JP2017101627A - 内燃機関制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】勾配法を用いて過給圧とEGR率のオリジナルの目標値を修正するリファレンスガバナにおいて、目標値候補の修正禁止領域を設定した場合においても制約充足性の低下を抑制する。【解決手段】ステップS1では、修正目標値候補から過給圧目標値方向とEGR率目標値方向に所定距離だけ離れた周囲4点における目的関数値が算出され、各目標値方向における2点間の負方向の傾きを用いて勾配が算出される。ステップS2では、EGR率目標値を増やす側の勾配があるか否かが判定される。ステップS3では、勾配算出地点のEGR率目標値が、修正許可領域の上限と等しいか否かが判定される。ステップS2,S3の判定の結果が肯定的な場合、ステップS4で、EGR率目標値方向の傾きがゼロに設定され、ステップS1で算出した過給圧目標値方向における傾きのみを用いて勾配が再度算出される。【選択図】図10

Description

本発明は、内燃機関制御装置に関し、より詳細には、リファレンスガバナを用いた過給圧とEGR率の制御が行われる内燃機関制御装置に関する。
特許文献1には、ディーゼルエンジンの過給圧とEGR率のそれぞれに課せられた上限値の制約を充足しつつ、過給圧とEGR率をそれぞれの目標値に追従させるための制御構造として、目標値マップと、リファレンスガバナと、フィードバックコントローラと、を備える制御装置が開示されている。この制御装置の制御対象であるディーゼルエンジンは、可変ノズルベーン機構を備えるターボチャージャと、EGRバルブと、ディーゼルスロットルとを備えており、可変ノズルベーン機構の開度が変更されると過給圧が変化し、排気(EGRガス)の再循環中にディーゼルスロットルの開度またはEGRバルブの開度が変更されるとEGR率が変化する。
また、この制御装置のリファレンスガバナは、目標値マップから出力された過給圧とEGR率のオリジナルの目標値を修正し、修正後の目標値をフィードバックコントローラに出力するように構成されている。このリファレンスガバナでは、具体的に、修正後の目標値の候補としての複数の目標値候補の中から目的関数を最も小さくする目標値候補が勾配法によって探索され、修正後の目標値として採用される。
特開2015−031245号公報 国際公開第2014/091717号 特開2011−195075号公報
ところで、一般にはEGR率が高くなると失火が発生し易くなり、過給圧が高くなり過ぎると異常燃焼が発生し易くなる。そのため、勾配法による目標値候補の探索に際しては、このようなEGR率や過給圧が修正後の目標値として導出されないように修正禁止領域を事前に設定しておくことが望ましい。しかし、このような修正禁止領域を設定した場合において、修正禁止領域と修正許可領域の境界上に目標値候補が位置し、尚且つ、探索方向が修正禁止領域に入る方向となったときには、この探索が途中で止まるおそれがある。そして、目標値候補の探索が途中で止まった場合は、目標値の修正が不十分となるので、制約充足性が担保できなくなるという新たな問題が生じる。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、勾配法を用いて過給圧とEGR率のオリジナルの目標値を修正するリファレンスガバナにおいて、目標値候補の修正禁止領域を設定した場合においても制約充足性の低下を抑制することにある。
本発明は、フィードバックコントローラと、リファレンスガバナとを備えている。フィードバックコントローラは、可変ノズルベーン機構を備えるターボチャージャとEGRバルブとスロットルとを備える内燃機関の過給圧とEGR率が目標値に追従するように前記可変ノズルベーン機構、前記EGRバルブおよび前記スロットルの開度の制御量を決定する。リファレンスガバナは、内燃機関の過給圧とEGR率のオリジナルの目標値を修正し、修正後の目標値を前記フィードバックコントローラに出力する。また、リファレンスガバナは、前記修正後の目標値の候補としての複数の目標値候補の中から目的関数を最も小さくする目標値候補を勾配法によって探索し、前記修正後の目標値を導出する。本発明では、過給圧とEGR率の少なくとも一方の修正を禁止する修正禁止領域と修正許可領域の境界上に目標値候補が位置し、尚且つ、この目標値候補から算出される勾配の方向が前記修正禁止領域に入る方向である場合、リファレンスガバナが修正禁止に係る目標値方向の傾きをゼロに設定して勾配を再度算出し、前記目的関数を最も小さくする目標値候補を探索することを特徴としている。
本発明によれば、過給圧とEGR率の少なくとも一方の修正を禁止する修正禁止領域と修正許可領域の境界上に目標値候補が位置し、尚且つ、この目標値候補から算出される勾配の方向が前記修正禁止領域に入る方向である場合、リファレンスガバナが修正禁止に係る目標値方向の傾きをゼロに設定して勾配を再度算出し、前記目的関数を最も小さくする目標値候補を探索するので、目標値候補の探索が途中で止まるような不具合を未然に防止して制約充足性の低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態のシステム構成を示す図である。 リファレンスガバナのアルゴリズムを説明するための図である。 過給圧の制約オーバー量SPimのイメージを示す図である。 勾配法のアルゴリズムを説明するための図である。 リファレンスガバナによって修正前目標値から修正後目標値が求められる様子を示した図である。 修正禁止領域の一例を示す図である。 修正禁止領域を設定した場合の問題点を説明するための図である。 本実施の形態における勾配法アルゴリズムを説明するための図である。 本実施の形態における勾配法アルゴリズムを適用した場合における、過給圧とEGR率(目標値および実値)の時系列変化を示した図である。 本実施の形態における勾配法アルゴリズムを記述したフローチャートである。
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態のシステム構成を示す図である。図1に示すシステムは、車両に搭載される内燃機関としてのディーゼルエンジン10(以下単に「エンジン10」ともいう。)を備えている。エンジン10は複数気筒を備えているが、図1においてはその内の1つを示している。エンジン10の各気筒には、ピストンにより燃焼室が形成されており、このピストンはクランク軸に連結されている。また、エンジン10の各気筒には、燃焼室内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、燃焼室に開口する吸気ポートおよび排気ポートと、吸気ポートを開閉する吸気バルブと、排気ポートを開閉する排気バルブと、が設けられている。なお、上記構成については、公知であるため図示を省略している。
図1に示すエンジン10は、吸気通路12と排気通路14とを備えている。吸気通路12の入口端には、エアクリーナ16が設けられている。エアクリーナ16の下流には、可変容量型ターボチャージャ(VGT)18のコンプレッサ18aが設けられている。コンプレッサ18aは、VGT18のタービン18bの回転により駆動し、吸気を過給する。コンプレッサ18aの下流には、過給により温度が上昇した吸気を冷却するインタークーラ20が設けられている。インタークーラ20の下流には、吸空量を調節するディーゼルスロットル22が設けられている。ディーゼルスロットル22の下流には、サージタンク24が形成されている。
排気通路14に設けられるタービン18bは、可変ノズルベーン機構(図示しない)を備えている。可変ノズルベーン機構は複数のノズルベーンを有しており、それらの開度(互いに隣り合うノズルベーン間の流路面積(スロート面積))を変更することによって排気の流れを調節する。可変ノズルベーン機構の開度(以下「VGT開度」ともいう。)が変更されると、エンジン10の過給圧が変化する。タービン18bの下流には、排気を浄化する触媒26が設けられている。
図1に示すエンジン10は、排気系から吸気系に排気(EGRガス)を再循環させるEGR装置(HPL−EGR装置)を備えている。EGR装置は、タービン18bよりも上流の排気通路14と、サージタンク24とを接続するEGR通路30を備えている。EGR通路30のサージタンク24側には、EGRバルブ32が設けられている。排気の再循環中にEGRバルブ32の開度(以下「EGR開度」ともいう。)またはディーゼルスロットル22の開度(以下「スロットル開度」ともいう。)が変更されると、EGR率(=EGRガス量/(EGRガス量+新気量))が変化する。EGR通路30の途中には、EGRガスを冷却するEGRクーラ34が設けられている。
また、図1に示すシステムは、制御装置としてのECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40は、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(リードオンリメモリ)、CPU(マイクロプロセッサ)等を備えている。ECU40は、車両に搭載された各種センサの信号を取り込み処理する。各種センサには、エンジン回転速度を検出する回転速度センサ42や、アクセルペダルの開度に応じた信号を出力するアクセルペダル開度センサ44、コンプレッサ18aの下流を流れる吸気の圧力を検出する圧力センサ46などが含まれている。ECU40は、取り込んだ各センサの信号を処理して所定の制御プログラムに従って各種アクチュエータを操作する。ECU40によって操作されるアクチュエータには、上述した可変ノズルベーン機構、ディーゼルスロットル22、EGRバルブ32などが含まれている。
[ECU40によるエンジン制御]
本実施の形態において、ECU40は、制御対象であるエンジン10の過給圧とEGR率のそれぞれに課せられた上限値の制約を充足しつつ、過給圧とEGR率をそれぞれの目標値に追従させる制御を実行する。このようなエンジン制御を実行するための制御構造として、ECU40は、目標値マップと、リファレンスガバナと、フィードバックコントローラと、を備えている。
目標値マップは、過給圧とEGR率のオリジナルの目標値(以下「修正前目標値」ともいう。)を算出するためのマップであり、エンジン回転速度と燃料噴射量ごとに予め適合されたものがこれに相当する。この目標値マップにエンジン回転速度と燃料噴射量が入力されると、修正前目標値がリファレンスガバナに出力される。リファレンスガバナは、修正前目標値を修正し、修正後の過給圧とEGR率の目標値(以下「修正後目標値」ともいう。)、フィードバックコントローラに出力するように構成されている(詳細は後述)。フィードバックコントローラは、エンジン10の過給圧とEGR率のそれぞれを、修正後目標値に近づけるようにVGT開度、EGR開度およびスロットル開度の制御量を決定するように構成されている。なお、上述した制御構造については、上述した特許文献1を参照することができる。
リファレンスガバナのアルゴリズムについて図2を参照しながら説明する。図2に示すアルゴリズムでは、(i)修正目標値候補に対する予測モデルを用いた将来予測を行うステップと、(ii)将来予測から目的関数を計算するステップと、(iii)修正目標値候補を探索するステップと、が有限回反復される。ここで、修正目標値候補とは、修正後目標値の候補を意味しており、ステップ(i)の1回目では上述したオリジナルの目標値がこれに相当し、2回目以降は直前のステップ(iii)で探索された修正目標値候補がこれに相当する。また、ステップ(i)で使用される予測モデルとは、過給圧とEGR率の将来挙動を予測するためのモデルであり、一例として下記式(1),(2)が挙げられる。なお、下記式(1),(2)におけるPimは過給圧であり、EGRはEGR率であり、A〜Eはモデルの係数であり、XVGT、XEGR、XTHR、QfuelはそれぞれVGT開度、EGR開度、スロットル開度、燃料噴射量である。
Figure 2017101627
ステップ(ii)において使用される目的関数は、一例として下記式(3)が挙げられる。下記式(3)では、目的関数J(w)が、目標値の修正量に関する項(右辺第1項:修正前目標値rと修正目標値候補wの差の二乗)と、制約オーバー量に関する項(右辺第2項以降)の和で表されている。なお、右辺第2項に示す過給圧の制約オーバー量SPimのイメージは図3に示すとおりであり、これを式で表すと下記式(4)となる。EGR率の制約オーバー量SEGRを同様に式で表すと下記式(5)となる。なお、下記式(4),(5)におけるNhは予測長であり、Pim(k)およびEGR(k)は上記式(1),(2)からそれぞれ求めた過給圧およびEGR率の予測値であり、上付き線が付いているPimおよびEGRは過給圧およびEGR率の上限制約値である。
Figure 2017101627
ステップ(iii)においては、上記式(3)の目的関数の値を最小にする過給圧とEGR率の目標値の組み合わせ(最適解)が勾配法により探索される。この勾配法のアルゴリズムについて図4を参照しながら説明する。なお、この図のx軸は過給圧目標値を示し、y軸はEGR率目標値を示している。また、この図の等高線はz軸方向の目的関数値(等高線上の数値は一例である。)を示している。図4に示すアルゴリズムでは、先ず、修正前目標値からx軸方向およびy軸方向に所定距離だけ離れた周囲4点における目的関数値が算出される。続いて、x軸方向およびy軸方向における2点間の負方向の傾きが算出され、そこから勾配が算出される。続いて、修正前目標値を起点とした勾配の方向に探索範囲を絞り込みつつ、目的関数値の最小値が探索される。これにより、1回目の修正目標値候補(修正目標値候補1)が算出される。この修正目標値候補1に対し、先ほどの修正前目標値に対する処理と同じ処理がなされることで、2回目の修正目標値候補(修正目標値候補2)が算出される。一連の処理を有限回繰り返すことで、最適解が導出される。
リファレンスガバナによって修正前目標値から修正後目標値が求められる様子を図5に示す。この図では目的関数の形状が下に凸の曲面形状となっている。上述したステップ(i)〜(iii)を繰り返すことで図5に示す修正目標値候補1,修正目標値候補2,・・・が次々に探索される。そして、有限回の反復が完了したら、その中で目的関数値を最も小さくする修正目標値候補が最適解として導出される。このようにして導出された修正目標値候補が修正後目標値であり、フィードバックコントローラに出力される。
[本実施の形態の特徴]
一般にEGR率が高くなれば失火が発生し易くなることから、本実施の形態の勾配法アルゴリズムでは、このようなEGR率が目標値として導出されないように修正目標値候補の修正禁止領域を設定している。この修正禁止領域の一例を図6に示す。この図の修正禁止領域よりも下側の領域が修正許可領域に相当する。この図は図4同様、過給圧目標値をx軸に、EGR率目標値をy軸としている。但し、図4とは異なり、図6の等高線(等高線上の数値は一例である。)の位置関係は、EGR率目標値が増加するほど目的関数値が小さくなっている。また、図6に示す修正目標値候補は、修正禁止領域と修正許可領域の境界上に位置している。そのため、この修正目標値候補から算出される勾配の方向は修正禁止領域に入る方向となる(図7参照)。
修正目標値候補の修正許可領域が設定されている以上、修正禁止領域に入る方向で修正目標値候補の探索がなされることはない。そのため、図7に示したような事象が発生した場合では新たな修正目標値候補の算出ができなくなり、その結果として制約充足性が低下してしまうことになる。そこで、本実施の形態では、修正目標値候補が修正禁止領域と修正許可領域の境界上に位置し、尚且つ、この修正目標値候補から算出される勾配の方向が修正禁止領域に入る方向であることが判明した場合、EGR率目標値方向における2点間の傾きをゼロに設定する。
図8は、本実施の形態における勾配法アルゴリズムを説明するための図である。この図は図6同様、過給圧目標値をx軸に、EGR率目標値をy軸としており、また、修正目標値候補のy座標値が修正許可領域の上限と等しくなっている。y軸方向、つまり、EGR率目標値方向の傾きをゼロとすれば、x軸方向、つまり、過給圧目標値方向の傾きのみに基づいて勾配が算出されることになる。そのため、勾配の方向が破線矢印方向から実線矢印方向に変わり、x軸方向に探索範囲が絞りこまれて目的関数値の最小値が探索される。これは、x軸方向に修正目標値候補の算出が継続されることを意味している。
図9は、図8で説明した勾配法アルゴリズムを適用した場合における、過給圧とEGR率(目標値および実値)の時系列変化を示した図である。右側に示す「本提案」がこの時系列変化に相当し、左側に示す「従来」は図4で説明した勾配法アルゴリズムを適用した場合の時系列変化に相当している。なお、「本提案」および「従来」の何れにおいても、時刻tにおいて図7に示した事象が発生し、修正前目標値候補の探索中この事象が続くことを前提としている。また、過給圧の実値は例えば圧力センサ46で検出した圧力値がこれに相当し、EGR率の実値は例えばアクセルペダル開度センサ44で検出したアクセルペダルの開度から推定したEGR率の値がこれに相当する。
「従来」の場合、勾配の方向が修正禁止領域に入る方向となると、修正目標値候補の算出が途中で止まってしまう。そのため、時刻tまでに算出された修正目標値候補の中から修正後目標値を求めなければならない。つまり、目標値の修正が不十分であるにも関わらず修正後目標値を求めなければならない。従って、この図に示すように過給圧の実値が制約に抵触するケースが出てきてしまう。一方「本提案」の場合は、勾配の方向が修正禁止領域に入る方向となっても、x軸方向に修正目標値候補の算出が継続される。そのため、EGR率目標値の修正がなされることはないものの、時刻t以降も過給圧の目標値が修正され、その結果として「従来」の場合に見られたような制約抵触を回避しつつ、過給圧とEGR率をそれぞれの目標値に追従させることができる。
図10は、図8で説明した勾配法アルゴリズムを記述したフローチャートである。このフローチャートでは先ず、修正目標値候補の周囲4点から勾配が算出される(ステップS1)。本ステップでは具体的に、図5で説明した過給圧目標値、EGR率目標値および目的関数値をそれぞれx軸、y軸およびz軸とする3次元空間に修正目標値候補がプロットされ、そこからx軸方向およびy軸方向に所定距離だけ離れた周囲4点における目的関数値が算出される。続いて、x軸方向およびy軸方向における2点間の負方向の傾きが算出され、そこから勾配が算出される。
ステップS1に続いて、EGR率目標値を増やす側の勾配があるか否かが判定される(ステップS2)。本ステップでは具体的に、ステップS1において算出したy軸方向における2点間の傾きから、修正目標値候補の探索範囲がEGR率目標値を増やす側にあるか否かを判定する。そして、EGR率目標値が増加傾向にあると判定された場合はステップS3に進み、そうでないと判定された場合はステップS5に進む。
ステップS3では、勾配算出地点のEGR率目標値が、修正許可領域の上限と等しいか否かが判定される。本ステップでは具体的に、ステップS1で使用した修正目標値候補のEGR率が、修正許可領域の上限と比較される。そして、このEGR率が修正許可領域の上限に等しい場合はステップS4に進み、そうでないと判定された場合はステップS5に進む。
ステップS4では、y軸方向、つまり、EGR率目標値方向の傾きがゼロに設定され、ステップS1で算出したx軸方向、つまり、過給圧目標値方向における2点間の傾きのみを用いて勾配が再度算出される。ステップS2,S3の判定の結果が肯定的な場合、ステップS1で算出した勾配の方向では修正目標値候補の算出が止まってしまうと判断できるためである。
ステップS5では、最適解の探索が行われる。本ステップでは具体的に、ステップS1で使用した修正前目標値を起点として、ステップS1またはステップS4で算出された勾配の方向に探索範囲を絞り込みつつ、目的関数値を最小にする修正目標値候補が探索される。最適解は、ステップS1〜S5の処理の有限回の繰り返しが完了した段階において、目的関数値を最小にする修正目標値候補であることは既に説明した通りである。
以上、本実施の形態によれば、修正目標値候補が修正禁止領域と修正許可領域の境界上に位置し、尚且つ、この修正目標値候補から算出される勾配の方向が修正禁止領域に入る方向であることが判明した場合、過給圧目標値方向における2点間の傾きのみから算出した勾配を用いて最適解を探索できる。従って、修正目標値候補の算出が止まるような不具合を未然に防止して制約充足性を向上できる。
ところで、上記実施の形態ではディーゼルエンジンを前提として説明したが、本発明に係る制御装置はガソリンエンジンにも適用できる。また、上記実施の形態ではHPL−EGR装置を備えるシステムを前提として説明したが、本発明に係る制御装置はHPL−EGR装置の代わりにLPL−EGR装置を備えるシステム、または、HPL−EGR装置とLPL−EGR装置を同時に備えるシステムにも適用できる。また、本発明に係る制御装置はVGT18がツインエントリ型のターボチャージャであっても適用できる。
また、上記実施の形態では、EGR率目標値に関する修正禁止領域(図6参照)を設定した。しかし、同様の修正禁止領域は過給圧目標値にも設定できることから、本発明においてはEGR率目標値に関する修正禁止領域の代わりに過給圧目標値に関する修正禁止領域を設定してもよく、または、EGR率目標値に関する修正禁止領域と同時に過給圧目標値に関する修正禁止領域を設定してもよい。
10 ディーゼルエンジン
18 可変容量型ターボチャージャ
18a コンプレッサ
18b タービン
22 ディーゼルスロットル
30 EGR通路
32 EGRバルブ
40 ECU

Claims (1)

  1. 可変ノズルベーン機構を備えるターボチャージャとEGRバルブとスロットルとを備える内燃機関の過給圧とEGR率が目標値に追従するように前記可変ノズルベーン機構、前記EGRバルブおよび前記スロットルの開度の制御量を決定するフィードバックコントローラと、
    内燃機関の過給圧とEGR率のオリジナルの目標値を修正し、修正後の目標値を前記フィードバックコントローラに出力するリファレンスガバナであって、前記修正後の目標値の候補としての複数の目標値候補の中から目的関数を最も小さくする目標値候補を勾配法によって探索し、前記修正後の目標値を導出するリファレンスガバナと、を備える内燃機関制御装置であって、
    前記リファレンスガバナは、過給圧とEGR率の少なくとも一方の修正を禁止する修正禁止領域と修正許可領域の境界上に目標値候補が位置し、尚且つ、この目標値候補から算出される勾配の方向が前記修正禁止領域に入る方向である場合、修正禁止に係る目標値方向の傾きをゼロに設定して勾配を再度算出し、前記目的関数を最も小さくする目標値候補を探索することを特徴とする内燃機関制御装置。
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