターン(以下、「正接続チェック用ユニークパターン」という(図9の例では[HHHLLLLLLL]))を記憶している。そして、第1のユニークパターン検出部151は、第1クロック生成部131のクロックで、受信データ反転部112から出力された受信データから出力された受信データに含まれるプリアンブルデータをサンプリングし、正接続チェック用ユニークパターンの数に対応するサンプル区間のサンプリング値と正接続チェック用ユニークパターンを照合する。第1のユニークパターン検出部151は、サンプリング値と正接続チェック用ユニークパターンが完全に一致した場合にユニークパターンを検出したと判定し、その旨を示す信号をイネーブル信号生成部153に出力する。図10の例では、サンプル区間501の10個のサンプリング値が、正接続チェック用ユニークパターンと完全に一致する。なお、図10では、第1クロック生成部131が48MHzのクロック(CLK)を生成し、第2クロック生成部114が4.8MHzのクロック(SSCK)を生成している場合を示している。
第2のユニークパターン検出部152は、正接続チェック用ユニークパターンの逆のパターンであって、2線ケーブルが逆接続である場合のチェック用ユニークパターン(以下、「逆接続チェック用ユニークパターン」という(図9の例では[LLLHHHHHHH]))を記憶している。そして、第2のユニークパターン検出部152は、第1のユニークパターン検出部151と同一タイミングで、受信データ反転部112から出力された受信データに含まれるプリアンブルデータをサンプリングし、サンプリング値と逆接続チェック用ユニークパターンを照合する。第2のユニークパターン検出部152は、サンプリング値と逆接続チェック用ユニークパターンが完全に一致した場合にユニークパターンを検出したと判定し、その旨を示す信号(図10の例では、SSCSのL(Low)信号)をイネーブル信号生成部153に出力する。
イネーブル信号生成部153は、第1のユニークパターン検出部151あるいは第2のユニークパターン検出部152のいずれかから、ユニークパターンを検出した旨を示す信号を入力すると、クロック出力開始の基準となるトリガ信号を第2クロック生成部114に出力し、データ再生動作を許可するイネーブル信号を制御部107のデータ再生部133に出力する。
この場合、第2クロック生成部114は、イネーブル信号生成部153からトリガ信号を入力したタイミングから規定のクロック数の時間(図10の区間502)後の第1周波数のクロック(図10のt0)を開始タイミングとして、クロックを生成する。なお、図10の例では、SSCKがCLKを10分周したクロックであるので、規定のクロック数は「10」となる。
なお、ドアホン親機200の同期検出部213および増設モニタ300の同期検出部313の内部構成も、図9に示した玄関子機100の同期検出部113の内部構成と同一である。
<同期検出処理のフロー>
次に、玄関子機100(同期検出部113、接続状態検出部134)における同期検出処理のフローについて図11を用いて説明する。
次に、玄関子機100(同期検出部113、接続状態検出部134)における同期検出処理のフローについて図11を用いて説明する。
ステップS610において、同期検出部113は、第1のユニークパターン検出部151および第2のユニークパターン検出部152により、第1クロック生成部131のクロックで、受信ドライバ111から出力された復調前の下り信号に含まれるプリアンブルデータをサンプリングし、プリアンブルデータのユニークパターンのチェックを行う。
ユニークパターンを検出できた場合(S620:YES)、ビット同期を取ることができたとして、フローをステップS630へ進め、検出できていない場合(S620:NO)、フローをステップS610に戻し、ユニークパターンのチェックを再び行う。
ステップS630において、接続状態検出部134は、データ再生部133から出力された受信データのシンクパターンのチェックを行う。
受信データのシンクパターンが、正接続チェック用シンクパターンと一致した場合(S640:YES)、ステップS650において、接続状態検出部134は、2線ケーブルが正接続であると判定し、同期検出処理を終了する。
また、受信データのシンクパターンが、逆接続チェック用シンクパターンと一致した場合(S640:NO,S660:YES)、ステップS670において、接続状態検出部134は、2線ケーブルが逆接続であると判定し、同期検出処理を終了する。
また、受信データのシンクパターンが、逆接続チェック用シンクパターンおよび逆接続チェック用シンクパターンのどちらにも一致しなかった場合(S640:NO,S660:NO)、ステップS680において、接続状態検出部134は、シンクパターンの検知に失敗したと判定し、フローをステップS610に戻し、ユニークパターンのチェックを再び行う。
<初期登録までのシーケンス>
次に、本開示の一実施の形態に係る初期登録までのシーケンスについて図12を用いて説明する。
次に、本開示の一実施の形態に係る初期登録までのシーケンスについて図12を用いて説明する。
玄関子機100とドアホン親機200が2線ケーブルで接続され、電源がONされた場合(S701)、ドアホン親機200は、玄関子機100に対して、制御データフィールドに登録開始情報が書き込まれた割り込み信号を送信する(S702)。
玄関子機100は、ドアホン親機200からの割り込み信号を捕捉し、割り込み信号の制御データ(登録開始情報)を確認する(S703)。なお、割り込み信号の捕捉とは、具体的には、第1周波数のクロックを用いて割り込み信号のサンプリングを行い、プリアンブル内のユニークパターンを検出してビット同期を確立し、第2周波数のクロックを用いて割り込み信号を再生して前記シンクパターンを検出することである。
また、玄関子機100は、割り込み信号のシンクパターンを用いて、2線ケーブルの反転検出(正接続/逆接続の判定)を行い、2線ケーブルが逆接続である場合、送信データ反転部109および受信データ反転部112に対して反転設定を行う(S704)。
その後、玄関子機100は、制御データフィールドに登録開始情報の受領確認が書き込まれた割り込み信号をドアホン親機200に送信する(S705)。
ドアホン親機200は、玄関子機100からの割り込み信号を捕捉し、割り込み信号の制御データ(登録開始情報受領)を確認する(S706)。
そして、ドアホン親機200は、玄関子機100に割り当てた固有の識別子(端末ID)が制御データフィールドに書き込まれた割り込み信号を送信する(S707)。
玄関子機100は、割り込み信号の制御データ(端末ID)を確認し、制御データフィールドに端末IDの受領確認が書き込まれた割り込み信号をドアホン親機200に送信する(S708)。
以上の処理により、初期登録が完了する(S709)。
<待機状態から通信状態までのシーケンス>
次に、本開示の一実施の形態に係る待機状態(非同期通信時)から通信状態までのシーケンスについて図13を用いて説明する。なお、図13では、玄関子機100−1、100−2および増設モニタ300がドアホン親機200と接続している場合のシーケンスを示す。
次に、本開示の一実施の形態に係る待機状態(非同期通信時)から通信状態までのシーケンスについて図13を用いて説明する。なお、図13では、玄関子機100−1、100−2および増設モニタ300がドアホン親機200と接続している場合のシーケンスを示す。
各機器とドアホン親機200との間でデータが送受されない待機状態(非同期通信時)において(S801)、玄関子機100−2の呼出ボタンが操作された場合(S802)、玄関子機100−2は、制御データフィールドに同期要求が書き込まれた割り込み信号をドアホン親機200に送信することにより同期要求を行う(S803)。
ドアホン親機200は、割り込み信号を捕捉し(S804)、割り込み信号に含まれる同期要求を確認する。なお、割り込み信号の捕捉とは、具体的には、第1周波数のクロックを用いて割り込み信号のサンプリングを行い、プリアンブル内のユニークパターンを検出してビット同期を確立し、第2周波数のクロックを用いて割り込み信号を再生して前記シンクパターンを検出することである。
ドアホン親機200は、玄関子機100−2からの同期要求を確認すると、各機器と同期通信するためのフレームタイミングを決定し(S805)、各機器に同期スロット信号を送信する(S806)。
各機器は、同期スロット信号に従って、ドアホン親機200と同期を取る(S807)。これにより、各機器とドアホン親機200との間は、同期状態となる(S808)。
その後、玄関子機100−2は、制御データフィールドに画像接続要求が書き込まれた上りパケットを親機200に送信することにより画像接続要求を行う(S809)。ドアホン親機200は、画像接続要求を確認すると、制御データフィールドに画像接続確認が書き込まれた下りパケットを玄関子機100−2に送信することにより画像接続確認を行う(S810)。以降、玄関子機100−2が上りパケットによりドアホン親機200に画像データを送信し、ドアホン親機200が当該画像データを表示する画像データ通信状態となる(S811)。なお、玄関子機100−2から送信された画像データは、ドアホン親機200から他の機器(玄関子機100−1、増設モニタ300)に同報送信され、増設モニタ300においても、画像データが表示可能になる。
<各装置の動作>
次に、各装置の動作について説明する。
次に、各装置の動作について説明する。
<玄関子機の動作>
図14は、玄関子機100の動作の一例を示すフローチャートである。
図14は、玄関子機100の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS1010において、制御部107は、呼出ボタンが操作されたか否かを判定する。制御部107は、呼出ボタンが操作された場合(S1010:YES)、フローをステップS1020へ進め、操作されていない場合(S1010:NO)、フローを後述のステップS1100へ進める。
ステップS1020において、制御部107は、呼出信号をドアホン親機200へ送信する。
ステップS1030において、制御部107は、ドアホン親機200から応答信号を受信したか否かを判定する。制御部107は、応答信号を受信していない場合(S1030:NO)、フローをステップS1020へ戻し、応答信号を受信した場合(S1030:YES)、フローをステップS1040へ進める。なお、制御部107は、呼出信号を所定回数送信しても応答信号を受信しない場合、フローを、後述のステップS1100へ進めてもよい。
ステップS1040において、制御部107は、マイク104、音声I/F部105、およびカメラ部106を用いて、音声入力および映像撮影を開始する。また、制御部107は、パケット生成部132および送信データ処理部108を用いて、送信の対象となる各種データ(制御データ/デジタル音声データ/デジタル映像データ)のパケット化および符号化を開始する。なお、制御部107は、デジタル音声データおよびデジタル映像データの送信レート制御を行ってもよい。
ステップS1050において、制御部107は、子機側送信区間であるか否かを判定する。制御部107は、送信区間である場合(S1050:YES)、フローをステップS1060へ進め、送信区間ではない場合(S1050:NO)、フローを後述のステップS1070へ進める。
ステップS1060において、制御部107は、送信ドライバ110を用いて、符号化により生成された上り信号を、2線ケーブルを介してドアホン親機200へ送信する。なお、制御部107は、送信区間が終了したとき、上り信号の送信を停止する。
ステップS1070において、制御部107は、親機側送信区間であるか否かを判定する。制御部107は、送信区間である場合(S1070:YES)、フローをステップS1080へ進め、送信区間ではない場合(S1070:NO)、フローを後述のステップS1090へ進める。
ステップS1080において、制御部107は、下り信号の受信、各種データ(制御データ/音声データ)の抽出、および音声の出力を開始する。なお、制御部107は、送信区間が終了したとき、下り信号の受信あるいは各種データの抽出を停止する。
ステップS1090において、制御部107は、玄関子機100とドアホン親機200との間の通話が終了したか否かを判定する。例えば、制御部107は、ドアホン親機200で通話終了の操作が行われたことを示す信号をドアホン親機200から受信したとき、通話が終了したと判定する。制御部107は、通話が終了していない場合(S1090:NO)、フローをステップS1050へ戻し、通話が終了した場合(S1090:YES)、フローをステップS1100へ進める。
ステップS1100において、制御部107は、ドアホン機能に関する処理の終了を指示されたかを判定する。例えば、制御部107は、ドアホン親機200でドアホン機能の停止の操作が行われたことを示す信号をドアホン親機200から受信したとき、上記処理の終了を指示されたと判定する。制御部107は、上記処理の終了を指示されていない場合(S1100:NO)、フローをステップS1010へ戻し、上記処理の終了を指示された場合(S1100:YES)、一連の処理を終了する。
<ドアホン親機の動作>
図15は、ドアホン親機200の動作の一例を示すフローチャートである。
図15は、ドアホン親機200の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS2010において、制御部207は、玄関子機100から呼出信号を受信したか否かを判定する。制御部207は、呼出信号を受信した場合(S2010:YES)、フローをステップS2020へ進め、呼出信号を受信していない場合(S2010:NO)、フローを後述のステップS2090へ進める。
ステップS2020において、制御部207は、応答信号を玄関子機100へ送信するとともに、音声I/F部205およびスピーカ203を用いて、呼出音を出力する。
ステップS2030において、制御部207は、マイク204および音声I/F部205を用いて、音声入力を開始する。また、制御部207は、パケット生成部232および送信データ処理部208を用いて、送信の対象となる各種データ(制御データ/デジタル音声データ)のパケット化および符号化を開始する。なお、制御部207は、デジタル音声データの送信レート制御を行ってもよい。
ステップS2040において、制御部207は、子機側送信区間であるか否かを判定する。制御部207は、送信区間である場合(S2040:YES)、フローをステップS2050へ進め、送信区間ではない場合(S2040:NO)、フローを後述のステップS2060へ進める。
ステップS2050において、制御部207は、上り信号の受信および各種データ(制御データ/音声データ/映像データ)の抽出を開始する。また、制御部207は、音声I/F部205、スピーカ203および液晶ディスプレイを用いて、音声および映像の出力を開始する。なお、制御部207は、送信区間が終了したとき、上り信号の受信あるいは各種データの抽出を停止する。
ステップS2060において、制御部207は、親機側送信区間であるか否かを判定する。制御部207は、送信区間である場合(S2060:YES)、フローをステップS2070へ進め、送信区間ではない場合(S2060:NO)、フローを後述のステップS2080へ進める。
ステップS2070において、制御部207は、送信ドライバ210を用いて、符号化により生成された下り信号を、2線ケーブルを介して玄関子機100へ送信する。但し、制御部207は、上述の通り、応答ボタンが操作されるまでは、デジタル音声データの送信を行わないことが望ましい。なお、制御部207は、送信区間が終了したとき、下り信号の送信を停止する。
ステップS2080において、制御部207は、玄関子機100とドアホン親機200との間の通話が終了したか否かを判定する。例えば、制御部207は、ドアホン親機200で通話終了の操作が行われたこと検知したとき、通話が終了したと判定する。なお、制御部207は、かかる通話終了の操作が行われたとき、その旨を示す信号を玄関子機100に送信することが望ましい。制御部207は、通話が終了していない場合(S2080:NO)、フローをステップS2040へ戻し、通話が終了した場合(S2080:YES)、フローをステップS2090へ進める。
ステップS2090において、制御部207は、ドアホン機能に関する処理の終了を指示されたかを判定する。例えば、制御部207は、ドアホン親機200でドアホン機能の停止の操作が行われたことを検知したとき、上記処理の終了を指示されたと判定する。なお、制御部207は、かかるドアホン機能の停止の操作が行われたとき、その旨を示す信号を玄関子機100に送信することが望ましい。制御部207は、上記処理の終了を指示されていない場合(S2090:NO)、フローをステップS2010へ戻し、上記処理の終了を指示された場合(S2090:YES)、一連の処理を終了する。
<通常動作時のルーティング制御>
次に、本実施の形態に係るドアホン親機200の通常動作時のルーティング制御の具体例について、図16を用いて説明する。図16の例では、ドアホン親機200(制御部207(図16では「親機制御部」と記載))が、いずれかのDRV(送信ドライバ(Tx)と受信ドライバ(Rx)のセット)1〜5を介して5個の機器(玄関子機100、増設モニタ300、他のドアホンシステムの親機)と接続している場合を示している。この場合、7種類の設定パターン(P1〜P7)が用意される。
次に、本実施の形態に係るドアホン親機200の通常動作時のルーティング制御の具体例について、図16を用いて説明する。図16の例では、ドアホン親機200(制御部207(図16では「親機制御部」と記載))が、いずれかのDRV(送信ドライバ(Tx)と受信ドライバ(Rx)のセット)1〜5を介して5個の機器(玄関子機100、増設モニタ300、他のドアホンシステムの親機)と接続している場合を示している。この場合、7種類の設定パターン(P1〜P7)が用意される。
設定パターンP1は、ドアホン親機200がいずれの機器ともデータの送受を行っていない待機状態におけるルーティング(通信ルートの有効/無効)を示す。設定パターンP1では、ドアホン親機200は、受信モード(送信を行わず、受信のみを行うモード)となり、制御部207は、各機器からのデータ受信が可能となるように各DRVの受信ドライバ(Rx)を有効にする。
待機状態において、いずれかの機器から非同期の割り込み信号を受信した場合、ドアホン親機200は、当該割り込み信号を送信した機器との間で同期を確立する。例えば、ドアホン親機200は、DRV1から割り込み信号を受信した場合、DRV1と接続する機器と同期を確立し、データの送受を行う(P2(送信時)またはP3(受信時)に移行する)。
設定パターンP2は、ドアホン親機200が全ての機器に対してデータを送信する一斉送信時(Broadcast)におけるルーティングを示す。設定パターンP2では、ドアホン親機200は、送信モード(受信を行わず、送信のみを行うモード)となり、制御部207は、各機器へのデータ送信が可能となるように各DRVの送信ドライバ(Tx)を有効にする。このとき、いずれかの機器からドアホン親機200にデータが送信されても、親機200において当該データは破棄される。なお、設定パターンP2では、ドアホン親機200が、接続中のすべての機器に対してデータ送信を行うが、下りパケットの制御データフィールドには通信相手の機器の識別子のみが記載されているため、他の機器は、データを受信しても破棄する。
設定パターンP3からP7は、ドアホン親機200がいずれか1つの機器からデータを受信する個別受信時におけるルーティングを示す。設定パターンP3からP7では、ドアホン親機200は受信モードとなり、制御部207は、各設定パターンに対応する1つのDRVの受信ドライバ(Rx)を有効とし、他のDRVの送信ドライバ(Tx)を有効にする。これにより、ドアホン親機200は、受信ドライバ(Rx)が選択されたDRVから受信したデータを、ルーティング制御部212において、制御部207(CPU)に出力すると同時に、当該データをそのまま、送信ドライバ(Tx)が選択されたすべてのDRVに接続されている他の機器に同報送信することができる。したがって、同報送信する際に、受信データをデコードして解析する必要がない。
<初期登録時のルーティング制御>
次に、本実施の形態に係るドアホン親機200の初期登録時のルーティング制御の具体例について、図17を用いて説明する。図17の例では、ドアホン親機200(制御部207(図17では「親機制御部」と記載))が、いずれかのDRV1〜5を介して5個の機器と接続している場合を示している。この場合、5種類の設定パターン(EP1〜EP5)が用意される。
次に、本実施の形態に係るドアホン親機200の初期登録時のルーティング制御の具体例について、図17を用いて説明する。図17の例では、ドアホン親機200(制御部207(図17では「親機制御部」と記載))が、いずれかのDRV1〜5を介して5個の機器と接続している場合を示している。この場合、5種類の設定パターン(EP1〜EP5)が用意される。
設定パターンEP1からEP5は、ドアホン親機200がいずれか1つの機器を登録する初期登録時におけるルーティングを示す。設定パターンEP1からEP5では、ドアホン親機200は送信モードとなり、ルーティング制御部212は、登録対象の機器にパケットを送信する区間において、登録対象以外の機器に対してパケットの送信を行わず、有効となったDRVの送信ドライバ(Tx)に接続された登録対象の機器のみに送信する。なお、このとき、他のDRVの受信ドライバ(Rx)が有効になるが、ドアホン親機200が送信の場合は、ルーティング制御部212は、全ての機器からのパケットの受信を遮断する論理とし、それらのDRVからのパケットの受信を受け付けない(disableモード)。なお、各登録対象の機器からドアホン親機200へのパケットの送信は、図16のP3からP7の設定を使用する。この場合、他接続機器への同報送信の機能が働くが、ドアホン親機200のみへの送信であるため、他接続機器はこれを無視する。これにより、ドアホン親機200が、各玄関子機100等の登録対象機器と1対1に通信することができる。この状態で、ドアホン親機200は、登録対象の玄関子機100に固有の識別子および送信周期を含むパケットを送信する。これにより、当該パケットは登録対象の玄関子機100にのみ受信されるので、各玄関子機に固有の識別子および送信周期を設定することができる。
<非同期状態での衝突回避>
次に、本実施の形態に係る非同期状態での衝突回避について、図18、図19を用いて説明する。図18は、ドアホン親機200の識別子記憶部215内のテーブルの一例を示す図であり、図19は、ドアホンシステムの非同期状態での衝突回避を説明する図である。
次に、本実施の形態に係る非同期状態での衝突回避について、図18、図19を用いて説明する。図18は、ドアホン親機200の識別子記憶部215内のテーブルの一例を示す図であり、図19は、ドアホンシステムの非同期状態での衝突回避を説明する図である。
図18に示すように、ドアホン親機200は、識別子記憶部215内に、自機および各接続機器について、識別子(機器ID)、送信周期、スロット割当情報(送信スロット)を記憶している。ドアホン親機200は、各機器に対して、設定した機器ID、送信周期、スロット割当情報を送信する。例えば、ドアホン親機200は、玄関子機100−1に対して、機器ID:ID1、送信周期:1ms、送信スロット:SL3を送信し、玄関子機100−3に対して、機器ID:ID3、送信周期:3ms、送信スロット:SL5を送信する。玄関子機100−1および玄関子機100−3は、受信したこれらの情報を識別子記憶部115内に記憶する。
そして、非同期状態において、玄関子機100−1および玄関子機100−3の呼出ボタンがほぼ同時に操作されたとする。この場合、図19に示すように、玄関子機100−1は1msの送信周期で同期要求をn回送信し、送信玄関子機100−3は3msの送信周期で同期要求をn回送信する(図19ではn=3)。図19から明らかなように、1つ目の同期要求は、玄関子機100−1と玄関子機100−3とから同時に送信されるため衝突が起こるが、玄関子機100−1と玄関子機100−3の送信周期が互いに異なるため、2つ目以降の同期要求は送信タイミングが異なり、衝突が回避される。したがって、ドアホン親機200は、同期要求を確実に受信することができ、玄関子機100−1および玄関子機100−3と、短時間で通信状態に移行することができる。
なお、同期状態では、各機器がスロット割当情報に示された互いに異なる送信スロットで呼出信号を送信するので、衝突は起こらない。
<本実施の形態の効果>
以上のように、本実施の形態によれば、非同期状態において、呼出ボタンが操作される等の所定のイベントが複数の機器においてほぼ同時に行われた場合、各機器が、互いに異なる送信周期で、同期要求を複数回送信するので、同期要求の衝突が連続して起こることなく、短時間で通信状態に移行することができる。なお、本実施の形態では、ドアホン親機200と玄関子機100などの接続機器同士の接続を一例として説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、その他の応用機器として、ビジネスホン(内線電話機と制御装置間)、ホームセキュリティ装置(各種センサーノードと制御装置間)等の制御装置(通信装置)などであっても、同様の効果が得られる。
以上のように、本実施の形態によれば、非同期状態において、呼出ボタンが操作される等の所定のイベントが複数の機器においてほぼ同時に行われた場合、各機器が、互いに異なる送信周期で、同期要求を複数回送信するので、同期要求の衝突が連続して起こることなく、短時間で通信状態に移行することができる。なお、本実施の形態では、ドアホン親機200と玄関子機100などの接続機器同士の接続を一例として説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、その他の応用機器として、ビジネスホン(内線電話機と制御装置間)、ホームセキュリティ装置(各種センサーノードと制御装置間)等の制御装置(通信装置)などであっても、同様の効果が得られる。
本開示は、カメラ付きの玄関子機とドアホン親機とからなるドアホンシステムに用いるに好適である。
1 ドアホンシステム
100 玄関子機
101、201、301 ケーブル接続部
102、202、302 キー入力部
103、203、303 スピーカ
104、204、304 マイク
105、205、305 音声I/F部
106 カメラ部
107、207、307 制御部
108、208、308 送信データ処理部
109、209、309 送信データ反転部
110、210、310 送信ドライバ
111、211、311 受信ドライバ
112、312 受信データ反転部
113、213、313 同期検出部
114、214、314 第2クロック生成部
115、215、315 識別子記憶部
131、231、331 第1クロック生成部
132、232、332 パケット生成部
133、233、333 データ再生部
134、234、334 接続状態検出部
151 第1のユニークパターン検出部
152 第2のユニークパターン検出部
153 イネーブル信号生成部
200 ドアホン親機
206、306 ディスプレイ部
212 ルーティング制御部
235 識別子設定部
300 増設モニタ
100 玄関子機
101、201、301 ケーブル接続部
102、202、302 キー入力部
103、203、303 スピーカ
104、204、304 マイク
105、205、305 音声I/F部
106 カメラ部
107、207、307 制御部
108、208、308 送信データ処理部
109、209、309 送信データ反転部
110、210、310 送信ドライバ
111、211、311 受信ドライバ
112、312 受信データ反転部
113、213、313 同期検出部
114、214、314 第2クロック生成部
115、215、315 識別子記憶部
131、231、331 第1クロック生成部
132、232、332 パケット生成部
133、233、333 データ再生部
134、234、334 接続状態検出部
151 第1のユニークパターン検出部
152 第2のユニークパターン検出部
153 イネーブル信号生成部
200 ドアホン親機
206、306 ディスプレイ部
212 ルーティング制御部
235 識別子設定部
300 増設モニタ
本開示は、ドアホンシステムの子機、モニタおよび当該ドアホンシステムの通信方法に関する。
本開示の目的は、非同期状態において、呼出ボタンが操作される等の所定のイベントが複数の機器においてほぼ同時に行われた場合でも、同期要求の衝突が連続して起こることなく、短時間で通信状態に移行することができるドアホンシステムの子機、モニタおよび当該ドアホンシステムの通信方法を提供することである。
本開示のモニタは、親機と子機とからなるドアホンシステムに増設されるモニタであって、前記親機からのデータを受信する受信部と、前記受信データに含まれる、前記親機によって割り当てられた識別子を記憶する記憶部と、前記親機へのデータを送信する送信部と、を具備し、前記送信部は、前記親機と非同期状態において、前記親機への同期要求を前記識別子によって一意に決まる送信周期で複数回送信する。
本開示の通信方法は、親機と他の機器とが2線ケーブルを介して接続され、前記親機と前記他の機器との間で時分割複信によりパケット信号を送受信するドアホンシステムの通信方法であって、前記親機が、前記他の機器に固有の識別子および前記識別子によって一意に決まる送信周期を含むデータを送信し、前記他の機器が、前記親機と非同期状態において、前記親機への同期要求を前記送信周期で複数回送信する。
Claims (4)
- 親機と子機とが2線ケーブルを介して接続され、前記親機と前記子機との間で時分割複信によりパケット信号を送受信するドアホンシステムの前記子機であって、
前記親機からのデータを受信する受信部と、
前記受信データに含まれる、前記親機によって割り当てられた識別子を記憶する記憶部と、
前記親機へのデータを送信する送信部と、
を具備し、
前記送信部は、前記親機と非同期状態において、前記親機への同期要求を前記識別子によって一意に決まる送信周期で複数回送信する、
子機。 - 親機と子機とが2線ケーブルを介して接続され、前記親機と前記子機との間で時分割複信によりパケット信号を送受信するドアホンシステムの前記親機であって、
前記子機からのデータを受信する受信部と、
識別子を記憶する記憶部と、
前記子機へのデータを送信する送信部と、
を具備し、
前記送信部は、前記子機と非同期状態において、前記子機への同期要求を前記識別子によって一意に決まる送信周期で複数回送信する、
親機。 - 親機と子機とからなるドアホンシステムに増設され、前記親機と2線ケーブルを介して接続され、前記親機との間で時分割複信によりパケット信号を送受信するモニタであって、
前記親機からのデータを受信する受信部と、
前記受信データに含まれる、前記親機によって割り当てられた識別子を記憶する記憶部と、
前記親機へのデータを送信する送信部と、
を具備し、
前記送信部は、前記親機と非同期状態において、前記親機への同期要求を前記識別子によって一意に決まる送信周期で複数回送信する、
モニタ。 - 親機と子機とが2線ケーブルを介して接続され、前記親機と前記子機との間で時分割複信によりパケット信号を送受信するドアホンシステムの前記子機の通信方法であって、
前記親機が、
前記子機に固有の識別子、送信周期を含むデータを送信し、
前記子機が、
前記親機と非同期状態において、前記親機への同期要求を前記識別子によって一意に決まる送信周期で複数回送信する、
通信方法。
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