JP2017103106A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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浩二 高畑
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Abstract

【課題】負極活物質層がアセチレンブラックを含有する負極を用いたリチウムイオン二次電池であって、−10℃充放電サイクル時の容量維持率および高温保存時の容量維持率の両方に優れるリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】ここに開示されるリチウムイオン二次電池は、正極50と負極60とが積層された電極体を備える。正極50は、正極集電体51と正極活物質層53とを有し、負極60は、負極集電体61と負極活物質層63とを有する。負極活物質層63は、正極活物質層53よりも幅が広く、負極活物質層63は、正極活物質層53に対向している部位63Aと、正極活物質層53に対向していない部位63B、63Cとを有する。対向している部位63Aは、アセチレンブラックを1〜4重量%含有し、対向していない部位63B、63Cは、アセチレンックを含有しない。
【選択図】図3

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、既存の電池に比べて軽量かつエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や車両駆動用電源として用いられている。リチウムイオン二次電池は、特に、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として今後ますます普及していくことが期待されている。
リチウムイオン二次電池には、一般的に、正極集電体上に正極活物質層が形成された正極と、負極集電体上に負極活物質層が形成された負極とが積層された電極体が用いられている。金属リチウム析出防止等の観点から、負極活物質層は、その幅が正極活物質層の幅よりも大きくなるように形成される場合がある。この場合、負極活物質層には、セパレータを介して正極活物質層に対向している部位と、正極活物質層に対向していない部位とがある。
導電パスの均一化あるいは導電パスの確保を目的として、負極活物質層に、導電材を含有させることがある。この導電材としては、通常、炭素系導電材が用いられ、炭素系導電材として、アセチレンブラックを使用できることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−220139号公報
負極活物質層が導電材としてアセチレンブラックを含有する負極をリチウムイオン二次電池に用いた場合には、例えば−10℃での充放電サイクル時の容量維持率が向上し得る。しかしながら本発明者が鋭意検討した結果、負極活物質層がアセチレンブラックを含有する負極を用いたリチウムイオン二次電池には、高温保存時の容量維持率に改善の余地があることがわかった。
そこで本発明は、負極活物質層がアセチレンブラックを含有する負極を用いたリチウムイオン二次電池であって、−10℃充放電サイクル時の容量維持率および高温保存時の容量維持率の両方に優れるリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
ここに開示されるリチウムイオン二次電池は、正極と負極とが積層された電極体を備える。前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体上に設けられた正極活物質層とを有し、前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体上に設けられた負極活物質層とを有する。前記正極と前記負極とは、前記正極活物質層が前記負極活物質層に面するように積層されている。前記負極活物質層は、前記正極活物質層よりも幅が広く、前記負極活物質層は、正極活物質層に対向している部位と、正極活物質層に対向していない部位とを有する。前記負極活物質層の正極活物質層に対向している部位は、アセチレンブラックを1〜4重量%含有し、前記負極活物質層の正極活物質層に対向していない部位は、アセチレンブラックを含有しない。
このような構成によれば、アセチレンブラックによる−10℃充放電サイクル時の容量維持率向上効果を得つつ、高温保存時の不可逆容量の増加を抑制することができる。すなわち、−10℃充放電サイクル時の容量維持率および高温保存時の容量維持率の両方に優れるリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池に用いられる電極体の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池に用いられる電極体の積層方向を見た場合の、正極および負極の位置関係を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けないリチウムイオン二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、いわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。また、本明細書において「リチウムイオン二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
図1は、一実施形態に係るリチウムイオン二次電池10を模式的に示す断面図である。図2は、リチウムイオン二次電池10に用いられる電極体40の構成を示す模式図である。図3は、電極体40の積層方向を見た場合の正極50および負極60の位置関係を示す模式図である。なお、図3において、セパレータ72、74の図示は省略されている。リチウムイオン二次電池10は、図1に示すように、電池ケース20と、電極体(本実施形態では、捲回電極体)40とを備えている。
電池ケース20は、ケース本体21と、封口板22とを備えている。ケース本体21は、一端に矩形の開口部を有する箱形を有している。ここで、ケース本体21は、リチウムイオン二次電池10の通常の使用状態における上面に相当する一面が開口した有底直方体形状を有している。封口板22は、ケース本体21の開口を塞ぐ部材である。封口板22は凡そ矩形のプレートで構成されている。かかる封口板22がケース本体21の開口周縁に溶接されることによって、略六面体形状の電池ケース20が構成されている。電池ケース20は、例えば、軽量で熱伝導性の良い金属材料を主体に構成される。このような金属製材料としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルめっき鋼等が挙げられる。
図1に示す例では、封口板22に外部接続用の正極端子23(外部端子)および負極端子24(外部端子)が取り付けられている。封口板22には、安全弁30と、注液口32が形成されている。安全弁30は、電池ケース20の内圧が所定レベル(例えば、設定開弁圧0.3MPa〜1.0MPa程度)以上に上昇した場合に該内圧を開放するように構成されている。また、図1では、非水電解液80が注入された後で、注液口32が封止材33によって封止された状態が図示されている。
電極体40は、図2に示すように、帯状の正極(正極シート)50と、帯状の負極(負極シート)60と、帯状のセパレータ(セパレータシート)72、74とを備えている。
正極シート50は、帯状の正極集電体51と、該正極集電体51上に設けられた正極活物質層53とを備えている。正極集電体51の幅方向片側には、縁部に沿って露出部52が設けられている。図3に示すように、正極活物質層53は、正極集電体51に設けられた露出部52を除いて、正極集電体51の両面に形成されている。しかしながら、正極活物質層53は、正極集電体51の片面のみに形成されていてもよい。
負極シート60は、帯状の負極集電体61と、該負極集電体61上に設けられた負極活物質層63とを備えている。負極集電体61の幅方向片側には、縁部に沿って露出部62が設けられている。図3に示すように、負極活物質層63は、負極集電体61に設けられた露出部62を除いて、負極集電体61の両面に形成されている。しかしながら、負極活物質層63は、負極集電体61の片面のみに形成されていてもよい。
電極体40においては、図2に示すように、正極シート50と、負極シート60と、セパレータ72、74とが順に重ねられ、正極シート50と負極シート60とは、セパレータ72、74を介して正極活物質層53が負極活物質層63に面するように積層されている。そしてこの積層体が捲回されている。捲回された電極体(捲回電極体)40は、捲回軸WLを含む一平面に沿って扁平に押し曲げられた形状を有する。負極活物質層63の幅b1は、正極活物質層53の幅a1よりも広い。さらにセパレータ72、74の幅c1、c2は、負極活物質層63の幅b1よりも広い(c1、c2>b1>a1)。図2に示す例では、正極集電体51の露出部52と負極集電体61の露出部62とは、それぞれセパレータ72、74の両側において、らせん状に露出している。
正極集電体51には、例えば、アルミニウム箔等を用いることができる。正極活物質層53は、典型的には正極活物質と導電材と結着剤(バインダ)等とを含む。正極活物質としては、例えば、層状構造やスピネル構造等のリチウム複合金属酸化物(例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)を採用し得る。導電材としては、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック)等の炭素材料を採用し得る。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)やポリエチレンオキサイド(PEO)等の各種のポリマー材料を採用し得る。
負極集電体61には、例えば、銅箔等を用いることができる。負極活物質層63は、典型的には、負極活物質と結着剤と増粘剤等とを含む。負極活物質としては、例えば、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛)、低結晶性カーボン(ハードカーボン、ソフトカーボン)等の炭素材料を用いることができ、なかでも黒鉛、特に、黒鉛が非晶質(アモルファス)な炭素材料でコート(被覆)された形態の非晶質炭素被覆黒鉛を好適に採用し得る。結着剤としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)等の各種ポリマー材料を採用し得る。増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)等の各種のポリマー材料を採用し得る。
図3に示すように、負極シート60の負極活物質層63は、正極シート50の正極活物質層53よりも幅が広いことから、負極活物質層63は、図3では図示が省略されたセパレータ72、74を介して、正極活物質層53に対向している部位(対向部)63Aと、正極活物質層53に対向していない部位(非対向部)63B、63Cとを有する。本実施形態においては、対向部63Aは、アセチレンブラックを(負極活物質層の対向部の全重量に対し)1〜4重量%含有する。また、非対向部63B、63Cは、アセチレンブラックを含有しない。なお、対向部63Aと非対向部63B、63Cとの界面にはアセチレンブラックが存在し得る。
従来技術においては、負極活物質層全体(すなわち対向部と非対向部の両方)にアセチレンブラックが含有されていた。しかしながら、本実施形態のように、対向部63Aのみに特定量のアセチレンブラックを含有させることにより、リチウムイオン二次電池10の−10℃充放電サイクル時の容量維持率および高温保存時の容量維持率の両方を共に高くすることができる。これは、従来技術のように非対向部にアセチレンブラックが含まれている場合、高温で長期保存した際に、非対向部にLiイオンが拡散し、非対向部にて、SEI膜が形成されてLiイオンが消費されたり、非対向部中の負極活物質にLiイオンが吸蔵されたりすることにより、容量劣化が起きる(不可逆容量が増加する)ためであると考えられる。そして、本実施形態のように、非対向部にアセチレンブラックが含まれていない場合には、そのような現象の発生が抑制され、不可逆容量の増加が抑制されるものと考えられる。
対向部におけるアセチレンブラックの含有量は、1〜4重量%である。含有量が1重量%より少ないと、アセチレンブラックによる−10℃充放電サイクル時の容量維持率向上効果を十分に得ることができない。一方、含有量が4重量%より多いと、高温保存時に容量の劣化が起こる。これは、コンディショニング時(初回充電時)に対向部において不可逆容量が発生するが、アセチレンブラックの量が多すぎると、コンディショニング時に不可逆容量となるLiイオンがトラップされきれず、トラップされきれなかったLiイオンが高温で長期保存時に消費されるためであると考えられる。
このような負極シート60は、例えば、次のようにして作製することができる。負極集電体61上の負極活物質層63の対向部63Aを形成すべき箇所に、アセチレンブラックを固形分濃度で1〜4重量%含む負極ペーストを塗工する。一方、負極集電体61の負極活物質層63の非対向部63B、63Cを形成すべき箇所に、アセチレンブラックを含まない負極ペーストを塗工する。これらの塗工されたペーストを乾燥し、必要に応じプレスして負極活物質層63を形成する。
本実施形態においては、対向部63Aを構成する材料と非対向部63B、63Cを構成する材料とは、アセチレンブラックの有無以外は同じにすることができる。よって、対向部63Aと非対向部63B、63Cとの界面が不均一になりにくく、界面が不均一である場合に起こり得る反応ムラとそれに伴う金属Liの析出を抑制することができる。
また、対向部63Aと非対向部63B、63Cでのコート量を同じにすることができ、これにより、表面性状を同じにすることができる。よって、対向部形成用の負極ペーストと非対向部形成用の負極ペーストが、界面において混ざってしまった場合でも、対向部63Aと非対向部63B、63Cとの界面での金属Liの析出を抑制することができる。
セパレータ72、74としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂からなる多孔性シート(フィルム)等を用いることができ、好ましくは、ポリオレフィン樹脂(例、PE、PP)からなる多孔性シートが用いられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。なお、セパレータ72、74には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
本実施形態では、図1に示すように、電極体40は、セパレータ72、74からはみ出た正負の露出部52、62の中間部分が寄せ集められ、電池ケース20の内部に配置された正負の内部端子23、24の先端部23a、24aと溶接されている。
図1に示す形態では、捲回軸WLを含む一平面に沿って扁平な捲回電極体40が電池ケース20に収容されている。電池ケース20には、さらに非水電解液80が収容されている。非水電解液80は、捲回軸WL(図2参照)の軸方向の両側から電極体40の内部に浸入する。なお、図1は、電池ケース20内に注入される非水電解液80の量を厳密に示すものではない。
非水電解液80は従来のリチウムイオン二次電池と同様のものを使用可能であり、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に、支持塩を含有させたものを用いることができる。非水溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類等の非プロトン性溶媒を用いることができる。なかでも、カーボネート類、例えば、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等を好適に採用し得る。あるいは、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F−DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)のようなフッ素化カーボネート等のフッ素系溶媒を好ましく用いることができる。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、非水電解液80は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した非水溶媒、支持塩以外の成分、例えば、ガス発生剤、被膜形成剤、分散剤、増粘剤等の各種添加剤を含み得る。
以上のようにして構成されるリチウムイオン二次電池10は、各種用途に利用可能であり、好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウムイオン二次電池10は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
以上、例として扁平形状の捲回電極体を備える角型のリチウムイオン二次電池について説明した。しかしながら、ここに開示されるリチウムイオン二次電池は、他のタイプのリチウムイオン二次電池として構築することができる。例えば、積層型電極体を備えるリチウムイオン二次電池として構築することもできる。また、円筒型リチウムイオン二次電池、ラミネート型リチウムイオン二次電池等として構築することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<評価用電池の作製>
<電池No.1>
正極活物質粉末としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、LNCM:AB:PVdF=90:8:2の重量比でN−メチルピロリドン(NMP)と混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、長尺状のアルミニウム箔の両面に帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、正極シートを作製した。
また、負極活物質として、天然黒鉛が非晶質な炭素材料でコートされたもの(非晶質炭素被覆天然黒鉛)を準備した。非晶質炭素被覆天然黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=98:1:1の重量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリー(A)を調製した(負極活物質層形成用スラリー(A)にはアセチレンブラックは含有されていない)。このスラリーを、長尺状の銅箔の両面に正極シートの正極活物質層よりも幅広に、帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、負極シートを作製した。
また、2枚のセパレータシート(多孔性ポリオレフィンシート)を用意した。
作製した正極シートと負極シートと用意した2枚のセパレータシートとを重ね合わせ、捲回して捲回電極体を作製した。このとき、正極シートと負極シートとの間にセパレータが介在し、正極活物質層が負極活物質層に面するようにした。正極シートと負極シートにそれぞれ電極端子を取り付け、これを、注液口を有する電池ケースに収容した。
続いて、電池ケースの注液口から非水電解液を注入し、当該注液口を気密に封止してNo.1のリチウムイオン二次電池を作製した。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とを3:4:3の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
<電池No.2>
上記アセチレンブラックを含有しない負極活物質層形成用スラリー(A)を調製した。一方で、非晶質炭素被覆天然黒鉛(C)と、アセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:AB:SBR:CMC=96:2:1:1の重量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリー(B)を調整した。長尺状の銅箔の両面に、正極活物質層対向部となる箇所に、負極活物質層形成用スラリー(A)を帯状に塗布し、正極活物質層非対向部となる箇所に、負極活物質層形成用スラリー(B)を帯状に塗布した。これを乾燥してプレスすることにより、負極シートを作製した。
この負極シートを用いた以外は、No.1のリチウムイオン電池と同様の方法により、No.2のリチウムイオン二次電池を作製した。
<電池No.3>
上記アセチレンブラックを固形分濃度で2重量%含む負極活物質層形成用スラリー(B)を調整した。このスラリーを、長尺状の銅箔の両面に正極シートの正極活物質層よりも幅広に、帯状に塗布して乾燥した後、プレスすることにより、負極シートを作製した。
この負極シートを用いた以外は、No.1のリチウムイオン電池と同様の方法により、No.3のリチウムイオン二次電池を作製した。
<電池No.4>
非晶質炭素被覆天然黒鉛(C)と、アセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:AB:SBR:CMC=97.5:0.5:1:1の重量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリー(C)を調整した。また、上記アセチレンブラックを含有しない負極活物質層形成用スラリー(A)を調製した。長尺状の銅箔の両面に、正極活物質層対向部となる箇所に、負極活物質層形成用スラリー(C)を帯状に塗布し、正極活物質層非対向部となる箇所に、負極活物質層形成用スラリー(A)を帯状に塗布した。これを乾燥してプレスすることにより、負極シートを作製した。
この負極シートを用いた以外は、No.1のリチウムイオン電池と同様の方法により、No.4のリチウムイオン二次電池を作製した。
<電池No.5>
非晶質炭素被覆天然黒鉛(C)と、アセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:AB:SBR:CMC=97:1:1:1の重量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリー(D)を調整した。
負極活物質層形成用スラリー(C)に代えて負極活物質層形成スラリー(D)を用いた以外は、No.4のリチウムイオン電池と同様の方法により、No.5のリチウムイオン二次電池を作製した。
<電池No.6>
上記アセチレンブラックを固形分濃度で2重量%含む負極活物質層形成用スラリー(B)を調整した。
負極活物質層形成用スラリー(C)に代えて負極活物質層形成スラリー(B)を用いた以外は、No.4のリチウムイオン電池と同様の方法により、No.6のリチウムイオン二次電池を作製した。
<電池No.7>
非晶質炭素被覆天然黒鉛(C)と、アセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:AB:SBR:CMC=94:4:1:1の重量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリー(E)を調整した。
負極活物質層形成用スラリー(C)に代えて負極活物質層形成スラリー(E)を用いた以外は、No.4のリチウムイオン電池と同様の方法により、No.7のリチウムイオン二次電池を作製した。
<電池No.8>
非晶質炭素被覆天然黒鉛(C)と、アセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:AB:SBR:CMC=92:6:1:1の重量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリー(F)を調整した。
負極活物質層形成用スラリー(C)に代えて負極活物質層形成スラリー(F)を用いた以外は、No.4のリチウムイオン電池と同様の方法により、No.8のリチウムイオン二次電池を作製した。
<電池No.9>
非晶質炭素被覆天然黒鉛(C)と、アセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:AB:SBR:CMC=90:8:1:1の重量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリー(G)を調整した。
負極活物質層形成用スラリー(C)に代えて負極活物質層形成スラリー(G)を用いた以外は、No.4のリチウムイオン電池と同様の方法により、No.9のリチウムイオン二次電池を作製した。
<初期容量>
上記作製した各リチウムイオン二次電池に対して、初期充放電処理を行った。具体的には、25℃の環境下において、上記電池を正負極端子間の電圧が4.1Vになるまで1/3Cの定電流で充電(CC充電)し、続いて合計の充電時間が1.5時間となるまで定電圧で充電(CV充電)した後、10分間休止し、正負極端子間の電圧が3.0Vになるまで1/3Cの定電流で放電(CC放電)し、続いて合計の充電時間が1.5時間となるまで定電圧で放電(CV放電)した後、10分休止する操作を1サイクルとして、これを3サイクル繰り返した。そして、3サイクル目のCCCV放電容量を電池容量(初期容量)とした。
<−10℃充放電サイクル特性評価>
各リチウムイオン電池について、−10℃の環境下で以下のステップ1,2からなるパルス充放電のパターンで300サイクルの矩形波サイクル試験を行った。
(ステップ1)20Cの定電流で10秒間のパルス充電を行い、5秒間休止する。
(ステップ2)20Cの定電流で10秒間のパルス放電を行い、5秒間休止する。
そして、サイクル試験後の電池容量を初期容量と同様の方法で測定し、[サイクル試験後の電池容量/初期容量]×100(%)から、−10℃充放電300サイクル後の容量維持率を求めた。結果を表1に示す。
<高温保存特性評価>
各リチウムイオン二次電池を、SOC80%の状態に調整した後、60℃の恒温槽に60日間保存した。そして、保存後の電池容量を初期容量と同様の方法で測定し、[(保存後の電池容量)/(初期容量)]×100(%)から、60℃60日保存後の容量維持率を求めた。結果を表1に示す。
Figure 2017103106
No.1のリチウムイオン二次電池とNo.2のリチウムイオン二次電池との比較より、負極活物質層の非対向部がアセチレンブラックを含む場合には、高温保存時(60℃60日保存時)の容量維持率が低下することがわかる。No.2のリチウムイオン二次電池とNo.3のリチウムイオン二次電池との比較より、負極活物質層の対向部がアセチレンブラックを含む場合には、−10℃充放電サイクル時(−10℃充放電300サイクル後)の容量維持率が向上することがわかる。よって、リチウムイオン二次電池の負極活物質層の対向部がアセチレンブラックを含み、非対向部がアセチレンブラックを含まない場合には、−10℃充放電サイクル時の容量維持率および高温保存時の容量維持率が共に高くなることが把握できるが、No.4〜No.9のリチウムイオン二次電池の評価結果より、−10℃充放電サイクル時の容量維持率および高温保存時の容量維持率の両方に優れるのは、リチウムイオン二次電池の負極活物質層の対向部がアセチレンブラックを1〜4重量%含み、非対向部がアセチレンブラックを含まない場合であることがわかる。
このことから、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池は、−10℃充放電サイクル時の容量維持率および高温保存時の容量維持率の両方に優れることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 リチウムイオン二次電池
20 電池ケース
21 ケース本体
22 封口板
23 正極端子
24 負極端子
30 安全弁
32 注液口
33 封止材
40 電極体
50 正極シート(正極)
51 正極集電体
52 露出部
53 正極活物質層
60 負極シート(負極)
61 負極集電体
62 露出部
63 負極活物質層
72、74 セパレータ
80 非水電解液
WL 捲回軸

Claims (1)

  1. 正極と負極とが積層された電極体を備えるリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極は、正極集電体と、前記正極集電体上に設けられた正極活物質層とを有し、
    前記負極は、負極集電体と、前記負極集電体上に設けられた負極活物質層とを有し、
    前記正極と前記負極とは、前記正極活物質層が前記負極活物質層に面するように積層されており、
    前記負極活物質層は、前記正極活物質層よりも幅が広く、前記負極活物質層は、正極活物質層に対向している部位と、正極活物質層に対向していない部位とを有し、
    前記負極活物質層の正極活物質層に対向している部位は、アセチレンブラックを1〜4重量%含有し、
    前記負極活物質層の正極活物質層に対向していない部位は、アセチレンブラックを含有しない、
    リチウムイオン二次電池。
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